JP2006291105A - トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐摩耗性を低下させることなく、背反関係にある低転がり抵抗とウェット性能をバランスよく向上するトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 ゴム成分100重量部に対してスチレンブタジエンゴム(SBR)を40〜80重量部と前記SBRよりもガラス転移温度(Tg)の低いジエン系ゴム(低Tgゴム)をゴム成分として含み、カーボンブラックを含んでなるゴム組成物であって、前記ゴム組成物のバウンドラバーから求められるスチレン量Zの値が、下記(1)式で示される範囲にある。
((a×A+b×B)/100)×(0.9−6.4/B)<Z<((a×A+b×B)/100)×(0.92+8.2/A)……(1)
(式中、AはSBRの配合量(重量部)、aはSBRのスチレン量(%)、Bは低Tgゴムの配合量(重量部)、bは低Tgゴムのスチレン量(%)である)
但し、Zの最小値は低Tgゴムのスチレン量である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゴム組成物に関し、さらに詳しくは、耐摩耗性を低下させることなく低転がり抵抗と湿潤路面での制動性能をバランスよく両立することができるゴム組成物、及びこのゴム組成物をトレッドに適用した空気入りタイヤに関する。
タイヤトレッドに用いられるゴム組成物は、低燃費性の市場ニーズから転がり抵抗の低減要求が強く、また安全性の面からの湿潤路面での制動性能や操縦安定性(以下、ウエット性能という)の向上が求められ、さらに耐久性、経済性の点で優れた耐摩耗性が求められており、ゴム特性として背反傾向を示すこれら低転がり抵抗とウェット性能を高次元でバランスよく向上させることが要求されている。
これらの要求に基づき、従来から種々の提案がなされている。例えば、ゴム成分としてスチレンブタジエンゴムとブタジエンゴムとのポリマーブレンドを用いたタイヤトレッド用ゴム組成物において、カーボンブラックがスチレンブタジエンゴム存在部よりもブタジエンゴム存在ブタジエンゴムに多く偏在させ、ウェット性能と耐摩耗性を両立させることが提案されている(特許文献1)。また、スチレンブタジエンゴムにシリカとシランカップリング剤を配合し、シランカップリング剤とシリカとを効率よく反応させウェット性能と耐摩耗性を改善することが開示され(特許文献2)、また、官能基含有ポリマーを用いてカーボンブラックの分散性を改良することで上記要求性能を満たすことが開示されている(特許文献3)。しかしながら、これらの技術による改良効果は認められるものの、さらなる高い要求を満足することが社会的に求められている。
特開平11−172043号公報 特開平11−269305号公報 特許第3301637号公報
タイヤのトレッドゴムでは上記低転がり抵抗性とウェット性能とを両立させるためにブレンドゴムが使用されるのが一般的である。ところが、ブレンドゴムにおいては、カーボンブラックやシリカなどの補強性フィラーが、親和性の高い一方のゴム相に偏って存在しやすく、ブレンドゴムのそれぞれの長所が十分発現されていないのが実状である。
従来のゴム配合では、ポリマーの改良やブレンド配合の改善、カーボンブラックやシリカの改質、添加剤の改良などが多くなされてきたが、ブレンドゴムにおけるカーボンブラックの分布状態からの検討は充分なされておらず、低転がり抵抗とウェット性能との背反関係にあるゴム特性を高度に両立させ得るブレンドゴム中におけるカーボンブラックの最適な分布状態は把握されていなかった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、スチレンブタジエンゴムを主ゴム成分として用いたブレンド系ゴム成分にカーボンブラックを配合したトレッド用ゴム組成物において、ブレンドゴム中のカーボンブラックの分布状態を定量的に制御することにより、耐摩耗性を低下させることなく、低転がり抵抗とウェット性能とをバランスよく向上させることのできるタイヤトレッドに好適なトレッド用ゴム組成物、及びそれを適用した空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、カーボンブラックが少しでも親和性の高いゴム相に偏在しやすいという従来からの知見に基づき、ブレンドゴムの組み合わせや混合方法によってカーボンブラックの分散、偏在状態とゴム特性との関係を検討した結果、そのブレンドゴムの内でガラス転移温度(Tg)の低いゴム相側にカーボンブラックが多く存在していることが上記背反関係を両立させるに重要であることを見出した。すなわち、SBRをゴム主成分としてカーボンブラックを含むゴム組成物のバウンドラバーのミクロ構造から検証したところ、そのバウンドラバーのスチレン量がゴムブレンドの平均スチレン量よりも低い値を示すことが上記課題を解決することを見出し本発明の完成に至った。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対してスチレンブタジエンゴム(SBR)を40〜80重量部と前記SBRよりもガラス転移温度(Tg)の低いジエン系ゴム(低Tgゴム)をゴム成分として含み、カーボンブラックを含んでなるゴム組成物であって、前記ゴム組成物のバウンドラバーから求められるスチレン量Zの値が、下記(1)式で示される範囲にあることを特徴とする。
((a×A+b×B)/100)×(0.9−6.4/B)<Z<((a×A+b×B)/100)×(0.92+8.2/A)……(1)
(式中、AはSBRの配合量(重量部)、aはSBRのスチレン量(%)、Bは低Tgゴムの配合量(重量部)、bは低Tgゴムのスチレン量(%)である)
但し、Zの最小値は低Tgゴムのスチレン量である。
本発明においては、前記SBRの結合スチレン量が15〜50重量%、ビニル含量が60%以下であり、前記カーボンブラックの配合量が、ゴム成分100重量部に対して20〜140重量部である。
そして本発明の空気入りタイヤは、前記トレッド用ゴム組成物をトレッドに適用することにある。
本発明のトレッド用ゴム組成物によれば、ゴム組成物のバウンドラバーから求められるスチレン量Zの値が、(1)式で示される範囲にあることで、スチレン量の少ないゴム相側にカーボンブラックが多く存在することになる。すなわち、スチレン量の少ない低Tg側ゴム相にカーボンブラックが偏在することで、ブレンドゴムのそれぞれにカーボンブラックを配合した特長を最大限に引き出しブレンドゴムのtanδのバランスを改善し、低Tgゴム使用による60℃付近のtanδを低下させ、0℃付近のtanδを大きくすることで低転がり抵抗性とウェット性能とをバランスよく向上し上記背反関係を解消することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ブレンドゴムの低Tg側ゴム相にカーボンブラックを偏在させることで、従来背反関係にあった低転がり抵抗性とウェット性能を高度にバランスさせることができるので、これをトレッドに用いた空気入りタイヤは耐摩耗性を低下させることなく、低転がり抵抗性とウェット性能とを両立し、低燃費性と安全性とを満足する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ゴム成分100重量部に対してスチレンブタジエンゴム(SBR)を40〜80重量部と前記SBRよりもガラス転移温度(Tg)の低いジエン系ゴム(低Tgゴム)をゴム成分として含むものである。
本発明に用いられるSBRとしては、重合方法やスチレン量、ビニル含量などのミクロ構造、分子量、或いは水酸基やアミノ基等の官能基による末端変性の有無などにより制限されることはないが、結合スチレン量が15〜50重量%、ビニル含量が60%以下のミクロ構造を有するSBR、特に溶液重合SBRが好ましい。
前記ミクロ構造のSBRは、タイヤトレッド用として転がり抵抗や耐摩耗性に優れることから好適であり、スチレン量が50重量%を超えるとTgが上昇し、ウエット性能は維持されるが、転がり抵抗が大きくなり、さらに耐摩耗性が低下傾向を示すようになり、15重量%未満ではウェット性能が維持できなくなる。また、ビニル含量を60%以下とすることでSBRのTgを適正な範囲とすることができ、60%を超えると低転がり抵抗性とウェット性能のバランスが崩れ出し好ましくなく、通常30%以上含まれるものが実用に供される。なお、該SBRのTgは、−40〜−20℃の範囲にあることが好ましいく、低転がり抵抗性やウェット性能、耐摩耗性等のトレッドゴムの基本性能を維持することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物において、前記SBRはブレンドゴムのゴム主成分としてゴム成分100重量部中の40〜80重量部が配合され使用される。好ましくは50重量部以上である。
このSBRの配合量が40重量部未満であると、ゴム組成物の強度や低発熱性、耐摩耗性、加工性等のトレッドゴムとしての基本性能が得難くなり、すなわちブレンドゴムのカーボンブラック分散性を制御したとしてもゴム組成物の補強性や耐摩耗性が低下し、低転がり抵抗性とウエット性能との両立が充分に奏されなくなる。逆にこのSBRの配合比率が80重量部を超えて多くなると他のブレンドゴム成分の長所が引き出し難くなり、ブレンドゴムのメリットが活かされなくなる。
本発明に用いられる上記SBR以外のゴム成分としては、前記SBRよりも低Tgであるのジエン系ゴムであれば特に制限されない。これらのジエン系ゴムとしては、例えば、前記SBRより低Tgの天然ゴム(NR)、各種のSBR、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)等が例示され、これらの1種又は2種以上から選択されブレンド使用することができる。
本発明のトレッド用ゴム組成物に用いられるカーボンブラックは、タイヤトレッド用途の観点から、窒素吸着比表面積(NSA)が70〜130m/g、DBP吸油量が90〜160ml/100gにあるものが好ましい。NSAが70m/g未満では十分な補強層効果や耐摩耗性が確保できず、130m/gを超えると分散性が低下し加工性(混合、押出性)が悪化する傾向にあり、発熱も上昇する。また、DBP吸油量が90ml/100g未満では耐摩耗性が低下し、160ml/100gを超えると破壊特性が低下する。すなわち、HAF、ISAF、SAF級のカーボンブラックが実用に適し、これらの2種以上を併用してもよい。
上記カーボンブラックの配合量はゴム成分100重量部に対して20〜140重量部、好ましくは120重量部までである。カーボンブラックの配合量が20重量部未満ではカーボンブラック配合による補強効果が得られず強度や耐摩耗性を維持できず、140重量部を越えるとカーボンブラックの分散性が悪化して加工性が低下し、耐摩耗性も低下する。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、該ゴム組成物の混合後のバウンドラバーから求められるスチレン量Zの値が、下記(1)式で示される範囲にあることを特徴とする。
((a×A+b×B)/100)×(0.9−6.4/B)<Z<((a×A+b×B)/100)×(0.92+8.2/A)……(1)
(式中、AはSBRの配合量(重量部)、aはSBRのスチレン量(%)、Bは低Tgゴムの配合量(重量部)、bは低Tgゴムのスチレン量(%)である)
但し、Zの最小値は低Tgゴムのスチレン量である。
本発明において、「バウンドラバー」とは充填剤を混合した未加硫ゴムを溶剤によって抽出した際、カーボンブラックやカーボンブラックなどの充填剤と結合したまま抽出されずに残るゴム分をいう。
上記(1)式は、バウンドラバーのスチレン量Zがブレンドゴム中の平均スチレン量に対して低Tg側ゴム相に偏った一定幅の範囲内にあることを表し、すなわちカーボンブラックと結合しているスチレン量Zが(1)式の範囲内にあれば、ブレンドゴムに分散するカーボンブラックが(1)式中のBゴム相、すなわち低Tgゴム相側にブレンドゴムの平均スチレン量よりも多く偏って存在することを示すものである。
より具体的には、バウンドラバーのスチレン量Zが(1)式の左辺の値に満たない場合はカーボンブラックがSBRゴム相に偏り過ぎて偏在し、(1)式の右辺の値を超える場合はカーボンブラックが低Tgゴム相に偏り過ぎて偏在するようになり、両ゴム成分の特長がバランスよく発現されず、またそれぞれの特長が相殺されることもあり本発明の目的が達成できなくなる。
従って、スチレン量Zが(1)式の範囲を満足し、カーボンブラックの偏在状態を両ゴム相で適正範囲に制御することで、スチレン量の少ない低Tg側ゴム相にカーボンブラックが偏在することで、ブレンドゴムのtanδのバランスを改善し、低Tgゴム使用による60℃付近のtanδを低下させ、0℃付近のtanδを大きくし、上記背反関係にある低転がり抵抗性とウェット性能を両立して向上し、かつ耐摩耗性を良好にすることができる。
なお、ブレンド成分に第3ゴム成分Cを含む場合は、(1)式の((a×A+b×B)/100)は、((a×A+b×B+c×C)/100)(Cは第3ゴム成分の配合量(重量部)、cは第3ゴム成分のスチレン量(%))に置き換えればよい。
このバウンドラバー中のスチレン量Zは、未加硫ゴムを細断して325メッシュの金網にて作製した籠の中に入れ、トルエン中に24時間浸漬後のトルエン不溶分(バウンドラバー)を風乾後、熱分解ガスクロマトグラフィーによりスチレンを定量し求められる。さらに、バウンドラバーの熱分解物を赤外線吸収スペクトル法でミクロ構造を測定することによりブレンドゴムのゴム成分を予め作製した検量線を用いて特定することができる。
本発明のゴム組成物においては、ブレンドゴムの主ゴム成分であるSBR−Aとこれ以外のゴム成分とにカーボンブラックを配合し、上記式(1)の範囲内にバウンドラバーのスチレン量Zが制御されるものであれば、ブレンドゴムの配合順序やその調整方法は特に制限されることはなく、ブレンドゴムの各ゴム相へのカーボンブラック分布が配合比率に応じた均一な状態にあり、カーボンブラック配合の各ゴム成分の特長を高度にバランスし遺憾なく発揮するものとなる。
その調整方法としては、例えば、ゴム成分間でポリマーの有するミクロ構造やTg、凝集状態などの差やカーボンブラックの特性、表面処理などを利用して組み合わせ、それに混合条件などを付加してブレンドゴムを調整し、さらに配合手法や混合手法、混合機の種類などの組み合わせにより適宜実施することができる。
例えば、ゴム成分とカーボンブラックの全量を同時に配合して混合温度や時間、バンバリーミキサーのローター回転トルク等の混合条件を調整する方法、カーボンブラックマスターバッチを組み合わせる手法などを利用することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物には、上記ゴム成分とカーボンブラックの他に、ゴム工業において通常に用いられるシリカなどの補強剤、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、加硫助剤などの各種配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じ適宜配合し用いることができる。
本発明では、原料ゴムとカーボンブラックに、或いはカーボンブラックマスターバッチに各種配合剤を配合しバンバリーミキサー、ロール、ニーダーなどの各種混練機を使用して常法に従い作製することができ、タイヤのトレッドを始めとしてサイドウォール、ビード部などのタイヤ各部位に使用することができるが、特に低転がり抵抗性とウェット性能を両立するタイヤトレッド用ゴムとして好適に使用される。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
下記のSBR−1とSBR−1よりも低TgのSBR−2及びブタジエンゴム(BR)をゴム成分とし、SBR−1を主ゴム成分として表1に記載のブレンド比率でカーボンブラック配合のトレッド用ゴム組成物を作製した。
各ゴム組成物は、それぞれ下記カーボンブラックの配合量を調整したカーボンブラックマスターバッチを作製し、このマスターバッチに下記の共通配合成分を配合し、容量20リットルのバンバリーミキサーにより混練した。なお、比較例1のゴム組成物は、ブレンドゴム成分とカーボンブラックの全量を同時にミキサーに投入し混練したものである。
[SBR−1、2、BR、カーボンブラック]
・SBR−1:スチレン含有率35.5重量%、Tg=−36℃(旭化成工業(株)、TUFDENE 3335)
・SBR−2:スチレン含有率18.0重量%、Tg=−62℃(旭化成工業(株)、TUFDENE 1530)
・BR:スチレン含有率0重量%、Tg=−103℃(JSR(株)、BR01)
・カーボンブラック(HAF):N339(昭和キャボット(株)ショウブラックN339)
[共通配合成分]
・アロマオイル:30重量部(ジャパンエナジー(株)、プロセスX−140)
・亜鉛華:3重量部(三井金属鉱業(株)、亜鉛華1号)
・ワックス:1重量部(大内新興化学工業(株)、サンノック)
・老化防止剤6C:2重量部(大内新興化学工業(株)、ノクラック6C)
・硫黄:1.8重量部(細井化学工業(株)、ゴム用粉末硫黄150メッシュ)
・加硫促進剤CZ:1重量部(大内新興化学工業(株)、ノクセラーCZ)
得られた各ゴム組成物について、バウンドラバーからスチレン(St)量Zを熱分解ガスクロマトグラフィー装置(日本分析工業(株)、JHP−22型)、及び赤外線吸収スペクトル装置(パーキンエルマー社製、パラゴン型)を使用して定量し求め、表1に示した。
次ぎに、各ゴム組成物をトレッド部に適用したサイズ205/60R14のラジアルタイヤを製造し、各タイヤの転がり抵抗、ウェット性能、耐摩耗性を下記の方法に従い評価し、その結果を比較例1のタイヤを100とする指数で表1に示した。
試験方法
[転がり抵抗]
1軸ドラム試験機を用い、内圧200kPa、負荷荷重400Kg、速度80Km/hでドラム上を走行する時の転がり抵抗を測定し、次式により各試験タイヤの転がり抵抗指数を計算した。値が小さいほど燃費性が良く良好である。 転がり抵抗(指数)=(各試験タイヤの転がり抵抗)×100/(比較例1のタイヤの転がり抵抗)
[ウェット性能]
排気量2000ccの国産乗用車に同種の試験タイヤ4本を内圧200kPaに調整し取り付け、水深2〜3mmに水没したアスファルト路面を時速60Km/hで通過中に急ブレーキをかけてから停止するまでの距離を測定し、次式により各試験タイヤのウエット制動性指数を計算し、ウエット性を評価した。値が大きいほど制動性が良く良好である。 ウエット性(指数)=(比較例1の試験タイヤの停止距離)×100/(各試験タイヤの停止距離)
[耐摩耗性]
排気量2000ccの国産乗用車に2種類の試験タイヤを、内圧200kPaに調整し前輪と後輪にそれぞれ取り付け、走行5,000Km毎にローティションを行いながら一般路を20,000Km走行後、各タイヤのトレッドの残溝深さを測定し摩耗量を求め、次式により各試験タイヤの耐摩耗性指数を計算し、耐摩耗性を評価した。値が大きいほど耐摩耗性が良好である。 耐摩耗性(指数)=(比較例1の試験タイヤの摩耗量)×100/(各試験タイヤの摩耗量)
Figure 2006291105
表1に示す通り、バウンドラバーのスチレン量が(1)式の範囲内にある各実施例のトレッド用ゴム組成物は、ブレンドゴムの低Tgゴム相側にカーボンブラックを多く偏在させることによりブレンドゴムの特長を発揮させ、これをトレッドに適用したタイヤは耐摩耗性を維持して低転がり抵抗性及びウェット性能を両立することができた。ブレンドゴム成分をBRに変更した実施例4ではBRの特長の低転がり抵抗性と耐摩耗性の向上が得られている。
これに対して、カーボンブラックがSBR−2(低Tgゴム)相側に過多に偏在する従来混練法による比較例1、逆にSBR−1相に多く偏在する比較例2、BR相に多く偏在する比較例4では、バランスのよいタイヤ性能が得られず、また主ゴム成分のSBR−1の配合量が少ない比較例3ではスチレン量Zが(1)式の上限を超えてカーボンブラックが低Tgゴム相側に多く偏在し過ぎてしまいSBR−1によるタイヤの基本特性を引き出すことができない。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラック配合によるブレンドゴム成分の各特長をそれぞれ有効に発現させ、耐摩耗性を低下させることなく低転がり抵抗とウェット性能をバランスよく向上するものとなり、低燃費性、安全性、耐久性に優れた空気入りタイヤのトレッドゴムとして、特に乗用車用タイヤに好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. ゴム成分100重量部に対してスチレンブタジエンゴム(SBR)を40〜80重量部と前記SBRよりもガラス転移温度(Tg)の低いジエン系ゴム(低Tgゴム)をゴム成分として含み、カーボンブラックを含んでなるゴム組成物であって、
    前記ゴム組成物のバウンドラバーから求められるスチレン量Zの値が、下記(1)式で示される範囲にある
    ことを特徴とするトレッド用ゴム組成物。
    ((a×A+b×B)/100)×(0.9−6.4/B)<Z<((a×A+b×B)/100)×(0.92+8.2/A)……(1)
    (式中、AはSBRの配合量(重量部)、aはSBRのスチレン量(%)、Bは低Tgゴムの配合量(重量部)、bは低Tgゴムのスチレン量(%)である)
    但し、Zの最小値は低Tgゴムのスチレン量である。
  2. 前記SBRの結合スチレン量が15〜50重量%、ビニル含量が60%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載のトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記カーボンブラックの配合量が、ゴム成分100重量部に対して20〜140重量部である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のトレッド用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のトレッド用ゴム組成物をトレッドに適用した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3517569A4 (en) * 2016-09-26 2020-04-15 Bridgestone Corporation RUBBER COMPOSITION AND TIRES
EP3517570A4 (en) * 2016-09-26 2020-04-15 Bridgestone Corporation COMPOSITION OF RUBBER AND TIRE
EP3572459A4 (en) * 2017-02-15 2020-07-29 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. TIRE

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