JP3479400B2 - タイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
タイヤ用トレッドゴム組成物Info
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり抵抗を低減
し、しかもウェットグリップを向上させたタイヤのトレ
ッドゴム組成物に関する。
し、しかもウェットグリップを向上させたタイヤのトレ
ッドゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、省資源、省エネルギーの社会的要
請に対応し、自動車の燃料消費を節約すべく、いわゆる
低燃費タイヤの開発が盛んに行なわれるようになってい
る。タイヤの転がり抵抗を小さくすればするほど、自動
車の燃料消費量が軽減され、いわゆる低燃費タイヤとな
ることから、トレッドゴムとして、転がり抵抗の小さ
い、すなわちヒステリシスロスの小さいゴム組成物を用
いる必要がある。
請に対応し、自動車の燃料消費を節約すべく、いわゆる
低燃費タイヤの開発が盛んに行なわれるようになってい
る。タイヤの転がり抵抗を小さくすればするほど、自動
車の燃料消費量が軽減され、いわゆる低燃費タイヤとな
ることから、トレッドゴムとして、転がり抵抗の小さ
い、すなわちヒステリシスロスの小さいゴム組成物を用
いる必要がある。
【0003】一方、走行安全性の面からは、ウェットグ
リップ路面における摩擦抵抗の大きいトレッドゴム材料
が望ましい。
リップ路面における摩擦抵抗の大きいトレッドゴム材料
が望ましい。
【0004】このように、低燃費であるためには転がり
抵抗を低減する必要があり、ウェットグリップを向上さ
せるためにはウェット路面における摩擦抵抗を増大させ
る必要があり、両特性は相反する関係にある。このた
め、両特性を同時に満足させるべく、種々のトレッドゴ
ム組成物が提案されている。
抵抗を低減する必要があり、ウェットグリップを向上さ
せるためにはウェット路面における摩擦抵抗を増大させ
る必要があり、両特性は相反する関係にある。このた
め、両特性を同時に満足させるべく、種々のトレッドゴ
ム組成物が提案されている。
【0005】たとえば、ポリマーとカーボンブラックが
両特性に大きく影響することに鑑み、ポリマーとして、
スチレン−ブタジエン共重合体を用いるばあいには、結
合スチレンの含有率、ブタジエン部分の1,2結合含有
率を適宜選択して、転がり抵抗とグリップの双方の向上
を図っている。一方、カーボンブラックについては、粒
子径を大きくしたり、配合量を少なくすると、耐カット
チッピング性能などが低下することから、カーボンブラ
ック粒子表面の活性度を向上させた新タイプのカーボン
ブラック(たとえば、N351)が開発され、ある程度
の効果を上げている。
両特性に大きく影響することに鑑み、ポリマーとして、
スチレン−ブタジエン共重合体を用いるばあいには、結
合スチレンの含有率、ブタジエン部分の1,2結合含有
率を適宜選択して、転がり抵抗とグリップの双方の向上
を図っている。一方、カーボンブラックについては、粒
子径を大きくしたり、配合量を少なくすると、耐カット
チッピング性能などが低下することから、カーボンブラ
ック粒子表面の活性度を向上させた新タイプのカーボン
ブラック(たとえば、N351)が開発され、ある程度
の効果を上げている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年の省燃費
の要求から、さらなる低転がり抵抗タイヤが求められて
いる。
の要求から、さらなる低転がり抵抗タイヤが求められて
いる。
【0007】本発明は、このような要求に応えるべく、
ウェットグリップ性を低下させることなく、さらに転が
り抵抗の低減を図ったトレッドゴム組成物を提供するこ
とを目的とする。
ウェットグリップ性を低下させることなく、さらに転が
り抵抗の低減を図ったトレッドゴム組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、タイヤの
転がり抵抗およびウェット路面における摩擦係数のいず
れもが、ゴム組成物の粘弾性特性(具体的には、転がり
抵抗は50℃付近の損失係数(tanδ)、ウェットグ
リップは0℃付近の損失係数)と関係があることに着目
し、特定のポリマーを添加してゴム組成物の損失係数の
温度依存性を変化させることにより、本発明を完成し
た。
転がり抵抗およびウェット路面における摩擦係数のいず
れもが、ゴム組成物の粘弾性特性(具体的には、転がり
抵抗は50℃付近の損失係数(tanδ)、ウェットグ
リップは0℃付近の損失係数)と関係があることに着目
し、特定のポリマーを添加してゴム組成物の損失係数の
温度依存性を変化させることにより、本発明を完成し
た。
【0009】すなわち、本発明のタイヤ用トレッドゴム
組成物は、ジエン系ゴムおよびイソブチレンとパラメチ
ルスチレンとの共重合体をハロゲン化してなるゴム(以
下、「ハロゲン化共重合体ゴム」という)をゴム成分と
して含むゴム組成物であって、ハロゲン化共重合体ゴム
が前記ゴム成分100重量部のうちの5〜25重量部を
占め、さらに、前記ゴム成分100重量部に対して、カ
ーボンブラックを30〜90重量部含み、かつ加硫物の
損失係数のピーク温度が−15℃以下であることを特徴
とする。
組成物は、ジエン系ゴムおよびイソブチレンとパラメチ
ルスチレンとの共重合体をハロゲン化してなるゴム(以
下、「ハロゲン化共重合体ゴム」という)をゴム成分と
して含むゴム組成物であって、ハロゲン化共重合体ゴム
が前記ゴム成分100重量部のうちの5〜25重量部を
占め、さらに、前記ゴム成分100重量部に対して、カ
ーボンブラックを30〜90重量部含み、かつ加硫物の
損失係数のピーク温度が−15℃以下であることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物を構成するゴ
ム成分の1種はジエン系ゴムであり、天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン
共重合ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などの
一般に用いられるジエン系ゴムの1種または2種以上を
混合して用いることができる。これらジエン系ゴムのう
ち、とくに、溶液重合SBRまたは乳化重合SBRが好
ましく用いられる。溶液重合SBRを用いたばあいは、
反発弾性が高くエネルギーロスの低いゴムがえられると
ともに、目的に応じた配合組成が容易になる。一方、乳
化重合SBRは低コストで加工性、強度の点で優れてい
る。また、後述するハロゲン化共重合体ゴムとの関係か
ら、加硫後の損失係数のピーク温度が−25℃以下のジ
エン系ゴムが好ましく用いられる。
ム成分の1種はジエン系ゴムであり、天然ゴム(N
R)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン
共重合ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)などの
一般に用いられるジエン系ゴムの1種または2種以上を
混合して用いることができる。これらジエン系ゴムのう
ち、とくに、溶液重合SBRまたは乳化重合SBRが好
ましく用いられる。溶液重合SBRを用いたばあいは、
反発弾性が高くエネルギーロスの低いゴムがえられると
ともに、目的に応じた配合組成が容易になる。一方、乳
化重合SBRは低コストで加工性、強度の点で優れてい
る。また、後述するハロゲン化共重合体ゴムとの関係か
ら、加硫後の損失係数のピーク温度が−25℃以下のジ
エン系ゴムが好ましく用いられる。
【0011】本発明のゴム組成物を構成するゴム成分の
他の1種は、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共
重合体をハロゲン化してなるゴム(ハロゲン化共重合体
ゴム)である。ハロゲン化共重合体ゴムとは、イソブチ
レンにパラメチルスチレンを反応させてえられるパラメ
チルスチレン量が20重量%以下、好ましくは10重量
%以下、2重量%以上のイソブチレン−パラメチルスチ
レン共重合体をハロゲン化(たとえば塩素化、臭素化な
ど)したものである。
他の1種は、イソブチレンとパラメチルスチレンとの共
重合体をハロゲン化してなるゴム(ハロゲン化共重合体
ゴム)である。ハロゲン化共重合体ゴムとは、イソブチ
レンにパラメチルスチレンを反応させてえられるパラメ
チルスチレン量が20重量%以下、好ましくは10重量
%以下、2重量%以上のイソブチレン−パラメチルスチ
レン共重合体をハロゲン化(たとえば塩素化、臭素化な
ど)したものである。
【0012】ハロゲン化共重合体ゴムにおいて、パラメ
チルスチレン量が20重量%以下が好ましい理由は、パ
ラメチルスチレン量が多くなると、ハロゲン化共重合体
ゴムの粘度が上昇し、加工性が低下するからである。
チルスチレン量が20重量%以下が好ましい理由は、パ
ラメチルスチレン量が多くなると、ハロゲン化共重合体
ゴムの粘度が上昇し、加工性が低下するからである。
【0013】ハロゲン化は、コポリマーのパラメチルス
チレン部分がハロゲン化されたもので、ハロゲン化率
(共重合体中のハロゲンの重量%)は約1〜約10重量
%、好ましくは約1〜約5重量%、とくに1.5〜2.
5重量%が好ましい。このようにしてえられるハロゲン
化共重合体ゴムの構成は、一般に、下式に示すようなイ
ソブチレン単位とハロゲン化メチルスチレン単位を有す
るポリマーである。式中、xは塩素、臭素などのハロゲ
ン原子を示す。
チレン部分がハロゲン化されたもので、ハロゲン化率
(共重合体中のハロゲンの重量%)は約1〜約10重量
%、好ましくは約1〜約5重量%、とくに1.5〜2.
5重量%が好ましい。このようにしてえられるハロゲン
化共重合体ゴムの構成は、一般に、下式に示すようなイ
ソブチレン単位とハロゲン化メチルスチレン単位を有す
るポリマーである。式中、xは塩素、臭素などのハロゲ
ン原子を示す。
【0014】
【化1】
【0015】このようなハロゲン化共重合体ゴムは、図
1に示すように、ハロゲン化共重合体ゴムの損失係数
(図中Aで示す)の温度依存性が通常のジエン系ゴムの
損失係数(図中Bで示す)の温度依存性に比べてブロー
ドであり、比較的高温領域まで損失係数が高く、しかも
50℃付近ではジエン系ゴムの損失係数よりも低くなっ
ている。また、損失係数のピーク温度もハロゲン化共重
合体ゴムの方が高温側にある。図1中の、直線Aおよび
破線Bのポリマー組成物の組成は、表1に示すとおりで
あり、ハロゲン化共重合体ゴムの代表例としてイソブチ
レン−臭素化パラメチルスチレン共重合体ゴム(エクソ
ン社製のEXXPRO 90−10)を用い、通常のジ
エン系ゴムの代表例として乳化重合SBR(住友化学工
業(株)製のSBR1500)を用いた。
1に示すように、ハロゲン化共重合体ゴムの損失係数
(図中Aで示す)の温度依存性が通常のジエン系ゴムの
損失係数(図中Bで示す)の温度依存性に比べてブロー
ドであり、比較的高温領域まで損失係数が高く、しかも
50℃付近ではジエン系ゴムの損失係数よりも低くなっ
ている。また、損失係数のピーク温度もハロゲン化共重
合体ゴムの方が高温側にある。図1中の、直線Aおよび
破線Bのポリマー組成物の組成は、表1に示すとおりで
あり、ハロゲン化共重合体ゴムの代表例としてイソブチ
レン−臭素化パラメチルスチレン共重合体ゴム(エクソ
ン社製のEXXPRO 90−10)を用い、通常のジ
エン系ゴムの代表例として乳化重合SBR(住友化学工
業(株)製のSBR1500)を用いた。
【0016】
【表1】
【0017】このような損失係数特性から、低温側に損
失係数のピーク温度をもつジエン系ゴムおよびこのハロ
ゲン化共重合体ゴムをゴム成分として用いることによ
り、えられるゴム組成物の損失係数の温度依存性として
0℃付近の損失係数をより大きく、50℃付近の損失係
数をより小さくすることができ、従来の相反する特性を
示していた転がり抵抗およびウェット路面での摩擦抵抗
の両特性を満足させることができる。これらの効果は、
ジエン系ゴムとハロゲン化共重合体ゴムの損失係数の温
度依存性の違いを利用していることから、前記のように
ジエン系ゴムの損失係数のピーク温度は−25℃以下で
あることが好ましい。
失係数のピーク温度をもつジエン系ゴムおよびこのハロ
ゲン化共重合体ゴムをゴム成分として用いることによ
り、えられるゴム組成物の損失係数の温度依存性として
0℃付近の損失係数をより大きく、50℃付近の損失係
数をより小さくすることができ、従来の相反する特性を
示していた転がり抵抗およびウェット路面での摩擦抵抗
の両特性を満足させることができる。これらの効果は、
ジエン系ゴムとハロゲン化共重合体ゴムの損失係数の温
度依存性の違いを利用していることから、前記のように
ジエン系ゴムの損失係数のピーク温度は−25℃以下で
あることが好ましい。
【0018】ハロゲン化共重合体ゴムの配合量は、ゴム
成分100重量部のうちの5〜25重量部、好ましくは
5〜20重量部を占める量である。ハロゲン化共重合体
ゴムの配合量が5重量部未満では転がり抵抗、ウェット
時の摩擦抵抗の改善効果が認められず、25重量部を超
えると耐摩耗性の低下が顕著となり、また加工性が悪化
するため好ましくない。
成分100重量部のうちの5〜25重量部、好ましくは
5〜20重量部を占める量である。ハロゲン化共重合体
ゴムの配合量が5重量部未満では転がり抵抗、ウェット
時の摩擦抵抗の改善効果が認められず、25重量部を超
えると耐摩耗性の低下が顕著となり、また加工性が悪化
するため好ましくない。
【0019】本発明のゴム組成物には、ゴム成分100
重量部に対して、カーボンブラックを30〜90重量部
配合することが好ましい。カーボンブラックが30重量
部未満では、耐摩耗性が悪化し、また、カーボンブラッ
クが90重量部を超えると、転がり抵抗、ウェット時の
摩擦抵抗の改善効果が小さくなる。カーボンブラックの
種類はとくに限定されない。
重量部に対して、カーボンブラックを30〜90重量部
配合することが好ましい。カーボンブラックが30重量
部未満では、耐摩耗性が悪化し、また、カーボンブラッ
クが90重量部を超えると、転がり抵抗、ウェット時の
摩擦抵抗の改善効果が小さくなる。カーボンブラックの
種類はとくに限定されない。
【0020】また、本発明のゴム組成物には、前記成分
のほか、イオウなどの加硫剤、亜鉛やステアリン酸など
の加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、充填剤な
どの通常ゴム組成物に配合される配合剤が適宜配合され
うる。そしてこのゴム組成物は常法により製造、加硫さ
れる。
のほか、イオウなどの加硫剤、亜鉛やステアリン酸など
の加硫促進剤、プロセスオイル、老化防止剤、充填剤な
どの通常ゴム組成物に配合される配合剤が適宜配合され
うる。そしてこのゴム組成物は常法により製造、加硫さ
れる。
【0021】さらに、本発明のゴム組成物の損失係数の
ピーク温度が−15℃以下であることが好ましい。この
ばあいに、転がり抵抗、ウェット時の摩擦抵抗の改善効
果がとくに明確に認められる。
ピーク温度が−15℃以下であることが好ましい。この
ばあいに、転がり抵抗、ウェット時の摩擦抵抗の改善効
果がとくに明確に認められる。
【0022】
【実施例】以下に、本発明は具体的な実施例にもとづい
て説明する。
て説明する。
【0023】[ゴム組成物の配合]表2に示す配合組成
にもとづいて、A−1〜D−2の9種類のゴム組成物を
配合した。アルファベットが同じゴム組成物はゴム成分
以外が等しい組成を有するゴム組成物である。ハロゲン
化共重合体ゴムが配合されていないゴム組成物(A−
1、B−1、C−1)、カーボンブラックの配合量が多
いゴム組成物(D−1、D−2)、およびハロゲン化共
重合体ゴムが配合されていても損失係数(tanδ)の
ピーク温度(表4参照)が−15℃を超えるゴム組成物
(C−2)が比較例であり、このほか(A−2、B−
2、C−3)は実施例である。
にもとづいて、A−1〜D−2の9種類のゴム組成物を
配合した。アルファベットが同じゴム組成物はゴム成分
以外が等しい組成を有するゴム組成物である。ハロゲン
化共重合体ゴムが配合されていないゴム組成物(A−
1、B−1、C−1)、カーボンブラックの配合量が多
いゴム組成物(D−1、D−2)、およびハロゲン化共
重合体ゴムが配合されていても損失係数(tanδ)の
ピーク温度(表4参照)が−15℃を超えるゴム組成物
(C−2)が比較例であり、このほか(A−2、B−
2、C−3)は実施例である。
【0024】ゴム組成物の配合において、SBRとして
は、2種類の乳化重合SBR(乳化重合SBR、
)、および1種類の溶液重合SBR(溶液重合SBR
)を用いた。各SBRの特性については、表3に示す
とおりである。なお、乳化重合SBRは油展ゴムでエ
クステンダーオイルをSBR100重量部に対し37.
5重量部含有している。
は、2種類の乳化重合SBR(乳化重合SBR、
)、および1種類の溶液重合SBR(溶液重合SBR
)を用いた。各SBRの特性については、表3に示す
とおりである。なお、乳化重合SBRは油展ゴムでエ
クステンダーオイルをSBR100重量部に対し37.
5重量部含有している。
【0025】カーボンブラックとしては、昭和キャボッ
ト(株)製のN220とN339を用いた。オイルは、
最終的なゴム硬度を調製するために添加したもので、表
1に示す配合量は油展ゴム中に含有されているエクステ
ンダーオイルを含まない量である。
ト(株)製のN220とN339を用いた。オイルは、
最終的なゴム硬度を調製するために添加したもので、表
1に示す配合量は油展ゴム中に含有されているエクステ
ンダーオイルを含まない量である。
【0026】老化防止剤としては、N−フェニル−N´
−(1,3ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン
を用い、加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−
2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを用いた。
−(1,3ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン
を用い、加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−
2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドを用いた。
【0027】ゴム組成物は、まず加硫剤、老化防止剤、
亜鉛華以外の配合剤を150±5℃でベース練りした
後、110±10℃にて加硫剤、老化防止剤、亜鉛華を
添加して仕上げ練りをすることにより調製した。
亜鉛華以外の配合剤を150±5℃でベース練りした
後、110±10℃にて加硫剤、老化防止剤、亜鉛華を
添加して仕上げ練りをすることにより調製した。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】[評価方法]調製したゴム組成物を同一条
件(170℃12分間)で加硫して加硫ゴム試験片を作
製した。そして、作製した加硫ゴム試験片を用いて、
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータで周波数
10Hz、初期歪10%、振幅0.5%、昇温速度2℃
/分の条件下で損失係数(tanδ)の温度変化を測定
した。えられた測定結果から、tanδのピーク値、0
℃のtanδ比、50℃のtanδ比を読み取った。
件(170℃12分間)で加硫して加硫ゴム試験片を作
製した。そして、作製した加硫ゴム試験片を用いて、
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータで周波数
10Hz、初期歪10%、振幅0.5%、昇温速度2℃
/分の条件下で損失係数(tanδ)の温度変化を測定
した。えられた測定結果から、tanδのピーク値、0
℃のtanδ比、50℃のtanδ比を読み取った。
【0031】また、(株)岩本製作所製のランボーン摩
耗試験機を用い、荷重2.5kg、スリップ率20%と
40%の条件下で試験を行なったときの試験片の摩耗量
を測定した。スリップ率20%での摩耗とスリップ率4
0%での摩耗量の平均値を求め、ゴム成分においてハロ
ゲン化共重合体ゴムの配合の有無以外は等しい配合組成
を有する各比較例のゴム組成物の摩耗値を100として
指数で示した。摩耗指数が大きい程、耐摩耗性に優れて
いることを示す。以上の測定結果を、表4に示す。
耗試験機を用い、荷重2.5kg、スリップ率20%と
40%の条件下で試験を行なったときの試験片の摩耗量
を測定した。スリップ率20%での摩耗とスリップ率4
0%での摩耗量の平均値を求め、ゴム成分においてハロ
ゲン化共重合体ゴムの配合の有無以外は等しい配合組成
を有する各比較例のゴム組成物の摩耗値を100として
指数で示した。摩耗指数が大きい程、耐摩耗性に優れて
いることを示す。以上の測定結果を、表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】[評価]表4からわかるように、A〜Dの
いずれのゴム組成の組みにおいても、ハロゲン化共重合
体ゴムを配合したゴム組成物の方が、0℃のtanδ比
が上昇し、かつ50℃のtanδ比が低下していた。す
なわち、転がり抵抗とウェット性能の両立が図れている
ことがわかる。一方、カーボンブラックの配合量が多量
すぎると(ゴム組成物D)、tanδ比はいずれの温度
でもあまり変化せず、ハロゲン化共重合体ゴムの配合効
果が認められないことがわかる。
いずれのゴム組成の組みにおいても、ハロゲン化共重合
体ゴムを配合したゴム組成物の方が、0℃のtanδ比
が上昇し、かつ50℃のtanδ比が低下していた。す
なわち、転がり抵抗とウェット性能の両立が図れている
ことがわかる。一方、カーボンブラックの配合量が多量
すぎると(ゴム組成物D)、tanδ比はいずれの温度
でもあまり変化せず、ハロゲン化共重合体ゴムの配合効
果が認められないことがわかる。
【0034】また、ハロゲン化共重合体ゴムを配合した
ゴム組成物であっても、ゴム組成物のtanδのピーク
温度が−15℃を超えると、転がり抵抗が悪化し、転が
り抵抗とウェット性能との両立が図れないことがわかる
(ゴム組成物C−2参照)。
ゴム組成物であっても、ゴム組成物のtanδのピーク
温度が−15℃を超えると、転がり抵抗が悪化し、転が
り抵抗とウェット性能との両立が図れないことがわかる
(ゴム組成物C−2参照)。
【0035】これらに比べ、実施例1〜3のゴム組成物
の耐摩耗性は満足しうるものであった。
の耐摩耗性は満足しうるものであった。
【0036】
【発明の効果】本発明のタイヤ用トレッドゴム組成物
は、損失係数の高い部分が比較的高温領域まで存在して
いる特定構造を有するゴム成分(ハロゲン化共重合体ゴ
ム)が配合されているので、一般的なジエン系ゴムでゴ
ム成分を構成したゴム組成物と比べて0℃付近の損失係
数を大きく、50℃付近の損失係数を小さくできる。し
たがって、従来、相反する特性とされていた転がり抵抗
の低減およびウェット路面における摩擦抵抗の増加を共
に図ることができる。
は、損失係数の高い部分が比較的高温領域まで存在して
いる特定構造を有するゴム成分(ハロゲン化共重合体ゴ
ム)が配合されているので、一般的なジエン系ゴムでゴ
ム成分を構成したゴム組成物と比べて0℃付近の損失係
数を大きく、50℃付近の損失係数を小さくできる。し
たがって、従来、相反する特性とされていた転がり抵抗
の低減およびウェット路面における摩擦抵抗の増加を共
に図ることができる。
【0037】そして、本発明のゴム組成物を用いれば、
低燃費でかつウェットグリップに優れたタイヤを提供す
ることができる。
低燃費でかつウェットグリップに優れたタイヤを提供す
ることができる。
【図1】ハロゲン化共重合体ゴムおよび通常のジエン系
ゴムの損失係数の温度依存性を示す図である。
ゴムの損失係数の温度依存性を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08L 9/00 - 9/10
Claims (3)
- 【請求項1】 ジエン系ゴムおよび、イソブチレンとパ
ラメチルスチレンとの共重合体をハロゲン化してなる共
重合体ゴムをゴム成分として含むゴム組成物であって、
前記ハロゲン化共重合体ゴムが前記ゴム成分100重量
部のうちの5〜25重量部を占め、さらに、前記ゴム成
分100重量部に対して、カーボンブラックを30〜9
0重量部含み、かつ加硫物の損失係数のピーク温度が−
15℃以下であることを特徴とするタイヤ用トレッドゴ
ム組成物。 - 【請求項2】 前記ジエン系ゴムには、乳化重合SBR
が含まれていることを特徴とする請求項1記載のタイヤ
用トレッドゴム組成物。 - 【請求項3】 前記ジエン系ゴムには、溶液重合SBR
が含まれていることを特徴とする請求項1記載のタイヤ
用トレッドゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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