JP4963436B2 - 光学多層膜付きガラス部材及び光学多層膜付きガラス部材の製造方法 - Google Patents

光学多層膜付きガラス部材及び光学多層膜付きガラス部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどに利用されるCCDやCMOSなどの固体撮像素子の視感度補正フィルタとして利用される光学多層膜付きガラス部材に関する。
デジタルスチルカメラやビデオカメラに利用されているCCDやCMOSなどの固体撮像素子の分光感度は、人間の視感度特性と較べて近赤外域の光に対し強い感度を持つ特徴がある。そこで、一般的にはこれら固体撮像素子の分光感度を人間の視感度特性に合わせるための視感度補正フィルタが用いられている。
このような視感度補正フィルタとして、特許文献1には、弗燐酸塩ガラスや燐酸塩ガラスなどのガラス中にCu2+イオンを存在させて、分光特性を調整した近赤外線カットフィルタガラスが開示されている(特許文献1)。
また、透過する波長域を正確に決定し、かつシャープにすることを目的として、上記のような近赤外線カットフィルタガラスの表面に、高屈折率層と低屈折率層とを複数交互積層した光学多層膜を設け、可視域の波長(400〜600nm)を効率的に透過し、かつ近赤外域の波長(700nm)のシャープカット性に優れた特性を有する近赤外線カットフィルタが知られている(特許文献2)。その他、ガラス基板表面の反射を抑制し透過率を向上させることを目的として、近赤外線カットフィルタガラスの表面に反射防止膜が設けられる場合もある。
前記光学多層膜は、近赤外線カットフィルタの場合、例えば酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブなどからなる高屈折率層と、二酸化珪素などからなる低屈折率層とをガラス基板上に交互積層したもので、高屈折率層及び低屈折率層の厚さや層数を適宜に設定することで、光の干渉を利用して光を選択透過するものである。
特開平06−16451号 特開平02−213803号
近赤外線カットフィルタガラスに用いられる光学多層膜は、ガラス部材の搬送や組み立て時における他部材との接触等の製造工程における耐傷性を高めるため、より高硬度であることが求められている。また、長期保存時の湿度等による分光特性変化が少ない、いわゆるノンシフト膜であることが求められている。そして、これら高硬度、高耐候性を備えた光学多層膜の形成方法として、スパッタリングによる成膜方法が知られている。
しかし、燐酸塩ガラスや弗燐酸塩ガラスに対して、スパッタリングにより光学多層膜を形成した場合、ガラス基板と光学多層膜との密着性が十分でなく、膜ハガレが発生しやすいという問題がある。
その理由としては、以下が挙げられる。
一般的な硼珪酸塩ガラスの熱膨張係数が40[×10−7/℃]前後であるのに対し、燐酸塩ガラスの熱膨張係数は80[×10−7/℃]前後、弗燐酸塩ガラスの熱膨張係数は130[×10−7/℃]以上のものが多く、両者は熱膨張係数が非常に高い。そのため、光学多層膜の形成前後の温度変化により生じるガラス基板の物理的な形状変化によって、ガラス基板表面と光学多層膜との界面に応力集中が起こりやすいと考えられる。
さらに、弗燐酸塩ガラスは、ガラス組成中にフッ素成分を含有しており、ガラス表面に表面自由エネルギーの低いフッ素が存在するため、他の物質との密着性が悪いと考えられる。また、燐酸塩ガラスは、吸湿性が高くガラス成分とガラス基板表面に付着した大気中の水分との反応で異質層が生じやすく、これが他の物質との密着性を阻害しているものと考えられる。
また、スパッタリングで得られる光学多層膜は、膜物質が非常に緻密に構成されるという特徴がある。そのため光学多層膜は、ガラス基板表面と光学多層膜との界面において、圧縮応力を有する。そのため、上述のような光学多層膜の密着性が悪いガラス基板表面にスパッタリングにて光学多層膜を形成すると、膜ハガレが発生しやすくなるものと考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラス基板の主表面に光学多層膜を密着性良く形成することにより、光学多層膜の膜ハガレが発生しない光学多層膜付きガラス部材、及び光学多層膜付きガラス部材の製造方法を提供することである。
本発明の光学多層膜付きガラス部材は、燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスからなるガラス基板の主表面に光学多層膜が形成され、前記ガラス基板と前記光学多層膜との間に付着力強化層が形成された光学多層膜付きガラス部材であって、付着力強化層は、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜であり、反応性スパッタリングにおける遷移状態で形成されていることを特徴とする。
また、前記付着力強化層は、光学的に吸収を示す特性を有することを特徴とする。
また、前記付着力強化層の膜厚は、ガラス基板の主表面を覆うことが可能な膜厚以上であって、光学多層膜の光学特性に影響を与えない膜厚以下であることを特徴とする。
また、前記ガラス基板は、主表面が逆スパッタもしくはイオンボンバードで洗浄処理されていることを特徴とする。
また、前記光学多層膜は、赤外線カット膜もしくは反射防止膜であることを特徴とする。
また、前記光学多層膜の前記付着力強化層に接する部分は酸化物膜層であることを特徴とする。
本発明の光学多層膜付きガラス部材の製造方法は、燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスからなるガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程と、付着力強化層の上に光学多層膜を形成する工程とを有する光学多層膜付きガラス部材の製造方法であって、前記ガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程は、反応性スパッタリングにおける遷移状態で、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜を形成することを特徴とする。
また、前記反応性スパッタリングは、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて、チャンバ内に導入する酸素ガス量を制御して付着力強化層を形成することを特徴とする。
また、前記ガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程の前に、ガラス基板表面を逆スパッタもしくはイオンボンバードで洗浄処理する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、ガラス基板の主表面に光学多層膜を密着性良く形成することにより、光学多層膜の膜ハガレが発生しない光学多層膜付きガラス部材、及び光学多層膜付きガラス部材の製造方法を提供することができる。
本発明の光学多層膜付きガラス部材10は、図1に示すように、ガラス基板1の主表面に付着力強化層2が形成され、付着力強化層2の上に光学多層膜3が形成されている。そして、付着力強化層2は、反応性スパッタリングにより形成されたガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜よりなるものである。
本発明における付着力強化層2は、ガラス基板1と光学多層膜3との間に設けられることにより、ガラス基板1と光学多層膜3との密着性を向上し、光学多層膜3の膜ハガレの発生を抑制するよう作用するものである。
付着力強化層2は、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜よりなる。ガラスネットワークを構成しうる元素の酸化物とは、ガラスの基本構造を形成する網目形成成分(ガラスネットワークフォーマー)を示すものであり、本発明においては、その中でもSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物を用いることを必須の構成要件としている。
Si(珪素)の酸化物であるSiOは、単独でもガラスを形成しうるガラスの網目形成成分である。また、Al(アルミニウム)の酸化物であるAl(アルミナ)は、ガラスの網目形成成分である。
ガラス基板1が燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスよりなる場合、これらのガラスは共にP(リン)を基にしたガラスネットワーク(構成例:−P−O−P−)を構成し、SiやAlとの親和性が高い。そのためこれらのガラスは、SiやAlを主成分の一部として含むことができ、おそらくはガラスネットワークの一部として取り込むことができると考えられる。そのため、ガラス基板1の主表面に形成されたSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜よりなる付着力強化層2は、少なくともその一部がガラス基板1とガラスネットワーク的な連続性を構成し、その構造によりガラス基板1と付着力強化層2との間で非常に高い密着性が得られるものと考えられる。また、ガラス基板1が燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスよりなる場合に限らず、ケイ酸塩ガラスやケイ燐酸塩ガラス等でも同様な効果が期待できる。
なお、上記の付着力強化層2による密着性向上の理論的なメカニズムは、十分に解明されているわけではないが、本発明のガラスネットワークを構成しうる元素からなる酸化物膜を付着力強化層2に用いた場合とガラスネットワークを構成しない元素からなる酸化物膜(例えば、後述する比較例に記載)を付着力強化層2に用いた場合との光学多層膜3の膜ハガレ評価結果より、これらは現象論的にではあるが確認されている。
このような付着力強化層2を形成する方法として、反応性スパッタリングを用いることが重要である。
反応性スパッタリングとは、化合物膜の原料となる金属製ターゲット、スパッタリング効率を高める為の永久磁石、被成膜基板(ガラス基板)、被成膜基板を取り付ける基板ホルダーをチャンバ内に配置し、スパッタガス(例えば、アルゴンガス)を導入するとともにターゲットに電力を投入することでプラズマを発生させる。プラズマ中のArイオンがカソードであるターゲットに向かって加速され、衝突のエネルギーにより金属製ターゲット材料の原子(スパッタ粒子)が弾き出され、被成膜基板上に付着する。このとき、弾き出された原子はチャンバ内に投入した反応性ガス(例えば、酸素ガス)と反応し、化合物膜(例えば、酸化物膜)として被成膜基板上に成膜される方法である。
反応性スパッタリングを用いると、ターゲットから弾き出されるスパッタ粒子のエネルギーが高く(他の成膜手段である真空蒸着法で蒸発した粒子のエネルギーの約100倍)、高速度で突入するごとくガラス基板1の表面に堆積するため、堆積物たる付着力強化層がガラス基板のガラスネットワークの一部として取り込まれるのに好適である。
また前述の通り、反応性スパッタリングは、金属製ターゲットより弾き出されたスパッタ粒子がガラス基板1の表面に堆積するまでの間に、チャンバ内の酸素ガスと反応することにより酸化物膜として、ガラス基板1の表面に堆積するものである。よって、ガラス基板1の表面に堆積する酸化物膜は非常に活性度の高い状態で堆積されるため、ガラス基板1とガラスネットワーク的な連続性を構成しやすくなる。
よって、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜よりなる付着力強化層2を反応性スパッタリングにより形成することにより、ガラス基板1と付着力強化層2との密着性は非常に高いものとなり、付着力強化層2の上に形成される光学多層膜3の膜ハガレの発生を抑制できる。
また、付着力強化層2の形成は、反応性スパッタリングにおける遷移状態から金属状態の間で形成することが重要である。
反応性スパッタリングにおいては、成膜速度や膜質の異なる、いくつかの状態が存在する。一般的には、金属状態、遷移状態、化合物状態と呼ばれる三態であり、反応性ガス導入量と成膜速度との関係を模式的に図示すると、図2のようになる。これらの各状態を概略説明する。金属状態は、反応性ガスが比較的少ない場合に存在し、状態としては非常に安定である。成膜速度が非常に高いため、金属ターゲット表面が反応性ガスに汚染されず、形成される膜は不完全な化合物膜となり、金属的な性質を示す。化合物状態は、反応性ガスが比較的多い場合に存在し、状態としては非常に安定である。この状態においては反応性ガスが多いため、金属ターゲット表面が反応性ガスによって酸化された化合物膜で被覆された状態、すなわち金属酸化物ターゲットを用いた場合と同様になる。そのため、成膜速度は非常に小さいが、形成される膜は完全に化合物化された状態である。遷移状態は、反応性ガスが金属状態と化合物状態との中間程度であり、状態としては非常に不安定である。成膜速度は比較的早く、十分に化合された膜から、不十分に化合された膜まで、条件により得られる膜質は異なる。なお、これらの現象に関しては、Berg等によるモデル的な考察(S.Berg,H−O.Blom,T.Larsson,C.Nender:J.Vac,Sci.Technol.A,5,(1987),202)や小林春洋著「スパッタ薄膜」(日刊工業新聞社)などで説明されている。
反応性スパッタリングにおける遷移状態について、より詳細に説明する。
図2に示すように、金属状態から酸素導入量を段階的に増加していくと、屈曲点付近において、急激に成膜速度が低下し(下向き矢印に示すように)、酸化のヒステリシス(履歴現象)が生じてしまう。これは、化合物状態から酸素導入量を段階的に減少させた場合でも、同様に屈曲点付近において、上向き矢印の方向に急激に成膜速度が増加する。しかし、酸素導入量を精密に制御することで、上記のような急激な状態変化を起こさずに特性曲線に示すような遷移状態を得ることが可能である。
遷移状態について特性曲線を用いて説明すると、酸素導入量に対して、状態が大きく変化する領域である。具体的には、成膜速度−酸素導入量やプラズマ発光強度−酸素導入量の特性曲線における化合物状態側の屈曲点(化合物状態と遷移状態との境界)と金属状態側の屈曲点(金属状態と遷移状態との境界)との間の領域をいう。なお、スパッタリング装置やターゲット材によっては、プラズマ発光強度−酸素ガス導入量の特性曲線において、屈曲点が明確でない場合もある。この場合は、スパッタ電圧−酸素ガス導入量の特性曲線などに表れる屈曲点において、同様に遷移状態であるということができる。
遷移状態で形成された付着力強化層は、酸素導入量により状態を制御することにより、十分に化合された膜や不十分に化合された膜に制御することが可能である。
また、反応性スパッタリングにおける金属状態は、図2に示す特性曲線の遷移状態と金属状態との間の屈曲点より金属状態側の領域をいう。金属状態で形成された付着力強化層2は、完全な金属膜や酸素ガスの導入により一部が化合された不完全酸化膜に制御することが可能である。
このように、付着力強化層2の形成時の状態を遷移状態から金属状態の間で制御することで、付着力強化層2を構成する膜物質に化学量論的な偏りを生じさせ、より活性な状態とすることができるため、付着力強化層2とガラス基板1とのガラスネットワーク構造の形成により効果的である。
これに対し、化合物状態(酸化状態)においては、金属ターゲット表面は反応性ガスにより酸化され、酸化物で被覆された状態となっている。この状態でスパッタリングを行うと、ターゲット表面の酸化物がスパッタ粒子として弾き出されるため、スパッタ粒子の活性度が低く、ガラス基板上に堆積したスパッタ粒子とガラス基板とのガラスネットワーク構造の形成が十分に行われない。よって、光学多層膜3とガラス基板1との密着性向上に寄与しないため、付着力強化層2を化合物状態(酸化状態)で形成するのは好ましくない。
前述の遷移状態は、状態として非常に不安定であり、図2においては、逆S字カーブの屈曲点部分から遷移状態に移行できずに、矢印で示す方向、化合物状態から金属状態、もしくは金属状態から化合物状態へ瞬時に推移し、結果として、反応性スパッタリングおいては、ヒステリシスが構成される。
上記のような不安定な遷移状態を安定的に制御するため、本発明においては反応性スパッタリングのプラズマにおける特定波長のプラズマ発光強度をモニタリングし、そのプラズマ発光強度が一定の値となるよう導入する酸素ガス量を制御する、いわゆるプラズマ・エミッション・モニタリングを用いる。
反応性スパッタリング装置20において、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いた場合の装置の概要を図7に示す。この反応性スパッタリング装置20は、プラズマの発光を光ファイバで受光してチャンバ外に導き、特定波長を選択するためのバンドパスフィルタ(BPF)を経由して最終的にフォトマルで受光される。フォトマルで受光した光強度は、電気信号に変換され、そのデータは光量積分器にて積分され、適正な形で平均化される。そして、このデータがパソコンなどの演算処理装置に送られ、反応性ガス導入量が決定される。そして、決定された反応性ガス導入量データに基づき、マスフローコントローラを駆動し、チャンバ内に導入される反応性ガス量が制御される。
これらの装置を用いることで、状態として非常に不安定な遷移状態を、安定的に制御することが可能である。そして、遷移状態で付着力強化層を形成することにより、ガラス基板と付着力強化層との密着性が良好な状態とすることができる。
Siをターゲット材、スパッタガスをアルゴン、反応性ガスを酸素、酸素原子のプラズマ発光強度(777nm)をプラズマ・エミッション・モニタリングの制御波長とした場合の、プラズマ発光強度と酸素導入量との特性曲線及びスパッタ電圧と酸素ガス導入量との特性曲線を図8に示す。この図においては、酸化状態のプラズマ発光強度を100%とした場合、プラズマ発光強度が40%以下を遷移状態と認定することができる。なお、反応性スパッタリングのプラズマ・エミッション・モニタリングを用いて、SiをターゲットとしSiの酸化物膜を形成する場合、付着力強化層形成時のプラズマ発光強度を酸化状態のプラズマ発光強度(100%)に対して、5〜40%の範囲に制御することが好ましい。
Alをターゲット材、スパッタガスをアルゴン、反応性ガスを酸素、アルミニウム原子のプラズマ発光強度(394nm)をプラズマ・エミッション・モニタリングの制御波長とした場合の、プラズマ発光強度と酸素導入量との特性曲線を図9に示す。この図においては、酸化状態のプラズマ発光強度を100%とした場合、プラズマ発光強度が250%以上で600%以下を遷移状態と認定することができる。なお、反応性スパッタリングのプラズマ・エミッション・モニタリングを用いて、AlをターゲットとしAlの酸化物膜を形成する場合、付着力強化層形成時のプラズマ発光強度を酸化状態のプラズマ発光強度(100%)に対して、200〜700%の範囲に制御することが好ましい。
反応性スパッタリングにおける金属状態は、前述のプラズマ・エミッション・モニタリングを用いて酸素導入量を制御して形成することができる。また、金属状態は、状態としては非常に安定であるため、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いずにスパッタ電圧を用いて酸素導入量を制御することも可能である。
反応性スパッタリングで形成される付着力強化層2は、光学的に吸収を示す特性を有していてもよい。反応性スパッタリングにおける金属状態で形成される膜は、光学的に吸収を示す特性を有するものであり、高い活性を有した状態で、ガラス基板1の表面に堆積するものと考えられる。そのため、付着力強化層2とガラス基板1とのガラスネットワーク構造の形成により効果的である。
なお、付着力強化層2の膜厚は、光学多層膜3の全膜厚と比較すると、非常に薄い層である。そのため、光学多層膜3を含めたガラス部材10の光学的特性に影響を与えない程度であれば、付着力強化層2が光学的に吸収を示す特性を有していても問題はない。
また、反応性スパッタリングにおける金属状態で光学的に吸収を示す特性を有する付着力強化層2をガラス基板1上に形成した後に、ガラス基板1を反応性ガス(酸素ガス)のプラズマに曝すもしくは反応性ガスのイオンビームを照射する等して、付着力強化層2と反応性ガスとを反応せしめることで化合物膜に変換してもよい。このような工程を行うことで、光学的に吸収を示す特性を有する付着力強化層2を遷移状態で形成された膜と同等な透明膜とすることができる。
付着力強化層2の膜厚は、ガラス基板1の主表面を覆うことが可能な膜厚以上であって、光学多層膜3の光学特性に影響を与えない膜厚以下であることが好ましい。ガラス基板1の主表面を覆うことが可能な膜厚とは、付着力強化層2が実際に膜状に存在する程度の膜厚であり10nm以上である。また、光学多層膜3の光学特性に影響を与えない膜厚とは50nm以下である。
付着力強化層2を形成する直前にガラス基板1の表面を洗浄処理することは、付着力強化層2とガラス基板1との付着力向上に有効に働くため好ましい。これらの洗浄処理方法としては、逆スパッタ、イオンボンバードがある。これらの処理は、高周波プラズマでアルゴンガスをイオン化し、それをガラス基板1の表面に叩きつけて、表面の異質層などの不動態皮膜を破壊する洗浄方法である。真空下で物理的にガラス基板1の表層を除去するため、表面にガラスネットワーク構造の切れた結合手の一部が残り、ガラス基板1の表面自体が非常に高い反応性を有する状態となり、付着力強化層2との親和性、反応性がより高くなり、ガラスネットワーク構造の形成を促進するものと考えられる。
また、これらの洗浄処理により、燐酸塩ガラス表面における異質層を除去したり、弗燐酸塩ガラス表面における原子量の小さいフッ素成分を選択的に除去したりするなどの効果が期待でき、これらガラス特有の問題に対しても効果が期待できる。
ガラス基板1としては、ガラス成分に起因して光学多層膜3の密着性が悪い、燐酸塩ガラスや弗燐酸塩ガラスを好適に用いることができる。その他にも、SiやAlの酸化物をガラス網目形成成分として用いることができるケイ酸塩ガラスやケイ燐酸塩ガラスなどでも、同様に光学多層膜3の膜ハガレを抑制する効果が得られる。
弗燐酸塩ガラスとしては、質量%でP10〜60%、AlF30〜20%、RF(Rは、Li,Na,Kのうち少なくとも1種)1〜30%、R’F(R’はMg,Ca,Sr,Baのうち少なくとも1種)10〜75%、(ただし、弗化物総合計量の70%までを酸化物に置換可能)を含む成分の合計が90%以上である母ガラス100質量部に対し、外割でCuOを0.5から12質量部を含有するものであることが好ましい。
また、燐酸塩ガラスとしては、質量%でP40〜80%、Al0〜15%、B0〜10%、RO(Rは、Li,Na,Kのうち少なくとも1種)0.5〜15%、R’O(R’は、Mg,Ca,Sr,Baのうち少なくとも1種)1〜25%、CuO0.5〜12%からなる成分を含有するものであることが好ましい。
光学多層膜3としては、反射防止機能を有する反射防止膜(AR膜:Anti Reflection膜)、赤外線カット膜(紫外線波長域にもカット機能を有する、紫外線−赤外線カット膜も含む)などが挙げられる。具体的な膜構成としては、反射防止膜の場合、ガラス基板側から、酸化アルミニウム/酸化ジルコニウム/弗化マグネシウムの積層膜などがある。赤外線カット膜の場合、ガラス基板側から、酸化チタン/二酸化珪素の複数交互積層膜、酸化タンタル/二酸化珪素の複数交互積層膜、酸化ニオブ/二酸化珪素の複数交互積層膜などがある。光学多層膜3の形成方法としては、高硬度、高耐候性の膜が得られるという観点及び付着力強化層2を形成する工程と光学多層膜3を形成する工程とを連続的に行うことが可能という観点から反応性スパッタリングで行うことが好ましい。
以下に、本発明を実施するための具体的な態様について説明する。なお、以下の説明は本発明を限定するものではく、本発明の趣旨に沿った形での改変であれば可能である。
実施例及び比較例では、ガラス基板として主表面を精密研磨してなる大きさ54mm×40mm、厚さ0.4mmの板状ガラスを用いた。また、ガラス基板の表面に設ける光学多層膜3は、反応性スパッタリング法により酸化ニオブ/二酸化珪素をガラス基板側より交互に40層積層(総膜厚:約4μm)した赤外線カット膜を付着力強化層の上に形成した。光学多層膜とガラス基板との密着性評価方法は、光学多層膜が設けられたガラス基板の表面にカッターを用いて間隔約2mmの升目状にキズを付け、JISZ1522にて規定された粘着テープ(幅12〜19mm)を光学多層膜に貼りつけ、この粘着テープを光学多層膜の膜面と垂直方向に素早く引っ張り、光学多層膜の膜ハガレを確認した。評価基準としては、膜ハガレが全くないものを◎、一部のみ膜ハガレがあったものを○、大きく膜ハガレがあったものを×とした。
[実施例1]
実施例1として、ガラス基板に弗燐酸塩ガラスを用い、光学多層膜及び付着力強化層が形成される主表面に逆スパッタ(処理条件:100W、30分)を行った。なお、逆スパッタ処理前後の状態を原子間力顕微鏡で確認した(図3、図4)。これらより、ガラス基板表層を剥ぎ取ることができたと判断した。そして、反応性スパッタリング装置を用いて、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:6%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
なお、Siをターゲット材とした場合、酸素原子のプラズマ発光強度(777nm)をプラズマ・エミッション・モニタリングの制御波長とし、酸化状態のプラズマ発光強度を100%として、プラズマ・エミッション条件を設定した。
[実施例2]
実施例2として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(酸化アルミニウム、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:190%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
なお、Alをターゲット材とした場合、アルミニウム原子のプラズマ発光強度(394nm)をプラズマ・エミッション・モニタリングの制御波長とし、酸化状態のプラズマ発光強度を100%として、プラズマ・エミッション条件を設定した。
[実施例3]
実施例3として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:14%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[実施例4]
実施例4として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)に逆スパッタを行わないで、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:6%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[実施例5]
実施例5として、ガラス基板に燐酸塩ガラスを用い、光学多層膜及び付着力強化層が形成される主表面に逆スパッタ(処理条件:100W、30分)を行った。そして、反応性スパッタリング装置を用いて、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:6%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[実施例6]
実施例6として、実施例5と同様のガラス基板(燐酸塩ガラス)に逆スパッタを行わないで、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態(プラズマ・エミッション条件:6%)にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[実施例7]
実施例7として、実施例1と同じガラス基板(弗燐酸塩ガラス)に逆スパッタを行わないで、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、スパッタ電圧制御により特性曲線における遷移状態と金属状態との間の屈曲点より金属状態側に成膜状態を制御した。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例1]
比較例1として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)の主表面に、反応性スパッタリング装置にて光学多層膜を形成した。
[比較例2]
比較例2として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(酸化チタン、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例3]
比較例3として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(酸化ニオブ、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例4]
比較例4として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(酸化タンタル、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて遷移状態にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例5]
比較例5として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)を行い、ガラス基板の主表面に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例6]
比較例6として、実施例5と同様のガラス基板(燐酸塩ガラス)の主表面に、反応性スパッタリング装置にて光学多層膜を形成した。
[比較例7]
比較例7として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)及び表面処理(逆スパッタ)で、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いず、酸化状態にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
[比較例8]
比較例8として、実施例1と同様のガラス基板(弗燐酸塩ガラス)で、付着力強化層(二酸化珪素、20nm)を形成した。なお、形成時は、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いず、酸化状態にて行った。そして、付着力強化層の上に反応性スパッタリング装置で、光学多層膜を形成した。
各実施例及び比較例の密着性評価(膜ハガレ評価)を表1及び表2に示す。
これらの結果より、付着力強化層としてSiもしくはAlの酸化物膜を反応性スパッタリングの遷移状態もしくは金属状態にて形成することで、ガラス基板と光学多層膜との密着性が向上することが確認された。
また、実施例1及び比較例1で形成した光学多層膜付きガラス部材の分光特性を図5及び図6に示す。これらより、付着力強化層の有無は分光特性には影響を及ぼしていないことがわかる。
なお、実施例で用いていないケイ燐酸塩ガラスやケイ酸塩ガラスは、熱膨張係数が小さい。そのため、これらのガラス材料からなるガラス基板に本発明の付着力強化層を設けることで、当然実施例と同等の膜ハガレ評価が得られる。
本発明によれば、ガラス基板の主表面に光学多層膜を密着性良く形成することにより、光学多層膜の膜ハガレが発生しない高硬度、高耐候性の光学多層膜付きガラス部材を得ることができる。そして、これらのガラス部材はCCDやCMOSなどの固体撮像素子の視感度補正フィルタ等に好適に用いられる。
本発明の光学多層膜付きガラス部材の構成を示す模式図である。 反応性スパッタリングにおける三態及びヒステリシスを説明するための模式図である。 ガラス基板表面を逆スパッタにて処理する前の状態を原子間力顕微鏡にて撮影した図である。 ガラス基板表面を逆スパッタにて処理した後の状態を原子間力顕微鏡にて撮影した図である。 実施例1にて得られた光学多層膜付きガラス部材の分光特性を示す図である。 比較例1にて得られた光学多層膜付きガラス部材の分光特性を示す図である。 反応性スパッタリング装置におけるプラズマ・エミッション・モニタリングシステムの構成を示す模式図である。 ターゲット材をSiとした場合の、プラズマ発光強度と酸素導入量との特性曲線及びスパッタ電圧と酸素導入量との特性曲線を示す図である。 ターゲット材をAlとした場合の、プラズマ発光強度と酸素導入量との特性曲線を示す図である。
符号の説明
1…ガラス基板、2…付着力強化層、3…光学多層膜、10…光学多層膜付きガラス部材、20…反応性スパッタリング装置。

Claims (9)

  1. 燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスからなるガラス基板の主表面に光学多層膜が形成され、前記ガラス基板と前記光学多層膜との間に付着力強化層が形成された光学多層膜付きガラス部材であって、
    前記付着力強化層は、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜であり、反応性スパッタリングにおける遷移状態で形成されていることを特徴とする光学多層膜付きガラス部材。
  2. 前記付着力強化層は、光学的に吸収を示す特性を有することを特徴とする請求項1記載の光学多層膜付きガラス部材。
  3. 前記付着力強化層の膜厚は、ガラス基板の主表面を覆うことが可能な膜厚以上であって、光学多層膜の光学特性に影響を与えない膜厚以下であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の光学多層膜付きガラス部材。
  4. 前記ガラス基板は、主表面が逆スパッタもしくはイオンボンバードで洗浄処理されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光学多層膜付きガラス部材。
  5. 前記光学多層膜は、赤外線カット膜もしくは反射防止膜であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光学多層膜付きガラス部材。
  6. 前記光学多層膜の前記付着力強化層に接する部分は酸化物膜層であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の光学多層膜付きガラス部材。
  7. 燐酸塩ガラスもしくは弗燐酸塩ガラスからなるガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程と、付着力強化層の上に光学多層膜を形成する工程とを有する光学多層膜付きガラス部材の製造方法であって、
    前記ガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程は、反応性スパッタリングにおける遷移状態で、ガラスネットワークを構成しうる元素であるSi(珪素)もしくはAl(アルミニウム)の酸化物膜を形成することを特徴とする光学多層膜付きガラス部材の製造方法。
  8. 前記反応性スパッタリングは、プラズマ・エミッション・モニタリングを用いて、チャンバ内に導入する酸素ガス量を制御して付着力強化層を形成することを特徴とする請求項7記載の光学多層膜付きガラス部材の製造方法。
  9. 前記ガラス基板の主表面に付着力強化層を形成する工程の前に、ガラス基板表面を逆スパッタもしくはイオンボンバードで洗浄処理する工程を有することを特徴とする請求項7または請求項8の光学多層膜付きガラス部材の製造方法。
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