JPH03187955A - 選択透過物品及びその製造方法 - Google Patents

選択透過物品及びその製造方法

Info

Publication number
JPH03187955A
JPH03187955A JP2049198A JP4919890A JPH03187955A JP H03187955 A JPH03187955 A JP H03187955A JP 2049198 A JP2049198 A JP 2049198A JP 4919890 A JP4919890 A JP 4919890A JP H03187955 A JPH03187955 A JP H03187955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
permselective
oxide
membrane
article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2049198A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Ando
英一 安藤
Koichi Suzuki
巧一 鈴木
Junichi Ebisawa
海老沢 純一
Yasushi Takemasa
武政 康史
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2049198A priority Critical patent/JPH03187955A/ja
Publication of JPH03187955A publication Critical patent/JPH03187955A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光(電磁波)の一部を選択的に透過あるいは
反射して、流入あるいは流出する光エネルギーを制御す
る選択透過物品の製造方法及び該方法によって製造され
た選択透過物品に関するものである。
[従来の技術] 建築用、自動車用などの大面積ガラスに選択透過膜をコ
ーティングする場合、通常直流スパッタリング法が用い
られる。この方法で、酸化物膜を形成するにはターゲッ
トに導電性が必要でありITO(錫を含む酸化インジウ
ム)、A1ドープしたZnOなどの一部例外を除(と金
属酸化物は導電性がないため、通常金属又は合金ターゲ
ットが用いられ、酸化性雰囲気でこれの反応性スパッタ
リングで行なわれる。しかし、酸化物膜を非酸化物から
なる選択透過膜上に形成する場合、即ち、基板(/誘電
体膜)/選択透過膜/酸化物膜等の構成の選択透過物品
を製造する場合に、酸化物膜形成時の酸素プラズマ雰囲
気下で前に成膜しである選択透過膜の一部が酸化するこ
とが避けられない。これによる酸化の程度は現状の技術
ではコントロールすることができず、結果として光学性
能がバラツクという問題点をかかえていた。
[発明の解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来技術が有していた前述の問題点を
解決しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので、
透明基板上に選択透過膜を形成し、次に酸化物膜を形成
する際に、該選択透過膜が酸化されるのを防ぐための酸
化バリア膜を該選択透過膜上に形成し、次いで酸化物膜
を形成することを特徴とする選択透過物品の製造方法及
び透明基板上に基板側から選択透過膜、酸化物膜と順次
積層された少なくとも2層よりなる選択透過物品であっ
て、選択透過膜と酸化物膜の間に、該選択透過膜の酸化
を防ぐ薄いバリア層が形成されていることを特徴とする
選択透過物品及び透明基板上に基板側から誘電体膜、次
いで選択透過膜、酸化物膜と順次積層された選択透過物
品であって、選択透過膜と酸化物膜との間に、該選択透
過膜の酸化を防ぐ薄いバリア層が形成されていることを
特徴とする選択透過物品を提供するものである。
第1図は、本発明に係わる選択透過物品の一例の断面図
を示したものであり、1は透明あるいは着色したガラス
やプラスチックなどからなる基板又はフィルム等の基体
、2は金属、窒化物、炭化物、吸収性酸化物あるいはこ
れらの複合物などの非酸化物からなる選択透過膜、3は
酸化バリア膜、4は酸化物膜を示す。
選択透過膜としては、熱線遮断膜、紫外線遮断膜等、光
(電磁波)の一部を選択的に透過あるいは反射して、光
エネルギーの流入又は流出を制御する膜であれば特に限
定されない。
第2図は、本発明に係わる選択透過物品の別の一例の断
面図を示したものであり、5は誘電体膜である。
本発明は、第1図、第2図に示したような、膜構成の選
択透過物品のみでなく、完全な酸化物でない選択透過膜
上に酸化物膜を形成する全ての場合に適用できる。第2
図の構成を(り返したような膜構成、例えば基体/誘電
体/Ag/酸化バリア膜/酸化物膜/ A g /酸化
バリア膜/酸化物膜、等、様々な場合に適用できる。
本発明における最も大きな特徴は、選択透過膜の上にこ
の酸化を防ぐ薄いバリア層3を形成することである。こ
のバリア層の膜材料は特に限定はされないが、通常のス
パッタリング法を用いマルチパスモードで成膜する場合
、生産性を考慮して選択透過膜あるいは空気側に形成す
る酸化物膜のいずれかのターゲットから形成できる金属
膜、あるいは窒化膜が好ましい。膜厚はあまり薄いとバ
リア効果が十分でなく、最外層の酸化物膜4を反応性ス
パッタリングで形成するときに選択透過膜2の一部が酸
化されてしまう。また、あまり厚いと逆に完全に酸化さ
れずに残ってしまい、透過率が下がってしまうことにな
る。従って膜厚としては5ないし30人、好ましくは1
口ないし20人が良い。
本発明は上記したように少なくとも3層構成(酸化され
て酸化物膜と同様の膜となるような金属の膜を酸化バリ
ア層として形成した場合には、最終的には、実質的に選
択透過膜と酸化物膜の少なくとも2層構成)よりなるが
、場合によっては基板1と選択透過膜2あるいは誘電体
膜5、または酸化バリア膜2と酸化物膜4との間に1層
、または複数の層を形成して付着力向上や光学特性の調
整の機能を持たしても良い。
酸化物膜4は、硼素又は珪素のうち少なくとも一種とジ
ルコニウム、チタン、ハフニウム、錫、タンタル、イン
ジウムのうち少なくとも1種とを含む酸化物膜や、酸化
錫、又は酸化珪素などが好ましいが、特にこれだけに限
定されるものではなく、耐久性向上、光学定数調整、成
膜時の安定性、あるいは成膜速度の向上などのために他
の成分を含んでいてもさしつかえないことは言うまでも
ないことである。また本発明の酸化物膜は必ずしも透明
である必要はなく、酸素欠損の状態の吸収性膜や、一部
窒素、炭素を含有していても同様に有効であることはい
うまでもないことである。
酸化物膜4は、特に限定はされないが、硼素又は珪素の
うち少なくとも一種とジルコニウム、ハフニウム、タン
タル、錫、インジウム、チタンのうち少なくとも1種と
を含む酸化物膜は耐擦傷性や化学的安定性に優れるので
、特に高耐久が必要な用途には適する。
酸化物膜4の組成は特に限定はないが、膜が非晶質化し
て耐擦傷性や信頼性向上のためには、チタン、ジルコニ
ウム、ハフニウム、錫、タンタル、インジウム、硼素、
珪素の酸化物膜をそれぞれTi0z、ZrO2,Hf0
z、5nOt、Ta205.InzO3゜BzOs、 
5iOiと表わすとき、Ti(h、 Zr0z、HfO
2゜Snow、 TaJs及びIntOnから選ばれた
酸化物の合計100部に対して、Ba5s、 SiO□
から選ばれた酸化物の合計がモル比で5部以上、好まし
くは10部以上、特に20部以上あるのが良い。またB
2O3の場合、あまり多いと信頼性、特に化学的耐久性
が低下するので、用途によっては、Ti0i、ZrO□
、Hf0t、 5nOa、 T820g及びIn2O5
から選ばれた酸化物の合計100部に対してモル比で2
00部以下好ましくは100部以下、特に50部以下が
良い。5iftの場合は、あまり多いとアルカリに対す
る耐久性が低下するので、T iO21ZrOi、Hf
0i、Snow、TagOs及びInJsから選ばれた
酸化物の合計100部に対してモル比で1900部以下
、好ましくは900部以下、特に400部以下が良い。
表1は、各種非晶質酸化物膜の性質を示したものである
。それぞれ表に挙げた組成のターゲットを用いて、反応
性スパッタリングにより成膜したものである。同じター
ゲットを用いても、膜組成や成膜条件により若干変動す
ることがあるので、表1はあくまでも一例を示したもの
である。
結晶性は、薄膜X線回折により観測した。
又、耐擦傷性は、砂消しゴムによる擦り試験の結果で、
0は傷が殆どつかなかったもの、×は容易に傷が生じた
ものである。
耐摩耗性は、テーパー試験(摩耗輪C5−10F、加重
500 g、 1000回転)の結果、ヘイズ4%以内
のものを○、ヘイズ4%超のものを×とした。耐酸性は
0.1N  H2SO4中に240時間浸漬した結果、
TV  (可視光透過率)、Rv (可視光反射率)の
浸漬前に対する変化率が1%以内のものを○、1〜4%
のものをΔ、膜が溶解して消滅してしまったものを×と
した。耐アルカリ性は0.IN NaOH中に240時
間浸漬した結果、TV、Rvの浸漬前に対する変化率が
1%以内のものを○、2%以内のものを△、膜が溶解し
てしまったものをXとした。煮沸テストは、1気圧下、
100℃の水に2時間浸漬した後、TV、R,の浸漬前
に対する変化率が1%以内であるときO,1%超のとき
×とした。
ZrBxOy膜に関しては、表1から明らかなように、
膜中のBが少ないと結晶性の膜ができ、Bが多いと非晶
質の膜ができる傾向があることがわかる。そして、結晶
性の膜は耐擦傷性及び耐摩耗性が劣るのに対して非晶質
の膜は優れていることがわかる。これは非晶質の膜は、
表面が平滑である為であると考えられる。従って、Zr
Bつ0.膜(膜中のZrに対するBの原子比Xが0.1
<x)の膜は耐擦傷性、耐摩耗性に優れている。B2O
3膜は吸湿性で空気中の水分を吸収して溶けてしまうの
で、zrB*oy膜においてx<4程度が好ましい。
ZrB、0.膜中のZrに対するO(酸素)の原子比は
特に限定されないが、多すぎると膜構造が粗になりボッ
ボッの膜になってしまうこと、又、あまり少ないと膜が
金属的になり透過率が低下したり膜の耐擦傷性が低下す
る傾向があることなどの理由によりZrLと8203の
複合系となる量程度であることが好ましい。即ち、複合
酸化物をZr0z+ X Bob、 sと表すと、Bが
Zrに対して原子比でX含まれる時に、y=2+1.5
x程度であることが好ましい。
又、表1より、ZrBxOy膜中のBの量が増えるにつ
れ、膜の屈折率が低下する傾向があること1 がわかる。膜中のBを増やすことにより、屈折率nは2
.14ぐらいから1.46程度まで低下する。
従って0.1 <x<4.2<y<8のZrBXO,膜
は良好な耐擦傷性及び耐摩耗性を有し、かつ、Bの量に
よって自由に屈折率を選択できる本発明の目的に好適な
非晶質酸化物膜である。
さらに、表1に示したように、膜中のBの含有量が増え
るにつれ、耐酸性、耐アルカリ性が劣化する傾向がある
。X≧2.3で耐酸性が悪くなり、さらにX≧4で耐ア
ルカリ性の低下及び煮沸テストで劣化を示すようになる
。従って、空気中で露出した状態で使用されるような高
化学的耐久性が要求される用途には、ZrBxOy(x
<2.3)の非晶質酸化物膜が好ましく、又、ZrBx
Oy (X≧2.3)の膜はこの他の用途において、低
屈折率膜として利用できる。
以上のように、ZrO□膜にBを加えたことにより、膜
が非晶質化し、表面が平滑化し、これが耐摩耗性及び耐
擦傷性の向上に寄与していると2 考えられる。
次に、Zr5zxOy膜に関しては、表1より、やはり
アモルファスであり、耐擦傷性、耐摩耗性の高い膜が得
られる。
屈折率については、Zr0a (n = 2.14)と
5102(n = 1.46)の間でその組成割合によ
って上下する。
ZrSi*Oy膜において、0.05≦Z(膜中のZr
に対するSLの原子比)〈19であることが好ましい。
z<0.05だと、膜が非晶質化せず、十分な物理的耐
久性が得られない。又、Z≧19だと、耐アルカリ性が
悪くなる。又、y(ZrSiっoy模膜中Zrに対する
O(酸素)の原子比)は、ZrBxOy膜について述べ
たのと同様の理由により、Lr0gと5iOiの複合系
と考えて、SiがZrに対して原子比で2含まれる時に
、y=2+2z程度であることが好ましい。
従って空気中で露出した状態で使用する用途には、0.
05≦z < 19.2.1 ≦y < 40(7) 
ZrSi、O。
膜が好ましく、19≦ZのZ r S iz Oy膜は
、その他の用途において、低屈折率膜として利用できる
又、ZrB、Si zoy膜も本発明の酸化物膜として
使用できる。かかる膜中のZrに対するBの原子比x、
Siの原子比2.0(酸素)の原子比yは、X+Z≧0
.05であれば膜が非晶質化し、耐擦傷性及び耐摩耗性
の高い膜となるので好ましい。又、x+z<1.9であ
れば耐アルカリ性も良好であるので、ZrBxSi2.
Oy膜においては、0.05≦x十z<19であるのが
好ましい。ただし、上述のように、B2O3は吸湿性で
空気中の水分を吸収して溶けてしまうため、ZrBxS
i、O,膜中にあまり多(含有されない方がよい。具体
的には、膜中において、O(酸素)を除<ZrとBとS
iの合計量に対して、Zr<25原子%、かつSi<2
5原子%で残りがBとなる程Bが含まれていると化学的
耐久性が不十分となる。即ぢ、ZrBxSizOy膜中
のZr:B:Si(原子比)を1 :x:zとすると、
] / (l +X+2) <0.25、かつZ/(1
+x+z) <0.25、即ち、x十z−3>Olかつ
x−3z+1>0の組成は化学的耐久性が好ましくない
。yは、ZrBxOyの場合に述べたのと同様の理由に
よりこの膜をZrO2+ 8203+ 5i02の複合
系と考えて、yは2+1.5 x+ 2z程度であるこ
とが好ましい。よってほぼ2<y<40程度であること
が好ましい。BやSiの含有量が多い程ZrBxSiJ
、膜の屈折率は低下する。
Zr以外の金属、即ち、TL、 Hf、 Sn、 Ta
、 In  と、BとSLのうち少なくとも1種とを含
む酸化物も同様に非晶質となり、十分な耐擦傷性、及び
耐摩耗性が得られる。Tl5IZOI+膜を表1のサン
プル28に一例として示した。
本発明の酸化物膜4は、Zr、 Ti、 Hf、 Sn
、 Ta、 InB、Si、0以外の元素、例えばB、
 Siと同様にガラス構成元素であるP、 As等を、
耐久性向上、光学定数調整、成膜時の安定性、あるいは
成膜速度の向上筒のために、微量に含んでいてもよい。
酸化物膜4の膜厚も特に限定されないが、あまり薄いと
十分な耐久性が得られないため、用途にもよるが、50
Å以上好ましくは10口人 5 以上、特に150Å以上あることが望ましい。
一方、あまり膜厚が厚(なると生産性が悪くなり、また
干渉効果もでてきて反射の色も強(なるので、その屈折
率にもよるが通常1000Å以下、好ましくは700Å
以下、特に500Å以下が選択される。
選択透過膜2の膜材料は限定されず、用途によって、あ
るいは要求仕様によって金属、窒化物、炭化物、吸収性
酸化物、あるいはこれらの複合物から選択される。通常
は、選択透過膜2としては、金、銀、白金、チタン、ク
ロム、ジルコニウム、窒化チタン、窒化クロム、または
窒化ジルコニウムなどから選択される。
誘電体膜5としては、上述の酸化物膜4と同様の材料や
、5n02.5iO7,ZnO,TiO3,SnとZn
の複合酸化物等が使用でき、特に限定されない。
選択透過膜2に窒化膜を用いる場合、基板1との付着力
を増すために、選択透過膜2と基板1との間に酸化物を
形成するのは有効である。
6 [作用] 本発明において、酸化バリア膜3は、酸化物膜4を反応
性スパッタリングで形成する際、選択透過膜2が酸素プ
ラズマ雰囲気にさらされて部酸化してしまうのを、バリ
ア膜3自体が酸化されることで防止するものである。
[実施例] (実施例1) ガラス基板をスパッタリング装置の真空槽にセットしl
 X 1O−6Torrまで排気した。アルゴンと窒素
の混合ガスを導入して圧力を2×1O−3Torrとし
た後、選択透過膜2としての熱線遮断膜2としてチタン
を反応性スパッタリングして窒化チタン(第1層)を約
20人形成した。
次にアルゴンガスに切り替え2 X 1O−3Torr
にして、酸化バリア膜3としてZrB2ターゲットをス
パッタリングしてZr8g膜を15人形成した。更にア
ルゴンと酸素の混合ガスに切り替え圧力を2X 1O−
3Torrにして、酸化物膜4としてZrB2ターゲッ
トを反応性スパッタリングしてジルコニラムと硼素から
なる酸化物膜(第2層)を約200人形成し、実質的に
ガラス/TiN(20人)/ZrBzOg (215人
)の2層からなる選択透過膜をつくった。
こうして得られた選択透過ガラスの可視光線透過率TV
、太陽光線透過率Tt、コート面反射率R□、ガラス面
反射率Rvaは、それぞれ71、56.10.9 (%
)であり、また透過率や反射率の値、および色調の再現
性も良好であった。
(実施例2) ガラス基板を真空槽にセットし、lXl0−’Torr
以下に排気した。2 X 10−”Torrのアルゴン
と酸素の混合ガス中でZr−3Lターゲツト(原子比1
:2)を反応性スパッタリングしてZrSi20s膜(
屈折率約1.7)を約650人形成した。次にアルゴン
ガス中でAgをスパッタリングして熱線反射膜としての
Ag膜を約70人形成したのち、酸化バリア膜3として
Zr5ia膜を15人形成し、次にアルゴンと酸素の混
合ガスに切りかえて、第1層と同じZr5ixOa膜を
約560人形成して、実質的にはガラス/ ZrSi2
0s (650人)/Ag(70人)/ ZrSi20
g (575人)の3層構成からなる選択透過膜をつ(
った。かかる選択透過膜付ガラスのTV(可視光線透過
率)、TE (太陽光線透過率)、Rv、(膜面可視光
反射率)、REF(膜面太陽光線反射率)、Rvo(ガ
ラス面可視光反射率)、RI(ガラス面太陽光線反射率
)はそれぞれ、82.1,67.0,13.0,20.
9,12.9,21.0  (%)であり、また透過率
や反射率の値、および色調再現性も良好であった。
(実施例3) ガラス基板を真空槽にセットし、1X10−’Torr
以下に排気した。2 X 1O−3Torrのアルゴン
と酸素の混合ガス中でZr−3Lターゲツト(原子比I
:1)を反応性スパッタリングしてZr5iOn膜(屈
折率約1.75)を約775人形成した。次にアルゴン
ガス中でAgをスパッタリングしてAg膜を約70人(
第2層)形成したのち、酸化バリア層としてZrSi膜
(第3層)を15人形成し、次にアルゴンと酸素の混合
ガス中で第1層と同じ 9 ZrSi04膜を約860人(第4層)形成し、次いで
第2層と同様にしてAg膜を約70人(第5層)、次い
で第3層と同様にしてZr5iO酸化バリア膜(第6層
)を15人形成し、さらに第1.4層と同様にしてZr
SiO4膜を約475人(第7層)形成して、実質的に
はガラス/ Zr5iO4(775人)/Ag(70人
)  /Zr5i04(875人)/Ag(70人) 
/Zr5iO4(490人)の5層からなる選択透過膜
をつくった。かかる選択透過膜付ガラスのTV(可視光
線透過率)、T、: (太陽光線透過率)、RVF(膜
面可視光反射率)、REF(膜面太陽光線反射率)、R
v、(ガラス面可視光反射率)、R,:、(ガラス面太
陽光線反射率)はそれぞれ、83、0.55.1.10
.口、31.6,9.9,31.6 (%)であり、再
現性良く生産できた。
(比較例1) 酸化バリア層3を成膜しない点を除き、あとは実施例1
と同様なサンプルを作製した。こうして得られた熱線遮
断ガラスの可視光線透過率TV、太陽光線透過率Tt、
コート面反射率 0 Rvr、ガラス面反射率Rvoは、それぞれ71゜56
、13.12 (%)であったが、作製ごとに透過率や
反射率の値、および色調が微妙に変化し、一定の光学性
能を有するものを得るのが容易ではなかった。
[発明の効果] 酸化バリア層3を形成することにより、選択透過膜2が
一部酸化されることを防止する。この結果、一定の光学
性能を有する選択透過物品が容易に再現性良く製造でき
る。
方、このバリア層を形成しない場合はTiN。
Agなどの選択透過膜2が一部酸化されTiO□やAg
2O等が形成されるため透過率が上昇又は低下し、色調
も変化するのみならず、安定的に作ることが困難になる
酸化バリア層としてこの上に形成される酸化物膜の金属
を用いた場合は、酸化物膜形成時に酸化バリア層の殆ど
全てが酸化されることで光学的には、酸化バリア層と酸
化物膜の区別がつかず、実質的には酸化物膜−層と同じ
ことになる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明に係る熱線遮断ガラスの一例
の断面図である。 1:透明基板  5 2:熱線遮断膜 3:酸化バリア膜 4:酸化物膜 5:誘電体膜  6

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透明基板上に選択透過膜を形成し、次に酸化物膜
    を形成する際、該選択透過膜が酸化されるのを防ぐため
    の酸化バリア膜を該選択透過膜上に形成し、次いで酸化
    物膜を形成することを特徴とする選択透過物品の製造方
    法。
  2. (2)酸化バリア膜が、その上に形成される酸化膜に含
    まれる金属と同じ金属を含む膜であることを特徴とする
    請求項1記載の選択透過物品の製造方法。
  3. (3)酸化物膜が、硼素と珪素のうち少なくとも1種と
    ジルコニウム、ハフニウム、タンタ ル、錫、チタン、インジウムのうち少なくとも1種とを
    含む酸化物を主成分とすることを特徴とする請求項1又
    は2記載の選択透過物品の製造方法。
  4. (4)酸化バリア膜が硼素と珪素のうち少なくとも1種
    とジルコニウム、ハフニウム、タンタル、錫、チタン、
    インジウムのうち少なくとも1種とを主成分とすること
    を特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載の選択透過
    物品の製造方法。
  5. (5)酸化バリア膜が5〜30Åであることを特徴とす
    る請求項1〜4いずれか一項記載の選択透過物品の製造
    方法。
  6. (6)透明基板上に基板側から選択透過膜、酸化膜と順
    次積層された少なくとも2層よりなる選択透過物品であ
    って、選択透過膜と酸化物膜の間に、該選択透過膜の酸
    化を防ぐ薄いバリア層が形成されていることを特徴とす
    る選択透過物品。
  7. (7)透明基板上に基板側から誘電体膜、次いで選択透
    過膜、酸化物膜と順次積層された選択透過物品であって
    、選択透過膜と酸化物膜との間に、該選択透過膜の酸化
    を防ぐ薄いバリア層が形成されていることを特徴とする
    選択透過物品。
  8. (8)酸化バリア膜が、この上に形成される酸化膜と同
    じ金属元素を含み、これの一部または全部が酸化された
    ものよりなることを特徴とする請求項6又は7記載の選
    択透過物品。
  9. (9)酸化物膜が硼素又は珪素のうち少なくとも一種と
    ジルコニウム、チタン、タンタル、ハフニウム、錫、イ
    ンジウムのうち少なくとも一種とを含む酸化物からなる
    ことを特徴とする請求項6〜8いずれか一項記載の選択
    透過物品。
  10. (10)選択透過膜が、金、銀、白金、チタン、クロム
    、ジルコニウム、タンタル、窒化チタ ン、窒化クロム、窒化ジルコニウム、窒化タンタルの群
    から選ばれた1種又は2種以上を主成分とすることを特
    徴とする請求項6〜9いずれか一項記載の選択透過物品
JP2049198A 1989-03-07 1990-03-02 選択透過物品及びその製造方法 Pending JPH03187955A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2049198A JPH03187955A (ja) 1989-03-07 1990-03-02 選択透過物品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1-53009 1989-03-07
JP5300989 1989-03-07
JP1-134610 1989-05-30
JP13460989 1989-05-30
JP13461089 1989-05-30
JP1-134609 1989-05-30
JP1-224490 1989-09-01
JP2049198A JPH03187955A (ja) 1989-03-07 1990-03-02 選択透過物品及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03187955A true JPH03187955A (ja) 1991-08-15

Family

ID=27462321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2049198A Pending JPH03187955A (ja) 1989-03-07 1990-03-02 選択透過物品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03187955A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05195201A (ja) * 1991-09-30 1993-08-03 Ppg Ind Inc 金属真空被覆物品とその製造方法
US5552180A (en) * 1991-11-29 1996-09-03 Ppg Industries, Inc. Multilayer heat processable vacuum coatings with metallic properties
JP2007297715A (ja) * 2000-06-19 2007-11-15 Nikko Kinzoku Kk 耐脆化性に優れたゲート酸化膜形成用シリサイドターゲットの製造方法
JP2007308803A (ja) * 2000-06-19 2007-11-29 Nikko Kinzoku Kk 耐脆化性に優れたゲート酸化膜形成用シリサイドターゲット及び同シリサイドターゲット製造方法
JP2012506950A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 ライボルト オプティクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 酸化ハフニウム又は酸化ジルコニウム−コーティング
JP2018003118A (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 日亜化学工業株式会社 薄膜の製造方法、薄膜形成材料、光学薄膜、及び光学部材
US11372136B2 (en) 2017-07-19 2022-06-28 Nichia Corporation Method for producing thin film, thin film forming material, optical thin film, and optical member

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05195201A (ja) * 1991-09-30 1993-08-03 Ppg Ind Inc 金属真空被覆物品とその製造方法
US5552180A (en) * 1991-11-29 1996-09-03 Ppg Industries, Inc. Multilayer heat processable vacuum coatings with metallic properties
JP2007297715A (ja) * 2000-06-19 2007-11-15 Nikko Kinzoku Kk 耐脆化性に優れたゲート酸化膜形成用シリサイドターゲットの製造方法
JP2007308803A (ja) * 2000-06-19 2007-11-29 Nikko Kinzoku Kk 耐脆化性に優れたゲート酸化膜形成用シリサイドターゲット及び同シリサイドターゲット製造方法
JP4642813B2 (ja) * 2000-06-19 2011-03-02 Jx日鉱日石金属株式会社 耐脆化性に優れたゲート酸化膜形成用シリサイドターゲット及び同シリサイドターゲット製造方法
JP2012506950A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 ライボルト オプティクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 酸化ハフニウム又は酸化ジルコニウム−コーティング
JP2018003118A (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 日亜化学工業株式会社 薄膜の製造方法、薄膜形成材料、光学薄膜、及び光学部材
US11372136B2 (en) 2017-07-19 2022-06-28 Nichia Corporation Method for producing thin film, thin film forming material, optical thin film, and optical member

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5962115A (en) Pane of transparent material having a low emissivity
AU616736B2 (en) Amorphous oxide film and article having such film thereon
EP0226993B2 (en) Durable sputtered films of metal alloy oxides
JP4602498B2 (ja) 薄膜積層体を備えた透明基板
JP6196980B2 (ja) 太陽光制御板ガラスユニット
EP0530676B1 (en) Heat-screening glass
KR920001387B1 (ko) 자동차의 열부하 감소용 저 복사성 필름
US5938898A (en) Functional product
JP3139031B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス
TW459058B (en) Dual titanium nitride layers for solar control
MXPA06001956A (es) Substrato transparente cubierto con un apilamiento de capas delgadas con propiedades de reflexion en la radiacion infrarroja y/o solar.
JPH0791089B2 (ja) 熱線反射ガラス
JPH029731A (ja) 灰色高透過性低放射性物品及びその製法
EP3004014A2 (en) Low-emissivity and anti-solar glazing
EP3004015A2 (en) Low-emissivity glazing
JP2000229377A (ja) ガラス積層体、およびその製造方法
EP3004012A2 (en) Low-emissivity and anti-solar glazing
JP2950886B2 (ja) 選択透過膜付きガラスの製造方法
JP2010500270A (ja) 焼入れ可能な赤外線反射層系およびその製造方法
JPH03187955A (ja) 選択透過物品及びその製造方法
JPH10139491A (ja) 低反射濃色グレ−ガラス
JP7303496B2 (ja) 膜付き透明基板の製造方法
JPH03162943A (ja) 反射防止膜付レンズ
JP2906524B2 (ja) 赤外反射物品
JP2576637B2 (ja) 熱線反射ガラス