JP4962007B2 - 難燃性ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は難燃性ポリエステル及びその製造方法に関する。更に詳しくは、リン含有物として5000〜50000ppm含有する難燃性ポリエステルに関する。本発明のポリエステルには難燃性が付与され、押出成形、射出成形用等により、衣料用繊維や、産業資材用繊維、フィルム、エンジニアプラスチック、接着剤等に利用することができる。
従来、ポリエステルの優れた化学的、物理的性質を利用し、繊維、フィルム、ボトルなど種々成形品に広く利用されている。しかしながらポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは難燃性の面では不充分であり、この点の改良について様々な研究がなされており、難燃化する方法としてリン化合物を添加することが提案されている。
例えば、成形時に難燃剤を練り込む方法、更には成形品を加工し成形品の表面あるいは内部まで難燃剤を付着あるいは染込ませる方法、またはポリマー製造時に難燃剤を添加し共重合またはブレンドする方法などが提案されている。
上記の方法のうち、加工により難燃性を付与する方法は、脱落して機能が低下したりする欠点がある。また難燃剤を練り込む方法では、後加工において難燃剤のブリードアウトが起こりトラブルを引き起こす原因となる。
これに対してポリマー製造時に難燃剤を共重合させる方法は上述したような欠点を克服でき、最も工業的価値の高いものである。
この難燃剤を共重合する方法としては、これまでにも多くの方法が提案されており、リン化合物としてリン酸エステルをポリエステルに共重合することが開示されている(例えば、特許文献1参照)が、目的とする難燃性を付与させる量までリン化合物を配合すると、3次元化によりポリエステルのゲル化が生じる。
また、リン化合物としてホスホン酸またはホスホン酸エステル類を用いている(例えば特許文献2,3参照)が、ポリマー製造時にリン化合物の飛散が多く、目的とするリン量を配合できない。
こうした問題点を解決する方法としてカルボキシホスフィン酸を共重合する方法が開示されている(例えば、特許文献4、5参照)。しかし、リン化合物による重合速度の低下、アンチモン触媒の還元による黒ずみと工程通過性の悪化、及びモノマー自体の黄色味による色相の悪さが問題であった。
そこで、特定の重縮合触媒を組み合わせることによって、重合速度、ポリマーの色相を改善する方法が開示されている(例えば、特許文献6参照)。しかし、この方法では、重合速度は改善できるものの、チタン触媒を使用することにより、ポリマーの熱安定性が悪化し、特に成形後、ポリマーの黄色着色が増加する。その結果、ポリマーの色相はある程度改善できるものの、白度自体を向上させるには至らず、高度な白度を必要とする用途には使用できないという問題があった。また、リン原子がポリマー主鎖に組み込まれているため、ポリエステルの耐加水分解性が悪いという問題があった。
こうした問題点を解決する方法として、リン原子をポリマー側鎖に組み入れている(例えば、特許文献7参照)が、より高度な難燃性を付与するためにリン化合物量を増加させると重合時間が大幅にかかることになり、結果的に生産性が著しく悪化する問題があった。
特公昭49−22958号公報 特公昭36−21050号 特公昭38−9447号公報 特公昭53−13479号公報 特公昭55−41610号公報 特開平6−16796号公報 特開2001−163962号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、高度な難燃性と色調、機械物性および生産性に優れた難燃性ポリエステルを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々の検討を行った結果、ついに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、エチレンテレフタレートを主たる構成単位とし、リン化合物を共重合または配合したポリエステルもしくはこれを含むポリエステルからなる樹脂組成物であって、エステル結合可能な官能基を3つ以上もつ多価カルボン酸および/または多価ポリオールを合計量0.05mol〜2.00mol(ジカルボン酸成分、ジオール成分及びリン化合物の合計を200molとする)含み、且つエステル結合可能な官能基を有するリン化合物をポリエステルに対してリン原子として20000〜50000ppm含有し、得られるポリエステルペレットのb値が−5〜20、L値が35以上であり、280℃における溶融粘度が1000〜20000dPa・sであることを特徴とする難燃性ポリエステル。
リン化合物が一般式(1)である上記した難燃性ポリエステル。
(式中、R1及びR2は有機基又はハロゲン原子を示し、m及びnは0〜4の整数を示す。mが2〜4の整数の場合は複数存在するR1はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。nが2〜4の整数の場合は複数存在するR2はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。また、Aはエステル結合可能な官能基を2個含む有機基を示す。)
リン化合物が2−カルボキシルエチルフェニルホスフィン酸誘導体(一般式(2))である上記した難燃性ポリエステル。
(式中、R3は有機基又はハロゲン原子を示し、lは0〜5の整数を示す。lが2〜5の整数の場合は複数存在するR3はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。なお、Pに結合したOHおよびCOOHは、エステルであっても良い)
前記の難燃ポリエステルに重縮合触媒として、ゲルマニウム化合物が下記式(a)を満足することを特徴とする難燃性ポリエステル。
10 ≦ Ge ≦ 500 ・・・(a)
(Geはポリエステルに対するゲルマニウム原子の含有量(ppm)を表す。)
ここで、ゲルマニウム原子の含有量とは、ポリエステル中に残存するゲルマニウム化合物のゲルマニウム原子としての重量比率(対ポリエステル重量:単位はppm)のことを言う。
前記の難燃性ポリエステルにおいて、コバルト化合物が下記式(b)を満足して含有するか、もしくは有機蛍光増白剤の含有量が0.0001〜1重量%であることを特徴とする難燃性ポリエステル。
5 ≦ Co ≦ 50 ・・・(b)
(Coはポリエステルに対するコバルト原子の含有量(ppm)を表す。)
ここで、コバルト原子の含有量とは、ポリエステル中に残存するコバルト化合物のコバルト原子としての重量比率(対ポリエステル重量:単位はppm)であり、有機蛍光増白剤の含有量とは、有機蛍光増白剤の添加量(対ポリエステル重量:単位は重量%)のことを言う。
前記の難燃性ポリエステルを製造する方法であって、回分式重合法にて重合し、ポリエステル抜出し時のΔIVが0.03以下となるように重合缶から抜出すことを特徴とする難燃性ポリエステルの製造方法。ここでΔIVとは、後記するとおり、ポリエステル抜出し工程中の抜出し開始15分後から35分後までの20分間に低減した固有粘度[IV]の差のことを言う。
このように、高濃度のリン化合物を含有する難燃性ポリエステルの製造に当たり、特定のリン化合物を用い、特定量の多価カルボン酸及び/または多価ポリオールとを組み合わせて用いることにより、高度な難燃性と良好な色調及び効率よい生産性を兼ね備えた難燃ポリエステルを得ることができる。
従来、高度な難燃性を得るために多量のエステル形成性リン化合物をポリエチレンテレフタレートに共重合する方法が提案されている。しかし、より高度な難燃性を付与するためにリン化合物量を増加させると著しい機械的性質の低下を生じ、樹脂本来の特性が損なわれるというだけでなく、ポリエステルを製造する際の操業性も低下する問題があった。
これに対して、本発明の製造法においては、ゲルマニウム化合物を特定の割合で用い、更に多価カルボン酸及び/または多価ポリオール成分を特定の割合で用いることで重縮合反応速度が改善され、重縮合反応時間を短縮できるといった作用とあいまって、得られるポリエステルの色調、機械的特性、生産操業性は著しく改善される。
したがって、本発明による難燃性ポリエステルからは、機械的特性に優れ、且つ色相も良好で高度な難燃性を有するポリエステルを容易に得ることができ、その工業的価値は極めて大きい。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明でいう難燃成分としては、一般にリンを含有する化合物であれば限定されないが、好ましく用いられる具体例としては、一般式(1)
(式中、R1及びR2は有機基又はハロゲン原子を示し、m及びnは0〜4の整数を示す。mが2〜4の整数の場合は複数存在するR1はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。nが2〜4の整数の場合は複数存在するR2はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。また、Aはエステル結合可能な官能基を2個含む有機基を示す。)
で表わされるリン化合物が挙げられる。
好ましく用いられる具体例としては、一般式(2)
(式中、R3は有機基又はハロゲン原子を示し、lは0〜5の整数を示す。lが2〜5の整数の場合は複数存在するR3はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。なお、Pに結合したOHおよびCOOHは、エステルであっても良い)
で表されるリン化合物が挙げられる。
これら化合物のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、プロピオングリコールエステル、ブタンジオールとのエステルなどのアルキルエステル、シクロアルキルエステル、アリールエステル、または、エチレングリコールエステルなどのアルキレングリコールエステル、またはこれらの環状酸無水物など、その誘導体が挙げられるがこれに限定されるものではない。さらに、これらの混合物をもちいることも可能である。
本発明において、前記一般式(1)及び(2)で示されるリン化合物を用いることでポリエステルに優れた難燃性を付与することが可能である。しかしながら、より高度な難燃性を付与するためにリン化合物量を増加させると、重合速度が著しく低下し、それに伴い機械的性質の著しい低下を生じ、樹脂本来の特性が損なわれるというだけでなく、ポリエステルを製造する際の生産性も低下する問題があった。本発明の効果は、より高度な難燃性を付与させる為に高濃度のリン化合物量を添加させる場合に最も顕著に表れる。
また、本発明のポリエステルを製造するにあたって、前記リン化合物はメタノール、エタノールなどの1価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコールなどの2価アルコールに溶解もしくは分散させて反応系に添加することができる。
更に、前記リン化合物はポリエステル中のリン原子量が5000〜50000ppmとなるように添加され、リン化合物の量が5000ppmより少ない場合には十分な難燃性能を発現せず、また逆に50000ppmより多い場合には、ポリエステル本来が持つ物理的性質を損なうだけでなく、ポリエステルを製造する際の、操業性も低下するので好ましくない。また、ポリエステル中のリン原子量としては、10000ppm〜47000ppmが好ましく、より好ましくは15000〜44000ppm、更に好ましくは20000〜42000ppm、最も好ましくは30000〜40000ppmである。
また、本発明のポリエステルはマスターバッチとして他の樹脂とブレンドして使用することもでき、5000ppm以上の場合にはブレンドする比率を変えることで多様な濃度でリン原子量を含有させることが可能となる。逆に5000ppmより少ない場合には、充分な難燃性を付与させることが困難となる。
上述した様に任意のリン原子量を含有させる為にブレンドする際に、より高濃度のリン含有ポリマーを使用することでブレンドする相手方のポリマーの物性を損ない難くなる。これは高濃度のリン含有ポリマーをブレンドに使用することで使用量を少なくすることが可能となる為である。
本発明でいう多価カルボン酸(酸無水物を含む)としては、一般に、トリメリット酸、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、3,4,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸及びこれらのエステル成形性誘導体などであれば限定されない。また、本発明でいう多価ポリオール成分としては、一般に、三官能以上のポリオール、例えばグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等を使用することができるがこれらに限定されるものではない。更に上述した中で最も好ましく用いられる具体例としてはトリメリット酸であり、以下、多価カルボン酸/多価ポリオールの代表例として、トリメリット酸を用いて説明する。
また、トリメリット酸の共重合量は0.05mol〜2.00mol%が望ましく、トリメリット酸のポリエステル中の共重合量が0.05mol%より低い場合には十分な増粘作用が得られず、高濃度のリン化合物の添加時には重合時間が長くなりポリマーカラーに悪影響を及ぼすばかりでなく、機械的物性の著しい低下を生じることとなり、更にポリエステルペレットとしての回収が困難となり生産性が劣ることとなる。また、逆にトリメリット酸がポリエステル中に2.00mol%を超えて共重合される場合は、増粘効果が大きくネットワーク状のゲルが生じてしまい、重合制御が困難となりポリエステルペレットとしての回収も困難となり生産性が低下する。また、トリメリット酸の共重合量は、0.10〜1.70mol%が好ましく、より好ましくは0.15〜1.30mol%、更に好ましくは0.20〜1.00mol%、最も好ましくは0.30〜0.70mol%である。
更に、トリメリット酸添加量の適正化により、具体的にはトリメリット酸の共重合量0.05mol〜2.00mol%とすることにより、増粘効果が得られ重縮合温度を下げることが可能となる。重縮合温度を下げることによるポリエステルへの熱履歴を減少させることでポリエステルの色調も改善され、上記したリン原子量を含有したポリエステルであっても、そのポリエステルペレットのb値を10〜20の範囲に抑えることができる。また、重合終了後のポリエステルペレットの回収時の重合度の低下やポリエステルの酸末端の増加も低減させることも可能となり耐熱性により優れたポリエステルを得ることも出来る。
上述したように本発明は、ポリエステル中にリン含有量を増やし高い難燃性を付与させている。しかしリン含有量を増やすことで重合時間が長くなりポリエステルの機械的物性の著しい低下を生じるために多価カルボン酸を共重合して増粘効果を付与している。ポリエステル中のリン含有量は5000〜50000ppm、トリメリット酸共重合量は0.05〜2.00molとなるようなポリエステルとなっている。また、好ましいリン含有量とトリメリット酸の関係としては重合速度及び難燃性の観点より、リン含有量10000〜47000ppmの時はトリメリット酸0.10〜1.70mol%、リン含有量15000〜44000ppmの時はトリメリット酸0.15〜1.30mol%、リン含有量20000〜42000ppmの時はトリメリット酸0.20〜1.00mol%、リン含有量30000〜40000ppmの時はトリメリット酸0.30〜0.70mol%である。
更に本発明でいう溶融粘度とは、重合温度である280℃における状態を指し、溶融粘度が1000dPa・s以上の時はポリマーペレットとして得ることが可能であり好ましい。これに対し、1000dPa・s未満のときはキャスティング時に多量のファインを生じるか又は脆すぎてカッティング出来ずポリマーペレットとして取り出すことができない。逆に、溶融粘度が20000dP・sを超える時はゲル化傾向にあり、重合缶の缶壁にポリマーが残り易く、ポリマーペレットとして得られる収量が著しく少なくなり生産性が劣る。さらにポリマーペレットの粒径もバラツキを生じる。また、溶融粘度としては1000〜15000dPa・sが好ましく、より好ましくは1500〜10000dPa・s、更に好ましくは1800〜7000dPa・s、最も好ましくは2000〜5000dPa・sである。
かかるポリエステルを得る方法としては、特別な重合条件を採用する必要はなく、ジカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導体、グリコール、及び多価カルボン酸及び/または多価ポリオールとの反応生成物を重縮合して、ポリエステルにする際に採用される任意の方法で合成することができる。また、前記リン化合物はポリエステルの製造時に添加されるが、その添加時期は、エステル化工程初期から、初期縮合後期までの任意の段階で添加できるが、副反応物の生成の問題等から、エステル化工程の後期から初期縮合初期に添加するのが好ましい。
本発明においては、上記リン化合物を添加したポリエステルを製造する際に、重縮合触媒としてゲルマニウム化合物、アンチモン化合物を一種または、特定割合で併用することが出来る。しかしアンチモン化合物を使用する際にはアンチモンが還元されポリマーカラーL値が低下し色調が悪化する。これに対し、ゲルマニウム化合物を使用することで色調改良が可能で、上記したリン原子量を含有したポリエステルであっても、そのポリエステルペレットのL値を35以上にすることができる。具体的にはポリエステル中にゲルマニウム原子として10〜500ppm残存することが望まれる。10ppm未満では重合活性が低すぎて重合時間が大幅にかかるために得られるポリエステルの色調及び機械物性が低下する。また、500ppmを超えるとゲルマニウム化合物が高価なためにコストが高くなり好ましくない。ポリエステル中にゲルマニウム原子として10〜500ppm残存させるためには、ポリエステルの製造工程でゲルマニウム化合物が系外へ抜けることを考慮して、重合時にゲルマニウム化合物を添加する必要がある。具体的には、残存させたい量の1〜5倍、すなわち、ゲルマニウム原子として10〜2500ppmとなるゲルマニウム化合物を添加する必要がある。
また、ポリエステル中に残存するゲルマニウム原子として10〜300ppmが好ましく、より好ましくは10〜200ppm、さらに好ましくは、10〜100ppm、最も好ましくは15〜40ppmである。
更にポリエステルの色調を向上させる為に、コバルト化合物、または有機系蛍光増白剤を用いることが有効である。前記コバルト化合物としては、酢酸コバルト、塩化コバルト、安息香酸コバルト、クロム酸コバルト等が挙げられる。なかでも、酢酸コバルトが好ましい。
具体的には、ポリエステルに対してコバルト原子として5〜50ppm残存することが好ましい。5ppm未満では十分な改善効果が見られず、逆に、50ppmを超えて添加するとポリマーカラーb値が低くなりすぎるとともにカラーL値も低下する傾向にあり好ましくない。コバルト化合物に関しては、ポリエステルの製造工程で系外へ抜けることが殆ど無いので、残存させたい量をポリエステル製造時に添加すればよい。また、前記有機系蛍光増白剤においては、4−4’−ビス(2−ベンゾオキサゾリル)スチルベンや2−5−ビス(5−ターシャリブチルベンゾオキサゾリル(2))チオフェン等のベンゾオキサゾール系化合物が好ましく、HostaluxKS(クラリアント社製)が特に好ましい。添加量は、0.0001〜1重量%であり、0.0001重量%未満であれば、十分な改善効果が見られないため、好ましくない。また、1重量%を超えて添加しても、効果は向上しないため、1重量%を超えての添加は必要ない。さらに好ましくは、0.0001〜0.05重量%である。なお、前記有機蛍光増白剤は色相の改善を目的とした青み染料を含むものでも構わない。
なお、上記したゲルマニウム化合物を用いて得られた難燃性ポリエステルにおいて、コバルト化合物が下記式(b)を満足するか、もしくは有機蛍光増白剤が0.0001〜1重量%含有することを満足すれば、
5 ≦ Co ≦ 50 ・・・(b)
(Coはコバルト原子のポリエステルに対する含有量(ppm)を表す。)
b値が−5〜10の範囲、L値が50以上の難燃性ポリエステルを得ることも可能である。なお、L値の上限は、本発明の難燃性ポリエステルにおいては、70であり、リン原子の含有量から考え、70を超えることは無理である。
本発明のポリエステルには耐候性付与剤を含有することができる。耐候剤付与により、より耐着色性に優れた熱可塑性樹脂組成物とすることができる。耐候性付与剤としては、ヒンダードアミン系、含窒素ヒンダードフェノール系、金属塩ヒンダードフェノール系、フェノール系、ヒンダードフェノール系および硫黄系の耐候性付与剤から選ばれた少なくとも一種を用いることが好ましい。これらの耐候性付与剤の配合量としては、本発明のポリエステル及び他の樹脂とのブレンド後の樹脂組成物100重量部に対して、10重量部以下とすることが好ましい。より好ましくは0.001重量部以上10重量部以下、さらに好ましくは、0.01重量部以上1重量部以下である。
本発明においては、上記重縮合触媒の添加時期についても、従来公知の方法に準じて行なえばよく、重縮合反応開始前であれば特に限定されない。従来公知の方法に準ずるものとして、一般的にエステル交換反応、もしくはエステル化反応によって、まず低重合体(オリゴマー)をつくり、続いて重縮合反応によって高重合体とする製造プロセスが好ましい。製造設備としては、従来公知のバッチ式、多缶式の連続プロセス等が適用できる。
重合終了後にポリエステルを抜出すときに、反応装置内で生成したポリエステルを水等の冷媒を使用しストランドとして抜き出しチップ化する。本発明の様にリンが高濃度で含有されているとキャスティング工程時に分子量の低下がより顕著になる。これらを防ぐ為にはキャスティング速度及び抜出し速度を上げることで回避可能であるが、より効果的な方法として以下の方法がある。例えばポリエステル抜出し工程中に、重縮合反応装置内のポリエステルの最終到達温度よりも低い温度でポリエステルの抜出しを行うか、または、かつ、重縮合反応装置内の圧力を大気圧以下でポリエステルの抜出しを行うことで、ポリエステル抜出し工程中のポリエステル分子量の低下を低減することが可能である。好ましい圧力条件としては、66.65kPa以下、より好ましくは39.99kPa以下、更に好ましくは13.33kPa以下、最も好ましくは0〜0.6kPaである。また、好ましい温度条件としては、重合温度より5℃低くし、より好ましくは10℃低くすることによりポリエステル分子量の低下を低減することが可能となる。本発明中でのポリエステル抜出し工程中のポリエステル分子量の低減とは抜出し開始15分後から35分後までの20分間に低減した固有粘度[IV]の差のことを言う。当然ながら、この[IV]の差が少ないことが好ましく、差が0.03とすることが良い。更に好ましくは0.02以下とすることが良い。このように、[IV]の差を無くすことで反応装置内から抜出したポリエステルの重合度を均一化することができ、後加工時の操業性も良好となる。
なお、本発明にかかる難燃性ポリエステルの製造方法では、一般的に使用されている添加物、例えば酢酸ナトリウム、酢酸リチウムなどの塩基性塩など、つや消剤である二酸化チタン、またカーボンブラックなどの顔料、可塑剤、安定剤、静電剤、整色剤、エーテル結合抑制剤であるテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、有機アミン(例えばトリエチルアミン)、有機カルボン酸アミド、その他難燃助剤などを併用添加する事も可能である。
本発明において主たる構成単位がエチレンテレフタレートであるポリエステルとは、反復構成単位の60mol%以上がエチレンテレフタレートであり、原料成分としてはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチル、エチレングリコールまたはエチレンオキサイドである。共重合成分としては、多価カルボン酸としてトリメリット酸、ピロメリット酸、前記一般式化1又は2で示したリン化合物を用いるが、その他にも、本発明の効果を損なわない範囲において、イソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホン、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)エタン、2,5−ジブロムテレフタル酸、テトラブロムテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸およびそれらの誘導体、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂肪族、脂環族ジカルボン酸およびそれらの誘導体、あるいはこれらの混合物をもちいることも可能である。一方、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキンジオール、1,4−シクロヘキンジメタノール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコール、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸、オキシピバリン酸などのオキシカルボン酸およびその誘導体、またはこれらの混合物を用いることも可能である。
さらに公知の難燃剤と組み合わせて、難燃性能の一層の向上をはかることも自由である。ここで言う組み合わせとは、例えば、ポリエステル製造時に難燃剤を添加し、共重合またはブレンドする方法、成形時に難燃剤を練り込む方法、さらにはポリエステル成形品を後加工し、表面あるいは内部まで難燃剤を付着あるいはしみこませる方法などが含まれる。ブレンド型の難燃剤としては例えば、テトラブロモビスフェノール(TBA)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、オクタブロモジフェニルオキサイド、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBPE)、トリブロモフェノール(TBP)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、TBAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBAエポキシオリゴマー・ポリマー、デカブロモジフェニルエタン、ポリジブロモフェニルオキサイド、ヘキサブロモベンゼンなどの臭素化合物、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカンなどの塩素化合物などのハロゲン系難燃剤が挙げられる。または、リン酸エステル系、含ハロゲンリン酸エステル系、ポリリン酸塩、赤リンなどのリン系難燃剤、シリコーンポリマー粉末などのシリコーン系難燃剤、トリアジン化合物、メラニンシアヌレート、グアニジン化合物などの有機系難燃剤が挙げられる。さらに、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、窒素化グアニジン、五酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、ほう酸亜鉛、ジルコニウム化合物、アルミン酸カルシウム、リン酸アンモン、炭酸アンモン、モリブデン化合物、錫酸亜鉛などの無機系難燃剤が挙げられる。上記の難燃剤は、記載のものに限定されず、その誘導体、類似体を含む。また、これら難燃剤は単一で使用しても、複数で使用しても構わない。
本発明のポリエステルは、樹脂単独で繊維、フィルム、各種成形材料、コーティング剤、接着剤として用いることも可能であり、この場合には、各種用途にあった様々な添加剤等を用いることができる。また、本発明のポリエステルは高濃度にリンを含有しており、他のポリエステルと混合することにより、難燃性ポリエステル組成物として上記の各用途に用いることもできる。
以下に実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例と比較例で示す重合試験結果は重合時間を全て揃えた結果であり、固有粘度が高いほど重合速度が速いと解釈する。なお、実施例中に、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量パーセントを意味する。各種特性は下記の方法により評価した。
更に実施例、比較例中の化合物は以下の通りであり、リン化合物(i)は一般式(1)に該当し、リン化合物(ii)は一般式(2)に該当する。
(1)固有粘度[IV]
重合装置から抜出した15分後のポリエステルをフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶媒中(重量比3:2)30℃で測定し、その相対粘度から常法により求めた。
(2)ポリエステル分子量の低減量[ΔIV]とはポリエステル抜出し工程中の抜出し開始15分後から35分後までの20分間に低減した固有粘度[IV]の差のことを言う。
(3)溶融粘度 [MV]
溶融粘度は東洋精機株式会社製キャピログラフィーを使用し、炉温280℃、オリフィス厚5.0mm、ダイ直径1.0mmで測定し、剪断速度60sec-1における溶融粘度である。詳細な測定方法は、熱分解しないようにポリエステルチップを炉内に素早く、また、エアーを噛まないように隙間無く密に充填する。更に、炉内の溶融したポリエステルを炉長の1/10ほど押し流した後、測定を開始する。
(4)色調(L値、b値)
ポリマーカラーを表わすカラーL値及びカラーb値は、日本電色社製、Model 1001DPを使用し測定した値であり、カラーL値が大きい程白度が強いことを示し、b値が大きい程黄色味の強いことを示している。即ち、L値が大きく、b値が小さいほど色調が良好であることを示す。詳細な測定方法は、ポリエステルチップを光沢のある面が下になるようガラス製セルに8分目まで入れた。さらに軽くセルを振り、密に詰めた後、蓋が出来るまでレジンを追加し、蓋をした。チップを詰めたセルを試料台に乗せ、測定した。測定はセルを1回測定するごとにチップを詰め直し3回測定し、その平均を求めた。
(5)各元素含有量
以下に示す方法で元素分析を行い、ポリエステルに対するアンチモン原子、ゲルマニウム原子、コバルト原子及びリン原子の含有量を定量した。
(a)アンチモン化合物
試料1gを硫酸/過酸化水素水の混合液で湿式分解させた。次いで、亜硝酸ナトリウムを加えてSb原子をSb5+とし、ブリリアングリーンを添加してSbとの青色錯体を生成させた。この錯体をトルエンで抽出後、吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)を用いて、波長625nmにおける吸光度を測定し、予め作成した検量線から、試料中のSb原子を比色定量した。
(b)ゲルマニウム化合物
試料2gを白金ルツボに入れ灰化分解させ、さらに10質量%の炭酸水素ナトリウム溶液5mlを加えて蒸発させ、次いで塩酸を加えて蒸発乾固させた。電気炉にて400℃から950℃まで昇温させ、30分放置して残渣を融解させた。融解物を水10mlに加温溶解させ、蒸留装置に移した。なお、白金ルツボ内を7.5mlのイオン交換水で2回水洗し、この水洗液も前記蒸留装置に移した。次いで、塩酸35mlを加え、蒸留して留出液25mlを得た。その留出液中から適当量を分取し、最終濃度が1.0〜1.5モル/Lとなるように塩酸を加えた。さらに、0.25質量%のポリビニルアルコール溶液2.5ml及び0.04質量%のフェニルフルオレン(2,3,7−トリヒドロキシ−9−フェニル−6−フルオレン)溶液5mlを添加し、イオン交換水にて25mlとした。生成したGeとの黄色錯体を吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)により波長505nmにおける吸光度を測定した。予め作成した検量線から、試料中のGe原子を比色定量した。
(c)コバルト化合物
試料1gを白金ルツボにて灰化分解し、6モル/L塩酸を加えて蒸発乾固させた。これを1.2モル/Lの塩酸で溶解し、ICP発光分析装置(島津製作所製、ICPS−2000)を用いて発光強度を測定した。予め作成した検量線から、試料中のCo原子を定量した。
(d)リン化合物
試料1gを、炭酸ナトリウム共存下で乾式灰化分解させる方法、あるいは硫酸/硝酸/過塩素酸の混合液または硫酸/過酸化水素水の混合液で湿式分解させる方法によってリン化合物を正リン酸とした。次いで、1モル/Lの硫酸溶液中においてモリブデン酸塩を反応させてリンモリブデン酸とし、これを硫酸ヒドラジンで還元してヘテロポリ青を生成させた。吸光光度計(島津製作所製、UV−150−02)により波長830nmにおける吸光度を測定した。予め作成した検量線から、試料中のリン原子を定量した。
(6)キャスティング操作性
キャスティング操作性とは、従来公知の方法に準ずればよく、反応装置内で生成したポリエステルを水等の冷媒を使用しストランドとして抜き出しチップ化する作業のことであり、
以下の2段階評価を行った。
○:問題なくチップ回収できる。
×:ファインが多量に含まれる又はチップ回収出来ない。
(7)難燃性評価(LOI値)
難燃性限界酸素指数(LOI値)を常法に従って測定評価した。
実施例1
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブに(以下の実験は全てこの設備を使用する)、テレフタル酸825部、トリメリット酸4部、リン化合物(i)1006部(50%のエチレングリコール溶液として)と297部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.56dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1440dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
実施例2
撹拌機、蒸留塔、圧力調整器を備えたステンレス製オートクレーブに(以下の実験は全てこの設備を使用する)、テレフタル酸825部、トリメリット酸4部、リン化合物(i)1006部(50%のエチレングリコール溶液として)と297部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.56dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1440dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2Mpaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.04であった。結果を表1に示す。
実施例3
テレフタル酸821部、トリメリット酸7部、リン化合物(i)1005部(50%のエチレングリコール溶液として)と296部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.89dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は16780dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
実施例4
テレフタル酸671部、ピロメリット酸6部、リン化合物(i)1347部(50%のエチレングリコール溶液として)と73部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.0部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は40000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.59dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は2070dPa・sでありキャスティングは容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を275℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
実施例5
テレフタル酸823部、トリメリット酸6部、リン化合物(i)1005部(50%のエチレングリコール溶液として)と297部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、酢酸コバルト4水和物を0.127部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cmでエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.56dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1440dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
実施例6
テレフタル酸817部、トリメリット酸12部、リン化合物(i)1004部(50%のエチレングリコール溶液として)と296部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、HostaluxKSを0.15部トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cmでエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.91dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は18760dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
以下、実施例7を参考例1と読み替える。
実施例7
テレフタル酸1056部、トリメリット酸6部、リン化合物(i)502部(50%のエチレングリコール溶液として)と632部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cmでエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は15000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.65dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は3780dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
比較例1
テレフタル酸829部、リン化合物(i)1006部(50%のエチレングリコール溶液として)と297部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、固有粘度は0.45dl/gと低く重合速度が遅いことを示す。ポリマーの溶融粘度は480dPa・sでキャスティングは困難であり、かろうじてチップ状で得られるが、多量の粉状ファインがあり後加工にて加工性が悪くなる。キャスティング条件は、反応装置内を275℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
比較例2
テレフタル酸829部、トリメリット酸0.4部、リン化合物(i)1006部(50%のエチレングリコール溶液として)と297部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、固有粘度は0.47dl/gと低く重合速度が遅いことを示す。ポリマーの溶融粘度は680dPa・sでキャスティングは困難であり、かろうじてチップ状で得られるが、多量の粉状ファインがあり後加工にて加工性が悪くなる。キャスティング条件は、反応装置内を275℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
比較例3
テレフタル酸1234部、リン化合物(i)134部(50%のエチレングリコール溶液として)と879部のエチレングリコールを仕込み、さらに三酸化アンチモンを0.611部、トリエチルアミン2.3部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.60dl/gでリン含有量4000ppmであり、ポリマーの溶融粘度は2320dPa・sでキャスティング操作性は容易であるが、難燃性(LOI値)が若干劣る。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
比較例4
テレフタル酸668部、ピロメリット酸13部リン化合物(i)1352部(50%のエチレングリコール溶液として)と73部のエチレングリコールを仕込み、さらに三酸化アンチモンを0.611部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.87dl/gでリン含有量40000ppmであり、ポリマーの溶融粘度は14260dPa・sでキャスティング操作性は容易であるが、ポリマーの色調が悪い。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.06であった。結果を表1に示す。
比較例5
テレフタル酸792部、トリメリット酸37部、リン化合物(i)1001部(50%のエチレングリコール溶液として)と295部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.0部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーはゲル化し重合缶から取り出すことは不可能であった。結果を表1に示す。
比較例6
テレフタル酸1258部、リン化合物(i)84部(50%のエチレングリコール溶液として)と913部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.67dl/gでリン含有量2500ppmであり、ポリマーの溶融粘度は3610dPa・sでキャスティング操作性は容易であり、ポリマーの色調も良好であるが、難燃性(LOI値)に劣る。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
実施例8
テレフタル酸889部、トリメリット酸7部、リン化合物(ii)311部と906部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.59dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1840dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
実施例9
テレフタル酸889部、トリメリット酸7部、リン化合物(ii)311部と906部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.59dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1840dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.04であった。結果を表1に示す。
実施例10
テレフタル酸958部、トリメリット酸14部、リン化合物(ii)310部と905部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.91dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は18760dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。また、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
実施例11
テレフタル酸862部、ピロメリット酸8部、リン化合物(ii)417部と890部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は40000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.60dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は2290dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。キャスティング条件は、反応装置内を275℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
実施例12
テレフタル酸889部、トリメリット酸7部、リン化合物(ii)311部と906部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、酢酸コバルト4水和物を0.127部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cmでエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.59dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は1840dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。更に、ポリマーの色調も良好であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
実施例13
テレフタル酸958部、トリメリット酸14部、リン化合物(ii)310部と905部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、HostaluxKSを0.15部トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cmでエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、良好な難燃性を示す。また、固有粘度は0.90dl/gとリンを高濃度に含有しても高い。即ち重合速度が速いことを示す。ポリマーの溶融粘度は17860dPa・sでありキャスティング操作性は容易であった。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.04であった。結果を表1に示す。
比較例7
テレフタル酸972部、リン化合物(ii)311部と907部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、固有粘度は0.48dl/gと低く重合速度が遅いことを示す。ポリマーの溶融粘度は720dPa・sでキャスティングは困難であり、かろうじてチップ状で得られるが、多量の粉状ファインがあり後加工にて加工性が悪くなる。キャスティング条件は、反応装置内を275℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
比較例8
テレフタル酸987部、ピロメリット酸0.5部、リン化合物(ii)311部と907部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーのリン含有量は30000ppmであり、固有粘度は0.49dl/gと低く重合速度が遅いことを示す。ポリマーの溶融粘度は870dPa・sでキャスティングは困難であり、かろうじてチップ状で得られるが、多量の粉状ファインがあり後加工にて加工性が悪くなる。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ13.33kPaに減圧してポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
比較例9
テレフタル酸1423、リン化合物(ii)41部と956部のエチレングリコールを仕込み、さらに三酸化アンチモンを0.611部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.64dl/gでリン含有量4000ppmであり、ポリマーの溶融粘度は2910dPa・sでキャスティング操作性は容易であるが、難燃性(LOI値)が若干劣る。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.03であった。結果を表1に示す。
比較例10
テレフタル酸860部、ピロメリット酸16部、リン化合物(ii)419部と894部のエチレングリコールを仕込み、さらに三酸化アンチモンを0.611部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.90dl/gでリン含有量40000ppmであり、ポリマーの溶融粘度は17560dPa・sでキャスティング操作性は容易であるが、ポリマーの色調が悪い。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.06であった。結果を表1に示す。
比較例11
テレフタル酸928部、トリメリット酸42部、リン化合物(ii)308部と897部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーはゲル化し重合缶から取り出すことは不可能であった。結果を表1に示す。
比較例12
テレフタル酸1270部、リン化合物(ii)26部と964部のエチレングリコールを仕込み、さらに二酸化ゲルマニウムを0.324部、酢酸コバルト4水和物を0.19部、トリエチルアミン2.1部を加えて245℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化に生成する水を逐次除去しながら2時間エステル化反応を行った。続いて、1時間で系の温度を280℃まで昇温して、この間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、この条件下で105分間重縮合反応を行った。得られたポリマーの固有粘度は0.68dl/gでリン含有量2500ppmであり、ポリマーの溶融粘度は4090dPa・sでキャスティング操作性は容易であり、ポリマーの色調も良好であるが、難燃性(LOI値)に劣る。キャスティング条件は、反応装置内を280℃かつ窒素加圧0.2MPaにしてポリマーを抜出し、ΔIVは0.02であった。結果を表1に示す。
表1の結果により、リン化合物(i)、(ii)を用いた本発明の製造法において、リンを高濃度に含有し、多価カルボン酸成分および/または多価ポリオール成分を特定の割合で用いることで重縮合反応速度が顕著に促進され、機械的特性、生産操業性は著しく改善される。
また、ゲルマニウム化合物を使用することで得られるポリマーの色調も改善され、さらにコバルト化合物または有機蛍光増白剤を組み合わせることで得られるポリマーの色調は著しく改善される。
従来、高度な難燃性を得るために多量のエステル形成性リン化合物をポリエチレンテレフタレートに共重合する方法が提案されている。しかし、より高度な難燃性を付与するためにリン化合物量を増加させると著しい機械的性質の低下を生じ、樹脂本来の特性が損なわれるというだけでなく、ポリエステルを製造する際の操業性も低下する問題があった。
これに対して、本発明の製造法においては、ゲルマニウム化合物を特定の割合で用い、更に多価カルボン酸及び/または多価ポリオール成分を特定の割合で用いることで重縮合反応速度が改善され、重縮合反応時間を短縮できるといった作用とあいまって、得られるポリエステルの色調、機械的特性、生産操業性は著しく改善される。
したがって、本発明による難燃性ポリエステルからは、機械的特性に優れ、且つ色相も良好で高度な難燃性を有するポリエステルを容易に得ることができ、その工業的価値は極めて大きい。

Claims (6)

  1. エチレンテレフタレートを主たる構成単位とし、リン化合物を共重合または配合したポリエステルであって、エステル結合可能な官能基を3つ以上もつ多価カルボン酸および/または多価ポリオールを合計量0.05mol〜2.00mol(ジカルボン酸成分、ジオール成分及びリン化合物の合計を200molとする)含み、且つエステル結合可能な官能基を有するリン化合物をポリエステルに対してリン原子として20000〜50000ppmとなるように含有し、得られるポリエステルペレットのb値が−5〜20、L値が35以上であり、280℃における溶融粘度が1000〜20000dPa・sであることを特徴とする難燃性ポリエステル。
  2. リン化合物が一般式(1)である請求項1記載の難燃性ポリエステル。
    (式中、R1及びR2は有機基又はハロゲン原子を示し、m及びnは0〜4の整数を示す。mが2〜4の整数の場合は複数存在するR1はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。nが2〜4の整数の場合は複数存在するR2はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。また、Aはエステル結合可能な官能基を2個含む有機基を示す。)
  3. リン化合物が2−カルボキシルエチルフェニルホスフィン酸誘導体(一般式(2))である請求項1記載の難燃性ポリエステル。
    (式中、R3は有機基又はハロゲン原子を示し、lは0〜5の整数を示す。lが2〜5の整数の場合は複数存在するR3はそれぞれ同一又は異なっていてもよい。なお、Pに結合したOHおよびCOOHは、エステルであっても良い)
  4. 前記の難燃ポリエステルに重縮合触媒として、ゲルマニウム化合物が下記式(a)を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ポリエステル。
    10 ≦Ge ≦500 ・・・(a)
    (Geはポリエステルに対するゲルマニウム原子の含有量(ppm)を表す。)
  5. 請求項記載の難燃性ポリエステルにおいて、コバルト化合物が下記式(b)を満足して含有するか、もしくは有機蛍光増白剤の含有量が0.0001〜1重量%であることを特徴とする難燃性ポリエステル。
    5 ≦Co ≦50 ・・・(b)
    (Coはポリエステルに対するコバルト原子の含有量(ppm)を表す。)
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の難燃性ポリエステルを製造する方法であって、回分式重合法にて重合し、ポリエステル抜出し時のΔIVが0.03以下となるように重合缶から抜出すことを特徴とする難燃性ポリエステルの製造方法。
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