JP4961964B2 - 化粧シートおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建築の内外装および家具、調度品等、木目や抽象柄等を中心とする建装材関連において、その意匠性を具備し、且つ、多くの機能を付与されている印刷化粧シートおよびその製造方法に関するものである。
近年、種々の高機能化されている建装材の分野においても、意匠性は古くから重要な付加価値とされてきている。高機能性、高耐久性という点では、表面のハードコート性や防汚機能、高耐候性等が求められ、次々と新機能が付与されている。しかし、意匠性という点では、単純な柄から柄の同調、ハイグロス、ハイマット、盛り上げ、絞りといった従来の方法が用いられている。さらにそれらは、各々の加工工程によって付与されることが多く、複数の意匠性を同時に付与することは難しいものであった。また、新機能を付与することにより、他機能や意匠性を犠牲にしなければならないことも珍しくはなかった。
特開2000−225665号公報 特開2000-43204号公報
本発明は、上記問題を解決し、コート層と意匠層を形成し、前記意匠層を形成する際に表面光沢を付与し、他機能を維持しつつ高意匠性を有する化粧シートを提供するものである。
請求項1に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が2であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が82または86であることを特徴とする化粧シートである。コート層と意匠層との光沢値差大きいことにより、その陰影差により、意匠性をより浮き立たせことができるといった特徴を具備させることができる。
請求項2に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が17であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が81であることを特徴とする化粧シートである。意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より50度以上高いことにより、明らかに意匠部の反射光が多く、その陰影の差から、意匠部がはっきりと浮き彫りになり、意匠性を上げることができる。
請求項3に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が90であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が40であることを特徴とする化粧シートである。意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より50度以上低いことにより、明らかに意匠部の光沢が低く、反射光が少ないことから、落ち着いた意匠性や本物志向の意匠性を施すことができる。
請求項4に記載の発明は、前記コート層または前記意匠層が、平均粒子径dが1/6t≦d≦5/6t(tは該コート層または該意匠層の層厚)のフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シートである。フィラーを含有することにより、光沢調整や乾燥後のタック感の減少が可能になる。また、塗膜硬度を上げることも可能となる。また、フィラー粒子が塗膜の表面に出て、耐汚染性、耐溶剤性、耐表面硬度性を低下させるのを防ぐために、フィラーの平均粒子径dは、1/6≦d≦5/6t(tは該コート層または該意匠層の層厚)であることが好ましい。
フィラーの平均粒子径は、1/6t未満であると、フィラーの作用であるマット化が困難であり、逆に5/6tより大きいと、マット化は進むが、他の機能としての、マジックやクレヨン等の拭き取り性が、そのコート層から突出したフィラーとフィラーの間に詰まり、物理的に取れにくくなってしまう場合が多い。
請求項5に記載の発明は、前記コート層および前記意匠層が、電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シートである。電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含むことにより、該意匠層の塗布版の形状をより反映させることができる電離放射線照射による硬化が可能となる。
請求項6に記載の発明は、少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部とマット化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項1および2および4および5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法ある。コート層密着部がマット化された塗布版を用いることにより、意匠層の光沢値をコート層の光沢値よりも高くすることが可能となる。また、この塗布版を用いることにより、意匠層を形成すると同時に、コート層および意匠層に光沢意匠も同時に付与することが可能となる。また、その光沢をフィラーだけを用いて付与するものではないので、塗膜安定性等を低下させることなく、高意匠かつ高機能の化粧シートを得ることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部と鏡面化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項2または請求項4〜5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法である。コート層密着部が鏡面化された塗布版を用いることにより、意匠層の光沢値をコート層の光沢値よりも低くすることが可能となる。また、この塗布版を用いることにより、意匠層を形成すると同時に、コート層および意匠層に光沢意匠も同時に付与することが可能となる。また、その光沢をフィラーだけを用いて付与するものではないので、塗膜安定性等を低下させることなく、高意匠かつ高機能の化粧シートを得ることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、前記意匠層を塗布する工程と同時または直後に電離放射線を照射し、前記コート層および前記意匠層を硬化することを特徴とする請求項6および7のいずれかに記載の化粧シートの製造方法である。意匠層の塗布版と密着した状態、あるいは離版直後に電離放射線を照射することにより、該意匠層の塗布版の形状をより反映した化粧シートを得ることが可能となる。
請求項1に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が2であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が82または86であることを特徴とする化粧シートである。コート層と意匠層との光沢値差大きいことにより、その陰影差により、意匠性をより浮き立たせことができるといった特徴を具備させることができる。
請求項2に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が17であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が81であることを特徴とする化粧シートである。意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より50度以上高いことにより、明らかに意匠部の反射光が多く、その陰影の差から、意匠部がはっきりと浮き彫りになり、意匠性を上げることができる。
請求項3に記載の発明は、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が90であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が40であることを特徴とする化粧シートである。意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より50度以上低いことにより、明らかに意匠部の光沢が低く、反射光が少ないことから、落ち着いた意匠性や本物志向の意匠性を施すことができる。
このとき、表面の光沢値差を50度以上にするためには、後述するフィラーの添加や同時にコート時の版胴表面の形状により付与することができる。
請求項4に記載の発明は、前記コート層または前記意匠層が、平均粒子径dが1/6t≦d≦5/6t(tは該コート層または該意匠層の層厚)のフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シートである。フィラーを含有することにより、光沢調整や乾燥後のタック感の減少が可能になる。また、塗膜硬度を上げることも可能となる。また、フィラー粒子が塗膜の表面に出て、耐汚染性、耐溶剤性、耐表面硬度性を低下させるのを防ぐために、フィラーの平均粒子径dは、1/6≦d≦5/6t(tは該コート層または該意匠層の層厚)であることが好ましい。
フィラーの平均粒子径は、1/6t未満であると、フィラーの作用であるマット化が困難であり、逆に5/6tより大きいと、マット化は進むが、他の機能としての、マジックやクレヨン等の拭き取り性が、そのコート層から突出したフィラーとフィラーの間に詰まり、物理的に取れにくくなってしまう場合が多い。
請求項5に記載の発明は、前記コート層および前記意匠層が、電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シートである。電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含むことにより、該意匠層の塗布版の形状をより反映させることができる電離放射線照射による硬化が可能となる。
請求項6に記載の発明は、少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部とマット化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項1および2および4および5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法ある。コート層密着部がマット化された塗布版を用いることにより、意匠層の光沢値をコート層の光沢値よりも高くすることが可能となる。また、この塗布版を用いることにより、意匠層を形成すると同時に、コート層および意匠層に光沢意匠も同時に付与することが可能となる。また、その光沢をフィラーだけを用いて付与するものではないので、塗膜安定性等を低下させることなく、高意匠かつ高機能の化粧シートを得ることが可能となる。
請求項7に記載の発明は、少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部と鏡面化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項2または請求項4〜5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法である。コート層密着部が鏡面化された塗布版を用いることにより、意匠層の光沢値をコート層の光沢値よりも低くすることが可能となる。また、この塗布版を用いることにより、意匠層を形成すると同時に、コート層および意匠層に光沢意匠も同時に付与することが可能となる。また、その光沢をフィラーだけを用いて付与するものではないので、塗膜安定性等を低下させることなく、高意匠かつ高機能の化粧シートを得ることが可能となる。
請求項8に記載の発明は、前記意匠層を塗布する工程と同時または直後に電離放射線を照射し、前記コート層および前記意匠層を硬化することを特徴とする請求項6および7のいずれかに記載の化粧シートの製造方法である。意匠層の塗布版と密着した状態、あるいは離版直後に電離放射線を照射することにより、該意匠層の塗布版の形状をより反映した化粧シートを得ることが可能となる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の化粧シートは、印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とを有するものである。印刷基材とは基材上に印刷層を設けたものであり、基材としては、プラスチック基材、紙、不織布、ガラス、金属、木材等を適宜選択することができる。
プラスチック基材としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、金属アイオノマー、酸変性ポリオレフィン樹脂、エチレン−メタクリル共重合体(EMAA)、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル系樹脂、ウレア系樹脂、メラミン系樹脂、共重合系樹脂、アセテート系樹脂、シリカ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコン系樹脂、ポリカーボネート(PC)などのエンジニアリングプラスチックまたはスーパーエンジニアリングプラスチックや電離放射線硬化型、熱硬化型、湿気硬化型等の硬化性樹脂を挙げることができ、これらから選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、プラスチック基材の厚み、表面処理等は限定させるものではなく、適宜選択する。
また、紙としては、晒し、未晒し、坪量等、化粧シートの必要物性に応じて、適宜選択することが可能である。また、樹脂含浸されていてもよく、その場合の含浸樹脂は上述のプラスチック基材に使用される樹脂を用いてもよい。
不織布や金属、木材等を用いる場合には、化粧シートの必要物性に応じて、その材質、厚みや表面処理等を適宜選択する。
印刷は、その基材材料によって、インキを適宜選択する。特に、基材との密着性を持たせるために、必要に応じて基材と印刷層との間に、シーラー層を具備してもよい。また、場合によっては、印刷層とコート層との密着性も考慮し、インキバインダーや硬化剤を適宜選択する。密着性という観点から、シーラー層またはインキには、2液硬化型のウレタン系樹脂、塩素化PP系樹脂、硝化綿系樹脂、水系樹脂を用いることが好ましい。
シーラー層を構成する樹脂としては、基材への濡れや塗膜の柔軟性等を考慮して、適宜選択することができる。例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、(シクロ)オレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、エンジニアリングプラスチック類、スーパーエンジニアリングプラスチック類、ウレア系樹脂、共重合系樹脂、アセテート系樹脂、シリコン系樹脂、シリカ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、表面は平滑であり透明性の高い方が好ましい。また、硬化剤を含む樹脂を用いると、さらにその樹脂耐性が向上し、硬化剤の効果で、より密着性も向上する。
シーラー層を構成する樹脂として、例えば、2液硬化型のウレタン樹脂の場合、ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
シーラー層形成のための塗液は、無溶剤系いわゆる樹脂単独、または溶剤や水等で希釈してもよく、基材への濡れ性も考慮し選択する。
コート層に用いる樹脂は、電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含む。また、光重合開始剤および必要に応じて有機溶剤を含む。
電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂が挙げられ、後述する中から適宜選択することができる。
電離放射線硬化型樹脂としては、種々の(メタ)アクリレート類としては、エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートや、ポリウレタン(メタ)アクリレート、または、他の多官能(メタ)アクリレート類が好適である。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化し、官能基を(メタ)アクリロイル基としたものであり、ビスフェノールA型(F型)エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物、ノボラック型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物等がある。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることができる。あるいは、ポリオールとポリイソシアネートとを水酸基過剰の条件下に反応させてなる水酸基含有ウレタンプレポリマーを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることもできる。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基をもつ(メタ)アクリレート類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリテート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
その他の多官能の(メタ)アクリレート類は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものであり、分子内に3個以上のアクリロイル基を有するものが好ましい。具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
また、熱硬化型樹脂としては、ポリオール、ポリイソシアネートの反応から得られるウレタン樹脂とはじめとする、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、電子線硬化型樹脂との相溶性や下層への密着等も鑑み適宜選択するとよい。
また、コート層形成のために上記樹脂は、単独あるいは、溶剤や水等で希釈してあってもよく、基材への濡れ性も考慮し選択する。
希釈する場合の溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸−iso−プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−iso−ブチル等のエステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンシクロヘキサノン等のケトン類、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキエタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル等のエーテル類、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類が挙げられ、さらには、水系が可能であればなおよく、またこれらの単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
また、紫外線硬化型を選定した場合の光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ゲンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は単独で使用してもよく、また2種以上を適宜併用することもできる。
さらに、必要に応じて、光沢調整や乾燥後のタック感を減少させるため、あるいは塗膜硬度をあげるために、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、炭化ケイ素、のような無機フィラーや、アクリル、ウレタン、メラミン等共重合の架橋樹脂からなる、いわゆる樹脂フィラーといった有機フィラーを単一あるいは複数組み合わせて使用することも可能である。
但し、塗料の粘度が上昇したり、長期保存の安定性が悪くなったり、マット化のために混合すると条件によっては、フィラー粒子が塗膜の表面に出て、耐汚染性、耐溶剤性、耐表面硬度性を落とすこともあり、フィラーの平均粒子径d、コート層厚tとした場合、1/6≦d≦5/6tであることが好ましく、塗布の方式によっては、フィラーによるスジ、版、ドクター磨耗、転移度合いなどの注意が必要である。
また帯電防止機能も付与することもできる。導電性の帯電防止剤としては、五酸化アンチモン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの金属化合物や、アンチモン含有複合酸化物やIn−Sn複合酸化物、リン系化合物などの複合金属化合物、第四級アンモニウム塩、アミンオサイド等のアミン誘導体、ポリアニリン等の導電性ポリマーなども用いることができる。
防汚機能も付与することができ、防汚機能付与する材料としては、フッ素系、珪素系化合物やフッ素含有珪素化合物などの防汚性材料を当該層に混入しても構わない。
前述の防汚機能と類似するが、表面スリップ性を付与するために、フッ素系、シリコン系(珪素系化合物)やフッ素含有珪素化化合物アミン系共重合物等のスリップ剤を、単独あるいは組み合わせて使用してもよい。
また、紫外線吸収機能が付与されていることが好ましく、求められる紫外線吸収機能としては、400nm以下の波長の紫外線を効率よく吸収できるものであり、350nmの波長を80%以上吸収できるものが好ましい。
前述した樹脂に含有させる紫外線吸収剤としては、無機系あるいは有機系のいずれも使用できるが、有機系の紫外線吸収剤が実用的である。有機系の紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よく吸収ものであり、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、オギザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、また、光安定剤として、ヒンダードアミン系等の光安定剤も併用することができる。これらは、単独で用いてもよいが、数種類組み合わせて用いることがより好ましい。また、上記紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤、あるいは酸化防止剤をブレンドすることで安定化が向上できる。
また、上記成分の他、耐摩耗性向上、耐表面硬度向上のため、コロイド状金属酸化物、あるいはシリカゾル、無機系あるいは有機系フィラー等を加えることもできる。下記するスリップ剤との併用することが可能である。
塗工法としては、バーコーティング、ブレードコーティング、スピンコーティング、リバースコーティング、ダイコーティング、スプレーコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、マイクログラビアコーティング、リップコーティング、エアーナイフコーティング、ディッピング法等の方法を用いることができる。
意匠層に用いる樹脂は、電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含む。また、光重合開始剤および必要に応じて有機溶剤を含む。
電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂が挙げられ、後述する中から適宜選択することができる。
電離放射線硬化型樹脂としては、種々の(メタ)アクリレート類としては、エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートや、ポリウレタン(メタ)アクリレート、または、他の多官能(メタ)アクリレート類が好適である。
エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ樹脂のエポキシ基を(メタ)アクリル酸でエステル化し、官能基を(メタ)アクリロイル基としたものであり、ビスフェノールA型(F型)エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物、ノボラック型エポキシ樹脂への(メタ)アクリル酸付加物等がある。
ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとをイソシアネート基過剰の条件下に反応させてなるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを、水酸基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることができる。あるいは、ポリオールとポリイソシアネートとを水酸基過剰の条件下に反応させてなる水酸基含有ウレタンプレポリマーを、イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類と反応させて得ることもできる。
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサントリオール、トリメリロールプロパン、ポリテトラメチレングリコール、アジピン酸とエチレングリコールとの縮重合物等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
水酸基をもつ(メタ)アクリレート類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリテート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
イソシアネート基を有する(メタ)アクリレート類としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
その他の多官能の(メタ)アクリレート類は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有するものであり、分子内に3個以上のアクリロイル基を有するものが好ましい。具体的にはトリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロイルキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
また、熱硬化型樹脂としては、ポリオール、ポリイソシアネートの反応から得られるウレタン樹脂とはじめとする、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、電子線硬化型樹脂との相溶性や下層への密着等も鑑み適宜選択するとよい。
また、意匠層形成のために上記樹脂は、単独あるいは、溶剤や水等で希釈してあってもよく、下層であるコート層への濡れ性も考慮し選択する。但し、希釈溶剤があると、乾燥工程を要するため、意匠層と賦形表面光沢付与したベタ層の表面光沢がシャープに維持しにくい可能性もあり、出来れば、無溶剤系の樹脂を用いることが好ましい。
希釈する場合の溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸−iso−プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸−iso−ブチル等のエステル類、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンシクロヘキサノン等のケトン類、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキエタノール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル等のエーテル類、2−メトキシエチルアセタート、2−エトキシエチルアセタート、2−ブトキシエチルアセタート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエーテルエステル類が挙げられ、さらには、水系が可能であればなおよく、またこれらの単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
また、紫外線硬化型を選定した場合の光重合開始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ゲンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以上を適宜併用することもできる。
さらに、意匠層をより光沢を下げたい(マットにしたい)したい場合塗料自体にマット剤、例えば、炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、炭化ケイ素、のような無機フィラーや、アクリル、ウレタン、スチレン、メラミン等共重合の架橋樹脂からなる、いわゆる樹脂フィラーと言った有機フィラーを単一あるいは複数組み合わせて使用することも可能である。
但し、この場合、塗料の粘度が上昇したり、長期保存安定性に劣ったり、塗膜表面にフィラー粒子が出るようにすると、そのフィラーが起因し、耐汚染性、耐溶剤性に劣ることも懸念されることがあり、塗布に際には、注意が必要である。
帯電防止機能も付与することもできる。公知の材料から導電性の帯電防止剤を混入してなるものが挙げられる。
導電性の帯電防止剤としては、五酸化アンチモン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジウムなどの金属化合物や、アンチモン含有複合酸化物やIn−Sn複合酸化物、リン系化合物などの複合金属化合物、第四級アンモニウム塩、アミンオサイド等のアミン誘導体、ポリアニリン等の導電性ポリマーなども用いることができる。
防汚機能も付与することができ、防汚機能付与する材料としては、フッ素系、珪素系化合物やフッ素含有珪素化合物などの防汚性材料を当該層に混入しても構わない。
前述の防汚機能と類似するが、表面スリップ性を付与するために、フッ素系、シリコン系(珪素系化合物)やフッ素含有珪素化化合物アミン系共重合物等のスリップ剤を、単独あるいは組み合わせて使用してもよい。
また、紫外線吸収機能が付与されていることが好ましく、求められる紫外線吸収機能としては、400nm以下の波長の紫外線を効率よく吸収できるものであり、350nmの波長を80%以上吸収できるものが好ましい。
前述した樹脂に含有させる紫外線吸収剤としては、無機系あるいは有機系のいずれも使用できるが、有機系の紫外線吸収剤が実用的である。有機系の紫外線吸収剤としては、300〜400nmの間に極大吸収を有し、その領域の光を効率よく吸収ものであり、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、アクリレート系紫外線吸収剤、オギザリックアシッドアニリド系紫外線吸収剤、また、光安定剤として、ヒンダードアミン系等の光安定剤も併用することができる。これらは、単独で用いてもよいが、数種類組み合わせて用いることがより好ましい。また、上記紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤、あるいは酸化防止剤をブレンドすることで安定化が向上できる。
また、塗工法としては、グラビアコーティング、スクリーンコート、フレキソコート、スプレーコート等の方法を用いることができる。
意匠層では、建装材で用いられる、いわゆる木目や抽象柄等の意匠性のある柄を塗布することにある。よって、連続して出来ること、同時に光硬化させる、また、コート層の光沢コントロール付与の観点からも、グラビアコートでの塗布が好ましい。
本発明の化粧シートは、前述のコート層と意匠層との光沢値が異なることを特徴としている。コート層と意匠層との光沢値差大きいことにより、その陰影差により、意匠性をより浮き立たせことができるといった特徴を具備させることができる。
コート層と意匠層との光沢値差は、50度以上であることが好ましい。
意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より60度反射光での光沢値差が50度以上高い場合には、意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より50度以上高いことにより、明らかに意匠部の反射光が多く、その陰影の差から、意匠部がはっきりと浮き彫りになり、意匠性を上げることができる。
また、意匠層の光沢値が、コート層の光沢値より60度反射光での光沢値が50度以上低い場合には、明らかに意匠部の光沢が低く、反射光が少ないことから、落ち着いた意匠性や本物志向の意匠性を施すことができる。
コート層と意匠層との表面の光沢値差を50度以上にするためには、後述する意匠層の塗布版の表面形状により光沢値差を付与する。また、前述したコート層フィラーの添加により光沢値差を付与することも可能であり、意匠層の塗布版による光沢値差付与の方法に適宜組み合わせてもよい。
本発明の化粧シートの製造方法の一連の流れとしては、印刷基材にコート層を塗布、乾燥後、そのままインラインで、意匠層を塗布、乾燥し、光照射またはより好ましくは電子線硬化し、コート層と意匠層を一度で硬化させるものである。
意匠層の塗布版は、化粧シートに求める仕上がりの光沢を付与するものである。塗布版の形状としては、意匠層を形成させる部分は、求める意匠性と意匠層形成樹脂の固形分、粘度等の性状から開口部と版深を決定し、意匠版彫りのない部分(以下、コート層密着部)は、下層のコート層が密着するため、求めるコート層の光沢を得ることができる表面状態を適宜選択する。
意匠部と比較して、コート層の光沢を低いものにする場合、意匠層の塗布版のコート層密着部を研磨、サンドブラストや化学的腐食等で光沢を低く(マット化)し、コート層にその形状を転写する。
逆に、光沢を高く(グロス化)する場合は、意匠層の塗布版のコート層密着部を研磨し、光沢面を出し鏡面化し、その形状を賦形することで、求める意匠性を得ることが可能である。このとき、意匠層にフィラーを添加することにより、意匠層をよりマット化し、その光沢差が鮮明になり、より高い意匠性を有する化粧シートとなる。
照射に関しては、特に制限はないが、電離放射線照射は樹脂を硬化せしめられれば、どちらの面からでも可能である。但し、意匠層に希釈成分(揮発成分)がある場合は、その希釈成分乾燥後に照射するため、賦形の効果が若干劣る場合があるため、あまり好ましくないが、乾燥が必要な場合は、乾燥性を優先するが、出来る限り低温、短時間で済ませることが好ましい。
また、版に抱いたままの照射の場合、より意匠版の形状が反映されて良い。この場合、どちらの面から照射しても構わないが、不透明な場合は、透明な塗布面からの紫外線照射や、照射面に限定がある場合電子線を用いることにより、どちらの面からも照射が可能でより好ましい。
坪量30g/mの原紙に木目様の印刷を施し、その上にコート層として、グラビアコート方式で電子線硬化する多官能ウレタンディスパージョン塗料に3官能モノマーを混合した塗料を塗布乾燥させ、10g/m(dry)となるようにした。
その上に、意匠層として、インラインでノンソルベント(ここで、ノンソルベントとは希釈成分がないということである。)のクリアの電子線硬化型樹脂(多官能ポリウレタンオリゴマーと2官能アクリルモノマーの混合物)を、印刷の木目に同調させた版にて塗布し、その厚みは、約5μm(dry)とした。その際の、木目の同調版のコート層密着部は、マット調として、すなわち、コート層に対し、エンボスをかけ、未硬化状態のコート層をマット調とした。そして、その意匠版で塗布した直後に塗布面側から、50KGyの電子線を照射し、塗料を硬化させ、木目調の意匠性およびベタ層の意匠性を同時に両立させた化粧シートを得た。
坪量30g/mの原紙に木目様の印刷を施し、その上にコート層として、グラビアコート方式で電子線硬化する多官能ポリウレタンオリゴマーに3官能アクリルモノマーと希釈溶剤を混合した塗料を塗布乾燥させ、10g/m(dry)となるようにした。
その上に、意匠層として、インラインでノンソルベントのクリアの電子線硬化型樹脂(多官能ポリウレタンオリゴマーと2官能アクリルモノマーの混合物)樹脂を、印刷の木目に同調させた版にて塗布し、その厚みは、約5μm(dry)とした。その際の、木目の同調版のコート層密着部は、ハイグロス調として、木目版内もミクロにマット調とした。すなわち、コート層に対し、エンボスをかけ、未硬化状態のコート層をハイグロス調とした。そして、その意匠版で塗布しながら基材面から、50KGyの電子線を照射し、塗料を硬化させ、木目調の意匠性およびコート層の意匠性を同時に両立させた化粧シートを得た。
坪量30g/mの原紙に木目様の印刷を施し、その上にコート層として、グラビアコート方式で電子線硬化する多官能ポリウレタンオリゴマーに3官能アクリルモノマーと希釈溶剤を混合した電子線硬化タイプの塗料と高分子量ポリウレタンポリオールにポリイソシアネート(HMDI)混合した塗料を塗布乾燥させ、10g/m(dry)となるようにした。
その上に、意匠層として、インラインでノンソルベントのクリアの電子線硬化型樹脂(多官能ポリウレタンオリゴマーと2官能アクリルモノマーの混合物)を、印刷の木目に同調させた版にて塗布し、その厚みは、約5μm(dry)とした。その際の、木目の同調版のコート層密着部は、マット調として、すなわち、コート層に対し、エンボスをかけ、未硬化状態のベタ層をマット調とした。そして、その意匠版で塗布しながら基材側から、50KGyの電子線を照射し、その後、40℃条件で5日間反応養生を行い塗料を硬化させ、木目調の意匠性およびコート層の意匠性を同時に両立させた化粧シートを得た。
坪量30g/mの原紙に木目様の印刷を施し、その上にコート層として、グラビアコート方式で電子線硬化する多官能ポリウレタンオリゴマーに3官能アクリルモノマーと希釈溶剤を混合した電子線硬化タイプの塗料に平均粒子径が約4μmのシリカを約20部混合した塗料、約10g/m(dry)となるようにした。
その上に、意匠層として、インラインでノンソルベントのクリアの電子線硬化型樹脂(多官能ポリウレタンオリゴマーと2官能アクリルモノマーの混合物)を、印刷の木目に同調させた版にて塗布し、その厚みは、約5μm(dry)とした。その際、木目の同調版のコート層密着部は特別な加工はせずに塗布した。そして、その意匠版で塗布しながら基材側から、50KGyの電子線を照射し、塗料を硬化させ、木目調の意匠性をもった化粧シートを得た。
<比較例1>
坪量30g/mの原紙に木目様の印刷を施し、その上にコート層として、グラビアコート方式で電子線硬化する多官能ポリウレタンオリゴマーに3官能アクリルモノマーと希釈溶剤を混合した電子線硬化タイプの塗料に平均粒子径が約12μmのシリカを約20部混合した塗料、約10g/m(dry)となるようにした。
その上に、意匠層として、インラインでノンソルベントのクリアの電子線硬化型樹脂(多官能ポリウレタンオリゴマーと2官能アクリルモノマーの混合物)を、印刷の木目に同調させた版にて塗布し、その厚みは、約5μm(dry)とした。その際、木目の同調版のコート層密着部にはマット加工処理や光沢加工処理は施さずに塗布した。そして、その意匠版で塗布しながら基材側から、50KGyの電子線を照射し、塗料を硬化させ、木目調の意匠性をもった化粧シートを得た。
<評価項目と評価方法>
(1)コート層と意匠層の光沢値(60℃反射光沢値を測定)
(2)耐汚染性(マジック拭き取り性:水性マジックでコート層に描き、それをベンコットで拭き取る。)
◎:拭き取り容易、○:拭き取り可能、△:若干拭き取り残り有り、×:拭き取ることができない
(3)塗膜の色味(黒印刷紙上に塗布し、塗膜白化度合いを目視評価)
○:透明、△:若干白濁有り、×:塗膜白化有り
(4)コート層用塗料安定性(3ヶ月間、一斗缶常温保管時の液状態を目視観察)
○:塗料経時変化なし、△:一部沈降あり、×:沈降物ハードケーキング化有り
Figure 0004961964
本発明の化粧シートの構成の一例を示した図である。
符号の説明
1・・・意匠層
2・・・コート層
3・・・フィラーなどの添加物
4・・・印刷基材

Claims (8)

  1. 印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が2であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が82または86であることを特徴とする化粧シート。
  2. 印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が17であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が81であることを特徴とする化粧シート。
  3. 印刷基材上に少なくともコート層と意匠層とをこの順で具備する化粧シートにおいて、前記コート層の60℃反射光での光沢値が90であり、かつ、前記意匠層の60℃反射光での光沢値が40であることを特徴とする化粧シート。
  4. 前記コート層または前記意匠層が、平均粒子径dが1/6t≦d≦5/6t(tは該コート層または該意匠層の層厚)のフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 前記コート層および前記意匠層が、電離放射線硬化型樹脂または電離放射線硬化型樹脂と熱硬化型樹脂との混合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部とマット化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項1および2および4および5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法。
  7. 少なくとも、印刷基材上にコート層を塗布する工程、該コート層上に意匠層を塗布する工程を含む化粧シートの製造方法において、該意匠層の塗布版が、開口部と鏡面化されたコート層密着部とを有することを特徴とする請求項2または請求項4〜5のいずれかに記載の化粧シートの製造方法。
  8. 前記意匠層を塗布する工程と同時または直後に電離放射線を照射し、前記コート層および前記意匠層を硬化することを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の化粧シートの製造方法。
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