JP2001098190A - 活性エネルギー線硬化性被覆組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性被覆組成物

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JP2001098190A JP27838099A JP27838099A JP2001098190A JP 2001098190 A JP2001098190 A JP 2001098190A JP 27838099 A JP27838099 A JP 27838099A JP 27838099 A JP27838099 A JP 27838099A JP 2001098190 A JP2001098190 A JP 2001098190A
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Makoto Terauchi
真 寺内
Noritaka Hosokawa
範孝 細川
Kazuhide Hayama
和秀 葉山
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マーカーペンのインキのはじき性、拭き取り
性、その耐久性と併せて、指紋汚れに対する付着防止と
除去性の良好な活性エネルギー線硬化性被覆組成物の提
供。 【解決手段】 4級アンモニウム塩基、アクリロイル基
又はメタクリロイル基の少なくとも一方、及び窒素原子
を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を
有する重合体であって4級アンモニウム塩基の対イオン
として芳香族スルホネート・イオン、脂肪族スルホネー
ト・イオン及びアルキル硫酸イオンからなる群から選ば
れる少なくとも一種のイオンを有するか、又は4級アン
モニウム塩基の置換基としてアルコキシカルボニルアル
キル基もしくはアラルキル基を有する重合体(成分A)
及び分子内に(メタ)アクリロイル基を3個以上有する
多官能(メタ)アクリレート(成分B)とを含有する組
成物であって、成分Aと成分Bとの含有比率がA/B=
1/99〜40/60(重量比)であり、かつこの組成
物を硬化させて得られる被膜の水に対する接触角が10
0度以上である活性エネルギー線硬化性被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性エネルギー線
を照射することにより硬化して、耐汚染性、透明性、及
び耐摩耗性に優れた表面被膜を形成することができる活
性エネルギー線硬化性被覆組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の容器、包装材料、自動車のインス
トゥルメント・パネルや内装材、建材、及び建築物の内
装材等として、合成樹脂製の成形品をはじめとして、種
々の物品が使用されている。このようなものの内、合成
樹脂製品は一般に表面硬度が低いため、傷が付きやす
く、特にポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等の
透明性が特徴である樹脂においては、傷が付くことによ
りその透明性が失われるという問題がある。そこで、こ
れらプラスチック成形品等の各種の物品の表面に耐摩耗
性を付与することができる活性エネルギー線硬化性ハー
ドコート材料(被覆材)が種々提案されている。しかし
ながら、市販の活性エネルギー線硬化性ハードコート材
料の硬化層は表面固有抵抗値が高く静電気が発生しやす
く、埃やチリなどを吸着して、製品の美観や透明性を損
ないやすいという問題を有している。
【0003】また、このようなプラスチック製品を家庭
用品や電気製品に用いる場合には、人や周囲環境との接
触により、汗や指紋、化粧品やインキなど汚染を受ける
ことが多い。そこで表面処理剤で処理することにより、
表面の性質、特に親水性の表面を疎水性に改質すること
により耐汚染性を高める方法が数多く提案されている
が、このような方法では、汚れの種類によっては相応の
効果はあるものの、十分とは言い難く、また付着した汚
れを除去する際にその処理剤も徐々に除去されてしまう
ため効果の持続性が不十分であった。この持続性を向上
するために、特定の含ケイ素化合物や含フッ素化合物
を、これらと共重合可能な重合性単量体と重合して得ら
れる共重合体を含有する処理剤(例えば、特開平10−
219061号公報、特開平10−7986号公報等)
や、コロイダルシリカとテトラメトキシシランオリゴマ
ーとを含む水性コーテイング剤(特開平10−7940
号公報)等が提案されている。また、有機性の汚れに対
しては、光触媒作用を有する酸化チタンを用いた各種防
汚性コーテイング剤(例えば特開平9−268280号
公報)が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの各種の耐汚染性向
上剤は、硬度や帯電防止性能との両立が難しかったり、
持続性が不十分であったり、あるいは汚れの種類によっ
ては十分な効果が得られない、等の問題があった。特
に、最近になってマーカーペンによる落書き防止や、マ
ーカーペンで誤って記入した際の汚れ除去が容易な、耐
汚染性に優れたハードコート剤や、指紋の付着防止性と
除去性に優れた耐汚染性のハードコート剤が求められて
いるが、これらの両者をバランス良く満足させることが
できる表面被膜はまだ得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の従来技
術の問題点を解決し、高い耐摩耗性(高硬度)、透明性
(優れた外観)を維持しつつ、種々の汚れに対する高い
耐汚染性(汚れ付着防止性、除去性)を付与し、かつそ
の耐久性にも優れた表面被膜を与えることができる活性
エネルギー線硬化性被覆組成物を提供することを課題と
し、特にマーカーペンのインキのはじき性、拭き取り
性、その耐久性と併せて、指紋汚れに対する付着防止と
除去性に優れた被膜を形成しうる活性エネルギー線硬化
性被覆組成物の提供を課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の成分を
有する特定配合比の組成物から得られる被膜であって、
かつその硬化後の表面の水に対する接触角が特定の範囲
の場合に、上記の問題点を解決できることを見出し、本
発明を完成した。即ち、本発明の要旨は、4級アンモニ
ウム塩基、アクリロイル基又はメタクリロイル基(以下
まとめて「(メタ)アクリロイル基」と記す)の少なく
とも一方、及び窒素原子を介して主鎖に結合するオルガ
ノポリシロキサン単位を有する重合体であって4級アン
モニウム塩基の対イオンとして芳香族スルホネート・イ
オン、脂肪族スルホネート・イオン及びアルキル硫酸イ
オンからなる群から選ばれる少なくとも一種のイオンを
有するか、又は4級アンモニウム塩基の置換基としてア
ルコキシカルボニルアルキル基もしくはアラルキル基を
有する重合体(以下「成分A」と記す)及び分子内に
(メタ)アクリロイル基を3個以上有する多官能(メ
タ)アクリレート(以下「成分B」と記す)とを含有す
る組成物であって、成分Aと成分Bとの合計量を100
重量部としたときに、成分Aの含有量が1〜40重量
部、成分Bの含有量が60〜99重量部であり、かつこ
の組成物を硬化させて得られる被膜の水に対する接触角
が100度以上である活性エネルギー線硬化性被覆組成
物、に存している。
【0007】本発明の他の要旨は、成分Aが、アミノ基
を有するオルガノポリシロキサン化合物がアクリロイル
基又はメタクリロイル基に付加した構造を有する重合体
である上記の活性エネルギー線硬化性被覆組成物、及び
成分Aが窒素原子を介さずに主鎖に結合するオルガノポ
リシロキサン単位を有する重合体である上記の活性エネ
ルギー線硬化性被覆組成物に存している。本発明の別の
要旨は、成分A及び成分Bに加えて、他の重合性単量体
を成分Aと成分Bとの合計量100重量部あたり35重
量部以下含有する上述の活性エネルギー線硬化性被覆組
成物、成分A及び成分Bに加えて、アクリル系重合体又
はメタクリル系重合体を成分Aと成分Bとの合計量10
0重量部あたり30重量部以下含有する上述の活性エネ
ルギー線硬化性被覆組成物、及び光重合開始剤を含有す
る上述の活性エネルギー線硬化性被覆組成物、にも存し
ている。本発明のもう一つの要旨は、上記の活性エネル
ギー線硬化性被覆組成物から得られる塗膜に活性エネル
ギー線を照射することによって硬化させて得られる被膜
を表面に有する物品、及びその物品が、好ましくは合成
樹脂からなる、フィルム、シート又はボードに存してい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。まず、本発明の活性エネルギー線硬
化性被膜組成物を構成する成分とその製造方法、組成比
について説明し、その後得られる被膜の接触角、及び被
膜の形成方法と用途等について説明する。
【0009】(1)活性エネルギー線硬化性被膜組成物 本発明の特定の活性エネルギー線硬化性被膜組成物は、
4級アンモニウム塩基、アクリロイル基又はメタクリロ
イル基の少なくとも一方、及び窒素原子を介して主鎖に
結合するオルガノポリシロキサン単位を有する重合体で
あって4級アンモニウム塩基の対イオンとして芳香族ス
ルホネート・イオン、脂肪族スルホネート・イオン及び
アルキル硫酸イオンからなる群から選ばれる少なくとも
一種のイオンを有するか、又は4級アンモニウム塩基の
置換基としてアルコキシカルボニルアルキル基もしくは
アラルキル基を有する重合体(成分A)及び分子内に
(メタ)アクリロイル基を3個以上有する多官能(メ
タ)アクリレート(成分B)を必須成分とし、必要に応
じて他の重合性単量体や、アクリル系重合体又はメタク
リル系重合体、更に光重合開始剤等を含有するものであ
る。以下、これらの各成分について説明する。
【0010】4級アンモニウム塩基、アクリロイル基又
はメタクリロイル基の少なくとも一方、及び窒素原子を
介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有
する重合体であって4級アンモニウム塩基の対イオンと
して芳香族スルホネート・イオン、脂肪族スルホネート
・イオン及びアルキル硫酸イオンからなる群から選ばれ
る少なくとも一種のイオンを有するか、又は4級アンモ
ニウム塩基の置換基としてアルコキシカルボニルアルキ
ル基もしくはアラルキル基を有する重合体(成分A) 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物を構成する
重合体(成分A)は、形成される被膜に、主として耐汚
染性及び必要に応じて帯電防止性を付与するもので、4
級アンモニウム塩基、アクリロイル基又はメタクリロイ
ル基の少なくとも一方、及び窒素原子を介して主鎖に結
合するオルガノポリシロキサン単位を有し、かつ4級ア
ンモニウム塩基の対イオンとして芳香族スルホネート・
イオン、脂肪族スルホネート・イオン及びアルキル硫酸
イオンからなる群から選ばれる少なくとも一種のイオン
を有するか、又は4級アンモニウム塩基の置換基として
アルコキシカルボニルアルキル基もしくはアラルキル基
を有している。この成分Aの重合体は、上記の各官能基
及び構成単位を有していれば、その構造、官能基及び構
成単位の数および結合位置、分子量、粘度などは制限さ
れない。
【0011】なお、本明細書において「窒素原子を介し
て主鎖に結合する」とは、オルガノポリシロキサン単位
と重合体主鎖を結ぶ分子鎖の中に少なくとも1個の窒素
原子が存在することを意味する。また、本明細書におい
ては、アクリロイルとメタクリロイルとをまとめて
「(メタ)アクリロイル」と記す他、アクリレートとメ
タクリレートとをまとめて「(メタ)アクリレート」
と、及びアクリル酸とメタクリル酸とをまとめて「(メ
タ)アクリル酸」と、それぞれ略記する。この成分Aの
重合体は主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を
有していてもよく、またアミノ基を有するオルガノポリ
シロキサン化合物が(メタ)アクリロイル基に付加した
構造を有していてもよい。本発明に用いる成分Aの重合
体の製造方法は特に限定されるものではないが、下記の
(工程1)〜(工程3)に従って製造するのが好まし
い。
【0012】(工程1)1分子中に1個のラジカル重合
性基と水酸基とを有する化合物(a1)と、1分子中に
1個のラジカル重合性基を有する3級アミン化合物(a
2)と、必要に応じてこれと共重合可能な他の(メタ)
アクリル酸エステル単量体(a3)とを重合して水酸基
を有する重合体を合成する。
【0013】(工程2)工程1で生成した重合体に、
(メタ)アクリロイル基とイソシアネート基を有する化
合物(a4)を付加して、3級アミンと(メタ)アクリ
ロイル基を有する重合体(a5)を合成する。
【0014】(工程3)工程2で得た重合体に、4級化
剤を反応させて4級アンモニウム塩を形成した後、重合
体中の(メタ)アクリロイル基にアミノ基を有するオル
ガノポリシロキサン化合物(a6)を付加させる。な
お、本工程において4級化はオルガノポリシロキサン化
合物(a6)を付加させた後に行ってもよい。また、窒
素原子を介さずに主鎖に結合するオルガノポリシロキサ
ン単位を導入する場合は、(工程1)において、1分子
中に1個のラジカル重合性基または1分子中に2個のメ
ルカプト基を有するオルガノポリシロキサン化合物を共
重合させ、その後(工程2)と(工程3)を行えばよ
い。
【0015】(工程1)で使用する化合物(a1)とし
ては、1分子中に1個のラジカル重合性基と水酸基を有
する化合物であれば特にその構造は制限されず、例えば
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクト
ン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシ
エチルフタル酸、等を挙げることができる。(工程1)
で使用する3級アミン化合物(a2)は、1分子中に1
個のラジカル重合性基を有するものであれば特にその構
造は制限されない。好ましいのは、以下の一般式(I)
で表される構造を有する化合物である。
【0016】
【化1】
【0017】(式中、R1 はHまたはCH3 を、R2
3 はHまたは置換基を有していてもよい炭素原子数1
〜9のアルキル基を、kは1〜6の整数を表す)
【0018】上記の一般式で表される化合物(a2)と
して、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジプロピルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等を挙げることができる。上記の化合
物(a1)と化合物(a2)との共重合の際に、これら
の単量体に加えて、上記の(a1)、(a2)には該当
しない(メタ)アクリル酸エステル単量体(a3)を用
いて多元共重合体としておくことが好ましい。
【0019】成分(a3)として用いられる(メタ)ア
クリル酸エステルの具体例としては、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル
(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、フェニル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリ
レート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、
エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビト
ール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)ア
クリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、グリ
シジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、等の(メ
タ)アクリル酸アルキル又はアリールエステル、トリメ
トキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリエト
キシシリルプロピル(メタ)アクリレート、メチルジメ
トキシシリル(メタ)アクリレート等の重合性シラン化
合物、トリフルオルエチル(メタ)アクリレート、ペン
タフルオルプロピル(メタ)アクリレート、2−(パー
フルオルヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、2−
(パーフルオルオクチル)エチル(メタ)アクリレート
等の重合性フルオロアルキルエステル等を挙げることが
できる。
【0020】(工程1)において、1分子中に1個のラ
ジカル重合性基と水酸基を有する化合物(a1)の使用
量は重合性単量体全量を100重量%としたとき、その
1〜60重量%、好ましくは5〜55重量%とするのが
好ましい。この量が1重量%未満では、その後の工程で
導入される(メタ)アクリロイル基やポリシロキサン単
位の量が少なくなり、耐汚染性が低下する傾向となる。
一方、この量が60重量%を超えると、帯電防止性が不
十分となりやすく、また化合物(a2)の量が不足す
る。3級アミン化合物(a2)の使用量は共重合性単量
体100重量%に対して好ましくは40〜99重量%、
より好ましくは45〜95重量%である。40重量%未
満では十分な帯電防止性が得られない傾向となる。
【0021】(工程1)の重合は、一般に溶剤中で、ラ
ジカル重合開始剤を用いて行われる。溶剤としては、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエ
ーテル類、及び2−メトキシエチルアセテート、2−エ
トキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテー
ト等のエーテルエステル類を用いることができ、またこ
れらを混合して使用することもできる。重合反応に使用
するラジカル重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物や2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)等のアゾ化合物が好適に用いられる。重合反応液中
の単量体濃度は通常10〜60重量%である。また、重
合開始剤は単量体混合物に対し通常0.1〜10重量
%、好ましくは0.3〜2重量%の量を使用する。
【0022】次に(工程2)では、(工程1)で合成し
た重合体に、(メタ)アクリロイル基とイソシアネート
基を有する化合物(a4)を付加して、(メタ)アクリ
ロイル基を有する重合体(a5)を合成する。(工程
2)で使用する化合物(a4)は(メタ)アクリロイル
基とイソシアネート基を有するものであればその構造は
特に制限されない。例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)
アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基を有
する(メタ)アクリル酸エステルと、トリレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
イソシアネート化合物との等モル反応による付加体を挙
げることができる。なお、化合物(a4)としてはアク
リロイル基を有するものの方が、反応性が高く、硬化が
速いので好ましい。
【0023】(工程1)で合成した重合体と化合物(a
4)とは、OH基/NCO基≧1の割合、好ましくは1
〜10の割合で使用する。反応は60〜110℃で1〜
20時間攪拌することにより行うのが好ましい。(工程
2)の反応では、(メタ)アクリロイル基の重合を防止
するため、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノ
メチルエーテル、カテコール、p−tert−ブチルカ
テコール、フェノチアジンなどの重合禁止剤を使用する
のが好ましい。重合禁止剤の使用量は反応混合物に対し
て0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重
量%である。また、反応を促進するために、例えば、ジ
ブチル錫ジラウレートや、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタンのような触媒を用いてもよい。
【0024】(工程3)では、上記(工程2)で得た重
合体(a5)に特定の4級化剤を反応させて4級アンモ
ニウム塩を形成した後、アミノ基を有するオルガノポリ
シロキサン化合物(a6)を(メタ)アクリロイル基に
付加させるか、又は先に(工程2)で合成した重合体
(a5)の(メタ)アクリロイル基にアミノ基を有する
オルガノポリシロキサン化合物(a6)を付加させた上
で、特定の4級化剤を反応させて4級アンモニウム塩を
形成してもよい。
【0025】この特定の4級化剤については、別項で詳
細に述べる。重合体(a5)の3級アミノ基を4級化剤
で4級アンモニウム塩にする反応は、3級アミノ基と4
級化剤を等モル混合し、20〜80℃で1〜20時間攪
拌することにより行うのが好ましい。4級化反応を行う
にあたっては、溶剤の親水性を上げるため、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコールなどのアルコール類、2−メトキシエ
タノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタ
ノールなどのエーテル類、水、またはこれらの混合物を
添加しておくことが好ましい。
【0026】(工程3)で使用するアミノ基を有するオ
ルガノポリシロキサン化合物としては、少なくとも1個
のオルガノポリシロキサン単位と少なくとも1個のアミ
ノ基を有する化合物であればその構造は特に制限されな
い。アミノ基は、オルガノポリシロキサン構造の末端に
結合していても側鎖に結合していてもよい。化合物中に
含まれるオルガノポリシロキサン単位は、下記一般式
(II)で表される構造を有するものが好ましい。
【0027】
【化2】
【0028】式中、R4 とR5 はメチル基又はフェニル
基で、相互に同一でも異なっていてもよく、nは5以上
の整数、好ましくは5〜50の整数を表す。
【0029】オルガノポリシロキサン化合物としては、
アミン当量が500〜20000のポリアルキル(炭素
原子数1〜6)アミノジアルキルシロキサンが好ましく
用いられる。重合体(a5)の(メタ)アクリロイル基
にアミノ基を有するオルガノポリシロキサン化合物をマ
イケル付加する反応では、(メタ)アクリロイル基/ア
ミノ基の比が1以上となるように使用量を調節する。よ
り好ましい両者の比は10〜1000の割合である。こ
の反応は60〜100℃で1〜20時間攪拌して行うの
が好ましい。この反応によって、重合体(a5)の(メ
タ)アクリロイル基の一部にアミノ基を有するオルガノ
ポリシロキサン化合物が付加した構造が形成される。
【0030】本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成
物の成分Aとして使用する重合体は、窒素原子を介して
主鎖に結合するオルガノポリシロキサンが主に耐汚染性
発現に寄与しているが、さらに特定の4級アンモニウム
塩基構造、(メタ)アクリロイル基構造、及び必要に応
じてアルキル基やアリール基、アラルキル基や含フッ素
アルキル基構造などを導入することにより、生成する被
膜の表面のオルガノポリシロキサン単位の濃度が制御さ
れ、本発明の要件である水に対する特定の接触角を有す
る被膜を形成することが可能となる。
【0031】特定の4級アンモニウム塩基の生成 本発明において成分Aとして使用する重合体は、特定の
4級アンモニウム塩基を含むものである。そのような4
級アンモニウム塩基とは、対イオンとして芳香族スルホ
ネート・イオン、脂肪族スルホネート・イオン及びアル
キル硫酸イオンからなる群から選ばれる少なくとも一種
のイオンを有するか、又は4級アンモニウム塩基の置換
基としてアルコキシカルボニルアルキル基もしくはアラ
ルキル基を有するものである。この特定の4級アンモニ
ウム塩基を有することにより、これが発現する親水性の
程度を調整し、生成する被膜全体の撥水・撥油性を高め
て、本発明の目的である、耐汚染性(マーカーインキの
はじき性)と耐指紋付着性が得られる。こうした親水性
の程度の調整方法としては、前述のように4級アンモニ
ウム塩の少なくとも一つを親油性を有するかさ高いもの
とする方法と、4級アンモニウム塩の対イオンを親油性
を有するかさ高いものとする方法とがある。
【0032】前者の方法としては、例えば次のような方
法が考えられる。 1)ジメチルアミノ基のような低級アルキル置換基を有
する3級アミノ基とα−ハロ脂肪族カルボン酸エステル
との反応により、アルコキシカルボニルアルキル基(例
えばメトキシカルボニルメチル基)のようなかさ高い置
換基を導入する。 2)ジメチルアミノ基のような低級アルキル置換基を有
する3級アミノ基とα−ハロアルキル芳香族化合物との
反応により、アラルキル基(アリールアルキル基とも言
う、例えばベンジル基)のようなかさ高い置換基を導入
する。 3)かさ高い置換基を有するアミノ基とハロゲン化低級
アルキルとを反応させる。この内、3)のように、予め
重合体中にかさ高い置換基を有するアミノ基を導入する
ためには、かさ高い置換基を有するアミノ基を有する
(メタ)アクリル酸エステルを(a2)成分として用い
る必要があるが、このような化合物は置換反応の反応性
に劣り、またその入手も容易ではないため好ましくな
い。1)又は2)の方法を用いるのが一般的である。
【0033】また、後者の方法としては、例えば以下の
ような方法が考えられる。 4)ジメチルアミノ基のような低級アルキル置換基を有
する3級アミノ基と、芳香族スルホン酸エステルまたは
脂肪族スルホン酸エステルとを反応させることにより、
芳香族スルホネート・イオン(例えばp−トルエンスル
ホネート・イオン)又は脂肪族スルホネート・イオン
(例えばメタンスルホネート・イオン)のようなかさ高
い対イオンを導入する。 5)ジメチルアミノ基のような低級アルキル置換基を有
する3級アミノ基と、アルキル硫酸類とを反応させるこ
とにより、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオ
ン、エチル硫酸イオン)のようなかさ高い対イオンを導
入する。 6)ジメチルアミノ基のような低級アルキル置換基を有
する3級アミノ基と、芳香族ホスホン酸エステル又は脂
肪族ホスホン酸エステルとの反応により、芳香族ホスホ
ネート・イオン(例えばベンゼンホスホネート・イオ
ン)又は脂肪族ホスホネート・イオン(例えばメタンホ
スホネート・イオン)のようなかさ高い対イオンを導入
する。但し、6)のホスホン酸エステルは、4級化剤と
しては置換反応性が劣るため、4)又は5)の方法を用
いるのが好ましい。
【0034】上記1)の方法において用いるα−ハロ脂
肪族カルボン酸エステルとしては、そこに含まれる全炭
素原子数が3〜15の範囲のものが好ましい。このよう
なものは、例えば、α−クロル酢酸メチル(炭素原子数
3)、α−クロル酢酸エチル(炭素原子数4)、α−ク
ロル酢酸ブチル(炭素原子数6)、α−クロル酢酸オク
チル(炭素原子数10)、α−クロルプロピオン酸メチ
ル(炭素原子数4)、α−クロルオクタン酸メチル(炭
素原子数9)などを挙げることができる。炭素原子数1
5を超えるもの(例えばα−クロル酢酸ステアリル(炭
素原子数20)やα−クロルオクタン酸オクチル(炭素
原子数16)など)では置換基がかさ高くなり過ぎて4
級アンモニウム塩基の親水性が過度に低下するため、あ
まり好ましくない。
【0035】2)の方法において用いるα−ハロアルキ
ル芳香族化合物は、炭素原子数が7〜15のものが好ま
しい。例えばベンジルクロリド(炭素原子数7)、p−
メチルベンジルクロリド(炭素原子数8)、p−メトキ
シベンジルクロリド(炭素原子数8)、β−クロルメチ
ルナフタレン(炭素原子数11)、α−クロルメチルナ
フタレン(炭素原子数11)などを挙げることができ
る。炭素原子数が15を超えるもの(例えばp−ドデシ
ルベンジルクロリド(炭素原子数19)、p−ステアリ
ルベンジルクロリド(炭素原子数25)など)では、置
換基がかさ高くなり過ぎて4級アンモニウム塩基の親水
性が過度に低下するためあまり好ましくない。
【0036】4)の方法において用いる芳香族または脂
肪族スルホン酸エステルは、炭素原子数が2〜15のも
のが好ましい。例えばベンゼンスルホン酸メチル(炭素
原子数7)、p−トルエンスルホン酸メチル(炭素原子
数8)、p−トルエンスルホン酸ブチル(炭素原子数1
2)、メタンスルホン酸メチル(炭素原子数2)、メタ
ンスルホン酸ブチル(炭素原子数5)、ブタンスルホン
酸メチル(炭素原子数5)などが挙げられる。炭素原子
数15を超えるもの(例えばp−トルエンスルホン酸ド
デシル(炭素原子数19)、メタンスルホン酸ステアリ
ル(炭素原子数19)など)では、対イオンがかさ高く
なり過ぎて、4級アンモニウム塩基の親水性が過度に低
下するため好ましくない。
【0037】5)の方法において用いるアルキル硫酸エ
ステル類は、その合計炭素原子数が2〜15のものが好
ましい。例えば、ジメチル硫酸(炭素原子数2)、ジエ
チル硫酸(炭素原子数4)、ジプロピル硫酸(炭素原子
数6)などが挙げられる。炭素原子数が15を超えるも
の(例えばジオクチル硫酸(炭素原子数16)、ジデシ
ル硫酸(炭素原子数20)など)では、対イオンがかさ
高くなり過ぎ、4級アンモニウム塩基の親水性が過度に
低下するため好ましくない。
【0038】多官能(メタ)アクリレート(成分B) 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物に用いられ
る多官能(メタ)アクリレート(成分B)は、分子内に
(メタ)アクリロイル基を3個以上有するものである限
り、特にその構造等は制限されない。この多官能(メ
タ)アクリレートはアクリロイル基かメタクリロイル基
のいずれか一方のみを有するものであってもよいし、両
方を有するものであってもよい。アクリロイル基を有す
るものが、反応性に富んでいるので、より好ましい。
【0039】分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル
基を有する多官能(メタ)アクリレートとしては、例え
ば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス
((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カ
プロラクトン変性トリス((メタ)アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラ
クトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、ポリイソシアネートと分子内に水酸基および
3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有
多官能(メタ)アクリレートを反応して得られるウレタ
ン(メタ)アクリレート、テトラカルボン酸二無水物と
分子内に水酸基および3個以上の(メタ)アクリロイル
基を有する水酸基含有多官能アクリレートを反応して得
られるカルボキシル基含有多官能(メタ)アクリレート
が挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレートは
2種以上を混合して用いてもよい。
【0040】テトラカルボン酸二無水物の具体例として
は、ピロメリット酸二無水物、3、3’、4、4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3、3’、
4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3、
3’、4、4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオル
イソプロピリデン)ジフタル酸無水物、1,2,3,4
−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,
3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、5−(2,
5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−
テトラリン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4,
9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビシク
ロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−
テトラカルボン酸二無水物、などを挙げることができ
る。
【0041】また、分子内に水酸基および3個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有多官能(メ
タ)アクリレートの具体例としては、ペンタエリスルト
ールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトー
ルペンタ(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物
などが挙げられる。これらの分子内に3個以上のアクリ
ロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートの中で
は、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
テトラカルボン酸二無水物と分子内に水酸基および3個
以上の(メタ)アクリロイル基を有する水酸基含有多官
能アクリレートを反応して得られるカルボキシル基含有
多官能(メタ)アクリレートなどが、被膜の耐摩耗性を
向上する効果を有しており、特に好ましい。
【0042】他の重合性単量体 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物には上記の
各成分に加えて、他の重合性単量体を、本発明の組成物
から形成される被膜の性能を損なわない範囲で用いるこ
とができる。このような他の重合性単量体としては、例
えば1分子内に1個または2個の(メタ)アクリロイル
基を有する(メタ)アクリレート、具体的には、(メ
タ)アクリロイル基を2個有するウレタン(メタ)アク
リレートやジ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレートなどや、(メタ)アクリロイル基を1個有
する水酸基含有(メタ)アクリレート類などが挙げられ
る。このような他の重合性単量体の使用量としては、上
記の成分Aと成分Bとの合計量を100重量部とした
時、35重量部以下とすることが好ましい。
【0043】他のアクリル系重合体又はメタクリル系重
合体 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物は、上述し
た各成分に加えて、本発明の組成物から形成される被膜
の性能を損なわない範囲で、他のアクリル系重合体又は
メタクリル系重合体を添加することができる。このよう
な重合体の例としては、ポリメチルメタクリレート、ま
たは(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基を含
む(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとラジカル重合性基を含む
シランカップリング剤との共重合体、側鎖に(メタ)ア
クリロイル基を有する(メタ)アクリル酸エステル共重
合体などを挙げることができるが、これらに限定される
わけではない。このようなアクリル系重合体又はメタク
リル系重合体の使用量としては、上記の成分Aと成分B
との合計量を100重量部とした時、30重量部以下と
することが好ましい。
【0044】光重合開始剤 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物の硬化に際
して、活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、光
重合開始剤が併用される。このような光重合開始剤とし
ては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベン
ジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベ
ンゾインジフェニルホスフィンオキシド、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オ
ン、ミヒラーズケトン、N,N−ジメチルアミノ安息香
酸イソアミル、2−クロロチオキサントン、2,4−ジ
エチルチオキサントン等が例示できる。またこれらの光
重合開始剤は2種以上を併用してもよい。
【0045】その他の成分 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物には、被膜
物性を改良する等の目的で紫外線吸収剤(例えばベンゾ
トリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シ
アノアクリレート系紫外線吸収剤)、酸化防止剤(例え
ばヒンダードフェノール系、硫黄系、リン系酸化防止
剤)、光安定剤(例えばヒンダードアミン系光安定
剤)、ブロッキング防止剤、スリップ剤、レベリング剤
などの添加剤をその目的に応じて、組成物中にそれぞれ
0.01〜2重量%程度配合することができる。また、
この組成物の粘度を調整するため、溶剤を添加してもよ
い。この溶剤としては、重合体の製造の際に用いた溶剤
と同じ溶剤が好ましい。
【0046】(2)組成物中の各成分の含有量 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物は、上述の
通り、特定の4級アンモニウム塩基、アクリロイル基又
はメタクリロイル基の少なくとも一方、及び窒素原子を
介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有
する重合体(成分A)及び分子内に(メタ)アクリロイ
ル基を3個以上有する多官能(メタ)アクリレート(成
分B)を必須成分とし、必要に応じて他の重合性単量体
や、アクリル系重合体又はメタクリル系重合体、更に光
重合開始剤等を含有するものである。
【0047】この組成物中の、成分Aの重合体の含有量
は、成分Aと成分Bとの合計量を100重量部としたと
き、1〜40重量部、好ましくは5〜25重量部であ
る。この成分Aの含有量が1重量部未満では、被膜の耐
汚染性が不十分となり、一方40重量部を超えると、被
膜の耐摩耗性が低下する傾向となる。成分Bの、1分子
内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能
(メタ)アクリレートの含有量は、成分Aと成分Bとの
合計量を100重量部とした場合60〜99重量部、好
ましくは75〜95重量部である。60重量部未満で
は、被膜の耐摩耗性が低下し、99重量部を超えると耐
汚染性が不十分となりやすい。
【0048】成分A、成分B以外の他の重合性単量体や
他のアクリル系又はメタクリル系重合体は、組成物の粘
度や極性を調整し、得られる被膜の水に対する接触角
や、可とう性、透明性、密着性等を調整するために用い
られることがある。これらの添加量は、成分Aと成分B
との合計量を100重量部とした場合、合わせて35重
量部以下、好ましくは3〜20重量部とするのがよい。
なお、光重合開始剤を用いる場合は、重合性成分である
成分A、成分B、及びその他の重合性単量体の合計量の
10重量%以下、好ましくは1〜5重量%の量を、上記
の各成分の量に加えて使用する。
【0049】(3)接触角 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物に基づく塗
膜を硬化して得られる被膜の水に対する接触角は100
度以上であることが必要である。水に対する接触角が1
00度未満の場合、マーカーペンのインキのはじき性が
時間とともに低下しやすくなり、耐マーカーインキ汚染
性が要求される用途での使用に適さなくなる。なお、こ
のような特定の接触角を有する表面被膜は、上述の特定
の成分を有する組成物からなる塗膜に活性エネルギー線
を照射すること等によって形成される被膜から得ること
ができる。この被膜を形成するための組成物の成分は、
得られる被膜の表面に、4級アンモニウム塩基に基づく
親水性とポリシロキサンに基づく撥水性との双方がバラ
ンス良く存在するように選択することが重要である。こ
の効果の発現のためには、成分Aの重合体を構成する単
量体が有する置換基の親水性・疎水性を含めて考慮する
ことが必要であり、これは成分A中の4級アンモニウム
塩基の構造、各単量体の構造と含有量、及び成分Bの多
官能(メタ)アクリレートをはじめとする他の構成成分
を含めた組成物全体としての親水性・撥水性バランスを
考えて、試行錯誤的に検討することにより選定可能であ
る。
【0050】(4)本発明の被膜の形成と応用 本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組成物を、例え
ば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリアミド、塩化ビニル樹
脂、スチレン系樹脂、ABS樹脂等のプラスチック基材
又はこれらからなるフィルムに塗布し、活性エネルギー
線を照射することにより硬化させることにより、耐汚染
性と耐久性に優れた被膜が形成できる。この組成物を基
材に塗布する方法としては、ディッピング法、フローコ
ート法、スプレーコート法、バーコート法、あるいはグ
ラビアコーター、ロールコーター、ナイフコーター及び
エアーナイフコーター等の塗工機器による方法が例示で
きる。塗工厚さは、溶剤の乾燥除去及び活性エネルギー
線照射後の塗膜の厚さが1〜50μm、好ましくは1〜
20μmとなるようにするのがよい。塗布した組成物を
架橋硬化させるためには、キセノンランプ、低圧水銀
灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドラン
プ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等の光源か
ら発せられる紫外線や、通常20〜2000kVの粒子
加速器から取り出される電子線、α線、β線、γ線等の
活性エネルギー線を照射する方法が一般的である。この
ような被膜は、物品の表面に直接形成してもよく、また
フィルム、シート及びボード等の基材上に形成して、こ
れを必要に応じて二次加工してもよい。本発明の被膜を
表面に有する合成樹脂製の成形品は、耐摩耗性、耐汚染
性に優れ、透明製品においては、その外観を長期にわた
り維持することが可能である。
【0051】
【実施例】以下に合成例及び実施例を用いて、本発明を
より具体的に説明するが、以下の合成例及び実施例等に
記載される成分、割合、手順などは、本発明の趣旨から
逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本
発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって
限定されるものではない。なお合成例及び実施例等に記
載される部および%は、特記したもの以外は、重量部お
よび重量%をそれぞれ意味する。
【0052】(1)合成例及び比較合成例 以下の合成例により、特定の4級アンモニウム塩基、ア
クリロイル基又はメタクリロイル基の少なくとも一方、
及び窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロ
キサン単位を有する成分Aの重合体(「A」を付して表
示)の製造方法を例示する。
【0053】(合成例1)2−ヒドロキシエチルメタク
リレート10部、及びN,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート90部の単量体混合物をメチルエチルケト
ン200部に溶解した溶液を加熱して、65℃に昇温し
た時、および65℃に達してから2時間後に、それぞれ
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)を0.6部ずつ添加し、更に65℃で5時間反応
後、80℃に昇温して2時間反応して固形分33%の共
重合体を得た(P−1)。これに、イソホロンジイソシ
アネート22.2部とペンタエリスリトールトリアクリ
レートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混
合物(大阪有機化学工業(株)製「ビスコート30
0」、水酸基価131mgKOH/g)57.1部と
を、25℃で3時間反応後、80℃まで断続的に昇温し
ながら5時間反応させて得られた付加物79.3部を添
加し、80℃で5時間反応し(赤外吸収スペクトルで2
250cm-1のイソシアネート基の吸収の消滅を確
認)、アクリロイル基を有する固形分45%の共重合体
溶液(P−2)を得た。次に、得られた共重合体溶液を
イソブチルアルコールで固形分20%になるように希釈
した後、N,N−ジメチルアミノ基1モルあたり0.9
8モルのp−トルエンスルホン酸メチルを導入し、60
℃で8時間反応した。更にアミノ基を有するオルガノポ
リシロキサン化合物(東芝シリコン(株)製「TSF4
700」、アミン当量3000)を固形分100部に対
して10部添加し、80℃で1.5時間反応し、対イオ
ンとしてp−トルエンスルホネート・イオンを有する4
級アンモニウム塩基、アクリロイル基および窒素原子を
介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有
する重合体(A−1)(固形分27%)を得た。
【0054】(合成例2)合成例1において、共重合体
(P−2)の4級化反応を硫酸ジエチルを用いて行った
こと以外は、合成例1と同様にして、対イオンとしてエ
チル硫酸イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリ
ロイル基および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガ
ノポリシロキサン単位を有する重合体(A−2)(固形
分27%)を得た。
【0055】(合成例3)合成例1において、共重合体
(P−2)の4級化反応をクロル酢酸メチルを用いて行
ったこと以外は、合成例1と同様にして、置換基として
メトキシカルボニルメチル基を有する4級アンモニウム
塩基、アクリロイル基および窒素原子を介して主鎖に結
合するオルガノポリシロキサン単位を有する重合体(A
−3)(固形分27%)を得た。
【0056】(合成例4)合成例1において、N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレートの使用量を90部
から80部に変更し、片末端にメタクリロイル基を有す
るオルガノポリシロキサン(チッソ(株)製、「FM0
725」)を10部加えたこと以外は、合成例1と同様
に重合反応を行い、固形分33%の共重合体を得た(P
−3)。この共重合体についても、合成例1と同様にイ
ソシアネート基を有する付加物との反応を行い、アクリ
ロイル基を有する固形分45%の共重合体溶液(P−
4)を調製した。引き続き、やはり合成例1と同様にp
−トルエンスルホン酸メチルによる4級化反応及び、ア
ミノ基を有するオルガノポリシロキサン化合物との反応
を行って、対イオンとしてp−トルエンスルホネート・
イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基
および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシ
ロキサン単位を有する重合体(A−4)(固形分27
%)を得た。
【0057】(合成例5)合成例4において、共重合体
(P−4)の4級化反応を硫酸ジエチルを用いて行った
こと以外は、合成例4と同様にして、対イオンとしてエ
チル硫酸イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリ
ロイル基および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガ
ノポリシロキサン単位を有する重合体(A−5)(固形
分27%)を得た。
【0058】(合成例6)合成例1において、N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリレートの使用量を90部
から60部に変更し、更に2−エチルヘキシルメタクリ
レートを30部用いたこと以外は合成例1と同様にし
て、固形分33%の共重合体(P−5)及びこれをイソ
シアネート基含有付加物と反応させたアクリロイル基を
有する固形分45%の共重合体溶液(P−6)を調製
し、更に同様にして4級化反応を行って、対イオンとし
てp−トルエンスルホネート・イオンを有する4級アン
モニウム塩基、アクリロイル基および窒素原子を介して
主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有する重
合体(A−6)(固形分28%)を得た。
【0059】(合成例7)合成例6において、共重合体
(P−6)の4級化反応を硫酸ジエチルを用いて行った
こと以外は、合成例6と同様にして、対イオンとしてエ
チル硫酸イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリ
ロイル基および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガ
ノポリシロキサン単位を有する重合体(A−7)(固形
分28%)を得た。
【0060】(合成例8)合成例6において、共重合体
(P−6)の4級化反応をクロル酢酸メチルを用いて行
ったこと以外は、合成例6と同様にして、置換基として
メトキシカルボニルメチル基を有する4級アンモニウム
塩基、アクリロイル基および窒素原子を介して主鎖に結
合するオルガノポリシロキサン単位を有する重合体(A
−8)(固形分28%)を得た。
【0061】(合成例9)合成例6において、共重合体
(P−6)の4級化反応をクロル酢酸n−ブチルを用い
て行ったこと以外は、合成例6と同様にして、置換基と
してn−ブトキシカルボニルメチル基を有する4級アン
モニウム塩基、アクリロイル基および窒素原子を介して
主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有する重
合体(A−9)(固形分28%)を得た。
【0062】(合成例10)合成例6において、2−エ
チルヘキシルメタクリレートに代えてシクロヘキシルメ
タクリレートを用いたこと以外は、合成例6と同様にし
て、固形分33%の共重合体(P−7)及びこれをイソ
シアネート基含有付加物と反応させたアクリロイル基を
有する固形分45%の共重合体溶液(P−8)を調製
し、更に同様にして4級化反応を行って、対イオンとし
てp−トルエンスルホネート・イオンを有する4級アン
モニウム塩基、アクリロイル基および窒素原子を介して
主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有する重
合体(A−10)(固形分26%)を得た。
【0063】(合成例11)合成例6において、2−エ
チルヘキシルメタクリレートに代えて片末端にメタクリ
ロイル基を有するオルガノポリシロキサン(チッソ
(株)製、「FM0725」)を用いたこと以外は、合
成例6と同様にして、固形分33%の共重合体(P−
9)及びこれをイソシアネート基含有付加物と反応させ
たアクリロイル基を有する固形分45%の共重合体溶液
(P−10)を調製し、更に同様にして4級化反応を行
って、対イオンとしてp−トルエンスルホネート・イオ
ンを有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基およ
び窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキ
サン単位を有する重合体(A−11)(固形分27%)
を得た。
【0064】(合成例12)合成例6において、2−エ
チルヘキシルメタクリレートに代えてパーフルオルオク
チルエチルメタクリレートを用いたこと以外は、合成例
6と同様にして、固形分33%の共重合体(P−11)
及びこれをイソシアネート基含有付加物と反応させたア
クリロイル基を有する固形分45%の共重合体溶液(P
−12)を調製した。更に共重合体(P−12)の4級
化反応をクロル酢酸メチルを用いて行ったこと以外は、
合成例6と同様にして、置換基としてメトキシカルボニ
ルメチル基を有する4級アンモニウム塩基、アクリロイ
ル基および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポ
リシロキサン単位を有する重合体(A−12)(固形分
27%)を得た。
【0065】(合成例13)合成例1において、N,N
−ジメチルアミノエチルメタクリレートの使用量を90
部から45部に、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
の使用量を10部から5部にそれぞれ変更し、更にクミ
ルフェノキシエチルアクリレートを50部用いたこと、
及びイソシアネート基含有付加物の添加量を79.3部
から39.6部に変えたこと以外は合成例1と同様にし
て、固形分33%の共重合体(P−13)及びこれをイ
ソシアネート基含有付加物と反応させたアクリロイル基
を有する固形分35%の共重合体溶液(P−14)を調
製した。更に共重合体(P−14)の4級化反応をクロ
ル酢酸メチルを用いて行ったこと以外は、合成例1と同
様にして、置換基としてメトキシカルボニルメチル基を
有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基および窒
素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン
単位を有する重合体(A−13)(固形分24%)を得
た。
【0066】(比較合成例1)合成例1において、共重
合体(P−2)の4級化反応を塩化メチルを用い、反応
温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと以外
は、合成例1と同様にして、対イオンとして塩素イオン
を有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基および
窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサ
ン単位を有する重合体(C−1)(固形分27%)を得
た。
【0067】(比較合成例2)合成例4において、共重
合体(P−4)の4級化反応を塩化メチルを用い、反応
温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと以外
は、合成例4と同様にして、対イオンとして塩素イオン
を有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基および
窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサ
ン単位を有する重合体(C−2)(固形分27%)を得
た。
【0068】(比較合成例3)合成例6において、共重
合体(P−6)の4級化反応を塩化メチルを用い、反応
温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと以外
は、合成例6と同様にして、対イオンとして塩素イオン
を有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基および
窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサ
ン単位を有する重合体(C−3)(固形分28%)を得
た。
【0069】(比較合成例4)合成例10において、共
重合体(P−8)の4級化反応を塩化メチルを用い、反
応温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと以
外は、合成例10と同様にして、対イオンとして塩素イ
オンを有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基お
よび窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシロ
キサン単位を有する重合体(C−4)(固形分26%)
を得た。
【0070】(比較合成例5)合成例11において、共
重合体(P−10)の4級化反応を塩化メチルを用い、
反応温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと
以外は、合成例11と同様にして、対イオンとして塩素
イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基
および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシ
ロキサン単位を有する重合体(C−5)(固形分27
%)を得た。
【0071】(比較合成例6)合成例12において、共
重合体(P−12)の4級化反応を塩化メチルを用い、
反応温度を50℃、反応時間を6時間として行ったこと
以外は、合成例12と同様にして、対イオンとして塩素
イオンを有する4級アンモニウム塩基、アクリロイル基
および窒素原子を介して主鎖に結合するオルガノポリシ
ロキサン単位を有する重合体(C−6)(固形分27
%)を得た。
【0072】(比較合成例7)メチルメタクリレート6
0部、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート10
部、及び片末端にメタクリロイル基を有するオルガノポ
リシロキサン(チッソ(株)製、「FM0725」)3
0部の混合物とメチルエチルケトン200部を混合した
溶液を加熱して、65℃に昇温した時、および65℃に
達してから2時間後に、それぞれ2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)を0.6部ずつ添
加し、更に65℃で5時間反応後、80℃に昇温して2
時間反応して固形分33%の共重合体を得た。
【0073】(2)実施例1〜15及び比較例1〜6 各成分を表1に示す割合で均一に配合して、活性エネル
ギー線硬化性被覆組成物を調製した。この活性エネルギ
ー線硬化性被覆組成物を、透明(ヘイズ値1.5%)な
100μm厚の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製)にバーコ
ーターを用いて厚さ3〜5μmになるように塗布し、8
0℃で2分間加熱乾燥した上で、出力密度115W/c
mの高圧水銀灯を用い、光源下10cmの位置で700
mJ/cm2 の紫外線照射を行い、得られた被膜につい
て、透明性、耐摩耗性、接触角、耐インキ汚染性、耐指
紋性、及び帯電防止性を評価した。評価結果を表2に示
す。
【0074】(3)評価方法 実施例及び比較例において作成した被膜の評価は下記の
方法によって行った。 透明性(ヘイズ値(%)) JIS K7105に基づいて測定した。耐摩耗性 Calibrase社製CS−10Fの摩耗輪を用い、
荷重500g重で100回転条件でテーバー摩耗試験を
行い、摩耗試験前後のヘイズ値の差(△H%)によって
評価した。接触角 協和科学(株)製のP型接触角測定器を用い、23℃、
相対湿度65%の恒温室中で24時間以上保存して状態
調整したサンプルを用い、測定する被膜表面に水または
スクアレンを0.002ml滴下し、23℃にて測定し
た(単位:度)。耐インキ汚染性 耐インキ汚染性ははじき性、拭き取り性と反復消去性に
より評価した。いずれの評価でも、23℃、相対湿度6
5%の恒温室中に24時間以上静置して状態調整したサ
ンプルを使用し、書き込みは油性のマーカーペン(「マ
ジックインキ」(商品名)、寺西化学工業(株)製、黒
・赤)および水性のマーカーペン(黒)で線を引くこと
により行った。なお、この線の拭き取りは、線を引いた
試料を23℃で相対湿度65%の条件の恒温室中で24
時間以上静置した後に行った。はじき性は、線引き−拭
き取りを4回繰り返し、5回目の線引き時、線が不連続
になるほどはじくものを「○」、線の太さが不均一にな
ったり、一部インキ抜けの生じるものを「△」、問題な
く一定の幅で線が引けるものを「×」とした。拭き取り
性はこの試料を拭き取り用のシボ付け紙(JKワイパー
150−S、十条製紙(株)製)を用い、人手によって
3回拭き取りを行うことにより試験した。評価は3段階
で行い、3回の拭き取りで完全に拭き取れたものを
「○」、僅かに線の痕跡が残るものを「△」、一部また
は全部のインクが付着したままのものを「×」とした。
【0075】反復消去性はレンズコーテイング硬度試験
器具(MIL−C−675法、荷重0.4kg重)を用
い、5回以内で拭き取れた場合は同じサンプルを用いて
状態調整及び線引きを行ってこの試験を繰り返し、拭き
取れなくなるまでの試験の回数を反復消去性の値とし
た。上記の評価において、はじき性と拭き取り性がすべ
てのインキについて「○」、かつ反復消去性が油性イン
キに対して10回以上、水性インキにたいして5回以上
である場合、耐汚染性が優れていると言える。耐水性 被膜を有するサンプルを30分間常温の水に浸漬した
後、接触角と耐マーカーインキ汚染性を評価し、浸漬直
後のサンプルと比較した。差がほとんどないものを
「○」、性能が低下したものを「×」とした。耐指紋性 耐指紋性は指紋付着性と指紋拭き取り性で評価した。指
紋付着性は直前に紙で拭き取った(JKワイパー150
−Sのような拭き取り用のシボ付け紙を用いるのが好ま
しい)親指を試料表面に垂直に3秒間押しつけ、その際
の付着性を目視で相対評価した。なお、標準試料として
は、比較合成例7で作成したポリマーの0.3%メチル
エチルケトン溶液を用い、0.03μm厚でポリエチレ
ンテレタレートフィルム(フィルムは前述の厚さ100
μmのフィルム)に塗布して、80℃で2時間硬化後、
23℃、相対湿度65%の恒温室中で24時間以上静置
したものを使用した。評価は、この標準資料と比較して
同じ程度のものを「△」、これより優れるものを
「○」、劣るものを「×」、指紋が全く付着しないもの
を「◎」と評価した。指紋の拭き取り性は、上の指紋付
着性を評価した試料を1時間放置した後、拭き取り用の
シボ付け紙(JKワイパー150−S、十条製紙(株)
製)を用いて、人手により拭いたときの指紋が消えるま
での拭き取り回数を求めた。評価は3段階で行い、3回
で拭き取れた場合を「○」、4〜5回で拭き取れる場合
は「△」、6回の拭き取りで消去できなかった場合は
「×」とした。
【0076】帯電防止性 23℃、相対湿度65%の恒温室中で24時間以上静置
した試料を使用し、表面抵抗計(タケダリケン(株)
製、TR−8601型)を用いて、印加電圧100V、
1分値として測定した。
【0077】
【表1】
【0078】注:成分Aの配合量は固形分換算。(最終
固形分濃度は35%に調整) DPHA=ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 907(イルガキュア907)=2−メチル−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン IBA:イソブチルアルコール
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】(4)結果の評価 接触角が本発明の範囲内の被膜(実施例1〜実施例1
5)においては、マーカーインキ汚染に対する耐性(は
じき性、拭き取り性、反復消去性)、耐指紋性、耐水
性、及び帯電防止性等に優れ、特にインキのはじき性と
耐指紋性が良好である。一方、本発明の範囲から外れた
かさの小さな塩素イオンを4級アンモニウム塩基の対イ
オンとして有する重合体から得られる組成物に基づく被
膜(比較例1〜比較例6)では、本発明の組成物に基づ
く被膜と比べて、対インキ汚染性の内、インキのはじき
性が劣り、また耐指紋性も劣っている。
【0082】
【発明の効果】本発明の活性エネルギー線硬化性被覆組
成物から得られる硬化被膜は、高い耐摩耗性(高硬
度)、透明性(優れた外観)を維持しつつ、幅広い種類
の汚れ、特に指紋による汚れに対する優れた耐汚染性
(付着防止性、除去性)を有しており、その耐久性も良
好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 葉山 和秀 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4F006 AA15 AA17 AA22 AA35 AA36 AA38 AB39 AB43 BA02 BA11 CA04 CA08 EA03 4J011 AA05 PA69 QA14 QA21 QA23 QA24 QA25 QB19 QB25 QC10 RA03 SA01 SA21 SA31 SA51 SA61 SA64 SA84 UA01 UA03 UA04 VA01 WA02 4J027 AA02 AE01 AF05 AF06 AG14 AG15 AG22 AJ08 BA23 BA24 BA26 BA27 BA29 CA03 CB10 CC03 CD08 4J038 CG142 CH032 CH122 CH202 CJ132 DL122 FA111 FA151 FA232 FA281 GA01 GA07 GA15 KA03 NA01 NA05 NA11 PA17 PC06 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4級アンモニウム塩基、アクリロイル基
    又はメタクリロイル基(以下まとめて「(メタ)アクリ
    ロイル基」と記す)の少なくとも一方、及び窒素原子を
    介して主鎖に結合するオルガノポリシロキサン単位を有
    する重合体であって4級アンモニウム塩基の対イオンと
    して芳香族スルホネート・イオン、脂肪族スルホネート
    ・イオン及びアルキル硫酸イオンからなる群から選ばれ
    る少なくとも一種のイオンを有するか、又は4級アンモ
    ニウム塩基の置換基としてアルコキシカルボニルアルキ
    ル基もしくはアラルキル基を有する重合体(以下「成分
    A」と記す)及び分子内に(メタ)アクリロイル基を3
    個以上有する多官能(メタ)アクリレート(以下「成分
    B」と記す)とを含有する組成物であって、成分Aと成
    分Bとの合計量を100重量部としたときに、成分Aの
    含有量が1〜40重量部、成分Bの含有量が60〜99
    重量部であり、かつこの組成物を硬化させて得られる被
    膜の水に対する接触角が100度以上である活性エネル
    ギー線硬化性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 成分Aが、アミノ基を有するオルガノポ
    リシロキサン化合物がアクリロイル基又はメタクリロイ
    ル基に付加した構造を有する重合体である請求項1に記
    載の活性エネルギー線硬化性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 成分Aが窒素原子を介さずに主鎖に結合
    するオルガノポリシロキサン単位を有する重合体である
    請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性被覆組
    成物。
  4. 【請求項4】 成分A及び成分Bに加えて、他の重合性
    単量体を成分Aと成分Bとの合計量100重量部あたり
    35重量部以下含有する請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の活性エネルギー線硬化性被覆組成物。
  5. 【請求項5】 成分A及び成分Bに加えて、アクリル系
    重合体又はメタクリル系重合体を成分Aと成分Bとの合
    計量100重量部あたり30重量部以下含有する請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性
    被覆組成物。
  6. 【請求項6】 光重合開始剤を含有する請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性被覆組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の活
    性エネルギー線硬化性被覆組成物から得られる塗膜に活
    性エネルギー線を照射することによって硬化させて得ら
    れる被膜を表面に有する物品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の活
    性エネルギー線硬化性被覆組成物から得られる塗膜に活
    性エネルギー線を照射することによって硬化させて得ら
    れる被膜を表面に有するフィルム、シート又はボード。
  9. 【請求項9】 合成樹脂からなる請求項8に記載のフィ
    ルム、シート又はボード。
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