JP7002253B2 - 多孔質基材用光硬化性シーラー組成物、硬化被膜付き多孔質基材、該基材の製造方法、多孔質基材の目止め方法および着色多孔質基材の製造方法 - Google Patents
多孔質基材用光硬化性シーラー組成物、硬化被膜付き多孔質基材、該基材の製造方法、多孔質基材の目止め方法および着色多孔質基材の製造方法 Download PDFInfo
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Description
例えば、一般的な木質建材を製造する方法としては、着色工程、下塗り工程、中塗り工程、上塗り工程を含む方法が挙げられる。以下では、木質基材、コンクリート、窯業系基材等の多孔質基材を着色工程等の工程で処理して得られる最終的な基材を、単に「製品」ともいう。
さらに、着色塗料を塗布した後、JETドライヤー等による強制乾燥工程が設けられることがあるが、このような強制乾燥工程の際に、導管部などの孔から木質基材内部に浸透した着色塗料が発泡したり、未硬化の着色塗料が、孔から吹き出す現象(吹き出し)が発生する問題があった。
例えば、特許文献1には、木質繊維板に紫外線硬化塗料を用いて下塗りを行った後に、着色塗装等を行う塗装方法が開示されている。
特に、前記特許文献3に記載の組成物を用いた場合、架橋密度の低下による硬化性の低下が起こりやすく、熱による軟質化等の物性低下が起こりやすかった。
また、前記特許文献2に記載の組成物は、相当量のビスフェノールA型ビニルエステルを含むため、該組成物から硬化被膜を形成した後、その硬化被膜上に水系着色塗料を用い着色塗膜を形成すると、硬化被膜と着色塗膜との密着性が不安定になるケースが確認され、所望の製品を得ることができないことがわかった。
本発明の構成例は以下の通りである。
[3] 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の単官能不飽和化合物(F)を含有する、[1]または[2]に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[6] 前記顔料(C)が球状顔料である、[1]~[5]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
工程2:工程1で形成された硬化被膜上に着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程
[11] 前記着色塗料がウレタン樹脂系塗料である、[10]に記載の着色多孔質基材の製造方法。
[12] 下記工程3を含む、[10]または[11]に記載の着色多孔質基材の製造方法。
工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物は、木質基材、コンクリート、窯業系基材等の多孔質基材における孔への適度な充填性、硬化性および生産性に優れ、特に、木質基材に用いる場合には、吹き出し、目膨れ、毛羽立ちが抑制され、より均一な表面状態の建材等を得ることができ、更に該組成物を硬化した硬化被膜上に着色塗料を適用することで、木目を際立たせ、意匠性を向上させることができる。また、本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を用いることで、無垢材や厚単板等の着色塗料の吸い込み量が多い基材に対しても、着色工程時における不具合を十分に防ぐことができるため、従来の塗装工程および製造ラインを利用しながらも、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる。また、本発明によれば、長時間にわたり安定的な着色状態を維持することが可能な製品を容易に製造することができる。
さらに、本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物は、低粘度の無溶剤型組成物とすることもでき、VOCを削減できるため、塗装者や環境への負荷も抑制できる。
本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、ウレタン(メタ)アクリレート(A)(以下「成分(A)」ともいう。他についても同様。)と、該ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の3官能以上の多官能不飽和化合物(B)と、平均粒子径が1.5~70μmである顔料(C)と、α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤(D)とを含有する。
本組成物は、このような特定の成分(A)~(D)を同時に含むため、前記効果を有する組成物、硬化被膜および製品を得ることができる。
なお、木質基材は、合板等の複合材であってもよく、無垢材であってもよい。
本組成物は、木質基材用の光硬化性シーラー組成物であることが好ましく、意匠性により優れる製品が得られる等の点から、基材表面が厚単板である複合材または無垢材であることがより好ましい。なお、厚単板とは、厚さ0.5mm以上の単板を指す。
本組成物は、コンクリートや窯業系基材等の微細な孔を埋める(充填する)光硬化性シーラー組成物としても好適に利用することができる。
該KU値は、JIS K 5600-2-2:1999の規定に従い、ストーマー粘度計を用いて測定することができる。
成分(A)は、本組成物においてバインダーとしての役割を有しており、他の成分とともに用いることで、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性に優れる硬化被膜を得ることができる。成分(A)は、オリゴマーまたは樹脂が好ましい。
本組成物に用いる成分(A)は1種でもよく、2種以上でもよい。
また、成分(A)は、分子中に官能基として任意の数の(メタ)アクリロイル基と、任意の数のウレタン結合とを有する。成分(A)は、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性により優れる硬化被膜を得ることができる等の点から、(メタ)アクリロイル基を2つ有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリロイル基を3つ有する3官能ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
このようなポリイソシアネートは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
具体的には、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-クロロプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ、トリ、テトラまたはペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基含有多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、係る例示のみに限定されない。
また、前記以外にも、ポリカプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の変性体を用いてもよい。
このような水酸基含有(メタ)アクリレートは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
このようなポリオールは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
また、硬化性に優れる本組成物を容易に得ることができ、また、本組成物の吹き出しをより抑制できる等の点からは、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。
成分(B)は成分(A)以外の化合物であり、1分子中に不飽和基を3つ以上有する3官能以上の不飽和化合物であれば特に制限されないが、本発明の効果がより発揮される等の点から、多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(B)を他の成分とともに用いることで、硬化性に優れる組成物を得ることができ、特に、多孔質基材表面および孔内部に存在する本組成物を容易に硬化させることができ、架橋密度が高く、タックの少ない硬化被膜を得ることができ、吹き出し、目膨れ等の欠陥が抑制され、意匠性の高い製品を得ることができる。
本組成物に用いる成分(B)は1種でもよく、2種以上でもよい。
成分(B)の含有量が前記範囲にあると、より硬化性に優れる組成物を得ることができ、架橋密度が高く、タックが少ないながらも、多孔質基材との密着性に優れる硬化被膜を容易に得ることができ、吹き出し、目膨れ等の欠陥が抑制され、意匠性の高い製品を得ることができる。
成分(B)の含有量が前記範囲を超えると、得られる硬化被膜の多孔質基材に対する密着性が低下する恐れがある。
成分(C)は、多孔質基材における導管、気泡、細孔等の孔を埋める目止め剤の役割を有しており、他の成分とともに用いることで、適度な充填性が得られ、吹き出し、目膨れが抑制され、意匠性に優れる製品を得ることができる。さらに、耐研磨性に優れる硬化被膜を得ることができるため、研磨工程を設けることで平滑性に優れる被膜を得ることができる。
また、木質基材に対して用いる場合、導管部を適度に埋めることができるため、木目のコントラストを際立たせ、得られる製品の意匠性が向上する。導管部などの孔に組成物が充填されないと、吹き出しや目膨れなどの不具合が生じやすく、一方で、導管部などの孔に組成物が完全に充填されると、着色工程を行っても木目等のコントラストの高い製品は得難いが、本組成物によれば、吹き出しや目膨れなどを抑制しながらも、コントラストの高い、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる。
本組成物に用いる成分(C)は1種でもよく、2種以上でもよい。
体質顔料としては、具体的には、シリカ、ソーダ長石、霞石閃長岩、カオリン、タルク、マイカ、アルミナ等の無機粒子が挙げられる。有機樹脂粒子としては、アクリルビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリウレタンビーズ等が挙げられる。
なお、本発明において、平均粒子径はメディアン径(D50)を示す。なお、前記平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒子径分布測定装置で測定することができる。
成分(D)は、α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤である。このような成分(D)は、波長340~450nmの光の吸収に優れるため、本組成物を硬化する際の照射エネルギーが低い場合でも、基材内部までの硬化性に優れる組成物が得られ、低タックな硬化被膜を形成することができ、吹き出しが抑制された製品を得ることができる。
本組成物に用いる成分(D)は1種でもよく、2種以上でもよい。
本組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、前述した成分以外のその他成分を含有してもよい。
当該その他成分としては、2官能不飽和化合物(E)、単官能不飽和化合物(F)、他の光重合開始剤、他の樹脂、消泡剤、レベリング剤、分散剤、沈降防止剤、熱安定剤、重合禁止剤、粘度調整剤、艶消し剤、成分(C)以外の顔料等が挙げられる。
本組成物は、溶剤を含んでもよいが、塗装者や環境への負荷を考慮すると、無溶剤型の組成物であることが好ましい。また、本組成物は、無溶剤型の組成物であっても、塗装作業性等に優れる組成物を容易に得ることができる。
前記その他の成分の含有量は、本実施形態の効果を損なわない範囲で適宜変更することができる。
前記その他成分は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
成分(E)を用いることで、本組成物の粘度を下げ、塗装作業性を向上させることができる。
前記2官能とは、1分子中に不飽和基を2つ有することをいい、該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(E)は、本発明の効果がより発揮される等の点から、2官能(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
成分(F)を用いることで、本組成物の粘度を下げ、塗装作業性を向上させることができる。
前記単官能とは、1分子中に不飽和基を1つ有することをいい、該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(F)は、本発明の効果がより発揮される等の点から、単官能(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
本組成物は、前記成分(D)に加え、成分(D)以外の他の光重合開始剤を併用してもよい。速乾性を有する組成物を容易に得ることができる等の点から、前記成分(D)と他の光重合開始剤とを併用することが好ましい。
前記他の樹脂としては、前記成分(A)および成分(B)以外の樹脂またはオリゴマーであり、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、不飽和ポリエステルオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
本発明に係る硬化被膜付き多孔質基材は、多孔質基材表面の少なくとも一部に前記本組成物から形成された硬化被膜を有する。
該硬化被膜付き多孔質基材の製造方法としては特に制限されないが、多孔質基材表面の少なくとも一部に、本組成物を塗布した後、当該塗装面を光照射して硬化被膜を形成する工程を含む方法が好ましい。
多孔質基材へ直接、本組成物を塗装することで、導管部分等の孔に本組成物が充填され、多孔質基材の目止めを行うことができる。
なお、所望により、本組成物を塗布する前に、多孔質基材表面を従来公知の方法で表面処理した基材を用いてもよい。
なお、前記膜厚の硬化被膜を形成する際は、1回の塗装で所望の厚みの硬化被膜を形成してもよいし、2回(必要によりそれ以上)の塗装で、所望の厚みの硬化被膜を形成してもよい。
このような光照射条件によれば、多孔質基質内部に侵入した本組成物を十分に硬化させることができる。
多孔質基材は、通常、着色塗料を塗布し、意匠性を向上させて製品として販売される。
着色塗料を塗布した着色多孔質基材は、目膨れや吹き出しが抑制され、また、木質基材表面の毛羽立ちが抑制され、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる等の点から、本組成物から得られる硬化被膜をその表面に形成した後、着色塗料を塗布する方法で製造することが好ましく、具体的には、下記工程1および2を含む方法が好ましく、必要により、更に下記工程3を設けてもよい。
工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、本組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
工程2:工程1で形成された硬化被膜上に、着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程
工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
該研磨処理の方法としては特に制限されないが、耐水ペーパーやサンドペーパーを用いて、硬化被膜表面を研磨する方法等が挙げられる。
該硬化被膜は、本組成物から得られる被膜であるため、耐研磨性に優れる。このため、工程2を行う前に研磨工程を行うことができ、意匠性等により優れる製品を容易に得ることができる。
該水系塗料としては特に制限されず、従来公知の水系塗料を使用することができる。具体的には、エマルション型ウレタン樹脂塗料、エマルション型酢酸ビニル樹脂塗料、エマルション型酢酸ビニル・アクリル共重合樹脂塗料、エマルション型アクリル樹脂塗料等の水系エマルション型塗料、ディスパージョン型水系ウレタン樹脂塗料等の水系ディスパージョン型塗料、水溶性アクリル樹脂塗料、水溶性尿素樹脂塗料等の水溶性樹脂塗料などが挙げられる。
前記溶剤系塗料としては特に制限されず、従来公知の溶剤系塗料を使用することができる。具体的には、溶剤系酢酸ビニル樹脂塗料、溶剤系ウレタン樹脂塗料、溶剤系エポキシ樹脂塗料、溶剤系アクリル樹脂塗料、ニトロセルロースラッカーなどが挙げられる。
前記着色塗料としては、前記工程1で得られた硬化被膜との密着性に優れ、所望の製品を容易に得ることができる等の点から、エマルション型ウレタン樹脂塗料、ディスパージョン型水系ウレタン樹脂塗料または溶剤系ウレタン樹脂塗料等のウレタン樹脂系塗料であることが好ましく、エマルション型ウレタン樹脂塗料、ディスパーション型水系ウレタン樹脂塗料であることがより好ましい。
表1または2に記載の成分(B)、(E)および(F)を表1または2に記載の配合量で混合した後、そこに、表1または2に記載の成分(D)および成分(D)以外の開始剤を表1または2に記載の配合量で添加して溶解させた。次いで、表1または2に記載の成分(A)を表1または2に記載の配合量で添加し、混合した後、表1または2に記載の成分(C)を表1または2に記載の配合量で添加し、ディスパーにて分散させた。得られた分散体を100メッシュのフィルターにてろ過することで、多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を得た。
なお、表1または2に記載の数値は質量部を示す。表1または2に記載の原材料の詳細を以下に示す。
・「MIRAMER MU-3603」:芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー(2官能、重量平均分子量:5,200)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「KAYARAD DPEA-12」:EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)、日本化薬(株)製
・「MIRAMER M300」:トリメチロールプロパントリアクリレート(3官能)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「MIRAMER M500」:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(5官能)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「UNISPAR PG-F7」:ソーダ長石(D50;7.5μm、不定形)、SIBELCO社製
・「MEGASIL CG-06ACE」:溶融シリカ(D50;2.0μm、不定形)、SIBELCO社製
・「MINEX 10」:霞石閃長岩(D50;5.0μm、不定形)、UNIMIN社製
・「HAカオリン」:カオリン(D50;6.0μm、不定形)、山陽クレー工業(株)製
・「タルクLMR」:タルク(D50;10μm、不定形)、富士タルク工業(株)製
・「HARIMIC AX2-75」:溶融アルミナ(D50;2.0μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC AZ4-75」:溶融アルミナ(D50;4.5μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC AX10-75」:溶融アルミナ(D50;17.6μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC SP60」:溶融シリカ(D50;2.2μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC SC-10-2」:溶融シリカ(D50;8.9μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「KSE-2545」:溶融シリカ(D50;25μm、球状)、キンセイマテック(株)製
・「ガンツパール GM-1001S」:アクリルビーズ(D50;10μm、球状)、アイカ工業(株)製
・「ガンツパール GM-2001」:アクリルビーズ(D50;20μm、球状)、アイカ工業(株)製
・「ガンツパール GM-4003」:アクリルビーズ(D50;40μm、球状)、アイカ工業(株)製
・「マイカパウダー 200メッシュ」:マイカ(D50;74μm、球状)、(株)福岡タルク工業所製
・「HARIMIC AX1」:溶融アルミナ(D50;1.2μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「IRGACURE TPO」:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、BASFジャパン(株)製
「IRGACURE 819」:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、BASFジャパン(株)製
「IRGACURE 907」:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、BASFジャパン(株)製
・「IRGACURE 184」:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、BASFジャパン(株)製
・「DAROCUR 1173」:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、BASFジャパン(株)製
・「MIRAMER M-220」:トリプロピレングリコールジアクリレート、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「MIRAMER M-216」:PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「ビスコート ♯260」:1,9-ノナンジオールジアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
・「ACMO」:アクリロイルモルフォリン、KJケミカルズ(株)製
・「ニューフロンティア GX-8310S」:メトキシエチレングリコールアクリレート、第一工業製薬(株)製
JIS K 5600-2-2:1999の規定に従い、ストーマー粘度計を用いて、25℃での光硬化性シーラー組成物の粘度(KU値)を測定した。結果を表3または4に示す。
下記吹き出し評価の際に、光硬化性シーラー組成物自体の吹き出しを目視にて確認することを容易にするため、実施例および比較例で得られた光硬化性シーラー組成物それぞれ100質量%に対し、「NSトナー ブラック」(中国塗料(株)製、カーボンブラック10質量%のアクリロイルモルフォリン分散体)を、5質量%添加することで、着色顔料含有光硬化性シーラー組成物を得た。なお、カーボンブラックの平均粒子径はナノオーダーであり、成分(C)には該当せず、本発明の効果になんら影響を与えない。
前記試験片を目視で確認することで、光硬化性シーラー組成物および水系着色塗料の吹出しを確認した。評価は、単位面積(1尺×1尺のサイズ)における吹き出し跡の数で5段階評価し、5点を良好、1点を不良とし、評価3点以上を合格とした。なお、評価は、1試験片当たり、3箇所で行った。結果を表3または4に示す。
なお、「吹き出し跡」とは、基材(無垢材)表面に観察される、着色顔料含有光硬化性シーラー組成物由来の黒い点や、水系着色塗料「ステインW U」由来の濃色の点のことをいう。
(評価基準)
5:吹き出し跡がない
4:吹き出し跡が1箇所以上5箇所未満
3:吹き出し跡が5箇所以上10箇所未満
2:吹き出し跡が10箇所以上30箇所未満
1:吹き出し跡が30箇所以上
前記研磨工程において、充分に研磨ができたか否かを研磨性の評価とした。耐水ペーパー#400に、硬化被膜の未硬化や粘性による該被膜の絡み(ペーパーに被膜が付着すること)や、目詰まりがないことを良好とし、硬化被膜の絡みや、目詰まりが生じた場合を不良とした。評価は3段階評価とし、○を合格とした。
(評価基準)
○:容易に研磨可能であり、耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがない。
△:研磨可能だが、耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがある。
×:耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがあり、研磨できない。
作成した試験片を室内、室温で1週間放置した後、目視にて目膨れの有無を確認した。着色塗料の塗装前と同様の表面状態であり、目視により目膨れが発生していない状態を良好とし、光硬化性シーラー組成物を用いない以外は、前記試験片の製造方法と同様にして作成した試験体と同様の表面状態であり、目視により目膨れが多数確認できる場合を不良とした。評価は3段階評価とし、評価△以上を合格とした。結果を表3または4に示す。
なお、「目膨れ」とは、基材(無垢材)の含水率が変化して膨張収縮することにより、孔表面の塗膜が膨れ、基材表面の平滑性が損なわれる等の不具合を引き起こすことをいう。
(評価基準)
○:目膨れ無し
△:目膨れが僅かにあるが、許容可能
×:目膨れが多数ある
作成した試験片に対し、目視にて木目の強調効果を確認し、意匠性を評価した。木目がはっきりと表れ、導管部分と導管以外の部分のコントラストが高いものを良好とし、コントラストが低いものを不良とした。評価は2段階評価とし、○を良好、×を不良とした。結果を表3または4に示す。
下記図1に、コントラストが高いもの(良好)と、コントラストが低いもの(不良)の一例を示す。
Claims (11)
- ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の5官能以上の多官能不飽和化合物(B)と、
平均粒子径が1.5~70μmである顔料(C)と、
α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤(D)と、
を含有する多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。 - 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の2官能不飽和化合物(E)を含有する、請求項1に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の単官能不飽和化合物(F)を含有する、請求項1または2に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
- 前記顔料(C)の平均粒子径が2~40μmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
- 前記顔料(C)が球状顔料である、請求項1~4のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
- 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物から形成された硬化被膜を有する、硬化被膜付き多孔質基材。
- 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して硬化被膜を形成する工程を含む、硬化被膜付き多孔質基材の製造方法。
- 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して該組成物を硬化させ、基材の目止めを行う工程を含む、多孔質基材の目止め方法。
- 下記工程1および2を含む、着色多孔質基材の製造方法。
工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~5のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
工程2:工程1で形成された硬化被膜上に着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程 - 前記着色塗料がウレタン樹脂系塗料である、請求項9に記載の着色多孔質基材の製造方法。
- 下記工程3を含む、請求項9または10に記載の着色多孔質基材の製造方法。
工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
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