JP7002253B2 - 多孔質基材用光硬化性シーラー組成物、硬化被膜付き多孔質基材、該基材の製造方法、多孔質基材の目止め方法および着色多孔質基材の製造方法 - Google Patents

多孔質基材用光硬化性シーラー組成物、硬化被膜付き多孔質基材、該基材の製造方法、多孔質基材の目止め方法および着色多孔質基材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質基材用光硬化性シーラー組成物、硬化被膜付き多孔質基材、該基材の製造方法、多孔質基材の目止め方法および着色多孔質基材の製造方法に関する。
建築物の内外装等に用いられる木質基材、コンクリート、窯業系基材等の多孔質基材は、表面に導管、気泡、細孔などの孔を有する。そのため、従来、多孔質基材を建材等の製品に加工する際には、これらの孔を埋めることが必要とされてきた。さらに、意匠性を高めることを目的として、該多孔質基材に着色塗料を塗布する方法が用いられてきた。
例えば、一般的な木質建材を製造する方法としては、着色工程、下塗り工程、中塗り工程、上塗り工程を含む方法が挙げられる。以下では、木質基材、コンクリート、窯業系基材等の多孔質基材を着色工程等の工程で処理して得られる最終的な基材を、単に「製品」ともいう。
前記着色塗料としては、揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)削減の観点から、水系の着色塗料(ステイン)が好ましく用いられている。しかし、水系の着色塗料は水を含んでいるため、木質基材に直接塗布すると、繊維の空間に浸透した水分の蒸発によって、木質基材表面の毛羽立ちが発生したり、導管部などの孔に浸透した水分により、木質基材の含水率が変化して膨張収縮することにより、孔表面の塗膜が膨れ(目膨れ)、基材表面の平滑性が損なわれる等の不具合を引き起こしていた。
さらに、着色塗料を塗布した後、JETドライヤー等による強制乾燥工程が設けられることがあるが、このような強制乾燥工程の際に、導管部などの孔から木質基材内部に浸透した着色塗料が発泡したり、未硬化の着色塗料が、孔から吹き出す現象(吹き出し)が発生する問題があった。
このような問題を解決するため、多孔質基材を製品へ加工する際には、まず、多孔質基材に、導管、気泡、細孔などの孔を埋めるシーラー工程(「目止め工程」、「捨て塗り工程」ともいう。)を行い、次いで着色塗料を塗布する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、木質繊維板に紫外線硬化塗料を用いて下塗りを行った後に、着色塗装等を行う塗装方法が開示されている。
また、前記シーラー工程に用いる組成物として、特許文献2には、ビスフェノールA型ビニルエステルを含む木工塗装用可視光硬化性目止め剤が記載され、特許文献3には、重合性樹脂、光重合開始剤および熱可塑性樹脂を含有する木質材料用光硬化性塗料組成物が記載され、特許文献4には、50℃における粘度が10,000mPa・s以上である、ウレタンアクリレートオリゴマーを含む光ラジカル反応性塗料組成物が記載されている。
特開平7-328534号公報 特開2008-63434号公報 特開2005-255816号公報 特開2007-254529号公報
従来の光硬化性シーラー組成物は、硬化時の架橋密度が低く速乾性も劣るため、該組成物を硬化させるための露光量が少ない場合、基材内部に浸透・充填された組成物の多くが未硬化物として残り、十分な目止め効果を発揮できず、その後の着色工程、下塗り工程、中塗り工程、上塗り工程などを経て得られる製品において、吹き出しや目膨れ等の不具合が発生することがあった。
特に、前記特許文献3に記載の組成物を用いた場合、架橋密度の低下による硬化性の低下が起こりやすく、熱による軟質化等の物性低下が起こりやすかった。
また、従来の光硬化性シーラー組成物は、柔軟性に富む一方、得られる硬化被膜はタックを有する場合が多かった。光硬化性シーラー組成物を塗布し、硬化被膜を形成した後は、着色塗料を塗布する前に、通常、該硬化被膜表面を平滑にするための研磨工程を設けるが、このようなタックを有する硬化被膜は、耐研磨性の点で問題があった。
一方、近年では、厚単板や無垢材などの木質基材を用いた建材等の製品が消費者に好まれる傾向にある。このような厚単板や無垢材は、一般的な薄単板や合板よりも水系着色塗料の吸い込み量が多いため、従来のシーラー組成物を用いた場合には、該水系着色塗料を用いる際の不具合がより顕著となり、意匠性に優れる建材等を得るためには、塗装工程の見直しが必要となり、製造ラインが複雑化する等の問題があった。
また、前記特許文献2に記載の組成物は、相当量のビスフェノールA型ビニルエステルを含むため、該組成物から硬化被膜を形成した後、その硬化被膜上に水系着色塗料を用い着色塗膜を形成すると、硬化被膜と着色塗膜との密着性が不安定になるケースが確認され、所望の製品を得ることができないことがわかった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、耐研磨性に優れる硬化被膜を形成でき、吹き出しや目膨れが抑制され、意匠性に優れる製品を形成できる、多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決する方法について鋭意検討を重ねた結果、特定組成の塗料組成物によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の構成例は以下の通りである。
[1] ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の3官能以上の多官能不飽和化合物(B)と、平均粒子径が1.5~70μmである顔料(C)と、α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤(D)と、を含有する多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[2] 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の2官能不飽和化合物(E)を含有する、[1]に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[3] 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の単官能不飽和化合物(F)を含有する、[1]または[2]に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[4] 前記多官能不飽和化合物(B)が、4官能以上の多官能不飽和化合物である、[1]~[3]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[5] 前記顔料(C)の平均粒子径が2~40μmである、[1]~[4]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[6] 前記顔料(C)が球状顔料である、[1]~[5]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
[7] 多孔質基材表面の少なくとも一部に、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物から形成された硬化被膜を有する、硬化被膜付き多孔質基材。
[8] 多孔質基材表面の少なくとも一部に、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して硬化被膜を形成する工程を含む、硬化被膜付き多孔質基材の製造方法。
[9] 多孔質基材表面の少なくとも一部に、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して該組成物を硬化させ、基材の目止めを行う工程を含む、多孔質基材の目止め方法。
[10] 下記工程1および2を含む、着色多孔質基材の製造方法。
工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、[1]~[6]のいずれかに記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
工程2:工程1で形成された硬化被膜上に着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程
[11] 前記着色塗料がウレタン樹脂系塗料である、[10]に記載の着色多孔質基材の製造方法。
[12] 下記工程3を含む、[10]または[11]に記載の着色多孔質基材の製造方法。
工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
本発明によれば、耐研磨性に優れる硬化被膜を形成でき、吹き出しや目膨れが抑制され、意匠性に優れる製品を製造できる。
本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物は、木質基材、コンクリート、窯業系基材等の多孔質基材における孔への適度な充填性、硬化性および生産性に優れ、特に、木質基材に用いる場合には、吹き出し、目膨れ、毛羽立ちが抑制され、より均一な表面状態の建材等を得ることができ、更に該組成物を硬化した硬化被膜上に着色塗料を適用することで、木目を際立たせ、意匠性を向上させることができる。また、本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を用いることで、無垢材や厚単板等の着色塗料の吸い込み量が多い基材に対しても、着色工程時における不具合を十分に防ぐことができるため、従来の塗装工程および製造ラインを利用しながらも、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる。また、本発明によれば、長時間にわたり安定的な着色状態を維持することが可能な製品を容易に製造することができる。
さらに、本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物は、低粘度の無溶剤型組成物とすることもでき、VOCを削減できるため、塗装者や環境への負荷も抑制できる。
図1は、実施例の意匠性評価における、導管部分と導管以外の部分のコントラストが高く、木目が強調されている試験片と、コントラストが低く、木目が強調されていない試験片の一例である。
≪多孔質基材用光硬化性シーラー組成物≫
本発明に係る多孔質基材用光硬化性シーラー組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、ウレタン(メタ)アクリレート(A)(以下「成分(A)」ともいう。他についても同様。)と、該ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の3官能以上の多官能不飽和化合物(B)と、平均粒子径が1.5~70μmである顔料(C)と、α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤(D)とを含有する。
本組成物は、このような特定の成分(A)~(D)を同時に含むため、前記効果を有する組成物、硬化被膜および製品を得ることができる。
なお、シーラー組成物としては、光硬化性シーラー組成物、水系シーラー組成物、2液硬化型ウレタン系シーラー組成物等が知られている。本発明の光硬化性シーラー組成物は、水系シーラー組成物、2液硬化型ウレタン系シーラー組成物等と比較して、揮発性有機化合物(VOC)削減の観点から好ましく、硬化工程における生産性の点でも好ましい。また、本組成物は、塗装時の作業性にも優れている。
前記多孔質基材としては、表面の少なくとも一部が多孔質である被塗物(塗装対象)であれば特に制限されないが、木質基材、コンクリート、窯業系基材等のセラミック基材、金属基材等が挙げられる。
なお、木質基材は、合板等の複合材であってもよく、無垢材であってもよい。
本組成物は、木質基材用の光硬化性シーラー組成物であることが好ましく、意匠性により優れる製品が得られる等の点から、基材表面が厚単板である複合材または無垢材であることがより好ましい。なお、厚単板とは、厚さ0.5mm以上の単板を指す。
本組成物は、コンクリートや窯業系基材等の微細な孔を埋める(充填する)光硬化性シーラー組成物としても好適に利用することができる。
本組成物の粘度(KU値、25℃)は、塗装作業性に優れる組成物を容易に得ることができる等の点から、好ましくは70~110であり、より好ましくは80~100である。
該KU値は、JIS K 5600-2-2:1999の規定に従い、ストーマー粘度計を用いて測定することができる。
<ウレタン(メタ)アクリレート(A)>
成分(A)は、本組成物においてバインダーとしての役割を有しており、他の成分とともに用いることで、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性に優れる硬化被膜を得ることができる。成分(A)は、オリゴマーまたは樹脂が好ましい。
本組成物に用いる成分(A)は1種でもよく、2種以上でもよい。
成分(A)は、例えば、ポリイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートと、必要に応じてポリオールとを反応させることによって得ることができ、このような成分(A)は、ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレートおよび必要に応じてポリオールに由来する構成単位を有する。
また、成分(A)は、分子中に官能基として任意の数の(メタ)アクリロイル基と、任意の数のウレタン結合とを有する。成分(A)は、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性により優れる硬化被膜を得ることができる等の点から、(メタ)アクリロイル基を2つ有する2官能ウレタン(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリロイル基を3つ有する3官能ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
前記ポリイソシアネートとしては、本発明の効果を損なわない限り限定されないが、例えば、直鎖状または分岐状のイソシアネート基含有炭化水素、イソシアネート基含有環状炭化水素、イソシアネート基含有芳香族炭化水素を用いることができる。
前記ポリイソシアネートとしては、具体的には、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート[HDI]等のイソシアネート基含有直鎖状炭化水素、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート[TMHMDI]等のイソシアネート基含有分岐鎖状炭化水素、イソホロンジイソシアネート[IPDI]、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添トルエンジイソシアネート等のイソシアネート基含有環状炭化水素、p-フェニレンジイソシアネート[PPDI]、3,3'-ジメチルジフェニル-4,4'-ジイソシアネート[TODI]、1,3-キシレンジイソシアネート[XDI]、ジアニシジンジイソシアネート[DADI]、テトラメチルキシレンジイソシアネート[TMXDI]、1,5-ナフタレンジイソシアネート[NDI]、トリレンジイソシアネート[TDI]、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート[MDI]等のジイソシアネート基含有芳香族炭化水素などが挙げられるが、係る例示のみに限定されない。
このようなポリイソシアネートは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、水酸基を1個以上有する(メタ)アクリレートを用いることができる。
具体的には、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-クロロプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有単官能(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジグリセリンジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジまたはトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ、トリ、テトラまたはペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基含有多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、係る例示のみに限定されない。
また、前記以外にも、ポリカプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の変性体を用いてもよい。
このような水酸基含有(メタ)アクリレートは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
必要に応じて用いられるポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール等の公知のポリオールを用いることができ、具体的には、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ポリカプロラクトンジオール、アルキレンポリオール等が挙げられるが、係る例示のみに限定されない。
このようなポリオールは、1種単独で用いてもよく、また2種以上を用いてもよい。
成分(A)は、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性により優れる硬化被膜を得ることができる等の点から、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーであることが好ましく、このようなオリゴマーとしては、GPCにより測定される重量平均分子量が、好ましくは1,000~10,000、より好ましくは1,500~8,000であるオリゴマーが挙げられる。
また、硬化性に優れる本組成物を容易に得ることができ、また、本組成物の吹き出しをより抑制できる等の点からは、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが好ましい。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(A)の含有量は、多孔質基材への密着性に優れ、柔軟性、耐クラック性および屈曲性により優れる硬化被膜を得ることができる等の点から、好ましくは5~80質量%、より好ましくは10~50質量%、特に好ましくは20~40質量%である。
<多官能不飽和化合物(B)>
成分(B)は成分(A)以外の化合物であり、1分子中に不飽和基を3つ以上有する3官能以上の不飽和化合物であれば特に制限されないが、本発明の効果がより発揮される等の点から、多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(B)を他の成分とともに用いることで、硬化性に優れる組成物を得ることができ、特に、多孔質基材表面および孔内部に存在する本組成物を容易に硬化させることができ、架橋密度が高く、タックの少ない硬化被膜を得ることができ、吹き出し、目膨れ等の欠陥が抑制され、意匠性の高い製品を得ることができる。
本組成物に用いる成分(B)は1種でもよく、2種以上でもよい。
成分(B)として具体的には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(PO部がn=2または3)、グリセリンPO付加トリ(メタ)アクリレート、PO付加グリコールトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO付加ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO付加ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ジペンタエリスリトール多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらモノマーを原料とするオリゴマー、樹脂でもよいが、前記成分(B)を用いる効果がより発揮される等の点から、モノマーが好ましい。
成分(B)としては、前記成分(B)を用いる効果がより発揮される等の点から、4官能以上の化合物が好ましく、5官能以上の化合物がより好ましく、6官能以上の化合物が特に好ましい。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(B)の含有量は、好ましくは5~70質量%、より好ましくは5~50質量%、特に好ましくは5~40質量%である。
成分(B)の含有量が前記範囲にあると、より硬化性に優れる組成物を得ることができ、架橋密度が高く、タックが少ないながらも、多孔質基材との密着性に優れる硬化被膜を容易に得ることができ、吹き出し、目膨れ等の欠陥が抑制され、意匠性の高い製品を得ることができる。
成分(B)の含有量が前記範囲を超えると、得られる硬化被膜の多孔質基材に対する密着性が低下する恐れがある。
<顔料(C)>
成分(C)は、多孔質基材における導管、気泡、細孔等の孔を埋める目止め剤の役割を有しており、他の成分とともに用いることで、適度な充填性が得られ、吹き出し、目膨れが抑制され、意匠性に優れる製品を得ることができる。さらに、耐研磨性に優れる硬化被膜を得ることができるため、研磨工程を設けることで平滑性に優れる被膜を得ることができる。
また、木質基材に対して用いる場合、導管部を適度に埋めることができるため、木目のコントラストを際立たせ、得られる製品の意匠性が向上する。導管部などの孔に組成物が充填されないと、吹き出しや目膨れなどの不具合が生じやすく、一方で、導管部などの孔に組成物が完全に充填されると、着色工程を行っても木目等のコントラストの高い製品は得難いが、本組成物によれば、吹き出しや目膨れなどを抑制しながらも、コントラストの高い、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる。
本組成物に用いる成分(C)は1種でもよく、2種以上でもよい。
成分(C)としては、体質顔料、有機樹脂粒子、着色顔料等が挙げられる。これらの中でも、本発明の効果がより発揮される等の点から、体質顔料または有機樹脂粒子であることが好ましい。
体質顔料としては、具体的には、シリカ、ソーダ長石、霞石閃長岩、カオリン、タルク、マイカ、アルミナ等の無機粒子が挙げられる。有機樹脂粒子としては、アクリルビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリウレタンビーズ等が挙げられる。
成分(C)の形状は特に制限されないが、吹き出しが抑制された製品を容易に得ることができる等の点から、球状であることが好ましい。球状としては、真球のみならず、楕円球も含む。
成分(C)の平均粒子径は、1.5~70μmであり、耐研磨性により優れる硬化被膜を得ることができる点からは、好ましくは2~40μmであり、吹き出し、目膨れがより顕著に抑制され、意匠性により優れる製品を得ることができる等の点から、好ましくは2~23μmである。
なお、本発明において、平均粒子径はメディアン径(D50)を示す。なお、前記平均粒子径は、例えばレーザー回折式粒子径分布測定装置で測定することができる。
このような成分(C)の市販品としては、「UNISPAR PG-F7」、「MEGASIL CG-06ACE」(以上、SIBELCO社製)、「MINEX 10」(UNIMIN社製)、「HAカオリン」(山陽クレー工業(株)製)、「タルクLMR」(富士タルク工業(株)製)、「HARIMIC AX2-75」、「HARIMIC AZ4-75」、「HARIMIC AX10-75」、「HARIMIC SP60」、「HARIMIC SC-10-2」(以上、新日鉄住金マテリアルズ(株)製)、「KSE-2545」(キンセイマテック(株)製)、「ガンツパール GM-1001S」、「ガンツパール GM-2001」、「ガンツパール GM-4003」(以上、アイカ工業(株)製)、「ミズカシル P-802Y」、「ミズパール K-300」(以上、水澤化学工業(株)製)等が挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(C)の含有量は、前記成分(C)を用いる効果がより発揮される等の点から、好ましくは5~50質量%、より好ましくは10~40質量%、特に好ましくは20~30質量%である。
<光重合開始剤(D)>
成分(D)は、α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤である。このような成分(D)は、波長340~450nmの光の吸収に優れるため、本組成物を硬化する際の照射エネルギーが低い場合でも、基材内部までの硬化性に優れる組成物が得られ、低タックな硬化被膜を形成することができ、吹き出しが抑制された製品を得ることができる。
本組成物に用いる成分(D)は1種でもよく、2種以上でもよい。
α-アミノケトン系開始剤として具体的には、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルフォリン-4-イル-フェニル)-ブタン-1-オン等が挙げられる。
ホスフィンオキサイド系開始剤として具体的には、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシド等のモノアシルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-(2,4-ビス-ペンチルオキシフェニル)ホスフィンオキシド等のビスアシルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(D)の含有量は、前記成分(D)を用いる効果がより発揮される等の点から、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.2~8量%、特に好ましくは0.3~6質量%である。
<その他成分>
本組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、前述した成分以外のその他成分を含有してもよい。
当該その他成分としては、2官能不飽和化合物(E)、単官能不飽和化合物(F)、他の光重合開始剤、他の樹脂、消泡剤、レベリング剤、分散剤、沈降防止剤、熱安定剤、重合禁止剤、粘度調整剤、艶消し剤、成分(C)以外の顔料等が挙げられる。
本組成物は、溶剤を含んでもよいが、塗装者や環境への負荷を考慮すると、無溶剤型の組成物であることが好ましい。また、本組成物は、無溶剤型の組成物であっても、塗装作業性等に優れる組成物を容易に得ることができる。
前記その他の成分の含有量は、本実施形態の効果を損なわない範囲で適宜変更することができる。
前記その他成分は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
〈2官能不飽和化合物(E)〉
成分(E)を用いることで、本組成物の粘度を下げ、塗装作業性を向上させることができる。
前記2官能とは、1分子中に不飽和基を2つ有することをいい、該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(E)は、本発明の効果がより発揮される等の点から、2官能(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
成分(E)として具体的には、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)アクリレート(EO部がn≒4)、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、PEG#300ジ(メタ)アクリレート(EO部がn≒6)、PEG#400ジ(メタ)アクリレート(EO部がn≒9)、PEG#600ジ(メタ)アクリレート(EO部がn≒13~14)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3-メチル-1,5-ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFのEO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリル酸安息香酸エステル等が挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(E)の含有量は、前記成分(E)を用いる効果がより発揮される等の点から、好ましくは0~50質量%、より好ましくは5~40質量%、特に好ましくは10~30質量%である。
〈単官能不飽和化合物(F)〉
成分(F)を用いることで、本組成物の粘度を下げ、塗装作業性を向上させることができる。
前記単官能とは、1分子中に不飽和基を1つ有することをいい、該不飽和基としては、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基などが挙げられる。
成分(F)は、本発明の効果がより発揮される等の点から、単官能(メタ)アクリレートモノマーであることが好ましい。
成分(F)として具体的には、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート(C12~C13、炭素数12のものと炭素数13のものの混合物を含む)、セチル(メタ)アクリレート、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ-ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ-トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ-ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(n≒9)、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル-ジグリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ-ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート(n≒1)、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート(n≒2)、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート(n≒4)、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート(n≒8)、ノニルフェノールEO付加物(メタ)アクリレート(n≒16~17)、ノニルフェノールPO変性(メタ)アクリレート(n≒2.5)、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-コハク酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-フタル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンテレフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンテレフタレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-ヘキサヒドロフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチル-フタル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタルフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(n≒2)モノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸ダイマー(n≒1.4)、N-ビニル-2-ピロリドン、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、カプロラクトン(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(F)の含有量は、前記成分(F)を用いる効果がより発揮される等の点から、好ましくは0~50質量%、より好ましくは3~40質量%、特に好ましくは5~30質量%である。
〈他の光重合開始剤〉
本組成物は、前記成分(D)に加え、成分(D)以外の他の光重合開始剤を併用してもよい。速乾性を有する組成物を容易に得ることができる等の点から、前記成分(D)と他の光重合開始剤とを併用することが好ましい。
前記他の光重合開始剤としては、α-ヒドロキシケトン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、ベンゾイン系開始剤、チオキサントン系開始剤等が挙げられる。
α-ヒドロキシケトン系開始剤としては、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-i-プロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
ベンゾイン系開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
チオキサントン系開始剤としては、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、2-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
本組成物の固形分100質量%に対する成分(D)および前記他の光重合開始剤の合計含有量は、基材内部までの硬化性および速乾性により優れる組成物が得られ、低タックな硬化被膜を容易に形成することができ、吹き出しがより抑制された製品を得ることができる等の点から、好ましくは1~10質量%、より好ましくは1~8質量%、特に好ましくは3~6質量%である。
〈他の樹脂〉
前記他の樹脂としては、前記成分(A)および成分(B)以外の樹脂またはオリゴマーであり、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、不飽和ポリエステルオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。
≪硬化被膜付き多孔質基材、その製造方法および多孔質基材の目止め方法≫
本発明に係る硬化被膜付き多孔質基材は、多孔質基材表面の少なくとも一部に前記本組成物から形成された硬化被膜を有する。
該硬化被膜付き多孔質基材の製造方法としては特に制限されないが、多孔質基材表面の少なくとも一部に、本組成物を塗布した後、当該塗装面を光照射して硬化被膜を形成する工程を含む方法が好ましい。
本組成物は、多孔質基材の目止め剤としても好適に用いることができ、多孔質基材表面の少なくとも一部に、本組成物を塗布した後、当該塗装面を光照射して該組成物を硬化させ、基材の目止めを行う工程を含む方法により、多孔質基材を目止めすることができる。
多孔質基材へ直接、本組成物を塗装することで、導管部分等の孔に本組成物が充填され、多孔質基材の目止めを行うことができる。
前記多孔質基材としては、前記本組成物の欄に記載の基材と同様の基材が挙げられる。
なお、所望により、本組成物を塗布する前に、多孔質基材表面を従来公知の方法で表面処理した基材を用いてもよい。
本組成物を塗布する方法としては特に制限されず、一般に塗料を塗布する際に適用されている方法を用いることができ、具体的には、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、ディッピング法、ロールコーター法、フローコーター法、刷毛を用いる塗装等が挙げられる。
前記硬化被膜の膜厚は、所望の用途に応じ適宜選択すればよく、特に限定されないが、通常5~100μm、好ましくは10~50μmである。膜厚が前記範囲にあると、次工程で用いられる着色塗料の基材への吸い込みを抑制することができ、多孔質基材の素材感や風合い感等の意匠性(美観)を高く維持できる。
なお、前記膜厚の硬化被膜を形成する際は、1回の塗装で所望の厚みの硬化被膜を形成してもよいし、2回(必要によりそれ以上)の塗装で、所望の厚みの硬化被膜を形成してもよい。
前記光照射としては、紫外線(UV)照射や電子線(EB)照射等が挙げられるが、速乾性および作業性が向上する等の点から、UV照射が好ましい。
該光照射の条件は、用いる本組成物や基材にもよるが、UV照射する場合、ピーク強度は、好ましくは50~500mW/cm、より好ましくは100~300mW/cmであり、積算照度は、好ましくは50~500mJ/cm、より好ましくは100~300mJ/cmである。
このような光照射条件によれば、多孔質基質内部に侵入した本組成物を十分に硬化させることができる。
本組成物を硬化させる際には、光照射すればよいが、必要により光照射に加えて加熱や乾燥を行ってもよい。
≪着色多孔質基材の製造方法≫
多孔質基材は、通常、着色塗料を塗布し、意匠性を向上させて製品として販売される。
着色塗料を塗布した着色多孔質基材は、目膨れや吹き出しが抑制され、また、木質基材表面の毛羽立ちが抑制され、意匠性に優れる製品を容易に得ることができる等の点から、本組成物から得られる硬化被膜をその表面に形成した後、着色塗料を塗布する方法で製造することが好ましく、具体的には、下記工程1および2を含む方法が好ましく、必要により、更に下記工程3を設けてもよい。
工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、本組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
工程2:工程1で形成された硬化被膜上に、着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程
工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
工程1としては、前記硬化被膜付き多孔質基材の製造方法と同様の工程が挙げられる。
前記工程1で得られた硬化被膜は、該被膜表面を平滑にすることなどを目的として、工程2を行う前に研磨処理することが好ましい。
該研磨処理の方法としては特に制限されないが、耐水ペーパーやサンドペーパーを用いて、硬化被膜表面を研磨する方法等が挙げられる。
該硬化被膜は、本組成物から得られる被膜であるため、耐研磨性に優れる。このため、工程2を行う前に研磨工程を行うことができ、意匠性等により優れる製品を容易に得ることができる。
前記着色塗料としては、特に制限されず、従来公知の水系塗料および溶剤系塗料を用いることができ、本発明の効果がより発揮される等の点から、水系塗料であることが好ましい。また、本発明によれば、水系塗料を用いても、吹き出しや目膨れ等を抑制することができる。
該水系塗料としては特に制限されず、従来公知の水系塗料を使用することができる。具体的には、エマルション型ウレタン樹脂塗料、エマルション型酢酸ビニル樹脂塗料、エマルション型酢酸ビニル・アクリル共重合樹脂塗料、エマルション型アクリル樹脂塗料等の水系エマルション型塗料、ディスパージョン型水系ウレタン樹脂塗料等の水系ディスパージョン型塗料、水溶性アクリル樹脂塗料、水溶性尿素樹脂塗料等の水溶性樹脂塗料などが挙げられる。
前記溶剤系塗料としては特に制限されず、従来公知の溶剤系塗料を使用することができる。具体的には、溶剤系酢酸ビニル樹脂塗料、溶剤系ウレタン樹脂塗料、溶剤系エポキシ樹脂塗料、溶剤系アクリル樹脂塗料、ニトロセルロースラッカーなどが挙げられる。
前記着色塗料としては、前記工程1で得られた硬化被膜との密着性に優れ、所望の製品を容易に得ることができる等の点から、エマルション型ウレタン樹脂塗料、ディスパージョン型水系ウレタン樹脂塗料または溶剤系ウレタン樹脂塗料等のウレタン樹脂系塗料であることが好ましく、エマルション型ウレタン樹脂塗料、ディスパーション型水系ウレタン樹脂塗料であることがより好ましい。
工程2で着色塗膜を形成する方法としては特に制限されず、用いる着色塗料に応じて適宜塗装方法を選択すればよい。水系塗料を用いる場合には、塗装後にJETドライヤー等による乾燥工程を設けるなど、水系媒体が揮発する程度の温度で加熱することが好ましい。
前記着色塗膜上には、必要により、光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料等を塗装し、保護膜を形成してもよい。このような塗料は、着色塗膜との密着性に優れている。このような保護膜は、必要に応じ、1層でも複層設けてもよい。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明の好適態様をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1~19および比較例1~7]
表1または2に記載の成分(B)、(E)および(F)を表1または2に記載の配合量で混合した後、そこに、表1または2に記載の成分(D)および成分(D)以外の開始剤を表1または2に記載の配合量で添加して溶解させた。次いで、表1または2に記載の成分(A)を表1または2に記載の配合量で添加し、混合した後、表1または2に記載の成分(C)を表1または2に記載の配合量で添加し、ディスパーにて分散させた。得られた分散体を100メッシュのフィルターにてろ過することで、多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を得た。
なお、表1または2に記載の数値は質量部を示す。表1または2に記載の原材料の詳細を以下に示す。
<ウレタン(メタ)アクリレート(A)>
・「MIRAMER MU-3603」:芳香族ウレタンアクリレートオリゴマー(2官能、重量平均分子量:5,200)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
<3官能以上の多官能不飽和化合物(B)>
・「KAYARAD DPEA-12」:EO変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)、日本化薬(株)製
・「MIRAMER M300」:トリメチロールプロパントリアクリレート(3官能)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「MIRAMER M500」:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(5官能)、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
<顔料(C)>
・「UNISPAR PG-F7」:ソーダ長石(D50;7.5μm、不定形)、SIBELCO社製
・「MEGASIL CG-06ACE」:溶融シリカ(D50;2.0μm、不定形)、SIBELCO社製
・「MINEX 10」:霞石閃長岩(D50;5.0μm、不定形)、UNIMIN社製
・「HAカオリン」:カオリン(D50;6.0μm、不定形)、山陽クレー工業(株)製
・「タルクLMR」:タルク(D50;10μm、不定形)、富士タルク工業(株)製
・「HARIMIC AX2-75」:溶融アルミナ(D50;2.0μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC AZ4-75」:溶融アルミナ(D50;4.5μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC AX10-75」:溶融アルミナ(D50;17.6μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC SP60」:溶融シリカ(D50;2.2μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「HARIMIC SC-10-2」:溶融シリカ(D50;8.9μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
・「KSE-2545」:溶融シリカ(D50;25μm、球状)、キンセイマテック(株)製
・「ガンツパール GM-1001S」:アクリルビーズ(D50;10μm、球状)、アイカ工業(株)製
・「ガンツパール GM-2001」:アクリルビーズ(D50;20μm、球状)、アイカ工業(株)製
・「ガンツパール GM-4003」:アクリルビーズ(D50;40μm、球状)、アイカ工業(株)製
<(C)以外の顔料>
・「マイカパウダー 200メッシュ」:マイカ(D50;74μm、球状)、(株)福岡タルク工業所製
・「HARIMIC AX1」:溶融アルミナ(D50;1.2μm、球状)、新日鉄住金マテリアルズ(株)製
<光重合開始剤(D)>
・「IRGACURE TPO」:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド、BASFジャパン(株)製
「IRGACURE 819」:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、BASFジャパン(株)製
「IRGACURE 907」:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、BASFジャパン(株)製
<(D)以外の光重合開始剤>
・「IRGACURE 184」:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、BASFジャパン(株)製
・「DAROCUR 1173」:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、BASFジャパン(株)製
<2官能不飽和化合物(E)>
・「MIRAMER M-220」:トリプロピレングリコールジアクリレート、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「MIRAMER M-216」:PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、MIWON SPECIALTY CHEMICAL社製
・「ビスコート ♯260」:1,9-ノナンジオールジアクリレート、大阪有機化学工業(株)製
<単官能不飽和化合物(F)>
・「ACMO」:アクリロイルモルフォリン、KJケミカルズ(株)製
・「ニューフロンティア GX-8310S」:メトキシエチレングリコールアクリレート、第一工業製薬(株)製
Figure 0007002253000001
Figure 0007002253000002
<粘度(KU値)>
JIS K 5600-2-2:1999の規定に従い、ストーマー粘度計を用いて、25℃での光硬化性シーラー組成物の粘度(KU値)を測定した。結果を表3または4に示す。
[試験片の製造方法]
下記吹き出し評価の際に、光硬化性シーラー組成物自体の吹き出しを目視にて確認することを容易にするため、実施例および比較例で得られた光硬化性シーラー組成物それぞれ100質量%に対し、「NSトナー ブラック」(中国塗料(株)製、カーボンブラック10質量%のアクリロイルモルフォリン分散体)を、5質量%添加することで、着色顔料含有光硬化性シーラー組成物を得た。なお、カーボンブラックの平均粒子径はナノオーダーであり、成分(C)には該当せず、本発明の効果になんら影響を与えない。
得られた着色顔料含有光硬化性シーラー組成物を、無垢材(環孔材)表面にナチュラルリバースロールコーターにて、5.0g~8.0g/尺の量で塗装した後、80Wの高圧水銀ランプにて、積算照度:100mJ/cm、ピーク強度:100mW/cmの条件で紫外線を照射して硬化させ、硬化被膜付き多孔質基材を得た。
前記硬化被膜付き多孔質基材の表面を、耐水ペーパー#400にて充分に研磨した(研磨工程)。研磨後の硬化被膜上に、ディスパージョン型水系ウレタン樹脂着色塗料「ステインW U」(中国塗料(株)製)を、スポンジコーター、リバースコーターおよびナチュラルコーターを順次用いて、それぞれ均一に塗布した後、JET乾燥炉にて、100℃×90秒の熱風乾燥を行い、着色塗料を乾燥させた。
前記乾燥させた着色塗料上に、光硬化性アクリル樹脂系塗料である「オーレックスNo.822F HSG」(中国塗料(株)製)を2.0g/尺の量で塗布し、積算照度:100mJ/cm、ピーク強度:100mW/cmの条件で紫外線を照射し硬化させることで、下塗り塗膜を形成した。
前記下塗り塗膜上に、光硬化性アクリル樹脂系塗料である「オーレックスNo.673B」(中国塗料(株)製)を3.0g/尺の量で塗布し、積算照度:100mJ/cm、ピーク強度:100mW/cmの条件で紫外線を照射し硬化させ、中塗り塗膜を形成した。
前記中塗り塗膜上に、光硬化性アクリル樹脂系塗料である「オーレックスNo.811 RS G-90」を1.0g/尺の量で塗布し、積算照度:500mJ/cm、ピーク強度:300mW/cmで硬化させ、上塗り塗膜を形成することで、試験片を得た。
<吹き出し評価>
前記試験片を目視で確認することで、光硬化性シーラー組成物および水系着色塗料の吹出しを確認した。評価は、単位面積(1尺×1尺のサイズ)における吹き出し跡の数で5段階評価し、5点を良好、1点を不良とし、評価3点以上を合格とした。なお、評価は、1試験片当たり、3箇所で行った。結果を表3または4に示す。
なお、「吹き出し跡」とは、基材(無垢材)表面に観察される、着色顔料含有光硬化性シーラー組成物由来の黒い点や、水系着色塗料「ステインW U」由来の濃色の点のことをいう。
(評価基準)
5:吹き出し跡がない
4:吹き出し跡が1箇所以上5箇所未満
3:吹き出し跡が5箇所以上10箇所未満
2:吹き出し跡が10箇所以上30箇所未満
1:吹き出し跡が30箇所以上
<研磨性評価>
前記研磨工程において、充分に研磨ができたか否かを研磨性の評価とした。耐水ペーパー#400に、硬化被膜の未硬化や粘性による該被膜の絡み(ペーパーに被膜が付着すること)や、目詰まりがないことを良好とし、硬化被膜の絡みや、目詰まりが生じた場合を不良とした。評価は3段階評価とし、○を合格とした。
(評価基準)
○:容易に研磨可能であり、耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがない。
△:研磨可能だが、耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがある。
×:耐水ペーパーに硬化被膜の絡みや目詰まりがあり、研磨できない。
<目膨れ評価>
作成した試験片を室内、室温で1週間放置した後、目視にて目膨れの有無を確認した。着色塗料の塗装前と同様の表面状態であり、目視により目膨れが発生していない状態を良好とし、光硬化性シーラー組成物を用いない以外は、前記試験片の製造方法と同様にして作成した試験体と同様の表面状態であり、目視により目膨れが多数確認できる場合を不良とした。評価は3段階評価とし、評価△以上を合格とした。結果を表3または4に示す。
なお、「目膨れ」とは、基材(無垢材)の含水率が変化して膨張収縮することにより、孔表面の塗膜が膨れ、基材表面の平滑性が損なわれる等の不具合を引き起こすことをいう。
(評価基準)
○:目膨れ無し
△:目膨れが僅かにあるが、許容可能
×:目膨れが多数ある
<意匠性評価>
作成した試験片に対し、目視にて木目の強調効果を確認し、意匠性を評価した。木目がはっきりと表れ、導管部分と導管以外の部分のコントラストが高いものを良好とし、コントラストが低いものを不良とした。評価は2段階評価とし、○を良好、×を不良とした。結果を表3または4に示す。
下記図1に、コントラストが高いもの(良好)と、コントラストが低いもの(不良)の一例を示す。
Figure 0007002253000003
Figure 0007002253000004

Claims (11)

  1. ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、
    前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の官能以上の多官能不飽和化合物(B)と、
    平均粒子径が1.5~70μmである顔料(C)と、
    α-アミノケトン系開始剤およびホスフィンオキサイド系開始剤から選択される少なくとも1種の光重合開始剤(D)と、
    を含有する多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
  2. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の2官能不飽和化合物(E)を含有する、請求項1に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
  3. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の単官能不飽和化合物(F)を含有する、請求項1または2に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
  4. 前記顔料(C)の平均粒子径が2~40μmである、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
  5. 前記顔料(C)が球状顔料である、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物。
  6. 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物から形成された硬化被膜を有する、硬化被膜付き多孔質基材。
  7. 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して硬化被膜を形成する工程を含む、硬化被膜付き多孔質基材の製造方法。
  8. 多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該塗装面に光照射して該組成物を硬化させ、基材の目止めを行う工程を含む、多孔質基材の目止め方法。
  9. 下記工程1および2を含む、着色多孔質基材の製造方法。
    工程1:多孔質基材表面の少なくとも一部に、請求項1~のいずれか1項に記載の多孔質基材用光硬化性シーラー組成物を塗布した後、当該組成物を硬化させ、硬化被膜を形成する工程
    工程2:工程1で形成された硬化被膜上に着色塗料を塗装し、着色塗膜を形成する工程
  10. 前記着色塗料がウレタン樹脂系塗料である、請求項に記載の着色多孔質基材の製造方法。
  11. 下記工程3を含む、請求項または10に記載の着色多孔質基材の製造方法。
    工程3:工程2で形成された着色塗膜上に光硬化性(メタ)アクリル樹脂系塗料または2液硬化型ウレタン樹脂系塗料を塗装し、保護膜を形成する工程
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