JP4950673B2 - 有機el表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法に関する。
近年においては、有機EL(Electro Luminescence)素子を含む有機EL表示装置の開発が盛んに行なわれている。有機EL表示装置は自発光型であるため、液晶表示装置のようなバックライトが不要である。また薄型軽量化が可能であり、視野角が広いことから次世代ディスプレイとして期待されている。特に、有機EL素子を駆動するための駆動素子として、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を画素ごとに配置したアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が注目されている。
発光層にて発生した光を取り出す構造については、上面にTFT等が形成されたガラス基板に対して、下側から発生した光を取り出す構造(以下、「ボトムエミッション構造」という)と、上側から発生した光を取り出す構造(以下、「トップエミッション構造」という)がある。トップエミッション構造は、TFTによる光の遮断がないため、高精細化と光取り出し効率の向上が可能である。
有機EL素子は、陽極と陰極との間に有機EL層を挟んだ構造を有する。有機EL層としては発光層のみの場合や、発光層、正孔輸送層および電子注入層を重ねた多層構造の場合などがある。有機EL素子は、たとえば、陽極と陰極の間に電圧を印加することによって、陰極から電子注入層を通って注入された電子と、陽極から正孔輸送層を通って注入された正孔が有機EL層の内部において再結合することにより発光する。また、有機EL層としては、低分子系有機EL材料と高分子系(ポリマー系)有機EL材料などがある。低分子系有機EL材料は蒸着法等で形成される。高分子系有機EL材料は、スピンコートによる塗布方式やインクジェット法により形成される。
有機EL素子は、水分により劣化が進み、輝度の低下や長期信頼性を損なうという問題を有する。有機EL素子は水分により容易に特性が損なわれるため、有機EL素子に水分が到達することを極力抑えることが好ましい。有機EL素子に到達する水分には、大別して表示装置の外部から浸入する水分と、表示装置の内部に含有されている水分とがある。
表示装置の外部から浸入する水分としては、有機EL表示装置が使用される通常の空気中に含まれる水分がある。この水分は、有機EL素子を形成する最上層の陰極のピンホール等を経由して内部に拡散し、たとえばダークスポットといわれる非発光領域が円形状に成長する欠陥がみられる。
表示装置の外部からの水分に対しては、SiNxやSiOxNyなどの無機絶縁膜、樹脂膜およびこれらの積層膜等で構成されているバリア層などのカバー膜で有機EL素子の表面全体を覆うことにより、浸入の防止が図られている。または、複数の有機EL素子の全てをカバーガラスで覆った上で、カバーガラスの周縁部をエポキシ樹脂等の光硬化性の接着剤で封止することにより、浸入の防止が図られている。これらのカバー膜およびカバーガラスによる封止は、真空雰囲気中または露点が−80℃程度の乾燥不活性ガス雰囲気中で行なわれる。
または、カバーガラスなどで覆う空間の内部に、CaO、BaOまたはSrO等を含むゲッター材またはゲッター膜を配置する。このような吸湿部材を配置することにより、外部から浸入する水分を吸収して、有機EL素子に水分が到達することが抑制される。
表示装置の内部に含有されている水分としては、有機絶縁膜に含まれる水分がある。たとえば、有機EL素子とTFTの形成面との間に形成され、有機絶縁膜で形成されている平坦化膜に存在する水分がある。また、有機EL層が配置される画素領域を取り囲むように配置され、有機絶縁膜で形成されている分離膜に存在する水分がある。分離膜は、画素分離膜とも言われ、たとえば、陽極の端部および陽極の存在しない領域を覆うように形成される。
有機絶縁膜は、感光性樹脂を含む場合がある。有機絶縁膜は、たとえば、スピンコート法で感光性樹脂を配置した後に、フォトマスクを用いて所望のパターンに露光を行なう。この後に現像処理を行なうことにより形成される。現像処理の後に、大気下で熱処理を行なう。この熱処理は、キュアベーク処理またはポストベーク処理と言われる。キュアベーク処理を行なうことにより、有機絶縁膜に含有される塗布溶剤を除去して焼き固める。このキュアベーク処理の条件としては、有機材料によって多少の差はあるが、たとえば、略200℃以上略300℃以下の温度で0.5時間から1時間加熱する。
特開2003―332058号公報には、基板上に、第1電極を形成する工程と、第1電極の周辺に絶縁層を形成する工程と、絶縁層に含まれる水分量を少なくするように絶縁層に熱処理を施す工程と、絶縁層上にエレクトロルミネッセンス層を形成する工程と、エレクトロルミネッセンス層上に第2電極を形成する工程とを備えるエレクトロルミネッセンスパネルの製造方法が開示されている。
特開2003―332058号公報
有機EL表示装置に内在する水分は、拡散することにより有機EL素子に向かって進行する。この水分が有機EL素子に到達することにより、画素の周縁部から中心に向かって発光強度が低下するダーク領域が成長する不良が発現する。このように、有機EL表示装置においては、表示装置の内部に存在する水分によって表示特性が悪化する。この水分は、主に平坦化膜または分離膜を拡散経路として有機EL層に到達する。
平坦化膜や分離膜は、汎用的には有機絶縁膜で構成されている。有機絶縁膜は、材料として水分を吸収しやすい性質がある。このため、有機絶縁膜は、製造過程におけるウエット処理や水洗処理等の工程において水分を吸収する。または、有機絶縁膜は、大気搬送中に大量の水分を吸収する。
上記の特開2003―332058号公報においては、絶縁層に200℃から270℃の温度で1時間から3時間の熱処理を加えることが開示されている。しかしながら、この加熱処理では、輝度の安定性および長期間の信頼性を十分に得ることは困難であるという問題があった。有機絶縁膜の耐熱上限温度は、その材料に依存するが、汎用的な有機絶縁膜の耐熱上限温度は200℃以上300℃以下である。たとえば、耐熱上限温度で3時間加熱しても、製品の使用を継続すると数百時間までに画素の外周部からのダーク領域の発現が認められた。
特に、画素を駆動する駆動素子としてのTFTを有するアクティブマトリックス型の有機EL表示装置においては、画素電極の下にTFT、容量部および配線等が存在し、これらを平坦化膜が被覆しているという複雑な構造を有し、含有する水分を脱水するためには、単に上記の公報に記載の熱処理を加えるだけでは不十分であった。脱水時間を長くすることによって脱水の効果は高くなるものの、有機EL表示装置を製造するときの生産性が低下する(スループットを低下させる)ため、長時間の脱水ができずに信頼性の点で大きな問題点が残されていた。
平坦化絶縁膜や分離膜の製造工程においては、有機絶縁膜を成型した後に有機絶縁膜を固化させる工程として熱処理を行なうキュアベーク工程が存在する。水分除去のためにはキュアベーク工程以外に熱処理による脱水工程を行なうことが好ましい。しかし、加熱温度および加熱時間に制約があるため、スループットを確保するような時間範囲では有機EL素子の劣化を抑えるのために十分な脱水工程を行なうことができないという問題があった。
本発明は、絶縁膜に水分が残存することを抑制した有機EL表示装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に基づく一の局面における有機EL表示装置は、基板と、上記基板の上側に配置された平坦化膜とを備える。上記平坦化膜の表面に配置された複数の第1電極を備える。上記第1電極の表面に配置された複数の有機EL層を備える。上記第1電極の上側に配置され、互いに隣り合う上記第1電極の端部を覆うように形成された分離膜を備える。上記平坦化膜は、複数の上記有機EL層が配置されている領域の外側の領域において、少なくとも一部の表面に第1の凹凸が形成されており、上記第1の凹凸の凹部が上記平坦化膜を貫通しないように形成されている。上記分離膜の表面の少なくとも一部には第2の凹凸が形成されており、上記第2の凹凸の凹部が上記分離膜を貫通しないように形成されている。
本発明によれば、絶縁膜に水分が残存することを抑制した有機EL表示装置およびその製造方法を提供することができる。
(実施の形態1)
図1から図19を参照して、本発明に基づく実施の形態1における有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法について説明する。本実施の形態における有機EL表示装置は、それぞれの画素が配列され、さらに、それぞれの画素が駆動素子により駆動されるアクティブマトリクス型の表示装置である。また、本実施の形態における有機EL表示装置は、上面から光が取り出されるトップエミッション型の表示装置である。
図1は、本実施の形態における有機EL表示装置の概略断面図である。本実施の形態における有機EL表示装置は、矢印90に示す表示領域を有する。有機EL表示装置は、矢印91に示す表示領域の外側の領域を有する。
図2に、本実施の形態における有機EL表示装置の概略平面図を示す。本実施の形態における有機EL表示装置30は、矢印90に示す表示領域31の平面形状が、ほぼ四角形に形成されている。表示領域31においては、複数の画素32が配列している。複数の画素32は、規則的に配置されている。それぞれの画素32は、互いに離れて配置されている。矢印91に示す表示領域31の外側の領域は、表示領域を取り囲むように形成されている。
図1を参照して、本実施の形態における有機EL表示装置は、基板としてのガラス基板1を備える。有機EL表示装置は、ガラス基板1の表面に配置されている駆動素子としてのTFT2を備える。TFT2は、矢印90に示す表示領域に配置されている。矢印95に示す領域は、有機EL層11が発光する画素の領域である。
TFT2は、それぞれの画素の陽極9ごとに形成されている。TFT2は、ソース・ドレイン領域5を含む。本実施の形態においては、ソース・ドレイン領域5のうち、ドレイン領域がそれぞれの画素の陽極9に接続されている。
TFT2の表面には、無機絶縁膜3が形成されている。無機絶縁膜3は、ガラス基板1の上側に配置されている。無機絶縁膜3は、TFT2を覆うように形成されている。
表示領域において、無機絶縁膜3には、無機絶縁膜3を貫通するように配線孔4が形成されている。配線孔4は、TFT2のソース・ドレイン領域5に到達するように形成されている。配線孔4の内部には、ソース・ドレイン配線16が配置されている。ソース・ドレイン配線16は、ソース・ドレイン領域5に接触している。ソース・ドレイン配線16は、配線孔4の内部に充填されるように形成されている。
表示領域の外側の領域においては、無機絶縁膜3の表面に配線46が形成されている。配線46は、無機絶縁膜3の表面で線状に延びるように形成されている。
無機絶縁膜3の上側には、保護膜6が配置されている。保護膜6は、ソース・ドレイン配線16、配線46および無機絶縁膜3の表面を覆うように形成されている。保護膜6は貫通孔7を有する。貫通孔7は、ドレイン領域に接続されているソース・ドレイン配線16の位置に対応するように形成されている。
有機EL表示装置は、平坦化膜8aを備える。本実施の形態における平坦化膜8aは、有機絶縁膜である。平坦化膜8aは、ガラス基板1の上側に配置されている。平坦化膜8aは、TFT2およびソース・ドレイン配線16などにより、表面に形成された段差を平坦化するために形成されている。本実施の形態における平坦化膜8aは、矢印90に示す表示領域および矢印91に示す表示領域の外側の領域に形成されている。平坦化膜8aは、保護膜6の表面に形成されている。
表示領域においては、平坦化膜8aの上面は平面状に形成されている。平坦化膜8aは、矢印95に示す画素の領域において上面が平坦になるように形成されている。平坦化膜8aは、接続孔(コンタクトホール)15を有する。接続孔15は、平坦化膜8aを貫通するように形成されている。接続孔15は、それぞれのドレイン領域に接続されているソース・ドレイン配線の位置に対応するように形成されている。接続孔15は、貫通孔7と連通している。
接続孔15、貫通孔7および平坦化膜8aの上面には、第1の電極としての陽極9が配置されている。陽極9は、それぞれの画素ごとに形成されている。陽極9は、いわゆる画素電極である。陽極9は、分離部9bによって切断され、それぞれの画素ごとに分離して形成されている。陽極9は、矢印95に示すそれぞれの画素の領域全体にわたって形成されている。
表示領域の外側の領域において、平坦化膜8aは、上面に形成された第1の凹凸としての凹凸61を有する。本実施の形態における凹凸61は、平坦化膜8aの上面に複数の凹部45が形成されることにより形成されている。凹部45は、規則的に形成されている。さらに、凹凸61は、規則的に凹部と凸部とが形成されている。本実施の形態における凹部45は、後述するように、写真製版法により形成されている。
本実施の形態における有機EL表示装置は、分離膜10aを有する。分離膜10aは、平坦化膜8aの上側に配置されている。分離膜10aは、電気的な絶縁性を有する材料で形成されている。本実施の形態における分離膜10aは、有機絶縁膜である。
分離膜10aは、矢印95に示す画素の領域を開口するように形成されている。分離膜10aは、互いに対向する陽極9の端部を覆うように形成されている。分離膜10aは、それぞれの画素ごとの陽極9を電気的に絶縁するように形成されている。分離膜10aは、それぞれの画素を取り囲んで形成されている。
分離膜10aは、断面形状がほぼ台形に形成されている。分離膜10aは、端部にスロープ部51を有する。スロープ部51は、分離膜10aの先端に向かうにつれて、膜厚が薄くなるように形成されている。
本実施の形態における分離膜10aは、表面に第2の凹凸としての凹凸71を有する。凹凸71は、スロープ部51を避けた領域に形成されている。凹凸71は、分離膜10aを貫通しないように形成されている。本実施の形態における凹凸71は、上面に複数の凹部47が形成されることにより形成されている。本実施の形態における凹部47は、後述するように、写真製版法により形成されている。凹部47は、規則的に形成され、凹凸71は、規則的に凹部と凸部とが形成されている。
本実施の形態における平坦化膜および分離膜などの有機絶縁膜は、ボジ型の感光性樹脂で形成されている。写真製版工法で形成した凹凸は、露光を行なうときのマスクパターンに依存した凹凸が形成される。本実施の形態においては、マスクパターンの開口部が規則的に形成されているために、凹部となる部分が規則的に形成されている。
本実施の形態における有機EL表示装置は、有機EL層11を備える。有機EL層11は、分離膜10aに囲まれる領域に配置されている。有機EL層11は、矢印95に示す画素の領域に形成されている。有機EL層11は、陽極9の表面に配置されている。有機EL層11は、端部がスロープ部51の一部を覆うように形成されている。
表示領域においては、分離膜10aおよび有機EL層11の表面に、第2電極としての陰極12が形成されている。有機EL層11は、陽極9と陰極12とに挟まれている。本実施の形態における発光素子としての有機EL素子は、有機EL層11、陽極9および陰極12を含む。表示領域の外側の領域においては、平坦化膜8aの表面に、陰極12が配置されている。表示領域および表示領域の外側の領域においては、陰極12の上側に、表面を保護するためのパッシベーション膜13が形成されている。
本実施の形態における有機EL表示装置は、後述するように、製造工程において、効率的に平坦化膜8aや分離膜10aのような有機絶縁膜の水分を除去することができ、有機EL表示装置の内部に、水分が残存することを抑制できる。このため、有機EL層11に水分が到達して、輝度低下などの表示特性が悪化することを抑制できる。
表面に凹凸が形成されていないときの平坦化膜や分離膜などの有機絶縁膜の表面の凹凸は、中心線平均粗さRa(JIS B 0170-1993)が、略0.3nm以上略0.5nm以下である。本実施の形態における有機絶縁膜の表面に形成した凹凸は、この表面粗さに対して桁違いに大きな粗さの凹凸が形成されている。
図3から図11に、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の工程図を示す。図3から図11は、それぞれの工程における概略断面図である。
図3は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。基板としてのガラス基板1の表面にソース・ドレイン領域5を含むTFT2を形成する。それぞれの画素に対応するようにTFT2を配列して形成する。ここで、基板としてはガラス基板に限られず、任意の基板を用いることができる。たとえばシリコン基板やプラスチック基板、または表面に膜が形成された基板を用いてもよい。
次に、ガラス基板1の上側に、TFT2を覆うように無機絶縁膜3を形成する。本実施の形態においては無機絶縁膜3として、酸化シリコン(SiO2)膜を形成する。膜厚は、500nmに形成した。無機絶縁膜の成膜条件としては、たとえばSiH4(シラン)を30sccm、O2(酸素)を100sccmおよびHe(ヘリウム)を1000sccmで反応室に導入する。成膜圧力100Pa、成膜温度220℃および高周波電力0.8kWの条件で成膜を行なった。
次に、無機絶縁膜3を貫通するように、写真製版法により配線孔4を形成する。配線孔4は、TFT2のソース・ドレイン領域5に到達するように形成する。
次に、無機絶縁膜3の表面に3層構造よりなるソース・ドレイン配線16を成膜する。ソース・ドレイン配線16を写真製版工程にてパターンニングする。ソース・ドレイン配線16は、たとえば、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、モリブデン膜、アルミニウム膜およびモリブデン膜を連続で成膜する。ソース・ドレイン配線16を配線孔4に配置することにより、ソース・ドレイン配線16がソース・ドレイン領域5に接続される。
ソース・ドレイン配線16としては、抵抗が低い導電体であれば、任意の材料を用いることができる。たとえば、Al(アルミニウム)、Cr(クロム)、W(タングステン)またはMo(モリブデン)等の材料を単層で、または積層して形成することができる。矢印91に示す表示領域の外側の領域においては、配線46を形成する。
次に、無機絶縁膜3の表面に、ソース・ドレイン配線16を覆うように保護膜6を形成する。本実施の形態における保護膜6は、窒化膜(Si34)である。本実施の形態における保護膜6は、膜厚は300nmとなるように成膜した。本実施の形態における保護膜6の成膜においては、SiH4(シラン)30sccm、NH3(アンモニア)30sccm、N2(窒素)1000sccmを反応室に導入する。成膜圧力130Pa、成膜温度220℃および高周波電力1.0kWの条件で成膜を行なう。
次に、写真製版法により、保護膜6にソース・ドレイン配線16の一部を露出するように貫通孔7を形成する。保護膜6の表面には、これまでの製造工程で段差が生じている。
図4は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図である。次に、保護膜6の表面の段差を平坦化するための平坦化膜8aを形成する平坦化膜形成工程を行なう。
本実施の形態においては、平坦化膜8aの形成に、第1の感光性材料として感光性アクリル系樹脂材料を用いている。平坦化膜8aの表面が十分に平坦なるように、感光性アクリル系樹脂をスピンコート法で略1500nm以上略2000nm以下の膜厚となるように表面全体に塗布する。次に、温度が90℃の環境下で10分間のプリベーク処理を行なう。
本実施の形態においては、平坦化膜として感光性アクリル系樹脂を用いたが、この形態に限られず、感光性ポリイミド材料等の他の有機絶縁膜を用いても良い。また、本実施の形態においては、保護膜の上側に樹脂をスピンコート法で配置したが、この形態に限られず、スリットスピン塗布法、ロール塗布法、またはスプレー法などの任意の方法を採用することができる。
次に、フォトマスク21を用いて露光する第1露光工程を行なう。フォトマスク21は、平坦化膜に接続孔を形成するためのマスクである。フォトマスク21は、開口部21aを有する。開口部21aは、矢印90に示す表示領域に対応する領域に形成されている。開口部21aは、後に形成する平坦化膜8aの接続孔に対応するように形成されている。
開口部21aが保護膜6の貫通孔7とほぼ同じ位置になるようにフォトマスク21を配置して露光を行なう。この第1露光工程は、完全露光である。ここで、本発明において、完全露光とは、露光を行なう膜の厚さ方向全体に対して、ある一定量の現像時間で完全に被露光物が除去されるように露光を行なうことをいう。平坦化膜8aには、完全露光部41が形成される。完全露光部41は、平坦化膜8aの厚さ方向全体に形成されている。たとえば、アクリル系樹脂材料を含む1500nmの厚さの平坦化膜の完全露光を行なう条件としては、ランプ露光量が280mJ/cm2が最適であった。
図5は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第3工程説明図である。次に、第1露光工程に引き続いて現像を行なわないで、第2露光工程を行なう。第2露光工程においては、フォトマスク22を用いて露光を行なう。フォトマスク22は、平坦化膜8aの表面に第1の凹凸を形成するためのマスクである。フォトマスク22は、開口部22aを有する。開口部22aは、矢印91に示す表示領域の外側の領域に対応する領域に形成されている。
フォトマスク22には、たとえば、一辺の長さが4μm以上8μm以下の正方形の複数の開口部22aが形成されている。凹凸を形成するためのフォトマスクの開口部としては、この形態に限られず、任意の平面形状および大きさのものを採用することができる。たとえば、フォトマスクの開口部は、4μm以上8μm以下の半径を有する円形に形成されていても構わない。
第2露光工程においては、表示領域の外側の領域において、少なくとも一部の表面に不完全露光を行なって、不完全露光部42を形成する。平坦化膜8aのうち、平坦化膜パターンを最終形状として残さない領域に不完全露光を行なう。または、平坦化膜の接続孔を形成する領域の外側の領域において、不完全露光を行なう。
ここで、本発明において、不完全露光とは、露光を行なう膜の厚さ方向に、被露光部の現像液に対する溶解レートを変化させて(減少させて)、ある一定の現像時間で完全に被露光物が除去されないように露光を行なうことをいう。本実施の形態においては、深さ方向における感光性材料の分解を低下させて、現像したときに貫通しないように制限した露光方法を示す。
第2露光工程においては、不完全露光条件としてランプ露光量を80mJ/cm2とした。この露光条件で露光を行なうことにより、不完全露光部42を表面から略450nmの深さまで凹形状に形成した。
図6は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第4工程説明図である。次に、平坦化膜8aの現像を行なうことにより、平坦化膜8aに形成した完全露光部41および不完全露光部42を除去する。平坦化膜8aに接続孔15が形成される。平坦化膜8aの表面にクレータ状の凹部45を形成することができる。凹部45を複数形成することにより、平坦化膜8aの表面の一部に凹凸を形成することができる。
本実施の形態においては、凹部45を形成するための第2露光工程において、不完全露光を行なっている。完全露光を行った場合には、平坦化膜8aの下の配線46と平坦化膜8aを覆う陰極12とが短絡する。または、不完全露光においても露光量が多いと、配線46と陰極12との距離が短くなって容量増加を招いてしまい、配線46において配線遅延を引き起こしたりする場合がある。配線遅延を引き起こさない為には配線46と陰極12との間の平坦化膜8aの膜厚が1000nm以上であることが好ましい。
本実施の形態においては、凹部45の最深部と保護膜6との距離は1000nm以上である。すなわち、凹部45が形成されている領域においても平坦化膜8aの膜厚が1000nm以上存在する。このため短絡や配線遅延の問題を回避することができる。
次に、雰囲気温度が220℃で、1時間のキュアベーク処理を行なう。キュアベーク処理を行なうことにより、余分な溶剤を除去する。また、樹脂材料の架橋反応を促進して平坦化膜を焼き固める。このキュアベーク処理においては、写真製版工程中に吸収した水分を脱水する効果がある。本実施の形態においては、平坦化膜の表面に凹凸が形成されている。このため、水分を放出するための表面が大きくなって、脱水に必要な時間を短縮することができる。
図7は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第5工程説明図である。次に、第1電極としての画素電極を形成する画素電極形成工程を行なう。画素電極としての陽極9を平坦化膜8aの表面に形成する。
初めに、陽極9を接続孔15および貫通孔7の表面に形成する。陽極9は、接続孔15および貫通孔7を介してソース・ドレイン配線16に電気的に接続される。
本実施の形態においては、Mo(モリブデン)を材料としてDCマグネトロンスパッタ法により陽極9を成膜する。ターゲットとしてはMoターゲットを用いて、Ar(アルゴン)ガスによりスパッタリングを行なう。スパッタ条件は、Arガス100sccm、圧力0.14Pa、電力1.0Kwおよび温度100℃で行なった。陽極9を、膜厚100nmで形成した。
陽極9の膜厚については、反射率を十分に得るために50nm以上が好ましい。一方で、膜厚が厚くなりすぎると膜の表面に突起が発生して平坦性が悪くなるために100nm以下が好ましい。
本実施の形態においては、陽極をMo(モリブデン)で形成したが、この形態に限られず、Cr(クロム)、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Pd(パラジウム)、またはその他の金属でも構わない。また、ボトムエミッション型の表示装置であれば、陽極は透明導電膜を選択する。透明導電膜としては、たとえば、ITO(インジウム錫酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)またはZnO(亜鉛酸化物)などを用いることができる。
次に、写真製版工程とエッチング工程を経てパターニングを行なうことにより分離部9bを形成する。分離部9bを形成して、それぞれの画素ごとに陽極9を分離する。まず、写真製版工法により所望のパターンのレジスト膜を形成する。リン酸、硝酸および酢酸を混合したエッチング液を用いてエッチングを行なう。エッチングの後は、10分間の水洗を行ってエッチング液を十分洗い流す。次に、レジスト剥離液を用いて不必要となったレジスト膜を除去する。次に、水洗を行なって画素電極としての陽極9を形成する。この画素電極形成工程では何度も液体を用いるウエット工程があるため、平坦化膜8aは多量の水を吸収する。
図8は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第6工程説明図である。次に、平坦化膜8aの表面に形成されたそれぞれの画素ごとの陽極9の周囲に画素分離膜としての分離膜10aを形成する。本実施の形態においては、第2の感光性材料としての感光性ポリイミド材料を用いている。まず、スピンコート法により、陽極9および平坦化膜8aの全体を覆うように、略1500nmの膜厚で感光性ポリイミド材料を配置する。
本実施の形態においては、分離膜を形成するための材料として、感光性ポリイミド材料を用いているが、この形態に限られず、たとえば、感光性アクリル系樹脂材料を用いてもよい。感光性樹脂の配置においては、スピンコート法に限られず、スリットスピン塗布法、ロール塗布法またはスプレー法などの任意の方法を採用することができる。次に、プリベーク処理を120℃の温度で2分間行なう。
次に、フォトマスク23を用いて、第3の露光工程を行なう。フォトマスク23は、分離膜に有機EL層を配置する開口部を形成するためのマスクである。平坦化膜8aの平坦な表面のうち陽極9が配置されている領域に開口部を形成するように、分離膜10aに対して完全露光を行なう。完全露光を行なうことにより完全露光部43を形成する。膜厚が1500nmの感光性ポリイミド材料の完全露光条件としては、ランプ露光量340mJ/cm2が最適であった。
図12に、分離膜に開口部を形成するためのフォトマスクの概略平面図を示す。フォトマスク23は、複数の開口部23aを有する。開口部23aは、それぞれの画素に対応して形成されている。本実施の形態における開口部23aは、平面形状が四角形に形成されている。
図8および図12を参照して、矢印91に示す表示領域の外側の領域においては、完全露光が行なわれるように開口部23aが形成されている。フォトマスク23は、表示領域の外側の領域を遮光しないように小さく形成されていても構わない。
図9は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第7工程説明図である。次に、フォトマスク24を用いて第4露光工程を行なう。フォトマスク24は、分離膜の表面に第2の凹凸を形成するためのマスクである。第4露光工程においては、分離膜10aの表面に凹凸を形成するための不完全露光を行なう。不完全露光を行なうことにより、分離膜10aの頂面に不完全露光部44を形成する。
本実施の形態における第4露光工程は、現像の前に行なう。不完全露光を行なうことにより不完全露光部44を形成する。本実施の形態においては、分離膜10aのスロープ部51となる端部を避けた領域に不完全露光部44を形成する。本実施の形態においては、分離膜10aのスロープ部51となる領域よりも内側の領域に不完全露光部44を形成する。
図13に、分離膜の表面に凹凸を形成するためのフォトマスクの概略平面図を示す。フォトマスク24は、複数の開口部24aを有する。複数の開口部24aは、互いに離れて形成されている。開口部24aは、それぞれの画素同士の間の領域に形成されている。本実施の形態におけるフォトマスク24には、たとえば、一辺の長さが略4μm以上略8μm以下の正方形の開口部24aが形成されている。
有機絶縁膜の表面に凹凸を形成するためのフォトマスクとしては、この形態に限られず、任意の平面形状および大きさの開口部を有するものを採用することができる。たとえば、フォトマスクの開口部は、略4μm以上略8μm以下の半径を有する円形に形成されていても構わない。
本実施の形態における不完全露光条件としては、ランプ露光量を280mJ/cm2とした。この露光条件で露光を行なうことにより、分離膜10aの下に存在する平坦化膜8aや陽極9に凹部が到達することなく、クレータ状の凹部を形成した。
図9および図13を参照して、フォトマスク24は、矢印91に示す表示領域の外側の領域においては、露光が行なわれないように形成されている。開口部24aは、分離膜10aのうち、完全露光部43を避けた領域に形成されている。
図10は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第8工程説明図である。次に、現像を行なって完全露光部43および不完全露光部44を除去する。
矢印90に示す表示領域においては、表面に凹凸71を有する分離膜10aを形成することができる。凹部47が分離膜10aを貫通しないように形成することができる。この凹部47を形成することにより分離膜10aの上側に形成される陰極12が分離膜10aの下側に形成される陽極9と短絡して、発光不良を引き起こすことを防止できる。
分離膜10aには、画素の領域となる開口部17を形成することができる。分離膜10aの端部には、スロープ部51を形成することができる。矢印91に示す表示領域の外側の領域においては、表面に凹凸61を有する平坦化膜8aが露出している。
次に、温度230℃で1時間のキュアベーク処理を行なうことにより余分な溶剤を除去する。また、樹脂材料の架橋反応を促進して分離膜10aを焼き固める。このキュアベーク処理においては、写真製版工程中に吸収した水分を脱水する効果がある。
本実施の形態においては、表示領域の外側の平坦化膜8aの表面および表示領域の分離膜10aの表面に凹凸が形成されている。すなわち、有機絶縁膜の表面に凹凸が形成されている。このため、水分を放出するための表面積が大きくなって、脱水に必要な時間を短縮することができる。
次に、オゾン水洗浄を行なって有機残渣を除去する。本実施の形態におけるオゾン水洗浄は、オゾン濃度10〜30ppm、水量20L/分、処理時間2分で行なった。陽極9の露出部である有機EL層の形成部には、陽極をパターニングした時のレジストの残査や分離膜を形成する時の分離膜の残渣が残存する場合がある。有機EL層を形成する陽極9の露出部に残渣のような異物が存在した場合には、その異物のために有機EL層の膜厚が極端に薄くなったり、有機EL層の形成がなされなかったりする。この結果、ダークスポットが生じたり陽極と陰極との短絡が生じたりする。オゾン水洗浄を行なうことにより、これらの異物を除去することができる。
次に、真空加熱チャンバ、有機EL蒸着チャンバ、陰極成膜チャンバおよびパッシベーション成膜チャンバを備えた装置に基板を配置する。本実施の形態においては、真空雰囲気中での加熱脱水を行なう。この後に、有機EL層の蒸着、陰極の形成、パッシベーション膜の成膜を連続で行なう。本実施の形態におけるそれぞれのチャンバは、搬送チャンバで連結されており、真空雰囲気中で装置を搬送することが可能である。
まず、これまでの製造過程で平坦化膜と分離膜などの有機絶縁膜に残存する水分を除去するための予備加熱工程を行なう。本実施の形態における予備加熱工程は、真空加熱チャンバを用いて行なう。予備加熱工程においては、200℃の条件で1時間装置を加熱する。
予備加熱工程においては、水分が真空加熱チャンバ内に放出されるために、真空加熱チャンバの真空度は悪くなる。本実施の形態においては、真空加熱チャンバのアイドリング時の到達真空度は、略5×10-7Paであった。加熱を開始することにより真空度が悪化する。しかし、1時間後の真空加熱チャンバの真空度は、アイドリング時の到達真空度と同じとなった。この結果より、予備加熱工程で十分な水分除去が行なわれたことが分かる。
ここで、後述する比較例として平坦化膜の表面および分離膜の表面に凹凸を形成していない装置を用いて同様の試験を行なった。すなわち、平坦化膜および分離膜の表面の全体が平坦な装置を製造して、この装置に対して、同様の予備加熱工程を実施した。この結果、200℃の温度で2時間加熱を行なっても真空度が略2×10-6Paまでしか下がらなかった。比較例としての装置では、2時間の予備加熱を行なっても完全な水分除去に到っていないことが分かる。
図10を参照して、平坦化膜8aおよび分離膜10aに含まれる水分は、矢印81に示すように、平坦化膜8aおよび分離膜10aの内部を進行する。水分は、主に平坦化膜8aおよび分離膜10aの露出している表面から放出される。
矢印90に示す表示領域では、平坦化膜または分離膜に含有されている水分を外部へ放出する主な境界は分離膜10aの表面になる。また、矢印91に示す表示領域の外側の領域では、本実施の形態のように分離膜が被膜されていない場合には、平坦化膜8aの表面が外部へ水分を放出する主な境界となる。
本実施の形態においては、平坦化膜および分離膜の表面に凹凸が形成されているために、脱水工程において水分を放出するための表面積が大きくなる。このため、短い時間で十分な脱水を行なうことができる。また、有機EL表示装置の内部に残存する水分を十分に除去することができ、輝度の劣化が無く信頼性の高い有機EL表示装置を提供することができる。特に、表示領域の外周部の表示特性の劣化を防止することができる。
図11は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第9工程説明図である。次に、真空加熱チャンバに接続されている搬送チャンバを経由して、有機EL蒸着チャンバに装置を搬送する。分離膜10aの開口部に露出した陽極9の表面に有機EL層11を形成する。有機EL層11は、たとえばマスク蒸着法により成膜する。
有機EL層11の各層は真空状態を保持したまま成膜される。本実施の形態における有機EL層11は、正孔輸送層、発光層、および電子注入層をこの順に成膜する。本実施の形態においては、正孔輸送層としてビス[(N−ナフチル)−N−フェニル]ベンジジン(α−NPD)層を厚さ40nm、発光層として8−キノリノールアルミニウム錯体(Alq)層を厚さ30nm、電子注入層としてバソクプロイン層を厚さ50nmでそれぞれ連続的に成膜した。有機EL層11としては、この形態に限られず、任意の有機EL層を形成することができる。
次に、有機EL蒸着チャンバに接続されている搬送チャンバを経由して、装置を陰極成膜チャンバに搬送する。陰極成膜チャンバにて、少なくとも表示領域の全体を覆うように陰極12を形成する。陰極12を形成することにより、有機EL素子が構成される。
本実施の形態における陰極12としては、MgAg膜を真空蒸着法により10nmの厚さで形成して、さらにその表面にITO(Indium Tin Oxide)膜をスパッタ法により60nmの厚さで成膜した。
真空蒸着法においては、真空度10-5Paの条件下にて抵抗加熱方式により蒸着を行なった。MgAg膜はスパッタ法などによって成膜を行なっても構わない。
ITO膜の形成におけるスパッタ条件は、Ar(アルゴン)ガス50sccm、O2(酸素)1sccm、圧力0.1Pa、電力0.42kW、温度23℃で形成した。本実施の形態における透明導電膜は、ITO膜を形成したが、この形態に限られず、IZO(Indium Zinc Oxide)膜等の他の透明導電膜を形成しても構わない。
次に、陰極成膜チャンバに接続されている搬送チャンバを経由して、装置をパッシベーション成膜チャンバに搬送する。パッシベーション成膜チャンバにて、表面全体を覆うようにパッシベーション膜13を形成する。
本実施の形態においては、プラズマCVD法によりパッシベーション膜13を成膜する。成膜条件としては、材料ガスとしてSiH4を30sccm、N2Oを200sccm、Heを500sccmの流量で流す。高周波電力100W、圧力1.0Torr(0.133kPa)、チャンバ内温度120℃の条件で、SiONを膜厚3000nmとなるように形成した。
本実施の形態においては、有機絶縁膜の水分を十分に除去することにより、信頼性に優れた有機EL表示パネルを製造することができる。さらに、真空雰囲気下でパッシベーション膜まで成膜することにより、信頼性の低下を抑制した有機EL装置を形成することができる。
次に、有機EL素子が形成されている表示領域をガラスで封止する。次に、外部ドライバ等との接続を行なうことにより、有機EL表示装置を製造することができる。
ここで、図14から図17を参照して、本実施の形態における比較例としての有機EL表示装置の製造方法について説明する。図14から図17は、それぞれの工程における概略断面図である。比較例としての有機EL表示装置は、平坦化膜および分離膜の表面に凹凸が形成されずに平坦に形成されている。
図14は、本実施の形態における比較例としての有機EL表示装置の製造方法の第1工程図である。ガラス基板1の表面に有機EL素子を駆動するためのTFT2を形成する。TFT2を覆うようにSiOx等の無機絶縁膜3を形成する。無機絶縁膜3に配線孔4を形成する。無機絶縁膜3の表面にソース・ドレイン配線16を形成する。さらにその上層にSiNx等の保護膜6を形成する。保護膜6に貫通孔7を形成する。貫通孔7は、TFT2のドレイン領域に接続されているソース・ドレイン配線16に対応するように形成する。
次に、表面の段差を平坦化するために、有機絶縁膜からなる平坦化膜8bを形成する。この有機絶縁膜は、スピンコート法で塗布した後、保護膜と同様にTFT2のドレイン領域に接続されているソース・ドレイン配線16の一部を露出する開口を形成するように露光および現像処理を行なう。現像処理後に大気下でキュアベーク処理を行って、内部に含有される有機溶剤を除去して焼き固める。この時に、現像過程で吸収した水分がある程度除去される。
図15は、本実施の形態における比較例としての有機EL表示装置の製造方法の第2工程図である。次に、平坦化膜8bの表面に陽極9をスパッタ法で成膜した後にエッチング工程により分離部9bを形成するパターニングを行なう。陽極9は、分離部9bにより画素ごとに分離される。陽極9を形成する工程では、エッチング工程、レジストの剥離工程、水洗工程等のウエット処理があり、平坦化膜8bが水分に直接的に曝されるため、平坦化膜8bは、矢印82に示すように大量の水分を吸収する。
図16は、本実施の形態における比較例としての有機EL表示装置の製造方法の第3工程図である。次に、陽極9の端部の周りに有機絶縁膜からなる分離膜10bを形成する。分離膜10bの形成においては、有機絶縁膜材料をスピンコート法で塗布した後、陽極9の一部を露出するようにパターニングを行なう。パターニングは、露光および現像を含む写真製版法により行なう。
次に、大気雰囲気下でキュアベーク処理を行って、内部に含有される有機溶剤を除去して焼き固める。この分離膜10bのキュアベーク処理において、吸収した水分がある程度除去される。
その後、陽極9上のパーティクル等の異物を除去するために、水洗を基本とした洗浄工程を行なう。この洗浄工程においては、矢印83に示すように、分離膜10bが水分を大量に吸収する。
この後に、有機EL層の形成、陰極の形成および各種の封止などを行なって、有機EL表示装置を製造する。
比較例としての有機EL表示装置においては、内部に残存する水分が有機EL層に到達して、表示領域の周縁部からのダーク領域が成長する不具合が顕著に認められた。
図17は、本実施の形態における比較例としての有機EL表示装置において、有機絶縁膜が水分を放出するときの概略断面図である。平坦化膜8bや分離膜10bの内部に存在する水分は、矢印81に示すように、平坦化膜8bおよび分離膜10bの内部を伝って移動する。
特に、平坦化膜8bにおいては、直上の陽極9をパターニングする時のウエット処理により、大量の水分を吸収する。この水分を熱処理で脱水しようと試みた場合、陽極9が水分の拡散の妨げとなって、十分な脱水効果を得ることができなかった。
これに対して、本実施の形態における有機EL装置は、平坦化膜または分離膜の少なくとも一方の表面に凹凸を形成することにより、水分の放出面積が大きくなって十分な脱水効果を得ることができる。
図18に、本実施の形態における有機EL表示装置の分離膜の端部の概略断面図を示す。本実施の形態における分離膜10aは、断面形状がほぼ台形に形成されている。分離膜10aは、端部に膜厚が徐々に減少するように形成されたスロープ部51を有する。分離膜10aの表面に形成されている凹凸は、端部を避けた位置に形成されている。本実施の形態における凹凸は、スロープ部51を避けた領域に形成されている。分離膜10aの表面の凹凸は、断面形状の台形の頂面に形成されている。
分離膜10aは、有機EL層11をマスク蒸着する際のマスクの台座としての機能を有する。陽極9の端部を覆うように形成する分離膜10aは、先端部52において、それぞれの画素を区画する機能を有する。また、先端部52は、陽極9と陰極12の短絡を防止する機能を有する。
図19に、本実施の形態における他の比較例としての有機EL表示装置の分離膜の端部の概略断面図を示す。他の比較例の有機EL表示装置は、平坦化膜8cおよび分離膜10cを有する。分離膜10cは、断面形状が略台形に形成されている。分離膜10cは、スロープ部51を有する。分離膜10cは表面全体に凹凸が形成されている。表面の凹凸は、分離膜10cの頂面に加えてスロープ部51にも形成されている。凹凸は、分離膜10cの先端部52にも形成されている。
有機EL層11を形成する工程においては、たとえば、直進性の高いEL蒸着を行なう。分離膜10cのスロープ部51に凹凸が形成されていると、蒸着される分子が分離膜10cの凹凸の表面のほぼ法線方向からではなくて、凹凸の表面の斜め方向から入射することになる。極端な場合には、分離膜10cの凹凸により、蒸着の陰となる部分が生じる。
この結果、分離膜10cの先端部52に被膜される有機EL層11の膜厚が極端に薄くなったり途切れたりする。このため、陽極9と陰極12との距離が減少して電界が高くなって放電破壊を起こしたりする。または、陽極9と陰極12とが接触することによりショートモード故障が発生する。この画素においては、有機EL層よりも短絡した箇所において優先的に電流が流れるために、非点灯画素になる。表示装置においては非点灯の点欠陥が生じる。
したがって、分離膜はスロープ部の表面に凹凸を有しないことが好ましい。分離膜は、内部へ向かうにつれて緩やかなスロープ部を有することが好ましい。特に、分離膜の先端部に凹凸を有しないことが好ましい。この構成により、分離膜の先端部での有機EL層の被膜性が向上して放電破壊や短絡等を抑制することができる。
本実施の形態における有機絶縁膜の水分を除去するための予備加熱工程は、画素電極の表面を洗浄するオゾン水洗浄の後に行なったが、この形態に限られず、湿式の処理が完了した後から有機EL層を形成する工程の前までに行なうことができる。
たとえば、画素電極の表面の不純物を除去するために、UV−O3処理やO2プラズマ処理等のドライ洗浄を行なう場合には、これらの工程の前に予備加熱工程を行なっても構わない。UV−O3処理としては、たとえば、UV(紫外線)の照度26μW/cm2、乾燥空気1000sccm、圧力100Torr(13.3kPa)の条件で4分間の処理を行なう。また、O2プラズマ処理としては、たとえば、O2800sccm、圧力400Pa、高周波電力100Wの条件で30秒間行なう。
予備加熱工程から有機EL層を形成する工程までの搬送においては、吸湿を避けるために大気を避けて行なうことが好ましい。たとえば、外気と隔離された搬送チャンバ内を通すことにより搬送を行なうことが好ましい。
本実施の形態における平坦化膜の表面に形成する凹凸は、表示領域の外側の領域の全てに形成されているが、この形態に限られず、表示領域の外側の領域の少なくとも一部に形成されていればよい。また、分離膜の表面に形成する凹凸は、複数の分離膜のうち少なくとも一部の分離膜に形成されていればよい。
本実施の形態においては、写真製版工法により、有機絶縁膜の表面に凹凸を形成したが、この形態に限られず、任意の方法で表面に凹凸を形成することができる。たとえば、研磨布を用いることにより、機械的に有機絶縁膜の表面に凹凸を形成しても構わない。
(実施の形態2)
図20から図22を参照して、本発明に基づく実施の形態2における有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法について説明する。
本実施の形態における有機EL表示装置は、表示領域の外側の領域において、平坦化膜の表面に第1の凹凸が形成されていることは、実施の形態1と同様である。また、表示領域において、分離膜の頂面に第2の凹凸が形成されていることも実施の形態1と同様である。本実施の形態においては、プラズマ処理法により分離膜の表面に第2の凹凸を形成する。プラズマ処理法により形成された凹凸は不規則であり、不規則な大きさの凹部と凸部が並んでいる。
図20から図22を参照して、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法について説明する。図20から図22は、それぞれの工程における概略断面図である。
図20は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第1工程図である。ガラス基板1の上側に、TFT2、無機絶縁膜3および平坦化膜8dを形成する。平坦化膜8dのうち、矢印91に示す表示領域の外側の領域において、表面に凹凸61を形成する。凹凸61は、写真製版法により形成する。平坦化膜8dの表面に、それぞれの画素に対応するように陽極9を形成する。
次に、本実施の形態においては、分離膜を形成する工程を行なう。本実施の形態においては、第2の感光性材料として、感光性ポリイミド材料を用いる。分離膜10dをスピンコート法により略2000nmの膜厚となるように表面全体に配置する。
本実施の形態においては、分離膜10dを実施の形態1よりも厚く形成している。これは、後に行なうプラズマ処理により減少する膜厚分を考慮したものである。次に、プリベーク処理を、温度120℃の条件で2分間行なう。
次に、第1のプラズマ処理工程を行なう。第1のプラズマ処理工程においては、分離膜10dの表面全体にプラズマ処理を行なう。本実施の形態における第1のプラズマ処理工程においては、O2プラズマによるドライエッチングを行なう。
本実施の形態においては、現像およびキュアベーク処理の前に、プラズマ処理を行なうため、プラズマが発する光により分離膜が感光する場合がある。本実施の形態においては、処理を行なう部位から離れた位置でプラズマを発生させ、活性種を搬送して被処理物の処理を行なうリモートプラズマ方式により処理を行なっている。
プラズマ処理法として、リモートプラズマ方式を採用することにより、感光性膜の感光を防止することができる。分離膜のパターニングを行なうときに、写真製版工法を用いることができて、容易にパターニングを行なうことができる。
本実施の形態においては、高周波導波管の内部に、酸素を通すことにより酸素のラジカルを生成する。このラジカルを、チャンバに導入することによりエッチングを行なっている。本実施の形態においては、高周波電力4000Wで高周波を印加した導波管の内部に石英管を配置した。石英管は、導波管の延びる方向に垂直な方向に延びるように配置した。石英管にO2を2.0L/分の流量で流すことにより、導板管内で酸素ラジカルが生成される。
次に、装置を配置したチャンバに、生成された酸素ラジカルを導入して、600秒間のエッチング処理を行なった。図20を参照して、分離膜10dの厚さが薄くなるとともに、表面に凹凸72が形成される。分離膜10dの表面全体に、凹凸72が形成される。本実施の形態においては、第1のプラズマ処理を行なうことにより、分離膜10dとしてのポリイミド膜の膜厚が略1500nmになった。
本実施の形態においては、AFM(Atomic Force Microscopy)を用いて、分離膜10dの表面の、1μm2の範囲を測定したときに、中心線平均粗さRaが、略70nmであった。
本実施の形態における第1のプラズマ処理工程においては、プラズマ処理を行なうドライエッチングガスとしてO2を用いたが、この形態に限られず、たとえば、CF4、NF3、またはC26などを用いても、同様の処理を行なうことができる。
図21に、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図を示す。次に、写真製版工法により、分離膜のパターニングを行なう。開口部23aを有するフォトマスク23を用いて露光を行なう。開口部23aは、画素の部分を露光するように形成されている。開口部23aを通して露光を行なうことにより、完全露光部49が形成される。
図22に、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第3工程説明図を示す。次に、現像工程を行なう。現像を行なうことによって、完全露光部49が除去されて、断面形状がほぼ台形の分離膜10dが形成される。分離膜10dは、端部にスロープ部51を有する。スロープ部51は、表面に凹凸が形成されておらず、滑らかな曲面状に形成されている。
この後に、たとえば、230℃の雰囲気下で、1時間のキュアベーク処理を行なう。キュアベーク工程により、溶剤を除去してポリイミドのイミド化を促進して、分離膜10dを焼き固める。
次に、予備加熱工程を行なう。予備加熱工程を行なうことにより、有機EL表示装置の内部に残存する水分を十分に除去することができる。本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法においても、分離膜10dの頂面に凹凸72が形成されているために、水分の放出面積を大きくすることができ、平坦化膜や分離膜に含有されている水分を十分に除去することができる。
本実施の形態における分離膜の表面に形成された凹凸は、1μm2当たりの中心線平均粗さRaが70nmであった。キュアベーク工程や予備加熱工程などの加熱工程において、水分を蒸発させるために分離膜の表面積は大きい方が好ましい。したがって、分離膜の表面に形成する凹凸は、平均線中心粗さRaが大きいほど好ましい。
しかしながら、表面の凹凸を大きくし過ぎると、分離膜の表面に配置される陰極に局所的な断線が生じて、陰極の配線抵抗が高くなる。配線抵抗が高くなることにより、表示領域の外周から内部に向かって生じる電圧降下が顕著になる。この結果、表示領域の内部に向かうほど輝度が低下するいわゆるシェーディング問題が生じる。または、陰極に断線が生じることにより非点灯の画素が発現する。
本実施の形態における試験においては、1μm2当たりの中心線平均粗さRaが略90nmを超えると、シェーディング問題が発生したり、部分的な非発光領域が生じたりした。また、有機EL表示装置の表示性能が不安定であった。これに対して、1μm2当たりの中心線平均粗さRaを80nm以下にすることによって、この問題を回避することができた。
このように、分離膜の表面に形成する凹凸は、ある程度小さい方が好ましく、1μm2当たりの中心線平均粗さRaは略80nm以下が好ましい。この構成により、陰極の配線抵抗の上昇や断線などを抑制することができる。
有機絶縁膜の表面に形成される凹凸の大きさを制御する方法としては、たとえば、プラズマ処理時間を所定時間の範囲内にすることにより行なう。プラズマ処理の処理時間を長くすることにより、凹凸は大きくなる。したがって、プラズマ処理を行なう時間と、形成される凹凸の大きさとの関係を予め調べておき、プラズマ処理を行なう時間を所定の範囲内にすることにより、最適な大きさの凹凸を形成することができる。
本実施の形態においては、リモートプラズマ方式を用いて、有機絶縁膜を形成するための感光性材料の表面に凹凸を形成しているが、この形態に限られず、プラズマを直接照射する方法によって感光性材料の表面に凹凸を形成しても構わない。プラズマを直接的に照射する場合には、プラズマ処理を行なうときに感光性膜の感光を抑えるプラズマ条件を選定して、さらに、感光性材料として樹脂組成物の種類が選定されたものを用いることが好ましい。
その他の構成、作用、効果および製造方法については、実施の形態1と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
(実施の形態3)
図23から図25を参照して、本発明に基づく実施の形態3における有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法について説明する。本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法においては、平坦化膜および分離膜の表面に形成する凹凸の形成方法が実施の形態1と異なる。本実施の形態においては、分離膜のパターニングを行なった後に、平坦化膜および分離膜の表面に凹凸を形成するためのプラズマ処理を行なう。
図23および図24は、本実施の形態におけるそれぞれの製造工程の概略断面図である。図23は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。矢印91に示す表示領域の外側の領域においては、平坦化膜8eの表面に凹凸61を形成する。凹凸61は、写真製版工法により複数の凹部45を形成することによって行なう。矢印90に示す表示領域においては、平坦化膜8eの表面に陽極9を形成する。
次に、画素分離膜としての分離膜10eを形成するために、第2の感光性材料として感光性ポリイミド材料をスピンコート法により略1500nmの膜厚で表面全体に配置する。プリベーク処理を120℃の温度で2分間行なう。
次に、それぞれの画素に対応するように開口部23aを有するフォトマスク23を用いて露光を行なう(図12参照)。この後に、現像を行なって、画素の領域に対応する部分に開口部17を形成する。分離膜10eは、断面形状が台形に形成されている。
次に、230℃の温度で1時間のポストベークを行なう。分離膜10eを焼き固める。本実施の形態においては、この段階で分離膜10eの表面に凹凸は形成されていない。
次に、本実施の形態におけるプラズマ処理としての第2のプラズマ処理工程を行なう。第2のプラズマ処理工程は、有機絶縁膜の現像を行なった後に行なう。第2のプラズマ処理工程においては、ドライエッチングを行なう。
図25に、本実施の形態におけるプラズマ処理工程にて用いるシャドーマスクの概略平面図を示す。シャドーマスク25は、有機EL層となる領域を覆うように形成されている。シャドーマスク25は、分離膜のスロープ部を覆うように形成されている。シャドーマスク25は、それぞれの画素同士の間の領域を開口するように形成されている。
図24に、本実施の形態における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図を示す。図24は、本実施の形態におけるプラズマ処理工程を行なっているときの概略断面図である。
シャドーマスク25の開口部25aは、分離膜10eに対応するように形成されている。本実施の形態においては、シャドーマスク25を分離膜10eに当接させる。開口部25aが、分離膜10eに当接する。この状態で、矢印84に示すように、プラズマの活性種を照射することによって、分離膜10eの表面に凹凸73を形成する。分離膜10eの頂面に凹凸73を形成する。凹凸73は、スロープ部51を避けた領域に形成される。
また、矢印91に示す表示領域の外側の領域において、平坦化膜8eの表面に凹凸62を形成する。凹凸62は、写真製版工法により形成された凹凸の表面に、さらに、プラズマ処理を行なうことによって形成された凹凸である。
第2のプラズマ処理工程におけるドライエッチングの条件としては、O2が200sccm、Heが200sccmで、高周波電力が300W、圧力が70Pa、チャンバ内の温度が23℃の条件下で、200秒間の処理を行なった。
このように、矢印90に示す表示領域において、分離膜10eの表面に凹凸73を形成することができ、分離膜10eの表面積を大きくすることができる。また、矢印91に示す表示領域の外側の領域において、平坦化膜8eの表面に凹凸62を形成することができ、平坦化膜8eの表面積を大きくすることができる。
次に、予備加熱工程を行なうことにより、内部に含まれている水分を効率的に除去することができる。
本実施の形態においては、分離膜10eの表面に接するように、シャドーマスク25を配置している。この方法により、プラズマによって生じたラジカルおよびイオンなどの活性種を、分離膜10eの頂面に選択的に照射することができる。分離膜10eのスロープ部51よりも、多くの活性種を確実に分離膜10eの頂面に衝突させることができ、スロープ部51に凹凸が形成されることを抑制することができる。
本実施の形態における第2のプラズマ処理工程においては、前述のリモートプラズマ法を用いても、または、直接的にプラズマを照射する方法を採用しても構わない。本実施の形態においては、分離膜のパターン形成が完了しているので直接的なプラズマ法を採用することができる。
分離膜10eの表面に形成する凹凸73としては、1μm2当たりの中心線平均粗さRaが80nm以下になるように形成することが好ましいことは、実施の形態2と同様である。
また、本実施の形態においては、プラズマ処理のドライエッチングガスとして、O2を用いているが、この形態に限られず、CF4、NF3またはC26を用いても同様の凹凸を形成することができる。
また、本実施の形態においては、表示領域の外側の領域において、平坦化膜の表面に写真製版工法を用いて、予め凹凸を形成したが、この形態に限られず、写真製版工法による凹凸を形成せずに、プラズマ処理によって第1の凹凸を形成してもよい。平坦化膜の表面に第1の凹凸が形成される場合においても、表面粗さは1μm2当りの中心線平均荒さRaが80nm以下になるように形成されていることが好ましい。この構成により、表示領域の外側の領域において、表面の陰極の配線抵抗が上昇することを抑制できる。
その他の構成、作用、効果および製造方法については、実施の形態1または2と同様であるのでここでは説明は繰返さない。
(実施の形態4)
図26を参照して、本発明に基づく実施の形態4における有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法について説明する。
本実施の形態における有機EL表示装置は、分離膜の表面に凹凸が形成され、表示領域の外側の領域において、平坦化膜の表面に凹凸が形成されている。本実施の形態においては、平坦化膜および分離膜に対して、写真製版工法により、それぞれ凹凸を形成した後に、さらに平坦化膜および分離膜に対してプラズマ処理を行なって、第1の凹凸および第2の凹凸を形成する。
図26は、本実施の形態における有機EL表示装置の製造工程の概略断面図である。矢印91に示す表示領域の外側の領域において、平坦化膜8fの表面に、写真製版工法により凹凸を形成することは、実施の形態1と同様である。また、矢印90に示す表示領域において、分離膜10fのスロープ部51を避けた領域において凹凸を形成することは、実施の形態1と同様である(図10参照)。
本実施の形態における分離膜10fの形成においては、第2の感光性材料をスピンコート法で略1500nmの膜厚になるように、基板の表面全体に配置する。温度120℃の条件で2分間のプリベーク処理を行なう。分離膜10fに対して有機EL層を配置するための開口部を形成するために完全露光を行なう。分離膜10fの頂面に、凹凸を形成するための不完全露光を行なう。
次に、現像を行なって完全露光および不完全露光で形成された被露光部を除去することにより、頂面に凹凸が形成された分離膜10fを形成する。次に、温度230℃の条件で1時間のポストベーク処理を行なうことにより溶剤を除去する。分離膜10fにおいて、ポリイミドのイミド化を促進して焼き固める。
次に、現像工程の後に、第2のプラズマ処理工程を行なう。第2のプラズマ処理においては、平坦化膜の表面に第1の凹凸および分離膜の表面に第2の凹凸を形成するためのシャドーマスクを用いてプラズマ処理を行なう。第2のプラズマ処理工程においては、画素領域が覆われたシャドーマスクを用いる(図25参照)。
図26を参照して、本実施の形態においては、シャドーマスク25を分離膜10fの頂面に接触させる。表示領域においては、矢印84に示すように、開口部25aを通してプラズマ処理を行なうことにより、分離膜10fの表面に凹凸74を形成する。表示領域の外側の領域においては、平坦化膜8fの表面に凹凸63を形成する。
このように、本実施の形態においては、写真製版工法により分離膜および平坦化膜の表面に凹凸を形成する。さらに、分離膜の現像を行なった後に第2のプラズマ処理工程を行なって凹凸を形成する。本実施の形態における有機EL表示装置および有機EL表示装置の製造方法においても、絶縁膜に水分が残存することを抑制した有機EL表示装置およびその製造方法を提供することができる。
その他の構成、作用、効果および製造方法については、実施の形態1から3のいずれかと同様であるのでここでは説明を繰返さない。
上述のそれぞれの実施の形態においては、分離膜および平坦化膜の両方の表面に凹凸を形成したが、この形態に限られず、分離膜または平坦化膜の一方に凹凸を形成しても構わない。
たとえば、平坦化膜の下に位置する配線をゲート線で代用した装置においては、ゲート線と陰極との間に無機絶縁膜が存在するため、表示領域の外側の領域では平坦化膜を除去することが可能である。このような場合には、分離膜の表面のみに凹凸を形成すればよい。また、分離膜として、水分遮断性の優れた窒化膜のような無機絶縁膜を形成した装置においては、平坦化膜の表面のみに凹凸を形成すればよい。所望の領域に、凹凸を形成するためには、フォトマスクまたはシャドーマスクの開口パターンを変更することで対応することができる。
上述のそれぞれの図において、同一または相当する部分には同一の符号を付している。また、本発明において、上または下などの記載は、鉛直方向の絶対的な上下方向を示すものではなく、それぞれの部位や部材の相対的な位置関係を示すものである。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
実施の形態1における有機EL表示装置の概略断面図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の概略平面図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第4工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第5工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第6工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第7工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第8工程説明図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の製造方法の第9工程説明図である。 実施の形態1における一のフォトマスクの概略平面図である。 実施の形態1における他のフォトマスクの概略平面図である。 実施の形態1における比較例の有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態1における比較例の有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態1における比較例の有機EL表示装置の製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態1における比較例の有機EL表示装置において、有機絶縁膜が水分を放出するときの概略断面図である。 実施の形態1における有機EL表示装置の分離膜の端部の拡大概略断面図である。 実施の形態1における他の比較例としての有機EL表示装置の分離膜の端部の拡大概略断面図である。 実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態2における有機EL表示装置の製造方法の第3工程説明図である。 実施の形態3における有機EL表示装置の製造方法の第1工程説明図である。 実施の形態3における有機EL表示装置の製造方法の第2工程説明図である。 実施の形態3におけるプラズマ処理工程に用いるシャドーマスクの概略平面図である。 実施の形態4における有機EL表示装置の製造方法の工程図である。
符号の説明
1 ガラス基板、2 TFT、3 無機絶縁膜、4 配線孔、5 ソース・ドレイン領域、6 保護膜、7 貫通孔、8a〜8f 平坦化膜、9 陽極、9b 分離部、10a〜10f 分離膜、11 有機EL層、12 陰極、13 パッシベーション膜、15 接続孔(コンタクトホール)、16 ソース・ドレイン配線、17 開口部、21〜24 フォトマスク、21a,22a,23a,24a 開口部、25 シャドーマスク、25a 開口部、30 有機EL表示装置、31 表示領域、32 画素、41,43,49 完全露光部、42,44 不完全露光部、45,47 凹部、46 配線、51 スロープ部、52 先端部、61〜63,71〜74 凹凸、81〜84,90,91,95 矢印。

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の上側に配置された平坦化膜と、
    前記平坦化膜の表面に配置された複数の第1電極と、
    前記第1電極の表面に配置された複数の有機EL層と
    前記第1電極の上側に配置され、互いに隣り合う前記第1電極の端部を覆うように形成された分離膜と
    を備え、
    前記平坦化膜は、複数の前記有機EL層が配置されている領域の外側の領域において、少なくとも一部の表面に第1の凹凸が形成されており、
    前記第1の凹凸の凹部が前記平坦化膜を貫通しないように形成されており、
    前記分離膜の表面の少なくとも一部には第2の凹凸が形成されており、
    前記第2の凹凸の凹部が前記分離膜を貫通しないように形成されている、有機EL表示装置。
  2. 前記平坦化膜は、前記第1の凹凸の凹部の最深部における膜厚が1000nm以上になるように形成されている、請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第1の凹凸は、1μm2当りの中心線平均荒さRaが80nm以下になるように形成されている、請求項1または2に記載の有機EL表示装置。
  4. 前記第2の凹凸は、1μm 2 当りの中心線平均荒さRaが80nm以下になるように形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の有機EL表示装置。
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