JP2009283242A - 有機el表示装置 - Google Patents

有機el表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009283242A
JP2009283242A JP2008133121A JP2008133121A JP2009283242A JP 2009283242 A JP2009283242 A JP 2009283242A JP 2008133121 A JP2008133121 A JP 2008133121A JP 2008133121 A JP2008133121 A JP 2008133121A JP 2009283242 A JP2009283242 A JP 2009283242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protective film
organic
film
display
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008133121A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
Koichi Matsuda
高一 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008133121A priority Critical patent/JP2009283242A/ja
Publication of JP2009283242A publication Critical patent/JP2009283242A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】水分の浸入によって有機EL表示素子の発光特性が劣化することのない、信頼性の高いトップエミッション型の有機EL表示装置を提供する。
【解決手段】基板1上に形成した駆動回路、駆動回路を覆う平坦化膜9、第一電極5と第二電極8に挟持された有機層を備える有機EL表示素子を複数配列した表示部A、表示部Aを覆う樹脂保護膜10、樹脂保護膜10を覆う第一無機保護膜11を備える。駆動回路は、画素回路3及び周辺回路2からなる。平坦化膜9は、表示部Aの周囲の少なくとも一部で分断領域Bによって分断されている。分断領域Bから樹脂保護膜10にかけて第二無機保護膜20を備える。樹脂保護膜10の末端が第二無機保護膜20上に配されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと記述する)を用いた表示装置に関するものであり、詳しくはその封止構造に関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイとして、自発光型デバイスである有機EL表示装置が注目されている。有機EL表示装置の表示部には、第一電極と第二電極とに挟持された有機層を備える有機EL表示素子が複数配列されており、有機EL表示素子が画素として発光し、画像を表示する。有機EL表示素子は、その欠点として水分や酸素に極めて弱いため、外部から水分が浸入すると劣化し、ダークスポットと呼ばれる非発光部を発生してしまう。
外部から有機EL表示素子への水分浸入を防ぐ構成として、図2に示すように、樹脂保護膜10と無機保護膜11とからなる保護膜で有機EL表示素子を覆う構成が開示されている(特許文献1参照)。図2は、特許文献1に記載された有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。特許文献1によると、図2に示すように、樹脂保護膜10は有機EL表示素子及びその周囲の基板の表面を覆い、無機保護膜11は樹脂保護膜10とその縁部及びその周囲の基板表面を覆う。このような構成により、樹脂保護膜10が外部に晒されないため水分が浸入することがなく、有機EL表示素子の劣化を防ぐことができるとしている。
外部から有機EL表示素子への水分浸入を防ぐための他の構成として、表示部の外周に沿って平坦化膜に分断領域を設け、ガラス基板で封止する構成が開示されている(特許文献2参照)。図3は、特許文献2に記載された有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。
特許文献2によると、図3に示すように、トップエミッション型の有機EL表示装置においては、有機EL表示素子と基板との間に設けられた画素回路3の凹凸を平坦化して、積層する膜の断切れを防止するため、樹脂材料からなる平坦化膜9が形成される。平坦化膜9は、周辺回路2を保護する機能も有するため、有機EL表示素子が形成されていない周辺回路2の上にも形成される。周辺回路は表示部の外周の少なくとも一辺に設けられている。このような構成からなる有機EL表示装置において、ガラス基板31で封止した場合には、外部から平坦化膜9を介して水分が有機EL表示素子へ浸入し、有機EL表示素子が劣化するという問題が発生する。特許文献2に記載された技術は、このような問題を解決するため、図3に示すように、表示部Aの外周に沿って平坦化膜9が分断された分断領域Bを形成し、水分の浸入を防ぐとしている。
なお、図2及び図3において、1は基板、2は周辺回路、3は画素回路、4はコンタクトホール、5は第一電極、6は有機層、7は素子分離膜、8は第二電極、9は平坦化膜、10は樹脂保護膜、11は無機保護膜をそれぞれ示す。また、図2及び図3において、30は接着剤、31はガラス基板、Aは表示部、Bは分断領域をそれぞれ示す。
特開2003−282240号公報 特開2005−164818号公報
外部から有機EL表示素子への水分の浸入を防ぐ構成として、樹脂保護膜と無機保護膜とで有機EL素子を保護する構成は、コストや工程が少なく量産に好ましい。ところが、基板の表示部及び周辺回路上に平坦化膜を有するトップエミッション型の有機EL表示装置の全面にこのような保護膜を採用した場合、特許文献1に記載の構成では、平坦化膜を介して外部から有機EL表示素子へ水分が浸入してしまう。
ここで、特許文献2に記載されたように、平坦化膜に分断領域を形成しても、樹脂保護膜の端部が分断領域よりも外側の平坦化膜上に形成されてしまうと、平坦化膜から浸入した水分が樹脂保護膜を介して有機EL表示素子に浸入してしまう。
この問題を解決するためには、樹脂保護膜の端部を分断領域の外周よりも表示部側に形成すればよい。しかし、樹脂保護膜の端部が分断領域の内周よりも表示部側に形成されると、分断領域の内周よりも表示部側に、平坦化膜が無機保護膜で覆われた領域ができる。平坦化膜上には有機EL表示素子作製工程中に異物が付着しやすく、その上に無機保護膜が形成されると欠陥が生ずる場合が多い。無機保護膜に欠陥があると、平坦化膜を介して外部から有機EL表示素子へ水分が浸入してしまう。
そこで、樹脂保護膜の端部を分断領域の外周と内周の間となるように形成すれば、上述した問題は解決できる。しかし、そのためには分断領域の幅を大きくしなければならず、下層の回路・配線を保護することができなくなる。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、水分の浸入によって有機EL表示素子の発光特性が劣化することのない、信頼性の高いトップエミッション型の有機EL表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明者は鋭意研究開発を重ねた結果、次のような手段が最良であることを見出した。すなわち、本発明の有機EL表示装置は、基板、駆動回路、平坦化膜、表示部、樹脂保護膜、第一無機保護膜を備えている。駆動回路は基板上に形成され、平坦化膜は駆動回路を覆うようになっている。また、表示部は、平坦化膜の上に形成され、第一電極と第二電極とに挟持された有機層を備える有機EL表示素子を複数配列したものである。また、樹脂保護膜は表示部を覆い、第一無機保護膜は樹脂保護膜を覆うようになっている。そして、平坦化膜が表示部の周囲の少なくとも一部で分断領域によって分断されている。また、分断領域から樹脂保護膜にかけて第二無機保護膜が備えられており、樹脂保護膜の末端が第二無機保護膜上に配されている。
本発明の有機EL表示装置によれば、樹脂保護膜の端部が分断領域の内周よりも表示部側に形成される場合、平坦化膜上の第一無機保護膜に欠陥が生じても平坦化膜を介して外部から有機EL表示素子へ水分が浸入することがない。したがって、信頼性の高いトップエミッション型の有機EL表示装置を提供することができる。すなわち、分断領域の内周よりも表示部側の平坦化膜が第二無機保護膜で覆われているので、その上に設けられた第一無機保護膜に欠陥が生じたとしても、第二無機保護膜で水分の浸入を遮断することができる。
以下、図面を参照して、本発明の有機EL表示装置の実施形態を、構成要素毎に説明し、さらにその製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置を示す断面図である。有機EL表示装置は、複数の有機EL表示素子が並べられた表示部Aとその周辺部とから構成されている。なお、図1において、1は基板、2は周辺回路、3は画素回路、4はコンタクトホール、5は第一電極、6は有機層、7は素子分離膜、8は第二電極、9は平坦化膜、10は樹脂保護膜、11は第一無機保護膜をそれぞれ示す。また、図1において、20は第二無機保護膜、Aは表示部、Bは分断領域をそれぞれ示す。
<基板>
ガラス等の絶縁性基板上に駆動回路を形成し、基板1として用いる。駆動回路は、有機EL表示素子を駆動するための画素回路3と、画素回路3を駆動するための周辺回路2からなり、画素回路3と周辺回路2は配線(不図示)で電気的に繋がっている。ここでは、画素回路3として、多結晶シリコン(以下p−Siと記述する)、あるいは非晶質シリコン(以下a―Siと記述する)等からなるTFTを備えるアクティブマトリクス回路を用いる。
<平坦化膜>
駆動回路の表面には、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料からなる平坦化膜9を形成する。平坦化膜9は、駆動回路による基板表面の凹凸を平坦化して、積層する膜の断切れを防止するとともに、平坦化膜9や電極等のエッチング工程から駆動回路を保護する役割を担っている。
平坦化膜9を分断する分断領域Bは、表示部Aの周囲の少なくとも一部を分断するように形成される。具体的には、分断領域Bは、表示部Aの周囲であって、かつ駆動回路の設けられていない領域に形成する。例えば画素回路3と、周辺回路2との間に分断領域Bを形成するとよい。分断領域Bは、平坦化膜9を介して外部から表示部Aへ水分が浸入するのを防ぎ、有機EL表示素子の劣化を防止する。
また、平坦化膜9には、後に形成する第一電極5と画素回路3を電気的に接続するためのコンタクトホール4が、画素毎に形成される。
<第二無機保護膜>
表示部Aの外周から分断領域Bにかけて、第二無機保護膜20を形成する。第二無機保護膜20は、外部から平坦化膜9への水分の浸入を防止する役割を持っている。また、その上に、後述する第二電極8が設けられる場合は、第二電極8のシート抵抗を低減する補助電極を兼ねることができる。
第二無機保護膜20には、Al、Ag、Au、Zn、Cr、Mo、Wなどの金属、ITO、IZO、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化珪素などの金属酸化物、窒化珪素などが好適に用いられる。また、これらの混合物を用いることもできる。
第二無機保護膜20の厚さは、平坦化膜9への水分の浸入を遮断でき、かつ、膜応力の増大によって剥がれやクラックが生じないように決定される。具体的には0.1乃至3μmであることが好ましく、0.5乃至1μmであることがより好ましい。
<第一電極>
平坦化膜9上に、コンタクトホール4を介して画素回路3に接続する第一電極5を、有機EL表示素子毎に形成する。第一電極5には、Al、Ag、Au、ITO、IZO、ZnO等、有機EL表示素子の電極として公知の材料を用いることができる。
必要に応じて、有機EL表示素子間に素子分離膜7を形成する。素子分離膜7は、有機EL表示素子の発光領域を規定するものである。素子分離膜7の材料には、絶縁材料が好適に用いられ、具体的には、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂材料が好適に用いられる。
<有機層>
第一電極5上には、発光層を備える有機層6を形成する。有機層6は、発光層の他に、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層等の機能を持つ層を有していてもよい。有機層各層には、公知の材料を用いることができる。
<第二電極>
有機層6上に第二電極8を形成し、第一電極5と第二電極8とに挟持された有機層6を備える有機EL表示素子が形成される。第二電極8には、第一電極5と同様の材料を用いることができる。ただし、有機EL表示素子で発光した光を取り出すため、第一電極5と第二電極8の少なくとも一方を透明にしておかなければならない。光取り出し側に形成する電極には、金属酸化物からなる透明導電膜や薄膜金属からなる半透過導電膜、あるいはそれらを積層した膜を用いる。
<樹脂保護膜、第一無機保護膜>
第二電極8上に、樹脂保護膜10と第一無機保護膜11を形成する。
有機EL表示装置は、複数回のフォトリソグラフィ等によるパターン形成工程や真空成膜工程を経て作製される。これら工程中のエッチング残渣や、真空装置内壁から剥がれた膜等が表示部上へ付着し、表面に凹凸ができてしまう。凹凸の段差は、製造方法や真空装置等に依存するが、5μm以下のものが一般的である。このような表示部Aの表面を無機保護膜のみで保護しようとすると、膜厚が薄い場合は、凹凸を覆いきれずに無機保護膜に欠陥ができて水分が浸入してしまう。また、凹凸を充分に覆うために凹凸段差以上の厚い無機保護膜を形成すると、膜応力が大きくなって亀裂が入り易くなる上に、製造のタクト及びコストが増大してしまう。
そこで、本発明では樹脂保護膜10を形成し、第一無機保護膜11を形成する前に表示部Aの表面の凹凸を平坦化しておく。樹脂保護膜10は、製造工程によって発生する凹凸の段差と同等以上の膜厚に形成する。一般的な製造工程による凹凸の段差と製造コストとを考慮すると、5乃至30μmの膜厚が好ましい。
樹脂保護膜10の末端は、平坦化膜9の分断領域Bの内周よりも表示部A側に位置するとともに、第二無機保護膜上に配されるように形成される。
樹脂保護膜10の表面は凹凸が小さく滑らかであることが好ましいため、液状で基板上に塗布ができ、その後硬化して固体にできる材料が好適に用いられる。具体的には、エチレン系共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。
次に、樹脂保護膜10の全表面を第一無機保護膜11で覆い、有機EL表示素子へ水分が浸入するのを防止する。樹脂保護膜10の表面は滑らかで平坦であるため、第一無機保護膜11は0.5乃至3μmの膜厚でその表面を覆い、水分の浸入を防ぐことができる。第一無機保護膜11には、水分透過率の低い、窒化珪素、酸化珪素、その混合物等が用いられる。
ここで、樹脂保護膜10を形成する前に、表示部Aの第二電極8上に機械的強度の高い材料からなる無機下地膜を形成しておいてもよい。無機下地膜を形成しておけば、樹脂保護膜10の材料が硬化する際の硬化収縮や硬化後の膜応力が、第二電極8以下に積層した層に伝わらず、膜剥がれを防止することができる。さらに、無機下地膜を設けない場合に比べて許容できる樹脂保護膜10の材料の硬化収縮率や膜応力の幅が広がり、使用できる樹脂材料の種類を増やすことができる。
無機下地膜には、酸化アルミニウム、窒化珪素、酸化珪素等を用いることができる。また、無機下地膜には水分を遮断する機能は必要でないため、膜厚は0.1乃至1μmでよい。
<製造方法>
図1を用いて、本発明の実施形態に係る有機EL表示装置の製造方法について説明する。
TFTや駆動回路は、従来の方法でガラス等の絶縁性基板上に形成することができる。
駆動回路を形成した側の基板1の全面に、大気中で感光性アクリル樹脂をスピンコーターで塗布した後に加熱硬化し、平坦化膜9とする。続いて、フォトリソグラフィを用い、表示部Aの周囲の平坦化膜9を除去して分断領域Bを形成する。この時、画素回路3毎にコンタクトホール4を同時に形成する。
第一電極5の形成にはスパッタリング法を用い、例えばAlとITOの積層膜を形成し、フォトリソグラフィにて有機EL表示素子に対応するパターンに形成する。第一電極5は、平坦化膜9に形成したコンタクトホール4を通じて画素回路3に電気的に接続される。
素子分離膜7は、第一電極5の端部を覆うように有機EL素子間に形成し、発光領域を規定する。平坦化膜9と同様に、まず、スピンコーターで基板1の全体に形成した後、フォトリソグラフィにてパターンを形成する。パターン形成工程後は十分にアニールして、平坦化膜9や素子分離膜7に含まれる水分を脱水し、後に形成する有機EL素子が水分で劣化するのを防ぐ。
第二無機保護膜20の形成には、蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、塗布法等、従来公知な方法を用いることができる。例えば、メタルマスクを用いた蒸着法により、所望の領域にAlの無機保護膜を形成する。この際、表示部A外側の平坦化膜9上だけでなく、素子分離膜7上にも形成すれば、工程を増やすことなく、第二電極8のシート抵抗を低減するための補助電極を設けることができる。
有機層6は、従来の材料を用いて、蒸着法やレーザー転写法等の乾式法、インクジェット方式やディスペンサー方式等の塗布法で形成することができる。蒸着法において、有機層6を、有機EL表示素子毎に膜厚や材料を変えて形成する場合は、メタルマスクを用いて形成する。
第二電極8の形成には、第一電極と同様、スパッタリング法を用いる。例えば、IZO膜を、メタルマスクを用いて所望する領域に形成する。
第二電極8を形成した後、第一無機保護膜11を形成するまでは、露点管理した雰囲気中で工程を行い、工程中に水分が有機EL素子へ浸入するのを防止する。
樹脂保護膜10は、端部が平坦化膜9の分断領域Bの内周よりも表示部A側で、かつ、表示部Aよりも外側に位置するように形成する。樹脂保護膜10の端部を所定の位置に形成する手段としては、ディスペンサー方式による塗布法やスクリーン印刷法等を用いることができる。
塗布した樹脂保護膜10の材料は、必要に応じて加熱、あるいはUV照射により硬化させる。
第一無機保護膜11や無機下地膜の形成方法には、プラズマCVD法、スパッタリング法等の真空成膜法を好適に用いることができる。
以下、具体的な実施例に基づき、本発明の有機EL表示装置を詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変更することができる。
<実施例>
図1を参照して、本発明の有機EL表示装置の具体的な実施例を説明する。
まず、縦100mm、横100mm、厚さ0.5mmのガラス製の基板1上に、p−SiからなるTFTを備える駆動回路を形成した。表示部Aには複数の画素回路3を形成し、周辺部には画素回路3を駆動するための周辺回路2を形成した。次に、駆動回路上に、フォトレジタイプの紫外線硬化性アクリル樹脂を、スピンコーターを用いて塗布し、コンタクトホール4と分断領域Bのパターンを有するフォトマスクを載せて露光した。さらに、現像液で現像し、ポストベークして、コンタクトホール4と分断領域Bを有する膜厚2μmの平坦化膜9を形成した。分断領域Bは、表示部Aの外周より500μm外側の位置から幅を50μmで形成した。
次に、第一電極5として、膜厚100nmのAlと膜厚50nmのIZOとの積層膜を、スパッタリング法により形成した。第一電極5は、基板1上の積層体全面に形成した後、フォトリソグラフィにて、画素回路3に対応した有機EL表示素子のパターンに形成した。第一電極5は、コンタクトホール4を通じて各画素回路3に電気的に接続された。
平坦化膜9及び第一電極5の上に、スピンコーターで、ポリイミド樹脂を厚さ1.6μmに塗布した後、各画素の発光領域と表示部Aより外側とに形成されたポリイミド樹脂をフォトリソグラフィで除去し、素子分離膜7とした。
素子分離膜7等が形成された基板1を真空加熱した後、表示部Aの外周と分断領域Bとの間に、Alからなる第二無機保護膜20を形成した。すなわち、メタルマスクを用いた抵抗加熱蒸着法により、厚さ0.5μmのAlからなる第二無機保護膜20を所望の領域に形成した。
次に、表示部Aの第一電極5上に、有機層6を形成した。有機層6には、公知の有機材料からなるホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を、抵抗加熱蒸着法を用いて積層形成した。
続いて、積層した有機層6上であって分断領域Bの略外周で囲まれた領域に、スパッタリング法により、IZOからなる第二電極8を50nmの膜厚で形成した。
次に、露点温度−76℃の窒素雰囲気下で、粘度3000mPa・sの熱硬化性のエポキシ樹脂を、ディスペンサーを用いて塗布した。この際、塗布端が表示部A外周と分断領域Bの表示部側との間で、かつ、第二無機保護膜20上に配されるようにディスペンサーを制御した。塗布後のエポキシ樹脂は、真空環境下で100℃の温度で15分間加熱して硬化させ、膜厚30μmの樹脂保護膜10とした。
さらに、窒化珪素からなる第一無機保護膜11を、SiH4ガス、N2ガス、H2ガスを用いたプラズマCVD法で成膜した。保護膜の膜厚は1μmとし、有機EL表示素子が形成された基板面全体を覆うように形成した。
以上のようにして作製した有機EL表示装置に対して、温度60℃、湿度90%の環境下における保存試験を行ったところ、1000時間の保存試験の結果においても、有機EL表示素子の発光特性に変化は認められなかった。
<比較例>
図4は、比較例に係る有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。なお、図4において、1は基板、2は周辺回路、3は画素回路、4はコンタクトホール、5は第一電極、6は有機層、7は素子分離膜、8は第二電極、9は平坦化膜、10は樹脂保護膜、11は第一無機保護膜をそれぞれ示す。また、図4において、Aは表示部、Bは分断領域、Cは第一無機保護膜に欠陥が発生する領域をそれぞれ示す。
比較例として、図4に示すように、第二無機保護膜を形成しなかった以外は実施例と同様にして有機EL表示装置を作製し、温度60℃、湿度90%の環境下で1000時間の保存試験を行った。保存試験の結果、表示部Aの外側から2〜3画素分の有機EL表示素子が非発光、ないしは輝度の低下が認められた。
この有機EL表示装置の領域Cの第一無機保護膜10の表面を電子顕微鏡で観察したところ、異物を覆いきれなかったと思われる欠陥が認められ、そこから平坦化膜9に水分が浸入して有機EL表示素子が劣化したことが示唆された。
本発明の実施形態及び実施例に係る有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。 特許文献1に記載された有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。 特許文献2に記載された有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。 比較例に係る有機EL表示装置の構造を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 基板
2 周辺回路
3 画素回路
4 コンタクトホール
5 第一電極
6 有機層
7 素子分離膜
8 第二電極
9 平坦化膜
10 樹脂保護膜
11 無機保護膜(第一無機保護膜)
20 無機保護膜(第二無機保護膜)
30 接着剤
31 ガラス基板
A 表示部
B 分断領域
C 第一無機保護膜に欠陥が発生する領域

Claims (3)

  1. 基板と、該基板上に形成された駆動回路と、該駆動回路を覆う平坦化膜と、該平坦化膜の上に形成され、第一電極と第二電極とに挟持された有機層
    を備える有機EL表示素子を複数配列した表示部と、少なくとも該表示部を覆う樹脂保護膜と、少なくとも該樹脂保護膜を覆う第一無機保護膜とを備える有機EL表示装置であって、
    前記平坦化膜は、前記表示部の周囲の少なくとも一部で分断領域によって分断されており、
    前記分断領域から前記樹脂保護膜にかけて第二無機保護膜が備えられており、
    前記樹脂保護膜の末端が前記第二無機保護膜上に配されていることを特徴とする有機EL表示装置。
  2. 前記第二無機保護膜は、前記平坦化膜上に接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL表示装置。
  3. 前記樹脂保護膜の端部は、前記分断領域の内周よりも前記表示部側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機EL表示装置。
JP2008133121A 2008-05-21 2008-05-21 有機el表示装置 Withdrawn JP2009283242A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008133121A JP2009283242A (ja) 2008-05-21 2008-05-21 有機el表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008133121A JP2009283242A (ja) 2008-05-21 2008-05-21 有機el表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009283242A true JP2009283242A (ja) 2009-12-03

Family

ID=41453500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008133121A Withdrawn JP2009283242A (ja) 2008-05-21 2008-05-21 有機el表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009283242A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012073650A1 (ja) * 2010-11-30 2012-06-07 株式会社カネカ 有機el装置
US8780099B2 (en) 2010-10-15 2014-07-15 Samsung Display Co., Ltd. Organic light emitting diode display and method of manufacturing the same
US9929224B2 (en) 2015-12-25 2018-03-27 Japan Display Inc. Display device
KR20200006131A (ko) * 2017-11-24 2020-01-17 쿤산 고-비젼녹스 옵토-일렉트로닉스 씨오., 엘티디. 디스플레이 장치
JP2021007113A (ja) * 2020-10-26 2021-01-21 パイオニア株式会社 発光装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8780099B2 (en) 2010-10-15 2014-07-15 Samsung Display Co., Ltd. Organic light emitting diode display and method of manufacturing the same
WO2012073650A1 (ja) * 2010-11-30 2012-06-07 株式会社カネカ 有機el装置
JPWO2012073650A1 (ja) * 2010-11-30 2014-05-19 株式会社カネカ 有機el装置
JP5894932B2 (ja) * 2010-11-30 2016-03-30 株式会社カネカ 有機el装置
US9929224B2 (en) 2015-12-25 2018-03-27 Japan Display Inc. Display device
KR20200006131A (ko) * 2017-11-24 2020-01-17 쿤산 고-비젼녹스 옵토-일렉트로닉스 씨오., 엘티디. 디스플레이 장치
KR102407515B1 (ko) 2017-11-24 2022-06-10 쿤산 고-비젼녹스 옵토-일렉트로닉스 씨오., 엘티디. 디스플레이 장치
JP2021007113A (ja) * 2020-10-26 2021-01-21 パイオニア株式会社 発光装置
JP2022060478A (ja) * 2020-10-26 2022-04-14 パイオニア株式会社 発光装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4458379B2 (ja) 有機el表示装置
JP5424738B2 (ja) 表示装置
US7936122B2 (en) Organic EL display apparatus
KR100918125B1 (ko) 유기 el 표시 장치 및 그 제조 방법
US8120246B2 (en) Display device with improved moisture prevention and production method for the same
US7796101B2 (en) Electroluminescent device, method for manufacturing electroluminescent device, and electronic apparatus
US20180097198A1 (en) Light-emitting display panel
TWI549329B (zh) 有機發光裝置及其製造方法
JP6321310B1 (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法
JP5409315B2 (ja) 表示装置
US7863814B2 (en) Organic electroluminescent device comprising a stack partition structure
US7692197B2 (en) Active matrix organic light emitting display (OLED) and method of fabrication
JP7076027B2 (ja) 有機elデバイスの製造方法
WO2019202739A1 (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法
US9972667B2 (en) Display device
JP2009283242A (ja) 有機el表示装置
JP2012038574A (ja) 表示装置の製造方法
JP2007242313A (ja) 表示装置の製造方法
JP6664567B1 (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法
JP6567121B2 (ja) 薄膜封止構造形成装置
JP2007264354A (ja) 画像表示装置およびその製造方法
JP2008166167A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子アレイ及びその製造方法
JP2008153141A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2019207883A (ja) 有機elデバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20110802