JP4941633B2 - インクカートリッジの着脱装置、記録装置 - Google Patents
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Description
ここで、「インクカートリッジの挿入」とは、記録装置外から記録装置内へ挿入されて、カートリッジ保持手段によってインクカートリッジが保持された状態を意味する。また、「インクカートリッジの誤挿入」とは、インクカートリッジが挿入されたがカートリッジ保持手段によって正常に保持されていない状態を意味する。
図21はレバーアームがインクカートリッジの挿入可能なリセット位置にあるときのインクカートリッジ着脱装置を示す後方斜視図である。また、図22はレバーアームがインクカートリッジの装填完了時にとるセット位置にあるときのインクカートリッジ着脱装置を示す後方斜視図である。
図23はインクカートリッジ誤挿入防止手段周辺を拡大して示す斜め下方からの斜視図である。図24は、インクカートリッジの通常挿入時におけるインクカートリッジ誤挿入防止手段の作動態様を示す底面図である。また図25はインクカートリッジの誤挿入時におけるインクカートリッジ誤挿入防止手段の作動態様を示す底面図である。
従って、レバーアーム563がリセット位置にある正しい状態でインクカートリッジ511が挿入された場合には、図24に示すようにスライドロック片548が誤挿入防止突起502に当接することなく、係合凹部557内に至ることができ、カートリッジ保持手段530の保持状態が確保される。
レバーアームの回動運動を前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジの装填に必要な第2の所定ストロークの動きに変換する動力伝達変換機構と、前記レバーアームがインクカートリッジの装填完了時にとるセット位置にあるときに、あるいは前記レバーアームがインクカートリッジの装填可能なリセット位置以外にあるときに、ユーザによるインクカートリッジの挿入行為を防止するインクカートリッジ誤挿入行為防止手段と、を備え、前記挿入開口部は、長手方向に沿って設けられた一対の長辺と、短手方向に沿って設けられた一対の短辺とを有し、前記レバーアームの一端にはつまみ部が設けられ、前記レバーアームの他端には前記動力伝達変換機構の一部であるピニオンが設けられ、前記レバーアームは、前記他端の側を支点として前記挿入開口部の前記長手方向へ回動するように構成され、前記誤挿入行為防止手段は、前記つまみ部に、前記挿入開口部の前記短手方向へ延びるように形成された突起部によって構成され、前記突起部は、前記レバーアームが前記セット位置にあるとき、あるいは前記レバーアームが前記リセット位置以外にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路をその直前で遮り、前記レバーアームが前記リセット位置にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部の前記一対の短辺のうち一方の短辺の側方に位置することで、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路から退避するように構成され、前記突起部には、案内面が設けられており、前記案内面は、前記レバーアームが前記リセット位置にあるとき、前記インクカートリッジを前記挿入開口部へ案内するように構成されていることを特徴とする。
また本発明の第1の態様は、インクカートリッジをスライドさせて記録装置本体に装填するインクカートリッジの着脱装置であって、インクカートリッジが挿入される挿入開口部と、前記挿入開口部にインクカートリッジを第1の所定ストローク挿入することによってインクカートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、レバーアームの回動運動を前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジの装填に必要な第2の所定ストロークの動きに変換する動力伝達変換機構と、前記レバーアームがインクカートリッジの装填完了時にとるセット位置にあるときに、あるいは前記レバーアームがインクカートリッジの装填可能なリセット位置以外にあるときに、ユーザによるインクカートリッジの挿入行為を防止するインクカートリッジ誤挿入行為防止手段と、を備え、前記挿入開口部は、長手方向に沿って設けられた一対の長辺と、短手方向に沿って設けられた一対の短辺とを有し、前記レバーアームの一端にはつまみ部が設けられ、前記レバーアームの他端には前記動力伝達変換機構の一部であるピニオンが設けられ、前記レバーアームは、前記他端の側を支点として前記挿入開口部の前記長手方向へ回動するように構成され、前記誤挿入行為防止手段は、前記つまみ部に、前記挿入開口部の前記短手方向へ延びるように形成された突起部によって構成され、前記突起部は、前記レバーアームが前記セット位置にあるとき、あるいは前記レバーアームが前記リセット位置以外にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路をその直前で遮り、前記レバーアームが前記リセット位置にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部の前記一対の短辺のうち一方の短辺の側方に位置することで、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路から退避するように構成されていることを特徴とする。
またさらに、前記突起部は、前記記録装置本体の外側より前記挿入開口部を遮る、即ち、前記挿入開口部の内側ではなく、外側より遮るので、ユーザは容易に目視・確認することができる。
またさらに、例えば、レバーアームが前記セット位置にあるとき、該突起部が前記挿入開口部の中央に位置するように設けることが可能である。従って、該突起部を比較的短く設けても、前記挿入開口部の中央に位置させることで、確実にインクカートリッジの誤挿入、および該誤挿入行為を防止することができる。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記突起部には、案内面が設けられている。そして、該案内面は、前記レバーアームが前記リセット位置にあるとき、前記インクカートリッジを前記挿入開口部へ案内するように構成されている。従って、前記インクカートリッジを挿入する際、該インクカートリッジを容易に前記挿入開口部へ挿入することができる。
本発明の第3の態様によれば、第1または2の態様と同様の作用効果に加え、前記突起部は、前記挿入開口部の短手方向において、該挿入開口部の半分以上を遮るように構成されている。従って、レバーアームがインクカートリッジの装填可能なリセット位置以外にあるときに、インクカートリッジの挿入行為、即ち、誤挿入行為をより一層確実に防止することができる。また、ユーザに対して視覚的に誤挿入行為を防止することができる。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記レバーアームが前記セット位置にあるとき、前記突起部は、前記挿入開口部の長手方向において、該挿入開口部の中央に位置するように構成されている。従って、前記レバーアームが前記セット位置にあるときに、インクカートリッジの挿入行為、即ち、誤挿入行為をより一層確実に防止することができる。また、ユーザに対して視覚的に誤挿入行為を防止することができる。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記レバーアームの回動支点は、前記挿入開口部の長手方向において、該挿入開口部の中央に対して偏倚した位置に設けられている。従って、前記レバーアームの回動運動中に前記突起部の移動方向が、前記インクカートリッジの挿入・排出方向において反転しないように設けることが可能である。
本発明の第7の態様によれば、第1から第6のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記レバーアームが前記セット位置以外にあるとき、前記突起部は、前記挿入開口部を開閉自在に回動して覆う蓋部材と当接して、該蓋部材の閉塞を妨げるように構成されている。即ち、前記レバーアームが前記セット位置まで回動しきっていない状態は、インクカートリッジの装填が完了していない状態である。このような状態では、前記蓋部材が完全に前記挿入開口部を閉塞することができない。その結果、ユーザに異常を知らせることができる。例えば、前記挿入開口部近傍にリミットスイッチを設けて、前記蓋部材が完全に閉まらないことで、記録装置本体を作動させないように構成すると共に、ユーザに警告を発することも可能である。
また、前記セット位置および前記リセット位置にあるとき、前記第1の係合部と第2の係合部との係合によって、ユーザが操作しない限りレバーアームが回動しないようにレバーアームの位置を保持することができる。即ち、レバーアームの位置を前記セット位置あるいは前記リセット位置に安定させることができる。
本発明の第9の態様によれば、第1から第8のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記レバーアームの回動支点近傍において、該レバーアーム側または着脱装置基体側に前記回動支点を中心とする円形リブが設けられている。従って、前記円形リブは、前記レバーアームのアーム本体部と着脱装置基体との摩擦を低減することができ、ユーザが滑らかに前記レバーアームの回動操作をすることができる。さらに、前記アーム本体部と着脱装置基体との摩擦を低減するので、摩擦の際に発生する粉塵による汚損を低減することができる。
本発明の第10の態様によれば、記録装置は、上記第1〜第9の態様のいずれかの前記着脱装置を備えているので、記録装置において、上記第1〜第9の態様のいずれかに記載された作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
次に、このようなインクジェットプリンタ100に対して適用される本願発明に係るインクカートリッジの着脱装置の一実施形態について説明する。
図2はインクカートリッジを挿入する前の状態を示す着脱装置の分解斜視図、図3は同状態の平面図、図4はインクカートリッジが装填される際の偏心カム部172の動作を示す平面図、図5はインクカートリッジ挿入前の着脱装置を示す底面図、図6はインクカートリッジ挿入前のカートリッジ保持手段を示す側面図である。図7はカートリッジ保持手段を拡大して示す分解斜視図である。
また図8(A)(B)はインクカートリッジの挿入開始位置におけるカートリッジ保持手段の作動状態を示す側面図及び底面図、図9はインクカートリッジ挿入完了時の着脱装置を示す平面図、図10はインクカートリッジの挿入完了位置におけるカートリッジ保持手段の作動状態を示す側面図及び底面図である。
尚、図3、図5、図9、図11、図13、図15の記録装置の左側に示すカートリッジ保持手段および偏心カム部は、それぞれの記録装置内における状態である。
インクカートリッジ11を記録装置本体3に挿入する前の段階では、図3に示すようにレバーアーム163は最も左側に回動した状態にある。この状態では、ロックスライダ36は、最も始端側に位置し、係合爪43はスライダホルダ37の上板の内壁面に当接した状態にある。そして、案内突起53は、図5に示すように、案内溝54における傾斜部55の最も外方寄りの始端位置に位置している。従って、スライドロック片48は、案内凹部47内に収容された状態にあり、インクカートリッジ11の挿入を可能にしている。
インクカートリッジ11を手に持って記録装置本体3の背面の開口部から挿入すると、インクカートリッジ11の両側面に設けられている押込リブ6先端の当接面7がロックスライダ36における案内凹部47が形成されている部位の端面に当接し、ロックスライダ36を取り出しバネ42の付勢力に抗して徐々に押し込んで行く。これに伴い、案内突起53は、案内溝54における傾斜部55、更に平行部56に案内されて記録装置本体3の内方に向かって進行する。そして、案内突起53の進行に合わせてスライドロック片48は、内方に向かって徐々に移動し突出状態へと移行して行く。
インクカートリッジ11を一杯まで、即ち、第1の所定ストローク押し込むと、カチッという音がして係合爪43が係合リブ59の背面を乗り越えて係合リブ59と係合するようになって、ロックスライダ36はスライダホルダ37と一体化する。この状態では、案内突起53は、案内溝54における平行部56の終端に達している。そして、スライドロック片48は、完全に内方に突出した状態になってインクカートリッジ11の両側面に形成されている係合凹部57内に進入し、インクカートリッジ11はロックスライダ36にロックされた状態になって保持される。
レバーアーム163のつまみ部163aに指を掛け、図11に示すようにレバーアーム163を徐々に右側に回動させて行くと第1ピニオン162が回動するようになって第1ラック161に力が伝達されてスライドバー166を左方向へ移動させる。そして、第2ラック167から第2ピニオン168を介してギア171に力が伝達され、ギア171を図11中、反時計方向に回動させる。これに伴い、ギア171と一体に形成された偏心カム部172を反時計方向へ回動させる。偏心カム部172は、図4に示すように同図(A)から徐々に反時計方向へ回動して、同図(B)に示すようにカム弧部172bが、第1の壁部173と当接・押圧してスライダホルダ37を移動させる。スライダホルダ37を移動させると、カートリッジ保持手段30によって、インクカートリッジ11、可動フレーム、およびスライダホルダ37が一体となって奥部側に向けて移動する。このとき、ギア171が一定の速度で回動した場合、偏心カム部172のカム弧部172bは、第1の壁部173を一定の速度で、かつ、一定の力で押圧するように設けられている。即ち、偏心カム部172が180°回動する間、スライダホルダ37は殆ど一定の速度で移動する。
尚、この状態では、図12に示すように、ロック解除ピン34は、弾性ロック解除片35における弾性舌片63の手前側に位置し、上側の移動軌跡を進行する。また、スライドロック片48は、突出した状態にあり、係合凹部57内に進入しており、インクカートリッジ11はロックスライダ36によってロックされ、保持された状態にある。
図13に示すようにレバーアーム163を最も右側に回動させると、インクカートリッジ11は、更に奥部側に進入し、インクカートリッジ11の針挿入口に流路部材4に形成された針4aが挿入される。具体的には、図4(B)の状態から偏心カム部172が、反時計方向へ回動し、図4(C)の状態となる直前のカム弧部172bとカム弦部172aとの境界のカムのレバー長の最長となる箇所が、第1の壁部173と当接している際に、カートリッジ保持手段の最大押し込み位置となるように構成されている。そして、図4(C)に示すように、カム弦部172aが、第1の壁部173と面接触する位置まで回動する。このとき、カートリッジ保持手段は、最大押し込み位置から0.5mm程押し戻される。そして、この位置まで回動すると、インクカートリッジ11の針挿入口に針4aが十分挿入され、インクカートリッジ11の装填が完了する。
尚、この状態では図14に示すように、ロック解除ピン34は、弾性舌片63を乗り起えて弾性舌片63の背面側に移動している。また、スライドロック片48は、突出した状態にありインクカートリッジ11はロックスライダ36によって保持された状態にある。
図15に示すように最も右側に位置していたレバーアーム163を左側に回動させて行くと、図16に示すように偏心カム部172が、時計方向へ回動して、偏心カム部172の角部172cが、第2の壁部174と当接・押圧して、装填時とは反対の方向へスライダホルダ37を移動させる。そして、図17に示すようにロック解除ピン34は弾性舌片63の傾斜に案内されて下方に移動し、弾性舌片63の下方を通る下側の移動奇跡を辿って弾性舌片63の手前側に至る。この時、ロック解除ピン34と一体の係合爪43もロックバネ46の付勢力に抗して下方に回動するようになり、係合爪43と係合リブ59との係合が解除される。そして、レバーアーム163を図3に示す最も左側に位置するまで回動させると、インクカートリッジ11は、取り出しバネ42の付勢力が作用して記録装置本体3の後端面から22mm以上飛び出し、取り出される。
v=Aωcosωt (A:定数、ω:角振動数)
で与えられる。即ち、角部172cのみが第2の壁部174と当接するので、同図(B)から(C)に示す位置まで偏心カム部172が回動する際、スライダホルダ37は、所謂、等速円運動のx軸への正射影された速度で移動する。従って、同図(B)に示す偏心カム部172の位置において、スライダホルダ37の速度はMaxであり、同図(C)に示す偏心カム部172の位置へ回動するにしたがって、スライダホルダ37の速度は徐々に低くなり停止する。
ここで、図18に示すレバーアームの位置は、図3、図5、および図9に示すレバーアームの位置と同じである。一方、図19に示すレバーアームの位置は、図13に示すレバーアームの位置と同じである。また、図20(A)は図18の背面図、同図(B)は図19の背面図、同図(C)は(B)の側面図である。
ここで、レバーアーム163がリセット位置以外のとき、即ち、リセット位置とセット位置との間に位置するとき、レバー突起部163cは、挿入開口部180の一部と対向し進入路Aを遮ることができる。従って、このときもセット位置のときと同様に、インクカートリッジ11が挿入されるのを防止することができる。
また、図20(C)に示す如く、レバー突起部163cと挿入開口部180との間に隙間があるが、この隙間からインクカートリッジ11が挿入されることがない程度に該隙間は小さく設けられている。即ち、インクカートリッジ11が、レバー突起部163cの下端をくぐり抜けて前記隙間から挿入される虞はない。
またさらに、遮り部材182は、記録装置本体3の外側より挿入開口部180を遮る、即ち、挿入開口部180の内側ではなく、外側より遮るので、ユーザは容易に目視・確認することができる。
その結果、極めて簡単な構成で進入路Aを遮ることができる。
その結果、例えば、レバーアーム163が前記セット位置にあるとき、レバー突起部163cが挿入開口部180の中央に位置するように設けることが可能である。従って、レバー突起部163cを比較的短く設けても、挿入開口部180の中央に位置させることで、確実にインクカートリッジ11の誤挿入、および該誤挿入行為自体を防止することができる。
図26に示すのは、他の実施形態に係るセット時のインクカートリッジ誤挿入行為防止手段を示す後方斜視図である。また、図27に示すのは、図26のリセット時である。またさらに、図28は、レバーアームのリセット位置においてインクカートリッジを挿入する途中を示す平面図である。図29は、インクカートリッジの装填完了した状態を示す平面図である。
また、本実施形態において、スライダ部240およびラッチプレート250は、ラッチプレート250の位置を精度良く、所謂、リジッドに位置決めするために、金属板で形成されている。
(1)挿入時
図28に示す如く、先ず、インクカートリッジ211を挿入開口部271に挿入する。このとき、つまみ部363aのレバー突起部363cには案内面363dが設けられており、案内面363dは、ユーザがインクカートリッジ211を挿入開口部271(図26、図27参照)へ挿入する際、インクカートリッジ211を挿入開口部271へ案内するように設けられている。具体的には、前述した進入路A(図18、図19についての説明と同様)からはみ出たインクカートリッジ211を、挿入開口部271へ近づくにしたがって徐々に進入路Aへ押し戻すように案内面363dは、インクカートリッジ211の装填方向に対して傾斜して設けられている。インクカートリッジ211の先端側を挿入開口部271へ挿入していくと、インクカートリッジ211の先端部が、排出レバー385にど当たる。排出レバー385は、排出レバー軸386を支点に回動し図示しないばねによってインクカートリッジ211を排出する方向へ付勢するように設けられている。
続いて、インクカートリッジ211を装填する。
図28に示すリセット位置からレバーアーム363を、レバー支軸364を支点に反時計方向へ回動させると、前述したように第1ギア231が第2ギア232へ動力を伝達し、第2ギア232と一体に設けられた第3ギア233が第4ギア234へ動力を伝達する。第4ギア234と一体に設けられた偏心カム235が、第1スライダ開口部246の第1の面246aと当接・押圧してスライダ部240を装填方向へ移動させる。このとき、スライダ部240にはガイドスリット241a、241bが2箇所設けられ、軸262a、262bがガイドスリット241a、241bに挿通されることによって、スライダ部240の移動方向が規制されている。
そして、レバーアーム363を反時計方向へ回動させてセット位置まで操作すると図29に示すインクカートリッジ211の装填完了状態となる。
排出する際は、レバーアーム363を図29に示すセット位置から図28に示すリセット位置まで時計方向へ回動する。
レバーアーム363を時計方向へ回動すると、レバーアーム363の動力が前述したように偏心カム235へ伝達される。そして、偏心カム235は、第1スライダ開口部246の第2の面246bと当接・押圧して、スライダ部240を排出方向へ移動させる。このとき、スライダ部240に設けられたど当て部243が、インクカートリッジ211の先端部と当接・押圧してインクカートリッジ211を排出方向へスライダ部240と一体に移動させる。さらにスライダ部240が排出方向へ移動すると、ラッチプレート250に設けられた傾斜部253が、徐々にキャンセルアーム260a、260bに乗り上げる。すると、ラッチプレート250は、スライダ係合部245とラッチプレート係合部254とを係合させた位置を支点に上方へ揺動する。従って、ラッチプレート側の爪部251とインクカートリッジ側の凹部211aとの係合が解除される。このとき、インク供給針はインクカートリッジ211から抜けるように構成されているので、前述した排出レバー385の付勢力によって、インクカートリッジ211は挿入開口部271から排出される。
その後、さらにレバーアーム363を時計方向へ回動すると、傾斜部253がキャンセルアーム260a、260bを乗り越えるので、爪部251は再び下方へ揺動する。そして、図27に示す如く、再びリセット位置の状態となる。
図30(A)に示す如く、インクカートリッジ211の着脱装置本体側(201)の基体387には、レバーアーム363の回動を規制するレバー回動規制突起369が設けられている。一方、レバーアーム側には、レバー回動規制突起369と当接することによって、レバーアーム363がセット位置とリセット位置との間のみ回動するように規制するレバー回動規制部366が設けられている。
また、位置安定突起367が穴部370と係合することによって、レバーアーム363の位置をセット位置およびリセット位置に安定させることができる。
また、円形リブ368をレバーアーム側(363)に設けたが、着脱装置本体側の基体387に設けてもよいのは勿論である。
図31に示す如く、挿入開口部271の外側には、蓋部材380が設けられている。蓋部材380は、蓋回動支点384を支点に回動し、挿入開口部271を開閉自在に覆うことができる。挿入開口部271の蓋回動支点384と反対側、即ち、挿入開口部271より上側には蓋部材380の開閉を検知する蓋センサ382が設けられている。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
4 流路部材、4a 針、5 給送用トレイ、6 押込みリブ、7 当接面、
10 キャリッジ、11 インクカートリッジ、12 キャリッジガイド軸、
13 記録ヘッド、14 給送用ローラ、15 エッジガイド、16 ホッパ、
17 回転軸、18 ローラホルダ(搬送用従動ローラの)、19 搬送用ローラ、
19a 搬送用駆動ローラ、19b 搬送用従動ローラ、20 排出用ローラ、
20a 排出用駆動ローラ、20b 排出用従動ローラ、22 補助従動ローラ、
26 記録ポジション、28 プラテン、29 蓋部材、30 カートリッジ保持手段、
32 動力伝達変換機構、33 ロック解除機構、34 ロック解除ピン、
35 弾性ロック解除片、36 ロックスライダ、37 スライダホルダ、
38 案内リブ、39 係合溝部、40 係止フック(ロックスライダの)、
41 係止フック(スライダホルダの)、42 取出しバネ、43 係合爪、44 軸受部、
45 回動軸部、46 ロックバネ、47 案内凹部、48 スライドロック片、
50 排出用スタッカ、51 載置面、53 案内突起、54 案内溝、55 傾斜部、
56 平行部、57 係合凹部、58 可動フレーム、59 係合リブ、
60 サブフレーム、61 固定フレーム、62 メインフレーム、63 弾性舌片、
100 インクジェットプリンタ、161 第1ラック、162 第1ピニオン、
163 レバーアーム、163a つまみ部、163b アーム本体、
163c レバー突起部、164 第1回動ピン、165 ガイドリブ、
166 スライドバー、167a 第2ラック、167b 第2ラック、
168a 第2ピニオン、168b 第2ピニオン、169a 第2回動ピン、
169b 第2回動ピン、170 第3回動ピン、171a ギア、171b ギア、
172 偏心カム部、172a カム弦部、172b カム弧部、172c 角部、
173 第1の壁部、174 第2の壁部、175 ギア付きカムユニット、
180 挿入開口部、181 インクカートリッジ誤挿入行為防止手段、
182 遮り部材、201 着脱装置、210 カートリッジ保持手段、
211 インクカートリッジ、211a 凹部、220 ロック解除機構、
230 動力伝達変換機構、231 第1ギア、232 第2ギア、233 第3ギア、
234 第4ギア、235 偏心カム、240 スライダ部、241a ガイドスリット、
241b ガイドスリット、241c スリット、242 スライダ突部、
243 ど当て部、245 スライダ係合部、246 第1スライダ開口部、
246a 第1の面、246b 第2の面、247 第2スライダ開口部、
250 ラッチプレート、251 爪部、252 肩部、253 傾斜部、
254 ラッチプレート係合部、255 ラッチプレートスリット、
260a キャンセルアーム、260b キャンセルアーム、
261 キャンセルアームばね、262a 軸、262b 軸、262c 軸、
271 挿入開口部、363 レバーアーム、363a つまみ部、
363b アーム本体、363c レバー突起部、363d 案内面、
363e レバー支点、364 レバー支軸、365 U型ばねワッシャー、
366 レバー回動規制部、367 位置安定突起、368 円形リブ、
369 レバー回動規制突起、370 穴部、371 制御部、372 Eリング、
380 蓋部材、381 蓋突部、382 蓋センサ、383 センサレバー、
384 蓋回動支点、385 排出レバー、386 排出レバー軸、387 基体、
500 従来技術のインクカートリッジの着脱装置、
501 インクカートリッジ誤挿入防止手段、502 誤挿入防止突起、
503 平行部分、504 傾斜部分、506 押込みリブ、
511 インクカートリッジ、530 カートリッジ保持手段、
532 動力伝達変換機構、536 ロックスライダ、537 スライダホルダ、
548 スライドロック片、553 案内突起、554 案内溝、557 係合凹部、
560 サブフレーム、561 固定フレーム、562 メインフレーム、
563 レバーアーム、563a つまみ部、580 挿入開口部、A 進入路、
P 用紙(被記録材)、PG (記録ヘッドと被記録材との間の)ギャップ、
S 第2の所定ストローク
Claims (9)
- インクカートリッジをスライドさせて記録装置本体に装填するインクカートリッジの着脱装置であって、
インクカートリッジが挿入される挿入開口部と、
前記挿入開口部にインクカートリッジを第1の所定ストローク挿入することによってインクカートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
レバーアームの回動運動を前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジの装填に必要な第2の所定ストロークの動きに変換する動力伝達変換機構と、
前記レバーアームがインクカートリッジの装填完了時にとるセット位置にあるときに、あるいは前記レバーアームがインクカートリッジの装填可能なリセット位置以外にあるときに、ユーザによるインクカートリッジの挿入行為を防止するインクカートリッジ誤挿入行為防止手段と、を備え、
前記挿入開口部は、長手方向に沿って設けられた一対の長辺と、短手方向に沿って設けられた一対の短辺とを有し、
前記レバーアームの一端にはつまみ部が設けられ、前記レバーアームの他端には前記動力伝達変換機構の一部であるピニオンが設けられ、前記レバーアームは、前記他端の側を支点として前記挿入開口部の前記長手方向へ回動するように構成され、
前記誤挿入行為防止手段は、前記つまみ部に、前記挿入開口部の前記短手方向へ延びるように形成された突起部によって構成され、
前記突起部は、
前記レバーアームが前記セット位置にあるとき、あるいは前記レバーアームが前記リセット位置以外にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路をその直前で遮り、
前記レバーアームが前記リセット位置にあるときは、前記挿入開口部の外側、かつ、前記挿入開口部の前記一対の短辺のうち一方の短辺の側方に位置することで、前記挿入開口部へのインクカートリッジの進入路から退避するように構成され、
前記突起部には、案内面が設けられており、
前記案内面は、前記レバーアームが前記リセット位置にあるとき、前記インクカートリッジを前記挿入開口部へ案内するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。 - 請求項1に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記突起部は、前記挿入開口部の短手方向において、該挿入開口部の半分以上を遮るように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。
- 請求項1または2に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記レバーアームが前記セット位置にあるとき、前記突起部は、前記挿入開口部の長手方向において、該挿入開口部の中央に位置するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記レバーアームの回動支点は、前記挿入開口部の長手方向において、該挿入開口部の中央に対して偏倚した位置に設けられていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記インクカートリッジが前記カートリッジ保持手段に保持される前の挿入前および挿入途中のとき、
前記レバーアームの突起部が、前記インクカートリッジの挿入方向側面によって規制されることによって、前記レバーアームの前記リセット位置から前記セット位置への回動が規制されるように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記レバーアームが前記セット位置以外にあるとき、
前記突起部は、前記挿入開口部を開閉自在に回動して覆う蓋部材と当接して、該蓋部材の閉塞を妨げるように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記レバーアーム側に第1の係合部と、
着脱装置基体側に該第1の係合部と係合する第2の係合部とを備え、
前記レバーアームが前記セット位置および前記リセット位置にあるとき、前記第1の係合部は、前記第2の係合部と係合するように構成されていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置において、前記レバーアームの回動支点近傍において、該レバーアーム側または着脱装置基体側に前記回動支点を中心とする円形リブが設けられていることを特徴とするインクカートリッジの着脱装置。
- インクカートリッジをスライドさせて記録装置本体に装填するインクカートリッジの着脱装置を備える記録装置であって、前記インクカートリッジの着脱装置は請求項1乃至8のいずれか1項に記載のインクカートリッジの着脱装置であることを特徴とする記録装置。
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