JP5182466B2 - 液体カートリッジ着脱装置および液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、第1の所定動作によってインクカートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、を備えたインクカートリッジ着脱装置、該インクカートリッジ着脱装置を備えた記録装置および液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。また、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
また、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
以下、インクジェット式記録装置あるいは液体噴射装置の一例としてインクジェットプリンタを採り上げて説明する。インクジェットプリンタにおいてインクカートリッジを装填する場合、比較的大きな押込み力が必要になる。そのため、従来技術においては、インクカートリッジを装填する前に、インクカートリッジを挿入してインクジェット式記録装置に設けられた一対のカートリッジ保持手段に予めインクカートリッジの両側を保持させて、その後にレバーアームを「リセット位置」から「セット位置」まで回動させて一対のカートリッジ保持手段を装填方向へ移動させてインクカートリッジを装填させていた(例えば特許文献1)。
本願明細書において、「インクカートリッジの挿入」とは、記録装置外から記録装置内へ挿入されることをいう。そして、「インクカートリッジの挿入完了」とは、カートリッジ保持手段によって挿入されたインクカートリッジが保持された状態をいう。また、「インクカートリッジの装填」とは、カートリッジ保持手段によって保持されたインクカートリッジが、レバーアームの「リセット位置」から「セット位置」への回動によってカートリッジ保持手段と一体に押し込まれることをいう。そして、「インクカートリッジの装填完了」とは、インクカートリッジがカートリッジ保持手段と一体に押し込まれて、インク供給針がインクカートリッジに刺さった状態をいう。
また、「リセット位置」とは、インクカートリッジを装填する前であってインクカートリッジを挿入可能な状態にとるレバーアームの位置をいう。一方、「セット位置」とは、前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジを装填方向へ移動させて装填完了した状態にとるレバーアームの位置をいう。
図36(A)(B)に示すのは、従来技術におけるインクカートリッジの着脱装置におけるカートリッジ保持手段の一例である。
図36(A)(B)に示す如く、インクカートリッジの着脱装置500の装填方向の左右両側に一対のカートリッジ保持手段501、501が設けられている。そして、挿入開口部503にインクカートリッジ508を挿入すると、インクカートリッジ508が、一対のカートリッジ保持手段501、501によって保持されるように設けられている。
また、図示しない動力伝達機構によって、レバーアーム505の回動が、カートリッジ保持手段501、501へ伝達するように設けられている。従って、レバーアーム505を回動させることによって、インクカートリッジ508を装填方向へ移動させることができる。
ここで、図36(A)に示すレバーアーム505の位置が「リセット位置」であり、図36(B)に示すレバーアーム505の位置が「セット位置」である。
従来は特許文献1のように、レバーアーム505が「リセット位置」以外のとき、ユーザによるインクカートリッジ508の挿入、所謂、誤挿入を防止する誤挿入防止手段502、502が、着脱装置500に設けられていた。
本願明細書において、「インクカートリッジの誤挿入」とは、インクカートリッジ508が挿入されたがカートリッジ保持手段501、501によって正常に保持されていない状態をいう。
特開2005−254794号公報
しかしながら、インクカートリッジ508がカートリッジ保持手段501、501に保持されない状態、所謂、ノーラッチ状態で、ユーザが、レバーアーム505を「リセット位置」から「セット位置」へ回動する際、何らかの原因で誤挿入防止手段502、502を乗り越える虞があった。そして、ノーラッチ状態で、インク供給針509がインクカートリッジ508に刺さってしまう虞が生じる。所謂、インクカートリッジの誤装填である。
このとき、前述したようにインクカートリッジ508は、カートリッジ保持手段501、501によって保持されていない状態である。即ち、インクカートリッジ508は、不安定な状態である。従って、インクカートリッジ508は排出方向へ押し戻され、インク供給針509がインクカートリッジ508に中途半端に刺さった状態となる。その結果、インク漏れやインクカートリッジ側のインク残量記憶端子(図示せず)と記録装置側のコネクタ部(図示せず)との接続不良等の不具合が併発する問題が生ずる。
また、レバーアーム505を「リセット位置」から「セット位置」へ回動する際、正常に挿入されたにも関わらず、誤挿入防止手段502、502を乗り越えた後に何らかの原因によりインクカートリッジ508がカートリッジ保持手段501、501に保持された状態から保持されないノーラッチ状態となる場合がある。係る場合、インク供給針509がインクカートリッジ508に刺さってしまう虞が生じる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、カートリッジ保持手段がインクカートリッジを保持していない、所謂、ノーラッチ状態において、レバーアームの回動に伴ってインクカートリッジが誤装填されることによるインク漏れを防止することができるインクカートリッジ着脱装置、該インクカートリッジ着脱装置を備えた記録装置および液体噴射装置を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様のインクカートリッジ着脱装置は、第1の所定動作によってインクカートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態のインクカートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、前記カートリッジ保持手段がインクカートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段とを備え、前記カートリッジ保持手段は、インクカートリッジと係合可能な係合部材を有し、前記誤装填防止手段は、インクカートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有することを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、前記カートリッジ保持手段は、インクカートリッジと係合可能な係合部材を有し、前記誤装填防止手段は、インクカートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有する。従って、インクカートリッジを装填する際、および装填した後に何らかの原因で前記レバーアームが回動した際であって、インクカートリッジがノーラッチ状態となったとき、前記係合部材が装填方向へ移動することを規制することができる。同時に、前記レバーアームの前記「セット位置」への回動を規制することができる。
これに伴い、インクカートリッジが装填方向へ移動することを防止することができる。即ち、前記規制部の存在より、ノーラッチ状態では、ユーザは、カートリッジ保持手段を排出方向へのみ移動させることができる。従って、ユーザにインクカートリッジの再挿入を促すことができる。
その結果、インクカートリッジの誤装填を防止することができる。従って、誤装填されることによるインク漏れが生じる虞がない。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記レバーアームが、インクカートリッジを装填完了したときにとるセット位置から、インクカートリッジを装填する前にとるリセット位置側へ回動する際、前記係合部材を装填方向と交差する方向へ変位させ、前記係合部材とインクカートリッジとの係合を解除する係合解除手段を備えていることを特徴とする。
ここで、「変位」とは、部材の位置が変わることをいうだけでなく、向きが変わることをもいう(以下同じ)。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記インクカートリッジ着脱装置は、前記係合解除手段を備えている。従って、装填した後に何らかの原因で前記レバーアームが回動した際に、前記係合解除手段が作用してしまった場合に有効である。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記レバーアームを、インクカートリッジが装填されるときの前記レバーアームの回動方向へ回動する際、前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動および装填方向と交差する方向への変位を規制することを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動および装填方向と交差する方向への変位を規制する。従って、ノーラッチ状態において、前記装填の際にとる回動方向への前記レバーアームの回動を、より確実に規制することができる。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記規制部は、前記カートリッジ保持手段が排出方向へ移動する際、前記係合部材と当接せず、前記カートリッジ保持手段が装填方向へ移動する際のみ、前記係合部材と当接可能な構成であることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部は、前記カートリッジ保持手段が排出方向へ移動する際、前記係合部材と当接せず、前記カートリッジ保持手段が装填方向へ移動する際のみ、前記係合部材と当接可能な構成である。従って、前記規制部が、インクカートリッジを排出する際の前記係合部材の動作を妨げる虞がない。即ち、前記規制部を設けた場合であっても、インクカートリッジ排出動作をスムーズに実行することができる。
例えば、前記規制部は、前記係合解除手段が前記係合部材を変位させることを妨げる虞がない。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記規制部は、装填方向に面する面に対して傾斜した傾斜部を有することを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部は、装填方向に面する面に対して傾斜した傾斜部を有する。従って、前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動、および前記係合部材の装填方向と交差する方向への変位を規制することが可能である。
本発明の第6の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記規制部は、装填方向に対する幅方向から視てL字状の鉤型部を有することを特徴とする。
本発明の第6の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部は、装填方向に対する幅方向から視てL字状の鉤型部を有する。従って、前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動、および前記係合部材の装填方向と交差する方向への変位を規制することが可能である。即ち、第6の態様は、第5の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第7の態様は、第5または6の態様において、前記係合部材の端部が、インクカートリッジに対して接離移動可能に揺動し、前記規制部が、前記係合部材の装填方向への移動を規制する際、前記規制部は、前記端部の軌道と交差する構成であることを特徴とする。
本発明の第7の態様によれば、第5または6の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部は、前記端部の軌道と交差する構成である。従って、前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動、および前記係合部材の装填方向と交差する方向への変位を、より確実に規制することができる。
本発明の第8の態様は、第1から第7のいずれか一の態様において、インクカートリッジが挿入される挿入開口部を開閉する蓋部材を備え、前記規制部が前記係合部材を規制しているとき、前記レバーアームは、前記蓋部材と当接する構成であることを特徴とする。
本発明の第8の態様によれば、第1から第7のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記規制部が前記係合部材を規制しているとき、前記レバーアームは、前記蓋部材と当接する構成である。従って、前記規制部が前記係合部材を規制しているとき、前記蓋部材は、完全に閉まらない。即ち、前記蓋部材は、開いた状態、または、中途半端に閉じかかった状態となる。従って、該構成は、ユーザに対して、インクカートリッジの装填が完了していないことを知らせることができる。
また、前記挿入開口部に前記蓋部材の開閉を検知するセンサを設けることも可能である。係る場合、前記蓋部材が完全に閉じなければ記録装置本体が動作しないように制御することが可能である。従って、インク漏れを、より確実に防止することができる。
またさらに、前記蓋部材が完全に閉じていない旨を、記録装置においてユーザに見易い位置に設けられた表示部等に表示・警告する構成にすることも可能である。
本発明の第9の態様の記録装置は、被記録媒体を給送する給送部と、該給送部から給送された被記録媒体にインクを吐出して記録を実行する記録部と、インクカートリッジを記録装置本体に対して着脱するインクカートリッジ着脱装置と、を備える記録装置であって、前記インクカートリッジ着脱装置は上記第1から第8のいずれか一の態様のインクカートリッジ着脱装置であることを特徴とする。
本発明の第9の態様によれば、前記記録装置は、上記第1から第8のいずれか一の態様のインクカートリッジ着脱装置を備えている。従って、記録装置において、上記第1から第8のいずれかの態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第10の態様の液体噴射装置は、被液体噴射媒体を給送する給送部と、給送された被液体噴射媒体に液体を噴射する液体噴射部と、液体カートリッジを液体噴射装置本体に対して着脱する液体カートリッジ着脱装置と、を備えた液体噴射装置であって、該液体カートリッジ着脱装置は、第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、前記カートリッジ保持手段が液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、を備え、前記カートリッジ保持手段は、液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図である。
記録装置100の本体の背面側には、被記録媒体としての用紙が積層されるホッパ101が、上方を支点に揺動可能に設けられている。ホッパ101の最上位に積層された用紙は、給送部144によって、搬送方向下流側である記録部側へ給送される。
具体的には、積層された用紙は、給送用モータ104によって駆動する給送ローラ(図示せず)によりピックアップされる。そして、用紙ガイド103に案内されながら搬送方向の下流側の搬送ローラ(図示せず)へと給送される。搬送ローラまで給送された用紙は、搬送用モータ(図示せず)によって駆動する搬送ローラにより、さらに搬送方向の下流側の記録部143へと搬送される。
記録部143は、用紙を下方から支持するプラテン105と、プラテン105の上方側に対向するように設けられたキャリッジ107とによって構成される。そのうち、キャリッジ107は、主走査方向へ延びたキャリッジガイド軸(図示せず)に案内されながらキャリッジモータ102によって駆動する。さらに、キャリッジ107の底面部には、用紙へ向かってインクを吐出する記録ヘッド106が設けられている。記録部143で記録された用紙は、さらに下流側へと搬送され排紙ローラ(図示せず)によって記録装置100の正面側から排出される。
また、記録装置100の本体下方の着脱装置201には、インクカートリッジ211(図3参照)が装填され、インク供給針411、411…(図7参照)を介してインク供給路(図示せず)へとインクが供給される。さらに、インク供給チューブ110を介してキャリッジ107の記録ヘッド106まで供給される。そして、記録ヘッド106のフラッシング時、およびクリーニング時には、1桁側に設けられ、記録部143の吐出特性を維持する吐出特性維持部としてのインク吸引装置200においてインクの吐出・吸引動作が行われる。インク吸引装置200は、キャップ部213を備え、キャップ部213を上下方向へ移動させて記録ヘッド106を封止することができるように構成されている。
図3に示すのは、本発明に係る着脱装置の概略を示す全体斜視図である。
図3に示す如く、インクカートリッジの着脱装置201には、インクカートリッジ211を挿入する挿入開口部271が設けられている。この挿入開口部271は、図1および図2に示す記録装置100の背面側に設けられている。インクカートリッジの着脱装置201は、ユーザが操作するレバーアーム363と、レバーアーム363の動力をインクカートリッジ211の装填に必要な第2の所定ストロークS2(図11参照)の動きに変換する動力伝達変換機構230と、挿入開口部271に第1の所定ストロークS1(図8参照)挿入されたインクカートリッジ211を保持するカートリッジ保持手段210と、排出時にインクカートリッジ211がカートリッジ保持手段210に保持された状態を解除するカートリッジロック解除手段220と、排出時にインクカートリッジ211をカートリッジ保持手段210に対して排出方向へ強制的に移動させるカートリッジ強制移動手段400(図26〜図30参照)と、を備えている。以下、これらの構造および動作について順に説明する。
尚、着脱装置201の上方には用紙を搬送する搬送部や、用紙に記録を実行する記録部等を配設するための金属板で形成されたフレーム部材190が設けられている。フレーム部材190は、インクカートリッジ211が装填された状態の着脱装置201において、インクカートリッジ211と対向しない位置、即ち、着脱装置201の側端近傍の側壁面上の位置と係合するように設けられている。これにより、フレーム部材190に圧し掛かる重さによって着脱装置201が変形し、インクカートリッジ211の挿入、装填および排出の際に着脱装置201とインクカートリッジ211との摩擦が大きくなるのを防止することができる。
また、フレーム部材190と、その上方に配置される他の構造体との締結を、側面から外すことができ、フレーム部材190およびフレーム部材の下方に配置される着脱装置201を単独で外せるように設けられている。即ち、記録装置全体から着脱装置201のみを容易に取り外すことができる。
図4に示すのは、インクカートリッジの挿入前であってレバーアームが「リセット位置」の着脱装置を示す前方斜視図である。図5に示すのは、インクカートリッジの挿入途中であってレバーアームが「リセット位置」の着脱装置を示す平面図である。また、図6に示すのは図5の側方斜視図であり、図7に示すのは図5の要部側断面図である。
図4〜図7に示す如く、インクカートリッジ211の着脱装置201は、動力伝達変換機構230と、カートリッジ保持手段210と、カートリッジロック解除手段220と、カートリッジ強制移動手段400とを備えている。
そのうち、動力伝達変換機構230は、レバーアーム363と、第1ギア231と、第2ギア232と、第3ギア233と、第4ギア234と、カム部235と、スライダ部240とから構成される。
このうち、第1ギア231はレバーアーム363に設けられており、第2ギア232は第1ギア231と動力伝達可能に接するように設けられている。また、第3ギア233は第2ギア232と一体に設けられており、第4ギア234は第3ギア233と動力伝達可能に接するように設けられている。またさらに、カム部235は第4ギア234と一体に設けられており、カムフォロアとしてのスライダ部240はカム部235と当接するように設けられている。
また、カートリッジ強制移動手段400は、排出時にインクカートリッジ211をカートリッジ保持手段210に対して排出方向へ強制的に移動させるように構成されている。
またさらに、スライダ部240には第1スライダ開口部246が設けられている。そして、カム部235が第1スライダ開口部246の第1の面246aあるいは第2の面246bと当接・押圧することによって、スライダ部240が装填・排出方向へ移動可能に設けられている。また、カム部235は、後述する偏心カム部235aと同心カム部235bとを備えている(図25参照)。
ここで、スライダ部240の移動方向は、スライダ部240に移動方向に沿って設けられた2つのガイドスリット241a、241bに、軸262a、262bが挿通されることによって規制されている。
本実施形態において、レバーアーム363はレバー支軸364を支点に回動するように設けられている。そして、図4〜図10に示すレバーアーム363の位置をレバーアームの「リセット位置」、図13〜図16に示すレバーアーム363の位置をレバーアームの「セット位置」とする。また、レバーアーム363の回動範囲は、着脱装置本体側の基体387に設けられたレバー回動規制突起369と、レバーアーム363に設けられた2箇所のレバー回動規制部366とによって規制されている。従って、レバーアーム363は、「セット位置」と「リセット位置」との間でのみ回動することができる。
また、カートリッジ保持手段210は、着脱装置側の2つの爪部251、251が形成されたラッチプレート250を備えたスライダ部240と、爪部251、251と係合可能なインクカートリッジ側の2箇所の凹部211a、211aとから構成される。ラッチプレート250は、爪部251、251と反対側のラッチプレート係合部254と、スライダ部側のスライダ係合部245とを係合させた位置を支点に、爪部側が図7における上下方向にスライダ部240に対して揺動可能に設けられている。
また、ラッチプレート250はスライダ部240の上面に配設されている。そして、ラッチプレート250の2つの爪部251、251は、スライダ部240の2つの第2スライダ開口部247を介して下方へ突出するように設けられている。このとき、着脱装置201の基体387にも基体開口部387aが、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合を妨げないように設けられている。
スライダ部240の装填方向の中央部には、曲げ加工によってスライダ係合部245が形成されている。そして、スライダ係合部245は、ラッチプレート250の装填方向の上流側のラッチプレート係合部254と係合可能に設けられている。本願において、第1の係合手段は、スライダ係合部245とラッチプレート係合部254とから構成されている。そして、ラッチプレート250は、第1の係合手段の係合させた位置を支点に揺動可能に設けられている。
尚、本願において、「第1の係合手段の係合」とは、スライダ係合部245とラッチプレート係合部254とが面接触している状態をいう。
また、スライダ部240には、装填方向と直交する方向の曲げ加工によって、装填方向およびラッチプレート250の揺動方向に延設されたスライダ突部242が形成されている。そして、スライダ突部242は、ラッチプレート250の装填方向に延設された穴状のラッチプレートスリット255と係合可能に設けられている。本願において、第2の係合手段は、スライダ突部242とラッチプレートスリット255とから構成されている。
そして、ラッチプレートばね256は、ラッチプレート250に何ら外力が作用しないとき、ラッチプレート250とスライダ部240とが第1の係合手段で係合するように付勢するように設けられている。さらに、ラッチプレートばね256は、ラッチプレート250の爪部251、251を下方へ付勢するようにも設けられている。
尚、本願において、「第2の係合手段の係合」とは、スライダ突部242が、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面を押圧して面接触している状態をいう。
またさらに、カートリッジロック解除手段220は、ラッチプレート250に形成された傾斜部253と、インクカートリッジ211を排出する際のみに傾斜部253と当接してラッチプレート250を上方へ押し上げるキャンセルアーム260a、260bとから構成される。
このうち、キャンセルアーム260a、260bは、装填方向に対する幅方向においてラッチプレート250の両側に設けられている。またさらに、キャンセルアーム260a、260bは、軸262a、262cを支点にキャンセルアームばね261の付勢力に抗して回動可能に設けられている。
また、カートリッジ強制移動手段400は、後述するように、スライダ部240に設けられた押出レバー401と、基体387の押出レバー開口部387dに設けられた突起387bと、押出レバーばね402と、を備えている(図26〜図30参照)。
さらに詳しい構造の説明については、着脱装置201の動作について説明しながら述べることにする。
尚、本実施形態において、スライダ部240およびラッチプレート250は、金属板で形成されている。従って、スライダ部240およびラッチプレート250は、ラッチプレート250の位置を精度良く、所謂、リジッドに位置決めすることができる。また、高温の条件下で放置された場合であっても、変形する虞がない。
[インクカートリッジの挿入]
続いて動作について、インクカートリッジ211の挿入、装填、排出のそれぞれの状態に分けて説明する。
先ず、図4に示すインクカートリッジ211が着脱装置201の外部にある状態から、インクカートリッジ211を挿入開口部271に挿入する。このとき、レバーアーム363のアーム本体363bの先端側に形成されたつまみ部363aのレバー突起部363cには案内面363dが設けられている。そして、案内面363dは、ユーザがインクカートリッジ211を挿入開口部271へ挿入する際、インクカートリッジ211を挿入開口部271へ案内するように設けられている。
より具体的に説明すると、案内面363dは、インクカートリッジ211の装填方向に対して傾斜して設けられている。そして、案内面363dは、挿入開口部271から対向する方向へ延びる進入路Aからはみ出たインクカートリッジ211を、挿入開口部271へ近づくにしたがって徐々に進入路Aへ押し戻すように設けられている。
ここで、「装填方向」とは、インクカートリッジ211が挿入開口部271を進入して奥にあるインク供給針411、411…に向かう方向をいう。具体的には、図5において矢印が示す図面下側から上側へ向かう方向である。
ユーザが、インクカートリッジ211の先端側を挿入開口部271へ挿入していく。すると、インクカートリッジ211の先端部が、挿入開口部271の奥に設けられた排出レバー385に度当たる。排出レバー385は、排出レバー軸386を支点に回動し図示しないばねによってインクカートリッジ211を排出する排出方向へ付勢するように設けられている。
ここで、「排出方向」とは、装填方向と逆向きの方向をいう。
そして、度当たって停止した状態が図5〜図7に示す状態である。この状態では、インクカートリッジ211の側面が、レバー突起部363cの軌道を遮っている。従って、ユーザは、「リセット位置」にあるレバーアーム363を「セット位置」側へ回動することができない。その結果、ユーザがレバー突起部363cでインクカートリッジ211を装填方向へ押し込むという操作、所謂、誤操作(アブノーマル操作)を防止することができる。
尚、レバーアーム363の位置が「リセット位置」以外の位置である場合、レバー突起部363cが挿入開口部271の入り口を遮るように構成されている。従って、ユーザは、レバーアーム363の位置が「リセット位置」に位置するときのみ、インクカートリッジ211を挿入開口部271に挿入することができる。即ち、レバーアーム363の位置が、「リセット位置」以外の位置である場合、ユーザは、インクカートリッジ211を挿入することができないように構成されている。
図8に示すのは、インクカートリッジの挿入完了時であってレバーアームの「リセット位置」の着脱装置を示す平面図である。また、図9に示すのは図8の側方斜視図であり、図10に示すのは図8の要部側断面図である。
図5〜図7に示す状態から、ユーザは、排出レバー385の付勢力に抗してインクカートリッジ211をさらに押し込んで第1の所定ストロークS1分挿入する。すると、図8〜図10に示すインクカートリッジ211の挿入完了状態となる。
具体的には、図5〜図7に示す状態から、ユーザがインクカートリッジ211をさらに押し込むと、インクカートリッジ211の先端部が、スライダ部240の第2スライダ開口部247を介して下方へ突き出たラッチプレート250の爪部251、251と当接する。そして、インクカートリッジ211の先端部が、ラッチプレートばね256の付勢力に抗して爪部251、251を上方へ押し上げる。
その後、インクカートリッジ211がさらに押し込まれると、2つの爪部251、251が下がり、爪部251、251とインクカートリッジ側の2箇所の凹部211a、211aとが係合する。即ち、スライダ部240がラッチプレート250を介してインクカートリッジ211を一体に保持する。そして、この状態がインクカートリッジ211の挿入完了状態である。
尚、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251は、ラッチプレート250と一体に形成されている。そして、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251は、インクカートリッジ211の装填方向に対する幅方向の略中央部に設けられた2箇所の凹部211a、211aと係合するように設けられている。従って、インクカートリッジ211の向きが、装填方向に対してある程度傾いていた場合であっても、2箇所の爪部251、251は、2箇所の凹部211a、211aと係合することができる。さらに、2箇所の爪部251、251は、一体に形成されていることにより同期する。従って、一方のみが凹部211a、211aと係合し、他方が凹部211a、211aと係合しない状態、所謂、片側ラッチの状態となる虞がない。
また、図8〜図10に示すインクカートリッジ211の位置よりさらに奥側へ手でインクカートリッジ211を押し込もうとしても、インクカートリッジ211の先端側がスライダ部240に設けられた度当て部243によって規制される。このとき、スライダ部240は、後述するカム部235の形状(図25参照)によってレバーアーム363を回動させない限り、移動しないように設けられている。
[インクカートリッジの装填]
図11に示すのは、インクカートリッジの装填途中の着脱装置を示す平面図であり、図12に示すのは図11の要部側断面図である。
図11に示す如く、ユーザが、図8に示す「リセット位置」からレバーアーム363を、レバー支軸364を支点に反時計方向へ回動する。すると、前述したように第1ギア231が第2ギア232へ動力を伝達し、第2ギア232と一体に設けられた第3ギア233が第4ギア234へ動力を伝達する。さらに、第4ギア234と一体に設けられたカム部235が、第1スライダ開口部246の第1の面246aと当接・押圧してスライダ部240を装填方向へ移動させる。このとき、スライダ部240にはガイドスリット241a、241bが装填方向に沿って直列に2箇所設けられている。そして、基体387に設けられた軸262a、262bがガイドスリット241a、241bに挿通されることによって、スライダ部240の移動方向が規制されている。
このとき、カム部235は、スライダ部240の装填方向に対する幅方向中央部を押圧するように構成されている。また、ラッチプレート250との位置関係については、前記幅方向において、カム部235のスライダ部240を押圧する箇所の位置が、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251の略中心線上の位置となるように構成されている。さらに、図12に示す如く、爪部251、251におけるインクカートリッジ211を押圧する面は、装填方向に対して直交するように設けられている。従って、インクカートリッジ211、ラッチプレート250およびスライダ部240の姿勢を安定させると共に、カム部235の動力を効率よくインクカートリッジ211まで伝達することができる。
スライダ部240が装填方向へ移動すると、ラッチプレート250の爪部251、251に保持されたインクカートリッジ211も一体となって移動する。このとき、インクカートリッジ211の自重によって、第1の係合手段であるスライダ係合部245とラッチプレート係合部254との係合は緩む。そして、第2の係合手段において、ラッチプレートスリット255と係合するスライダ突部242が、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面を押圧する。この押圧力が、爪部251、251を介してインクカートリッジ211を装填方向へ移動させる。そして、インクカートリッジ211の移動に伴って、装填方向先端側に設けられたインク供給針411、411…がインクカートリッジ211に徐々に突き刺さる。
このとき、インクカートリッジ211にインク供給針411、411…を突き刺すには、大きな押し込み力を必要とする。そこで、スライダ突部242は、前述したように装填方向と直交する方向への曲げ加工によって設けられている。従って、スライダ突部242は、大きな力が作用しても撓んだり変形したりする虞がない。即ち、スライダ突部242は、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面と面接触して確実にラッチプレート250を介してインクカートリッジ211に押し込み力を伝達することができる。さらに、スライダ突部242は変形しないので、ラッチプレート250の位置を精度良く、所謂、リジッドに決めることができる。
このように第1の係合手段と第2の係合手段とによってラッチプレート250をスライダ部240に係合させる構成としたのは、確実に押し込み力および押し込む距離(第2の所定ストロークS2)を確保するためである。仮にラッチプレート250の揺動に支軸を設けた場合、インクカートリッジ211を装填する際に必要な大きな押し込み力が支軸に集中する。そして、該支軸が変形してしまうことによって、インクカートリッジ211を押し込む際の押し込み力および押し込む距離の精度を確保できない虞が生じる。そこで、支軸を設けずに、ラッチプレート250の動作によって係合する箇所を変えることで、ラッチプレート250の揺動機能を備えたままで、確実に押し込み力および押し込む距離(第2の所定ストロークS2)を確保することができる。
さらに、第1の係合手段であるスライダ係合部245およびラッチプレート係合部254、並びに第2の係合手段であるスライダ突部242およびラッチプレートスリット255は、爪部251、251に対して装填方向に直列に設けられている。従って、ラッチプレート250の爪部251、251の位置をより一層精度良くリジッドに決めることができる。また、第1の係合手段および第2の係合手段は、装填方向に対して幅方向に一対設けられているので、ラッチプレート250の姿勢を安定させることができる。またさらに、第2の係合手段については、爪部251、251に対して装填方向に直列に設けられているので、より一層に押し込み力を爪部251、251に効率よく伝達することができる。
また、第2の係合手段のスライダ突部242およびラッチプレートスリット255は、ラッチプレート250のスライダ部240に対する前記幅方向の位置を規制する。従って、前述したインクカートリッジ211の挿入時に、インクカートリッジ211の凹部211a、211aと、ラッチプレートの爪部251、251とを確実に対向させて係合させることができる。
爪部251、251と凹部211a、211aとの係合する位置については、インクカートリッジ211の高さ方向(図12の図面上下方向)において、インク供給針411、411…がインクカートリッジ211に突き刺さる位置に近いほど良い。近いほど、インクカートリッジ211の姿勢を安定させると共に、装填する際のカム部235の動力である押し込み力を効率よくインクカートリッジ211まで伝達することができる。
ここで、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合位置は、後述する排出時のラッチプレート250の上方への揺動の際の爪部251、251の下方先端の軌道との関係もあるが、インクカートリッジ211の高さ方向において、インク供給針411、411…と対向する位置関係に構成するのが望ましい。
続けてユーザがレバーアーム363を「セット位置」側へ回動すると、スライダ部240の装填方向への移動に伴って、スライダ部240に設けられた肩部252が、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260cと当接する。そして、肩部252が、キャンセルアーム260a、260bを、スリット241cに挿通された軸262cおよびガイドスリット241aに挿通された軸262aを支点にキャンセルアームばね261の付勢力に抗してそれぞれ回動させる(図11参照)。このとき、肩部252は先端当接部260cから押圧力を受けるので、スライダ突部242とラッチプレートスリット255の装填方向側の面との当接をより確実にすることができる。即ち、キャンセルアームばね256の付勢力によって、ラッチプレート250の姿勢を安定させることができる。
さらに、スライダ部240が装填方向へ移動すると、肩部252がキャンセルアーム260a、260bの先端当接部260cを通過する。そして、キャンセルアーム260a、260bは、キャンセルアームばね261の付勢力によってもとの状態(図5、図8、図14参照)に戻る。キャンセルアーム260a、260bについては、インクカートリッジ211を排出する際、ラッチプレート250に作用する部材であるので、後の排出時に説明する。
そして、ユーザが、レバーアーム363を反時計方向へ回動して「セット位置」まで操作するとインクカートリッジ211の装填完了状態となる。
図13に示すのは、インクカートリッジの装填完了であってレバーアームが「セット位置」の着脱装置を示す前方斜視図である。また、図14に示すのは図13の平面図、図15に示すのは図13の側方斜視図、図16に示すのは図13の要部側断面図である。
図13〜図16に示す如く、ユーザが、図11および図12の状態からレバーアーム363をさらに回動して「セット位置」まで操作する。すると、インクカートリッジ211は、インクカートリッジ211の挿入完了状態(図8〜図10参照)から第2の所定ストロークS2装填方向へ移動してインク供給針411、411…が完全にインクカートリッジ211に突き刺さった状態、即ち、インクカートリッジ211の装填完了状態となる。
また、インク残量情報端子212と接触可能なコネクタ部412とから構成される接触装置414が設けられている。そして、インクカートリッジ211の前方右側側面に設けられたインク残量情報端子212は、インクカートリッジ211の装填完了する直前に、着脱装置本体側に設けられたコネクタ部412と電気的に接続するように設けられている。コネクタ部412は、装填方向に一定距離だけ移動可能に設けられている。さらに、コネクタ部412は、コネクタ部412の装填方向先端側にインクカートリッジ211の先端側面と当接する当接面およびコネクタばね413によって、インクカートリッジ211が装填完了する直前から装填完了までの僅かなストローク分、インクカートリッジ211の移動に対して追従可能に設けられている。
尚、コネクタ部412が、インク残量情報端子212と電気的に接続する際、および接続を解除する際、コネクタ部412とインクカートリッジ211との間に摩擦が生じる。
またさらに、インクカートリッジ211の装填完了する直前に、インクカートリッジ211の先端側は、着脱装置本体側に設けられたインク流路弁(図示せず)の開閉を切り替える弁レバー(図示せず)と当接する。弁レバーは、排出レバー385と同様にばね(図示せず)によってインクカートリッジ211を排出方向へ付勢するように設けられている。インクカートリッジ211の先端側が弁レバーと当接していないとき、インク流路弁は閉塞状態となる。一方、インクカートリッジ211の装填完了する際、インクカートリッジ211の先端側が弁レバーと当接して付勢力に抗して弁レバーを移動させると、インク流路弁が開放状態となるように構成されている。
[インクカートリッジの排出]
図17に示すのは、インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図であり、図18に示すのは図17の要部側断面図である。
インクカートリッジ211を排出する際、ユーザは、レバーアーム363を図13に示す「セット位置」から図5および図8に示す「リセット位置」まで時計方向へ回動する。この際、着脱装置201の動作が複雑であるので、段階ごとに分けて以下説明する。
図17および図18に示す如く、ユーザがレバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ僅かに回動すると、レバーアーム363の回動の動力が前述したようにカム部235へ伝達される。カム部235は、スライダ部240に設けられた第1スライダ開口部246の第2の面246bと当接・押圧して、スライダ部240を排出方向へ僅かに移動させる。このとき、インクカートリッジ211は、インク供給針411、411…が突き刺さっているので、スライダ部240の装填方向先端側に設けられた度当て部243と当接するまで、移動しない(図18参照)。そして、スライダ部240の排出方向への僅かな移動に伴って、ラッチプレート250も排出方向へ僅かに移動する。
このとき、ラッチプレート250の爪部251、251と、インクカートリッジ211の凹部211a、211aとの係合が緩み、爪部251、251と凹部211a、211aとの間に隙間、所謂、クリアランスが生ずる。従って、爪部251、251は、インクカートリッジ211から何ら力を受けない状態となる。すると、ラッチプレートばね256がラッチプレート250に作用する。従って、装填の際に当接したラッチプレートスリット255の装填方向先端側とスライダ突部242とが離間すると共に、ラッチプレート250は、第1の係合手段でスライダ部240と係合する。
尚、排出レバー385の付勢力はインクカートリッジ211とインク供給針411、411…との摩擦力より小さいため、インクカートリッジ211は移動しない。
図19に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す要部側断面図である。
図19に示す如く、ユーザが図17および図18の状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向である図面左側へ徐々に移動する。このとき、スライダ部240に設けられた度当て部243が、インクカートリッジ211の先端部と当接・押圧している。従って、インクカートリッジ211とインク供給針411、411…との摩擦力に抗して、度当て部243が、インクカートリッジ211を排出方向である図面左側へ徐々に移動させる。
このとき、度当て部243は、2つの爪部251、251と対向する位置に設けられている。そして、装填の際に爪部251、251がインクカートリッジ211の姿勢を安定させながら押し込んだことと同様に、排出の際、2つの度当て部243、243は、インクカートリッジ211の姿勢を安定させながら排出方向へインクカートリッジ211を移動させることができる。
また、スライダ部240の排出方向への移動に伴って、ラッチプレート250の一対の傾斜部253、253が、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cを徐々に乗り上げる。このとき、先端当接部260c、260cは、傾斜部253、253を介してラッチプレート250を第1の係合手段で係合させるように付勢すると共に、傾斜部253、253を介してラッチプレート250を上方へ押し上げる。すると、ラッチプレート250は、第1の係合手段であるスライダ係合部245とラッチプレート係合部254とが係合した位置を支点に上方へ揺動し始める。
このとき、爪部251、251は下方へ延びているので、爪部251、251の下方先端の軌道の径は他の箇所より大きくなるが、前述した爪部251、251と凹部211a、211aとの隙間により、爪部251、251は摩擦抵抗を受けることなく、上昇することができるように設けられている。ここで、第1の係合手段が面接触であるため、爪部251、251の位置および軌道をリジッドに決めることができる。従って、前記隙間は極僅かな間隔であるが、ラッチプレート250が上方へ揺動する際、爪部251、251と凹部211a、211aとの間に摩擦が生じる虞がない。
図20に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す側方斜視図であり、図21に示すのは図20の要部側断面図である。
図20および図21に示す如く、ユーザが図19に示す状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。このとき、ラッチプレート250の傾斜部253、253は、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cに完全に乗り上げる。従って、ラッチプレート250は上方へ揺動の最高点に達し、爪部251、251は、凹部211a、211aから完全に抜けきれて係合が解除された状態となる。
ここで、ラッチプレート250の上方への揺動は、爪部251、251と凹部211a、211aとの間の隙間を必要とするので、度当て部243、243がインクカートリッジ211を排出方向へ移動させている間に行われるように構成されている。
一方、度当て部243、243は、インク供給針411、411…がインクカートリッジ211から殆ど抜けきり、インクカートリッジ211とインク供給針411、411…との比較的大きい摩擦抵抗が無くなるまで、インクカートリッジ211を排出方向へ移動させる。
そして、インクカートリッジ211とインク供給針411、411…との摩擦抵抗が無くなった後は、スライダ部240の設けられた後述するカートリッジ強制移動手段400の押出レバー401が作用して、インクカートリッジ211をカートリッジ保持手段210であるスライダ部240に対して排出方向へ強制的に移動させる。押出レバー401は、前述したインクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗して、インクカートリッジ211を移動させるように設けられている。
ここで、押出レバー401は、一端にインクカートリッジ211と当接して押し出す押出部401b(図22、図26〜図30参照)と、他端に着脱装置201の基体387に設けられた突起387b(図26〜図30参照)と当接・係合する当接部401a(図22、図26〜図30参照)とを備えている。そして、押出レバー401は、スライダ部240を支点に回動するように設けられている。
また、回動した押出レバー401は、突起387b(図26〜図30参照)と当接部401aとの係合が解除されると、押出レバーばね402によってもとの位置(図17に示す位置)に戻るように構成されている。具体的な動作については、先ず、スライダ部240が排出方向へ移動すると、スライダ部240と共に移動する押出レバー401の当接部401aが基体387の突起387bと係合する。次に、当接部401aがてこの原理の力点となり、押出レバー401が回動する。そして、押出部401bがてこの原理の作用点となり、インクカートリッジ211を強制的にスライダ部240に対して第3の所定ストロークS3(図22、図23参照)排出方向へ移動させる。
このとき、押出レバー401が、インクカートリッジ211をスライダ部240に対して排出方向へ第3の所定ストロークS3分移動させる。従って、レバーアーム363を「セット位置」側へ反転回動させる操作、所謂、誤操作(アブノーマル操作)によって、ラッチプレート250が下方へ揺動した場合であっても、爪部251、251と凹部211a、211aとが再度係合する虞がない。
ここで、「第3の所定ストロークS3」とは、インクカートリッジ211のスライダ部240に対する移動距離であって、爪部251、251と凹部211a、211aとが係合する位置から係合しない位置まで移動距離をいう。
尚、図21では、インク供給針411、411…がインクカートリッジ211に突き刺さっているように見えるが、インクカートリッジ側のインク供給針411、411…が挿通するパッキンとしての針挿通開口211b、211b、…から抜けきった状態である。従って、インクカートリッジ211とインク供給針411、411…との摩擦抵抗は、既に無い状態となっている。
また、本実施形態では、押出レバー401は、インクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗して作用するように構成されているが、インクカートリッジ211とインク供給針411、411…との比較的大きい摩擦抵抗に抗して作用するように構成してもよいのは勿論である。
図22に示すのは、インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図であり、図23に示すのは図22の要部側断面図である。
図22および図23に示す如く、ユーザが図20および図21に示す状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。そして、押出レバー401がインクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗してインクカートリッジ211をスライダ部240に対して移動させた後は、インクカートリッジ211と着脱装置201との間に摩擦抵抗が殆どない状態となる。従って、排出レバー385の付勢力が、まさにインクカートリッジ211を排出方向へ押し出そうとする。
図24に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す要部側断面図である。
図24に示す如く、ユーザが図22および図23に示す状態からレバーアーム363をさらにリセット側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。このとき、インクカートリッジ211は、排出レバー385の付勢力によって排出方向へ押し出される。その後、ラッチプレート250の傾斜部253、253がキャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cを乗り越える。従って、ラッチプレート250は、インクカートリッジ211が排出レバー385によって排出方向へ移動した後に下方へ揺動する。
排出レバー385の付勢力によって排出方向へ移動したインクカートリッジ211は、半身ほど挿入開口部271から飛び出して、レバーアーム363のレバー突起部363cと当接して停止する。
そして、ユーザが、レバーアーム363を完全に「リセット位置」(図4〜図6、図8および図9参照)まで回動しレバー突起部363cを進入路Aの外側へ移動させると、ユーザは、インクカートリッジ211を挿入開口部271から取り出すことができる。
図25に示すのは、本発明に係るカム部の形状を示す平面図である。
図25に示す如く、カム部235は、カム軸235cを支点に回動するように設けられており、カム軸235cに対して偏心した偏心カム部235aと、カム軸235cと同心の同心カム部235bとを備えている。前述したようにユーザがレバーアーム363を「リセット位置」から「セット位置」側へ回動すると、カム部235が図25(A)に示す如く反時計方向へ回動する。このとき、偏心カム部235aが、第1スライダ開口部246の第1の面246aを押圧する。従って、スライダ部240は、ガイドスリット241a、241bと軸262a、262bとに案内されながら矢印の装填方向へ移動する。
そして、レバーアーム363が「セット位置」の直前の位置のとき、同心カム部235bが第1の面246aと当接する。さらにユーザがレバーアーム363を回動して「セット位置」まで回動すると、図25(B)に示す状態となる。即ち、レバーアーム363が「セット位置」の直前の位置のときに、既にスライダ部240は装填に必要な第2の所定ストロークS2移動し終わった状態となる。その後、ユーザがレバーアーム363を「セット位置」の直前の位置から「セット位置」まで回動しても、同心カム部235bが第1の面246aと当接している。従って、スライダ部240は、移動することはない。即ち、さらにレバーアーム363が回動したとしても、スライダ部240の移動距離は、所謂、オーバーストロークにならない。
これにより、一定の範囲においてレバーアーム363の位置(位相)に、スライダ部240が追従しないように構成することができる。即ち、数度程度の「あそび」を設けることでレバーアーム363を完全に「セット位置」まで回動しなくとも、スライダ部240を第2の所定ストロークS2装填方向へ移動させることが可能である。その際、完全に「セット位置」まで回動したとしても、スライダ部240の移動距離は、第2の所定ストロークS2のままである。従って、カム部235は、インクカートリッジ211が装填される際のスライダ部240の移動距離を容易に管理することができる。
例えば、インクカートリッジ211を装填する際、ユーザが、レバーアーム363を正確に「セット位置」まで回動せずに「セット位置」の直前の位置で操作を止めてしまった場合でも、スライダ部240を確実に第2の所定ストロークS2移動させることができる。即ち、ユーザがレバーアーム363の操作を止めてしまう位置にバラツキがある場合であっても、確実にスライダ部240を第2の所定ストロークS2だけ移動させてインクカートリッジ211を装填することができる。
ここで、「セット位置の直前の位置」とは、「リセット位置」と「セット位置」との間の中間位置であって、「セット位置」側に偏倚した位置である。そして、偏倚の程度は、インクカートリッジ211を装填する際にユーザがレバーアーム363を止める傾向にある位置で、既に同心カム部235bが第1の面246aと当接するように偏倚させるのが望ましい。
また、スライダ部240が第2の所定ストロークS2だけ装填方向へ移動した状態では、第1の面246aは、常に同心カム部235bと当接している。この状態において、インクカートリッジ211には、前述したように排出レバー385および弁レバーがインクカートリッジ211を排出方向へ移動させるように付勢力が作用している。さらに、インクカートリッジ211がインク供給針411、411…から抜け出ようとする力が発生し、インクカートリッジ211を排出方向へ移動させようとする虞がある。従って、スライダ部240には、常に排出方向へ移動させようとする力が作用する。
そこで、本実施形態では、装填移動完了した状態では、常に同心カム部235bが第1の面246aと当接している構成である。従って、第1の面246aが同心カム部235bを押圧しても、カム部235にはカム軸235cを支点に回動しようとする力が生じる虞がない。即ち、スライダ部240は、外力が作用した場合であっても、「リセット位置」側へレバーアーム363を回動させない限り移動する虞はない。
本実施形態では、レバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ回動する場合も、「セット位置」側へ回動する場合と同様に、レバーアーム363が「リセット位置」の直前の位置のとき、同心カム部235bが、第2の面246bと当接する。即ち、ユーザがレバーアーム363を完全に「リセット位置」まで回動しなくとも、スライダ部240を第2の所定ストロークS2排出方向へ移動させることが可能である。その際、完全に「リセット位置」まで回動したとしても、スライダ部240の排出方向への移動距離は、第2の所定ストロークS2のままである。
また、レバーアーム363が「リセット位置」にあるときは、同心カム部235bが第2の面246bと当接している。ここで、前述したようにユーザがインクカートリッジ211を挿入開口部271から第1の所定ストロークS1分挿入して、インクカートリッジ211がカートリッジ保持手段210によって保持された状態を考える。このとき、ユーザは、さらにインクカートリッジ211を押し込もうとした場合であっても、レバーアーム363を「セット位置」側へ回動しない限り、スライダ部240を装填方向へ移動させることはできない。即ち、ユーザがインクカートリッジ211を第1の所定ストロークS1以上に押し込もうとした場合であっても、スライダ部240の度当て部243によってインクカートリッジ211の位置は規制される。
[カートリッジ強制移動手段について]
図26(A)に示すのは、本発明に係るカートリッジ強制移動手段を示す上方斜視図であり、同図(B)は(A)の下方斜視図である。
図26(A)(B)に示す如く、カートリッジ強制移動手段400は、スライダ部240に設けられた押出レバー401と、基体387の押出レバー開口部387cに設けられた突起387bと、押出レバーばね402と、を備えている。押出レバー401については、インクカートリッジ211の排出の際の説明で説明したが、さらに詳しく以下に説明する。
押出レバー401は、スライダ部240に設けられた押出レバー軸403を支点に回動可能に設けられている。ここで、押出レバー401は、スライダ部240の下面に配設されており、その近傍の基体387には押出レバー開口部387cが設けられている。そして、基体387において押出レバー開口部387cに設けられて突起387bのみが、押出レバー401と当接可能に設けられている。
また、押出レバー401は、一端に押出レバー開口部387cより下方へ延設されインクカートリッジ211と当接して押し出す押出部401bを備えている。さらに、押出レバー401は、他端に着脱装置201の基体387に設けられた突起387bと当接・係合する当接部401aを備えている。当接部401aは、スライダ部240に設けられたC型開口部248を介して上方へ延設されている。そして、押出レバーばね402の一端が、当接部401aに取り付けられている。一方の押出レバーばね402の他端は、スライダ部側に設けられたフック249に取り付けられている。
続いて、カートリッジ強制移動手段400の動作について説明する。先ず、インクカートリッジ211を装填する際の動作について説明する。
図27に示すのは、インクカートリッジ装填途中のカートリッジ強制移動手段を示す底面図である。図面において下側から上側へ向かう方向が装填方向である。
図27に示す如く、インクカートリッジ211は、カートリッジ保持手段210によって保持されている状態である。従って、レバーアーム363の「セット位置」側への回動操作によって、スライダ部240および押出レバー401と一体に矢印の示す装填方向へ移動する。そして、スライダ部240および押出レバー401が装填方向へ移動すると、押出レバー401の当接部401aが、基体側の突起387bに徐々に接近し当接する。
図28に示すのは、インクカートリッジ装填途中に押出レバーが回動している状態のカートリッジ強制移動手段を示す底面図である。
図28に示す如く、図27に示す状態からスライダ部240および押出レバー401がさらに装填方向へ移動すると、突起387bが、当接部401aと係合し、押出レバーばね402の付勢力に抗して押出レバー401を図中の反時計方向へ回動させる。このとき、押出レバー401の押出部401bは、インクカートリッジ211の装填方向の先端側の面から離間するように揺動する。そして、スライダ部240および押出レバー401がさらに装填方向へ移動すると、突起387bと当接部401aとの係合が解除される。
図29に示すのは、インクカートリッジ装填完了時のカートリッジ強制移動手段を示す底面図である。
図29に示す如く、図28に示す状態からスライダ部240および押出レバー401がさらに装填方向へ移動すると、基体側の突起387bと押出レバー401の当接部401aとの係合が解除される。従って、押出レバー401は、押出レバーばね402の付勢力によって、図中の時計方向へ回動して図29に示す姿勢にもどされる。
以上、説明したように、インクカートリッジ211を装填する際、押出レバー401は回動するが、押出レバー401は、インクカートリッジ211と当接することがないので、インクカートリッジ211に対して何ら作用しない。
続いて、インクカートリッジを排出する際の動作について説明する。
図30に示すのは、インクカートリッジ排出途中に押出レバーが回動している状態のカートリッジ強制移動手段を示す底面図である。
図30に示す如く、ユーザが図29に示す状態からレバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ回動操作すると、インクカートリッジ211は、スライダ部240および押出レバー401と一体に矢印の示す排出方向へ移動する。そして、押出レバー401の当接部401aが、基体側の突起387bに徐々に接近して当接する。
さらにスライダ部240および押出レバー401が排出方向へ移動すると、突起387bと当接部401aが係合して、突起387bが、押出レバーばね402の付勢力に抗して押出レバー401を図中の時計方向へ回動させる。このとき、押出レバー401の回動に伴って、押出レバー401の押出部401bが、インクカートリッジ211の装填方向の先端側の面と当接・押圧する。即ち、てこの原理を利用して、力点である当接部401aが力を受けて、押出レバー401を押出レバー軸403を支点に回動させる。そして、作用点である押出部401bが、インクカートリッジ211を押圧してスライダ部240に対して第3の所定ストロークS3だけ排出方向へ強制的に移動させる。
そして、さらにスライダ部240および押出レバー401が排出方向へ移動すると、突起387bと当接部401aとの係合が解除される。従って、押出レバーばね402の付勢力によって、押出レバー401は、反時計方向へ回動して図27および図29に示すもとの姿勢にもどされる。
以上、説明したように、押出レバー401は、インクカートリッジ211を装填する際および排出する際に回動するが、排出する際にのみインクカートリッジ211と当接・押圧してインクカートリッジ211を排出方向へ強制的に移動させるように構成されている。
ここで、押出レバー401がインクカートリッジ211に対して作用するタイミングは、前述したようにインクカートリッジ211からインク供給針411、411…が抜けた後から、コネクタ部412とインクカートリッジ211との摩擦抵抗がなくなるまでの間作用するように構成されている。さらに、該タイミングは、ラッチプレート250の爪部251、251が上方へ揺動してインクカートリッジ211の凹部211a、211aから抜け出た後に作用するように構成されている。
また、押出レバー軸403から当接部401aおよび押出部401bまでの比は、約1対1に設けられているが、当接部401aおよび押出部401bのいずれか一方までの距離を長くして前記比を大きく構成してもよいのが勿論である。
[インクカートリッジの誤装填]
さらに続いて、インクカートリッジ211の誤装填について説明する。
図31に示すのは、インクカートリッジが誤装填されたときの誤装填防止手段を示す平面図である。図32に示すのは、図31の要部断面図である。
前述したようにインクカートリッジの着脱装置201の上部には、基体部としてのフレーム部材190(図3参照)が配設されている。そして、図31および図32の示す如く、フレーム部材190の一部には、誤装填防止手段420としての係合部材移動規制部191が設けられている。また、係合部材移動規制部191は、レバーアームが「セット位置」近傍に位置するときにおけるラッチプレート250の爪部251、251の先端251a、251aの上部と対向する位置に配設されている。
ここで、本願実施形態では、係合部材移動規制部191を、フレーム部材190の一部に一体に設けたが、着脱装置201の基体387の一部に一体に設けてもよいのは勿論である。
図31および図32に示す如く、インクカートリッジ211の装填中に何らかの原因によりインクカートリッジ211が、カートリッジ保持手段210に保持されない状態、所謂、ノーラッチ状態となる虞がある。あるいは、インクカートリッジ211の装填が完了したにも関わらず、何らかの原因によってノーラッチ状態となる虞がある。
また、「ノーラッチ状態」とは、カートリッジ保持手段210の爪部251、251と、インクカートリッジ211の凹部211a、211aとの係合が完全に解除された状態のみならず、爪部251、251が凹部211a、211aと中途半端に係合した状態を含む状態をいう。
前記ノーラッチ状態となった場合、インクカートリッジ211は不安定な状態であり、インクカートリッジ211は、インク供給針411、411、…から逃げるように排出方向へゆっくりと移動する傾向にある。即ち、インク供給針411、411、…が、一度挿通したインクカートリッジ211の針挿通開口211b、211b、…から抜け出る虞がある。
そして、仮に、何らかの原因でインクカートリッジ211の位置がそのままであるにも関わらず、レバーアーム363が「セット位置」まで回動する虞がある。従って、ユーザが、インクカートリッジ211の装填が正常に完了したと判断する虞がある。そして、そのままの状態で放置される虞がある。
そこで、本願実施形態の着脱装置201は、誤装填防止手段420としての係合部材移動規制部191を備えている。そして、係合部材移動規制部191は、規制傾斜部192、192を有している。規制傾斜部192、192は、図32の上方へ変位したノーラッチ状態の爪部251、251と高さ方向において同じ位置に設けられている。
従って、爪部251、251が上方へ変位したノーラッチ状態では、レバーアーム363が図31中の反時計方向である「リセット位置」側から「セット位置」側へ回動すると、直ちに爪部251、251の先端251a、251aが規制傾斜部192、192と度当たる。
このとき、カートリッジ保持手段210は、装填方向への移動が規制される。詳しく説明すると、規制傾斜部192、192は、爪部251、251が装填方向へ移動することを規制するだけでなく、爪部251、251の先端251a、251aが図32中の上方へ変位することをも規制するように傾斜して設けられている。本願実施形態の規制傾斜部192、192は、図32中の上下方向である鉛直方向に対して、約25度傾いている。
そして、規制傾斜部192、192が、爪部251、251と当接する際の第1係合手段であるスライダ係合部245とラッチプレート係合部254との係合箇所を支点にした爪部251、251の軌道と交差するように構成されている。
具体的には、規制傾斜部192、192は、爪部251、251がインクカートリッジ211から離間する方向に変位することに従って爪部251、251の揺動支点に接近する構成である。従って、爪部251、251の先端251a、251aが、図32中の上方へ変位する虞がない。その結果、爪部251、251が図32中の上方へ変位することに伴ってスライダ部240が装填方向へ移動する虞がない。
即ち、規制傾斜部192、192は、レバーアーム363を「セット位置」の手前で停止させることができる。従って、ユーザは、誤装填であると判断することができる。このとき、レバーアーム363を、固い物に度当たるときのような、所謂リジッドに停止させることができる。従って、ユーザは、レバーアーム363を「リセット位置」側へ回動する他に選択はないと判断する。
ここで、規制傾斜部192、192は、スライダ突部242と同じように装填方向と直交する方向の曲げ加工によって、装填方向に延設されることが望ましい。該構成によって、規制傾斜部192、192は、スライダ突部242から爪部251、251を介して伝達される装填方向への押し込み力に対抗することができる。即ち、規制傾斜部192、192は、レバーアーム363をリジッドに停止させることができる。
また、規制傾斜部192、192の図27中の上方への高さは、爪部251、251が上方へ揺動可能な高さと同程度またはそれ以上であることが望ましい。その結果、規制傾斜部192、192は、爪部251、251の変位をより確実に規制することができる。即ち、規制傾斜部192、192は、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合が中途半端なときの爪部251、251のみならず、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合が解除されたときの爪部251、251の装填方向および図32中の上方への移動を規制することができる。
そして、前記判断に従ってユーザがレバーアーム363を「リセット位置」側へ回動すると、前述したようにスライダ部240の度当て部243およびカートリッジ強制移動手段400の押出レバー401を作用させることができる。その結果、インクカートリッジ211を排出することができる。そして、再度、インクカートリッジ211の挿入からやり直すことによって、誤装填によるインク漏れを防止することができる。
尚、図32に示す状態は、インクカートリッジ211に設けられた所謂、パッキンとしての針挿通開口211b、211b…に、記録装置本体側のインク供給針411、411…が、まさに刺さりそうな状態であって、刺さっていない状態である。即ち、係合部材移動規制部191が爪部251、251を規制するときのインクカートリッジ211の位置は、針挿通開口211b、211b…にインク供給針411、411…が刺さっていない状態となる位置である。また、係合部材移動規制部191は、ラッチプレート250およびスライダ部240と同様に金属板で形成されているため、リジッドに爪部251、251の位置を規制することができる。
続いて、インクカートリッジ211を排出する際の係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192と爪部251、251との位置関係について説明する。
図33(A)〜(E)に示すのは、インクカートリッジ排出の際の爪部と係合部材移動規制部の規制傾斜部との位置関係を示す要部拡大側断面図である。このうち、(A)はインクカートリッジ装填完了したときの状態である(図16と同じ状態)。同図(B)は(A)よりレバーアームを「リセット位置」側へ僅かに回動させカートリッジ保持手段を排出方向へ僅かに移動させた状態である。
また、同図(C)は(B)よりレバーアームを「リセット位置」側へさらに僅かに回動させカートリッジ保持手段を排出方向へさらに僅かに移動させた状態である(図19と同じ状態)。同図(D)は(C)よりレバーアームを「リセット位置」側へさらに僅かに回動させカートリッジ保持手段を排出方向へさらに僅かに移動させた状態である(図21と同じ状態)。同図(E)は(D)よりレバーアームを「リセット位置」側へさらに僅かに回動させカートリッジ保持手段を排出方向へさらに僅かに移動させた状態である(図24と同じ状態)。
正常にインクカートリッジ211が挿入・装填される際の爪部251、251の軌道は、インクカートリッジ211が排出される際の爪部251、251の軌道と、異なるように構成されている。インクカートリッジ211が正常に装填された場合は、レバーアーム363が「リセット位置」にあるときに、爪部251、251が上方へ揺動して凹部211a、211aと係合する。そして、レバーアーム363の「リセット位置」から「セット位置」への回動によってインクカートリッジ211が装填される際は、爪部251、251は上方へ揺動しない。即ち、正常にインクカートリッジ211が挿入されたときは、爪部251、251は、係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192と当接しないように構成されている。
一方、インクカートリッジ211を排出する際は、レバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」へ回動させる間、即ち、カートリッジ保持手段210が排出方向へ移動する間に爪部251、251が、キャンセルアーム260a、260bによって揺動するように構成されている。以下、より詳しく説明する。
図33(A)に示す如く、ユーザは、レバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ回動する。これに伴って、カートリッジ保持手段210としてのラッチプレート250の爪部251、251は、揺動することなく係合部材移動規制部191の下方を引き抜かれるように排出方向へ移動する。
図33(B)に示す如く、爪部251、251が、係合部材移動規制部191の下方を引き抜かれるように排出方向へ移動する。そして、爪部251、251の先端251a、251aが、係合部材移動規制部191と対向する位置から脱する。その後、ラッチプレート250の傾斜部253、253が、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cに徐々に乗り上げる。そして、傾斜部253、253が先端当接部260c、260cに乗り上げるにしたがって、爪部251、251が上方へ揺動し始める。
図33(C)に示す如く、ラッチプレート250が排出方向へ移動するにしたがって、傾斜部253、253が先端当接部260c、260cにさらに乗り上げる。そして、爪部251、251はさらに上方へ揺動する。
図33(D)に示す如く、傾斜部253、253が完全に先端当接部260c、260cに乗り上げると、爪部251、251の位置は最高点に達する。
図33(E)に示す如く、傾斜部253、253が先端当接部260c、260cを乗り越えると、爪部251、251は下方へ揺動して元の高さに戻る。
以上、説明したように係合部材移動規制部191の傾斜部は、カートリッジ保持手段210を排出方向へ移動させた際、ラッチプレート250の爪部251、251と当接しないように構成されている。即ち、係合部材移動規制部191の傾斜部は、インクカートリッジ211の排出動作を妨げる虞がない。
続いて、インクカートリッジ211が誤装填された際のユーザへの警告について説明する。
図34(A)(B)は、蓋部材およびレバーアームを示す側断面図である。このうち、(A)は蓋部材が閉塞している状態であり、同図(B)は蓋部材が中途半端に開いている状態である。
図34(A)(B)に示す如く、蓋部材422が、蓋軸423を支点に揺動して挿入開口部271を開閉可能に設けられている。蓋部材422には蓋突部424が設けられており、蓋突部424は、記録装置本体側に設けられた開閉センサ426のセンサ突部427と当接可能に設けられている。そして、開閉センサ426は、蓋部材422が挿入開口部271を閉塞したことを検知すると信号を制御部425へ送るように設けられている。
図34(A)に示す如く、ユーザが正常にインクカートリッジ211を挿入・装填すると、インクカートリッジ211は挿入開口部271の奥の第2の所定ストロークS2押し込まれた位置まで移動した状態となる。従って、蓋部材422を閉じることができ、蓋突部424がセンサ突部427と当接する。そして、開閉センサ426が蓋部材422の閉塞を検知して、前記信号を制御部425へ送る。
図34(B)に示す如く、前述したように誤装填された場合、前述した係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192によって、爪部251、251の装填方向および図32中の上方への移動が規制される。従って、スライダ部240は第2の所定ストロークS2分移動することができない。これに伴って、レバーアーム363は、「セット位置」まで回動することができない。このとき、レバー突起部363cは、蓋軸側へ延設されており、蓋部材422が閉じるのを規制する。従って、インクカートリッジ211が誤装填され係合部材移動規制部191が作用している場合は、蓋部材422の蓋突部424が、開閉センサ426のセンサ突部427と当接することがない。
かかる場合、蓋部材422が完全に閉じないことによって、ユーザに異常を知らせることができる。また、制御部425は、開閉センサ426からの信号が送られてこないことを理由に、図示しない操作パネルに「蓋開」の異常を警告表示するように構成してもよい。また、警告表示と共に警告音を発するように構成してもよい。またさらに、制御部425は、記録装置100の初期動作としてのインク吸引装置200の吸引動作等の動作をさせないように構成することができるのは勿論である。
本実施形態のインクカートリッジ着脱装置201は、第1の所定動作であるインクカートリッジ211を第1の所定ストロークS1挿入することによってインクカートリッジ211を保持するカートリッジ保持手段210と、レバーアーム363の回動を、カートリッジ保持手段210に保持された状態のインクカートリッジ211を装填する第2の所定動作である第2の所定ストロークS2の動きに変換する動力伝達変換機構230と、カートリッジ保持手段210がインクカートリッジ211を保持していないとき、レバーアーム363の操作によるカートリッジ保持手段210の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段420と、を備え、カートリッジ保持手段210は、インクカートリッジ211と係合可能な係合部材としてのラッチプレート250の爪部251、251を有し、誤装填防止手段420は、インクカートリッジ着脱装置201の基体部としての基体387またはフレーム部材190に、ラッチプレート250の爪部251、251と当接可能であり前記移動を規制する規制部としての係合部材移動規制部191を有することを特徴とする。
また、本実施形態のインクカートリッジ着脱装置201は、レバーアーム363が、インクカートリッジ211を装填完了したときにとるセット位置から、インクカートリッジ211を装填する前にとるリセット位置側へ回動する際、ラッチプレート250の爪部251、251を装填方向と交差する方向へ変位させ、ラッチプレート250の爪部251、251とインクカートリッジ211の凹部211a、211aとの係合を解除する係合解除手段としてのカートリッジロック解除手段220を備えていることを特徴とする。
またさらに、本実施形態のインクカートリッジ着脱装置201において、ユーザが、レバーアーム363を、インクカートリッジ211が装填されるときのレバーアーム363の回動方向へ回動する際、係合部材移動規制部191は、ラッチプレート250の爪部251、251の装填方向への移動および装填方向と交差する方向への変位を規制する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態の規制部としての係合部材移動規制部191は、カートリッジ保持手段210が排出方向へ移動する際、ラッチプレート250の爪部251、251と当接せず、カートリッジ保持手段210が装填方向へ移動する際のみ、ラッチプレート250の爪部251、251と当接可能な構成であることを特徴とする。
またさらに、規制部としての係合部材移動規制部191は、装填方向に面する面に対して傾斜した傾斜部としての規制傾斜部192、192を有することを特徴とする。
また、本実施形態のインクカートリッジ着脱装置201において、係合部材の端部としてのラッチプレート250の爪部251、251の先端251a、251aが、インクカートリッジ211に対して接離移動可能に揺動し、係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192が、ラッチプレート250の爪部251、251の装填方向への移動を規制する際、係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192は、爪部251、251の先端251a、251aの軌道と交差する構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態のインクカートリッジ着脱装置201は、インクカートリッジ211が挿入される挿入開口部271を開閉する蓋部材422を備え、係合部材移動規制部191の規制傾斜部192、192がラッチプレート250の爪部251、251を規制しているとき、レバーアーム363は、蓋部材422と当接する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態の記録装置100は、被記録媒体の一例である用紙を給送する給送部144と、給送部144から給送された用紙にインクを吐出して記録を実行する記録部143と、インクカートリッジ211を記録装置本体に対して着脱するインクカートリッジ着脱装置201と、を備えることを特徴とする。
[他の実施形態]
図35に示すのは、他の実施形態に係る係合部材移動規制部を示す要部拡大側断面図である。
図35に示す如く、他の実施形態に係る係合部材移動規制部491は、側視L字状の鉤型部492、492を有している。その他の部材については、前述した実施形態と同じであるので、同じ符号を用いると共に、その説明は省略する。
誤装填の際の爪部251、251が凹部211a、211aと完全に係合していない状態において、何らかの原因によってレバーアーム363が「セット位置」側へ回動したとき、鉤型部492、492は、爪部251、251の装填方向および図35中の上方への変位を規制することができる。このとき、鉤型部492、492は、前述した規制傾斜部192、192と同様、爪部251、251の軌道と交差するように構成されている。従って、鉤型部492、492は、爪部251、251の装填方向のみならず、爪部251、251の上方への変位も規制することができる。
他の実施形態の規制部としての係合部材移動規制部491は、装填方向に対する幅方向から視てL字状の鉤型部492、492を有することを特徴とする。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図。 本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図。 本発明に係る着脱装置の概略を示す全体斜視図。 挿入前であってレバーリセット位置の着脱装置を示す前方斜視図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す平面図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す平面図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ装填途中の着脱装置を示す平面図。 インクカートリッジ装填途中の着脱装置を示す要部側断面図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す前方斜視図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す平面図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ラッチプレート上昇)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す側方斜視図(強制押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(強制押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図(ばね付勢押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ばね付勢押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ラッチプレート下降)。 (A)(B)は本発明に係るカム部の形状を示す平面図。 (A)(B)は本発明に係るカートリッジ強制移動手段を示す上方斜視図および下方斜視図。 インクカートリッジ装填途中のカートリッジ強制移動手段を示す底面図。 インクカートリッジ装填途中のカートリッジ強制移動手段を示す底面図(押出レバー回動)。 インクカートリッジ装填完了時のカートリッジ強制移動手段を示す底面図。 インクカートリッジ排出途中のカートリッジ強制移動手段を示す底面図(押出レバー回動)。 インクカートリッジ誤装填時の誤装填防止手段を示す平面図。 インクカートリッジ誤装填時の誤装填防止手段を示す要部拡大側断面図。 (A)〜(E)はインクカートリッジ排出の際の爪部と係合部材移動規制部との位置関係を示す要部拡大側断面図。 (A)(B)は蓋部材およびレバーアームを示す側断面図。 他の実施形態に係る係合部材移動規制部を示す要部拡大側断面図。 (A)(B)は従来技術におけるインクカートリッジの着脱装置を示す平面図。
符号の説明
100 記録装置、101 ホッパ、102 キャリッジモータ、103 用紙ガイド、
104 給送用モータ、105 プラテン、106 記録ヘッド、107 キャリッジ、
110 インク供給チューブ、143 記録部、144 給送部、
190 フレーム部材、191 係合部材移動規制部、192 規制傾斜部、
200 インク吸引装置、201 着脱装置、210 カートリッジ保持手段、
211 インクカートリッジ、211a 凹部、211b 針挿通開口、
212 インク残量情報端子、213 キャップ部、
220 カートリッジロック解除手段、230 動力伝達変換機構、231 第1ギア、
232 第2ギア、233 第3ギア、234 第4ギア、235 カム部、
235a 偏心カム部、235b 同心カム部、235c カム軸、
240 スライダ部、241a ガイドスリット、241b ガイドスリット、
241c スリット、242 スライダ突部、243 度当て部、
245 スライダ係合部、246 第1スライダ開口部、246a 第1の面、
246b 第2の面、247 第2スライダ開口部、248 C型開口部、
249 フック、250 ラッチプレート、251 爪部、251a 先端、
252 肩部、253 傾斜部、254 ラッチプレート係合部、
255 ラッチプレートスリット、256 ラッチプレートばね、
260a キャンセルアーム、260b キャンセルアーム、260c 先端当接部、
261 キャンセルアームばね、262a 軸、262b 軸、262c 軸、
271 挿入開口部、363 レバーアーム、363a つまみ部、
363b アーム本体、363c レバー突起部、363d 案内面、
364 レバー支軸、366 レバー回動規制部、369 レバー回動規制突起、
385 排出レバー、386 排出レバー軸、387 基体、387a 基体開口部、
387b 突起、387c 押出レバー開口部、400 カートリッジ強制移動手段、
401 押出レバー、401a 当接部、401b 押出部、402 押出レバーばね、
403 押出レバー軸、411 インク供給針、412 コネクタ部、
413 コネクタばね、414 接触装置、420 誤装填防止手段、422 蓋部材、
423 蓋軸、424 蓋突部、425 制御部、426 開閉センサ、
427 センサ突部、491 (他の実施形態の)係合部材移動規制部、
492 (他の実施形態の)鉤型部、500 従来の着脱装置、
501 カートリッジ保持手段、502 誤挿入防止手段、503 挿入開口部、
505 レバーアーム、508 インクカートリッジ、509 インク供給針、
S1 第1の所定ストローク、S2 第2の所定ストローク、
S3 第3の所定ストローク

Claims (6)

  1. 第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
    レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の前記液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、
    前記カートリッジ保持手段が前記液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、
    を備え、
    前記カートリッジ保持手段は、前記液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、
    前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有し、
    前記レバーアームが、前記液体カートリッジを装填完了したときにとるセット位置から、前記液体カートリッジを装填する前にとるリセット位置側へ回動する際、
    前記係合部材を装填方向と交差する方向へ変位させ、前記係合部材と前記液体カートリッジとの係合を解除する係合解除手段を備えている液体カートリッジ着脱装置。
  2. 第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
    レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の前記液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、
    前記カートリッジ保持手段が前記液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、を備え、
    前記カートリッジ保持手段は、前記液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、
    前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当
    接可能であり前記移動を規制する規制部を有し、
    前記レバーアームを、液体カートリッジが装填されるときの前記レバーアームの回動方向へ回動する際、
    前記規制部は、前記係合部材の装填方向への移動および装填方向と交差する方向への変位を規制する液体カートリッジ着脱装置。
  3. 第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
    レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の前記液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、
    前記カートリッジ保持手段が前記液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、を備え、
    前記カートリッジ保持手段は、前記液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、
    前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有し、
    前記規制部は、
    前記カートリッジ保持手段が排出方向へ移動する際、前記係合部材と当接せず、
    前記カートリッジ保持手段が装填方向へ移動する際のみ、前記係合部材と当接可能な構成である液体カートリッジ着脱装置。
  4. 第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
    レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の前記液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、
    前記カートリッジ保持手段が前記液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、を備え、
    前記カートリッジ保持手段は、前記液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、
    前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有し、
    前記規制部は、装填方向に面する面に対して傾斜した傾斜部を有し、
    前記係合部材の端部が、液体カートリッジに対して接離移動可能に揺動し、
    前記規制部が、前記係合部材の装填方向への移動を規制する際、
    前記規制部は、前記端部の軌道と交差する構成である液体カートリッジ着脱装置。
  5. 第1の所定動作によって液体カートリッジを保持するカートリッジ保持手段と、
    レバーアームの回動を、前記カートリッジ保持手段に保持された状態の前記液体カートリッジを装填する第2の所定動作に変換する動力伝達変換機構と、
    前記カートリッジ保持手段が前記液体カートリッジを保持していないとき、前記レバーアームの操作による前記カートリッジ保持手段の装填方向への移動を規制する誤装填防止手段と、を備え、
    前記カートリッジ保持手段は、前記液体カートリッジと係合可能な係合部材を有し、
    前記誤装填防止手段は、液体カートリッジ着脱装置の基体部に、前記係合部材と当接可能であり前記移動を規制する規制部を有し、
    前記規制部は、装填方向に対する幅方向から視てL字状の鉤型部を有し、
    前記係合部材の端部が、液体カートリッジに対して接離移動可能に揺動し、
    前記規制部が、前記係合部材の装填方向への移動を規制する際、
    前記規制部は、前記端部の軌道と交差する構成である液体カートリッジ着脱装置。
  6. 被液体噴射媒体を給送する給送部と、
    給送された被液体噴射媒体に液体を噴射する液体噴射部と、
    液体カートリッジを液体噴射装置本体に対して着脱する液体カートリッジ着脱装置と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記液体カートリッジ着脱装置は請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体カートリッジ着脱装置である液体噴射装置。
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