JP4640611B2 - 軸方向規制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、支軸を支点に回転する回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのを抜け止め規制部材によって規制する軸方向規制装置に関する。
従来技術では、支軸を支点に回転するギアが支軸から外れないように、所謂Eリングまたは樹脂製ワッシャー(商品名:ポリスライダー)が用いられていた。具体的には、支軸にギアを取り付けた後、支軸に設けられた溝部にEリングまたは樹脂製ワッシャーを嵌め込むことによって、ギアが支軸の軸方向へ移動するのを規制していた(例えば公開文献1)。
図28(A)〜(C)に示すのは、従来技術におけるEリングを嵌め込む様子を示す図である。図28(A)はEリングとその治具を示す平面図であり、図28(B)は治具を用いてEリングを支軸に嵌め込む様子を示す平面図であり、図28(C)は(B)の断面図である。
図28(A)に示す如く、Eリング501を支軸506に嵌め込む前に、Eリング501を治具502の先端に予め取り付ける。そして、図28(B)(C)に示す如く、ギア504が取り付けられた支軸506の第1の溝部507に治具502を用いてEリング501を嵌め込む。このとき、Eリング501は図28(C)に示す如く、支軸506に設けられた第1の溝部507において、治具502を用いて支軸506に対して直交する方向へ押し込まれなければ、Eリング501を第1の溝部507へ嵌め込むことができないように設けられている。即ち、治具502の先端部503を第1の溝部507と対向させた後、押し込み力を確保するために、治具502を支軸506に対して直交する姿勢にして押し込む必要がある。
しかしながら、ギア504に凹部505が設けられ、支軸506において凹部505の底面側に設けられた第2の溝部508にEリング501を嵌め込む場合、治具502の先端部503を第2の溝部508と対向させることはできるが、この対向させた状態から治具502を支軸506に対して直交する姿勢にすることができない。従って、Eリング501を第2の溝部508へ嵌め込むことができない。そのため、治具502を用いなければならないEリング等を用いる場合は、支軸506の溝部をギア504の凹部505より外側に構成する必要がある。従って、支軸506の軸方向にコンパクトに収めることが困難であり、支軸506の軸方向に装置が大型化してしまう虞がある。
図29(A)(B)に示すのは、従来技術における樹脂製ワッシャーを嵌め込む様子を示す図である。図29(A)は平面図であり、図29(B)は(A)の断面図である。
図29(A)(B)に示す如く、ギア514が取り付けられた支軸516に、樹脂製ワッシャー511を支軸516の先端516a側からギア514に設けられた凹部515の底面側の第3の溝部517へ向かって押し込んで嵌め込む。
ここで、樹脂製ワッシャー511には、嵌め込みを容易にするためにスリット512が設けられている。スリット512の幅を大きくすると、樹脂製ワッシャー511が支軸516の第3の溝部517を保持する力が低下するので、スリット512は僅かな幅で設けられている。
しかしながら、ギア514に設けられた凹部515が、第3の溝部517の全周囲に設けられていない場合、即ち、支軸516の第3の溝部517の一部と他の部材(例えば凹部515)との間が僅かな間隔に形成されている場合は、樹脂製ワッシャー511を第3の溝部517へ嵌め込むことができない虞がある。そのため、樹脂製ワッシャー511を用いる場合は、第3の溝部517から十分な間隔を形成して第3の溝部517の全周囲に凹部515を設ける、あるいは第3の溝部517をギア514から軸方向先端516a側へ突出させる必要がある。従って、支軸516の周方向あるいは軸方向にコンパクトに収めることが困難であり、支軸516の周方向あるいは軸方向に装置が大型化してしまう虞がある。
ここで、「僅かな間隔」とは、溝部が設けられた支軸と他の部材(凹部)との間隔であって、その間にワッシャー等の規制部材が入り込むことができない程度の狭い間隔をいう。
実開平1−93628号公報
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、回転部材の凹部における支軸に最も近い箇所と、溝部が設けられた前記支軸とは、僅かな間隔に形成されているような制限がある場合であっても、専用の治具を必要とすることなく、確実かつ容易に支軸を支点に回転する回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのを規制する抜け止め規制部材および該抜け止め規制部材を備えた軸方向規制装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、支軸を支点に回転する回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのを抜け止め規制部材によって規制する軸方向規制装置であって、前記支軸において軸方向と直交する周方向の全周囲に設けられた溝部と、前記回転部材に設けられ、前記抜け止め規制部材の位置を規制する留め部とを備え、板状で可撓性を有した前記抜け止め規制部材は、一端に第1の係合部と、他端に第2の係合部とを備え、前記第1の係合部は、前記支軸の前記溝部と係合し、前記第2の係合部は、前記回転部材の前記留め部と係合するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第1の態様によれば、板状で可撓性を有した前記抜け止め規制部材は、一端に第1の係合部と、他端に第2の係合部とを備え、前記第1の係合部は、前記支軸の前記溝部と係合し、前記第2の係合部は、前記回転部材の前記留め部と係合するように構成されている。従って、抜け止め規制部材を取り付ける際、治具を用いる必要がなく、容易に抜け止め規制部材を支軸の溝部と係合させて取り付けることができる。一方、抜け止め規制部材を取り外す際については、抜け止め規制部材を撓ませて第2の係合部と前記回転部材の留め部との係合を解除するだけで、抜け止め規制部材を取り外すことができる。
例えば、抜け止め規制部材を、可撓性部材である樹脂によって形成すると非常に容易に取り付け・取り外しを行うことができる。
また、前記抜け止め規制部材は、前記溝部と前記留め部とが協働することによって、保持された状態となるので、前記抜け止め規制部材を前記溝部の全周囲と係合させる必要がない。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記回転部材には、凹部が設けられ、該凹部において、前記支軸が挿通され、前記抜け止め規制部材の第1の係合部と前記支軸の溝部とが係合するように構成されていることを特徴とするとするものである。
本発明の第2の態様によれば、第1と同様の態様の作用効果に加え、前記回転部材には、凹部が設けられ、該凹部において、前記支軸が挿通され、前記抜け止め規制部材の第1の係合部と前記支軸の溝部とが係合するように構成されている。即ち、前述したEリングの治具のような専用の治具を使用することができない構成である。このような場合であっても、前記抜け止め規制部材は、前記凹部内において前記第1の係合部と前記支軸の溝部とを係合させることができるので、非常に有効である。また、該抜け止め規制部材を凹部内に構成することができる分だけ、前記支軸の軸方向において前記軸方向規制装置をコンパクトにすることができる。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記第1の係合部は、先端が二股状に設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記第1の係合部は、先端が二股状に設けられている。従って、前記支軸の溝部が二股の間に入り込むことによって、前記支軸と直交する周方向において、前記第1の係合部と前記支軸の溝部との係合の安定感を高めることができる。
また、前記二股の分かれ目から先端側を長くすることで、前記第1の係合部が前記支軸の溝部と係合する部分を、二股状でない場合と比較して大きくすることができ、前記回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのをより一層確実に規制することができる。
さらに、前記支軸と前記留め部とを結ぶ方向において、前記支軸の溝部と係合する部分を大きくすることにより、軸方向において前記抜け止め規制部材の姿勢を安定させて、前記第2の係合部が前記支軸の軸方向へ浮き上がるのを防止することができる。即ち、前記第2の係合部と前記留め部との係合が外れるのを防止することができる。
ここで、前記第1の係合部が「前記支軸の溝部と係合する部分」とは、軸方向からみて前記溝部と前記第1の係合部とが重なった部分をいう(図27(A)参照)。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記第2の係合部と前記留め部との係合は、前記溝部と前記第1の係合部との係合が解除される方向への前記抜け止め規制部材の移動を規制するだけでなく、前記抜け止め規制部材と前記回転部材とが相対的に回転するのを規制するようにも構成されていることを特徴とするものである。
例えば、回転部材が、支軸および抜け止め規制部材に対して回転する場合と、回転部材および抜け止め規制部材が一体となって、支軸に対して回転する場合とが考えられる。前者の場合は、第2の係合部において回転部材との摩擦が生じる。即ち、回転半径が大きい箇所で摩擦が生じる。一方、後者の場合は、第1の係合部において支軸との摩擦が生じる。即ち、回転半径が小さい箇所で摩擦が生じる。両者を比較した場合、前者の第2の係合部での摩擦の方が大きいため、前者は摩擦による騒音、摩擦熱が大きくなる。
そこで、本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記第2の係合部と前記留め部との係合は、前記溝部と前記第1の係合部との係合が解除される方向への前記抜け止め規制部材の移動を規制するだけでなく、前記抜け止め規制部材と前記回転部材とが相対的に回転するのを規制するようにも構成されている。即ち、前記抜け止め規制部材は、前記回転部材と一体に、前記支軸に対して回転する。従って、該抜け止め規制部材における摩擦熱、および前記摩擦による騒音を低減することができる。
本発明の第5の態様は、第2から第4のいずれか一の態様において、前記凹部は、回転支点に対して偏倚し、該凹部における前記支軸に最も近い箇所と、前記支軸とは、僅かな間隔に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の態様によれば、第2から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記凹部は、回転支点に対して偏倚し、該凹部における前記支軸に最も近い箇所と、前記支軸とは、僅かな間隔に形成されている。
例えば、凹部が支軸の溝部に対して全周囲に設けられていない場合、即ち、溝部が設けられた支軸の一部と凹部との間が僅かな間隔に形成されている場合は、樹脂製ワッシャーを使用することができない。
このような場合であっても、本願の前記抜け止め規制部材は、前記溝部の全周囲と係合する必要がないので、前記支軸の溝部と係合することができ、非常に有効である。
ここで、「僅かな間隔」とは、溝部が設けられた前記支軸と前記回転部材の他の部材(例えば凹部)との間隔であって、その間にワッシャー等の規制部材が入り込むことができない程度の狭い間隔をいう。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記回転部材には、偏心カム部が設けられ、前記回転部材において、該偏心カム部と前記凹部とは表裏の関係となると共に、前記軸方向において、前記凹部の少なくとも一部が前記偏心カム部と重なるように、前記凹部が、前記偏心カム部の形状を利用して設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第6の態様によれば、第5の態様と同様の作用効果に加え、前記回転部材には、偏心カム部が設けられ、前記回転部材において、該偏心カム部と前記凹部とは表裏の関係となると共に、前記軸方向において、前記凹部の少なくとも一部が前記偏心カム部と重なるように、前記凹部が、前記偏心カム部の形状を利用して設けられている。従って、前記回転部材の前記軸方向の長さを短くすることができる。例えば、軸方向の制約がある場合、本願の前記軸方向規制装置は非常に有効である。
本発明の第7の態様は、支軸を支点に回転する回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのを規制する抜け止め規制部材であって、前記支軸には、軸方向と直交する周方向の全周囲に溝部が設けられ、前記回転部材には、前記抜け止め規制部材の位置を規制する留め部が設けられ、板状で可撓性を有した前記抜け止め規制部材は、一端に第1の係合部と、他端に第2の係合部とを備え、前記第1の係合部は、前記支軸の前記溝部と係合し、前記第2の係合部は、前記回転部材の前記留め部と係合するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明の第7の態様によれば、抜け止め規制部材において、第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図である。
記録装置100の本体の背面側には、被記録媒体としての用紙が積層されるホッパ101が、上方を支点に揺動可能に設けられている。ホッパ101の最上位に積層された用紙は、給送部144によって、搬送方向下流側である記録部側へ給送される。具体的には、積層された用紙は、給送用モータ104によって駆動する給送ローラ(図示せず)によりピックアップされて、用紙ガイド103に案内されながら搬送方向の下流側の搬送ローラ(図示せず)へと給送される。搬送ローラまで給送された用紙は、搬送用モータ(図示せず)によって駆動する搬送ローラにより、さらに搬送方向の下流側の記録部143へと搬送される。記録部143は、用紙を下方から支持するプラテン105と、プラテン105の上方側に対向するように設けられたキャリッジ107とによって構成される。そのうち、キャリッジ107は、主走査方向へ延びたキャリッジガイド軸(図示せず)に案内されながらキャリッジモータ102によって駆動する。さらに、キャリッジ107の底面部には、用紙へ向かってインクを吐出する記録ヘッド106が設けられている。記録部143で記録された用紙は、さらに下流側へと搬送され排紙ローラ(図示せず)によって記録装置100の正面側から排出される。
また、記録装置100の本体下方の着脱装置201には、インクカートリッジ211(図3参照)が装填され、インク供給針411(図7参照)を介してインク供給路(図示せず)へとインクが供給される。さらに、インク供給チューブ110を介してキャリッジ107の記録ヘッド106まで供給される。そして、記録ヘッド106のフラッシング時、およびクリーニング時には、1桁側に設けられ、記録部143の吐出特性を維持する吐出特性維持部としてのインク吸引装置200においてインクの吐出・吸引動作が行われる。インク吸引装置200は、キャップ部213を備え、キャップ部213を上下方向へ移動させて記録ヘッド106を封止することができるように構成されている。
図3に示すのは、本発明に係る着脱装置の概略を示す全体斜視図である。
図3に示す如く、インクカートリッジの着脱装置201には、インクカートリッジ211を挿入する挿入開口部271が設けられている。この挿入開口部271は、図1および図2に示す記録装置100の背面側に設けられている。インクカートリッジの着脱装置201は、ユーザが操作するレバーアーム363と、レバーアーム363の動力をインクカートリッジ211の装填に必要な第2の所定ストロークS2(図11参照)の動きに変換する動力伝達変換機構230と、挿入開口部271に第1の所定ストロークS1(図8参照)挿入されたインクカートリッジ211を保持するカートリッジ保持手段210と、排出時にインクカートリッジ211がカートリッジ保持手段210に保持された状態を解除するカートリッジロック解除手段220とを備えている。以下、これらの構造および動作について順に説明する。
尚、着脱装置201の上方には用紙を搬送する搬送部や、用紙に記録を実行する記録部等を配設するための金属板で形成されたフレーム部材190が設けられている。フレーム部材190は、インクカートリッジ211が装填された状態の着脱装置201において、インクカートリッジ211と対向しない位置、即ち、着脱装置201の側端近傍の側壁面上の位置と係合するように設けられている。これにより、フレーム部材190に圧し掛かる重さによって着脱装置201が変形し、インクカートリッジ211の挿入、装填および排出の際に着脱装置201とインクカートリッジ211との摩擦が大きくなるのを防止することができる。
また、フレーム部材190と、その上方に配置される他の構造体との締結を、側面から外すことができ、フレーム部材190およびフレーム部材の下方に配置される着脱装置201を単独で外せるように設けられている。即ち、記録装置全体から着脱装置201のみを容易に取り外すことができる。
図4に示すのは、インクカートリッジの挿入前であってレバーアームが「リセット位置」の着脱装置を示す前方斜視図である。図5に示すのは、インクカートリッジの挿入途中であってレバーアームが「リセット位置」の着脱装置を示す平面図であり、図6に示すのは図5の側方斜視図であり、図7に示すのは図5の要部側断面図である。
図4〜図7に示す如く、インクカートリッジ211の着脱装置201は、動力伝達変換機構230と、カートリッジ保持手段210と、カートリッジロック解除手段220とを備えている。
そのうち、動力伝達変換機構230は、レバーアーム363と、レバーアーム363に設けられた第1ギア231と、第1ギア231と動力伝達可能に接する第2ギア232と、第2ギア232と一体に設けられた第3ギア233と、第3ギア233と動力伝達可能に接する第4ギア234と、第4ギア234と一体に設けられたカム部235と、カム部235と当接するカムフォロアとしてのスライダ部240とから構成される。スライダ部240には第1スライダ開口部246が設けられ、カム部235が第1スライダ開口部246の第1の面246aあるいは第2の面246bと当接・押圧することによって、スライダ部240が装填・排出方向へ移動可能に設けられている。また、カム部235は、後述する偏心カム部235aと同心カム部235bとを備えている(図25参照)。
ここで、スライダ部240の移動方向は、スライダ部240に移動方向に沿って設けられた2つのガイドスリット241a、241bに、軸262a、262bが挿通されることによって規制されている。
本実施形態において、レバーアーム363はレバー支軸364を支点に回動するように設けられ、図4〜図10に示すレバーアーム363の位置をレバーアームの「リセット位置」、図13〜図16に示すレバーアーム363の位置をレバーアームの「セット位置」とする。また、レバーアーム363の回動範囲は、着脱装置本体側の基体387に設けられたレバー回動規制突起369と、レバーアーム363に設けられた2箇所のレバー回動規制部366とによって規制されている。従って、レバーアーム363は、「セット位置」と「リセット位置」との間でのみ回動することができる。
また、カートリッジ保持手段210は、着脱装置側の2つの爪部251、251が形成されたラッチプレート250を備えたスライダ部240と、爪部251、251と係合可能なインクカートリッジ側の2箇所の凹部211a、211aとから構成される。ラッチプレート250は、爪部251、251と反対側のラッチプレート係合部254と、スライダ部側のスライダ係合部245とを係合させた位置を支点に、爪部側が図7における上下方向にスライダ部240に対して揺動可能に設けられている。このとき、ラッチプレート250はスライダ部240の上面に配設され、ラッチプレート250の2つの爪部251、251は、スライダ部240の2つの第2スライダ開口部247を介して下方へ突出するように設けられている。このとき、着脱装置201の基体387にも基体開口部387aが、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合を妨げないように設けられている。
スライダ部240の装填方向の中央部には、曲げ加工によってスライダ係合部245が形成され、スライダ係合部245は、ラッチプレート250の装填方向の上流側のラッチプレート係合部254と係合可能に設けられている。本願において、第1の係合手段は、スライダ係合部245とラッチプレート係合部254とから構成されている。そして、ラッチプレート250は、第1の係合手段の係合させた位置を支点に揺動可能に設けられている。
尚、本願において、「第1の係合手段の係合」とは、スライダ係合部245とラッチプレート係合部254とが面接触している状態をいう。
また、スライダ部240には、装填方向と直交する方向の曲げ加工によって、装填方向およびラッチプレート250の揺動方向に延設されたスライダ突部242が形成され、スライダ突部242は、ラッチプレート250の装填方向に延設された穴状のラッチプレートスリット255と係合可能に設けられている。本願において、第2の係合手段は、スライダ突部242とラッチプレートスリット255とから構成されている。そして、ラッチプレートばね256は、ラッチプレート250に何ら外力が作用しないとき、ラッチプレート250とスライダ部240とが第1の係合手段で係合するように付勢するように設けられていると共に、ラッチプレート250の爪部251、251を下方へ付勢するようにも設けられている。
尚、本願において、「第2の係合手段の係合」とは、スライダ突部242が、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面を押圧して面接触している状態をいう。
またさらに、カートリッジロック解除手段220は、ラッチプレート250に形成された傾斜部253と、装填方向に対する幅方向においてラッチプレート250の両側に設けられ、インクカートリッジ211を排出する際のみに傾斜部253と当接してラッチプレート250を上方へ押し上げるキャンセルアーム260a、260bとから構成される。
このうち、キャンセルアーム260a、260bは、軸262a、262cを支点にキャンセルアームばね261の付勢力に抗して回動可能に設けられている。
さらに詳しい構造の説明については、着脱装置201の動作について説明しながら述べることにする。
尚、本実施形態において、スライダ部240およびラッチプレート250は、金属板で形成されているため、ラッチプレート250の位置を精度良く、所謂、リジッドに位置決めすることができる。また、高温の条件下で放置された場合であっても、変形する虞がない。
[インクカートリッジの挿入]
続いて動作について、インクカートリッジ211の挿入、装填、排出のそれぞれの状態に分けて説明する。
先ず、図4に示すインクカートリッジ211が着脱装置201の外部にある状態から、インクカートリッジ211を挿入開口部271に挿入する。このとき、レバーアーム363のアーム本体363bの先端側に形成されたつまみ部363aのレバー突起部363cには案内面363dが設けられており、案内面363dは、ユーザがインクカートリッジ211を挿入開口部271へ挿入する際、インクカートリッジ211を挿入開口部271へ案内するように設けられている。具体的には、挿入開口部271から対向する方向へ延びる進入路Aからはみ出たインクカートリッジ211を、挿入開口部271へ近づくにしたがって徐々に進入路Aへ押し戻すように案内面363dは、インクカートリッジ211の装填方向に対して傾斜して設けられている。
ここで、「装填方向」とは、インクカートリッジ211が挿入開口部271を進入して奥にあるインク供給針411に向かう方向をいう。具体的には、図5において矢印が示す図面下側から上側へ向かう方向である。
インクカートリッジ211の先端側を挿入開口部271へ挿入していくと、インクカートリッジ211の先端部が、挿入開口部271の奥に設けられた排出レバー385に度当たる。排出レバー385は、排出レバー軸386を支点に回動し図示しないばねによってインクカートリッジ211を排出する排出方向へ付勢するように設けられている。
ここで、「排出方向」とは、装填方向と逆向きの方向をいう。
そして、度当たって停止した状態が図5〜図7に示す状態である。この状態では、レバー突起部363cの軌道をインクカートリッジ211の側面が遮っているので、「リセット位置」にあるレバーアーム363を「セット位置」側へ回動させることができない。従って、ユーザがレバー突起部363cでインクカートリッジ211を装填方向へ押し込むという操作、所謂、誤操作(アブノーマル操作)を防止することができる。
図8に示すのは、インクカートリッジの挿入完了時であってレバーアームの「リセット位置」の着脱装置を示す平面図であり、図9に示すのは図8の側方斜視図であり、図10に示すのは図8の要部側断面図である。
図5〜図7に示す状態から、排出レバー385の付勢力に抗してインクカートリッジ211をさらに押し込んで第1の所定ストロークS1分挿入すると、図8〜図10に示すインクカートリッジ211の挿入完了状態となる。
具体的には、図5〜図7に示す状態から、インクカートリッジ211をさらに押し込むと、インクカートリッジ211の先端部が、スライダ部240の第2スライダ開口部247を介して下方へ突き出たラッチプレート250の爪部251、251と当接する。そして、インクカートリッジ211の先端部がラッチプレートばね256の付勢力に抗して爪部251、251を上方へ押し上げて、2つの爪部251、251とインクカートリッジ側の2箇所の凹部211a、211aとが係合する。即ち、スライダ部240がラッチプレート250を介してインクカートリッジ211を一体に保持する。そして、この状態がインクカートリッジ211の挿入完了状態である。
尚、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251は、ラッチプレート250と一体に形成されている。そして、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251は、インクカートリッジ211の装填方向に対する幅方向の略中央部に設けられた2箇所の凹部211a、211aと係合するように設けられている。従って、インクカートリッジ211の向きが、装填方向に対してある程度傾いていた場合であっても、2箇所の爪部251、251は、2箇所の凹部211a、211aと係合することができる。さらに、2箇所の爪部251、251は、一体に形成されていることにより同期するので、一方のみが凹部211a、211aと係合し、他方が凹部211a、211aと係合しない状態、所謂、片側ラッチの状態となる虞がない。
また、図8〜図10に示すインクカートリッジ211の位置よりさらに奥側へ手でインクカートリッジ211を押し込もうとしても、インクカートリッジ211の先端側がスライダ部240に設けられた度当て部243によって規制される。このとき、スライダ部240は、後述するカム部235の形状(図25参照)によってレバーアーム363を回動させない限り、移動しないように設けられている。
[インクカートリッジの装填]
図11に示すのは、インクカートリッジの装填途中の着脱装置を示す平面図であり、図12に示すのは図11の要部側断面図である。
図11に示す如く、図8に示す「リセット位置」からレバーアーム363を、レバー支軸364を支点に反時計方向へ回動させると、前述したように第1ギア231が第2ギア232へ動力を伝達し、第2ギア232と一体に設けられた第3ギア233が第4ギア234へ動力を伝達する。第4ギア234と一体に設けられたカム部235が、第1スライダ開口部246の第1の面246aと当接・押圧してスライダ部240を装填方向へ移動させる。このとき、スライダ部240にはガイドスリット241a、241bが装填方向に沿って直列に2箇所設けられている。そして、基体387に設けられた軸262a、262bがガイドスリット241a、241bに挿通されることによって、スライダ部240の移動方向が規制されている。
このとき、カム部235は、スライダ部240の装填方向に対する幅方向中央部を押圧するように構成されている。また、ラッチプレート250との位置関係については、前記幅方向において、カム部235のスライダ部240を押圧する箇所の位置が、ラッチプレート250の2箇所の爪部251、251の略中心線上の位置となるように構成されている。さらに、図12に示す如く、爪部251、251におけるインクカートリッジ211を押圧する面は、装填方向に対して直交するように設けられている。従って、インクカートリッジ211、ラッチプレート250およびスライダ部240の姿勢を安定させると共に、カム部235の動力を効率よくインクカートリッジ211まで伝達することができる。
スライダ部240が装填方向へ移動すると、ラッチプレート250の爪部251、251に保持されたインクカートリッジ211も一体となって移動する。このとき、インクカートリッジ211の自重によって、第1の係合手段であるスライダ係合部245とラッチプレート係合部254との係合は緩み、第2の係合手段において、ラッチプレートスリット255と係合するスライダ突部242が、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面を押圧する。この押圧力が爪部251、251を介してインクカートリッジ211を装填方向へ移動させる。インクカートリッジ211の移動に伴って、装填方向先端側に設けられたインク供給針411がインクカートリッジ211に徐々に突き刺さる。
このとき、インクカートリッジ211にインク供給針411を突き刺すには、大きな押し込み力を必要とする。そこで、スライダ突部242は、前述したように装填方向と直交する方向への曲げ加工によって設けられているので、大きな力が作用しても撓んだり変形したりする虞がない。即ち、スライダ突部242は、ラッチプレートスリット255の装填方向側の面と面接触して確実にラッチプレート250を介してインクカートリッジ211に押し込み力を伝達することができる。さらに、スライダ突部242は変形しないので、ラッチプレート250の位置を精度良く、所謂、リジッドに決めることができる。
このように第1の係合手段と第2の係合手段とによってラッチプレート250をスライダ部240に係合させる構成としたのは、仮にラッチプレート250の揺動に支軸を設けた場合、インクカートリッジ211を装填する際に必要な大きな押し込み力が支軸に集中し、該支軸が変形してしまうことによって、インクカートリッジ211を押し込む際の押し込み力および押し込む距離の精度を確保できない虞が生じるためである。そこで、支軸を設けずに、ラッチプレート250の動作によって係合する箇所を変えることで、ラッチプレート250の揺動機能を備えたままで、確実に押し込み力および押し込む距離(第2の所定ストロークS2)を確保することができる。
さらに、第1の係合手段であるスライダ係合部245およびラッチプレート係合部254、並びに第2の係合手段であるスライダ突部242およびラッチプレートスリット255は、爪部251、251に対して装填方向に直列に設けられているので、ラッチプレート250の爪部251、251の位置をより一層精度良くリジッドに決めることができる。また、第1の係合手段および第2の係合手段は、装填方向に対して幅方向に一対設けられているので、ラッチプレート250の姿勢を安定させることができる。またさらに、第2の係合手段については、爪部251、251に対して装填方向に直列に設けられているので、より一層に押し込み力を爪部251、251に効率よく伝達することができる。
また、第2の係合手段のスライダ突部242およびラッチプレートスリット255は、ラッチプレート250のスライダ部240に対する前記幅方向の位置を規制する。従って、前述したインクカートリッジ211の挿入時に、インクカートリッジ211の凹部211a、211aと、ラッチプレートの爪部251、251とを確実に対向させて係合させることができる。
爪部251、251と凹部211a、211aとの係合する位置については、インクカートリッジ211の高さ方向(図12の図面上下方向)において、インク供給針411がインクカートリッジ211に突き刺さる位置に近いほど、インクカートリッジ211の姿勢を安定させると共に、装填する際のカム部235の動力である押し込み力を効率よくインクカートリッジ211まで伝達することができる。後述する排出時のラッチプレート250の上方への揺動の際の爪部251、251の下方先端の軌道との関係もあるが、爪部251、251と凹部211a、211aとの係合位置は、インクカートリッジ211の高さ方向において、インク供給針411と対向する位置関係に構成するのが望ましい。
続けてレバーアーム363を「セット位置」側へ回動すると、スライダ部240の装填方向への移動に伴って、スライダ部240に設けられた肩部252が、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260cと当接して、キャンセルアーム260a、260bを、スリット241cに挿通された軸262cおよびガイドスリット241aに挿通された軸262aを支点にキャンセルアームばね261の付勢力に抗してそれぞれ回動させる(図11参照)。このとき、肩部252は先端当接部260cから押圧力を受けるので、スライダ突部242とラッチプレートスリット255の装填方向側の面との当接をより確実にすることができる。即ち、キャンセルアームばね256の付勢力によって、ラッチプレート250の姿勢を安定させることができる。
さらに、スライダ部240が装填方向へ移動して肩部252がキャンセルアーム260a、260bの先端当接部260cを通過すると、キャンセルアーム260a、260bは、キャンセルアームばね261の付勢力によってもとの状態(図5、図8、図14参照)に戻る。キャンセルアーム260a、260bについては、インクカートリッジ211を排出する際、ラッチプレート250に作用する部材であるので、後の排出時に説明する。
そして、レバーアーム363を反時計方向へ回動させて「セット位置」まで操作するとインクカートリッジ211の装填完了状態となる。
図13に示すのは、インクカートリッジの装填完了であってレバーアームが「セット位置」の着脱装置を示す前方斜視図であり、図14に示すのは図13の平面図、図15に示すのは図13の側方斜視図、図16に示すのは図13の要部側断面図である。
図13〜図16に示す如く、図11および図12の状態からレバーアーム363をさらに回動させて「セット位置」まで操作すると、インクカートリッジ211は、インクカートリッジ211の挿入完了状態(図8〜図10参照)から第2の所定ストロークS2装填方向へ移動してインク供給針411が完全にインクカートリッジ211に突き刺さった状態、即ち、インクカートリッジ211の装填完了状態となる。
また、インクカートリッジ211の装填完了する直前に、インクカートリッジ211の前方右側側面に設けられたインク残量情報端子212は、着脱装置本体側に設けられたコネクタ部412と電気的に接続するように設けられている。コネクタ部412は、装填方向に一定距離だけ移動可能に設けられ、コネクタ部412の装填方向先端側にインクカートリッジ211の先端側面と当接する当接面およびコネクタばね413によって、インクカートリッジ211が装填完了する直前から装填完了までの僅かなストローク分、インクカートリッジ211の移動に対して追従可能に設けられている。
尚、コネクタ部412が、インク残量情報端子212と電気的に接続する際、および接続を解除する際、コネクタ部412とインクカートリッジ211との間に摩擦が生じる。
またさらに、インクカートリッジ211の装填完了する直前に、インクカートリッジ211の先端側は、着脱装置本体側に設けられたインク流路弁(図示せず)の開閉を切り替える弁レバー(図示せず)と当接する。弁レバーは、排出レバー385と同様にばね(図示せず)によってインクカートリッジ211を排出方向へ付勢するように設けられている。インクカートリッジ211の先端側が弁レバーと当接していないとき、インク流路弁は閉塞状態となり、一方、インクカートリッジ211の装填完了する際、インクカートリッジ211の先端側が弁レバーと当接して付勢力に抗して弁レバーを移動させると、インク流路弁が開放状態となるように構成されている。
[インクカートリッジの排出]
図17に示すのは、インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図であり、図18に示すのは図17の要部側断面図である。
インクカートリッジ211を排出する際は、レバーアーム363を図13に示す「セット位置」から図5および図8に示す「リセット位置」まで時計方向へ回動する。この際、着脱装置201の動作が複雑であるので、段階ごとに分けて以下説明する。
図17および図18に示す如く、レバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ僅かに回動すると、レバーアーム363の回動の動力が前述したようにカム部235へ伝達される。カム部235は、スライダ部240に設けられた第1スライダ開口部246の第2の面246bと当接・押圧して、スライダ部240を排出方向へ僅かに移動させる。このとき、インクカートリッジ211は、インク供給針411が突き刺さっているので、スライダ部240の装填方向先端側に設けられた度当て部243と当接するまで、移動しない(図18参照)。そして、スライド部の排出方向への僅かな移動に伴って、ラッチプレート250も排出方向へ僅かに移動する。このとき、ラッチプレート250の爪部251、251と、インクカートリッジ211の凹部211a、211aとの係合が緩み、爪部251、251と凹部211a、211aとの間に隙間、所謂、クリアランスが生ずる。
従って、爪部251、251は、インクカートリッジ211から何ら力を受けない状態となる。すると、ラッチプレートばね256がラッチプレート250に作用することによって、装填の際に当接したラッチプレートスリット255の装填方向先端側とスライダ突部242とが離間すると共に、ラッチプレート250は、第1の係合手段でスライダ部240と係合する。
尚、排出レバー385の付勢力はインクカートリッジ211とインク供給針411との摩擦力より小さいため、インクカートリッジ211は移動しない。
図19に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す要部側断面図である。
図19に示す如く、図17および図18の状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向である図面左側へ徐々に移動する。このとき、スライダ部240に設けられた度当て部243が、インクカートリッジ211の先端部と当接・押圧している。従って、インクカートリッジ211とインク供給針411との摩擦力に抗して、度当て部243が、インクカートリッジ211を排出方向である図面左側へ徐々に移動させる。このとき、度当て部243は、2つの爪部251、251と対向する位置に設けられている。そして、装填の際に爪部がインクカートリッジ211の姿勢を安定させながら押し込んだことと同様に、排出の際、2つの度当て部243、243は、インクカートリッジ211の姿勢を安定させながら排出方向へインクカートリッジ211を移動させることができる。
また、スライダ部240の排出方向への移動に伴って、ラッチプレート250の一対の傾斜部253、253が、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cを徐々に乗り上げる。このとき、先端当接部260c、260cは、傾斜部253、253を介してラッチプレート250を第1の係合手段で係合させるように付勢すると共に、傾斜部253、253を介してラッチプレート250を上方へ押し上げる。すると、ラッチプレート250は、第1の係合手段であるスライダ係合部245とラッチプレート係合部254とが係合した位置を支点に上方へ揺動し始める。
このとき、爪部251、251は下方へ延びているので、爪部251、251の下方先端の軌道の径は他の箇所より大きくなるが、前述した爪部251、251と凹部211a、211aとの隙間により、爪部251、251は摩擦抵抗を受けることなく、上昇することができるように設けられている。ここで、前記隙間は極僅かな間隔であるが、第1の係合手段が面接触であり爪部251、251の位置および軌道をリジッドに決めることができるので、ラッチプレート250が上方へ揺動する際、爪部251、251と凹部211a、211aとの間に摩擦が生じる虞がない。
図20に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す側方斜視図であり、図21に示すのは図20の要部側断面図である。
図20および図21に示す如く、図19に示す状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。このとき、ラッチプレート250の傾斜部253、253は、キャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cに完全に乗り上げる。従って、ラッチプレート250は上方へ揺動の最高点に達し、爪部251、251は、凹部211a、211aから完全に抜け切れて係合が解除された状態となる。
ここで、ラッチプレート250の上方への揺動は、爪部251、251と凹部211a、211aとの間の隙間を必要とするので、度当て部243、243がインクカートリッジ211を排出方向へ移動させている間に行われるように構成されている。
一方、度当て部243、243は、インク供給針411がインクカートリッジ211から殆ど抜けきり、インクカートリッジ211とインク供給針411との比較的大きい摩擦抵抗が無くなるまで、インクカートリッジ211を排出方向へ移動させる。
そして、インクカートリッジ211とインク供給針411との摩擦抵抗が無くなった後は、スライダ部240の設けられた押出レバー401が作用して、インクカートリッジ211をカートリッジ保持手段210であるスライダ部240に対して排出方向へ強制的に移動させる。押出レバー401は、前述したインクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗して、インクカートリッジ211を移動させるように設けられている。
ここで、押出レバー401は、一端にインクカートリッジ211と当接して押し出す押出部401b(図22参照)と、他端に着脱装置201の基体387に設けられた突起(図示せず)と当接・係合する当接部401a(図22参照)とを備え、スライダ部240を支点に回動するように設けられている。そして、回動した押出レバー401は、突起(図示せず)と当接部401aとの係合が解除されると、押出レバーばね402によってもとの位置(図17に示す位置)に戻るように構成されている。具体的な動作については、スライダ部240が排出方向へ移動すると、スライダ部240と共に移動する押出レバー401の当接部401aが基体387の突起(図示せず)と係合することにより、当接部401aがてこの原理の力点となり、押出レバー401が回動する。そして、押出部401bがてこの原理の作用点となり、インクカートリッジ211を強制的にスライダ部240に対して第3の所定ストロークS3(図22、図23参照)排出方向へ移動させる。
このとき、押出レバー401がインクカートリッジ211をスライダ部240に対して排出方向へ第3の所定ストロークS3分移動させるので、レバーアーム363を「セット位置」側へ反転回動させる操作、所謂、誤操作(アブノーマル操作)によって、ラッチプレート250が下方へ揺動した場合であっても、爪部251、251と凹部211a、211aとが再度係合する虞がない。
ここで、「第3の所定ストロークS3」とは、インクカートリッジ211のスライダ部240に対する移動距離であって、爪部251、251と凹部211a、211aとが係合する位置から係合しない位置まで移動距離をいう。
尚、図21では、インク供給針411がインクカートリッジ211に突き刺さっているように見えるが、インクカートリッジ側のインク供給針411が挿通する開口のパッキン(図示せず)からは抜けきった状態であり、インクカートリッジ211とインク供給針411との摩擦抵抗は既に無い状態となっている。
また、本実施形態では、押出レバー401は、インクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗して作用するように構成されているが、インクカートリッジ211とインク供給針411との比較的大きい摩擦抵抗に抗して作用するように構成してもよいのは勿論である。
図22に示すのは、インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図であり、図23に示すのは図22の要部側断面図である。
図22および図23に示す如く、図20および図21に示す状態からレバーアーム363をさらに「リセット位置」側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。そして、押出レバー401がインクカートリッジ211とコネクタ部412との比較的小さい摩擦抵抗に抗してインクカートリッジ211をスライダ部240に対して移動させた後は、インクカートリッジ211と着脱装置201との間に摩擦抵抗が殆どない状態となる。従って、排出レバー385の付勢力が、まさにインクカートリッジ211を排出方向へ押し出そうとする。
図24に示すのは、インクカートリッジの排出途中の着脱装置を示す要部側断面図である。図24に示す如く、図22および図23に示す状態からレバーアーム363をさらにリセット側へ徐々に回動すると、スライダ部240はさらに排出方向へ徐々に移動する。このとき、インクカートリッジ211は、排出レバー385の付勢力によって排出方向へ押し出される。その後、ラッチプレート250の傾斜部253、253がキャンセルアーム260a、260bの先端当接部260c、260cを乗り越える。従って、ラッチプレート250は、インクカートリッジ211が排出レバー385によって排出方向へ移動した後に下方へ揺動する。
排出レバー385の付勢力によって排出方向へ移動したインクカートリッジ211は、半身ほど挿入開口部271から飛び出して、レバーアーム363のレバー突起部363cと当接して停止する。
そして、レバーアーム363を完全に「リセット位置」(図4〜図6、図8および図9参照)まで回動しレバー突起部363cを進入路Aの外側へ移動させると、インクカートリッジ211を挿入開口部271から取り出すことができる。
図25に示すのは、本発明に係るカム部の形状を示す平面図である。
図25に示す如く、カム部235は、カム軸235cを支点に回動するように設けられており、カム軸235cに対して偏心した偏心カム部235aと、カム軸235cと同心の同心カム部235bとを備えている。前述したようにレバーアーム363を「リセット位置」から「セット位置」側へ回動すると、カム部235が図25(A)に示す如く反時計方向へ回動する。このとき、偏心カム部235aが第1スライダ開口部246の第1の面246aを押圧するので、スライダ部240は、ガイドスリット241a、241bと軸262a、262bとに案内されながら矢印の装填方向へ移動する。
そして、レバーアーム363が「セット位置」の直前の位置のとき、同心カム部235bが第1の面246aと当接する。さらにレバーアーム363を回動して「セット位置」まで回動すると、図25(B)に示す状態となる。即ち、レバーアーム363が「セット位置」の直前の位置のときに、既にスライダ部240は装填に必要な第2の所定ストロークS2移動し終わった状態となる。その後、レバーアーム363を「セット位置」の直前の位置から「セット位置」まで回動しても、同心カム部235bが第1の面246aと当接しているので、スライダ部240は移動することはない。即ち、さらにレバーアーム363が回動したとしても、スライダ部240の移動距離は、所謂、オーバーストロークにならない。
これにより、一定の範囲においてレバーアーム363の位置(位相)に、スライダ部240が追従しないように構成することができる。即ち、数度程度の「あそび」を設けることでレバーアーム363を完全に「セット位置」まで回動しなくとも、スライダ部240を第2の所定ストロークS2装填方向へ移動させることが可能であり、その際、完全に「セット位置」まで回動したとしてもスライダ部240の移動距離は第2の所定ストロークS2のままである。従って、インクカートリッジ211が装填される際のスライダ部240の移動距離を容易に管理することができる。
例えば、インクカートリッジ211を装填する際、ユーザが、レバーアーム363を正確に「セット位置」まで回動せずに「セット位置」の直前の位置で操作を止めてしまった場合でも、スライダ部240を確実に第2の所定ストロークS2移動させることができる。即ち、ユーザがレバーアーム363の操作を止めてしまう位置にバラツキがある場合であっても、確実にスライダ部240を第2の所定ストロークS2だけ移動させてインクカートリッジ211を装填することができる。
ここで、「セット位置の直前の位置」とは、「リセット位置」と「セット位置」との間の中間位置であって、「セット位置」側に偏倚した位置である。偏倚の程度は、インクカートリッジ211を装填する際にユーザがレバーアーム363を止める傾向にある位置で、既に同心カム部235bが第1の面246aと当接するように偏倚させるのが望ましい。
また、スライダ部240が第2の所定ストロークS2だけ装填方向へ移動した状態では、第1の面246aは、常に同心カム部235bと当接している。この状態において、インクカートリッジ211には、前述したように排出レバー385および弁レバーがインクカートリッジ211を排出方向へ移動させるように付勢力が作用している。さらに、インクカートリッジ211がインク供給針411から抜け出ようとする力が発生し、インクカートリッジ211を排出方向へ移動させようとする虞がある。従って、スライダ部240には、常に排出方向へ移動させようとする力が作用する。本実施形態では、装填移動完了した状態では、常に同心カム部235bが第1の面246aと当接しているので、第1の面246aが同心カム部235bを押圧しても、カム部235にはカム軸235cを支点に回動しようとする力が生じる虞がない。従って、スライダ部240は、外力が作用した場合であっても、「リセット位置」側へレバーアーム363を回動させない限り移動する虞はない。
本実施形態では、レバーアーム363を「セット位置」から「リセット位置」側へ回動する場合も、「セット位置」側へ回動する場合と同様に、レバーアーム363が「リセット位置」の直前の位置のとき、同心カム部235bが、第2の面246bと当接する。即ち、レバーアーム363を完全に「リセット位置」まで回動しなくとも、スライダ部240を第2の所定ストロークS2排出方向へ移動させることが可能であり、その際、完全に「リセット位置」まで回動したとしてもスライダ部240の排出方向への移動距離は第2の所定ストロークS2のままである。
また、レバーアーム363が「リセット位置」にあるときは、同心カム部235bが第2の面246bと当接している。従って、前述したようにインクカートリッジ211を挿入開口部271から第1の所定ストロークS1分挿入して、インクカートリッジ211がカートリッジ保持手段210によって保持された状態で、さらにインクカートリッジ211を押し込もうとした場合であっても、レバーアーム363を「セット位置」側へ回動しない限り、スライダ部240を装填方向へ移動させることはできない。即ち、インクカートリッジ211を第1の所定ストロークS1以上に押し込もうとした場合であっても、スライダ部240の度当て部243によってインクカートリッジ211の位置は規制される。
続いて、ギアの抜け止め規制部材について説明する。
図26に示すのは、本発明にかかる軸方向規制装置を示す斜視図である。図27(A)に示すのは、本発明にかかる軸方向規制装置を示す平面図であり、図27(B)は(A)に示すX−X’における断面図である。
図26に示す如く、着脱装置201に設けられた動力伝達変換機構230は、前述したようにレバーアーム363と、第1ギア231、第2ギア232、第3ギア233、第4ギア234およびカム部235とから構成されている。また、着脱装置201には軸方向規制装置450が設けられており、軸方向規制装置450は、回転部材460としての第4ギア234およびカム部235と、第4ギア234およびカム部235の回動支点であるカム軸235cと、第4ギア234およびカム部235が軸方向へ移動するのを規制する板状の抜け止め規制部材451とを備えている。
図26および図27(A)(B)に示す如く、第4ギア234の裏側にはカム部235が設けられており、第4ギア234の表側にはカム部235の形状を利用して凹部461が設けられている。即ち、カム軸235cの軸方向において、凹部461の少なくとも一部がカム部235と重なるように、凹部461が、カム部235の形状を利用して設けられている。このとき、カム部235はカム軸235cに対して偏心していることから、凹部461も同様にカム軸235cに対して偏心している。従って、凹部壁部461aにおけるカム軸235cに最も近い箇所461cおよび該箇所の近傍と、カム軸235cとは、僅かな間隔に形成されている。
尚、本実施形態において、「僅かな間隔」とは、溝部472が設けられたカム軸235cと第4ギア234の凹部壁部461aとの間隔であって、その間にワッシャー等の規制部材が入り込むことができない程度の狭い間隔をいう。そして、「僅かな間隔」に設けられているのは、カム軸235cの全周囲のうち3分の1程度である。
抜け止め規制部材451は、一端に設けられた第1の係合部452と、他端に設けられた第2の係合部453とから構成されている。第1の係合部452は、二股状に設けられてカム軸235cの溝部472と係合し、一方、第2の係合部453は、二股状に設けられて凹部461に設けられた凹部突起464と係合するように構成されている。凹部突起464は、抜け止め規制部材451が第4ギア234および凹部461に対して回転しないように規制するだけでなく、抜け止め規制部材451がカム軸235cから離間する方向へ移動するのを規制するように設けられている。このとき、カム軸235cの溝部472は第1の係合部452に形成された二股の間に入り込むため、カム軸235cの周方向において、カム軸235cの溝部472と第1の係合部452との係合の安定感を高めることができる。
また、カム軸235cの溝部472と二股状の第1の係合部452との係合が十分深く、二股状の第1の係合部452の両側に設けられた突片452aが第4ギア234を押えることができるので、確実に第4ギア234が軸方向へ移動するのを規制することができる。さらに、カム軸235cの溝部472と二股状の第1の係合部452との係合が十分深いので、第2の係合部453の浮き上がりを防止することができる。即ち、第2係合部453と凹部突起464との係合が外れるのを防止することができる。従って、第2係合部453と凹部突起464との係合が外れて、抜け止め規制部材451がカム軸235cから周方向へ離間しない限り、第4ギア234の回転によって脱落する虞がない。
ここで、凹部突起464が、抜け止め規制部材451をカム軸側へ付勢するように設けてもよい。かかる場合、第2の係合部453と凹部突起464との係合が解除されにくくなるため、より確実に第4ギア234が軸方向へ移動するのを規制することができる。
第2の係合部453、および凹部突起464の形状は、凹部突起側を二股状に設けてもよいのは勿論である。
また、凹部壁部461aにおいて、カム軸235cから最も離間した箇所461bが、凹部突起464に代わって抜け止め規制部材451の第4ギア234および凹部461に対する回転を規制するように構成してもよいのは勿論である。またさらに、凹部壁部461aにおいて、カム軸235cから最も離間した箇所461bが、凹部突起464に代わって抜け止め規制部材451がカム軸235cから離間する方向へ移動するのを規制するように構成してもよいのは勿論である。
続いて、抜け止め規制部材451の取り付け方および取り外し方について説明する。
先ず、取り付ける際は、抜け止め規制部材451の二股状の第1の係合部452を、カム軸235cの溝部472と係合させる。このとき、第1の係合部452と第2の係合部453との間を撓ませながら、二股状の第1の係合部452を溝部472へ押し込むように係合させる。そして、抜け止め規制部材451の二股状の第2の係合部453を、凹部461の凹部突起464と係合させる。
次に、取り外す際は、第2の係合部453と凹部突起464との係合を解除して、第1の係合部452と第2の係合部453との間を撓ませながら、第2の係合部453を上方(図27(B)において上側)へ持ち上げる。そして、第2の係合部453をカム軸235cから離間する方向へ移動させて、第1の係合部452を溝部472から引き抜くように係合を解除する。
このとき、抜け止め規制部材451が可撓性を有する材質、例えば、樹脂製であれば、第1の係合部452と第2の係合部453との間を容易に撓ませることができるので、より容易に取り付けおよび取り外しをすることができる。さらに、抜け止め規制部材451が樹脂製であれば、樹脂製の第4ギア234、凹部461および凹部突起464を破損する虞がない。
本実施形態では、着脱装置201の上部に別の装置、例えば記録部等が配設される都合上、カム軸235cの軸方向に着脱装置201の大きさが制限される。そのため、カム軸235cの軸方向において、凹部461の少なくとも一部がカム部235と重なるように、凹部461が、カム部235の形状を利用して設けられている。そして、軸方向において、カム軸235cの溝部472が、回転部材460としての第4ギア234に設けられた凹部461が位置する範囲内に設けられている場合、かつ、凹部461がカム軸235cの溝部472に対して全周囲に設けられていない場合、即ち、溝部472が設けられたカム軸235cと、凹部壁部461aのカム軸235cに最も近い箇所461cおよび該箇所の近傍との間が僅かな間隔に形成されている場合であっても、本実施形態の抜け止め規制部材451を用いることにより、確実かつ容易に回転部材460の一例である第4ギア234が軸方向へ移動するのを規制することができる。ここで、「移動する」方向は、第4ギア234が上方へ移動してカム軸235cから抜ける方向である。
本実施形態の軸方向規制装置450は、支軸としてのカム軸235cを支点に回転する回転部材460としての第4ギア234およびカム部235がカム軸235cの軸方向へ移動するのを抜け止め規制部材451によって規制する軸方向規制装置450であって、カム軸235cにおいて軸方向と直交する周方向の全周囲に設けられた溝部472と、第4ギア側に設けられ、抜け止め規制部材451の位置を規制する留め部462としての凹部突起464とを備え、板状で可撓性を有した抜け止め規制部材451は、一端に第1の係合部452と、他端に第2の係合部453とを備え、第1の係合部452は、カム軸235cの溝部472と係合し、第2の係合部453は、第4ギア234およびカム部235の留め部462としての凹部突起464と係合するように構成されていることを特徴とする。
また、第2の係合部453と留め部462としての凹部突起464との係合は、溝部472と第1の係合部452との係合が解除される方向であるカム軸235cから離間する方向への抜け止め規制部材451の移動を規制するだけでなく、抜け止め規制部材451と回転部材460としての第4ギア234およびカム部235とが相対的に回転するのを規制するようにも構成されていることを特徴とする。
尚、発明の軸方向規制装置および抜け止め規制部材は、上記実施形態に示す形状に限られるものではないのは勿論である。
例えば、図27(A)に示す如く、カム部235および凹部461は略円形状に設けられているが、カム部(235)および凹部(461)が、カム軸235cから凹部突起(464)側まで延設された棒状(矩形)に設けられた場合、即ち、凹部(461)の幅がカム軸235cの直径しか設けられていなく、カム軸235cの凹部突起(464)と対向する箇所以外において、カム軸235cと凹部壁部(461a)との間が僅かな間隔に形成されている場合、さらに言い換えるとカム軸235cと全周囲の少なくとも半分が僅かな間隔に形成されている場合であっても、抜け止め規制部材(451)の、突片452aを設けずにカム軸235cと凹部突起(464)とを結ぶ方向に対する幅方向を狭く設けることで、第4ギア234が軸方向へ移動するのを規制することができる。
また、本実施形態の回転部材としての第4ギアは回転する構成であるが、回転しない構成であってもよいのは勿論である。
またさらに、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図。 本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図。 本発明に係る着脱装置の概略を示す全体斜視図。 挿入前であってレバーリセット位置の着脱装置を示す前方斜視図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す平面図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 挿入途中であってレバーリセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す平面図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 挿入完了時であってレバーリセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ装填途中の着脱装置を示す平面図。 インクカートリッジ装填途中の着脱装置を示す要部側断面図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す前方斜視図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す平面図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す側方斜視図。 装填完了であってレバーセット位置の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ラッチプレート上昇)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す側方斜視図(強制押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(強制押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す平面図(ばね付勢押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ばね付勢押出)。 インクカートリッジ排出途中の着脱装置を示す要部側断面図(ラッチプレート下降)。 (A)(B)は本発明に係るカム部の形状を示す平面図。 本発明にかかる軸方向規制装置を示す斜視図。 (A)(B)は本発明にかかる軸方向規制装置を示す平面図および断面図。 (A)〜(C)は従来技術におけるEリングを嵌め込む様子を示す平面図および断面図。 (A)(B)は従来技術における樹脂製ワッシャーを嵌め込む様子を示す平面図および断面図。
符号の説明
100 記録装置、101 ホッパ、102 キャリッジモータ、103 用紙ガイド、
104 給送用モータ、105 プラテン、106 記録ヘッド、107 キャリッジ、
110 インク供給チューブ、143 記録部、144 給送部、190 フレーム部材、
200 インク吸引装置、201 着脱装置、210 カートリッジ保持手段、
211 インクカートリッジ、211a 凹部、212 インク残量情報端子、
213 キャップ部、220 カートリッジロック解除手段、230 動力伝達変換機構、
231 第1ギア、232 第2ギア、233 第3ギア、234 第4ギア、
235 カム部、235a 偏心カム部、235b 同心カム部、235c カム軸、
240 スライダ部、241a ガイドスリット、241b ガイドスリット、
241c スリット、242 スライダ突部、243 度当て部、
245 スライダ係合部、246 第1スライダ開口部、246a 第1の面、
246b 第2の面、247 第2スライダ開口部、250 ラッチプレート、
251 爪部、252 肩部、253 傾斜部、254 ラッチプレート係合部、
255 ラッチプレートスリット、256 ラッチプレートばね、
260a キャンセルアーム、260b キャンセルアーム、260c 先端当接部、
261 キャンセルアームばね、262a 軸、262b 軸、262c 軸、
271 挿入開口部、363 レバーアーム、363a つまみ部、
363b アーム本体、363c レバー突起部、363d 案内面、
364 レバー支軸、366 レバー回動規制部、369 レバー回動規制突起、
385 排出レバー、386 排出レバー軸、387 基体、387a 基体開口部、
401 押出レバー、401a 当接部、401b 押出部、402 押出レバーばね、
411 インク供給針、412 コネクタ部、413 コネクタばね、
450 軸方向規制装置、451 抜け止め規制部材、452 第1の係合部、
452a 突片、453 第2の係合部、460 回転部材、461 凹部、
461a 凹部壁部、461b 最も離間した箇所、462 留め部、464 凹部突起、
472 溝部、501 Eリング、502 治具、503 (治具の)先端部、
504 ギア、505 凹部、506 支軸、507 第1の溝部、508 第2の溝部、
511 樹脂製ワッシャー、512 スリット、514 ギア、515 凹部、
516 支軸、516a 先端、517 第3の溝部、A 進入路、
S1 第1の所定ストローク、S2 第2の所定ストローク、
S3 第3の所定ストローク

Claims (1)

  1. 支軸を支点に回転する回転部材が前記支軸の軸方向へ移動するのを抜け止め規制部材によって規制する軸方向規制装置であって、
    前記支軸において軸方向と直交する周方向の全周囲に設けられた溝部と、
    前記回転部材に設けられ、前記抜け止め規制部材の位置を規制する留め部とを備え、
    板状で可撓性を有した前記抜け止め規制部材は、一端に第1の係合部と、他端に第2の係合部とを備え、
    前記第1の係合部は、前記支軸の前記溝部と係合し、
    前記第2の係合部は、前記回転部材の前記留め部と係合するように構成されており、
    前記回転部材には、凹部が設けられ、
    該凹部において、前記支軸が挿通され、前記抜け止め規制部材の第1の係合部と前記支軸の溝部とが係合するように構成されており、
    前記凹部は、回転支点に対して偏倚し、
    該凹部における前記支軸に最も近い箇所と、前記支軸とは、僅かな間隔に形成されており、
    前記回転部材には、偏心カム部が設けられ、
    前記回転部材において、該偏心カム部と前記凹部とは表裏の関係となると共に、
    前記軸方向において、前記凹部の少なくとも一部が前記偏心カム部と重なるように、前記凹部が、前記偏心カム部の形状を利用して設けられていることを特徴とする軸方向規制装置。
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