JP3738352B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は従来のプリンタ装置(画像形成装置)の概観斜視図である。同図において、プリンタ装置1は装置本体上部であるルーフ2と装置本体下部3で構成されている。ルーフ2には、その上面に用紙が排紙される排紙口5、及び排紙された用紙が積載される排紙トレイ6が設けられ、装置本体下部3には、その前面に開閉可能なフロントカバー7及び装置本体下部3より着脱自在の用紙カセット8が配設され、その右側面に装置本体下部3に収納可能なMPFトレイ9(マルチペーパーフィーダー:汎用給紙トレイ)が配設され、その上面右側にプリンタ装置1への情報入力やプリンタ装置1の状態表示を行う操作表示部4が設けられている。
【0003】
このプリンタ装置1において、ジャム処理やメンテナンス等の作業を行う際には、回転軸Aを中心に、ルーフ2を矢印B方向に開成する。図15は、上述のプリンタ装置1を開成した際の断面構成を示し、またその内部構造を示す。同図に示すように、プリンタ装置1は、着脱自在の用紙カセット8、この用紙カセット8内に積載収納された用紙を順次給送する給紙ロール12、給送されてきた用紙を一旦待機させ所定のタイミングで画像形成ユニット11へ送り出す待機ロール対13、トナー像を用紙上に定着させる定着器14、定着済みの用紙を装置外へ排出する排紙ロール対18(駆動ロール18a及び従動ロール18b)、及びプリンタ装置1への各種設定や状態表示等を行う前述の操作表示部4を備える。
【0004】
また、画像形成ユニット11において、帯電器25は感光体ドラム23の周表面を一様な電荷に帯電させ、印字ヘッド26は、印刷データに基づいて、感光体ドラム23の周面に選択的に露光を行い、その露光による低電位部を形成し、初期帯電電位と露光低電位部からなる静電潜像を感光体ドラム23周面上に記録する。現像器27は、現像ロール27aを介して内部のトナーを感光体ドラム23の低電位部に転移させ、静電潜像を顕像化(現像)する。転写器28は搬送されてくる用紙の紙面に感光体ドラム23上のトナー像を逆極性の電界によって転写する。
【0005】
尚、画像形成ユニット11の内、感光体ドラム23、帯電器25、現像器27、転写器28、クリーナ24、等については装置本体下部3に備えられ、印字ヘッド26は装置本体上部であるルーフ2に備えられている。
ここで、ルーフ2は装置本体下部3に対しヒンジ部15を支点に矢印B、B´方向へ開閉自在に構成される。このとき、上述の印字ヘッド26及び従動ロール18bはルーフ2と一体となって開閉される。同図中の実線に示すルーフ2は閉成状態を示し、点線に示すルーフ2は開成状態を示す。
【0006】
一方、画像形成ユニット11の大部分は、装置本体下部3に対し着脱自在なカートリッジCを構成し、これは感光体ドラム23及びクリーナ24等が一体化されてなる第1のカートリッジC1と、現像器7等が一体化されてなる第2のカートリッジC2とに分割及び合体が可能であり、これらカートリッジC1、C2はルーフ2を開成した状態で装置本体下部3の所定の装着部に対し着脱自在となり、例えば、感光体の劣化やトナーの消耗等により、これらカートリッジの交換や消耗品の補給等の保守点検作業等のメンテナンスが行われる。
【0007】
また、今日、カラープリンタ装置(カラー画像形成装置)が広く使用され、カラー印刷の方式も各種方法が採用されている。例えば、一つの感光体ドラムの周面近傍に複数の現像器を配設し、順次ドラム面にトナー像を形成する方式がある((イ)の方式)。また、ドラム状の中間転写媒体を使用する方式もあり((ロ)の方式)、更には複数の画像形成ユニットを所定方向に配設し、用紙に直接トナー像を形成する方式(いわゆるタンデム方式)も存在する。
【0008】
この中で上記(イ)の方式では形状の大きな感光体ドラムを使用する必要があり、印刷速度が低下する。また、(ロ)の方式では中間転写媒体を使用するため、形状が大きくなる。そこで、印刷速度が優れ、形状の面でも問題が少ないタンデム方式のカラープリンタが有望である。そして、この方式のプリンタ装置では、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像形成ユニットを使用する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の画像形成装置においては、使用に際して画像形成ユニットの装着の有無を機構的に確認する手段はない。すなわち、メンテナンス等のためカートリッジC1やC2を取り外した際、カートリッジC1、C2を確実に画像形成装置に装着したか否かを機構的に確認する方法はない。このため、例えばカートリッジC1、C2が装着されていない状態でルーフ(上部機体)を閉じてしまい装置を稼動させてしまう不具合がある。また、カートリッジC1、C2のロックを解除することなく、ルーフ(上部機体)を解放し、装置を破損する危険もある。
【0010】
本発明の課題は、画像形成ユニット(カートリッジC1、C2)の装着の有無等を機構的に確認し、安全に操作できる画像形成装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は請求項1記載の発明によれば、上部機体に画像形成ユニットが着脱自在に設けられ、下部機体に対して前記上部機体を開閉可能に構成された画像形成装置において、前記画像形成ユニットには位置決め軸が設けられ、前記上部機体を下部機体に閉成した際、前記位置決め軸に当接する軸受け部が前記下部機体に設けられ、該軸受け部をロックするロック機構と、該ロック機構を操作可能な操作レバーとを備え、前記ロック機構は、前記上部機体が閉成状態で前記操作レバーの操作を可能とし、前記上部機体が開成状態では前記操作レバーの操作を不能とする阻止手段を備える画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0012】
このように構成することにより、上記上部機体が閉成状態において操作レバーの操作が可能であり、上記上部機体が開成状態においては操作レバーの操作が不能であり、確実にロック機構の操作を行うことができる。
また、請求項2の記載は、上記請求項1記載の発明において、前記阻止手段は、前記画像形成ユニットが装着され、前記上部機体が閉成されると、前記操作レバーの操作を可能とし、前記画像形成ユニットが未装着で前記上部機体が閉成された場合には、前記操作レバーの操作を不能とする構成である。
【0013】
このように構成することにより、画像形成ユニットが未装着の状態でロック機構が機能することがなく、画像形成ユニットや上部機体の破損を防止する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の画像形成装置であり、所謂タンデム方式のカラープリンタの例である。また、本例の画像形成装置は両面印刷用のプリンタである。同図において、プリンタ装置31は、不図示のケーブルによってパーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続されている。
【0015】
プリンタ装置31は装置本体上部32と装置本体下部33によって構成され、装置本体上部32にはオペレーションパネル34が配設され、またその上面には印字用紙の排紙部35も形成されている。オペレーションパネル34は複数のキーが配設されたキー操作部34aと、不図示のCPUから出力される表示情報に基づき表示を行う液晶ディスプレイ34bで構成されている。また、排紙部35には、排紙ロール36の回動によって後述する画像形成ユニットにより作成された印刷出力が排出され、排紙部35上に順次積載される。
【0016】
また、装置本体下部33には、不図示の両面印刷用搬送ユニットや給紙カセットが配設され、例えばプリンタ装置31の側面に設けられた不図示の蓋を開放することによって、不図示の両面印刷用搬送ユニットを着脱できる構成である。また、装置本体下部33には、その前面に開閉可能なフロントカバー37及び装置本体下部33より着脱自在な給紙カセット38が設けられ、例えばフロントカバー37はジャム処理やメンテナンス等において開放される。
【0017】
また、装置本体下部33の右側面には、MPFトレイ(マルチペーパーフィードトレイ)の装着部39、及びカバー40が設けられている。但し、図1において上記装着部39にMPFトレイは装着されていない。また、カバー40は用紙搬送路確認用のカバーであり、本形態ではこのカバー40を開放して、用紙詰まり等のメンテナンスを行う。
【0018】
図2は上記フロントカバー37及びカバー40を開放した状態を示すプリンタ装置31の外観図である。また、本例のプリンタ装置31の最下段には前述のように給紙カセット38が収納され、給紙カセット38に用紙を補給する際、例えば取手38aを手前に引くことによって、給紙カセット38を矢印方向に引き出すことができる。また、80はロックハンドルであり、上部機体32に装着された画像形成ユニットをロックする際に操作する。
【0019】
図3は上記外観を有するプリンタ装置31の内部構成を説明する断面図である。同図において、プリンタ装置31は画像形成部41、両面印刷用搬送ユニット42、及び給紙部43で構成されている。ここで、画像形成部41は4個の画像形成ユニット44〜47を矢印方向に並設した構成であり、同図の紙面右側から左側に向かってマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に配設されている。また、この中のマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の画像形成ユニット44〜46は減法混色によりカラー印刷を行う構成であり、ブラック(K)の画像形成ユニット47はモノクロ印刷に使用する。
【0020】
ここで、上記各画像形成ユニット44〜46はそれぞれドラムセットC1とトナーセットC2で構成され、現像容器に収納された現像剤(の色)を除き同じ構成である。したがって、イエロー(Y)用の画像形成ユニット46を例にして構成を説明する。ドラムセットC1には感光体ドラム50、帯電器51a、クリーナ51e等が収納され、またドラムセットC1の上方には印字ヘッド51bが配置されている。トナーセットC2には現像ロール51cやトナーが収納されている。また、トナーセットC2には、後述する可動連結機構が設けられており、これによってドラムセットC1の挿脱を邪魔することなく、ドラムセットC1とトナーセットC2とを確実に連結させて後述する廃トナー回収機構を有する画像形成ユニットを構成することができる。これについては後に詳細に説明する。
【0021】
感光体ドラム50は、その周面が例えば有機光導電性材料で構成され、感光体ドラム50の周面近傍には、帯電器51a、印字ヘッド51b、現像ロール51c、転写器51d、クリーナ51eが順次配設されている。感光体ドラム50は矢印方向に回動し、先ず帯電器51aからの電荷付与により、感光体ドラム50の周面を一様に帯電する。そして、印字ヘッド51bからの印字情報に基づく光書き込みにより、感光体ドラム50の周面に静電潜像を形成し、現像ロール51cによる現像処理によりトナー像を形成する。この時、感光体ドラム50の周面に形成されるトナー像は、現像容器51cに収納したイエロー(Y)色のトナーによる。このようにして感光体ドラム50の周面に形成されるトナー像は、感光体ドラム50の矢印方向の回動に伴って転写ロール51dの位置に達し、感光体ドラム50の直下を矢印方向に移動する用紙に転写される。
【0022】
また、上記各画像形成ユニット44〜46を構成するドラムセットC1(第1の副ユニット)、トナーセットC2(第2の副ユニット)は、それぞれ装置本体に対し着脱自在に構成される。これは、ユニット装着部63により各々独立に挿脱自在となるものであり、ユニット装着部63は、その一部に、ドラムセットC1、トナーセットC2を、それぞれ、略水平方向にスライドさせつつ挿脱させる為のレール形状を有している。また、印字ヘッド51bは、位置的に、ユニット装着部63内部の空間に配置されている。
【0023】
一方、用紙の搬送は、前述の給紙部43を構成する給紙カセット38、待機ロール52、搬送ベルト53、駆動ロール54等で構成され、給紙コロ55の回動によって給紙カセット38から搬出された用紙は、待機ロール52まで送られ、更にトナー像に一致するタイミングで搬送ベルト53上に送られ、各転写部51dに達する。そして、各転写部51dにおいてトナー像が転写され、トナー像が転写された用紙は搬送ベルト53の移動に従って、搬送ベルト53上を矢印方向に移動し、定着ユニット56において熱定着処理が施される。
【0024】
また、用紙の上面には、上記イエロー(Y)のトナー像のみならず、ドラムセットC1によって転写されたマゼンダ(M)、及びシアン(C)のトナー像も転写され、前述の減法混色に従った色の印刷が行われる。
尚、上述の用紙は給紙カセット38から搬出される用紙のみならず、MPFトレイ39’から供給される用紙も含まれ、この場合には用紙は給紙コロ39aによって搬入され、前述の経路によって印刷処理が行われる。
【0025】
また、上記定着ユニット56は熱ロール56a、56b、及びクリーニングロール56cで構成され、用紙が上述の熱ロール56aと56b間を挟持搬送される間、用紙に転写された例えば複数色のトナー像は溶融して用紙に熱定着する。また、クリーニングロール56cは熱ロール56a周面に離型性オイルを塗布すると共に熱ロール56aに残るトナーを除去する機能を有する。尚、定着ユニット56によってトナー像が定着された用紙は切換板61を介して上方、又は紙面左方向に搬送される。
【0026】
一方、両面印刷用搬送ユニット42は装置本体に対して着脱自在に構成され、本例のプリンタ装置31によって両面印刷を行う際装着するユニットであり、内部に複数の搬送ロール60a〜60eが配設されている。両面印刷の場合には、上記切換板61によって一旦上方に用紙が送られ、例えば用紙の後端が搬送ロール62に達した時、用紙の搬送を停止し、更に用紙を逆方向に搬送する。この制御によって、用紙は点線で示す位置に設定された切換部61の左側を下方に搬送され、両面印刷用搬送ユニット42の用紙搬送路に搬入され、搬送ロール60a〜60eによって用紙が送られ、待機ロール52に達し、前述と同様トナー像と一致するタイミングで転写部に送られ、トナー像が用紙の裏面に転写される。
【0027】
尚、図3には、装置本体上部32を装置本体下部33に対し略水平に開閉するための機構の一部であるFRフレーム(カラープリンタ31の左右にそれぞれ設けられるFRフレーム65a、65b)の位置のみを示している。
本例のプリンタ装置31においては、装置本体上部32を装置本体下部33に対し略水平に開閉して、メンテナンス作業等を行う。
【0028】
図4は、装置本体上部32を開成した状態を示す図である。同図に示すように、装置本体上部32は、装置本体下部33に対し略水平を保ったまま開成される。よって、開成時には、ドラムセットC1、トナーセットC2は、略水平方向で抜き差し可能となる。
【0029】
これにより、ドラムセットC1を交換する場合には、図5に示すようにドラムセットC1を手前に抜き出し、新たなドラムセットC1を挿入する。また、トナーセットC2を交換する場合も同様に、図6に示すようにトナーセットC2を手前に抜き出し、新たなトナーセットC2を挿入する。したがって、本例の装置はドラムセットC1やトナーセットC2の交換を容易に行うことができる。
【0030】
ところで、本例においては上記ドラムセットC1やトナーセットC2の交換作業や、各種メンテナンス作業を行った際、ドラムセットC1やトナーセットC2の装着が必ず行われたことを確認する機構や、画像形成ユニット(ドラムセットC1)のロック解除が確実に行われたことを確認する機構が設けられている。以下、具体的に説明する。
【0031】
先ず、図7は上記ロックハンドル80の構成、及びロックハンドル80近傍の構成を説明する図である。ロックハンドル80は装置本体下部33のサブフレーム81に回転自在に取り付けられ、支軸Aを中心に同図に示す位置とサブフレーム81に平行になる後述する位置にセットされる。また、図8は上記ロックハンドル80近傍を斜め後方から視た図である。上記ロックハンドル80にはバネ82が掛けられ、バネ82の一端はサブフレーム81側のフック83に掛けられ、バネ82の他端はロックハンドル80の側面に設けられた溝84に掛けられている。
【0032】
ここで、ロックハンドル80が図8に示す状態のとき、バネ82は図7に示すようにバネ82の中心は82aの位置にあり、ロックハンドル80を矢印a方向に回動させる方向に付勢している。尚、この状態では、図8に示すようにロックハンドル80の下面80aがサブフレーム81の上面81aと当接し、停止している。この状態は、後述するようにドラムセットC1(画像形成ユニット)のロック状態である。
【0033】
一方、ロックハンドル80に設けられた摘み85を掴んで、矢印b方向に回動すると、図9に示す状態となる。このとき、ロックハンドル80はサブフレーム81に平行となり、サブフレーム81の上面81aにロックハンドル80が位置する。また、このとき、ロックハンドル80はバネ82によって矢印b方向に付勢力を受け、ロックハンドル80はサブフレーム81の上面81aに当接している状態である。この状態は、ドラムセットC1(画像形成ユニット)が非ロックの状態である。
【0034】
図10は上記ロックハンドル80の動きと画像形成ユニットのロック機構を説明する図であり、同図(a)はその断面図、同図(b)はその側面図、同図(c)は同図(b)を矢印A方向から視た矢視図である。尚、同図(a)において、画像形成ユニットとして、前述のマゼンダ(M)、及びシアン(C)の画像形成ユニット44、45のみを示す。また、同図では各画像形成ユニットの一部を構成するトナーセットC2の構成ついては省略している。
【0035】
上記ロックハンドル80は前述のように支軸Aを中心に矢印a、b方向に回動可能であり、ロックハンドル80の一端86は、ロックロッド87のU字溝87aに勘合している。ロックロッド87は同図に示す、矢印d、d’方向にスライド可能に構成され、ロックハンドル80の操作によってスライドする。例えば、同図に示す実線位置にロックハンドル80が位置するとき、ロックロッド87は矢印d’方向に移動しており、ドラムセットC1(画像形成ユニット)の非ロック状態である。一方、同図に示す2点鎖線の位置にロックハンドル80があるとき、ロックロッド87は矢印d方向に移動しており、ドラムセットC1(画像形成ユニット)はロック状態である。
【0036】
また、サブフレーム81には各画像形成ユニット44、45等の設置位置に位置決め軸の軸受け部89が設けられている。例えば、マゼンダ(M)の画像形成ユニット44の下部にはドラム軸から成る位置決め軸89Mが配設され、シアン(C)の画像形成ユニット45の下部には位置決め軸89Cが配設され、前述のイエロー(Y)、及びブラック(B)の画像形成ユニット46、47の下部にも同じ構成の位置決め軸が配設されている。各位置決め軸89M〜89Kの近傍には検知ボタン90とスプリング91で構成される検知機構が配設され、対応する画像形成ユニット設置を検知する。
【0037】
例えば、マゼンダ(M)の画像形成ユニット44が装着されていない状態では検知ボタン90はスプリング91の付勢力によって上方位置にあり、画像形成ユニット44を装着すると下方位置に押下される。検知ボタン90は一定の長さを有し、検知ボタン90の下端にはブロック部材90aが形成されている。
【0038】
ここで、例えばこのブロック部材90aは矢印d、d’方向にスライド可能なロックロッド87のスライドを阻止する機能を有する。尚、上記構成は他の画像形成ユニット45〜47の下方に配設された検知機構においても同様である。
一方、図10に示す93はロックレバーであり、上記ロックロッド87が矢印d方向に移動することによって、ロックレバー9はロックシャフト92を中心に回動し、前述の感光体ドラム50のドラム50fに一定の圧力をかけ、画像形成ユニット(ドラムセットC1)をロック状態とする。
【0039】
次に上部機体32を押し下げ下部機体33に閉成すると、ドラムセットC1によって検知ボタン90は下方に押され、ブロック部材90aも下方に移動する。このため、ロックロッド87は矢印d方向に移動可能になる。したがって、この状態でロックハンドル80を矢印a方向に回し、ロックハンドル80を図10に示す2点鎖線の位置に移動すると、前述のようにロックレバー93によって画像形成ユニット(ドラムセットC1)がロックされる。
【0040】
一方、この時ユーザが画像形成ユニット(ドラムセットC1)を装着し忘れた場合、検知ボタン90は下方に押し下げられず、ブロック部材90aはロックロッド87をロックする位置にある。したがって、ロックロッド87がロックされているため、ロックハンドル80を矢印a方向に回すことができず、ユーザは画像形成ユニット(ドラムセットC1)の未装着に気がつく。すなわち、上記構成によって、画像形成ユニット(ドラムセットC1)が未装着のままで、画像形成ユニットがロックされ、印刷処理が行われることを防止できる。
【0041】
一方、上記問題がない場合、ロックハンドル80は図10に示す2点鎖線の位置に移動し、前述のように画像形成ユニット(ドラムセットC1)はロックされ、印刷処理が行われる。図11(a)は、この状態におけるロックハンドル80近傍の斜視図である。同図に示すように、ロックハンドル80の直上にはロックハンドル80の上面形状に対応した形状の取手94が位置し、この取手94は上記装置本体上部32に設けられており、装置本体上部32の閉成によって上記ロックハンドル80の直上の位置に移動したものである。
【0042】
取手94は装置本体上部32を解放する際、取手94の下から指を入れ、例えば手前に引くことによってロックが外される構造である。このため、ロックハンドル80が矢印b方向に移動しない限り取手94に指を入れることができない構造である。このように構成することにより、例えば装置本体上部32を解放するためには、必ずロックハンドル80を操作しなければならず、画像形成ユニットのロックを解除する前、装置本体上部32が解放できない構成である。すなわち、このように構成することにより、画像形成ユニット(ドラムセットC1)がロックされた状態で、装置本体上部32が解放できない構成である。
【0043】
したがって、本例によればロックハンドル80を図11(b)に示す位置に倒し、前述のロックロッド87をスライドさせ、画像形成ユニット(ドラムセットC1)のロックを解除した後、取手94を握って装置本体上部32を解放することになる。
【0044】
以上のように、本例によれば装置本体上部32の解放を安全確実に行うことができ、更に前述のように検知ボタン90とブロック部材90aによって画像形成ユニット(ドラムセットC1)が未装着のままロックを行うことも防止でき、装置各部の破損等を防止できる構成である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0045】
図12は本例のロック機構の断面図である。本例において検知ボタン99は鍵形であり、支軸99cを中心に回転自在に構成されている。また、圧縮バネ98によって常時同図に示す時計回り方向に付勢されている。また、ロックロッド87は前述と同様スライド可能に構成されている。
【0046】
このような構成において、画像形成ユニット(ドラムセットC1)が装着されると、検知ボタン99の一端99aがドラム軸100に押され、検知ボタン99は付勢力に抗して反時計回り方向に回転する。図13はこの状態を示す図である。このため、ロックロッド87の他端99bによるロックロッド87に対するロックが外れる。したがって、以後ロックロッド87は紙面垂直方向にスライド自在となり、不図示のロックハンドル80による画像形成ユニットのロックが可能となる。
【0047】
以上のように、本例においても検知ボタン99とスプリング98の構成により画像形成ユニット(ドラムセットC1)が未装着を検知でき、画像形成ユニットを未装着のままロックが行われることを防止する。
【0048】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、画像形成ユニットが未装着のままロックが行われることを防止でき、装置本体上部の解放を安全確実に行うことができ、装置各部の破損等を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像形成装置であり、所謂タンデム方式のカラープリンタの例である。
【図2】フロントカバー等を開放した状態を示すプリンタ装置の外観図である。
【図3】プリンタ装置の内部構成を説明する断面図である。
【図4】装置本体上部を開成した状態を示す図である。
【図5】装置本体上部を開成した状態でのドラムセットの交換を説明する図である。
【図6】装置本体上部を開成した状態でのトナーセットの交換を説明する図である。
【図7】ロックハンドルの構成、及びロックハンドル近傍の構成を示す図である。
【図8】ロックハンドル近傍を後方から視た図である。
【図9】ロックハンドルに設けられた摘みを掴んで、矢印b方向に回動した状態を示す図である。
【図10】ロックハンドルの動きと画像形成ユニットのロック機構を説明する図である。
【図11】(a)、(b)はロックハンドルの操作を説明する図である。
【図12】第2の実施形態を説明する図である。
【図13】第2の実施形態を説明する図である。
【図14】従来例を説明する図である。
【図15】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
31 プリンタ装置
32 装置本体上部
33 装置本体下部
34 オペレーションパネル
34a キー操作部
34b 液晶ディスプレイ
35 排紙部
36 排紙ロール
37 フロントカバー
38 給紙カセット
39 MPFトレイ
40 カバー
41 画像形成部
42 両面印刷用搬送ユニット
43 給紙部
44〜47 画像形成ユニット
50 感光体ドラム
51a 帯電器
51b 印字ヘッド
51c 現像ロール
51d 転写器
51e クリーナ
50f ドラム軸
52 待機ロール
53 搬送ベルト
54 駆動ロール
55 給紙コロ
56 定着ユニット
56a、56b 熱ロール
56c クリーニングロール
60a〜60e 搬送ロール
61 切換板
62 搬送ロール
80 ロックハンドル
81 サブフレーム
82 バネ
83 フック
84 溝
85 摘み
86 一端
87 ロックロッド
87a U字溝
89 軸受け部
89M、89C 位置決め軸
90 検知ボタン
90a ブロック部材
91 スプリング
92 ロックシャフト
93 ロックレバー
94 取手
98 圧縮バネ
99 検知ボタン
100 ドラム軸

Claims (2)

  1. 上部機体に画像形成ユニットが着脱自在に設けられ、下部機体に対して前記上部機体を開閉可能に構成された画像形成装置において、
    前記画像形成ユニットには位置決め軸が設けられ、前記上部機体を下部機体に閉成した際、前記位置決め軸に当接する軸受け部が前記下部機体に設けられ、
    該軸受け部をロックするロック機構と、
    該ロック機構を操作可能な操作レバーとを備え、
    前記ロック機構は、前記上部機体が閉成状態で前記操作レバーの操作を可能とし、前記上部機体が開成状態では前記操作レバーの操作を不能とする阻止手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記阻止手段は、前記画像形成ユニットが装着され、前記上部機体が閉成されると、前記操作レバーの操作を可能とし、前記画像形成ユニットが未装着で前記上部機体が閉成された場合には、前記操作レバーの操作を不能とすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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