JP4940525B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、缶入り飲料商品、紙パック入り飲料商品などの包装が定形的なもの及び菓子パン、袋菓子などの包装が非定形的なもの、さらに文庫本や歯磨きセットなどの食品以外のものなど、一般商店で販売する各種商品を自動販売できる自動販売機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動販売機としては、たとえば、この出願人が先に出願した特開2000−331234号公報に記載のものなどが知られている。以下、この自動販売機について説明する。
【0003】
この自動販売機は、本体と、前記本体に開閉可能に取り付けられ、商品選択ボタンおよび商品取出口が設けられている扉と、前記本体内に上下複数段左右複数列に配置され、商品を並べて収容する複数台のラックと、前記本体と前記扉との間に配置されたX−Y搬送機構と、前記X−Y搬送機構に装備され、X軸方向およびY軸方向に移動して、前記商品選択ボタンにより選択された商品を前記ラックから搬入しかつ前記商品取出口に搬出するバケットと、を備えるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記自動販売機の改良にかかり、その目的は、自動販売機が設置されている現場において、ラックを交換できると共に、そのラックの交換に伴なうバケットのアクセス位置の設定を簡単に変更できる自動販売機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、本体内に上下複数段左右複数列に交換可能に配置される複数種類の複数台のラックと、バケットのアクセス位置が前記ラックの種類ごとに記憶されているメモリと、交換した前記ラックの種類を入力操作する操作部と、商品選択ボタンから入力された商品選択信号に基づいて、前記メモリに記憶されている前記アクセス位置に前記バケットを移動させかつ停止させる移動停止命令信号をX−Y搬送機構に出力する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
この結果、請求項1にかかる発明は、自動販売機が設置されている現場において、ラックを交換できる。しかも、交換したラックの種類を操作部で入力操作することにより、ラックの交換に伴なうバケットのアクセス位置の設定を簡単に変更できる。
【0007】
また、請求項2にかかる発明は、ラックが第1スパイラルラックと第2スパイラルラックとからなる。前記第1スパイラルラックが、ケースと、前記ケース内に回転可能に配置され、スパイラルピッチ間で商品を拘束しかつ回転することにより前記商品を送り出す2本のスパイラルと、前記2本のスパイラルを同期回転させる回転機構と、前記回転機構に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記回転機構に伝達する動力伝達機構と、から構成されている。また、前記第2スパイラルラックが、ケースと、前記ケース内に回転可能にそれぞれ配置され、スパイラルピッチ間で商品を拘束しかつ回転することにより前記商品をそれぞれ別個に送り出す複数本のスパイラルと、前記複数本のスパイラルをそれぞれ別個に回転させる複数個の回転機構と、前記複数個の回転機構にそれぞれ別個に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記複数個の回転機構にそれぞれ別個に伝達する複数個の動力伝達機構と、から構成されている、ことを特徴とする。
【0008】
この結果、請求項2にかかる発明は、第1スパイラルラックには比較的大型の商品を収容でき、一方、第2スパイラルラックには比較的小型の商品を収容できる。このために、請求項2にかかる発明は、現場において、第1スパイラルラックと第2スパイラルラックとを交換することにより、大小任意の商品を販売できる。
【0009】
また、請求項3にかかる発明は、ラックが第1コンベアラックと第2コンベアラックとからなる。前記第1コンベアラックが、ケースと、前記ケース内に配置され、商品運搬面上に並べた商品を送り出すコンベアと、前記コンベアに連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記コンベアに伝達する動力伝達機構と、から構成されている。また、前記第2コンベアラックが、ケースと、前記ケース内にそれぞれ配置され、商品運搬面上に並べた商品をそれぞれ別個に送り出す複数個のコンベアと、前記複数個のコンベアにそれぞれ別個に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記複数個のコンベアにそれぞれ別個に伝達する複数個の動力伝達機構と、から構成されている、ことを特徴とする。
【0010】
この結果、請求項3にかかる発明は、第1コンベアラックには比較的大型の商品を収容でき、一方、第2コンベアラックには比較的小型の商品を収容できる。このために、請求項3にかかる発明は、前記請求項2にかかる発明と同様に、現場において、第1コンベアラックと第2コンベアラックとを交換することにより、大小任意の商品を販売できる。
【0011】
また、請求項4にかかる発明は、ラックの幅が、各段における前記ラックの配置個数を任意に変更できる幅からなる、ことを特徴とする。
【0012】
この結果、請求項4にかかる発明は、幅が異なるラックを交換することにより、幅が異なる商品、すなわち、さらに多種多様の商品を販売できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる実施の形態の1例について添付図面を参照して説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態の構成の説明)
[自動販売機の全体構成の説明]
図3において、1はこの発明の実施の形態1にかかる自動販売機である。前記自動販売機1は、汎用の冷蔵自動販売機である。前記自動販売機1は、本体2内部が透かして見える構造である。前記本体2は、前面が開口した断熱筐体からなる。
【0015】
前記本体2には、内扉3と外扉4とがそれぞれ開閉可能に取り付けられている。前記内扉3および外扉4には、透明板5および6がそれぞれ嵌め込まれている。この結果、外から本体2内部を透かして見える構造となる。
【0016】
前記外扉4の前面には、商品選択ボタン(図示せず)が設けられている。また、前記外扉4の下側には、商品取出口7が設けられている。
【0017】
前記本体2内部には、商品を並べて収容する複数種類の複数台のラック8、9が上下複数段(この例では、5段)左右複数列(この例では、4列)に交換可能に配置されている。
【0018】
前記本体2内部には、図3〜図5に示すように、ラック棚10が左右の取付レール11を介して上下に5段取り付けられている。前記ラック棚10の上面には、取付桟12が左右に5列取り付けられている。前記左右の取付桟12の間には、前記ラック8、9が交換可能に取り付けられている。
【0019】
前記左右の取付桟12の間は、左端の1つが他の3つと比較して若干広い。前記左端の1つは、幅広のラック8(W)、9(W)用であり、他の3つは、標準のラック8(S)、9(S)用である。
【0020】
[スパイラルラックの構成の説明]
前記複数種類のラック8、9は、第1スパイラルラック8と、第2スパイラルラック9とからなる。
【0021】
前記第1スパイラルラック8は、図6および図7に示すように、前面および上面が開口したケース13を備える。前記ケース13内には、2本のスパイラル14、14がそれぞれ回転可能に配置されている。前記2本のスパイラル14、14は、スパイラルピッチ間で商品15Wを拘束しかつ回転することにより前記商品15Wを送り出すものである。前記第1スパイラルラック8は、比較的大型(幅広)の商品15Wを収容するのに適している。
【0022】
前記2本のスパイラル14、14の後端には、大ギア16、16がそれぞれ固定されている。前記2個の大ギア16、16は、相互に噛み合い、前記2本のスパイラル14、14を同期回転させる回転機構を構成する。
【0023】
前記ケース13の前面端部には、ラックギア17が回転可能に取り付けられている。また、前記ケース13の下部には、ドライブシャフト18が回転可能に取り付けられている。前記ラックギア17の回転軸19と前記ドライブシャフト18の一端とには、相互に噛み合うベベルギア20がそれぞれ固定されている。前記ドライブシャフト18の他端には、出力ギア21が固定されている。前記出力ギア21は、前記1個の大ギア16に噛み合っている。
【0024】
前記ラックギア17、前記ドライブシャフト18、前記回転軸19、前記ベベルギア20および前記出力ギア21は、動力伝達機構を構成する。前記動力伝達機構は、前記2個の大ギア16、16の回転機構に連結され、アクセス位置に停止したバケット30(下に詳細に説明する)からの動力を前記回転機構に伝達する。
【0025】
前記ケース13の底板の上面には、2枚の保持板22、22が前記2本のスパイラル14、14に対応してそれぞれ固定されている。前記保持板22、22の上面には、断面三角形の凸条が一体に設けられている。前記保持板22、22は、前記スパイラル14、14および前記商品15Wを保持ガイドするものである。
【0026】
また、前記ケース13の端部中央には、ガイド23が設けられている。前記ガイド23は、前記商品15Wをバケット30に送り出す際に、商品15の姿勢を規制するものである。さらに、前記ケース13の正面端部には、ガイド孔24が設けられている。前記ガイド孔24は、図13および図14に示すように、樹脂製のガイド部材240に設けられている。前記ガイド部材240が前記ラック8に嵌合固定(いわゆる、パッチン嵌合)されている。また、前記ガイド孔24は、断面四角形をなしており、前方が末広がり形状となっている。さらにまた、前記ケース13の正面には、ネームプレート取付部25が設けられている。
【0027】
つぎに、第2スパイラルラック9の構成について図8を参照して説明する。前記第2スパイラルラック9の構成は、前記第1スパイラルラック8の構成とほぼ同様な構成をなす。なお、図8中において、図6および図7と同符号は、同一のものもしくは類似のものを示す。また、図8中において、符号に付された「−1」、「−2」は、複数のうちの第1、第2をそれぞれ示す。
【0028】
すなわち、前記第2スパイラルラック9は、図8に示すように、前面および上面が開口したケース13を備える。前記ケース13内には、第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2がそれぞれ回転可能に配置されている。前記第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2は、スパイラルピッチ間で商品15Sを拘束しかつ回転することにより前記商品15Sをそれぞれ別個に送り出すものである。前記第2スパイラルラック9は、比較的小型(幅狭)の商品15Sを収容するのに適している。
【0029】
前記第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2の後端には、第1大ギア16−1・第2大ギア16−2がそれぞれ固定されている。前記第1大ギア16−1・第2大ギア16−2は、前記第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2をそれぞれ別個に回転させる第1回転機構・第2回転機構を構成する。
【0030】
前記ケース13の前面端部には、第1ラックギア17−1・第2ラックギア17−2がそれぞれ回転可能に取り付けられている。また、前記ケース13の下部には、第1ドライブシャフト18−1・第2ドライブシャフト18−2がそれぞれ回転可能に取り付けられている。前記第1ラックギア17−1・第2ラックギア17−2の第1回転軸19−1・第2回転軸19−2と前記第1ドライブシャフト18−1・第2ドライブシャフト18−2の一端とには、相互に噛み合う第1ベベルギア20−1・第2ベベルギア20−2がそれぞれ固定されている。前記第1ドライブシャフト18−1・第2ドライブシャフト18−2の他端には、第1出力ギア21−1・第2出力ギア21−2がそれぞれ固定されている。前記第1出力ギア21−1・第2出力ギア21−2は、前記第1大ギア16−1・第2大ギア16−2にそれぞれ噛み合っている。
【0031】
前記第1ラックギア17−1・第2ラックギア17−2、前記第1ドライブシャフト18−1・第2ドライブシャフト18−2、前記第1回転軸19−1・第2回転軸19−2、前記第1ベベルギア20−1・第2ベベルギア20−2および前記第1出力ギア21−1・第2出力ギア21−2は、第1動力伝達機構・第2動力伝達機構をそれぞれ構成する。前記第1動力伝達機構・第2動力伝達機構は、前記第1大ギア16−1の第1回転機構・第2大ギア16−2の第2回転機構にそれぞれ連結され、アクセス位置に停止したバケット30からの動力を前記第1回転機構・第2回転機構にそれぞれ伝達する。
【0032】
前記ケース13の底板の上面には、第1保持板22−1・第2保持板22−2が前記第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2に対応してそれぞれ固定されている。前記第1保持板22−1・第2保持板22−2の上面には、断面三角形の凸条が一体に設けられている。前記保持板第1保持板22−1・第2保持板22−2は、前記第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2および前記商品15Sを保持ガイドするものである。
【0033】
また、前記ケース13の端部中央には、第1ガイド23−1・第2ガイド23−2がそれぞれ設けられている。前記第1ガイド23−1・第2ガイド23−2は、前記商品15Sをバケット30に送り出す際に、商品15Sの姿勢を規制するものである。さらに、前記ケース13の正面端部には、第1ガイド孔24−1・第2ガイド孔24−2がそれぞれ設けられている。かつ、前記ケース13の正面には、第1ネームプレート取付部・第2ネームプレート取付部(図示せず)がそれぞれ設けられている。さらにまた、前記ケース13内の前記第1スパイラル14−1と第2スパイラル14−2との間には、仕切板130が固定されている。
【0034】
[X−Y搬送機構の構成の説明]
前記本体2と前記内扉3との間には、X−Y搬送機構26が配置されている。前記X−Y搬送機構26は、図9に示すように、X軸搬送部27と、Y軸搬送部28とから構成されている。
【0035】
前記X軸搬送部27は、水平のXレール29を備える。前記Xレール29には、バケット30がX軸方向(左右方向)に移動可能に装備されている。前記Xレール29には、Xモータ(図示せず)が搭載されている。前記Xモータと前記バケット30との間は、回転力伝達機構、たとえば、Xタイミングベルト(図示せず)が連結されている。前記Xタイミングベルトは、前記Xモータの回転力を前記バケット30に伝達して前記バケット30をX軸方向に移動させるものである。
【0036】
前記Xレール29と前記バケット30とには、バケット停止位置検知手段31が設けられている。前記バケット停止位置検知手段31は、X軸方向に移動している前記バケット30のX軸方向の停止位置を検知するものである。前記バケット30の停止位置としては、待機位置(商品取出口に対向する位置、いわゆる、ホームポジション)と、アクセス位置(前記各ラック8、9に対向する位置)とがある。
【0037】
前記バケット停止位置検知手段31は、図2に示すように、前記バケット30の下部に設けたXセンサ32と、前記Xレール29に設けたスリット33とから構成されている。前記スリット33は、前記待機位置および前記アクセス位置にそれぞれ対応して設けられている。なお、前記バケット停止位置検知手段としては、前記スリット33を等間隔(たとえば、10mm間隔)に設け、前記Xセンサ32が前記スリット33を通過した数により、前記バケット30のX軸方向に停止位置を検知するように構成しても良い。
【0038】
前記Y軸搬送部28は、門形状をなす左右のYレール34、34および天板35を備える。前記左右のYレール34、34には、前記Xレール29の両端がY軸方向(上下方向)に移動可能に装備されている。前記天板35には、Yモータ36が搭載されている。前記Yモータ36と前記Xレール29の両端との間は、回転力伝達機構、たとえば、シャフト37とYタイミングベルト(図示せず)がそれぞれ連結されている。前記シャフト37とYタイミングベルトは、前記Yモータ36の回転力を前記Xレール29に伝達して前記Xレール29、すなわち、前記X軸搬送部27を介して前記バケット30をY軸方向に移動させるものである。
【0039】
前記Yレール34と前記X軸搬送部27またはおよび前記バケット30とには、X軸搬送部バケット停止位置検知手段(図示せず)が設けられている。前記X軸搬送部バケット停止位置検知手段は、Y軸方向に移動している前記X軸搬送部27および前記バケット30のY軸方向の停止位置を検知するものである。前記X軸搬送部27および前記バケット30の停止位置は、前記ラック棚10に対向する位置である。
【0040】
[バケットの構成の説明]
前記バケット30は、前記X−Y搬送機構26に装備され、X軸方向およびY軸方向に移動して、前記商品選択ボタンにより選択された商品15W、15Sを前記ラック8、9から搬入しかつ前記商品取出口7に搬出するものである。
【0041】
前記バケット30は、図10および図11に示すように、凹形状をなす左右の側板37、37および底板38を備える。前記底板38には、前記Xセンサ32と、前記Xレール29に係合するローラ(スライダー)39とがそれぞれ装備されている。
【0042】
前記一方の側板37には、プッシャモータ40と減速機構41とナピアネジ42とがそれぞれ配置されている。前記プッシャモータ40と前記ナピアネジ42とは、前記減速機構41を介して連結されている。前記ナピアネジ42には、金属製のガイドピン(ピンプッシャ)43がZ軸方向(前記X軸方向および前記Y軸方向とほぼ直交する方向)Zに移動可能に取り付けられている。前記ガイドピン43は、図13および図14に示すように、断面円形をなす。
【0043】
また、前記一方の側板37には、前記ガイドピン43の待機位置を検知する第1センサ44と、前記ガイドピン43の突出位置を検知する第2センサ45とが、前記ガイドピン43と対向してそれぞれ設けられている。
【0044】
前記左右の側板37、37の間には、ベルトコンベア46が配置されている。前記ベルトコンベア46は、2本のガイドローラ47、48と、その2本のガイドローラ47、48にかけまわした運搬ベルト49とから構成されている。
【0045】
また、前記左右の側板37、37の間には、コンベアモータ50が搭載されている。前記コンベアモータ50と前記ベルトコンベア46の一方のガイドローラ47との間には、減速機構51が介在されている。
【0046】
さらに、前記左右の側板37、37の間には、動力伝達機構52が配置されている。前記動力伝達機構52は、2個のプーリー53、54と、前記2個のプーリー53、54にかけまわしたベルト(タイミングベルト)55とを備える。
【0047】
前記動力伝達機構52の一方のプーリー53は、前記ベルトコンベア46の一方のガイドローラ47と同軸構造であって、前記減速機構51を介して前記コンベアモータ50に連結されている。
【0048】
前記動力伝達機構52の他方のプーリー54には、搬送ローラ56の一端が同軸に固定されている。前記搬送ローラ56の他端には、ギア57が同軸に固定されている。また、前記搬送ローラ56の他端には、揺動板58が前記搬送ローラ56を中心として揺動可能に取り付けられている。
【0049】
前記揺動板58は、前記ナピアネジ42に係合されている。前記揺動板58には、連結ギア59が回転可能に取り付けられている。前記連結ギア59は、前記ギア57に噛み合っており、前記揺動板58の揺動に伴なって前記ギア57に噛み合った状態を保ちながら前記ギア57の周方向に移動する。
【0050】
前記左右の側板37、37の上端には、フラッパ60の上端が開閉可能に取り付けられている。前記フラッパ60と前記他方の側板37とには、前記フラッパ60の開閉を検知する第3センサ61がそれぞれ設けられている。前記第3センサ61は、前記フラッパ60の開閉を検知することにより、前記商品15W、15Sが前記バケット30内に完全に搬入されたことと、前記商品15W、15Sが前記バケット30から完全に搬出されたことを検知するものである。
【0051】
前記左右の側板37、37には、前記商品15W、15Sが前記ラック8、9から搬入されたことを検知する投光側の第4センサ62と受光側の第5センサ63とがそれぞれ設けられている。
【0052】
[制御部の構成の説明]
図1は、この実施の形態における自動販売機1の制御部の構成を示すブロック図である。
【0053】
図1において、符号64は、メモリである。前記メモリ64は、前記バケット30のアクセス位置が前記ラック8、9の種類ごとに記憶されている。また、符号65は、操作部である。前記操作部65は、交換した前記ラック8、9の種類を入力操作する。さらに、符号66は商品選択ボタンである。さらにまた、符号26は前記X−Y搬送機構であり、符号30は前記バケットである。
【0054】
前記メモリ64、前記操作部65、前記商品選択ボタン66、前記X−Y搬送機構26、前記バケット30は、制御部67にそれぞれ接続されている。前記制御部67は、前記商品選択ボタン66から入力された商品選択信号に基づいて、前記メモリ64に記憶されている前記アクセス位置に前記バケット30を移動させ、かつ、停止させる移動停止命令信号を前記X−Y搬送機構26に出力する。
【0055】
前記制御部67には、前記プッシャモータ40、前記コンベアモータ50、前記第1センサ44、前記第2センサ45、前記第3センサ61、前記第4センサ62、前記第5センサ63がそれぞれ接続されている。前記制御部67は、前記各センサ44、45、61、62、63からの検知信号を入力し、前記各モータ40、50に駆動停止命令信号を出力する。
【0056】
(実施の形態の作用の説明)
この実施の形態における自動販売機1は、以上のごとき構成からなり、以下その作用について図12〜図19を参照して説明する。
【0057】
まず、お客が自動販売機1に貨幣を投入すると共に、購入したい商品15W、15Sに対応する商品選択ボタン66を押す。すると、商品選択ボタン66から商品選択信号が制御部67に入力される。制御部67は、入力された商品選択信号に基づいて、メモリ64に記憶されているアクセス位置にバケット30を移動させ、かつ、停止させる移動停止命令信号をX−Y搬送機構26に出力する。
【0058】
X−Y搬送機構26は、移動停止命令信号に基づいて、バケット30をお客が選択した商品15W、15Sが収容されているラック8に移動させ、かつ、停止させる。
【0059】
バケット30が所定のラック8の前に停止したところで、制御部67を介してプッシャモータ40が駆動する。このプッシャモータ40の駆動力が減速機構41を介してナピアネジ42に伝達される。すると、ガイドピン43が図12中の矢印方向に前進し、また、揺動板58を介して連結ギア59が図12中の矢印の時計方向に移動する(図12参照)。
【0060】
前記ガイドピン43が前進して、図13および図14に示すように、ラック8のガイド孔24に挿入する。このとき、バケット30がアクセス位置に対して多少ずれた位置に停止したとしても、ガイドピン43がガイド孔24に挿入することにより、位置決めが行われる。この結果、バケット30の位置が修正されて、バケット30は、アクセス位置に確実に位置することとなる。なお、図13および図14において、ガイドピン43の直径tは、この例では、約5mmであり、ガイド孔24の内法Tは、この例では、約9mmである。
【0061】
また、ガイド孔24の前方は、末広がり形状であるから、ガイドピン43がガイド孔24に挿入し易い。さらに、ガイド孔24のガイド部材240は、樹脂製であるから、ガイドピン43が金属製であっても、耐久性について何ら問題はない。
【0062】
また、図15に示すように、連結ギア59がラック8のラックギア17に噛み合う。ここで、第2センサ45がガイドピン43の突出状態を検知する。これにより、制御部67を介してプッシャモータ40の駆動が停止される。それに伴なって、ガイドピン43の前進と連結ギア59の移動とがそれぞれ停止する。
【0063】
つぎに、制御部67を介してコンベアモータ50が駆動する。このコンベアモータ50の駆動力は、図15中の矢印に示すように、減速機構51、動力伝達機構52、搬送ローラ56、ギア57を介して連結ギア59に伝達される。すると、ラック8のラックギア17が回転する。これにより、動力伝達機構(回転軸19、ベベルギア20、ドライブシャフト18、出力ギア21)および回転機構(大ギア16、16)を介して2本のスパイラル14、14が回転する。この結果、商品15Wが図15中の矢印方向に送り出される(図15参照)。
【0064】
前記商品15Wが送り出されているとき、この商品15Wの送り出しの負荷が大きい場合には、連結ギア59がラックギア17の周方向に移動しようとする。すなわち、バケット30がラック8に対して乗り上がろうとする。すると、図13および図14中の矢印に示すように、ガイドピン43がガイド孔24の壁に当たるので、バケット30の乗り上がりを防止できる。
【0065】
図16中の矢印に示すように、商品15Wがラック8から送り出されてバケット30内に搬入される。すると、第4センサ62および第5センサ63が商品15Wの搬入を検知する。これにより、制御部67を介してコンベアモータ50の駆動が停止する(図16を参照)。
【0066】
制御部67を介してプッシャモータ40が駆動(逆回転)する。このプッシャモータ40の駆動力が減速機構41を介してナピアネジ42に伝達される。すると、ガイドピン43が図17中の矢印方向に後退し、また、揺動板58を介して連結ギア59が図17中の矢印の反時計方向に移動する(図17参照)。
【0067】
ガイドピン43がガイド孔24から抜けて元の待機位置に戻る。また、連結ギア59がラック8のラックギア17から離れて元の位置に戻る。ここで、第1センサ44がガイドピン43の待機状態を検知する。これにより、制御部67を介してプッシャモータ40の駆動が停止される。それに伴なって、ガイドピン43の後退と連結ギア59の移動とがそれぞれ停止する。
【0068】
つぎに、図18中の白抜き矢印に示すように、制御部67を介してYモータ36が若干駆動して停止し、それに伴なって、バケット30が若干上方に移動して停止する。これにより、商品15Wが搬送ローラ56上に乗る。つづいて、制御部67を介してコンベアモータ50が駆動する。すると、搬送ローラ56が回転して、その搬送ローラ56上の商品15Wが、図18中の矢印に示すように、搬送ローラ56からベルトコンベア46の運搬ベルト49上に乗り移る。この結果、商品15Wは、バケット30内に完全に搬入される。
【0069】
このとき、商品15Wの重量により、フラッパ60が若干開き、第3センサ61が商品15Wの完全搬入を検知する。これにより、コンベアモータ50の駆動が停止して、搬送ローラ56の回転が停止する(図18を参照)。
【0070】
それから、制御部67を介してXモータ、Yモータ36が駆動して、バケット30が商品取出口7に対向する位置に位置する。このとき、Xセンサ32、Yセンサがバケット30の待機位置を検知する。これにより、Xモータ、Yモータ36の駆動が停止して、バケット30が商品取出口7に対向する位置に停止する。
【0071】
そして、制御部67を介してコンベアモータ50が駆動する。すると、ベルトコンベア46の運搬ベルト49が図19中の矢印方向に移動する。これにより、商品15Wがフラッパ60を開いて商品取出口7に搬出される(図19を参照)。
【0072】
この結果、商品15Wは、商品取出口7に完全に搬出される。このとき、第3センサ61が商品15Wの完全搬出を検知する。これにより、コンベアモータ50の駆動が停止して、ベルトコンベア46の運搬ベルト49の移動が停止する。以上で商品15Wの自動販売が完了する。
【0073】
なお、前記の作用は、第1スパイラルラック8について説明したが、第2スパイラルラック9における作用は、前記第1スパイラルラック8の作用とほぼ同様である。すなわち、第1スパイラルラック8の作用は、動力伝達機構(回転軸19、ベベルギア20、ドライブシャフト18、出力ギア21)および回転機構(大ギア16、16)を介して2本のスパイラル14、14が同期回転する。
【0074】
これに対して、第2スパイラルラック9の作用は、第1動力伝達機構(第1回転軸19−1、第1ベベルギア20−1、第1ドライブシャフト18−1、第1出力ギア21−1)および第1回転機構(第1大ギア16−1)を介して第1スパイラル14−1が回転し、また、第2動力伝達機構(第2回転軸19−2、第2ベベルギア20−2、第2ドライブシャフト18−2、第2出力ギア21−2)および第2回転機構(第2大ギア16−2)を介して第2スパイラル14−2が第1スパイラル14−1と別個に回転する。
【0075】
(実施の形態の効果の説明)
この実施の形態における自動販売機1は、以上のごとき構成からなり、以下その効果について説明する。
【0076】
この実施の形態における自動販売機1は、複数種類の複数台のラック8(W)、9(W)、8(S)、9(S)が本体2内に上下複数段左右複数列に交換可能に配置されている。この結果、この実施の形態における自動販売機1は、自動販売機1が設置されている現場において、ラック8(W)、9(W)、8(S)、9(S)を簡単に交換できる。
【0077】
また、この実施の形態における自動販売機1は、交換したラック8(W)、9(W)、8(S)、9(S)の種類を操作部65で入力操作することにより、ラック8(W)、9(W)、8(S)、9(S)の交換に伴なうバケット30のアクセス位置の設定を、自動販売機1が設置されている現場において、簡単に変更できる。
【0078】
特に、この実施の形態における自動販売機1は、第1スパイラルラック8には比較的大型の商品15Wを収容でき、一方、第2スパイラルラック9には比較的小型の商品15Sを収容できる。このために、この実施の形態における自動販売機1は、自動販売機1が設置されている現場において、第1スパイラルラック8と第2スパイラルラック9とを交換することにより、大小任意の商品15W、15Sを販売できる。
【0079】
また、この実施の形態における自動販売機1は、第2スパイラルラック9の商品15Sの収容容量が第1スパイラルラック8の商品15Wの収容容量に対して、約2倍である。このために、この実施の形態における自動販売機1は、商品15Sの収容効率が向上される。
【0080】
(実施の形態の変形例の説明)
[コンベアラックの構成の説明]
前記複数種類のラックには、第1コンベアラック68と、第2コンベアラック69とがある。以下、前記第1コンベアラック68および第2コンベアラック69について図20〜図22を参照して説明する。図中、図1〜図19と同符号は、同一のものを示す。
【0081】
前記第1コンベアラック68は、図20、図21および図22(A)に示すように、前面および上面が開口したケース70内にベルトコンベア71が配置されている。前記ベルトコンベア71は、2本のガイドローラ72、73と、その2本のガイドローラ72、73にかけまわした運搬ベルト74と、前記2本のガイドローラ72、73を保持するプレートの間に設けた運搬ベルト74の緊張用のスプリング75とから構成されている。
【0082】
前記ベルトコンベア71は、運搬ベルト74上に並べた商品15Wを送り出すものである。前記第1コンベアラック68は、比較的大型(幅広)の商品15Wを収容するのに適している。
【0083】
前記ケース70の前面端部には、ラックギア76が回転可能に取り付けられている。前記ラックギア76は、前記一方のガイドローラ72に減速機構77を介して連結されている。前記ラックギア76および減速機構77は、動力伝達機構を構成する。前記動力伝達機構は、アクセス位置に停止した前記バケット30からの動力を前記ベルトコンベア71に伝達する。
【0084】
前記ケース70には、前記ガイド孔24を有するガイド部材240と、ネームプレート取付部25がそれぞれ設けられている。
【0085】
つぎに、第2コンベアラック69の構成について図22(B)を参照して説明する。前記第2コンベアラック69の構成は、前記第1コンベアラック68の構成とほぼ同様な構成をなす。なお、図22(B)中において、図20、図21および図22(A)と同符号は、同一のものもしくは類似のものを示す。また、図22(B)中において、符号に付された「−1」、「−2」は、複数のうちの第1、第2をそれぞれ示す。
【0086】
すなわち、前記第2コンベアラック69は、図22(B)に示すように、前面および上面が開口したケース70内に第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2がそれぞれ配置されている。前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2は、2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2と、その2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2にかけまわした第1運搬ベルト74−1・第2運搬ベルト74−2と、前記2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2を保持するプレートの間に設けた運搬ベルト74の緊張用の第1スプリング・第2スプリング(図示せず)とから構成されている。
【0087】
前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2は、第1運搬ベルト74−1・第2運搬ベルト74−2上に並べた商品15Sをそれぞれ送り出すものである。前記第2コンベアラック69は、比較的小型(幅狭)の商品15Sを収容するのに適している。
【0088】
前記ケース70の前面端部には、第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2が回転可能に取り付けられている。前記第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2は、前記一方の第1ガイドローラ72−1・第2ガイドローラ72−2に第1減速機構77−1・第2減速機構77−2を介して連結されている。前記第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2および前記第1減速機構77−1・第2減速機構77−2は、第1動力伝達機構・第2動力伝達機構を構成する。前記第1動力伝達機構・第2動力伝達機構は、アクセス位置に停止した前記バケット30からの動力を前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2にそれぞれ伝達する。
【0089】
前記ケース70には、前記第1ガイド孔24−1・第2ガイド孔24−2を有するガイド部材240と、ネームプレート取付部(図示せず)がそれぞれ設けられている。また、前記ケース70の前記第1ベルトコンベア71−1と前記第2ベルトコンベア71−2との間には、仕切板700が固定されている。
【0090】
前記第1コンベアラック68・第2コンベアラック69は、前記第1スパイラルラック8・第2スパイラルラック9と同様の作用効果を達成することができる。すなわち、前記第1コンベアラック68には比較的大型の商品15Wを収容でき、一方、第2コンベアラック69には比較的小型の商品15Sを収容できる。このために、自動販売機1が設置されている現場において、第1コンベアラック68と第2コンベアラック69とを交換することにより、大小任意の商品15W、15Sを販売できる。
【0091】
また、第2コンベアラック69の商品15Sの収容容量が第1コンベアラック68の商品15Wの収容容量に対して、約2倍である。このために、商品15Sの収容効率が向上される。
【0092】
[コンベアラックの変形例の説明]
前記複数種類のラックには、第1コンベアラック68および第2コンベアラック69以外に第3コンベアラック78がある。以下、前記第3コンベアラック78について図22(C)を参照して説明する。
【0093】
前記第3コンベアラック78の構成は、前記第1コンベアラック68および前記第2コンベアラック69の構成とほぼ同様な構成をなす。なお、図22(C)中において、図20、図21および図22(A)、(B)と同符号は、同一のものもしくは類似のものを示す。また、図22(C)中において、符号に付された「−1」、「−2」、「−3」は、複数のうちの第1、第2、第3をそれぞれ示す。
【0094】
すなわち、前記第3コンベアラック78は、図22(C)に示すように、前面および上面が開口したケース701内に第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2・第3ベルトコンベア71−3がそれぞれ配置されている。
【0095】
前記第3コンベアラック78のケース701の幅は、前記第1コンベアラック68および前記第2コンベアラック69のケース70の幅に対して、約2倍の幅からなる。
【0096】
前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2・第3ベルトコンベア71−3は、2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2・第3ガイドローラ72−3、73−3と、その2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2・第3ガイドローラ72−3、73−3にかけまわした第1運搬ベルト74−1・第2運搬ベルト74−2・第3運搬ベルト74−3と、前記2本の第1ガイドローラ72−1、73−1・第2ガイドローラ72−2、73−2・第3ガイドローラ72−3、73−3を保持するプレートの間に設けた運搬ベルト74の緊張用の第1スプリング・第2スプリング・第3スプリング(図示せず)とから構成されている。
【0097】
前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2・第3ベルトコンベア71−3は、第1運搬ベルト74−1・第2運搬ベルト74−2・第3運搬ベルト74−3上に並べた商品15Cをそれぞれ送り出すものである。前記第3コンベアラック78は、比較的中型の商品15Cを収容するのに適している。
【0098】
前記ケース701の前面端部には、第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2・第3ラックギア76−3が回転可能に取り付けられている。前記第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2・第3ラックギア76−3は、前記一方の第1ガイドローラ72−1・第2ガイドローラ72−2・第3ガイドローラ72−3に第1減速機構77−1・第2減速機構77−2・第3減速機構77−3を介して連結されている。前記第1ラックギア76−1・第2ラックギア76−2・第3ラックギア76−3および前記第1減速機構77−1・第2減速機構77−2・第3減速機構77−3は、第1動力伝達機構・第2動力伝達機構・第3動力伝達機構を構成する。前記第1動力伝達機構・第2動力伝達機構・第3動力伝達機構は、アクセス位置に停止した前記バケット30からの動力を前記第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2・第3ベルトコンベア71−3にそれぞれ伝達する。
【0099】
前記ケース701には、前記第1ガイド孔24−1・第2ガイド孔24−2・第3ガイド孔24−3を有するガイド部材240と、ネームプレート取付部(図示せず)がそれぞれ設けられている。また、前記ケース701の前記第1ベルトコンベア71−1と前記第2ベルトコンベア71−2と前記第3ベルトコンベア71−3との間には、仕切板700がそれぞれ固定されている。
【0100】
前記第3コンベアラック78を自動販売機1に設置する場合は、図23および図24に示すように、ラック棚10、10(W)を交換する必要がある。すなわち、通常のラック棚10は、右側の4本の取付桟12の幅がほぼ均等である。これに対して第3コンベアラック78設置用のラック棚10(W)は、右端から2番目の取付桟12が除かれて右側の2本の取付桟12の幅が通常のラック棚10の取付桟12の幅の約2倍である。
【0101】
まず、図23に示すように、ネジ100を外して、通常のラック棚10を自動販売機1の取付レール11から取り外す。つぎに、図24に示すように、第3コンベアラック78設置用のラック棚10(W)を自動販売機1の取付レール11にセットし、ネジ100をねじ込んで前記ラック棚10(W)を自動販売機1に取り付ける。これにより、前記ラック棚10(W)の右側の2本の取付桟12の間に第3コンベアラック78が設置できる。
【0102】
このように、幅が異なるラック68、69、78を交換することにより、幅が異なる商品15W、15S、15C、すなわち、さらに多種多様の商品を販売できる。
【0103】
[他の例の説明]
前記実施の形態および変形例においては、第1スパイラルラック8および第1コンベアラック68の商品の送り出し機構(2本のスパイラル14、14およびベルトコンベア71)が1台に対して、第2スパイラルラック9および第2コンベアラック69の商品の送り出し機構(第1スパイラル14−1・第2スパイラル14−2および第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2)が左右に2台配置したものである。ところが、この発明は、各ラックにおいて、商品の大きさに応じて、商品の送り出し機構を3台以上設置しても良い。
【0104】
また、前記変形例においては、幅が通常のケース70の幅に対して約2倍あるケース701を使用し、そのケース701に3台の商品の送り出し機構(第1ベルトコンベア71−1・第2ベルトコンベア71−2・第3ベルトコンベア71−3)を設置したものである。ところが、この発明は、前記ケース701において、商品の大きさに応じて、商品の送り出し機構を1台もしくは4台以上設置しても良い。
【0105】
さらに、ラックの幅およびケースの幅は、自動販売機1の各段において、ラックおよびケースの配置個数を任意に変更できる幅で良い。
【0106】
さらにまた、この実施の形態における自動販売機1は、内扉3の透明板5および外扉4の透明板6により、外部から本体2内の商品15W、15S、15Cを見ることができるものである。ところが、この発明は、内扉および外扉を不透明として本体2内の商品15W、15S、15Cが見えない場合であっても良い。この場合、商品の見本や案内を設ける。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の自動販売機(請求項1)は、自動販売機が設置されている現場において、ラックを交換できる。しかも、この発明の自動販売機(請求項1)は、交換したラックの種類を操作部で入力操作することにより、ラックの交換に伴なうバケットのアクセス位置の設定を簡単に変更できる。
【0108】
また、この発明の自動販売機(請求項2)は、第1スパイラルラックには比較的大型の商品を収容でき、一方、第2スパイラルラックには比較的小型の商品を収容できる。このために、この発明の自動販売機(請求項2)は、現場において、第1スパイラルラックと第2スパイラルラックとを交換することにより、大小任意の商品を販売できる。
【0109】
また、この発明の自動販売機(請求項3)は、第1コンベアラックには比較的大型の商品を収容でき、一方、第2コンベアラックには比較的小型の商品を収容できる。このために、この発明の自動販売機(請求項3)は、前記請求項2にかかる発明と同様に、現場において、第1コンベアラックと第2コンベアラックとを交換することにより、大小任意の商品を販売できる。
【0110】
また、この発明の自動販売機(請求項4)は、ラックの幅が、各段における前記ラックの配置個数を任意に変更できる幅からなるものであるから、幅が異なるラックを交換することにより、幅が異なる商品、すなわち、さらに多種多様の商品を販売できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる自動販売機の制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】バケット停止位置検知手段を示す説明図である。
【図3】外扉を開いた状態の自動販売機の内部を示す説明図である。
【図4】第1スパイラルラックが自動販売機のラック棚に着脱可能に配置されている状態を示す説明図である。
【図5】第2スパイラルラックが自動販売機のラック棚に着脱可能に配置されている状態を示す説明図である。
【図6】第1スパイラルラックを示す斜視図である。
【図7】第1スパイラルラックを示す正面図である。
【図8】第2スパイラルラックを示す正面図である。
【図9】X−Y搬送機構を示す斜視図である。
【図10】バケットを示す斜視図である。
【図11】バケットのベルトコンベアおよび動力伝達機構を示す説明図である。
【図12】ガイドピンの前進状態を示す説明図である。
【図13】ガイドピンがガイド孔に挿入した状態を示す説明図である。
【図14】図13におけるXIV−XIV線断面図である。
【図15】第1スパイラルラックが商品を送り出している状態を示す説明図である。
【図16】商品が第1スパイラルラックから送り出されてバケット内に搬入する状態を示す説明図である。
【図17】ガイドピンがガイド孔から抜けた状態を示す説明図である。
【図18】商品がバケット内に完全に搬入された状態を示す説明図である。
【図19】商品がバケットから搬出される状態を示す説明図である。
【図20】第1コンベアラックを示す斜視図である。
【図21】第1コンベアラックを示す正面図である。
【図22】(A)は、2台の第1コンベアラックを示す正面図、(B)は、2台の第2コンベアラックを示す正面図、(C)は、1台の第3コンベアラックを示す正面図である。
【図23】通常のラック棚を自動販売機から取り外す状態を示す説明図である。
【図24】第3コンベアラック設置用のラックを自動販売機に取り付ける状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動販売機
2 本体
3 内扉
4 外扉
5、6 透明板
7 商品取出口
8 第1スパイラルラック(ラック)
9 第2スパイラルラック(ラック)
8(W)、9(W) 幅広のラック
8(S)、9(S) 標準のラック
10 ラック棚
10(W) 第3コンベアラック設置用のラック棚
100 ネジ
11 取付レール
12 取付桟
13 ケース
130 仕切板
14、14 2本のスパイラル
14−1 第1スパイラル
14−2 第2スパイラル
15W 比較的大型の商品
15S 比較的小型の商品
15C 比較的中型の商品
16、16 大ギア(回転機構)
16−1 第1大ギア(回転機構)
16−2 第2大ギア(回転機構)
17 ラックギア(動力伝達機構)
17−1 第1ラックギア(動力伝達機構)
17−2 第2ラックギア(動力伝達機構)
18 ドライブシャフト(動力伝達機構)
18−1 第1ドライブシャフト(動力伝達機構)
18−2 第2ドライブシャフト(動力伝達機構)
19 回転軸(動力伝達機構)
19−1 第1回転軸(動力伝達機構)
19−2 第2回転軸(動力伝達機構)
20 ベベルギア(動力伝達機構)
20−1 第1ベベルギア(動力伝達機構)
20−2 第2ベベルギア(動力伝達機構)
21 出力ギア(動力伝達機構)
21−1 第1出力ギア(動力伝達機構)
21−2 第2出力ギア(動力伝達機構)
22、22 保持板
22−1 第1保持板
22−2 第2保持板
23 ガイド
23−1 第1ガイド
23−2 第2ガイド
24 ガイド孔
24−1 第1ガイド孔
24−2 第2ガイド孔
240 ガイド部材
25 ネームプレート取付部
26 X−Y搬送機構
27 X軸搬送部
28 Y軸搬送部
29 Xレール
30 バケット
31 バケット停止位置検知手段
32 Xセンサ
33 スリット
34、34 左右のYレール
35 天板
36 Yモータ
37、37 側板
38 底板
39 ローラ
40 プッシャモータ
41 減速機構
42 ナピアネジ
43 ガイドピン
44 第1センサ
45 第2センサ
46 ベルトコンベア
47、48 ガイドローラ
49 運搬ベルト
50 コンベアモータ
51 減速機構
52 動力伝達機構
53、54 プーリー
55 ベルト
56 搬送ローラ
57 ギア
58 揺動板
59 連結ギア
60 フラッパ
61 第3センサ
62 第4センサ
63 第5センサ
64 メモリ
65 操作部
66 商品選択ボタン
67 制御部
68 第1コンベアラック
69 第2コンベアラック
70、701 ケース
700 仕切板
71 ベルトコンベア
71−1 第1ベルトコンベア
71−2 第2ベルトコンベア
71−3 第3ベルトコンベア
72、73 ガイドローラ
72−1、73−1 第1ガイドローラ
72−2、73−2 第2ガイドローラ
72−3、73−3 第3ガイドローラ
74 運搬ベルト
74−1 第1運搬ベルト
74−2 第2運搬ベルト
74−3 第3運搬ベルト
75 スプリング
76 ラックギア
76−1 第1ラックギア
76−2 第2ラックギア
76−3 第3ラックギア
77 減速機構
77−1 第1減速機構
77−2 第2減速機構
77−3 第3減速機構
78 第3コンベアラック
Claims (4)
- 本体と、
前記本体に開閉可能に取り付けられ、商品選択ボタンおよび商品取出口が設けられている扉と、
前記本体内に上下複数段左右複数列に交換可能に配置され、商品を並べて収容する複数種類の複数台のラックと、
前記本体と前記扉との間に配置されたX−Y搬送機構と、
前記X−Y搬送機構に装備され、X軸方向およびY軸方向に移動して、前記商品選択ボタンにより選択された商品を前記ラックから搬入しかつ前記商品取出口に搬出するバケットと、
前記バケットのアクセス位置が前記ラックの種類ごとに記憶されているメモリと、
交換した前記ラックの種類を入力操作する操作部と、
前記商品選択ボタンから入力された商品選択信号に基づいて、前記メモリに記憶されている前記アクセス位置に前記バケットを移動させかつ停止させる移動停止命令信号を前記X−Y搬送機構に出力する制御部と、
を備えたことを特徴とする自動販売機。 - 前記複数種類のラックは、第1スパイラルラックと、第2スパイラルラックとを備え、
前記第1スパイラルラックは、ケースと、前記ケース内に回転可能に配置され、スパイラルピッチ間で商品を拘束しかつ回転することにより前記商品を送り出す2本のスパイラルと、前記2本のスパイラルを同期回転させる回転機構と、前記回転機構に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記回転機構に伝達する動力伝達機構と、から構成されており、
前記第2スパイラルラックは、ケースと、前記ケース内に回転可能にそれぞれ配置され、スパイラルピッチ間で商品を拘束しかつ回転することにより前記商品をそれぞれ別個に送り出す複数本のスパイラルと、前記複数本のスパイラルをそれぞれ別個に回転させる複数個の回転機構と、前記複数個の回転機構にそれぞれ別個に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記複数個の回転機構にそれぞれ別個に伝達する複数個の動力伝達機構と、から構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。 - 前記複数種類のラックは、第1コンベアラックと、第2コンベアラックとを備え、
前記第1コンベアラックは、ケースと、前記ケース内に配置され、商品運搬面上に並べた商品を送り出すコンベアと、前記コンベアに連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記コンベアに伝達する動力伝達機構と、から構成されており、
前記第2コンベアラックは、ケースと、前記ケース内にそれぞれ配置され、商品運搬面上に並べた商品をそれぞれ別個に送り出す複数個のコンベアと、前記複数個のコンベアにそれぞれ別個に連結され、前記アクセス位置に停止した前記バケットからの動力を前記複数個のコンベアにそれぞれ別個に伝達する複数個の動力伝達機構と、から構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。 - 前記ラックの幅は、各段における前記ラックの配置個数を任意に変更できる幅からなる、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動販売機。
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JP2001304626A JP4940525B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 自動販売機 |
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