JP4923366B2 - モールドプレス成形用光学ガラス - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はモールドプレス成形用光学ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CD、MD、DVDその他各種光ディスクシステムの光ピックアップレンズ、ビデオカメラや一般のカメラの撮影用レンズ等の光学レンズ用に、屈折率(nd)が1.55〜1.65、アッベ数(νd)が55以上の光学ガラスが使用されている。従来、このようなガラスとしてSiO2−PbO−R'2O(R'2Oはアルカリ金属酸化物)を基本とした鉛含有ガラスが広く使用されていたが、近年では環境上の問題からSiO2−B23−RO(ROは2価の金属酸化物)−R'2O系等の非鉛系ガラスに切り替えられつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの光ピックアップレンズや撮影用レンズの成形には次のようなモールドプレス成形法が広く用いられている。
【0004】
まず、溶融ガラスをノズルの先端から滴下し一旦液滴状ガラスを作製し、研削、研磨、洗浄してプリフォームガラスを作製する。或いは溶融ガラスを急冷鋳造して一旦ガラスブロックを得た後、同じく研削、研磨、洗浄してプリフォームガラスを作製する。次にプリフォームガラスが軟化状態になるように加熱しながら、精密加工を施した金型で加圧成形し、金型の表面形状をガラスに転写させることによって成形する。
【0005】
しかしながら上記した非鉛系のプリフォームガラスは一般に軟化点が高いため、金型が劣化して成形精度が低下したり、ガラス成分の揮発による金型汚染が生じる等、モールドプレス成形に適していないという問題がある。
【0006】
また軟化点を低下させる目的で、ホウ酸やアルカリ金属酸化物を多量に含有させたモールドプレス成形用ガラスが存在するが、これらのプリフォームガラスは、溶融、成形工程で失透ブツや脈理が発生し易いため、ガラスに内部欠陥が生じて量産化に適していない。またこの内部欠陥は最終製品にも直接影響を与え、設計通りの光学特性が得られないという問題がある。さらに切削、研磨、洗浄工程におけるガラス成分の研磨洗浄水や各種洗浄溶液中への溶出によって表面の変質が起こる等、耐候性が悪く、最終製品においても、高温多湿状態に長時間晒されるとガラスの表面が変質し、信頼性を損なうという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、上記した問題を改善し、屈折率(nd)が1.55〜1.65、アッベ数(νd)が55以上であり、モールドプレス成形に適した鉛不含有のモールドプレス成形用光学ガラスを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のモールドプレス成形用光学ガラスは、屈折率(nd)が1.55〜1.65、アッベ数(νd)が55以上の鉛を含まないモールドプレス成形用光学ガラスであって、軟化点が650℃以下、△T={成形温度(101.5ポイズでの温度)−液相温度}が50℃以上、日本光学硝子工業会規格JOGISによる粉末法耐水性での重量減が0.10%未満、同粉末法耐酸性での重量減が0.35%未満であり、質量%でSiO 30〜45%、B 5〜35%、RO(R:Mg、Ca、Ba、Sr) 5〜27%、BaO 0〜9%、SrO 0〜5%、R’O(R’:Li、Na、K) 1〜12%、La 4.5〜23%、RO/La<1.3の組成を有し、ZrO を含まないことを特徴とする。
【0009】
また本発明のモールドプレス成形用光学ガラスは、質量%でSiO 30〜45%、Al 0〜15%、B 5〜35%、MgO 0〜10%、CaO 0〜20%、BaO 0〜%、SrO 0〜5%、ZnO 0〜10%、LiO 1〜12%、NaO 0〜10%、KO 0〜9%、TiO 0〜0.5%、L 4.5〜23%、Gd 0〜5%、Nb 0〜0.3%、Bi 0〜5%、Sb 0〜1%、RO 5〜27%、R’O 1〜12%、RO/La<1.3の組成を有し、ZrO および鉛を含まないことを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明のモールドプレス成形用光学ガラスは、屈折率(nd)が1.55〜1.65、アッベ数(νd)が55以上の鉛を含まないガラスである。また軟化点が650℃以下であり、ガラス成分が揮発し難い。また作業温度範囲(△T={成形温度(101.5ポイズでの温度)−液相温度})が50℃以上(好ましくは100℃以上)であるため、溶融、成形工程で問題となる失透ブツや脈理が発生し難い。さらに日本光学硝子工業会規格JOGISによる粉末法耐水性での重量減が0.10%未満、同粉末法耐酸性での重量減が0.35%未満であり、高い耐候性を有する。
【0011】
また本発明のモールドプレス成形用光学ガラスは、質量%でSiO 30〜45%、B 5〜35%、RO(R:Mg、Ca、Ba、Sr) 5〜27%、BaO 0〜9%、SrO 0〜5%、R’O(R’:Li、Na、K) 1〜12%、La 4.5〜23%、RO/La<1.3の組成を有し、ZrO を含まないSiO‐B‐RO‐R’O‐La系ガラスである。特にR’Oとして、LiOを1〜12%含むことが好ましい。
【0012】
さらに具体的な組成範囲は、質量%でSiO 30〜45%、Al 0〜15%、B 5〜35%、MgO 0〜10%、CaO 0〜20%、BaO 0〜%、SrO 0〜5%、ZnO 0〜10%、LiO 1〜12%、NaO 0〜10%、KO 0〜9%、TiO 0〜0.5%、L 4.5〜23%、Gd 0〜5%、Nb 0〜0.3%、Bi 0〜5%、Sb 0〜1%、RO 5〜27%、R’O 1〜12%、RO/La<1.3であり、ZrO および鉛を含まない
【0013】
以下に組成範囲を限定した理由を述べる。
【0014】
SiO2はガラスの骨格を構成する成分であり、耐候性を向上させる効果がある。その含有量は30〜45%、好ましくは30.5〜40%である。SiO2が45%を超えると屈折率が著しく低下したり、軟化点が650℃を超えてしまう。一方、30%より少ないと、耐酸性や耐水性等の耐候性が著しく悪化する。
【0015】
Al23はSiO2と共にガラスの骨格を構成する成分であり、耐候性を向上させる効果がある。特にSiO2‐B23‐RO‐R'2O‐La23系ガラスでは、ガラス中のアルカリ成分の水への選択的溶出を抑制する効果が顕著であり、その含有量は0〜15%、特に0〜10%、さらには0.5〜10%であることが好ましい。Al23が15%以下であれば失透し難くなり、また溶融性が悪化しないため脈理や泡がガラス中に残ることがなく、レンズ用ガラスとしての要求品位を満たすことができる。
【0016】
23はアッベ数(νd)を高める必須の成分であり、また軟化点を低下させるため、モールドプレス成形におけるガラスと金型の融着防止にも効果がある。その含有量は5〜35%、好ましくは10〜33%である。B23が35%を超えるとガラス溶融時にB23‐R'2Oで形成される揮発物が多くなり、脈理の生成を助長してしまう。またモールド成形時にも揮発が生じて金型を汚染し、金型の寿命を大きく縮めてしまう。さらに耐候性が著しく悪化する。一方B23が5%に満たないと、アッベ数が55より小さくなる。
【0017】
アルカリ土類金属酸化物RO(RはMg、Ca、Ba、Sr)は融剤として作用するとともに、SiO2‐B23‐RO‐R'2O‐La23系ガラスにおいて、アッベ数を低下させずに屈折率を高める効果がある。その合量は5〜27%、好ましくは6〜26%である。27%を越えると、プリフォームガラスの溶融、成形工程中に失透ブツが析出し易く、液相温度が上がって作業温度範囲が狭くなり量産化し難くなる。さらにガラスから研磨洗浄水や各種洗浄溶液中への溶出が激しくなり、また高温多湿状態でのガラス表面の変質が顕著となり、耐候性が著しく悪化する。一方5%より少ないと、屈折率が低くなり過ぎたり、軟化点が650℃を超えてしまう。
【0018】
MgOは屈折率を高める成分であるが、分相性が強く、また液相温度を高める傾向があるため、その含有量は0〜10%、特に0〜5%であることが好ましい。
【0019】
CaOは屈折率を高める成分であり、MgOに比べると分相性は強くないため、比較的多量に含有させることができる。CaOの含有量は0〜20%、特に0〜19%、さらには0.5〜19%であることが好ましい。
【0020】
BaOは屈折率を高める成分であり、またこのガラス系においては液相温度を低下させ作業性を向上させる効果もある。しかし、高温多湿状態でガラス表面からの析出量が他のRO成分に比べ著しく多いため、多量に含有させると最終製品の耐候性を著しく損なうことになる。それ故、その含有量は0〜9%であることが好ましい。
【0021】
SrOは屈折率を高める成分であり、他のRO成分に比べて液相温度を下げる効果があるため作業温度範囲を広げることができる。またBaOに比べると、高温多湿状態でのガラス表面からの析出程度は少なく、耐候性に優れた製品を得ることができる。その含有量は0〜5%、特に0〜4.5%であることが好ましい。SrOが5%以下であれば十分な作業温度範囲が確保できる。
【0022】
ZnOは屈折率を高める成分であり、その含有量はZnOが0〜10%、特に0〜7%であることが好ましい。10%以下であればアッベ数(νd)を55以上にすることが容易となり、所望の光学定数を得ることができる。また、失透傾向が強くないため、均質なガラスを得ることができる。
【0023】
アルカリ金属酸化物R’2O(R’はLi、Na、K)は軟化点を低下させるための成分であり、その合量は1〜12%、好ましくは1〜11.5%である。R’2Oが12%を超えると液相温度が著しく上昇して作業温度範囲が狭くなり、量産性に悪影響を与える。また耐候性が著しく悪化する。一方1%未満の場合、軟化点が高くなる。
【0024】
Li2Oはアルカリ金属成分の中で最も軟化点を低下させる効果が大きい。その含有量は1〜12%、好ましくは1〜10%である。12%を超えると分相性が強く、液相温度が高くなって作業性が悪くなる。一方1%より少ないと軟化点が650℃を越えてしまう。
【0025】
Na2O、K2Oは軟化点を低下させる効果があるが、多量に含有すると溶融時にB23‐R'2Oで形成される揮発物が多くなり、脈理の生成を助長してしまう。またモールド成形時にも揮発が生じて金型を汚染し、金型の寿命を大きく縮めてしまう。このため、Na2Oの含有量は0〜10%、特に0〜5%、さらには0.5〜5%であることが好ましい。同様にK2Oの含有量は0〜9%、特に0〜5%であることが好ましい。
【0026】
TiO2は光学定数の調整成分として0〜0.4%含有することができる。TiO2が0.4%を超えると、アッベ数の低下を招くと共に分相性が強まり、液相温度が上昇し、作業性が低下する。
【0027】
ZrOは屈折率を高め、耐候性を向上させる成分であ。ZrOを添加するとガラスの分相性を強めるため、多量に添加すると液相温度が上昇し、作業性が大幅に低下する。
【0028】
La23は、十分な作業温度範囲を確保するための必須成分であり、またアッベ数を低下させることなく屈折率を高める効果がある。さらに軟化点の上昇を抑え、また耐候性を向上させる効果もある。その含有量は4.5〜23%、好ましくは5〜23%である。23%を超えると分相性が強くなり、液相温度が上がって作業性が大幅に低下する。一方4.5%より少ないと作業温度範囲が著しく狭くなる。
【0029】
Gd23は屈折率を高め、耐候性を向上させる成分であり、その含有量は0〜5%、特に0〜3%、さらには0〜2.5%であることが望ましい。Gd23はZrO2と同様、添加するとガラスの分相性を強めるため、多量に添加すると液相温度が上昇し、作業性が大幅に低下するが、5%以下の添加であれば差し支えない。
【0030】
Nb25は光学定数の調整成分として0〜0.3%、好ましくは0〜0.2%含有することができる。Nb25が0.3%を超えると、分相性が強まり、液相温度が上昇して作業性が著しく低下する。
【0031】
Bi23は屈折率を高める成分であり、モールドプレス成形において、ガラスと金型の融着防止に効果があるが、成形時の加熱によって着色する傾向が強くなるため、その含有量は0〜5%、特に0〜3%であることが望ましい。
【0032】
清澄剤としてSb23を添加することもできる。なおガラスに対する過度の着色を避けるため、Sb23の含有量は1%以下とする。
【0033】
さらにRO/La23は1.3未満であることを特徴とする。この比を1.3未満とすることで、日本光学硝子工業会規格JOGISによる粉末法耐水性および同粉末法耐酸性での重量減が減少し、また高温多湿状態で静置した際、ガラス表面からのガラス成分の析出がなくなり耐候性が向上する。しかしこの比が1.3以上になると、高温多湿状態でガラス表面からRO成分の析出が多くなり、最終製品の耐候性を著しく損なうことになる。またRO−La23系の結晶が発生しやすくなり、液相温度が上昇して作業性が低下する。RO/La23の好ましい範囲は1.25未満である。
【0034】
上記以外にも、本発明の特徴を損ねない範囲でP25等の他成分を添加することができる。なおP25は、モールドプレス成形においてガラスと金型の融着防止や液相温度の低下に効果があるが、分相性が強く耐水性が低下する傾向があるため、5%以下、特に3%以下に制限することが望ましい。
【0035】
なおAs23は環境上好ましくないため、またAgおよびハロゲン類は光可逆変色キャリヤーとなるので、本発明においては使用しないほうがよい。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0037】
表1〜3は本発明の実施例(試料No.2、4、5、7〜12)および参考例(試料No.1、3、6)を、表4,5は比較例(試料No.13〜21)をそれぞれ示している。
【0038】
【表1】
Figure 0004923366
【0039】
【表2】
Figure 0004923366
【0040】
【表3】
Figure 0004923366
【0041】
【表4】
Figure 0004923366
【0042】
【表5】
Figure 0004923366
【0043】
各試料は次のようにして調製した。まず表に示す組成になるようにガラス原料を調合し、白金ルツボを用いて1400℃で4時間溶融した。溶融後、融液をカーボン板上に流しだし、更にアニール後、各測定に適した試料を作製した。
【0044】
得られた試料について、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、軟化点(TS)、成形温度(TW)、液相温度(TL)、作業温度範囲(△T)、耐水性及び耐酸性を測定した。それらの結果を各表に示す。
【0045】
表から明らかなように、本発明の実施例および参考例であるNo.1〜12の各試料は、屈折率が1.5711〜1.6312、アッベ数が55.3以上、軟化点が638℃以下である。また作業温度範囲が90℃以上であり、作業性が優れている。しかも耐水性は重量減が0.08%以下、耐酸性は重量減が0.28%以下であり、耐候性が良好である。
【0046】
これに対し、比較例であるNo.13、14、15、18、19は耐候性が悪い。しかもNo.13、18は作業温度範囲が狭く、さらにNo.18は軟化点が650℃より高かった。No.16はアッベ数が55より低かった。No.17は軟化点が650℃より高かった。No.20は屈折率が1.55より低く、軟化点が650℃より高かった。No.21は作業範囲が狭かった。
【0047】
なお屈折率(nd)は、ヘリウムランプのd線(587.6nm)に対する測定値で示した。
【0048】
アッベ数(νd)は上記したd線の屈折率と水素ランプのF線(486.1nm)、同じく水素ランプのC線(656.3nm)の屈折率の値を用い、アッベ数(νd)=[(nd−1)/(nF−nC)]式から算出した。
【0049】
軟化点TSは、日本工業規格R−3104に基づいたファイバーエロンゲーション法によって測定した。
【0050】
作業温度範囲△Tは次のようして求めた。まず成形温度TWを白金球引上げ法により測定し、101.5ポイズに相当する温度として求めた。また液相温度TLは297〜500μmの粉末状になるよう試料を粉砕、分級してから白金製のボートに入れ、温度勾配を有する電気炉に24hr保持した後、空気中で放冷し、光学顕微鏡で失透の析出位置を求めることで測定した。このようにして得られた成形温度TWと液相温度TLの差を作業温度範囲△Tとした。
【0051】
耐水性及び耐酸性は、日本光学硝子工業会規格06−1975に基づき、ガラス試料を粒度420〜590μmに破砕し、その比重グラムを秤量して白金篭に入れ、それを試薬の入ったフラスコに入れて沸騰水浴中で60分間処理し、処理後の粉末ガラスの質量減(重量%)を算出したものである。なお耐水性評価で用いた試薬はpH6.5〜7.5に調整した純水であり、耐酸性評価で用いた試薬は0.01Nに調整した硝酸水溶液である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光学ガラスは、CD、MD、DVDその他各種光ディスクシステムの光ピックアップレンズ、ビデオカメラや一般のカメラの撮影用レンズ等の光学レンズに使用される1.55〜1.65の屈折率(nd)、55以上のアッベ数(νd)を有している。また軟化点が低くガラス成分が揮発し難いため、成形精度の低下および金型の劣化や汚染が生じない。しかも作業温度範囲が広く、プリフォームガラスの量産性に優れるとともに、耐候性が良好であるため、製造工程や製品の使用中に物性の劣化や表面の変質を起こすことがない。それゆえモールドプレス成形用光学ガラスとして好適である。

Claims (4)

  1. 屈折率(nd)が1.55〜1.65、アッベ数(νd)が55以上、軟化点が650℃以下の鉛を含まないモールドプレス成形用光学ガラスであって、△T={成形温度(101.5ポイズでの温度)−液相温度}が50℃以上、日本光学硝子工業会規格JOGISによる粉末法耐水性での重量減が0.10%未満、同粉末法耐酸性での重量減が0.35%未満であり、質量%でSiO 30〜45%、B 5〜35%、RO(R:Mg、Ca、Ba、Sr) 5〜27%、BaO 0〜9%、SrO 0〜5%、R’O(R’:Li、Na、K) 1〜12%、La 4.5〜23%、RO/La<1.3の組成を有し、ZrO を含まないことを特徴とするモールドプレス成形用光学ガラス。
  2. R’OとしてLiOを1〜12%含有することを特徴とする請求項1のモールドプレス成形用光学ガラス。
  3. 質量%でSiO 30〜45%、Al 0〜15%、B 5〜35%、MgO 0〜10%、CaO 0〜20%、BaO 0〜%、SrO 0〜5%、ZnO 0〜10%、LiO 1〜12%、NaO 0〜10%、KO 0〜9%、TiO 0〜0.5%、L 4.5〜23%、Gd 0〜5%、Nb 0〜0.3%、Bi 0〜5%、Sb 0〜1%であることを特徴とする請求項1のモールドプレス成形用光学ガラス。
  4. 質量%でSiO 30〜45%、Al 0〜15%、B 5〜35%、MgO 0〜10%、CaO 0〜20%、BaO 0〜%、SrO 0〜5%、ZnO 0〜10%、LiO 1〜12%、NaO 0〜10%、KO 0〜9%、TiO 0〜0.5%、L 4.5〜23%、Gd 0〜5%、Nb 0〜0.3%、Bi 0〜5%、Sb 0〜1%、RO(RはMg、Ca、Ba、Srの一種以上) 5〜27%、R’O(R’はLi、Na、Kの一種以上) 1〜12%、RO/La<1.3の組成を有し、ZrO および鉛を含まないことを特徴とするモールドプレス成形用光学ガラス。
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