JP4922936B2 - 細菌の検出方法 - Google Patents
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Description
また、特定の細菌種に特異的な塩基配列を持つオリゴヌクレオチドを、複数種類の細菌種に対して1枚のスライドガラス上に固定してアレイを作製しておき、細菌検体のゲノムDNAの特定の塩基配列部位をPCR法を用いて増幅し、増幅と同時にあるいは増幅後に常法により標識化したcDNA をアレイにかけてハイブリダイゼーションさせ、アレイ上に結合した標識を検出することで、細菌種を同定する方法も提案されている。この方法では、PCR法を用いるため高価な酵素が不可欠であり、低コスト化が難しい。また、1検体の検査に1アレイ必要であるため、アレイ作製費用、ハイブリダイゼーションに必要な試薬費用、検出にかかわる費用等を勘案すると非常にコストが高くなってしまうという問題があった。
Georg Mitterer, et al,"Microarray-Based Identification in Clinical Samples by Solid-Phase PCRAmplification of 23S Ribosomal DNA Sequences of poly", Journal of ClinicalMicrobiology, 2004, Vol. 42, No.3 p1048-1057
即ち本発明は、
(1)リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に有する基体に、
(a)検出の対象となる細菌の16Sまたは23SリボゾームDNAの塩基配列に相同する塩基配列の一部よりなるDNA伸長用プライマーDNA鎖を基体表面に固定する工程、
(b)細菌より調製したリボゾームDNA鎖、ヌクレオチドモノマー、及びDNA伸長用酵素を含む試料溶液を基体表面に接触させる工程、
(c)前記試料溶液中のリボゾームDNA鎖を鋳型にして、基体表面に固定化されているDNA伸長用プライマーDNA鎖を伸長させる工程、
を含むことを特徴とする細菌の検出方法、
(2)前記基体の第一単位に含まれるリン酸エステルより誘導される基は、ホスホリルコリン基、ホスホリルエタノールアミン基、ホスホリルセリン基、ホスホリルイノシトール基、ホスホリルグリセロール基、ホスファチジルホスホリルグリセロール基のいずれかであることを特徴とする(1)に記載の細菌の検出方法、
(3)前記ヌクレオチドモノマーのいずれかに標識がなされていることを特徴とする(1)または(2)に記載の細菌の検出方法、
(4)前記DNA鎖伸長用酵素が、DNAポリメラーゼ又はDNAリガーゼであることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法、
(5)前記DNA伸長用プライマーDNA鎖が、前記電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位の部位で共有結合していることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法、
(6)前記高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を有することを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法。
(7)前記基体は、前記高分子物質に加えて、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と、ブチルメタクリレート基を含む第三単位とを有する第二の高分子物質を含むことを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法、
(8)前記基体が、プラスチック材料からなることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法、
(9)前記(c)の工程が、所定のヒートサイクルで処理することにより行われる工程であって、
前記ヒートサイクルが、熱変性温度での保持、アニール処理温度での保持、DNA伸長温度での保持を含むことを特徴とする(1)乃至(8)のいずれか一つに記載の細菌の検出方法、
(10)前記ヒートサイクル数が1以上であることを特徴とする(9)に記載の細菌の検出方法、
(11)前記アニール処理温度と前記DNA伸長温度が同一温度であることを特徴とする(9)または(10)に記載の細菌の検出方法、
(12)前記標識が蛍光色素であることを特徴とする(3)に記載の細菌の検出方法、
(13)さらに(d)前記(b)工程にて標識化合物が導入された標識ヌクレオチドモノマーを使用してプライマーDNAを伸長させて、前記標識ヌクレオチドモノマーが取り込まれたプライマー伸長産物に対して、前記標識化合物と結合する酸化還元酵素を作用させた後、前記酸化還元酵素と反応し発色する基質を反応させることによって、前記基質を発色させる工程、
を含むことを特徴とする(3)に記載の細菌の検出方法、
(14)前記標識化合物がビオチンであり、前記酸化還元酵素がペルオキシダーゼ標識アビチンである(13)に記載の細菌の検出方法、
(15)培地上に出現した細菌のコロニーをリン酸緩衝生理食塩水中に分散して細菌の分散液を調製する工程と、
前記細菌の分散液から前記細菌のリボゾームDNA鎖を抽出する工程と、
をさらに含む(1)乃至(14)のいずれか一項に記載の細菌の検出方法
である。
このように、基板の表面にリン脂質と同様の環境を設けることで、基板表面で起こるDNA鎖伸長反応が細胞内と同等の環境下で行うことが可能になり、酵素反応効率が高く、DNA鎖伸長を、よりマイルドな条件でより高効率に行うことが可能になる。
本実施形態に係る細菌の検出方法は、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に有する基体に、(a)検出の対象となる細菌の16Sまたは23SリボゾームDNAの塩基配列に相同する塩基配列の一部よりなるDNA伸長用プライマーDNA鎖を基体表面に固定する工程、(b)細菌より調製したリボゾームDNA鎖、ヌクレオチドモノマー、及びDNA伸長用酵素を含む試料溶液を基体表面に接触させる工程、(c)前記試料溶液中のリボゾームDNA鎖を鋳型にして、基体表面に固定化されているDNA伸長用プライマーDNA鎖を伸長させる工程、を含むことを特徴としている。
2−メタクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン基および10−メタクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアルキルホスホリルコリン基;
アリルホスホリルコリン基、ブテニルホスホリルコリン基、ヘキセニルホスホリルコリン基、オクテニルホスホリルコリン基、およびデセニルホスホリルコリン基等のアルケニルホスホリルコリン基;
等の基を有し、ホスホリルコリン基がこれらの基中に含まれている構成とすることができる。
等の基を有することができる。
上記式(1)に示される一価の基は、たとえば下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基とすることができる。
下記式(t)に示される酸ハロゲン化物由来の基;
下記式(u)、式(w)に示される活性エステル由来の基;または
下記式(v)に示される活性化アミド由来の基とすることができる。
過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシピバレート等の油溶性の有機過酸化物;
などが用いられる。
環状ポリオレフィン;
含フッ素樹脂;
等を用いることができる。上記樹脂の中でも、飽和環状ポリオレフィンは、耐熱性、耐薬品性、低蛍光性、透明性および成形性に特に優れるため、光学的な分析に好適であり、基板の材料として好ましく用いられる。
(a)検出の対象となる細菌の16Sまたは23SリボゾームDNAの塩基配列に相同する塩基配列の一部よりなるDNA伸長用プライマーDNA鎖を基体表面に固定する工程、
(b)細菌より調製したリボゾームDNA鎖、ヌクレオチドモノマー、及びDNA伸長用酵素を含む試料溶液を基体表面に接触させる工程、
(c)前記試料溶液中のリボゾームDNA鎖を鋳型にして、基体表面に固定化されているDNA伸長用プライマーDNA鎖を伸長させる工程。
例えば、(i)基板上の高分子物質に含まれる複数の活性エステル基のうち、少なくとも一部の活性エステル基とプライマーDNA鎖とを反応させて共有結合を形成させることにより、基板表面でプライマーを固定化し、続いて(ii)プライマーを固定化した以外の基板表面の活性エステル基を不活性化する、すなわち残りの活性エステル基を不活性化することにより、プライマーを基板の表面に固定することができる。以下、それぞれの工程について説明する。
この試料溶液には、細菌より調製したリボゾームDNA鎖、DNA伸長用酵素系およびヌクレオチドモノマーが含まれる。
なお、ここでのPCRの目的は、DNA断片の切り出しであるから、DNAの増幅はあまり必要なく、5〜15サイクル程度の増幅でかまわないがそれ以上のサイクルであってもよい。
なお、熱変性処理、アニール処理、DNA鎖伸長処理からなるヒートサイクル数が1である場合について説明をしたが、このヒートサイクル数が1以上であってもよい。
例えば、dTTPの塩基の3位を蛍光ラベルしたCy3−dUTPをヌクレオチドモノマーとして用いることで、鋳型DNA断片のアデニン(A)に対応する伸長(プライマー)側の位置にCy3−dUTPが挿入される。これにより、伸長反応が生じたプライマーから形成されるDNA断片がCy3−dUTPで蛍光染色されて、このDNA断片の検出を行うことができるようになる。
なお、このようにアルカリフォスファターゼまたはアルカリフォスファターゼなどの酸化還元酵素を導入し、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)と5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)などの基質と反応させることにより、伸長後のDNA鎖を標識するようにしてもよいが、伸長反応時に導入するヌクレオチドモノマーを、直接蛍光標識化してもよい。
以下の手法にて、各菌特異23SリボゾームDNA配列よりなるプライマーDNA鎖を、本実施形態に対応する基体としてプラスチックおよびガラス基板、および従来の基体に対応するアルデヒド基板の各基板の表面に固定化して、各基板上でDNA鎖増幅反応を行って、プライマーのDNA鎖増幅反応を検出し、細菌の検出能の評価を行った。
飽和環状ポリオレフィン樹脂(5−メチル−2ノルボルネンの開環重合体の水素添加物(MFR(Melt flow rate):21g/10分、水素添加率:実質的に100%、熱変形温度123℃)を用い、射出成形によりスライドガラス形状の基板を得た。基板を2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(各基は、モル%で25:74:1)の0.5重量%エタノール溶液に浸漬することにより、基板表面にホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入して、プラスチック基板を得た。
通常のガラス基板を、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(各基は、モル%で25:74:1)の0.5重量%エタノール溶液に浸漬することにより、基板表面にホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入して、ガラス基板を得た。
飽和環状ポリオレフィン樹脂5−メチル−2−ノルボルネンの開環重合体の水素添加物(MFR:21g/10分、水素添加率:実質的に100%、熱変形温度温度:123℃)を用い、射出成形によりスライドグラス形状の基板を得た。この成形物に低温酸素プラズマ処理により表面に親水化処理を施した。次に、アミノアルキルシランとしてγ−アミノプロピルトリエトキシシランをメタノール中に5%の濃度で溶解させたものをアミノ基導入処理液として調製し、この溶液の中に2時間浸漬の後、基板を溶液から取り出し、超純水中に浸漬し放置後基板を取り出し乾燥した。グルタルアルデヒドをPBS(−)中に2%の濃度で溶解させてグルタルアルデヒド溶液を調製し、アミノアルキルシラン処理を行なった基板をグルタルアルデヒド溶液中に浸漬し、4時間放置した後、基板を取り出して超純水中に浸漬し、洗浄乾燥した。これにより、表面にアルデヒド基を有するアルデヒド基板が得られた。
5’末端がアミノ基で修飾された、各菌特異23SリボゾームDNA配列よりなるオリゴDNA鎖を0.25M炭酸バッファ(pH9.0)を用いて溶解し、10μMのオリゴDNA溶液を調製した。この溶液をスポッタ(日立ソフトウェアーエンジニアリング製Marks-I)を用い、100μm径クロスカットピンでプラスチック基板およびガラス基板、およびアルデヒド基板の表面上に、それぞれスポットした。オリゴDNAをスポットした各基板を、200μlの0.25Mリン酸バッファ(pH8.5)で内部を湿らせた密閉容器(10cm×15cm×3cm)中で一昼夜浸して、オリゴDNA(プライマー)を固定化させた。
各菌種の23SリボゾームDNA検出プライマーDNA鎖配列を下記に示す。
黄色ブドウ球菌:CTAAGGGCGTTGAAGCATGATCGTA(配列番号1) SA−1
AGTAGGATAGGCGAAGCGTGCGATT(配列番号2) SA−2
大腸菌: CCCGGTTTAAGCGTGTAGGCTGGT(配列番号3) ECO−1
AGTCGCTTCACCTACATATCAGCGTGC(配列番号4) ECO−2
CTGATATGTAGGTGAAGCGACTTGCTCG(配列番号5) ECO−4
緑濃菌: GTTAATCGACGCAGGGTTAGTCGGTT(配列番号6) PA−1
サルモネラ菌: TGTGTGTTCCAGGTAAATCCGGTTC(配列番号7) SAL−1
ポジティブコントロール:GACAGCCAGGATGTTGGCTTAGAAGCAGC(配列番号8) POS
以下に掲げる菌株の培養を行った。
使用した菌株名
黄色ブドウ球菌:Staphylococcus aureus ATCC 25923
大腸菌:Escherichia coli ATCC 25922
緑膿菌:Pseudomonas aeruginosa ATCC 27853
サルモネラ菌:
Salmonella enterica subsp. enterica serovar
Typhimurium ATCC 14028
Salmonella enterica subsp. enterica serovar Enteritidis
IID 604
寒天培地を用い、37℃、一昼夜(14-18時間)行なった。培地はインスタント培地である"普通ブイヨン栄研"を用い、液体培地は" 普通ブイヨン栄研"の指示量を脱塩水に溶かし、寒天培地はそれに1.6%の寒天を加え、それぞれオートクレーブ後、使用した。
上記菌培養における1つのコロニーを、200μlのPBS(−)中に分散させ、DNA抽出キット(Invitrogen)を用い、3μlのDNA抽出液を得た。
(PCRによる23SリボゾームDNA鎖増幅反応)
23SリボゾームDNAのユニバーサルプライマーを用い、PCR反応により23SリボゾームDNAの増幅をおこなった。
PCRによる増幅に使用プライマーの配列を下記に示す。
プライマー配列:
センス :5‘−GACAGCCAGGATGTTGGCTTAGAAGCAGC(配列番号8)
アンチセンス:下記を同量混合したものを用いた。
5‘−GGAATTTCGCTACCTTAGGACCGTTATAGTTACG(配列番号9)
5‘−GGAATTTCGCTACCTTAGGATGGTTATAGTTACC(配列番号10)
25μL中に上記プライマー各々を12.5pmol、200μMのdATP、dCTP、dGTP、dTTP、0.5UのDNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製Ex Taq)をPCRバッファー中に溶解させ、
サーマルサイクラーにより、熱変性95℃1分、アニーリング75℃2分、DNA鎖の伸長反応72℃5分のヒートサイクルで、10サイクル行い、PCR産物を得た。
PCRバッファー25μL中に2μlの上記PCR産物、100μMのdATP、dCTP、dGTP、Cye3標識dUTP、0.5UのDNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製Ex Taq)を溶解させ試料溶液とした。
スライド用スキャナー(ScanArrayパーキンエルマー社製)によりスポットの蛍光強度を測定した。
各々の菌から抽出したDNA溶液について、基板上に固定した上記プライマー各々のスポットの蛍光強度について、各基板での比較をおこなった。スポットの蛍光強度の比較を表1〜表3に示す。
Claims (15)
- リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に有する基体に、
(a)検出の対象となる細菌の16Sまたは23SリボゾームDNAの塩基配列に相同する塩基配列の一部よりなるDNA伸長用プライマーDNA鎖を基体表面に固定する工程、
(b)細菌より調製したリボゾームDNA鎖、ヌクレオチドモノマー、及びDNA伸長用酵素を含む試料溶液を基体表面に接触させる工程、
(c)前記試料溶液中のリボゾームDNA鎖を鋳型にして、基体表面に固定化されているDNA伸長用プライマーDNA鎖を伸長させる工程、
を含むことを特徴とする細菌の検出方法。 - 前記基体の第一単位に含まれるリン酸エステルより誘導される基は、ホスホリルコリン基、ホスホリルエタノールアミン基、ホスホリルセリン基、ホスホリルイノシトール基、ホスホリルグリセロール基、ホスファチジルホスホリルグリセロール基のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の細菌の検出方法。
- 前記ヌクレオチドモノマーのいずれかに標識がなされていることを特徴とする請求項1または2に記載の細菌の検出方法。
- 前記DNA伸長用酵素が、DNAポリメラーゼ又はDNAリガーゼであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
- 前記DNA伸長用プライマーDNA鎖が、前記電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位の部位で共有結合していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
- 前記高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
- 前記基体は、前記高分子物質に加えて、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と、ブチルメタクリレート基を含む第三単位とを有する第二の高分子物質を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
- 前記基体が、プラスチック材料からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
- 前記(c)の工程が、所定のヒートサイクルで処理することにより行われる工程であって、
前記ヒートサイクルが、熱変性温度での保持、アニール処理温度での保持、DNA伸長温度での保持を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。 - 前記ヒートサイクル数が1以上であることを特徴とする請求項9に記載の細菌の検出方法。
- 前記アニール処理温度と前記DNA伸長温度が同一温度であることを特徴とする請求項9または10に記載の細菌の検出方法。
- 前記標識が蛍光色素であることを特徴とする請求項3に記載の細菌の検出方法。
- さらに(d)前記(b)工程にて標識化合物が導入された標識ヌクレオチドモノマーを使用してプライマーDNAを伸長させて、前記標識ヌクレオチドモノマーが取り込まれた伸長後のDNAに対して、前記標識化合物と結合する酸化還元酵素を作用させた後、前記酸化還元酵素と反応し発色する基質を反応させることによって、前記基質を発色させる工程、
を含むことを特徴とする請求項3に記載の細菌の検出方法。 - 前記標識化合物がビオチンであり、前記酸化還元酵素がペルオキシダーゼ標識アビチンである請求項13に記載の細菌の検出方法。
- 培地上に出現した細菌のコロニーをリン酸緩衝生理食塩水中に分散して細菌の分散液を調製する工程と、
前記細菌の分散液から前記細菌のリボゾームDNA鎖を抽出する工程と、
をさらに含む請求項1乃至14のいずれか一項に記載の細菌の検出方法。
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