JP5568873B2 - バイオチップの作製方法 - Google Patents

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本発明は、バイオチップの作製方法に関する。
従来のDNAチップは、その作製時において界面活性剤に接触させる工程が含まれているが、それらほとんどについては界面活性剤にSDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を用いている。
SDSは親水性の程度が低く、基板に接触させても基板表面の親水性が大きく向上することは期待できない。特に基板担体にプラスチック材料を用いた場合には、基板自体が疎水性であることが多く、SDS水溶液への接触での基板表面親水化は期待できない。
また、SDSはイオン性界面活性剤であることから、電荷を帯びた不純物の非特異吸着を招くことになり、基板表面に接触させる物質として適さない。
非特許文献1では、GEヘルスケア社製DNAチップ用基板「CodeLink」基板表面にオリゴヌクレオチドを点着・固定化後、0.1%SDSを含む水溶液にDNAチップを接触させることが記載されている。しかし、該方法を用いてDNAチップを作製し、ハイブリダイゼーションを行うと、基板表面の親水性が低く均一に検体が拡がらない、基板表面が電荷を帯びてしまい非特異的な吸着が起こる等の問題点があった。
CodeLink Protocols Amersham Biosciences社 USER GUIDE
本発明の目的は、所定の基板担体上でのハイブリダイゼーション反応による遺伝子の検出方法において、検出される蛍光強度のバラツキが小さく再現性が高く検出できるバイオチップの作製方法を提供することである。
即ち本発明は、以下の通りである。
(1) 基板担体表面に生理活性物質捕捉担体を固定化したバイオチップの作製方法であって、
(a)生理活性物質捕捉担体を基板担体表面に固定化する工程、
(b)非イオン性界面活性剤を含む溶液を基板担体表面に接触させる工程、
を含むことを特徴とするバイオチップの作製方法。
(2)前記非イオン性界面活性剤が、Tween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、Tween80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)、TritonX−100(ポリエチレングリコール−p−イソオクチルフェニルエーテル)のいずれかを含むことを特徴とする(1)記載のバイオチップの作製方法。
(3)前記非イオン性界面活性剤を含む溶液中の非イオン性界面活性剤の濃度が、0.005〜2wt%である(1)又は(2)記載のバイオチップの作製方法。
(4)(1)〜(3)いずれか記載の基板担体が、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に有することを特徴とするバイオチップの作製方法。
(5)(4)記載のバイオチップの作製方法において、
前記高分子物質の第一単位に含まれるリン酸エステルより誘導される基は、ホスホリルコリン基、ホスホリルエタノールアミン基、ホスホリルセリン基、ホスホリルイノシトール基、ホスホリルグリセロール基、ホスファチジルホスホリルグリセロール基のいずれかであることを特徴とするバイオチップの作製方法。
(6)(4)又は(5)記載のバイオチップの作製方法において、
前記生理活性物質捕捉担体が、前記電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位の部位で共有結合していることを特徴とするバイオチップの作製方法。
(7)(4)〜(6)いずれか記載のバイオチップの作製方法において、
前記高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を有することを特徴とするバイオチップの作製方法。
(8)(4)〜(7)いずれか記載のバイオチップの作製方法において、
前記基板担体は、前記高分子物質に加えて、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と、ブチルメタクリレート基を含む第三単位とを有する第二の高分子物質を含むことを特徴とするバイオチップの作製方法。
(9)(1)〜(8)いずれか記載のバイオチップの作製方法において、
前記基板担体が、プラスチック材料からなることを特徴とするバイオチップの作製方法。
(10)(1)〜(9)いずれか記載のバイオチップの作製方法で作製されたバイオチップ。
本発明に依れば、バラツキが小さく再現性が高く検出できるバイオチップの作製が可能となる。
本発明に係るバイオチップの作製方法は、基板担体表面に生理活性物質捕捉担体を固定化し、非イオン性界面活性剤を基板担体表面に接触させることを特徴としている。基板担体表面を非イオン性界面活性剤に接触させることにより、基板担体表面の親水性が高くなり、バラツキが小さく再現性が高く検出できるバイオチップの作製が可能となる。
従来では界面活性剤にSDSを用いており、親水性の程度が不十分で、イオン性界面活性剤のため基体表面が電荷を帯びてしまうなど問題があったが、非イオン性界面活性剤を用いることにより、基体の親水性及び非特異吸着が改善し、バラツキが小さく再現性が高く検出できるバイオチップの作製が可能となった。
本発明に使用する基板担体(基体)の表面には、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有することが好ましい。
このリン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を含む第一単位と電子求引性の置換基がカルボニル基に結合してなるカルボン酸誘導基を有する第二単位とを有する高分子物質は、DNA鎖の非特異的吸着を抑制する性質とDNA鎖を固定化する性質とを併せ持つポリマーである。特に、第一単位に含まれるリン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基は鋳型DNA断片の非特異的吸着を抑制する役割を果たし、第二単位に含まれるカルボン酸誘導基は生理活性物質捕捉担体を化学的に固定化する役割を果たす。すなわち、生理活性物質捕捉担体は、この高分子物質からなるコーティング層のカルボン酸誘導基の部位で共有結合して、当該基体の表面に固定化される。
第一の単位は、たとえば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホリルコリン基;
2−メタクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン基および10−メタクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアルキルホスホリルコリン基;
アリルホスホリルコリン基、ブテニルホスホリルコリン基、ヘキセニルホスホリルコリン基、オクテニルホスホリルコリン基、およびデセニルホスホリルコリン基等のアルケニルホスホリルコリン基;
等の基を有し、ホスホリルコリン基がこれらの基中に含まれている構成とすることができる。
また、これらの基のうち、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを有する構成とすることにより、基体表面における検体の非特異的吸着をより一層確実に抑制することができる。
なお、ここでは基本骨格として下記式(a)に示すホスホリルコリン基である例を挙げたが、このホスホリルコリンを下記式(b)のホスホリルエタノールアミン基、下記式(c)のホスホリルイノシトール基、下記式(d)のホスホリルセリン基、下記式(e)のホスホリルグリセロール基、下記式(f)に示したホスファチジルホスホリルグリセロール基などのリン酸基に置換してもよい(以下についても同様)。
Figure 0005568873
カルボン酸誘導体は、カルボン酸のカルボキシル基が活性化されたものであり、C=Oを介して脱離基を有するカルボン酸である。カルボン酸誘導体は、具体的には、アルコキシル基よりも電子求引性の高い基がカルボニル基に結合して求核反応が活性化された化合物である。カルボン酸誘導基は、アミノ基、チオール基、水酸基等に対する反応性を有する化合物である。
カルボン酸誘導体として、さらに具体的には、カルボン酸であるアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル基が、酸無水物、酸ハロゲン化物、活性エステル、活性化アミドに変換された化合物が挙げられる。カルボン酸誘導基は、こうした化合物に由来する活性化された基であり、たとえば、p−ニトロフェニル基やN−ヒドロキシスクシンイミド基等の活性エステル基;
―Cl、−F等のハロゲン;
等の基を有することができる。
また、カルボン酸誘導基は、下記式(1)に示される基とすることができる。
Figure 0005568873
(ただし、上記式(1)において、Aは水酸基を除く脱離基である。)
上記式(1)に示される一価の基は、たとえば下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基とすることができる。
Figure 0005568873
(ただし、上記式(p)および式(q)において、R1およびR2は、それぞれ独立して、一価の有機基であり、直鎖状、分岐状、および環状のいずれであってもよい。また、上記式(p)において、R1はCとともに環を形成する二価の基であってもよい。また、上記式(q)において、R2はNとともに環を形成する二価の基であってもよい。)
上記式(p)に示される基として、たとえば下記式(r)、(s)、および(w)に示される基が挙げられる。また、上記式(q)に示される基として、たとえば下記式(u)に示される基が挙げられる。
上記式(1)に示される基は、たとえば下記式(r)、式(s)等に示される酸無水物由来の基;
下記式(t)に示される酸ハロゲン化物由来の基;
下記式(u)、式(w)に示される活性エステル由来の基;または
下記式(v)に示される活性化アミド由来の基とすることができる。
Figure 0005568873
カルボン酸誘導基のうち、活性エステル基は、穏やかな条件における反応性に優れるため、好ましく用いられる。穏やかな条件としては、たとえば中性またはアルカリ性の条件、具体的にはpH7.0以上10.0以下、さらに具体的にはpH7.6以上9.0以下、さらにまた具体的にはpH8.0とすることができる。
また、本明細書において規定するところの「活性エステル基」は、その定義について厳密な規定はなされていないが、慣用の技術表現としては、エステル基のアルコール側に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応を活性化するエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味するものとして、各種の化学合成、たとえば高分子化学、ペプチド合成等の分野で慣用されているものである。なお、ペプチド合成の分野においては、泉屋信夫、加藤哲夫、青柳東彦、脇道典著、「ペプチド合成の基礎と実験」、1985年発行、丸善、に記載されているように、活性エステル法はアミノ酸またはペプチドのC末端を活性化する方法の一つとして用いられている。
実際的には、エステル基のアルコール側に、電子求引性の基を有し、アルキルエステルよりも活性化されたエステル基である。活性エステル基は、アミノ基、チオール基、水酸基等の基に対する反応性を有する。さらに具体的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、シアノメチルエステル、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。
ここでは、高分子物質中の活性化カルボン酸誘導体基が活性エステル基である場合を例に、説明する。活性エステル基としては、たとえばp−ニトロフェニル基、N−ヒドロキシスクシンイミド基、コハク酸イミド基、フタル酸イミド基、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド基等が挙げられるが、たとえばp−ニトロフェニル基が好ましく用いられる。
表面にオリゴヌクレオチドが固定化される基体の場合、第一単位と第二単位のさらに具体的な構成の組み合わせとして、たとえば、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を含む第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有し、活性エステル基がp−ニトロフェニル基である構成とすることができる。
また、本実施形態の基体のコーティング層に使用される高分子物質は、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基およびカルボン酸誘導基以外に他の基を含んでもよい。また、高分子物質は共重合体とすることができる。具体的には、高分子物質がブチルメタクリレート基を含む共重合体であることが好ましい。こうすることにより、高分子物質を適度に疎水化し、この高分子物質の基体表面への吸着性をさらに好適に確保することができる。
具体的には、高分子物質を、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)基を有する第一単量体と、p−ニトロフェニルオキシカルボニルポリエチレングリコールメタクリレート(NPMA)基を有する第二単量体と、ブチルメタリレート(BMA)基を有する第三単量体との共重合体とすることができる。これらの共重合体であるpoly(MPC−co−BMA−co−NPMA)(PMBN)は、模式的に下記一般式(2)で示される。
Figure 0005568873
ただし、上記一般式(2)において、a、b、およびcは、それぞれ独立して、正の整数である。また、上記一般式(2)において、第一〜第三単量体がブロック共重合していてもよいし、これらの単量体がランダムに共重合していてもよい。
上記一般式(2)で示される共重合体は、高分子物質の適度な疎水化と、検体の非特異吸着を抑制する性質と、生理活性物質捕捉担体を固定化する性質とのバランスとに、より一層優れた構成である。このため、このような共重合体を用いることにより、基体表面をより一層確実に高分子物質で被覆するとともに、高分子物質がコーティングされた基体上への検体の非特異的吸着を抑制しつつ、生理活性物質捕捉担体をさらに確実に共有結合により固定化して基体上に導入することができる。
なお、上記一般式(2)で示される共重合体は、MPC、BMA、およびNPMAの各単量体を混合し、ラジカル重合等の公知の重合方法により得ることができる。上記一般式(2)で示される共重合体をラジカル重合により作製する場合、たとえば、Ar等の不活性ガス雰囲気にて、30℃以上90℃以下の温度条件で溶液重合を行うことができる。
溶液重合に使用される溶媒は適宜選択されるが、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールや、ジエチルエーテル等のエーテル、クロロホルム等の有機溶媒を単独でまたは複数混合して用いることができる。具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒とすることができる。
また、ラジカル重合反応に使用されるラジカル重合開始剤としては、通常使用されるものを用いることができる。たとえば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系開始剤;
過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシピバレート等の油溶性の有機過酸化物;
などが用いられる。
さらに具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒およびAIBNを用い、Ar中、60℃にて2〜6時間程度重合を行うことができる。
なお、本実施形態では、高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を有する例を説明したが、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を含む第一単位とカルボン酸誘導基を含む第二単位とを有する高分子物質を第一の高分子物質とし、これに加えて、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を含む第一単位とブチルメタクリレート基を含む第三単位とを有する第二の高分子物質を含んでいてもよい。
なお、上記第一の高分子物質の第一単位と上記第二の高分子物質の第一単位とは同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。また、上記第一の高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を含むとき、この第一の高分子物質の第三単位と上記第二の高分子物質の第三単位とは同一構造であってもよいし、異なる構造であってもよい。
このような第二の高分子物質は、鋳型DNA断片の非特異的吸着を抑制するポリマーとして用いられる。このようなポリマーとしては、たとえばホスホリルコリン基が30モル%、ブチルメタクリレート基が70モル%の割合で含まれているものであるMPCポリマー(日本油脂社製)を用いることができる。
なお、高分子物質が上記第一の高分子物質、第二の高分子物質からなる場合、これらの高分子物質が混合されている構成とすることができる。各々の高分子物質のポリマーは、たとえばエタノール溶液に溶解できるため、それぞれのポリマー溶液を混合することにより容易に混合ポリマーを得ることができる。
以上のような高分子物質からなるコーティング層を表面に含む基体は、所定の形状に加工された基体の表面に高分子物質を含む液体を塗布し、乾燥することにより得られる。また、高分子物質を含む液体中に基体を浸漬し、乾燥してもよい。
また、基体として、プラスチック材料を用いた場合には、形状やサイズの変更に対する柔軟性が確保される上に、ガラス基板のものに比べて安価で提供することができるという観点から好ましい。このようなプラスチック材料としては、表面処理の容易性および量産性の観点から、熱可塑性樹脂を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、蛍光発生量の少ないものを用いることができる。蛍光発生量の少ない樹脂を用いることにより、DNA鎖の検出反応におけるバックグランドを低下させることができるため、検出感度をさらに向上させることができる。蛍光発生量の少ない熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の直鎖状ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、含フッ素樹脂等を用いることができる。上記樹脂の中でも、飽和環状ポリオレフィンは、耐熱性、耐薬品性、低蛍光性、透明性および成形性に特に優れるため、光学的な分析に好適であり、基体の材料として好ましく用いられる。
ここで、飽和環状ポリオレフィンとは、環状オレフィン構造を有する重合体単独または環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体を水素添加した飽和重合体を指す。前者の例としては、たとえばノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセンに代表されるノルボルネン系モノマー、及び、これらのアルキル置換体を開環重合して得られる重合体を水素添加して製造される飽和重合体である。後者の共重合体はエチレンやプロピレン、イソプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィンと環状オレフィン系モノマーのランダム共重合体を水素添加することにより製造される飽和重合体である。共重合体では、エチレンとの共重合体が最も好ましい。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種類またはそれ以上の共重合体あるいは混合物であってもよい。また、環状オレフィン構造を有する単量体が開環重合して得られる飽和環状ポリオレフィンだけでなく、環状オレフィン構造を有する単量体の付加重合により得られる飽和環状ポリオレフィンを用いることもできる。
以上のような高分子物質を表面に含むプラスチック材料からなる基体は、所定の形状に加工された基体の表面に高分子物質を含む液体を塗布し、乾燥することにより得られる。また、高分子物質を含む液体中に基体を浸漬し、乾燥してもよい。
なお、基体の材料をプラスチックとした場合、形状は板状には限られず、たとえばフィルム状やシート状であってもよい。具体的には、基体を可とう性のプラスチックフィルムとすることもできる。また、基体は、一つの部材から構成されていてもよいし、複数の部材から構成されていてもよい。
次に、活性エステル基を有する高分子物質を基体表面に有する場合について、生理活性物質捕捉担体の固定化方法、非イオン性界面活性剤への接触方法について説明する。
例えば、(i)基体表面上の高分子物質に含まれる複数の活性エステル基のうち、少なくとも一部の活性エステル基と生理活性物質捕捉担体とを反応させて共有結合を形成させることにより、基体表面で生理活性物質捕捉担体を固定化し、続いて(ii)生理活性物質捕捉担体を固定化した以外の基体表面の活性エステル基を不活性化する、すなわち残りの活性エステル基を不活性化することにより、生理活性物質捕捉担体を基体の表面に固定することができ、(iii)非イオン性界面活性剤を含む純水や緩衝液に接触させる。
上記工程(ii)及び(iii)は同時に行うこともできる。
上記工程(i)において、生理活性物質捕捉担体を基体表面上に固定化する際には、生理活性物質捕捉担体を溶解または分散した液体を点着する方法が好ましい。高分子物質に含まれる活性エステル基の一部が生理活性物質捕捉担体と反応して、生理活性物質捕捉担体の間で共有結合が形成される。
この生理活性物質捕捉担体を溶解または分散した液体は、例えば中性からアルカリ性、例えばpHが7.6以上とすることができる。
また、点着後、基体表面に固定化されなかった生理活性物質捕捉担体を除去するため、純水や緩衝液で洗浄してもよい。
また、上記工程(ii)に示したように、洗浄後は生理活性物質捕捉担体を固定化した以外の基体表面の活性エステルの不活性化処理をアルカリ化合物、あるいは一級アミノ基を有する化合物で行う。
アルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、水酸化リチウム、リン酸カリウムなどを用いることができる。
一級アミノ基を有する化合物としては、グリシン、9−アミノアクアジン、アミノブタノール、4−アミノ酪酸、アミノカプリル酸、アミノエタノール、5−アミノ2,3−ジヒドロー1,4−ペンタノール、アミノエタンチオール塩酸塩、アミノエタンチオール硫酸、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、リン酸二水素2−アミノエチル、硫酸水素アミノエチル、4−(2−アミノエチル)モルホリン、5-アミノフルオレセイン、6−アミノヘキサン酸、アミノヘキシルセルロース、p−アミノ馬尿酸、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5−アミノイソフタル酸、アミノメタン、アミノフェノール、2−アミノオクタン、2−アミノオクタン酸、1−アミノ2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノプロペン、3−アミノプロピオニトリル、アミノピリジン、11−アミノウンデカン酸、アミノサリチル酸、アミノキノリン、4−アミノフタロニトリル、3−アミノフタルイミド、p−アミノプロピオフェノン、アミノフェニル酢酸、アミノナフタレンなどを用いることができる。これらのうち、アミノエタノール、グリシンを用いることが好ましい。
また、基体に固定化する生理活性物質捕捉担体には、活性エステル基との反応性を高めるため、アミノ基を導入しておくことが好ましい。アミノ基は活性エステル基との反応性に優れるため、アミノ基が導入された生理活性物質捕捉担体を用いることにより、効率よくかつ強固に基体の表面上に固定化することができる。
上記(iii)の工程で使用される非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
これらのうち、生化学実験等で一般的に使用されている、Tween20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、Tween80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)、又はTritonX−100(ポリエチレングリコール−p−イソオクチルフェニルエーテル)が好ましい。
非イオン性界面活性剤は、純水あるいは緩衝液などで希釈して用いる。希釈の程度に特に制限はないが、0.005〜2wt%であることが好ましく、0.01〜1wt%であることがより好ましい。下限値未満では十分な効果で得られないことがあり、上限値を超えるとその後の反応に阻害を及ぼすことが懸念される。
生理活性物質捕捉担体を固定化した基体表面に前記希釈溶液を接触させる方法は、希釈溶液中に基体を浸漬、又は基体表面に希釈溶液を滴下させて行うが、生産性を考慮すると浸漬させる方法が好ましい。必要に応じて、浸漬後に遠心乾燥を行う。
以上により、生理活性物質捕捉担体が固定化されたバイオチップが得られる。
生理活性捕捉担体として合成オリゴDNAを使用した。
以下の手法にて、遺伝子に特異的な合成オリゴDNAを本実施形態に対応するプラスチック基体の表面に固定化、非イオン性界面活性剤を基板表面に接触させ、その後、遺伝子の検出能の評価を行った。本実施例では、遺伝子として黄色ブドウ球菌23SリボゾームDNAを使用した。
飽和環状ポリオレフィン樹脂をスライドガラス形状(寸法:76mm×26mm、1mm)に加工して固相基板を作成した。固相基板を2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルカルボニルオキシエチルメタクリレート共重合体の0.3重量%エタノール溶液に浸漬することにより、プラスチック基板表面にホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入した。
(合成オリゴDNAの調製)
5’末端にアミノ基を有した鎖長25bpの合成オリゴDNA(シグマジェノシス社製)を、10μMとなるように所定の緩衝液で溶解した。合成オリゴDNAの配列を下記に示す。
agtaggataggcgaagcgtgcgatt(配列番号1)
(合成オリゴDNAの固定化)
溶解した合成オリゴDNAを、マイクロアレイ作製装置(日立ソフトウェアエンジニアリング社製MARKS-I)を用い、300μm径スポットピンでプラスチック基板の表面上に96箇所スポットした。合成オリゴDNAをスポットした基板を、80℃で一時間加熱して、合成オリゴDNAを固定化させた。
(活性エステルの不活性化処理および基板への非イオン性界面活性剤処理)
合成オリゴDNAを固定化させた基板を、水酸化ナトリウムおよびTween20を含むリン酸緩衝液に室温で5分間浸漬させることにより、活性エステルを不活性化させると同時に基板表面を親水化処理した。
リン酸緩衝液中のそれぞれ成分の濃度は、0.1N水酸化ナトリウム、0.1wt% Tween20とした。
浸漬後は遠心乾燥を行い、基板を完成させた。
(菌の培養)
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC 25923)を寒天培地で培養し、37℃、一昼夜(14-18時間)行った。培地はインスタント培地である"普通ブイヨン栄研"を用い、液体培地は" 普通ブイヨン栄研"の指示量を脱塩水に溶かし、寒天培地はそれに1.6%の寒天を加え、それぞれオートクレーブ後、使用した。
(23SリボゾームDNAの抽出)
上記菌培養における1つのコロニーを、200μlのPBS(−)中に分散させ、DNA抽出キット(Invitrogen)を用い、3μlのDNA抽出液を得た。
(PCRによる23SリボゾームDNA鎖増幅反応)
23SリボゾームDNAのユニバーサルプライマーを用い、PCR反応により23SリボゾームDNAの増幅をおこなった。
PCRによる増幅に使用プライマーの配列を下記に示す。
プライマー配列:
センス :5‘−gacagccaggatgttggcttagaagcagc(配列番号2)
アンチセンス:下記を同量混合したものを用いた。
5‘−ggaatttcgctaccttaggaccgttatagttacg(配列番号3)
5‘−ggaatttcgctaccttaggatggttatagttacc(配列番号4)
25μL中に上記プライマー各々を12.5pmol、200μMのdATP、dCTP、dGTP、Cy3標識dUTP、0.5UのDNAポリメラーゼ(タカラバイオ株式会社製Ex Taq)をPCRバッファー中に溶解させ、サーマルサイクラーにより、熱変性95℃1分、アニーリング70℃2分、DNA鎖の伸長反応72℃5分のヒートサイクルで、30サイクル行い、Cy3標識化PCR産物を得た。
(ハイブリダイゼーション)
ハイブリダイゼーションは、自動ハイブリ装置(Hyb4 Genomic Solutions社製)を使用して行った。
基板をチャンバーにセットし、所定の緩衝液に溶解させたCy3標識化PCR産物を注入させた後、65℃で3時間反応させた。
ハイブリダイゼーション後、基板を0.1%のTween20水溶液を用いて洗浄して終了した。
(蛍光測定)
マイクロアレイ用蛍光スキャナー(ScanArray Lite パーキンエルマー社製)によりスポットの蛍光強度を測定し、蛍光強度のバラツキ(CV値)について評価を行った。
(実施例2)
非イオン性界面活性剤処理を行う際のTween20濃度を0.01wt%とした以外は実施例1と同様に実施した。
(実施例3)
非イオン性界面活性剤処理を行う際のTween20濃度を1wt%とした以外は実施例1と同様に実施した。
として実施した。
(実施例4)
非イオン性界面活性剤をTween80とした以外は実施例1と同様に実施した。
として実施した。
(実施例5)
非イオン性界面活性剤をTritonX−100とした以外は実施例1と同様に実施した。
(比較例1)
非イオン性界面活性剤を除いた以外は実施例1と同様に実施した。
(比較例2)
非イオン性界面活性剤処理を行う際のTween20濃度を5wt%とした以外は実施例1と同様に実施した。
実施例および比較例におけるスポットの蛍光強度のバラツキを表1および表2に示す。
Figure 0005568873
Figure 0005568873
非イオン性界面活性剤濃度を0.005〜2wt%で処理した場合は、蛍光強度も安定しており、バラツキ(CV値)も12%前後と低い値となった。
非イオン性界面活性剤処理しない場合は、蛍光強度のバラツキが大きくなった。
また、非イオン性界面活性剤濃度が2wt%を超えた場合は、蛍光強度が低くなり、バラツキも大きくなった。

Claims (7)

  1. 基板担体表面に生理活性物質捕捉担体を固定化したバイオチップの作製方法であって、
    前記基板担体が、リン脂質の親水部を構成するリン酸エステルより誘導される基を有する第一単位と活性エステル基を有する第二単位とを含む高分子物質を表面に有するものであり、
    (a) 生理活性物質捕捉担体を基板担体表面に固定化する工程、
    (b) 非イオン性界面活性剤を含む溶液を基板担体表面に接触させ、前記生理活性物質捕捉担体を固定化した以外の基板担体表面上の活性エステル基を不活性化する工程、
    を、工程(a)、工程(b)の順で含み、
    前記非イオン性界面活性剤を含む溶液中の非イオン性界面活性剤の濃度が、0.005〜 2wt%であることを特徴とするバイオチップの作製方法。
  2. 前記非イオン性界面活性剤が、Tween 20、Tween 80、Triton X−
    100のいずれかを含むことを特徴とする請求項1記載のバイオチップの作製方法。

  3. 請求項1または2記載のバイオチップの作製方法において、
    前記高分子物質の第一単位に含まれるリン酸エステルより誘導される基は、ホスホリルコリン基、ホスホリルエタノールアミン基、ホスホリルセリン基、ホスホリルイノシトール基、ホスホリルグリセロール基、ホスファチジルホスホリルグリセロール基のいずれかであることを特徴とするバイオチップの作製方法。
  4. 請求項1ないし3いずれかに記載のバイオチップの作製方法において、
    前記生理活性物質捕捉担体が、前記活性エステル基を有する第二単位の部位で共有結合していることを特徴とするバイオチップの作製方法。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載のバイオチップの作製方法において、
    前記高分子物質がブチルメタクリレート基を含む第三単位を有することを特徴とするバイオチップの作製方法。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載のバイオチップの作製方法において、
    前記基板担体が、プラスチック材料からなることを特徴とするバイオチップの作製方法。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載のバイオチップの作製方法で作製されたバイオチップ。
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