JP4911509B2 - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
電子機器のデジタル化に伴い、それに使用されるコンデンサにも小型、大容量で高周波領域における等価直列抵抗(以下、ESRと略す)の小さいものが求められるようになってきている。
従来、高周波領域用のコンデンサとしてはプラスチックフイルムコンデンサ、積層セラミックコンデンサ等が多用されているが、これらは比較的小容量である。
小型、大容量で比較的低いESRを有するコンデンサとしては、二酸化マンガン、TCNQ(7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン)錯塩等の電子電導性材料を陰極材として用いた電解コンデンサがある。また、陰極として、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン等の導電性ポリマーからなる導電性固体層を含む電解コンデンサも近年多く用いられるようになっている。
導電性固体層を陰極に含む電解コンデンサの構造としては、たとえばアルミニウム、タンタル等の弁作用金属からなる陽極焼結体あるいは陽極箔の表面に誘電体皮膜を形成し、その上に、導電性固体層、グラファイト層、銀ペイント層を順次形成したものや、表面に誘電体皮膜が形成されたアルミニウム等の陽極箔と対向陰極箔とをセパレータを介して巻き回してなるコンデンサ素子の誘電体皮膜上に導電性固体層を形成し、必要に応じ電解液を含浸させた、いわゆる巻回型電解コンデンサが一般的である。
たとえば特許文献1には、特定のポリチオフェンを固体電解質として含有する電解コンデンサについて記載されている。また、巻回型電解コンデンサに関しては、たとえば特許文献2には、巻回型のコンデンサ素子に導電性ポリマーとなるモノマーを含浸した後、過硫酸アンモニウム等の酸化剤の水溶液に浸漬することにより、当該モノマーを化学酸化重合させて導電性ポリマーを形成した電解コンデンサが開示されている。特許文献3には、導電性ポリマー製造のための前駆体および酸化剤を含む混合物を、誘電体層により被覆された多孔質電極体中に導入し、当該前駆体および酸化剤を含む混合物により含浸された多孔質電極体を、ある相対湿度に暴露して、当該前駆体を重合させて固体電解質を形成した電解コンデンサが開示されている。
しかし、上記電解コンデンサはいずれも、あまり高耐電圧のものができず、さらに十分満足できる程度に低いESRを有しているとはいえなかった。
特許第3040113号公報 特許第3459547号公報 特開2005−322917号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ESRが十分に低く、さらには高耐電圧で低漏れ電流の電解コンデンサを提供することである。さらには、そのような電解コンデンサを比較的簡便に製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題の解決のため、導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含有する分散液をコンデンサ素子に含浸させることにより導電性固体層を形成してなる電解コンデンサについて鋭意研究した結果、該分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体として、単一の粒径分布ピークを有するものではなく、平均粒径の異なる離間した2つの粒径分布ピークを少なくとも有し、好ましくは、平均粒径がより大きい粒径分布ピークの最大散乱強度が他方のピークの最大散乱強度よりも大きいものを用いれば上記課題が解決されることを見出した。
また、上記2つの粒径分布ピークのうち一方の平均粒径が、陽極体表面上の孔の平均孔径と同じかまたはそれより大きい粒径であり、他方の平均粒径が、該平均孔径より小さい粒径である、導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含有する分散液を用いて導電性固体層を形成することにより、さらなる電解コンデンサのESRの低減や静電容量の向上が達成されることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明の電解コンデンサは、表面に複数の孔を有する陽極体と、該陽極体の表面に形成された誘電体皮膜と、該誘電体皮膜上に形成された陰極体とを有するコンデンサ素子を備えた電解コンデンサであって、該陰極体は、導電性固体層を含有し、該導電性固体層は、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を用いて形成される、前記導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含む層であり、上記分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、下記式(1)を満足する第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとを有し、前記第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1は、前記孔の平均孔径と同じか、またはそれより大きく、前記第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、前記孔の平均孔径より小さいことを特徴とする。
μ1>μ2 (1)
[式(1)中、μ1、μ2は、それぞれ第1の粒径分布ピーク、第2の粒径分布ピークの平均粒径を表す。]
ここで、上記陰極体は電解液を含むことが好ましい。
また、上記第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、0.01μm以上であることが好ましい。
さらに、上記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、上記第2の粒径分布ピークにおける最大散乱強度より大きいことが好ましい。
また、前記分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、前記第1の粒径分布ピークと前記第2の粒径分布ピークとの間に、さらに第3の粒径分布ピークおよび第4の粒径分布ピークを有することが好ましい。
上記第1、第3および第4の粒径分布ピークの平均粒径は、それぞれ平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピークの平均粒径に対して3倍以上であることが好ましい。
また、上記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピークにおける最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上であることが好ましく、上記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径が3番目に大きい粒径分布ピークにおける最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上であることが好ましい。
上記導電性固体は導電性高分子を含むことが好ましく、また、該導電性高分子は、ポリピロール、ポリチオフェンおよびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記コンデンサ素子は、表面に誘電体皮膜が形成された金属箔からなる陽極体と、対向陰極箔とをセパレータを介して巻回した巻回素子を含むことが好ましい。また、上記電解液は、非水系溶媒と有機塩とを含むことが好ましい。
また、上記非水系溶媒は、γ−ブチロラクトンおよびスルホランから選択される少なくとも1種であり、上記有機塩は、有機アミンを含むことがより好ましい。上記導電性高分子は、ポリエチレンジオキシチオフェンであることがさらに好ましい。
また本発明は、表面に誘電体皮膜が形成された金属箔からなる陽極体と、対向陰極箔とをセパレータを介して巻回した巻回素子を含むコンデンサ素子に、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を含浸させる分散体含浸工程と、該分散体含浸工程の後、上記溶媒を蒸発させて、上記誘電体皮膜の表面に導電性固体層を形成する乾燥工程と、上記導電性固体層の隙間に、電解液を含浸させる電解液含浸工程とを含む、上記電解コンデンサの製造方法を提供する。
本発明によれば、ESRが低減され、さらには高耐電圧で低漏れ電流の電解コンデンサが提供される。また、本発明の電解コンデンサの製造方法によれば、導電性固体が分散された液体を含浸させることにより導電性固体層を形成するため、比較的簡単に電解コンデンサを製造することができる。
<電解コンデンサ>
本発明の電解コンデンサは、コンデンサ素子のそれぞれの電極に陽極リードフレームと陰極リードフレームを接続し、外装樹脂で封止することにより概略完成される。コンデンサ素子の基本構造は、従来公知の構造を採用することができる。たとえば、表面に誘電体皮膜が形成された弁作用金属からなる陽極体上に、陰極体として、導電性固体層、グラファイト層、銀ペイント層を順次形成した構造であってもよい。この場合、陽極体を構成する弁作用金属としては、特に限定されないが、たとえばタンタル、ニオブ等を挙げることができ、誘電体皮膜は、これら弁作用金属の焼結体表面を化成処理することにより形成することができる。また、コンデンサ素子には、必要に応じて電解液が含浸される。
あるいは、本発明に係るコンデンサ素子は、表面に誘電体皮膜が形成された金属箔からなる陽極体と、対向陰極箔とをセパレータを介して巻回してなる、いわゆる巻回型のコンデンサ素子であってもよい。図1は、巻回型のコンデンサ素子の一例を示す概略図である。コンデンサ素子7は、たとえばアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属からなる箔に、粗面化のためのエッチング処理および誘電体皮膜形成のための化成処理を施した陽極箔1と、対向陰極箔2とをセパレータ3を介して巻き取ることにより形成される。これらは巻き取られた後、巻き止めテープ4によって固定される。陽極箔1および対向陰極箔2にはそれぞれ、リードタブ61、62を介してリード線51、52が取り付けられている。そして、誘電体皮膜上には、陰極体の一部として導電性固体層が形成され、必要に応じて電解液が含浸される。電解液が含浸された後、図2に示されるように、コンデンサ素子7を有底筒状のアルミニウム製ケース8に収納し、その開口部にゴムパッキング9を装着するとともに絞り加工およびカーリング加工を施した後、定格電圧を印加しながら、エージング処理を行なうことにより、電解コンデンサが完成する。
本発明の電解コンデンサにおいて、上記導電性固体層は、導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含んでなり、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を用いて形成される。具体的な製造方法については後述する。本発明においては、当該分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、下記式(1)を満足する第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとを有することを特徴とし、好ましくは、当該第1および第2の粒径分布ピークは離間している。
μ1>μ2 (1)
ここで、上記式(1)中、μ1、μ2は、それぞれ第1の粒径分布ピーク、第2の粒径分布ピークの平均粒径を表す。本明細書中において、粒径分布ピークの「平均粒径」とは、当該粒径分布ピークを構成する粒子および/または凝集体の粒子径の平均値を意味する。なお、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定においては、測定対象となる導電性固体の粒子の少なくとも一部が、媒体中で凝集して凝集体を形成している場合には、該凝集体に関しては、凝集体としての粒径が測定されることとなる。粒径分布ピークの平均粒径μは、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定から得ることができ、本発明においては、次のような測定条件で測定したものである。
測定装置:動的光散乱法粒子径分布解析装置(大塚電子株式会社製、濃厚系粒径アナライザーFPAR1000)
測定温度:25℃
溶媒:水
上記式(1)は、第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1が第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2より大きいことを示すものである。すなわち、粒径分布測定チャートにおいて、第1の粒径分布ピークが第2の粒径分布ピークより、粒径の大きい側に位置することを意味する。また、本発明においてはこれら第1の粒径分布ピークおよび第2の粒径分布ピークは、離間していることが好ましい。「離間」しているとは、2つのピークが十分に離れていることを意味するが、裾野付近において重複することを制限するものではない。より好ましくは、第1の粒径分布ピークおよび第2の粒径分布ピークは、下記式(2)の関係を満足することが好ましい。
μ1−μ2>2σ1+2σ2 (2)
[式(2)中、σ1、σ2は、それぞれ第1の粒径分布ピーク、第2の粒径分布ピークの標準偏差を表す。]
上記式(2)は、平均粒径の差(μ1−μ2)が、2×(第1の粒径分布ピークの標準偏差σ1)と2×(第2の粒径分布ピークの標準偏差σ2)との和より大きいことを意味するものである。当該式(2)の意味するところにつき、以下詳細に説明する。
ある分布ピークが正規分布であるとみなせるとき、当該分布ピークの平均をa、標準偏差をbとすると、区間(a−2b,a+2b)に入る確率は0.954であることが知られている。これを本発明に係る導電性固体の粒子および/またはその凝集体の場合に当てはめれば、第1の粒径分布ピークを構成する粒子(および/または凝集体)の95.4%は、区間(μ1−2σ1,μ1+2σ1)の範囲に属することとなる。このことは、下限に関していえば、第1の粒径分布ピークは、実質的にμ1−2σ1未満の粒径を有する粒子(および/または凝集体)を含まないことを意味する。同様に、第2の粒径分布ピークを構成する粒子(および/または凝集体)の95.4%は、区間(μ2−2σ2,μ2+2σ2)の範囲に属することとなる。このことは、上限に関していえば、第2の粒径分布ピークは、実質的にμ2+2σ2より大きい粒径を有する粒子(および/または凝集体)を含まないことを意味する。したがって、上記式(2)にいう、μ1−μ2>2σ1+2σ2とは、第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとが実質的に重なっておらず、十分に離間していることを意味する。
このように、本発明で用いられる分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、好ましくは十分に離間した2つの粒径分布ピークを有するものである。一般的に、粒子の混合においては、粒子径の大小の比が大きいほど粒子で占める空間の充填率は向上する。本発明はこれを利用したものであり、好ましくは粒径比が十分に大きい、平均粒径が異なる少なくとも2種の粒子群を用いているため、得られる導電性固体層中の粒子(および/または凝集体)の充填率が向上し、結果、導電性固体層の密度が上昇し、電解コンデンサのESRの低減が達成される。
また、第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、第2の粒径分布ピークにおける最大散乱強度より大きいことが好ましい。ここで、「最大散乱強度」とは、粒径分布ピークの頂点における散乱強度である。散乱強度は、粒子数および粒子径に依存し、粒子数および/または粒子径が大きいほど大きい。概して、粒子径が大きい粒子と粒子径が小さい粒子とを混合する場合、粒子径が大きい粒子の数を多くした方が空間充填率は向上する。したがって、第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、第2の粒径分布ピークにおける最大散乱強度より大きくすることにより、導電性固体層の密度が上昇するため、電解コンデンサのESRの低減を図ることができる。また、陽極体表面の上に形成される導電性固体層の厚みをより大きくすることができるため、ESRの低減に寄与する。第2の粒径分布ピークにおける最大散乱強度に対して、第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることがより好ましい。
ここで、第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1は、陽極体表面の孔の平均孔径と同じか、またはそれより大きいことが好ましい。これにより、従来と比較して大きい粒径を有する粒子を用いているので、誘電体皮膜上に配置された導電性固体粒子および/またはその凝集体同士の接触点が少なくなるため、陰極の導電性が向上し、ESRを低くすることが可能となる。なお、従来の電解コンデンサにおいては、このような孔の中にも導電性を付与することを目的として、当該孔内に入り得るサイズの導電性固体粒子のみを用いるものであった。なお、陽極体表面の孔とは、後述するように、陽極体を焼結体から形成する場合の該焼結体が有する孔(以下、焼結体空孔とも称する)と、陽極体をアルミニウム箔等から形成する場合のエッチング処理により生じるエッチング孔とを含むものである。また、本明細書中において、焼結体空孔の平均孔径とは、水銀圧入法により測定された平均細孔径を意味し、エッチング孔の平均孔径とは、任意の場所におけるSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて測定された孔径の平均値を意味する。
また、次の点からも、第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1を、上記孔の平均孔径と同じか、またはそれより大きくすることが好ましい。陽極体がタンタル粒子、ニオブ粒子等の焼結体から形成される場合には、該焼結体表面には多数の空孔が存在し、空孔内の内表面に沿って誘電体皮膜が形成されている。そのため、導電性固体層を形成する面には、内表面に沿って誘電体皮膜が形成された多数の空孔が形成されている。また、陽極体としてアルミニウム箔等の陽極箔を用いた場合には、表面積増加のためにエッチング処理がなされてエッチング孔が形成され、そのエッチング孔の内表面に沿って誘電体皮膜が形成されている。そのため、導電性固体層を形成する面には、内表面に沿って誘電体皮膜が形成された多数のエッチング孔が形成されている。第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1を、上記焼結体空孔またはエッチング孔の平均孔径と同じか、またはそれよりも大きくすることにより、第1の粒径分布ピークを形成する導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、これらの空孔内に入り込めないため、該空孔内を電解液や上記第2の粒径分布を構成する粒子等の粒径のより小さい粒子および/またはその凝集体で満たすことが可能となる。空孔内を第1の粒径分布ピークを形成する粒子および/またはその凝集体ではなく、電解液や粒径のより小さい粒子および/またはその凝集体で充填することにより、静電容量をより大きくすることができる。また、電解液を充填した場合には、さらに漏れ電流を小さくすることができる。より具体的には、焼結体空孔の平均孔径は概して0.1〜2μm程度であり、エッチング孔の平均孔径は概して0.1〜0.4μm程度であることから、第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1は、これより大きくすることが好ましく、より好ましくは0.4μm以上である。なお、焼結体空孔およびエッチング孔の幅がこれより小さい場合には、第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1は、該孔の幅に応じて、より小さくすることができる。平均粒径μ1の上限に特に制限はないが、後述する導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体の安定性および含浸性を考慮すると、100μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。
第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、上記孔の平均孔径より小さいことが好ましい。より具体的には、上述のように、焼結体空孔の平均孔径は概して0.1〜2μm程度であり、エッチング孔の平均孔径は概して0.1〜0.4μm程度であることから、第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、これより小さくすることが好ましく、より好ましくは0.1μm未満である。なお、焼結体空孔およびエッチング孔の平均孔径がこれより小さい場合には、第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、該孔の幅に応じて、より小さくすることができる。第2の粒径分布ピークを形成する導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、これらの空孔内に入り込むことが可能であり、これにより電解コンデンサの静電容量が向上する。第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2の下限は特に制限されるものではなく、該平均粒径が小さいほど電解コンデンサの静電容量は向上し得るが、誘電体皮膜の欠陥部に導電性固体の粒子および/またはその凝集体が入り込まないことが好ましいことから、0.01μm以上であることが好ましく、0.02μm以上であることがより好ましい。導電性固体の粒子および/またはその凝集体の粒径を誘電体皮膜の欠陥部に入り込まない大きさとし、電解液を含浸して該欠陥部に電解液を入り込ませて、欠陥部の修復を行なわせることにより、高耐電圧で低漏れ電流の電解コンデンサを提供することが可能となる。ただし、焼結体空孔およびエッチング孔の平均孔径は、今後高容量化に伴って、より小さい方向にシフトしていくと考えられ、上記導電性固体の粒子および/または凝集体の粒径分布ピークもそれに合わせていくことは当然である。
さらに、上記分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、上記第1の粒径分布ピークと上記第2の粒径分布ピークとの間に、さらに少なくとも第3の粒径分布ピークおよび/または第4の粒径分布ピークを有することが好ましい。このような中程度の粒径を有する導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含ませることにより、第1の粒径分布ピークを形成する導電性固体の粒子および/またはその凝集体によって誘電体皮膜上に形成された導電性固体層内の隙間を埋めることが可能となり、このことは電解コンデンサのESR向上と静電容量の向上をもたらす。第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとの間に存在する粒径分布ピークの数は、1つであってもよく、2以上であってもよいが、上記導電性固体層内の隙間の大きさは、様々な大きさであり得る点を考慮すれば、2以上あることが好ましい。なお、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、複数の粒径分布ピークが観測される場合、それらのピークは完全に離間していてもよく、一部が重なっていてもよいが、上述のように、第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとは上記式(2)の関係を有していることが好ましい。
導電性固体の粒子および/またはその凝集体が、上記第1〜第4の粒径分布ピークを有する場合において、第1、第3および第4の粒径分布ピークの平均粒径は、それぞれ平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピークの平均粒径に対して3倍以上であることが好ましい。これにより、より大きい粒径を有する粒子の隙間に効率的に、より小さい粒径を有する粒子が入り込むことができ、電解コンデンサの静電容量をより効果的に向上させることができる。
上記のように、隣接する粒径分布ピークの平均粒径の比を3倍以上とするのが好ましい理由は、次のように説明できる。たとえば、直径が20である球状粒子が体心立方格子型に配列されている場合、その格子内に入り得る球状粒子Aの最大直径は14.64と計算される。一方、直径が20である4つの球状粒子を互いに接し、かつ正三角錘を構成するように配置した場合、該4つの球状粒子に囲まれる空間内に入り得る球状粒子Bの最大直径は4.5と計算される。よって、球状粒子Aの最大直径と球状粒子Bの最大直径との比は、14.64/4.5=3.3となる。そうすると、本発明に係る導電性固体層中において、第1の粒径分布ピークを構成する導電性固体層の粒子(および/または凝集体)の配列が体心立方格子型および正三角錘型の双方を採ることを考えた場合、これら双方の内部空間を充填し得る2種の粒子が存在することが好ましく、それらの粒子径比はおよそ3倍またはそれ以上であることが好ましいということがいえる。
また、上記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピーク(第3または第4の粒径分布ピーク)における最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上であることが好ましく、上記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径が3番目に大きい粒径分布ピーク(第4または第3の粒径分布ピーク)における最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上であることが好ましい。これにより、第1の粒径分布ピークの粒子の隙間に適正な量の小さい粒子が入り込むので、電解コンデンサのESRを低減できるとともに、電解液が効率的に含浸できる導電性固体層の隙間を形成することができる。たとえば、第3の粒径分布ピークにおける最大散乱強度と第4の粒径分布ピークにおける最大散乱強度との合計が、第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度に等しい場合、第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、第3の粒径分布ピークにおける最大散乱強度、第4の粒径分布ピークにおける最大散乱強度のそれぞれに対して2倍となる。しかし、第1の粒径分布ピークの平均粒径は、第3および第4の粒径分布ピークのそれより大きく、これに起因して散乱強度も大きくなることから、第3および第4の粒径分布ピークの粒子数より第1の粒径分布ピークの粒子数を多くするためには、少なくとも2倍以上の散乱強度が必要となる。
本発明に係る導電性固体層の形成に用いられる導電性固体としては、たとえば二酸化マンガン、TCNQ、導電性高分子等が挙げられるが、導電性高分子が好適に用いられる。導電性高分子の中でも、その電気伝導度の高さから、たとえばポリピロール、ポリチオフェンおよびこれらの誘導体等が好ましく用いられる。なかでも、ポリエチレンジオキシチオフェン(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン))は、非常に高い電気伝導度を有するため特に好ましい。
また、本発明に係るコンデンサ素子には、陰極の一部として電解液を含浸させてもよい。これにより、誘電体皮膜上に形成された導電性固体層の隙間ならびに、セパレータおよび対向陰極箔の表面にも導電性固体層が形成されている場合には、これらの導電性固体層の隙間に電解液が含浸される。このように、導電性固体層を形成するだけでなく電解液を含浸させることにより、電解液が誘電体皮膜の欠陥部に入り込んで、誘電体皮膜の修復性が向上し、漏れ電流をさらに低くすることができ、さらにはESRを低減することができる。
電解液としては従来公知のものを採用することができるが、非水系溶媒と有機塩とを含むものであることが好ましい。ここで、有機塩とは、塩を構成する塩基、酸の少なくとも一方が有機物である塩を意味する。なかでも、高信頼性と低比抵抗とを兼ね備えていることから、非水系溶媒としては、γブチロラクトンもしくはスルホラン、またはこれらの混合物が好ましく、有機塩としては、有機アミン塩であることが好ましい。ここで、有機アミン塩とは、有機アミンと有機または無機酸との塩を意味する。有機アミン塩のなかでも有機アミンと有機酸との塩が好ましく用いられ、そのようなものとしては、たとえばボロジサリチル酸トリエチルアミン、フタル酸エチルジメチルアミン、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸モノ1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、またはこれらの混合物などを挙げることができる。
非水系溶媒中の有機塩の濃度は、特に制限されるものではなく、通常採用されている濃度を適宜採用することができるが、たとえば5〜50質量%とすることができる。
<電解コンデンサの製造方法>
次に本発明の電解コンデンサの製造方法について説明する。ここでは、巻回型の電解コンデンサを例に挙げて説明するが、他の構造の電解コンデンサについても同様である。
(分散体含浸工程)
本発明の電解コンデンサの製造方法においては、まず、上記した誘電体皮膜が形成された陽極箔と対向陰極箔とがセパレータを介して巻回されてなるコンデンサ素子に、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を含浸させる。
導電性固体については上記したとおりである。導電性固体を分散させる溶媒としては、特に制限されるものではなく、水のほか、各種有機溶媒を用いることができる。また、水とその他の溶媒との混合溶媒であってもよい。取り扱い性や導電性固体の分散性等を考慮すると、水であることが好ましい。
ここで、分散体を調製する方法としては、特に制限されないが、たとえば(1)溶媒に導電性高分子等の導電性固体を分散させて調製する方法、(2)分散体を構成する溶媒中で、導電性高分子の前駆体であるモノマーを重合して導電性高分子を合成し、導電性高分子を含む分散体を得る方法、などを挙げることができる。(1)の方法の具体例としては、たとえば単一の粒径分布ピークを有する2種以上の導電性高分子粒子を溶媒に分散させる方法が挙げられる。この際、当該導電性高分子粒子の粒径分布ピークは、上記したような平均粒径を有するものであることが好ましい。また、(2)の方法の場合、重合反応を行なった後、未反応のモノマーや不純物等を除去する精製工程を設けることが好ましい。
当該分散体の導電性固体の濃度は、特に限定されるものではないが、たとえば1〜50質量%である。導電性固体の濃度が1質量%未満である場合、十分な導電性固体層が形成されず、特性不良をもたらす虞があり、50質量%より高い場合にも、適切に導電性固体層が形成されず、耐電圧低下等の特性不良をもたらす虞がある。適切に導電性固体層が形成され、好ましいコンデンサ特性を発現させるためには、当該分散体の導電性固体の濃度は、3〜20質量%の範囲であることが特に好ましい。
当該分散体含浸工程において、上記巻回型のコンデンサ素子を、上記分散体に含浸させるが、含浸させる方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法が用いられる。なかでも、操作が比較的容易であることから、容器に収容された分散体にコンデンサ素子を浸漬させる方法が好ましく用いられる。浸漬時間は、コンデンサ素子のサイズにもよるが、たとえば数秒〜数時間、好ましくは1〜30分とすることができる。また、浸漬温度は、特に制限されないが、たとえば0〜80℃、好ましくは10〜40℃とすることができる。なお、当該分散体含浸工程は、含浸の促進、含浸時間の短縮を目的として、高減圧下、たとえば30〜100kPa、好ましくは80〜100kPaで行なうことが好ましい。さらに含浸を促進させるために、もしくは分散体の分散状態を均一に保つために、浸漬させながら、超音波処理を施してもよい。
(乾燥工程)
続く工程において、上記含浸によって、導電性固体および溶媒が付着したコンデンサ素子を乾燥し、当該溶媒を蒸発させて、誘電体皮膜の表面に導電性固体層を形成する。この際、誘電体皮膜の表面だけでなく、セパレータの表面および対向陰極箔の表面にも導電性固体層が形成されるのが通常である。このような上記分散体含浸工程および本工程を含む本発明の電解コンデンサの製造方法によれば、誘電体皮膜に損傷を与えることなく導電性固体層を形成することができる。さらに、上記分散体含浸工程および本工程を含む本発明の電解コンデンサの製造方法によれば、前駆体モノマーを含有するする溶液中にコンデンサ素子を浸漬し、化学酸化重合等により重合して誘電体皮膜上に導電性高分子層を形成する従来法において必要であった重合反応後の洗浄工程を必要としないため、電解コンデンサの製造時間、製造工程数の低減が達成される。
本工程において、コンデンサ素子に付着した溶媒を乾燥させるが、乾燥方法としては、乾燥炉を用いた乾燥等の従来公知の乾燥手段を用いることができる。また乾燥温度は、たとえば80〜300℃とすることができる。溶媒が水である場合、沸点以上の温度である100〜200℃であることが好ましい。
上記分散体含浸工程および乾燥工程は、必要に応じて複数回繰り返されてもよい。これらの工程を複数回行なうことにより、導電性固体層による誘電体皮膜表面の被覆率、すなわち誘電体皮膜表面のうち導電性固体層で被覆されている割合が増大し、固体容量出現率を高くすることができ、したがって長寿命の電解コンデンサを得ることができる。ここで、「固体容量出現率」とは、後述する電解液を含浸させる前の静電容量と、電解液を含浸させた後の静電容量との比、あるいは、電解液を含浸させた電解コンデンサ完成品から電解液を除去して測定した静電容量と、当該電解液を含浸させた電解コンデンサ完成品の静電容量との比を意味する。
上述のようにして形成された導電性固体層による誘電体皮膜表面の被覆率は、たとえば5〜100%である。なお、当該被覆率は、上記固体容量出現率から推定される値である。すなわち、固体容量出現率は当該被覆率をそのまま反映した値とみなすことができるため、測定により得られた固体容量出現率の値を被覆率とするものである。本発明の電解コンデンサの製造方法によれば、当該被覆率を5〜100%の範囲に制御することができ、たとえば80〜100%程度の高い被覆率で導電性固体層を形成することも可能である。このような高い被覆率を有する導電性固体層を形成することにより、長寿命の電解コンデンサを提供することが可能となる。なお、一般的には、固体容量出現率が高くなる、すなわち導電性固体層による被覆率が高くなると、誘電体皮膜の修復性が低下するが、電解液を含浸させることにより、誘電体皮膜の修復性を改善させることが可能である。
(電解液含浸工程)
続く工程において、上記導電性固体層が形成されたコンデンサ素子に電解液を含浸させる。電解液の構成については上記したとおりである。電解液を含浸させる方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法が用いられる。なかでも、操作が比較的容易であることから、容器に収容された電解液にコンデンサ素子を浸漬させる方法が好ましく用いられる。浸漬時間は、コンデンサ素子のサイズにもよるが、たとえば1秒〜数時間、好ましくは1秒〜5分とすることができる。また、浸漬温度は、特に制限されないが、たとえば0〜80℃、好ましくは10〜40℃とすることができる。なお、当該分散体含浸工程は、含浸の促進、含浸時間の短縮を目的として、高減圧下、たとえば30〜100kPaで行なうことが好ましい。
以上の工程を経た後、図2に示すように、導電性固体層が形成され、電解液が含浸されたコンデンサ素子7を有底筒状のアルミニウム製ケース8に収納し、その開口部にゴムパッキング9を装着するとともに絞り加工およびカーリング加工を施した後、定格電圧を印加しながら、たとえば約125℃で約1時間エージング処理を行なうことにより、電解コンデンサが完成する。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(1)導電性固体分散体の調製
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸(分子量;約150000)とをイオン交換水に溶かした溶液を20℃で混合した。得られた混合溶液を20℃に保ち、攪拌しながら、イオン交換水に溶かした過硫酸アンモニウムおよび硫酸第二鉄の酸化触媒溶液を添加し、3時間攪拌して反応させた。次に、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび酸化触媒を除去して約1.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)を含む溶液を得た。そして、この溶液にイミダゾールを均一に分散させて導電性固体分散体を得た。当該分散体を上記した測定方法により動的レーザ光散乱法による粒径分布測定した結果を図3に示す。図3に示されるように、導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、離間した粒径分布ピークを4つ有しており、それらの平均粒径は、それぞれ22.4、138.1、547.4、7427.8nmである。また、これら4つの粒径分布ピークの標準偏差は、平均粒径の小さい方から、1.8、22.1、123.9、2820.7であった。
(2)電解コンデンサの作製
誘電体皮膜形成のための化成電圧(V)が表1のとおりであり、完成寸法(アルミニウム製ケースに収納した状態での電解コンデンサの外形寸法)がφ6.3mm×H6.0mmとなるような、定格電圧16V−公称容量68μFのアルミニウム巻回型コンデンサ素子を、上記導電性固体分散体に25℃で10分間、89kPaの高真空下で浸漬し、当該分散体を誘電体皮膜に付着させた。なお、誘電体皮膜上に形成された孔の平均孔径は、SEMで確認したところ、およそ0.1〜0.4μmであった。浸漬させている間、超音波処理を行なった(分散体含浸工程)。次に、コンデンサ素子を125℃の乾燥炉に入れ、30分保持することにより、水を蒸発させ、導電性固体層を形成した(乾燥工程)。当該分散体含浸工程および乾燥工程をトータル3回繰り返した。ついで、導電性固体層が形成された当該コンデンサ素子を、ボロジサリチル酸トリエチルアミン(表1においてAと称する)を18質量%含有するγブチロラクトン電解液に25℃で、10秒浸漬することにより、電解液を含浸させた(電解液含浸工程)。
ついで、アルミニウム製ケースに収納し、その開口部にゴムパッキングを装着するとともに絞り加工およびカーリング加工を施した後、表1に示される定格電圧の1.15倍の電圧を印加しながら、約125℃で約1時間エージング処理を行なうことにより、電解コンデンサを作製した。
当該電解コンデンサについて、静電容量、ESR、tanδ(損失角の正接)および漏れ電流(LC)を測定した。その結果を表1に示す。なお、静電容量は、120Hzでの静電容量(μF)であり、ESRは、100kHzでのESR(mΩ)であり、LCは、表1に示される定格電圧を印加してから30秒後のLC(μA)である。
<実施例2および3>
用いた巻回型コンデンサ素子の定格電圧および公称容量、完成寸法(φmm×Hmm)、化成電圧が表1に示されるとおりであること以外は、実施例1と同様の方法により電解コンデンサを作製した。これらの電解コンデンサについて、静電容量、ESR、tanδ(損失角の正接)および漏れ電流(LC)を測定した。その結果を表1に示す。
<比較例1〜3>
平均粒径が25nmである5〜100nmの範囲にわたる粒径分布ピークを1つ有するポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)粒子および溶媒としての水を含む分散体(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)の濃度2.35質量%)を用い、巻回型コンデンサ素子の定格電圧および公称容量、完成寸法(φmm×Hmm)、化成電圧が表1に示されるとおりであること以外は、実施例1と同様の方法により電解コンデンサを作製した。これらの電解コンデンサについて、静電容量、ESR、tanδ(損失角の正接)および漏れ電流(LC)を測定した。その結果を表1に示す。なお、比較例1〜3では、エージング処理において、表1に示される定格電圧の1.15倍の電圧まで上昇させることができなかった。
Figure 0004911509
表1に示されるように、本発明の電解コンデンサは、ESRが大幅に改善されていることがわかる。また、本発明の電解コンデンサは、漏れ電流(LC)が比較例の電解コンデンサと比べて非常に小さい。これは、比較例では非常に細かい粒子(5〜100nm)が誘電体皮膜の欠陥部に入り込んだため、エージング処理において規定電圧まで上昇させることができず、これにより誘電体皮膜の修復作用が十分に働いていないことに起因する。誘電体皮膜の修復作用が十分でないのは、導電性固体の粒径が小さく、アルミニウム箔のエッチング孔が当該導電性固体粒子で充填されてしまい、電解液が入り込む余地がないためと考えられる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明に係る巻回型のコンデンサ素子の一例を示す概略図である。 本発明の電解コンデンサの一例を示す断面図である。 実施例1の導電性固体分散体について動的レーザ光散乱法による粒径分布測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
1 陽極箔、2 対向陰極箔、3 セパレータ、4 巻き止めテープ、51,52 リード線、61,62 リードタブ、7 コンデンサ素子、8 アルミニウム製ケース、9 ゴムパッキング。

Claims (13)

  1. 表面に複数の孔を有する陽極体と、該陽極体の表面に形成された誘電体皮膜と、該誘電体皮膜上に形成された陰極体とを有するコンデンサ素子を備えた電解コンデンサであって、
    前記陰極体は、導電性固体層を含有し、
    前記導電性固体層は、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を用いて形成される、前記導電性固体の粒子および/またはその凝集体を含む層であり、
    前記分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、下記式(1)を満足する第1の粒径分布ピークと第2の粒径分布ピークとを有し、
    前記第1の粒径分布ピークの平均粒径μ1は、前記孔の平均孔径と同じか、またはそれより大きく、前記第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、前記孔の平均孔径より小さいことを特徴とする電解コンデンサ。
    μ1>μ2 (1)
    [式(1)中、μ1、μ2は、それぞれ第1の粒径分布ピーク、第2の粒径分布ピークの平均粒径を表す。]
  2. 前記陰極体は電解液を含む請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記第2の粒径分布ピークの平均粒径μ2は、0.01μm以上である請求項1または2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、前記第2の粒径分布ピークにおける最大散乱強度より大きいことを特徴とする、請求項1〜3に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記分散体に含有される導電性固体の粒子および/またはその凝集体は、動的レーザ光散乱法による粒径分布測定において、前記第1の粒径分布ピークと前記第2の粒径分布ピークとの間に、さらに第3の粒径分布ピークおよび第4の粒径分布ピークを有する、請求項1〜に記載の電解コンデンサ。
  6. 前記第1、第3および第4の粒径分布ピークの平均粒径は、それぞれ平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピークの平均粒径に対して3倍以上である、請求項に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径のより小さい隣接する粒径分布ピークにおける最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上である、請求項またはに記載の電解コンデンサ。
  8. 前記第1の粒径分布ピークにおける最大散乱強度は、平均粒径が3番目に大きい粒径分布ピークにおける最大散乱強度に対して少なくとも2倍以上である、請求項のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  9. 前記導電性固体は、導電性高分子を含む、請求項1〜のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  10. 前記導電性高分子は、ポリピロール、ポリチオフェンおよびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項に記載の電解コンデンサ。
  11. 前記コンデンサ素子は、表面に誘電体皮膜が形成された金属箔からなる陽極体と、対向陰極箔とをセパレータを介して巻回した巻回素子を含み、
    前記電解液は、非水系溶媒と有機塩とを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  12. 前記非水系溶媒は、γ−ブチロラクトンおよびスルホランから選択される少なくとも1種であり、
    前記有機塩は、有機アミンを含む、請求項11に記載の電解コンデンサ。
  13. 表面に誘電体皮膜が形成された金属箔からなる陽極体と、対向陰極箔とをセパレータを介して巻回した巻回素子を含むコンデンサ素子に、導電性固体の粒子および/またはその凝集体と溶媒とを含む分散体を含浸させる分散体含浸工程と、
    前記分散体含浸工程の後、前記溶媒を蒸発させて、前記誘電体皮膜の表面に導電性固体層を形成する乾燥工程と、
    前記導電性固体層の隙間に、電解液を含浸させる電解液含浸工程と、を含む、請求項11〜12のいずれかに記載の電解コンデンサの製造方法。
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