JP4906951B2 - サーマルヘッド - Google Patents
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Description
そこで、図1に、従来のライン型サーマルヘッドについて、その概略構成を示す。
発熱体素子21乃至22nのそれぞれには、個別電極が接続されるのとは反対側に、駆動電極31乃至32nがそれぞれ設けられている。
発熱体駆動用集積回路装置(以下、駆動用ICという。)4及び5が、基板上に取り付けられ、駆動用IC4及び5に設けられた駆動用端子と、駆動電極31乃至32nとの間は、それぞれ導体パターンで接続されている。
さらに、サーマルヘッド単体におけるコスト構成を見た場合、発熱体駆動用ICのコストが構成比率的に一番大きく、発熱体駆動用ICの削減が可能となれば、サーマルヘッド、惹いてはサーマルプリンタを安価で提供することができる。しかし、印字精度の向上による発熱体素子数の増加に伴って、駆動用ICも増加しなければならないが、この増加は、サーマルヘッドの生産コストを増加するものである。
さらに、前記制御回路は、パッケージに収納され、前記出力端子が、前記パッケージの表面に設けられており、前記パッケージは、該パッケージの長手方向の中心線が前記発熱体素子の列線に対して角度を有し、前記出力端子の各々は、各発熱体素子に接続された前記導電体とボンディングワイヤで接続されるか、又は異なる前記群に含まれる各一つの発熱体素子に接続された2つの導電体とボンディングワイヤで接続される。
図2に、本実施形態によるサーマルヘッドの概略構成を示している。2n個の発熱体素子21乃至22nが、絶縁基板上で一列に配置され、各発熱体素子は、個別電極11乃至12nと駆動電極31乃至32nとに接続されて通電されるライン型サーマルヘッドであるところは、図1に示されたライン型サーマルヘッドと同様である。図2において、同様の構成には、同じ符号を付した。
(a)従来のサーマルヘッドでは、共通電極が、発熱体素子列に平行して一体的に形成されていたのに対し、本実施形態のサーマルヘッドの共通電極は、複数に分割され、発熱体素子列の中央部で、又は複数に分割された部分で分けて、各発熱体素子に接続されている。
(b) 発熱体駆動用ICに設けられた駆動端子の一つの端子で駆動できる発熱体素子を2個としている。
(c) 共通電極、個別電極及び導体パターンを基板上の単一層で形成している。
共通電極1−1に設けられた個別電極21乃至2nが、発熱体素子11乃至1nにそれぞれ接続され、共通電極1−2に設けられた個別電極1n+1乃至12nが、発熱体素子21乃至22nにそれぞれ接続されており、発熱体素子のn個ずつを分けて、2つの共通電極でそれぞれのグループに電圧を供給できる。
また、発熱体素子2n+1乃至22nに設けられた駆動電極3n+1乃至32nと、駆動用ICパッケージ6に備えられた駆動端子63との間には、導体パターン62がそれぞれを接続するように形成されている。
このような導体パターンの接続構成とすることにより、2n個の発熱体素子からなる素子列を、n個毎の2つの素子列に分けて発熱駆動することができる。そのため、発熱体素子列を駆動する駆動用ICパッケージ6が一つで済む。そして、共通電極1−1及び1−2と、発熱体素子21乃至22nと、導体パターン61及び62とを、基板の片側同一面上において、多層とすることなく単一層で形成することができる。
ここで、発熱体素子21乃至22nで形成する一列によって、1ラインを印字するものと考える。そうすると、発熱体素子21乃至22nを2グループに分け、一つの駆動用ICで各発熱体素子を駆動しようとするには、1ラインを印字できるように、発熱体素子列の駆動タイミングを考慮した回路構成とする必要がある。
図3において、図2と同様の部分には、同じ符号を付した。ただ、共通電極1−1及び1−2に対して、電圧供給端子COM1及びCOM2とした。同図で見て、駆動端子63より下の部分が、駆動用ICの主要回路を形成している。
シフトレジスタ回路9は、データ入力同期クロック信号CLKに応じて、発熱体素子の1グループ分のデータを1ビットずつシフトしながら入力できる。データ入力信号Diは、レジスタSn側から入力され、順次レジスタS1までシフトして1グループ分のデータをレジストする。
このように構成された回路の動作について、図4のタイムチャートを参照して説明する。
先ず、データD1に対して、シフトレジスタ回路9では、同期クロック信号CLK毎に、データD1内の1発熱体素子駆動データ毎に、レジスタSnからS1へ入力された順にシフトしながらレジストする。
データD1に対応するラッチレジスタ回路8のラッチデータが、発熱体素子21乃至2nを駆動し終わった時点では、データD2内の全てのデータは、シフトレジスタ回路9に入力されているので、ラッチ信号LATをラッチレジスタ回路8に供給し、シフトレジスタ回路9のデータをラッチレジスタ回路8に取り込みラッチする。
これまでは、サーマルヘッドを構成する発熱体素子列を2グループとし、共通電極を2分割した具体例で説明してきたが、必ずしもこれに限定されるものでなく、発熱体素子数に応じて多数分割としてもよい。
従来のサーマルヘッドでは、駆動用ICが4つ必要であったが、この4分割の例では、駆動用IC10及び11の2つで済み、個数を削減できる。そして、共通電極の数が増えても、図5に示されるように、基板面上で、並列配置することができ、発熱体素子列や導体パターンを、一層で同一平面上に形成することができる。
駆動用IC15乃至18の同期を取るため、同期クロック信号CLKが全てのICのクロック入力端子CKに入力される。そして、入力データDiは、各ICのデータ入力端子Diに入力される。
また、図7の例では、駆動用IC15乃至18の入力端子Diには、それぞれ独立してデータDi0、Di1、Di2、Di3が供給され、各々のシフトレジスタ回路に並列的に入力される。
本実施形態によれば、配線等が多層となることがなく、一層で形成できるので、サーマルヘッドの小型化を図ることができる。しかし、さらにサーマルヘッドの小型化を図るには、基板上での駆動用ICの配置を工夫することにより、用意する基板の面積をより小さくすることが考えられる。その具体例を、図9に示した。
一般的に用いられる発熱体駆動用ICパッケージ6は、長方体であることが多い。図2に示されるように、パッケージ6の長辺を発熱体素子列に平行に配置すると、駆動端子63に接続される導体パターン61を短くすることができる。しかし、同じく駆動端子63に接続される導体パターン62は、導体パターン61との重なりを考慮すると、図示のように迂回する配線となる。
このようにICパッケージ6を発熱体素子列に対し傾けて配置すると、幅d1に相当する幅d2は、cosθ×(a2+b2)1/2 となる。
これにより、導体パターンの設計余裕度が大きくなるとともに、サーマルヘッドの小型化が実現可能となる。
図10では、(a)と(b)において、二通りの接続形態を示している。同図中で、図2と同様の部分には、同じ符号を付し、一部を拡大して示した。
図2でも示されているように、本実施形態においては、導体パターン61及び62が交差しないように、導体パターン61及び62を基板上で引き回したことから、基本的に、発熱体素子グループ21乃至2nと発熱体素子グループ2n+1乃至22nとは、配線上では互いにシンメトリの関係となっている。そのため、発熱体素子グループ2n+1乃至22nへ通電するときの入力データは、発熱体素子グループ21乃至2nに転送するデータイメージに対し、左右反転した(鏡像変換)形態によって、データを入力する必要がある。
2 発熱体素子
3 発熱体個別電極
4〜6、10〜18 発熱体駆動用ICパッケージ
61、62 導体パターン
63 駆動端子
64、66 接続パッド
65、67 ボンディングワイヤ
7 発熱体駆動回路
8 ラッチ回路
9、19 シフトレジスタ回路
Claims (1)
- 絶縁基板上に列状に配置された複数の発熱体素子と、前記絶縁基板上に配置され、前記発熱体素子の各々の一端が接続されており、前記発熱体素子を同数の2つの群に分けて該群毎に給電する2つの共通電極と、前記発熱体素子を駆動する入力データに応じて、前記群毎に、前記発熱体素子の各々の他端に通電信号を供給する複数の出力端子を有する制御回路と、前記出力端子と前記他端とを接続する導電体とを有し、
前記制御回路は、パッケージに収納され、前記出力端子が、前記パッケージの表面に設けられ、さらに、前記パッケージは、該パッケージの長手方向の中心線が前記発熱体素子の列線に対して角度を有し、
前記制御回路は、前記群に対応する発熱体素子駆動データを入力とするシフトレジスタ回路を含んでおり、該シフトレジスタ回路へのデータ入力方向を切り換えることにより、
前記群毎に、前記通電信号パターンを変更すること、または、
前記制御回路は、前記群に対応する発熱体素子駆動データを一時的にラッチするラッチレジスタ回路を含んでおり、該ラッチレジスタ回路への前記データの読み込むとき、又は該ラッチレジスタ回路からラッチした前記データを読み出すとき、前記群毎に、前記通電信号パターンを変更すること
を特徴とするサーマルヘッド。
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