JP4894403B2 - シアン含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明はシアン含有水の処理方法及び装置に関する。
めっき工場、製錬所、コークス製造工場などの産業施設から排出されるシアン含有排水の処理方法として、現在最も広く適用されている方法は、アルカリ塩素法である(特開2001−269674号)。この方法は、塩素源、例えば、一般的な工業薬品である次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)をアルカリ性下にシアン含有排水に添加して排水中のシアンを酸化処理する方法であり、NaOCl等の塩素源の必要添加量をORP(酸化還元電位)値に基いて容易に制御することができるため、最も実用的な処理法とされている。
このアルカリ塩素法は、より具体的には、以下に示すようなpH及びORP制御値における2段階の反応でシアン化合物を酸化分解するものである。
一段目の反応:pH10以上,ORP制御値300〜350mV
NaCN+NaOCl→NaCNO+NaCl …(1)
二段目の反応:pH7〜8,ORP制御値600〜650mV
2NaCNO+3NaOCl+HO→N+3NaCl+2NaHCO …(2)
シアン含有廃水の別の処理方法として、廃水中に2価の銅塩及び還元剤を添加し、難溶性の塩を生成させ、これを分離する、全シアン法と称される方法がある(特公平2−48315号)。
特開2001−269674号 特公平2−48315号
シアン含有ガスの冷却や洗浄で発生するシアン含有水(コークス製造工場排水、排煙脱硫排水、化学工場排水など)は難分解性シアン錯塩やシアン化合物生成の原因となる有機窒素化合物、アルデヒド、オキシ酸などの有機物を含むと考えられるため、上記従来の処理方法単独ではシアンを十分に除去することが困難である。
即ち、これらのシアン含有廃水をアルカリ塩素法で処理する場合、遊離シアンや亜鉛、銅、カドミウム等の易分解性シアン錯塩などは分解できるが、鉄、ニッケル、銀などの難分解性シアン錯塩を分解することは困難である。また、酸化分解処理によってシアン生成の前駆物質が増加する。このようなことから、アルカリ塩素法では難分解性のシアン化合物を含む排水については十分にシアン除去できない。
また、特公平2−48315号のシアン含有廃水の処理方法(全シアン法)によって上記排水を処理する場合、シアンを十分に低濃度にまで除去することはできない。
本発明は、難分解性シアン化合物を含むシアン含有水であっても、シアンを十分に低濃度にまで除去することができるシアン含有水の処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
請求項1のシアン含有水の処理方法は、シアン化合物を含有する被処理水に、2価の銅塩および還元剤を添加して難溶性塩を生成させて分離する分離工程と、該分離工程の処理水に、pH11.5〜12.5のアルカリ性条件下に塩素源を添加して該処理水中のシアン化合物を酸化する酸化工程と、該酸化工程の処理水を固液分離する固液分離工程と、該固液分離工程の分離汚泥を前記被処理水に添加する汚泥返送工程とを有することを特徴とするものである。
請求項2のシアン含有水の処理方法は、請求項1において、還元剤が2価の銅塩を1価の銅塩に還元するものであることを特徴とする
求項のシアン含有水の処理方法は、請求項1又は2において、被処理水がシアン含有ガスの冷却及び/又は洗浄で発生する廃水であることを特徴とするものである。
請求項のシアン含有水の処理装置は、シアン化合物を含有する被処理水に、2価の銅塩および還元剤を添加して難溶性塩を生成させる難溶性塩生成手段と、生成した難溶性塩を分離する分離手段と、該分離手段からの処理水中のシアン化合物を酸化するために該処理水に、pH11.5〜12.5のアルカリ性条件下にて塩素源を添加して該処理水中のシアン化合物を酸化する酸化手段と、該酸化手段からの処理水を固液分離する固液分離手段と、該固液分離手段の分離汚泥を前記被処理水に添加する汚泥返送手段とを有することを特徴とするものである。
請求項のシアン含有水の処理装置は、請求項において、還元剤が2価の銅塩を1価の銅塩に還元するものであることを特徴とするものである
求項のシアン含有水の処理装置は、請求項4又は5において、被処理水がシアン含有ガスの冷却及び/又は洗浄で発生する廃水であることを特徴とするものである。
本発明では、シアン含有水にまず硫酸銅などの2価の銅塩と、亜硫酸塩などの還元剤とを添加して第1銅シアン化合物などの難溶性塩を生成させ、これを分離する。この処理水にアルカリ性下に塩素源を添加して反応させる。これにより、処理水中に残存する有機物、反応中間体、金属のシアン錯体、シアンイオンなどが酸化分解され、シアン濃度が十分に低い処理水が得られる。
以下に本発明のシアン含有水の処理方法及び装置について詳細に説明する。
[シアン含有水]
本発明において、処理対象となるシアン含有水としては、製鉄所、製錬所、コークス製造工場などの産業施設から排出される廃水、特にシアン含有ガスの冷却や洗浄によって発生する廃水などが例示される。これらの廃水は、シアンを金属のシアン錯体例えば、Ni,Ag,Fe,Cu,Zn,Cd等の金属のシアン錯体として含有するシアン含有排水であるが、本発明は、特に、難分解性のNi,Agのシアン錯体、即ち、NaNi(CN),NaAg(CN)やこれらのカリウム塩を含むシアン含有排水に有効である。
[難溶性塩の生成及び分離工程]
本発明では、上記シアン含有水にまず2価の銅塩及び還元剤を添加して難溶性塩を生成させ、これを分離する。銅塩としては、水溶性の硫酸銅(II)、塩化銅(II)、硝酸銅(II)などの2価の銅塩が利用可能である。
還元剤は2価の銅イオンを1価に還元できる還元剤であり、例えば亜硫酸塩、重亜硫酸塩、鉄塩(II)、ヒドラジンなどいずれでもよいが、汚泥発生量の低減及び入手の容易性の点から亜硫酸塩、重亜硫酸塩が推奨される。
一般に硫酸銅などの2価の銅塩に亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硫酸鉄(II)、ヒドラジンなどの各種還元剤を添加してpH2〜11としても、見かけ上1価の銅イオンの生成は見られないが、シアン含有水に2価の銅塩と還元剤を添加すると、1価の銅のシアン化合物が難溶性塩となって沈殿する。
上記の反応は下式に示す3種類に代表される。
Cu+CN→CuCN …(3)
4Cu+Zn(CN) 2−→4CuCN+Zn2+ …(4)
Cu+Ag(CN) →CuAg(CN) …(5)
このうち(3)式は遊離シアンの反応、(4)式は前記易分解性のシアン錯塩の反応、(5)式は難分解性のシアン錯塩の反応である。
反応系に添加する2価の銅塩の量は、好ましくは廃水中のシアンとの反応当量以上であり、原則的には上記(3)〜(5)式における反応当量でよいが、廃水中のシアン濃度の変動に対処するため、ならびに反応促進のためには廃水中のシアン濃度の2〜5倍量が特に好ましい。
還元剤の量は2価の銅イオンを1価に還元するための理論量及び溶存酸素等によって消費される量の合計量又はそれ以上である。銅塩及び還元剤がすでに廃水中に存在する場合は不足分を添加すればよい。銅塩及び還元剤を添加する場合は同時に添加するのが好ましいが、前後に別けて別々に添加してもよい。
シアン含有水に銅塩及び還元剤を添加して第1銅シアン化合物を生成させるためのpHは好ましくは2〜9.5特に好ましくは7〜9.5である。
以上が難溶性塩の生成及び分離工程である。この工程は、全シアン法と称されるプロセスである。
[アルカリ塩素法による酸化工程]
本発明においては、このようにシアン含有水に銅塩及び還元剤を添加して難溶性塩を生成させた後、これを沈降分離、濾過などにより固液分離した後、この処理水(例えば上澄水や濾過水)をアルカリ性下に塩素源を添加して反応させるアルカリ塩素法を行って、さらに処理を行う。
このアルカリ塩素法により、上記処理水中に残存する、金属のシアン錯体及び共存するシアンイオンが酸化分解される。
好ましいアルカリ塩素法によるシアン化合物の分解反応式は、前記背景技術の欄に記載した公知のアルカリ塩素法と同様である。
なお、本発明で行うアルカリ塩素法による酸化工程での一段目の反応では、pH11.5〜12.5となるように必要に応じてNaOH,KOH等のアルカリを添加する。また、塩素源としてはNaOCl、さらし粉、塩素ガスなどを用いることができる。
本発明においては、このアルカリ塩素法による処理に際し、被処理水を40℃以上例えば40〜50℃程度に加温して、難分解性の金属のシアン錯体の分解性を高めるようにしてもよい。
この反応の終点、即ち、塩素源の添加を停止する点は、処理水系のORPが急上昇する点であるが、実際には塩素源の添加とORPの変化には若干の時間的遅れがあるため、ORPが300〜400mV、好ましくは300〜350mVになった時点で塩素源の注入を停止するのが好ましい。
このようにして前記(1)式による一段目の反応を終了した後は、好ましくはpH7〜8で二段目の反応を進行させる。好ましくは、この反応を前記(2)式によるORP値600〜650mVで制御することにより、シアンを窒素と重炭酸イオンにまで分解することができる。
以上がアルカリ塩素法による酸化工程である。
本発明では、このようにシアン含有水をまず全シアン法によって処理し、次いでアルカリ塩素法によって処理することにより、シアン濃度が例えば1mg/L以下の十分に低い処理水を得ることができる。
[シアン含有水処理装置の構成]
第1図は、本発明方法を実施するのに好適な装置の一例を示す系統図である。原水(被処理水)は、原水槽1から第1反応槽11に送られ、ここにおいて硫酸銅などの2価の銅塩と重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤とが添加され、撹拌機(図示略)によって撹拌される。
この第1反応槽11内の液は、次いで、第2反応槽12に送られ、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤が添加され、好ましくはpH2〜9.5特に7〜9.5程度とされる。
この第2反応槽には好ましくは緩速撹拌機が設けられており、液はゆっくりと撹拌される。
この液は、次いで凝集槽13に送られ、高分子凝集剤が添加され、凝集フロックが成長する。この凝集フロックを含む液は、次いで沈殿槽14へ送られ、沈降分離処理される。沈降した汚泥は、汚泥貯槽15へ送られる。これにより、シアン成分の多くが沈殿と共に系外に取り出される。
沈殿槽14の上澄水は、濾過原水槽16に一旦導入され、そこから濾過器17に送られて濾過処理され、1次処理水槽18に導入される。
以上がいわゆる全シアン法による難溶性塩の生成手段と分離手段である。
ここまでで除去できない有機シアン化合物と反応中間体等を次の第3反応槽以下のプロセス(酸化手段)に送り、アルカリ性で酸化剤を加え分解処理するアルカリ塩素法による処理を行うことで低濃度(好ましくは1mg/L未満)までシアンを処理する。
具体的には、上記の1次処理水槽18内の水は、アルカリ塩素法による処理のために第3反応槽20に送られ、次亜塩素酸ソーダなどの塩素源を添加すると共に、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を添加してpHを好ましくは10以上とする。なお、この実施の形態ではさらに塩化第2鉄(塩鉄)などの凝集剤を併せて添加する。この第3反応槽には好ましくは撹拌機が設けられている。この第3反応槽20内において前記(1)式に従った反応が進行し、シアン化合物が酸化分解される。
なお、この第1図では、液をアルカリ性とすることにより重金属の水酸化物を生成させ、沈殿槽22で固液分離する。
即ち、第3反応槽20内で液のpHを10以上とすることにより、銅やCd2+、Ni2+、Mn2+などの重金属が水酸化物として析出する。この析出フロックを含む液が第3反応槽20から凝集槽21内に送られ、高分子凝集剤が添加されて凝集フロックが成長した後、沈殿槽22へ送られる。この沈殿槽22で沈降した汚泥は第1反応槽11へ返送される。ここで発生した汚泥を第1反応槽に返送することで、銅を有効に利用することが可能である。
沈殿槽22の上澄水は中和槽23へ送られ、塩酸、硫酸などの酸が添加されることにより好ましくはpH7〜8とされ、前記(2)式に従ってNaCNOとNaOClとが酸化分解される。この中和槽23内の液は2次処理水監視槽24へ送られ、水質が監視された後、処理水として系外に取り出される。
[比較例装置の構成]
なお、第2図〜第4図は後述の比較例において採用されるシアン含有廃水処理方法のフロー図である。
第2図は従来の全シアン法によるものであり、第3反応槽20に塩素源を全く添加しないようにした他は第1図と同じフローである。第3反応槽20〜沈殿槽22は、重金属水酸化物の析出、沈降分離のみを行っている。
第3図はアルカリ塩素法のみを行うようにしたフローであり、前記第1図の原水槽1〜1次処理水槽18までのフローをベースとしている。この第3図では、第1反応槽11及び第2反応槽12にそれぞれ次亜塩素酸ナトリウムとpH調整剤を添加し、第1反応槽11のpHを10〜12とし、第2反応槽12のpHを7〜9としている。その他は第1図と同様である。
第4図は、アルカリ塩素法を先に行い、その後、全シアン法を行うフローである。第1反応槽11及び第2反応槽12にそれぞれ次亜塩素酸ソーダを添加する。第1反応槽11にアルカリを添加してpH10〜12とし、前記(1)式の反応を行う。第2反応槽12には酸を添加してpH7〜9とし、前記(2)式の反応を行う。
この第4図のフローでは、第2反応槽12と凝集槽13との間に、全シアン法による処理を行う還元反応槽12Rを設けている。第2反応槽12からの液は、この還元反応槽12Rにおいて2価の銅塩として硫酸銅が添加されると共に還元剤として重亜硫酸ナトリウムが添加されている。
この第4図のフローでも、1次処理水槽18からの処理水を第3反応槽20〜2次処理水監視槽24に通水して処理している。第2図の場合と同じく第3反応槽20には次亜塩素酸ナトリウムは添加されておらず、第3反応槽20〜沈殿槽22では重金属水酸化物の析出、沈降分離のみが行われる。
以下に実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1〜3、参考例1〜3(第1図のフロー)
第1図に示す装置を用いて、鉄鋼熱処理工場から排出されるシアン濃度25.0mg/Lのシアン含有排水の処理を行った。
原水量は1L/hrである。
第1反応槽11へは、硫酸銅を200mg/L添加すると共に、還元剤として重亜硫酸ナトリウム(NaHSO)を500mg/L添加し、pH調整剤として水酸化ナトリウムを添加してpHを約5.0とした。
第2反応槽12へ添加したpH調整剤は水酸化ナトリウムであり、第2反応槽12のpHは約6.0である。
凝集槽13へ添加した高分子凝集剤はクリフロックPA331(栗田工業製)であり、添加量は3mg/Lである。
濾過器17としては二層重力濾過(アンスロサイト+砂濾過)を採用した。
第3反応槽20へは次亜塩素酸ソーダを添加後の濃度が3000mg/L as 10% Cl溶液となるように添加した。第3反応槽20へは凝集剤として塩化第2鉄を添加後の濃度が100mg/Lとなるように添加した。pH調整剤としては苛性ソーダ(NaOH)を用いた。第3反応槽20のpHは表1の通りである。
凝集槽21に添加した高分子凝集剤はクリフロックPA331(栗田工業製)であり、添加濃度は、3mg/Lとした。
中和槽23へは酸として硫酸(HSO)をpHが約6.8となるように添加した。
その結果、2次処理水のシアン濃度は表1に示す通りであった。
表1より、第3反応槽20におけるアルカリ塩素法のpHを10〜13とすることにより、処理水のシアン化合物濃度が低下し、特に11.5〜12.5とすることにより、シアン化合物濃度が著しく低くなることが認められる。なお、pH12.5を超える場合もシアンの除去効果は同様であるが、pH調整剤を過剰に添加する必要があるので、pH12.5以下がより好ましい。
比較例1,2(第2図のフロー(全シアン法のみ))
実施例1〜と同じ排水を第2図に示す全シアン法により処理した。
この処理条件は、第3反応槽20に次亜塩素酸ソーダを添加しなかったこと以外は参考例1,実施例1と実質的に同じである。
2次処理水のシアン化合物濃度は表1の通りであった。
表1の通り、比較例1,2は実施例1に比べて処理水中のシアン化合物濃度が高い。
比較例3,4(第3図のフロー(アルカリ塩素法のみ))
実施例1〜と同じ排水について、第3図に示すフローに従って処理した。第1反応槽11への次亜塩素酸ソーダの添加濃度は2500mg/L as 10% Cl溶液とし、第2反応槽12への次亜塩素酸ソーダの添加濃度は500mg/Lとした。第1反応槽へpH調整剤として水酸化ナトリウムを添加してpHを10.0(比較例3)、12.0(比較例4)とし、第2反応槽へはpH調整剤として硫酸を添加してpHを約8とした。その他の条件は実施例1〜の凝集槽13〜1次処理水槽18と同一である。
処理水のシアン濃度を表2に示す。
なお、表2には各槽のpHも併せて記入してある。表2の通り、処理水のシアン濃度は10mg/L以上の高い値であった。
比較例5,6(第4図のフロー(アルカリ塩素法→全シアン法))
実施例1〜と同じ排水について第4図のフローに従って処理を行った。
第1反応槽11及び第2反応槽12の処理条件は比較例3,4と同じである。
還元反応槽12Rでは、硫酸銅を300mg/L添加すると共に、還元剤として重亜硫酸ナトリウムを1000mg/L添加し、pH調整剤として苛性ソーダを添加してpHを約6.8とした。
凝集槽13〜監視槽24までの条件は、第3反応槽20に次亜塩素酸ソーダを添加しなかったこと、また第3反応槽のpHを約10としたこと以外は実施例1〜と同じとした。各槽のpHと処理水のシアン化合物濃度を表2に示す。
表2の通り、アルカリ塩素法と全シアン法とを併用しても、アルカリ塩素法を先に行うようにした比較例5,6では、実施例1〜に比べて処理水中のシアン化合物濃度が高い。
Figure 0004894403
Figure 0004894403
以上の実施例及び比較例より明らかな通り、本発明のように全シアン法を先に行い、その後アルカリ塩素法を行うことにより、シアン化合物濃度の低い処理水が得られる。特に、アルカリ塩素法の第1段目の処理のpHを10以上とする実施例1〜3,参考例1,2によると、排水基準の1mg/Lよりも低い処理濃度の処理水を得ることが可能である。
実施例のフロー図である。 比較例のフロー図である。 比較例のフロー図である。 比較例のフロー図である。
11 第1反応槽
12 第2反応槽
12R 還元反応槽
13,21 凝集槽
14,22 沈殿槽
20 第3反応槽

Claims (6)

  1. シアン化合物を含有する被処理水に、2価の銅塩および還元剤を添加して難溶性塩を生成させて分離する分離工程と、
    該分離工程の処理水に、pH11.5〜12.5のアルカリ性条件下に塩素源を添加して該処理水中のシアン化合物を酸化する酸化工程と
    該酸化工程の処理水を固液分離する固液分離工程と、
    該固液分離工程の分離汚泥を前記被処理水に添加する汚泥返送工程と
    を有することを特徴とするシアン含有水の処理方法。
  2. 請求項1において、還元剤が2価の銅塩を1価の銅塩に還元するものであることを特徴とするシアン含有水の処理方法。
  3. 請求項1又は2において、被処理水がシアン含有ガスの冷却及び/又は洗浄で発生する廃水であることを特徴とするシアン含有水の処理方法。
  4. シアン化合物を含有する被処理水に、2価の銅塩および還元剤を添加して難溶性塩を生成させる難溶性塩生成手段と、
    生成した難溶性塩を分離する分離手段と、
    該分離手段からの処理水中のシアン化合物を酸化するために該処理水に、pH11.5〜12.5のアルカリ性条件下にて塩素源を添加して該処理水中のシアン化合物を酸化する酸化手段と
    該酸化手段からの処理水を固液分離する固液分離手段と、
    該固液分離手段の分離汚泥を前記被処理水に添加する汚泥返送手段と
    を有することを特徴とするシアン含有水の処理装置。
  5. 請求項において、還元剤が2価の銅塩を1価の銅塩に還元するものであることを特徴とするシアン含有水の処理装置。
  6. 請求項4又は5において、被処理水がシアン含有ガスの冷却及び/又は洗浄で発生する廃水であることを特徴とするシアン含有水の処理装置。
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