JP4888619B1 - 数値制御装置 - Google Patents

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Abstract

一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸及び第一のタレット軸から成るメインセットと、X2軸、Z2軸及び第二のタレット軸から成るサブセットとを、点対称に配置した機械を制御する数値制御装置において、メインセットのタレット軸とサブセットのタレット軸の夫々について、基準側、同期側を選択的に指定し、一方のセットのタレット軸の出力を用いて他方を同期して同時に作動させるモードを選択する同時Dカット制御モード指令を設定し、また当該同時Dカット制御モード指令を、解析実行する同時Dカット指令処理手段(15)と、メインセット側の補間演算を行うX1/Y1/C軸補間処理手段(18)と、サブセット側の補間演算を行うX2/Y2軸補間処理手段(19)と、タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、メインセット及びサブセットのどちらから得るかを選択するH軸指令選択手段(57)とを設け、前記機械を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、数値制御(Numerical Control、以下NCと略すことがある)装置によって制御する数値制御旋盤によるワークの加工技術に関するものである。更に詳しくは、旋盤加工に於いてXZ平面に垂直なワーク直径方向平面に平行で、回転ワーク中心から離れた面に加工する偏心加工、所謂Dカットに関するものである。
従来、旋盤の一つの型式として、ワークを把持して回転位置制御されるC軸と、当該C軸中心方向に接離するように位置制御されるX軸と、同様にC軸の軸線方向に移動するZ軸と、前記X軸とZ軸によって駆動される、前記C軸軸線に直角に任意角度に回転可能なタレット軸(H軸)を有する機械がある。この様な旋盤では通常の旋削加工の他に、ワークの円周方向を実際には存在しない仮想Y軸により平面加工することができる。この加工は円形断面の一部を直線的に切り落とし、Dの文字に似た断面となることからDカットと呼ばれる。
前記加工を実現するためには、C軸に把持したワークの半径方向に、中心から任意の距離だけ離れた平面を想定し、C軸中心方向に対してはH軸上の回転工具をC軸中心方向に向け、C軸中心から離れた位置に対しては、その方向に工具が向くようにH軸を回転させるとともに、この工具に垂直になるようにC軸を回転させる。この一連の制御をC軸のワーク円周上に想定した面の一端から他端まで連続して仮想Y軸上の速度が指令速度になるように行うことにより実現される。X軸は工具先端(=加工面)のワーク中心からの距離にしたがって位置制御される。
前記加工を実現するためにC軸回動と工具(タレット軸)の首振りを機械で同期制御したものが特許文献1に、前記と類似の動作をする、全サーボ制御による構成を一つのセットとし、これを6セット纏めた機械の構成および作動方法が特許文献2に開示されている。これらの文献では機械の構造や各部の動作が説明されており、これらの制御により所謂Dカットを行うことができる。
また、前記Dカットに似た加工内容が特許文献3に図示されているが、X、Z、主軸/C軸、固定角度割出タレットで構成される機械であるので、Y軸制御が必要な所を、極座標変換によってC軸角度に変換しており、加工点軌跡としては正しくても、例えばフラットエンドミルを使って加工すると中央では平面でも、両端に行くほど切削面への工具径による円弧状切込が大きくなり、加工面が保証されない。したがって実際に加工ができる構成・構造ではないといえる。
特公平3−033441号公報 (関連記述:第8ページ第16欄32行目〜第9ページ第17欄28行目、第9ページ第18欄18行目〜第10ページ第19欄29行目、第3図、第7図) 特開2000−218422号公報 (関連記述:第5ページ第7欄25行目〜同34行目、第10ページ第18欄25行目〜第11ページ第19欄32行目、図7〜図11) 特開昭60−044239号公報 (関連記述:第3ページ第1欄7行目〜同15行目、第7ページ第4欄16行目〜第8ページ第1欄7行目、第10ページ第3欄6行目〜同18行目、第11図、第12図の直線形状、第42図)
一方、円形断面の両側を切り落とした形に加工する、ダブルDカット(加工されたワークの断面がスパナの開口部のようになることからスパナカットと呼ばれることもある)がある。これは、従来の機械で前記Dカットを同一ワークに2回施せば加工できるものの、加工時間が2倍になることから、加工効率を上げるために裏表を同時に加工したいという要求が出てきた。
また、前記Dカットではワークの円形断面の片側を直線で切り落とすが、これを凸または凹状の円弧に代表される曲線で切り落とすDカット(この明細書では区別を容易にするために(直線)Dカット、円弧Dカットと称することとする)を行いたいという要求が出てきた。
図14に示すような従来の一組のXZHC軸から成る機械構成に於いては、ワークを把持するC軸を中心にしてX軸方向に移動可能なように、X軸方向の円周方向(ワークの半径方向)首振りができるタレット軸(H軸)が配されており、H軸は任意の角度に回転制御できる。この構成によりH軸とC軸を同期して等角度回転させ、更にH軸をX軸方向に、前記回転に同期して回転工具を接離させることによってワーク中心から離れた位置に平面を仮想して切削や穴あけ等の加工を行うことができる。
尚、Z軸の作動方向はXY平面およびH軸C軸の作動面に垂直な方向であり、本願発明の基本的な動作に影響することは無いので、軸名として挙げても動作等についての説明は割愛する。
図15は図14に示す構成の機械で、円柱体の直径方向の両端を削り落とす、所謂ダブルDカット加工を行う様子を示したものである。
具体的には、フライス工具に工具交換され、且つC軸モードが選択されている状態で、次のように機械を制御することにより、ダブルDカット加工を行う。
(1)工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする
(2)仮想Y軸補間モード指令(同期送りモードキャンセル、端面加工のXY平面選択)
(3)工具を加工開始位置に移動
(4)フライス加工(C軸、H軸を同時に制御)
(5)工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする
(6)仮想Y軸補間モードキャンセル
(7)ワークを反転(C軸)
(8)仮想Y軸補間モード指令
(9)加工開始位置に移動
(10)フライス加工(C軸、H軸を同時に制御)
(11)工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする
(12)仮想Y軸補間モードキャンセル
このように機械を制御することにより、ダブルDカット加工を行うが、片面のDカット加工が終わった時点で一旦仮想Y軸補間モードをキャンセルしてC軸を反転させ、改めて仮想Y軸補間モードで反対面に再度Dカット加工を施さなければならず、加工時間が長くなると言う課題があった。
これに対して、図1に示すように、一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸、第一のタレット軸(H1軸)から成るメインセットと、X2軸、Z2軸、第二のタレット軸(H2軸)から成るサブセットとを、点対称に配置し、メインセットとサブセットとを同時に制御することにより、短い加工時間で直線、円弧等のダブルDカット加工を行う機械が考えられる。なお図1において、Txは工具長、Tyは工具半径を指す。
ところが従来、この新たな機械を制御する数値制御装置、即ち、一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸、第一のタレット軸から成るメインセットと、X2軸、Z2軸、第二のタレット軸から成るサブセットとを同時に制御し、もって直線、円弧等のダブルDカット加工を同時に行うことができる数値制御装置が存在しなかった。
この発明は、短い加工時間で直線、円弧等のダブルカット加工を行うことができるよう、前記新規構成の機械を制御できる数値制御装置を提供することを目的とする。
またこの発明は、各タレットに取り付けられる工具の寸法諸元(工具長、工具径など)が異なっており、二つのタレット軸の振り角度に差が生じたり、二つのタレット軸の加工移動量に差が生じたりした場合であっても、短い加工時間で直線、円弧等のダブルカット加工を精度よく行うことができるよう、前記新規構成の機械を制御できる数値制御装置を提供することを目的とする。
この発明に係る数値制御装置は、一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸及び第一のタレット軸から成るメインセットと、X2軸、Z2軸及び第二のタレット軸から成るサブセットとを、点対称に配置した機械を制御する数値制御装置において、
前記メインセットのタレット軸とサブセットのタレット軸の夫々について、基準側、同期側を選択的に指定し、一方のセットのタレット軸の出力を用いて他方を同期して同時に作動させるモードを選択する同時Dカット制御モード指令を設定し、
当該同時Dカット制御モード指令を、解析実行する同時Dカット指令処理手段と、メインセット側の補間演算を行うX1/Y1/C軸補間処理手段と、サブセット側の補間演算を行うX2/Y2軸補間処理手段と、タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、メインセット及びサブセットのどちらから得るかを選択するH軸指令選択手段とを備え、
前記同時Dカット加工制御モード指令がされているとき、前記H軸指令選択手段がタレット軸及びC軸の回転角度制御データをメインセット及びサブセットのどちらから得るかを選択し、この選択されたデータに基づいてC軸に把持したワークの二表面へのDカット加工を同時に行うよう前記機械を制御するものである。
またこの発明に係る数値制御装置は、前記数値制御装置に、工具を装着したメインセットのタレット軸角度と工具を装着したサブセットのタレット軸角度とを比較し、両タレット間の角度が異なるか否かを判定するタレット軸演算基準判定手段と、このタレット軸演算基準判定手段による判定結果が、両タレット間の角度が異なる場合、タレット軸角度が小さい側のタレット軸角度が、タレット軸角度が大きい側のタレット軸角度に一致するよう、工具の実移動量を再計算するとともに、タレット軸角度が大きい側に与える指令速度を再計算する再計算制御処理手段とを更に備え、
前記H軸指令選択手段が、両タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、タレット軸角度が小さい側のセットから得るよう選択するものである。
またこの発明に係る数値制御装置は、前記数値制御装置に、工具を装着したメインセットのタレット軸における工具の実移動量と工具を装着したサブセットのタレット軸における工具の実移動量とを比較し、両タレット間の工具の実移動量が異なるか否かを判定するタレット軸演算基準判定手段と、このタレット軸演算基準判定手段による判定結果が、両タレット間の工具補正後の工具の実移動量が異なる場合、実移動量が小さい側に与える指令速度を再計算する再計算制御処理手段とを更に備え、
前記H軸指令選択手段が、両タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、工具の実移動量が大きい側のセットから得るよう選択するものである。
この発明によれば、一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸、第一のタレット軸から成るメインセットとX2軸、Z2軸、第二のタレット軸から成るサブセットとを、点対称に配置した機械におけるメインセットとサブセットとを、同時に制御することができるため、従来の約半分の時間で直線、円弧等のダブルカット加工を行うことができる。
またこの発明によれば、各タレットに取り付けられる工具の寸法諸元(工具長、工具径など)が異なっており、二つのタレット軸の振り角度に差が生じたり、二つのタレット軸の加工移動量に差が生じたりした場合であっても、従来の約半分の時間で直線、円弧等のダブルカット加工を精度よく行うことができる。
この発明に係る機械構成及び同時Dカットの加工動作例を示す図である。 この発明の実施例1に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の寸法諸元が同一の場合の仮想Y軸制御による同時Dカットの説明図である。 この発明の実施例2に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の工具長が異なる場合の仮想Y軸制御による同時Dカットの説明図である。 この発明の実施例2に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の工具径が異なる場合の仮想Y軸制御による同時Dカットの説明図である。 この発明の実施例2に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の工具長及び工具径が異なる場合の仮想Y軸制御による同時Dカットの説明図である。 この発明の実施例1に係る、仮想Y軸制御による同時Dカット制御のフローチャートである。 この発明の実施例1に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例2に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例2に係る、仮想Y軸制御による同時Dカット制御のフローチャートである。 この発明の実施例3に係る同時円弧Dカットの説明図である。 この発明の実施例3に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施例3に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の寸法諸元が同一の場合の仮想Y軸制御による同時円弧Dカット制御のフローチャートである。 この発明の実施例3に係る、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の寸法諸元が異なる場合の仮想Y軸制御による同時円弧Dカット制御のフローチャートである。 従来のDカットを行う機械の軸構成図である。 従来の機械によるダブルDカットの動作例を示す図である。
実施例1.
以下、この発明の実施例1について、図1、図2、図6及び図7を用いて説明する。
なお、この実施例1は、図2に示すように、タレット1とタレット2に取り付けられる工具の寸法諸元が同一(工具長、工具径などが同一)である場合の実施例である。
図1は、この発明の実施例1に係る新たな構成の機械(一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸、第一のタレット軸(H1軸)から成るメインセットと、X2軸、Z2軸、第二のタレット軸(H2軸)から成るサブセットとを、点対称に配置した機械)を制御して行う、同時Dカット加工の動作を示すものである。なお、図1には、各系統のプログラム例も挙げているが、この中のシーケンス番号N101〜N103の付されたブロックの内容に基づき基準軸と同期軸が同じ動きをして同時にDカットを行ない、表裏同時に加工ができることになる。
また、この機械でDカット加工を行うには仮想Y軸加工(制御)が必要であるが、この仮想Y軸加工の事前の準備として、フライス工具に工具交換し、主軸を速度ループ制御から位置ループ制御であるC軸制御モードに切り換えておくことが必要である。
図1に示す機械でダブルDカット加工を行うには、図1に示すように、先ず、工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする(各系統毎にG0Xx1C0H0;を指令する)。この指令によりC軸中心からX軸方向にx1離れた位置に工具先端(中心)が位置決めされ、C軸とH軸は0度に位置決めされる(図1の(1)の状態)。
メイン、サブ両セットについて前記位置決めを実行した上で、メインセット(系統1 $1)の加工プログラムで仮想Y軸補間モード指令(ここでは例えばM37とする)を指令して仮想Y軸補間モードを確立し、且つX、Yの2軸で2軸補間を行うためのXY平面を選択するG17を指令し、更にメインセットとサブセット(系統2 $2)とを同期待ち合わせさせる指令(例えば「!」指令を用い、メインセットに「!2」、サブセットに「!1」を指令すれば、メインセットとサブセットとが同期待ち合わせすることになる)をする。
なお、これらの指令は、図1のプログラム例に示すように、先ずX、Yの2軸で2軸補間を行うためのXY平面を選択するG17指令、仮想Y軸補間モードを確立する仮想Y軸補間モード指令(M37)を指令の後、工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする指令(G0Xx1C0H0)を指令してもよい。
続いて同時Dカット制御モード指令(ここではメインセットのH1軸データでサブセットのH2軸を制御するために、新たに定義した例えばG124H2=H1;)を与える(図1の(2)の状態)。
次に加工開始位置(仮想Y軸の座標値)への位置決め指令を行うと、ワーク端面の座標系上に設定された仮想Y軸位置に工具刃先中心が位置するようにC軸の角度を計算し、C軸とH軸を回転させると共にH軸中心がX軸上で移動する。更にDカット面のC軸中心からの偏心量をXu1として指令すると、前記回転したC軸の偏心した仮想Y軸上に工具先端が一致するように工具中心を移動する(図1の(3)の状態)。次に仮想Y軸上の終点を直線で指令すると前記加工開始位置から終点に向かって直線で仮想Y軸上でのフライス加工を行う(図1の(4)の状態)。続いてワークと工具が干渉しない位置に工具を退避させると共に工具方向と仮想平面X軸方向を一致させ(図1の(5)の状態)、同時Dカット制御モードキャンセル(同様にここでは例えばG124H2;)を指令し、仮想Y軸補間モードキャンセル(例えばM38)を指令する(図1の(6)の状態)。
以上のようにしてメインセット(系統1)への1切削工程の加工プログラムで、表裏両面に同時にDカット加工が行なえることとなるが、この制御が行なえるのは前述したようにメインセットとサブセットの夫々のタレット軸に、寸法的諸元が同一の工具が等しく装着された場合に限られる。同時Dカット加工に於いて、サブセットはメインセット用に指令されたプログラム値を用いて補間計算や実軸座標変換を行ってX軸データをX2軸へ、メインセット側で計算されたX軸データはX1軸へ、H軸データはH1軸、H2軸及びC軸に入力することによって、タレット1、タレット2及びC軸の動作は同期して同時Dカット加工を実行できることになる。
図2〜図5は前述の両タレットとワークの制御データの種々の関係を示したものであって、図2は両タレットに同一工具長、同一工具径の工具が等しく取り付けられた場合、図3はタレット2に取り付けられた工具の工具長がタレット1に取り付けられた工具の工具長より長い場合、図4はタレット1に取り付けられた工具の径がタレット2に取り付けられた工具の径より大きい場合、図5はタレット2に取り付けられた工具の工具長がタレット1に取り付けられた工具の工具長より長く、またタレット1に取り付けられた工具の径がタレット2に取り付けられた工具の径より大きい場合を示したものである。
なお図2〜図5において、R1,R2はタレット軸回転中心から工具取付座までの距離、T1,T2は工具長、u1,u2は加工面のワーク中心からの偏心量である。加工プログラムで仮想Y軸上の加工開始位置が指定されると工具長補正及び工具径補正が行なわれて工具中心位置p11が求められ、これに対応したC軸とH1軸の回転角度(h1=C1)及びC軸中心からのH1軸中心までの距離が計算されて夫々の軸が加工開始位置に移動する。
なお、図2〜図5上の各タレット軸回転角度h1,h2が0度中心とした片側の角度であるので、各タレット軸の切削移動量y1,y2は前記h1,h2の2倍の角度を用いて算出する必要がある。
次に加工プログラムで加工終点位置が指定されると同様にp12が求められ、p11とp12を結ぶ線y1を仮想XY平面上で直線補間する。また、サブセットもメインセットと同様にp21が求められ、p21とp22を結ぶ線y2を仮想XY平面上で直線補間する。更に当該補間データを最終的にはX軸とH軸(回転軸)の実軸位置に変換して各軸のサーボ制御部に出力し、サーボモータを駆動することによりC軸回転、タレット回転、タレット軸のC軸方向への位置制御が協調して行なわれる。その結果、ワークの中心から指定距離だけ離れた位置で、半径方向と直角な面に平面加工や穴あけ加工を行うことができる。
また、図2の場合は、両タレット軸にセットされた工具が同じものであるので、前記切削移動量y1,y2は等しくなり、切削速度も等しくなる。従ってH1軸とH2軸の回転角度と回転速度も等しいので、メインセットのH1軸の回転データをそのままH2軸に入力すれば強制的にH1軸とH2軸の回転角度と回転速度が合わせられ、問題無く同時にDカット加工が行なえる。
この様に同時Dカット加工を行うにあたってはH1軸、H2軸、C軸の回転角度を一致させる必要があるが、仮に図3、図4、図5の様に両セットに取り付けられた工具の工具長、工具径が違っていると前記y1,y2は不等となり、切削速度に差を持たせなければならないが、加工に際しての各軸制御の間に矛盾が生じる。この様なケースでの解決方法については実施例2で説明する。
図6はこの発明の実施例1のNC装置による加工プログラムの処理フローチャートの一例である。
Step1で加工プログラムを読み込み、Step2で仮想Y軸に関するプログラム命令を解読し、所定の処理プログラムを実行する。仮想Y軸に関する命令としては仮想Y軸補間モードオン/オフ、この実施例ではM37/M38をこれに充てる。このM37により仮想XY軸平面での補間演算を可能とし、通常の旋盤としてのXZ平面による加工と、仮想Y軸を用いた制御ができる加工とを選択する切換処理部を作動させる。また、M37/M38は外部出力され、PLC(Programmable Logic Controller)により外部入力信号として再度NC装置に入力する方法を採用しているが、NC装置内部で切り換えるようにすることも可能である。
また他の命令としては同時Dカット加工を行うために、G124という、H軸及びC軸指令の入力選択を行うG指令を新たに追加している。このG124に続けてH2=H1を指定することによりH2軸はH1軸データにより駆動されると解釈し、H1=H2であれば逆にH1軸はH2軸データにより駆動されると解釈することになる。G124に続けてH2またはH1のみを指定することによりこれらの命令はキャンセルされる。このGコードも任意に設定できるものである。
同じ取り付けがされた二つの同じ工具で加工経路が等しい時はタレット回転角度と回転速度も同じであるので、ここでは基本的な指令としてG124H2=H1;を実行し、H1軸を基準側に、H2を同期側に定義しておく。
Step3ではStep1で読み込んだ加工プログラムの位置指令に基づいて、タレット1、タレット2の指令位置について仮想XY平面上の現在位置p11,p21から、工具補正を行なった指令位置p12,p22までの移動量(加工線分長)y1,y2、及び当該y1,y2に対応するタレット軸の角度h1,h2を計算する。尚、図2ではp11,p12,p21,p22等はDカットの切削面の始点・終点を指しているが、加工に従って順次変化する相対的な記号であるので、フローチャート等での説明と必ずしも一致しているものではない。また、実施例1の場合には、タレット軸の角度h2の計算は必須ではないが、タレットに取り付けられる工具の工具長や工具径が異なっている場合にはh2の計算も必要であり、NC装置として融通性のある(タレットに取り付けられる工具の工具長や工具径が異なっている場合の制御にも使用できる)ものを使用しているため、必然的にタレット軸の角度h2の計算を行っている。
Step4ではStep3で計算された仮想XY平面上の移動量y1、y2とタレット軸角度h1をプログラムされた指令速度Fで補間計算を行う。
Step5では仮想XY座標系上の前記補間計算値で、制御対象であるモータを駆動するために、実際に制御する実軸であるXH平面上の座標値に変換する。
Step6では前記仮想XY座標値からXH平面座標値に変換された実軸座標を基に実軸移動量を計算して各軸のサーボ制御部に出力し、対応するモータを駆動して所望の加工を行うように機械を作動させる。即ち、X1サーボ制御部に実軸座標補間データx1を、またX2サーボ制御部に実軸座標補間データx2を出力し、またH1軸サーボ制御部、H2サーボ制御部及びC軸サーボ制御部に、実軸座標補間データh1を出力して、X1軸、X2軸、H1軸、H2軸及びC軸を駆動することにより仮想Y軸制御を行う。
以上の様な手順で加工プログラムを順次読み取って解析し、指定された寸法で表裏同時にDカット加工が実行され、従来の半分の時間で加工を終えることができる。
尚、表裏同時Dカット加工の加工プログラムでは夫々のDカットの形状は同じであるので、図1のプログラム例に示すように、形状プログラムは第1系統にのみ指令し、第2系統の軸は第1系統の指令を利用する。実際の同時Dカット加工や第1系統や第2系統における他の加工作業の開始や終了等との時間的な関係は、同期待ち合わせ指令(例えば「!」指令)等を用いることによって制御される。
図7は図6で説明した加工プログラムの処理を行うことができる、この発明の実施例1によるNC装置の構成の一例を示すブロック図である。
図7において、1はNC装置、2は入力操作部、3は入力制御部、4はメモリ、5はパラメータ記憶部、6は加工プログラム格納部、7は共有エリア、8は画面表示データ記憶部、9は画面処理部、10は表示部である。11は解析処理部、12は機械制御信号処理部、13はPLC、14は仮想Y軸補間モード信号処理部、15は同時Dカット指令処理手段、17は補間処理部、18はX1/Y1/C軸補間手段、19はX2/Y2軸補間処理手段、20は軸データ出力部である。31〜35は夫々X1、X2、H1、H2、C軸のサーボ制御部、41〜45は夫々X1、X2、H1、H2、C軸のサーボモータである。また、51は仮想Y軸制御切換処理部、52aは第一の仮想Y軸制御処理部、53はX1/Y1平面演算手段、54はX2/Y2平面演算手段、55はX1/Y1→X1/H1座標演算手段、56はX2/Y2→X2/H2座標演算手段、57はH軸指令選択手段である。
次に動作について説明する。NC装置1はオペレータが操作する入力操作部2のスイッチ信号の変化等を入力制御部3が検知し、メモリ4内のパラメータ記憶部5、加工プログラム格納部6、共有エリア7、画面表示データエリア8等の各所にアクセスしてメモリ内容を変更する書き込みや読み取り等の信号を与える。画面表示データエリア8の所定のアドレスに格納されている各種表示データは画面処理部9によって読み出され、表示部10上の所定の位置にデータの表示を行う。
パラメータ記憶部5に記憶されているパラメータにはNC装置の仕様を決定したり、機械制御に必要な条件データ等が含まれる。加工プログラムは少なくとも一つのワークを加工するのに必要な、機械の動作内容や刃物の移動経路等がNC装置の解読できるフォーマットで記述し、格納されている。共有エリア7は加工プログラムの解析や機械動作を制御中のシステム制御に必要な一時的なデータ等が記憶される。また、画面表示データエリア8には入力操作部2で指定された、オペレータが必要とする現在位置情報、主軸回転情報、NC装置の制御モード、各種選択信号の出力状態等の各種データを格納している。
解析処理部11は前記加工プログラム格納部6に記憶されている加工プログラムの内の、指定されたプログラムを先頭から順次読み出し、各種NC指令毎に指定された処理手順によって、パラメータ5を参照し、処理中のデータ等を共有エリア7に一時記憶しながらプログラムを解析し実行して行く。
機械制御信号処理部12は、解析処理部11からメモリ4に出力される機械周辺装置の制御に関する情報を読み取り、PLC13に出力してラダー回路に制御情報を与えたり、図示しない外部入出力信号I/Fから各種オン/オフ等の制御信号を機械側に出力する。また、PLC13からNCの各種処理部への制御用に入力される信号や機械側から入力される外部信号をメモリ4内の共有エリア7に書き込み、NC装置の制御に作用させ、NC装置及び機械の制御が正しく進行するように作動する。
仮想Y軸補間モード信号処理手段14は、例えば仮想Y軸補間モードのオン/オフをNC装置の外部から入力される選択信号によって切り換える場合に、機械制御信号処理部12に入力される外部信号を受け付け、所定のパラメータをセットまたはリセットする。この切換制御は加工プログラム中の命令によってNC装置内部で処理することもできる。本願発明の実施例1に於いては補助指令(M37及びM38)でオン/オフ信号に変換してNC装置に入力する方法を用いている。
解析処理部11内にある同時Dカット指令処理手段15は、従来からある所謂Dカットを二つの系統のタレット軸を用いてワークの直径方向の両面に同時にDカット加工を行なえるようにするための命令(本願発明では“G124 同期タレット軸名称=基準タレット軸名称”とし、回転軸であるH1軸、H2軸の主従関係情報を例えばH2=H1のように付加する)を解読する(図6のステップ1、2)。同時Dカットを最も簡単に行うには、少なくとも図2に示すように、C軸を中心にして点対称に配置された二つのタレット軸に同一の工具を等しく取り付け、二つのタレット軸のワーク中心からの位置(X軸)は夫々の系統の補間により求め、タレット軸の回転は前記命令の記述では、H2軸を基準軸となったH1軸の駆動データを用いて同期駆動すればよい。ワークを回転させるC軸も基準軸であるH1軸の駆動データを用いて同期駆動することにより、同時Dカットの動きが実現できる。
補間処理部17は、X1/Y1/C軸補間処理手段18、X2/Y2軸補間処理手段19から構成されている。ここで、本願発明の説明に於いては、ワーク長さ方向であるZ軸についてはDカット加工には直接の関与は無いので、Z軸に関する図面記載や動作説明は割愛する。また、Dカット加工や同時Dカット加工を実行するまでに工具を加工開始点まで移動させるプログラムが必要であるが、ここでは図2のように、指令位置に対して工具補正された工具中心がp11,p21に位置決めされているものとして説明する。
通常の旋盤としての加工制御に於いては補間処理部17内の図示しないX1,Z1,C軸とX2,Z2軸の補間処理手段を用い、加工プログラムから求められる相対移動量に直線や円弧等の補間処理を行ない、これらの出力データを軸データ出力部20を介して各軸のサーボ制御部31〜35に入力し、該サーボ制御部31〜35が出力する駆動電力によってサーボモータ41〜45を回転駆動する。これによって制御対象機械である旋盤のXZ軸、主軸、C軸などを駆動して所望の加工を行なわせる。
仮想Y軸制御時には、外部から入力される仮想Y軸補間モード信号によって仮想Y軸制御切換処理部51が作動し、前記補間処理部17の補間計算結果を第一の仮想Y軸制御処理部52aで使用できるように切り換える。
第一の仮想Y軸制御処理部52aは、X1/Y1平面演算手段53、X2/Y2平面演算手段54、X1/Y1→X1/H1座標演算手段55、X2/Y2→X2/H2座標演算手段56、H軸指令選択手段57から成り、X1/Y1平面演算手段53及びX2/Y2平面演算手段54は、夫々の系統の加工プログラムから、夫々の仮想XY平面上での工具補正された工具中心位置である加工開始点p11、p21、終点p12、p22、線分長y1、y2、及びタレットの振り角度h1、h2を計算し、メモリ4の共有エリア7に格納する(図6のステップ3)。
X1/Y1→X1/H1座標演算手段55、X2/Y2→X2/H2座標演算手段56は、X1/Y1平面演算手段53及びX2/Y2平面演算手段54により生成された座標値と指令速度を用いて補間処理部17から出力される補間データを積算して得られる座標値を、実際の機械に対応するXH軸の実軸座標上の値に変換し、更にこれを実軸における実際の移動量である実軸移動量(増分値)に変換してタレット回転軸のX軸方向位置の制御とタレットの回転制御を行う。
またH軸指令選択手段57は前述したように、同時Dカット制御時の基準タレットと同期タレット及びC軸を回転駆動する指令データを選択したり、指令を重畳するように作用する。これらは加工プログラムから与えられるG124指令によって指令データの選択が決定される。
通常の片側のみのDカット制御の技術は公知であるので詳細な説明は割愛するが、加工プログラムでX軸と仮想Y軸から成る仮想XY座標系上での加工経路が指定され、工具補正後の工具中心が現在位置p11から終点位置p12までワーク上に指定された経路y1を指定された速度で移動するようにX1/Y1/C軸補間処理手段18で補間演算し、X1、Y1座標系及びC軸座標上での単位時間当たりのX1軸、Y1軸、C軸の各移動量・回転角度を算出する。また工具補正後の工具中心が現在位置p21から終点位置p22までワーク上に指定された経路y2を指定された速度で移動するようにX2/Y2軸補間処理手段19で補間演算し、X2、Y2座標系上での単位時間当たりのX2軸、Y2軸の各移動量を算出する(図6のステップ4)。この時のX軸の変位はタレット軸のC軸中心に対する変位となり、Y軸の変位はタレット軸の回転軸(H軸)の回転角度に対応することになるが、これは別途、後述する座標変換によって行なわれる。このH軸の角度(工具中心線方向)とC軸の傾きは平行になるように制御される。
前記算出されたX軸、Y軸の補間計算後の位置は何れも座標位置で長さに相当するが、実際の機械構造は直線移動軸と首振り回転軸である。このため、前記算出した仮想XY座標系上の位置としてのX1,X2、Y1、Y2データを、X1/Y1→X1/H1座標演算手段55及びX2/Y2→X2/H2座標演算手段56によって位置と回転角度の実軸座標値に変換し、更に実軸移動量x1,x2、h1を計算する(図6のステップ5)。
そして軸データ出力部20を介して、X1サーボ制御部31に実軸座標補間データx1を、またX2サーボ制御部34に実軸座標補間データx2を出力し、また前記G124指令により、H1軸サーボ制御部32、H2サーボ制御部35及びC軸サーボ制御部33に、実軸座標補間データh1を出力して、X1軸、X2軸、H1軸、H2軸及びC軸を駆動することにより仮想Y軸制御を行い、同時Dカット加工を行う(図6のステップ6)。
上述したように、同時Dカット加工に於いても各系統のタレット軸は同様に補間演算制御されるが、メイン(基準)側はC軸も含めて補間演算されるのに対して、サブ(同期)側はXY軸のみでの演算となる。
但し、同時Dカット加工に於いては前記G124指令により、同期側のタレット軸角度は基準側のタレット軸の実軸移動量を同期側のタレット軸指令(指令上の演算結果は0)に重畳させることで基準側タレット軸と同一の動作をさせることができる。
以上の制御によってメイン(基準側)セットは従来どおり片面に対してDカット加工を行い、サブ(同期側)セットはメイン側のXY軸指令がサブ側にも指令されたものと解釈して補間演算や座標変換等を同様に行い、タレット回転のみはメイン側のタレット軸回転と同じデータによって駆動するので、反対面にも同時にDカット加工を行うことができる。
前記算出されたX軸、Y軸の補間計算後の位置は何れも座標位置で長さに相当するが、実際の機械構造は直線移動軸と首振り回転軸である。このため、前記算出した仮想XY座標系上の位置としてのX,YデータをX1/Y1→X1/H1座標演算手段55及びX2/Y2→X2/H2座標演算手段56によって位置と回転角度の実軸座標値に変換し、更に実軸移動量x,hを計算するのは通常のDカット加工と同じである。
実施例2.
次に、この発明の実施例2について、図1、図3〜図5、図8及び図9を用いて説明する。
なお図3〜図5に示すように、メインセットとサブセットで工具諸元(工具長や工具径)が異なる場合、実施例1で説明した制御を行うだけでは同時Dカット加工が正常に行えない。実施例2は、メインセットとサブセットで工具諸元(工具長や工具径)が異なっていても正常な加工が行なえる実施例を示すものである。
実施例2の場合も、実施例1の時と同様に、仮想Y軸加工の事前の準備として、主軸を速度ループ制御から位置ループ制御であるC軸制御モードに切り換えておくことが必要で、またサブセットはメインセット用に指令されたプログラム値を用いて仮想平面計算、補間計算や座標変換を行い、X軸データをX2軸へ、メインセットのX軸データはX1軸へ、H軸データはH1軸、H2軸及びC軸に入力することによって、タレット1、タレット2及びC軸の動作は同期して作動し、同時Dカット加工が実行される。
図1に示す機械でダブルDカット加工を行うには、加工に先立って、工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする(各系統毎にG0Xx1C0H0;またはG0Xx1H0;を指令する)。この指令によりC軸中心からX軸方向にx1離れた位置に工具先端(中心)が位置決めされ、C軸とH軸は0度に位置決めされる。
メイン、サブ両セットについて前記指令を実行した上で、メインセット(系統1 $1)の加工プログラムで仮想Y軸補間モード指令(ここでは例えばM37とする)を指令して仮想Y軸補間モードを確立し、且つX、Yの2軸で2軸補間を行うためのXY平面を選択するG17を指令し、更にメインセットとサブセット(系統2 $2)とを同期待ち合わせさせる指令(例えば「!」指令を用い、メインセットに「!2」、サブセットに「!1」を指令すれば、メインセットとサブセットとが同期待ち合わせすることになる)をする。
なお、これらの指令は、図1のプログラム例に示すように、先ずX、Yの2軸で2軸補間を行うためのXY平面を選択するG17指令、仮想Y軸補間モードを確立する仮想Y軸補間モード指令(M37)を指令の後、工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする指令(G0Xx1C0H0)を指令してもよい。
続いて同時Dカット制御モード指令(ここでは仮の指令としてメインセットのH1軸データでサブセットのH2軸を制御するために、新たに定義した例えばG124H2=H1;)を与える。但し、H軸の主従関係については工具の組合せにより異なってくるので、後で変更されることもある。
この実施例2は、例えば図3に示すように、タレット2にはタレット1と工具径が同じであるが、工具長の長い工具がセットされているケースであるため、この状態で加工開始位置(仮想Y軸の座標値)への位置決め指令を行ない、夫々の系統で工具補正された工具中心位置を計算すると、図示しないが、H1,H2軸の角度が異なり、H1,H2軸回転中心とワーク中心の距離も整合が取れなくなる。つまり、二つの工具長がT2>T1の関係にあるので、各系統を独立して仮想Y軸の加工開始位置に工具刃先を合わせると、タレット回転軸H1とH2の振り角がh1>h2となり、H1,H2,C軸を同一時間で同期して回転させることができない。従ってこのまま加工を続行するとダブルDカットの両面が非平行・非対称な仕上がり面となり、正しい加工は行なえない。
前記工具条件で正常な加工が行なえるようにするためには、両タレットの振り角を一致させ、夫々を同時に移動開始させ、移動終了させる必要がある。このようにすることにより、双方の工具中心の移動量y1,y2が異なってもワーク直径方向の両端を削り落とす加工であれば、目的の加工を行うことができる。
このための手順として、最初の工具補正付位置決め指令の演算を行なった時点で両タレットの振り角h1,h2を比較し、大きい角度(この例ではh1)に合うように他方(H2軸)の工具中心位置及びタレット回転(H)軸の中心位置を再計算し、両タレット軸の工具軸線が平行になるように修正する。
前記h1、h2の比較は図8のタレット軸演算基準判定手段58で行なわれ、h1<h2の場合は図8の再計算制御処理手段A59によって図9のStep17に対応する処理を行ない、h1>h2の場合は同じく図8の再計算制御処理手段B60によって図9のStep18に対応する処理を行なうことにより、両タレット軸の工具軸線を平行にできる。
前記角度h1に合うように再計算されるH2軸中心位置は、タレット1の振り角、タレット2の工具長L2が既知情報として存在するので、これらから求められる。また、これから求まる仮想Y軸上に於ける移動量y2とy1の大小比較を行い、大きい移動量の軸(ここではH2)についてy2,h2を指令速度Fを用いて補間を行ない、小さい移動量の軸(H1)についてはy1,h1を〔F×y1/y2〕の速度で補間を行う。これは大きさの異なるy1とy2を同一時間で移動完了させなければならないが、小さい移動量の軸(H1)について指令速度Fで補間した場合、H1軸とH2軸が同じ角速度で同期回転するとy2を移動する切削速度がy2/y1倍に速くなり、正常に切削できない可能性がある等、加工に支障をきたす虞があるためである。
なお図4(工具径が異なる場合の一例)、図5(工具径及び工具長が夫々で異なる場合の一例)に於いても、図3(工具長が異なる場合の一例)の場合と同様に、h1とh2の角度を等しくして工具補正込みで再計算した場合の移動量y1とy2を比較し、大きい移動量の方に指令速度を適用して補間演算を行う。H軸の駆動は大きい移動量側を基準とし、小さい移動量側を同期させて駆動する。
図8はこの発明の実施例2によるNC装置の構成の一例を示すブロック図で、実施例1に示すNC装置の仮想Y軸制御処理部52bに、タレット軸演算基準判定手段58、再計算制御処理手段A59及び再計算制御処理手段B60が、追加されている。なおその他の構成は、実施例1のNC装置と同様である。
図9は実施例2のNC装置による二つの異なる工具を用いて同時Dカット加工が行なえる、加工プログラムの処理の一例を示すフローチャートである。
Step11で加工プログラムを読み込み、Step12で仮想Y軸に関するプログラム命令の解読処理を行い、所定の処理プログラムを実行する。主な命令としては実施例1と同じく仮想Y軸補間モードオン/オフ(M37/M38)、このM37により仮想XY軸平面での補間演算を可能とし、通常の旋盤としてのXZ平面による加工と、仮想Y軸を用いた制御ができる加工とを選択する仮想Y軸制御切換処理部を作動させる。また、M37/M38は外部出力され、PLCにより外部入力信号として再度NC装置に入力しているが、NC装置内部で切り換えるようにすることも可能である。
また他の命令としては同時Dカット加工を行うためのG124指令がある。このG124に続けてH2=H1を指定することによりH2軸はH1軸データにより駆動され、H1=H2であれば逆にH1軸はH2軸データにより駆動される。G124に続けてH2またはH1のみを指定することによりこれらの命令はキャンセルされる。ここではG124H2=H1;を実行し、H1軸を基準側に、H2を同期側に定義しておく。
Step13では、X1/Y1平面演算手段53及びX2/Y2平面演算手段54が、Step11で読み込んだ加工プログラムの位置指令に基づいて、夫々のタレットに取り付けられた工具の補正データを用いてタレット1、タレット2の仮想XY平面上の現在位置p11,p12から指令位置p21,p22までの移動量(加工線分長)y1,y2、及び当該y1,y2に対応するタレット軸の角度h1,h2を計算する。尚、図3ではp11,p12,p21,p22等はDカットの切削面の始点・終点を指しているが、加工に伴って順次変化する相対的な記号であるので、フローチャート等での説明と必ずしも一致しているものではない。
Step14では、タレット軸演算基準判定手段58がStep13で計算された両タレット軸の振り角h1とh2を比較する。比較結果がh1=h2であれば、夫々の仮想XY平面上での工具補正された工具中心位置である加工開始点p11、p21、終点p12、p22、線分長y1、y2、及びタレットの振り角度h1、h2を、メモリ4の共有エリア7に格納するとともに、Step16に分岐する。Step16では、ワークを二つの同一条件の工具で加工するのと同じであるので、X1/Y1/C軸補間処理手段18が、メモリ4の共有エリア7に格納されたデータを基に、基準側の系統の軸X1,Y1,H1の移動量(仮想XY平面上の移動量y1とタレット軸角度h1)をプログラムされた指令速度Fで補間演算する。またX2/Y2軸補間処理手段19が、同期側の移動量X2,Y2、H2の移動量(仮想XY平面上の移動量y2とタレット軸角度h2)を同様に指令速度Fで補間計算する。なおこの場合、H1軸が基準となるので、H2軸、C軸もH1軸データで回転駆動することになる(計算したH2軸データは使用しない)。
Step15では、タレット軸演算基準判定手段58がStep14でh1≠h2と判定された値を更に大小判別する。ここでh1>h2でなければ(h1<h2)“No”でStep17に分岐する。Step17では、再計算制御処理手段A59が角度の小さいh1がh2に一致するようにp11,p12,y1を再計算して求める。この結果はy1>y2となるので、更にy1,y2,指令速度Fからサブセット側に適用する切削速度Fb=F×y2/y1を求める。
そして、この再計算した加工開始点p11、終点p12、線分長y1、切削速度Fb、及びX2/Y2平面演算手段54が計算した加工開始点p21、終点p22、線分長y2、タレットの振り角度h2(=h1)を、メモリ4の共有エリア7に格納する。
またX1/Y1/C軸補間処理手段18が、メモリ4の共有エリア7に格納されたデータを基に、基準側の系統の軸X1,Y1,H1の移動量(仮想XY平面上の移動量y1とタレット軸角度h1)をプログラムされた指令速度Fで補間演算する。またX2/Y2軸補間処理手段19が、同期側の移動量X2,Y2、H2の移動量(仮想XY平面上の移動量y2とタレット軸角度h2)を新たに計算された切削速度Fbで補間計算する。なおこの場合もH1軸が基準となるので、H2軸、C軸もH1軸データで回転駆動することになる(計算したH2軸データは使用しない)。
Step15の大小判別でh1>h2と判定されるとStep18に分岐し、再計算制御処理手段B60が角度の小さいh2がh1に一致するようにp21,p22,y2を再計算して求める。この結果はy1<y2となるので、更にy1,y2,指令速度Fからメインセット側に適用する切削速度Fb=F×y1/y2を求める。
そして、この再計算した加工開始点p21、終点p22、線分長y2、切削速度Fb、及びX1/Y1平面演算手段53が計算した加工開始点p11、終点p12、線分長y1、タレットの振り角度h1(=h2)を、メモリ4の共有エリア7に格納する。
またX1/Y1/C軸補間処理手段18が、メモリ4の共有エリア7に格納されたデータを基に、基準側の系統の軸X1,Y1の移動量(仮想XY平面上の移動量y1)を新たに計算された切削速度Fbで補間演算する。またX2/Y2軸補間処理手段19が、同期側の移動量X2,Y2、H2の移動量(仮想XY平面上の移動量y2とタレット軸角度h2)をプログラムされた指令速度Fで補間計算する。なおこの場合、H2軸が基準となるので、前記G124H2=H1;に代えてG124H1=H2;を実行し、H1軸、C軸をH2軸データで回転駆動するように配分モードを変更する(計算したH1軸データは使用しない)。
Step16〜Step18の何れかの処理が終わるとStep19に進み、X1/Y1→X1/H1座標演算手段55及びX2/Y2→X2/H2座標演算手段56によって、前記仮想XY座標系上で求められた各XY軸の座標値を、実際に制御する実軸であるXH平面に於ける座標値x1,h1,x2,h2に変換する。そしてXH平面座標値に変換された実軸座標値を基に実軸移動量を計算して各軸のサーボ制御部31〜35に出力し、対応するモータ41〜45を駆動して、所望の加工を行うように機械を作動させる。
メインセットとサブセットで工具諸元(工具長や工具径)が異なっていても、以上の様な手順で加工プログラムを順次読み取って解析し、指定された寸法で表裏同時にDカット加工が施され、従来の半分の時間で加工を終えることができる。
尚、表裏同時Dカット加工の加工プログラムでは夫々の面のDカットの形状は同じであるので、前述したように形状プログラムは第1系統にのみ指令し、第2系統の軸の形状データは第1系統のプログラム値を利用する。実際の同時Dカット加工や第1系統や第2系統における他の加工作業の開始や終了等との時間的な関係は、同期待ち合わせ指令等(例えば「!」指令)を用いることによって制御される。
また、前記実施例2において、加工プログラムからの指令速度F及び計算した指令速度Fbを、メインセット及びサブセットのいずれに与えるかの判断に、計算したタレット軸の角度h1、h2を比較し、この比較結果を用いているが、計算された移動量y1、y2はタレット軸の角度h1、h2にほぼ対応するため、つまりh1>h2の状態であればy1<y2、h1<h2の状態であればy1>y2の関係にあるため、移動量y1、y2の比較結果を用いてもよい。
即ち、y1<y2であればy2側のセットに加工プログラムからの指令速度Fを、またy1のセットに計算した指令速度Fbを与え、またy1>y2であれば、y1のセットに加工プログラムからの指令速度Fを、またy2のセットに計算した指令速度Fbを与えればよい。
実施例3.
以下、この発明の実施例3について図10〜図13を用いて説明する。
図10は同時円弧Dカット加工の動作例で、ここではメインセットとサブセットで工具諸元(工具長)が異なる例を示している。ここでもワークを把持したC軸を中心にしてメインセットとサブセットのタレット軸が対向して配置される。仮想Y軸加工の事前の準備として、主軸を速度ループ制御から位置ループ制御であるC軸制御モードに切り換えておくことが必要なのは前記実施例と同じである。同時円弧Dカット加工に於いても実施例1と実施例2の様に、二つの工具の寸法諸元が同一の場合と異なる場合があるが、前者の処理手順を図12、後者の処理手順を図13のフローチャートを用いて後述する。
円弧Dカットとは前述したように、通常のDカットではワークの円形断面の片側を直線で切り落とすが、これを凸または凹状の円弧に代表される曲線で切り落とすDカットのことである(本明細書では区別を容易にするために(直線)Dカット、円弧Dカットと称している)。
加工に先立って、工具方向と仮想平面X軸方向を平行にする(各系統毎にG0Xx1H0C0;またはG0Xx1H0;を指令する)。この指令によりC軸中心からX軸方向にx1離れた位置に工具先端(中心)が位置決めされ、H軸とC軸は0度に位置決めされる。
図11は実施例3によるNC装置のブロック図であるが、基本的な構成や動作は実施例2と同じであるので、以下では主に実施例2と異なる円弧Dカット指令処理部16及び第三の仮想Y軸制御処理部52cについて説明する。第三の仮想Y軸制御処理部52cは、再計算制御処理手段C61、再計算制御処理手段D62が、実施例2に於ける第二の仮想Y軸制御処理部52bの構成要件の再計算制御処理手段A59、再計算制御処理手段B60と入れ替わり、また解析処理部11に円弧同時Dカット指令処理手段16が追加されている。
仮想Y軸補間モードが設定されると仮想Y軸制御切換処理部51により、補間処理部17の出力が第二の仮想Y軸制御処理部52cに入力されるようになる。タレット軸演算基準判定手段58はメモリ4内に格納されているメイン・サブ各平面に於ける計算値からタレットの振り角度h1,h2を読み出して大小判別を行ない(図13のStep114,115)、この結果に基づいて基準となるタレット軸を判定し、以下に示す何れかの演算処理方法を決定する。
前記大小判別の結果二つの角度が等しければ基準軸はメインセット側となり、通常に補間計算を行い、H1軸出力データを用いてH2軸及びC軸を回転駆動する。前記大小判別の結果h1<h2と判定された時はこのままでは正常な加工が行なえないので、図13のStep117に示す様に基準軸がサブ側になるように演算条件を変更して再計算を行い、H軸選択指令を実行し、H1軸出力データを用いてH2軸及びC軸を回転駆動する。逆に前記大小判別の結果h1>h2と判定された時もこのままでは正常な加工が行なえないので、図13のStep118に示す様に基準軸をメイン側になるように演算条件を変更して再計算を行い、H軸選択指令を実行し、H2軸出力データを用いてH1軸及びC軸を回転駆動する。
再計算制御処理手段C61及び再計算制御処理手段D62は、前記タレット軸演算基準判定手段58で大小判別した結果、大小関係がある場合に行なわれる処理を実行するもので、再計算制御処理手段C61は図13のStep117に対応する処理を、再計算制御処理手段D62はStep118に対応する処理を行う。これら一連の処理を行なって再計算制御処理を行ない、最終的には実軸の移動量に変換し、軸データ出力部19を経由して各軸サーボ制御部に移動データを出力し、サーボモータを駆動する。
以上のように各部が作動することにより、メインセットとサブセットのタレットに装着されている夫々の工具の寸法諸元が異なっていても、実行前に両タレットの振り角が異なるか否かをチェックし、異なっておれば同一角度になるように再計算するので、両セットを同時に作動させても全軸の動作の整合が取れて正しく同時Dカット加工を行うことができる。
次に円弧Dカット指令処理部16の動作について説明する。ワーク上に平面ではなく、円弧等の曲面を加工して疑似Dカット加工を行ないたい時に指令されるプログラムブロックを解析する処理部である。円弧の指令の方法としては現在位置から見た終点と中心位置、回転方向を指定するもの、同様に終点と半径値、中心方向、回転方向を指定するもの、通過する3点を指定するもの等がある。図10に示す例では前記3点指示に類似したもので、現在位置(またはワーク外周円とワーク中心からのX位置との交点)から見た終点と凹みの深さを指定している。この例ではN102でG03(反時計回り)を指定しているが、通過3点指定であるのでG02(時計回り)としても円弧指令か否かを判別するだけなので影響は無い。回転方向も指令コードとは無関係に一義的に決まる。当該処理部16により当該ブロックの指令値から加工円弧半径と中心位置が逆算できる。また、この通過点3点指示方式であれば既知半径のワークに加工される円弧両端のワーク中心からの距離(X値)と凹みの深さ(X値)だけでも指令ができる。この方式であれば、図10のN101の座標値を手計算しなくてもNC装置内部で計算させて実行できるというメリットがある。
これらのデータより仮想XY平面上に指定された円弧軌跡を描くことができ、これから円弧補間により各制御点の座標値が演算できる。
メイン、サブ両セットについて前記指令を実行した上で、メインセット(系統1)の加工プログラムで仮想Y軸補間モード指令(ここでは例えばM37とする)を指令して仮想Y軸補間モードを確立し、且つX、Yの2軸で2軸補間を行うためのXY平面を選択するG17を指令する。続いて同時Dカット制御モード指令(ここでは仮の指令としてメインセットのH1軸データでサブセットのH2軸を制御するために、新たに定義した例えばG124H2=H1;)を与える。但し、H軸の主従関係については工具の組合せにより異なってくるので、後で変更されることもある。この実施例3では図10に示すケースを例にして説明する。このケースでは図に示すように、タレット2にはタレット1と工具径が同じであるが、工具長の長い工具がセットされている。
この状態で加工開始位置(仮想Y軸の座標値)への位置決め指令を行ない、夫々の系統で工具補正された工具中心位置を計算すると、図示しないが、H1,H2軸の角度が異なり、H1,H2軸回転中心とワーク中心の距離も整合が取れなくなる。つまり、二つの工具長がL2>L1の関係にあるので、各系統を独立して仮想Y軸の加工開始位置に工具刃先を合わせると、タレット回転軸H1とH2の振り角がh10>h20となり、H1,H2,C軸を同一時間で同期して回転させることができない。従ってこのまま加工を続行するとダブル円弧Dカットの両面の曲率が違った仕上がり面となり、正しい加工は行なえない。
但し、前記H1,H2軸の角度が異なり、H1,H2軸回転中心とワーク中心の距離も整合が取れなくなるという問題はH1,H2軸を独立して駆動し、実移動量の大きいタレット軸のH軸回転制御データでC軸を作動させることにより解決される。
前記工具条件で正常な加工が行なえるようにするためには、両タレットの振り角を一致させ、夫々を同時に移動開始させ、移動終了させる必要がある。このようにすることにより、双方の工具中心の円弧始点p11,p21、終点p12,p22が異なってもワーク直径方向の両端を削り落とす加工であれば、目的とする加工を行うことができる。
このための手順として、最初の工具補正付位置決め指令の演算を行なった時点で両タレットの振り角h10,h20を比較し、大きい角度(この例ではh10)に合うように他方(H2軸)の工具中心位置及びタレット回転(H2)軸の中心位置を再計算し、両タレット軸の工具軸線が平行になるように修正する。
前記角度h10に合うように再計算されるH2軸中心位置は、加工円の半径と中心位置、タレット1の振り角、タレット2の工具長L2が既知情報として存在するので、これらから求められる。また、これから求まる仮想Y軸上に於ける振り角h10,h20の大小比較を行い、大きい角度の軸(ここではH2)について円弧始点p21、終点p22、振り角h20を指令速度Fを用いて補間を行ない、小さい振り角の軸(H1)については円弧始点p11、終点p12、h10を〔F×h10/h20〕の速度で補間を行う。これは長さの異なる始点p11〜終点p12と始点p21〜終点p22、を同一時間で移動完了させなければならないが、小さい振り角の軸(H1)について指令速度Fで補間した場合、H2軸のh20を回動する回転速度がh20/h10倍に速くなり、正常に切削できない可能性がある等、加工に支障をきたす虞があるためである。
図12は実施例3のNC装置による、寸法諸元が同一の工具を使用する場合の加工プログラムの処理フローチャートの一例であるが、ワーク正面に円弧加工、つまり円弧によるDカットを行うためのものであり、図6によるものと手順は略同一である。
尚、実施例1の時と同様に、サブセットはメインセット用に指令されたプログラム値を用いて仮想平面計算、円弧補間計算や実軸座標変換を行い、X軸データをX2軸へ、メインセットのX軸データはX1軸へ、H軸データはH1軸、H2軸及びC軸に入力することによって、タレット1、タレット2及びC軸の動作は同期して作動し、同時円弧Dカット加工が実行される。
Step101で加工プログラムを読み込み、Step102で仮想Y軸に関するプログラム命令を解読し、所定の処理プログラムを実行する。仮想Y軸に関する命令としては仮想Y軸補間モードオン/オフ、この実施例ではM37/M38をこれに充てる。このM37により仮想XY軸平面での補間演算を可能とし、通常の旋盤としてのXZ平面による加工と、仮想Y軸を用いた制御ができる加工とを選択する切換処理部を作動させる。また、M37/M38は外部出力され、PLCにより外部入力信号として再度NC装置に入力する方法を採用しているが、NC装置内部で切り換えるようにすることも可能である。
また他の命令としては同時Dカット加工を行うために、G124という、H軸及びC軸指令の入力選択を行うG指令を新たに追加している。このG124に続けてH2=H1を指定することによりH2軸はH1軸データにより駆動されると解釈し、H1=H2であれば逆にH1軸はH2軸データにより駆動されると解釈することになる。G124に続けてH2またはH1のみを指定することによりこれらの命令はキャンセルされる。このGコードも任意に設定できるものである。
同じ取り付けがされた二つの同じ工具で加工経路が等しい時はタレット回転角度と回転速度も同じであるので、ここでは基本的な指令としてG124H2=H1;を実行し、H1軸を基準側に、H2を同期側に定義しておく。
Step103ではStep101で読み込んだ加工プログラムの位置指令に基づいて、タレット1、タレット2の指令位置について仮想XY平面上の現在位置p11,p12から、工具補正を行なった指令位置p21,p22、加工円弧半径及び中心位置、タレット軸中心位置及び振り角h10を計算する。尚、図12ではp11,p12,p21,p22等は円弧Dカットの切削面の始点・終点を指しているが、加工に従って順次変化する相対的な記号であるので、フローチャート等での説明と必ずしも一致しているものではない。
Step104ではStep103で計算された仮想XY平面上の位置とタレット軸角度h10をプログラムされた指令速度Fで円弧補間計算を行う。
Step105では仮想XY座標系上の前記円弧補間計算値で、制御対象であるモータを駆動するために、実際に制御する実軸であるXH平面上の座標値に変換する。
Step106では前記仮想XY座標値からXH平面座標値に変換された実軸座標を基に実軸移動量を計算して各軸のサーボ制御部に出力し、対応するモータを駆動して所望の加工を行うように機械を作動させる。以上の様な手順で加工プログラムを順次読み取って解析し、指定された寸法で表裏同時に円弧Dカット加工が実行され、従来の半分の時間で加工を終えることができる。
図13は実施例3のNC装置による二つの異なる工具を用いて同時円弧Dカット加工を行う、加工プログラムの処理の一例を示すフローチャートである。Step111で加工プログラムを読み込み、Step112で仮想Y軸に関するプログラム命令の解読処理を行い、所定の処理プログラムを実行する。主な命令としては実施例1及び実施例2と同じく仮想Y軸補間モードオン/オフ(M37/M38)、このM37により仮想XY軸平面での補間演算を可能とし、通常の旋盤としてのXZ平面による加工と、仮想Y軸を用いた制御ができる加工とを選択する仮想Y軸制御切換処理部を作動させる。また、M37/M38は外部出力され、PLCにより外部入力信号として再度NC装置に入力しているが、NC装置内部で切り換えるようにすることも可能である。
また他の命令としては同時Dカット加工の時と同様にG124指令がある。このG124に続けてH2=H1を指定することによりH2軸はH1軸データにより駆動され、H1=H2であれば逆にH1軸はH2軸データにより駆動される。G124に続けてH2またはH1のみを指定することによりこれらの命令はキャンセルされる。ここではG124H2=H1;を実行し、H1軸を基準側に、H2を同期側に定義しておく。
更に関連する命令としては円弧Dカット加工を行うための円弧指令がある。この円弧Dカット加工ではプログラムが簡単になるように、円弧を特定できる3点指定に似た、疑似3点指令を使用することとする。具体的には円弧始点に位置決め後、円弧指令であることを示すG02またはG03コードに、円弧始点のY軸座標値の極性を反転した終点座標値、始点と終点を結ぶ線から円弧の底までのX座標相対値を付加することで表すこととする。この方法であれば始点位置は手計算等に頼る必要も無く、NC装置内部で計算させることもできる。また、この円弧の両端位置は円(ワーク)と交差する直線(凹面の両端を結ぶ直線=ワーク中心からの距離)の関係から、円弧半径と中心位置は前記凹面の底位置を加えることで容易に求めることができる。また、この方法は通過点の3点指示と同じなので、回転方向も指令コードとは無関係に一義的に決まる。これらは他の指令方法に代えることもできる。
Step113ではStep111で読み込んだ加工プログラムの位置指令に基づいて、夫々のタレットに取り付けられた工具の補正データを用いてタレット1、タレット2の仮想XY平面上の現在位置p11,p12から指令位置p21,p22までの移動角度(振り角)であるh10,h20を計算する。タレット軸角度は加工円弧の始点、終点位置及び工具長でタレット軸中心位置と共に決定される。尚、図10ではp11,p12,p21,p22等は円弧Dカットの切削面の始点・終点を指しているが、加工に伴って順次変化する相対的な記号であるので、フローチャート等での説明と必ずしも一致しているものではない。
Step114ではStep113で計算された両タレット軸の振り角h10とh20を比較する。比較結果がh10=h20であればStep116に分岐する。Step116では、ワークを二つの同一条件の工具で加工するのと同じであるので、基準側の系統の軸X1,Y1,H1の移動量をプログラムされた指令速度Fで、同期側の移動量X2,Y2,H2の移動量を同様に指令速度Fで円弧補間計算し、H2軸を除く対応する軸データとして用いる。更にH1軸が基準となるので、H2軸、C軸もH1軸データで回転駆動する。
Step115ではStep114でh10≠h20と判定された値を更に大小判別する。ここでh10>h20でなければ“No”(h10<h20)でStep117に分岐する。Step117では角度の小さいh10がh20に一致するようにp11’,p12’,θ11を再計算して求める。p11’,p12’は工具長L1×cos(h10)をX座標値とする直線と加工円弧との交点で決まり、その時の加工円弧の角度θ11は前記p11’,p12’の座標値と加工円弧の半径から求めることができる。この結果はθ11>θ20となるので、更にθ11,θ20,指令速度Fからサブセット側に適用する切削速度Fb=F×θ20/θ11を求め、Fはメインセット側に夫々適用して円弧補間計算を行う。基準側の系統の軸X1,Y1,H1の移動量をプログラムされた指令速度Fで、同期側の移動量X2,Y2,H2の移動量を同様に新たに計算されたFbで円弧補間計算し、H2軸を除く対応する軸データとして用いる。この場合もH1軸が基準となるので、H2軸、C軸もH1軸データで回転駆動する。
ここで比較対象となる円弧長は円弧半径×角度(rad)であるが、円弧半径は加工半径であり、表面、裏面で等しい。従って円弧Dカットに於ける始点位置と終点位置の差は角度に対応するが、直線Dカットに於いては仮想座標位置そのものの差となる。
ここで、切削移動量に差がある場合、切削速度を変更しなくても制御動作としては特に問題は無いが、短い移動量を指令速度で切削した場合、長い移動量の方が実加工速度が速くなり、切削不能となることがある。こういったケースが発生しないように、長い移動量に指令速度を割り当て、短い移動量にはそれに比例した速度を求めて適用し、夫々の長さに応じた速度で切削を行うように再計算を行わせる。
Step115の大小判別でh10>h20と判定されるとStep118に分岐し、角度の小さいh20がh10に一致するようにp21,p22,θ21を再計算して求める。この結果はθ10<θ21となるので、更にθ21,θ10,指令速度Fからメインセット側に適用する切削速度Fb=F×θ10/θ21を求め、Fはサブセット側に夫々適用して円弧補間計算を行う。基準側となる系統の軸X2,Y2,H2の移動量をプログラムされた指令速度Fで、同期側の移動量X1,Y1,H1の移動量を同様に新たに計算されたFbで円弧補間計算し、H1軸を除く対応する軸データとして用いる。この場合はH2軸が基準となるので、前記G124H2=H1;に代えてG124H1=H2;を実行し、H1軸、C軸をH2軸データで回転駆動するように配分モードを変更する。
Step116〜Step118の何れかの処理が終わるとStep119に進み、前記仮想XY座標系上で求められた各XY軸の座標値を、実際に制御する実軸であるXH平面に於ける座標値x1,h1,x2,h2に変換し、XH平面座標値に変換された実軸座標値を基に実軸移動量を計算して各軸のサーボ制御部に出力し、対応するモータを駆動して所望の加工を行うように機械を作動させる。以上の様な手順で加工プログラムを順次読み取って解析し、指定された寸法で表裏同時にDカット加工が施され、従来の半分の時間で加工を終えることができる。
尚、表裏同時Dカット加工の加工プログラムでは夫々の面の円弧Dカットの形状は同じであるので、前述したように形状プログラムは第1系統にのみ指令し、第2系統の軸の形状データは第1系統のプログラム値を利用する。実際の同時Dカット加工や第1系統や第2系統における他の加工作業の開始や終了等との時間的な関係は、同期待ち合わせ指令等を用いることによって制御される。
なお、前記実施例では二つのタレット軸とC軸について、同期側タレットは基準タレット軸の作動データを用いて同じ角度を同期回転させるようにしているが、二つのタレット軸を独立して演算・制御し、異なる回転角度を同一時間内に同期回転駆動させる場合は、再計算を行う必要は無く、各セットのタレット軸駆動データによって行なえばよく、C軸駆動データは振り角の大きいタレット軸から得るという選択制御で対応できる。
この発明に係る数値制御装置は、一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸、第一のタレット軸(H1軸)から成るメインセットとX2軸、Z2軸、第二のタレット軸(H2軸)から成るサブセットとを点対称に配置した機械を数値制御するのに適している。
6 加工プログラム、7 共有エリア、11 解析処理部、12 機械制御信号処理部、13 PLC、14 仮想Y軸補間モード信号処理手段、15 同時Dカット指令処理手段、16 円弧同時Dカット指令処理手段、18 X1/Y1/C軸補間処理部、19 X2/Y2軸補間処理部、20 軸データ出力部、51 仮想Y軸制御切換処理部、52a 第一の仮想Y軸制御処理部、52b 第二の仮想Y軸制御処理部、52c 第三の仮想Y軸制御処理部、53 X1/Y1平面演算手段、54 X2/Y2平面演算手段、55 X1/Y1→X1/H1座標演算手段、56 X2/Y2→X2/H2座標演算手段、57 H軸指令選択手段、58 タレット軸演算基準判定手段、59 再計算制御処理手段A、60 再計算制御処理手段B、61 再計算制御処理手段C、62 再計算制御処理手段D。

Claims (5)

  1. 一つのC軸に対して、X1軸、Z1軸及び第一のタレット軸から成るメインセットと、X2軸、Z2軸及び第二のタレット軸から成るサブセットとを、点対称に配置した機械を制御する数値制御装置において、
    前記メインセットのタレット軸とサブセットのタレット軸の夫々について、基準側、同期側を選択的に指定し、一方のセットのタレット軸の出力を用いて他方を同期して同時に作動させるモードを選択する同時Dカット制御モード指令を設定し、
    当該同時Dカット制御モード指令を、解析実行する同時Dカット指令処理手段と、メインセット側の補間演算を行うX1/Y1/C軸補間処理手段と、サブセット側の補間演算を行うX2/Y2軸補間処理手段と、タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、メインセット及びサブセットのどちらから得るかを選択するH軸指令選択手段とを備え、
    前記同時Dカット加工制御モード指令がされているとき、前記H軸指令選択手段がタレット軸及びC軸の回転角度制御データをメインセット及びサブセットのどちらから得るかを選択し、この選択されたデータに基づいてC軸に把持したワークの二表面へのDカット加工を同時に行うよう前記機械を制御することを特徴とする数値制御装置。
  2. 工具を装着したメインセットのタレット軸角度と工具を装着したサブセットのタレット軸角度とを比較し、両タレット間の角度が異なるか否かを判定するタレット軸演算基準判定手段と、このタレット軸演算基準判定手段による判定結果が、両タレット間の角度が異なる場合、タレット軸角度が小さい側のタレット軸角度が、タレット軸角度が大きい側のタレット軸角度に一致するよう、工具の実移動量を再計算するとともに、タレット軸角度が大きい側に与える指令速度を再計算する再計算制御処理手段とを更に備え、
    前記H軸指令選択手段が、両タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、タレット軸角度が小さい側のセットから得るよう選択するものであることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 工具を装着したメインセットのタレット軸における工具の実移動量と工具を装着したサブセットのタレット軸における工具の実移動量とを比較し、両タレット間の工具の実移動量が異なるか否かを判定するタレット軸演算基準判定手段と、このタレット軸演算基準判定手段による判定結果が、両タレット間の工具補正後の工具の実移動量が異なる場合、実移動量が小さい側に与える指令速度を再計算する再計算制御処理手段とを更に備え、
    前記H軸指令選択手段が、両タレット軸及びC軸の回転角度制御データを、工具の実移動量が大きい側のセットから得るよう選択するものであることを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  4. 前記二表面へのDカット加工は、C軸に把持したワークの直径方向の二表面へ平面加工を行う加工であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の数値制御装置。
  5. 前記二表面へのDカット加工は、C軸に把持したワークの二表面へ曲面加工を行う加工であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の数値制御装置。
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