JP4887463B2 - 光学フィルム、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
ここで、このようなパターン位相差フィルムの製造方法として様々な方法が知られている(特許文献1〜5参照)。
更に、特許文献1〜5に記載の方法は、いずれもパターン位相差フィルムの連続製膜には適していないか、不十分な方法であり、製造コストのさらなる低減が求められるものであることが分かった。
したがって、これまで知られている互いに複屈折率が異なる領域を有するパターン位相差フィルムは、製造コストの観点から不満が残るものであった。
具体的には、ポリマーの吸湿率を制御すること、添加剤の種類や量を制御すること、及び/又は、ポリマーの配向状態を制御することによって、熱膨張係数と湿度膨張係数とのバランスを調整して相殺させることが好ましい。
一方、熱膨張係数と湿度膨張係数をともに小さくしようとすると、透明性及び脆性の低下と、比重増加などの問題が発生してしまう。したがって、これらの問題発生を抑え、温度変化に伴う寸法変化を小さくするためには、上記のとおり、熱膨張係数と湿度膨張係数とのバランスを調整することが好ましい。
上記課題は、以下の手段により解決される。
(1)
吸湿率が0.5%以上のポリマーを含有する支持体と、
互いに複屈折率が異なる第一位相差領域と第二位相差領域を有し、前記第一位相差領域と前記第二位相差領域が1ラインごとに交互にパターン化された光学異方性層とを有し、
前記パターンの長辺の方向と、前記支持体の音速が最大となる方向とが略直交であることを特徴とする光学フィルム。
(2)
前記ポリマーが、主鎖又は側鎖に、水酸基、アミド、イミド、及びエステルから選ばれる化学構造を含むポリマーであることを特徴とする上記(1)に記載の光学フィルム。
(3)
前記ポリマーが、セルロースエステルであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の光学フィルム。
(4)
前記支持体の音速最大方向と平行な方向における、熱膨張係数(α)が5.0×10−6〜500×10−6/℃であり、湿度膨張係数(β)が3.0×10−6〜500×10−6/%RHであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の光学フィルム。
(5)
前記支持体の、音速が最大となる方向の弾性率(E1)が5〜50GPaであることを特徴とする上記(4)に記載の光学フィルム。
(6)
前記支持体が、10%以上延伸された支持体であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の光学フィルム。
(7)
前記支持体が、搬送方向への延伸、搬送方向と一致しない方向への延伸、又はこれらを組合せた延伸を施された支持体であることを特徴とする上記(6)に記載の光学フィルム。
(8)
前記支持体が、下記式(I)を満たす支持体であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の光学フィルム。
式(I): │Re(550)│<5、かつ、|Rth(550)|<20
[Re(λ)及びRth(λ)は、それぞれ波長がλ(単位:nm)であるときの面内方向及び膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)を表す。]
(9)
前記パターン化された光学異方性層と支持体との全体のRe(550)が110〜165nmであり、前記第1位相差領域と前記第2位相差領域の遅相軸が略直交していることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の光学フィルム。
(10)
上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の光学フィルムと、偏光膜とを含み、前記光学フィルムと偏光膜とが粘着層を介して積層されていることを特徴とする偏光板。
(11)
少なくとも一方に電極を有し対向配置された一対の基板と、
該一対の基板間の液晶層と、
該液晶層を挟んで配置され、偏光膜と該偏光膜の少なくとも外側の面に設けられた保護膜とを有し、光源側に配置される第一偏光板と、視認側に配置される第二偏光板とを有し、
更に、第二偏光板の視認側に、偏光膜と少なくとも一枚の保護膜とを有する第三偏光板を通じて画像を視認する液晶表示装置において、
上記(10)に記載の偏光板が第二偏光板である液晶表示装置。
測定されるフィルムが1軸又は2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は、前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADH又はWRが算出する。
なお、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(A)及び式(B)よりRthを算出することもできる。
式(A)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dは膜厚である。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADH又はWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADH又はWRが算出する。
セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADH又はWRはnx、ny、nzを算出する。
なお、本明細書において、特に断らない限り、測定波長は550nmとする。
本発明の光学フィルム(以下、本発明のフィルムとも言う)は、吸湿率が0.5%以上のポリマーを含む支持体と、互いに複屈折率が異なる第一位相差領域と第二位相差領域を有し、前記第一位相差領域と前記第二位相差領域が1ラインごとに交互にパターン化された光学異方性層(以下パターン位相差層とも言う)から構成される。
以下、本発明のフィルムについて、説明する。
本発明の光学材料の支持体は、特に限定されないが、吸湿率が0.5%以上であることが好ましい。特に円偏光若しくは直線偏光メガネ方式の3Dディスプレイ用途として用いる時は、画素単位のパターニング周期を持たせるが、例えばディスプレイ点灯時、バックライトの放熱によりディスプレイの表面温度は上昇し、その影響で支持体の寸度は変化する。その寸度変化に伴って画素ずれがおこり、右目用画像が左目に認識される、若しくは、左目用画像が右目に認識されるという、いわゆるクロストークが発生する。したがって、支持体としては、その寸度変化を抑制することが望ましい。
また、パターニングのパターンの長手方向(パターンの長辺の方向)は、支持体の音速最大方向に対して略直交でも略平行でも良いが、寸度変化抑制の観点からは、略直交であることが好ましい。
また、ロールトゥーロールが容易に可能であり、寸度変化が起きてもしわになりにくいという観点からは、略平行であることが好ましい。
本発明の支持体は、吸湿率が0.5%以上のポリマーを含む。ポリマーの吸湿率は後述するポリマーの化学構造を調整することで制御することができ、吸湿率を適切に設定することによってフィルムの吸湿膨張係数を制御することが可能となる。吸湿率と吸湿膨張係数との関係は、例えば、結晶化度や分子量、絡み合いの度合いのような、フィルム中におけるポリマーの相互作用の大きさによって変化するため、一義的に対応させることはできないが、概して言えば、後述のようにポリマーの親水性を上げ、吸湿率を上げることによって、吸湿膨張係数を増大させることができる。
ポリマーの吸湿率は0.5%以上とする。好ましくは0.7%以上であり、より好ましくは1.0%以上である。また、上限については特にないが、実用上の観点から、10%以下であることが好ましく、7.0%以下であることがより好ましい。
吸湿率の測定法は、フィルム試料7mm×35mmを水分測定器、試料乾燥装置“CA−03”及び“VA−05”{共に三菱化学(株)製}にてカールフィッシャー法で測定した。水分量(g)を試料質量(g)で除して算出した。測定できる。
前記ポリマーとしては、粉末や粒子状のものを使用することができ、また、ペレット化したものも用いることができる。
これらのポリマーは単独で用いてもよいし、2種類以上のポリマーを併用してもよい。
なお、本発明の光学フィルムの主成分としてのポリマーとしては、上述のポリマーを用いることが好ましい。ここで、「主成分としてのポリマー」とは、単一のポリマーからなる場合には、そのポリマーのことを示し、複数のポリマーからなる場合には、構成するポリマーのうち、最も質量分率の高いポリマーのことを示す。
なお、吸湿率は0.5%以上のポリマーとともに、吸湿率が0.5%未満のポリマーを併用してもよく、その場合でも、支持体の吸湿率が0.5%以上とすることが好ましい。
全アシル置換度、即ち、DS2+DS3+DS6は1.5〜3.0であることが、好ましく、2.0〜3.0であることがより好ましく、2.5〜3.0であることが更にまた好ましく、2.70〜2.98であることが特に好ましい。また、製膜性の観点からは場合により、2.80〜2.95であることが好ましく、2.85〜2.90であることが特にまた好ましい。ここで、DS2はグルコース単位の2位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「2位のアシル置換度」とも言う)であり、DS3は3位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「3位のアシル置換度」とも言う)であり、DS6は6位の水酸基のアシル基による置換度である(以下、「6位のアシル置換度」とも言う)。また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は全アシル置換度に対する6位のアシル置換度の割合であり、以下「6位のアシル置換率」とも言う。
前記セルロースアシレートは、セルロースとカルボン酸とのエステルである。前記セルロースアシレートは、セルロースを構成するグルコース単位の2位、3位及び6位に存在するヒドロキシル基の水素原子の全部又は一部が、アシル基で置換されている。前記アシル基の例としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ピバロイル、ヘプタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ヘキサデカノイル、オクタデカノイル、シクロヘキサンカルボニル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、及び、シンナモイルが挙げられる。前記アシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ドデカノイル、オクタデカノイル、ピバロイル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイルが好ましく、アセチル、プロピオニル、ブチリルが最も好ましい。
セルロースエステルは、セルロースと複数の酸とのエステルであってもよい。また、セルロースアシレートは、複数のアシル基で置換されていてもよい。
すなわち、本発明のフィルムに用いられるセルロースアシレート樹脂は、セルロースアセテートであることが、自然への還元性及び環境負荷の観点から、好ましい。
更にDSBはその28%以上が6位水酸基の置換基であるが、より好ましくは30%以上が6位水酸基の置換基であり、31%以上が6位水酸基の置換基であることが更に好ましく、特には32%以上が6位水酸基の置換基であることも好ましい。これらのフィルムにより溶解性の好ましい溶液が作製でき、特に非塩素系有機溶媒において、良好な溶液の作製が可能となる。更に粘度が低くろ過性のよい溶液の作成が可能となる。
本発明の支持体においては、ポリマー成分に、添加剤を添加することができ、これによって熱膨張係数と湿度膨張係数のバランスを変化させることができる。添加剤の分子量は特に制限されないが、後述の化合物群から選ばれる添加剤を好ましく用いることができる。
添加剤を加えることによって、熱膨張係数の上昇幅よりも、湿度膨張係数の低減幅を大きくすることができ、この効果は、特に添加剤が30質量%を超える添加量加えられている場合によく現れる。このため、支持体は添加剤を30質量%以上100質量%未満含むことが好ましい。
本発明の光学フィルムは、前記正の固有複屈折を有する化合物を含むことが好ましい。
前記正の固有複屈折を有する化合物としては、可塑剤、紫外線吸収剤などとして知られている化合物も含む。
前記正の固有複屈折を有する化合物を含むことで、延伸方向のRe発現が良好となり、好ましい。前記正の固有複屈折を有する化合物の含量は、セルロースアシレートに対して、1〜35質量%であることが好ましく、4〜30質量%であることがより好ましく10〜25質量%であることが更に好ましい。
本発明では、前記正の固有複屈折を有する化合物である可塑剤として、以下の高分子量添加剤を広く採用することができる。
以下、本発明に用いられる高分子量添加剤について、その具体例を挙げながら詳細に説明するが、本発明で用いられる正の固有複屈折を有する可塑剤である高分子量添加剤がこれらのものに限定されるわけでないことは言うまでもない。
本発明で用いられるポリエステル系ポリマーは、ジカルボン酸成分とジオール成分の反応によって得られるものである。好ましくは、炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸と炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸の混合物と、炭素数2〜12の脂肪族ジオール、炭素数4〜20のアルキルエーテルジオール及び炭素数6〜20の芳香族ジオールから選ばれる少なくとも1種類以上のジオールとの反応によって得られるものである。反応物の両末端は反応物のままでもよいが、更にモノカルボン酸類やモノアルコール類又はフェノール類を反応させて、所謂末端の封止を実施してもよい。この末端封止は、特にフリーなカルボン酸類を含有させないために実施されることが、保存性などの点で有効である。本発明のポリエステル系ポリマーに使用されるジカルボン酸は、炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸残基又は炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸残基であることが好ましい。
また炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,8−ナフタレンジカルボン酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等がある。
本発明では、より特に好ましくは、ポリエステル系ポリマーのジカルボン酸成分として、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸を用いる態様であり、更に好ましくはテレフタル酸を用いる態様である。
本発明では、より特に好ましくは、ポリエステル系ポリマーのジオール成分として、エタンジオール、プロパンジオールを用いる態様であり、更に好ましくはエタンジオールを用いる態様である。
前記ポリエステル系ポリマーの両末端がカルボン酸やOH基とならないように、モノアルコール残基やモノカルボン酸残基で保護することが好ましい。
この場合、モノアルコールとしては炭素数1〜30の置換、無置換のモノアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、イソペンタノール、ヘキサノール、イソヘキサノール、シクロヘキシルアルコール、オクタノール、イソオクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ノニルアルコール、イソノニルアルコール、tert−ノニルアルコール、デカノール、ドデカノール、ドデカヘキサノール、ドデカオクタノール、アリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族アルコール、ベンジルアルコール、3−フェニルプロパノールなどの置換アルコールなどが挙げられる。
本発明では、より特に好ましくは、ポリエステル系ポリマーの両末端が、酢酸、プロピオン酸で封止された態様であり、更に好ましくは酢酸で封止された態様である。
以下に、本発明で用いることができるポリエステル系ポリマーの具体例を記すが、本発明で用いることができるポリエステル系ポリマーはこれらに限定されるものではない。
PP−1:エタンジオール/コハク酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量2500)
PP−2:1,3−プロパンジオール/グルタル酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−3:1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1300)
PP−4:1,3−プロパンジオール/エチレングリコール/アジピン酸(1/1/2モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−5:2−メチル−1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1200)
PP−6:1,4−ブタンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−7:1,4−シクロヘキサンジオール/コハク酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量800)
PP−9:1,3−プロパンジオール/グルタル酸(1/1モル比)との縮合物の両末端のシクロヘキシルエステル化体(数平均分子量1500)
PP−10:エタンジオール/コハク酸(1/1モル比)との縮合物の両末端の2−エチルヘキシルエステル化体(数平均分子量3000)
PP−11:1,3−プロパンジオール/エチレングリコール/アジピン酸(1/1/2モル比)との縮合物の両末端のイソノニルエステル化体(数平均分子量1500)
PP−12:2−メチル−1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物の両末端のプロピルエステル化体(数平均分子量1300)
PP−13:2−メチル−1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物の両末端の2−エチルヘキシルエステル化体(数平均分子量1300)
PP−14:2−メチル−1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物の両末端のイソノニルエステル化体(数平均分子量1300)
PP−15:1,4−ブタンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物の両末端のブチルエステル化体(数平均分子量1800)
PP−17:1,3−プロパンジオール/1,5−ナフタレンジカルボン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−18:2−メチル−1,3−プロパンジオール/イソフタル酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1200)
PP−19:1,3−プロパンジオール/テレフタル酸(1/1モル比)との縮合物両末端のベンジルエステル化体(数平均分子量1500)
PP−20:1,3−プロパンジオール/1,5−ナフタレンジカルボン酸両末端のプロピルエステル化体(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−21:2−メチル−1,3−プロパンジオール/イソフタル酸(1/1モル比)との縮合物両末端のブチルエステル化体(数平均分子量1200)
PP−23:ポリ(平均重合度3)エチレンエーテルグリコール/グルタル酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1600)
PP−24:ポリ(平均重合度4)プロピレンエーテルグリコール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量2200)
PP−25:ポリ(平均重合度4)プロピレンエーテルグリコール/フタル酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)
PP−27:ポリ(平均重合度3)エチレンエーテルグリコール/グルタル酸(1/1モル比)との縮合物両末端の2−エチルヘキシルエステル化体(数平均分子量1700)
PP−28:ポリ(平均重合度4)プロピレンエーテルグリコール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物両末端のtert−ノニルエステル化体(数平均分子量1300)
PP−29:ポリ(平均重合度4)プロピレンエーテルグリコール/フタル酸(1/1モル比)との縮合物両末端のプロピルエステル化体(数平均分子量1600)
PP−30:1,3−プロパンジオール/コハク酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)をトリメチレンジイソシアナート(1モル)で縮合したポリエステルウレタン化合物
PP−32:1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1000)をp−フェニレンジイソシアナート(1モル)で縮合したポリエステル−ウレタン化合物
PP−33:1,3−プロパンジオール/エチレングリコール/アジピン酸(1/1/2モル比)との縮合物(数平均分子量1500)をトリレンジイソシアナート(1モル)で縮合したポリエステル−ウレタン化合物
PP−34:2−メチル−1,3−プロパンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1200)をm−キシリレンジイソシアナート(1モル)で縮合したポリエステル−ウレタン化合物
PP−35:1,4−ブタンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1500)をテトラメチレンジイソシアナート(1モル)で縮合したポリエステル−ウレタン化合物
PP−40:エタンジオール/アジピン酸(1/1モル比)との縮合物(数平均分子量1000)
PP−52:ポリブチルアクリレート(数平均分子量1300)
PP−53:ポリイソプロピルメタクリレート(数平均分子量1200)
PP−54:ポリ(メチルメタクリレート/ブチルメタクリレート(モル比8/2、数平均分子量1600)
PP−55:ポリ(メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルメタクリレート(モル比9/1、数平均分子量1600)
PP−60:ポリ(ビニルアセテート(数平均分子量2400)
前記正の固有複屈折を有する紫外線吸収剤を含むことが、軸反転の観点から、好ましい。
前記正の固有複屈折を有する紫外線吸収剤としては、特開2009−262551号公報に記載の紫外線吸収剤を挙げることができる。
以下において正の固有複屈折を有する紫外線吸収剤の具体例を挙げるが、本発明は以下の化合物に限定されるものではない。
本発明の光学フィルムは、前記赤外線吸収能を有する化合物を含むことが、後述の本発明の光学フィルムの製造方法で一部の領域に対する加熱工程において、熱照射に赤外線レーザーを用いたときの効率が高まる観点から、好ましい。
前記赤外線吸収能を有する化合物としては、セルロースアシレートフィルムの添加剤として公知の化合物を広く採用することができ、例えば特開2001−194522号公報などに記載されている。また、ジイモニウム塩も好ましい例として挙げることができる。
その中でも、ジイモニウム塩(例えば、KAYASORB IRG−022(日本化薬社製、λmax=1100nm))、アミニウム塩が好ましく、ジイモニウム塩がより好ましい。
本発明の支持体の製造方法について説明する。以下、セルロースアシレートを例に説明するが、他のポリマー材料の場合も同様に製膜することができる。
セルロースアシレートを含むフィルム(支持体)は溶液流延製膜法又は溶融製膜法を利用して製膜することができる。
溶液流延製膜方法では、前記セルロースアシレートや必要に応じて各種添加剤を含有するポリマー溶液(セルロースアシレート溶液)を用いてウェブを形成する。以下において、溶液流延製膜方法に用いることができる本発明におけるポリマー溶液(以下、適宜セルロースアシレート溶液と称する場合もある)について説明する。
前記エステルとしては、例えば、メチルホルメート、エチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートなどが挙げられる。
前記ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
前記エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノールなどが挙げられる。
前記炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどが挙げられる。
前記エステルとしては、例えば、メチルホルメート、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、ペンチルアセテートなどが挙げられる。
前記ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどが挙げられる。
前記エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、アニソール、フェネトールなどが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなどが挙げられる。好ましくは炭素数1〜4のアルコールであり、より好ましくはメタノール、エタノール又はブタノールであり、最も好ましくはメタノール、ブタノールである。前記炭化水素としては、例えば、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
前記2種類以上の官能基を有する有機溶媒としては、例えば、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、メチルアセトアセテートなどが挙げられる。
アルコール含有量を調整することによって、本発明の製造方法により製造されるセルロースアシレートフィルムのReやRthの発現性を調整しやすくすることができる。具体的には、アルコール含有量を上げることによって、熱処理温度を比較的低く設定したり、ReやRthの到達範囲をより大きくしたりすることが可能となる。
また、本発明においては、水を少量含有させることも溶液粘度や乾燥時のウェットフィルム状態の膜強度を高めたり、ドラム法流延時のドープ強度を高めるのに有効であり、例えば溶液全体に対して0.1〜5質量%含有させてもよく、より好ましくは0.1〜3質量%含有させてもよく、特には0.2〜2質量%含有させてもよい。
前記セルロースアシレート濃度は、セルロースアシレートを溶媒に溶解する段階で所定の濃度になるように調整することができる。また予め低濃度(例えば4〜14質量%)の溶液を調製した後に、溶媒を蒸発させる等によって濃縮してもよい。更に、予め高濃度の溶液を調製後に、希釈してもよい。また、添加剤を添加することで、セルロースアシレートの濃度を低下させることもできる。
本発明におけるポリマー溶液の調製は、例えば、特開昭58−127737号公報、同61−106628号公報、特開平2−276830号公報、同4−259511号公報、同5−163301号公報、同9−95544号公報、同10−45950号公報、同10−95854号公報、同11−71463号公報、同11−302388号公報、同11−322946号公報、同11−322947号公報、同11−323017号公報、特開2000−53784号公報、同2000−273184号公報、同2000−273239号公報に記載されている調製方法に準じて行うことができる。具体的には、ポリマーと溶媒とを混合攪拌し膨潤させ、場合により冷却や加熱等を実施して溶解させた後、これをろ過して本発明におけるポリマー溶液を得る。
溶媒としてハロゲン系有機溶媒を用い、セルロースアシレートと溶媒との混合物を冷却する場合、混合物を−100〜10℃に冷却する工程を含むことが好ましい。また、冷却工程より前の工程に−10〜39℃で膨潤させる工程を含み、冷却より後の工程に0〜39℃に加温する工程を含むことが好ましい。
更に、溶媒として非ハロゲン系有機溶媒を用い、セルロースアシレートと溶媒との混合物を冷却する場合、混合物を−100〜−10℃に冷却する工程を含むことが好ましい。また、冷却工程よりも前の工程に−10〜55℃で膨潤させる工程を含み、冷却よりも後の工程に0〜57℃に加温する工程を含むことが好ましい。
本発明におけるウェブは、本発明におけるポリマー溶液を用いて溶液流延製膜方法により形成することができる。溶液流延製膜方法の実施に際しては、従来の方法に従って、公知の装置を用いることができる。具体的には、溶解機(釜)で調製されたドープ(本発明におけるポリマー溶液)を、ろ過後、貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製する。ドープは30℃に保温し、ドープ排出口から、例えば回転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持体の上に均一に流延する(ドープ流延工程)。次いで、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェブ)を金属支持体から剥離し、続いて乾燥ゾーンへ搬送し、ロール群で搬送しながら乾燥を終了する。溶液流延製膜方法の流延工程、乾燥工程の詳細については、特開2005−104148号公報の120〜146頁にも記載があり、適宜本発明にも適用することができる。
セルロースアシレートフィルムの製造方法は、セルロースアシレートを含むフィルム全体を特定の方向に延伸する工程を含むことが好ましい。本発明に係る支持体は、延伸することによって、延伸方向の熱膨張係数と湿度膨張係数を低減させることができる。延伸は、搬送方向への延伸でも、搬送方向と一致しない方向(例えば、搬送方向と直交する方向)への延伸でもよく、これらを組み合わせた二軸延伸でもよい。
延伸方向への延伸倍率は、10%以上であることが好ましく、10〜100%であることが更に好ましく、20〜90%であることが更に好ましい。
フィルムのヘイズを上昇させずに延伸して弾性率の異方性を制御する方法については、特定の条件で延伸する特開2007−176164等に記載の延伸方法や、一旦ヘイズを上昇させてからヘイズを低下させる特開2009−137289等の記載の延伸方法を好ましく用いることができる。また、フィルム中に溶媒を残した状態で延伸して弾性率の異方性を制御する方法については、特開2007−119717等に記載の延伸方法を好ましく用いることができる。
なお、本明細書でいう「延伸倍率(%)」とは、以下の式により求められるものを意味する。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/延伸前の長さ
本発明において支持体の音速最大方向と平行な方向における熱膨張係数(α)は、5.0×10−6〜500×10−6/℃であることが好ましく、10.0×10−6〜200×10−6/℃であることがより好ましい。熱膨張係数(α)ISO11359−2に準じて測定することができ、サンプルを室温から80℃まで昇温させた後、60℃から50℃に降温するときの支持体の音速最大方向における長さの傾きから算出することができる。
本発明における湿度膨張係数(β)を測定する際には、音速最大方向を長手方向として切り出した長さ25cm(測定方向)、幅5cmの支持体試料を用意し、該試料に20cmの間隔でピン孔を空け、25℃、相対湿度10%にて24時間調湿後、ピン孔の間隔をピンゲージで測長する(測定値をL0とする)。次いで、試料を25℃、相対湿度80%にて24時間調湿後、ピン孔の間隔をピンゲージで測長する(測定値をL1とする)。これらの測定値を用いて下記式により湿度膨張係数を算出する。
湿度膨張係数[/%RH]={(L1−L0)/L0}/(R1−R0)
本発明の支持体の湿度膨張係数(β)は、熱膨張係数(α)との組合せにより、適宜、設定することができるが、3.0×10-6〜500×10-6/%RHが好ましく、4.0×10-6〜100×10-6/%RHがより好ましく、5.0×10-6〜50×10-6/%RHが更に好ましく、5.0×10-6〜40×10-6/%RHが最も好ましい。
熱膨張係数(α)と湿度膨張係数(β)との組合せとしては、支持体の寸法変化を低減させる上で、熱膨張係数(α)が5.0×10−6〜500×10−6/℃であり、湿度膨張係数(β)が3.0×10−6〜500×10−6/%RHであることが好ましく、熱膨張係数(α)が5.0×10−6〜500×10−6/℃であり、湿度膨張係数(β)が4.0×10-6〜100×10-6/%RHであることがより好ましく、熱膨張係数(α)が10.0×10−6〜200×10−6/℃であり、湿度膨張係数(β)が5.0×10-6〜40×10-6/%RHであることが更に好ましい。
本発明において音速(音波伝播速度)が最大となる方向は、支持体を25℃、相対湿度60%にて24時間調湿後、配向性測定機(SST−2500:野村商事(株)製)を用いて、超音波パルスの縦波振動の伝搬速度が最大となる方向として求めた。本発明の支持体において、面内の遅相軸の方向と、音速が最大となる方向とのなす角は、75〜105°であることが好ましく、85〜95°であることがより好ましく、87〜93°であることが更に好ましく、89〜91°であることが最も好ましい。
本発明における支持体の弾性率は、長さ150mm、巾10mmの支持体試料を用意し、25℃、相対湿度60%にて24時間調湿後、ISO527−3:1995の規格に準じ、初期試料長100mm、引張速度10mm/minにて測定し、応力−歪み曲線の初期の傾きから求めた引張り弾性率である。 本発明における支持体の弾性率は特に限定されないが、音速が最大となる方向における弾性率(E1)が1〜50GPaであることが好ましく、5〜50GPaであることがより好ましく、7〜20GPaであることが更に好ましい。弾性率はポリマーの種類、添加剤の種類及び量、延伸によって制御することができる。
本発明の光学フィルムの支持体は、下記式(I)を満たす支持体であることがパターン位相差層への光学的な影響を少なくできるので好ましい。式(I): │Re(550)│<5、かつ、|Rth(550)|<20[Re(λ)及びRth(λ)は、それぞれ波長がλ(単位;nm)であるときの面内方向及び膜厚方向のレターデーション値(単位;nm)を表す。
本発明の光学フィルムは、互いに複屈折率が異なる第1位相差領域(以下、単に第一領域とも言う)と第2位相差領域(以下、単に第二領域とも言う)を有し、前記第一位相差領域と前記第二位相差領域が1ラインごとに交互にパターン化された光学異方性層(以下、パターン位相差とも言う)とを有する。前記第一領域と前記第二領域が、互いの短辺の長さがほぼ等しい帯状であり、かつ交互に繰り返しパターニングされていることが、3D立体映像表示システム用に用いる観点から好ましい。
また、本発明の光学フィルムでは、前記第一領域の遅相軸と前記第二領域の遅相軸が直交することが、3D映像表示をするときに前記第一領域と前記第二領域を通過した光の偏光状態を、楕円偏光させずに、直線偏光から円偏光、又は円偏光から直線偏光に変えることができる観点から、より好ましい。
前記のように直線偏光から円偏光、又は円偏光から直線偏光に変換する機能を有するパターン位相差層は波長の1/4のレターデーションを持つことが好ましい。一般に4分の1波長板と呼ばれ、可視光の波長550nmにおいてはRe=137.5nmが理想値となる。
また、直線偏光から円偏光、又は円偏光から直線偏光に変換するパターン位相差層は波長の1/4のレターデーションを有するものだけではない。例えば、波長の−1/4や3/4のレターデーションでもよく、一般式で表すと波長の1/4±n/2(nは整数)のレターデーションを有すればよい。
前記第一領域の遅相軸と前記第二領域の遅相軸が直交するパターニングは、波長の−1/4や1/4のレターデーションを有する領域を交互に形成すればよい。この時、互いの領域の遅相軸はほぼ直交する。また、波長の1/4と3/4のレターデーションをパターニングしてもよく、この時の互いの領域の遅相軸はほぼ平行になる。ただし、互いの領域の円偏光の回転方向は逆になる。
更に、波長の1/4と3/4のレターデーションのパターニングは、波長の1/4を全面に形成後、波長の1/2又は−1/2のレターデーションを形成してもよい。
本発明の光学フィルムは、波長の1/4のレターデーションを持たせる場合、光学フィルム中に含まれる前記第一領域のRe(550)値と、光学フィルム中に含まれる前記第二領域のRe(550)値が30〜250nmであることが好ましく、50〜230nmであることがより好ましく、100〜200nmであることが特に好ましく、105〜180nmであることがより特に好ましく、115〜160nmであることが更に好ましく、130〜150nmであることがより特に好ましい。
前記第一領域と第二領域は様々な方法で形成が可能である。以下にその方法の例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
位相差層のパターニングのために、パターン露光を行うことができる。
パターン露光とは、複屈折パターン作製材料の2つ以上の領域に互いに露光条件の異なる露光を行うことを意味する。このときの「2つ以上の領域」は互いに重なる部位を有していても有していなくてもよいが、互いに重なる部位を有していないことが好ましい。パターン露光は単に未露光部及び露光部のみを生じるパターン露光であってもよい。この場合、通常位相差を残したい領域を露光する。また、パターン露光は未露光部及び露光部の中間調となる1個以上の露光条件による露光部を含むパターン露光であってもよい。パターン露光は1回の露光によって行われても複数回の露光によって行われてもよい。例えば、領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスク等を用いて1回の露光によって行われていてもよく、又は両者が組み合わされていてもよい。
露光条件の異なる露光領域を生じる手段として、露光マスクを用いた露光は有用である。例えば1つの領域のみを露光するような露光マスクを用いて露光を行った後に、温度、雰囲気、露光照度、露光時間、露光波長を変えて別のマスクを用いた露光や全面露光を行うことで、先に露光された領域と後に露光された領域の露光条件は容易に変更することができる。また、露光照度、あるいは露光波長を変えるためのマスクとして領域によって異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスクは特に有用である。この場合、ただ一度の露光を行うだけで複数の領域に対して異なる露光照度、あるいは露光波長での露光を行うことができる。異なる露光照度の元で同一時間の露光を行う事で異なる露光量を与えることができることは言うまでもない。
また、レーザーなどを用いた走査露光を用いる場合には、露光領域によって光源強度を変える、走査速度を変えるなどの手法で領域ごとに露光条件を変えることが可能である。
パターン露光された位相差層に対して50℃以上400℃以下でベークを行うことにより、上記パターン露光時の露光条件に応じたパターンで位相差量のパターニングが行われる。用いられた位相差層の露光前のレターデーション消失温度をT1[℃]、露光後のレターデーション消失温度をT2[℃]とした場合(レターデーション消失温度が250℃以下の温度域にない場合はT2=250℃とする)、ベーク時の温度はT1℃以上T2℃以下が好ましく、(T1+10)℃以上(T2−5)℃以下がより好ましく、(T1+20)℃以上(T2−10)℃以下が最も好ましい。
レターデーション消失温度が上昇する位相差層を用いている場合、露光を行う事によりベークによって層中の未露光部のレターデーションが低下し、一方で露光部はレターデーションの低下が小さく、若しくは全く低下しないかあるいは上昇し、結果として未露光部のレターデーションが露光部のレターデーションに比較して小さくなり、軸の有無又は位相差量のパターンが作製される。
軸方向のパターニングの方法については、特に限定されないが、上記のように、好ましくは配向層を利用して、位相差層の光軸(遅相軸)の方向のパターニングを行うことができる。
光配向層上に設けられた液晶性化合物を含む層、好ましくは光配向層上に直接設けられた液晶性化合物を含む層は、紫外光が照射されると、光配向層が作製された偏光紫外光の偏光方向に、液晶分子が配向する。同様に、ラビング配向層上に設けられた液晶性化合物を含む層、好ましくはラビング配向層上に直接設けられた液晶性化合物を含む層は、紫外光が照射されるとラビングされた方向に液晶分子が配向する。
本発明のパターン位相差層の形成は転写材料を用いて行ってもよい。転写材料を用いることにより、有機溶剤を利用する塗布を、パターニング材料を作製する場所と別の場所で行うことができ、パターニング材料を使用する際の作業及び設備負担が軽減する。転写材料としては各種公知のものを使用でき、例えば特開2009−223001号公報中、[0090]〜[0097]記載のもの等を使用できる。
次に、上記光学異方性層を任意形状にインクジェットを用いて形成する実施の形態について説明する。
本実施の形態では、所定の光学異方性を発現する溶液等の流体を、インクジェット装置を用いて吐出して、微細領域内(例えば、表示画素の横ラインを1ライン毎の帯状)に前記流体からなる層を形成する。前記流体は、液晶性化合物の少なくとも一種を含有するのが好ましく、中でも特開2007−270686号公報記載の一般式(I)又は一般式(II)で表される化合物を少なくとも一種含有していることが好ましい。乾燥後に液晶相を形成するように調製されたものが好ましい。インクジェットにより吐出可能であればよく、液晶性化合物等の材料の一部又は全部が分散した分散液を用いてもよいが、溶液であるのが好ましい。
本発明の偏光板は、少なくとも1枚の本発明の光学フィルムが積層されたことを特徴とする。
前記偏光板は、従来公知の一般的な構成の偏光板を挙げることができ、前記偏光板の具体的な構成については、特に制限はなく公知の構成を採用できるが、例えば、特開2008−262161号公報の図6に記載の構成を採用することができる。本発明の光学フィルムは、一般的な偏光板の一方の面上に積層させ、偏光眼鏡方式の3D立体映像表示システムに用いることができるパターン位相差フィルムとすることができる。前記偏光板の態様は、液晶表示装置にそのまま組み込むことが可能な大きさに切断されたフィルム片の態様の偏光板のみならず、帯状、すなわち、連続生産により、長尺状に作製され、ロール状に巻き上げられた態様(例えば、ロール長2500m以上や3900m以上の態様)の偏光板も含まれる。大画面液晶表示装置用とするためには、上記した通り、偏光板の幅は1470mm以上とすることが好ましい。
本発明の偏光板においては、光学フィルムと偏光膜とを粘着層を介して積層してもよい。
本発明において、光学フィルムと偏光膜との積層のために用いられる粘着層とは、例えば、動的粘弾性測定装置で測定したG’とG”との比(tanδ=G”/G’)が0.001〜1.5である物質のことを表し、いわゆる、粘着剤やクリープしやすい物質等が含まれる。
本発明の映像表示パネルは、少なくとも1枚の本発明の光学フィルムを含むことを特徴とする。これにより、映像表示パネルからの光のうち、前記第一領域を通過した光と、前記第二領域を通過した光の偏光状態を変えることができ、3D立体映像表示を表示することができる映像表示パネルとなる。
本発明の映像表示装置に用いられる映像表示パネルは特に制限はなく、CRTであってもフラットパネルディスプレイであってもよいが、フラットパネルディスプレイであることが好ましい。フラットパネルディスプレイとしては、PDP、LCD、有機ELDなどを用いることができるが、本発明は前記映像表示パネルが液晶表示パネルである場合に特に好ましく適用することができる。前記映像表示パネルを液晶表示パネルとすることで、フラットパネルディスプレイの中でも高画質かつ安価な映像表示システムとすることができる。
前記液晶表示装置は液晶セルと該液晶セルの両側に配置された一対の偏光板を有する液晶表示装置であって、前記偏光板の少なくとも一方が本発明の偏光板であることを特徴とするIPS、OCB又はVAモードの液晶表示装置であることが好ましい。
前記液晶表示装置の具体的な構成としては特に制限はなく公知の構成を採用できる。また、特開2008−262161号公報の図2に記載の構成も好ましく採用することができる。
本発明の映像表示システムは、少なくとも1枚の本発明の光学フィルムを含むことを特徴とする。これにより、左眼用画像と右眼用画像を映像表示パネルに入力し、映像表示パネルから左眼用画像と右眼用画像を本発明の光学フィルムに向けて出射し、本発明の光学フィルムの前記第一領域を通過した該左眼用画像(又は右眼用画像)と、前記第二領域を通過した該右眼用画像(又は左眼用画像)の偏光状態を変えさせることができる。更に前記第一領域を通過した該左眼用画像のみを透過する偏光板付き左眼用レンズと、前記第二領域を通過した該右眼用画像のみを透過する偏光板付き右眼用レンズを備えた偏光眼鏡を併用することで、左右の眼にそれぞれ左眼用画像と右眼用画像のみを入射させ、3D立体映像表示を観察することができる映像表示システムを得ることができる。
このような映像表示システムについては、米国特許5,327,285号公報に記載がある。また、偏光眼鏡については、特開平10−232365に例が記載されている。
また、市販の映像表示システムの内、パターン位相差フィルムを剥がして、本発明の光学フィルムと差し替えてもよい。
置換度が2.86のセルロースアセテート(粘度平均重合度は300、6位のアセチル基置換度は0.89、アセトン抽出分は7質量%、質量平均分子量/数平均分子量比は2.3、含水率は0.2質量%、6質量%ジクロロメタン溶液中の粘度は305mPa・s、残存酢酸量は0.1質量%以下、Ca含有量は65ppm、Mg含有量は26ppm、鉄含有量は0.8ppm、硫酸イオン含有量は18ppm、イエローインデックスは1.9、遊離酢酸量は47ppmの粉末(粉体の平均粒子サイズは1.5mm、標準偏差は0.5mm)) 100質量部、及びPP−40 40質量部、シリカ粒子(Aerosol R972、日本アエロジル株式会社製)0.1質量部を溶媒(メチレンクロライド、メタノール、及び1−ブタノール(質量比81:18:1)。各溶媒の含水率は0.2質量%であった))と一緒にミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、ドープを調製した。また、溶媒の量は固形分濃度(ドープ中のセルロースアシレート、添加剤及びシリカ粒子の合計濃度)が25質量%となるように調製した。得られたセルロースアシレート溶液を、絶対濾過精度10μmの濾紙(#63、東洋濾紙(株)製)で濾過し、更に絶対濾過精度2.5μmの金属焼結フィルター(FH025、ポール社製)にて濾過してポリマー溶液を得た。得られたドープ溶液を流延口から−5℃に冷却した直径3mのドラムである鏡面ステンレス支持体上に流延した。溶媒含有率略70質量%の状態で剥ぎ取り、フィルムの巾方向の両端をピンテンター(特開平4−1009号公報の図3に記載のピンテンター)で固定し、溶媒含有率が3〜5質量%の状態で、横方向(機械方向に垂直な方向)の延伸率が約3%となる間隔を保ちつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、更に乾燥し、厚み60μmの透明フィルム支持体1を作製し、支持体として用いた。
WO2009/047924の実施例中の「光学フィルム1」の作製を参考に下記組成物からフィルムを作製し、支持体として用いた。
ダイヤナールBR85(三菱レイヨン(株)製) 70質量部
セルロースエステル 30質量部
(セルロースアセテートプロピオネート アシル基総置換度2.75、アセチル基置換度0.19、プロピオニル基置換度2.56、Mw=200000)
メチレンクロライド 300質量部
エタノール 40質量部
特開2007−176164号公報に記載の実施例110を参考に、富士フイルム社製T80UZを延伸した後(下記延伸1)、支持体として用いた。
特開2007−176164号公報に記載の実施例110を参考に、富士フイルム社製T80UZを延伸した後(下記延伸2)、支持体として用いた。
支持体フィルム1を延伸した後(下記延伸1)、支持体として用いた。
支持体フィルム2を延伸した後(下記延伸1)、支持体として用いた。
「アートン(JSR製)」を支持体として用いた。
「ZF14(日本ゼオン製)」を支持体として用いた。
(延伸1)
上記製膜したフィルムのうちフィルム3、5及び6について、2つのニップロール間に表1記載の温度に調整された加熱ゾーンを有する装置を用いて搬送方向に延伸を実施した。延伸倍率はニップロールの周速を調整することで表1記載の値となるように制御し、縦横比(ニップロール間の距離/ベース幅)は3.3となるように調整した。延伸後は冷却して巻き取った。延伸倍率は下記表1に記載した。
上記製膜したフィルムのうちフィルム4について、テンターを用いて幅方向に延伸を実施した。延伸倍率、加熱温度は表1に記載の値となるように調節した。
寸法変化としては、25℃60%RHの部屋で60℃に加熱したときの寸法変化(=((加熱後の寸法)−(加熱前の寸法))/(加熱前の寸法)×100(%))を示した。
支持体フィルム1及び2については、音速最大方位を定義できなかった。このため、表1の音速最大方位の欄には「−」を記載した。また、未延伸なので、延伸温度及び延伸倍率の欄には「−」と記載した。
なお、支持体フィルム21及び22については、市販のフィルムで延伸温度及び延伸倍率が不明なため、表1においてこられの欄には「−」と記載した。
特開2009−223001号公報の実施例1の「部位2」及び「部位5」を参考に、Re=137.5nmで、遅相軸の向きがパターンの長辺の方向に対して45度の部位(第1領域)と135度の部位(第2領域)とが300μm周期で繰り返しとなるようにパターニングされたパターン位相差層Aをガラス基板上に作製した。これを上記で作製した支持体フィルムで表2に示すもの上に転写して、パターン位相差層Aを有する位相差フィルム1〜5、12〜15を作成した。
また、支持体フィルム3、5を打ち抜いた後のフィルムの長辺の方向と音速最大方位が80°で交わるように打ち抜いた後、上記のパターン位相差層Aを、パターンの長辺の方向と支持体フィルムの長辺の方向が平行となるように転写し、パターン位相差フィルム16、18を作成した。
更にまた、上記のパターン位相差層Aの作製において遅相軸の向きがパターンの長辺の方向に対して35°の部位(第1領域)と、125°度の部位(第2領域)とが300μm周期で繰り返しとなるようにパターニングされたパターン位相差層Bをガラス基板上に作製した、これを支持体フィルム3、5の上に転写して、パターン位相差フィルム17、19を作製した。
HPL02065 (HP製)のフロント偏光板をはがし、替わりに実施例と比較例のフィルムを保護フィルムとして用いた偏光板を貼合した。
上記で作製した3Dモニターを48hr連続点灯後、右目用画素は白、左目用画素は黒のパターンを表示させ、目の位置に分光放射輝度計(SR−3 トプコン製)をおき、右目用/左目用の円偏光メガネをそれぞれ通して、輝度を測定した。
右目用円偏光メガネを通した時の輝度をY_RR、左目用円偏光メガネを通した時の輝度をY_RLとする。
右目用画像が左目に、左目用画像が右目に入ると3D感が失われるため、クロストーク度合いをCRO=(YRR−YRL)/(YRR+YRL)と定義し、評価した。点灯直後のCROをCRO_0、48hr点灯後のCROをCRO_48とし、100*CRO_48/CRO_0の値に基づき以下の基準で評価した。
◎:95%以上
○:95%未満から92.5%
△:92.5%未満から90%以上
×:90%未満
「◎」が最も好ましく、「○」が次に好ましく、「△」がその次に好ましい。
なお、CRO_0については全ての位相差フィルムで0.15以下であり、位相差フィルム1〜5、12〜15については0.08以下であった。
Claims (11)
- 吸湿率が0.5%以上のポリマーを含有する支持体と、
互いに複屈折率が異なる第一位相差領域と第二位相差領域を有し、前記第一位相差領域と前記第二位相差領域が1ラインごとに交互にパターン化された光学異方性層とを有し、
前記パターンの長辺の方向と、前記支持体の音速が最大となる方向とが略直交であることを特徴とする光学フィルム。 - 前記ポリマーが、主鎖又は側鎖に、水酸基、アミド、イミド、及びエステルから選ばれる化学構造を含むポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記ポリマーが、セルロースエステルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
- 前記支持体の音速最大方向と平行な方向における、熱膨張係数(α)が5.0×10−6〜500×10−6/℃であり、湿度膨張係数(β)が3.0×10−6〜500×10−6/%RHであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記支持体の、音速が最大となる方向の弾性率(E1)が5〜50GPaであることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルム。
- 前記支持体が、10%以上延伸された支持体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 前記支持体が、搬送方向への延伸、搬送方向と一致しない方向への延伸、又はこれらを組合せた延伸を施された支持体であることを特徴とする請求項6に記載の光学フィルム。
- 前記支持体が、下記式(I)を満たす支持体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学フィルム。
式(I): │Re(550)│<5、かつ、|Rth(550)|<20
[Re(λ)及びRth(λ)は、それぞれ波長がλ(単位:nm)であるときの面内方向及び膜厚方向のレターデーション値(単位:nm)を表す。] - 前記パターン化された光学異方性層と支持体との全体のRe(550)が110〜165nmであり、前記第1位相差領域と前記第2位相差領域の遅相軸が略直交していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光学フィルム。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光学フィルムと、偏光膜とを含み、前記光学フィルムと偏光膜とが粘着層を介して積層されていることを特徴とする偏光板。
- 少なくとも一方に電極を有し対向配置された一対の基板と、
該一対の基板間の液晶層と、
該液晶層を挟んで配置され、偏光膜と該偏光膜の少なくとも外側の面に設けられた保護膜とを有し、光源側に配置される第一偏光板と、視認側に配置される第二偏光板とを有し、
更に、第二偏光板の視認側に、偏光膜と少なくとも一枚の保護膜とを有する第三偏光板を通じて画像を視認する液晶表示装置において、
請求項10に記載の偏光板が第二偏光板である液晶表示装置。
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