JP3890972B2 - セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノートパソコンの薄型、軽量化に関する開発が進んでいる。それに伴って、液晶表示装置に用いられる偏光板に対してもますます薄膜化の要求が強くなってきている。特に、偏光板の薄膜化に対しては、偏光板用保護フィルムの薄膜化が要望されている。しかしながら、偏光板用保護フィルムを、単に薄膜化するだけでは様々な弊害があることが判明してきた。
【0003】
その中の1つとして、透湿性(透湿度)に基づく影響がある。例えば、偏光板用保護フィルムの薄膜化に伴って、透湿度は高くなり、その結果として偏光板の耐久性が低下する。この透湿度を改良するための手段がいくつか提案されており、確かに透湿度が低いほど組み入れた偏光板の耐久性は向上するが、一方で透湿性が低いことにより、偏光板用保護フィルムと偏光子とを接着する際に、接着剤の乾燥が悪いという欠点が見いだされた。
【0004】
そのため、偏光板用保護フィルムには、これら両者を満足する透湿特性が求められている。特に、多く用いられているセルロースエステルを含む偏光板用保護フィルムでは、薄膜化により、透湿度が著しく悪化する。
【0005】
そこで、透湿性が良好で、かつ高い寸法安定性フィルム物性を有するセルロースエステルフィルム、それを用いた偏光板用保護フィルムの開発が切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、薄膜フィルムで、良好な透湿度を有し、かつ寸法安定性に優れ、且つ、良好な耐光性を示すセルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記の項目1〜12により達成された。
【0008】
1.吸水率2.5%以下、透湿度250g/m2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、乾燥膜厚0.2μm以上3μm以下のポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂からなる群から選ばれた高分子樹脂含有層(高分子化合物含有層ともいう。但し紫外線硬化樹脂を除く。)を少なくとも一方の面に設け膜厚が10〜60μmであることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
【0009】
2.前記1に記載のセルロースエステルフィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光板用保護フィルム。
【0010】
3.前記2に記載の偏光板用保護フィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光板。
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のセルロースエステルフィルムについて説明する。
【0021】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、上記記載の課題が、吸水率2.5%以下、透湿度250g/m2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、乾燥膜厚0.2μm以上3μm以下のポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂からなる群から選ばれた高分子樹脂含有層(高分子化合物含有層ともいう。但し紫外線硬化樹脂を除く。)を少なくとも一方の面に設け膜厚が10〜60μmであることを特徴とするセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムとして用いることにより達成できることを見出した。
【0022】
上記記載の高分子樹脂含有層の形成に用いられる高分子樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ニトロセルロース、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ノルボルネン樹脂、エポキシ樹脂及び紫外線硬化樹脂等が好ましく用いられるが、更に好ましくは、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、中でも、特に好ましく用いられるのは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂である。
【0023】
上記記載の高分子樹脂としては、合成したものを使用しても良いし、市販のものをそのまま流用することも出来る。
【0024】
ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡(株)のバイロン103、200、300、630ユニチカ(株)のエリーテルUE−3210、UE−3300、東レ(株)のエステルレジン100、住友化学(株)のスミカスーパーS200、S300等がある。
【0025】
ポリカーボネート樹脂としては、例えば、帝人化成(株)のパンライトL−1225、L−1250、K−1300、三菱ガス化学(株)のユーピロンE−2、E−2U(紫外線吸収剤含有ポリカーボネート)等がある。
【0026】
ポリウレタン樹脂としては、例えば、大日本インキ(株)のPANDEXT−R02、T−5265L、T−5202、T−5205等がある。
【0027】
ポリエチレン樹脂としては、例えば、三洋化成(株)のサンワックス131−P、151−P、161−P、165−P、171−P、E−300、E−250P等がある。
【0028】
ポリプロピレン樹脂としては、例えば、三洋化成(株)のビスコール330−P、550−P、660−P、TS−200等がある。
【0029】
ポリスチレン樹脂としては、例えば、三井東圧(株)のトーボレックスGPPS550−51、サンタックGT−10、三菱モンサント(株)のHF55、JF77、HT88A、ダイセル化学工業(株)のGP10、GP20、GP31、出光石油(株)のHF10、NP120、HT550、旭化成工業(株)の679R、G8500等がある。
【0030】
フェノキシ樹脂としては、例えば、ユニオンカーバイド(株)のPKHM−30、PKHM−10PKHH、PKHJ等がある。
【0031】
これらの樹脂は透湿度が小さく、一般的な有機溶媒に溶けやすく、セルロースエステルフィルムコーティングに対し加工が容易である。
【0032】
上記記載の本発明に係る高分子樹脂含有層を塗設する具体的な方法としては、高分子樹脂を有機溶媒に溶解するか、水単独または有機溶媒と水の混合溶媒に分散して、塗布組成物を調製する。
【0033】
上記の塗布組成物の調製に使用する有機溶媒としては、高分子樹脂を溶解させる溶媒または膨潤させる溶媒を適宜、組み合わせて使用することが好ましい。具体的に用いられる有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、クロロホルム、エチレンクロライド、メチレンクロライド、トロクロロエチレン、ジオキサン、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソブチルアルコール、メチルプロピレングリコール、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、n−ブタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0034】
また、高分子樹脂含有層には、紫外線吸収剤、マット剤、酸化防止剤、可塑剤、色素、滑り剤、硬化剤等が含有されていても良い。
【0035】
高分子樹脂含有層を塗設するための塗布液組成物の固形分濃度は、0.1〜15質量%が好ましく、更に好ましくは、0.3〜10質量%である。
【0036】
上記記載の塗布液組成物をセルロースエステルフィルム上に塗布するためには、グラビアコーター、押し出しコーター、ディップコーター、リバースコーター等の従来公知の塗布装置を用いることが出来る。
【0037】
また、塗布液組成物の塗布時の塗布膜厚は5μm〜50μmが好ましく、塗布後の乾燥温度は30〜150℃が好ましく、更に好ましくは、50〜120℃である。
【0038】
本発明に記載の効果を得るためには、本発明に係る高分子樹脂含有層は吸水率が2.5%以下であることが必要であるが、ここで、吸水率とは、50℃の水中に2時間浸漬した時の水分量をいい、以下の方法で測定される。
【0039】
《吸水率の測定方法》
試料を、10cm×10cmの大きさに裁断し、50℃の水中に2時間浸漬し、取り出した直後に回りの水滴を濾紙でふき取り、その質量を測定し、W1とした。次にこのフィルムを、23℃−55%RHの雰囲気下で24時間調湿した後、その質量を測定し、W0とした。それぞれの測定値から下記式に計算して、50℃の水中に2時間浸漬した時の吸水率が得られる。
【0040】
吸水率(%)=((W1−W0)/W0)×100
薄膜化した場合のセルロースエステルフィルムの吸水率は、4.5%以下にすることで偏光板の耐久性を向上することができ、また、1.0%以上にすることで偏光子と保護フィルムを貼合し乾燥する際の乾燥性を向上することができる。好ましくは1.0%〜3.0%、より好ましくは1.0%〜2.5%である。
【0041】
本発明に係る高分子樹脂含有層の透湿度は、JIS Z 0208条件Aで規定される温度25±0.5℃、相対湿度90±2%の条件で測定された値で定義する。本発明に記載の効果を得るためには、透湿度が250g/m2・24時間以下であることが必要であるが、好ましくは、20〜230g/m2・24時間であり、特に好ましくは、20〜200g/m2・24時間である。
【0042】
本発明に係る透過率は、80%以上が必要であるが、好ましくは85%以上であり、特に好ましくは90%以上である。ここで、透過率とは、スペクトロフォトメーターU−3200(日立製作所製)を用い、フィルムの分光吸収スペクトルを測定し、500nmにおける透過率である。
【0043】
本発明に係る高分子樹脂含有層の乾燥膜厚は、本発明に記載の効果を得る観点から、0.2μm以上3μm以下であることが必要であるが、好ましくは、0.2μm以上2μm以下である。
【0044】
上記記載のような高分子樹脂含有層をセルロースエステルフィルム上に設けたことにより、外界の環境変動(特に温度、湿度の変化)があっても、セルロースエステルフィルムが変化を受けないので、寸法安定性が向上し、且つ、その上に、セルロースエステルフィルム自体からの成分析出、揮発または蒸発物を抑制出来るので、偏光板用保護フィルムや偏光板を形成した後に、ほとんどセルロースエステルフィルム自体の収縮がなくなるので、本発明のセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムとしてもちいて作製した本発明の偏光板は、熱処理後の縁の白抜けが激減し、且つ、セルロースエステルフィルム自体の添加物等がフィルム外に出ないので、偏光板の色調が変化したり、透明性が低下する等の問題点も改良されることが判った。
【0045】
本発明に係る高分子樹脂含有層に含有される微粒子としては、微粒子の種類としては、特に限定はされないが、無機化合物の微粒子または有機化合物の微粒子等が挙げられる。但し、本発明に記載の効果を得るためには、平均粒径5.0μm以下の微粒子が好ましく用いられる。
【0046】
無機化合物としては、珪素を含む化合物、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好ましく、更に好ましくは、ケイ素を含む無機化合物や酸化ジルコニウムであるが、二酸化珪素が特に好ましく用いられる。
【0047】
二酸化珪素の微粒子としては、例えば、アエロジルR972、R972V、R974、R812、200、200V、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)等の市販品が使用できる。
【0048】
酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)等の市販品が使用できる。
【0049】
有機化合物としては、例えば、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂等のポリマーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。
【0050】
上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、同105、同108、同120、同145、同3120及び同240(以上東芝シリコーン(株)製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0051】
本発明に係る微粒子の平均粒径としては、ヘイズを低く抑えるという観点から、5.0μm以下が好ましく、更に好ましくは、0.01μm〜3μmである。
【0052】
本発明に係る高分子樹脂含有層の上には、粘着剤層を設けることが好ましい。
粘着剤層を形成する粘着剤としては特に制限はなく、従来公知の材料、例えばアクリル系粘着剤,ゴム系粘着剤,シリコーン系粘着剤などを使用することができる。
【0053】
前記アクリル系粘着剤としては、主成分として、例えばアクリル酸エステル単独重合体,アクリル酸エステル単位二種以上を含む共重合体及びアクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも一種を含有するものが用いられる。該アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシルなどが挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体などが挙げられる。このアクリル系粘着剤は、一般に溶剤型とエマルジョン型に大別され、溶剤型は、通常前記アクリル系ポリマー、溶剤、架橋剤及び所望に応じて用いられる粘着付与剤などから構成されており、架橋システムとしてはメチロール基縮合、イオン架橋、ウレタン架橋、エポキシ架橋などが利用されている。一方、エマルジョン型は、通常前記アクリル系ポリマー、乳化剤、水性溶媒、所望に応じて用いられる粘着付与剤などから構成されている。
【0054】
前記ゴム系粘着剤としては、主成分として、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などの中から選ばれた少なくとも一種を含有するものが用いられる。このゴム系粘着剤には、所望に応じ、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、充填剤などを配合することできる。また、形態としては、通常溶剤型や前記ゴムのラテックスを用いたエマルジョン型のものが好ましく用いられる。
【0055】
さらに、シリコーン系粘着剤としては、例えば主成分としてポリジメチルシロキサンやポリジフェニルシロキサンを含有し、さらに所望に応じて粘着付与剤、可塑剤、充填剤などを含有する溶剤型のものが好ましく用いられる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。このように、帯電防止層の上に粘着剤層を形成することにより、第四級アンモニウム塩のブリードアウトやそれからのガスの発生を効果的に抑制できる。
【0056】
本発明に係るプラズマ処理について説明する。
本発明に係るプラズマ処理としては、真空グロー放電、大気圧グロー放電、フレームプラズマ処理等の方法があげられる。これらは、例えば、特開平6−123062号、特開平11−293011号、特開平11−005857号等に記載された方法を用いることが出来る。
【0057】
プラズマ処理によれば、プラズマ中においたプラスチックフィルムの表面を処理することで、これに強い親水性を与える事が出来る。例えば、上記のグロー放電によるプラズマ発生装置中においては相対する電極の間にこれらの親水性を付与しようとするフィルムを置き、この装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極間に高周波電圧を印加する事により、該気体をプラズマ励起させ電極間にグロー放電を行わせることにより表面処理が行える。
【0058】
プラズマ励起性気体とは上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及びそれらの混合物などがあげられる。
【0059】
これらのガスとしては、アルゴン、ネオン等の不活性ガスに、カルボキシル基や水酸基、カルボニル基等の極性官能基をプラスチックフィルムの表面に付与できる反応性ガスを加えたものが励起性気体として用いられる。反応性ガスとしては水素、酸素、窒素の他、水蒸気やアンモニア等のガスの他、低級炭化水素、ケトン等の低沸点の有機化合物等も必要に応じ用いることが出来るが、取り扱い上は、水素、酸素、二酸化炭素、窒素、水蒸気等のガスが好ましい。
【0060】
印加する高周波電圧の周波数としては、1kHz以上150MHz以下が好ましく、さらに好ましくは1kHz以上100kHz以下である。
【0061】
上記記載のプラズマ処理を施されることにより、本発明のセルロースエステルフィルムは親水化されるが、ここで、親水化について説明する。
【0062】
膜表面の親水性の度合いは様々な尺度で表現されるが、本発明においては、その表面に水滴を垂らしその水滴と表面から形成される接触角で親水性の度合いを表す。
【0063】
接触角は一般的に、固体、液体とその飽和蒸気を接触させたとき、3層の接触点で液体に引いた折線と固体面のなす角のうち液体を含む側の角で表されるが、接触角は、これを形成する固体・液体の表面張力及び固/液界面張力と密接な関係があるが、特には、固体表面の液体による濡れを表す尺度としてひろく用いられている。本発明においては、プラズマ処理後のセルロースエステルフィルムの表面に、水による濡れによって親水性を測るために、純水を5μl垂らし、測定装置(エルマ工業(株)製ゴニオメーター エルマーG1を用いた)により温度23℃において、水滴と保護フィルムとの接触角を測定する。親水性が高いほど、水による濡れが大きくなるので接触角は小さくなり、本発明においては、プラズマ処理による親水性の向上の基準として、セルロースエステルフィルムの偏光子と接する面に純水を用いて測定した時の接触角が55度より小さいことが必要である。これにより偏光子膜表面との接着強度が増し、良好な偏光板を得ることが出来る。
【0064】
本発明のセルロースエステルフィルムは、高温高湿雰囲気下に曝しても伸縮性の極めて小さい(伸縮率が小さい)ものが好ましく用いられる。
【0065】
上記の伸縮率は、23±3℃、55±3%RHの常温常湿の状態に放置したフィルムを、80±3℃、90±3%RHという高温高湿の状態に所定の時間曝し、再び23±3℃、55±3%RHという常温常湿の状態に戻した時の、フィルムの不可逆的な寸法変化(伸びあるいは縮み)をいう。従来の低分子可塑剤を含有するセルロースエステルフィルムは高温高湿において、析出揮発や蒸発が主因と考えられる減量により伸縮率(特に収縮率)が大きい。80±3℃、90±3%RHという高温高湿の雰囲気に50時間曝した後の伸縮率は±0.3%以内、好ましくは±0.1%以内である。また、同様な高温高湿の状態に100時間曝した場合の伸縮率(S100h)と24時間曝した場合の伸縮率(S24h)の差(S100h−S24h)が±0.1%以内であり、高温高湿状態において時間的経過が大きくとも、24時間内に起こる変化からあまり変わらないのが特徴である。
【0066】
高温高湿状態における伸縮率について詳しく説明する。
23±3℃、55±3%RHの常温常湿の雰囲気におけるフィルムの流延方向または幅方向の寸法をL0(mm)とし、80±3℃、90±3%RHの高温高湿雰囲気下で50時間放置後、該常温常湿の雰囲気に戻した時の該寸法をL1(mm)とした時、伸縮率(S50h)を下記式で表すことが出来る。もちろんフィルムの流延方向と幅方向を別々に測定する。
【0067】
S50h(%)={(L1−L0)/L0}×100
また、高温高湿状態における時間的経過による伸縮率の差も重要なチェックポイントである。すなわち、23±3℃、55±3%RHの常温常湿の雰囲気におけるフィルムの流延方向または幅方向の寸法をL0(mm)とし、80±3℃、90±3%RHの高温高湿雰囲気下で24時間及び100時間処理後、再び該常温常湿の雰囲気に戻した時の24時間処理の寸法をL2(mm)とし、また100時間放置の寸法をL3(mm)とした時、下記式の100時間放置したフィルムの伸縮率(S100h)と24時間放置した伸縮率(S24h)の差(S100h−S24h)で高温高湿での伸縮率の時間的変化を示す。
【0068】
S24h(%)={(L2−L0)/L0}×100
S100h(%)={(L3−L0)/L0}×100
本発明のセルロースエステルフィルムは、上記伸縮率S50hが±0.3%以下で且つ透湿度が250g/m2・24hであるものが好ましく、また、S100hとS24hの伸縮率の差が±0.1以下で且つ透湿度が250g/m2・24hであるものも好ましく用いられる。
【0069】
上記の伸縮率と透湿度、または、伸縮率の差と透湿度を満足させる方法として、以下に述べる本発明に有用なセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムとしていることによって達成する事が出来る。
【0070】
本発明の偏光板用保護フィルムは本発明に有用な高分子樹脂含有層をセルロースエステルフィルム少なくとも一方の面にコーティングによって設けることによって、透湿度、寸法安定性(伸縮率、伸縮率の差、吸湿膨張係数)、保留性、フィルムの変質性等全てを向上させることが出来る。
【0071】
また、本発明のセルロースエステルフィルムの寸法安定性についてのメジャーとして、不可逆的なものと、可逆的なものとがあり、前者が前述した伸縮率、後者が吸湿膨張係数及び熱膨張係数である。
【0072】
可逆的な寸法安定性の重要な尺度として、吸湿膨張係数がある。吸湿膨張係数βは相対湿度1%当たりの寸法の変化であり、湿度の変動によって変化が大きいフィルムか小さいフィルムかを表す。フィルムが延び縮みすると、力が発生する。偏光板のように、セルロースエステルフィルム/偏光膜/セルロースエステルフィルムのように3層構造の積層板では、中層にある偏光膜が一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムで吸水性が大きいく水分によって延伸した力が弛められ縮もうとする力が働く。偏光膜に貼り合わせてある偏光板用保護フィルムの膜厚が薄くなればなるほど、偏光膜の縮もうとする力に抗することが出来ず、変形を起こし易い。本発明において、吸湿膨張係数は6×10-5(cm/cm・%RH)以下であることが好ましく、3×10-5(cm/cm・%RH)以下であることがより好ましく、1×10-5(cm/cm・%RH)以下であることが更に好ましい。本発明の偏光板用保護フィルムは偏光膜を縮ませるような湿度にあっても吸湿膨張係数が小さいため、寸法変化は小さく且つTgが(低分子可塑剤を含有する偏光板用保護フィルムより)高くフィルムの弾性率が大きく、偏光膜の縮もうとする力に抗して変形しにくいと本発明者は考えている。本発明の偏光板用保護フィルムは本発明に有用なポリマーを含有することによって、透湿性を小さくし、偏光膜への水分の侵入を抑制することが出来るので、更に偏光板の変形は非常に小さくなる。
【0073】
ここで、吸湿膨張係数β(cm/cm・%RH)は下記式で表される。下記において、L4は23℃のある相対湿度(RH4)に変化させた時のフィルム試料の長さ(mm)、L0は標準状態(23℃、55%RH)におけるフィルム試料の原寸(mm)、RH0は標準相対湿度(%RH)、RH4は上記の変化させた相対湿度(%RH)である。
【0074】
β={(L4−L0)/L0}/(RH4−RH0)
本発明において、保留性は高温高湿における伸縮性に関係し、フィルム内部から外部へ析出、揮発あるいは蒸発する成分の多少に関係する。保留性は1.0%以下であることが好ましく、0.5%以下であることがより好ましく、0.1%以下であることが更に好ましい。
【0075】
この他の寸法安定性のメジャーとして熱膨張率がある。これは、試料をTMA/SS6100(Seiko Instrument Inc.製)により測定するもので、測定荷重を質量として50、100、150gの3点変化させてそれぞれの荷重で、昇温速度を2(℃/分)で60〜100℃の範囲として温度を変化させて熱膨張率を測定し、最小二乗法で近似直線を求めて、荷重0gでの値を計算し、熱膨張率を測定する。液晶画像表示装置も自動車のダッシュボードのところに設置されるため、夏日照場所においてはかなり高温となり熱膨張して変形する虞がある。この熱膨張率も小さい方がよく、5×10-5(1/℃)以下が好ましい。
【0076】
上記記載の物性を示す本発明のセルロースエステルフィルムの作製に使用するセルロースエステルとしては、リンターパルプ、ウッドパルプ及びケナフパルプから選ばれるセルロースを用い、それらに無水酢酸、無水プロピオン酸、または無水酪酸を常法により反応して得られるもので、セルロースの水酸基に対する全アシル基の置換度が2.5〜3.0のセルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、及びセルロースアセテートプロピオネートブチレートが好ましく用いられる。本発明に係るセルロースエステルのアセチル基の置換度は少なくとも1.5以上であることが好ましい。本発明において、セルローストリアセテート(以降、略してTACとすることがある)及びセルロースアセテートプロピオネート(以降、略してCAPとすることがある)が好ましい。セルロースエステルのアシル基の置換度の測定方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。これらのセルロースエステルの分子量は数平均分子量として、70,000〜300,000の範囲が、フィルムに成形した場合の機械的強度が強く好ましい。更に80,000〜200,000が好ましい。通常、セルロースエステルは反応後の水洗等処理後において、フレーク状となり、その形状で使用されるが、粒子サイズは粒径を0.05〜2.0mmの範囲とすることにより溶解性を早めることが出来好ましい。
【0077】
本発明において、アセチル基置換度が2.88で添加物無添加のセルローストリアセテートをフィルムとして測定したガラス転移点(以降、略してTgとすることがある)は下記のバイブロン法による測定法による値を使用し199〜200℃である。また、同様にアセチル基置換度2.00、プロピオニル基0.9で添加剤無添加のセルロースアセテートプロピオネートのTg(ガラス転移点)は199〜200℃である。
【0078】
上記のTgは、Rheometrics社製のSOLIDS ANALYZER−RSAIIを用いて、周波数(Freqency)を100rad/sec、歪み(strain)を8.0×10-4として測定したもので、tanδのピーク値になる温度をガラス転移点(Tg)とした。
【0079】
セルロースエステルを有機溶媒に溶解した溶液をドープというが、ドープ中のセルロースエステルの濃度は10〜35質量%程度である。更に好ましくは、15〜25質量%である。
【0080】
セルロースエステルに対する良溶媒としての有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、塩化メチレン、ブロモプロパン等を挙げることが出来、酢酸メチル、アセトン、塩化メチレンを好ましく用いられる。しかし最近の環境問題から非塩素系の有機溶媒の方が好ましい傾向にある。また、これらの有機溶媒に、メタノール、エタノール、ブタノール等の低級アルコールを併用すると、セルロースエステルの有機溶媒への溶解性が向上したりドープ粘度を低減出来るので好ましい。特に沸点が低く、毒性の少ないエタノールが好ましい。本発明に係るドープに使用する有機溶媒は、セルロースエステルの良溶媒と貧溶媒を混合して使用することが、生産効率の点で好ましく、良溶媒と貧溶媒の混合比率の好ましい範囲は、良溶媒が70〜98質量%であり、貧溶媒が30〜2質量%である。本発明に用いられる良溶媒、貧溶媒とは、使用するセルロースエステルを単独で溶解するものを良溶媒、単独では溶解しないものを貧溶媒と定義している。本発明に係るドープに使用する貧溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン等が好ましく使用出来る。
【0081】
本発明のセルロースエステルフィルムは、適度な透湿性、寸法安定性、高い透過率等から液晶表示用部材に用いられるのが好ましい。液晶表示用部材とは液晶表示装置に使用される部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護フィルム、位相差板、反射板、視野角向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止フィルム等があげられる。上記記載の中でも、偏光板、偏光板用保護フィルムに用いるのがよい。
【0082】
本発明の偏光板用保護フィルム及び本発明の偏光板の作製について説明する。まず、セルロースエステルフィルムに上記記載の高分子樹脂含有層を塗設し、次いで、60℃の2.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で60秒間表面鹸化処理を行い、3分間水洗して乾燥させ、偏光板用保護フィルムとして用いる。また、別に120μmの厚さのポリビニルアルコールをヨウ素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に立て方向に延伸した偏光膜を用意し、この両面にセルロースエステルフィルムを表面鹸化処理して作製した偏光板用保護フィルムを完全鹸化型のポリビニルアルコール5質量%水溶液を接着剤として貼り合わして、偏光板を作製する。
【0083】
一方、両面に高分子樹脂含有層が形成された本発明のセルロースエステルフィルムを偏光板用保護フィルムとして用いた場合には、一方の面にポリウレタン系接着剤を用いて、偏光膜と貼り合わせ偏光板を作製した。
【0084】
本発明のセルロースエステルフィルムを用いて作製した偏光板用保護フィルムは、鹸化処理を行った後も、光透過率(可視光の)80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上、更に90%以上であることが好ましく、またヘイズは1%未満であることが好ましく、より好ましくは0.5%未満、更に0.1%未満であることが好ましい。特に0%であることが最も好ましい。
【0085】
【実施例】
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0086】
実施例1
《セルロースエステルフィルム1の作製》
コニカ(株)製の厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4UX)の片面に下記の塗布液組成物1を乾燥膜厚1.7μmとなるようにマイクログラビアコーターを用いて塗布し、90℃で5分間乾燥し、高分子樹脂含有層を有するセルロースエステルフィルム1を作製した。
【0087】
(塗布液組成物1)
ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、商品名:
バイロン#200):PET 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《偏光板用保護フィルム1の作製》
次に、前記高分子樹脂含有層を設けたセルロースエステルフィルム1の反対側の面に下記バックコート層用塗布液組成物1をカール度+2を示すように膜厚調整しながら、塗布乾燥(90℃、5分間)し、偏光板用保護フィルム1を作製した。
【0088】
(バックコート層用塗布液組成物1):BC
セルロースジアセテート樹脂(アセテートフレークスL−AC、
ダイセル化学工業(株)製) 0.5質量部
2%アセトン分散薇粒子シリカ(商品名:アエロジル200V、
日本アエロジル(株)製) 0.1質量部
アセトン 40質量部
酢酸エチル 55質量部
イソプロピルアルコール 5質量部
《偏光板用保護フィルム2の作製》
偏光板用保護フィルム1の作製に用いた、セルロースエステルフィルム1の両面に高分子樹脂含有層を設けた以外は偏光板用保護フィルム1の作製と同様にして偏光板用保護フィルム2を作製した。
【0089】
《偏光板用保護フィルム3、4の作製》
高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物2にし、その乾燥膜厚を1.4μmに設けた以外は、偏光板用保護フィルム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム3及び4を作製した。
【0090】
《塗布液組成物2》
ウレタン樹脂(大日本インキ(株)製、商品名:PANDEX
AP−2000):URE 5質量部
メチルエチルケトン 45質量部
トルエン 20質量部
エタノール 30質量部
《偏光板用保護フィルム5、6の作製》
高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物3にし、その乾燥膜厚を1.5μmに設けた以外は偏光板用保護フィルム1、2と同様にして、偏光板用保護フィルム5、6を作製した。
【0091】
《塗布液組成物3》
アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名:
ダイヤナールBR−108):AC 5質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 65質量部
《偏光板用保護フィルム7、8の作製》
偏光板用保護フィルム1の作製に用いたセルロースエステルフィルムを下記の方法で作製したCAP(セルロースアセテートプロピオネートフィルム)に代え、更に下記の塗布液組成物4に代えた以外は、偏光板用保護フィルム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム7及び8を作製した。
【0092】
《ドープ液の調製》
CAP(原料:リンター、アセチル置換度2.00、
プロピオニル基置換度0.80) 160質量部
2−(2′−ヒドロキシ−3′、5′−ジ−t−ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール 1.9質量部
アエロジル200V 0.1質量部
メチレンクロライド 770質量部
エタノール 65質量部
上記ドープ液を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してセルロースエステルドープを調製し、絶対濾過精度0.005mmのろ紙を用い、濾過流量300l/m2・時、濾圧は1.0×106Paでおこなった。
【0093】
(流延及び乾燥)
上記ドープ液をダイを通して、ステンレスベルトの上に流延し、ステンレスベルトの温度を25℃に制御し、ウェブ側からは45℃の風を10m/秒の風速で斜めにあて、ステンレスベルトが下側になった部分では前半で40℃の風を10m/秒で垂直に当てウェブ中の残留溶媒量25質量%になるまで溶媒を蒸発して剥離した。千鳥状に配置したロール乾燥機で60℃で乾燥し、続いて特開昭62−115035号公報に記載されているようなテンター乾燥機にウェブを導入して幅保持しながら90〜110℃で乾燥した。
【0094】
最後に再びロール乾燥機で110〜130℃で乾燥し、最終的に20℃に冷却して、巻き取り、厚さ40μmのセルロースアセテートプロピオネートフィルムを得た。
【0095】
《塗布液組成物4》
ポリプロピレン樹脂(三洋化成工業(株)製、商品名:
ビスコール660−P):PP 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《偏光板用保護フィルム9、10の作製》
偏光板用保護フィルム4、6の一方の面に下記の方法に従ってプラズマ処理による親水化処理を行い、各々、偏光板用保護フィルム9及び10を作製した。
【0096】
得られた各保護フィルムのプラズマ処理面の純水滴の接触角を測定したところ、偏光板用保護フィルム9は30度、偏光板用保護フィルム10は28度を示し(プラズマ処理前の偏光板用保護フィルム4は92度、偏光板用保護フィルム6は98度)、プラズマ処理前に比べて、明らかに親水化されたことが判る。
【0097】
(プラズマ処理の方法)
プラズマ処理を行うには、特願平11−107836号に記載の図1に示す反応容器に径50mmの真鍮製上下電極を設け誘電体として電極よりも大きな100ミクロン厚のポリイミドを電極に張り合わせて下部電極の上に150mm×150mm、前記偏光板用保護フィルム4及び6の各々を置き、極板間隙を20mmにしてその容器内の空気をアルゴン、ヘリウムの等量混合ガスで置換する。
【0098】
空気を混合ガスで置換した後、周波数3000Hz、4200Vの高周波数電圧を上下電極間に印加すると赤紫色のグロー放電が発生し、プラズマを励起し、処理時間を5秒(偏光板用保護フィルム9)、20秒処理(偏光板用保護フィルム10)した。
【0099】
《偏光板用保護フィルム11、12の作製》
高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物5に代え、乾燥膜厚を1.8μmに調整した以外は偏光板用保護フィルム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム11及び12を作製した。
【0100】
《塗布液組成物5》
ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製、商品名:
パンライトL−1225):PC 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《偏光板用保護フィルム13、14の作製》
高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物6にし、その乾燥膜厚を1.5μmに設けた以外は、偏光板用保護フィルム1、2の作製と同様にして偏光板用保護フィルム13及び14を作製した。
【0101】
《塗布液組成物6》
ポリスチレン樹脂 (三井東圧化学(株)製、商品名:
サンタックGT−10):Pst 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《偏光板用保護フィルム15の作製》
コニカ(株)製の厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4UX)の片面に偏光板用保護フィルム1の作製に用いた塗布液組成物1を用いて乾燥膜厚1.5μmとなるように塗布、90℃で5分間乾燥し、高分子樹脂含有層を設けた。
【0102】
次に、高分子樹脂含有層の反対側の面として下記塗布液組成物7AをWET膜厚6μmとなるように塗布・乾燥(90℃、5分間)し、導電性層を設け、次いで導電性層の面上に更に紫外線硬化性樹脂を含む下記塗布液組成物7BをWET膜厚10μmとなるように重層塗布し、90℃、5分間乾燥した後80W/cm高圧水銀灯下10cmの距離から4秒間照射し硬化させた導電性ハードコート層を設けた。
【0103】
次に、高分子樹脂含有層を設けた側の面上にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業(株)製、商品名:AS665)100質量部に、イソシアネート系硬化剤(東洋インキ製造(株)製、商品名:BHS8515)4質量部を添加したものを、ナイフコート方式で乾燥膜厚が22μmになるように塗布した後、80℃、5分間乾燥して、アクリル系粘着剤層を形成し、更にその面上に剥離紙を添付した偏光板用保護フィルム15を作製した。
【0104】
偏光板用保護フィルム15の導電性ハードコート層の表面比抵抗値は、23℃、55%RH条件下で8×109Ω/□を示し、綿製手袋で強く擦って直ちに乾燥したタバコの灰を接触しても全く付着がなく優れた帯電防止効果が認められた。またJIS K 5400に準じた試験方法で鉛筆硬度を測定したところ2H以上で耐擦傷効果が認められた。
【0105】
《塗布液組成物7A》
導電性微粒子分散物(例示化合物1、5%メタノール分散液、
平均粒径0.2μm) 16質量部
アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名:
ダイヤナールBR−108) 0.8質量部
メチルプロピレングリコール 59質量部
メチルエチルケトン 20質量部
乳酸エチル 5質量部
*例示化合物1特願平4−274616記載の例示化合物IP−20(架橋カチオン)
《塗布液組成物7B》
アクリル系紫外線硬化性樹脂(商品名:サンラッドH−601、
三洋化成工業(株)製) 40質量部
メチルエチルケトン 20質量部
酢酸エチル 20質量部
イソプロピルアルコール 20質量部
《偏光板用保護フィルム16、17の作製》
高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物8にし、乾燥膜厚を1.6μmに調整した以外は偏光板用保護フィルム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム16及び17を作製した。
【0106】
《塗布液組成物8》
フェノキシ樹脂 (ユニオンカーバイト(株)製、
商品名:PKHC):PE 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《比較の偏光板用保護フィルム18の作製》
高分子樹脂含有層の塗布をしないコニカ(株)製の厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4UX)を比較の偏光板用保護フィルム18とした。
【0107】
《比較の偏光板用保護フィルム19の作製》
偏光板用保護フィルム7で作製したCAPフィルムのみ(塗布加工をしない)を比較の偏光板用保護フィルム19とした。
【0108】
《比較の偏光板用保護フィルム20の作製》
コニカ(株)製の厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4UX)の両面に下記の塗布液組成物9をWET膜厚15μmとなるようにマイクログラビアコーターを用いて塗布し、90℃で5分間乾燥し、次いで同じ面上に下記塗布液組成物10を乾燥膜厚3μmとなるように塗布し、100℃で5分間乾燥し、高分子樹脂含有層を設け、比較の偏光板用保護フィルム20を作製した。
【0109】
《塗布液組成物9》
ゼラチン 1g
セルロースジアセテート(DAC) 0.7g
架橋剤(グリオキザール) 0.01g
氷酢酸 2ml
純水 3ml
メタノール 27ml
アセトン 68ml
《塗布液組成物10》
塩化ビニリデン/アクリル酸エチル(93/7質量部%)
の共重合体の30質量部%のラテックス 7質量部
メチルエチルケトン 30質量部
トルエン 63質量部
《比較の偏光板用保護フィルム21の作製》
乾燥膜厚を0.18μmに調整した以外は、偏光板用保護フィルム1と同様にして、比較の偏光板用保護フィルム21を作製した。
【0110】
《比較の偏光板用保護フィルム22の作製》
乾燥膜厚を4μmに調整した以外は、偏光板用保護フィルム1と同様にして、比較の偏光板用保護フィルム22を作製した。
【0111】
上記で作製した偏光板用保護フィルム1〜22の各々を用いて下記に記載のように偏光板を作製して、下記に示すように偏光板の耐久テストを行った。
【0112】
《偏光板の耐久テスト:白抜け》
偏光板の耐久テストを行うにあたり、上記偏光板用保護フィルムを用いて偏光板を作製した。
【0113】
(偏光膜の作製)
まず、厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを、沃素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し50℃で4倍に延伸して偏光膜を作った。
【0114】
(偏光板用保護フィルムの鹸化処理)
偏光板用保護フィルム1〜22の中で、プラズマ処理を施した偏光板用保護フィルム9及び10を除き、各々の保護フィルムに下記のように鹸化処理を施し、各々の保護フィルムの表面を親水化し、偏光子との接着に用いる下記のポリビニルアルコール接着剤への親和性を高めた。
【0115】
(鹸化処理条件)
60℃の2.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で60秒間表面鹸化処理を行い、3分間水洗して乾燥させた。
【0116】
(偏光板の作製)
表1に記載の偏光板試料の作製において、『一方の面』のみに高分子樹脂含有層を設けた偏光板用保護フィルムを用いる場合(偏光板用保護フィルム1、3、5、7、11、13、15、16、21、22)は、偏光子と『他方の面』(例えば、BC面や導電層+ハードコート)とをポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤にして貼合し、偏光板試料を作製した。
【0117】
表1に記載の偏光板試料の作製において、両面に高分子樹脂含有層を設けた偏光板用保護フィルムを用いる場合(偏光板用保護フィルム2、4、6、8、9、10、12、14、17、20)は、偏光子と『一方の面』とを前記アクリル系粘着剤AS665を用いて貼合し、偏光板試料を作製した。
【0118】
表1に記載の偏光板試料の作製において、高分子樹脂含有層のない偏光板用保護フィルムを用いる場合(偏光板用保護フィルム18、19)は『一方の面』または『他方の面』を用いて偏光子に貼合し、偏光板試料を作製した。
【0119】
これらの粘着剤付き偏光板をそれぞれ100mm×120mmの長方形にその吸収軸が長辺に対し0度になるようにカットした(サンプル1)。
【0120】
また同じ偏光板をそれぞれ100mm×120mmの長方形にその吸収軸が長辺に対して90度になるようにカットした(サンプル2)。これらの大きさは同一だが吸収角度の異なる2種類のカットサンプル品、サンプル1とサンプル2を一組として各々粘着剤層付き偏光板について各22組のサンプルを得た。
【0121】
次に各々の粘着剤層を用いてこれらの偏光板をシリカコートガラス板(日本板硝子(株)Hコートガラス)の両面にサンプル1、2を各々吸収軸がガラスを挟んで互いに直交するように貼合し(偏光板/粘着剤層/ガラス板/粘着剤層/偏光板)、各々22セット作製した。このようなガラス板、各々22セットを用い、90℃で500時間、の熱処理による色ヌケ発生試験を行った。
【0122】
熱処理後、偏光板を貼合したガラス板の偏光板の短辺方向または長辺方向の中心線部分のどちらか大きい方の縁の白抜け部分の長さを測定し、短辺の長さに対する比率(%)で測定し、下記のレベルで判定した。
【0123】
縁の白ヌケとは直交状態で光を通す状態になることで、目視で判定できる。偏光板の状態では縁の部分の表示が見えなくなる故障となる。
【0124】
◎:縁の白ヌケが3%未満(偏光板として問題ない)
○:縁の白ヌケが3%以上8%未満(偏光板として問題ない)
△:縁の白ヌケが8%以上15%未満(偏光板としてなんとか使える)
×:縁の白ヌケが15%以上(偏光板として問題がある)
《色の変化》
前記方法で作製した偏光板をそれぞれアクリル系粘着剤を塗工したものをガラス板に貼合し、岩崎電気(株)製のアイスーパーUVテスターに投入し、120時間処理し、外観の黄変等の色の変化を目視で3段階のランク評価した。
【0125】
○:変化しない
△:僅かに黄色着色が見られる(実用には不十分なレベル)
×:黄変等色変化がみられる
得られた結果を表1に示す。
【0126】
【表1】
【0127】
表1から、比較と比べて本発明の偏光板用保護フィルムは高耐久性を示し、且つ、良好な耐光性を示すことが明らかである。
【0128】
【発明の効果】
本発明により、高耐久性を示し、且つ、良好な耐光性を示すセルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板を提供することが出来た。
Claims (3)
- 吸水率2.5%以下、透湿度250g/m2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、乾燥膜厚0.2μm以上3μm以下のポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂からなる群から選ばれた高分子樹脂含有層(高分子化合物含有層ともいう。但し紫外線硬化樹脂を除く。)を少なくとも一方の面に設け膜厚が10〜60μmであることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
- 請求項1に記載のセルロースエステルフィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光板用保護フィルム。
- 請求項2に記載の偏光板用保護フィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光板。
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