JP2007233114A - 偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

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Masanori Yoshihara
眞紀 吉原
Kohei Arakawa
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Abstract

【課題】十分な強度、打抜き性、可撓性を奏することができ、高温・高湿度環境下において寸法変化がなく高い光学性能を有し、かつ液晶表示装置に好適な偏光板を提供する。
【解決手段】偏光板は、偏光子と、偏光子の一方の面に設けられる保護フィルムと、偏光子の他方の面に設けられる光学異方体とを備える。保護フィルムは、熱可塑性樹脂からなる複数の層を備え、その総厚みが200μm以下であり、その透湿度が10〜200g/m・24hである。光学異方体の面内レターデーションReのばらつきが10nm以内である。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板および液晶表示装置に関し、特に、高温・高湿度環境下においても寸法変化がなく高い光学性能を有するとともに、強度等に優れ、かつ液晶表示装置に好適な偏光板、およびこの偏光板を備える液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、光源と、入射側偏光板と、液晶セルと、出射側偏光耐とをこの順に備えて構成されている。各偏光板は、偏光子と、偏光子の一方の面に設けられる第1の保護フィルムと、偏光子の他方の面に設けられる第2の保護フィルムとを備えて構成されている。各保護フィルムには、透明性に優れる、低複屈折性などの点で、トリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)が広く用いられている。
また、液晶表示装置では、液晶分子の複屈折性に起因する、斜め方向のコントラスト低下や、着色、視野角が狭くなる等の視認性不良が生じ得るため、これらの問題を抑えるべく、偏光板と液晶セルとの間(すなわち、保護フィルムの表面)に、光学異方体が設けられる場合がある。さらに、近年では、保護フィルムとしての機能と光学異方体としての機能とを兼用させたフィルムを用いることにより、部材点数を減少させて装置の小型・軽量化を図ることが試みられている。例えば、特許文献1には、第1の保護フィルムに3層構成のTACフィルムを用い、第2の保護フィルムに光学補償機能を有する光学異方体を用いた偏光板が提案されている。
特開2005−156615号公報
しかしながら、特許文献1に示すように、保護フィルムとしてTACフィルムを用いた場合には、その透湿度が高いことから、例えば高温・高湿度環境下では吸湿等によって寸法変化が生じ得る。このため、TACフィルムの寸法変化により生じる応力によって光学異方体に新たな位相差が発現して、十分な光学補償機能を発揮できず、いわゆる額縁故障が生じるという問題があった。特に、偏光板の寸法が大きくなるほど上記問題は顕著になるため、ディスプレイの大型化・高精細化への障害となっていた。従って、高温・高湿度環境下でも寸法変化がなく、高い光学性能を有する偏光板が求められている。
本発明の目的は、十分な強度、打抜き性、可撓性を奏することができるとともに、高温・高湿度環境下においても寸法変化がなく高い光学性能を奏することができて、かつ液晶表示装置に好適な偏光板、およびこの偏光板を有する液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、偏光子と、この偏光子の一方の面に設けられる保護フィルムと、前記偏光子の他方の面に設けられる光学異方体とを備える偏光板であって、前記保護フィルムは、熱可塑性樹脂からなる複数の層を備えるとともに、その総厚みが200μm以下であり、かつその透湿度が10〜200g/m・24hであり、前記第2の保護フィルムは、その面内レターデーションRe(Re=(nx−ny)×d)のばらつきが10nm以内であることを特徴とする。なお、nx,nyは、それぞれ保護フィルムの面内の主屈折率であり、nzは、該フィルムの厚さ方向の屈折率である。また、dは、該フィルムの厚さであり、その単位はnmである。
また、本発明は、光源と、入射側偏光板と、液晶セルと、出射側偏光板とをこの順に備える液晶表示装置であって、前記入射側偏光板および前記出射側偏光板の少なくともいずれかの偏光板は、前記偏光板であり、当該偏光板の光学異方体が偏光子より前記液晶セル側に位置することを特徴とする。
本発明の偏光板によれば、十分な強度、打抜き性、可撓性を奏することができるとともに、高温・高湿度環境下においても高い光学性能を有し、かつ強度に優れ、液晶表示装置に好適に用いることができるという効果がある。このような偏光板を用いることにより、視認性に優れた液晶表示装置を提供できるという効果がある。
本発明の偏光板は、偏光子と、この偏光子の一方の面に設けられる保護フィルムと、前記偏光子の他方の面に設けられる光学異方体とを備えている。
<偏光子>
本発明に用いる偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素もしくは二色性染料を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸することによって得られるもの、またはポリビニルアルコールフィルムにヨウ素もしくは二色性染料を吸着させ延伸し、さらに分子鎖中のポリビニルアルコール単位の一部をポリビニレン単位に変性することによって得られるものなどが挙げることができる。また、偏光子としては、グリッド偏光子、多層偏光子、およびコレステリック液晶偏光子などの偏光を反射光と透過光に分離する機能を有する偏光子を挙げることもできる。この中でも、偏光子としては、ポリビニルアルコールを含んでなるものが好ましい。偏光子の偏光度は、好ましくは98%以上、より好ましくは99%以上である。偏光子の厚み(平均厚み)は、好ましくは5μm〜80μmである。
<保護フィルム>
本発明において、保護フィルムは、熱可塑性樹脂からなる層を複数備え、その総厚みが200μm以下であり、かつその透湿度が10〜200g/m・24hである。このような構成とすることにより、高温・高湿度環境下でも吸湿等による寸法変化がなく、十分な光学性能を発揮できる。
ここで、前記条件を満たす保護フィルムとしては、例えば、透湿度の高い層と透湿度の低い層とを積層した積層体等とすることができる。このような積層体としては、例えば、複数の層のうちの少なくとも1層が親水性基を有する高分子化合物を含んでなる親水性樹脂層であり、親水性樹脂層以外の他の層が他の熱可塑性樹脂からなる層の構成とすることができる。このような積層体とすることにより、硬度や可撓性等の特性を十分に発揮できる。また、積層体とすることにより、偏光板を所定形状に打抜く際に、保護フィルムの端面に剥れ等が生じず、十分な打抜き性を奏することができる利点がある。
(親水性樹脂層)
前記親水性樹脂層を構成する高分子化合物の親水性基としては、親水性や水分散性機能を有する官能基であればよく、例えば、カルボン酸基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸塩基、エステル基、アミド基、アミノ基、水酸基、グリシジル基、およびアセチル基などを挙げることができる。この中でも、親水性基としては、水酸基が好ましい。
親水性基を有する高分子化合物としては、例えば、親水性セルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキシセルロース等)、ポリビニルアルコール誘導体(ポリビニルアルコール、酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリビニルホマール、およびポリビニルベンザール等)、天然高分子化合物(ゼラチン、カゼイン、およびアラビアゴム等)、親水性ポリエステル誘導体(部分的にスルホン化されたポリエチレンテレフタレート等)、およびポリビニル誘導体(ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、およびポリビニルピラゾール等)を挙げることができる。これらの親水性高分子化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。この中でも、親水性高分子化合物としては、セルロース誘導体が好ましい。
セルロース誘導体としては、セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、およびセルロースエーテル類などを挙げることができる。セルロース誘導体は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。
セルロースエステル類としては、有機酸エステル類、無機酸エステル類、および有機酸と無機酸との混合酸エステル類を挙げることができる。有機酸エステル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースC2−C6アルキルカルボン酸エステル、アセチルアルキルセルロースなどのアルキルセルロースエステル、ジクロロメチルセルロースエステル、トリクロロメチルセルロースエステル、トリフルオロメチルセルロースエステルなどのハロアルキルセルロースエステルなど)、および芳香族有機酸エステル(セルロースフタレート、セルロースベンゾエート、セルロース−4−メチルベンゾエートなどのC7−C12芳香族カルボン酸エステルなど)を挙げることができる。無機酸エステル類としては、例えば、リン酸セルロースおよび硫酸セルロースなどを挙げることができる。
セルロースカーバメート類としては、例えば、セルロースアリールカーバメート類(セルロースフェニルカーバメートなど)、およびセルロースエーテルカーバメート類(エチルセルロースフェニルカーバメートなど)などを挙げることができる。
セルロースエーテル類としては、例えば、シアノアルキルセルロース(シアノエチルセルロースなど)、C1−C10アルキルセルロース(メチルセルロース、およびエチルセルロースなどのC1−C6アルキルセルロースなど)、アラルキルセルロース(ベンジルセルロースなどのC6−C12アリール−C1−C4アルキルセルロースなど)などを挙げることができる。
好ましいセルロース誘導体としては、セルロースエステル類のうち、少なくともアセチル基を有するセルロースエステル、例えば、セルロースアセテート(セルロースモノアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)、内部可塑化されたセルロース誘導体(アセチルC3−C6アシルセルロース(セルロースアセテートプロピオネート、およびセルロースアセテートブチレートなど)など)を挙げることができる。
セルロースエステル類の平均置換度は、例えば、1〜3程度、好ましくは1.3〜3程度、より好ましくは1.5〜3程度、さらに好ましくは2〜3程度である。なお、前記アセチルC3−C6アシルセルロースにおいて、アセチル基とC3−C6アシル基との割合は、例えば、前者/後者(モル比)=90/10〜5/95程度、好ましくは70/30〜10/90程度、さらに好ましくは50/50〜15/85程度である。
セルロース誘導体において、セルロース誘導体の平均重合度は、特に制限されず、例えば、50〜8,000、好ましくは100〜7,000、さらに好ましくは200〜6,000程度である。
セルロース誘導体の可塑化としては、(a)セルロースアセテートに、軟質成分として、プロピオネート基およびブチレート基などのC3−C6アシル基を導入し、内部可塑化する方法、(b)セルロース誘導体に、可塑剤を添加し外部可塑化する方法、(c)これら(a)および(b)の方法を組み合わせる方法などを挙げることができる。
可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル、脂肪酸エステル、リン酸エステル、およびエポキシ誘導体などを挙げることができる。これらの可塑剤は、単独で用いてもよいし組み合わせて用いてもよい。
フタル酸エステルとしては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジイソデシルフタレートなどのジC1−C10アルキルフタレート、ジシクロヘキシルフタレートなどのジC6−C8シクロアルキルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのアルキル−アラルキルフタレート、ジ(メトキシエチル)フタレートなどが挙げられる。
脂肪酸エステルとしては、アジピン酸ジエステル(ジオクチルアジペート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペートなど)、アゼライン酸ジエステル(ジオクチルアゼレート、ジ(2−エチルヘキシル)アゼレートなど)、セバシン酸ジエステル(ジブチルセバケート、ジオクチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケートなど)、クエン酸トリエステル(アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチルなどのアセチルクエン酸トリエステルなど)などのC6−C12脂肪族ジ又はトリカルボン酸エステル(C6−C12脂肪族ジ又はトリカルボン酸C2−C8アルキルエステル);グリコール類(エチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなど)のモノ又はジC2−C4アルキルカルボン酸エステル(トリエチレングリコールジアセテート、トリエチレングリコールジプロピオネートなど)、トリアセチンおよびジグリセリンテトラカプリレートなどのグリセリンアルキルカルボン酸エステルなど)などの多価アルコールのアルキルカルボン酸エステル;メチルアセチルリシノレートなどが挙げられる。
リン酸エステルとしては、トリアルキルフォスフェート(トリエチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリオクチルフォスフェートなどのトリC1−C10アルキルフォスフェート、トリクロロエチルフォスフェートなどのハロゲン含有トリC1−C10アルキルフォスフェートなど)、トリアリールフォスフェート(トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートなどのトリC6−C10アリールフォスフェートなど)、アルキル−ジアリールフォスフェート(オクチルジフェニルフォスフェートなど)、トリ(ブトキシエチル)フォスフェートなどを挙げることができる。
エポキシ誘導体としては、エポキシ化脂肪酸エステル(アルキルエポキシステアレート、ジイソデシル−4,5−エポキシテトラヒドロフタレートなど)などを挙げることができる。その他の可塑剤としては、ポリエステルなどのオリゴマー型可塑剤などを挙げることができる。好ましい可塑剤としては、フタル酸エステル(特にジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなどのジC1−C8アルキルフタレート)、C6−C12アルカンジ又はトリカルボン酸C2−C10アルキルエステル(特にジブチルセバケートなどのセバシン酸ジエステル、アセチルクエン酸トリエチルなどのクエン酸トリエステル)、多価アルコールのアルキルカルボン酸エステル(トリアセチンなど)、リン酸エステル(特にトリフェニルフォスフェートなどのトリアリールフォスフェート)を挙げることができる。
セルロース誘導体と可塑剤との割合は、セルロース誘導体の種類などに応じて選択でき、例えば、前者/後者(重量比)=100/0〜50/50程度、好ましくは100/0〜60/40程度、100/0〜70/30程度である。
(親水性樹脂層以外の他の層)
親水性樹脂層を含む複数の層からなる保護フィルムにおいて、親水性樹脂層以外の他の層に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、および脂環式オレフィンポリマーなどを挙げることができる。この中でも、熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂が好ましい。なお、熱可塑性樹脂からなる層は、単層または複数層とすることができる。
アクリル樹脂としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、アルキル基の水素がOH基、COOH基もしくはNH基などの官能基によって置換された(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどの単独重合体、または(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、スチレン、酢酸ビニル、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの不飽和結合を有するビニル系モノマーとの共重合体を用いることができる。アクリル樹脂としては、これらのうち1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。アクリル樹脂としては、ポリメタクリル酸メチルおよびポリメタクリル酸ブチルがより好ましい。また、アクリル樹脂としては、ガラス転移温度Tgが0〜105℃の範囲のものが好ましい。
保護フィルムの各層を構成する樹脂には、顔料や染料等の着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤などの配合剤が適宜配合されたものを用いることができる。
保護フィルムは、その残留溶剤含有量が0.01重量%以下であることが好ましい。残留溶剤量が上記範囲であることにより、例えば、高温・高湿度環境下において保護フィルムから揮発した溶剤によって、当該保護フィルムが変形するのを防止できるとともに、偏光子の光学性能が劣化するのを防止できる。残留溶剤量が上記範囲となる保護フィルムは、例えば、複数の樹脂を共押出成形して得てもよいし、単層の熱可塑性樹脂層をドライラミネーション、熱ラミネーションにより貼り合わせて得てもよいが、生産性の点で共押出成形により得たものが好ましい。共押出成形の場合には、複雑な工程(例えば、乾燥工程や塗工工程)を経なくてもよいため、ゴミなどの外部異物の混入が少なく、優れた光学性能を発揮できる。
保護フィルムの透湿度は、10〜200g/m・24hである。保護フィルムの透湿度を上記範囲とすることにより、保護フィルムを構成する各層間の密着性を向上できるとともに、保護フィルムの寸法変化を抑えることができる。なお、透湿度は、40℃、92%RHの環境下で、24時間放置する試験条件で、JIS Z 0208に記載のカップ法により測定できる。
保護フィルムの厚み(平均厚み)は200μm以下である。また、保護フィルムの厚みは、40μm〜100μmであることが好ましい。保護フィルムの厚みが上記範囲であることにより、偏光板の薄型化を図ることができる。また、保護フィルムにおいて、最も外側の層(外部に露出する層)の厚みは、通常5μm〜100μmであり、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは10μm〜50μmである。
保護フィルムにおいて、一方の最表面側の層(一方の表面の外部に露出する層)の厚みと、他方の最表面側の層(他方の表面の外部に露出する層)の厚みとの差は、20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましく、0に近づけば近づくほどさらに好ましい。
また、3層以上の層を含む構成の保護フィルムにおいて、その中間に位置する層(前記一方の最表面側の層および前記他方の最表面側の層以外の層であって、単層でも複数層でもよい)の厚みは、通常5μm〜100μmであり、好ましくは10μm〜50μmである。前記3層以上の層を含む保護フィルムにおいて、前記中間に位置する層の厚みは、前記一方の最表面側の層または前記他方の最表面側の層の厚みとの比が、中間に位置する層の厚み/最表面側の層の厚み=5/1〜1/5であることが好ましい。
ここで、前記一方の最表面側の層または前記他方の最表面側の層を構成する樹脂としては、硬いもの、具体的には、鉛筆硬度試験(試験荷重を500gに変更した他は、JIS K5600−5−4に基づく)で2Hを超えるものが好ましい。このような樹脂としては、前述したアクリル樹脂が好ましい。この際、保護フィルムでは、比較的軟らかい親水性樹脂層が、アクリル樹脂等からなる他の層に挟まれた構成となることが好ましい。このような構成とすることにより、当該保護フィルムの表面の硬度を十分に確保しつつ、当該保護フィルムの可撓性を向上でき、これにより偏光板等を製造する際の取扱性を向上できる。この際、親水性樹脂層を構成する樹脂としては、前記偏光子との貼合工程で乾燥時間を短縮できて密着性を向上できる点で、前記セルロースエステル類が好ましい。
また、前記一方の最表面側の層を構成する樹脂と、前記他方の最表面側の層を構成する樹脂とは、同じ種類の樹脂であることが好ましい。このような構成とすることにより、偏光板とした際に、偏光板の反りや湾曲、丸まり等が生じるのを抑えることができる。
また、前記一方の最表面側の層または他方の最表面側の層には、線状凹部や線状凸部が実質的に形成されず、その表面が平坦な面であることが好ましい。実質的に形成されないとは、仮に、線状凹部や線状凸部が形成されたとしても、深さが50nm未満もしくは幅が500nmより大きい線状凹部、および高さが50nm未満もしくは幅が500nmより大きい線状凸部であることである。より好ましくは、深さが30nm未満、または、幅が700nmの線状凹部であり、高さが30nm未満、または、幅が700nmより大きい線状凸部である。このような構成とすることにより、線状凹部や線状凸部での光の屈折等に基づく、光の干渉や光漏れの発生を防止でき、光学性能を向上できる。
上述した線状凹部の深さ、線状凸部の高さ、及びこれらの幅は、次に述べる方法で求めることができる。保護フィルムに光を照射して、透過光をスクリーンに映し、スクリーン上に現れる光の明又は暗の縞の有る部分(この部分は凹部の深さ及び凸部の高さが大きい部分である。)を30mm角で切り出す。切り出したフィルム片の表面を三次元表面構造解析顕微鏡(視野領域5mm×7mm)を用いて観察し、これを3次元画像に変換し、この3次元画像からMD方向の断面プロファイルを求める。断面プロファイルは、視野領域で1mm間隔で求める。この断面プロファイルに、平均線を引き、この平均線から凹部の底までの長さが凹部深さ、または平均線から凸部の頂までの長さが凸部高さとなる。平均線とプロファイルとの交点間の距離が幅となる。これら凹部深さ及び凸部高さの測定値からそれぞれ最大値を求め、その最大値を示した凹部又は凸部の幅をそれぞれ求める。以上から求められた凹部深さ及び凸部高さの最大値、その最大値を示した凹部の幅及び凸部の幅を、そのフィルムの線状凹部の深さ、線状凸部の高さ及びそれらの幅とする。
保護フィルムにおいて、隣接する各層同士は、直接に接していてもよいし、接着剤(粘着剤を含む)からなる接着層を介して接していてもよい。接着層の平均厚みは、通常0.01μm〜30μm、好ましくは0.1μm〜15μmである。前記接着層は、JIS K7113による引張破壊強度が40MPa以下となる層である。この接着層を構成する接着剤としては、アクリル接着剤、ウレタン接着剤、ポリエステル接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリオレフィン接着剤、変性ポリオレフィン接着剤、ポリビニルアルキルエーテル接着剤、ゴム接着剤、塩化ビニル・酢酸ビニル接着剤、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SBS共重合体)接着剤、その水素添加物(SEBS共重合体)接着剤、エチレン・酢酸ビニル共重合体およびエチレン−スチレン共重合体などのエチレン接着剤、および、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、およびエチレン・アクリル酸エチル共重合体などのアクリル酸エステル接着剤などを挙げることができる。なお、偏光子と前記保護フィルムとを直接に接して積層する場合には、偏光子と積層する前に、保護フィルムの表面にコロナ処理およびプラズマ処理等の表面処理を施してもよい。
保護フィルムは、全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。また、当該保護フィルムは、ヘーズが2%以下であることが好ましく、1%以下であることがより好ましい。
保護フィルムは、その光弾性係数の絶対値が30×10−13cm/dyn以下であることが好ましく、10×10−13cm/dyn以下であることがより好ましく、5×10−13cm/dyn以下であることがさらに好ましい。光弾性係数が上記数値よりも大きくなると、当該保護フィルムが貼付された偏光子の収縮応力により、保護フィルムに位相差が発現しやすくなり、偏光フィルムの光学性能を低下させるおそれがある。
保護フィルムは、面内レターデーションRe(Re=d×(nx−ny)で定義される値、nx、nyは、当該保護フィルムの面内主屈折率;dは当該保護フィルムの平均厚み)が小さいものが好ましい。具体的には、当該保護フィルムの面内レターデーションReは、波長550nmにおいて50nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがより好ましい。
前記保護フィルムは、親水性樹脂層における380nm〜780nmの範囲の波長λにおける屈折率をna(λ)、この親水性樹脂層に隣接する層における380nm〜780nmの範囲の波長λにおける屈折率をnb(λ)として、式(1)の関係を満たすことが好ましい。
|na(λ)−nb(λ)| ≦ 0.05 (1)
特に、|na(λ)−nb(λ)|≦0.045であることがより好ましい。なお、na(λ)及びnb(λ)は、波長λにおける主屈折率の平均値である。|na(λ)−nb(λ)|の値が上記値を超える場合には、界面での屈折率差によって生じる界面反射により、保護層表面に干渉縞が生じるおそれがある。
<機能層>
本発明の偏光板は、保護フィルムの表面に下記機能を有する機能層を備えていてもよい。このような機能層としては、例えば、ハードコート層、反射防止層、帯電防止層、防眩層、および防汚層などを挙げることができる。これらの機能層は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。
(ハードコート層)
ハードコート層は、保護フィルムの硬度を補強するための層であり、JIS K5600−5−4で示す鉛筆硬度試験(試験板はガラス板を用いる)で「H」以上の硬度を示すことが好ましい。このようなハードコート層が設けられた保護フィルムは、その鉛筆硬度が4H以上になることが好ましい。ハードコート層を形成する材料(ハードコート材料)としては、熱や光硬化性の材料であることが好ましく、有機シリコーン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタンアクリレート系などの有機ハードコート材料;二酸化ケイ素などの無機系ハードコート材料;などを挙げることができる。これらの中でも、ハードコート材料としては、接着力が良好であり、生産性に優れる観点から、ウレタンアクリレート系および多官能アクリレート系ハードコート材料の使用が好ましい。
ハードコート層は、所望により、屈折率の調整、曲げ弾性率の向上、体積収縮率の安定化、並びに耐熱性、帯電防止性、および防眩性などの向上を図る目的で、各種フィラーを含有できる。また、ハードコート層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、レベリング剤、および消泡剤などの添加剤を含有できる。
ハードコート層の屈折率や帯電防止性を調整するためのフィラーとしては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化セリウム、五酸化アンチモン、錫をドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化錫(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、およびフッ素をドープした酸化錫(FTO)等を挙げることができる。フィラーとしては、透明性を維持できる点で、五酸化アンチモン、ITO、IZO、ATO、FTOが好ましい。これらフィラーの一次粒子径は、通常1nm〜100nm、好ましくは1nm〜30nmである。
防眩性を付与するためのフィラーとしては、平均粒径が0.5μm〜10μmのものが好ましく、1.0μm〜7.0μmのものがより好ましく、1.0μm〜4.0μmがさらに好ましい。防眩性を付与するフィラーの具体例としては、ポリメチルメタクリレート樹脂、フッ化ビニリデン樹脂およびその他のフッ素樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの有機樹脂からなるフィラー;または酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化錫、酸化ジルコニウム、ITO、フッ化マグネシウム、酸化ケイ素などの無機化合物からなるフィラーを挙げることができる。
ハードコート層は、その屈折率nが、その上に積層される後述の反射防止層の屈折率nとの間に、n≧1.53、及びn 1/2−0.2<n<n 1/2+0.2、の関係を有することが、反射防止機能を発現させるために好ましい。
(反射防止層)
反射防止層は、外光の移りこみを防止するための層であり、出射側保護フィルムの表面(外部に露出する面)に直接またはハードコート層等の他の層を介して積層される。反射防止層が設けられた反射防止層付き出射側保護フィルムは、入射角5°、波長430nm〜700nmにおける反射率が2.0%以下であることが好ましく、波長550nmにおける反射率が1.0%以下であることが好ましい。
反射防止層の厚みは、0.01μm〜1μmが好ましく、0.02μm〜0.5μmがより好ましい。反射防止層は、当該反射防止層が積層される基材となる層(出射側保護フィルムやハードコート層など)の屈折率よりも小さい、好ましくはその屈折率が1.30〜1.45である低屈折率層を積層したもの、無機化合物からなる低屈折率層と無機化合物からなる高屈折率層とを繰り返し積層したもの、などを挙げることができる。
前記低屈折率層を形成する材料(低屈折率形成用材料)は、被積層体の屈折率の低いものであれば特に制限されない。低屈折率層の形成法は、特に制限されないが、湿式塗工法が、真空蒸着法等に比べて簡易な方法であるため好ましい。低屈折率形成用材料としては、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂材料、樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド材料、テトラエトキシシラン等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル材料等を挙げることができる。これらの低屈折率層を形成する材料は、重合済みのポリマーであってもよいし、前駆体となるモノマーやオリゴマーであってもよい。また、それぞれの材料は、表面の防汚染性付与するために、フッ素基を含有する化合物を含むことが好ましい。
ゾル−ゲル材料としては、フッ素基を含有するゾル−ゲル材料を用いることができる。フッ素基を含有するゾル−ゲル材料としては、パーフルオロアルキルアルコキシシランを例示できる。パーフルオロアルキルアルコキシシランとしては、たとえば、一般式(1):CF(CF)nCHCHSi(OR)(式中、Rは、炭素数1〜5個のアルキル基を示し、nは0〜12の整数を示す)で表される化合物を挙げることができる。具体的には、パーフルオロアルキルアルコキシシランとしては、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、およびヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン等を挙げることができる。この中でも、パーフルオロアルキルアルコキシシランとしては、前記nが2〜6の化合物が好ましい。
また、低屈折率層は、熱硬化性含フッ素化合物または電離放射線硬化型の含むフッ素化合物の硬化物からなるものとすることができる。前記硬化物は、その動摩擦係数が0.03〜0.15であることが好ましく、水に対する接触角が90〜120度であることが好ましい。硬化性含フッ素化合物としては、パーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単位とする含フッ素共重合体を挙げることができる。
含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等である。架橋性基付与のためのモノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子内にあらかじめ架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート等)を挙げることができる。後者は、共重合の後、架橋構造を導入できることが特開平10−25388号公報および特開平10−147739号公報に開示されている。
低屈折率層を形成するための材料としては、耐傷性を向上できる点で、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、フッ化マグネシウム等の微粒子をアルコール溶媒に分散したゾルが含まれたものを用いることができる。この際、前記微粒子は、反射防止性の観点から、屈折率が低いほど好ましい。このような微粒子としては、空隙を有するものであってもよく、特にシリカ中空微粒子が好ましい。中空微粒子の平均粒径は、5nm〜2,000nmが好ましく、20nm〜100nmがより好ましい。ここで、平均粒径は、透過型電子顕微鏡観察による数平均粒子径である。
なお、含フッ素化合物の硬化物からなる低屈折率層では、その硬化物の屈折率を下げていくと低屈折率層の耐傷性が低下する傾向にあるため、硬化物のみの屈折率と微粒子の添加量とを最適化することにより、耐傷性と低屈折率を両立できる。
ここで、低屈折率層を形成する方法としては、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、およびグラビアコート法等の塗工法を挙げることができる。低屈折率層の厚さは、0.05μm〜0.3μm程度、特に0.1μm〜0.3μmが好ましい。
(防汚層)
防汚層は、被積層体の表面に撥水性、撥油性、耐汗性、および防汚性などを付与できる層である。防汚層を形成するために用いる材料としては、フッ素含有有機化合物が好適である。フッ素含有有機化合物としては、フルオロカーボン、パーフルオロシラン、又はこれらの高分子化合物などを挙げることができる。また、防汚層の形成方法は、形成する材料に応じて、蒸着、スパッタリング等の物理的気相成長法、CVD等の化学的気相成長法、湿式コーティング法等を用いることができる。防汚層の平均厚みは、好ましくは1nm〜50nm、より好ましくは3nm〜35nmである。
以上のような機能層を形成する場合には、被積層体の表面に親水化処理を施すことができる。親水化処理の手段としては、例えば、コロナ放電処理、スパッタ処理、低圧UV照射、およびプラズマ処理などの表面処理法を採用できる。
<光学異方体>
本発明に用いられる光学異方体とは、色補償、視野角補償等の光学補償の機能を備え、液晶表示装置の視認性を向上させる効果を有する、幅方向及び長手方向で複屈折性が制御されたフィルムであり、その面内レターデーションReのばらつきが10nm以内である。このような光学異方体としては、一軸性を有するフィルム、二軸性を有するフィルム、およびこれらの積層体を挙げることができ、使用する液晶セルのモードに応じて適宜選択される。なお、面内レターデーションRe、後述する厚さ方向のレターデーションRthは、該フィルムの面内の主屈折率をnx、nyとし、該フィルムの厚さ方向の屈折率をnzとし、該フィルムの厚さをd(nm)とした際に、Re=(nx−ny)×d、Rth=((nx+ny)/2−nz)×dで示される値である。
一軸性を有するフィルムとは、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率をnx、面内の遅相軸と面内で直交する方向の屈折率をny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、いずれか一つの屈折率が異なることであり、nx>ny=nz(ポジティブAプレート)、nx=ny>nz(ネガティブCプレート)、nx<ny=nz(ネガティブAプレート)、nx=ny<nz(ポジティブCプレート)の関係にあるフィルムを挙げることができる。二軸性を有するフィルムとは、前記3方向の屈折率が全て異なる事を指し、nx>ny>nz、nx<ny<nz関係にあるフィルムを挙げることができる。
また、光学異方体において、面内方向のレターデーションRe及び厚み方向のレターデーションRthは使用する液晶セルのモード、及びセルを挟んで対向するもう一方の偏光板の液晶セル側に配置される保護フィルム(または光学異方体)が有するRe、Rthに応じて適宜調整される。例えば、液晶モードがバーティカルアライメント(VA)モードの場合において、液晶表示装置にこのような光学異方体を一枚で使用する場合には厚さ方向のレターデーションRthは70〜400nmであることが好ましく、2枚使用する場合にはRthが50nm〜250nmであることが好ましい。
光学異方体としては、熱可塑性樹脂を含有するフィルムを延伸したもの、無延伸の熱可塑性樹脂フィルム上に光学異方性層を形成したもの、熱可塑性樹脂を含有するフィルム上に光学異方性層を形成した後、さらに延伸したもの等を用いることができる。延伸フィルムは、単層の形態であっても、複数積層した形態であってもよい。ここで、熱可塑性樹脂としては、前記保護フィルムで挙げた熱可塑性樹脂の例示の中から選択することができ、この中でも、透明性、低複屈折性、寸法安定性等に優れること等から、脂環式オレフィンポリマー、セルロースエステルが好ましい。
セルロースエステルとしては、ASTM D−817−96に準じて求めた、アシル基の置換度が2.5〜2.9であるものを好ましく用いることができる。アシル基には、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が挙げられる。本発明においてはセルロースアセテートプロピオネートのような置換基の異なるセルロースエステルを混合したものも好ましく用いることができ、中でもアセチル基とプロピオニル基を、アセチル基の置換度をAとしプロピオニル基の置換度をBとした時に、下記式を満足するように含むセルロースエステルが好ましい。
(1)2.5<(A+B)<2.9
(2)1.5<A<2.9
熱可塑性樹脂には、必要に応じてレターデーション上昇剤を添加することができる。レターデーション上昇剤とは、熱可塑性樹脂に添加した際に、無添加の場合に比べてレターデーションを上昇させる化合物のことである。セルロースエステルにレターデーション上昇剤を添加する場合には、セルロースアセテート100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1〜10質量部の範囲で使用することがより好ましく、0.2〜5質量部の範囲で使用することがさらに好ましく、0.5〜2質量部の範囲で使用することが最も好ましい。二種類以上のレターデーション上昇剤を併用してもよい。レターデーション上昇剤は、250〜400nmの波長領域に最大吸収を有することが好ましい。レターデーション上昇剤は、可視領域に実質的に吸収を有していないことが好ましい。
また、レターデーション上昇剤としては、少なくとも二つの芳香族環を有する化合物を用いることが好ましい。なお、本明細書において、「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は、一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は、一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が好ましい。
レターデーション上昇剤が有する芳香族環の数は、2〜20であることが好ましく、2〜12であることがより好ましく、2〜8であることがさらに好ましく、2〜6であることが最も好ましい。二つの芳香族環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は形成できない)。結合関係は、(a)〜(c)のいずれでもよい。
前記熱可塑性樹脂を含むフィルムを延伸する方法としては、テンターを用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔が開かれて縦方向の延伸と同時にガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後にその両端部をクリップ把持してテンターを用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機や、横又は縦方向に左右等速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにして、移動する距離が同じで延伸角度θを固定できるようにした若しくは移動する距離が異なるようにしたテンター延伸機を用いて斜め延伸する方法:が挙げられる。
延伸温度としては、光学異方体を形成する材料、特に樹脂の中で、ガラス転移温度が最も低い樹脂のガラス転移温度をTgとすると、通常Tg〜Tg+20℃の範囲で行うことができる。また、延伸倍率としては、通常1.1〜3.0倍の範囲にて、所望の光学特性を得るために調整すればよい。
また、前記光学異方性層の形成には、高分子化合物や液晶性化合物を用いることができる。これらは、単独で使用してもよいし併用してもよい。前記高分子化合物としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン等を使用できる。具体的には、特表平8−511812号(国際公開番号 WO94/24191号)、同2000−511296号(国際公開番号 WO97/44704)等記載の化合物が挙げることができる。前記液晶性化合物としては、棒状液晶でも、ディスコティック液晶でも良く、またそれらが高分子液晶、もしくは低分子液晶、さらには、低分子液晶が架橋され液晶性を示さなくなったものも含まれる。棒状液晶の好ましい例としては、特開2000−304932号公報に記載のものが挙げられる。ディスコティック液晶の好ましい例としては、特開平8−50206号公報に記載のものが挙げることができる。
前記光学異方性層は、一般にディスコティック化合物及び他の化合物(例、可塑剤、界面活性剤、ポリマー等)を溶剤に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度まで加熱し、その後、配向状態(ディスコティックネマチック相)を維持して冷却することにより得ることができる。あるいは、前記光学異方性層は、ディスコティック化合物及び他の化合物(更に、例えば重合性モノマー、光重合開始剤)を溶剤に溶解した溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでディスコティックネマチック相形成温度まで加熱したのちUV光の照射等により重合させ、さらに冷却することにより得ることができる。配向状態は使用する液晶のモードに合わせて適宜調整する事ができる。例えば、液晶セルが水平配向モード(IPS)の場合には基材上に実質的に垂直配向している状態が好ましく、液晶セルがベンド配向モード(OCB)、捻れ配向モード(TN)の場合には、膜厚方向で光軸がハイブリッド配向している状態が好ましい。
前記光学異方性層の厚さは、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがさらに好ましく、0.7〜5μmであることが最も好ましい。ただし、液晶セルのモードによっては、高い光学的異方性を得るために、厚く(3〜10μm)する場合もある。光学異方性層を含む光学異方体ムの製造方法は、特に限定されず、例えば、前記高分子化合物および/または液晶性化合物を熱可塑性樹脂を含むフィルム等に塗工して塗工膜を製造し、その塗工膜をさらに延伸や収縮させることにより製造できる。
<偏光板の具体的な構成>
以上説明したような偏光板としては、具体的には、例えば下記構成とすることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る偏光板10を模式的に示す図である。図1に示すように、偏光板10は、光源と、入射側偏光板と、液晶セルと、出射側偏光板とをこの順に備える図示しない液晶表示装置において、前記出射側偏光板に用いられるものである。偏光板10は、偏光子2と、偏光子2の前記液晶セル側(図1中の下側)の表面に接着層4を介して設けられる光学異方体3と、偏光子2の前記液晶セル側とは反対側(図1中の上側)の面に接着層4を介して設けられる保護フィルム1とを備えている。保護フィルム1は、親水性樹脂層1Bと、この親水性樹脂層1Bの両表面にそれぞれ設けられる熱可塑性樹脂層1Aとを備えた3層構成である。また、偏光板10は、保護フィルム1の表面に設けられた機能層を備えている。本実施形態の機能層は、保護フィルム1の表面に設けられるハードコート層5と、ハードコート層5の表面に設けられる低屈折率層6とを備えている。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る偏光板20を模式的に示す図である。図2に示すように、偏光板20は、前記液晶表示装置において、前記入射側偏光板に用いられるものである。偏光板20は、偏光子2と、偏光子2の前記液晶セル側(図1中の下側)の表面に接着層4を介して設けられる保護フィルム23と、偏光子2の前記液晶セル側とは反対側(図1中の上側)の面に接着層4を介して設けられる光学異方体21とを備えている。保護フィルム23は、親水性樹脂層1Bと、この親水性樹脂層1Bの両表面にそれぞれ設けられる熱可塑性樹脂層1Aとを備えた3層構成である。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、光源と、入射側偏光板と、液晶セルと、出射側偏光板とをこの順に有する液晶表示装置であって、入射側偏光板および出射側偏光板の少なくともいずれかが前記偏光板である。
また、液晶セルは、液晶表示装置に用いられているものならば特に制限されない。例えば、TN(Twisted Nematic)型液晶セル、STN(Super Twisted Nematic)型液晶セル、HAN(Hybrid Alignment Nematic)型液晶セル、IPS(In Plane Switching)型液晶セル、VA(Vertical Alignment)型液晶セル、MVA(Multiple Vertical Alignment型液晶セル、OCB(Optical Compensated Bend)型液晶セルなどを挙げることができる。
本発明について、実施例および比較例により、より詳細に説明する。
実施例および比較例に示す偏光板および液晶表示装置は、下記の方法により評価を行った。
<ハードコート層および低屈折率層の屈折率>
高速分光エリプソメトリ(J.A.Woollam社製、M−2000U)を用い,温度20℃±2℃、湿度60±5%の条件下で、入射角度55度、60度、及び65度で、波長領域400〜1000nmのスペクトルを測定し、これらの測定結果から算出した。
<各樹脂層の屈折率>
熱可塑性樹脂を単層にて成形し、プリズムカプラ−(Metricon社製、model2010)を用い、温度20℃±2℃、湿度60±5%の条件下で、波長633nm、407nm、532nmにおける屈折率の値から、Caucyの分散式により、380nm〜780nmの屈折率を算出した。
<各樹脂層の引張弾性率>
熱可塑性樹脂を単層にて成形して、1cm×25cmの試験片を切り出し、ASTM882に基づき、引張試験機(東洋ボールドウィン社製、テンシロンUTM−10T−PL)を用いて引張速度25mm/minの条件で測定した。同様の測定を5回行い、その算術平均値を引張弾性率の代表値とした。
<各樹脂層の膜厚>
保護フィルムをエポキシ樹脂に包埋したのち、ミクロトーム(大和工業社製、RUB−2100)を用いてスライスし、走査電子顕微鏡を用いて断面を観察し測定した。
<保護フィルムの透湿度>
40℃、92%RHの環境下に24時間放置する試験条件で、JIS Z 0208に記載のカップ法に準じた方法で測定した。透湿度の単位はg/m・24hである。
<線状凹部の深さ、線状凸部の高さ及びそれらの幅の測定方法>
前述した方法により、線状凹部の深さ、線状凸部の高さ、およびこれらの幅を測定した。得られた凹部深さ及び凸部高さの最大値、その最大値を示した凹部の幅及び凸部の幅を、そのフィルムの線状凹部の深さ、線状凸部の高さ及びそれらの幅とし、以下の基準で評価した。
◎:線状凹部の深さ、または凸部の高さが20nm未満で,且つ幅が800nm以上
○:線状凹部の深さ、または凸部の高さが20nm以上、50nm以下で、且つ幅が500nm以上、800nm未満
×:線状凹部の深さ、または凸部の高さが50nmを超えで、且つ幅が500nm未満
<光学異方体における、面内レターデーションRe、およびそのばらつき>
光学異方体において、波長550nmにおける正面方向の面内レターデーションRe、および正面方向の面内レターデーションのばらつきは、自動複屈折計(王子計測器社製、KOBRA−21)を用いて測定した。なお、面内レターデーションReのばらつきは、光学異方体の幅方向に10mm間隔で正面レターデーションReを測定し、その測定値の算術平均値と面内レターデーションReの代表値とした。そして、前記測定値の内、最大値と最小値との差を面内レターデーションReのばらつきとした。
<密着性>
作製した偏光板を温度60℃、湿度90%で300時間放置し、放置後の偏光板端面の界面剥離を目視観察した。
○:剥離なし
×:端面に剥離が見られる
<鉛筆硬度>
JIS K5600−5−4を参考にして、上から500gの荷重を掛けるとともに、45度の角度に傾けた鉛筆で、偏光板を構成する保護フィルムの表面(偏光子側とは反対側の面)を5mm程度引っかき、傷の付き具合を確認した。
<干渉縞観察>
暗幕のような光を通さない黒布の上に偏光板を置き、三波長蛍光灯(松下電器社製、ナショナル蛍光灯:FL20SS・ENW/18)で照らして、偏光板の表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:干渉縞が見えない
△:干渉縞がうっすらと見える
×:干渉縞が目立つ
<可撓性試験>
偏光板を1cm×5cmに打抜いて試験フィルムを得た。得られた試験フィルム3mmφのスチール製の棒に巻きつけ、巻きつけたフィルムが棒のところで折れるか否かをテストした。合計10回テストを行い、折れなかった回数によって下記指標で可撓性を表した。
○:割れたフィルム片が1枚以下
×:割れたフィルム片が2枚以上
<偏光度変化>
偏光板を10インチ四方の大きさに切り出し、ガラス板の片面に、感圧性接着剤を介して、偏光板を構成する一方の保護フィルム(後述する保護フィルムA)の面がガラス板側になるように貼り合わせ、試験用偏光板を作製した。この試験用偏光板を温度60℃、湿度90%の恒温槽に500時間放置し、試験用偏光板の対角線交点(図3中、(5)の位置)における高温高湿下の放置前後での偏光度の変動幅を測定した。
○:偏光度の変動幅が0.5以下
×:偏光度の変動幅が0.5より大きい
<カール性の評価>
偏光板を10cm×10cmの大きさに切り出し、温度60℃、湿度90%の恒温槽に500時間放置した後取り出し、水平盤上に置き、試験片のカール状態を観察して次の基準にてカール性を評価した。
◎:全くカールが認められず、良好である
○:殆ど目立たないが、わずかにカールが認められる
×:明らかにカールが認められ、実用上問題がある
<打抜き性>
偏光板を、直径35mmの円形刃を用いて、裁断機(トーコー社製、TCM−500A)にて打抜きを行い、下記の基準で打抜き性を評価した。
○:端面に割れが生じない
×:端面に割れが観察された
<液晶表示装置での色むら評価>
作製した液晶表示装置を暗室内で明表示した表示画面全体を真正面から観察し、以下の指標で評価した。
○:全体的に均一な白表示になっており、色づきがない
×:画面上に虹むらが見られる
<液晶表示装置でのコントラスト>
作製した液晶表示装置について、温度60℃、湿度90%で300時間の環境試験に対するコントラスト変動を求めた。コントラスト値は、液晶表示装置の中心部正面に対し5度傾いた角度から輝度を色彩輝度計(トプコン社製、色彩輝度計BM−7)を用い、明表示の輝度と暗表示の輝度の比(=明表示の輝度/暗表示の輝度)を計算した。コントラスト変動は、試験前のコントラストをCR1とし、同様に試験後の値をCR2として、次式で算出する。
コントラスト変動(ΔCR)=(CR1−CR2)/CR1×100 (%)
○:10%未満
×:10%以上
<製造例1:セルロースアセテートブチレートの製造>
親水性基を有する高分子化合物であるアセチルアシルセルロースとしてのセルロースアセテートブチレート(アセチル基の置換度:1.0、ブチリル基の置換度:1.7、重量平均分子量:15.5万;イーストマンケミカル社製CAB−381−20)91重量%と、可塑剤であるジグリセリンテトラカプリレート9重量%を二軸エクストルーダーを用いて190℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースアセテートブチレートを得た。
<製造例2:マレイミド・オレフィン共重合体の製造>
攪拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いた反応釜にN−メチルマレイミド100重量部に対し、t−ブチルパーオキシネオデカノエート0.67重量部およびトルエンとメタノールの混合溶媒(1:1重量比)1050重量部を仕込み、窒素で数回パージした後、イソブテン400重量部を仕込み、60℃で6時間反応を行った。得られたN−メチルマレイミド・イソブテン共重合体粒子を遠心分離後乾燥した。得られたN−メチルマレイミド・イソブテン共重合体の元素分析結果(C;64.7重量%、H;7.8重量%、N;8.4重量%)より、生成N−メチルマレイミド・イソブテン共重合体中のN−メチルマレイミド単位及びイソブテン単位は、それぞれ50モル%であった。上記N−メチルマレイミド・イソブテン共重合体80重量%およびアクリロニトリル含量30重量%のアクリロニトリル・スチレン共重合体20重量%をドライブレンドした後、30mmφ2軸押出機(日本製鋼所社製、商品名TEX30)に供し、溶融混練の後、ペレット化した。得られた樹脂組成物ペレットのガラス転移温度は140℃であった。
<製造例3:保護フィルム1の作製>
ポリメチルメタクリレート樹脂(表中PMMAと表記、吸水率0.3%)を、目開き10μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを設置した第1のダブルフライト型一軸押出機に投入し、押出機出口温度260℃で溶融樹脂を、マルチマニホールドダイを構成する、ダイスリップの表面粗さRaが0.1μmである第1のマニホールドダイに供給した。
また、製造例1で得られたセルロースアセテートブチレート(表中CABと表記、吸水率1.6%)を、目開き10μmのリーフディスク形状のポリマーフィルターを設置した第2のダブルフライト型の一軸押出機に導入し、押出機出口温度260℃で溶融樹脂を、マルチマニホールドダイを構成する、ダイスリップの表面粗さRaが0.1μmである第2のマニホールドダイに供給した。そして、溶融状態のポリメチルメタクリレート樹脂、セルロースアセテートブチレート、接着剤としてエチレン−酢酸ビニル共重合体のそれぞれをマルチマニホールドダイから260℃で吐出させ、130℃に温度調整された冷却ロールにキャストし、その後、50℃に温度調整された冷却ロールに通して、ポリメチルメタクリレート樹脂層(20μm:樹脂層A)−接着層(4μm)−セルロースアセテートブチレート層(32μm:樹脂層B)−接着層(4μm)−ポリメチルメタクリレート樹脂層(20μm:樹脂層C)の3層構成からなる、幅600mm、厚さ80μmの保護フィルム1を共押出成形により得た。保護フィルム1は、その透湿度が84.0g/m・24hであり、その残留溶剤含有量が0.01重量%以下であり、光弾性係数が2×10−13cm/dynであった。また、保護フィルム1の表面の、線状凹部の深さまたは凸部の高さは、20nm以下であり、かつ幅が800nm以上の範囲であった。
<製造例4:保護フィルム2の作製>
製造例3で用いたマルチマニホールドダイを2層構成のフィルムを得るためのマルチマニホールドダイに置きかえて、実施例1と同様にしてポリメチルメタクリレート樹脂層(32μm:樹脂層A)−接着層(4μm)−セルロースアセテートブチレート層(44μm:樹脂層B)の2層構成(接着層を除く)からなる、幅600mm、厚さ80μmの保護フィルム2を得た。保護フィルム2は、その透湿度が92.0g/m・24hであり、その残留溶剤含有量が0.01重量%以下であり、光弾性係数が4.5×10−13cm/dynであった。また、保護フィルム2の表面の、線状凹部の深さまたは凸部の高さは、20nm以下であり、かつ幅が800nm以上の範囲であった。
<製造例5:保護フィルム3の作製>
製造例3においてポリメチルメタクリレート樹脂の代わりに製造例2で得られたマレイミド・オレフィン共重合体(表中、MIOと表記)を用いる他は、製造例3と同様にして保護フィルム3を作製した。保護フィルム3は、その透湿度が79.0g/m・24hであり、その残留溶剤含有量が0.01重量%以下であり、光弾性係数が9.5×10−13cm/dynであった。また、保護フィルム3の表面の、線状凹部の深さまたは凸部の高さは、20nm以下であり、かつ幅が800nm以上の範囲であった。
<製造例6:保護フィルム4の作製>
厚み32μmの脂環式オレフィン樹脂フィルム(日本ゼオン社製、ゼオノアフィルム、表中COPと表記)の両面に、ポリスチレン樹脂(表中、PSと表記)からなる厚み20μmの単層押出成形フィルムを圧着ラミネートより貼り合せ保護フィルム4を作製した。保護フィルム4は、その透湿度が3.2g/m・24hであり、その残留溶剤含有量が0.01重量%以下であり、光弾性係数が6.0×10−13cm/dynであった。また、保護フィルム4の表面の、線状凹部の深さまたは凸部の高さは、20nm以下であり、かつ幅が800nm以上の範囲であった。
<製造例7:光学異方体1の作製>
ノルボルネン系重合体(日本ゼオン社製、ZEONOR1420R)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥器を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した後、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ(Tダイの幅350mm、ダイスリップ部材質が炭化タングステンで#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したもので、内面に平均高さRa=0.05μmのクロムメッキを施したもの)式フィルム溶融押出成形機を使用して、押出成形機の温度260℃、ダイス温度260℃で押出し、押出されたシート状の熱可塑性樹脂を3本の冷却ドラム(直径300mm、ドラム温度100℃、引取り速度0.35m/s)に通して冷却し、厚さ200μm、幅300mmの原反フィルム1を得た。フィルムの長手方向に直線状に走る、線状凹部の深さ及び線状凸部の高さ(ダイラインの深さ及び高さ)は、最大で30nm、その幅が最小で1300nmであった。
この原反フィルム1を同軸二軸延伸機を使用して、オーブン温度(予熱温度、延伸温度、熱固定温度)136℃、フィルム繰り出し速度1m/分、チャックの移動精度±1%以内、縦延伸倍率1.41倍、横延伸倍率1.41倍で同時二軸延伸を行い、光学異方体1を得た。そして、光学異方体1の両面に、高周波発信機(春日電機社製、高周波電源AGI−024、出力0.8KW)を用いてコロナ放電処理を行い、表面張力が0.055N/mの光学異方体1を得た。得られた光学異方体1は、波長550nmで測定したフィルム幅方向中心部における、面内レターデーションReが50nm、厚さ方向のレターデーションRthが130nmであり、面内レターデーションReのばらつきは、幅方向で±5nmであり、長手方向で±2nmであった。
<製造例8:光学異方体2の作製>
(ドープの調整)
下記材料を所定量混合し、その混合物を密閉容器に入れ、混合物をゆっくり撹拌しながら徐々に昇温し、60分かけて45℃まで上げて溶解させた。容器内を1.2気圧に調整した。この溶液を安積濾紙社製の安積濾紙No.244を使用して濾過した後、一晩そのまま放置しドープを得た。
セルロースエステル(アセチル基置換度2.88)30重量部
セルロースエステル(アセチル基置換度2.52)70重量部
トリフェニルフォスフェート 3質量部
メチルフタリルエチルグリコレート 4質量部
チヌビン109(チバ・スペシャリティケミカルズ社製) 3質量部
メチレンクロライド 455質量部
エタノール 36質量部
下記化1示すレターデーション上昇剤 5質量部
Figure 2007233114
(フィルムの作製)
上記のように調製したドープをダイからステンレスベルト(流延用支持体ともいう)上にドープ温度30℃で流延しウェブを形成した。ステンレスベルトの裏面から25℃の温度の温水を接触させて温度制御されたステンレスベルト上でウェブを1分間乾燥した後、さらにステンレスベルトの裏面に、15℃の冷水を接触させて15秒間保持した後、ウェブをステンレスベルトから剥離した。剥離時のウェブ中の残留溶媒量は100質量%であった。次いでテンターを用いて、剥離したウェブの両端をクリップで掴み、クリップ間隔を巾方向に変化させることで、延伸倍率1.15でフィルムを延伸した。その際のフィルム温度は140℃になるように調整し、膜厚60μmの光学異方体2を得た。光学異方体2は、波長550nmで測定した面内レターデーションReが50nm、厚さ方向のレターデーションRthが145nmであった。面内レターデーションReのばらつきは、幅方向で±3nmであり、長手方向で±2nmであった。
<製造例9:光学異方体3の作製>
トリアセチルセルロースフィルム(Re=3nm、Rth=45nm)のケン化処理が施された面に、下記組成の配向膜塗布液をワイヤーバーコーターで20ml/m塗布した。その後、60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、膜を形成した。次に、形成した膜にフィルムの遅相軸方向と平行の方向にラビング処理を施して、配向膜を得た。
(配向膜塗布液の組成)
下記の変性ポリビニルアルコール:10質量部
水:371質量部
メタノール:119質量部
グルタルアルデヒド:0.5質量部
Figure 2007233114
次に、前記配向膜上に、下記のディスコティック液晶性化合物1.8g、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学社製)0.2g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバ・スペシャリティケミカルズ社製)0.06g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬社製)0.02g、空気界面側垂直配向剤(含フッ素化合物、I−48)0.0036g、配向膜界面側垂直配向剤(オニウム塩、II−23)0.009gを3.9gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を、#3のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、125℃の恒温槽中で3分間加熱し、ディスコティック液晶化合物を配向させた。
Figure 2007233114
次に、100℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、30秒間UV照射しディスコティック液晶化合物を架橋し、光学異方性層を形成した。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方体3を作製した。自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて、光学異方体3のReの光入射角度依存性を測定し、予め測定したセルロースアセテートフィルムの寄与分を差し引くことによって、ディスコティック光学異方性層のみの光学特性を算出したところ、Reが130nm、Rthが−65nm、液晶の平均傾斜角は89.9°であり、ディスコティック液晶がフィルム面に対して垂直に配向していることが確認できた。面内レターデーションReのばらつきは、幅方向で±5nmであり、長手方向で±3nmであった。なお、遅相軸の方向は配向膜のラビング方向と平行であった。
<製造例10:光学異方体4の作製>
厚さ0.1μmのゼラチン薄膜を塗設した100μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製、面内レターデーション5nm、厚さ方向のレターデーション40nm)上に、ポリビニルアルコール3%溶液を#16ワイヤバーコーターで塗布し、80℃の温風で乾燥させた後、ラビング処理して配向膜を得た。
液晶性ディスコティック化合物1.8重量部、エチレングリコール変性トリメチロールプロパンアクリレート0.2重量部、セルロースアセテートブチレート0.04重量部、光重合開始剤(イルガキュア−907、チバ・スペシャリティケミカルズ社製)0.06重量部及び増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬社製)0.02重量部を3.43重量部のメチルエチルケトンに溶解して塗布液を得た。この塗布液を前記配向膜に#3ワイヤーバーを用いて塗布し、塗膜を120℃の恒温槽中に3分間浸けて、ディスクコテッィク化合物を配向させた。塗膜を120℃の状態で、高温水銀灯(120W/cm)で紫外線を1分間照射した。室温まで冷却し、厚さ1μmのディスコティック化合物を含む層を有する光学異方体4を得た。光軸角の平均傾斜角は21°、液晶層の厚さ方向のレターデーションは117nmであった。面内レターデーションReのばらつきは、幅方向で±7nmであり、長手方向で±5nmであった。
<製造例11:光学異方体5の作製>
T型ダイスとして、ダイスリップの内面に平均高さRa=0.23μmのクロムメッキを施した、幅350mmのものを使用した他は製造例7と同様にして、原反フィルム2を得た。また、線状凹部の深さ、線状凸部の高さは、最大で80nm、その幅が最小で850nmであった。原反フィルム1に代えて、原反フィルム2を用いる以外は、製造例7と同様にして光学異方体5を得た。得られた光学異方体5は、波長550nmで測定したフィルム幅方向中心部におけるReが50nm、Rthが130nmであり、Reのばらつきは幅方向で±25nm、長手方向で±12nmであった。
<製造例10:ハードコート材料Hの調製>
6官能ウレタンアクリレートオリゴマー30部、ブチルアクリレート40部、イソボロニルメタクリレート30部、および2,2−ジフェニルエタン−1−オン10部を、ホモジナイザーで混合し、五酸化アンチモン微粒子(平均粒子径20nm、水酸基がパイロクロア構造の表面に現れているアンチモン原子に1つの割合で結合している。)の40%メチルイソブチルケトン溶液を、五酸化アンチモン微粒子の重量がハードコート層形成用組成物全固形分の50重量%を占める割合で混合して、ハードコート材料Hを調製した。
<製造例11:低屈折率形成用材料Lの調製>
含フッ素モノマーである、フッ化ビニデリン70重量部およびテトラフルオロエチレン30重量部をメチルイソブチルケトンに溶解した。次に、この溶解物に、中空シリカイソプロパノール分散ゾル(触媒化成工業社製、固形分20重量%、平均一次粒子径約35nm、外殻厚み約8nm)を、含フッ素モノマー固形分に対して中空シリカ固形分で30重量%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(信越化学社製)を前記固形分に対して3重量%、光ラジカル発生剤イルガキュアー184(チバ・スペシャリティケミカルズ社製)を前記固形分に対して5重量%添加し、低屈折率形成用材料Lを調製した。
<製造例12:トリアセチルセルロースフィルムの作製>
酢化度61.0%のトリアセチルセルロース(TAC)100質量部とトリフェニルフォスフェート15質量部を塩化メチレン450質量部とメタノール50質量部の混合溶媒に溶解し、35℃のステンレスベルト上に流延し、剥離可能となったところでステンレスベルトから剥がし、ロール搬送装置を用いて搬送しながら、徐々に温度を上げ、最終的に120℃で乾燥し、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを作製した。次いで、トリアセチルセルロースフィルムの一方の面に、水酸化カリウムの1.5モル/Lイソプロピルアルコール溶液を25mL/m塗布し、25℃で5秒間乾燥した。次いで、流水で10秒間洗浄し、最後に25℃の空気を吹き付けることによりフィルムの表面を乾燥して、トリアセチルセルロースフィルムの一方の表面のみをケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムを得た。
<製造例13:偏光子の作製>
波長380nmにおける屈折率が1.545、波長780nmにおける屈折率が1.521で、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、2.5倍に一軸延伸し、ヨウ素0.2g/L及びヨウ化カリウム60g/Lを含む30℃の水溶液中に240秒間浸漬し、次いでホウ酸70g/L及びヨウ化カリウム30g/Lを含む水溶液に浸漬すると同時に6.0倍に一軸延伸して5分間保持した。最後に、室温で24時間乾燥し、平均厚さ30μmで、偏光度.99.95%の偏光子Pを得た。
<実施例1>
(ハードコート層および反射防止層の形成)
製造例3で得られた保護フィルム1の両面に、高周波発信機(出力0.8KW)を用いてコロナ放電処理を行い、表面張力が0.055N/mの保護フィルム1Aを得た。次に、保護フィルム1Aの片面に、温度25℃、湿度60%RHの環境下で、ダイコーターを用いてハードコート材料Hを塗工し、80℃の乾燥炉の中で5分間乾燥させて被膜を得た。さらに、この皮膜に紫外線を照射(積算照射量300mJ/cm)して、厚さ5μmのハードコート層を形成し、ハードコート層付き保護フィルム1Bを得た。ハードコート層の屈折率は1.62であり、ハードコート層側の鉛筆硬度が4Hを越えるものであった。
次に、ハードコート層付き保護フィルム1Bのハードコート層側に、温度25℃、湿度60%RHの環境下でワイヤーバーコーターを用いて低屈折率層形成用材料Lを塗工し、1時間放置して乾燥させ、得られた被膜を120℃で10分間、酸素雰囲気下で熱処理し、次いで出力160W/cm、照射距離60mmの条件で紫外線を照射して厚さ100nmの低屈折率層(屈折率1.37)を形成し、反射防止層付き保護フィルム1Cを得た。
(観察者側偏光板の作製)
製造例13で得られた偏光子Pの両面にポリビニルアルコール系接着剤を塗布し、偏光子Pの一方の面に、光学異方体1の一面を光学異方体1の遅相軸と偏光子の吸収軸が垂直になるように貼り合わせ、偏光子Pの他方の面に、反射防止層付き保護フィルム1Cの反射防止層が形成されていない面を向けて重ね、ロールトゥロール法により貼り合わせ観察者側偏光板FP1を得た。
(バックライト側偏光板の作製)
偏光子Pの両面にポリビニルアルコール系接着剤を塗布し、偏光子Pの一面に、光学異方体1の一面を光学異方体1の遅相軸と偏光子の吸収軸が垂直になるように貼り合わせ、偏光子Pのもう一方の面に、製造例3で得られた保護フィルム1の一面を向けて重ね、ロールトゥロール法により貼り合わせバックライト側偏光板BP1を得た。
(液晶表示装置1の作製)
厚さ2.74μm、誘電異方性が正、波長550nmの複屈折率Δn=0.09884、プレチルト角90°のバーチカルアラインメントモード(表中、VAと標記)の液晶セルの一面に、保護フィルム1が液晶セル側となるように観察者側偏光板FP1を貼り合わせ、液晶セルの他方の面に、保護フィルム1が液晶セル側となるようにバックライト側偏光板BP1を貼り合わせて、液晶表示装置1を作製した。
<実施例2>
光学異方体1に代えて光学異方体2を用いた以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP2およびバックライト側偏光板BP2をそれぞれ得た。そして、実施例1の液晶表示装置1において、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板BP2を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP2を用いて、液晶表示装置2を得た。
<実施例3>
光学異方体1に代えて光学異方体3を用いた以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP3を得た。具体的には、偏光子Pの両面にポリビニルアルコール系接着剤を塗布し、偏光子Pの一方の面に、トリアセチルセルロースフィルムのケン化処理が施された面を、遅相軸と偏光子Pの吸収軸が垂直になるように貼り合わせた。さらに、偏光子Pの他方の面に反射防止層付き保護フィルム1Cの反射防止層が形成されていない面を向けて重ね、ロールトゥロール法により貼り合わせ観察者側偏光板FP3を得た。また、光学異方体1に代えて光学異方体3を用いた以外は、実施例1および観察者側偏光板FP3と同様にして、バックライト側偏光板BP3を得た。
(液晶表示装置の作製)
厚さ2.74μm、誘電異方性が正、波長550nmの複屈折率Δn=0.09884、プレチルト角0°のインプレーンスイッチングモード(表中IPSと記載)の液晶セルを用いた。この液晶セルの一方の面に、観察者側偏光板BP3を、光学異方体3の遅相軸が液晶セルのラビング方向と平行になるように、かつディスコティック液晶塗布面側が液晶セル側になるように貼り付けた。次いで、液晶セルの他方の面に、バックライト側偏光板BP3をクロスニコルの配置で貼り付け、液晶表示装置3を得た。
<実施例4>
(偏光板の作製)
偏光子Pの一方の面に、反射防止層付き保護フィルム1Cの反射防止層が形成されていない面が接するように、ポリビニルアルコール系接着剤で貼り合せた。さらに、偏光子Pの他方の面に、光学異方体4のトリアセチルセルロースフィルム側の面が接し、かつ偏光子Pの吸収軸と光学異方体4のラビング方向が45°になるようにして、ポリビニルアルコール系接着剤で貼り合せた。このようにして観察者側偏光板FP4を得た。反射防止層付き保護フィルム1Cの代わりに、反射防止層のない保護フィルム1を用いた以外は、観察者側偏光板FP4と同様にして、バックライト側偏光板BP4を得た。
(液晶表示装置4の作製)
ITO電極付ガラス基板にポリイミド膜を配向膜として設け、一方向にラビング処理を行った。この配向膜を有するガラス基板2枚をラビング方向が平行となるように向かい合わせ、セルギャップ10μmで接合し、メルク社製液晶ZLI1132(Δn=0.1396)を注入して、ベンド配向型の液晶セル(表中OCBと表記)を得た。ベンド配向型の液晶セルの一方の面に、液晶層がセルに面するようにして観察者側偏光板FP4を配置し、液晶セルの他方の面に、液晶層がセルに面するようにしてバックライト側偏光板BP4を配置した。この際、配置された観察者側偏光板FP4とバックライト側偏光板BP4とは、互いにクロスニコルの関係になり、ガラス基板のラビング方向と光学異方体のラビング方向とは互いに逆向きで平行になるように配置して液晶表示装置4を得た。
<実施例5>
保護フィルム2のポリメチルメタクリレート樹脂層に、温度25℃、湿度60%RHの環境下で、ダイコーターを用いてハードコート材料Hを塗工し、80℃の乾燥炉の中で5分間乾燥させて被膜を得た。さらに、この皮膜に紫外線を照射(積算照射量300mJ/cm)して、厚さ5μmのハードコート層を形成し、ハードコート層付き保護フィルム2Bを得た。ハードコート層の屈折率は1.62であり、ハードコート層側の鉛筆硬度が4Hであった。次いで、ハードコート層付き保護フィルム2Bのハードコート層側に、温度25℃、湿度60%RHの環境下でワイヤーバーコーターを用いて低屈折率層形成用材料Lを塗工し、1時間放置して乾燥させ、得られた被膜を120℃で10分間、酸素雰囲気下で熱処理し、次いで出力160W/cm、照射距離60mmの条件で紫外線を照射して厚さ100nmの低屈折率層(屈折率1.37)を形成し、反射防止層付き保護フィルム2Cを得た。反射防止層付き保護フィルム1Cに代えて反射防止層付き保護フィルム2Cを用いる以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP5を得た。また、保護フィルム1に代えて製造例4で得られた保護フィルム2を用いる以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP5を得た。そして、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板FP5を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP5を用いて液晶表示装置5を得た。
<実施例6>
保護フィルム1に代えて、製造例5で得られた保護フィルム3を用いる以外は、実施例1と同様にして反射防止層付き保護フィルム3Cを得た。反射防止層付き保護フィルム1Cに代えて反射防止層付き保護フィルム3Cを用いる以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP6を得た。また、保護フィルム1に代えて製造例5で得られた保護フィルム3を用いる以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP6を得た。そして、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板FP6を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP6を用いて液晶表示装置6を得た。
<比較例1>
保護フィルム1に代えて、製造例6で得られた保護フィルム4を用いる以外は、実施例1と同様にして反射防止層付き保護フィルム4Cを得た。反射防止層付き保護フィルム1Cに代えて反射防止層付き保護フィルム4Cを用いる以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP7を得た。また、保護フィルム1に代えて製造例6で得られた保護フィルム4を用いる以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP7を得た。そして、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板FP7を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP7を用いて液晶表示装置7を得た。
<比較例2>
光学異方体1に代えて光学異方体5を用いた以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP8を得た。また、光学異方体1に代えて光学異方体5を用いた以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP8を得た。そして、観察者側偏光板BP1に代えて観察者側偏光板FP8を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP8を用いて液晶表示装置8を得た。
<比較例3:単層(PMMA)>
保護フィルム1に代えて、ポリメチルメタクリレート樹脂からなる厚み80μmの単層押出成形フィルムを保護フィルム5として用いる他は、実施例1と同様にして反射防止層付き保護フィルム5Cを作製した。保護フィルム5の透湿度は、41g/m・24hであった。反射防止層付き保護フィルム1Cに代えて、反射防止層付き保護フィルム5Cを用いる以外は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP9を得た。また、保護フィルム1に代えて、保護フィルム5を用いる以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP9を得た。そして、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板FP9を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP9を用いて液晶表示装置9を得た。
<比較例4:単層(TAC)>
保護フィルム1に代えて、トリアセチルセルロースからなる厚み80μmの単層キャスト成形フィルムを保護フィルム6として用い、ハードコート層の厚みを15μmとした他は実施例1と同様にして反射防止層付き保護フィルム6Cを作製した。保護フィルム6の透湿度は250g/m・24hであった。反射防止層付き保護フィルム1Cに代えて、反射防止層付き保護フィルム6Cを用いる他は、実施例1と同様にして観察者側偏光板FP10を得た。保護フィルム1に代えて保護フィルム6を用いる以外は、実施例1と同様にしてバックライト側偏光板BP10を得た。そして、観察者側偏光板FP1に代えて観察者側偏光板FP10を用い、バックライト側偏光板BP1に代えてバックライト側偏光板BP10を用いて液晶表示装置10を得た。
Figure 2007233114
表1に示すように、実施例1〜6の偏光板では、偏光度変化がほとんどなく、干渉縞がなく、密着性、表面硬度(鉛筆硬度)、カール性、打抜き性、および可撓性に優れていることがわかった。また、実施例1〜6の液晶表示装置は、コントラストおよび色むらがなく、視認性に優れていることがわかった。従って、高い光学性能を有し、かつ強度に優れることがわかった。
これに対して、比較例1の偏光板は、偏光度に変化が生じる点や、密着性および干渉縞の発生という点、鉛筆硬度がやや低下する点で劣っていた。また、この偏光板を用いた液晶表示装置は、コントラストが不十分であった。また、比較例2の偏光板を液晶表示装置は、色むらが生じる点で不十分であった。また、比較例3の偏光板は、打抜き性および可撓性が不十分であった。また、比較例4の偏光板は、偏光度変化が生じ、干渉縞が生じ、打抜き性および可撓性が不十分である点で劣っていた。また、この偏光板を用いた液晶表示装置は、コントラストおよび色むらの両方で不十分であった。
本発明の第1の実施形態に係る偏光板を模式的に示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る偏光板を模式的に示す図である。 本発明の実施例において、測定点の位置を説明するための図である。
符号の説明
1,23 保護フィルム
1A 熱可塑性樹脂層
1B 親水性樹脂層
2 偏光子
3,21 光学異方体
4 接着層
5 ハードコート層
6 低屈折率層
10,20 偏光板

Claims (7)

  1. 偏光子と、この偏光子の一方の面に設けられる保護フィルムと、前記偏光子の他方の面に設けられる光学異方体とを備える偏光板であって、
    前記保護フィルムは、熱可塑性樹脂からなる複数の層を備えるとともに、その総厚みが200μm以下であり、かつその透湿度が10〜200g/m・24hであり、
    前記光学異方体は、その面内レターデーションRe(Re=(nx−ny)×d)のばらつきが10nm以内であることを特徴とする偏光板。
  2. 請求項1に記載の偏光板において
    前記保護フィルムは、共押出成形法により得られたものであることを特徴とする偏光板。
  3. 請求項1または2に記載の偏光板において、
    前記保護フィルムの表面は、線状凹部または線状凸部が実質的に形成されていない平坦な面であることを特徴とする偏光板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板において、
    前記保護フィルムは、その少なくとも1層の引張弾性率が3.0GPa以上であることを特徴とする偏光板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板において、
    前記保護フィルムの光弾性係数が30×10−13cm/dyn以下であることを特徴とする偏光板。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板において、
    前記保護フィルムの前記偏光子とは反対側の面に設けられる反射防止層をさらに備えることを特徴とする偏光板。
  7. 光源と、入射側偏光板と、液晶セルと、出射側偏光板とをこの順に備える液晶表示装置であって、前記入射側偏光板および前記出射側偏光板の少なくともいずれかの偏光板は、請求項1〜6のいずれかに記載の偏光板であり、当該偏光板の光学異方体が偏光子より前記液晶セル側に位置することを特徴とする液晶表示装置。

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