JP2002301788A - セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板 - Google Patents

セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高耐久性を示し、且つ、良好な耐光性を示す
セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板用保
護フィルム及び偏光板を提供する。 【解決手段】 吸水率2.5%以下、透湿度250g/
2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、乾
燥膜厚0.2μm以上3μm以下の高分子樹脂含有層
(高分子化合物含有層ともいう)を少なくとも一方の面
に設けたことを特徴とするセルロースエステルフィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセルロースエステル
フィルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光
板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ノートパソコンの薄型、軽量化に
関する開発が進んでいる。それに伴って、液晶表示装置
に用いられる偏光板に対してもますます薄膜化の要求が
強くなってきている。特に、偏光板の薄膜化に対して
は、偏光板用保護フィルムの薄膜化が要望されている。
しかしながら、偏光板用保護フィルムを、単に薄膜化す
るだけでは様々な弊害があることが判明してきた。
【0003】その中の1つとして、透湿性(透湿度)に
基づく影響がある。例えば、偏光板用保護フィルムの薄
膜化に伴って、透湿度は高くなり、その結果として偏光
板の耐久性が低下する。この透湿度を改良するための手
段がいくつか提案されており、確かに透湿度が低いほど
組み入れた偏光板の耐久性は向上するが、一方で透湿性
が低いことにより、偏光板用保護フィルムと偏光子とを
接着する際に、接着剤の乾燥が悪いという欠点が見いだ
された。
【0004】そのため、偏光板用保護フィルムには、こ
れら両者を満足する透湿特性が求められている。特に、
多く用いられているセルロースエステルを含む偏光板用
保護フィルムでは、薄膜化により、透湿度が著しく悪化
する。
【0005】そこで、透湿性が良好で、かつ高い寸法安
定性フィルム物性を有するセルロースエステルフィル
ム、それを用いた偏光板用保護フィルムの開発が切望さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄膜
フィルムで、良好な透湿度を有し、かつ寸法安定性に優
れ、且つ、良好な耐光性を示すセルロースエステルフィ
ルム、それを用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は下記
の項目1〜12により達成された。
【0008】1.吸水率2.5%以下、透湿度250g
/m2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、
乾燥膜厚0.2μm以上3μm以下の高分子樹脂含有層
(高分子化合物含有層ともいう)を少なくとも一方の面
に設けたことを特徴とするセルロースエステルフィル
ム。
【0009】2.高分子樹脂含有層がポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェ
ノキシ樹脂、エポキシ樹脂からなる群から選ばれた樹脂
を含有することを特徴とする前記1に記載のセルロース
エステルフィルム。
【0010】3.高分子樹脂含有層が、高分子樹脂を有
機溶媒または水に溶解或いは分散した溶液を用いて塗設
されたことを特徴とする前記1または2に記載のセルロ
ースエステルフィルム。
【0011】4.高分子樹脂含有層が平均粒径5.0μ
m以下の微粒子を含有することを特徴とする前記1〜3
のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィルム。
【0012】5.高分子樹脂含有層の上に、粘着剤層を
有することを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記
載のセルロースエステルフィルム。
【0013】6.プラズマ処理によって親水化されたこ
とを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のセル
ロースエステルフィルム。
【0014】7.プラズマ処理が、真空グロー放電、大
気圧グロー放電またはフレームプラズマ処理であること
を特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載のセルロ
ースエステルフィルム。
【0015】8.高分子樹脂含有層を含有する面のもう
一方の面上に、平均粒径が5.0μm以下の微粒子を含
有する層を有することを特徴とする前記1〜7のいずれ
か1項に記載のセルロースエステルフィルム。
【0016】9.前記1〜8のいずれか1項に記載のセ
ルロースエステルフィルムを用いて作製されたことを特
徴とする偏光板用保護フィルム。
【0017】10.セルロースエステルフィルムが膜厚
が10μm〜60μmであるセルローストリアセテート
またはセルロースアセテートプロピオネートであること
を特徴とする前記9に記載の偏光板用保護フィルム。
【0018】11.前記9または10に記載の偏光板用
保護フィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光
板。
【0019】12.偏光子がポリビニルアルコール系樹
脂を有することを特徴とする前記11に記載の偏光板。
【0020】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
セルロースエステルフィルムについて説明する。
【0021】本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、上記
記載の課題が、吸水率2.5%以下、透湿度250g/
cm2・24hrs以下、透過率80%以上であり、且
つ、乾燥膜厚0.2μm以上3μm以下に調整された高
分子樹脂含有層層を少なくとも一方の面に設けたセルロ
ースエステルフィルムを偏光用保護フィルムとして用い
ることにより達成できることを見いだした。
【0022】上記記載の高分子樹脂含有層の形成に用い
られる高分子樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ニトロセルロース、アクリル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ノルボルネン
樹脂、エポキシ樹脂及び紫外線硬化樹脂等が好ましく用
いられるが、更に好ましくは、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、中でも、特に好ま
しく用いられるのは、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリカーボネート樹脂である。
【0023】上記記載の高分子樹脂としては、合成した
ものを使用しても良いし、市販のものをそのまま流用す
ることも出来る。
【0024】ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋
紡(株)のバイロン103、200、300、630ユ
ニチカ(株)のエリーテルUE−3210、UE−33
00、東レ(株)のエステルレジン100、住友化学
(株)のスミカスーパーS200、S300等がある。
【0025】ポリカーボネート樹脂としては、例えば、
帝人化成(株)のパンライトL−1225、L−125
0、K−1300、三菱ガス化学(株)のユーピロンE
−2、E−2U(紫外線吸収剤含有ポリカーボネート)
等がある。
【0026】ポリウレタン樹脂としては、例えば、大日
本インキ(株)のPANDEXT−R02、T−526
5L、T−5202、T−5205等がある。
【0027】ポリエチレン樹脂としては、例えば、三洋
化成(株)のサンワックス131−P、151−P、1
61−P、165−P、171−P、E−300、E−
250P等がある。
【0028】ポリプロピレン樹脂としては、例えば、三
洋化成(株)のビスコール330−P、550−P、6
60−P、TS−200等がある。
【0029】ポリスチレン樹脂としては、例えば、三井
東圧(株)のトーボレックスGPPS550−51、サ
ンタックGT−10、三菱モンサント(株)のHF5
5、JF77、HT88A、ダイセル化学工業(株)の
GP10、GP20、GP31、出光石油(株)のHF
10、NP120、HT550、旭化成工業(株)の6
79R、G8500等がある。
【0030】フェノキシ樹脂としては、例えば、ユニオ
ンカーバイド(株)のPKHM−30、PKHM−10
PKHH、PKHJ等がある。
【0031】これらの樹脂は透湿度が小さく、一般的な
有機溶媒に溶けやすく、セルロースエステルフィルムコ
ーティングに対し加工が容易である。
【0032】上記記載の本発明に係る高分子樹脂含有層
を塗設する具体的な方法としては、高分子樹脂を有機溶
媒に溶解するか、水単独または有機溶媒と水の混合溶媒
に分散して、塗布組成物を調製する。
【0033】上記の塗布組成物の調製に使用する有機溶
媒としては、高分子樹脂を溶解させる溶媒または膨潤さ
せる溶媒を適宜、組み合わせて使用することが好まし
い。具体的に用いられる有機溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エ
チル、酢酸メチル、クロロホルム、エチレンクロライ
ド、メチレンクロライド、トロクロロエチレン、ジオキ
サン、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソブチルアルコール、メチルプロピレングリコー
ル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、n−ブタノ
ール、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等が挙げられる。
【0034】また、高分子樹脂含有層には、紫外線吸収
剤、マット剤、酸化防止剤、可塑剤、色素、滑り剤、硬
化剤等が含有されていても良い。
【0035】高分子樹脂含有層を塗設するための塗布液
組成物の固形分濃度は、0.1〜15質量%が好まし
く、更に好ましくは、0.3〜10質量%である。
【0036】上記記載の塗布液組成物をセルロースエス
テルフィルム上に塗布するためには、グラビアコータ
ー、押し出しコーター、ディップコーター、リバースコ
ーター等の従来公知の塗布装置を用いることが出来る。
【0037】また、塗布液組成物の塗布時の塗布膜厚は
5μm〜50μmが好ましく、塗布後の乾燥温度は30
〜150℃が好ましく、更に好ましくは、50〜120
℃である。
【0038】本発明に記載の効果を得るためには、本発
明に係る高分子樹脂含有層は吸水率が2.5%以下であ
ることが必要であるが、ここで、吸水率とは、50℃の
水中に2時間浸漬した時の水分量をいい、以下の方法で
測定される。
【0039】《吸水率の測定方法》試料を、10cm×
10cmの大きさに裁断し、50℃の水中に2時間浸漬
し、取り出した直後に回りの水滴を濾紙でふき取り、そ
の質量を測定し、W1とした。次にこのフィルムを、2
3℃−55%RHの雰囲気下で24時間調湿した後、そ
の質量を測定し、W0とした。それぞれの測定値から下
記式に計算して、50℃の水中に2時間浸漬した時の吸
水率が得られる。
【0040】 吸水率(%)=((W1−W0)/W0)×100 薄膜化した場合のセルロースエステルフィルムの吸水率
は、4.5%以下にすることで偏光板の耐久性を向上す
ることができ、また、1.0%以上にすることで偏光子
と保護フィルムを貼合し乾燥する際の乾燥性を向上する
ことができる。好ましくは1.0%〜3.0%、より好
ましくは1.0%〜2.5%である。
【0041】本発明に係る高分子樹脂含有層の透湿度
は、JIS Z 0208条件Aで規定される温度25
±0.5℃、相対湿度90±2%の条件で測定された値
で定義する。本発明に記載の効果を得るためには、透湿
度が250g/m2・24時間以下であることが必要で
あるが、好ましくは、20〜230g/m2・24時間
であり、特に好ましくは、20〜200g/m2・24
時間である。
【0042】本発明に係る透過率は、80%以上が必要
であるが、好ましくは85%以上であり、特に好ましく
は90%以上である。ここで、透過率とは、スペクトロ
フォトメーターU−3200(日立製作所製)を用い、
フィルムの分光吸収スペクトルを測定し、500nmに
おける透過率である。
【0043】本発明に係る高分子樹脂含有層の乾燥膜厚
は、本発明に記載の効果を得る観点から、0.2μm以
上3μm以下であることが必要であるが、好ましくは、
0.2μm以上2μm以下である。
【0044】上記記載のような高分子樹脂含有層をセル
ロースエステルフィルム上に設けたことにより、外界の
環境変動(特に温度、湿度の変化)があっても、セルロ
ースエステルフィルムが変化を受けないので、寸法安定
性が向上し、且つ、その上に、セルロースエステルフィ
ルム自体からの成分析出、揮発または蒸発物を抑制出来
るので、偏光板用保護フィルムや偏光板を形成した後
に、ほとんどセルロースエステルフィルム自体の収縮が
なくなるので、本発明のセルロースエステルフィルムを
偏光板用保護フィルムとしてもちいて作製した本発明の
偏光板は、熱処理後の縁の白抜けが激減し、且つ、セル
ロースエステルフィルム自体の添加物等がフィルム外に
出ないので、偏光板の色調が変化したり、透明性が低下
する等の問題点も改良されることが判った。
【0045】本発明に係る高分子樹脂含有層に含有され
る微粒子としては、微粒子の種類としては、特に限定は
されないが、無機化合物の微粒子または有機化合物の微
粒子等が挙げられる。但し、本発明に記載の効果を得る
ためには、平均粒径5.0μm以下の微粒子が好ましく
用いられる。
【0046】無機化合物としては、珪素を含む化合物、
二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭
酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケ
イ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミ
ニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が
好ましく、更に好ましくは、ケイ素を含む無機化合物や
酸化ジルコニウムであるが、二酸化珪素が特に好ましく
用いられる。
【0047】二酸化珪素の微粒子としては、例えば、ア
エロジルR972、R972V、R974、R812、
200、200V、300、R202、OX50、TT
600(以上日本アエロジル(株)製)等の市販品が使
用できる。
【0048】酸化ジルコニウムの微粒子としては、例え
ば、アエロジルR976及びR811(以上日本アエロ
ジル(株)製)等の市販品が使用できる。
【0049】有機化合物としては、例えば、シリコーン
樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂等のポリマーが好まし
く、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。
【0050】上記記載のシリコーン樹脂の中でも、特に
三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、ト
スパール103、同105、同108、同120、同1
45、同3120及び同240(以上東芝シリコーン
(株)製)等の商品名を有する市販品が使用できる。
【0051】本発明に係る微粒子の平均粒径としては、
ヘイズを低く抑えるという観点から、5.0μm以下が
好ましく、更に好ましくは、0.01μm〜3μmであ
る。
【0052】本発明に係る高分子樹脂含有層の上には、
粘着剤層を設けることが好ましい。粘着剤層を形成する
粘着剤としては特に制限はなく、従来公知の材料、例え
ばアクリル系粘着剤,ゴム系粘着剤,シリコーン系粘着
剤などを使用することができる。
【0053】前記アクリル系粘着剤としては、主成分と
して、例えばアクリル酸エステル単独重合体,アクリル
酸エステル単位二種以上を含む共重合体及びアクリル酸
エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ば
れた少なくとも一種を含有するものが用いられる。該ア
クリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリ
ル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メ
タ)アクリル酸デシルなどが挙げられる。また、官能性
単量体としては、例えば(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの
ヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、
ジメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単
量体などが挙げられる。このアクリル系粘着剤は、一般
に溶剤型とエマルジョン型に大別され、溶剤型は、通常
前記アクリル系ポリマー、溶剤、架橋剤及び所望に応じ
て用いられる粘着付与剤などから構成されており、架橋
システムとしてはメチロール基縮合、イオン架橋、ウレ
タン架橋、エポキシ架橋などが利用されている。一方、
エマルジョン型は、通常前記アクリル系ポリマー、乳化
剤、水性溶媒、所望に応じて用いられる粘着付与剤など
から構成されている。
【0054】前記ゴム系粘着剤としては、主成分とし
て、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブ
チレン、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−
スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体などの中から選ばれた少なくと
も一種を含有するものが用いられる。このゴム系粘着剤
には、所望に応じ、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、
充填剤などを配合することできる。また、形態として
は、通常溶剤型や前記ゴムのラテックスを用いたエマル
ジョン型のものが好ましく用いられる。
【0055】さらに、シリコーン系粘着剤としては、例
えば主成分としてポリジメチルシロキサンやポリジフェ
ニルシロキサンを含有し、さらに所望に応じて粘着付与
剤、可塑剤、充填剤などを含有する溶剤型のものが好ま
しく用いられる。この粘着剤層の厚さは、通常5〜10
0μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。この
ように、帯電防止層の上に粘着剤層を形成することによ
り、第四級アンモニウム塩のブリードアウトやそれから
のガスの発生を効果的に抑制できる。
【0056】本発明に係るプラズマ処理について説明す
る。本発明に係るプラズマ処理としては、真空グロー放
電、大気圧グロー放電、フレームプラズマ処理等の方法
があげられる。これらは、例えば、特開平6−1230
62号、特開平11−293011号、特開平11−0
05857号等に記載された方法を用いることが出来
る。
【0057】プラズマ処理によれば、プラズマ中におい
たプラスチックフィルムの表面を処理することで、これ
に強い親水性を与える事が出来る。例えば、上記のグロ
ー放電によるプラズマ発生装置中においては相対する電
極の間にこれらの親水性を付与しようとするフィルムを
置き、この装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極
間に高周波電圧を印加する事により、該気体をプラズマ
励起させ電極間にグロー放電を行わせることにより表面
処理が行える。
【0058】プラズマ励起性気体とは上記のような条件
においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘ
リウム、ネオン、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化
炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及びそれら
の混合物などがあげられる。
【0059】これらのガスとしては、アルゴン、ネオン
等の不活性ガスに、カルボキシル基や水酸基、カルボニ
ル基等の極性官能基をプラスチックフィルムの表面に付
与できる反応性ガスを加えたものが励起性気体として用
いられる。反応性ガスとしては水素、酸素、窒素の他、
水蒸気やアンモニア等のガスの他、低級炭化水素、ケト
ン等の低沸点の有機化合物等も必要に応じ用いることが
出来るが、取り扱い上は、水素、酸素、二酸化炭素、窒
素、水蒸気等のガスが好ましい。
【0060】印加する高周波電圧の周波数としては、1
kHz以上150MHz以下が好ましく、さらに好まし
くは1kHz以上100kHz以下である。
【0061】上記記載のプラズマ処理を施されることに
より、本発明のセルロースエステルフィルムは親水化さ
れるが、ここで、親水化について説明する。
【0062】膜表面の親水性の度合いは様々な尺度で表
現されるが、本発明においては、その表面に水滴を垂ら
しその水滴と表面から形成される接触角で親水性の度合
いを表す。
【0063】接触角は一般的に、固体、液体とその飽和
蒸気を接触させたとき、3層の接触点で液体に引いた折
線と固体面のなす角のうち液体を含む側の角で表される
が、接触角は、これを形成する固体・液体の表面張力及
び固/液界面張力と密接な関係があるが、特には、固体
表面の液体による濡れを表す尺度としてひろく用いられ
ている。本発明においては、プラズマ処理後のセルロー
スエステルフィルムの表面に、水による濡れによって親
水性を測るために、純水を5μl垂らし、測定装置(エ
ルマ工業(株)製ゴニオメーター エルマーG1を用い
た)により温度23℃において、水滴と保護フィルムと
の接触角を測定する。親水性が高いほど、水による濡れ
が大きくなるので接触角は小さくなり、本発明において
は、プラズマ処理による親水性の向上の基準として、セ
ルロースエステルフィルムの偏光子と接する面に純水を
用いて測定した時の接触角が55度より小さいことが必
要である。これにより偏光子膜表面との接着強度が増
し、良好な偏光板を得ることが出来る。
【0064】本発明のセルロースエステルフィルムは、
高温高湿雰囲気下に曝しても伸縮性の極めて小さい(伸
縮率が小さい)ものが好ましく用いられる。
【0065】上記の伸縮率は、23±3℃、55±3%
RHの常温常湿の状態に放置したフィルムを、80±3
℃、90±3%RHという高温高湿の状態に所定の時間
曝し、再び23±3℃、55±3%RHという常温常湿
の状態に戻した時の、フィルムの不可逆的な寸法変化
(伸びあるいは縮み)をいう。従来の低分子可塑剤を含
有するセルロースエステルフィルムは高温高湿におい
て、析出揮発や蒸発が主因と考えられる減量により伸縮
率(特に収縮率)が大きい。80±3℃、90±3%R
Hという高温高湿の雰囲気に50時間曝した後の伸縮率
は±0.3%以内、好ましくは±0.1%以内である。
また、同様な高温高湿の状態に100時間曝した場合の
伸縮率(S100h)と24時間曝した場合の伸縮率
(S24h)の差(S100h−S24h)が±0.1
%以内であり、高温高湿状態において時間的経過が大き
くとも、24時間内に起こる変化からあまり変わらない
のが特徴である。
【0066】高温高湿状態における伸縮率について詳し
く説明する。23±3℃、55±3%RHの常温常湿の
雰囲気におけるフィルムの流延方向または幅方向の寸法
をL0(mm)とし、80±3℃、90±3%RHの高
温高湿雰囲気下で50時間放置後、該常温常湿の雰囲気
に戻した時の該寸法をL1(mm)とした時、伸縮率
(S50h)を下記式で表すことが出来る。もちろんフ
ィルムの流延方向と幅方向を別々に測定する。
【0067】 S50h(%)={(L1−L0)/L0}×100 また、高温高湿状態における時間的経過による伸縮率の
差も重要なチェックポイントである。すなわち、23±
3℃、55±3%RHの常温常湿の雰囲気におけるフィ
ルムの流延方向または幅方向の寸法をL0(mm)と
し、80±3℃、90±3%RHの高温高湿雰囲気下で
24時間及び100時間処理後、再び該常温常湿の雰囲
気に戻した時の24時間処理の寸法をL2(mm)と
し、また100時間放置の寸法をL3(mm)とした
時、下記式の100時間放置したフィルムの伸縮率(S
100h)と24時間放置した伸縮率(S24h)の差
(S100h−S24h)で高温高湿での伸縮率の時間
的変化を示す。
【0068】 S24h(%)={(L2−L0)/L0}×100 S100h(%)={(L3−L0)/L0}×100 本発明のセルロースエステルフィルムは、上記伸縮率S
50hが±0.3%以下で且つ透湿度が250g/m2
・24hであるものが好ましく、また、S100hとS
24hの伸縮率の差が±0.1以下で且つ透湿度が25
0g/m2・24hであるものも好ましく用いられる。
【0069】上記の伸縮率と透湿度、または、伸縮率の
差と透湿度を満足させる方法として、以下に述べる本発
明に有用なセルロースエステルフィルムを偏光板用保護
フィルムとしていることによって達成する事が出来る。
【0070】本発明の偏光板用保護フィルムは本発明に
有用な高分子樹脂含有層をセルロースエステルフィルム
少なくとも一方の面にコーティングによって設けること
によって、透湿度、寸法安定性(伸縮率、伸縮率の差、
吸湿膨張係数)、保留性、フィルムの変質性等全てを向
上させることが出来る。
【0071】また、本発明のセルロースエステルフィル
ムの寸法安定性についてのメジャーとして、不可逆的な
ものと、可逆的なものとがあり、前者が前述した伸縮
率、後者が吸湿膨張係数及び熱膨張係数である。
【0072】可逆的な寸法安定性の重要な尺度として、
吸湿膨張係数がある。吸湿膨張係数βは相対湿度1%当
たりの寸法の変化であり、湿度の変動によって変化が大
きいフィルムか小さいフィルムかを表す。フィルムが延
び縮みすると、力が発生する。偏光板のように、セルロ
ースエステルフィルム/偏光膜/セルロースエステルフ
ィルムのように3層構造の積層板では、中層にある偏光
膜が一軸延伸されたポリビニルアルコールフィルムで吸
水性が大きいく水分によって延伸した力が弛められ縮も
うとする力が働く。偏光膜に貼り合わせてある偏光板用
保護フィルムの膜厚が薄くなればなるほど、偏光膜の縮
もうとする力に抗することが出来ず、変形を起こし易
い。本発明において、吸湿膨張係数は6×10-5(cm
/cm・%RH)以下であることが好ましく、3×10
-5(cm/cm・%RH)以下であることがより好まし
く、1×10-5(cm/cm・%RH)以下であること
が更に好ましい。本発明の偏光板用保護フィルムは偏光
膜を縮ませるような湿度にあっても吸湿膨張係数が小さ
いため、寸法変化は小さく且つTgが(低分子可塑剤を
含有する偏光板用保護フィルムより)高くフィルムの弾
性率が大きく、偏光膜の縮もうとする力に抗して変形し
にくいと本発明者は考えている。本発明の偏光板用保護
フィルムは本発明に有用なポリマーを含有することによ
って、透湿性を小さくし、偏光膜への水分の侵入を抑制
することが出来るので、更に偏光板の変形は非常に小さ
くなる。
【0073】ここで、吸湿膨張係数β(cm/cm・%
RH)は下記式で表される。下記において、L4は23
℃のある相対湿度(RH4)に変化させた時のフィルム
試料の長さ(mm)、L0は標準状態(23℃、55%
RH)におけるフィルム試料の原寸(mm)、RH0
標準相対湿度(%RH)、RH4は上記の変化させた相
対湿度(%RH)である。
【0074】 β={(L4−L0)/L0}/(RH4−RH0) 本発明において、保留性は高温高湿における伸縮性に関
係し、フィルム内部から外部へ析出、揮発あるいは蒸発
する成分の多少に関係する。保留性は1.0%以下であ
ることが好ましく、0.5%以下であることがより好ま
しく、0.1%以下であることが更に好ましい。
【0075】この他の寸法安定性のメジャーとして熱膨
張率がある。これは、試料をTMA/SS6100(S
eiko Instrument Inc.製)により
測定するもので、測定荷重を質量として50、100、
150gの3点変化させてそれぞれの荷重で、昇温速度
を2(℃/分)で60〜100℃の範囲として温度を変
化させて熱膨張率を測定し、最小二乗法で近似直線を求
めて、荷重0gでの値を計算し、熱膨張率を測定する。
液晶画像表示装置も自動車のダッシュボードのところに
設置されるため、夏日照場所においてはかなり高温とな
り熱膨張して変形する虞がある。この熱膨張率も小さい
方がよく、5×10-5(1/℃)以下が好ましい。
【0076】上記記載の物性を示す本発明のセルロース
エステルフィルムの作製に使用するセルロースエステル
としては、リンターパルプ、ウッドパルプ及びケナフパ
ルプから選ばれるセルロースを用い、それらに無水酢
酸、無水プロピオン酸、または無水酪酸を常法により反
応して得られるもので、セルロースの水酸基に対する全
アシル基の置換度が2.5〜3.0のセルローストリア
セテート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートブチレート、及びセルロースアセテー
トプロピオネートブチレートが好ましく用いられる。本
発明に係るセルロースエステルのアセチル基の置換度は
少なくとも1.5以上であることが好ましい。本発明に
おいて、セルローストリアセテート(以降、略してTA
Cとすることがある)及びセルロースアセテートプロピ
オネート(以降、略してCAPとすることがある)が好
ましい。セルロースエステルのアシル基の置換度の測定
方法としては、ASTMのD−817−91に準じて実
施することが出来る。これらのセルロースエステルの分
子量は数平均分子量として、70,000〜300,0
00の範囲が、フィルムに成形した場合の機械的強度が
強く好ましい。更に80,000〜200,000が好
ましい。通常、セルロースエステルは反応後の水洗等処
理後において、フレーク状となり、その形状で使用され
るが、粒子サイズは粒径を0.05〜2.0mmの範囲
とすることにより溶解性を早めることが出来好ましい。
【0077】本発明において、アセチル基置換度が2.
88で添加物無添加のセルローストリアセテートをフィ
ルムとして測定したガラス転移点(以降、略してTgと
することがある)は下記のバイブロン法による測定法に
よる値を使用し199〜200℃である。また、同様に
アセチル基置換度2.00、プロピオニル基0.9で添
加剤無添加のセルロースアセテートプロピオネートのT
g(ガラス転移点)は199〜200℃である。
【0078】上記のTgは、Rheometrics社
製のSOLIDS ANALYZER−RSAIIを用い
て、周波数(Freqency)を100rad/se
c、歪み(strain)を8.0×10-4として測定
したもので、tanδのピーク値になる温度をガラス転
移点(Tg)とした。
【0079】セルロースエステルを有機溶媒に溶解した
溶液をドープというが、ドープ中のセルロースエステル
の濃度は10〜35質量%程度である。更に好ましく
は、15〜25質量%である。
【0080】セルロースエステルに対する良溶媒として
の有機溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ア
ミル、ギ酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセ
ト酢酸メチル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソ
ラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジ
オキサン、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,
2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,
3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノー
ル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プ
ロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1
−プロパノール、ニトロエタン、2−ピロリドン、N−
メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン、塩化メチレン、ブロモプロパン等を挙げ
ることが出来、酢酸メチル、アセトン、塩化メチレンを
好ましく用いられる。しかし最近の環境問題から非塩素
系の有機溶媒の方が好ましい傾向にある。また、これら
の有機溶媒に、メタノール、エタノール、ブタノール等
の低級アルコールを併用すると、セルロースエステルの
有機溶媒への溶解性が向上したりドープ粘度を低減出来
るので好ましい。特に沸点が低く、毒性の少ないエタノ
ールが好ましい。本発明に係るドープに使用する有機溶
媒は、セルロースエステルの良溶媒と貧溶媒を混合して
使用することが、生産効率の点で好ましく、良溶媒と貧
溶媒の混合比率の好ましい範囲は、良溶媒が70〜98
質量%であり、貧溶媒が30〜2質量%である。本発明
に用いられる良溶媒、貧溶媒とは、使用するセルロース
エステルを単独で溶解するものを良溶媒、単独では溶解
しないものを貧溶媒と定義している。本発明に係るドー
プに使用する貧溶媒としては、特に限定されないが、例
えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シク
ロヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン等が好ましく
使用出来る。
【0081】本発明のセルロースエステルフィルムは、
適度な透湿性、寸法安定性、高い透過率等から液晶表示
用部材に用いられるのが好ましい。液晶表示用部材とは
液晶表示装置に使用される部材のことで、例えば、偏光
板、偏光板用保護フィルム、位相差板、反射板、視野角
向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防
止フィルム等があげられる。上記記載の中でも、偏光
板、偏光板用保護フィルムに用いるのがよい。
【0082】本発明の偏光板用保護フィルム及び本発明
の偏光板の作製について説明する。まず、セルロースエ
ステルフィルムに上記記載の高分子樹脂含有層を塗設
し、次いで、60℃の2.5モル/リットルの水酸化ナ
トリウム水溶液で60秒間表面鹸化処理を行い、3分間
水洗して乾燥させ、偏光板用保護フィルムとして用い
る。また、別に120μmの厚さのポリビニルアルコー
ルをヨウ素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液10
0質量部に浸漬し、50℃で4倍に立て方向に延伸した
偏光膜を用意し、この両面にセルロースエステルフィル
ムを表面鹸化処理して作製した偏光板用保護フィルムを
完全鹸化型のポリビニルアルコール5質量%水溶液を接
着剤として貼り合わして、偏光板を作製する。
【0083】一方、両面に高分子樹脂含有層が形成され
た本発明のセルロースエステルフィルムを偏光板用保護
フィルムとして用いた場合には、一方の面にポリウレタ
ン系接着剤を用いて、偏光膜と貼り合わせ偏光板を作製
した。
【0084】本発明のセルロースエステルフィルムを用
いて作製した偏光板用保護フィルムは、鹸化処理を行っ
た後も、光透過率(可視光の)80%以上であることが
好ましく、より好ましくは85%以上、更に90%以上
であることが好ましく、またヘイズは1%未満であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.5%未満、更に0.
1%未満であることが好ましい。特に0%であることが
最も好ましい。
【0085】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらに限定されない。
【0086】実施例1 《セルロースエステルフィルム1の作製》コニカ(株)
製の厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4U
X)の片面に下記の塗布液組成物1を乾燥膜厚1.7μ
mとなるようにマイクログラビアコーターを用いて塗布
し、90℃で5分間乾燥し、高分子樹脂含有層を有する
セルロースエステルフィルム1を作製した。
【0087】 (塗布液組成物1) ポリエステル樹脂(東洋紡(株)製、商品名: バイロン#200):PET 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《偏光板用保護フィルム1の作製》次に、前記高分子樹
脂含有層を設けたセルロースエステルフィルム1の反対
側の面に下記バックコート層用塗布液組成物1をカール
度+2を示すように膜厚調整しながら、塗布乾燥(90
℃、5分間)し、偏光板用保護フィルム1を作製した。
【0088】 (バックコート層用塗布液組成物1):BC セルロースジアセテート樹脂(アセテートフレークスL−AC、 ダイセル化学工業(株)製) 0.5質量部 2%アセトン分散薇粒子シリカ(商品名:アエロジル200V、 日本アエロジル(株)製) 0.1質量部 アセトン 40質量部 酢酸エチル 55質量部 イソプロピルアルコール 5質量部 《偏光板用保護フィルム2の作製》偏光板用保護フィル
ム1の作製に用いた、セルロースエステルフィルム1の
両面に高分子樹脂含有層を設けた以外は偏光板用保護フ
ィルム1の作製と同様にして偏光板用保護フィルム2を
作製した。
【0089】《偏光板用保護フィルム3、4の作製》高
分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物2にし、その乾燥
膜厚を1.4μmに設けた以外は、偏光板用保護フィル
ム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム3及び4を
作製した。
【0090】 《塗布液組成物2》 ウレタン樹脂(大日本インキ(株)製、商品名:PANDEX AP−2000):URE 5質量部 メチルエチルケトン 45質量部 トルエン 20質量部 エタノール 30質量部 《偏光板用保護フィルム5、6の作製》高分子樹脂含有
層を下記の塗布液組成物3にし、その乾燥膜厚を1.5
μmに設けた以外は偏光板用保護フィルム1、2と同様
にして、偏光板用保護フィルム5、6を作製した。
【0091】 《塗布液組成物3》 アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名: ダイヤナールBR−108):AC 5質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 65質量部 《偏光板用保護フィルム7、8の作製》偏光板用保護フ
ィルム1の作製に用いたセルロースエステルフィルムを
下記の方法で作製したCAP(セルロースアセテートプ
ロピオネートフィルム)に代え、更に下記の塗布液組成
物4に代えた以外は、偏光板用保護フィルム1、2と同
様にして偏光板用保護フィルム7及び8を作製した。
【0092】 《ドープ液の調製》 CAP(原料:リンター、アセチル置換度2.00、 プロピオニル基置換度0.80) 160質量部 2−(2′−ヒドロキシ−3′、5′−ジ−t−ブチルフェニル) ベンゾトリアゾール 1.9質量部 アエロジル200V 0.1質量部 メチレンクロライド 770質量部 エタノール 65質量部 上記ドープ液を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解し
てセルロースエステルドープを調製し、絶対濾過精度
0.005mmのろ紙を用い、濾過流量300l/m2
・時、濾圧は1.0×106Paでおこなった。
【0093】(流延及び乾燥)上記ドープ液をダイを通
して、ステンレスベルトの上に流延し、ステンレスベル
トの温度を25℃に制御し、ウェブ側からは45℃の風
を10m/秒の風速で斜めにあて、ステンレスベルトが
下側になった部分では前半で40℃の風を10m/秒で
垂直に当てウェブ中の残留溶媒量25質量%になるまで
溶媒を蒸発して剥離した。千鳥状に配置したロール乾燥
機で60℃で乾燥し、続いて特開昭62−115035
号公報に記載されているようなテンター乾燥機にウェブ
を導入して幅保持しながら90〜110℃で乾燥した。
【0094】最後に再びロール乾燥機で110〜130
℃で乾燥し、最終的に20℃に冷却して、巻き取り、厚
さ40μmのセルロースアセテートプロピオネートフィ
ルムを得た。
【0095】 《塗布液組成物4》 ポリプロピレン樹脂(三洋化成工業(株)製、商品名: ビスコール660−P):PP 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《偏光板用保護フィルム9、10の作製》偏光板用保護
フィルム4、6の一方の面に下記の方法に従ってプラズ
マ処理による親水化処理を行い、各々、偏光板用保護フ
ィルム9及び10を作製した。
【0096】得られた各保護フィルムのプラズマ処理面
の純水滴の接触角を測定したところ、偏光板用保護フィ
ルム9は30度、偏光板用保護フィルム10は28度を
示し(プラズマ処理前の偏光板用保護フィルム4は92
度、偏光板用保護フィルム6は98度)、プラズマ処理
前に比べて、明らかに親水化されたことが判る。
【0097】(プラズマ処理の方法)プラズマ処理を行
うには、特願平11−107836号に記載の図1に示
す反応容器に径50mmの真鍮製上下電極を設け誘電体
として電極よりも大きな100ミクロン厚のポリイミド
を電極に張り合わせて下部電極の上に150mm×15
0mm、前記偏光板用保護フィルム4及び6の各々を置
き、極板間隙を20mmにしてその容器内の空気をアル
ゴン、ヘリウムの等量混合ガスで置換する。
【0098】空気を混合ガスで置換した後、周波数30
00Hz、4200Vの高周波数電圧を上下電極間に印
加すると赤紫色のグロー放電が発生し、プラズマを励起
し、処理時間を5秒(偏光板用保護フィルム9)、20
秒処理(偏光板用保護フィルム10)した。
【0099】《偏光板用保護フィルム11、12の作
製》高分子樹脂含有層を下記の塗布液組成物5に代え、
乾燥膜厚を1.8μmに調整した以外は偏光板用保護フ
ィルム1、2と同様にして偏光板用保護フィルム11及
び12を作製した。
【0100】 《塗布液組成物5》 ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製、商品名: パンライトL−1225):PC 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《偏光板用保護フィルム13、14の作製》高分子樹脂
含有層を下記の塗布液組成物6にし、その乾燥膜厚を
1.5μmに設けた以外は、偏光板用保護フィルム1、
2の作製と同様にして偏光板用保護フィルム13及び1
4を作製した。
【0101】 《塗布液組成物6》 ポリスチレン樹脂 (三井東圧化学(株)製、商品名: サンタックGT−10):Pst 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《偏光板用保護フィルム15の作製》コニカ(株)製の
厚さ40μmのTACフィルム(コニカタック4UX)
の片面に偏光板用保護フィルム1の作製に用いた塗布液
組成物1を用いて乾燥膜厚1.5μmとなるように塗
布、90℃で5分間乾燥し、高分子樹脂含有層を設け
た。
【0102】次に、高分子樹脂含有層の反対側の面とし
て下記塗布液組成物7AをWET膜厚6μmとなるよう
に塗布・乾燥(90℃、5分間)し、導電性層を設け、
次いで導電性層の面上に更に紫外線硬化性樹脂を含む下
記塗布液組成物7BをWET膜厚10μmとなるように
重層塗布し、90℃、5分間乾燥した後80W/cm高
圧水銀灯下10cmの距離から4秒間照射し硬化させた
導電性ハードコート層を設けた。
【0103】次に、高分子樹脂含有層を設けた側の面上
にアクリル系粘着剤(一方社油脂工業(株)製、商品
名:AS665)100質量部に、イソシアネート系硬
化剤(東洋インキ製造(株)製、商品名:BHS851
5)4質量部を添加したものを、ナイフコート方式で乾
燥膜厚が22μmになるように塗布した後、80℃、5
分間乾燥して、アクリル系粘着剤層を形成し、更にその
面上に剥離紙を添付した偏光板用保護フィルム15を作
製した。
【0104】偏光板用保護フィルム15の導電性ハード
コート層の表面比抵抗値は、23℃、55%RH条件下
で8×109Ω/□を示し、綿製手袋で強く擦って直ち
に乾燥したタバコの灰を接触しても全く付着がなく優れ
た帯電防止効果が認められた。またJIS K 540
0に準じた試験方法で鉛筆硬度を測定したところ2H以
上で耐擦傷効果が認められた。
【0105】 《塗布液組成物7A》 導電性微粒子分散物(例示化合物1、5%メタノール分散液、 平均粒径0.2μm) 16質量部 アクリル系樹脂(三菱レイヨン(株)製、商品名: ダイヤナールBR−108) 0.8質量部 メチルプロピレングリコール 59質量部 メチルエチルケトン 20質量部 乳酸エチル 5質量部 *例示化合物1特願平4−274616記載の例示化合物IP−20(架橋カ チオン) 《塗布液組成物7B》 アクリル系紫外線硬化性樹脂(商品名:サンラッドH−601、 三洋化成工業(株)製) 40質量部 メチルエチルケトン 20質量部 酢酸エチル 20質量部 イソプロピルアルコール 20質量部 《偏光板用保護フィルム16、17の作製》高分子樹脂
含有層を下記の塗布液組成物8にし、乾燥膜厚を1.6
μmに調整した以外は偏光板用保護フィルム1、2と同
様にして偏光板用保護フィルム16及び17を作製し
た。
【0106】 《塗布液組成物8》 フェノキシ樹脂 (ユニオンカーバイト(株)製、 商品名:PKHC):PE 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《比較の偏光板用保護フィルム18の作製》高分子樹脂
含有層の塗布をしないコニカ(株)製の厚さ40μmの
TACフィルム(コニカタック4UX)を比較の偏光板
用保護フィルム18とした。
【0107】《比較の偏光板用保護フィルム19の作
製》偏光板用保護フィルム7で作製したCAPフィルム
のみ(塗布加工をしない)を比較の偏光板用保護フィル
ム19とした。
【0108】《比較の偏光板用保護フィルム20の作
製》コニカ(株)製の厚さ40μmのTACフィルム
(コニカタック4UX)の両面に下記の塗布液組成物9
をWET膜厚15μmとなるようにマイクログラビアコ
ーターを用いて塗布し、90℃で5分間乾燥し、次いで
同じ面上に下記塗布液組成物10を乾燥膜厚3μmとな
るように塗布し、100℃で5分間乾燥し、高分子樹脂
含有層を設け、比較の偏光板用保護フィルム20を作製
した。
【0109】 《塗布液組成物9》 ゼラチン 1g セルロースジアセテート(DAC) 0.7g 架橋剤(グリオキザール) 0.01g 氷酢酸 2ml 純水 3ml メタノール 27ml アセトン 68ml 《塗布液組成物10》 塩化ビニリデン/アクリル酸エチル(93/7質量部%) の共重合体の30質量部%のラテックス 7質量部 メチルエチルケトン 30質量部 トルエン 63質量部 《比較の偏光板用保護フィルム21の作製》乾燥膜厚を
0.18μmに調整した以外は、偏光板用保護フィルム
1と同様にして、比較の偏光板用保護フィルム21を作
製した。
【0110】《比較の偏光板用保護フィルム22の作
製》乾燥膜厚を4μmに調整した以外は、偏光板用保護
フィルム1と同様にして、比較の偏光板用保護フィルム
22を作製した。
【0111】上記で作製した偏光板用保護フィルム1〜
22の各々を用いて下記に記載のように偏光板を作製し
て、下記に示すように偏光板の耐久テストを行った。
【0112】《偏光板の耐久テスト:白抜け》偏光板の
耐久テストを行うにあたり、上記偏光板用保護フィルム
を用いて偏光板を作製した。
【0113】(偏光膜の作製)まず、厚さ120μmの
ポリビニルアルコールフィルムを、沃素1質量部、ホウ
酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し50℃で
4倍に延伸して偏光膜を作った。
【0114】(偏光板用保護フィルムの鹸化処理)偏光
板用保護フィルム1〜22の中で、プラズマ処理を施し
た偏光板用保護フィルム9及び10を除き、各々の保護
フィルムに下記のように鹸化処理を施し、各々の保護フ
ィルムの表面を親水化し、偏光子との接着に用いる下記
のポリビニルアルコール接着剤への親和性を高めた。
【0115】(鹸化処理条件)60℃の2.5モル/リ
ットルの水酸化ナトリウム水溶液で60秒間表面鹸化処
理を行い、3分間水洗して乾燥させた。
【0116】(偏光板の作製)表1に記載の偏光板試料
の作製において、『一方の面』のみに高分子樹脂含有層
を設けた偏光板用保護フィルムを用いる場合(偏光板用
保護フィルム1、3、5、7、11、13、15、1
6、21、22)は、偏光子と『他方の面』(例えば、
BC面や導電層+ハードコート)とをポリビニルアルコ
ール5%水溶液を接着剤にして貼合し、偏光板試料を作
製した。
【0117】表1に記載の偏光板試料の作製において、
両面に高分子樹脂含有層を設けた偏光板用保護フィルム
を用いる場合(偏光板用保護フィルム2、4、6、8、
9、10、12、14、17、20)は、偏光子と『一
方の面』とを前記アクリル系粘着剤AS665を用いて
貼合し、偏光板試料を作製した。
【0118】表1に記載の偏光板試料の作製において、
高分子樹脂含有層のない偏光板用保護フィルムを用いる
場合(偏光板用保護フィルム18、19)は『一方の
面』または『他方の面』を用いて偏光子に貼合し、偏光
板試料を作製した。
【0119】これらの粘着剤付き偏光板をそれぞれ10
0mm×120mmの長方形にその吸収軸が長辺に対し
0度になるようにカットした(サンプル1)。
【0120】また同じ偏光板をそれぞれ100mm×1
20mmの長方形にその吸収軸が長辺に対して90度に
なるようにカットした(サンプル2)。これらの大きさ
は同一だが吸収角度の異なる2種類のカットサンプル
品、サンプル1とサンプル2を一組として各々粘着剤層
付き偏光板について各22組のサンプルを得た。
【0121】次に各々の粘着剤層を用いてこれらの偏光
板をシリカコートガラス板(日本板硝子(株)Hコート
ガラス)の両面にサンプル1、2を各々吸収軸がガラス
を挟んで互いに直交するように貼合し(偏光板/粘着剤
層/ガラス板/粘着剤層/偏光板)、各々22セット作
製した。このようなガラス板、各々22セットを用い、
90℃で500時間、の熱処理による色ヌケ発生試験を
行った。
【0122】熱処理後、偏光板を貼合したガラス板の偏
光板の短辺方向または長辺方向の中心線部分のどちらか
大きい方の縁の白抜け部分の長さを測定し、短辺の長さ
に対する比率(%)で測定し、下記のレベルで判定し
た。
【0123】縁の白ヌケとは直交状態で光を通す状態に
なることで、目視で判定できる。偏光板の状態では縁の
部分の表示が見えなくなる故障となる。
【0124】 ◎:縁の白ヌケが3%未満(偏光板として問題ない) ○:縁の白ヌケが3%以上8%未満(偏光板として問題
ない) △:縁の白ヌケが8%以上15%未満(偏光板としてな
んとか使える) ×:縁の白ヌケが15%以上(偏光板として問題があ
る) 《色の変化》前記方法で作製した偏光板をそれぞれアク
リル系粘着剤を塗工したものをガラス板に貼合し、岩崎
電気(株)製のアイスーパーUVテスターに投入し、1
20時間処理し、外観の黄変等の色の変化を目視で3段
階のランク評価した。
【0125】 ○:変化しない △:僅かに黄色着色が見られる(実用には不十分なレベ
ル) ×:黄変等色変化がみられる 得られた結果を表1に示す。
【0126】
【表1】
【0127】表1から、比較と比べて本発明の偏光板用
保護フィルムは高耐久性を示し、且つ、良好な耐光性を
示すことが明らかである。
【0128】
【発明の効果】本発明により、高耐久性を示し、且つ、
良好な耐光性を示すセルロースエステルフィルム、それ
を用いる偏光板用保護フィルム及び偏光板を提供するこ
とが出来た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 4J038 C09D 201/00 C09D 201/00 C09J 7/02 C09J 7/02 Z G02B 5/30 G02B 5/30 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BA27 BB33 BB43 BB51 BB62 BC03 BC14 BC22 4F073 AA01 BA03 BB01 CA01 CA69 CA72 4F100 AJ06B AK01A AK01C AK07A AK07C AK12A AK12C AK25A AK25C AK41A AK41C AK45A AK45C AK51A AK51C AK53A AK53C AK54A AK54C AL05A AL05C BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E DE01A DE01C EH46 EH462 EJ61 EJ611 EJ86 EJ862 GB41 GB90 JB05B JD04 JD05A JD05C JD15A JD15C JL09 JL13D JL13E YY00A YY00C 4J002 AA011 BB111 BC001 BG001 CD001 CF001 CG001 CH081 CK001 FD016 GP00 4J004 AA05 AA10 CA02 CB03 CC02 4J038 CB081 CC021 DB001 DD001 DE001 DF051 DG001 PA17 PC08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水率2.5%以下、透湿度250g/
    2・24hrs以下及び透過率80%以上であり、乾
    燥膜厚0.2μm以上3μm以下の高分子樹脂含有層
    (高分子化合物含有層ともいう)を少なくとも一方の面
    に設けたことを特徴とするセルロースエステルフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 高分子樹脂含有層がポリエステル樹脂、
    ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹
    脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノキ
    シ樹脂、エポキシ樹脂からなる群から選ばれた樹脂を含
    有することを特徴とする請求項1に記載のセルロースエ
    ステルフィルム。
  3. 【請求項3】 高分子樹脂含有層が、高分子樹脂を有機
    溶媒または水に溶解或いは分散した溶液を用いて塗設さ
    れたことを特徴とする請求項1または2に記載のセルロ
    ースエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 高分子樹脂含有層が平均粒径5.0μm
    以下の微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 高分子樹脂含有層の上に、粘着剤層を有
    することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のセルロースエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 プラズマ処理によって親水化されたこと
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のセル
    ロースエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 プラズマ処理が、真空グロー放電、大気
    圧グロー放電またはフレームプラズマ処理であることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のセルロ
    ースエステルフィルム。
  8. 【請求項8】 高分子樹脂含有層を含有する面のもう一
    方の面上に、平均粒径が5.0μm以下の微粒子を含有
    する層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載のセルロースエステルフィルム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のセ
    ルロースエステルフィルムを用いて作製されたことを特
    徴とする偏光板用保護フィルム。
  10. 【請求項10】 セルロースエステルフィルムが膜厚が
    10μm〜60μmであるセルローストリアセテートま
    たはセルロースアセテートプロピオネートであることを
    特徴とする請求項9に記載の偏光板用保護フィルム。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載の偏光板用
    保護フィルムを用いて作製されたことを特徴とする偏光
    板。
  12. 【請求項12】 偏光子がポリビニルアルコール系樹脂
    を有することを特徴とする請求項11に記載の偏光板。
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