JP2016200806A - 粘着剤層付偏光フィルムセット、液晶パネルおよび液晶表示装置 - Google Patents

粘着剤層付偏光フィルムセット、液晶パネルおよび液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶パネルに用いた場合に常温常湿の反りが小さい粘着剤層付偏光フィルムセットを提供する。【解決手段】IPSモードの液晶セルの視認側に配置される第1の粘着剤層付偏光フィルムS1、および、液晶セルAの背面側に配置される第2の粘着剤層付偏光フィルムS2を有する粘着剤層付偏光フィルムセットであって、第1の粘着剤層付偏光フィルムS1の第1偏光フィルムP1は、厚み25μm以下の第1偏光子a1の片側に湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルムb11を有し、他の片側に表面処理層Cを有し、かつ、第1透明保護フィルムb11の側が液晶セルA側に配置されるものであり、第2の粘着剤層付偏光フィルムS2の第2偏光フィルムP2は、厚み10μm以下の第2偏光子a2の少なくとも片側に第1透明保護フィルムb21を有しており、第2粘着剤層を設けていない側には輝度向上フィルムDが貼り合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶セルの両側で適用される粘着剤層付偏光フィルムセットに関する。また、本発明は前記粘着剤層付偏光フィルムセットを液晶セルの両側に適用した液晶パネルに関する。当該液晶パネルは液晶表示装置を形成しうる。前記液晶パネル、液晶表示装置は各種の用途に適用することができ、例えば、液晶表示装置の視認側において適用されるタッチパネルなどの入力装置とともに用いることができる。前記タッチパネルとしては、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチパネルに好適に用いることができる。特に、静電容量方式のタッチパネルに好適に用いられる。上記タッチパネルは、特に限定されないが、例えば、携帯電話、タブレットコンピューター、携帯情報端末などに用いられる。
液晶表示装置は、その画像形成方式から液晶セルの両側に偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的には液晶セルの両側に偏光フィルムが粘着剤層を介して貼着された液晶パネルが用いられている。
前記偏光フィルムとしては、偏光子の片側または両側に透明保護フィルムを有するものが用いられる。前記偏光子としては、高透過率、高偏光度を有することから、例えばポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸した構造のヨウ素系偏光子が広く使用されている。しかし、このような偏光子は、水分等により収縮、膨張する傾向がある。
前記偏光フィルムを貼り合わせた液晶パネルは、輸送などに伴い種々の加湿環境下に置かれる場合がある。そのため、加湿環境変化に伴う偏光子の収縮、膨張等によって、液晶パネルには反りが発生することがあった。また、前記反りは、常温常湿で保存した場合においても生じるおそれがある。液晶パネルに発生する反りは、液晶表示装置において表示ムラの原因になりえる。そのため、反りを制御した液晶パネルが提案されている(特許文献1乃至3)。
特開2013−037104号公報 特開2014−211609号公報 特開2012−058429号公報
上記特許文献1では、偏光フィルムの水分率と寸法変化率が所定の関係になるように組み合わされた2枚の偏光フィルムを液晶セルの両側で用いることが提案されている。しかし、特許文献1では、液晶パネルを視認側に凸形状に反らすことを課題としており、液晶パネルの反りがなくなるように制御する発明ではない。特許文献1の実施例では、例えば、常温常湿で7日間放置した後の液晶パネルは、最も小さい反りを示すものであっても、−0.7mmであることが示されている。
また、特許文献2では、視認側の偏光フィルムの寸法収縮率(所定の加熱条件下)が、背面側の偏光フィルムの寸法収縮率よりも大きくなるように組み合われた2枚の偏光フィルムを液晶セルの両側で用いることが提案されている。しかし、特許文献2では、視認側の偏光フィルムには、前面板一体型の偏光フィルムにより反りを解消しようとするものであり、前面板が必須とされている。
また、特許文献3では、視認側の偏光フィルムの厚みが、背面側(反対側)の偏光フィルムの厚みよりも薄くなるように、2枚の偏光フィルムを液晶セルの両側で用いることが提案されている。しかし、特許文献3は液晶パネルを視認側に凸形状に反らすこと(反り量+0.5mm〜+3.0mm)を課題としており、液晶パネルの反りがなくなるように制御する発明ではない。
本発明は、常温常湿における反りが小さくなるように制御された液晶パネルに適用することができる、液晶セルの両側に配置される粘着剤層付偏光フィルムセットを提供することを目的とする。また本発明は、前記粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルを提供すること、さらに本発明は、前記液晶パネルを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を下記粘着剤層付偏光フィルムセット等により、上記課題を解決できることを見出だし本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、IPSモードの液晶セルの視認側に配置される第1の粘着剤層付偏光フィルム、および、前記液晶セルの背面側に配置される第2の粘着剤層付偏光フィルムを有する粘着剤層付偏光フィルムセットであって、
前記第1の粘着剤層付偏光フィルムは、第1粘着剤層および第1偏光フィルムを有するものであって、前記第1偏光フィルムは、厚み25μm以下の第1偏光子の片側に湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルム(b11)を有し、他の片側に第2透明保護フィルム(b12)を介して、または介することなく表面処理層を有し、かつ、前記第1透明保護フィルム(b11)の側が前記第1粘着剤層を介して前記液晶セル側になるように配置されるものであり、
前記第2の粘着剤層付偏光フィルムは、第2粘着剤層および第2偏光フィルムを有するものであって、前記第2偏光フィルムは、厚み10μm以下の第2偏光子の少なくとも片側に第1透明保護フィルム(b21)を有しており、前記第2偏光フィルムにおいて第2粘着剤層を設けていない側には第3粘着剤層を介して輝度向上フィルムが貼り合されており、かつ、前記第2粘着剤層を介して前記液晶セル側になるように配置されるものである、ことを特徴とする粘着剤層付偏光フィルムセット、に関する。
前記粘着剤層付偏光フィルムセットにおいて、前記表面処理層は、表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)として、前記第1偏光フィルムに設けることができる。前記表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)の透湿度は500g/m・24h以下であることが好ましい。
前記粘着剤層付偏光フィルムセットにおいて、前記第1偏光フィルムの表面処理層が、ハードコート層であることが好ましい。
前記粘着剤層付偏光フィルムセットにおいて、前記第1偏光フィルムの第1透明保護フィルム(b11)のフィルム材料としては環状オレフィン系樹脂が好ましい。
また本発明は、IPSモードの液晶セル、および、前記液晶セルの両側に前記粘着剤層付偏光フィルムセットが配置された液晶パネルであって、
前記第1の粘着剤層付偏光フィルムは、前記第1粘着剤層を介して前記液晶セルの視認側に配置されており、
前記第2の粘着剤層付偏光フィルムは、前記第2粘着剤層を介して前記液晶セルの背面側に配置されている、ことを特徴とする液晶パネル、に関する。
また本発明は、前記液晶パネルが用いられていることを特徴とする液晶表示装置、に関する。
本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットは、IPSモードの液晶セルの両側にそれぞれ配置されて、得られる液晶パネルの常温常湿における反りを小さくなるように制御することができる。本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルでは、IPSモードの液晶セルの視認側に第1粘着剤層および第1偏光フィルムを有する第1の粘着剤層付偏光フィルムが貼り合わされる。前記第1偏光フィルムは、湿度膨張係数1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルム(b11)を有し、当該第1透明保護フィルム(b11)の側が前記液晶セルに貼り合わせられる。前記第1透明保護フィルム(b11)は湿度膨張係数が小さいため、液晶パネルは第1偏光フィルム(第1偏光子や第2透明保護フィルム(b12))の水分率が変動したとしても、当該水分率による影響を受けにくい。このように、視認側の第1偏光子の液晶セル側に貼り合わせる第1透明保護フィルム(b11)の材料を制御することで、液晶パネルが置かれる環境変化に伴う反りの発生を抑制することができる。特に、第1透明保護フィルム(b11)のフィルム材料が環状オレフィン系樹脂である場合には、湿度膨張係数が安定しているため、フィルム自体の動きが小さく、第1偏光フィルム(第1偏光子や第2透明保護フィルム(b12)についても)の膨張収縮の動きを抑制する効果がある。
また、前記第1偏光フィルムの視認側には表面処理層を有する。当該表面処理層は、外部の水分に対するバリア層として機能して外部の水分による第1偏光フィルム(偏光子や第2透明保護フィルム(b12))の膨張を抑えて、液晶パネルが凸形状に反ることを抑制することができる。
一方、本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルでは、液晶セルの背面側(視認側の反対側)には第2粘着剤層および第2偏光フィルムを有する第2の粘着剤層偏光フィルムが貼り合わされる。前記第2偏光フィルムには、さらに液晶セルの反対側に輝度向上フィルムが貼り合わされる。当該輝度向上フィルムは、外部の水分に対するバリア層として機能して、外部の水分による第2偏光フィルム(第2偏光子や第1透明保護フィルム(b21))の膨張を抑えて、液晶パネルが凹形状に反ることを抑制することができる。
また、本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットでは、前記第1偏光フィルムには厚み25μm以下の第1偏光子を用い、前記第2偏光フィルムには厚み10μm以下の第2偏光子を用いる。偏光子は厚くなるほど水分による膨張量が大きくなる傾向にあり、本発明では、第2偏光子として、薄型の偏光子を用いることで、液晶パネル全体の反りをバランスよく制御することができる。
本発明の液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。 本発明の液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。 本発明の液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。
本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルの実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1乃至図3は、本発明の液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。図1乃至図3の液晶パネル1乃至3は、IPSモードの液晶セルAと、液晶セルAの視認側に、第1の粘着剤層付偏光フィルムS1(S1´)および液晶セルAの背面側に第2の粘着剤層付偏光フィルムS2(S2´,S2´´)が配置されている。第1の粘着剤層付偏光フィルムS1(S1´)は、第1偏光フィルムP1(またはP1´)および第1粘着剤層B1を有しており、第1粘着剤層B1が液晶セルAに貼り合されている。第2の粘着剤層付偏光フィルムS2(S2´,S2´´)は第2偏光フィルム(またはP2´、P2´´)および第2粘着剤層B2を有しており、第2粘着剤層B2が液晶セルAに貼り合されている。
前記第1偏光フィルムP1(またはP1´)は、厚み25μm以下の第1偏光子a1の片側に湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルムb11を有し、当該第1透明保護フィルムb11の側が前記第1粘着剤層B1を介して液晶セルA側になるように配置されている。前記第1偏光子a1の他の片側には、第2透明保護フィルムb12を有することができる。図1、2の第1偏光フィルムP1は第2透明保護フィルムb12を有する場合であり、図3の第1偏光フィルムP1´は第2透明保護フィルムb12を有しない場合である。
また、第1偏光フィルムP1(またはP1´)の視認側には、前記第2透明保護フィルムb12を介して、または介することなく表面処理層Cを有する。図1、2の第1偏光フィルムP1には第2透明保護フィルムb12に表面処理層Cが積層されており、図3の第1偏光フィルムP1´には第1偏光子a1に表面処理層Cが積層されている。
一方、前記第2偏光フィルムP2(またはP2´、P2´´)は、厚み10μm以下の第2偏光子a2の少なくとも片側に第1透明保護フィルムb21を有する。
図1の第2偏光フィルムP2は、片側にのみ第1透明保護フィルムb21を有する場合であり、第2偏光フィルムP2の第2偏光子a2の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
図2の第2偏光フィルムP2´は、片側にのみ第1透明保護フィルムb21を有する場合であり、第2偏光フィルムP2の第1透明保護フィルムb21の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
図3の第2偏光フィルムP2´´は、片側に第1透明保護フィルムb21を有し、他の片側に第2透明保護フィルムb22を有する場合であり、第2偏光フィルムP2の第1透明保護フィルムb21の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
また、第2偏光フィルムP2(またはP2´、P2´´)には前記第2粘着剤層B2を設けていない側に第3粘着剤層B3を介して輝度向上フィルムDが貼り合わされている。
図1では第2偏光フィルムP2の第1透明保護フィルムb21の側に第3粘着剤層B3を介して輝度向上フィルムDが貼り合されている。
図2では第2偏光フィルムP2´の第2偏光子a2の側に第3粘着剤層B3を介して輝度向上フィルムDが貼り合されている。
図3では第2偏光フィルムP2´´の第2透明保護フィルムb22の側に第3粘着剤層B3を介して輝度向上フィルムDが貼り合されている。
なお、視認側の第1の粘着剤層付偏光フィルム/第2の粘着剤層付偏光フィルムの組み合わせとして、図1ではS1/S2、図2ではS1/S2´、図3ではS1´/S2´´、が例示されているが、第1の粘着剤層付偏光フィルムS1、S1´と、第2の粘着剤層付偏光フィルムS2、S2´、S2´´は、目的に応じて図1乃至3に例示した以外の組み合わせを適用することができる。また、図1乃至図3では、図示していないが、偏光子と透明保護フィルムとは、通常、接着剤層を介して貼り合わされる。
本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルの反り量の測定は以下の方法により行うことができる。例えば、前記液晶パネル(縦70mm、横130mm)のサイズについて反りの測定を行った場合を一つの基準として示す。反り量の測定は、25℃、55%R.H.の条件下で1週間放置した後に、前記液晶パネルの反りが凸になっている面が下側になるように水平面上に置いて測定される。また、反り量の測定は、液晶パネルの第1偏光フィルムの側を下側になるように水平面上に置いて測定した反り量は「−」として表示され、第2偏光フィルムの側を下側になるように水平面上に置いて測定した反り量(h)は「+」として表示される。反り量(h)は、前記矩形物の角の4点のうちで最も水平面から長い点の距離(mm)である。
前記反り量は、作業性、歩留まり性の点から、−0.5mm〜+0.5mm、であることが好ましい。前記反り量は、「−」よりも「+」であることが作業性、歩留まり性の点から好ましい。前記反り量は、さらには−0.3mm〜+0.5mm、さらには−0.2mm〜+0.3mm、であるのが好ましい。
<偏光子>
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルムなどの親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料などの二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物などポリエン系配向フィルムなどが挙げられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
前記第1偏光子の厚みは水分による膨張を抑える観点から25μm以下のものを用いる。前記厚みは23μm以下であるのが好ましく、さらには20μm以下、さらには15μm以下であるのが好ましい。一方、第1偏光子の厚みは光学特性、耐久性の観点から2μm以上、さらには3μm以上であるのが好ましい。
前記第2偏光子の厚みは水分による膨張を抑える観点から10μm以下の薄型を用いる。前記厚みは8μm以下であるのが好ましく、さらには5μm以下であるのが好ましい。一方、第2偏光子の厚みは光学特性、耐久性の観点から2μm以上、さらには3μm以上であるのが好ましい。
また厚み10μm以下の薄型の偏光子としては、代表的には、
特許第4751486号明細書、
特許第4751481号明細書、
特許第4815544号明細書、
特許第5048120号明細書、
特許第5587517号明細書、
国際公開第2014/077599号パンフレット、
国際公開第2014/077636号パンフレット、
等に記載されている薄型偏光膜(偏光子)またはこれらに記載の製造方法から得られる薄型偏光膜(偏光子)を挙げることができる。
<透明保護フィルム>
前記のように、第1偏光フィルムには、湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルム(b11)を用いる。前記湿度膨張係数は水分からの影響が小さく、フィルムの安定性からら5.0×10−6/%RH以下であるのが好ましく、さらには1.0×10−6/%RH以下であるのが好ましく、5.0×10−5/%RH以下であるのが好ましい。一方、搬送性の観点から1.0×10−2/%RH以上であるのが好ましい。湿度膨張係数は、実施例に記載の方法により測定される値である。
湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下を満足する透明保護フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;アリレート系樹脂;ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有する環状オレフィン系樹脂またはこれらの混合体を用いることができる。前記樹脂のなかでも、ポリカーボネート系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂が好ましく、特に、環状ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
また、第1偏光フィルムに用いられる第2透明保護フィルム(b12)、第2偏光フィルムに用いられる第1透明保護フィルム(b21)、第2透明保護フィルム(b22)としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または上記ポリマーのブレンド物なども上記保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。
なお、前記透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などがあげられる。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
なお、前記第1または第2偏光子の両面に透明保護フィルムが設けられる場合には、その表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる透明保護フィルムを用いてもよい。
前記透明保護フィルムは、いずれの透明保護フィルムも位相差が小さいものが好ましい。特に、第1偏光フィルムの第1透明保護フィルム(b11)は、正面位相差が5nm以下のものを用いるのが好ましい。
透明保護フィルムの厚みは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜200μm程度である。特に1〜100μmが好ましく、5〜100μmがより好ましく、さらには5〜80μmの薄型の場合に好適である。
<介在層>
前記透明保護フィルムと偏光子は接着剤層、下塗り層(プライマー層)などの介在層を介して積層される。この際、介在層により両者を空気間隙なく積層することが望ましい。
接着剤層は接着剤により形成される。接着剤の種類は特に制限されず、種々のものを用いることができる。前記接着剤層は光学的に透明であれば特に制限されず、接着剤としては、水系、溶剤系、ホットメルト系、活性エネルギー線硬化型等の各種形態のものが用いられるが、水系接着剤または活性エネルギー線硬化型接着剤が好適である。
水系接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。水系接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤として用いられ、通常、0.5〜60重量%の固形分を含有してなる。
活性エネルギー線硬化型接着剤は、電子線、紫外線(ラジカル硬化型、カチオン硬化型)等の活性エネルギー線により硬化が進行する接着剤であり、例えば、電子線硬化型、紫外線硬化型の態様で用いることができる。活性エネルギー線硬化型接着剤は、例えば、光ラジカル硬化型接着剤を用いることができる。光ラジカル硬化型の活性エネルギー線硬化型接着剤を、紫外線硬化型として用いる場合には、当該接着剤は、ラジカル重合性化合物および光重合開始剤を含有する。
接着剤の塗工方式は、接着剤の粘度や目的とする厚みによって適宜に選択される。塗工方式の例として、例えば、リバースコーター、グラビアコーター(ダイレクト,リバースやオフセット)、バーリバースコーター、ロールコーター、ダイコーター、バーコーター、ロッドコーター等が挙げられる。その他、塗工には、デイッピング方式などの方式を適宜に使用することができる。
また、前記接着剤の塗工は、水系接着剤等を用いる場合には、最終的に形成される接着剤層の厚みが30〜300nmになるように行うのが好ましい。前記接着剤層の厚みは、さらに好ましくは60〜250nmである。一方、活性エネルギー線硬化型接着剤を用いる場合には、前記接着剤層の厚みは、0.1〜200μmになるよう行うのが好ましい。より好ましくは、0.5〜50μm、さらに好ましくは0.5〜10μmである。
なお、偏光子と透明保護フィルムの積層にあたって、透明保護フィルムと接着剤層の間には、易接着層を設けることができる。易接着層は、例えば、ポリエステル骨格、ポリエーテル骨格、ポリカーボネート骨格、ポリウレタン骨格、シリコーン系、ポリアミド骨格、ポリイミド骨格、ポリビニルアルコール骨格などを有する各種樹脂により形成することができる。これらポリマー樹脂は1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また易接着層の形成には他の添加剤を加えてもよい。具体的にはさらには粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤などの安定剤などを用いてもよい。
易接着層は、通常、透明保護フィルムに予め設けておき、当該透明保護フィルムの易接着層側と偏光子とを接着剤層により積層する。易接着層の形成は、易接着層の形成材を保護フィルム上に、公知の技術により塗工、乾燥することにより行われる。易接着層の形成材は、乾燥後の厚み、塗工の円滑性などを考慮して適当な濃度に希釈した溶液として、通常調整される。易接着層は乾燥後の厚みは、好ましくは0.01〜5μm、さらに好ましくは0.02〜2μm、さらに好ましくは0.05〜1μmである。なお、易接着層は複数層設けることができるが、この場合にも、易接着層の総厚みは上記範囲になるようにするのが好ましい。
下塗り層(プライマー層)は、偏光子と透明保護フィルムとの密着性を向上させるために形成される。プライマー層を構成する材料としては、基材フィルムとポリビニルアルコール系樹脂層との両方にある程度強い密着力を発揮する材料であれば特に限定されない。たとえば、透明性、熱安定性、延伸性などに優れる熱可塑性樹脂などが用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、又はそれらの混合物が挙げられる。
<表面処理層>
表面処理層としては、ハードコート層、アンチグレア機能付きハードコート層、反射防止機能付きハードコート層等が挙げられる。これらハードコート層は、水分に対するバリア層として機能することから好ましい。また、表面処理層としては、ハードコート層等の表面処理層を別途設けた基材フィルムを、前記表面処理層が視認側になるように、粘着剤層を介して、第1偏光フィルムに貼り合わせることにより設けることもできる。基材フィルムとしては、第2透明保護フィルム(b12)等と同様のものを用いることができる。
<表面処理層:ハードコート層>
第1偏光フィルムの表面処理層としては、例えば、ハードコート層が挙げられる。ハードコート層の適用は、図1の第1偏光フィルムP1、P´の形態において好ましい。ハードコート層の鉛筆硬度は、カール、耐クラック性の観点から4H以下であるのが好ましい。なお、ハードコート層は耐擦傷性を有するものであればよく、鉛筆硬度H以上の比較的硬いものであってもよく、H未満(HB以下)の比較的軟らかいものであってもよい。ハードコート層の鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度試験(鉛筆法)に準じて加重500gにより測定される。
前記ハードコート層の形成材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、紫外線や光で硬化する電離放射線硬化性樹脂があげられる。前記形成材料のなかでも、紫外線硬化性樹脂が好ましい。
前記紫外線硬化型樹脂としては、例えば、光(紫外線)により硬化するアクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方の基を有する(メタ)アクリル系硬化型化合物が好ましい。例えば、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物のアクリレートやメタクリレート等のオリゴマーまたはプレポリマー等があげられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記紫外線硬化型樹脂には、例えば、アクリロイル基およびメタクリロイル基の少なくとも一方の基を有する反応性希釈剤を用いることもできる。前記反応性希釈剤は、例えば、単官能アクリレート、単官能メタクリレート、多官能アクリレート、多官能メタクリレート等が挙げられる。
前記表面処理層(例えば、ハードコート層)の厚みは0.5〜30μmにあるのが好ましく、さらには1〜20μmであるのが好ましい。
前記表面処理層は、前記第2透明保護フィルム(b12)に設けた表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)として用いることができ、または、第1偏光子に直接設けることができる。前記ハードコート層は、例えば、前記第2透明保護フィルム(b12)または第1偏光子にハードコート層形成材料を塗工して、例えば、紫外線照射により硬化させることにより形成することができる。なお、他の表面処理層は各種手段により形成することができ、例えば、アンチグレア機能付きハードコート層、反射防止機能付きハードコート層の場合には、周知手段により適宜に、アンチグレア機能、反射防止機能を付与することができる。
また、表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)または第2透明保護フィルム(b12)を介さない場合の表面処理層の透湿度は特に制限されないが、液晶パネルの反りを抑制する観点から、500g/m・24h以下であるのが好ましく、さらには2〜500g/m・24hが好ましく、さらには2〜100g/m・24hが好ましくい。前記透湿度を2g/m・24h以上にすることは、生産性や歩留りの低下を抑え、また偏光子の水分率が高くなることによる光学信頼性の低下を抑制するうえで好ましい。一方、前記透湿度を500g/m・24h以下とすることで、外部の水分に対するバリア層として機能させて、本願発明の効果を得るうえで好ましい。
<輝度向上フィルム>
輝度向上フィルムとしては、直線偏光分離フィルムを用いることができる。直線偏光分離フィルムのフィルム本体は、例えば、反射軸と透過軸を有する多層構造の反射偏光フィルムが挙げられる。反射偏光フィルムは、例えば、2種類の異なる材料のポリマーフィルムA、Bを交互に複数枚積層して延伸することで得られる。延伸方向に材料Aのみの屈折率が増加変化し、複屈折性が発現され、材料AB界面の屈折率差がある延伸方向が反射軸となり、屈折率差の生じない方向(非延伸方向)が透過軸となる。この反射偏光フィルムは、その長手方向に透過軸を有し、その短手方向(幅方向)に反射軸を有している。反射偏光フィルムは、市販品をそのまま用いてもよく、市販品を2次加工(例えば、延伸)して用いてもよい。市販品としては、例えば、3M社製の商品名DBEF、3M社製の商品名APFが挙げられる。直線偏光分離フィルムの厚みは通常、20〜200μm程度である。
輝度向上フィルムの透湿度は特に制限されないが、液晶パネルの反りを抑制する観点から、好ましくは透湿度が5〜80g/m・24hであり、より好ましくは5〜50g/m2・24hである。
<粘着剤層>
前記第1乃至第3粘着剤層の形成には、適宜な粘着剤を用いることができ、その種類について特に制限はない。粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤などがあげられる。
これら粘着剤のなかでも、光学的透明性に優れ、適宜な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく使用される。このような特徴を示すものとしてアクリル系粘着剤が好ましく使用される。
粘着剤層を形成する方法としては、例えば、前記粘着剤を剥離処理したセパレータなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を形成した後に転写する方法、または粘着剤を直接塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を形成する方法などにより作製される。なお、粘着剤の塗布にあたっては、適宜に、重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に本発明の粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を過熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、好ましくは5秒〜20分、さらに好ましくは5秒〜10分、特に好ましくは、10秒〜5分である。
粘着剤層の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法があげられる。
粘着剤層の厚みは、特に制限されず、例えば、1〜100μm程度である。好ましくは、2〜50μm、より好ましくは2〜40μmであり、さらに好ましくは5〜35μmである。
前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレータ)で粘着剤層を保護してもよい。
<液晶セル>
液晶セル(ガラス基板/液晶層/ガラス基板の構成)は、IPSモードの液晶セルが用いられる。
<液晶表示装置>
液晶表示装置には、上記液晶パネルが用いられ、必要に応じて照明システム等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むことなどにより形成される。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。また、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明の実施形態はこれらに限定されない。
<偏光子の作製:厚み12μm>
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に浸漬し、膨潤させながらPVA系樹脂フィルムの長さが元長の2.0倍となるように一軸延伸を行った。次いで、0.3重量%(重量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム=0.5/8)の30℃のヨウ素溶液中に浸漬し、PVA系樹脂フィルムの長さが元長の3.0倍となるように一軸延伸しながら染色した。その後、6ホウ酸4重量%、ヨウ化カリウム5重量%の水溶液中で、PVA系樹脂フィルムの長さが元長の6倍となるように延伸した。さらに、ヨウ化カリウム3重量%の水溶液(ヨウ素含浸浴)でヨウ素イオン含浸処理を行った後、60℃のオーブンで4分間乾燥し、厚さ12μmの偏光子を得た。
上記偏光子の作製において、ポリビニルアルコールフィルムの厚み、総延伸倍率を制御して、厚み22μmまたは厚み27μmの偏光子を得た。
<薄型の偏光子の作製:厚み5μm>
薄型偏光膜を作製するため、まず、非晶性ポリエチレンテレフタレート(PET)基材に9μm厚のポリビニルアルコール(PVA)層が製膜された積層体を延伸温度130℃の空中補助延伸によって延伸積層体を生成し、次に、延伸積層体を染色によって着色積層体を生成し、さらに着色積層体を延伸温度65℃のホウ酸水中延伸によって総延伸倍率が5.94倍になるように非晶性PET基材と一体に延伸された4μm厚のPVA層を含む光学フィルム積層体を生成した。このような2段延伸によって非晶性PET基材に製膜されたPVA層のPVA分子が高次に配向され、染色によって吸着されたヨウ素がポリヨウ素イオン錯体として一方向に高次に配向された高機能偏光膜を構成する、厚さ5μmのPVA層を含む光学フィルム積層体を生成した。
<透明保護フィルム>
フィルムA:厚さ13μmの環状ポリオレフィンフィルム(日本ゼオン社製:ZEONOR)にコロナ処理を施して用いた。当該フィルムAの湿度膨張係数は、3.5×10−7/%RHであった。
フィルムB:厚さ15μmのノルボルネン系樹脂フィルム (JSR社製:ARTON)にコロナ処理を施して用いた。当該フィルムBの湿度膨張係数は、1.0×10−6/%RHであった。
フィルムC:厚み20μmのラクトン環構造を有する(メタ)アクリル樹脂フィルムにコロナ処理を施して用いた。当該フィルムCの湿度膨張係数は、3.5×10−5/%RHであった。
フィルムD:厚み25μmのトリアセチルセルロースフィルムにケン化処理を施して用いた。当該フィルムDの透湿度は1200g/m・24hであった。
フィルムE:アクリル系ハードコート樹脂(大日本インキ化学工業(株)製,ユニディック17−813)をイソプロピルアルコールに分散させた固形分濃度25重量%の塗工液を前記フィルムDの片面に塗布し、80℃で2分間乾燥させ、さらに紫外線処理することにより、厚さ7μmのハードコート層(鉛筆硬度3H)を形成し、ケン化処理を施して用いた。当該フィルムEの透湿度は400g/m・24hであった。
フィルムF:コロナ処理が施された厚さ25μmの環状ポリオレフィンフィルム(日本ゼオン社製:ZEONOR)の片面に、アクリル系ハードコート樹脂(大日本インキ化学工業(株)製,ユニディック17−813)をイソプロピルアルコールに分散させた固形分濃度25重量%の塗工液を塗布し、80℃で2分間乾燥させ、さらに紫外線処理することにより、厚さ5μmのハードコート層(鉛筆硬度3B)を形成し、ケン化処理を施して用いた。当該フィルムFの透湿度は3.0g/m・24hであった。
<透明保護フィルムの湿度膨張係数>
湿度膨張係数は、湿度制御型熱機械分析装置 WS−003(ブルカー・エイエックスエス社製)を用いて、25℃において湿度を10%RHから90%RHまで変化させた時の各フィルムの伸びを測定することにより求めた(単位:/RH%)。
湿度膨張係数(α)は以下の式により算出した。
α=ΔL/{(T2−T1)×L}
T1:湿度膨張係数を求める低湿度側湿度(%RH)
T2:湿度膨張係数を求める高湿度側湿度(%RH)
ΔL:試験片についてのT1のときの長さとT2のときの長さの差(μm)
L:室温(25℃)での試験片の長さ(μm)
<透湿度>
JIS Z0208に記載の防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)に基づいて測定した。透湿度の測定は、フィルムD、E、Fおよび後述の輝度向上フィルムについて行った。
<実施例3で用いる第1偏光フィルムの作製:両面保護>
上記光学フィルム積層体の偏光膜(厚み5μm)の表面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるようにポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、第1透明保護フィルム(b11)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行った。
次いで、非晶性PET基材を剥離した後、その剥離面に、接着剤層の厚さが1μmになるように活性化エネルギー線硬化型接着剤を塗布して、第2透明保護フィルム(フィルム12:前記フィルムEの表面処理層を設けていない側)を貼り合せたのちに紫外線により硬化させて、薄型偏光膜を用いた第1偏光フィルムを作製した。
<実施例4〜6で用いる第1偏光フィルムの作製:両面保護>
上記光学フィルム積層体の偏光膜(厚み5μm)の表面に、接着剤層の厚さが1μmになるように活性化エネルギー線硬化型接着剤を塗布して、第1透明保護フィルム(b11)を貼り合せたのちに紫外線により硬化させた。
次いで、非晶性PET基材を剥離した後、その剥離面に、接着剤層の厚さが1μmになるように活性化エネルギー線硬化型接着剤を塗布して、第2透明保護フィルム(b12:前記フィルムFの表面処理層を設けていない側)を貼り合せたのちに紫外線により硬化させて、薄型偏光膜を用いた第1偏光フィルムを作製した。
<実施例1、2、比較例1〜5で用いる第1偏光フィルムの作製:両面保護>
一方、上記光学フィルム積層体の偏光膜(厚み5μm)の代わりに、上記偏光子(厚み12μm、22μm、27μm)を用いる場合には、当該偏光子の両面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるように上記ポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、上記第1透明保護フィルム(b11)および第2透明保護フィルム(b12:前記フィルムEを用いる場合には表面処理層を設けていない側)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行って第1偏光フィルムを作製した。
<実施例1〜6、比較例1〜4で用いる第2偏光フィルムの作製:片面保護>
上記光学フィルム積層体の偏光膜(厚み5μm)の表面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるようにポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、第1透明保護フィルム(b21)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行った。
次いで、非晶性PET基材を剥離して、薄型偏光膜を用いた第2偏光フィルムを作製した。
<比較例5で用いる第2偏光フィルムの作製:片面保護>
一方、上記光学フィルム積層体の偏光膜(厚み5μm)の代わりに、上記偏光子(厚み22μm)を用いる場合には、当該偏光子の片面に、接着剤層の厚さが0.1μmになるように上記ポリビニルアルコール系接着剤を塗布しながら、上記第1透明保護フィルム(b21)を貼合せたのち、50℃で5分間の乾燥を行って第2偏光フィルムを作製した。
<輝度向上フィルム>
厚み20μmの3M社製のAPF(透湿度が45g/m・24h)を用いた。
<第1乃至第3粘着剤層の形成>
(アクリル系ポリマー(A1)の調製)
撹持羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート74.8部、フェノキシエチルアクリレート23部、N−ビニル−2−ピロリドン1.5部、アクリル酸0.3部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.4部を含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、前記モノマー]混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル100部と共に仕込み、緩やかに撹枠しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行って、重量平均分子量(Mw)160万、Mw/Mn(数平均分子量)=3.7のアクリル系ポリマー(A)の溶液を調製した。
前記アクリル系ポリマー(A)溶液の固形分100部に対して、イソシアネート架橋剤(三井化学社製のタケネートD160N,トリメチロールプロパンヘキサメチレンジイソシアネート)0.1部、ベンゾイルパーオキサイド(日本油脂社製のナイパーBMT)0.3部、およびγーグリシドキシプロピルメトキシシラン(信越化学工業社製のKBM−403)0.2部を配合して、アクリル系粘着剤組成物の溶液を調製した。上記粘着剤溶液を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)からなる離型シート(セパレータ)の表面に、乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、乾燥して、粘着剤層を形成した。
実施例1〜6、比較例1〜5
<液晶セル>
IPSモードの液晶セルを含む液晶表示装置[スマートフォンの液晶パネル(画面サイズ:5.8インチ:)]から、液晶パネル(縦70mm、横130mm)を取り出し、液晶セルの上下に配置されていた光学フィルムを全て取り除いた後、前記液晶セルのガラス面(表裏)を洗浄した。このようにして液晶セル(縦70mm、横130mm)を用意した。
<粘着剤層付偏光フィルム>
第1の偏光フィルムの第1透明保護フィルム(b11)側に第1粘着剤層を転写して第1の粘着剤層付偏光フィルムを調製した。また、第2の偏光フィルムの第2偏光子側に第2粘着剤層を転写し、一方、第1透明保護フィルム(b21)側には第3粘着剤層を介して輝度向上フィルムを貼り合わせて(但し、比較例4を除く)、第2の粘着剤層付偏光フィルムを調製した。第1の粘着剤層付偏光フィルム及び第2の粘着剤層付偏光フィルムは液晶セルと同じサイズになるように調製した。
<液晶パネルの作製>
図1に示すように、上記液晶セルの視認側に、第1の粘着剤層付偏光フィルムを第1粘着剤層を介して貼り合わせ、一方、背面側には第2の粘着剤層付偏光フィルムを第2粘着剤層を介して貼り合わせ液晶パネルを作製した。第1偏光フィルムは、その吸収軸方向が、前記液晶セルの長辺方向と実質的に平行となるようにした。一方、第2偏光フィルムは、その吸収軸方向が、前記液晶セルの長辺方向と実質的に直交するようにした。第1偏光フィルムおよび第2偏光フィルムは、表1に示す組み合わせで用いた。
各例で得られた液晶パネルについて下記評価を行った。結果を表1に示す。
<反り量>
前記液晶パネル(縦70mm、横130mm)について、25℃、55%R.H.の条件下で1週間放置した後、反り量が凸になっている面が下側になるように水平面上に置き、角の4点のうちで最も水平面から長い点の距離(mm)を測定した。
S1 第1の粘着剤層付偏光フィルム
P1 第1偏光フィルム
a1 第1偏光子
b11 第1透明保護フィルム
b12 第2透明保護フィルム
B1 第1粘着剤層
C 表明処理層

S2 第2の粘着剤層付偏光フィルム
P2 第2偏光フィルム
a2 第2偏光子
b21 第1透明保護フィルム
b22 第2透明保護フィルム
B2 第2粘着剤層
B3 第3粘着剤層
D 輝度向上フィルム

1、2、3 液晶パネル
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果下記粘着剤層付偏光フィルムセット等により、上記課題を解決できることを見出だし本発明を完成するに到った。
一方、本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルでは、液晶セルの背面側(視認側の反対側)には第2粘着剤層および第2偏光フィルムを有する第2の粘着剤層偏光フィルムが貼り合わされる。前記第2偏光フィルムには、さらに液晶セルの反対側に輝度向上フィルムが貼り合わされる。当該輝度向上フィルムは、外部の水分に対するバリア層として機能して、外部の水分による第2偏光フィルム(第2偏光子や第1透明保護フィルム(b21))の膨張を抑えて、液晶パネルが凹形状に反ることを抑制することができる。
本発明の粘着剤層付偏光フィルムセットを用いた液晶パネルの実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1乃至図3は、本発明の液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。図1乃至図3の液晶パネル1乃至3は、IPSモードの液晶セルAと、液晶セルAの視認側に、第1の粘着剤層付偏光フィルムS1(S1´)および液晶セルAの背面側に第2の粘着剤層付偏光フィルムS2(S2´,S2´´)が配置されている。第1の粘着剤層付偏光フィルムS1(S1´)は、第1偏光フィルムP1(またはP1´)および第1粘着剤層B1を有しており、第1粘着剤層B1が液晶セルAに貼り合されている。第2の粘着剤層付偏光フィルムS2(S2´,S2´´)は第2偏光フィルムP2(またはP2´、P2´´)および第2粘着剤層B2を有しており、第2粘着剤層B2が液晶セルAに貼り合されている。
一方、前記第2偏光フィルムP2(またはP2´、P2´´)は、厚み10μm以下の第2偏光子a2の少なくとも片側に第1透明保護フィルムb21を有する。
図1の第2偏光フィルムP2は、片側にのみ第1透明保護フィルムb21を有する場合であり、第2偏光フィルムP2の第2偏光子a2の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
図2の第2偏光フィルムP2´は、片側にのみ第1透明保護フィルムb21を有する場合であり、第2偏光フィルムP2´の第1透明保護フィルムb21の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
図3の第2偏光フィルムP2´´は、片側に第1透明保護フィルムb21を有し、他の片側に第2透明保護フィルムb22を有する場合であり、第2偏光フィルムP2´´の第1透明保護フィルムb21の側が第2粘着剤層B2を介して液晶セルAに貼り合わされている。
<透明保護フィルム>
前記のように、第1偏光フィルムには、湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルム(b11)を用いる。前記湿度膨張係数は水分からの影響が小さく、フィルムの安定性から5.0×10−6/%RH以下であるのが好ましく、さらには1.0×10−6/%RH以下であるのが好ましく、5.0×10−5/%RH以下であるのが好ましい。一方、搬送性の観点から1.0×10−2/%RH以上であるのが好ましい。湿度膨張係数は、実施例に記載の方法により測定される値である。
<表面処理層:ハードコート層>
第1偏光フィルムの表面処理層としては、例えば、ハードコート層が挙げられる。ハードコート層の適用は、図1の第1偏光フィルムP1、P´の形態において好ましい。ハードコート層の鉛筆硬度は、カール、耐クラック性の観点から4H以下であるのが好ましい。なお、ハードコート層は耐擦傷性を有するものであればよく、鉛筆硬度H以上の比較的硬いものであってもよく、H未満(HB以下)の比較的軟らかいものであってもよい。ハードコート層の鉛筆硬度は、JIS K 5600−5−4の引っかき硬度試験(鉛筆法)に準じて重500gにより測定される。
また、表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)または第2透明保護フィルム(b12)を介さない場合の表面処理層の透湿度は特に制限されないが、液晶パネルの反りを抑制する観点から、500g/m・24h以下であるのが好ましく、さらには2〜500g/m・24hが好ましく、さらには2〜100g/m・24hが好ましい。前記透湿度を2g/m・24h以上にすることは、生産性や歩留りの低下を抑え、また偏光子の水分率が高くなることによる光学信頼性の低下を抑制するうえで好ましい。一方、前記透湿度を500g/m・24h以下とすることで、外部の水分に対するバリア層として機能させて、本願発明の効果を得るうえで好ましい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に本発明の粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を加熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
次いで、非晶性PET基材を剥離した後、その剥離面に、接着剤層の厚さが1μmになるように活性化エネルギー線硬化型接着剤を塗布して、第2透明保護フィルム(b12:前記フィルムEの表面処理層を設けていない側)を貼り合せたのちに紫外線により硬化させて、薄型偏光膜を用いた第1偏光フィルムを作製した。
<第1乃至第3粘着剤層の形成>
(アクリル系ポリマー(A1)の調製)
羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート74.8部、フェノキシエチルアクリレート23部、N−ビニル−2−ピロリドン1.5部、アクリル酸0.3部、4−ヒドロキシブチルアクリレート0.4部を含有するモノマー混合物を仕込んだ。さらに、前記モノマー混合物(固形分)100部に対して、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.1部を酢酸エチル100部と共に仕込み、緩やかに撹しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃付近に保って8時間重合反応を行って、重量平均分子量(Mw)160万、Mw/Mn(数平均分子量)=3.7のアクリル系ポリマー(A)の溶液を調製した。
実施例1〜6、比較例1〜5
<液晶セル>
IPSモードの液晶セルを含む液晶表示装置[スマートフォンの液晶パネル(画面サイズ:5.8インチ)]から、液晶パネル(縦70mm、横130mm)を取り出し、液晶セルの上下に配置されていた光学フィルムを全て取り除いた後、前記液晶セルのガラス面(表裏)を洗浄した。このようにして液晶セル(縦70mm、横130mm)を用意した。

Claims (7)

  1. IPSモードの液晶セルの視認側に配置される第1の粘着剤層付偏光フィルム、および、前記液晶セルの背面側に配置される第2の粘着剤層付偏光フィルムを有する粘着剤層付偏光フィルムセットであって、
    前記第1の粘着剤層付偏光フィルムは、第1粘着剤層および第1偏光フィルムを有するものであって、前記第1偏光フィルムは、厚み25μm以下の第1偏光子の片側に湿度膨張係数が1.0×10−6/%RH以下の第1透明保護フィルム(b11)を有し、他の片側に第2透明保護フィルム(b12)を介して、または介することなく表面処理層を有し、かつ、前記第1透明保護フィルム(b11)の側が前記第1粘着剤層を介して前記液晶セル側になるように配置されるものであり、
    前記第2の粘着剤層付偏光フィルムは、第2粘着剤層および第2偏光フィルムを有するものであって、前記第2偏光フィルムは、厚み10μm以下の第2偏光子の少なくとも片側に第1透明保護フィルム(b21)を有しており、前記第2偏光フィルムにおいて第2粘着剤層を設けていない側には第3粘着剤層を介して輝度向上フィルムが貼り合されており、かつ、前記第2粘着剤層を介して前記液晶セル側になるように配置されるものである、ことを特徴とする粘着剤層付偏光フィルムセット。
  2. 前記表面処理層は、表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)として、前記第1偏光フィルムに設けられていることを特徴とする請求項1記載の粘着剤層付偏光フィルムセット。
  3. 前記表面処理層付き第2透明保護フィルム(b12)の透湿度が500g/m・24h以下であることを特徴とする請求項1または2記載の粘着剤層付偏光フィルムセット。
  4. 前記第1偏光フィルムの表面処理層が、ハードコート層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルムセット。
  5. 前記第1偏光フィルムの第1透明保護フィルム(b11)のフィルム材料が環状オレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルムセット。
  6. IPSモードの液晶セル、および、前記液晶セルの両側に請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤層付偏光フィルムセットが配置された液晶パネルであって、
    前記第1の粘着剤層付偏光フィルムは、前記第1粘着剤層を介して前記液晶セルの視認側に配置されており、
    前記第2の粘着剤層付偏光フィルムは、前記第2粘着剤層を介して前記液晶セルの背面側に配置されている、ことを特徴とする液晶パネル。
  7. 請求項6記載の液晶パネルが用いられていることを特徴とする液晶表示装置。
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