JP4885366B2 - 配線基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子部品を内蔵した配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、集積回路素子(以下、「ICチップ」という)が搭載される配線基板には、ICチップのスイッチングノイズの低減や動作電源電圧の安定化を図るために、コンデンサ素子を配設することが行われている。しかしコンデンサ素子を配線基板に設ける場合、ICチップとコンデンサ素子との間の配線長が長くなるほど配線のインダクタンス成分が増加して、上記目的を十分には図ることが難しくなることから、コンデンサ素子はなるべくICチップの近傍に設けるほうが望ましい。
【0003】
そこで従来より、次の様な技術が知られている。即ち、まず基板に凹部を設け、その凹部内にコンデンサ素子を配置する。コンデンサ素子を配置すべき位置には予め電極パッドを形成しておき、リフローはんだ付けにより、コンデンサ素子の電極端子を電極パッドを介して基板の配線に接続する。その後、コンデンサ素子を樹脂にて覆うことにより、配線基板の内部にコンデンサ素子を内蔵するというものである。
【0004】
この様に配線基板にコンデンサ素子を内蔵すれば、コンデンサ素子を表面実装する場合と比較して、ICチップとコンデンサ素子との間の配線長の短縮化が可能となり、スイッチングノイズの低減や動作電源電圧の安定化を図る上で有利となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の様な従来の技術では、基板に設けた凹部にコンデンサ素子を高精度で配置することが容易でない。即ち、コンデンサ素子を所望の位置に高精度で置いても、コンデンサ素子の端子が基板に固定されるまでの間に、外部からの振動等によってコンデンサ素子の位置がずれたり、また、はんだ付けの際、溶融したはんだの表面張力によりコンデンサ素子の位置がずれてしまったりする可能性がある。その結果、基板の配線との電気的接続に不具合が生じる。
【0006】
そして、この問題は、特に配線基板の複数箇所にコンデンサ素子を内蔵しようとする場合、例えば最終的に分割されて多数の回路基板となる多数個取りの配線基板(所謂、多面取りプリントパネル)にコンデンサ素子を内蔵しようとする場合などには顕著となる。複数箇所にコンデンサ素子を配置する際に、全ての素子の位置を高精度で制御することはより困難だからである。
【0007】
また、以上の問題は、コンデンサ素子を基板内部に内蔵する場合に限らない。配線基板における寄生インダクタンスや寄生容量など、制御が困難な電気的特性を抑制するには、配線長を短くすることが望ましく、そのためにはコンデンサ素子以外の電子部品も基板に内蔵すればよいと考えられる。内蔵する電子部品としては、例えばチップ形状にされたコンデンサ、インダクタ、抵抗、フィルタ等の受動部品や、メモリ、トランジスタ、ローノイズアンプ(LNA)などの能動部品などが挙げられる。しかし、上記と同様な理由により、電子部品を高い位置精度での配置することは困難である。
【0008】
本発明は、こうした問題を解決するために為されたものであり、電子部品を基板の複数箇所に高精度で内蔵することができる配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を解決するためになされた本発明(請求項1記載)の態様は、第1主面および第2主面を有する板状をなし、該両主面の一方から他方に貫通する複数の貫通孔を備える配線基板本体と、前記複数の貫通孔内に夫々配置された電子部品と、を備えた配線基板を製造する方法であって、
前記電子部品として、電子部品本体と該電子部品本体より突出した部分の高さを有する電極端子とを備えた電子部品を用いるとともに、
表面に前記電極端子の突出した部分の高さよりも小さい厚みの粘着剤を有するシート材を用意し、
1枚の前記シート材で、前記複数の貫通孔の第2主面側の開口部を同時に、前記粘着剤が該貫通孔の内側に露出するよう塞ぐ閉塞工程と、
前記電子部品を、前記シート材に粘着剤を介して粘着した状態となるよう、前記各貫通孔の内部に配置する配置工程と、
前記電子部品が配置された貫通孔に充填樹脂を充填し硬化させる固定工程と、
を有し、
前記配置工程では、前記電極端子の端部が粘着剤に埋まり、且つ、前記電子部品がシート材に粘着するとともに、前記電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が充填可能な隙間が形成されるよう、前記電子部品を配置することを特徴とする。
【0010】
即ち、本発明(請求項1)の配線基板の製造方法においては、電子部品として、電子部品本体と電子部品本体より突出した部分の高さを有する電極端子とを備えた電子部品を用いるとともに、表面に電極端子の突出した部分の高さよりも小さい厚みの粘着剤を有するシート材を用を用意する。
そして、まず閉塞工程にて、配線基板本体の貫通孔の開口部のうち一方の主面側(塞がれる開口部側の面を便宜的に「第2主面」とする)をシート材にて塞ぐ。シート材は、表面に粘着剤を有するものであり、上記開口部は、その粘着剤が貫通孔内側に露出するよう塞がれる。なお、本明細書で配線基板本体とは、いわゆるコア基板であり、配線基板の骨格となる基板をいう。配線基板本体、即ちコア基板には、その基板内部に導体層(導体パターン)を内蔵するもの、例えば複数の絶縁層と導体層とが交互に積層されたものも含まれる。
【0011】
また、配置工程においては電子部品を貫通孔の内部に配置するが、その際電子部品が粘着剤を介してシート材に粘着した状態となるようにする。そして、固定工程では、電子部品が配置された貫通孔に樹脂を注入し、その樹脂を硬化させることにより、貫通孔内に電子部品を固定する。
【0012】
従って、請求項1の配線基板の製造方法によれば、高い位置精度で貫通孔の内部、即ち配線基板の内部に電子部品を配置できる。そのため、電子部品と配線との電気的接続も確実に図ることができ、信頼性の高い配線基板を得ることができる。
【0013】
また各貫通孔は、夫々別個のシート材にて塞ぐようにしても上記効果を得ることはできるが面倒である。そこで、本発明(請求項1)の閉塞工程では、1枚のシート材で複数の貫通孔を同時に塞ぐこととしている。そのため、製造工程を簡素化することができる。
【0014】
なお、シート材としては、例えばポリイミド、ポリエステル、PET、テフロン(登録商標)で構成したものが考えられる。この内、耐熱性、耐薬品性の点で優れているテフロン(登録商標)を使用するのが比較的好ましい。また、シート材の表面に付される粘着剤としては、例えばシリコン系の粘着剤、アクリル系の粘着剤、熱可塑性ゴム系の粘着剤などが考えられる。この内、離型性(即ち、剥がし易さ)、耐熱性の点で優れているシリコン系の粘着剤を使用するのが比較的好ましい。
【0015】
ところで、シート材の表面において電子部品を正確な位置に載置しても、その後注入される充填樹脂に押されることにより、その位置がずれたり、傾いたりする可能性がある。そうすると、電子部品の電極端子と配線パターンとの接続が困難となることも考えられる。
【0016】
そこで電子部品の位置の精度を上げるには、シート材の粘着力を高くした方が好ましい。具体的には、シート材として、その粘着力が8.0N/25mm以上であるものを用いることが望ましい。この粘着力は、180°引きはがし法(JIS Z0237)により測定されるものである。また、この単位[N/25mm]は、幅25mmのシート材を試料として測定された力を意味する(以下同様)。
【0017】
この様にシート材の粘着力が高ければ、電子部品が配置された貫通孔に充填樹脂を注入する際も、電子部品が動きにくくなり、電子部品の位置の精度を高めることができる。
また、シート材は、機械的強度の高いものである方が好ましい。シート材の強度が低すぎると、その表面に電子部品を載置する際にシート材が変形し電子部品の位置ずれが生じるなど、電子部品の載置が困難となるからである。具体的には、シート材としては、その引張強さ(JIS Z0237)が100N/25mm以上であるもの(より好ましくは150N/25mm以上)を用いるとよい。
【0018】
尚、配置工程は、必ずしも閉塞工程の後に行う必要はなく、同時に行うようにしても良い。シート材に電子部品を粘着させておき、そのシート材で貫通孔を塞ぐと同時に、電子部品が貫通孔内部に配置されるようにすれば、閉塞工程及び配置工程を同時に行うことができる。
【0019】
特に本発明(請求項1)では、電極端子の端部が粘着剤に埋まり、且つ、電子部品がシート材に粘着するとともに、電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が充填可能な隙間が形成されるよう、電子部品を配置する。電子部品本体とは、電子部品の電極端子(外部電極)以外の部分である。
【0020】
即ち、充填樹脂の粘性によっては、電子部品本体とシート材との間が狭すぎると、そこに充填樹脂が入り込めない可能性がある。その場合、電子部品本体とシート材との間には、充填されない空間が生じ、その後のビルドアップ層の形成に支障が起こる可能性がある。一方、電子部品本体とシート材との間に全く隙間がない場合には、電子部品本体が、硬化した充填樹脂の外部に露出することとなる。電子部品本体が充填樹脂の内部に埋没しない場合、後の工程にて、電子部品本体がエッチング液に侵されるなどの問題が生じる可能性がある。また、後の工程にて、電子部品本体が研磨されて損傷する可能性もある。
【0021】
しかし、本発明によれば、電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が充填可能な隙間が形成されるようにすることから、そういった問題の発生を防止できる。
電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が充填可能な隙間が形成される様にするには、シート材として、シート材の表面の粘着剤の厚みが、電極端子の高さ(電子部品本体から突出した部分の高さ)よりも小さいものを用い。たとえば、電子部品として、電極端子の高さが30μm〜70μmであるものを内蔵させる場合には、粘着剤の厚さは、少なくとも70μm未満であることが必要である。粘着剤の厚みが70μm以上になると、電子部品の電極端子が粘着剤に埋まった場合に、充填樹脂の流入に十分な隙間を電子部品本体とシート材との間に確保することが難しくなるためである。
【0022】
また、シート材の表面の粘着剤の厚みが小さいと、所定の粘着力が得られ難くなる。そのため、所定の粘着力を確保するためには、粘着剤の厚みは15μm以上であることが望ましい。つまり、シート材として、粘着剤の厚さが15μm以上70μm未満であるものを用いるとよい。
【0023】
次に、請求項2記載の配線基板の製造方法は、配線基板本体に、電子部品を配置するための貫通孔を形成する貫通孔形成工程を有するとともに、貫通孔形成工程の前に、配線基板本体に、スルーホールを形成するための貫通孔を形成し、その後、スルーホール用の貫通孔に充填樹脂を充填するスルーホール形成工程を有する
これにより、スルーホールに充填すべき樹脂によって、配線パターンの形成が妨げられる可能性を少なくすることができる。
次に、請求項3記載の配線基板の製造方法は、充填樹脂の硬化後、シート材を除去するシート除去工程を有する。つまり、前記固定工程後、前記シート材を剥離する工程を有する。
即ち、請求項3記載の製造方法によれば、シート材を除去することから、その後、第2主面側での配線層及び絶縁層の形成(所謂ビルドアップ)等を支障なく行うことができる。また、シート材の除去を、充填樹脂の硬化が不完全な状態で行うと、貫通孔内の電子部品の位置がずれる可能性があるが、請求項3記載の製造方法では、充填樹脂が硬化した後に、シート材除去を行うことから、かかる心配もない。
【0024】
ところで、上述の様に、電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が流入可能な隙間を形成すると好ましいが、充填樹脂の粘性と電子部品が配置された貫通孔内の隙間との関係によっては、充填樹脂を貫通孔内の全部に行き渡らせるのは必ずしも容易でなく、例えば局所的にボイドが発生することも考えられる。貫通孔内における隙間とは、電子部品本体とシート材との間の他にも、電子部品同士の間、或いは電子部品と貫通孔の内壁(内側面)との間などが考えられるが、そうした貫通孔内の隙間との関係を考慮しつつ充填樹脂の粘性を制御することは容易でない。
【0025】
そこで、請求項4に記載の製造方法においては、シート除去工程後に、貫通孔に前記第2主面側から充填樹脂を注入し、その注入した充填樹脂を硬化させる再充填工程を有する。この様な方法によれば、シート材で塞いだ開口部側からも、充填樹脂を貫通孔内に注入することから、隙間なく、確実に貫通孔に充填樹脂を充填することが容易となる。
【0026】
なお、請求項4に記載の方法を採る場合、貫通孔内への充填樹脂の注入は第1主面側および第2主面側から行うこととなる。これを行うには、配線基板本体の位置を定めておいて、充填樹脂を注入するための器具(例えばノズル)を移動させても良いが、器具の位置を定めておいて、配線基板本体を反転させるようにした方が作業効率が良い。そこで、固定工程と再充填工程との間には、配線基板本体を裏表反転させる基板反転工程を有するようにすると望ましい。基板反転工程は、シート除去工程の先であっても後であってもどちらでも良い。
【0027】
次に、請求項5記載の配線基板の製造方法は、充填樹脂の硬化後、充填樹脂の表面を平坦に整面する工程を有する。この工程は、具体的には例えば、固定工程において充填樹脂を硬化させた後にその硬化した充填樹脂に対して行う態様が考えられ、また再充填工程を有する場合には、再充填工程において充填樹脂を硬化させた後にその硬化した充填樹脂に対して行う態様も考えられるが、どちらか一方のみを行っても良いし、それら両方を行うようにしても良い。
【0028】
即ち、充填樹脂は、貫通孔内に注入後、硬化により成形されるので、表面が盛り上がったり、凸凹になりやすい。しかし、請求項5記載の製造方法によれば、充填樹脂の表面を平坦化することから、その後、第1主面上又は第2主面上でのビルドアップ層(絶縁層および導体層)の形成を支障なく行うことができる。また、充填樹脂の平坦化を、充填樹脂の硬化が不完全な状態で行うと、貫通孔内の電子部品の位置がずれる可能性があるが、請求項5記載の製造方法では、充填樹脂が硬化した後にシート材の除去を行うことから、そういった心配もない。
【0029】
充填樹脂の平坦化は、特に機械研磨(例えばバフ研磨や、ベルトサンダーによる研磨など)により行うと好ましく、そうすれば充填樹脂と主面とを簡単に同一平面にすることができる。
例えばベルトサンダーなどにより研磨紙を使用して充填樹脂の研磨を行う場合には、請求項6に記載の様に、#320以上の研磨紙を用いるとよい。即ち、#320以上の番手(JIS規格R6001「研磨材の粒度」に規定されている。)の研磨紙を用いて充填樹脂を研磨することとすれば、後述の様に、配線基板本体の表面(表面に予め導体層が形成されている場合には、導体層の表面)にキズが付きにくいのである。そのため、配線形成(例えばビルドアップ法による配線形成など)を支障なく行うことができる。
【0030】
そして特に、#320以上#600以下の研磨紙にて、充填樹脂を研磨することとすれば、配線基板本体の表面(第1主面)に予め導体層が形成されている場合であっても、導体層の剥離を抑制できるという効果を奏する。
次に、貫通孔内における電子部品の姿勢は様々考えられるが、例えば、第1及び第2主面の内、配線基板の配線が形成される面側に向くよう(即ち近くなるよう)にすると良く、そうすれば、配線と電子部品との電気的接続が容易となる。
【0031】
そして、配線基板が、第1主面及び第2主面側に配線を有するものである場合には、請求項7記載の様に、配置工程において、電子部品の電極端子が両主面に向くよう、電子部品を貫通孔内に配置するとよく、そうすれば、配線と電子部品との電気的接続が容易となる。
【0032】
次に請求項8記載の配線基板の製造方法は、充填樹脂の硬化後、電子部品の電極端子を該充填樹脂の外部に露出させる工程を有する。この工程は、具体的には例えば、固定工程において充填樹脂を硬化させた後にその充填樹脂に処理(例えば研磨や穴開けなど)を施して行う態様が考えられ、また再充填工程を有する場合には、再充填工程において充填樹脂を硬化させた後その充填樹脂に処理を施して行う態様も考えられるが、どちらか一方のみ行っても良いし、それら両方を行うようにしても良い。
【0033】
即ち、電子部品の大きさ、貫通孔内における姿勢等によっては、電子部品の電極端子が、充填樹脂の中に埋もれてしまう可能性があり、そのままでは、配線基板の配線と電子部品との接続を図ることができないが、請求項8の発明によれば、配線基板の配線と電子部品との電気的接続を図ることが可能となる。
【0034】
電子部品の端子を充填樹脂外部に露出させる方法としては、例えば、充填樹脂部に光学的加工(例えばレーザ照射)や機械的加工(ドリルなど)により孔(縦孔)を設ける方法、充填樹脂部の表面を研磨する方法が考えられる。また、充填樹脂が感光性材料からなる場合にはフォトリソグラフィ技術により穴開けし、端子を充填樹脂外部に露出させる方法も考えられる。
【0035】
この内、孔を形成する方法によれば、電極端子と配線とを上下方向に接続(即ち、ビルドアップ法により形成された導体層と、電極端子とを接続)することが容易となる。そのため、配線基板が小型化、高密度化した場合であっても、配線と電極端子とを容易に接続することができる。
【0036】
特に、レーザによれば、小径の孔を正確・容易に設けることができるので好ましい。また、一つの貫通孔内部に複数の電子部品を設けたり、電子部品が複数の電極端子を有している場合には、電極の高さにばらつきが生じる可能性があるが、レーザによる孔開け加工によれば、問題とならない。レーザとしては、CO2レーザ、YAGレーザ、エキシマレーザなどを使用することが考えられる。
【0037】
そして、充填樹脂部の表面を研磨することにより電子部品の端子を外部に露出させる方法を採る場合、機械研磨(例えばバフ研磨や、ベルトサンダーによる研磨など)により行うと好ましく、充填樹脂部の平坦化も同時に行うことができるので効率的である。
【0038】
なお、請求項2の製造方法に請求項3の発明を適用した場合、シート材を剥がすことによって、そのまま電子部品の電極端子(シート材に密着していた部分)が外部に露出されることとなる。即ち、その場合には、シート材を剥がす工程が、”電子部品の電極端子を充填樹脂の外部に露出させる工程”として機能する。
【0039】
ところで電子部品と配線との接続は、例えば半田付けにて図ることが考えられるが、その場合、次のような問題が生じる。即ち、配線基板の表面にICチップ等を半田付け等にて実装する際、配線基板に内蔵した電子部品と配線との接続部分にまで熱が達して、その接続部分の半田等が溶けてしまい、接続不良が発生したり、また半田くわれが発生したりする可能性がある。これを防ぐには、内蔵の電子部品と配線との接続を図るための半田等として溶解温度の高いものを選択しておけばよいが、基板や電子部品の耐熱温度も考慮する必要がある。そのため、各部(半田等、電子部品、基板)材料の選択肢が狭まり、設計が容易でなくなるし、延いては製造コストにも影響が出る。
【0040】
そこで配線の内、電子部品の電極と導通する接続部を請求項9記載の様に形成すると良い。
即ち、半田を除く金属のメッキを電子部品の電極端子に施すことにより、配線の内、電極端子と導通する接続部(即ち、配線と電子部品の電極との接続部)を形成する。従って、熱の影響で半田が溶け、配線と電子部品との間における接続不良が発生したり、配線の半田食われが発生したりすることを防止できる。めっきに使用する金属としては、Cu,Au,Niなどが考えられる。この他、半田よりも高融点の金属又は合金によるメッキであればよい。
【0041】
なお、以上の請求項1〜9記載の製造方法によって得られる配線基板において所望の配線パターンを形成するためには、電子部品を収容するための上記貫通孔(電子部品配設用の貫通孔)に充填された充填樹脂の表面及びその周辺などに導体層(メッキ層)を形成して配線パターンを構成する必要がある。そして配線基板本体には、電子部品配設用の貫通孔の他にも、スルーホール形成用のスルーホール貫通孔を設けてその内側面にメッキを施してスルーホール導体を形成し、配線基板本体の第1主面および第2主面の表面に形成された配線同士を導通させる。そしてそのスルーホール貫通孔内部に樹脂を充填することにより、配線基板本体にスルーホールを構成することが必要な場合が多い。
【0042】
その場合、スルーホール貫通孔内への樹脂の充填は、電子部品配設用の貫通孔に充填された充填樹脂の表面およびその周辺への導体層の形成よりも先に行うと好ましい。また、その場合、もちろん前記電子部品が配置された貫通孔に充填樹脂を注入し硬化させる固定工程よりも先に、スルーホール貫通孔内への樹脂の充填を行うことが好ましい。
【0043】
即ち、電子部品配設用の貫通孔に充填された充填樹脂の表面及びその周辺に導体層を形成する際にはその貫通孔の開口部の縁部付近において導体層に窪みが生じやすい。導体層の形成後にスルーホール形成用の貫通孔内への樹脂の充填を行うとすると、その窪みにも樹脂が入り込んでしまう可能性があり、その場合、配線パターン形成に支障を来す結果となる。そのため、スルーホール形成用の貫通孔内への樹脂の充填を、電子部品配設用の貫通孔に充填された充填樹脂の表面およびその周辺への導体層の形成よりも先に行うと好ましいのである。
【0044】
なお、電子部品の電極の表面は、粗度Rzが0.3〜20μmになるように粗化処理されているとよい。電子部品の電極の表面の粗度Rzは、0.5〜1.0μmがより好ましく、0.5〜5μmが更に好ましい。充填樹脂が電極表面の凹凸に食い込んで、密着性を向上させるアンカー効果を奏するからである。粗度Rzの制御については、特に制約はなく、マイクロエッチング法や黒化処理等の公知の方法で行えばよい。
【0045】
一方、充填樹脂には、充填樹脂よりも熱膨張係数が小さいフィラー(例えばSiO2等)を混合(樹脂を含む複合材料となる。)しておくと好ましい。こうすることにより、充填樹脂とフィラーとの複合体としての熱膨張係数を精度良くコントロールすることが可能となる。その結果、例えば、Cu等にて形成される配線(導体層)やSi等にて形成されるICチップと配線基板との間で、熱膨張係数の整合をとり易くなり、配線基板上に構成される配線パターンの剥がれ等を防止でき、熱に対する信頼性を向上させることができる。
【0046】
また特に、充填樹脂には、酸化剤に溶解し難い成分として無機フィラーを含有させるとよい。充填樹脂の表面は、配線パターンや電子部品との密着性を高めるために、酸化剤により粗化処理をすることがある。そこで、酸化剤に溶解し難い成分として無機フィラーを含有させると、熱膨張係数の調整をすることができるほか、充填樹脂の硬化後において無機フィラーが骨材として機能することによって、粗化処理後における充填樹脂の形状が必要以上に崩れることを防止できる。
【0047】
酸化剤に実質的に溶解しない無機フィラーとしては、特に制限はないが、結晶性シリカ、溶融シリカ、アルミナ、窒化ケイ素等がよく、充填樹脂の熱膨張係数を効果的に下げることができる。これらの無機フィラーを充填材として高い充填率になるように添加し、充填樹脂の熱膨張係数を40ppm/℃以下(好ましくは30ppm/℃以下、より好ましくは25ppm/℃以下、更に好ましくは20ppm/℃以下。尚、下限値としては、10ppm/℃以上である。)にすることで、埋め込まれた電子部品と実装された半導体素子との熱膨張係数の差に起因する応力集中を少なくすることができる。
【0048】
無機フィラーの形状は、充填樹脂の流動性と充填率とを高くするために、略球状であるとよい。特にシリカ系の無機フィラーは、容易に球状のものが得られるため、好ましい。充填樹脂の低粘度、高充填率化をさらに向上達成するためには、粒子の形状の異なる無機フィラーを2種類以上添加するとよい。
【0049】
無機フィラーのフィラー径は、充填樹脂が電子部品の電極間の隙間にも容易に流れ込む必要があるため、粗径50μm以下のフィラーを使用するとよい。この粒径の好ましい範囲は、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、更には10μm以下である。50μmを越えると、電子部品の電極間の隙間にフィラーが詰まりやすくなり、充填樹脂の充填不良により局所的に熱膨張係数の極端に異なる部分が発生する。また、表面を平坦化するために研磨する際に、フィラーが脱粒して大きな凹部が発生し、その後のメッキによる微細配線の形成を妨げる。フィラー径の下限値としては、0.1μm以上がよい。これよりも細かいと、充填樹脂の流動性が確保しにくくなる。好ましくは0.3μm以上、更に好ましくは0.5μm以上がよい。充填樹脂の低粘度、高充填化を達成するためには、粒度分布を広くするとよい。
【0050】
無機フィラーの表面は、必要に応じてカップリング剤にて表面処理するとよい。無機フィラーの樹脂成分との濡れ性が良好になり、充填樹脂の流動性を良好にできるからである。カップリング剤の種類としては、シラン系、チタン系、アルミニウム系等が用いられる。
【0051】
酸化剤に実質的に溶解しない成分としては、他に硬化促進剤、シリコンオイル、反応性シリコンゲル、反応性希釈剤、消泡剤等、改質剤等を用いることができる。
充填樹脂に熱硬化性樹脂を含む場合は、硬化剤の添加が必要である。硬化剤の種類に特に制限はないが、イミダゾール系、アミン系、酸無水物系、ノボラック樹脂系等を用いると良い。特に熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いた場合は、イミダゾール系、アミン系や酸無水物系等の液状硬化剤を用いると、充填樹脂の低粘度化が容易なため、無機フィラー等の充填材を添加する際に有効でよい。
【0052】
さて充填樹脂は、少なくとも配線との接触界面において粗化されているとよい。粗化面の細かい凹凸が、無電解メッキにより形成される配線との密着性を高めるアンカー効果を奏するからである。粗化面は、表面粗度Rzが0.1〜15μmになるように調整するのがよい。好ましくは0.5〜10μm、より好ましくは1〜8μm、更に好ましくは3〜7μm、特には5〜7μmである.配線は、この粗化面の細かい凹凸に実質的に食い込んでいるのがよい。配線が凹凸に実質的に食い込んでいないような徹細な隙間や密着不良部があると、信頼性試験において配線フクレが発生しやすくなるからである。
【0053】
無機フィラーを充填樹脂に含有させることは、充填樹脂に対する粗化後の表面形状(凹凸)を調整する上でも意義がある。即ち、充填樹脂は、少なくとも一種類の無機フィラーを含むものであり、且つ、その無機フィラーの含有量が35〜65体積%の範囲(好ましくは40〜60体積%、より好ましくは40〜50体積%)であるとよい。充填樹脂と配線層との界面が形成する凹凸の十点平均粗さRzが所定の範囲となる様に調製するとともに、無機フィラーの含有量を所定の範囲に規定することで、配線層の密着性を得るために必要なアンカー効果がより効果的に得られるとともに、粗化処理後の充填樹脂の形状保持を図って、配線層の下部に過大な大きさの空孔等の潜在的欠陥の発生を抑制できる利点がある。
【0054】
そして特に、熱硬化性樹脂とその硬化剤と少なくとも一種類の無機フィラーとを含む充填樹脂であって、その熱硬化性樹脂がビスフェノールエポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂及びフェノールノボラック樹脂から選ばれる少なくとも一種であり、その無機フィラーの含有量が35〜65体積%であり、その硬化剤が酸無水物系の硬化剤である充填樹脂を用いるとよい。配線層の充填樹脂に対する密着力を向上できるとともに、耐熱衝撃試験、耐水性試験などの信頼性試験において高い信頼性が得られるからである。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図面と共に説明する。
(第1実施例)
図1(a)は、第1実施例の方法により製造される配線基板1の内部構成を説明する図である。なお、本実施例の配線基板1は、図1(b)に示す様に、分割により複数の回路基板2(縦横約40mm×40mm)となる多数個取りの配線基板(縦横約330mm×330mm)である。
【0056】
図1に示すように、この配線基板1においては、厚さ0.8mm程の、ガラス−エポキシ樹脂複合材料製の絶縁性基板である配線基板本体3の表裏の両面(第1主面3a及び第2主面3b)には、厚さ約25μm程度の第1導体層5a,5bが形成されている。
【0057】
配線基板本体3には、両主面3a,3bの一方から他方に貫通するスルーホール貫通孔9の内壁にメッキが施された直径約250μm程度のスルーホール11が形成されている。このスルーホール11により、第1主面3a上の第1導体層5aと第2主面3b上の第1導体層5bとは相互に接続されている。なお、スルーホール11の内部には樹脂が充填されている。
【0058】
また、配線基板本体3には電子部品を配置するための貫通孔21(縦横約12mm×12mm)が形成されており、その内部には電子部品として複数のコンデンサ素子13(約3.2mm×1.6mm×0.7mm)が設けられている。コンデンサ素子13は、BaTiO3を主成分とする高誘電体セラミックから成る本体15と、Pdを主成分とする電極端子14から構成される。
【0059】
貫通孔21の内部において、コンデンサ素子13は、硬化した充填樹脂4により固定されている。コンデンサ素子13は、配線基板1に設けられることとなるICチップ16にて発生されるスイッチングノイズの抑制や、またICチップ16に供給すべき動作電源電圧の安定化などを図るためのものである。
【0060】
そして第1導体層5a,5bの上には、第1層間絶縁層103a,103b(厚さ約30μm程度)が積層され、更に、第1層間絶縁層103a,103bの上には、第2導体層105a,105b(厚さ約15μm程度。幅約25μm程度)が形成されている。即ち、この第1導体層5a(5b)と第2導体層105a(105b)とは、第1層間絶縁層103a(103b)を間に挟んで積層されている。また第1導体層5a(5b)と第2導体層105a(105b)とは、第1層間絶縁層103a(103b)に形成された開口径約50μm程度のフィルドビア104a(104b)、115a(115b)により接続されている。
【0061】
そして第2導体層105a,105bの上には更に第2層間絶縁層107a,107bが積層されている。この内、第1主面3a側の第2層間絶縁層107aの上には、破線で示すICチップ16と配線基板1の配線とを接続するためフリップチップパッド111が多数形成され、各フリップチップパッド111上には、高温はんだから成る略半球状のフリップチップバンプ112が形成されている。なお第1主面3a側の第2層間絶縁層107a上において、フリップチップパッド111の周囲には、フリップチップバンプ112の形成時に、フリップチップパッド111の周囲に半田が流れ出すのを防ぐためのソルダレジスト層109a(厚さ約20μm程度)が形成されている。
【0062】
一方、第2主面側の第2層間絶縁層107bの上には、マザーボードなどの他の配線基板の配線と、当該配線基板1の配線と接続するためのLGAパッド113が多数形成されている。そして、第2主面3b側の第2層間絶縁層107b上において、LGAパッド113の周囲にもソルダレジスト層109bが形成されている。
【0063】
なお、第1主面側3aにおいて第2導体層105aとフリップチップパッド111とは、第2層間絶縁層107aに形成されたフィルドビア117aにより互いに接続されている。そして、第2主面側3bにおいて、第2導体層105bとLGAパッド113とは、第2層間絶縁層107bに形成されたフィルドビア117bを介して互いに接続されている。この様に層間接続にフィルドビアを用いることで、コンデンサ素子の電極端子14とフリップチップパッド111を一直線で結ぶことができる(即ち、スタックトビアを形成できる)。そのため、ICチップ16とコンデンサ素子13とを短い距離で結ぶことが可能となり、電気的特性の向上を図ることが可能となる。
【0064】
配線基板1は後述の各工程を経た後、ダイシング加工等により分割され、複数の回路基板2となる。
以下に、この配線基板1の製造方法について、図2を参照しながら説明する。図2は、1つの貫通孔21の近傍を拡大して示している。
【0065】
図2(a)に示す様に、配線基板本体3としては、予め銅張積層板の一部として構成されたものを使用すると好ましい。銅張積層板は、樹脂製の絶縁性基板の両面に銅箔を載せ、加熱および加圧により、絶縁性基板に銅からなる導体層20a,20bを積層したものである。なお、配線基板本体3として、こうした導体層20a,20bが積層されていない絶縁性基板を使用しても良い。
【0066】
そして、この配線基板本体3に、スルーホール11を構成するためのスルーホール貫通孔9を多数個形成(例えばドリルにより)すると共に、コンデンサ素子13を配置するための貫通孔21を形成(例えばパンチングにより)する。スルーホール貫通孔9や、貫通孔21は、レーザ(CO2、YAG、エキシマ等)で穿孔することとすれば、径を小さくすることも可能である。なお、図1(b)に示す様に、配線基板1には、多数の貫通孔21が形成される。
【0067】
次に図2(b)に示す様に、電子部品配設用の貫通孔21の開口部の一方(第2主面3b側の開口部21a)を、片面にシリコン系の粘着剤24を有するポリイミドからなるシート材23で覆う。その際、粘着剤24を有する面23aが配線基板本体3側に向けられ、シート材23は配線基板本体3に張り付けられる。
【0068】
このとき、粘着剤24は、貫通孔21の内側に露出する。また、配線基板1には多数の貫通孔21が形成されているが、これらの開口部21aを1枚のシート材23で覆う(閉塞工程)。
シート材23で貫通孔21を塞いだ後、図2(c)に示す様に、コンデンサ素子13を、粘着剤24を介してシート材23に粘着するよう、貫通孔21の内部に配置する。この際、コンデンサ素子13は、その電極端子14の部分にてシート材23に粘着すると共に、その本体15とシート材23との間には充填樹脂4が流入可能な隙間25が形成されるよう配置される(配置工程)。また、電極端子14は互いに反対方向に向いている端部14a,14bを備えており、各端部14a,14bが夫々第1主面3a側、第2主面3b側に向けられる。ここでは、第1主面3a方向に向けられる端部を上側端部14aと称し、第2主面3b側に向けられる端部を下側端部14bと称することとする。
【0069】
なお、シート材23として8.83N/25mmの粘着力を有するものを使用したところ、7.1%のピース(1ピースあたりコンデンサ素子13が8個)において、シート材からの剥がれが確認された。このことから、シート材の上に電子部品を保持するには、粘着力が8.0N/25mm以上であるシート材を使用すると好ましいと思われる。
【0070】
またシート材23として、粘着剤24の厚さが、コンデンサ素子13の電極端子の高さよりも小さいものを用いた。
以上の様にして貫通孔21の内部にコンデンサ素子13を配置した状態とした上で、図2(d)の様に、貫通孔21の内部に充填樹脂4を注入し、充填樹脂4を硬化させる(固定工程)。これにより、配線基板本体3の内部に電子部品としてのコンデンサ素子13が埋設されることとなる。また、コンデンサ素子13の本体15とシート材23との間にも、充填樹脂4が充填される。充填樹脂4を貫通孔21に注入した後、硬化させる前には、充填樹脂4から真空脱泡により気泡を抜く。
【0071】
充填樹脂4を硬化させるには、充填樹脂4の種類に応じて様々な方法が考えられる。本実施例では充填樹脂4として熱硬化性のエポキシ系樹脂を使用しており、加熱および乾燥により硬化(所謂キュア)させる。具体的には、貫通孔21に充填した充填樹脂4を、1時間〜3時間程、100℃〜120℃の温度に保つことによってキュアを行う。
【0072】
なお、充填樹脂4には、充填樹脂4よりも熱膨張係数が小さいフィラー(例えばSiO2等)を混合(樹脂を含む複合材料となる。)しておくと好ましい。こうすることにより、充填樹脂4とフィラーとの複合体としての熱膨張係数を精度良くコントロールすることが可能となる。その結果、例えば、Cu等にて形成される配線(導体層)やSi等にて形成されるICチップ16と配線基板1との間で、熱膨張係数の整合をとり易くなり、配線基板1上に構成される配線の、熱に対する信頼性を向上させることができることになる。
【0073】
さて充填樹脂4を硬化させた後、次に、シート材23を、コンデンサ素子13の電極端子14、充填樹脂4および配線基板本体3(詳しくは、導体層20a)から除去し、その後、充填樹脂4および配線基板本体3の各主面3a,3bを、ベルトサンダーにより研磨する(図2(e))。
【0074】
第1主面3a側における充填樹脂4の研磨によって、電極端子14の上側端部14aが、第1主面3a側から充填樹脂4の外部に露出される。第2主面3b側からは、シート材23の除去によって、電極端子14の下側端部14bが、充填樹脂4の外部に露出される。また、コンデンサ素子13の本体15は、充填樹脂4の中に埋没した状態となっている。
【0075】
また、各主面3a,3bの研磨の際には、コンデンサ素子13の周囲に形成した充填樹脂4が平坦化されると共に、導体層20a,20bの表面と充填樹脂4の表面との高さが揃えられる。即ち、第1主面3a側において、導体層20aと充填樹脂4とが同一平面をなすと共に、第2主面3b側においても導体層20bと充填樹脂4とが同一平面をなすこととなる。その結果、両主面3a,3b上には、周知のビルドアップ法により、平坦な導体層および層間絶縁層を形成することが可能となる。
【0076】
なお、配線基板本体3として、導体層20a,20bが積層されていない絶縁性基板を使用した場合には、研磨の結果、第1主面3aおよび第2主面3bの表面と充填樹脂4の表面との高さが揃えられる。即ち、第1主面3aと充填樹脂4とが同一平面をなすと共に、第2主面3bと充填樹脂4とが同一平面をなすこととなる。
【0077】
なお、充填樹脂4の研磨に使用する研磨紙は、目の細かさが#400のものを使用したが、好ましくは#320又は#320よりも目の細かい研磨紙を使用すればよく、特に#320以上#600以下の研磨紙を用いると更に好ましい。理由は次の如くである。
【0078】
即ち表1に示す様に、#120、#240の研磨紙にて充填樹脂4の研削を行ったところ、導体層20a、20bが剥げたり、導体層20a、20bの表面にキズが見られ、また、#800の研磨紙を用いたところ、導体層20a、20bにはキズが見られなかったが、一部に剥げが生じたためである。これは、研磨紙の目が細かくなると、樹脂が削れ難くなるにもかかわらず、その分、金属部分(本実施例では、Cu)が相対的に削れ易くなり、導体層に剥離が生じてしまったものと考えられる。
【0079】
【表1】
Figure 0004885366
【0080】
尚、表1において、○は良好、×は不良を示す。
また本実施例では、シート材23の粘着剤24としてシリコン系のものを使用したが、これは、次のような実験に基づいている。表2は、シート材(基材)と粘着剤との種々の組み合わせについて、硬化した充填樹脂4からの剥がし易さ、およびシート材の耐熱性(200℃の環境における変形、変質の有無)について調べた結果を示している。この実験において、充填樹脂4としてはエポキシ樹脂を使用し、これにシリカフィラーを混入したものを用いた。
【0081】
【表2】
Figure 0004885366
【0082】
尚、表2において、○は良好、×は不良、−は未確認であることを示す。
表2に示す様に、基材がポリエステルまたはポリイミドであると、シート材23は耐熱性に優れたものとなり変形や変質がなく、また、粘着剤がシリコン系である場合には、充填樹脂の硬化後に剥がし易いことがわかる。
【0083】
本実施例では、シート材23の基材としてポリイミドを用い、かつシリコン系の粘着剤24を用いているので、充填樹脂4を熱硬化させる際にシート材23に変形がなく、そのためシート材23上に配置した電子部品(コンデンサ素子13)の位置ずれが少なく、高い位置精度で電子部品を配線基板本体3内に設けることができる。また硬化した充填樹脂4からシート材23を剥がしやすいため、シート材23の一部が残渣となって後のビルドアップ工程に支障をきたすことを防ぐことができる。
【0084】
さて、本実施例では、各主面3a,3bを研磨した後に、図2(f)に示す様に、スルーホール11の形成、及び、各主面3a,3b上への第1導体層5a,5bの形成を行う。
第1導体層5a,5bの形成は、次の様にして行われる。即ち、貫通孔21内にコンデンサ素子13を内蔵した配線基板本体3全体に、Cuにて無電解メッキを施した後、更にCuにて電解メッキを施すことにより、配線基板本体3全体にパネルめっきを行う。そして、エッチングによって導体層の不要部分を除去することにより、第1導体層5a,5bを形成する。なお、上記のパネルめっきの際には、スルーホール形成用のスルーホール貫通孔9の内周面にもメッキ層を形成し、その後スルーホール貫通孔9内部に穴埋樹脂12を充填し硬化させることにより、スルーホール11を形成する(図2(f))。穴埋樹脂12には、SiO2やCu粉等の無機フィラーや金属フィラーを混合(樹脂を含む複合材料となる。)しておくと良い。
【0085】
なお、配線基板本体3にスルーホール形成用のスルーホール貫通孔9を形成してその内周面にメッキ層を形成し、更にそのスルーホール貫通孔9内に樹脂12を充填した後、貫通孔21を形成して、上記と同様にコンデンサ素子13を内蔵しても良いが、この実施形態については、第4実施例として後述する。
【0086】
第1導体層5a,5bの形成後、以下の様なビルドアップ工程を行う。まず第1主面3a側及び第2主面3b側において、充填樹脂4、第1導体層5a,5b並びに上側端部14a及び下側端部14bの上に、エポキシ樹脂を主成分とするフィルム化された感光性樹脂を貼付する。そして、この感光性樹脂を露光・現像することにより、上側端部14a及び下側端部14bを露出すべき位置にビアホールを形成し、感光性樹脂を硬化させて、第1層間絶縁層103a,103bを形成する。なお、ビアホールは、第1層間絶縁層103a,103bを感光性のない樹脂で形成した後、レーザなどを用いて穿設しても良い。
【0087】
さらに、Cuにて無電解メッキおよび電解メッキを施し、第1層間絶縁層103a、103bに形成したビアホールに導電体を充填すると共に、パネルメッキを行ってメッキ層を形成する。このメッキ層の上にドライフィルムを貼り付け、露光現像してエッチングレジストを形成し、メッキ層の内の不要部分をエッチングにより除去する。これにより、第2導体層105a、105bから成る配線が形成される。なお、導体層の形成には、周知のサブトラクティブ法の他、フルアディティブ法やセミアディティブ法を用いてもよい。
【0088】
以降は、同様にして第2層間絶縁層107a,107b、フィルドビア117a,117b、フリップチップパッド111(LGAパッド113)を順に形成し、その後ソルダレジスト層109a,109bを形成する。そして、ソルダレジスト層109aから露出したフリップチップパッド111の上には、Ni−Auメッキ層を形成し、更にハンダペーストを塗布しリフローすることで、フリップチップバンプ112を形成する。
【0089】
以上の様にして、図1に示す構造の配線基板1が完成する。なお、LGAパッド113の表面には、酸化防止のためにNi−Auメッキ層を形成すると良い。
以上説明した第1実施例の製造方法によれば、以下の効果(1)〜(11)を奏する。
【0090】
(1)貫通孔21の内部にコンデンサ素子13を配置する前には、まず、粘着剤24付きのシート材23にて、その貫通孔21の一方の開口部21aを塞ぐ。その際、シート材23は、粘着剤24の付けられた面23aが貫通孔21の内側に向くように、貫通孔21を塞ぐ。そして、コンデンサ素子13を貫通孔21の内部に配置するに当たっては、コンデンサ素子をシート材23に粘着させ、貫通孔21内部で当該コンデンサ素子13の位置がずれないようにしておき、その状態で充填樹脂4を貫通孔21内部に充填し、硬化させる。このため、高い位置精度で貫通孔21の内部、即ち配線基板本体3の内部にコンデンサ素子13を配置できる。そして、コンデンサ素子13の位置精度が高いため、コンデンサ素子13と配線との電気的接続も確実に図ることができ、信頼性の高い配線基板1を得ることができる。なお、貫通孔21内部に複数のコンデンサ素子13を配置する場合には、この効果は特に顕著なものとなる。
【0091】
(2)1枚のシート材23で複数の貫通孔21を同時に塞ぐこととしているため、製造工程を簡素化することができる。
(3)コンデンサ素子13の本体15とシート材23との間には、充填樹脂4が流入可能な空間25が形成されるように、コンデンサ素子13をシート材23上に配置することから、コンデンサ素子13の本体を充填樹脂4で覆うことができる。
【0092】
(4)シート材23を除去することから、その後、第2主面3a側における第1配線層5bや第1層間絶縁層103bの形成など(即ちビルドアップ工程)を支障なく行うことができる。また、シート材23の除去を、充填樹脂4が硬化した後に行うことから、コンデンサ素子13の位置がずれるという心配もない。
【0093】
(5)コンデンサ素子13を、その電極端子14がシート材23に粘着するよう、貫通孔21の内部に配置することから、シート材23を除去すると、そのまま電極端子14が、第2主面3b側から充填樹脂4の外部に露出される。このため、コンデンサ素子13の電極端子14を容易に外部に露出させることができる。そして、第2主面3b側の配線と電極端子14とを接続することが可能となる。
【0094】
(6)第1主面3aおよび第2主面3bを研磨により平坦化することから、その後両主面3a,3b上でのビルドアップ工程を支障なく行うことができる。しかも、化学研磨ではなく、ベルトサンダーを使用した機械研磨により充填樹脂4の研磨を行うことから、両主面3a,3b上の導体層20a,20bと同一面にすることができ、平坦なビルドアップ層(第1導体層5a,5bや第1層間絶縁層103a,103bなど)を形成できる。
【0095】
(7)電極端子14の上側端部14aを第1主面3a側の外部に露出させることから、第1主面3a上に設けた配線とコンデンサ素子13の電極端子14との接続も図ることができる。
(8)充填樹脂4の第1主面3a側を機械研磨により平坦化する際、コンデンサ素子13の電極端子14を第1主面3a側の外部に露出させることも行うので効率的である。
【0096】
(9)Cuめっきを施すことにより、コンデンサ素子13の電極端子14に直接接触するフィルドビア115a、115bを形成することから、熱によって配線とコンデンサ素子13との間の接続不良が発生したり、配線の半田食われが発生したりすることを防止することができる。
【0097】
(10)#400の研磨紙を用いて充填樹脂4を研磨するので、配線基板本体3の表面や導体層20a、20bにキズが付きにくい。そのため、例えばビルドアップ法などの、配線形成を支障なく行うことができる。
(11)#400の研磨紙を用いて充填樹脂4を研磨するので、導体層20a、20bの剥離を生じさせる可能性が少ない。
【0098】
(第2実施例)
次に第2実施例について説明する。上記第1実施例においては、図2(e)と共に説明したように、充填樹脂4の表面を研磨することにより、第1主面3a側に上側端部14aを露出させるものとして説明した。しかし、コンデンサ素子13の大きさや、貫通孔21内における姿勢によっては、充填樹脂4部の表面を研磨しても、図3(e1)の様に、第1主面3a側に上側端部14aが露出しない場合もある。
【0099】
そこで、図3(e2)の様に、レーザ光Lを照射して充填樹脂4部に穴214を形成することにより、コンデンサ素子13の電極端子14を第1主面3a側に露出させる。そして図3(e3)に示すように、上記形成した穴214内にCuメッキ(電解メッキが、速度が速いので好ましい)により導電体を形成し、フィルドビア215を形成する。
【0100】
なお、上記手順の前後の手順については、第1実施例の説明にて述べた手順と同様であるので、その説明を省略する。
こうした第2実施例の製造方法によれば、図4に示す様な構成の配線基板1が得られる。即ち、第1実施例により得られる配線基板1(図1参照)とは異なり、第1主面3a側において、第1配線層5aと電極端子14の上側端部14aとは、フィルドビア215を介して接続された構成となる。
【0101】
以上で説明した第2実施例の製造方法によれば、第1実施例の効果(1)〜(7)、(9)〜(11)を奏すると共に、以下の効果(12)、(13)を奏する。
(12)穴214を形成することにより、コンデンサ素子13の電極端子14を充填樹脂4部の外部に露出させることから、電極端子14と配線とを上下方向に接続することが容易となる。そのため、配線基板1が小型化したり、その配線密度が高密度化した場合であっても、配線と電極端子14とを容易に接続することができる。
【0102】
(13)レーザ加工により穴214を形成することから、小径の孔を正確・容易に設けることができるので、配線基板1の小型化や、その配線密度の高密度化の推進を図ることができる。また、一つの貫通孔21内部に複数のコンデンサ素子13があるし、また各コンデンサ素子13は複数の電極端子14を有しているおり、電極端子14の高さにばらつきが生じる可能性があるが、レーザによれば問題なく孔開け加工を行うことができる。
【0103】
(第3実施例)
次に第3実施例について説明する。
上記の第1実施例の説明においては、図2(d)に示す様に、第1主面3a側(即ち、シート材23で貫通孔21を塞がない開口部の側)だけから、貫通孔21内に充填樹脂4を注入するものとして説明した。
【0104】
しかし、充填樹脂4の粘性と貫通孔21内の隙間との関係によっては、図5(d1)に示す様に、貫通孔21内において、充填樹脂4が第2主面3b側にまで十分行き渡らない可能性がある。貫通孔21内における隙間とは、コンデンサ素子13同士の間、或いはコンデンサ素子13と貫通孔21の内壁との間、コンデンサ素子13の本体15とシート材23との間などである。
【0105】
そこで、第3実施例においては、更に、第2主面3b側(即ち、シート材23で貫通孔21を塞いだ開口部21aの側)からも充填樹脂4を注入する。
即ち、図5(d1)に示す様に、第1主面3a側から充填樹脂4を貫通孔21内に注入する。そして、この注入した充填樹脂4から気泡を抜いた後、その充填樹脂4をキュアする。これにより、複数のコンデンサ素子13が貫通孔21内において固定される(固定工程)。
【0106】
次に、図5(d2)に示す様に配線基板本体3の表裏(即ち、第1主面3aおよび第2主面3b)を反転させ(反転工程)、図5(d3)の様に、シート材23を取り除く。なお、シート材23の剥離の後に配線基板本体3の反転を行っても良い。
【0107】
そして、図5(d4)に示す様に、第2主面3b側から貫通孔21内に充填樹脂4を注入し、その充填樹脂4からの脱泡後、充填樹脂4をキュアする(再充填工程)。
こうして、第1主面3aおよび第2主面3b側から充填樹脂4を注入し、硬化させることにより、貫通孔21内に確実に充填樹脂4を充填した後、充填樹脂4および配線基板本体3の各主面3a,3bを、ベルトサンダーにより研磨する(図2(e)参照)。
【0108】
第1主面3a側における充填樹脂4部の研磨によって、電極端子14の上側端部14aが、第1主面3a側から充填樹脂4の外部に露出される。また、第2主面3b側における充填樹脂4の研磨によって、電極端子14の下側端部14bが、第2主面3b側から充填樹脂4の外部に露出される。なお、コンデンサ素子13の本体15は、充填樹脂4の中に埋没した状態となっている。
【0109】
なお、上記手順の前後の手順については、第1実施例の説明にて述べた手順と同様であるので、その説明を省略する。
以上で説明した第3実施例の製造方法によれば、第1実施例の効果(1)〜(4)、(6)〜(11)を奏すると共に、以下の効果(14)〜(16)を奏する。
【0110】
(14)シート材23で塞いだ開口部21a側からも、充填樹脂4を貫通孔21内に注入することから、隙間なく、確実に貫通孔21に充填樹脂4を充填することができる。
(15)電極端子14の下側端部14bを第2主面3b側の外部に露出させることから、第2主面3b側に設ける配線とコンデンサ素子13の電極端子14との接続も図ることができる。
【0111】
(16)充填樹脂4の第2主面3b側を機械研磨により平坦化する際には、その研磨により、コンデンサ素子13の電極端子14を第2主面3b側の外部に露出させることも行うので効率的である。
(第4実施例)
次に第4実施例について説明する。
【0112】
上記の第1〜第3実施例では、貫通孔21内に複数のコンデンサ素子13を充填樹脂4で固定し、その後、スルーホール11を構成するものとして説明した。即ち、まず図6(a)に示す如くコンデンサ素子13を貫通孔21内に充填樹脂4で固定した状態のものに、図6(b)に示す如くパネルめっき(即ち、全面に無電解および電解Cuメッキ)を施すことによりメッキ層120を形成する。パネルめっきによって、スルーホール貫通孔9の内周面、配線基板本体3の両主面3a,3b(上記実施例では、具体的には導体層20a,20b)、充填樹脂4の露出した表面にメッキ層120を形成するのであるが、その様にして内周面がメッキ層120で覆われたスルーホール貫通孔9は、図6(c)に示す様に樹脂112により穴埋めされ、こうしてスルーホール11が構成される。
【0113】
しかし、こうした手順を採る場合、次の様な問題が生じる。即ち、コンデンサ素子13を固定するために貫通孔21内に充填された充填樹脂4と、配線基板本体3や導体層20a,20bとが完全には密着せず、それらの間にわずかな隙間118が生じた場合には、その上に形成されるメッキ層120には溝部122が生じる可能性がある。溝部122は充填樹脂4部分と配線基板本体13との境目(即ち、貫通孔21の縁部)に沿って発生する可能性があるが、スルーホール形成用のスルーホール貫通孔9に穴埋用の樹脂112を充填する際には、この溝部122にもその一部の樹脂124が入り込む畏れがある。その結果、エッチングによる配線パターンの形成の際、溝部122に入り込んだ樹脂124がエッチングを阻害して、所望の配線パターンが得られなくなる可能性がある。
【0114】
そこで、以下に図7,8と共に説明する第4実施例の製造方法の様に、スルーホールの構成を先に行うことにしても良い。なお、第4実施例の製造方法では、図7(a)に示すように、配線基板本体403として、第1実施例の様な導体層20a,20bが積層されていない絶縁性基板を使用するものとして説明する。
【0115】
第4実施例では、まず図7(b)に示すように、配線基板本体403に、スルーホール11を構成するためのスルーホール貫通孔409をドリルによる穴開けにより多数個形成する。なお、レーザを用いても良い。
次に図7(c)に示す様に、配線基板本体403に対してパネルめっきを施すことによって、配線基板本体403の第1主面403a、第2主面403bおよびスルーホール貫通孔409の内周面にCuからなるメッキ層402を形成し、そして、図7(d)に示すように、スルーホール貫通孔409の内部に穴埋め用の樹脂412を充填し、その樹脂412を硬化させる。なお、スルーホール411を構成するスルーホール貫通孔409に充填された樹脂412は、メッキ層402と略同一面を形成するよう、第1実施例と同様にして研磨するとよい。
【0116】
その後、図7(e)に示す様に、コンデンサ素子13を内蔵するための貫通孔421を、パンチングにより設ける。貫通孔421は、レーザ(CO2、YAG、エキシマ等)で穿設しても良い。また貫通孔421は、図1(b)に示した貫通孔21の様に、多数設けられる。
【0117】
次に、図2(b)、(c)と共に上述した手順と同様にして、貫通孔421の開口部の一方(本実施例では第2主面側403b側)をシート材23で覆い、このシート材23に電極端子14が粘着剤を介して粘着するよう、貫通孔421の内部にコンデンサ素子13を配置する。そして、貫通孔421の開口部のうち、シート材23で閉塞されていない開口部(本実施例では、第1主面403a側)から貫通孔421の内部に充填樹脂404を注入する。そして、この充填樹脂404から気泡を抜いた後、充填樹脂404を硬化させる(図8(a))。
【0118】
更に、図5(d2)〜(d4)と共に説明した手順と同様に、第2主面403b側からも充填樹脂404を充填し、脱泡した後、硬化させる(図8(b))。ここで、もちろん第1主面403a側からの樹脂注入のみで貫通孔421が完全に樹脂で満たされる場合は、第2主面403b側からの2回目の樹脂充填は省略しても良い。
【0119】
充填樹脂404を硬化させた後、充填樹脂404の表面を第1実施例と同様にして研磨することにより、第1主面403aおよび第2主面403b上のメッキ層402と略同一面となるように、平坦化する(図8(c))。これにより、コンデンサ素子13の電極端子14の上側端部14aおよび下側端部14bが充填樹脂404の外部に露出される。なお、上記のスルーホール411を構成するスルーホール貫通孔409に充填済みの樹脂412に対する研磨は、その樹脂412の硬化後であればいつでも行いうるが、充填樹脂404の研磨と同時に行うと作業効率がよい。
【0120】
その後、パネルめっきにより、Cuからなるメッキ層414を上記のメッキ層402、充填樹脂404、電極端子14の露出表面や、またスルーホール411を構成する樹脂412の露出表面などに積層し(図8(d))、エッチングによって不要部分を除去することにより、第1導体層405a、405b(第1実施例の第1導体層5a、5bに相当する)を形成する(図8(e))。
【0121】
こうして第1導体層405a,405bを形成した後は、第1実施例にて説明した手順と同様のビルドアップ工程を行うことにより、図1(a)に示した配線基板1と同様の構成を有する配線基板を得ることができる。
以上説明した第4実施例の製造方法によれば、第3実施例にて得られる効果に加え、スルーホール411内に充填すべき樹脂によって、配線パターンの形成がが妨げられる可能性を少なくすることができるという効果を奏する。
【0122】
なお、上記いずれの実施例においても、コンデンサ素子13を内蔵した多数個取りの配線基板1は、例えばダイシング加工などにより、分割されて最終製品である回路基板2となる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば以下の様な種々の態様も本発明の技術的範囲に属する。
【0123】
例えば、上記実施例では、各貫通孔21にコンデンサ素子13を複数内蔵するものとして図示して説明したが、これに限らず単数のコンデンサ素子13を内蔵してもよい。
また、上記実施例では、電子部品として、コンデンサ素子13を配線基板に内蔵するものとして説明したが、これに限らず、チップ状の抵抗体、インダクタ、フィルタ(SAWフィルタ、LCフィルタ等)、トランジスタ、メモリ、ローノイズアンプ(LNA)、半導体素子、FET、アンテナスイッチモジュール、カプラ、ダイプレクサなど、各種の電子部品を内蔵させてもよい。また、これらのうちで異種の電子部品同士を同じ貫通孔内に内蔵してもよい。
【0124】
なお、第3実施例においては、配線基板本体3の表裏を反転させた(図5(d2))後、シート材23を除去する(図5(d3))ものとして説明したが、これに限られない。即ち、シート材23の除去後、配線基板本体3を反転させても良い。
【0125】
また、上記実施例では、配線基板本体3の材質として、ガラス−エポキシ樹脂複合材料を用いたが、これに限られることなく、耐熱性、機械強度、可撓性、加工の容易さ等を考慮して選択すればよい。従って、例えばガラス織布、ガラス不織布などのガラス繊維と、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂等の樹脂との複合材料であるガラス繊維−樹脂複合材料を用いることができる。また、ポリイミド繊維などの有機繊維と樹脂との複合材料、連続気孔を有するPTFEなど3次元網目構造のフッ素系樹脂にエポキシ樹脂等の樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料などを用いることができる。
【0126】
また、配線基板本体としては、導体層(導体パターン)が内蔵されているものを用いてもよい。例えば、図9に示す配線基板の配線基板本体503の内部には、導体層505a,505bが形成されている。この配線基板本体503は、例えば図10の様な手順により得ることができる。
【0127】
まず、図10(a)に示す様な銅張積層板を用意する。これは、例えば、BT樹脂、FR−4、FR−5などからなる絶縁基板506の両面に銅を積層して導体層505a、505bを形成したものである。この絶縁基板506の両面に形成された銅製の導体層505a、505bをエッチングすることにより、所要のパターンを形成する(図10(b)参照)。
【0128】
次に銅張積層板の両面を粗化し、図10(c)に示す様に、両面に絶縁材507a,507bをラミネートする。絶縁材507a、507bは、上記の絶縁基板506を構成する樹脂とは異なる材料であっても同じ材料であってもよく、例えばエポキシ樹脂など、種々の樹脂のものを使用できる。この様にして、内部に導体層505a,505bを有する配線基板本体503を得ることができる。
【0129】
次に、図10(d)に示す様に、ビアを形成するための穴部508を絶縁材507a,507bにレーザで形成したり、スルーホールを形成するためのスルーホール貫通孔509をレーザやドリルにより形成する。
次に図10(e)に示す様に、パネルめっきを施すことにより、絶縁材507a,507bの表面、穴部508の内面およびスルーホール貫通孔509の内周面に、Cuからなるメッキ層512を形成し、そして、図10(f)に示すように、スルーホール貫通孔509の内部には、シリカフィラーを含有するエポキシ樹脂などの穴埋樹脂514を充填し、硬化させる。この穴埋樹脂514は、絶縁材507a,507bの表面のメッキ層512と略同一面を形成するように研磨する。
【0130】
電子部品を内蔵するためには、図10(g)に示す様に、電子部品配置用の貫通孔521を形成する。そして、例えば図8と共に説明した手順によって、電子部品を配線基板本体503に内蔵でき、更にビルドアップ層を形成することができる。
【0131】
また、例えば図11に示す様に、予め内部に導体層605a,605bを有する配線基板本体603を用いてもよい。これを用いて図9と略同様な配線基板を得るには、まず図11(a)に示す配線基板本体603に、スルーホール貫通孔607やビア形成用の穴部(図示せず)などを形成する(図11(b))。次にパネルめっきにより配線基板本体603の両面およびスルーホール貫通孔607の内周面にメッキ層609を積層し(図11(c))、そしてスルーホール貫通孔607の内部に穴埋樹脂611を充填する(図11(d))。そして更に、電子部品配置用の貫通孔621を形成する(図11(e))。この後、図8と共に説明した手順によって、電子部品を配線基板本体603に内蔵でき、更にビルドアップ層を形成することができる。
【0132】
以上の様に、配線基板本体として、導体層が内蔵されているものを用いると、配線基板本体の上に積層すべき導体層の数を減らすことができる。例えば、図1等では、配線基板本体の両主面の上に導体層を3層ずつ積層したものを示したが、これに対し、配線基板本体として導体層を内蔵したものを用いた場合には、図9に示す様に、両主面の上に積層すべき導体層の数が2層ずつに減少している。
【0133】
そのため、電子部品とICチップとの間の導通経路を短くすることができ、ループインダクタンス、スイッチングノイズ、クロストークノイズなどの低減、即ち、配線基板の電気的特性の向上を図ることが可能となる。
また、配線基板本体の両主面の上に積層すべき導体層の数が2層ずつになっていることから、スタックトビア(積み上げビア)を形成する必要がなくなる。そして、スタックトビアが不要となるため、フィルドビア(導体で完全に充填されたビア)を形成する必要がなくなり、コンフォーマルビア(導体で完全には充填されないビア)で足りることになるので、ビアの形成にかかるコストを抑制することができる。
【0134】
なお、図9などでは、配線基板本体503の両主面上に2層の導体層を積層したものを示したが、その層数はこれに限定されない。また、配線基板本体503の内部には2層の導体層505a,505bを有するものとして説明したが、その層数はこれに限定されるものではない。
【0135】
さて、上記実施例では、第1層間絶縁層103a,103b、第2層間絶縁層107a,107bとしてエポキシ樹脂を主成分とするものを用いたが、耐熱性、パターン成形性等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、ポリイミド樹脂、BT樹脂、PPE樹脂、連続気孔を有するPTFEなど3次元網目構造のフッ素系樹脂にエポキシ樹脂等の樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料などを用いることができる。絶縁層の形成には、絶縁層をフィルム化したものを熱圧着する方法の他、液状樹脂をロールコータなどにより塗布して形成しても良い。
【0136】
また、上記実施例では、第1導体層5a,5b、第2導体層105a,105b等を無電解Cuメッキ及び電解メッキによって形成したが、他の材質、例えばNi,Ni−Au等によって形成しても良く、さらには、メッキによらず、導電性樹脂を塗布するなどの手法によって形成しても良い。
【0137】
また、上記実施例では、ビア導体にフィルドビアを用いたが、ビアホールがメッキにより完全には埋まっていない形態も採ることは可能である。
また、上記実施例では、ICチップ16との接続のために、配線基板上面にフリップチップパッド111やフリップチップバンプ112を多数設けるものとして説明した。しかし、IC接続端子としては、接続するICチップに形成された端子に応じて、適切な形態のものを使用すれば良く、フリップチップバンプを形成したものの他、フリップチップパッドのみのもの、或いはワイヤボンディングパッドやTAB接続用のパッドを形成したものなどが挙げられる。
【0138】
また、上記実施例では、コンデンサ素子13の本体15にBaTiO3を主成分とする高誘電体セラミックを用いたが、この材質に限定されず、例えばPbTiO3、PbZrO3、TiO2、SrTiO3、CaTiO3、MgTiO3、KNbO3、NaTiO3、KTaO3、RbTaO3、(Na1/2Bi1/2)TiO3、Pb(Mg1/21/2)O3、(K1/2Bi1/2)TiO3などが挙げられ、要求されるコンデンサの静電容量その他に応じて適宜選択すればよい。
【0139】
また、電極端子14には、Pdを主成分とする材料を使用したが、本体15の材質等との適合性を考慮して選択すれば良く、例えば、Pt、Ag、Ag−Pt、Ag−Pd、Cu、Au、Ni等が挙げられる。
さらに、高誘電体セラミックを主成分とする誘電体層や Ag−Pd等から成る電極層と、樹脂やCuメッキ、Niメッキ等から成るビア導体や配線層とを複合させてコンデンサとして構成したものを用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の製造方法により製造される配線基板の構成を示す説明図である。
【図2】 第1実施例の製造方法を示す説明図である。
【図3】 第2実施例の製造方法を示す説明図である。
【図4】 第2実施例の製造方法により製造される配線基板の構成を示す説明図である。
【図5】 第3実施例の製造方法を示す説明図である。
【図6】 樹脂が導体層の溝部に入り込む様子を示す説明図である。
【図7】 第4実施例の製造方法を示す説明図である。
【図8】 第4実施例の製造方法を示す説明図である。
【図9】 配線基板本体の変形例を説明する図である。
【図10】 変形例の配線基板本体の製造方法を示す図である。
【図11】 配線基板本体の別の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…配線基板
3,403,503,603…配線基板本体
3a,403a…第1主面
3b,403b…第2主面
4,404…充填樹脂
5a,5b,405a,405b…第1導体層(配線、配線の接続部)
13…コンデンサ素子(電子部品)
14…電極端子 15…本体(電子部品本体)
21,421,521,621…貫通孔
21a…開口部
23…シート材 24…粘着剤
105a,105b…第2導体層(配線)
111…フリップチップパッド(配線)
115,117…フィルドビア(配線)
215…フィルドビア(配線と電極端子との接続部)

Claims (9)

  1. 第1主面および第2主面を有する板状をなし、該両主面の一方から他方に貫通する複数の貫通孔を備える配線基板本体と、
    前記複数の貫通孔内に夫々配置、固定された電子部品と、
    を備えた配線基板を製造する方法であって、
    前記電子部品として、電子部品本体と該電子部品本体より突出した部分の高さを有する電極端子とを備えた電子部品を用いるとともに、
    表面に前記電極端子の突出した部分の高さよりも小さい厚みの粘着剤を有するシート材を用意し、
    1枚の前記シート材で、前記複数の貫通孔の第2主面側の開口部を同時に、前記粘着剤が該貫通孔の内側に露出するよう塞ぐ閉塞工程と、
    前記電子部品を、前記シート材に粘着剤を介して粘着した状態となるよう、前記各貫通孔の内部に配置する配置工程と、
    前記電子部品が配置された貫通孔に充填樹脂を充填し硬化させる固定工程と、
    を有し、
    前記配置工程では、前記電極端子の端部が粘着剤に埋まり、且つ、前記電子部品がシート材に粘着するとともに、前記電子部品本体とシート材との間に充填樹脂が充填可能な隙間が形成されるよう、前記電子部品を配置することを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記配線基板本体に、前記電子部品を配置するための貫通孔を形成する貫通孔形成工程を有するとともに、
    該貫通孔形成工程の前に、前記配線基板本体に、スルーホールを形成するための貫通孔を形成し、その後、該スルーホール用の貫通孔に充填樹脂を充填するスルーホール形成工程を有することを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記固定工程後、前記シート材を除去するシート除去工程を有することを特徴とする請求項1又は2記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記シート除去工程後、前記貫通孔に前記第2主面側から充填樹脂を注入し、その注入した充填樹脂を硬化させる再充填工程を有することを特徴とする請求項3記載の配線基板の製造方法。
  5. 充填樹脂の硬化後、該充填樹脂の表面を平坦に整面する工程を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項記載の配線基板の製造方法。
  6. 充填樹脂の表面の整面は、#320以上の研磨紙にて、その充填樹脂の表面を研磨することにより行うことを特徴とする請求項5記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記配線基板は、前記第1主面側及び第2主面側に配線を有するものであり、
    前記配置工程では、前記電子部品の電極端子が前記両主面に向くよう、該電子部品を配置することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載の配線基板の製造方法。
  8. 充填樹脂の硬化後、前記電子部品の電極端子を、該充填樹脂の外部に露出させる工程を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項記載の配線基板の製造方法。
  9. 前記配線基板は、前記電子部品の電極と導通する接続部を含む配線を有するものであり、
    半田を除く金属のメッキを前記電子部品の電極端子に施すことにより前記接続部を形成する工程を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の配線基板の製造方法。
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