JP4876653B2 - 発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素原子を含有するエポキシ樹脂と、酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤が配合された発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物に関するものである。本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、耐熱性、耐光性及び耐湿性に優れるため、LED、CCDのような光半導体関連の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物として有用である。
エポキシ樹脂は、耐熱性、接着性、耐水性、機械的強度及び電気特性等に優れていることから、接着剤、塗料、土木建築用材料、電気・電子部品の絶縁材料等、様々の分野で使用されている。常温又は加熱硬化型のエポキシ樹脂としては、ビスフェノ−ルAのジグリシジルエ−テル、ビスフェノ−ルFのジグリシジルエ−テル、フェノ−ル又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族エポキシ樹脂が一般的である。
近年、種々の表示板、画像読み取り用光源、交通信号、大型ディスプレイ用ユニット等に実用化されている光半導体(LED)等の発光装置は、大部分樹脂封止によって製造されている。ここに使用されている封止用の樹脂は、上記の芳香族エポキシ樹脂と、硬化剤として脂環式酸無水物を含有するものが一般的である。
また、今日のLEDの飛躍的な進歩により、LED素子の高出力化及び短波長化が急速に現実のものとなり始めており、特に窒化物半導体を用いたLEDは、短波長でかつ高出力な発光が可能となることから実用化が進められている。しかしながら、窒化物半導体を用いたLED素子を、上述の芳香族エポキシ樹脂で封止すると、芳香環が短波長の光を吸収するため、経時的に封止した樹脂の劣化が起こり、黄変により発光輝度が顕著に低下するという問題が発生する。
そこで、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートで代表される、環状オレフィンを酸化して得られる脂環式エポキシ樹脂を用いて封止したLEDが提案されている(特許文献1、特許文献2)。しかし、これらの脂環式エポキシ樹脂の硬化物は非常に脆く、冷熱サイクルによって亀裂破壊を生じ易く、耐湿性も極端に悪いため、長時間の信頼特性が要求される用途には不向きであった。
そこで、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を主体とし、脂環式エポキシ樹脂及びリン系酸化防止剤を配合し、無水メチルヘキサヒドロフタル酸硬化剤を用いて封止したLEDが提案されている(特許文献3)。しかし、このエポキシ硬化物は無色透明性に優れるが、耐熱性が悪く、黄変しやすいという欠点があるため、耐熱性が要求されるLED素子の封止用途には適さない。
更に、トリアジン誘導体エポキシ樹脂単独と酸無水物硬化剤を用いる方法も提案されている(特許文献4)。この硬化物では、耐熱性は改善されるが、非常に脆いため、前記の脂環式エポキシ樹脂を用いたものと同様に冷熱サイクルによって亀裂破壊を生じ易く、かつ耐湿性も極端に悪いため、長時間の信頼特性が要求される用途には不向きであった。
また、フッ素含有エポキシ樹脂を重付加反応させレジスト材料として用いる方法が提案されており(特許文献5)、このフッ素含有エポキシ樹脂は波長の短い強い光(レーザー)に対し、光架橋や光分解を起こし難いと記載されている。しかしながら、このフッ素含有エポキシ樹脂は着色しているため、レジスト材料に用いる場合は薄膜とするため、多少エポキシ樹脂が着色していても問題無く使用できるが、無色透明性が要求されるLED封止材には使用できないという問題がある。
更に、実際のレジスト材料はフッ素含有エポキシ樹脂単独では使用できず、このフッ素含有エポキシ樹脂とフッ素含有ビスフェノール化合物を反応させてポリエーテル体を得た後、ポリエーテル中の水酸基とアクリレート化合物とを反応させアルカリ易溶性樹脂とする必要がある。このアルカリ易溶性樹脂はLEDの光に耐えることができず、光により激しく着色するため発光素子封止材の用途には使用できない。
特開平9−213997号公報 特開2000−196151号公報 特開2003−12896号公報 特開2003−224305号公報 特開2003−321409号公報
本発明は、無色透明で、耐熱性、耐光性、耐湿性に優れた硬化物を与えることができ、特に短波長の光を発するLEDの封止材として有用な発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の各発明を包含する。
[1] 下記(A)成分及び(B)成分を含有してなる発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂成分として、前記(A)成分のエポキシ樹脂10〜90質量部と、脂環式エポキシ樹脂10〜90質量部とを合計で100質量部となるように含むことを特徴とする発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
(A)成分;下記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であって、当該エポキシ樹脂を濃度が80質量%となるようにケトン系溶媒に溶解した溶液について、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率が80%以上であるエポキシ樹脂
Figure 0004876653
[式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは0〜40の数を示す。]
(B)成分;酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤
[2] 前記一般式(1)において、R、R、R及びRが水素原子であり、nが0〜20の数であることを特徴とする[1]に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
[3] 前記(A)成分のエポキシ樹脂が、下記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物であって、当該ビスフェノール化合物を濃度が50質量%となるようにケトン系溶媒に溶解した溶液について、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率が80%以上であるビスフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応で得られることを特徴とする[1]又は[2]に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
Figure 0004876653
[式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。]
[4] 前記エピクロルヒドリンとの反応に用いられるビスフェノール化合物が、前記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物を、水溶性の有機溶媒と水との混合溶媒中で再結晶化させて得られたビスフェノール化合物であることを特徴とする[3]に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
[5] 前記水溶性の有機溶媒がアルコールであることを特徴とする[4]に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
[6] 前記(A)成分のエポキシ樹脂は、還元剤及び/又は吸着剤を用いる脱色工程を経て製造されたエポキシ樹脂であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
] 波長350〜550nmに主発光ピークを有する発光ダイオード(LED)を封止するためのエポキシ樹脂組成物であることを特徴とする[1]〜[]のいずれかに記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物の硬化物は、無色透明性、耐熱性、及び耐湿性に優れ、また、耐光性にも優れるため、特に短波長の光を放出するIII族窒化物系化合物半導体を用いたLEDを封止する発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物として有利に使用できる。
((A)成分;エポキシ樹脂)
本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物に含まれる(A)成分のエポキシ樹脂(以下、「本発明に係るエポキシ樹脂」と称す場合がある。)は、下記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であって、当該エポキシ樹脂を濃度が80質量%となるようにケトン系溶媒に溶解した溶液について、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率(以下、「光線透過率(80)と称す場合がある。)が80%以上であるものである。
Figure 0004876653
[式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは0〜40の数を示す。]
(A)成分のエポキシ樹脂の光線透過率(80)は、より具体的には、当該エポキシ樹脂の濃度が80質量%(ただし、この濃度は高精度に80質量%である必要はなく、79.5〜80.5質量%の濃度範囲なら構わない)となるように、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の1種又は2種以上からなるケトン系溶媒へ溶解した後、光路長が1cmの石英セルにこのエポキシ樹脂溶液を入れ、分光光度計装置を用いて400nmの波長で光線透過率を測定することにより求められる。
このようにして測定される光線透過率(80)が80%未満のエポキシ樹脂を用い、このエポキシ樹脂を硬化剤で硬化させると、得られるエポキシ樹脂硬化物は褐色に着色して色相が極端に悪くなり、無色透明性が要求される用途へは適用できなくなる。従って(A)成分のエポキシ樹脂は光線透過率(80)が80%以上であることが必要とされる。
光線透過率(80)は、高い程好ましく、特に85%以上であることが好ましい。光線透過率(80)の上限については特に制限はないが、通常95%以下である。
前記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、対応するビスフェノール化合物とエピハロヒドリンをアルカリ金属水酸化物等の塩基の存在下で付加・閉環反応を行う、例えば、前記特許文献5に記載されているような、公知のエポキシ樹脂の製造方法を用いることにより得ることができるが、これらの中で、前記一般式(1)において、R、R、R及びRが水素原子である、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂が、水素化反応及び原料入手の容易さの点で好ましい。
また、前記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂のnの数は0〜40の範囲であるが、好ましくは0〜20の範囲である。nが40を超えると分子量が大きくなるため粘度及び軟化温度が上昇し、取り扱い性が悪くなり好ましくない。このnの値はエポキシ樹脂の製造時におけるビスフェノール化合物に対するエピハロヒドリンのモル比で制御することができるが、nが0のものが10モル%以上含まれることが好ましい。nが0のものが10モル%より低い場合は粘度及び軟化温度が上昇し、取り扱い性が悪くなり好ましくない。nの平均値は好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜5である。
また、前記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は224〜2000であることが好ましい。エポキシ当量が2000を超えると軟化温度が上昇し、取り扱い性が悪くなる。
なお、前記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であって、前述の光線透過率(80)80%以上を満足するエポキシ樹脂は、上述のようなエポキシ樹脂を、還元剤及び/又は吸着剤を用いる脱色工程を経て製造することにより得ることができる。この脱色処理は製造されたエポキシ樹脂に対して行ってもよく、また、エポキシ樹脂の製造原料であるビスフェノール化合物に対して行っても良い。
この脱色処理については後述する。
前記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂は、好ましくは、下記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物とエピハロヒドリンをアルカリ金属水酸化物等の塩基の存在下で付加・閉環反応を行うことにより得ることができる。
Figure 0004876653
[式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。]
前記一般式(1)で示される芳香族エポキシ樹脂の例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂、2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンから得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
また、このようなエポキシ樹脂の製造原料となる前記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらの中でR、R、R及びRが水素原子である2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンが原料入手の容易さの点で特に好ましい。
エポキシ樹脂の製造原料としての前記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物は、当該ビスフェノール化合物濃度が50質量%となるようにケトン系溶媒に溶解し、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率(以下「光線透過率(50)」と称す場合がある。)が80%以上であると、得られるエポキシ樹脂の色相が良くなるため好ましい。
光線透過率(50)は、より具体的には、当該ビスフェノール化合物の濃度が50質量%(ただし、この濃度は高精度に50質量%である必要はなく、49.5〜50.5質量%の濃度範囲なら構わない)となるように、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等の1種又は2種以上からなるケトン系溶媒へ溶解した後、光路長が1cmの石英セルにこのビスフェノール化合物溶液を入れ、分光光度計装置を用いて400nmの波長で光線透過率を測定することにより求められる。
ビスフェノール化合物の光線透過率(50)は高い程好ましく、特に85%以上であることが好ましい。光線透過率(50)の上限については特に制限はないが、通常95%以下である。
前記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物の光線透過率(50)が80%以上となるように色相を改善する方法としては、水溶性の有機溶媒と水(好ましくは純水)との混合溶媒中で再結晶化させて、不純物を除去し、色相を改善する方法や、還元剤、吸着剤を用いて脱色する方法が挙げられる。
ビスフェノール化合物の再結晶に用いることのできる有機溶媒としては、水と相溶し得るものであれば特に制限はなく、アセトン、メチルエチルケトン、テトラハイドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、アセトニトリル、水溶性のアルコール類、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等の1価のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の2価のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類等の1種又は2種以上が挙げられる。
これらの有機溶媒の中で水溶性のアルコール類が、ビスフェノール化合物の純度が効果的に向上するという点で特に好ましく、再結晶に用いる有機溶媒と水の混合溶媒の混合比率は、有機溶媒5〜50質量%、水50〜95質量%とするのが好ましい。
ビスフェノール化合物の再結晶は、通常の方法で行うことができ、例として、ビスフェノール化合物1質量部に対し、有機溶媒と純水の混合溶媒1〜50質量部を添加し、該混合溶媒の沸点近くまで温度を上げて均一な溶液とし、その後室温付近まで冷却させて、再びビスフェノール化合物の結晶を析出させる方法が挙げられる。
還元剤又は吸着剤を用いてビスフェノール化合物を脱色する方法は、通常はビスフェノール化合物を溶媒等に溶解させた溶液と還元剤又は吸着剤を接触させ、還元剤によるキノン類の還元、吸着剤による不純物の吸着除去を行わせることにより行うことができる。
ここで用いる還元剤の例としては、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドラジンヒドラート、アスコルビン酸、亜ニチアン酸ナトリウム、水素化ホウ酸ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム、ポリメチルヒドロシロキサン、塩化第二スズ、三塩化チタン等のキノン類を還元し得る還元剤の1種又は2種以上が挙げられる。
また、吸着剤の例としては、活性白土、活性炭、酸化マグネシウム、シリカゲル、アルミナ、シリカアルミナ等の一般的に使用されている吸着剤の1種又は2種以上が使用できる。
なお、還元剤による処理と吸着剤による処理とを併用してもよく、その場合には還元剤による処理を行った後吸着剤による処理を行ってもよく、逆に吸着剤による処理を行った後、還元剤による処理を行ってもよい。
還元剤、吸着剤による脱色処理を行う際、通常ビスフェノール化合物をエピクロルヒドリン及びアルコール系溶媒を用い、ビスフェノール化合物は通常10〜40質量%程度の濃度に溶解させて脱色処理に供される。脱色処理後にビスフェノール化合物を単離せず、続いてエポキシ化反応を行うことが好ましい。
還元剤による脱色処理を行う場合、上述のようなビスフェノール化合物溶液に前述の還元剤を、ビスフェノール化合物に対して0.1〜5質量%程度添加して20〜50℃の温度で0.2〜3時間程度撹拌することによりキノン類を還元除去する。
一方、吸着剤による脱色処理を行う場合は、前述の吸着剤を充填したカラムにビスフェノール化合物溶液を通水するか、ビスフェノール化合物溶液に吸着剤を添加して攪拌混合し、その後固液分離する。
このような脱色処理や前述の再結晶を行うことにより、光線透過率(50)が80%以上のビスフェノール化合物を得ることができる。
なお、前述の脱色処理は、製造されたエポキシ樹脂に対して行うこともでき、この場合、エポキシ樹脂を溶解可能な有機溶媒の1種又は2種以上の溶媒に10〜50質量%程度の濃度に溶解させた溶液に対して前述のビスフェノール化合物に対すると同様の脱色処理を施せばよい。このような脱色処理を行うことにより、或いは、前述の再結晶や脱色処理で光線透過率(50)80%以上としたビスフェノール化合物を用いてエポキシ樹脂を製造することにより、光線透過率(80)80%以上の本発明に係る(A)成分のエポキシ樹脂を得ることができる。
((B)成分;酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤)
(B)成分としての酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤は、本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物のエポキシ樹脂用硬化剤である。
酸無水物化合物しては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンヘキサヒドロフラル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の環状脂肪族酸無水物が挙げられる。これらの中で、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等の水素化された環状脂肪族酸無水物を使用するのが、本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物の耐光性が向上する点で特に好ましい。
また、酸無水物類を用いる場合、その硬化を促進する目的で、硬化促進剤を配合することができる。この硬化促進剤の例としては、3級アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン化合物類又はこれらの塩類、オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ等の金属石鹸類が挙げられる。
エポキシ樹脂用硬化剤としての酸無水物類の使用割合は、エポキシ樹脂成分100質量部に対して20〜200質量部、特に50〜120質量部の範囲内であることが好ましく、上記硬化促進剤を配合する場合、その使用割合はエポキシ樹脂成分100質量部に対して0.01〜10質量部とすることが好ましい。なお、ここで「エポキシ樹脂成分」とは、(A)成分のエポキシ樹脂のみならず、後述の他の脂環式エポキシ樹脂を用いる場合は、(A)成分のエポキシ樹脂と他の脂環式エポキシ樹脂を含めた、エポキシ樹脂組成物中の全エポキシ樹脂成分をさす。以下においても同様である。
また、カチオン重合開始剤としては、活性エネルギー線によりカチオン種又はルイス酸を発生する、活性エネルギー線カチオン重合開始剤、又は熱によりカチオン種又はルイス酸を発生する熱カチオン重合開始剤を用いることができる。
活性エネルギー線カチオン重合開始剤としては、米国特許第3379653号に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物;米国特許第3586616号に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩;米国特許第3708296号に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物;米国特許第4058400号に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4069055号に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4068091号に記載されたようなIIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート;米国特許第4139655号に記載されたようなチオピリリウム塩;米国特許第4161478号に記載されたようなMF 陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb元素;米国特許第4231951号に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩;米国特許第4256828号に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩;W.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer Science)、ポリマー・ケミストリー(Polymer Chemistry)版」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)の1種又は2種以上が挙げられる。その他、鉄化合物の混合配位子金属塩及びシラノール−アルミニウム錯体も使用することが可能である。
好ましい活性エネルギー線カチオン重合開始剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。これらの塩のいくつかは、「FX−512」(3M社)、「UVR−6990」及び「UVR−6974」{ユニオン・カーバイド(Union Carbide)社}、「UVE−1014」及び「UVE−1016」{ジェネラル・エレクトリック(General Electric)社}、「吸着剤−85」{デグッサ(Degussa)社}、「SP−150」及び「SP−170」(旭電化社)並びに「サンエイドSI−60L」、「サンエイドSI−80L」及び「サンエイドSI−100L」(三新化学工業社)として商品として入手できる。
熱カチオン重合開始剤としては、トリフル酸(Triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、三弗化硼素等のようなカチオン系又はプロトン酸触媒が挙げられ、好ましい熱カチオン重合開始剤としては、トリフル酸塩であり、例としては、3M社から「FC−520」として入手できるトリフル酸ジエチルアンモニウム、トリフル酸トリエチルアンモニウム、トリフル酸ジイソプロピルアンモニウム、トリフル酸エチルジイソプロピルアンモニウム等(これらの多くはR.R.Almによって1980年10月発行のモダン・コーティングス(Modern Coatings)に記載されている)がある。また、活性エネルギー線カチオン重合開始剤としても用いられる芳香族オニウム塩のうち、熱によりカチオン種を発生するものがあり、これらも熱カチオン重合開始剤として用いることができる。例としては、「サンエイドSI−60L」、「サンエイドSI−80L」及び「サンエイドSI−100L」(三新化学工業社)がある。
これらの活性エネルギー線及び熱カチオン重合開始剤の中で、オニウム塩が、取り扱い性及び潜在性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましく、その中で、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩が取り扱い性及び潜在性のバランスに優れるという点で特に好ましい。
カチオン重合開始剤の使用量は、エポキシ樹脂成分100質量部に対し、好ましくは0.01〜15重量部、より好ましくは0.05〜5重量部である。
いずれのエポキシ樹脂用硬化剤を用いた場合でも、その使用量がその好適範囲を外れると、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性、耐光性及び耐湿性のバランスが悪くなるため好ましくない。
(他の脂環式エポキシ樹脂)
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分として、前記(A)成分のエポキシ樹脂のみを用いても良く、このエポキシ樹脂と、他の脂環式エポキシ樹脂とを混合して用いても良い。他の脂環式エポキシ樹脂を併用することにより、更に耐光性を向上させることができる。
併用できる脂環式エポキシ樹脂の例としては、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ、水添ビフェノール型エポキシ樹脂、水添フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、水添ナフタレンジオール型エポキシ樹脂及び水添フェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂等の水素化エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−ビニルシクロヘキセン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、リモネンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメタノール、ジシクロペンタジエンジエポキシド、オリゴマー型脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学工業社商品名;「エポリードGT300」、「エポリードGT400」、「EHPE−3150」)等のオレフィンをエポキシ化して得られる脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。これらの中で、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールF型エポキシ、水添ビフェノール型エポキシ樹脂又は3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが硬化物物性のバランス及び取り扱い性の面で特に好ましい。
これらの他の脂環式エポキシ樹脂は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
エポキシ樹脂として、前記(A)成分のエポキシ樹脂と、他の脂環式エポキシ樹脂とを併用する場合、その配合割合は、前記(A)成分のエポキシ樹脂10質量部以上に対し、他の脂環式エポキシ樹脂90質量部以下とすることが好ましく、特に前記(A)成分のエポキシ樹脂10〜90質量部に対して他の脂環式エポキシ樹脂10〜90質量部、とりわけ前記(A)成分のエポキシ樹脂20〜80質量部に対し、他の脂環式エポキシ樹脂20〜80質量部とすることが好ましい(ただし、前記(A)成分のエポキシ樹脂と他の脂環式エポキシ樹脂との合計で100質量部とする)。他の脂環式エポキシ樹脂、特に上記好適な脂環式エポキシ樹脂を併用することにより、耐光性の向上という効果が奏されるが、他の脂環式エポキシ樹脂の割合が多過ぎると前記(A)成分のエポキシ樹脂を用いることによる耐熱性等の改善効果を十分に得ることができない。
(酸化防止剤)
本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物には酸化防止剤を配合して、加熱時の酸化劣化を防止することが、着色の少ない硬化物を得る上で好ましい。
この場合、使用できる酸化防止剤としては、フェノール系、硫黄系、リン系酸化防止剤が挙げられ、エポキシ樹脂成分100質量部に対して通常0.01〜1質量部配合される。使用できる酸化防止剤の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
[フェノール系酸化防止剤]
モノフェノール類;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等
ビスフェノール類;2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等
高分子型フェノール類;1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス−(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、1,3,5−トリス(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジンー2,4,6−(1H,3H,5H)トリオン、トコフェノール等
[硫黄系酸化防止剤]
ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3'−チオジプロピオネート、ジステアリルル−3,3'−チオジプロピオネート等
[リン系酸化防止剤]
ホスファイト類;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビ(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、ビス[2−t−ブチル−6−メチル−4−{2−(オクタデシルオキシカルボニル)エチル}フェニル]ヒドロゲンホスファイト等
オキサホスファフェナントレンオキサイド類;9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド、10−デシロキシ−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等
これらの酸化防止剤はそれぞれ単独で使用できるが、フェノール系/硫黄系、又はフェノール系/リン系のように2種以上を組み合わせて使用することが特に好ましい。
(紫外線吸収剤)
本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物中には、紫外線吸収剤を配合することにより、更に耐光性を向上させることができる。配合できる紫外線吸収剤としては、一般のプラスチック用紫外線吸収剤を使用でき、例としては次のものが挙げられる。
紫外線吸収剤の配合量は、エポキシ樹脂成分100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましい。
フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸類;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジtert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジtert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'、5'−ジtert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−{(2'−ヒドロキシ−3'、3''、4''、5''、6''−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5'−メチルフェニル}ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類;ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル}メチル]ブチルマロネート等のヒンダートアミン類。
(任意成分)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて次のような成分を添加配合することができる。
(1) 粉末状の補強剤や充填剤;例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、ガラスビーズ等の透明フィラー、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等
上記(1)の成分は、本発明のエポキシ樹脂組成物の透明性を損なわない範囲で配合され、エポキシ樹脂成分100質量部に対して、100質量部以下、例えば10〜100質量部が適当である。
(2) 着色剤又は顔料;例えば二酸化チタン、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄、カドミウム赤及び有機色素等
(3) 難燃剤;例えば三酸化アンチモン、ブロム化合物及びリン化合物等
(4) イオン吸着体、カップリング剤、離型剤等の添加剤
上記(2)〜(4)の成分を配合する場合、エポキシ樹脂成分100質量部に対して、各々、30質量部以下、例えば0.01〜30質量部配合される。
更に、本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ硬化物の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマ−、オリゴマ−及び合成樹脂を配合することができる。このような配合物としては、例えば、脂肪族エポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、ジオール又はトリオール類、ビニルエーテル類、オキセタン化合物、フッ素樹脂、アクリル樹脂、シリコ−ン樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。これらの化合物及び樹脂類の配合割合は、本発明のエポキシ樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、例えばエポキシ樹脂成分100質量部に対して、50質量部以下が好ましい。
(エポキシ樹脂硬化体)
本発明のエポキシ樹脂組成物を硬化させる方法は特に限定するものではないが、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂用硬化剤としての酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤、必要に応じて配合されるその他の成分を混合した後、光及び熱等により硬化反応を行って、エポキシ樹脂硬化体を得ることができる。本発明のエポキシ樹脂組成物より得られるエポキシ樹脂硬化体は透明性、耐熱性、耐光性、耐湿性に優れることから、以下の発光素子の封止用として有用である。
(発光素子)
本発明の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物は、特に耐光性に優れるため、ピーク波長が350〜550nmの比較的短い波長の光を発光する発光素子の封止に有効である。
このような発光素子としては有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)により形成されたIII族窒化物系化合物半導体を用いたものが挙げられ、一般式としてAlXGaYIn1-X-YN(0≦X≦1,0≦Y≦1,0≦X+Y≦1)で表され、AlX、GaN及びInNのいわゆる2元系、AlXGa1-XN、AlXIn1-XN及びGaXIn1-XN(以上において0≦X≦1)のいわゆる3元系を包含する。半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルヘテロ構造のものが挙げられる。半導体層の材料やその混晶度によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることもできる。
以下に、製造例、比較製造例、実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。なお、以下において、「部」は「質量部」を意味する。
また、各実施例及び比較例において、得られたエポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂硬化物の評価は次の方法により行った。
〈ゲル化時間〉
安田精機社製ゲルタイムテスターを用い、120℃で測定した。
〈ガラス転移温度Tg(℃)〉
TMA法(昇温速度5℃/分)による。
〈色相〉
硬化後初期のYI値(Yellowness Index)を測定した。
〈耐紫外線性〉
メタリングウェザーメーター(スガ試験機社製)を使用して照射強度0.4kW/m、ブラックパネル温度63℃で紫外線を72時間照射した後の硬化物のYI値(Yellowness Index)を測定した。
〈耐熱劣化性〉
150℃で72時間加熱後のエポキシ樹脂硬化物のYI値(Yellowness Index)を測定した。
〈吸湿率(%)〉
厚さ3mm、直径50mmの円盤状エポキシ樹脂硬化物の121℃、24時間放置後の吸湿率を測定した。
また、光線透過率(50)、光線透過率(80)は、島津製作所社製分光光度計「UV−2400PC」を用いて測定した。
製造例1
2L容のフラスコ中に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン180g、エチレングリコール360g及び純水840gを仕込み、85℃の温度で攪拌しながら、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを溶解させ均一な溶液とした。この均一な溶液を65℃まで冷却し、結晶の析出を確認したら10分間保持し種晶を成長させた。その後、10℃/時間の割合で冷却し、25℃になった時点で終了した。次いで、得られた結晶をろ過し、十分に水洗した後、80℃で減圧下、5時間乾燥させ白色粉末の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン151.2gを得た。このビスフェノール化合物10gをアセトン10g中に溶解させた溶液の光線透過率(50)は92%であった。
2L容のフラスコ中に、上記の再結晶化した2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン137.8g、エピクロルヒドリン379g及びイソプロピルアルコール148gを仕込み、35℃の温度で攪拌しながら均一な溶液とした。次いで、48.5質量%の水酸化ナトリウム溶液77.8gを温度35〜65℃の範囲で、1時間かけて滴下し、更に65℃で30分間保持しエポキシ化の反応を完結させた。反応終了後、未反応のエピクロルヒドリン及びイソプロピルアルコールを140℃まで昇温しながら減圧下で留去した。次いで、メチルイソブチルケトン430gを系内に加え溶解した後、純水300gで4回洗浄した。水洗後、メチルイソブチルケトンを温度100〜140℃にて、減圧下で留去し、微黄色透明半固体のエポキシ樹脂161.7gを得た。
得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は250であり、前記一般式(1)で示される
nの数は平均で0.2であった。また、このエポキシ樹脂20gをメチルエチルケトン5gに溶解した溶液の光線透過率(80)は92%であった。
製造例2
2L容のフラスコ中に、再結晶化を行っていない淡紅色の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(このビスフェノール化合物10gをアセトン10g中に溶解させた溶液の光線透過率(50)は65%)137.8g、エピクロルヒドリン379g、イソプロピルアルコール148g及び還元剤として水素化ホウ素ナトリウム1.4gを仕込み、35℃の温度で1時間攪拌してキノン類を還元した。このビスフェノール化合物10gをアセトン10g中に溶解した溶液の光線透過率(50)は84%であった。
再結晶化した2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンの代りに、この脱色処理後の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを用いたこと以外は、製造例1と同様の操作を行い微黄色透明半固体のエポキシ樹脂158.9gを得た。
得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は253であり、前記一般式(1)で示されるnの数は平均で0.2であった。また、このエポキシ樹脂20gをメチルエチルケトン5gに溶解した溶液の光線透過率(80)は87%であった。
比較製造例1
淡紅色の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンを脱色処理することなく、そのままエポキシ樹脂原料としたこと以外は製造例2と同様の操作を行い、黄褐色透明半固体のエポキシ樹脂156.2gを得た。
得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は254であり、前記一般式(1)で示される
nの数は平均で0.2であった。また、このエポキシ樹脂20gをメチルエチルケトン5gに溶解した溶液の光線透過率(80)は73%であった。
参考例
製造例1で得られたエポキシ樹脂100部、酸無水物硬化剤としてリカシッドMH−700(新日本理化社商品名;無水メチルヘキサヒドロフタル酸)65部を温度60℃で均一になるまで混合した後、硬化促進剤としてヒシコーリンPX−4MP(日本化学工業社商品名;メチルトリブチルホスホニウムジメチルホスフェート)1部を添加し、攪拌、溶解してエポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物のゲル化時間を表1に示す。
このエポキシ樹脂組成物を減圧下で脱泡した後、型の中に流し込み、オーブン中にて100℃で3時間、次いで、140℃で3時間加熱して、硬化物を得た。
このエポキシ樹脂硬化物の評価結果を表1に示す。
実施例2〜3、参考例2、及び比較例1〜2
エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、その他の成分を表1に示す配合で用いたこと以外は、参考例1と同様の操作を行い、エポキシ樹脂組成物及び硬化物を得、評価結果を表1に示した。
Figure 0004876653
表1より、本発明によれば、無色透明で、耐光性、耐熱性、耐湿性に優れたエポキシ樹脂硬化体を得ることができることが分かる。

Claims (7)

  1. 下記(A)成分及び(B)成分を含有してなる発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂成分として、前記(A)成分のエポキシ樹脂10〜90質量部と、脂環式エポキシ樹脂10〜90質量部とを合計で100質量部となるように含むことを特徴とする発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
    (A)成分;下記一般式(1)で示されるエポキシ樹脂であって、当該エポキシ樹脂を濃度が80質量%となるようにケトン系溶媒に溶解した溶液について、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率が80%以上であるエポキシ樹脂
    Figure 0004876653
    [式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは0〜40の数を示す。]
    (B)成分;酸無水物化合物及び/又はカチオン重合開始剤
  2. 前記一般式(1)において、R、R、R及びRが水素原子であり、nが0〜20の数であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
  3. 前記(A)成分のエポキシ樹脂が、下記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物であって、当該ビスフェノール化合物を濃度が50質量%となるようにケトン系溶媒に溶解した溶液について、光路長が1cmの石英セルを使用して分光光度計で測定した、波長400nmの光の光線透過率が80%以上であるビスフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応で得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0004876653
    [式中、R、R、R及びRは各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。]
  4. 前記エピクロルヒドリンとの反応に用いられるビスフェノール化合物が、前記一般式(2)で示されるビスフェノール化合物を、水溶性の有機溶媒と水との混合溶媒中で再結晶化させて得られたビスフェノール化合物であることを特徴とする請求項3に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
  5. 前記水溶性の有機溶媒がアルコールであることを特徴とする請求項4に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
  6. 前記(A)成分のエポキシ樹脂は、還元剤及び/又は吸着剤を用いる脱色工程を経て製造されたエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
  7. 波長350〜550nmに主発光ピークを有する発光ダイオード(LED)を封止するためのエポキシ樹脂組成物であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の発光素子封止材用エポキシ樹脂組成物。
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