JP4874201B2 - 空気調和システムの通信制御方法、空気調和システム、および、室外機 - Google Patents

空気調和システムの通信制御方法、空気調和システム、および、室外機 Download PDF

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Description

本発明は、空気調和システムの通信制御方法、空気調和システム、および、室外機に関する。
特許文献1には、室内機と室外機がシリアル通信によって情報を交換する空気調和システムが開示されている。
特開平08−303842号公報
ところで、特許文献1に開示される技術のように、室内機と室外機の間で通信を行う場合、専用の通信線を用いて通信を行うものと、電源線を通信線として用いて通信を行うものの2種類がある。
したがって、既存の設備が前者である場合には、前者に対応する室内機または室外機しか増設できない。同様に、既存の設備が後者である場合には、後者に対応する室内機または室外機しか増設できない。このため、既存の設備を有効に利用できなかったり、増設しようとする室内機または室外機の選択肢が狭くなったりするという問題点がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、設備を増設したり、置換したりすることが容易な空気調和システムおよび室外機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、室内機と室外機とが共通の電源線によって接続される空気調和システムの通信制御方法において、前記室内機は、前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、または、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかを有し、前記室外機は、前記第1の通信回路、または、前記第2の通信回路のいずれかを有する前記室内機と接続され、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、を有し、前記スイッチを接続または非接続の状態とするステップと、前記スイッチのそれぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信するステップと、前記室内機からの応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定するステップと、を有することを特徴とする空気調和システムの通信制御方法。
この構成によれば、スイッチを接続または非接続の状態とし、それぞれの状態において信号を室内機に送信して応答の有無を判定し、応答の有無によって第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する。この結果、設備を増設したり、置換したりすることが容易な空気調和システムの通信制御方法を提供できる。
また、本発明は、室内機と室外機とが共通の電源線によって接続される空気調和システムにおいて、前記室内機は、前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、または、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかを有し、前記室外機は、前記第1の通信回路、または、前記第2の通信回路のいずれかを有する前記室内機と接続され、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、前記スイッチを接続または非接続の状態とするとともに、それぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信し、応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する判定回路と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチを接続または非接続の状態とし、それぞれの状態において信号を室内機に送信して応答の有無を判定し、応答の有無によって第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する。この結果、設備を増設したり、置換したりすることが容易な空気調和システムを提供できる。
また、本発明は、上記発明において、前記判定回路は、前記スイッチを最初に非接続の状態として判定を行うことを特徴とする。
この構成によれば、最初にスイッチを非接続の状態として信号を室内機に送信し、応答の有無を判断する。この結果、第1および第2の通信回路の双方によって応答が可能な接続状態による検出を後から実行することにより、誤検出を防止することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記室内機は、電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、および、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路の双方を有し、前記室外機の判定回路は、前記第1または第2の通信回路のいずれと接続されたかを判定する、ことを特徴とする。
この構成によれば、室内機に設けられた第1および第2の通信回路のいずれかを選択して接続することができる。このため、既存の設備がどのような通信方式を採用しているかに拘わらず、室内機を増設または置換することができる。
また、本発明は、上記発明において、前記第3の通信回路の前記通信端子の一方は、前記第3の通信回路のグランドと接続された端子であり、前記スイッチは、前記第3の通信回路のグランドと接続された端子と、前記電源線の中の1本とを接続することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチが接続の状態にされると、第3の通信回路のグランドと、電源線の中の1本とが接続される。これにより、電源線を用いて通信を行う方式の室内機が接続された場合に、安定的に通信を行うことができる。
また、本発明は、室内機と電源線によって接続される室外機において、前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、および、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかまたは双方を有する室内機と接続された場合に、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、前記スイッチを接続または非接続の状態とするとともに、それぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信し、応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する判定回路と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、スイッチを接続または非接続の状態とし、それぞれの状態において信号を室内機に送信して応答の有無を判定し、応答の有無によって第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する。この結果、設備を増設したり、置換したりすることが容易な室外機を提供できる。
本発明によれば、設備を増設したり、置換したりすることが容易な空気調和システムの通信制御方法、空気調和システム、および、室外機を提供することができる。
(A)第1の実施の形態の構成の説明
図1は、本発明の実施の形態の概略構成を示す図である。図1(A)は電源線から独立した2本の通信線(SG1,SG2)によって通信を行う室内機20−1〜20−nが接続された場合の構成例であり、図1(B)は電源線の中の1本(S1)と、電源線とは独立した1本の通信線(SG)によって通信を行う室内機21−1〜21−nが接続された場合の構成例である。なお、以下では、前者については合計4本の接続線によって室外機10と室内機20−1〜20−nが接続されるので4線式と称し、後者については合計3本の接続線によって室外機10と室内機21−1〜21−nが接続されるので3線式と称する。なお、以下では、本発明の空気調和システムの通信制御方法については、空気調和システムの動作として説明する。
より詳細には、図1(A)では、室外機10と室内機20−1〜20−nは、2本の通信線SG1,SG2と、2本の電源線S1,R1によって相互に接続される。通信線SG1,SG2には室外機10と室内機20−1〜20−nがバス型に接続され、シリアル通信によって通信を行う。また、電源線S1,R1は、室外機10に供給されるR相、S相、T相の3相交流のうちのS相とR相を室内機20−1〜20−nにそれぞれ供給する。
図1(B)では、室外機10と室内機21−1〜21−nは、1本の通信線SGと、2本の電源線S1,R1によって相互に接続されている。通信線SGと電源線S1にはシリアル信号が伝送される。また、通信線SGと電源線S1には室外機10と室内機21−1〜21−nがバス型に接続されている。さらに、電源線S1,R1は、室外機10に供給されるR相、S相、T相の3相交流のうちのS相とR相を室内機21−1〜21−nにそれぞれ供給する。
図2は、図1(A)に示す室外機10と室内機20−1の電気的な構成例を示すブロック図である。なお、室内機20−1〜20−nは同様の構成とされているので、ここでは、室内機20−1を例に挙げて説明を行う。
図2に示すように、室外機10は、制御部100(請求項中「判定回路」に対応)、送信回路110(請求項中「第3の通信回路」に対応)、受信回路120(請求項中「第3の通信回路」に対応)、抵抗130,140、端子台150、スイッチ160(請求項中「スイッチ」に対応)、ノイズフィルタ170、および、負荷180を主要な構成要素としている。
ここで、制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、送信回路110および受信回路120を介して室内機20−1〜20−nと通信を行うとともに、通信の結果等に基づいて負荷180その他を制御する。送信回路110は、制御部100から供給されたデータに基づいてシリアル信号を生成し、端子台150を介して室内機20−1〜20−nに送信する。受信回路120は、室内機20−1〜20−nから送信されたシリアル信号を受信し、元のデータに復元して制御部100に供給する。抵抗130,140は送信回路110と受信回路120の入出力抵抗として機能する。端子台150は、通信線SG1,SG2、電源線S1,R1、および、三相交流電源線(図中T相、S相、R相に対応する線)が接続される。
スイッチ160は、例えば、電磁式のリレー等によって構成され、オンの状態にされた場合には送信回路110および受信回路120のグランドと、電源のS相とを相互に接続する。ノイズフィルタ170は、三相交流電源に重畳されているノイズを除去または減衰するためのフィルタであり、例えば、ローパスフィルタとして構成される。負荷180は、例えば、冷媒を圧縮するためのコンプレッサ、送風ファン、および、室外膨張弁を制御するためのステッピングモータ等によって構成される。
室内機20−1は、端子台200、整流回路210、抵抗230,240、送信回路270(請求項中「第1の通信回路」に対応)、受信回路290(請求項中「第1の通信回路」に対応)、制御部310、ノイズフィルタ320、および、負荷330を主要な構成要素としている。ここで、端子台200には、通信線SG1,SG2、電源線S1,R1が接続される。整流回路210は、通信線SG1,SG2を介して伝送されるシリアル信号(ローまたはハイの状態を有する信号)を整流する。これにより、シリアル信号を無極性化し、通信線SG1,SG2が端子台200のいずれの端子に接続されたかに拘わらず通信を可能とする。抵抗230,240は、送信回路270と受信回路290の入出力抵抗として機能する。
送信回路270は、制御部310から供給されるデータをシリアル信号に変換し、整流回路210および端子台200を介して送信する。受信回路290は、室外機10から送信されたシリアル信号を受信し、対応するデータに復元して制御部310に供給する。制御部310は、例えば、CPU、ROM、および、RAM等によって構成され、送信回路270および受信回路290を介して室外機10と通信を行うとともに、通信の結果等に基づいて負荷330その他を制御する。
図3は、図2に示す室外機10の詳細な構成例を示す回路図である。この図に示すように、室外機10は、制御部100、トランジスタ111,113,118,122、抵抗112,114,116,117,121,123,125,130,140、フォトカプラ115,124、ツェナーダイオード126、端子台150、スイッチ160、ノイズフィルタ170、および、負荷180を主要な構成要素としている。なお、トランジスタ118のエミッタには、トランス191、ブリッジダイオード192、コンデンサ193、および、抵抗194を有する電源回路によって生成された直流電力が供給される。
ここで、トランジスタ111,113,118、抵抗112,114,116,117、および、フォトカプラ115は、送信回路110を構成する。トランジスタ122、抵抗121,123,125、ツェナーダイオード126、および、フォトカプラ124は、受信回路120を構成する。
また、トランジスタ111,113、および、抵抗112は、非反転増幅回路を構成し、制御部100から出力されるデータを増幅してフォトカプラ115に供給する。フォトカプラ115は、トランジスタ113のコレクタに流れる電流に応じて内蔵されているLED(Light Emitting Diode)が光を発生し、内蔵されているフォトダイオードがこの光を受光して対応する電気信号に変換して出力する。トランジスタ118および抵抗116,117は、フォトカプラ115の出力に応じて抵抗194から供給される電源電圧(例えば、24V)をスイッチングし、抵抗130,140の両端に対して出力する。
ツェナーダイオード126は、抵抗140の両端に印加される電圧を波形整形する機能を有する。抵抗125は、フォトカプラ124の入力側に流れる電流を制限する。フォトカプラ124は、抵抗125から出力される電圧に対応して内蔵されているLEDが光を発生し、この光を内蔵されているフォトダイオードが電気信号に変換して出力する。抵抗123は、フォトカプラ124およびトランジスタ122に対して流れる電流を制限する。トランジスタ122および抵抗121は反転増幅回路を構成し、フォトカプラ124の出力電圧を反転増幅して制御部100に供給する。
スイッチ160は、制御部100の制御に応じてオンの状態になった場合には、送信回路110および受信回路120のグランド側(トランジスタ118のコレクタ側)と、三相交流のS相(ノイズフィルタ170の入力側)と接続をする。なお、端子台150に供給された三相交流電源のT相、S相、R相のそれぞれはノイズフィルタ170を介して負荷180に供給されるともに、S相およびR相については、端子台150を介して室内機20−1〜20−nに供給される。
図4は、図2に示す室内機20−1の詳細な構成例を示す回路図である。この図に示すように、室内機20−1は、端子台200、ノイズフィルタ211,320,ブリッジダイオード212、抵抗230,240,272,273,275,277,292,294,296、トランジスタ271,276,278,295、フォトカプラ274,293、ツェナーダイオード291、制御部310、および、負荷330を主要な構成要素としている。ノイズフィルタ211およびブリッジダイオード212は整流回路210を構成する。トランジスタ271,276,278、抵抗272,273,275,277、および、フォトカプラ274は、送信回路270を構成する。トランジスタ295、抵抗292,294,296、ツェナーダイオード291、および、フォトカプラ293は、受信回路290を構成する。
ここで、トランジスタ278,276、および、抵抗277は、非反転増幅回路を構成し、制御部310から出力された信号を反転増幅してフォトカプラ274に供給する。フォトカプラ274は、トランジスタ276のコレクタに流れる電流に応じて内蔵されているLEDが発光し、同じく内蔵されているフォトダイオードがLEDによって発生された光を電気信号に変換して出力する。トランジスタ271は、フォトカプラ274の出力を増幅して抵抗230,240に出力する。
ツェナーダイオード291は、抵抗240に現れた電圧の波形を整形して出力する。抵抗292は、フォトカプラ293の入力端子に流入する電流を制限する。フォトカプラ293は、抵抗292を介して流入する電流に応じて内蔵されているLEDが光を発生し、同じく内蔵されているフォトダイオードが光の強さに応じた電圧を出力する。トランジスタ295および抵抗296は反転増幅回路を構成し、フォトカプラ293の出力を反転して制御部310に出力する。
ノイズフィルタ320は、端子台200と負荷330との間に挿入され、電源線を介して室外機10から供給される電源に含まれる高周波成分を除去または減衰する。負荷330は、例えば、送風ファンおよび室内膨張弁を制御するステッピングモータ等によって構成される。
図5は、図1(B)に示す室外機10と室内機21−1の電気的な構成例を示すブロック図である。なお、室内機21−1〜21−nは同様の構成とされているので、ここでは、室内機21−1を例に挙げて説明を行う。また、室外機10は、図2の場合と同様の構成であるので、その説明は省略する。
図5に示すように、室内機21−1は、端子台201、整流回路220、抵抗250,260、送信回路280(請求項中「第2の通信回路」に対応)、受信回路300(請求項中「第2の通信回路」に対応)、制御部310、ノイズフィルタ320、および、負荷330を主要な構成要素としている。なお、図2と対応する部部には同一の符号を付してその説明を省略する。
ここで、端子台201には、通信線SG1および電源線S1,R1が接続される。整流回路220は、通信線SGおよび電源線S1を介して伝送されるシリアル信号を整流する。これにより、シリアル信号を無極性化する。抵抗250,260は、送信回路280および受信回路300の入出力抵抗として機能する。送信回路280は、制御部310から供給されたデータをシリアル信号に変換し、整流回路220および端子台201を介して送信する。受信回路300は、室外機10から送信されたシリアル信号を受信し、対応するデータに復元して制御部310に供給する。制御部310は、例えば、CPU、ROM、および、RAM等によって構成され、送信回路280および受信回路300を介して室外機10と通信を行うとともに、通信の結果等に基づいて負荷330その他を制御する。
図6は、図5に示す室内機21−1の詳細な構成例を示す回路図である。この図に示すように、室内機21−1は、端子台201、ダイオード221,222、抵抗250,260,282,283,285,287,302,304,306、トランジスタ281,286,288,305、フォトカプラ284,303、ツェナーダイオード301、制御部310、ノイズフィルタ320、および、負荷330を主要な構成要素としている。ダイオード221,222は整流回路220を構成する。トランジスタ281,286,288、抵抗282,283,285,287、および、フォトカプラ284は、送信回路280を構成する。トランジスタ305、抵抗302,304,306、ツェナーダイオード301、および、フォトカプラ303は、受信回路300を構成する。
ここで、トランジスタ288,286、および、抵抗287は、非反転増幅回路を構成し、制御部310から出力された信号を反転増幅してフォトカプラ284に供給する。フォトカプラ284は、トランジスタ286のコレクタに流れる電流に応じて内蔵されているLEDが発光し、同じく内蔵されているフォトダイオードがLEDからの光を対応する電気信号に変換して出力する。トランジスタ281は、フォトカプラ284の出力を増幅して抵抗250,260に出力する。
ツェナーダイオード301は、抵抗260に現れた電圧の波形を整形して出力する。抵抗302は、フォトカプラ303の入力端子に流入する電流を制限する。フォトカプラ303は、抵抗302を介して流入する電流に応じて内蔵されているLEDが光を発生し、同じく内蔵されているフォトダイオードが光の強さに応じた電圧を出力する。トランジスタ305および抵抗306は反転増幅回路を構成し、フォトカプラ303の出力を反転して制御部310に出力する。
ノイズフィルタ320は、端子台201と負荷330との間に挿入され、電源線を介して室外機10から供給される電源に含まれる高周波成分を除去または減衰する。負荷330は、例えば、送風ファンおよび室内膨張弁を制御するステッピングモータ等によって構成される。
(B)第1の実施の形態の動作の説明
つぎに、第1の実施の形態の動作について図7を参照して説明する。なお、図7の動作が実行される場合としては、例えば、室外機10とともに室内機20−1〜20−nもしくは室内機21−1〜21−nが新規に配設されるか、または、室内機20−1〜20−nもしくは室内機21−1〜21−nが既設の状態において室外機10が新たに配設されるか、または、室外機10が既設の状態において室内機20−1〜20−nもしくは室内機21−1〜21−nが新たに配設される場合がある。そして、配設作業が終了した後に、室外機10に電源が投入されると、図7に示す処理が実行される。なお、図7に示す処理を実行するためのプログラムは、図2に示す室外機10の制御部100の図示せぬROMに格納されている。
図7に示す処理が開始されると、制御部100は、スイッチ160をオフの状態にする(ステップS10)。その結果、送信回路110および受信回路120のグランドと、電源のS相とが分離された状態となる。より詳細には、図8(A)に示すように、送信回路110および受信回路120に電源を供給するトランス191は一次側と二次側が絶縁されており、スイッチ160によって一次側と二次側とが接続または切断される。スイッチ160がオフの状態になると、図8(B)に示すように、S相とグランド(GND)とが分離された状態になるので、交流電源とシリアル信号とは別々の信号として送信される。この結果、図9(A)に示すように、通信線SG1,SG2を介して送信された信号がフォトカプラ293によって受信される。
ステップS11では、制御部100は、送信回路110に対して通信開始を指示する。その結果、送信回路110を構成するトランジスタ111,113によって制御部100から供給されたデータが増幅され、フォトカプラ115に供給される。フォトカプラ115は、トランジスタ113のコレクタ電流に応じて内蔵するLEDが発光し、発光強度に応じた電圧が内蔵されているフォトダイオードから出力される。フォトカプラ115の出力はトランジスタ118に供給される。トランジスタ118にはトランス191からの電源(例えば、24V)が供給されており、トランジスタ118は電源電圧をフォトカプラ115の出力に応じてスイッチングし、抵抗130,140に対して出力する。
このとき、図1(A)の接続形態が採用されている場合には、図2に示すように、抵抗130,140から出力された信号は、通信線SG1,SG2を介して室内機20−1〜20−nに対して供給される。このような信号を受信した室内機20−1では、ノイズフィルタ211によってシリアル信号に含まれているノイズを除去した後、ブリッジダイオード212によって整流し、得られた信号を抵抗230,240に印加する。抵抗240に現れた電圧はツェナーダイオード291によって波形整形された後、抵抗292を介してフォトカプラ293に供給される。フォトカプラ293は抵抗292を介して供給された電圧に対応する電圧を出力し、トランジスタ295に供給する。トランジスタ295はフォトカプラ293の出力電圧を反転して制御部310に供給する。通信信号を受信した制御部310は、室外機10からの信号を受信したことを認識し、その応答である信号をトランジスタ278に対して出力する。トランジスタ278,276は、制御部310の出力を増幅してフォトカプラ274に供給する。フォトカプラ274からはトランジスタ276のコレクタ電流に対応した電圧が出力され、トランジスタ271に供給される。トランジスタ271はフォトカプラ274の出力に応じた出力電圧を抵抗230,240に対して出力する。抵抗230,240に現れた電圧は、通信線SG1,SG2を介して室外機10に送信される。なお、以上の動作は各室内機において独立して実行されるが、各室内機の制御部は受信回路により、通信線SG1,SG2の状態を監視しており、通信線SG1,SG2上に信号が送信されていないことを確認して、応答信号を送信する。これにより、通信線SG1,SG2上における信号のコリジョン(衝突)が回避される。
室内機20−1から送信された信号は、通信線SG1,SG2を介して室外機10に伝送される。室外機10では、通信線SG1,SG2から供給された電圧が抵抗130,140に現れる。抵抗140に現れた電圧(受信信号)は、ツェナーダイオード126によって波形整形された後、抵抗125を介してフォトカプラ124に供給される。フォトカプラ124の出力側には抵抗140に現れる電圧に対応する出力が生じ、トランジスタ122は、この出力電圧を反転増幅して制御部100に供給する。制御部100は、トランジスタ122の出力電圧を入力し、元のデータに戻すことにより、室内機20−1から応答があったことを認識する。
一方、上述の通信形態にあって、図1(B)の接続形態が採用されている場合には、図5においてスイッチ160がオフの状態となる。この場合、送信回路110および受信回路120のグランド側がオープンの状態となるので、室内機21−1〜21−nとは通信線によって接続されない状態となり、通信を行うことができない。したがって、このような場合には、室外機10が通信を開始したとしても、室内機21−1〜21−nからの応答はなされない。
以上より、ステップS11において、通信が開始された場合において、図1(A)の接続形態が採用されている場合には、室内機20−1〜20−nから応答がなされる。一方、図1(B)の接続形態が採用されている場合には、室内機21−1〜21−nから応答がなされない。したがって、ステップS12では、図1(A)の接続形態が採用されている場合には応答有り(ステップS12;Yes)と判定してステップS13に進み、図1(B)の接続形態が採用されている場合には応答無し(ステップS12;No)と判定してステップS14に進む。
ステップS13では、制御部100は、4線式通信が採用されていると判定し、スイッチ160をオフの状態に保持した状態で処理を終了する。すなわち、制御部100は、図1(A)に示す接続形態が採用されていると判定し、スイッチ160をオフの状態に保持する。
一方、ステップS12において、Noと判定された場合には、ステップS14に進み、制御部100は、スイッチ160をオンの状態にする。その結果、送信回路110および受信回路120のグランドと、電源のS相とが接続された状態となる。より詳細には、図8(B)に示すように、スイッチ160がオンの状態になると、図8(C)に示すように、S相とグランド(GND)とが接続された状態になるので、交流電源とシリアル信号とが重畳されて送信される。この結果、図9(B)に示すように、通信線SGおよび電源線S1を介して送信された信号がフォトカプラ303によって受信される。
ステップS15では、制御部100は、送信回路110に対して通信開始を指示する。その結果、送信回路110を構成するトランジスタ111,113によって制御部100から供給されたデータが増幅され、フォトカプラ115に供給される。フォトカプラ115は、トランジスタ113のコレクタ電流に応じて内蔵するLEDが発光し、発光強度に応じた電圧が内蔵されているフォトダイオードから出力される。フォトカプラ115の出力はトランジスタ118に供給される。トランジスタ118にはトランス191からの電源が供給されており、トランジスタ118は電源電圧をフォトカプラ115の出力に応じてスイッチングし、抵抗130,140に対して出力する。
このとき、図1(B)の接続形態が採用されている場合には、図5に示すように、抵抗130,140から出力された信号は、通信線SGと、電源線S1とを介して室内機21−1〜21−nに対して供給される。このような信号を受信した室内機21−1では、ダイオード221,222によって受信信号を整流し、得られた信号を抵抗250,260に印加する。抵抗260に現れた電圧はツェナーダイオード301によって波形整形された後、抵抗302を介してフォトカプラ303に供給される。フォトカプラ303は抵抗302を介して供給された電圧に対応する電圧を出力し、トランジスタ305に供給する。トランジスタ305はフォトカプラ303の出力電圧を反転増幅して制御部310に供給する。シリアル信号を受信した制御部310は、室外機10からの信号を受信したことを認識し、その応答である信号をトランジスタ288に対して出力する。トランジスタ288,286は、制御部310の出力を増幅してフォトカプラ284に供給する。フォトカプラ284からはトランジスタ286のコレクタ電流に対応した電圧が出力され、トランジスタ281に供給される。トランジスタ281はフォトカプラ284の出力に応じた出力電圧を抵抗250,260に対して出力する。抵抗250,260に現れた電圧は、通信線SGと、電源線S1を介して室外機10に送信される。なお、以上の動作は各室内機において独立して実行されるが、各室内機の制御部は受信回路により、通信線SGと電源線S1の状態を監視しており、通信線SGと電源線S1上に信号が送信されていないことを確認して、応答を送信する。これにより、通信線SGおよび電源線S1における信号のコリジョン(衝突)が回避される。
室内機21−1から送信された信号は、通信線SGおよび電源線S1を介して室外機10に伝送される。室外機10では、通信線SGおよび電源線S1から供給された電圧が抵抗130,140に現れる。抵抗140に現れた電圧(受信信号)は、ツェナーダイオード126によって波形整形された後、抵抗125を介してフォトカプラ124に供給される。フォトカプラ124の出力側には抵抗140に現れる電圧に対応する出力が生じ、トランジスタ122は、この出力電圧を反転増幅して制御部100に供給する。制御部100は、トランジスタ122の出力電圧を入力し、元のデータに戻すことにより、室内機21−1から応答があったことを認識する。
一方、図1(A)の接続形態が採用されている場合には、ステップS12において応答有りと判定されるので、ステップS14以降の処理の対象とはならない。
ステップS16では、制御部100は室内機からの応答が有った場合(ステップS16;Yes)にはステップS17に進み、応答が無い場合(ステップS16;No)にはステップS18に進む。例えば、図1(B)の接続形態が採用されている場合には、室内機からの応答がなされるのでステップS17に進む。
ステップS17では、制御部100は、3線式通信が採用されていると判定し、スイッチ160のオンの状態を維持する。これにより、室外機10と室内機21−1〜21−nが通信可能な状態が維持される。
ステップS18では、制御部100は、4線式および3線式のいずれによっても通信ができないことから、例えば、配線ミスが想定されるため、通信エラーと判断して処理を終了する。なお、通信エラーが生じた場合には、図示せぬLED等を点灯して、工事担当者に対して通知するようにしてもよい。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、室内機として図2または図5のいずれの通信方式を採用するものが接続された場合であっても、室外機10は、これらを自動的に判別し、判別結果に基づいてスイッチ160をオンまたはオフの状態に設定するようにした。これにより、例えば、既存の室内機の種類によらず、室外機を交換または増設することが可能になるので、機種の選択肢が増える。また、工事担当者は、配線さえ正確に行えば、室外機10が適切な通信方式を自動選択するので、設定に必要な時間を短縮することが可能になる。また、いずれの通信方式でも通信できない場合には通信エラーが発生した旨を工事担当者に通知するようにしたので、工事担当者は、例えば、誤配線によって通信ができないことを迅速に知ることができる。
また、本発明の第1の実施の形態では、スイッチ160によって送信回路110および受信回路120のグランドを電源線に接続するようにしたので、送信および受信動作を安定して行うことができる。また、スイッチ160をノイズフィルタ170の前段に設けるようにしたので、シリアル信号がノイズフィルタ170によって減衰してしまうことを防止できる。これにより、安定的な通信を行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態では、図7に示す処理において、最初にスイッチ160をオフの状態にして通信方式を検出するようにした。ところで、スイッチ160を最初にオンの状態にして検出を行った場合、4線式で接続されている場合であっても通信が可能となる場合があるため、スイッチ160がオンの状態に誤って設定される場合がある。すなわち、4線式の場合にはスイッチ160の状態に拘わらず、通信線SG1,SG2は室内機20−1〜20−nと接続されているため、通信可能となる場合があるためである。一方、スイッチ160がオフの状態である場合、3線式では通信線の一方が接続されないことから通信ができない。このため、本発明の第1の実施の形態では、最初にスイッチ160をオフの状態で検出を行うことから、上述したような誤検出を防止できる。
(C)第2の実施の形態の構成の説明
つぎに、本発明の第2の実施の形態について説明する。図10,11は、本発明の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、室内機の構成が異なっている。それ以外の構成は、第1の実施の形態の場合と同様である。図10,11に示すように、第2の実施の形態の室内機22−1は、4線式の通信回路(送信回路270および受信回路290その他)と、3線式の通信回路(送信回路280および受信回路300その他)の双方を有しており、室外機10との配線方法によって任意の通信方式を選択して利用することができる。すなわち、図1(A)に示す配線方式または図1(B)に示す配線方式のいずれかを選択することにより、4線式または3線式の任意の通信方式を選択することができる。
図10,11に示すように、室内機22−1は、端子台202、整流回路210,220、抵抗230〜260、送信回路270,280、受信回路290,300、制御部310、ノイズフィルタ320、および、負荷330を主要な構成要素としている。なお、図2および図5と対応する部分には同一の符号を付しているので、各構成要素の詳細な説明は省略する。なお、図10では、端子台150のSG1と端子台202のSG1が接続されるとともに、端子台150のSG2と端子台202のSG2が接続され、4線式通信が選択されている。一方、図11では、端子台150のSG1と端子台202のSGが接続されるとともに、端子台150のSG2は開放の状態とされている。
図12は、図10,11に示す室内機22−1の詳細な構成例を示す回路図である。なお、この図において、図4および図6と対応する部分には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図12に示す例は、図6と比較すると、図6に示すトランジスタ288および抵抗287が省略されて、トランジスタ278および抵抗277と共用されている。また、図6に示す抵抗306が省略され、抵抗296と共用されている。また、図12の例では、端子台200,201に代えて端子台202が新たに設けられている。端子台202では、通信線SG1,SG2,SGが接続可能であり、また、電源線S1,R1が接続可能である。それ以外の構成は、図4,6の場合と同様である。
(D)第2の実施の形態の動作の説明
つぎに、本発明の第2の実施の形態の動作について説明する。以下では、例えば、室内機および配線が存在する場合に室外機および室内機を増設するとき、あるいは、配線が存在する場合に室外機および室内機を増設するときを例に挙げて説明する。より詳細には、例えば、図1(A)もしくは図1(B)に示す配線が既に配設された状態において、室外機および室内機を増設する場合、または、図1(A)もしくは図1(B)に示す配線および室内機が既に配設された状態において、室外機および室内機を増設する場合である。
例えば、図1(A)に示す配線が既に配設されているか、または、図1(A)に示す配線および室内機が既に配設されている場合において、室内機および室外機を配設するときには、工事担当者は、図10に示す配線方法により室外機10と室内機22−1とを接続する。すなわち、端子台150のSG1,SG2と端子台202のSG1,SG2をそれぞれ接続するとともに、端子台150のS1,R1と端子台202のS1,R1をそれぞれ接続する。
一方、図1(B)に示す配線が既に配設されているか、または、図1(B)に示す配線および室内機が既に配設されている場合において、室内機および室外機を配設するときには、工事担当者は、図11に示す配線により室外機10と室内機22−1を接続する。すなわち、端子台150のSG1と端子台202のSGを接続するとともに、端子台150のS1,R1と端子台202のS1,R1をそれぞれ接続する。
そして、配線作業および配設作業が終了すると、工事担当者は、室外機10の電源を投入する。この結果、室外機10の各部に対して電源の供給が開始されるとともに、電源線S1,R1を介して、各室内機に対して電源の供給が開始される。つぎに、室外機10の制御部100は、図7に示す処理を実行する。
その結果、図10に示す接続形態が採用されている場合には、ステップS11において送信回路270および受信回路290との間で通信が実行されることから、ステップS12においてYesと判定されてステップS13に進み、スイッチ160がオフの状態に固定されて、4線式通信が選択される。また、図11に示す接続形態が採用されている場合には、ステップS15において送信回路280および受信回路300との間で通信が実行されることから、ステップS16においてYesと判定されてステップS17に進み、スイッチ160がオンの状態に固定されて、3線式通信が選択される。この結果、既存の設備の状態に拘わらず、室内機と室外機の間で正常に通信を行うことができる。
以上に説明したように、本発明の第2の実施の形態では、室内機に対して4線式と3線式の双方の通信回路を具備するようにしたので、既存の設備が4線式であるか、3線式であるかによらず、新たな室内機を増設、または、置換することができる。
また、室外機10は、前述した処理により、4線式または3線式のいずれが選択されているかを自動的に認識し、認識結果に基づいてスイッチ160をオンまたはオフの状態にするので、工事担当者の負担を軽減することができる。
また、本発明の第2の実施の形態では、図7に示す処理により、最初にスイッチ160をオフにして通信方式の検出を行うようにしたので、前述したように誤検出を防止できる。
(E)変形実施の形態の説明
なお、上述した各実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能であることは勿論である。
たとえば、図3,4,6,12に示す回路構成は、一例であって、これ以外の回路構成でもよい。
以上の各実施の形態では、スイッチ160は、電磁式のリレーとしたが、例えば、半導体スイッチ等を用いるようにしてもよい。また、以上の実施の形態では、スイッチ160をS相に接続するようにしたが、これ以外の相(例えば、R相)であってもよい。また、ノイズフィルタ170については、設けないようにしてもよい。
また、以上の各実施の形態では、スイッチ160を自動で設定するようにしたが、例えば、スイッチ160を手動式のスイッチとし、工事担当者が手動で設定するようにしてもよい。例えば、3線式を選択した場合には手動スイッチをオンの状態とし、4線式を選択した場合には手動スイッチをオフの状態にする。このような方法によっても、既存の設備の状態に拘わらず、新たな設備を増設または置換するとともに、正常に通信を行うことができる。
また、以上の各実施の形態では、室外機10と室内機20−1〜20−n、室内機21−1〜21−n、または、室内機22−1〜22−nによる構成としたが、これ以外にも、例えば、中央制御装置およびインタフェース装置を必要に応じて付加するようにしてもよい。さらに、室内機の台数は、1台であってもよいし、それ以上であってもよい。
また、以上の第2の実施の形態では、室外機10として、スイッチ160により、自動的に通信方式を検出できる機能を具備するものを利用するようにしたが、例えば、このような機能を有しない室外機に対して、図10,11に示す、室内機22−1を接続することも可能である。その場合、例えば、室外機が4線式であれば、図10に示す配線方法を採用し、室外機が3線式であれば図11に示す配線方法を採用するようにすればよい。このような実施の形態によれば、既存の室外機の種類に拘わらず、室内機を増設または置換することができる。
本発明の第1の実施形態に係る空調システムの概略構成図である。 図1(A)に示す構成のブロック図である。 図2に示す室外機の構成例を示す回路図である。 図2に示す室内機の構成例を示す回路図である。 図1(B)に示す構成のブロック図である。 図5に示す室内機の構成例を示す回路図である。 室外機において実行される処理の一例である。 スイッチとトランスの接続関係を示す図である。 トランスとフォトカプラの接続状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る空調システムの構成例である。 本発明の第2の実施形態に係る空調システムの構成例である。 図10,11に示す室内機の構成例を示す回路図である。
符号の説明
10 室外機
20−1〜20−n 室内機
21−1〜21−n 室内機
22−1〜22−n 室内機
100 制御部(判定回路)
110 送信回路(第3の通信回路の一部)
120 受信回路(第3の通信回路の一部)
160 スイッチ
170 ノイズフィルタ
270 送信回路(第1の通信回路の一部)
280 送信回路(第2の通信回路の一部)
290 受信回路(第1の通信回路の一部)
300 受信回路(第2の通信回路の一部)
320 ノイズフィルタ

Claims (6)

  1. 室内機と室外機とが共通の電源線によって接続される空気調和システムの通信制御方法において、
    前記室内機は、前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、または、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかを有し、前記室外機は、前記第1の通信回路、または、前記第2の通信回路のいずれかを有する前記室内機と接続され、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、を有し、
    前記スイッチを接続または非接続の状態とするステップと、
    前記スイッチのそれぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信するステップと、
    前記室内機からの応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定するステップと、
    を有することを特徴とする空気調和システムの通信制御方法。
  2. 室内機と室外機とが共通の電源線によって接続される空気調和システムにおいて、
    前記室内機は、
    前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、または、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかを有し、
    前記室外機は、
    前記第1の通信回路、または、前記第2の通信回路のいずれかを有する前記室内機と接続され、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、
    前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、
    前記スイッチを接続または非接続の状態とするとともに、それぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信し、応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する判定回路と、を有する、
    ことを特徴とする空気調和システム。
  3. 請求項2に記載の空気調和システムにおいて、
    前記判定回路は、前記スイッチを最初に非接続の状態として判定を行うことを特徴とする空気調和システム。
  4. 請求項2または3のいずれか1項に記載の空気調和システムにおいて、
    前記室内機は、電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、および、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路の双方を有し、
    前記室外機の判定回路は、前記第1または第2の通信回路のいずれと接続されたかを判定する、
    ことを特徴とする空気調和システム。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の空気調和システムにおいて、
    前記第3の通信回路の前記通信端子の一方は、前記第3の通信回路のグランドと接続された端子であり、
    前記スイッチは、前記第3の通信回路のグランドと接続された端子と、前記電源線の中の1本とを接続することを特徴とする空気調和システム。
  6. 室内機と共通の電源線によって接続される室外機において、
    前記電源線とは独立した2本の通信線によって通信を行う第1の通信回路、および、前記電源線の中の1本と、前記電源線とは独立した1本の通信線とによって通信を行う第2の通信回路のいずれかまたは双方を有する室内機と接続された場合に、前記第1または第2の通信回路の一方と通信を行う第3の通信回路と、
    前記第3の通信回路の通信端子の一方と前記電源線の中の1本とを接続または非接続の状態とするスイッチと、
    前記スイッチを接続または非接続の状態とするとともに、それぞれの状態において信号を前記室内機に対して送信し、応答の有無により前記第1または第2の通信回路のいずれが接続されているかを判定する判定回路と、
    を有することを特徴とする室外機。
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