JP4870821B2 - 溶接ワーク位置検出装置および溶接ワーク位置検出方法 - Google Patents

溶接ワーク位置検出装置および溶接ワーク位置検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、スポット溶接されるワークの位置を検出する溶接ワーク位置検出装置および溶接ワーク位置検出方法に関する。
ロボットを用いて自動運転によりワークのスポット溶接を行う場合に、作業プログラムに記録されたワーク位置(スポット溶接打点位置)が実際のワーク位置からずれていると、ワークに過負荷が作用したり溶接電流が正しく流れない等の問題が生じ、溶接品質の低下を招く。このため、従来、スポット溶接を行う前に予めワーク位置を検出し、そのワーク位置に応じてスポット溶接打点位置を補正していた(例えば特許文献1参照)。
特許文献1記載のシステムでは、スポット溶接ガンの可動電極と対向電極の間にワークを配置し、サーボモータの駆動により可動電極をワーク表面に接近させる。そして、モータ電流が所定値を越えたときに、可動電極がワーク表面に接触してサーボモータに外乱トルクが発生したと判断して、そのときの可動電極の位置に基づきワーク位置を検出する。
特許第4233584号公報
上記特許文献1記載のシステムは、可動電極がワーク表面に接触した際に、サーボモータのトルクがステップ状に変化するとしてワーク位置を検出する。しかしながら、実際のサーボモータのトルクは、可動電極がワーク表面に接触した後に徐々に上昇する傾向にある。したがって、モータ電流が所定値を超えた時点では、可動電極は既にワーク表面を十分に押し込んで接触位置よりも変位した状態にあり、モータ電流が所定値を超えたときに可動電極がワーク表面に接触したと判断したのでは、ワーク位置を精度よく検出することができない。
本発明による溶接ワーク位置検出装置は、ワークを挟んで互いに対向して配置される一対の電極を有するスポット溶接ガンと、スポット溶接ガンおよびワークのいずれか一方をいずれか他方に対して相対移動可能に保持するロボットと、一対の電極をワークに対して接近および離間させるサーボモータと、サーボモータにより一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる一連の動作中におけるサーボモータのトルクと相関関係のある物理量を検出する物理量検出手段と、一対の電極の位置を検出する位置検出手段と、物理量検出手段により検出された物理量および位置検出手段により検出された検出値を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された物理量の時系列データに基づき、一対の電極の一方がワーク表面に接触を開始した接触開始時点を算出するとともに、記憶手段に記憶された位置検出手段の検出値に基づき、接触開始時点におけるワーク位置を演算する演算手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による溶接ワーク位置検出方法は、ワークを挟んで互いに対向して配置される一対の電極を有するスポット溶接ガンと、スポット溶接ガンおよびワークのいずれか一方をいずれか他方に対して相対移動可能に保持するロボットと、一対の電極をワークに対して接近および離間させるサーボモータとを備え、ワークの表面位置を検出する溶接ワーク位置検出方法であって、一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる手順と、一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる一連の動作中におけるサーボモータのトルクと相関関係のある物理量に基づき、一対の電極の一方のワーク表面への接触開始時点を判断する手順と、一対の電極の一方がワーク表面に接触を開始したと判断された時点における一対の電極の位置に基づき、ワーク位置を演算する手順とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、電極とワークとが実際に接触を開始した時点の電極の位置に基づいてワーク位置を演算するため、ワーク位置を精度よく検出することができる。
本発明の実施の形態に係る溶接ワーク位置検出装置を有するスポット溶接システムの全体構成を概略的に示す図である。 作業プログラムの実行による可動電極と対向電極の動作を示す図である。 図1のロボット制御装置および溶接ガン制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。 図3のワーク位置検出処理における可動電極と対向電極の動作を示す図である。 図3のワーク位置検出処理における可動電極駆動用サーボモータのモータトルクとモータ速度の時間変化の例を示す図である。 モータトルクの具体的な時系列変化を用いた、可動電極の押し込み判定に係る処理を説明する図である。 モータトルクの具体的な時系列変化を用いた、可動電極の接触開始時点の判定に係る処理を説明する図である。 図1の変形例を示す図である。 図1の別の変形例を示す図である。
以下、図1〜図9を参照して本発明の実施の形態に係る溶接ワーク位置検出装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る溶接ワーク位置検出装置を有するスポット溶接システムの全体構成を概略的に示す図である。図1のスポット溶接システムは、多関節型のロボット1と、スポット溶接ガン2と、ロボット1を制御するロボット制御装置3と、スポット溶接ガン2を制御する溶接ガン制御装置4とを備える。
ロボット1は、一般的な6軸垂直多関節型ロボットであり、床に固定されたベース10と、ベース10に回動可能に連結された下アーム11と、下アーム11の先端部に回転可能に連結された上アーム12と、上アーム12の先端部に回転可能に取り付けられたスポット溶接ガン2とを有する。ロボット1は、複数(便宜上1つのみ図示)のロボット駆動用のサーボモータ13を内蔵する。サーボモータ13はロボット制御装置3からの制御信号により駆動され、サーボモータ13の駆動によりスポット溶接ガン2の位置および姿勢が変更される。
スポット溶接ガン2は、いわゆるC型スポット溶接ガンであり、上アーム12の先端部に回転可能に連結されたコの字状のガンアーム23と、ワーク挟持用のサーボモータ24とを有する。ガンアーム23は、L字状のフレーム23aの端部から突設された棒状の対向電極22と、対向電極22に対向して突設された棒状の可動電極21とを有する。可動電極21と対向電極22は同軸上に配置されている。対向電極22はフレーム23aに固定されているのに対し、可動電極21は対向電極22と同軸上をフレーム23aに対し相対移動可能である。
サーボモータ24は溶接ガン制御装置4からの制御信号により駆動され、サーボモータ24の駆動により、可動電極21は対向電極22に接近および対向電極22から離間する。可動電極21と対向電極22の間には、ワークWが板厚方向で挟持され、ワークWのスポット溶接が行われる。ワークWは、図示しないワーク支持装置により支持されている。
ロボット駆動用の各サーボモータ13にはエンコーダ13aが設けられ、エンコーダ13aによりサーボモータ13の軸回りの回転角度が検出される。検出された回転角度はロボット制御装置3にフィードバックされ、ロボット制御装置3でのフィードバック制御により、アーム先端部のスポット溶接ガン2の位置および姿勢が制御される。これによりフレーム23aに一体化された対向電極22を、ワークWの板厚方向の教示位置に位置決めできるとともに、エンコーダ13aからの信号により対向電極22の位置および姿勢を検出できる。
同様に、ワーク挟持用のサーボモータ24にはエンコーダ24aが設けられ、エンコーダ24aによりサーボモータ24の軸回りの回転角度が検出される。検出された回転角度は溶接ガン制御装置4にフィードバックされ、溶接ガン制御装置4でのフィードバック制御により、対向電極22に対して可動電極21を位置決めできる。電極21,22間の開放量はサーボモータ24の回転角度に応じて変化するが、本実施形態では可動電極21を対向電極22に接触させたとき、すなわち開放量が0のときのサーボモータ24の回転角度を予め基準値として設定している。これによりエンコーダ24aからの信号によって、基準値からの回転角度を検出でき、電極21,22間の開放量を検出できる。
ロボット制御装置3および溶接ガン制御装置4は、それぞれCPU,ROM,RAM,その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成される。ロボット制御装置3は溶接ガン制御装置4に接続されている。ロボット制御装置3と溶接ガン制御装置4とは通信を行い、互いに信号を送受信する。ロボット制御装置3には教示操作盤5とライン制御盤6も接続されている。
ロボット制御装置3のメモリには、ロボット1およびスポット溶接ガン2の動作プログラム(作業プログラム)や教示データ等が書き換え可能な形式で格納されている。教示データには、ワークWを多数の溶接箇所でスポット溶接するときのロボット1およびスポット溶接ガン2の位置および姿勢である溶接打点データが含まれる。この教示データに基づき、自動運転のための作業プログラムが作成されている。
自動運転時には、ロボット制御装置3は、作業プログラムに従いロボット1を動作させ、ワークWに対するスポット溶接ガン2の位置と姿勢を制御して、電極21,22間にワークWを配置する。また、溶接ガン制御装置4は、作業プログラムに従い可動電極21を動作させ、ワークWに負荷される電極21,22による加圧力を制御するとともに、作業プログラムに従い電極21,22に供給する電流を制御し、予め定められた溶接打点位置でスポット溶接を実行する。
教示操作盤5は、オペレータにより操作される操作部51と、オペレータに対して所定の情報を報知する表示部52とを有する。操作部51からは、主にロボット1の動作に関する教示指令や作業プログラムの編集や実行に関する指令等が入力される。ロボット1の設定状態や動作状態、異常状態等の各種情報は、表示部52に表示される。
図示は省略するが、工場内の生産ラインには、上述のスポット溶接システムが複数設けられており、ライン制御盤6はこれらシステムの各ロボット制御装置3に接続されている。ライン制御盤6には、各ロボット制御装置3と周辺機器からの信号が送信され、これらの信号に基づきライン制御盤6はスポット溶接の生産ラインを一元的に管理できる。ライン制御盤6に設けられた表示部61、あるいはライン制御盤6に接続された表示装置(不図示)等により、各ロボット1の動作状態を把握することもできる。
ライン制御盤6は、各ロボット制御装置3からの信号を入力し、各ロボット制御装置3に対し外部信号を出力する。ライン制御盤6は、各ロボット制御装置3に、作業プログラムを実行する起動指令を出力することもできる。ライン制御盤6からの外部信号には、イーサネット(登録商標)通信等の各種通信手段も含まれる。また、教示操作盤5の操作によりこれらの指令を出力してもよい。
図2は、自動運転時における作業プログラムの実行による電極21,22の動作を示す図である。ここでは、ワークWが水平に保持された状態で各電極21,22を移動してスポット溶接を行う。つまり、一対の電極21,22を、ワークWの上方および下方にそれぞれワークWに対して垂直に配置した後、各電極21,22をワークの上面および下面の溶接打点位置に移動してスポット溶接を行う。
なお、ワーク上下面のいずれか一方の溶接打点位置をワークWの板厚分だけずらせば、ワーク上下面のいずれか他方の溶接打点位置となる。このため、プログラム上は、ワーク上下面のいずれか一方(例えばワーク下面)の溶接打点位置のみをワーク板厚とともに設定している。
自動運転時には、まず、各電極21,22は、スポット溶接開始前の待機位置へ移動する。すなわち、ワーク表面から所定距離Da,Dbだけ離間した位置1まで所定速度で移動し、そこで一旦停止する。次いで、各電極21,22は、図の経路に沿って所定速度で溶接打点位置(位置2)へ移動した後、ワークWに所定の加圧力を負荷する。この状態で所定の電流条件により電極21,22が通電される。その後、各電極21,22は、スポット溶接終了後の待機位置へ移動する。すなわち、ワーク表面から所定距離Dc,Ddだけ離間した位置3まで所定速度で移動し、そこで一旦停止する。
なお、溶接箇所が複数ある場合には、各電極21,22は、次の溶接箇所に対応したスポット溶接開始前の待機位置へ移動し、ワークWは複数の溶接箇所で連続してスポット溶接される。この場合、各溶接箇所の周囲の障害物25を考慮し、障害物25と電極21,22とが干渉しないように各溶接箇所毎に電極21,22の開放量Da〜Ddが設定される。
ところで、予め定められた溶接打点位置に電極21,22を移動してワークWにスポット溶接を行う場合、同種のワークWであっても、ワークWのロット変更やワークWを設置する治具の位置調整等を行ったことにより、ワーク表面のスポット溶接打点位置が、目標とするスポット溶接打点位置からずれる場合がある。このようなずれが生じると、ワークWに過負荷が作用する、あるいは溶接電流が正しく流れない等の問題が発生し、溶接品質の低下を招く。このため、実際のワーク位置を検出してスポット溶接打点位置を修正する必要があるが、この修正を複数のスポット溶接打点位置の全てにおいて手動で行ったのでは膨大な手間と手間がかかる。また、作業者がスポット溶接打点位置のずれを直接目視で確認して修正を行うようにしたのでは、修正の程度が作業者の熟練度により左右され、溶接品質を均一に保つことができない。そこで、本実施の形態では、自動運転によるスポット溶接を行う前に、以下のようにしてワーク位置を自動で検出し、作業プログラム上のスポット溶接打点位置を修正する。
図3は、ロボット制御装置3および溶接ガン制御装置4で実行されるワーク位置検出処理の一例を示すフローチャートであり、図4は、ワーク位置検出処理を実行した際の各電極21,22の動作の一例を示す図、図5(a),(b)は、ワーク位置検出処理を実行した際のサーボモータ24のモータトルクTおよびモータ速度vの時間変化の一例を示す図である。
なお、モータトルクTはサーボモータ24の駆動電流と相関関係がある。このため、溶接ガン制御装置4から出力される駆動電流に基づき、図5(a)のモータトルクTを求めることができる。また、モータ速度vはサーボモータ24の回転速度と相関関係がある。このため、エンコーダ24aからフィードバックされる回転角度に基づき、図5(b)のモータ速度vを求めることができる。
図3に示す処理は、例えば教示操作盤5あるいはライン制御盤6をオペレータが操作してワーク位置検出指令が入力されると開始される。このワーク位置検出処理は、作業プログラムが設定された後に行われる。このため、メモリには、作業プログラムに設定されるワーク下面のスポット溶接打点位置、ワーク厚さt0、スポット溶接開始前および終了後の待機位置(図2のDa,Db,Dc,Dd)、電極21,22をスポット溶接打点位置へ向けて移動させる際のモータ速度v1等が設定値として予め記憶されている。
図3のステップS1では、サーボモータ13,24に制御信号を出力し、スポット溶接ガン2の各電極21,22を、ワークWの溶接打点位置の鉛直上方および鉛直下方の所定の開放位置へそれぞれ移動する。この処理は、作業プログラムを流用して行われ、各電極21,22は、図2に示すような経路に沿ってワーク表面からDa,Dbだけ離れた開放位置(位置2の点線)に移動する。作業プログラムはスポット溶接時の障害物25の位置を考慮して作成されているため、作業プログラムを流用することで、各電極21,22とワークWや障害物25との干渉を防ぐことができる。
ステップS2では、各サーボモータ13、24に、ステップS1の電極21,22の開放位置を維持するような制御信号を出力する。これにより図4(a)に示すように各電極21,22は、ワーク表面から所定距離Da,Dbだけ離れて静止する。このとき図5(a)に示すようにモータトルクTは一定(T1)であり、モータ速度vは0である。この状態を所定時点t1に到るまで継続する。なお、各電極21,22のワーク上方および下方の開放位置への移動や停止を自動で行うのではなく、各電極21,22の位置をオペレータが目視しながら手動で行うようにしてもよい。すなわちステップS1とステップS2の処理を省いてもよい。
ステップS3では、サーボモータ24に制御信号を出力し、図4(b)に示すように可動電極21をワーク表面に接近させる。例えば、図5(b)に示すように、モータ速度vを予め定めた所定速度v1まで加速し、その後、その所定速度v1を維持するようにサーボモータ24を速度制御する(時点t1〜時点t2)。このとき、図5(a)に示すように、モータトルクTはT1からT2まで増加した後、可動電極21の定速移動時には一定となる。なお、以下では、時点t1〜t2の範囲においてモータトルクTがほぼ一定である状態を基準状態と呼び、基準状態におけるモータトルクT2を基準トルクと呼ぶ。接近動作前の可動電極21とワーク表面との距離が短い場合には、ステップS3で、可動電極21を一旦ワークWとは逆方向に移動させてからワーク表面に接近移動させるようにしてもよく、これにより可動電極21をワーク表面に定速で接近させることができ、基準状態を確保できる。
ステップS4では、モータトルクTの検出用の物理量および電極21,22の位置検出用の物理量のメモリへの記憶を開始する。すなわち、サーボモータ24に出力される駆動電流およびエンコーダ13a,24aからの信号を所定時間毎(例えば数ミリsec毎)にメモリに記憶する。
ステップS5では、可動電極21によるワークWの押し込みの有無を判定する。ワークWの押し込みとは、図4(c)に示すように可動電極21がワーク表面に接触した後、図4(d)に示すようにさらに可動電極21を弾性変形の範囲内で十分に押し込んでワークWを撓ませた状態である。このワークWの押し込み後に、可動電極21を上方に移動してワークWの押し込みをやめると、ワークWは押し込み前の状態に復帰する。ステップS5では、サーボモータ24へ出力される駆動電流に基づきモータトルクTを演算するとともに、モータ速度vが一定状態(基準状態)におけるモータトルクTを基準トルクT2として設定する。そして、モータトルクTがこの基準トルクT2から所定量ΔT1以上増加したときに、ワークWの押し込み有りと判定する。
なお、基準状態におけるモータトルクTは厳密には一定ではなく、例えば所定の範囲ΔT0内において変動する(図6参照)。このため、ステップS5では、基準状態におけるモータトルクTの最大値を基準トルクT2として設定してもよく、基準状態におけるモータトルクTの平均値あるいは最小値を基準トルクT2として設定してもよい。所定量ΔT1は、基準状態におけるモータトルクTの変動を考慮し、少なくともΔT0より大きい値で、かつ、ワークWを塑性変形することがないような値に設定される。ΔT0,ΔT1は、実験的に求めることができ、この実験的に求めた値が予め設定値として記憶されている。
このとき、図5(a)に示すように、時点t2で可動電極21がワーク表面に接触を開始するとサーボモータ24に作用する負荷が増加するため、モータトルクTは増加する。時点t3においてモータトルクTの増加量ΔTが所定量ΔT1になると、制御装置3,4はワークWの押し込み有りと判定する。なお、この時点t3におけるモータトルクTを押し込みモータトルクT3と呼ぶ。ステップS5でワークWの押し込み有りと判定されるとステップS6に進む。
ステップS6では、サーボモータ24に制御信号を出力し、可動電極21の接近移動を停止する。これにより、図5(b)に示すようにモータ速度vは減速し、時点t4でモータ速度vは0となる。この減速停止範囲においては、図5(a)に示すようにモータトルクTは押し込みモータトルクT3よりも増加する。ステップS7では、モータトルクTの検出用の物理量(サーボモータ24への駆動電流)および電極21,22の位置検出用の物理量(エンコーダ13a,24aからの信号)の記憶処理(ステップS4)を終了する。
ステップS8では、可動電極21の位置検出補正量Δd、つまり可動電極21によるワークWの押し込み量を算出する。補正量Δdの算出にあたっては、まず、メモリに記憶されたモータトルクTの時系列データに基づき、可動電極21がワーク表面に接触を開始した接触開始時点(図5のt2)を算出する。具体的には、ワークWの押し込み時点t3から遡り、モータトルクTが押し込みモータトルクT3よりも予め定めた所定量α(図7参照)だけ減少した時点を接触開始時点として算出する。次いで、メモリに記憶されたエンコーダ13a,24aからの信号により、接触開始時点における可動電極位置と、可動電極21の接近移動停止時点における可動電極位置とをそれぞれ算出し、両者の差を補正量Δdとして設定する。
ここで、所定量αは、予め実験的に求めてもよいが、可動電極21の移動時の押し込み時点t3における押し込みモータトルクT3と基準状態における基準トルクT2とに基づき求めてもよい。例えば、押し込みモータトルクT3と基準トルクT2との差ΔT1を所定量αとしてもよい。ΔT1に所定の割合(例えば0.5)を乗じたものを所定量αとしてもよい。
この場合、ワークWの押し込み判定時(図5のt3)における可動電極位置と、可動電極21の接近移動停止時(図5のt4)における可動電極位置(可動電極停止位置)とは、可動電極21が減速停止する距離だけ異なる。したがって、ステップS8では、接触開始時点における可動電極位置と可動電極停止位置とをそれぞれ算出し、両者の差を補正量Δdとして設定してもよい。このように可動電極21の減速停止動作を考慮することにより、補正量Δdの算出精度が向上する。なお、可動電極21は短時間で減速停止するため、上述したように可動電極停止位置を用いて補正量Δdを算出しても実質上は問題ない。
ステップS9では、可動電極停止位置と補正量Δdとを用いてワーク位置を演算する。具体的には、可動電極停止位置を補正量Δd分だけ上方にずらした値、つまり可動電極21がワーク表面に接した状態における可動電極位置を算出し、これをワーク上面のスポット溶接打点位置としてメモリに記憶する。また、このワーク上面のスポット溶接打点位置をワークWの板厚t0分だけずらした値を算出し、これをワーク下面のスポット溶接打点位置としてメモリに記憶する。この算出されたスポット溶接打点位置を用いて、作業プログラムが修正される。
なお、以上の処理によって検出されたスポット溶接打点位置と、予め作業プルグラム上に設定されたスポット溶接打点位置との差分を算出し、その差分を教示操作盤5の表示部52やライン制御盤6の表示部61等に表示するようにしてもよい。また、この差分が所定値以上の場合に、教示操作盤5やライン制御盤6を介してアラーム等をオペレータに報知するようにしてもよい。
以上により所定の溶接箇所におけるワーク位置検出処理が終了する。ワーク位置検出処理が終了すると、各電極21,22は制御装置3,4からの信号によりワーク表面から所定量Dc,Ddだけ離間された位置に移動する。溶接箇所が複数ある場合には、各電極21,22は次の溶接箇所に移動し、同様の処理が実行される。なお、ワーク位置検出処理の電極21,22の移動を、オペレータの手動操作により行ってもよい。
本実施の形態の動作をまとめれば次のようになる。オペレータの操作によりワーク位置検出指令が入力されると、可動電極21と対向電極22はワーク表面から所定量Da,Dbだけ離れた開放位置へ移動する(ステップS1)。その後、可動電極21は所定速度v1でワークWに接近する(ステップS3)。図6(a)は、このときのモータトルクTの変化を示す図である。可動電極21の接近動作時におけるモータトルクTの検出結果に基づいて、モータトルクTがほぼ一定である基準トルクT2が設定され、モータトルクTが基準トルクT2から所定量ΔT1以上増加すると、可動電極21は接近動作を停止する(ステップS5、ステップS6)。
以上の可動電極21の接近動作により得られたモータトルクTの時系列データに基づき、可動電極21がワーク表面に接触を開始した時点が算出される(ステップS8)。すなわち、図7(a)に示すように、可動電極21がワークWを押し込んだ時点tp(図6のt3)から遡り、モータトルクTが所定量αだけ減少した時点tcが接触開始時点として算出される。さらに、その接触開始時点における可動電極位置と、可動電極21の停止時点における可動電極位置との差が演算され、可動電極21の押し込み量に相当する位置検出補正量Δdが設定される(ステップS8)。そして、可動電極21の停止位置と位置検出補正量Δdとに基づきワーク表面のスポット溶接打点位置が演算される(ステップS9)。
本実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)可動電極21をワーク表面に接近移動させた際のモータトルクTの時系列データに基づき、可動電極21がワーク表面に接触を開始した時点を算出するとともに、可動電極21のワーク表面への押し込み量に相当する位置検出補正量Δdを算出し、可動電極21の押し込み後の停止位置と位置検出補正量Δdとに基づきワーク位置を算出するようにした。これにより可動電極21がワーク表面に接触を開始してから停止するまでの可動電極21の押し込み量を考慮してワーク位置を検出することができ、ワーク位置の検出精度が向上する。
(2)モータトルクTに基づいて可動電極21が所定の押し込み状態であるか否かを判定し、所定の押し込み状態であると判定されると可動電極21の接近移動を停止するようにした。これによりワークWの弾性変形の範囲内において可動電極21をワーク表面に確実に押し込むことができ、可動電極21の押し込み量に基づいた精度よいワーク位置の検出が可能である。
(3)可動電極21の接近動作時におけるモータトルク一定の状態を基準状態とし、この基準状態における基準トルクT2よりもモータトルクTが所定量ΔT1以上増加したときに、可動電極21の接近移動を停止するようにしたので、可動電極21の過大な押し込みを防止することができ、ワークWの損傷を防ぐことができる。
(4)可動電極21を所定速度v1でワーク表面に接近させ、この定速移動時のモータトルクTを基準トルクT2として設定するので、基準トルクT2を適切に設定することができ、可動電極21の所定の押し込みを正確に判断できる。
(5)ワークWの押し込み時点から遡り、モータトルクTが所定量αだけ減少した時点を接触開始時点として算出するので、可動電極21がワーク表面に接触した後にモータトルクTが緩やかに変化する場合においても、接触開始時点を正確に求めることができ、ワーク位置の検出精度が高まる。
(6)スポット溶接用の作業プログラムを流用してワーク位置検出処理を行うようにしたので、各電極21,22を障害物25等と干渉することなく所定の溶接位置に移動して、ワーク位置の検出の行うことができる。
なお、以上の制御装置3,4における処理(ステップS5)では、モータトルクTが基準トルクT2よりも所定量ΔT1以上増加したときに、所定の押し込み状態になったと判定するようにした(図6(a))。しかしながら判定部としての処理はこれに限らず、例えば図6(b)に示すようにモータトルクTの単位時間当たりの増加の割合ΔT/Δtが、基準状態におけるモータトルクTの単位時間当たりの増加の割合ΔT0/Δtよりも所定量以上増加したときに、所定の押し込み状態になったと判定してもよい。あるいは、基準状態におけるモータトルクTの増加の割合ΔT0/Δtがほぼ0であるとして、モータトルクTの単位時間当たりの増加の割合ΔT/Δtが所定値以上となったときに、所定の押し込み状態になったと判定してもよい。
基準状態におけるモータトルクT2を予め実験的に求めるようにしてもよい。基準トルクT2が既知である場合には、基準トルクT2を考慮して予め押し込み判定の閾値となるモータトルクTaあるいはモータトルクTの単位時間当たりの増加の割合ΔTa/Δtを設定し、モータトルクTが所定値Ta以上となったとき、もしくはトルク増加の割合ΔT/Δtが所定値ΔTa/Δt以上となったときに、所定の押し込み状態になったと判定してもよい。基準状態を全く考慮せずに、単にモータトルクTが所定値以上となったとき、もしくはトルク増加の割合ΔT/Δtが所定値以上となったときに、所定の押し込み状態になったと判定してもよい。
以上の実施の形態では、制御装置3,4における処理(ステップS8)により、ワークWの押し込み時点tpからから遡り、モータトルクTが所定量αだけ減少した時点tcを接触開始時点として算出した(図7(a))。しかしながら、接触開始時点の算出処理はこれに限らず、モータトルクTの単位時間当たりの増加の割合ΔT/Δtの変化に着目して接触開始時点を算出してもよい。例えば図7(b)に示すように、押し込み時点tpにおけるモータトルクTの増加の割合ΔT/Δtは正の値であるため、押し込み時点tpから遡り、ΔT/Δtが正から0または負になった時点tcを接触開始時点として算出してもよい。
なお、上記実施の形態では、ワーク位置を検出するための一連の動作を制御装置3,4により自動で行うようにしたが、一部を手動で行うようにしてもよい。例えば可動電極21の接近動作および停止動作を制御装置3,4からの信号により自動で行うようにしたが(ステップS3、ステップS6)、少なくともいずれか一方の動作を、オペレータがモータトルクTの変化を監視しながらスイッチ装置等を操作することにより手動で行ってもよい。可動電極21の押し込み状態をオペレータが監視して、可動電極21がワーク表面に接触した後の所定の押し込み状態になったか否かをオペレータ自身が判断してもよい。したがって、サーボモータ13,24を制御する制御手段としての制御装置3,4の構成や、所定の押し込み状態の有無を判定する判定部としての制御装置3,4の構成を省略してもよい。
上記実施の形態では、接触開始時点における可動電極位置と接近移動停止時における可動電極位置との差から補正量Δdを算出してワーク位置を検出するようにしたが、補正量Δdを算出することなく、例えば予め実験的に求めた補正量Δdを用いてワーク位置を検出するようにしてもよい。可動電極21の停止時におけるワークWの撓み量を目視や種々の計測装置等により計測し、補正量Δdを求めるようにしてもよい。可動電極21をワーク表面に向けて所定量移動した後に停止してワーク表面との接触状態を確認するという作業を繰り返し、可動電極21の1回の移動量とその際のモータトルクTの変化量とから補正量Δdを求めるようにしてもよい。
上記実施の形態では、サーボモータ24に出力される駆動電流に基づきモータトルクTを検出したが、モータトルクTと相関関係のある物理量であれば、トルク、電流、速度、加速度等、いかなるものを検出してもよく、物理量検出手段は上述したものに限らない。エンコーダ13a,24aからの信号により電極21,22の位置を検出するようにしたが、位置検出手段はこれに限らない。サーボモータ24へ出力される駆動電流およびエンコーダ13a,24aからの信号を制御装置3,4内のメモリに記憶するようにしたが、記憶手段の構成はこれに限らず、制御装置3,4の外部の記憶装置に記憶するようにしてもよい。
上記実施の形態では、可動電極21をワーク表面に接近移動させるようにしたが、可動電極21の代わりに対向電極22をワーク表面に接近移動させ、そのときの物理量の変化に基づき接触開始時点を算出するようにしてもよい。すなわち、サーボモータ13によりロボット1を駆動して対向電極22をワーク表面に接近および離間するとともに、サーボモータ13のトルク変化に基づき接触開始時点を算出するようにしてもよい。
ロボット制御装置3と溶接ガン制御装置4のCPUにより、図3のワーク位置検出処理を実行するようにしたが、ロボット制御装置3と溶接ガン制御装置4をまとめた一つの制御装置として構成してもよい。すなわち、ロボット制御装置3に溶接ガン制御装置4の機能を含めるようにしてもよく、演算手段の構成は上述したものに限らない。予め定めたスポット溶接用の作業プログラムを流用して電極21,22の位置を制御するようにしたが、作業プログラムとは無関係に電極21,22の位置を制御するようにしてもよい。
上記実施の形態では、モータトルクTの時系列データに基づき接触開始時点を算出するとともに、この接触開始時点における可動電極位置と押し込み停止時における可動電極停止位置との差から位置検出補正量Δdを算出し(ステップS8)、可動電極停止位置と補正量Δdとに基づきワーク位置を演算するようにしたが(ステップS9)、補正量Δdを算出することなくワーク位置を演算することもできる。例えば、メモリに記憶されたエンコーダ24aの検出値から接触開始時点における可動電極位置を直接求め、この可動電極位置に基づきワーク位置を演算することもできる。この場合、補正量Δdを算出する必要がないため、制御装置3,4における処理を簡略化できる。すなわち、本発明は、モータトルクTの時系列データに基づき可動電極21の接触開始時点を算出するとともに、この接触開始時点における可動電極位置を求めることで、ワーク位置の検出精度を高める点を最大の特徴とするのであり、補正量Δdを求めることは必ずしも必要でない。
以上をまとめると、可動電極21と対向電極22の間にワークWを配置した状態で、可動電極21または対向電極22がワーク表面に当接するように可動電極21または対向電極22をワーク表面に接近移動させる手順と、可動電極21または対向電極22をワーク表面に接近移動させた際のモータトルクTに基づき、可動電極21または対向電極22のワーク表面への接触開始時点を判断する手順と、可動電極21または対向電極22がワーク表面に接触を開始したと判断された時点における電極21,22の位置に基づき、ワーク位置を演算する手順とを含んでワーク表面位置を検出するのであれば、本発明による溶接ワーク位置検出方法は上述したものに限らない。
サーボモータ24により接近および離間する一対の電極21,22を有するスポット溶接ガン2と、電極21,22間にワークWを配置するように、スポット溶接ガン2とワークWのいずれか一方をいずれか他方に対して相対移動可能に保持するロボット1とを有するのであれば、溶接ワーク位置検出装置を有するスポット溶接システムの全体構成は図1のものに限らない。例えば可動電極21と対向電極22の両方を、スポット溶接ガン2のフレーム23aに対し相対移動可能としてもよい。図8または図9に示すようにスポット溶接システムを構成してもよい。
図8は、スポット溶接ガン2を、開閉可能な一対のガンアーム26a,26bと、各ガンアーム26a,26bの先端部に取り付けられた可動電極21および対向電極22とを有する、いわゆるX型のスポット溶接ガンとして構成した例である。図9は、所定位置に設置されたガンスタンド15によりスポット溶接ガン2を支持するとともに、ロボット1の先端部でロボットハンド16を介してワークWを保持するように構成した例であり、ロボット1の駆動によりスポット溶接ガン2に対しワークWを相対移動させて、電極21,22間にワークWを配置している。ガンスタンド15を移動可能とすることもできる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の溶接ワーク位置検出装置に限定されない。
1 ロボット
2 スポット溶接ガン
3 ロボット制御装置
4 溶接ガン制御装置
5 教示操作盤
6 ライン制御盤
13,24 サーボモータ
13a,24a エンコーダ
21 可動電極
22 対向電極

Claims (10)

  1. ワークを挟んで互いに対向して配置される一対の電極を有するスポット溶接ガンと、
    前記スポット溶接ガンおよび前記ワークのいずれか一方をいずれか他方に対して相対移動可能に保持するロボットと、
    前記一対の電極を前記ワークに対して接近および離間させるサーボモータと、
    記サーボモータにより前記一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる一連の動作中における前記サーボモータのトルクと相関関係のある物理量を検出する物理量検出手段と、
    前記一対の電極の位置を検出する位置検出手段と、
    前記物理量検出手段により検出された物理量および前記位置検出手段により検出された検出値を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された物理量の時系列データに基づき、前記一対の電極の一方がワーク表面に接触を開始した接触開始時点を算出するとともに、前記記憶手段に記憶された前記位置検出手段の検出値に基づき、前記接触開始時点におけるワーク位置を演算する演算手段とを備えることを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記サーボモータを制御する制御手段をさらに備え、
    前記演算手段は、前記物理量検出手段により検出された物理量に基づき、前記一対の電極の一方がワーク表面に接触した後の所定の押し込み状態になったか否かを判定する判定部を有し、
    前記制御手段は、前記判定部により前記所定の押し込み状態になったと判定されると、前記一対の電極の一方のワーク表面への移動を停止するように前記サーボモータを制御することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  3. 請求項2に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記判定部は、前記物理量検出手段により検出された物理量が所定値以上になったとき、または物理量の単位時間当たりの増加の割合が所定値以上になったときに、前記所定の押し込み状態になったと判定することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  4. 請求項2に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記判定部は、前記物理量検出手段により検出された物理量が、前記一対の電極の一方が前記ワークの表面に接触する前における物理量がほぼ一定の基準状態における物理量よりも所定量以上増加したとき、または前記物理量検出手段により検出された物理量の単位時間当たりの増加の割合が、前記基準状態における物理量の単位時間当たりの増加の割合よりも所定量以上増加したときに、前記所定の押し込み状態になったと判定することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  5. 請求項4に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記基準状態は、前記一対の電極の一方がワーク表面に定速で接近している状態であることを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記演算手段は、前記判定部により前記所定の押し込み状態になったと判定された第1の時点から遡り、前記記憶手段に記憶された物理量が前記第1の時点における物理量よりも所定量以上減少した第2の時点を前記接触開始時点として算出することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  7. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記演算手段は、前記判定部により前記所定の押し込み状態になったと判定された第1の時点から遡り、前記記憶手段に記憶された物理量の単位時間当たりの増加の割合が0または負になった第2の時点を前記接触開始時点として算出することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか1項に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記制御手段は、予め定められたスポット溶接を行うための作業プログラムに基づき、前記サーボモータを制御することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  9. 請求項2〜7のいずれか1項に記載の溶接ワーク位置検出装置において、
    前記演算手段は、前記接触開始時点における前記位置検出手段の検出値と前記制御手段により前記一対の電極の一方が停止された際の前記位置検出手段の検出値とに基づいて、前記一対の電極の一方の位置検出補正量を算出し、この位置検出補正量と前記一対の電極の一方が停止された際の前記位置検出手段の検出値とに基づいて、ワーク位置を演算することを特徴とする溶接ワーク位置検出装置。
  10. ワークを挟んで互いに対向して配置される一対の電極を有するスポット溶接ガンと、前記スポット溶接ガンおよび前記ワークのいずれか一方をいずれか他方に対して相対移動可能に保持するロボットと、前記一対の電極を前記ワークに対して接近および離間させるサーボモータとを備え、前記ワークの表面位置を検出する溶接ワーク位置検出方法であって、
    記一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる手順と、
    前記一対の電極の一方をワーク表面に接近移動させてワーク表面に当接させる一連の動作中における前記サーボモータのトルクと相関関係のある物理量に基づき、前記一対の電極の一方のワーク表面への接触開始時点を判断する手順と、
    前記一対の電極の一方がワーク表面に接触を開始したと判断された時点における前記一対の電極の位置に基づき、ワーク位置を演算する手順とを含むことを特徴とする溶接ワーク位置検出方法。
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