JP4870535B2 - インサート用部品、樹脂成形体並びに樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂成形物に形成された穴部内への固着用の熱可塑性樹脂製のインサート用部品、樹脂製のインサート用部品が取り付けられた樹脂成形体、樹脂成形体の製造方法に関する。
パソコンなどの電子情報機器、テレビに代表される家電製品のハウジングなどには多くの金属製インサートナットが使用されている。そして、金属製インサートナットは、インサート成形(射出成形工程における一体成形)、加熱圧入、超音波若しくは高周波振動を用いた圧入などによって樹脂成形物に組み付けられている。
しかしながら、金属製インサートナットと樹脂成形物とでは、材料特性が異なるため、樹脂成形物に対するインサートナットの引き抜き強度、空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)などの接合強度が十分ではなかった。
また、金属製インサートナットを用いて電子情報機器等を組み立てた場合、電子情報機器・家電製品を解体、リサイクルする際に、インサートナットなどの金属と樹脂との分別の手間及びコストがかかる。
また、インサートナットが金属製であれば電子情報機器等の重量増加を招き、大きな軽量化を図ることができない。
また、金属製インサートナットに一般的に使用される快削黄銅や快削アルミには鉛やカドミウムが含まれているので有害物質を含有しない部品が望まれている。
そこで、上記問題点を解決するものとして、特開2003−112334号公報(特許文献1)には、電子機器または電子機器のハウジングを形成するプラスチック成形パネルが開示されている。このパネル1は、パネルの要所にインサートナット2が埋設されいる。
プラスチック成形パネル1に用いられているインサートナット2は、合成樹脂により作製されているため、再資源時に、インサートナットとインサートナットが取り付けられたハウジングなどの樹脂成形物とを分別する必要がない。よって、分別コスト及び手間を軽減することがでる。また、樹脂製のインサートナットであるため軽量化に寄与する。また、樹脂製のインサートナットであれば鉛、カドミウム等の有害物質を含まないため環境に対する負荷も小さい。また、このインサートナット2は、インサート成形時にプラスチック成形パネル1の母材が食い込むアンカー溝5又はアンカー突起を有している。アンカー溝等はインサート成形に伴なう母材結合を補完し、抜けと空回りを適切に防止している。
しかしながら、インサートナット2の成形材料としては、インサート成形時の熱により変形しない耐熱性を有するプラスチックが用いられ、例えば、PEI(ポリエーテルイミド)やPPS(ポリフェニルサルファイド)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の高融点のエンジニアリング・プラスチックが用いられている。
このため、インサート成形時に、インサートナット自体が溶融せずに、パネルの要所を形成する溶融樹脂がアンカー溝5に流入し固化することにより、インサートナット2がパネルに固定されている。よって、ナットのパネルに対する引き抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)が不十分となる可能性が高い。
また、樹脂により作製されたインサートナットとしては、特開2004−211778号公報(特許文献2)に、金属材料によって形成され内面に雌ねじ5を有する筒状の軸部2が形成され、軸部2の内周面上には雌ねじ5が形成され、軸部2の外周部は、合成樹脂で形成した突起3を備えた樹脂層で覆われたインサートナット1が開示されている。また、このインサートナットは圧入により樹脂成形物に取り付けられる。
このインサートナットによれば、雌ねじを有する金属製軸部2の外周部が合成樹脂で作製されているので、亜鉛ダイキャストで成形できる従来の形状の突起は勿論のこと、亜鉛ダイキャストで形成できなかった形状の突起も軸部の外周部に形成することができるため、樹脂成形物に対して強固に取り付けられる。また、雌ねじを有する軸部2が金属製であるため、締結対象部材を強固に連結固定することができる。
しかしながら、このインサートナットは上述したように分別の手間及びコストがかかる。また、軸部2が金属製であるため上述したように環境に対する負荷が大きい。また、このインサートナットであっても引き抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)が十分でないと考えられる。
特開2003−112334号公報 特開2004−211778号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決するものであり、樹脂成形物に対する抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)が十分に高く、かつ樹脂成形物との分別の手間がかからない樹脂製のインサート用部品、このインサート用部品が取り付けられた樹脂成形体、インサート用部品が取り付けられた樹脂成形体の製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するものは以下のものである。
(1) 樹脂成形物に形成された穴部内への固着用の熱可塑性樹脂製インサート用部品であって、該インサート用部品は、前記穴部に該インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより溶融し、該インサート用部品を前記樹脂成形物の前記穴部の内側面への固着を可能とする溶融固着可能部を側面に備えるものであり、かつ、前記インサート用部品は、内面に雌ねじが形成された本体部と、前記本体部の側面に設けられた溶融固着可能部を構成する複数の環状突出部と、前記本体部の側面と前記環状突出部間により形成された環状凹部であり、前記インサート用部品の前記樹脂成形物の穴部への圧入時における前記溶融固着可能部からの溶融物を収納可能な溶融樹脂収納部と、前記溶融固着可能部を構成する前記複数の環状突出部の側面に形成された易溶融性凸部とを備えることを特徴とするインサート用部品。
(2) 前記インサート用部品は、ナットである上記(1)に記載のインサート用部品。
) 前記インサート用部品は、前記環状突出部部分における直径が前記樹脂成形物の前記穴部の内径より大きく、前記本体部の直径が、前記樹脂成形物の前記穴部の内径より小さいものである上記(1)または(2)に記載のインサート用部品。
) 前記環状突出部部分における直径をD1、前記本体部の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmである上記()に記載のインサート用部品。
) 前記樹脂成形物の前記穴部の内径をD0、前記環状突出部部分における直径をD1、前記本体部の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであり、かつ、D1−D0は、0.05〜1mmであり、D0−D2は、0.05〜1mmである上記()に記載のインサート用部品。
) 前記溶融固着可能部の側面は、前記樹脂成形物の前記穴部内への圧入方向に対して、前記インサート用部品の中心軸方向に傾斜する傾斜面となっている上記(1)ないし()のいずれかに記載のインサート用部品。
) 前記溶融固着可能部は、該溶融固着可能部の側面に形成された角部もしくは尖端部を有している上記(1)ないし()のいずれかに記載のインサート用部品。
前記易溶融性凸部を含む前記溶融固着可能部における直径がD1、該易溶融性凸部を含まない前記溶融固着可能部部分における直径をD3としたとき、D1−D3は、0.05〜0.5mmである上記(1)ないし()のいずれかに記載のインサート用部品。
(9) 前記易溶融性凸部は、複数の環状凸部により構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のインサート用部品。
(10) 前記易溶融性凸部は、断面形状が略三角形状である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載のインサート用部品。
(1) 前記インサート用部品は、該インサート用部品を形成する熱可塑性樹脂と相溶性を有する樹脂により形成された前記樹脂成形物に固着されるものである上記(1)ないし(1)のいずれかに記載のインサート用部品。
(1) 前記インサート用部品は、強化材もしくは充填材を含有した熱可塑性樹脂により形成されている上記(1)ないし(1)のいずれかに記載のインサート用部品。
(1) 前記インサート用部品は、内側に形成された前記雌ねじを有し、かつ、該雌ねじは緩み止め形状を備えている上記(1)ないし(1)のいずれかに記載のインサート用部品。
(1) 前記インサート用部品は、内側に形成された前記雌ねじを有し、かつ、該雌ねじには緩み止め剤が被覆されている上記(1)ないし(1)のいずれかに記載のインサート用部品。
また、上記目的を達成するものは以下のものである。
15) 穴部を有する樹脂成形物と、該穴部内に固着された熱可塑性樹脂製のインサート用部品とを備える樹脂成形体であって、前記インサート用部品は、上記(1)ないし(1)のいずれかに記載のインサート用部品であり、該インサート用部品は、前記超音波付与により溶融した溶融固着可能部により、前記穴部内側面に固着されていることを特徴とする樹脂成形体。
16) 前記樹脂成形体は、樹脂製筐体である上記(15)に記載の樹脂成形体。
また、上記目的を達成するものは以下のものである。
17) 前記(15)または(16)に記載のインサート用部品が固着された樹脂成形体の製造方法であって、前記インサート用部品と、前記穴部が形成された樹脂成形物とを準備する工程と、該インサート用部品を該穴部に固着する埋設工程とを備え、該埋設工程は、該穴部に該インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより前記インサート用部品の溶融固着可能部を溶融し該穴部の内側面に固着させることにより行われるものであることを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
18) 前記樹脂成形体の製造方法は、前記埋設工程の前に前記インサート用部品の前記溶融固着可能部に接合用プライマーを塗布する塗布工程を備えている上記(17)に記載の樹脂成形体の製造方法。
本発明のインサート用部品は、樹脂成形物に形成された穴部内への固着用の熱可塑性樹脂製インサート用部品であって、該インサート用部品は、前記穴部に該インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより溶融し、該インサート用部品を前記樹脂成形物の前記穴部の内側面への固着を可能とする溶融固着可能部を側面に備えている。特に、このインサート備品は、樹脂成形物の穴部に、インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより、溶融し穴部の内側面に固着する溶融固着可能部を有するので、樹脂成形物に固着されたインサート用部品は、樹脂成形物に対する抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)が十分に高く、かつ、樹脂成形物同様に樹脂により成形されているので、再資源化時における分別の手間を必要としない。
本発明の実施例であるインサート用部品、該インサート用部品が取り付けられた樹脂成形体及び該インサート用部品が取り付けられた樹脂成形体の製造方法について添付図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例であるインサート用部品の正面図、図2は、図1に示すインサート用部品の上面図、図3は、図1に示すインサート用部品の縦断面図、図4は、図3に示す縦断面図の拡大図、図26は、本発明の実施例のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。
本発明のインサート用部品1は、樹脂成形物56(図26参照)に形成された穴部58内に固着される熱可塑性樹脂製のインサート用部品1であって、インサート用部品1は、穴部58にインサート用部品1を超音波振動を付与しながら圧入することにより溶融し、インサート用部品1を樹脂成形物56の穴部58の内側面に固着するための溶融固着可能部3を側面に備えている。
この実施例では、インサート用部品1は、インサートナットである。この例のインサートナットは、上下対称形状のものとなっている。このようなインサートナットであれば、上下いずれの方向からでも穴部58に挿入することができる。インサート用部品が小さい場合、作業性の観点からインサート用部品は上下対称形状であることが好ましい。
樹脂成形物56は、例えば、パソコンなどの電子情報機器関連樹脂成形品、テレビ等の家電製品関連樹脂成形部品、インテークマニホールド、エアクリーナー、フューエルタンク、キャニスター等自動車関連樹脂成形部品などが挙げられる。
本発明の実施例において樹脂成形物56に形成された穴部58は、図27,図28に示すように、樹脂成形物56に形成されたボス57内の非貫通穴若しくは貫通穴である。また、穴部としては、ボスを形成せずに樹脂成形物に形成された非貫通穴若しくは貫通穴であってもよい。
本発明の実施例の熱可塑性樹脂製インサート用部品1は、図1ないし図3に示すように、柱状もしくは筒状の本体部2と、本体部2の側面より突出し、かつ溶融固着可能部3を構成する突出部4を備えている。
特に、この実施例のインサート用部品は、インサートナットであり、内面に雌ねじ6が形成された本体部2と、本体部2の側面に設けられた溶融固着可能部3を構成する複数の環状突出部4と、溶融樹脂収納部7を備えている。溶融樹脂収納部7は、本体部2の側面と複数の環状突出部4間により形成されている。そして、溶融樹脂収納部7は、インサート用部品の樹脂成形物の穴部への圧入時における溶融固着可能部3からの溶融物を収納可能となっている。
この実施例では、本体部2は、図3に示すように、筒状に形成され内面に雌ねじ6を有する。特にこの実施例では、本体部2は、円筒状に形成されている。また、この実施例では、雌ねじ6が本体部2の内面全体に渡って形成されている。さらに、この実施例のインサート用部品1は、貫通穴タイプとなっている。しかし、これに限定されるものではなく、途中で閉塞した非貫通穴タイプのものであってもよい。
また、この実施例では、雌ねじ6は、本体部2の内面全体に形成されている。しかし、これに限定されるものではなく、内面の一部にのみ形成されるものであってもよい。そして、この実施例における雌ねじ6は、全体が標準ねじとなっている。
また、インサート用部品1は、内側に雌ねじが形成され、雌ねじは、緩み止め形状を有していてもよい(図示せず)。これにより、樹脂材料特有の性質からくるクリープ及び応力緩和により締結力が時間とともに低下しても雄ねじの緩みを防止することができる。緩み止め形状は、例えば、雌ねじの全体もしくは一部を非標準ねじとすることにより形成される。具体的に、緩み止め形状は、雌ねじの一部もしくは全体のピッチを、標準ピッチに対して、拡大ピッチまたは縮小ピッチ、あるいは不等ピッチにすることにより形成される。また、緩み止め形状は、雌ねじの一部もしくは全体の雌ねじ山形状を標準山形状に対して山が高く(内径が小さく)若しくは標準山形状に対して谷が浅く(内径が小さい)、また、嵌合相手の有効径における雌ねじ山の幅を標準山形状に対して広くすることにより形成されていてもよい。
また、インサート用部品1は、内側に雌ねじが形成され、雌ねじはナイロック・ファスナー・コーポレーション社製のNYLOK(登録商標)、ロックタイト社製のロックタイト等の緩み止め剤(ロック剤)により被覆されていてもよい。
また、インサート用部品1は、図1ないし図3に示すように、溶融固着可能部3より小径でありかつ穴部58の内径より小径となっている穴部58への導入用小径部5を有することが好ましい。
導入用小径部5は、インサート用部品1(本体部2)の穴部58への挿入側部分に形成される。この実施例では、導入用小径部5は、インサート用部品1のいずれかの端部もしくは両端部に設けられる。特に、この実施例のように、導入用小径部5は、インサート用部品1の両端部に設けることが好ましい。
導入用小径部5は、インサート用部品1の端部に向かって縮径するテーパー部である。導入用小径部5を有することによりインサート用部品1をボス等に仮置きしたとき部品1が安定するため作業効率が高くなる。なお、導入用小径部5は、インサート用部品1を穴部58に安定した状態で仮置きすることができるものであればいかなる形状であってもよく、例えば、インサート用部品1の挿入部側に形成された環状リブであってもよい。
また、インサート用部品としては、インサートナットに限定されず、ブッシュ、スペーサー、軸受け等であってもよい。インサート用部品としては、樹脂成形物56の穴部58に取り付けられ、樹脂成形物56に対して取付対象物を取り付けるために用いられるものであればいかなるものであってもよい。
溶融固着可能部3は、穴部58にインサート用部品1を超音波振動を付与しながら圧入する際に溶融可能な部分である。
この実施例では、溶融固着可能部3は、穴部58にインサート用部品1を超音波振動を付与しながら圧入する際に溶融可能な複数の環状突出部4により構成されている。
そして、環状突出部4は、図1、図3に示すように、角部もしくは尖端部を有していることが好ましい。環状突出部4が、角部もしくは尖端部を備えていることにより、インサート用部品1に加えられる超音波振動が角部もしくは尖端部に集中するため、超音波が低エネルギーであっても突出部及び相手材料(ボス57内面)を効率よく溶融させることができる。このため、インサート用部品と穴部樹脂との相互溶融が進み、強固な界面接合強度を得ることができる。
この実施例では、環状突出部4は、図3に示すように、断面が略四角形状となっている。そして、この実施例では、環状突出部4は、本体部側面にそれぞれが平行となるように、3つ形成されている。環状突出部は、インサート用部品の大きさにもよるが、2〜5程度形成されていることが好ましい。
また、インサート用部品1は、図4および図26に示すように、突出部4部分(環状突出部4の半径方向外端4a)における直径が樹脂成形物57の穴部58の内径より大きく、本体部2の直径が、樹脂成形物57の穴部58の内径より小さいものとなっている。このようにすることにより、環状突出部4の外端側部分4cは超音波振動を用いた圧入により溶融し、環状突出部4の内端側部分4dは超音波振動圧入により溶融せず溶融樹脂が固着することによりインサート用部品の引き抜きを抑制するための引き抜き抑制部となることが可能である。
具体的には、インサート用部品1は、突出部4部分における直径をD1、本体部2の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであることが好ましい。また、樹脂成形物57の穴部58の内径をD0としたとき、D1−D0は、0.05〜1mmであることが好ましく、D0−D2は、0.05〜1mmであることが好ましい。
この程度のサイズ差であれば、穴部に対するインサート用部品の圧入抵抗が適度に小さくなり、超音波振動圧入する際にインサート用部品が割れたり、潰れたりすることがない。
なお、この実施例における環状突出部4の半径方向外端4aは、図4に示すように、環状突出部の外周面であり、環状突出部4の半径方向内端4bは、環状突出部4のインサート用部品1の側面に対する付け根である。また、本発明の実施例において、半径方向外端側部分4cとは、おおよそ環状突出部4のうち超音波振動を用いた圧入によりボス内面に接触して溶融する部分であり、半径方向内端側部分4dとは、おおよそ環状突出部4のうち超音波振動を用いた圧入によりボス内面に接触せずに溶融しない部分である。
このような構成により、インサート用部品1を超音波振動圧入する際に、環状突出部4の半径方向外端側部分4c及び穴部58の内面が溶融し、溶融した樹脂が溶融していない半径方向内端側部分4dの挿入開始側と反対側部分に固着する(例えば、内端側部分4dの上面に固着する。)。このため、インサート用部品1の樹脂成形物56に対する空回りするトルクにより評価される回転抑制強度(回転トルク)とともに引き抜き強度が高くなる。
また、環状突出部4の半径方向内端側部分4dの挿入開始側と反対側部分は、インサート用部品1の中心軸とほぼ直交するもしくはインサート用部品1の挿入開始側と反対側に傾いているものであってもよい。具体的に、環状突出部4の半径方向内端側部分4dの挿入開始側と反対側部分には、平面もしくはインサート用部品1の挿入開始側の反対側に傾いた傾斜面が形成されていることが好ましい。言い換えると、環状突出部4の半径方向内端側部分4dの挿入開始側の反対側部分にはインサート用部品の樹脂成形物に対する引き抜きを抑制するための引き抜き抑制面が形成されている。このような構成により、インサート用部品1の樹脂成形物56に対する引き抜き強度が大きくなる。本発明の実施例では、半径方向内端側部分4dの挿入開始側の反対側部分(環状突出部4の上面)は平面となっている。引き抜き抑制面は、溶融樹脂が固着されることによりインサート用部品1の引き抜き強度が高まる形状であればいかなる形状であってもよい。
溶融樹脂収納部7は、インサート用部品1の側面に位置し、本体部2の側面と複数の環状突出部4間により形成されている。隣り合う環状突出部4の間には、溶融樹脂収納部7が形成されており、この実施例では、溶融樹脂収納部7は、環状凹部となっている。この実施例では、環状凹部7の断面形状は矩形となっている。断面形状としては、略半円形、半楕円形、三角形状等であってもよい。溶融樹脂収納部7は、超音波圧入の際に溶融した樹脂が収納(保持)される場所、また、溶融樹脂の逃げ場所である。このため、溶融樹脂収納部7を設けることにより、溶融樹脂が穴部58の外に流出することを適切に防止する。なお、溶融樹脂収納部は、インサート用部品の縦方向に延びる溝部であってもよい。
また、上述し、図4,図26に示すように、インサート用部品1は、突出部4部分における直径をD1、本体部2の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであることが好ましい。また、樹脂成形物57の穴部58の内径をD0としたとき、D1−D0は、0.05〜1mmであることが好ましく、D0−D2は、0.05〜1mmであることが好ましい。このような構成を有していることにより、溶融樹脂収納部7は適当な溶融樹脂の逃げ場所となる。
また、本発明のインサート用部品における溶融固着可能部は、インサート用部品の外周面を連続するように形成された環状突出部に限定されるものではない。例えば、溶融固着可能部は、インサート用部品の外周面において円周上に沿って配置された連続しない複数の突起により構成されていてもよい。さらには、インサート用部品の側面に設けられ円周上に配置された複数の円弧状の突起により構成されていてもよい。そして、インサート用部品1の環状突出部は、断面形状が四角形以外の多角形、例えば、断面形状が三角形状、五角形状であってもよい。また、インサート用部品1の環状突出部は後述するインサート用部品35の環状突出部と同様の構成であってもよい。
また、図5,図6に示すインサート用部材8のように、環状突出部9の側面の外表面に易溶融性凸部10が形成されていてもよい。環状突出部9の基本構成は上述した環状突出部4と同様であり、表面に易溶融性凸部10が形成されていることのみ異なっている。環状突出部9の表面にこのような易溶融性凸部10を設けることにより、超音波振動を用いた圧入の際に環状突出部9の溶融がより良好なものとなる。
そして、この実施例における易溶融性凸部10は、凸部10aと凸部10aの間に形成された凹部10bにより形成されている。易溶融性凸部10の凸部10a上端は、環状突出部9の直径を規定する。そして、この実施例では、易溶融性凸部の凸部10aは、複数の環状凸部10aにより構成されている。そして、隣り合う凸部10a間に、溝部(凹部)10bが形成されている。
この実施例における易溶融性凸部10は、インサート用部品8の側面(環状突出部9の表面)にリング状パターンのローレット部を設けることにより形成されている。凸部10aの断面形状は、三角形状となっている。三角形状の凸部10aの頂角は、20°〜150°、特に、45°〜135°であることが好ましい。本発明のように凸部10aが環状リブである場合には、頂角は、40°〜80°、特に、50°〜70°であることが好ましい。
凸部10aの断面形状が略三角形状であることにより、インサート用部品8に加えられる超音波振動が凸部10aに集中するため、超音波が低エネルギーであっても凸部及び相手材料(ボス57内面)を効率よく溶融させることができる。このため、インサート用部品と穴部内側面との相互溶融が進み強固な界面接合強度を得ることができる。また、超音波振動圧入により溶融されやすいように、環状突出部の表面に形成される易溶融性凸部は、外側面側に幅が狭くなっていることが好ましい。さらに、インサート用部品8の側面(この実施例では環状突出部の表面)に、上述したような易溶融性凸部10を有することにより、穴部内面と確実に相互溶融して強固に固着するものとなる。また、溶融樹脂が凸部全体に均一に行き渡り易くなるため、インサート用部品の外面全体でボス径のバラツキを吸収し、インサート用部品が強固に固着される。
そして、溶融固着可能部が上述した易溶融性凸部を備える場合には、易溶融性凸部を含む溶融固着可能部における直径がD1、易溶融性凸部を含まない溶融固着可能部部分における直径をD3としたとき、D1−D3は、0.05〜0.5mmであることが好ましい。このようなサイズであれば、易溶融性凸部10は、超音波振動圧入の際に溶融し易くなる。
また、易溶融性凸部の形態は、上述したような環状凸部に限定されるものではない。例えば、図7,図8に示すインサート用部品11のように、易溶融性凸部は、環状突出部12の表面に設けられたインサート部品の縦方向に延びる易溶融性凸部13であってもよい。また、隣り合う易溶融性凸部13a間により、凹部13bが形成されている。なお、環状突出部12は、基本構成は上述した環状突出部4と同様であり、表面に易溶融性凸部13が形成されていることのみ異なっている。環状突出部12の表面にこのような易溶融性凸部13を設けることにより、超音波振動を用いた圧入の際に溶融が良好となる。易溶融性凸部13の凸部13aの頂点は、環状突出部12の直径を規定する。この実施例における易溶融性凸部13は、環状突出部12の表面(インサート用部品の側面)に軸方向(縦方向)に延びる複数のリブにより構成されている。凸部13aの断面形状は、三角形状である。本発明のように凸部13aが縦方向に延びるリブ(凸部)である場合には、断面が三角形状の凸部の頂角は、45°〜135°、特に、50°〜130°であることが好ましい。実施例において、易溶融性凸部13は、インサート用部品11の環状突出部12の表面に軸方向に延びるストレートパターンのローレット部を設けることにより形成されている。そして、この実施例においても、易溶融性凸部を含む溶融固着可能部における直径がD1、易溶融性凸部を含まない溶融固着可能部部分における直径をD3としたとき、D1−D3は、0.05〜0.5mmであることが好ましい。
また、インサート用部品としては、図9,図10,図11に示す実施例のインサート用部品14であってもよい。このインサート用部品14における溶融固着可能部16は、インサート用部品14の側面のほぼ全体に形成されており、この点において上述したインサート用部品11と異なっている。
この実施例における溶融固着可能部16は、インサート用部品14の側面に形成され、穴部58にインサート用部品14を超音波振動を付与しながら圧入する際に溶融可能な突出部16aを備えている。具体的には、この溶融固着可能部16は、インサート用部品14の側面に設けられた縦方向に延びる複数の突出部(リブ)16aにより形成されている。そして、突出部(リブ)16aの間には溝部(凹部)16bが形成されている。リブは、突出方向に向かって(言い換えれば、リブの先端に向かって)幅が狭くなっていることが好ましい。この実施例では、突出部16aの断面形状は、三角形状となっている。また、溝部16bの断面形状は、三角形状となっている。突出部16aの断面形状としては、略三角形状に限定されず、上述したような四角形や、五角形などの多角形、半円形、半楕円形状等であってもよい。
溶融固着可能部16が突出部16aを備えていることにより、特に、突出部16aの断面形状が略三角形状であることにより、インサート用部品14に加えられる超音波振動が突出部16aに集中するため、超音波が低エネルギーであっても凸部及び相手材料(ボス57内面)を効率よく溶融させることができる。このため、インサート用部品と穴部樹脂との相互溶融が進み、強固な界面接合強度を得ることができる。
また、本発明の実施例のインサート用部品14は、図1と同様に上下対称形状であるため上下いずれからでも穴部58に挿入することができる。
また、インサート用部品14の側面に凹凸構造が形成されていることにより突出部16aが溶融した溶融樹脂が溝部16bに流入することが可能となるため、溶融樹脂が穴部58の奥や表面側へはみ出すことを防止することができる。また、凹凸構造をしていることにより、溶融樹脂が外面全体に均一に行き渡り易くなるため、インサート用部品の外面全体でボス径のバラツキを吸収し、インサート用部品が強固に固着される。
また、このインサート用部品14は、突出部16aの間の溝部16bが、溶融樹脂収納部を形成している。そして、この実施例におけるインサート用部品14は、突出部4部分における直径(突出部16aの頂点により規定される直径)をD1、本体部2の直径(溝部16bの底部により規定される直径)をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであることが好ましい。また、樹脂成形物57の穴部58の内径をD0としたとき、D1−D0は、0.05〜1mmであることが好ましく、D0−D2は、0.05〜1mmであることが好ましい。つまり、この実施例では、図10に示すように、溝部16bの底部により規定される直径D2は、樹脂成形物57の穴部58の内径D0より小さいものなっている。このため、突出部16aより溶融した樹脂は、溝部16bに流入する。
この程度のサイズであれば、穴部に対するインサート用部品の圧入抵抗が適度に小さくなり、超音波振動圧入する際にインサート用部品が割れたり、潰れたりすることがない。また、このような構成を有していることにより、溶融樹脂収納部16bは適当な溶融樹脂の逃げ場所となる。
また、インサート用部品14のように、インサート用部品の側面のほぼ全体に形成された溶融固着可能部を有する場合、溶融固着可能部の形態としては、図12に示すインサート用部品18のように、スパイラル状の突出部(リブ)19aにより形成されていてもよい。スパイラル状の突出部(リブ)19aの間にはスパイラル状の溝部(凹部)19bが形成されている。そして、具体的に、インサート用部品の側面には突出部19aと突出部19aの間に形成された凹部19bとからなる凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、インサート用部品18の側面にスパイラルパターンのローレット部を設けることにより形成されている。突出部19aの断面形状は、三角形状となっている。
また、上述したインサート用部品14のように、インサート用部品の側面のほぼ全体に形成された溶融固着可能部を有する場合に、溶融固着可能部の形態としては、図13に示すインサート用部品21のように、複数の環状リブ(突出部)22aにより形成されていてもよい。環状リブ22aの間には環状の溝部(凹部)22bが形成されている。そして、具体的に、インサート用部品21の側面には突出部22aと突出部22aの間に形成された凹部22bとからなる凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、インサート用部品21の側面にリング状パターンのローレット部を設けることにより形成されている。突出部22aの断面形状は、三角形状となっている。
また、上述したインサート用部品14のように、インサート用部品の側面のほぼ全体に形成された溶融固着可能部を有する場合に、溶融固着可能部の形態としては、図14に示すインサート用部品23のように、側面に設けられた複数の菱形状突出部(リブ)24aにより形成されていてもよい。菱形状突出部(リブ)24aの間には凹部24bが形成されている。そして、具体的に、インサート用部品23の側面には突出部24aと突出部24aの間に形成された凹部24bとからなる凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、インサート用部品23の側面に綾目パターン、菱形パターン、ダイヤモンドパターンのローレット部を設けることにより形成されている。突出部24aの縦断面形状、横断面形状は、三角形状となっている。
また、上述したインサート用部品14のように、インサート用部品の側面のほぼ全体に形成された溶融固着可能部を有する場合に、溶融固着可能部の形態としては、図15に示すインサート用部品25のように、側面に設けられた複数の四角形状突出部(リブ)26aにより構成されていてもよい。四角形状突出部(リブ)26aの間には溝部(凹部)26bが形成されている。そして、具体的に、インサート用部品25の側面には突出部26aと突出部26aの間に形成された凹部26bとからなる凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、インサート用部品25の側面に格子状のローレット部を設けることにより形成されている。
以上のような形状であっても溶融固着可能部が縦方向に延びる複数の突出部である場合と同様の効果を有する。射出成形用の金型構造の観点からは、シンプルな形状であることが好ましく、溶融固着可能部が縦方向に延びる複数の突出部により形成されている場合、溶融固着可能部が複数の環状突出部により形成されている場合が好ましい。このような形状であれば金型のコスト削減につながる。
上述したインサート用部品18,21,23,25においても、溶融固着可能部の突出部部分における直径(突出部aの頂点により規定される直径)をD1、本体部2の直径(溝部の底部により規定される直径)をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであることが好ましい。また、樹脂成形物57の穴部58の内径をD0としたとき、D1−D0は、0.05〜1mmであることが好ましく、D0−D2は、0.05〜1mmであることが好ましい。これら実施例では、溝部の底部により規定される直径D2は、樹脂成形物の穴部の内径D0より小さいものなっている。このため、突出部より溶融した樹脂は、溝部に流入する。
また、溶融固着可能部29としては、図16に示すように、インサート用部品28の側面に設けられ凹凸構造を有していない外周面を有する突出部であってもよい。
また、溶融固着可能部31としては、図17に示す実施例のインサート用部品30が側面に備える突出部32,33により構成されていてもよい。
この実施例のインサート用部品30では、インサート用部品30の側面(本体部31の側面)の一端側部分に形成された第1の環状突出部32と、他端側部分に形成された第2の環状突出部33とを備えている。そして、環状突出部32と環状突出部33との間には、溶融樹脂収納部34が形成されている。溶融樹脂収納部34は、インサート用部品30の本体部31の側面と2つの環状突出部間により形成されている。
さらに、環状突出部32,33の表面には、縦方向に延びる複数の突起(リブ)32a,33aが形成されている。リブ32a,33aの間には溝部(凹部)32b,33bが形成されている。そして、突出部の表面(インサート用部品30の側面)には、突出部32a,33aと突出部32a,33aの間に形成された凹部32b,33bとからなる凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、インサート用部品30の側面に縦方向に延びるストレートパターンのローレット部を設けることにより形成されている。突出部32a,33aの断面形状は、三角形状となっている。溶融樹脂収納部は、インサート用部品の軸方向に対して直交するように形成されているがこれに限定されるものではなく、インサート用部品の軸方向に対して所定角度斜めとなるように形成されていてもよい。なお、突出部の断面形状としては、略三角形状に限定されず、上述したような四角形状や、五角形状などの多角形状、半円形状、半楕円形状等であってもよい。
また、本発明の実施例の突出部32a,33aは、図17に示すように、縦方向に延びる複数のリブ(突出部)により形成されているが、これに限定されるものではなく、上述したような複数の環状リブ、複数のスパイラル状のリブ、複数の菱形状のリブ、複数の四角形状のリブにより形成されるものであってもよい。また、突出部は、図16に示すような、インサート用部品の側面に設けられ凹凸構造を有していない外周面を有するものであってもよい。また、インサート用部品30においても、D1、D2、D0、D3の関係は、上述した他の例と同じであることが好ましい。
インサート用部品の成形材料としては、超音波圧入により溶融し易いように熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
また、インサート用部品の成形材料としては、穴部58に対する接合強度向上の観点から、樹脂成形物56の成形材料と相溶性のある樹脂を選択することが好ましい。言い換えれば、本発明のインサート用部品は、インサート用部品を形成する熱可塑性樹脂と相溶性を有する樹脂材料により形成された樹脂成形物への固着用のものであることが好ましい。
インサート用部品の成形材料としては、具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド12(PA12)、ポリアミドMXD6(PA−MXD6)、ポリアミド6T(PA6T)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリフタルアミド(PPA)などのポリアミド系樹脂およびその変性樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)・ポリブチレンテレフタレート(PBT)・ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂、ポリアリレート(PAR)、変性ポリフェニレンエーテル(mPPE)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ABS樹脂、ポリ乳酸(PLA)のうちの1つあるいは複数の組合せからなる材料を主成分とすることが好ましい。
また、樹脂成形物の成形材料としては、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミドMXD6(PA−MXD6)などのポリアミド系樹脂、ポリエチレン(PP)、ポリスチレン(PS)、PC−ABSアロイ等が好ましい。また、電子情報機器関連樹脂成形品としては、ABS樹脂、PC、PC−ABSアロイを用いることが好ましく、家電製品関連樹脂成型品としては、PP、PS等が好ましく、自動車関連樹脂成形部品としては、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミドMXD6(PA−MXD6)が好ましい。特に、樹脂成形物56がポリアミド系樹脂である場合、インサート用部品の成形材料もポリアミド系樹脂であることが好ましい。
また、インサート用部品の成形材料としては、樹脂成形物に対する相互溶融、相互固着を効果的に行うため、樹脂成形物56の成形材料との相溶化剤を含有してもよい。これにより、インサート用部品と樹脂成形物との相溶性が高まり、接合強度の向上を図ることができる。相溶化剤としては、例えば、エチレン-GMA(グリシジルメタクリレート)コポリマー、エチレン-GMA系ターポリマー(例えば、エチレン-GMA-酢酸ビニルターポリマー、エチレン-GMA-アクリル酸メチルターポリマー)、コポリエステル組成物、ポリオレフィンの主鎖とビニル系ポリマーの側鎖を有するグラフトポリマー、ポリカーボネート樹脂(PC)の主鎖とPS(ポリスチレン)樹脂または変性PSAN(アクリロニトリル-スチレン共重合体)樹脂の側鎖を有するグラフトコポリマーなどが使用される。特に、インサート用部品の成形材料がポリアミド系樹脂であり、樹脂成形物56成形材料がポリカーボネートである場合は、上記相溶化剤のいずれを用いてもよいが、コポリエステル組成物が特に好ましい。
また、インサート用部品は、強化材もしくは充填材フィラーを含有した合成樹脂により形成されていることが好ましい。特に、強化材としては、繊維強化材もしくはウィスカーを含有した合成樹脂により形成されていることが好ましい。繊維強化材としては、ガラス繊維、炭素繊維、樹脂繊維もしくはアモルファスなどの金属繊維であることが好ましい。繊維強化材である樹脂繊維としては、ケブラー等のアラミド繊維、超高強度ポリエチレン繊維等が好ましい。また、ウィスカーとしては、アルミナウィスカー、カーボンウィスカー等が好ましい。また、充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタンや雲母等が好ましい。以上のような強化材もしくは充填材を含有した合成樹脂により形成されていることにより、樹脂成形物に対する接合強度もしくは雌ねじ強度を高めることができる。また、超音波振動の減衰を抑制することができ、インサート用部品の溶融固着可能部を効率的に溶融させることができる。また、インサート用部品が繊維強化材もしくはウィスカーを含有することにより、ボス(穴部)との溶着界面に強化材が細かく貫入もしくは絡まり合ってインサート用部品と穴部との接合強度が高くなる。また、このような強化材を含有した合成樹脂により形成されることはクリープ対策にもなる。
また、インサート用部品の強化材もしくは充填材の含有量としては、5〜80重量%、特に、30〜60重量%であることが好ましい。このような含有量であれば、超音波振動伝達の観点から、また、破断強度の向上の観点から好ましい。なお、製品の脆弱性、製品の製造条件の問題から強化材もしくは充填材フィラーの含有量は80重量%以下、特に、60重量%以下であることが好ましい。また、無機フィラー充填材としては、はナノスケールフィラーであってもよい。このようなフィラーとしては、カーボンナノチューブ、ナノクレイなどが好ましい。ナノスケールの無機フィラーの含有量としては、3〜10重量%であることが好ましい。
本発明のインサート用部品は、上述した成形材料を用いて射出成形等の公知方法により作成されることが好ましい。
次に、本発明の他の実施例であるインサート用部品について説明する。図18は、インサート用部品の正面図であり、図19は、図18に示すインサート用部品の上面図であり、図20は、図18に示すインサート用部品の底面図であり、図21は、図18に示すインサート用部品の縦断面図であり、図22は、図21に示すインサート用部品の拡大図である。
本発明の他の実施例であるインサート用部品35について説明する。
この実施例のインサート用部品35は、上述したインサート用部品と異なり、非対称形状のものである。そして、この実施例のインサート部品35では、溶融固着可能部37の側面は、樹脂成形物の穴部内への圧入方向に対して、インサート用部品35の中心軸方向に傾斜する傾斜面となっている。
この実施例のインサート用部品35は、図18,図29に示すように、溶融固着可能部37の穴部63への挿入開始側となる部分の直径が、溶融固着可能部37の他の部分の直径より小さいものとなっている。言い換えれば、溶融固着可能部37の穴部63への挿入開始側となる部分の直径が、最小径部となっている。
溶融固着可能部の挿入側部分(下端側)は、挿入側と反対側部分(上端側)より長時間溶融条件にさらされるため、挿入側と反対側の部分より多くの樹脂が溶融しそれが挿入側へはみ出す可能性が高い。よって、本発明のような構成を有することにより挿入側へ樹脂がはみ出すことを抑制することができる。具体的に、インサート用部品35(溶融固着可能部37)は、挿入部側に向かって縮径していることが好ましく、特に、挿入部側に向かってテーパー状に縮径していることが好ましい。このような構成によりインサート用部品と穴部との嵌め合いが良くなるため引き抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)などの接合強度が高くなる。
インサート用部品35は、図18に示すように、本体部36と、本体部36の側面に形成された溶融固着可能部37と、本体部36の側面に設けられた溶融樹脂収納部40と、本体部36の上端部に設けられた拡径部39と、本体部36の下端部に設けられた導入用小径部41とを備えている。
この実施例のインサート用部品35は、溶融固着可能部37より、インサート用部品の樹脂成形物の穴部内への圧入方向に対して後端側に設けられ、溶融固着可能部から流出した溶融樹脂が前記樹脂成形物の穴部より流出するのを規制する溶融樹脂流出規制部39を備えている。つまり、インサート用部品35の後端(上端)に設けられた拡径部により、溶融樹脂流出規制部39が構成されている。
本体部36は、図18に示すように、挿入開始側から開始側と反対側までほぼ同一直径となっている。具体的に、本体部36は、略円筒形状となっている。本体部36の内側には雌ねじ6が形成されている。
溶融固着可能部37は、本体部36の側面(インサート用部品35の側面)に設けられた環状突出部38を備えている。環状突出部38は、本体部36の側面に複数設けられている。実施例では、環状突出部38は、ほぼ平行となるように3つ設けられている。そして、環状突出部(溶融固着可能部)38の直径は、挿入開始側に向かって縮径している。環状突出部38は、2〜5形成されていることが好ましい。
本発明の実施例において、環状突出部38は、断面が略四角形状となっている。具体的に、本発明の実施例の環状突出部38は、図18,図21,図22に示すように、インサート用部品35の挿入開始側の面より挿入開始側の反対側の面が半径方向外側に突出する形状となっている。このような構成により環状突出部38の半径方向外端側部分には上端部と下端部に角部が形成されている。
突出部38は、図18,図22に示すように、半径方向外端側部分に角部もしくは尖端部を有していることが好ましい。本発明の実施例では環状突出部38の半径方向外端側部分に角部を備えている。このような構成をしていることによりインサート用部品35に加えられる超音波振動が角部もしくは尖端部に集中するため、超音波が低エネルギーであっても突出部及び相手材料(ボス62内面)を効率よく溶融させることができる。このため、インサート用部品と穴部樹脂との相互溶融が進み、強固な界面接合強度を得ることができる。
また、インサート用部品35は、図18,図22、図29に示すように、突出部38の最大直径部位における直径が樹脂成形物61の穴部63の内径より大きく、本体部36の直径が、樹脂成形物61の穴部63の内径より小さいものとなっている。
このようにすることにより、突出部38が穴部59内に固着される部分の穴部63の内径より小さくなっており、突出部38の半径方向外端側部分38cは超音波振動を用いた圧入により溶融し、突出部38の半径方向内端側部分38dは超音波振動を用いた圧入により溶融せず溶融樹脂が固着することによりインサート用部品の引き抜きを抑制するための引き抜き抑制部となる。また、このような構成により、インサート用部品35を超音波振動圧入する際に、突出部38の半径方向外端側部分38c及び穴部63の内面が溶融し、溶融した樹脂が溶融していない半径方向内端側部分38dの挿入開始側と反対側部分に固着する(例えば、内端側部分38dの間に溶融樹脂が流入して固着する)。このため、インサート用部品35の樹脂成形物61に対する空回りするトルクにより評価される回転抑制強度(回転トルク)とともに引き抜き強度が高くなる。なお、インサート用部品に設けられた突出部のすべてがこのような構成をしていてもよく、一部の突出部がこのような構成をしていてもよい。
なお、この実施例における突出部38の半径方向外端38aは、図22に示すように、環状突出部38の最大径部分の縁端であり、突出部38の挿入開始側と反対側の半径方向内端38bは、環状突出部38の上端面のインサート用部品35の側面に対する付け根である。また、本発明の実施例において、上記突出部38の半径方向外端側部分38cとは、おおよそ突出部38のうち超音波振動を用いた圧入によりボス内面に接触して溶融する部分であり、半径方向内端側部分38dとは、おおよそ突出部38のうち超音波振動を用いた圧入によりボス内面に接触せずに溶融しない部分である。
さらに、図18,図22に示すように、溶融固着可能部38の環状突出部部分における最大直径部分の直径をD1、本体部の直径(溝部の底部により規定される直径)をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであることが好ましい。また、樹脂成形物61の穴部63の内径をD0としたとき、D1−D0は、0.05〜1mmであることが好ましく、D0−D2は、0.05〜1mmであることが好ましい。
このような構成を有していることにより、インサート用部品35の側面と穴部内面とが強固に固着するものとなる。なお、樹脂成形物61のボス62の穴部63の形状が図29に示すように略円錐台形状の場合における穴部63の内径D0とは、具体的には、突出部38の上端に対応する部分における内径をいう。
本発明の実施例の半径方向内端側部分38dの挿入開始側の反対側部分はインサート用部品の樹脂成形物に対する引き抜きを抑制するための引き抜き抑制面が形成されている。突出部38の内端側部分38dの挿入開始側と反対側部分は、インサート用部品35の中心軸とほぼ直交するようにもしくはインサート用部品35の挿入開始側の反対側に傾いていることが好ましい。具体的に、突出部38の内端側部分38dの挿入開始側と反対側部分は平面もしくはインサート用部品35の挿入開始側の反対側に傾いた傾斜面となっていることが好ましい。本発明の実施例では、内端側部分38dの挿入開始側の反対側部分(環状突出部35の上面)は平面となっている。このような構成により、インサート用部品35の樹脂成形物61に対する引き抜き強度が大きくなる。引き抜き抑制部は、溶融樹脂が固着されることによりインサート用部品35の引き抜き強度が高まる形状であればいかなる形状であってもよい。
溶融固着可能部37の直径は、図18に示すように、直径が挿入開始側となる端部に向かって縮径するものである。具体的に、溶融固着可能部37の直径は、挿入開始側に向かって縮径した略円錐台形状に形成されている。
溶融樹脂収納部40は、インサート用部品35の側面に設けられている。具体的に、収納用凹部40は、環状突出部38同士の間、環状突出部38と拡径部39との間、環状突出部38と導入用小径部41との間に形成されている。溶融樹脂収納部40は、インサート用部品35の側面に形成された環状の溝部である。溶融樹脂収納部40を有することにより、溶融樹脂が樹脂成形物61に形成された穴部63の外にはみ出すことを適切に防止することができる。
拡径部39は、インサート用部品35は挿入開始側の反対側に設けられ穴部63より大径であり超音波振動を付与されることにより溶融した樹脂が穴部63の外へ漏れ出さないようにするためのものである。本発明の実施例では、拡径部39は、フランジ部となっている。
導入用小径部(小径突出部)41は、本発明の実施例では本体部36の先端部に形成された環状リブである。導入用小径部41を有することによりインサート用部品35を穴部63に安定した状態で仮置きすることができる。
また、溶融固着可能部43を構成する環状突出部44の表面には、図23,図24に示すインサート用部品42のように、環状突出部45aと環状突出部45aの間に形成された凹部45bからなる易溶融性突出部45が形成されていてもよい。本発明の実施例の易溶融性突出部45は、複数の環状リブ(突出部)により構成されている。環状突出部44の基本構成は、環状突出部38と同じであり表面に易溶融性突出部45が形成されていることのみ異なっている。そして、リブ45aの間には溝部(凹部)45bが形成されている。この易溶融性突出部45は、インサート用部品42の側面にリング状パターンのローレット部を設けることにより形成されている。環状突出部45aの断面形状は、略三角形状となっている。なお、突出部の断面形状としては、略三角形状に限定されず、上述したような四角形状や、五角形状などの多角形状、半円形状、半楕円形状等であってもよい。
三角形状の環状突出部45aの頂角は、20°〜150°、特に、45°〜135°であることが好ましい。本発明のように環状突出部44が環状リブである場合には、頂角は、30°〜120°、特に、50°〜100°であることが好ましい。リブ45aの断面形状が略三角形状であることにより、インサート用部品42に加えられる超音波振動が環状突出部45aに集中するため、超音波が低エネルギーであっても突出部及び相手材料(ボス62内面)を効率よく溶融させることができる。このため、インサート用部品と穴部樹脂との相互溶融が進み、強固な界面接合強度を得ることができる。この実施例において、易溶融性突出部は、インサート用部品42の環状突出部44の表面に軸方向に延びるリング状パターンのローレット部を設けることにより形成されている。また、超音波振動圧入により溶融されやすいように、易溶融性突出部の突出部は外側面側に向かって幅が狭くなっていることが好ましい。
以上のように易溶融性突出部を有していることにより上述したように溶融樹脂が突出部全体に均一に行き渡り易くなるため、インサート用部品の外面全体でボス径のバラツキを吸収し、インサート用部品が穴部内側面に強固に固着される。
そして、易溶融性凸部を含む溶融固着可能部における直径がD1、易溶融性凸部を含まない溶融固着可能部部分における直径をD3としたとき、D1−D3は、0.05〜0.5mmであることが好ましい。このようなサイズであれば、易溶融性凸部45は、超音波振動圧入の際に溶融し易くなる。
また、溶融固着可能部48を構成する環状突出部49の表面には、図25に示すインサート用部品47のような突出部50aと突出部50aの間に形成された凹部50bにより形成された易溶融性突出部50が形成されていてもよい。本発明の実施例において、易溶融性突出部49は、環状突出部49の表面(インサート用部品の側面)に縦方向に延びる複数の突出部(リブ)50aにより構成されている。環状突出部49の基本構成は、環状突出部38と同様であり、表面に易溶融性突出部50が形成されていることのみ異なっている。突出部50aの断面形状は、三角形状である。実施例において、易溶融性突出部は、環状突出部49の表面に軸方向に延びるストレートパターンのローレット部を設けることにより形成されている。
突出部50aの断面形状は、三角形状となっている。三角形状の突出部50aの頂角は、45°〜135°、特に、50°〜130°であることが好ましい。D1,D2,D3,D0の関係は、上記と同様であることが好ましい。
また、インサート用部品の側面に易溶融性突出部が形成されている場合は、易溶融性突出部の深さはできるだけ浅いことが好ましい。これは、本発明のインサート用部品35と穴部59は溶着によって強固に固着されるためであり、凹凸の深さを浅くすることにより溶融樹脂を凹部へ均一に充填し、接合面積を十分にとることにより接合強度を大きくすることができるからである。
また、環状突出部の表面には、図12に示すような複数のスパイラル状のリブ(斜めリブ、突出部)が形成されていてもよい。また、環状突出部の表面には、図14に示すようなインサート用部品の側面に設けられた複数の菱形状リブ突出部が形成されていてもよい。また、環状突出部の表面には、図15に示すような複数の四角形状突出部が形成されていてもよい。なお、インサート用部品の成形材料としては、上述したものを使用することが好ましい。
また、本発明のインサート用部品の溶融固着可能部を構成する突出部は、インサート用部品の外周面を連続するように形成された環状突出部に限定されるものではない。例えば、突出部は、インサート用部品の外周面において円周上に沿って配置された複数の突出部により構成されていてもよい。側面に設けられ円周上に配置された複数の円弧状の突出部により構成されていてもよい(図示せず)。なお、インサート用部品の環状突出部は断面形状が四角形以外の多角形、例えば、断面形状が三角形状、五角形状等であってもよい。また、インサート用部品の環状突出部は上述したインサート用部品1の環状突出部と同様の構成であってもよい。また、突出部の断面形状が多角形の場合は、挿入開始側の反対側に向かって半径方向外側に突出する形状となっていることが好ましい。
次に、本発明の実施例である樹脂成形体について説明する。
本発明の樹脂成形体55は、穴部58を有する樹脂成形物56と、穴部58内に固着されたインサート用部品1とを備える樹脂成形体55であって、インサート用部品1は上述したインサート用部品1であり、インサート用部品1は、超音波付与により溶融した溶融固着可能部3により、穴部内側面に固着されている。
樹脂成形物56、インサート用部品1としては、上述した通りである。樹脂成形物56には、図26,図27に示すように、ボス57が形成され、ボス57内には穴部58が形成されている。ボス57内部は挿入開始側から挿入開始側の反対側までほぼ同一内径となっている。
樹脂成形体55においては、図28に示すように、樹脂成形物56のボス内側面とインサート用部品1の側面とは互いに固着し合っている。
具体的に、本発明の実施例の樹脂成形体55を構成するインサート用部品1は溶融固着可能部3を構成する環状突出部4の半径方向外端側部分4cが溶融し穴部内側面に固着するとともに、溶融樹脂が環状突出部4の溶融していない半径方向内端側部分4dの挿入開始側の反対側(内端側部分4cの間)にて固着している。このため、インサート用部品1は樹脂成形物56に対して十分に高い回転抑制強度(回転トルク)とともに高い引き抜き強度を有する。インサート用部品としては、インサート用部品1の代わりに、インサート用部品8,11,14、18,21,23,25,28,30を用いてもよい。
次に、インサート用部品35を用いた樹脂成形体60について説明する。樹脂成形体60は、この実施例の穴部63を有する樹脂成形物61と、穴部63内に固着されたインサート用部品35とを備える樹脂成形体60であって、インサート用部品35は超音波付与により溶融した溶融固着可能部38により、穴部内側面に固着されている。
樹脂成形物61には、図29に示すように、ボス62が形成され、ボス62には、インサート用部品35の挿入開始側と反対側に縮径する略円錐台形状の穴部63が形成されている。
樹脂成形体60においては、図29に示すように、樹脂成形物61のボス内側面とインサート用部品35の側面とは互いに固着し合っている。
具体的に、本発明の実施例の樹脂成形体60を構成するインサート用部品35は溶融固着可能部37を構成する突出部38の半径方向外端側部分38cが溶融しインサート用部品35の側面が穴部内側面に固着するとともに、溶融樹脂が突出部38の溶融していない半径方向内端側部分38dの挿入開始側の反対側(内端側部分38cの間)にて固着している。このため、インサート用部品35は樹脂成形物61に対して十分に高い回転抑制強度(回転トルク)とともに高い引き抜き強度を有する。インサート用部品としては、インサート用部品35の代わりに、インサート用部品42,47を用いてもよい。なお、樹脂成形物の穴部の形状としては、穴部58のようなものであってもよい。
また、樹脂成形物の穴部内面形状は、インサート用部品の側面形状に対応した形状となっていることが好ましい。このような構成によりインサート用部品の外面と穴部の内面との接合面積が大きくなり両者が強固に固着する。インサート用部品と樹脂成形物はともに樹脂製であるため分別の手間及びコストがかからない。 また、樹脂成形物の穴部内面形状は、インサート用部品の側面形状に対応した形状となっていることが好ましい。このような構成によりインサート用部品の外面と穴部の内面との接合面積が大きくなり両者が強固に固着する。
次に、本発明の実施例である樹脂成形体の製造方法について説明する。
図26から図30は、本発明の実施例である樹脂成形体の製造方法について説明するための説明図である。
本発明の製造方法は、上述したインサート用部品1,35が固着された樹脂成形体55,60の製造方法であって、インサート用部品1,35と、穴部58,63が形成された樹脂成形物56,61とを準備する工程と、インサート用部品1,35を穴部58,63に固着する埋設工程とを備え、埋設工程は、穴部58,63にインサート用部品1,35を超音波振動を付与しながら圧入することによりインサート用部品1,35の溶融固着可能部3,37を溶融し穴部58,63の内側面に固着させることにより行われるものである。
インサート用部品1,35と樹脂成形物56,61は上述したとおりであるため上記説明を参照する。
埋設工程は、まず、図26,図29に示すように、インサート用部品1,35をボス57,62(穴部58,63)の開口部に仮置きする。インサート用部品1,35は導入用小径部5、41を有することによりボス開口部に安定した状態で仮置きされる。
そして、図27に示すように、インサート用部品1、35の端部を、ホーン(ポンチ)54により超音波振動を加えながら押圧してインサート用部品1,35を穴部58,63内に嵌め込む。図27に示すように、超音波振動を付与しながら押圧することにより溶融固着可能部3,37の環状突出部4,38及び穴部58,63の内側面とが相互に溶融しインサート用部品1,35が穴部側面に強固に固着される。溶融固着可能部3,37は、上述したように穴部内側面に固着される。
また、本発明の樹脂成形体55,60の製造方法は、埋設工程の前にインサート用部品の溶融固着可能部3,37に接合用プライマーを塗布する塗布工程を備えていることが好ましい。接合用プライマーとしては、溶剤セメント、ドープセメント等を用いることが好ましい。特に、樹脂成形物の成形材料がポリアミド系樹脂であり、インサート用部品の成形材料が、ポリアミド系樹脂である場合、接合用プライマーは、フェノール類のアルコール溶液、フェノール類のアセトン溶液であることが好ましい。プライマー塗布工程は、接合用プライマーを塗布した後、乾燥させることにより行われる。埋設工程の前に接合用プライマーを塗布することによりインサート用部品の側面の塗れ性が高まり樹脂成形物の内側面に対してより強固に固着する。
以上のように本発明の製造方法によれば、インサート用部品1,35と穴部58,63とが強固に固着するためインサート用部品1,35の樹脂成形物56,61に対する引き抜き強度及び空回りするトルクで評価される回転抑制強度(回転トルク)が高くなる。
以下のように実施例1ないし4及び比較例1ないし4のインサートナットを作製した。
(実施例1)
図1に示すようなインサートナットを以下のように作製した。
成形材料としてガラスファイバー50重量%含有ポリアミドを用いて射出成形により実施例1のインサートナットを作製した。
実施例1のインサートナットは側面に3段の環状突出部を備えている。環状突出部の間には環状凹部が形成されている。環状突出部の直径は、3.5mmであり、環状凹部の直径は、2.8mm、環状突出部の軸方向の長さ(幅)は、0.5mmであり、環状凹部の軸方向の長さ(幅)は、0.3mmである。また、インサートナットに形成された雌ねじのサイズは、M2である。また、インサートナットの軸方向の長さは、3.1mmである。
(実施例2)
図18に示すようなインサートナットを以下のように作製した。
成形材料としてガラスファイバー50重量%含有ポリアミドを用いて射出成形により実施例2のインサートナットを作製した。
実施例2のインサートナットは、図18に示すように、側面に設けられた3段の環状突出部と、上端部に設けられた拡径部と、下端部に設けられた導入用小径部とを備えている。また、拡径部と環状突出部の間、環状凹部同士の間、環状凹部と導入用小径部の間には環状凹部が形成されている。環状突出部の上端及び下端の直径は、上端側の環状突出部から順に、3.5mm及び3.4mm、3.4mm及び3.3mm、3.3mm及び3.2mmであり、環状突出部の軸方向の長さ(幅)は、0.5mmである。環状凹部の直径は、2.8mmである。また、拡径部と環状突出部との距離は、0.3mmであり、環状突出部同士の距離は、0.3mmであり、環状突出部と導入用小径部との距離は、0.2mmである。また、導入用小径部の軸方向の長さ(幅)は、0.3mmである。また、雌ねじのサイズは、M2である。また、インサートナットの軸方向の長さは、3.1mmである。
(実施例3)
図9に示すようなストレートパターンのローレット部が形成されたインサートナットを以下のように作製した。
成形材料として、ガラスファイバー50重量%含有ポリアミドを用いて射出成形により実施例3のインサートナットを作製した。
実施例3のインサートナットのローレット部に外接する円の直径は、3.5mmであり、ローレット部の谷(溝)に内接する円の直径は3.15mmである。また、雌ねじのサイズはM2である。またインサートナットの全長は、3.1mm、ローレット形成部分の縦の長さは、2.1mmである。ローレット部の突出部の頂角は、120°である。
(実施例4)
図13に示すようなリング状パターンのローレット部が形成されたインサート用部品を以下のように作製した。
成形材料として、ガラスファイバー50重量%含有ポリアミドを用いて射出成形により実施例4のインサートナットを作製した。
実施例4のインサートナットのローレット部に外接する円の直径は、3.5mmであり、ローレット部の谷(溝)に内接する円の直径は、3.15mmである。また、雌ねじのサイズはM2である。またインサートナットの全長は、3.1mm、ローレット形成部分の縦の長さは、2.1mmである。ローレット部の突出部の頂角は、60°である。
(比較例1)
比較例1は、実施例1と構成が同じで成形材料が異なるものである。成形材料として快削黄銅を用いて比較例1のインサートナットを切削加工により作製した。
(比較例2)
比較例2は、実施例2と構成が同じで成形材料が異なるものである。成形材料として快削黄銅を用いて比較例2のインサートナットを切削加工により作製した。
(比較例3)
比較例3は、実施例3と構成が同じで成形材料が異なるものである。成形材料として快削黄銅を用いて比較例3のインサートナットを切削加工により作製した。
(比較例4)
比較例4は、実施例4と構成が同じで成形材料が異なるものである。成形材料として快削黄銅を用いて比較例4のインサートナットを切削加工により作製した。
(樹脂成形物の作製)
成形材料としてABS樹脂(製品名GR−0510G、電気化学工業)を用いて射出成形により図27に示すようなボスを有する台座付きボスを作製した(実施例1,3,4及び比較例1,3,4埋設用の樹脂成形物)。樹脂成形物のボス内孔は、円柱状空間であり、ボス内径3.0mmであり、ボス内孔深さ3.5mmである。
成形材料としてABS樹脂(製品名GR−0510G、電気化学工業)を用いて射出成形により図29に示すようなボスを有する台座付きボスを作製した(実施例2及び比較例2埋設用の樹脂成形物)。樹脂成形物のボス内孔は略円錐台形状であり、ボスの上端内径は3.0mmであり、ボスの下端内径は2.8mmであり、ボス内孔深さ3.5mmである。
以上のように作製された実施例1ないし4及び比較例1ないし4のインサートナットを樹脂成形物のボス孔内に超音波振動溶着して樹脂成形体を作製した。溶着条件は、ホーン下降速度30mm/s、周波数19.15kHz、加圧力0.13Mpaであった。
(実験)
(引張試験)
ボスの台座を固定してM2ねじ(六角穴付きボルト)を雌ねじの全長にわたって嵌合させた状態でねじの頭部をねじの軸方向に引っ張ったところ表1(図31)に示すような結果となった。引張試験機としては、オートグラフAG−1(島津制作所)が用いられた。
(トルク試験)
ボスの台座を固定して、鉄の座面板を介して12.9級のM2ねじ(六角穴付きボルト)を雌ねじの全長にわたって嵌合させた状態でねじの頭部を回転させたところ表1(図31)に示すような結果となった。トルク試験は回転速度は20rpmで行った。なお、樹脂インサートナットの場合には、雌ねじが剪断するおそれがあるため、ねじを接着剤で完全に固定した。
実験の結果、実施例1ないし4の樹脂製インサートナットは、比較例1ないし4の金属製のインサートナットと比較して引き抜き強度及び回転トルクが十分に大きいものとなった。
図1は、本発明の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図2は、図1に示すインサート用部品の上面図である。 図3は、図1に示すインサート用部品の縦断面図である。 図4は、図3に示すインサート用部品の拡大図である。 図5は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図6は、図5に示すインサート用部品の拡大断面図である。 図7は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図8は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の上面図である。 図9は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図10は、図9に示すインサート用部品の上面図である。 図11は、図9に示すインサート用部品の縦断面図である。 図12は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図13は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図14は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図15は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図16は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図17は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図18は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図19は、図18に示すインサート用部品の上面図である。 図20は、図18に示すインサート用部品の底面図である。 図21は、図18に示すインサート用部品の縦断面図である。 図22は、図21に示すインサート用部品の拡大図である。 図23は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図24は、図23に示すインサート用部品の拡大断面図である。 図25は、本発明の他の実施例であるインサート用部品の正面図である。 図26は、本発明のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。 図27は、本発明のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。 図28は、本発明のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。 図29は、本発明のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。 図30は、本発明のインサート用部品の超音波振動圧入方法を説明するための説明図である。 図31は、実験結果を示す表1である。
符号の説明
1 インサート用部品
3 溶融固着可能部
56 樹脂成形物
58 穴部

Claims (18)

  1. 樹脂成形物に形成された穴部内への固着用の熱可塑性樹脂製インサート用部品であって、該インサート用部品は、前記穴部に該インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより溶融し、該インサート用部品を前記樹脂成形物の前記穴部の内側面への固着を可能とする溶融固着可能部を側面に備えるものであり、かつ、
    前記インサート用部品は、内面に雌ねじが形成された本体部と、前記本体部の側面に設けられた溶融固着可能部を構成する複数の環状突出部と、前記本体部の側面と前記環状突出部間により形成された環状凹部であり、前記インサート用部品の前記樹脂成形物の穴部への圧入時における前記溶融固着可能部からの溶融物を収納可能な溶融樹脂収納部と、前記溶融固着可能部を構成する前記複数の環状突出部の側面に形成された易溶融性凸部とを備えることを特徴とするインサート用部品。
  2. 前記インサート用部品は、ナットである請求項1に記載のインサート用部品。
  3. 前記インサート用部品は、前記環状突出部部分における直径が前記樹脂成形物の前記穴部の内径より大きく、前記本体部の直径が、前記樹脂成形物の前記穴部の内径より小さいものである請求項1または2に記載のインサート用部品。
  4. 前記環状突出部部分における直径をD1、前記本体部の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmである請求項に記載のインサート用部品。
  5. 前記樹脂成形物の前記穴部の内径をD0、前記環状突出部部分における直径をD1、前記本体部の直径をD2としたとき、D1−D2は、0.1mm〜2mmであり、かつ、D1−D0は、0.05〜1mmであり、D0−D2は、0.05〜1mmである請求項に記載のインサート用部品。
  6. 前記溶融固着可能部の側面は、前記樹脂成形物の前記穴部内への圧入方向に対して、前記インサート用部品の中心軸方向に傾斜する傾斜面となっている請求項1ないしのいずれかに記載のインサート用部品。
  7. 前記溶融固着可能部は、該溶融固着可能部の側面に形成された角部もしくは尖端部を有している請求項1ないしのいずれかに記載のインサート用部品。
  8. 前記易溶融性凸部を含む前記溶融固着可能部における直径がD1、該易溶融性凸部を含まない前記溶融固着可能部部分における直径をD3としたとき、D1−D3は、0.05〜0.5mmである請求項1ないしのいずれかに記載のインサート用部品。
  9. 前記易溶融性凸部は、複数の環状凸部により構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載のインサート用部品。
  10. 前記易溶融性凸部は、断面形状が略三角形状である請求項1ないし9のいずれかに記載のインサート用部品。
  11. 前記インサート用部品は、該インサート用部品を形成する熱可塑性樹脂と相溶性を有する樹脂により形成された前記樹脂成形物に固着されるものである請求項1ないし10のいずれかに記載のインサート用部品。
  12. 前記インサート用部品は、強化材もしくは充填材を含有した熱可塑性樹脂により形成されている請求項1ないし11のいずれかに記載のインサート用部品。
  13. 前記インサート用部品は、内側に形成された前記雌ねじを有し、かつ、該雌ねじは緩み止め形状を備えている請求項1ないし12のいずれかに記載のインサート用部品。
  14. 前記インサート用部品は、内側に形成された前記雌ねじを有し、かつ、該雌ねじには緩み止め剤が被覆されている請求項1ないし12のいずれかに記載のインサート用部品。
  15. 穴部を有する樹脂成形物と、該穴部内に固着された熱可塑性樹脂製のインサート用部品とを備える樹脂成形体であって、前記インサート用部品は、請求項1ないし14のいずれかに記載のインサート用部品であり、該インサート用部品は、前記超音波付与により溶融した溶融固着可能部により、前記穴部内側面に固着されていることを特徴とする樹脂成形体。
  16. 前記樹脂成形体は、樹脂製筐体である請求項15に記載の樹脂成形体。
  17. 前記請求項15または16に記載のインサート用部品が固着された樹脂成形体の製造方法であって、前記インサート用部品と、前記穴部が形成された樹脂成形物とを準備する工程と、該インサート用部品を該穴部に固着する埋設工程とを備え、該埋設工程は、該穴部に該インサート用部品を超音波振動を付与しながら圧入することにより前記インサート用部品の溶融固着可能部を溶融し該穴部の内側面に固着させることにより行われるものであることを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
  18. 前記樹脂成形体の製造方法は、前記埋設工程の前に前記インサート用部品の前記溶融固着可能部に接合用プライマーを塗布する塗布工程を備えている請求項17に記載の樹脂成形体の製造方法。
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