JP2010229904A - ポンプ及びヒートポンプ式給湯装置及びポンプの製造方法 - Google Patents

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智之 長谷川
Mamoru Kawakubo
守 川久保
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峰雄 山本
Hiroyuki Ishii
博幸 石井
Hiroki Aso
洋樹 麻生
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Abstract

【課題】モールド固定子とポンプ部とを強固に組み付けることを可能とするポンプを提供する。
【解決手段】この発明に係るポンプ10は、固定子組立49をモールド樹脂で成形してなり、外周近傍に軸方向に形成された複数の穴部を有するモールド固定子50と、穴部に一体成形された熱可塑性樹脂からなる下穴部81と、水の吸水口42と吐出口43とを有するケーシング41と、内部に軸70が回転できないように装着され軸70に回転子部60aと羽根車60bとを備える回転子が嵌合する椀状隔壁部と、鍔部とを有する椀状隔壁部品90とを組付けてなり、外周部付近に複数のネジ穴を有するポンプ部40と、複数本のタッピングねじ160と、を備え、ポンプ部40のネジ穴を介して、モールド固定子50の下穴部81にタッピングねじ160を締結し、ポンプ部40とモールド固定子50とを組み付けることを特徴とする。
【選択図】図13

Description

この発明は、モールド固定子とポンプ部とを組み合わせて製作されるポンプ及びポンプの製造方法に関する。さらに、そのポンプを用いるヒートポンプ式給湯装置に関する。
ポンプのステータコアとマグネットの隙間を小さくして、モーター効率を向上させるとともに、コイル及び制御回路の冷却性向上を図るために、コイルとステータコアと制御回路及び仕切板をインサートしてモールド樹脂で成形することにより、仕切板の厚みを薄くして、ステータコアとマグネットの隙間を小さくできるため、モーター効率の向上ができる。また、発熱体であるコイルと制御回路を仕切板とともに、熱伝導性の良いモールド樹脂で隙間なく埋めるため熱伝導がよくなり、冷却性向上が図れるポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−200427号公報
しかしながら、上記特許文献1のポンプは、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性のモールド樹脂により成形されたステータ(本発明の固定子に相当する)に対し、ケーシングに備えるねじ穴を介してケーシングとステータとをタッピングねじで組み付けるため、振動などによりケーシングとステータとの組付け強度が低下する恐れがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、モールド固定子とポンプ部とを強固に組み付けることを可能とするポンプ及びポンプの製造方法及びそのポンプを用いたヒートポンプ式給湯装置を提供することを目的とする。
この発明に係るポンプは、固定子鉄心の絶縁部が施された複数のティースに巻線してコイルが形成され、電子部品が実装されるとともにリード線を口出しするリード線口出し部品が取り付けられた基板を組付けた固定子組立と、
固定子組立をモールド樹脂で成形してなり、外周近傍に軸方向に形成された複数の穴部を有するモールド固定子と、
穴部に一体成形された熱可塑性樹脂からなる下穴部と、
水の吸水口と吐出口とを有するケーシングと、内部に軸が回転できないように装着され軸に回転子部と羽根車とを備える回転子が嵌合する椀状隔壁部と、鍔部とを有する椀状隔壁部品とを組付けてなり、外周部付近に複数のネジ穴を有するポンプ部と、
複数本のタッピングねじと、を備え、
ポンプ部のネジ穴を介して、モールド固定子の下穴部にタッピングねじを締結し、ポンプ部とモールド固定子とを組み付けることを特徴とする。
この発明に係るポンプは、ポンプ部のねじ穴を介して、モールド固定子の熱可塑性樹脂からなる下穴部にタッピングねじを締結し、ポンプ部とモールド固定子とを組み付けるので、ポンプ部とモールド固定子とを強固に組み付けることができる。
実施の形態1を示す図で、ヒートポンプ式給湯装置300の構成図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、モールド固定子50の斜視図。 実施の形態1を示す図で、モールド固定子50の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、タッピングねじの下穴部81を成形前のモールド固定子50の断面図。 図4のA部拡大図。 図5のB部拡大図。 図3のX−X断面図で、タッピングねじの下穴部81を成形後のモールド固定子50の断面図。 図8のC部拡大図。 実施の形態1を示す図で、タッピングねじの下穴部81の斜視図。 実施の形態1を示す図で、固定子組立49の斜視図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ部40の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の断面図。 実施の形態1を示す図で、タッピングねじの下穴部181を成形後の変形例1のモールド固定子150の部分拡大断面図。 実施の形態1を示す図で、変形例1のポンプ110の断面図。 実施の形態1を示す図で、タッピングねじの下穴部181を成形後の変形例2のモールド固定子250の部分拡大断面図。 実施の形態1を示す図で、変形例2のポンプ210の断面図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の製造工程を示す図。
実施の形態1.
ポンプ部とモールド固定子とをタッピングねじで締結する際に、モールド固定子のモールド樹脂(熱硬化性樹脂)のポンプ部設置面の四隅に形成された下穴にタッピングねじを締結すると、熱硬化性樹脂は硬くて脆いため、締結後組付け強度が低下する恐れがある。本実施の形態は、モールド固定子のそれぞれの穴部に、熱可塑性樹脂で形成されたタッピングねじの下穴部を一体に成形する。熱可塑性樹脂製のタッピングねじの下穴部は、一体成形後表出している。そして、ポンプ部に形成されたねじ穴を介してポンプ部とモールド固定子とをタッピングねじで熱可塑性樹脂製の下穴部に締結して組み付けることにより、ポンプ部とモールド固定子とを強固に組み付ける点に特徴がある。
先ず、ポンプが使用されるヒートポンプ式給湯装置について、その概要を簡単に説明する。
図1は実施の形態1を示す図で、ヒートポンプ式給湯装置300の構成図である。ヒートポンプ式給湯装置300は、ヒートポンプユニット100と、タンクユニット200と、ユーザが運転操作などを行う操作部11とを備える。
図1において、ヒートポンプユニット100は、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒と水とが熱交換を行う冷媒−水熱交換器2、高圧の冷媒を減圧膨張させる減圧装置3、低圧の二相冷媒を蒸発させる蒸発器4を冷媒配管15によって環状に接続した冷媒回路と、圧縮機1の吐出圧力を検出する圧力検出装置5と、蒸発器4に送風するファン7と、ファン7を駆動するファンモータ6とを備えている。
冷媒を圧縮する圧縮機1には、例えば、ロータリ圧縮機、スクロール圧縮機等の密閉型圧縮機が用いられる。
また、ヒートポンプ式給湯装置300の冷媒には、二酸化炭素(CO)が使用される。二酸化炭素が用いられる理由は、以下の通りである。
ヒートポンプの成績係数(COP、Coefficient of Performance)は、COP=熱出力/圧縮機動力で表わされる。給湯用理想サイクルCOPの12.9に対し、CO冷媒のCOPは11.5と他の冷媒に比べ最も高い。R410Aを除くフロン系やハイドロカーボン系の冷媒のCOPは、いずれも8程度である。R410AのCOPはやや高く9.1である。
CO冷媒のCOPが高くなるのは、CO冷媒の臨界温度が30℃と低く、高圧側が超臨界条件となるため、凝縮の過程がなく、給湯用理想サイクルのT−S線図(あるいはエントロピ線図という、温度を縦軸にとりエントロピを横軸にとった線図のことで、この線図上の面積は可逆変化に対しては熱量を表すので、熱線図ともいわれる)の形が近くなるためである。
CO冷媒を使用する冷凍サイクルは、高圧側の圧力が臨界圧力以上まで加圧されるため、空調用で広く使用されるR410Aのように温度から圧力(高圧)を推定することができない。
また、ヒートポンプ式給湯装置300は、外気温度が高い夏場でも運転がなされるため、特に高温多湿条件で運転する際は、圧力が上昇しやすくなるという特徴がある。
さらに、ユーザーの使用状態によっては、後述する温水タンク14の下部の温度が高くなり、高温の湯が冷媒−水熱交換器2に循環される高温給水運転状態となり、圧力が上昇しやすくなるという特徴がある。
二酸化炭素を冷媒に使用するヒートポンプ式給湯装置300は、冷媒温度による圧力(高圧)の推定が不可能であり、さらに、外部環境やユーザーの使用状態によって圧力が上昇しやすいといった特徴があるため、圧力検出装置5を冷媒回路に設けている。この圧力検出装置5が検出する圧力(高圧)が所定の圧力を超える場合は、圧縮機1を停止させる。
また、ヒートポンプユニット100は、温度検出手段として、冷媒−水熱交換器2の沸上げ温度検出手段8と、冷媒−水熱交換器2の給水温度検出手段9と、外気温度検出手段17とを備えている。これらの温度検出手段は、例えば、サーミスタで構成される。
また、ヒートポンプユニット100は、ヒートポンプユニット制御部13を備える。ヒートポンプユニット制御部13は、圧力検出装置5、沸上げ温度検出手段8、給水温度検出手段9及び外気温度検出手段17からの信号を受信し、圧縮機1の回転数制御、減圧装置3の開度制御、ファンモータ6の回転数制御等を行う。
一方、タンクユニット200は、冷媒−水熱交換器2で高温・高圧の冷媒と熱交換することにより加熱された湯水を貯湯する温水タンク14と、風呂水の追い焚きを行う風呂水追い焚き熱交換器31と、風呂水循環装置32と、冷媒−水熱交換器2と温水タンク14の間に配置された温水循環装置である「ポンプ10」と、温水循環配管16と、冷媒−水熱交換器2と温水タンク14と風呂水追い焚き熱交換器31とに接続された混合弁33と、温水タンク14と混合弁33とを接続する風呂水追い焚き配管37とを備える。
また、温度検出手段として、タンク内水温検出装置34、風呂水追い焚き熱交換器を通過した後の水温を検出する追い焚き後水温検出装置35、混合弁33を通過した後の水温を検出する混合後水温検出装置36を備えている。これらの温度検出装置は、例えば、サーミスタで構成される。
また、タンクユニット制御部12を備える。タンクユニット制御部12は、タンク内水温検出装置34、追い焚き後水温検出装置35、混合後水温検出装置36からの信号を受信するとともに、「ポンプ10」の回転数制御、混合弁33の開閉制御、及び操作部11との間で信号の送受信を行う。
操作部11は、ユーザが湯水の温度設定や出湯指示などを行うためのスイッチなどを備えたリモコンや操作パネルなどである。
図1において、上記のように構成したヒートポンプ式給湯装置300における通常の沸上げ運転動作について説明する。操作部11またはタンクユニット200からの沸上げ運転指示がヒートポンプユニット制御部13に伝えられると、ヒートポンプユニット100は沸上げ運転を行う。
ヒートポンプユニット100に備えられたヒートポンプユニット制御部13は、圧力検出装置5、沸上げ温度検出手段8、給水温度検出手段9の検出値などに基づいて、圧縮機1の回転数制御、減圧装置3の開度制御、ファンモータ6の回転数制御を行う。
また、ヒートポンプユニット制御部13とタンクユニット制御部12との間で沸上げ温度検出手段8の検出値の送受信を行い、タンクユニット制御部12は、沸上げ温度検出手段8で検出した温度が目標沸上げ温度になるよう、「ポンプ10」の回転数を制御する。
以上のように制御されるヒートポンプ式給湯装置300において、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は冷媒−水熱交換器2で給水回路側へ放熱しながら温度低下する。放熱して冷媒−水熱交換器2を通過した高圧低温の冷媒は、減圧装置3で減圧される。減圧装置3を通過した冷媒は蒸発器4に流入し、そこで外気空気から吸熱する。蒸発器4を出た低圧冷媒は圧縮機1に吸入されて循環し冷凍サイクルを形成する。
一方、温水タンク14の下部の水は、温水循環装置である「ポンプ10」の駆動により冷媒−水熱交換器2へ導かれる。ここで、冷媒−水熱交換器2からの放熱によって水が加熱され、加熱された湯水は温水循環配管16を通って温水タンク14の上部に戻されて蓄熱される。
以上のように、ヒートポンプ式給湯装置300において、温水タンク14と冷媒−水熱交換器2との間の温水循環配管16に、湯水を循環させる温水循環装置として「ポンプ10」が用いられる。
次に、温水循環装置として用いられるポンプ10について説明する。
図2は実施の形態1を示す図で、ポンプ10の分解斜視図である。図2に示すように、ポンプ10は、回転子(後述する)の回転により水を吸水して吐出するポンプ部40と、回転子を駆動するモールド固定子50と、ポンプ部40とモールド固定子50とを締結するタッピングねじ160(図2の例は、4本)とを備える。
本実施の形態では、4本のタッピングねじ160をポンプ部40のボス部に形成されたねじ穴44aを介し、モールド固定子50のポンプ部設置面63の四隅のそれぞれの下穴に一体に成形された熱可塑性樹脂で形成されたタッピングねじの下穴部81に締結することでポンプを組み立てる。下穴部81は、PBT(ポリブチレンテレフタラート)等の熱可塑性樹脂を用いて成形される。
先ず、モールド固定子の構成について説明する。
図3乃至図10は実施の形態1を示す図で、図3はモールド固定子50の斜視図、図4はモールド固定子50の分解斜視図、図5はタッピングねじの下穴部81を成形前のモールド固定子50の断面図、図6は図4のA部拡大図、図7は図5のB部拡大図、図8は図3のX−X断面図で、タッピングねじの下穴部81を成形後のモールド固定子50の断面図、図9は図8のC部拡大図、図10はタッピングねじの下穴部81の斜視図である。
図3乃至図10に示すように、モールド固定子50は、固定子組立(後述する)をモールド樹脂によりモールド成形することにより、モールド固定子50が得られる。
モールド固定子50の軸方向の一方の端面(ポンプ部40側、図3では上面)の外周縁部付近は、ポンプ部40が設置される、平らなポンプ部設置面63になっている。
ポンプ部設置面63には、第2の溝64が径方向に放射状に複数形成されている。この第2の溝64は、後述する椀状隔壁部品90の鍔部90b(図12参照)の補強用リブの逃がし溝である。図3の例では、第2の溝64は、後述する椀状隔壁部品90の鍔部90bの補強用リブに対応して、周方向に略等間隔に6本形成されている。但し、第2の溝64の数は、6本に限定されるものではなく、任意の数でよい。
また、ポンプ部設置面63には、6本の第2の溝64の外側端部を結ぶ環状の第3の溝65を備える。この環状の第3の溝65は、椀状隔壁部品90の鍔部90b(図12参照)に形成される環状のリブに対応している。
モールド固定子50は、固定子組立49(後述する)をモールド樹脂53によりモールド成形することにより、モールド固定子50が得られる。
後述する固定子組立49から引き出されるリード線52が、モールド固定子50のポンプ部40の反対側の軸方向端面付近から外部に引き出されている。
モールド固定子50のモールド成形時の径方向の位置決めは、固定子鉄心54の内周面が金型に嵌合することでなされる。そのため、図3に示すモールド固定子50の内周部に、固定子鉄心54のティースの先端部が露出している。
外形が平面視略四角形のポンプ部設置面63は、外形が平面視略四角形であり、その四角形の四隅のそれぞれに、タッピングねじの下穴部81が形成されている。
熱可塑性樹脂製のタッピングねじの下穴部81は、詳細は後述するが、モールド固定子50に熱可塑性樹脂を用いて一体成形される。
モールド固定子50に熱可塑性樹脂を用いて一体成形された熱可塑性樹脂製のタッピングねじの下穴部81は、モールド固定子50のモールド樹脂53(熱硬化性樹脂)に一体化し実際は分解できないが、モールド固定子50と分離して示すと図4のようになる。この図は概念図であり、タッピングねじの下穴部81をモールド固定子50の穴部75に挿入するものでもないし、また取り外しできるものでもない。熱可塑性樹脂製のタッピングねじの下穴部81は、モールド固定子50のモールド樹脂53(熱硬化性樹脂)に一体成形されるものである。
タッピングねじの下穴部81を成形前のモールド固定子50について説明する。モールド固定子50のポンプ部設置面63は、外形が平面視略四角形である。その四角形の四隅のそれぞれに、軸方向に穴部75(図4乃至図7参照)が形成されている。タッピングねじの下穴部81の抜け止めのため、タッピングねじの下穴部81の形成用の穴部75の外周は、穴部75両端の開口部に対し縮小するテーパ形状である。穴部75端部に、径方向に一回り大きい所定の深さ(軸方向)の切欠き75f(図6参照)を備えている。
穴部75の形状について、図7用いて説明する。穴部75は、ポンプ部設置面63側の端部が所定の深さの丸穴75a(穴の一例)になっている(丸でなくてもよい)。丸穴75aの反ポンプ部設置面63側に、第1の段差部75bが形成されている。第1の段差部75bから、反ポンプ部設置面63側に、第1のテーパ穴75cが軸方向に長く形成されている。第1のテーパ穴75cは、ポンプ部設置面63側の直径が大きく、反ポンプ部設置面63側にいくにつれ直径が小さくなっている。第1のテーパ穴75cの反ポンプ部設置面63側の端部に、第2の段差部75dが形成されている。第2の段差部75dから、第1のテーパ穴75cの反対側に、第2のテーパ穴75eが形成されている。第2のテーパ穴75eは、第1のテーパ穴75c側の直径が小さく、反第1のテーパ穴75c側にいくにつれ直径が大きくなっている。そして、第2のテーパ穴75eの反ポンプ部設置面63側の端面は開口している。
尚、穴部75は、図6に示すように、ポンプ部設置面63の端部に、第1のテーパ穴75cよりも径方向に一回り大きい所定の深さの切欠き75fを複数備えている。
このように、穴部75の形状を複雑にしている理由は、穴部75に一体成形されるタッピングねじの下穴部81(後述する)の軸方向の抜けを抑制するとともに、回転を抑制(回り止め)するためである。この点については後述する。
次に、図8乃至図10により、タッピングねじの下穴部81を成形後のモールド固定子50について説明する。
タッピングねじの下穴部81を成形前のモールド固定子50において、外形が平面視略四角形のポンプ部設置面63の四角形の四隅のそれぞれの軸方向に形成された穴部75に、熱可塑性樹脂を用いてタッピングねじの下穴部81を一体成形する。
図9、図10に示すように、熱可塑性樹脂製のタッピングねじの下穴部81は、内部に円柱状の下穴81gを形成し、外形はモールド固定子50のモールド樹脂53の穴部75に沿う形状である。
即ち、図10に示すように、タッピングねじの下穴部81は、以下に示す要素からなる。
(1)モールド固定子50のモールド樹脂53の穴部75の丸穴75aに対応して形成される円筒部81a;
(2)穴部75の第1の段差部75bに対応する第1の段差部81b;
(3)穴部75の第1のテーパ穴75cに対応して形成される第1のテーパ状円筒部81c;
(4)穴部75の第2の段差部75dに対応する第2の段差部81d;
(5)穴部75の第2のテーパ穴75eに対応して形成される第2のテーパ状円筒部81e;
(6)第1の段差部81bから第1のテーパ状円筒部81cの外周に軸方向に形成される突出部81f(図10の例では4個、但し突出部81fの数、形状は任意でよい);
(7)円柱状の下穴81g。
穴部75の丸穴75aに対応して形成される円筒部81aは、第1の段差部81bが穴部75の第1の段差部75bに当接して、タッピングねじの下穴部81の反ポンプ部設置面63側方向への抜け止めになる。
穴部75の第1のテーパ穴75cに対応して形成される第1のテーパ状円筒部81cも、タッピングねじの下穴部81の反ポンプ部設置面63側方向への抜け止めになる。
穴部75の第2の段差部75dに対応する第2の段差部81dが、穴部75の第2の段差部75dに当接して、タッピングねじの下穴部81の反ポンプ部設置面63側方向への抜け止めになる。
穴部75の第2のテーパ穴75eに対応して形成される第2のテーパ状円筒部81eは、タッピングねじの下穴部81のポンプ部設置面63側方向への抜け止めになる。
第1の段差部81bから第1のテーパ状円筒部81cの外周に軸方向に形成される突出部81fは、タッピングねじの下穴部81の回り止めとなる。
尚、下穴部81の外形を略角形状にすることでも、下穴部81の回り止めとなる。
次に、固定子組立49について説明する。図11は実施の形態1を示す図で、固定子組立49の斜視図である。
固定子組立49は、以下に示す手順で製作される。
(1)厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、接着等で積層された帯状の固定子鉄心54を製作する。帯状の固定子鉄心54は、複数個のティースを備える。図3に示すモールド固定子50の内周部に、固定子鉄心54のティースの先端部が露出している。ここで示す固定子鉄心54は、薄肉連結部(図示せず)で連結されている6個のティースを有するので、図3においても、6箇所に固定子鉄心のティースの先端部が露出している。但し、図3で見えているのは2箇所のみ。
(2)ティースには、絶縁部56が施される。絶縁部56は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いて、固定子鉄心54と一体に又は別体で成形される。
(3)絶縁部56が施されたティースに集中巻のコイルが巻回される。6個の集中巻のコイル57を接続して、三相のシングルY結線の巻線を形成する。
(4)三相のシングルY結線であるので、絶縁部56の結線側には、各相(U相、V相、W相)のコイル57(図5参照)が接続される端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)が組付けられる。電源端子は3個、中性点端子は1個である。
(5)基板58が結線側の絶縁部56(端子59が組付けられる側)に取り付けられる。基板58は、基板押え部品95により絶縁部56との間に挟持される。基板58には、電動機(ブラシレスDCモータ)を駆動するIC58a(駆動素子)、回転子60の位置を検出するホール素子(位置検出素子、基板58の裏側にあるため図11では見えていない)等が実装されている。IC58aやホール素子を電子部品と定義する。また、基板58には、その外周縁部付近の切り欠き部にリード線52を口出しするリード線口出し部品61が、取り付けられる。
(6)リード線口出し部品61が取り付けれたられた基板58が基板押え部品95により絶縁部56に固定され、端子59と基板58とが半田付けされることで固定子組立49が完成する。
次に、ポンプ部40の構成を説明する。
図12、図13は実施の形態1を示す図で、図12はポンプ部40の分解斜視図、図13はポンプ10の断面図である。
図12、図13に示すように、ポンプ部40は、以下に示す要素で構成される。
(1)水の吸水口42と吐出口43とを有し、内部に回転子60の羽根車60bを収納するケーシング41。ケーシング41は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。ケーシング41には、吸水口42側の端部に、ポンプ部40とモールド固定子50とを組み付ける際に用いられるねじ穴44aを有するボス部44が4箇所に設けられる。また、ケーシング41には、ポンプ10を、例えば、ヒートポンプ式給湯装置300のタンクユニット200に固定するための孔45aを有する取付脚45を3箇所に備える。
(2)第1のスラスト軸受71a。第1のスラスト軸受71aの材質は、例えば、アルミナ等のセラミックである。回転子60は、ポンプ10の運転中、回転子60の羽根車60bの表裏に作用する水の圧力差により第1のスラスト軸受71aを介してケーシング41に押し付けられるため、第1のスラスト軸受71aにはセラミックにより製作されたものを使用し、耐摩耗性、摺動性を確保している。
(3)回転子60。回転子60は、回転子部60aと、羽根車60bとを備える。回転子部60aは、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練したペレットを成形したリング状(円筒状)の樹脂マグネット68と、樹脂マグネット68の内側に設けられる円筒形のスリーブ軸受66(例えば、カーボン製)とが、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂67で一体化される。羽根車60bは、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂成形品である。回転子部60aと、羽根車60bとが超音波溶着等により接合される。
(4)軸70。椀状隔壁部品90の軸支持部94に軸70の一端が挿入され、軸70の他端がケーシング41の軸支持部46に挿入される。椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入される軸70の一端は、軸支持部94に対して回転しないように挿入される。そのため、軸70の一端は所定の長さ(軸方向)円形の一部を切り欠いている。軸支持部94の孔もそれに合わせた形状になっている。ケーシング41の軸支持部46に挿入される軸70の他端も所定の長さ(軸方向)円形の一部を切り欠いている。即ち、軸70は長さ方向に対称形である。但し、軸70の他端は、ケーシング41の軸支持部46に回転可能に挿入される。軸70が長さ方向に対称形なのは、軸70を椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入する際に、上下の向きを意識することなく組立を可能とするためである。
(5)第2のスラスト軸受71b。第2のスラスト軸受71bの材質はSUSである。回転子60は、ポンプ10の運転中、回転子60の羽根車60bの表裏に作用する水の圧力差により第1のスラスト軸受71aを介してケーシング41に押し付けられるが、運転状態によっては、回転子60が第2のスラスト軸受71bを介して椀状隔壁部品90の軸支持部94に接触するケースも考えられるため、第2のスラスト軸受71bを使用している。
(6)Oリング80。Oリング80は、ポンプ部40のケーシング41と椀状隔壁部品90とのシールを行う。
(7)椀状隔壁部品90。椀状隔壁部品90は、PPE(ポリフェニレンエーテル)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。椀状隔壁部品90は、モールド固定子50との嵌合部である椀状隔壁部90aと、鍔部90bとを備える。椀状隔壁部90aは、円形の底部と円筒形の隔壁とで構成される。円形の底部の内面の略中央部に、軸70の一端が挿入される軸支持部94が立設している。椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ91が形成されている。リブ91は、椀状隔壁部90aの根元(鍔部90bとの連結部)から軸方向に所定の長さ形成されている。そして、リブ91の径方向の寸法は、椀状隔壁部90aの根元側が大きく、先に行くに従って小さくなるテーパ形状である。鍔部90bには、鍔部90bを補強する補強リブ(図示せず)が径方向に放射状に6個形成されている。その中の任意の一つの補強リブに椀状隔壁部90aのリブ91が接続している。これにより、椀状隔壁部品90の成形金型の製作が容易になる。また、鍔部90bには、モールド固定子50のポンプ部40のポンプ部設置面63に形成される環状の第3の溝65に納まる環状リブ(図示せず)を備える。また、鍔部90bには、タッピングねじ160が通る孔90dが4箇所に形成されている。さらに、鍔部90bのケーシング41側の面に、Oリング80を収納する環状のOリング収納溝90cが形成されている。
ポンプ10は、椀状隔壁部品90にOリング80を設置した後、ケーシング41を椀状隔壁部品90に組付けポンプ部40を組立、モールド固定子50にポンプ部40を組付けタッピングねじ160等により固定して組立てられる。
モールド固定子50とポンプ部40とを組み付ける際に、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成されている第1の溝51と、椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ91とが嵌合することにより、回転方向(周方向)の位置決めがなされる(図15参照)。
モールド固定子50とポンプ部40との嵌合は、以下のように行われる。椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面の鍔部90bと反対側の部分にはリブ91がないので、モールド固定子50の内周に、ポンプ部40の椀状隔壁部90aの先端部(リブ91がない部分)を任意の位置で挿入することができる。
挿入が進み、ポンプ部40の椀状隔壁部90aのリブ91がモールド固定子50の内周の開口部側の端部までくると、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成されている第1の溝51と、椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ91とが合わないとそれ以上は挿入できないが、ある程度モールド固定子50の内周にポンプ部40の椀状隔壁部90aが挿入されているので、回転させることで容易に第1の溝51とリブ91との位置を合わせることができる。
第1の溝51とリブ91との位置が合えば、ポンプ部40の椀状隔壁部90aをモールド固定子50の内周に完全に挿入することができる。
椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの内周には、椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入される軸70に回転子60が嵌められて収納される。従って、モールド固定子50と回転子60との同軸を確保するために、モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間はできるだけ小さい方がよい。例えば、その隙間は、0.02〜0.06mm程度に選ばれる。
モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間を小さくすると、モールド固定子50の内周に椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aを挿入する場合に、空気が逃げる道がないと挿入が困難になる。
そのため、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される第1の溝51を設けて、この第1の溝51を空気の逃げ道としている。
また、椀状隔壁部品90と、モールド固定子50との周方向の位置決めが必要である。
椀状隔壁部品90とモールド固定子50との周方向の位置決めを行うために、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される第1の溝51に、椀状隔壁部90aのリブ91が嵌るようにしている。
空気の逃げ道であるモールド固定子50の第1の溝51を、椀状隔壁部90aのリブ91が塞いでしまうと、椀状隔壁部品90のモールド固定子50への挿入が困難になる。そこで、椀状隔壁部品90がモールド固定子50に完全に挿入された状態で、モールド固定子50の第1の溝51と椀状隔壁部90aのリブ91との間に隙間ができるようにしている。その隙間は、最も狭い所(リブ91の径方向の寸法が最も大きい所)で1mm前後にしている。
このように、モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間はできるだけ小さくして(例えば、0.02〜0.06mm程度)モールド固定子50回転子60との同軸を確保しつつ、且つ、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される空気の逃げ道となる第1の溝51を設けて、モールド固定子50の内周への椀状隔壁部品90の挿入を容易としている。さらに、椀状隔壁部90aに、椀状隔壁部90aの根元(鍔部90bとの連結部)から軸方向に所定長さリブ91を形成し、リブ91の径方向の寸法を、椀状隔壁部90aの根元側が大きく、先に行くに従って小さくなるテーパ形状とし、リブ91がモールド固定子50の第1の溝51に所定の径方向の隙間(1mm程度)ができる状態で嵌合するようにしているので、モールド固定子50と椀状隔壁部品90との位置決めができるとともに、モールド固定子50と椀状隔壁部品90との組付けを容易に行うことができる。
図14、図15は実施の形態1を示す図で、図14はタッピングねじの下穴部181を成形後の変形例1のモールド固定子150の部分拡大断面図、図15は変形例1のポンプ110の断面図である。
図14、図15により、変形例1のモールド固定子150及び変形例1のポンプ110について説明する。
図14に示すように、変形例1のモールド固定子150は、図3に示したモールド固定子50と、タッピングねじの下穴部181が異なる。従って、モールド固定子150のモールド樹脂153の穴部175の形状も、モールド固定子50と異なる。
モールド固定子150の下穴部181は、第1のテーパ状円筒部181cと、第2のテーパ状円筒部181eと、第1のテーパ状円筒部181cと、第2のテーパ状円筒部181eの内部に形成される円柱状の下穴181gとを少なくとも備える。
第1のテーパ状円筒部181cは、ポンプ部設置面163側の直径が大きく軸方向の内部にいくにつれ直径が小さくなる。また、第2のテーパ状円筒部181eは、反ポンプ部設置面163側の直径が大きく軸方向の内部にいくにつれ直径が小さくなる。
第1のテーパ状円筒部181cと、第2のテーパ状円筒部181eとにより、モールド固定子150の穴部175からの軸方向の抜けを抑制することができる。
図示はしないが、モールド固定子150の下穴部181は、モールド固定子50の下穴部81と同様、外周部に下穴部181の回り止めとなる突出部を複数有する。
図15に示す変形例1のポンプ110は、図13に示すポンプ10と、モールド固定子150が異なるだけでその他は同じである。但し、断面の位置は異なる。
図16、図17は実施の形態1を示す図で、図16はタッピングねじの下穴部181を成形後の変形例2のモールド固定子250の部分拡大断面図、図17は変形例2のポンプ210の断面図である。図16、図17により、変形例2のモールド固定子250及び変形例2のポンプ210について説明する。
図16に示すように、変形例2のモールド固定子250は、図3に示したモールド固定子50と、タッピングねじの下穴部281が異なる。従って、モールド固定子250のモールド樹脂253の穴部275の形状も、モールド固定子50と異なる。
モールド固定子250の下穴部281は、第1の円筒部281aと、第2の円筒部281cと、第3の円筒部281eと、内部に形成される円柱状の下穴281gとを少なくとも備える。
第1の円筒部281aは、ポンプ部設置面263側の端部に形成される。第3の円筒部281eは、反ポンプ部設置面263側の端部に形成される。第2の円筒部281cは、第1の円筒部281aと第3の円筒部281eとの間に形成される。
第1の円筒部281a及び第3の円筒部281eの外径は略等しい。第2の円筒部281cの外径は,第1の円筒部281a及び第3の円筒部281eの外径よりも小さい。
このような形状であるから、第1の円筒部281aと第2の円筒部281cの境に第1の段差部281bがあり、第3の円筒部281eと第2の円筒部281cの境に第2の段差部281dがある。
第1の段差部281bと、第2の段差部281dとにより、下穴部281は軸方向の抜けが抑制される。
図示はしないが、モールド固定子250の下穴部281は、モールド固定子50の下穴部81と同様、外周部に下穴部281の回り止めとなる突出部を複数有する。
図17に示す変形例2のポンプ210は、図13に示すポンプ10と、モールド固定子250が異なるだけでその他は同じである。但し、断面の位置は異なる。
図18は実施の形態1を示す図で、ポンプ10の製造工程を示す図である。以下、ポンプ10の製造工程を説明する。
(1)ステップ1:固定子を製造する。先ず、厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、接着等で積層され、薄肉連結部で連結された帯状の固定子鉄心を製作する。ティースには、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いる絶縁部が施される。絶縁部が施されたティースに集中巻のコイルが巻回される。例えば、6個の集中巻のコイルを接続して、三相のシングルY結線の巻線を形成する。三相のシングルY結線であるので、絶縁部の結線側には、各相(U相、V相、W相)のコイルが接続される端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)が組付けられる。併せて、基板58を製造する。基板58は、基板押え部品95により絶縁部56との間に挟持される。基板58には、電動機(ブラシレスDCモータ)を駆動するIC58a、回転子60の位置を検出するホール素子等が実装されている。また、基板58には、その外周縁部付近の切り欠き部にリード線52を口出しするリード線口出し部品61が、取り付けられる。併せて、回転子部60aを製造する。回転子部60aは、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練したペレットを成形したリング状(円筒状)の樹脂マグネット68と、樹脂マグネット68の内側に設けられる円筒形のスリーブ軸受66(例えば、カーボン製)とが、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂で一体化される。さらに、併せて、羽根車60bを成形する。羽根車60bは、PPE(ポリフェニレンエーテル)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(2)ステップ2:基板58を固定子に固定する。リード線口出し部品61が取り付けられた基板58が基板押え部品95により絶縁部56に固定される。併せて、回転子部60aに羽根車60bを超音波溶着等により組付ける。併せて、椀状隔壁部品90を成形する。併せて、軸70と第1のスラスト軸受71a、第2のスラスト軸受71bを製造する。軸70は、SUSで製造される。第1のスラスト軸受71aは、セラミックで製造される。第2のスラスト軸受71bは、SUSで製造される。
(3)ステップ3:端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)と基板58とを半田付けする。椀状隔壁部品90に回転子60等を組付ける。さらに、併せて、ケーシング41を成形する。ケーシング41は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(4)ステップ4:ポンプ部40を組み付ける足部にタッピングねじの下穴部81形成用の穴部75を有するように、固定子をモールド成形して、モールド固定子50を製造する。併せて、椀状隔壁部品90にケーシング41を固定してポンプ部40を組立てる。さらに、併せて、タッピングねじ160を製造する。
(5)ステップ5:モールド固定子50に備えるタッピングねじの下穴部81形成用の穴部75に、熱可塑性樹脂を一体に成形し、タッピングねじの下穴部81を形成する。下穴部81は、PBT(ポリブチレンテレフタラート)等の熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(6)ステップ6:ポンプ10の組立を行う。モールド固定子50にポンプ部40を組付け、下穴部81にタッピングねじ160で固定する。モールド固定子50とポンプ部40とを組み付ける際、モールド固定子50の内径に備える第1の溝51(図15)と、椀状隔壁部品90のモールド固定子50の内径との椀状隔壁部品90に備えるリブ91(図15)とが嵌合うことにより、回転方向に対する位置決めとなる。
ポンプ110、ポンプ210の製造工程も、ポンプ10の製造工程と同様である。
本実施の形態は、モールド固定子50,150,250のタッピングねじの下穴部81,181,281をPBT(ポリブチレンテレフタラート)等の熱可塑性樹脂を用いてモールド樹脂53,153,253に一体成形している。モールド固定子50,150,250とポンプ部40との固定をタッピングねじ160を下穴部81,181,281に締結する際に、下穴部81,181,281が熱可塑性樹脂であるから、振動などによりモールド固定子50,150,250とポンプ部40との組付け強度が低下する恐れが少なく、モールド固定子50,150,250とポンプ部40とを強固に組み付けることができる。
1 圧縮機、2 冷媒−水熱交換器、3 減圧装置、4 蒸発器、5 圧力検出装置、6 ファンモータ、7 ファン、8 沸上げ温度検出手段、9 給水温度検出手段、10 ポンプ、11 操作部、12 タンクユニット制御部、13 ヒートポンプユニット制御部、14 温水タンク、15 冷媒配管、16 温水循環配管、17 外気温度検出手段、31 風呂水追い焚き熱交換器、32 風呂水循環装置、33 混合弁、34 タンク内水温検出装置、35 追い焚き後水温検出装置、36 混合後水温検出装置、37 風呂水追い焚き配管、40 ポンプ部、41 ケーシング、42 吸水口、43 吐出口、44 ボス部、44a ねじ穴、45 取付脚、45a 孔、46 軸支持部、49 固定子組立、50 モールド固定子、51 第1の溝、52 リード線、53 モールド樹脂、54 固定子鉄心、56 絶縁部、57 コイル、58 基板、58a IC、59 端子、60 回転子、60a 回転子部、60b 羽根車、61 リード線口出し部品、63 ポンプ部設置面、64 第2の溝、65 第3の溝、66 スリーブ軸受、67 樹脂、68 樹脂マグネット、70 軸、71a 第1のスラスト軸受、71b 第2のスラスト軸受、75 穴部、75a 丸穴、75b 第1の段差部、75c 第1のテーパ穴、75d 第2の段差部、75e 第2のテーパ穴、75f 切欠き、80 Oリング、81 下穴部、81a 円筒部、81b 第1の段差部、81c 第1のテーパ状円筒部、81d 第2の段差部、81e 第2のテーパ状円筒部、81f 突出部、81g 下穴、90 椀状隔壁部品、90a 椀状隔壁部、90b 鍔部、90c Oリング収納溝、90d 孔、91 リブ、93 環状リブ、94 軸支持部、95 基板押え部品、100 ヒートポンプユニット、110 ポンプ、150 モールド固定子、153 モールド樹脂、160 タッピングねじ、175 穴部、181 下穴部、181c 第1のテーパ状円筒部、181e 第2のテーパ状円筒部、181g 下穴、200 タンクユニット、210 ポンプ、250 モールド固定子、253 モールド樹脂、275 穴部、281 下穴部、281a 第1の円筒部、281b 第1の段差部、281c 第2の円筒部、281d 第2の段差部、281e 第3の円筒部、281g 下穴、300 ヒートポンプ式給湯装置。

Claims (9)

  1. 固定子鉄心の絶縁部が施された複数のティースに巻線してコイルが形成され、電子部品が実装されるとともにリード線を口出しするリード線口出し部品が取り付けられた基板を組付けた固定子組立と、
    前記固定子組立をモールド樹脂で成形してなり、外周近傍に軸方向に形成された複数の穴部を有するモールド固定子と、
    前記穴部に一体成形された熱可塑性樹脂からなる下穴部と、
    水の吸水口と吐出口とを有するケーシングと、内部に軸が回転できないように装着され前記軸に回転子部と羽根車とを備える回転子が嵌合する椀状隔壁部と、鍔部とを有する椀状隔壁部品とを組付けてなり、外周部付近に複数のネジ穴を有するポンプ部と、
    複数本のタッピングネジと、を備え、
    前記ポンプ部の前記ネジ穴を介して、前記モールド固定子の前記下穴部に前記タッピングネジを締結し、前記ポンプ部と前記モールド固定子とを組み付けることを特徴とするポンプ。
  2. 前記下穴部は、軸方向の抜け及び周方向の回転が抑制されるように前記穴部に一体成形されることを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  3. 前記モールド固定子の前記穴部を、軸方向の両端部の直径が大きく内部にいくにつれ直径が小さくなる形状としたことを特徴とする請求項2記載のポンプ。
  4. 前記モールド固定子の前記穴部を、テーパ形状の組み合わせで構成することを特徴とする請求項3記載のポンプ。
  5. 前記モールド固定子の前記穴部は、両端部に中間部よりも径の大きい所定の形状の穴を備えることを特徴とする請求項3記載のポンプ。
  6. 前記モールド固定子の前記穴部は、外周に軸方向に延びる切欠きを備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のポンプ。
  7. 前記モールド固定子の前記穴部は、略角柱状であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のポンプ。
  8. ヒートポンプユニットと、タンクユニットと、ユーザが運転操作などを行う操作部とを備えたヒートポンプ式給湯装置において、
    請求項1乃至7のいずれかに記載のポンプを搭載したことを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  9. 固定子鉄心のティースに絶縁部を施し、前記絶縁部が施された前記ティースにコイルを巻回して固定子を製造し、電子部品が実装されるとともにリード線を口出しするリード線口出し部品が取り付けられる基板を製造し、樹脂マグネットと前記樹脂マグネットの内側に設けられるスリーブ軸受とが樹脂で一体化して回転子部を製造し、さらに羽根車を製造する第1の工程と、
    前記基板を前記固定子に組付け、前記回転子部に前記羽根車を超音波溶着等により組付けて回転子を製造し、椀状隔壁部品を成形し、さらに軸とスラスト軸受を製造する第2の工程と、
    前記固定子の端子と基板とを半田付けするとともに前記固定子に下穴部品を組み付け、前記椀状隔壁部品に前記回転子を組付け、さらにケーシングを成形する第3の工程と、
    前記固定子をモールド成形してモールド固定子を製造し、前記椀状隔壁部品に前記ケーシングを固定してポンプ部を組立て、さらにタッピングネジを製造する第4の工程と、
    前記モールド固定子にタッピングねじの下穴部を熱可塑性樹脂で一体成形する第5の工程と、
    前記モールド固定子に前記ポンプ部を組付け、前記タッピングネジで固定してポンプの組立を行う第6の工程とを備えたことを特徴とするポンプの製造方法。
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