JP5143165B2 - ポンプ用電動機の回転子及びポンプ及び空気調和装置及び床暖房装置及び給湯装置及びポンプの製造方法 - Google Patents

ポンプ用電動機の回転子及びポンプ及び空気調和装置及び床暖房装置及び給湯装置及びポンプの製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、ポンプ用電動機の回転子に関する。また、そのポンプ用電動機の回転子を用いたポンプ及びポンプの製造方法に関する。さらに、そのポンプを用いた空気調和装置及び床暖房装置及び給湯装置に関する。
マグネットとスリーブ軸受を熱可塑性樹脂で一体成形して製作されるポンプ用電動機の回転子において、ポンプ用電動機の回転子の熱可塑性樹脂による一体成形時に、スリーブ軸受及びマグネットが下型にセットされ、さらに、上型に設けられた左右スライド機構が有する切欠き押さえ部を、マグネットの羽根車取付部側の端面の外周部に形成された略角形状の切欠きに径方向から押し当てた状態でマグネットとスリーブ軸受とが熱可塑性樹脂により一体に成形されるポンプ用電動機の回転子が提案されている(例えば、特許文献1参照(実施の形態1等))。
また、マグネットとスリーブ軸受を熱可塑性樹脂で一体成形して製作されるポンプ用電動機の回転子において、マグネットの内径に備える半円状の溝の底面に、上型に設けられ回転子のつりあい穴を形成するためのピンを押し当てた状態でマグネットとスリーブ軸受とが熱可塑性樹脂により一体に成形されるポンプ用電動機の回転子も提案されている(例えば、特許文献1参照(実施の形態2等))。
特開2009−197729号公報
しかしながら、上記特許文献1における実施の形態1のポンプ用電動機の回転子は、マグネットの外周に備える略角形状の切欠きによる凹部が存在する。この凹部は、ポンプ用電動機の回転子が水中で回転した際の流体抵抗となる。そのため、ポンプ用電動機の回転子が水中で回転した際の摩擦損失が増大し、ポンプ効率が低下する恐れがあった。
また、上記特許文献1の実施の形態2のポンプ用電動機の回転子は、つりあい穴を経路とした循環流による循環損失が増加する。そのため、羽根車の表裏の圧力差が比較的小さく、つり合い穴を設ける必要がない場合には、不要な循環経路を設けることとなり、ポンプ効率が低下する恐れがあった。また、マグネットに押し当てられることで、金型に設けられた回転子のつり合い穴形成用のピンの寿命が低下する恐れがあった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ポンプ用電動機の回転子の摩擦損失や循環損失を低減し、ポンプ性能の向上を図ることを可能とするポンプ用電動機の回転子及びポンプ及びポンプの製造方法を提供する。
さらに、そのポンプを搭載した空気調和装置及び床暖房装置及び給湯装置を提供する。
この発明に係るポンプ用電動機の回転子は、水回路と、磁極位置検出素子が実装された基板を備えるモールド固定子と、を椀状隔壁部品で仕切るポンプに搭載され、椀状隔壁部品内に回転自在に収納され、一端が磁極位置検出素子に対向し、他端に羽根車を取付ける羽根車取付部を有する回転子部を備えるポンプ用電動機の回転子において、
回転子部は、
マグネットと、マグネットの内側に配置されるスリーブ軸受とを熱可塑性樹脂で一体成形し、同時に熱可塑性樹脂で羽根車取付部を形成するものであって、
マグネットは、
磁極位置検出素子対向側の端面の内周側に、周方向に略等間隔に複数個形成され、断面形状が略角形状の切欠きと、
羽根車取付部側の端面から所定の深さの内周側に内側に突出するように、周方向に略等間隔に複数個形成され、断面形状が略角形状の突起と、を備え、
熱可塑性樹脂による一体成形時に、成形用金型の下型にマグネットの切欠きをセットして同軸を確保するとともに、成形用金型の上型を突起に押し当て、マグネットの位置決めを行うものである。
この発明に係るポンプ用電動機の回転子は、スリーブ軸受とマグネットとを熱可塑性樹脂で一体成形する際に、成形用金型の下型にマグネットの切欠きをセットして同軸を確保するとともに、成形用金型の上型をマグネットの内周側に備える突起に押し当て、マグネットの位置決めを行うので、スリーブ軸受とマグネットとの位置関係及び同軸度の確保が可能となり、ポンプ用電動機の回転子の品質向上が図ることができる。
実施の形態1を示す図で、ヒートポンプ式給湯装置300の構成図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、モールド固定子50の斜視図。 実施の形態1を示す図で、モールド固定子50の断面図。 実施の形態1を示す図で、固定子組立49の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、下穴部品81を示す図((a)は側面図、(b)は平面図))。 実施の形態1を示す図で、固定子組立49の斜視図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ部40の分解斜視図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の断面図。 実施の形態1を示す図で、ケーシング41を軸支持部46側から見た斜視図。 実施の形態1を示す図で、回転子部60aの断面図(図13のA−A断面図)。 実施の形態1を示す図で、回転子部60aを羽根車取付部67a側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、回転子部60aを羽根車取付部67aの反対側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、スリーブ軸受66の拡大断面図。 実施の形態1を示す図で、樹脂マグネット68の断面図(図17のB−B断面図)。 実施の形態1を示す図で、樹脂マグネット68を突起68a側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、樹脂マグネット68を突起68aの反対側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、変形例1の樹脂マグネット468の断面図(図20のC−C断面図)。 実施の形態1を示す図で、変形例1の樹脂マグネット468を突起468a側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、変形例1の樹脂マグネット468を突起468aの反対側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、変形例2の樹脂マグネット568の断面図(図23のD−D断面図)。 実施の形態1を示す図で、変形例2の樹脂マグネット568を突起568a側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、変形例2の樹脂マグネット568を突起568aの反対側から見た側面図。 実施の形態1を示す図で、ポンプ10の製造工程を示す図。 実施の形態1を示す図で、冷媒−水熱交換器2を用いる装置の回路を示す概念図。 比較のために示す図で、従来例1の回転子部760の断面図(図27のX−X断面図)。 比較のために示す図で、従来例1の回転子部760aを羽根車取付部767a側から見た側面図。 比較のために示す図で、従来例1の樹脂マグネット768の断面図(図30のY−Y断面図)。 比較のために示す図で、従来例1の樹脂マグネット768を切欠き768f側から見た側面図。 比較のために示す図で、従来例1の樹脂マグネット768を切欠き768fの反対側から見た側面図。 比較のために示す図で、従来例2の回転子部860aの断面図(図32のZ−Z断面図)。 比較のために示す図で、従来例2の回転子部860aを羽根車取付部867a側から見た側面図。 比較のために示す図で、従来例2の樹脂マグネット868の断面図(図35のF−F断面図)。 比較のために示す図で、従来例2の樹脂マグネット868を切欠き868bの反対側から見た側面図。 比較のために示す図で、従来例2の樹脂マグネット868を切欠き868b側から見た側面図。
実施の形態1.
本実施の形態のポンプ用電動機の回転子は、水と磁極位置検出素子が実装された基板を備えるモールド固定子とを椀状隔壁部品で仕切るポンプに搭載され、椀状隔壁部品内に回転自在に収納され、一端が磁極位置検出素子に対向し、他端に羽根車を取付ける羽根車取付部を備えるポンプ用電動機の回転子であって、
リング状のマグネットと、マグネットの内側に配設されるスリーブ軸受とを熱可塑性樹脂で一体成形し、同時に熱可塑性樹脂で羽根車取付部を形成し、
マグネットは、磁極位置検出素子対向側の内周側に軸方向に延びる断面形状が略角形状の切欠きを略等間隔に複数個備え、
羽根車取付部側の端面から所定の深さの内周側に、軸方向に延びる断面形状が略角形状の突起を周方向に略等間隔に複数個備えたもので、熱可塑性樹脂で一体成形時に、スリーブ軸受とマグネットとの位置関係及び同軸度の確保が可能となり、ポンプ用電動機の回転子の品質向上が図ることができるものである。
本実施の形態は、ポンプ用電動機の回転子に特徴があるが、先ずポンプが用いられる装置の一例であるヒートポンプ式給湯装置について、その概要を簡単に説明する。
図1は実施の形態1を示す図で、ヒートポンプ式給湯装置300の構成図である。図1に示すように、ヒートポンプ式給湯装置300は、ヒートポンプユニット100と、タンクユニット200と、ユーザが運転操作などを行う操作部11とを備える。
図1において、ヒートポンプユニット100は、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷媒と水とが熱交換を行う冷媒−水熱交換器2、高圧の冷媒を減圧膨張させる減圧装置3、低圧の二相冷媒を蒸発させる蒸発器4を冷媒配管15によって環状に接続された冷媒回路と、圧縮機1の吐出圧力を検出する圧力検出装置5と、蒸発器4に送風するファン7と、ファン7を駆動するファンモータ6とを備えている。
また、温度検出手段として、冷媒−水熱交換器2の沸上げ温度検出手段8と、冷媒−水熱交換器2の給水温度検出手段9と、外気温度検出手段17とを備えている。
また、ヒートポンプユニット制御部13を備える。ヒートポンプユニット制御部13は、圧力検出装置5、沸上げ温度検出手段8、給水温度検出手段9、及び外気温度検出手段17からの信号を受信し、圧縮機1の回転数制御、減圧装置3の開度制御、ファンモータ6の回転数制御を行う。
タンクユニット200は、冷媒−水熱交換器2で高温・高圧の冷媒と熱交換することにより加熱された湯水を貯湯する温水タンク14と、風呂水の追い焚きを行う風呂水追い焚き熱交換器31と、風呂水循環装置32と、冷媒−水熱交換器2と温水タンク14の間に配置された温水循環装置であるポンプ10と、温水循環配管16と、冷媒−水熱交換器2と温水タンク14と風呂水追い焚き熱交換器31とに接続された混合弁33と、温水タンク14と混合弁33とを接続する風呂水追い焚き配管37とを備える。
また、温度検出手段として、タンク内水温検出装置34、風呂水追い焚き熱交換器を通過した後の水温を検出する追い焚き後水温検出装置35、混合弁33を通過した後の水温を検出する混合後水温検出装置36を備えている。
また、タンクユニット制御部12を備える。タンクユニット制御部12は、タンク内水温検出装置34、追い焚き後水温検出装置35、混合後水温検出装置36からの信号を受信するとともに、ポンプ10の回転数制御、混合弁33の開閉制御、及び操作部11との間で信号の送受信を行う。
操作部11は、ユーザが湯水の温度設定や出湯指示などを行うためのスイッチなどを備えたリモコンや操作パネルなどである。
図1において、上記のように構成したヒートポンプ式給湯装置における通常の沸上げ運転動作について説明する。操作部11またはタンクユニット200からの沸上げ運転指示がヒートポンプユニット制御部13に伝えられると、ヒートポンプユニット100は沸上げ運転を行う。
ヒートポンプユニット100に備えられたヒートポンプユニット制御部13は、圧力検出装置5、沸上げ温度検出手段8、給水温度検出手段9の検出値などに基づいて、圧縮機1の回転数制御、減圧装置3の開度制御、ファンモータ6の回転数制御を行う。
また、ヒートポンプユニット制御部13とタンクユニット制御部12との間で沸上げ温度検出手段8の検出値の送受信を行い、タンクユニット制御部12は、沸上げ温度検出手段8で検出した温度が目標沸上げ温度になるよう、ポンプ10の回転数を制御する。
以上のように制御されるヒートポンプ式給湯装置300において、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は冷媒−水熱交換器2で給水回路側へ放熱しながら温度低下する。放熱して冷媒−水熱交換器2を通過した高圧低温の冷媒は、減圧装置3で減圧される。減圧装置3を通過した冷媒は蒸発器4に流入し、そこで外気空気から吸熱する。蒸発器4を出た低圧冷媒は圧縮機1に吸入されて循環し冷凍サイクルを形成する。
一方、温水タンク14の下部の水は、温水循環装置であるポンプ10の駆動により冷媒−水熱交換器2へ導かれる。ここで、冷媒−水熱交換器2からの放熱によって水が加熱され、加熱された湯水は温水循環配管16を通って温水タンク14の上部に戻されて蓄熱される。
以上のように、ヒートポンプ式給湯装置300において、温水タンク14と冷媒−水熱交換器2との間の温水循環配管16に、湯水を循環させる温水循環装置としてポンプ10が用いられる。
図2は実施の形態1を示す図で、図2はポンプ10の分解斜視図である。
図2に示すように、ポンプ10は、回転子(後述する)の回転により水を吸水して吐出するポンプ部40と、回転子を駆動するモールド固定子50と、ポンプ部40とモールド固定子50とを締結する締結ネジであるタッピングネジ160(図2の例は、4本)とを備える。
本実施の形態に係るポンプ10は、4本のタッピングネジ160をポンプ部40のボス部44に形成されたネジ穴44aを介し、モールド固定子50に埋め込まれた下穴部品81の下穴84(図4参照)に締結することでポンプ10を組み立てる。
先ず、モールド固定子50の構成について説明する。図3乃至図7は実施の形態1を示す図で、図3はモールド固定子50の斜視図、図4はモールド固定子50の断面図、図5は固定子組立49の分解斜視図、図6は下穴部品81を示す図((a)は側面図、(b)は平面図))、図7は固定子組立49の斜視図である。
図3、図4に示すように、モールド固定子50は、固定子組立49(後述する)をモールド樹脂53によりモールド成形することにより、モールド固定子50が得られる。
モールド固定子50の軸方向の一方の端面(ポンプ部40側)は、外周縁部に沿って平らなポンプ部設置面63になっている。
ポンプ部設置面63には、第2の溝64が径方向に放射状に複数形成されている。この第2の溝64は、後述する椀状隔壁部品90の鍔部90b(図8参照)の補強用リブの逃がし溝である。図3の例では、第2の溝64は、後述する椀状隔壁部品90の鍔部90bの補強用リブに対応して、周方向に略等間隔に6本形成されている。
また、ポンプ部設置面63には、6本の第2の溝64の外側端部を結ぶ環状の第3の溝65を備える。この環状の第3の溝65は、椀状隔壁部品90の鍔部90bに形成される環状のリブに対応している。
さらに、ポンプ部設置面63には、四隅に略円柱状の樹脂成形品の下穴部品81の足部85(図6参照)が軸方向に埋め込まれている。モールド樹脂53によるモールド成形時に、下穴部品81の足部85の一方の端面(ポンプ部40側)は、成形金型の金型押え部82(図4参照)になる。そのため、下穴部品81が、ポンプ部設置面63より所定の距離だけ内側に埋め込まれる形で表出している。表出しているのは、金型押え部82及びタッピングネジ160用の下穴84である。
後述する固定子組立49から引き出されるリード線52が、モールド固定子50のポンプ部40の反対側の軸方向端面付近から外部に引き出されている。
モールド固定子50のモールド樹脂53(熱硬化性樹脂)によるモールド成形時の軸方向の位置決めは、基板押え部品95(図7参照)に形成されている複数個の突起95aの軸方向外側の端面が、上型の金型押え部になる。そのため、モールド固定子50の基板58側の軸方向端面に、複数個の突起95aの軸方向外側の端面(金型押え面)が表出している(図示せず)。
また、反結線側の絶縁部56の軸方向端面よりさらに外側(軸方向の)に延びる突起56a(図5、図7参照)が、下型の金型押え部になる。そのため、モールド固定子50の基板58の反対側の軸方向端面に、複数個の突起56aが表出している(図示せず)。
モールド固定子50のモールド成形時の径方向の位置決めは、固定子鉄心54の内周面が金型に嵌合することでなされる。そのため、図2、図3に示すモールド固定子50の内周部に、固定子鉄心54のティースの先端部が露出している。
モールド固定子50の内部の構成、即ち、固定子組立49(図4に示す、リード線52、固定子鉄心54、絶縁部56、コイル57、基板58、端子59等)、下穴部品81については、後述する。
次に、固定子組立49について説明する。図5、図7に示すように、固定子組立49は、固定子47と、下穴部品81とを備える。
固定子組立49は、以下に示す手順で製作される。
(1)厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、接着等で積層された帯状の固定子鉄心54を製作する。帯状の固定子鉄心54は、複数個のティースを備える。図3に示すモールド固定子50の内周部に、固定子鉄心54のティースの先端部が露出している。ここで示す固定子鉄心54は、薄肉連結部で連結されている6個のティースを有するので、図3においても、6箇所に固定子鉄心のティースの先端部が露出している。但し、図3で見えているのは二箇所のみ。
(2)固定子鉄心54のティースには、絶縁部56が施される。絶縁部56は、例えば、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いて、固定子鉄心54と一体に又は別体で成形される。
(3)絶縁部56が施されたティースに、集中巻のコイルが巻回される。6個の集中巻のコイル57を接続して、三相のシングルY結線の巻線を形成する。
(4)三相のシングルY結線であるので、絶縁部56の結線側には、各相(U相、V相、W相)のコイル57(図4参照)が接続される端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)が組付けられる。電源端子は3個、中性点端子は1個である。
(5)基板58が結線側の絶縁部56(端子59が組付けられる側)に取り付けられる。基板58は、基板押え部品95により絶縁部56との間に挟持される。基板58には、電動機(ブラシレスDCモータ)を駆動するIC58a(駆動素子)、回転子60の位置を検出するホール素子(位置検出素子)等が実装されている。IC58aやホール素子を、電子部品と定義する。また、基板58には、その外周縁部付近の切り欠き部にリード線52を口出しするリード線口出し部品61が、取り付けられる。
(6)リード線口出し部品61が取り付けられた基板58が基板押え部品95により絶縁部56に固定され、端子59と基板58とが半田付けされた固定子47に下穴部品81を組みつけることで固定子組立49が完成する。
下穴部品81の構成を図5、図6により説明する。下穴部品81は、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を成形して形成される。
図6に示すように、タッピングネジ160の下穴84を備えた略円柱部の複数の足部85が、薄肉の連結部87で連結されている。略円柱部の足部85は、下穴部品81を固定子47とともにモールド成形した後、下穴部品81の抜け防止のため、足部85の表出端面(金型押え部82、及び、突起83端部)を基準に太くなるテーパ状である。
また、下穴部品81は、下穴部品81の回転防止のための複数の突起85aを足部85の外周部に備えている。下穴部品81は略円柱部の足部85を薄肉の連結部87で連結することで、モールド金型へ一度でセット可能なことにより、加工コストの低減が可能となる。
図5、図7に示すように、下穴部品81の連結部87に、下穴部品81を固定子47に組み付けるための複数の爪86を備える。図5の例では、2本の爪86を備える。
固定子47の固定子鉄心54の外周部に形成された溝54aに、下穴部品81の爪86を係り止めすることにより、固定子47と下穴部品81とをモールド金型へ一度でセット可能なことにより、加工コストの低減が可能とる。
固定子47に下穴部品81を係り止めした固定子組立49のモールド樹脂53によるモールド成形時に、下穴部品81のタッピングネジ160用の下穴84の開口側の端面(金型押え部82)と、下穴部品81の他端面に備える突起83(図4参照)とを、モールド成形金型により狭持することで下穴部品81の軸方向の位置決めを行う。
下穴部品81のタッピングネジ160用の下穴84の開口側の端面の金型押え部82の外径を、下穴部品81の開口側の端面の外径より小さくする。それにより、下穴部品81の端面は、金型押え部82を除く部分が、モールド樹脂53で覆われる。従って、下穴部品81の両端面がモールド樹脂53で覆われるので、下穴部品81の表出を抑制し、ポンプ10の品質向上を図ることが可能となる。
モールド固定子50は、固定子47に組み付けられた下穴部品81がモールド樹脂53で一体に成形され、このとき下穴部品81の足部85のタッピングネジ160用の下穴84が表出する。ポンプ部40に形成されたネジ穴44aを介して、ポンプ部40とモールド固定子50とをタッピングネジ160で下穴84に締結して組み付けることにより、ポンプ部40とモールド固定子50とを強固に組み付けることが可能となる。
また、図示はしないが、ポンプ部40とモールド固定子50とを強固に取り付けるために、下穴部品81の代替品として、外周に抜け防止、且つ回転防止のための突起を備えた金属製のネジ穴を有するインサートナットを用いることも可能である。下穴部品81、もしくはインサートナットの種類や取付け位置の変更は、金型の取付け部分の変更で対応可能となる。ネジ穴を有するインサートナットを用いる場合は、ネジには締付けネジを使用する。
次に、ポンプ部40の構成を説明する。図8乃至図10は実施の形態1を示す図で、図8はポンプ部40の分解斜視図、図9はポンプ10の断面図、図10はケーシング41を軸支持部46側から見た斜視図である。図8に示すように、ポンプ部40は、以下に示す要素で構成される。
(1)ケーシング41:水の吸水口42(吸入口)と吐出口43とを有し、内部に回転子60の羽根車60bを収納する。ケーシング41は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。ケーシング41には、吸水口42側の端部に、ポンプ部40とモールド固定子50とを組み付ける際に用いられるネジ穴44aを有するボス部44が4箇所に設けられる。また、ケーシング41には、ポンプ10を、例えば、ヒートポンプ式給湯装置300のタンクユニット200に固定するための孔45aを有する取付脚45を3箇所に備える。
(2)スラスト軸受71:スラスト軸受71の材質はアルミナ等のセラミックである。回転子60は、ポンプ10の運転中、回転子60の羽根車60bの表裏に作用する水の圧力差によりスラスト軸受71を介してケーシング41に押し付けられるため、スラスト軸受にはセラミックにより製作されたものを使用し、耐摩耗性、摺動性を確保している。
(3)回転子60:回転子60は、回転子部60aと、羽根車60bとを備える。回転子部60aは、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練したペレットを成形したリング状(円筒状)の樹脂マグネット68(マグネットの一例)と、樹脂マグネット68の内側に設けられる円筒形のスリーブ軸受66(例えば、カーボン製)とが、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂部67で一体化される(図9参照)。羽根車60bは、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂成形品である。回転子部60aと、羽根車60bとが超音波溶着等により接合される。本実施の形態は、回転子60の回転子部60aに特徴があるので、その詳細は後述する。
(4)軸70:椀状隔壁部品90の軸支持部94に軸70の一端が挿入され、軸70の他端がケーシング41の軸支持部46に挿入される。椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入される軸70の一端は、軸支持部94に対して回転しないように挿入される。そのため、軸70の一端は所定の長さ(軸方向)円形の一部を切り欠いている(D字形状)。軸支持部94の孔もそれに合わせた形状になっている。ケーシング41の軸支持部46(図10も参照)に挿入される軸70の他端も、所定の長さ(軸方向)円形の一部を切り欠いている(D字形状)。即ち、軸70は長さ方向に対称形である。但し、軸70の他端は、ケーシング41の軸支持部46に回転可能に挿入される。軸70が長さ方向に対称形なのは、軸70を椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入する際に、上下の向きを意識することなく組立を可能とするためである。
(5)Oリング80:Oリング80は、ポンプ部40のケーシング41と椀状隔壁部品90とのシールを行う。
(6)椀状隔壁部品90:椀状隔壁部品90は、PPE(ポリフェニレンエーテル)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。椀状隔壁部品90は、モールド固定子50との嵌合部である椀状隔壁部90aと、鍔部90bとを備える。椀状隔壁部90aは、円形の底部と円筒形の隔壁とで構成される。円形の底部の内面の略中央部に、軸70の一端が挿入される軸支持部94が立設している。椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ91(図示せず)が形成されている。リブ91(図示せず)は、椀状隔壁部90aの根元(鍔部90bとの連結部)から軸方向に所定の長さ形成されている。そして、リブ91(図示せず)の径方向の寸法は、椀状隔壁部90aの根元側が大きく、先に行くに従って小さくなるテーパ形状である。鍔部90bには、鍔部90bを補強する補強リブ(図示せず)が径方向に放射状に6個形成されている。その中の任意の一つの補強リブに椀状隔壁部90aのリブ91が接続している。これにより、椀状隔壁部品90の成形金型の製作が容易になる。また、鍔部90bには、モールド固定子50のポンプ部40のポンプ部設置面63に形成される環状の第3の溝65に納まる環状リブ(図示せず)を備える。また、鍔部90bには、タッピングネジ160が通る孔90dが4箇所に形成されている。さらに、鍔部90bのケーシング41側の面に、Oリング80を収納する環状のOリング収納溝90cが形成されている。
ポンプ10は、椀状隔壁部品90にOリング80を設置した後、ケーシング41を椀状隔壁部品90に組付けポンプ部40を組立、モールド固定子50にポンプ部40を組付けタッピングネジ160等により固定して組立てられる。
モールド固定子50とポンプ部40とを組み付ける際に、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成されている第1の溝(図示せず)と、椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ(図示せず)とが嵌合することにより、回転方向(周方向)の位置決めがなされる。
モールド固定子50とポンプ部40との嵌合は、以下のように行われる。椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面の鍔部90bと反対側の部分にはリブ(図示せず)がないので、モールド固定子50の内周に、ポンプ部40の椀状隔壁部90aの先端部(リブ(図示せず)がない部分)を任意の位置で挿入することができる。
挿入が進み、ポンプ部40の椀状隔壁部90aのリブ(図示せず)がモールド固定子50の内周の開口部側の端部までくると、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成されている第1の溝(図示せず)と、椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周面に軸方向に延びるリブ(図示せず)とが合わないとそれ以上は挿入できないが、ある程度モールド固定子50の内周にポンプ部40の椀状隔壁部90aが挿入されているので、回転させることで容易に第1の溝(図示せず)とリブ(図示せず)との位置を合わせることができる。
第1の溝(図示せず)とリブ(図示せず)との位置が合えば、ポンプ部40の椀状隔壁部90aをモールド固定子50の内周に完全に挿入することができる。
椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの内周には、椀状隔壁部品90の軸支持部94に挿入される軸70に回転子60が嵌められて収納される。従って、モールド固定子50と回転子60との同軸を確保するために、モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間はできるだけ小さい方がよい。例えば、その隙間は、0.02〜0.06mm程度に選ばれる。
モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間を小さくすると、モールド固定子50の内周に椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aを挿入する場合に、空気が逃げる道がないと挿入が困難になる。
そのため、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される第1の溝(図示せず)を設けて、この第1の溝(図示せず)を空気の逃げ道としている。
また、椀状隔壁部品90と、モールド固定子50との周方向の位置決めが必要である。
椀状隔壁部品90とモールド固定子50との周方向の位置決めを行うために、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される第1の溝(図示せず)に、椀状隔壁部90aのリブ(図示せず)が嵌るようにしている。
空気の逃げ道であるモールド固定子50の第1の溝(図示せず)を、椀状隔壁部90aのリブ(図示せず)が塞いでしまうと、椀状隔壁部品90のモールド固定子50への挿入が困難になる。そこで、椀状隔壁部品90がモールド固定子50に完全に挿入された状態で、モールド固定子50の第1の溝(図示せず)と椀状隔壁部90aのリブ(図示せず)との間に隙間ができるようにしている。その隙間は、最も狭い所(リブ(図示せず)の径方向の寸法が最も大きい所)で1mm前後にしている。
このように、モールド固定子50の内周と椀状隔壁部品90の椀状隔壁部90aの外周との隙間はできるだけ小さくして(例えば、0.02〜0.06mm程度)モールド固定子50回転子60との同軸を確保しつつ、且つ、モールド固定子50の内周部に軸方向に形成される空気の逃げ道となる第1の溝(図示せず)を設けて、モールド固定子50の内周への椀状隔壁部品90の挿入を容易としている。さらに、椀状隔壁部90aに、椀状隔壁部90aの根元(鍔部90bとの連結部)から軸方向に所定長さリブ(図示せず)を形成し、リブ(図示せず)の径方向の寸法を、椀状隔壁部90aの根元側が大きく、先に行くに従って小さくなるテーパ形状とし、リブ(図示せず)がモールド固定子50の第1の溝(図示せず)に所定の径方向の隙間(1mm程度)ができる状態で嵌合するようにしているので、モールド固定子50と椀状隔壁部品90との位置決めができるとともに、モールド固定子50と椀状隔壁部品90との組付けを容易に行うことができる。
図11乃至図14は実施の形態1を示す図で、図11は回転子部60aの断面図(図13のA−A断面図)、図12は回転子部60aを羽根車取付部67a側から見た側面図、図13は回転子部60aを羽根車取付部67aの反対側から見た側面図、図14はスリーブ軸受66の拡大断面図である。
図11乃至図14を参照しながら回転子部60aについて説明する。図11乃至図13に示すように、回転子部60aは、少なくとも以下の要素を備える。そして、例えば、PPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂(樹脂部67)により、樹脂マグネット68と、スリーブ軸受66とが一体成形される。
(1)樹脂マグネット68;
(2)スリーブ軸受66;
(3)樹脂部67(熱可塑性樹脂で構成される部分、羽根車60bを取付ける羽根車取付部67aは、熱可塑性樹脂で構成される樹脂部67に形成される)。
樹脂マグネット68は、略リング状(円筒状)で、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練したペレットで成形したものである。
スリーブ軸受66(例えば、カーボン製)は、樹脂マグネット68の内側に設けられる。スリーブ軸受66は、形状が円筒状である。スリーブ軸受66は、ポンプ10の椀状隔壁部品90に組み付けられた軸70に嵌合して回転するため、軸受けの材料に好適な焼結カーボン、カーボン繊維を添加したPPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂、セラミック等で製作される。スリーブ軸受66は、概略軸中心から両端に向かって外径が小さくなる抜きテーパを備え、外周側の概略軸中心に回り止めとなる半球状の突起66a(図14参照)を複数備える。
羽根車取付部67a側の樹脂マグネット68の端面に形成される樹脂部67には、樹脂成形用金型の上型に設けられるマグネット押さえ部の箇所に第1の凹部67bが形成される。第1の凹部67bは、図11の例では、略中央部(径方向)に形成される。第1の凹部67bは、樹脂マグネット68の突起68aと対向する位置に形成される。
また、羽根車取付部67aと反対側の樹脂マグネット68の内周面に形成される樹脂部67には、樹脂成形用金型の下型に設けられる位置決め用突起(図示せず)に嵌め合わされる切欠き67dが形成される(図11、図13参照)。切欠き67dは、図13の例では、略90°間隔で4箇所に形成される。切欠き67dは、樹脂マグネット68の切欠き68b(後述、図15)の位置に形成される。
例えば、PPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂(樹脂部67)により、樹脂マグネット68と、スリーブ軸受66とが一体成形される。
図15乃至図17は実施の形態1を示す図で、図15は樹脂マグネット68の断面図(図17のB−B断面図)、図16は樹脂マグネット68を突起68a側から見た側面図、図17は樹脂マグネット68を突起68aの反対側から見た側面図である。
次に、図15乃至図17を参照しながら樹脂マグネット68の構成を説明する。ここで示す樹脂マグネット68は、磁極数が8極のものである。樹脂マグネット68は、回転子60に成形された状態で、羽根車取付部67aと反対側の端面の内周側に、テーパ状の切欠き68bを周方向に略等間隔に複数個備える。図17の例では、切欠き68bは8個である。切欠き68bは、内側よりも端面側の径が大きくなるテーパ形状である。
樹脂マグネット68は、テーパ状の切欠き68bが形成された端面と反対側の端面から所定の深さの内周側に、略角形状(円弧形状)の突起68aを周方向に略等間隔に複数個備える。図16の例では、突起68aは4個である。
突起68aは、プラスチックマグネット(樹脂マグネット素材)が供給されるゲート68cの位置と、略同一放射線状に樹脂マグネット68の中心部に向かって隆起する形で形成されている。
図16に示すように、突起68aは、側面から見て略角形状(円弧形状)である。突起68aがゲート68cの位置と同一放射線状に位置することで、突起68aの形成が容易となり、樹脂マグネット68の生産性が向上する。即ち、後述する変形例1の樹脂マグネット468(図18乃至図20)のように、突起68aがゲート68c間に位置した場合、突起68aはウエルド位置(樹脂のフローフロント(流動先端部)が会合した場所)となり樹脂が充填しにくい、強度不足などの問題が起こりやすく、成形圧力を上げないと成形できない。突起68aがゲート68c位置に配置することで、上記の問題点を解決し、マグネットの品質向上と生産性向上が可能となる。突起68aの形状は、略角形状(円弧形状)に限定されるものではない。三角、台形、半円、多角形等の形状でもよい。
樹脂マグネット68は、回転子60に成形された状態で、羽根車取付部67aが形成される側に、プラスチックマグネット(樹脂マグネット素材)が供給されるゲート68cを備え、ゲートの周囲は所定の深さの略円柱状の凹部68dになっている。
樹脂マグネット68の中空部は、突起68aが形成される端面から概略軸方向の中心位置までストレートで、かつ、突起68aが形成される端面の反対側端面から概略軸方向の中心位置までは抜きテーパである。そのため、樹脂マグネット68の生産性が向上し、製造コストの低減が可能となっている。即ち、マグネットの中空部が抜きテーパとなっていることで、金型(上型)への取られを防止し、マグネットの生産性向上が可能となる。マグネットを成形する金型は、突起68aの上型と下型に分けられ、下型で形成される中空部の一部がストレートとなっていることで、より上型への取られを防止し、マグネットの生産性向上が可能となる。下型からはエジェクタピンで押し出して取り出す。
図15乃至図17に示す樹脂マグネット68は、突起68aがゲート68cの位置と同一放射線状に位置することで、突起68aの形成が容易となり、樹脂マグネット68の生産性が向上するが、反面、図16に示すように磁極数と突起数が非同数の構成の場合、略中心に突起68aが存在する磁極と、略中心に突起68aが存在しない磁極とが交互に混在することになる。突起68aのある磁極は、他の磁極と比べて厚肉となり高磁力となるため、突起68aが極中心にある場合は極数と同数でないと磁力がアンバランスとなる。
図18乃至図20は実施の形態1を示す図で、図18は変形例1の樹脂マグネット468の断面図(図20のC−C断面図)、図19は変形例1の樹脂マグネット468を突起468a側から見た側面図、図20は変形例1の樹脂マグネット468を突起468aの反対側から見た側面図である。
図18乃至図20に示す変形例1の樹脂マグネット468は、4個の突起468aがゲート468c(全部で8個)の間に形成されている。即ち、4個の突起468aは、極間に形成されている。ゲート468cと突起468aは、周方向に略等間隔に形成されている。従って、8箇所ある極間は、突起468aが存在するものと、突起468aが存在しないものとが交互に配置されている。
変形例1の樹脂マグネット468の長所は、各磁極の肉厚が概略均一であるから、各磁極の磁力がアンバランスにならない点である。反面、ウエルド位置(樹脂のフローフロント(流動先端部)が会合した場所)が突起468aの位置になるため、突起468aの部分に樹脂が十分に充填されずに、強度不足などの問題が起こりやすい。
図21乃至図23は実施の形態1を示す図で、変形例2の樹脂マグネット568の断面図(図23のD−D断面図)、図22は変形例2の樹脂マグネット568を突起568a側から見た側面図、図23は変形例2の樹脂マグネット568を突起568aの反対側から見た側面図である。
図21乃至図23に示す変形例2の樹脂マグネット568のように、樹脂マグネット568の磁極中心をゲート568cの位置とし、且つ突起568aを樹脂マグネット568の磁極数(8極)と同数とすることで樹脂マグネット568の磁力が向上し、ポンプ用電動機の性能向上を図ることができる。即ち、ゲート568cの位置は、樹脂マグネット568の配向がかかりやすいため、ゲート568cの位置を磁極中心とすることで樹脂マグネット568の配向精度を向上することが可能となる。
また、突起568aがゲート568cの位置と同一放射線状に位置することで、突起568aの形成が容易となり、樹脂マグネット568の生産性を向上することが可能となる。
次に、ポンプ用電動機の回転子60の熱可塑性樹脂による一体成形について説明する。樹脂マグネット68を例とする。
樹脂マグネット68とスリーブ軸受66とを一体に成形する金型は、上型と下型で構成される(図示せず)。先ず、スリーブ軸受66が下型にセットされる。スリーブ軸受66は、横断面形状が対称であるため、周方向の向きを合わせることなく金型にセットすることができる。スリーブ軸受66は、外周部に突起66a(図14参照)を複数備えるが、突起66aの位置は特に限定するものではない。そのため、作業工程が簡素化されて生産性が向上し、製造コストの低減が可能となる。
スリーブ軸受66は、下型にセットされた時、下型に備えるスリーブ軸受挿入部(図示せず)に、スリーブ軸受66の内径が保持されることにより、スリーブ軸受66と後工程でセットされる樹脂マグネット68との同軸度の精度が確保される。
樹脂マグネット68は、スリーブ軸受66が下型にセットされた後に、樹脂マグネット68の一方の端面(ポンプ用電動機の回転子60の状態で、羽根車取付部67aと反対側の端面)の内径に備えるテーパ状の切欠き68bが下型に設けられる位置決め用突起(図示せず)に嵌め合わされてセットされる。図17の例では、切欠き68bは8個あるが、その中の略90°間隔の4個が下型の位置決め用突起(図示せず)に嵌め合わされる。切欠き68bを8個設けるのは、樹脂マグネット68を下型にセットする際の作業性を向上させるためである。
さらに、上型が有するマグネット押さえ部(図示せず)を、樹脂マグネット68の他方の端面(ポンプ用電動機の回転子60の状態で、羽根車取付部67a側の端面)の内周部に形成された略角形状の突起68aに軸方向から押し当てる。それにより、スリーブ軸受66と樹脂マグネット68との位置関係および同軸が確保される。
図16の例では、樹脂マグネット68の内周の略角形状(円弧形状)の突起68aは、全部で4個あり、突起68aの金型設置面(金型で押えられる部分)は一体成形後に表出する。突起68aが4個となっているのは、樹脂マグネット68の位置決め精度を確保すると同時に、一体成形に用いる熱可塑性樹脂の流入経路を確保することで、一体成形時の成形条件を緩和し、生産性を向上するためである。
下型の樹脂マグネット68の挿入部(図示せず)と樹脂マグネット68の外径との間に隙間がある場合でも、上型が有する突起押さえ部(図示せず)が、内径押さえ部(位置決め用突起)との同軸度を確保することにより、スリーブ軸受66と樹脂マグネット68との位置関係及び同軸度の確保が可能となり、ポンプ10の品質向上を図ることが可能となる。
また逆に、下型の樹脂マグネット68の挿入部(図示せず)と樹脂マグネット68の外径との間に隙間を作ることにより、樹脂マグネット68を金型にセットする作業性が向上し、製造コストが低減される。
図26乃至図35は比較のために示す図で、図26は従来例1の回転子部760の断面図(図27のX−X断面図)、図27は従来例1の回転子部760aを羽根車取付部767a側から見た側面図、図28は従来例1の樹脂マグネット768の断面図(図30のY−Y断面図)、図29は従来例1の樹脂マグネット768を切欠き768f側から見た側面図、図30は従来例1の樹脂マグネット768を切欠き768fの反対側から見た側面図、図31は従来例2の回転子部860aの断面図(図32のZ−Z断面図)、図32は従来例2の回転子部860aを羽根車取付部867a側から見た側面図、図33は従来例2の樹脂マグネット868の断面図(図35のF−F断面図)、図34は従来例2の樹脂マグネット868を切欠き868bの反対側から見た側面図、図35は従来例2の樹脂マグネット868を切欠き868b側から見た側面図である。尚、以下の説明では、図26乃至図35について、全ての符号の説明は省略する。
従来例1のポンプ用電動機の回転子760の回転子部760aは、樹脂マグネット768の略角形状の切欠き768f(図28参照)の中の略180°間隔の2個に、上型に設けられた左右スライド機構が有する切欠き押さえ部(図示せず)が押し当てられるため、樹脂部767はその箇所に凹部767gが形成される。この凹部767gは、ポンプ用電動機の回転子760が水中で回転した際の摩擦損失の一因となる。
また、従来例2のポンプ用電動機の回転子860の回転子部860aは、つりあい穴867e(図31参照)を経路とした循環流(水)による循環損失が増加する。そのため、羽根車(図示せず)の表裏の圧力差が比較的小さく、つり合い穴867eを設ける必要がない場合には、不要な循環経路を設けることとなり、ポンプ効率が低下する恐れがあった。
従来例1のポンプ用電動機の回転子760の回転子部760a(図26参照)は、つり合い穴767eを設ける必要がなければ廃止すればよい。しかし、従来例2の回転子部860a(図31参照)では、つり合い穴形成用のピン(図示せず)で樹脂マグネット868を押さえているため、つり合い穴867aを廃止できない。
これに対し、本発明のポンプ用電動機の回転子60の場合は、その外周面に上型の左右スライド機構が有する切欠き押さえ部(図示せず)による樹脂部67の凹部が存在しない。そのため、ポンプ用電動機の回転子60が水中で回転した際の摩擦損失を低減でき、ポンプ10の性能向上を図ることが可能となる。また、つり合い穴が存在する場合と比べて、つり合い穴を経由した循環経路による循環損失を低減でき、ポンプ10の性能向上を図ることが可能となる。
樹脂マグネット68とスリーブ軸受66とが金型にセットされた後、PPE(ポリフェニレンエーテル)等の熱可塑性樹脂が射出成形されて、回転子部60aが形成される。このとき、樹脂マグネット68の金型で押さえられない切欠き68b(図17)、即ち4箇所の切欠き68bと、樹脂マグネット68の射出成形時のゲート68c(図16)の周囲に設けられた凹部68d(図16)とが熱可塑性樹脂の樹脂部67に埋設され回転トルクの伝達部分となる。
樹脂マグネット68とスリーブ軸受66とが熱可塑性樹脂にて一体に成形された後、樹脂マグネット68に着磁を施す際、回転子部60aの羽根車取付部67aと反対側の樹脂マグネット68端面の内周面に形成される切欠き67d(図13では4箇所)を着磁時の位置決めに利用することで、精度の良い着磁が可能となる。
以上のように、本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ポンプ用電動機の回転子60の熱可塑性樹脂(樹脂部67)による一体成形時、上型が有する突起押さえ部(図示せず)を、樹脂マグネット68のポンプ用電動機の回転子60の状態で、羽根車取付部67a側の端面の内周部に形成された略角形状の突起68aに押し当てることにより、スリーブ軸受66と樹脂マグネット68との位置関係および同軸が確保される。
(2)また、本実施の形態のポンプ用電動機の回転子60は、その外周面に上型の左右スライド機構が有する切欠き押さえ部(図示せず)による樹脂部の凹部(例えば、図25の凹部767g)やつり合い穴(例えば、図25のつり合い穴767e)による循環経路が存在しないため、ポンプ用電動機の回転子60が水中で回転した際の摩擦損失や循環損失を低減でき、ポンプ10の性能向上が可能となる。
(3)樹脂マグネット68とスリーブ軸受66とが金型にセットされた後、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂が射出成形されて、ポンプ用電動機の回転子60が形成されるときに、樹脂マグネット68の金型で押さえられない切欠き68b(図17参照)、即ち4箇所の切欠き68bと、樹脂マグネット68の射出成形時のゲート68cの周囲に設けられた凹部68d(図16参照)とが熱可塑性樹脂の樹脂部67に埋設されるので、樹脂マグネット68から樹脂部67へ確実に回転トルクを伝達することができる。
(4)樹脂マグネット68の着磁時に、ポンプ用電動機の回転子60の羽根車取付部67aと反対側の樹脂マグネット68端面の内周面に形成される切欠き68bを着磁時の位置決めに利用することで、精度の良い着磁が可能となる。
図24は実施の形態1を示す図で、ポンプ10の製造工程を示す図である。図24により、ポンプ10の製造工程を説明する。
(1)ステップ1:固定子47を製造する。先ず、厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板が帯状に打ち抜かれ、かしめ、溶接、接着等で積層され、薄肉連結部で連結された帯状の固定子鉄心54を製作する。ティースには、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂を用いる絶縁部56が施される。絶縁部56が施されたティースに集中巻のコイル57が巻回される。例えば、12個の集中巻のコイル57を接続して、三相のシングルY結線の巻線を形成する。三相のシングルY結線であるので、絶縁部56の結線側には、各相(U相、V相、W相)のコイル57が接続される端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)が組付けられる。併せて、スリーブ軸受66を製造する。併せて、樹脂マグネット68を成形する。
(2)基板58を製造する。基板58は、基板押え部品95により絶縁部56との間に挟持される。基板58には、電動機(ブラシレスDCモータ)を駆動するIC、回転子60の位置を検出するホール素子等が実装されている。また、基板58には、その外周縁部付近の切り欠き部にリード線を口出しするリード線口出し部品61が、取り付けられる。併せて、回転子部60aを製造する。回転子部60aは、フェライト等の磁性粉末と樹脂を混練したペレットを成形したリング状(円筒状)の樹脂マグネット68と、樹脂マグネット68の内側に設けられる円筒形のスリーブ軸受66(例えば、カーボン製)とが、例えばPPE(ポリフェニレンエーテル)等の樹脂で一体化される。さらに、併せて、羽根車60bを成形する。羽根車60bは、PPE(ポリフェニレンエーテル)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(3)ステップ2:基板58を固定子47に固定する。リード線口出し部品61が取り付けられた基板58が基板押え部品95により絶縁部56に固定される。併せて、回転子部60aに羽根車60bを超音波溶着等により組付ける。併せて、椀状隔壁部品90を成形する。併せて、軸70とスラスト軸受71を製造する。軸70は、SUSで製造される。スラスト軸受71はセラミックで製造される。
(4)ステップ3:端子59(電源が供給される電源端子及び中性点端子)と基板58とを半田付けする。固定子47に、下穴部品81を組み付けることで固定子組立49が完成する。椀状隔壁部品90に回転子60等を組付ける。さらに、併せて、ケーシング41を成形する。ケーシング41は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)などの熱可塑性樹脂を用いて成形される。
(5)ステップ4:固定子組立49をモールド成形して、モールド固定子50を製造する。併せて、椀状隔壁部品90にケーシング41を固定してポンプ部40を組立てる。さらに、併せて、タッピングネジ160を製造する。
(6)ステップ5:ポンプ10の組立を行う。モールド固定子50にポンプ部40を組付けタッピングネジ160で固定する。
図25は実施の形態1を示す図で、冷媒−水熱交換器2を用いる装置の回路を示す概念図である。冒頭で説明したヒートポンプ式給湯装置300は、冷媒−水熱交換器2を用いる装置の一例である。
冷媒−水熱交換器2を用いる装置は、例えば、空気調和装置もしくは床暖房装置もしくは給湯装置等である。本実施の形態のポンプ10は、冷媒−水熱交換器2を用いる装置の水回路に搭載されて、冷媒−水熱交換器2で冷却もしくは加熱された水(湯)を水回路内で循環させる。
図25に示す冷媒−水熱交換器2を用いる装置は、冷媒を圧縮する圧縮機1(例えば、スクロール圧縮機、ロータリ圧縮機等)、冷媒と水とが熱交換を行う冷媒−水熱交換器2、蒸発器4(熱交換器)等を有する冷媒回路を備える。また、ポンプ10、冷媒−水熱交換器2、負荷20等を有する水回路を備える。
実施の形態1のポンプ用電動機の回転子60を搭載したポンプ10を、冷媒−水熱交換器2を用いる装置(空気調和装置もしくは床暖房装置もしくは給湯装置)に適用した場合、ポンプ10の性能及び品質向上、生産性の向上に伴い、冷媒−水熱交換器2を用いる装置(空気調和装置もしくは床暖房装置もしくは給湯装置)の性能向上及び品質向上、コスト低減が可能となる。
上述の説明では、樹脂マグネット68の成形時に、プラスチックマグネット(樹脂マグネット素材)は樹脂マグネット68の凹部68dのゲート68cから供給されるようにしたが、樹脂マグネット68の羽根車取付部67a側に形成される突起68aにゲートを設け、樹脂マグネット68を射出成形するようにしてもよい。それにより、樹脂マグネット68の射出成形時のランナー量低減によるポンプ10の低コスト化が図れる。
1 圧縮機、2 冷媒−水熱交換器、3 減圧装置、4 蒸発器、5 圧力検出装置、6 ファンモータ、7 ファン、8 沸上げ温度検出手段、9 給水温度検出手段、10 ポンプ、11 操作部、12 タンクユニット制御部、13 ヒートポンプユニット制御部、14 温水タンク、15 冷媒配管、16 温水循環配管、17 外気温度検出手段、20 負荷、31 風呂水追い焚き熱交換器、32 風呂水循環装置、33 混合弁、34 タンク内水温検出装置、35 追い焚き後水温検出装置、36 混合後水温検出装置、37 風呂水追い焚き配管、40 ポンプ部、41 ケーシング、42 吸水口、43 吐出口、44 ボス部、44a ネジ穴、45 取付脚、45a 孔、46 軸支持部、47 固定子、49 固定子組立、50 モールド固定子、52 リード線、53 モールド樹脂、54 固定子鉄心、56 絶縁部、57 コイル、58 基板、58a IC、59 端子、60 回転子、60a 回転子部、60b 羽根車、61 リード線口出し部品、63 ポンプ部設置面、66 スリーブ軸受、67 樹脂部、67b 第1の凹部、68 樹脂マグネット、68a 突起、68b 切欠き、68c ゲート、68d 凹部、70 軸、71 スラスト軸受、80 Oリング、81 下穴部品、82 金型押え部、83 突起、84 下穴、85 足部、85a 突起、86 爪、87 連結部、90 椀状隔壁部品、90a 椀状隔壁部、90b 鍔部、90c Oリング収納溝、90d 孔、91 リブ、93 環状リブ、94 軸支持部、95 基板押え部品、100 ヒートポンプユニット、160 タッピングネジ、200 タンクユニット、300 ヒートポンプ式給湯装置、468 樹脂マグネット、468a 突起、ゲート 468c、568 樹脂マグネット、568a 突起、568c ゲート、760 回転子、760a 回転子部、767a 羽根車取付部、767e つりあい穴、768 樹脂マグネット、768b 切欠き、768f 切欠き、767g 凹部、860 回転子、860a 回転子部、867a 羽根車取付部、867e つりあい穴、868 樹脂マグネット、868f 金型押え部、867g 切欠き。

Claims (11)

  1. 水回路と、磁極位置検出素子が実装された基板を備えるモールド固定子と、を椀状隔壁部品で仕切るポンプに搭載され、前記椀状隔壁部品内に回転自在に収納され、一端が前記磁極位置検出素子に対向し、他端に羽根車を取付ける羽根車取付部を有する回転子部を備えるポンプ用電動機の回転子において、
    前記回転子部は、
    マグネットと、前記マグネットの内側に配置されるスリーブ軸受とを熱可塑性樹脂で一体成形し、同時に前記熱可塑性樹脂で前記羽根車取付部を形成するものであって、
    前記マグネットは、
    前記磁極位置検出素子対向側の端面の内周側に、周方向に略等間隔に複数個形成され、断面形状が略角形状の切欠きと、
    前記羽根車取付部側の端面から所定の深さの内周側に内側に突出するように、周方向に略等間隔に複数個形成され、断面形状が略角形状の突起と、を備え、
    前記熱可塑性樹脂による一体成形時に、成形用金型の下型に前記マグネットの前記切欠きをセットして同軸を確保するとともに、前記成形用金型の上型を前記突起に押し当て、前記マグネットの位置決めを行うことを特徴とするポンプ用電動機の回転子。
  2. 前記マグネットの前記羽根車取付部側に形成される前記突起は、当該回転子に形成される磁極の略中心に一致する、前記樹脂マグネットが供給されるゲートの位置と、略同一放射線状に該マグネットの中心部に向かって隆起する形で形成されていることを特徴とする請求項1記載のポンプ用電動機の回転子。
  3. 前記マグネットの前記羽根車取付部側に形成される前記突起は、当該回転子に形成される磁極間、且つ前記樹脂マグネットが供給されるゲート間に位置することを特徴とする請求項1のポンプ用電動機の回転子。
  4. 前記マグネットの前記羽根車取付部側に形成される前記突起は、当該回転子に形成される磁極と同数とすることを特徴とする請求項1のポンプ用電動機の回転子。
  5. 前記マグネットの前記羽根車取付部側に形成される前記突起にゲートを設け、前記マグネットを射出成形することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のポンプ用電動機の回転子。
  6. 前記マグネットの中空部は、前記突起が形成される端面から概略軸方向の中心位置までストレートで、かつ、前記突起が形成される端面の反対側端面から概略軸方向の中心位置までは抜きテーパとなっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のポンプ用電動機の回転子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のポンプ用電動機の回転子を搭載したことを特徴とするポンプ。
  8. 請求項7のポンプを搭載したことを特徴とする空気調和装置。
  9. 請求項7のポンプを搭載したことを特徴とする床暖房装置。
  10. 請求項7のポンプを搭載したことを特徴とする給湯装置。
  11. 請求項7記載のポンプの製造方法であって、
    固定子を製造し、併せてマグネットを成形し、さらに併せてスリーブ軸受を製造し、
    前記固定子に巻線し、併せて基板を製造し、併せて羽根車を製造し、さらに併せて前記マグネットと前記スリーブ軸受を一体成形して回転子部を製造し、
    前記固定子に前記基板を組み付け、併せて前記羽根車と前記回転子部を組み付け、さらに併せて軸とスラスト軸受と椀状隔壁部品とを製造し、
    前記固定子の端子と前記基板とを半田付けし、併せて下穴部品を成形し、併せてケーシングを成形し、さらに併せて前記椀状隔壁部品に回転子等を組付け、
    前記固定子と下穴部品とをモールド一体成形してモールド固定子を製造し、併せてタッピングネジを製造し、さらに併せて前記椀状隔壁部品に前記ケーシングを固定してポンプ部を組立て、
    前記モールド固定子に前記ポンプ部を組付け、前記タッピングネジで固定することを特徴とするポンプの製造方法。
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