JP2005259690A - 封口板端子部の接合方法および接合構造 - Google Patents

封口板端子部の接合方法および接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】横方向(接合面と平行な方向)に加振する超音波溶接法を用いることなく電極端子4と外部端子9とを強固に接合でき、しかも溶接に際して高熱が封口板本体2と電極端子4との接合部に伝わることがなく、もって封口板本体2に割れが発生したり、封口板本体2と電極端子4との接合部に剥離が発生したりするのを防止できる封口板端子部の接合方法を提供する。
【解決手段】高分子材料よりなる封口板本体2に一体成形した電極端子4に外部端子9を接合する方法において、外部端子9に電極端子4に向けて溶接用突起13を設け、溶接用突起13の先端部にテーパー状の傾斜面14を設け、このテーパー状の傾斜面14を設けた溶接用突起13の先端部を電極端子4に押し付けながら縦方向(接合面と直交する方向)に加振する超音波溶接を実施することにより電極端子4に外部端子9を接合する。
【選択図】図2

Description

本発明は、電池(一次電池および二次電池を含む)またはコンデンサー(電解コンデンサーおよび電気二重層コンデンサーを含む)等において、電池素子や電解液等の収容物を収容する圧力容器の開口部を閉塞するために用いられる封口板における端子部の接合方法に関するものであり、また、高分子材料からなる電子部品の封口板における端子部の接合方法に関するものである。本発明の封口板は例えば、車載用圧力容器、定置式の燃料電池、インバーター用キャパシタ、バッテリー等に用いられる。また、本発明の封口板は自動車分野に限らず、電子機器の分野や一般産業機械の分野等において幅広く用いられる。
従来から、電池またはコンデンサー等の圧力容器の開口部を閉塞する蓋として用いられる高分子材料製のプレート状の封口板本体を有し、この封口板本体に一対の電極として機能する一対の電極端子(リベット部とも称する)をインサート成形により一体成形し、更にこの電極端子の外側端面にそれぞれ外部端子を接合してなる封口板が知られており、この種の封口板においては、封口板本体と電極端子との間および電極端子と外部端子との間にそれぞれ十分な接合強度が求められる。
この点に関して、従来は、上記電極端子と外部端子との接合強度を十分に確保すべく両者の接合に抵抗溶接(プロジェクション溶接)を実施しているが、この抵抗溶接法によると、溶接時に発生する高熱が広く行き渡って封口板本体と電極端子との接合部にまで達するため、高分子材料よりなる封口板本体に割れが発生したり、また、封口板本体と電極端子との接合部に剥離が発生したりすることがある。
したがって、上記電極端子と外部端子との接合に際しては、封口板本体と電極端子との接合部にまで達するような高熱を発生することがなく、しかも所定の接合力が得られる接合方法を検討する必要がある。
このような特徴をもつ溶接方法として超音波溶接が着目されており、この超音波溶接法によれば、接合面においてのみ局部的に温度が上昇するため、封口板本体と電極端子との接合部周辺には高熱が伝わらず、しかも所定の接合力を得ることができる(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、超音波による接合は摩擦熱を利用する接合方法であるため、超音波の振動方向は必ず、接合面に対して平行な方向(横方向)でなければならない。
ところが、電極端子と外部端子との接合力を高めるベく近年、外部端子に電極端子に向けて溶接用突起を設け、この溶接用突起を溶接時に電極端子に埋め込んでゆく技術が開発されていることから、この技術を用いる場合には、上記横方向に加振する超音波溶接を実施することができない。
特許第3261098号公報
本発明は以上の点に鑑みて、上記横方向に加振する超音波溶接法を用いることなく電極端子と外部端子とを強固に接合することができ、しかも溶接に際して高熱が封口板本体と電極端子との接合部に伝わることがなく、もって封口板本体に割れが発生したり、封口板本体と電極端子との接合部に剥離が発生したりするのを未然に防止することができる封口板端子部の接合方法と接合構造を提供することを目的とする。
また併せて、電極端子に設けたカシメ用突起と外部端子に設けた孔部とを組み合わせて抜け止め部を形成する場合にも、高熱が封口板本体と電極端子との接合部に伝わることがなく、もって封口板本体に割れが発生したり、封口板本体と電極端子との接合部に剥離が発生したりするのを未然に防止することができる封口板端子部の接合方法と接合構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1による端子部接合方法は、高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する方法において、前記外部端子に前記電極端子に向けて溶接用突起を設け、前記溶接用突起の先端部にテーパー状の傾斜面を設け、前記テーパー状の傾斜面を設けた前記溶接用突起の先端部を前記電極端子に押し付けながら縦方向に加振する超音波溶接を実施することにより前記電極端子に前記外部端子を接合することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2による端子部接合構造は、高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する構造において、前記電極端子に向けて溶接用突起を設けるとともに前記溶接用突起の先端部にテーパー状の傾斜面を設けた外部端子を有し、前記テーパー状の傾斜面を設けた前記溶接用突起の先端部を前記電極端子に押し付けながら縦方向に加振する超音波溶接を実施することにより前記電極端子に前記外部端子を接合したことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3による端子部接合方法は、高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する方法において、前記電極端子に前記外部端子に向けてカシメ用突起を設け、前記外部端子に前記カシメ用突起を差し込む孔部を設け、前記カシメ用突起を前記孔部に差し込んで前記電極端子に前記外部端子を接合し、前記孔部の反対側へ突き出た前記カシメ用突起の頭部に対して超音波カシメまたは多段機械カシメを実施することにより前記カシメ用突起の頭部を押し潰して抜け止めとすることを特徴とするものである。
更にまた、本発明の請求項4による端子部接合構造は、高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する構造において、前記外部端子に向けてカシメ用突起を設けた電極端子と、前記カシメ用突起を差し込む孔部を設けた外部端子とを有し、前記カシメ用突起を前記孔部に差し込んで前記電極端子に前記外部端子を接合し、前記孔部の反対側へ突き出た前記カシメ用突起の頭部に対して超音波カシメまたは多段機械カシメを実施することにより前記カシメ用突起の頭部を押し潰して抜け止めとしたことを特徴とするものである。
外部端子に電極端子に向けて溶接用突起を設け、この溶接用突起の先端部にテーパー状の傾斜面を設け、このテーパー状の傾斜面を設けた溶接用突起の先端部を電極端子に押し付けながら超音波溶接を実施すると、このテーパー状の傾斜面に作用する超音波の分力ベクトルの作用によって、超音波の振動方向を横方向(接合面に対して平行な方向)ではなくこれと直交する縦方向(接合面に対して直角な方向)としても、溶接用突起を電極端子に埋め込んでゆくことができ、よって外部端子と電極端子とを接合することができる。したがって本発明の請求項1による接合方法または請求項2による接合構造では、この縦方向に加振する超音波溶接法を用いて電極端子と外部端子とを強固に接合する。この請求項1による接合方法または請求項2による接合構造はこれを請求項3による接合方法または請求項4による接合構造と組み合わせて実施するが、組み合わせず単独で実施することにしても良い。
また、高熱が封口板本体と電極端子との接合部に達して上記割れや剥離等の不都合を生じさせるのは、電極端子に外部端子を抵抗溶接により接合する場合のみならず、接合後に、電極端子に設けたカシメ用突起の頭部を熱カシメにより潰して抜け止めとする場合にも同様である。したがって本発明の請求項3による接合方法または請求項4による接合構造では、この後者の場合に熱カシメを実施するのを取り止め、代わりに高熱を発しない超音波カシメを実施することにし、または同じく高熱を発さず、封口板本体に対し機械的応力の影響が少ない多段機械カシメを実施することにした。この請求項3による接合方法または請求項4による接合構造はこれを請求項1による接合方法または請求項2による接合構造と組み合わせて実施するが、組み合わせず単独で実施することにしても良い。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1による接合方法または請求項2による接合構造においては、上記したように高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する方法または構造において、外部端子に電極端子に向けて溶接用突起を設け、溶接用突起の先端部にテーパー状の傾斜面を設け、このテーパー状の傾斜面を設けた溶接用突起の先端部を電極端子に押し付けながら縦方向に加振する超音波溶接を実施することにより電極端子に外部端子を接合するようにしたために、溶接時に抵抗溶接法による場合のような高熱が発生することがない。したがって、高熱が封口板本体と電極端子との接合部に達して割れや剥離等の不都合が発生するのを未然に防止することができる。
また、外部端子に設ける溶接用突起の先端部にテーパー状の傾斜面を設けるようにしたために、このテーパー状の傾斜面に作用する分力ベクトルの作用によって、超音波溶接の振動方向を横方向ではなく縦方向としても、外部端子の溶接用突起を電極端子に埋め込むことができる。したがって、電極端子と外部端子とを強固に接合することができる。
また、上記構成を備えた本発明の請求項3による接合方法または請求項4による接合構造においては、上記したように高分子材料よりなる封口板本体に一体成形した電極端子に外部端子を接合する方法または構造において、電極端子に外部端子に向けてカシメ用突起を設け、外部端子にカシメ用突起を差し込む孔部を設け、カシメ用突起を孔部に差し込んで電極端子に外部端子を接合し、孔部の反対側へ突き出たカシメ用突起の頭部に対して超音波カシメまたは多段機械カシメを実施することによりカシメ用突起の頭部を押し潰して抜け止めとするようにしたために、カシメ用突起の頭部をカシメるときに熱カシメ法による場合のような高熱が発生することがない。したがってやはり、高熱が封口板本体と電極端子との接合部に達して割れや剥離等の不都合が発生するのを未然に防止することができる。
また、何れの方法または構造にしてもカシメ用突起の頭部を押し潰して抜け止めとするために、電極端子と外部端子とを強固に接合することができる。
尚、本発明には、以下の実施形態が含まれる。
(1)本発明の請求項1による端子部接合方法は、溶接用突起付きの外部端子をインサート成形された電極端子に溶接する手段に係るものである。
(2)溶接手段として超音波溶接法を用いることにより、フェノール樹脂等の高分子材料よりなる封口板本体への熱的影響を低減させることができる(これに対して従来は抵抗溶接法を用いているので、封口板本体に対する熱の影響が大きい)。
(3)外部端子に溶接用突起を付けることにより、外部端子のねじり強度(モーメント力)を増大させることができる。
(4)溶接用突起が付いている外部端子は水平方向に超音波溶接できないので、垂直方向に超音波溶接する。
(5)本発明は超音波溶接を用いるが、端子同士の接合強度は「圧入」および「固相接合」により得られる(一般の溶接では合金層(ナゲット)で接合するが、本件の溶接は、AlとFeまたはAlとCuであるため、合金層はほとんどできない(文献では1μm以下)。また、本材質の合金層は強度的に弱い(脆い)ため、可能な限り合金層を接合部から排出し固相接合する。しかしながら、超音波による接合はあくまで摩擦熱を利用する接合であるため、接合面に対し水平方向に振動させなければならない。よって溶接用突起の形状(接合面)を超音波加振方向(垂直方向)に対して斜めにし、接合面と水平方向の分力は超音波溶接(接合)に利用し、垂直方向の分力は圧入の力として利用する。
(6)溶接用突起の斜め形状はその角度によって、溶接面の水平方向の分力と圧力の分力とのバランスをとり、接合強度(ねじり力、引き剥がし力)を最適化する。
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の実施例に係る接合方法によって製造される封口板1の一例を示しており、図1(A)は同封口板1の平面図、図1(B)は同封口板1の縦断面図であって図1(A)におけるA−A線断面図を示している。また、図2は同封口板1の要部拡大断面図である。当該実施例は、請求項1および請求項2についての実施例である。
当該封口板1は、電池またはコンデンサー等の圧力容器の開口部を閉塞する蓋として用いられる高分子材料製の封口板本体2を有しており、この封口板本体2に一対の電極として機能する一対の電極端子(リベット部とも称する)4がインサート成形により一体成形され、更にこの電極端子4の外側端面にそれぞれ外部端子9が接合されている。電極端子4、封口板本体2および外部端子9はそれぞれ以下のように構成されている。
(1)電極端子
電極端子4は、アルミ(Al)等の導電性金属によって成形された円筒状の電極端子本体5を有しており、この電極端子本体5の外側端面(図2における上端面)5aにカシメ用突起6が図上上方すなわち外部端子9に向けて一体に設けられている。このカシメ用突起6の頭部6aは、後述する超音波カシメまたは多段機械カシメにより平たく潰されて外部端子9に対する抜け止め部をなしているが、カシメ加工する以前は、カシメ用突起6全体が一本のピン状に形成されている。また、電極端子本体5の内側端面(図2における下端面)5bには、コンデンサ等の内部配線を接続するための接続用突起7が一体に設けられており、電極端子本体5の外周面5cには、この電極端子本体5と同じく封口板本体2の板厚内に埋設されて、封口板本体2に対する電極端子4の抜け止めをなし接合力を増大させるための環状の鍔部(羽部とも称する)8が一体に設けられている。
(2)封口板本体
封口板本体2は、フェノール樹脂等の高分子材料によってプレート状に成形されており、この封口板本体2に上記一対の電極端子4が厚さ方向に貫通するように埋設されている。高分子材料としては、樹脂材料、エラストマー(ゴム、熱可塑性エラストマー、樹脂材料とゴムとの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等の弾性体)、樹脂材料とエラストマーとの積層板材料等が用いられる。
樹脂材料としては、ポリオレフィン系樹脂、メタロセン触媒にて重合したポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド、シンジオタクチックポリスチレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、液晶性樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられ、ガラス繊維、炭素繊維またはウィスカー等の繊維状充填剤、炭素粒子、マイカ、ガラスビーズ等の粒子状充填剤等の充填剤・補強材、金属酸化物または加工助剤等が適宜配合される。
エラストマーとしては、ゴム材料では、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、ビニル変性ブチルゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素系ゴム、アクリル系ゴム、水素添加ニトリルゴム等の飽和系ゴムが挙げられ、架橋剤、充填剤、可塑剤または老化防止剤等を適宜配合する。また熱可塑性エラストマーでは、オレフィン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、水素添加スチレン・ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン・イソプレンブロック共重合体等が挙げられ、ブロック共重合方法、グラフト共重合方法、動的架橋方法等で製造され、架橋剤、可塑剤、老化防止剤または充填剤を適宜配合する。樹脂材料とゴムの混合物またはブロック共重合体またはグラフト共重合体等のエラストマーでは、フェノール系樹脂と水素化ニトリルゴム、フェノール系樹脂とアクリルゴム、ブチルゴムまたはフッ素ゴム等との混合物等が挙げられる。
上記高分子材料は、要求される耐熱性に応じて適宜選択される。当該実施例では、耐熱性およびコストの面で熱硬化性樹脂の一つであるフェノール樹脂を用いている。
上記(1)で製作した電極端子4を封口板本体2の成形型内に必要数インサートし、射出成形等により一体成形する。また、封口板本体2の外周部には必要に応じて、Oリング等のシール部品(弾性体)を装着するための段差状または溝状の装着部3を設ける。弾性体は、封口板本体2を成形するときに同時成形することにしても良い。
(3)外部端子
外部端子9は、純鉄または鉄系合金等の導電性金属によってラグ状(縦断面略L字状)に成形されており、平面状の取付部10と、この取付部10の一端から折り曲げられて立ち上がり形成された端子部11とを一体に有している。前者の取付部10には、電極端子4のカシメ用突起6を差し通すための孔部12が設けられており、この孔部12の周縁部には、図上下方すなわち電極端子4に向けて環状または2個以上に分割された溶接用突起(プロジェクション突起または単にプロジェクションとも称する)13が一体に設けられている。図3に拡大して示すように、溶接用突起13の先端部にはその内径側に面して、溶接用突起13の先端面側から取付部10側にかけて溶接用突起10の内径寸法が徐々に縮小するように環状を呈するテーパー状(漏斗状)の傾斜面14が設けられており、この溶接用突起13はその全部が電極端子4に埋め込まれている。尚、この外部端子9の材質は上記したように純鉄(Fe)または鉄系の合金(例えばSPCC、SECC、SGCまたはSPHC等)であるが、このほか、アルミニウム系材料または純銅(Cu)もしくは銅系の合金等であっても良く、必要に応じてその表面に、銅および半田メッキ、錫メッキ、ニッケルメッキ、クロムメッキ、亜鉛メッキまたは金メッキ等を施したものであっても良い。
また上記したように、溶接用突起13は円周上2個以上(複数)に分割形成されたものであっても良く、例えば図4では、溶接用突起13が円周上4個に分割形成されている。この場合、複数の突起13は互いに同じ形状とされて、孔部12の周縁部に等配形成されている(図4(A)または(B)参照)。またこの場合、各突起13には、その内径面にテーパー状の傾斜面14を設けるのみでなく、円周方向両側面にもそれぞれ突起13の形状を下方へ向けて先細とするようなテーパー状の傾斜面14を設けても良い(図4(C)参照)。
つぎに、上記封口板1の製造方法を説明する。この製造方法は、本発明の実施例に係る封口板端子部の接合方法を含むものである。
すなわち、上記したように封口板本体2を成形型により成形する際に電極端子4をインサート成形により一体成形し、次工程として、電極端子4に外部端子9を溶接する溶接工程を実施する。
すなわち先ず、図5(A)に示すように、電極端子4のカシメ用突起6と外部端子9の孔部12とを互いに位置合わせして電極端子4の上部に外部端子9をセットし、次いで図5(B)に示すように、これら両端子4,9に対して超音波加振手段21および機械プレス手段22に組み付ける。次いで、機械プレス手段22を作動させて外部端子9を電極端子4に挿入し、図5(C)に示すように外部端子9の溶接用突起13が電極端子4の外側端面5aに接触したら、超音波加振手段21を作動させて外部端子9を縦方向(図上上下方向すなわち外側端面5aと直交する方向)に加振し、同時に機械プレス手段22により押付け力を発生させて、外部端子9を電極端子4に溶接する。
上記したように外部端子9の溶接用突起13の先端部にはテーパー状の傾斜面14が設けられているので、図3(B)に拡大して示すように、外部端子9に縦方向の超音波振動Sが作用すると、この振動Sは、傾斜面14に沿った接線方向の分力Sとこれと直交する垂直方向の分力Sとに分かれ、前者の接線方向の分力Sにより両端子4,9に摩擦熱が発生して一部材料が溶融し、後者の垂直方向の分力Sにより食い込み力が発生し、溶接用突起13が徐々に電極端子4に食い込み、埋め込まれてゆく。したがってこの超音波加振を外部端子9の取付部10が電極端子4の外側端面5aに当接するまで続行することにより、最終的には図5(D)に示すように両端子4,9の超音波溶接が完了する。
この方法によれば、電極端子4を介して封口板本体2に加わる熱的影響を低減させることができ、また力学的影響を低減させることもできる。尚、この超音波溶接は、傾斜面14の傾斜角度θを変えることにより、端子4,9同士の接合強度(溶接強度)を制御することが可能である。また、機械プレス手段22によって溶接深さを規定する場合には、このプレス手段22に下止点制御機能付きのものを用いると良い。
次いで、電極端子4のカシメ用突起6の頭部6aを押し潰して抜け止めとするカシメ工程を実施する。
すなわち、上記溶接工程で電極端子4と外部端子5とを溶接した図6(A)の状態から先ず、図6(B)に示すようにカシメ用突起6の先端部に超音波加振手段23を突き当て、この超音波加振手段23を作動させることによりカシメ用突起6に縦方向(図上上下方向すなわちカシメ方向と同方向、更には上記溶接工程における加振方向と同方向)の超音波を印加する。印加する超音波の周波数は、この超音波が電極端子4の鍔部8から封口板本体2に伝播しないように、30kHz程度の高周波が良い。次いで、引き続き電極端子4に超音波を印加しながら機械プレス手段(図示せず)により押付け力を加えることによって、図6(C)に示すようにカシメ用突起6の頭部6aを押し潰す。
この方法によれば、超音波による力学的および熱的エネルギーならびにプレスによる塑性変形力によって、電極端子4のカシメ用突起6を容易にカシメ加工することができる。また、電極端子4を介して封口板本体2に加わる熱的影響を低減させることができ、力学的影響を低減させることもできる。尚、機械プレス手段によってカシメ量を規定する場合には、このプレス手段に下止点制御機能付きのものを用いると良い。
また、上記超音波によるカシメは、これに代えて、以下のような多段機械カシメを採用しても良い。
すなわち、上記溶接工程で電極端子4と外部端子5とを溶接した図7(A)の状態から先ず、図7(B)に示すように、鍔部8に応力が加わらないように先端を円錐状としたピン状の第一カシメ手段24を用いてカシメ用突起6の先端部をラッパ状に拡げる(第一段カシメ工程)。この場合、カシメ用突起6の先端部を拡げ易くするために、図7(A’)に示すようにカシメ用突起6の先端部に予め穴15を開けておいても良い。次いで、図7(C)に示すように、上記第一段カシメ工程でラッパ状に拡げたカシメ用突起6の先端部を更に拡げるべく、先端を凸曲面状としたピン状の第二カシメ手段25を用いてカシメ用突起6の先端部を更に拡げる(第二段カシメ工程)。次いで、図7(D)に示すように、上記第二段カシメ工程で更にラッパ状に拡げたカシメ用突起6の先端部を平坦にすべく、先端を平面状としたピン状の第三カシメ手段25を用いてカシメ用突起6の先端部を押し潰す(第三段カシメ工程)。
この方法によれば、カシメによる塑性変形力によって、電極端子4のカシメ用突起6を容易にカシメ加工することができる。また、電極端子4を介して封口板本体2に加わる熱的影響をなくすことができ、力学的影響を低減させることができる。尚、当該実施例では多段カシメを全三段工程としたが、全二段または全四段以上の工程としても良い。全二段とする場合には上記第二段カシメ工程を省略する。また、この多段機械カシメが構成する機械プレス手段によってカシメ量を規定する場合には、このプレス手段に下止点制御機能付きのものを用いると良い。
本発明の実施例に係る接合方法によって製造される封口板の一例を示す図で、(A)は同封口板の平面図、(B)は同封口板の縦断面図であって同図(A)におけるA−A線断面図 同封口板の要部拡大断面図 電極端子の単品図であって、(A)はその縦断面図、(B)はその要部拡大断面図であって同図(A)におけるB部拡大図 電極端子に設ける溶接用突起の他の形状例を示す断面図 同接合方法における溶接工程の説明図 同接合方法におけるカシメ工程の説明図 カシメ工程の他の例を示す説明図
符号の説明
1 封口板
2 封口板本体
3 装着部
4 電極端子
5 電極端子本体
5a 外側端面
5b 内側端面
5c 外周面
6 カシメ用突起
6a 頭部
7 接続用突起
8 鍔部
9 外部端子
10 取付部
11 端子部
12 孔部
13 溶接用突起
14 傾斜面
15 穴
21,23 超音波加振手段
22 機械プレス手段
24,25,26 カシメ手段

Claims (4)

  1. 高分子材料よりなる封口板本体(2)に一体成形した電極端子(4)に外部端子(9)を接合する方法において、
    前記外部端子(9)に前記電極端子(4)に向けて溶接用突起(13)を設け、前記溶接用突起(13)の先端部にテーパー状の傾斜面(14)を設け、前記テーパー状の傾斜面(14)を設けた前記溶接用突起(13)の先端部を前記電極端子(4)に押し付けながら縦方向に加振する超音波溶接を実施することにより前記電極端子(4)に前記外部端子(9)を接合することを特徴とする封口板端子部の接合方法。
  2. 高分子材料よりなる封口板本体(2)に一体成形した電極端子(4)に外部端子(9)を接合する構造において、
    前記電極端子(4)に向けて溶接用突起(13)を設けるとともに前記溶接用突起(13)の先端部にテーパー状の傾斜面(14)を設けた外部端子(9)を有し、
    前記テーパー状の傾斜面(14)を設けた前記溶接用突起(13)の先端部を前記電極端子(4)に押し付けながら縦方向に加振する超音波溶接を実施することにより前記電極端子(4)に前記外部端子(9)を接合したことを特徴とする封口板端子部の接合構造。
  3. 高分子材料よりなる封口板本体(2)に一体成形した電極端子(4)に外部端子(9)を接合する方法において、
    前記電極端子(4)に前記外部端子(9)に向けてカシメ用突起(6)を設け、前記外部端子(9)に前記カシメ用突起(6)を差し込む孔部(12)を設け、前記カシメ用突起(6)を前記孔部(12)に差し込んで前記電極端子(4)に前記外部端子(9)を接合し、前記孔部(12)の反対側へ突き出た前記カシメ用突起(6)の頭部(6a)に対して超音波カシメまたは多段機械カシメを実施することにより前記カシメ用突起(6)の頭部(6a)を押し潰して抜け止めとすることを特徴とする封口板端子部の接合方法。
  4. 高分子材料よりなる封口板本体(2)に一体成形した電極端子(4)に外部端子(9)を接合する構造において、
    前記外部端子(9)に向けてカシメ用突起(6)を設けた電極端子(4)と、前記カシメ用突起(6)を差し込む孔部(12)を設けた外部端子(9)とを有し、
    前記カシメ用突起(6)を前記孔部(12)に差し込んで前記電極端子(4)に前記外部端子(9)を接合し、前記孔部(12)の反対側へ突き出た前記カシメ用突起(6)の頭部(6a)に対して超音波カシメまたは多段機械カシメを実施することにより前記カシメ用突起(6)の頭部(6a)を押し潰して抜け止めとしたことを特徴とする封口板端子部の接合構造。
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