JP5206264B2 - 電池および電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、外部端子部材をかしめてなる電池およびこの電池の製造方法に関する。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器やハイブリッド電気自動車等の車両の普及により、これらの駆動用電源に用いられる電池の需要は増大している。
このような電池の中には、正極あるいは負極となる外部端子部材を電池ケースの外側に固定した形態の電池がある。例えば、特許文献1に示す電池は、電池ケースの外部に位置する金属端子(外部端子部材)の貫通孔内に金属製のリベット(内部端子部材)を挿通し、その先端部を突出させ、この部分を金属端子側に向けてプレスして、貫通孔よりも径大となる形状に塑性変形させて、金属端子を押圧するようにかしめてなる。
特開2008−192552号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電池では、リベットの先端部を塑性変形させてかしめる際、例えば、プレス治具による強い力でリベットの先端部を変形させると、これに伴いリベット周囲の金属端子や電池ケースが変形してしまう虞がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであって、外部端子部材(金属端子)や電池ケースの変形を抑制して、適切に内部端子部材(リベット)と外部端子部材とを連結できる電池を提供することを目的とする。また、このような電池の製造方法を提供することを目的とする。
そして、その解決手段は、自身を貫通するケース貫通孔が穿孔されてなる電池ケースと、第1面および上記第1面の裏面をなす第2面を有し、これらの間を貫通する端子貫通孔が穿孔されてなり、上記第2面を上記電池ケースに向けて上記電池ケースの外部に配置されてなる外部端子部材と、金属からなり、上記電池ケースの内部に配置され、上記外部端子部材に電気的に接続してなる内部端子部材と、を備える電池であって、上記内部端子部材は、上記電池ケースの上記ケース貫通孔よりも径大のケース結合部、および、上記ケース結合部から延びるかしめ部であって、上記電池ケースの上記ケース貫通孔および上記外部端子部材の上記端子貫通孔を貫通し、上記外部端子部材の少なくとも上記第1面上で塑性変形させられることにより、上記外部端子部材を上記電池ケースに向けて押圧して、上記電池ケースを挟んで、上記外部端子部材と上記ケース結合部とを機械的に連結させると共に、上記外部端子部材に電気的に接続してなるかしめ部を有し、上記かしめ部のうち、上記外部端子部材の上記第1面より外側に位置する外側かしめ部は、上記端子貫通孔の軸線の径方向外側に向けて拡がって、上記外部端子部材の上記第1面を押圧してなる1または複数の拡径押圧部と、上記軸線の周方向に見て、上記拡径押圧部の間に位置し、上記拡径押圧部よりも径方向寸法が小さい中間部と、を含む電池である。
本発明の電池は、内部端子部材に拡径押圧部と中間部とを含む外側かしめ部を備える。このため、従来のように、周方向全体にわたって拡径するようにかしめる場合に比べ、この外側かしめ部を形成するのに小さい力で足りる。従って、例えば、かしめ部を形成する際、かしめ部(拡径押圧部)により押圧される外部端子部材や電池ケースの変形を抑制しつつ、適切に外部端子部材と内部端子部材のケース結合部とを連結させることができる。
なお、内部端子部材および外部端子部材の材質は、体積固有抵抗の小さいものが好ましく、具体的には、銅やアルミニウムが挙げられる。また、電池ケースの材質は、電池の構成物(例えば、活物質、電池に用いる電解質体、電解液等)を考慮して適宜選択すれば良く、例えば、金属、金属化合物、樹脂が挙げられる。また、電池ケースを外部端子部材あるいはケース結合部に直接接続させて挟んでも、間接的に挟んでも良い。特に、電池ケースの材質が金属などの導体の場合であって、外部端子部材および内部端子部材と絶縁する必要のあるときには、これらの間に、例えば、絶縁性を有する樹脂やゴムを介在させると良い。
また、かしめ部は、少なくとも外部端子部材の第1面上で塑性変形していれば良く、例えば、第1面上でのみ塑性変形している場合のほか、第1面上および端子貫通孔内で塑性変形している場合も含む。
さらに、上述の電池であって、前記電池ケースの前記ケース貫通孔内、上記電池ケースと前記外部端子部材の前記第2面との間、および、上記電池ケースと前記内部端子部材の前記ケース結合部との間に、絶縁性樹脂からなり、上記電池ケースと、上記外部端子部材および上記内部端子部材との間を電気的に絶縁する絶縁部材を備える電池とすると良い。
本発明の電池は、絶縁性樹脂からなる絶縁部材を、ケース壁部と外部端子部材(の第2面)との間、および内部端子部材のケース結合部との間に備える。これにより、電池ケース(ケース壁部)と外部端子部材および内部端子部材との間を確実に絶縁した電池とすることができる。
なお、樹脂からなる絶縁部材は、かしめの際に加える力が大きいと変形が生じやすい。
これに対し、本発明の電池は、前述したように、内部端子部材に、小さい力で形成できる外側かしめ部を備えるので、特に、絶縁部材の変形も抑制しつつ、適切に外部端子部材と内部端子部材のケース結合部とを連結させた電池とすることができる。
さらに、上述の電池であって、前記外部端子部材の前記端子貫通孔は、少なくとも前記第1面側に、この第1面側に向けて拡径するテーパ面を含むテーパ孔部を含み、前記かしめ部は、上記テーパ孔部内で塑性変形させられ、上記テーパ面に密着して、このテーパ面を介して、上記外部端子部材を前記電池ケースに向けて押圧する内側かしめ部を有する電池とすると良い。
本発明の電池では、内側かしめ部が端子貫通孔に含むテーパ孔部のテーパ面に密着して、このテーパ面を介して外部端子部材を電池ケースに向けて押圧している。このようなかしめ部により、前述の拡径押圧部と共にテーパ面を介して、確実に外部端子部材と内部端子部材のケース結合部とを連結させることができる。また、内側かしめ部は、テーパ面を通じて、確実に外部端子部材に電気的に接続することができる。
さらに、上述の電池であって、前記外部端子部材として、正電位とされる正極外部端子部材、および、負電位とされる負極外部端子部材を含み、前記内部端子部材として、正電位とされ、上記正極外部端子部材と電気的に接続する正極内部端子部材、および、負電位とされ、上記負極外部端子部材と電気的に接続する負極内部端子部材を含み、上記正極内部端子部材のうちの、前記外側かしめ部である正極外側かしめ部と、上記負極内部端子部材のうちの、上記外側かしめ部である負極外側かしめ部とを、互いに異なる形状としてなる電池とすると良い。
本発明の電池では、正極外側かしめ部と負極外側かしめ部の形状が互いに異なるので、外側かしめ部の形状を見ることで、正極外部端子部材と負極外部端子部材とを容易に判別でき、接続ミス等を防止できる。
なお、正極外側かしめ部と負極外側かしめ部との違いとしては、例えば、拡径押圧部の数の違い、周方向に見た位置の違い、大きさの違い、中間部の軸線方向の高さの違い、および、これらの複合などが挙げられる。
さらに、上述の電池であって、前記正極外側かしめ部は、前記拡径押圧部である4つの正極拡径押圧部を有し、上記4つの正極拡径押圧部は、周方向に均等に配置されてなる電池とすると良い。
本発明の電池では、正極外側かしめ部の4つの正極拡径押圧部が、周方向に均等に配置されてなる。つまり、正極外側かしめ部を端子貫通孔の軸線方向から見ると、4つの正極拡径押圧部が+字形状をなして配置される。このような形状の正極外側かしめ部を見れば、この外部端子部材が、正極外部端子部材であると容易に判別できる。
さらに、上述の電池であって、前記負極外側かしめ部は、前記拡径押圧部である2つの負極拡径押圧部を有し、上記2つの負極拡径押圧部は、周方向において互いに逆方向に配置されてなる電池とすると良い。
本発明の電池では、負極外側かしめ部の2つの負極拡径押圧部が、周方向において互いに逆方向に配置されてなる。つまり、負極外側かしめ部を端子貫通孔の軸線方向から見ると、2つの負極拡径押圧部が−字形状をなして配置される。このような形状の負極外側かしめ部を見れば、この外部端子部材が、負極外部端子部材であると容易に判別できる。
さらに、上述のいずれかの電池であって、前記かしめ部の前記外側かしめ部の前記拡径押圧部と、前記外部端子部材と、を通電可能に接合してなる電池とすると良い。
本発明の電池では、拡径押圧部と外部端子部材とを通電可能に接合しているので、内部端子部材と外部端子部材とをより低抵抗で電気的に接続することができる。また、拡径押圧部と外部端子部材とをより確実に結合させることができる。
なお、通電可能な接合としては、例えば、レーザ溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶接、摩擦圧接、ろう接等の溶接(冶金的接合)や、導電性接着剤を用いての接着が挙げられる。
さらに、他の解決手段は、自身を貫通するケース貫通孔が穿孔されてなる電池ケースと、第1面および上記第1面の裏面をなす第2面を有し、これらの間を貫通する端子貫通孔が穿孔されてなり、上記第2面を上記電池ケースに向けて上記電池ケースの外部に配置されてなる外部端子部材と、金属からなり、上記電池ケースの内部に配置され、上記外部端子部材に電気的に接続してなる内部端子部材と、を備える電池の製造方法であって、上記電池ケースの上記ケース貫通孔よりも径大のケース結合部、および、上記ケース結合部から延びる未変形かしめ部、を有する未加工内部端子部材の、上記未変形かしめ部を、上記電池ケースの上記ケース貫通孔、および、上記外部端子部材の上記端子貫通孔に挿通する挿通工程と、上記未変形かしめ部の少なくとも先端側を、上記外部端子部材の少なくとも上記第1面上で塑性変形させて、かしめ部を形成し、上記かしめ部により、上記外部端子部材を上記電池ケースに向けて押圧して、上記電池ケースを挟んで、上記外部端子部材と上記ケース結合部とを機械的に連結させると共に、上記外部端子部材に電気的に接続するかしめ工程であって、上記未変形かしめ部の周方向の一部を押圧し、上記端子貫通孔の軸線の径方向外側に向けて拡げて、上記かしめ部のうち、上記外部端子部材の上記第1面より外側に位置する外側かしめ部に、上記軸線の径方向外側に向けて拡がって、上記外部端子部材の上記第1面を押圧してなる1または複数の拡径押圧部と、上記軸線の周方向に見て、上記拡径押圧部の間に位置し、この拡径押圧部よりも径方向寸法が小さい中間部と、を形成するかしめ工程と、を備える電池の製造方法である。
本発明の電池の製造方法には、挿通工程とかしめ工程とを備える。このうち、かしめ工程では、かしめ部の外側かしめ部に、拡径押圧部と中間部とを形成する。従来のように、周方向全体にわたって拡径するようにかしめる場合に比べ、このような外側かしめ部を形成する場合の方が、小さい力で足りる。従って、かしめ工程において、力を加えて未変形かしめ部の変形させるのに伴って、外部端子部材や電池ケースが変形するのを抑制しつつ、適切に外部端子部材と内部端子部材のケース結合部とを連結させた電池を製造できる。
(実施形態1)
次に、本発明の実施形態1について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態1にかかる電池1について説明する。図1に電池1の斜視図を示す。
本実施形態1にかかる電池1は、矩形箱形の電池ケース10、正極端子20、負極端子30、図示しない発電要素および電解液を備える捲回形のリチウムイオン二次電池である。
このうち、図示しない発電要素は、電池ケース10内で、帯状の正電極板および負電極板が、ポリエチレンからなる帯状のセパレータを介して扁平形状に捲回されてなる。なお、この正電極板には正極内部端子部材22が、負電極板には負極内部端子部材32が、それぞれ溶接されており、電気的に接続してなる。
また、図示しない電解液は、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との混合有機溶媒に溶質(LiPF6)を添加してなる有機電解液である。
一方、電池ケース10は、いずれもアルミニウムからなる電池ケース本体11および封口蓋12を有する(図1参照)。このうち電池ケース本体11は有底矩形箱形であり、内側全面に樹脂からなる絶縁フィルム(図示しない)を貼付している。
封口蓋12は矩形板状であり、電池ケース本体11の開口部11Aを閉塞して、この電池ケース本体11に溶接されている。この封口蓋12の上面12aには、正極端子20の正極外部端子部材21、および負極端子30の負極外部端子部材31が、それぞれ配置されている。また、この封口蓋12は、後述の正極内部端子部材22,負極内部端子部材32をそれぞれ挿通可能なケース貫通孔12Kを有する。さらに、この封口蓋12には、矩形板状の安全弁71も装着されている。
正極端子20は、電池ケース10の外部に位置する正極外部端子部材21と、主として電池ケース10の内部に位置する正極内部端子部材22により構成されている(図1,図2参照)。
このうち、アルミニウムからなる正極外部端子部材21は、図1に示すようにクランク状に屈曲しており、封口蓋12に固定されている正極固定部21Mと、この正極固定部21Mと平行に延びる正極締結部21Nとを有する。このうち、正極締結部21Nは、後述する組電池400(図8参照)内で、複数の電池1がバスバ410を通じて直列接続される際に、ボルト420を挿通させる締結用貫通孔21Hを有する。
また、正極固定部21Mは、封口蓋12の上面12aに対向している正極第2面21MB、および、この正極第2面21MBの裏面である正極第1面21MAを有する(図2(c)参照)。さらに、この正極固定部21Mの中央付近には、正極第1面21MAと正極第2面21MBとの間を貫通する正極端子貫通孔21Kが穿孔されている(図2(c)参照)。なお、この正極端子貫通孔21Kは、その全ての部位が、正極第2面21MB側から正極第1面21MA側に向けて、徐々に拡径してなるテーパ面TFからなるテーパ孔部21KTとなっている。
一方、アルミニウムからなる正極内部端子部材22は、電池ケース10の内側に位置する正極内部端子本体部22Bと、これから延びており、塑性変形させられて、電池ケース10および正極外部端子部材21をかしめてなる正極かしめ部22Gとを有する(図2(b),(c)参照)。
このうち、正極内部端子本体部22Bは、封口蓋12のケース貫通孔12Kよりも径大の略矩形板状のケース結合部22BAと、このケース結合部22BAから発電要素の正電極板(図示しない)に向けて屈曲し、この正電極板と溶接してなる正極集電部22BEとを含む。
また、封口蓋12と正極外部端子部材21の正極固定部21Mとの間には、絶縁部材41が配置されている(図2,4参照)。この絶縁部材41は、絶縁性樹脂(本実施形態1では、ナイロン)からなり、略矩形板状の本体部41Bと、この本体部41Bから突出するリング状の突出部41Dとを有する。また、絶縁部材41には、この本体部41Bおよび突出部41Dを貫通する絶縁貫通孔41Kが穿孔されている。なお、突出部41Dは、封口蓋12の各々のケース貫通孔12Kに挿入される。
また、封口蓋12と正極内部端子部材22の正極内端子本体部22Bとの間には、ガスケット42が配置されている(図2(c),図4参照)。このガスケット42は、ガスケット貫通孔42Kを有する環状で絶縁性の合成ゴム(本実施形態1では、エチレン−プロピレン−ジエンゴム)からなる。このガスケット42は、封口蓋12と正極内部端子部材22の正極内部端子本体部22Bとの間に挟持されて、両者間をシールしている。
正極内部端子部材22の正極かしめ部22Gは、ケース結合部22BAの中央付近から、これに直交する軸線XA方向に延び、ケース貫通孔12K、正極端子貫通孔21K、絶縁貫通孔41K、およびガスケット貫通孔42Kをそれぞれ挿通し、正極外部端子部材21の正極第1面21MA上に延出してなる(図2(c)参照)。この正極かしめ部22Gのうち、正極第1面21MA上に位置する正極外側かしめ部22GAは、それぞれ、軸線XAの径方向外側DRに向けて拡がって、正極外部端子部材21の正極第1面21MAを直接押圧している4つの正極拡径押圧部22GAPを含む。本実施形態1の4つの正極拡径押圧部22GAPは、正極かしめ部22Gの軸線XAの周方向DCに均等に配置されている。これらはそれぞれ、溶接部PAで正極外部端子部材21と溶接してなる。そして、この周方向DCに見て、これら正極拡径押圧部22GAPの間には、正極拡径押圧部22GAPよりも軸線XAの径方向寸法が小さく、正極第1面21MAを押圧しない正極中間部22GANが位置している。
さらに、正極かしめ部22Gのうち、正極外部端子部材21の正極端子貫通孔21K(テーパ孔部21KT)内で塑性変形している正極内側かしめ部22GBは、この正極端子貫通孔21のテーパ面TFに密着して、このテーパ面TFを介して、正極外部端子部材21を電池ケース10に向けて押圧している(図2(c)参照)。
このようにして、正極かしめ部22Gは、ケース結合部22BAと共に、電池ケース10(封口蓋12)、正極外部端子部材21のほか、後述する絶縁部材41およびガスケット42を挟み込んで固定している。つまり、正極外部端子部材21と正極内部端子本体部22Bとを機械的に連結させると共に、正極かしめ部22Gは正極外部端子部材21と電気的に接続している(図2(c)参照)。
一方、負極端子30も、正極端子20と同様に、電池ケース10の外部に位置する負極外部端子部材31と、主として電池ケース10の内部に位置する負極内部端子部材32により構成されている(図1,図3参照)。
このうち、銅からなる負極外部端子部材31は、正極外部端子部材21と同様、クランク状に屈曲しており、封口蓋12に固定されている負極固定部31Mと、この負極固定部31Mと平行に延びる負極締結部31Nとを有する(図1参照)。このうち、負極締結部31Nは、後述する組電池400内で、複数の電池1がバスバ410を通じて直列接続される際に、ボルト420を挿通させる締結用貫通孔31Hを有する。
また、負極固定部31Mは、封口蓋12の上面12aに対向している負極第2面31MB、および、この負極第2面31MBの裏面である負極第1面31MAを有する(図3(c)参照)。さらに、この負極固定部31Mの中央付近には、負極第1面31MAと負極第2面31MBとの間を貫通する負極端子貫通孔31Kが穿孔されている(図3(c)参照)。なお、この負極端子貫通孔31Kも、その全ての部位が、負極第2面31MB側から負極第1面31MA側に向けて、徐々に拡径してなるテーパ面TFからなるテーパ孔部31KTとなっている。
一方、銅からなる負極内部端子部材32は、電池ケース10の内側に位置する負極内部端子本体部32Bと、これから延びており、塑性変形させられて、電池ケース10および負極外部端子部材31をかしめてなる負極かしめ部32Gとを有する(図3(b),(c)参照)。
このうち、負極内部端子本体部32Bは、封口蓋12のケース貫通孔12Kよりも径大の略矩形板状のケース結合部32BAと、このケース結合部32BAから発電要素の負電極板(図示しない)に向けて屈曲し、この負極極板と溶接してなる負極集電部32BEとを含む。
また、封口蓋12と負極外部端子部材31の負極固定部31Mとの間には、前述した正極端子20と同様の絶縁部材41が配置されている(図3,4参照)。
また、封口蓋12と負極内部端子部材32の負極内端子本体部32Bとの間にも、前述した正極端子20と同様のガスケット42が配置されている(図3(c),図4参照)。このガスケット42は、封口蓋12と負極内部端子部材32の負極内部端子本体部32Bとの間に挟持されて、両者間をシールしている。
負極内部端子部材32の負極かしめ部32Gは、ケース結合部32BAの中央付近から、これに直交する軸線XB方向に延び、ケース貫通孔12K、負極端子貫通孔31K、絶縁貫通孔41K、およびガスケット貫通孔42Kをそれぞれ挿通し、負極外部端子部材31の負極第1面31MA上に延出してなる(図3(c)参照)。この負極かしめ部32Gのうち、負極第1面31MA上に位置する負極外側かしめ部32GAは、それぞれ、軸線XBの径方向外側DRに向けて拡がって、負極外部端子部材31の負極第1面31MAを直接押圧している2つの負極拡径押圧部32GAPを含む。本実施形態1の2つの負極拡径押圧部32GAPは、負極かしめ部32Gの軸線XBの周方向DCに互いに逆方向に配置されている。これらはそれぞれ、溶接部PBで負極外部端子部材31と溶接してなる。そして、この周方向DCに見て、これら負極拡径押圧部32GAPの間には、負極拡径押圧部32GAPよりも軸線XBの径方向寸法が小さく、負極第1面31MAを押圧しない負極中間部32GANが位置している。
さらに、負極かしめ部32Gのうち、負極外部端子部材31の負極端子貫通孔31K(テーパ孔部31KT)内で塑性変形している負極内側かしめ部32GBは、この負極端子貫通孔31のテーパ面TFに密着して、このテーパ面TFを介して、負極外部端子部材31を電池ケース10に向けて押圧している(図3(c)参照)。
このようにして、負極かしめ部32Gは、ケース結合部32BAと共に、電池ケース10(封口蓋12)、負極外部端子部材31のほか、後述する絶縁部材41およびガスケット42を挟み込んで固定している。つまり、負極外部端子部材31と負極内部端子本体部32Bとを機械的に連結させると共に、負極かしめ部32Gは負極外部端子部材31と電気的に接続している(図3(c)参照)。
本実施形態1にかかる電池1は、正極端子20の正極内部端子部材22に、正極拡径押圧部22GAPと正極中間部22GANとを含む正極外側かしめ部22GAを備える。また、負極端子30の負極内部端子部材32に、負極拡径押圧部32GAPと負極中間部32GANとを含む負極外側かしめ部32GAを備える。このため、従来のように、軸線XA,XBの周方向全体にわたって拡径するようにかしめる場合に比べ、この外側かしめ部22GA,32GAを形成するのに小さい力で足りる。従って、例えば、かしめ部22G,32G(拡径押圧部22GAP,32GAP)を形成する際の押圧力による外部端子部材21,31、電池ケース10(封口蓋12)、および、絶縁部材41の変形を抑制しつつ、適切に外部端子部材21,31と内部端子部材22,32の基板部22B,32Bとを連結させることができる。
また、この電池1は、絶縁性の絶縁部材41およびガスケット42を、封口蓋12と外部端子部材21,31(の第2面21MA,31MA)との間、および内部端子部材22,32のケース結合部22BA,32BAとの間に備える。これにより、電池ケース10(封口蓋12)と外部端子部材21,31および内部端子部材22,32との間を確実に絶縁した電池1とすることができる。
また電池1では、内側かしめ部22GB,32GBが端子貫通孔21K,31Kに含むテーパ孔部21KT,31KTのテーパ面TFに密着して、このテーパ面TFを介して外部端子部材21,31を電池ケース10(封口蓋12)に向けて押圧している。このようなかしめ部22G,32Gにより、拡径押圧部22GAP,32GAPと共にテーパ面TFを介して、確実に外部端子部材21,31と内部端子部材22,32のケース結合部22BA,32BAとを連結させることができる。また、内側かしめ部22GB,32GBは、テーパ面TFを通じて、確実に外部端子部材21,31に電気的に接続することができる。
また、この電池1では、正極外側かしめ部22GAと、負極外側かしめ部32GAの形状が異なるので、これら外側かしめ部22GA,32GAの形状を見ることで、正極外部端子部材21と負極外部端子部材31とを容易に判別でき、接続ミス等を防止できる。
しかも、この電池1では、正極外側かしめ部22GAの4つの正極拡径押圧部22GAPが、周方向に均等に配置されてなる。つまり、正極外側かしめ部22GAを正極端子貫通孔21Kの軸線XA方向から見ると、4つの正極拡径押圧部22GAPが+字形状をなして配置されている。このような形状の正極外側かしめ部22GAを見れば、これに連なる外部端子部材が、正極外部端子部材21であると容易に判別できる。
一方、この電池1では、負極外側かしめ部32GAの2つの負極拡径押圧部32GAPが、周方向において互いに逆方向に配置されてなる。つまり、負極外側かしめ部32GAを負極端子貫通孔31Kの軸線XB方向から見ると、2つの負極拡径押圧部32GAPが−字形状をなして配置されている。このような形状の負極外側かしめ部32GAを見れば、これに連なる外部端子部材が、負極外部端子部材31であると容易に判別できる。
また、本実施形態1にかかる電池1では、拡径押圧部22GAP,32GAPと外部端子部材21,31とを通電可能に接合しているので、内部端子部材22,32と外部端子部材21,31とを、より低抵抗で電気的に接続することができる。また、拡径押圧部22GAP,32GAPと外部端子部材21,31とをより確実に結合させることができる。
次いで、本実施形態1にかかる電池1の製造方法について、図4〜6を参照しつつ説明する。
図4に、この電池1の正極端子20を構成する、かしめ前の未加工正極内部端子部材122、ガスケット42、封口蓋12、絶縁部材41、および正極外部端子部材21の分解斜視図を示す。
このうち、未加工正極内部端子部材122は、前述の正極内部端子本体部22Bと、このうちの正極内部端子本体部22Bから軸線XA方向に延びる円筒形状の未変形正極かしめ部122Gとを有する。このうち、正極内部端子本体部22Bの正極集電部22BEは、図示しない発電要素の正電極板と既に溶接されている。また、未変形正極かしめ部122Gは、図4中、上方に開口する変形用穴122GHが設けられている。
まず挿通工程では、図4に示すように、未変形正極かしめ部122Gを、ガスケット42のガスケット貫通孔42K、封口蓋12のケース貫通孔12K、絶縁部材41の絶縁貫通孔41K、および、正極外部端子部材21の正極端子貫通孔21Kに、この順に挿通して、その先端側を正極外部端子部材21よりも突出させる。挿通後の未変形正極かしめ部122Gとその周囲部分の断面図を図5(a)に示す。
次に、図5(a)に示すように、略円錐形状の先端部151Aを有する拡径金型151を、未変形正極かしめ部122Gの変形用穴122GHに向けて、軸線XAに沿って移動させる。またこれと同時に、平面152Bを有する平面金型152を、ケース結合部22BAの下方に当接させて、軸線XAに沿って正極外部端子部材21に向けて移動させる。
これにより、未変形正極かしめ部122Gは塑性変形し、その一部(正極内側かしめ部22GB)が、正極外部端子部材21の正極端子貫通孔21K内でテーパ面TFと密着する。また、正極外部端子部材21の正極第1面21MAよりも外側では、未変形正極かしめ部122Gがカサ状(円錐筒状)に開いた形状とされる(図5(b)参照)。
さらに、図6に示すように、未変形正極かしめ部122Gのうち、正極第1面21MAより外側(図6中、上方)に位置する部位を、押圧金型153を用いて変形させる。これを軸線XAの周方向DCに等角度に4箇所行う。
これにより、正極第1面21MAより外側(図6中、上方)に、正極端子貫通孔21Kの径方向DRに拡径し、正極外部端子部材21の正極第1面21MAを押圧する4つの正極拡径押圧部22GAPと、これらの間に位置しており、正極拡径押圧部22GAPよりも径方向の寸法が小さい正極中間部22GANとを有する正極外側かしめ部22GAが形成される(図2(b)参照)。
次に、負極端子30における挿通工程およびかしめ工程について説明する。
図4に、この電池1の負極端子30を構成する、かしめ前の未加工負極内部端子部材132、ガスケット42、封口蓋12、絶縁部材41、および負極外部端子部材31の分解斜視図を示す。
このうち、未変形負極内部端子部材122は、前述の負極内部端子本体部32Bと、このうちの負極内部端子本体部32Bから軸線XB方向に延びる円筒形状の未変形負極かしめ部132Gとを有する。このうち、負極内部端子本体部32Bの負極集電部32BEは、図示しない発電要素の負電極板と既に溶接されている。また、未変形負極かしめ部132Gは、図4中、上方に開口する変形用穴132GHが設けられている。
まず挿通工程では、図4に示すように、未変形負極かしめ部132Gを、ガスケット42のガスケット貫通孔42K、封口蓋12のケース貫通孔12K、絶縁部材41の絶縁貫通孔41K、および、負極外部端子部材31の負極端子貫通孔31Kに、この順に挿通して、その先端側を負極外部端子部材31よりも突出させる。挿通後の未変形負極かしめ部132Gとその周囲部分の断面図を図5(a)に示す。
次に、図5(a)に示すように、略円錐形状の先端部151Aを有する拡径金型151を、未変形負極かしめ部132Gの変形用穴132GHに向けて、軸線XBに沿って移動させる。またこれと同時に、平面152Bを有する平面金型152を、ケース結合部32BAの下方に当接させて、軸線XBに沿って負極外部端子部材31に向けて移動させる。
これにより、未変形負極かしめ部132Gは塑性変形し、その一部(負極内側かしめ部32GB)が、負極外部端子部材31の負極端子貫通孔31K内でテーパ面TFと密着する。また、負極外部端子部材31の負極第1面31MAよりも外側では、未変形負極かしめ部132Gがカサ状(円錐筒状)に開いた形状とされる(図5(b)参照)。
さらに、図6に示すように、未変形負極かしめ部132Gのうち、負極第1面31MAより外側(図6中、上方)に位置する部位を、押圧金型153を用いて変形させる。これを軸線XBの周方向DCにおいて互いに逆方向の位置に2箇所行う。
これにより、負極第1面31MAより外側(図6中、上方)に、負極端子貫通孔31Kの径方向DRに拡径し、負極外部端子部材31の負極第1面31MAを押圧する2つの負極拡径押圧部32GAPと、これらの間に位置しており、負極拡径押圧部32GAPよりも径方向の寸法が小さい負極中間部32GANとを有する負極外側かしめ部32GAが形成される(図3(b)参照)。
その後、4つの正極拡径押圧部22GAPと正極外部端子部材21とをレーザ溶接によってそれぞれ溶接する。また、2つの負極拡径押圧部32GAPと負極外部端子部材31とをレーザ溶接によってそれぞれ溶接する。なお、負極拡径押圧部22GAPを溶接するにあたり、正極拡径押圧部22GAPの場合より大きな面積にわたり溶接するようにすると良い。溶接箇所が少ない分だけ、溶接強度を上げておくと共に、通電可能な流路をより広く確保するのが好ましいためである。
上述のかしめ工程の後は、内部端子部材22,32を介して封口蓋12に接続している発電要素を、電池ケース本体11内に挿入し、封口蓋12と電池ケース本体11とを溶接して封口する。その後、注液口(図示しない)から電解液を注入した後に、これを封じる。かくして、電池1が製造できる(図1参照)。
以上のように、本実施形態1にかかる電池1の製造方法では、挿通工程とかしめ工程とを備える。このうち、かしめ工程では、かしめ部22G,32Gの外側かしめ部22GA,32GAに、拡径押圧部22GAP,32GAPと中間部22GAN,32GANとを形成する。従来のように、軸線XA,XBの周方向DC全体にわたって拡径するようにかしめる場合に比べ、この外側かしめ部22GA,32GAを形成する場合の方が、小さい力で足りる。従って、かしめ工程において力を加えて未変形かしめ部122G,132Gを変形させるのに伴って、その力によって外部端子部材21,31や電池ケース10(封口蓋12)、絶縁部材41、およびガスケット42が変形するのを抑制しつつ、適切に外部端子部材21,31と内部端子部材22,32のケース結合部22BA,32BAとを連結させた電池1を製造できる。
(変形形態1)
次に、本発明の変形形態1にかかる電池201について、図1および図7を参照しつつ説明する。
本変形形態1の電池201では、外部端子部材の端子貫通孔にテーパ面からなるテーパ孔部を有さない点で前述の実施形態1と異なり、それ以外は同様である。
すなわち、本変形形態1にかかる電池201のうち、正極外部端子部材221は、実施形態1とほぼ同様であるが、正極固定部221Mの中央付近に、正極第1面221MAと正極第2面221MBに直交し、テーパ面を含むテーパ孔部を有さない正極端子貫通孔221Kが穿孔されている点で実施形態1と異なる(図7(a)参照)。
また、正極内部端子部材222は、実施形態1と同様に、ケース結合部22BAから延び、電池ケース10(封口蓋12)と正極外部端子部材221とをかしめてなる正極かしめ部222Gを有する。但し、本変形形態1では、上述のように正極端子貫通孔221Kにテーパ面TFがないので、正極かしめ部222Gには、このテーパ面TFを押圧する正極内側かしめ部もない。このため、4つの正極拡径押圧部222GAPのみで、封口蓋12、正極外部端子部材221、絶縁部材41およびガスケット42を、正極内部端子本体部22Bと共に挟み込んで固定している。
本変形形態1にかかる電池201の負極端子230も、上述の正極端子220と同様に、負極外部端子部材231が、負極固定部231Mの中央付近に、負極第1面231MAと負極第2面231MBに直交し、テーパ面を含むテーパ孔部を有さない負極端子貫通孔231Kが穿孔されている点で実施形態1と異なる(図7(b)参照)。
また、負極内部端子部材232は、実施形態1と同様に、ケース結合部22BAから延び、電池ケース10(封口蓋12)と負極外部端子部材231とをかしめてなる負極かしめ部232Gを有する。但し、本変形形態1では、上述のように負極端子貫通孔231Kにテーパ面TFがないので、負極かしめ部232Gには、このテーパ面TFを押圧する負極内側かしめ部もない。このため、2つの負極拡径押圧部232GAPのみで、封口蓋12、負極外部端子部材231、絶縁部材41およびガスケット42を、負極内部端子本体部32Bと共に挟み込んで固定している。
本変形形態1にかかる電池201は、上述のように、かしめ部222G,232Gに、内側かしめ部を持たないが、拡径押圧部222GAP,232GAPにより、確実に外部端子部材221,231と内部端子部材222,232の基板部222B,232Bとを連結させることができる。
なお、端子貫通孔の一部がテーパ面を含むテーパ孔部である場合でも、前述の実施形態および本変形形態と同様の作用効果がある。
(実施形態2)
本実施形態2の組電池400は、図8に示すように、前述した実施形態1で示した電池1を複数用いてなる。この組電池400では、複数の電池1が直列に接続している。具体的には、各電池1は、これらの外部端子部材21,31の締結部21N,31Nの締結用貫通孔21H,31H(図1参照)に挿通してなるボルト420に、バスバ410を締結して、直列に接続されている。
各電池1の正極外側かしめ部22GAでは、正極拡径押圧部22GAPが+字形状をなして、負極外側かしめ部32GAでは、負極拡径押圧部32GAPが−字形状をなしてそれぞれ配置される。このため、本実施形態2にかかる組電池400は、電池1の正極外部端子部材21あるいは負極外部端子部材31の逆接続を容易に防止することができている。
以上において、本発明を実施形態1,2および変形形態1に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態1,2および変形形態1では、電池をリチウムイオン二次電池としたが、本発明は、リチウムイオン二次電池に限らず、外部端子部材および内部端子部材を有する電池であれば、いずれの種類の電池にも適用することができる。また、実施形態1および変形形態1では、捲回型の発電要素を用いたリチウムイオン二次電池を示したが、複数の正電極板と複数の負電極板とを、セパレータを介して交互に積層してなる積層型の発電要素を用いたリチウムイオン二次電池でも良い。
また、実施形態1等では、正極外側かしめ部22GAと負極外側かしめ部32GAとで、正極拡径押圧部22GAPと負極拡径押圧部32GAPとの数および配置を異ならせた。しかし、このような違いとして、例えば、拡径押圧部の数の違い、周方向に見た位置の違い、大きさの違い、中間部の軸線方向の高さの違い、および、これらの複合などを用いることができる。
また、実施形態1では、導体のアルミニウムからなる電池ケース10(封口蓋12)を、外部端子部材と内部端子部材との間に挟むのに、絶縁部材41およびガスケット42を介在させて間接的に挟んだ。しかし、例えば、負極端子20について、負極外部端子部材21と負極内部端子部材22との間に封口蓋12を直接挟んでも良い(図9に示す電池301を参照)。
実施形態1、変形形態1にかかる電池の斜視図である。 実施形態1にかかる電池の説明図であり、(a)は拡大斜視図(図1のP部)、(b)は上面図、(c)は断面図(A−A部)である。 実施形態1にかかる電池の説明図であり、(a)は拡大斜視図(図1のN部)、(b)は上面図、(c)は断面図(B−B部)である。 実施形態1の挿通工程の説明図である。 実施形態1のかしめ工程の説明図である。 実施形態1のかしめ工程の説明図である。 変形形態1にかかる電池の説明図であり、(a)は拡大断面図(図1のP部)、(b)は拡大断面図(図1のN部)である。 実施形態2にかかる組電池の説明図である。 変形形態にかかる電池の斜視図である。
1,201,301 電池
10,310 電池ケース
12K,312K ケース貫通孔
21,221 正極外部端子部材(外部端子部材)
21K,221K 正極端子貫通孔(端子貫通孔)
21KT テーパ孔部
21MA,221MA 正極第1面(第1面)
21MB,221MB 正極第2面(第2面)
22,222 正極内部端子部材(内部端子部材)
22BA ケース結合部
22G,222G 正極かしめ部(かしめ部)
22GA,222GA 正極外側かしめ部(外側かしめ部)
22GB 正極内側かしめ部(内側かしめ部)
22GAN,222GAN 正極中間部(中間部)
22GAP,222GAP 正極拡径押圧部(拡径押圧部)
31,231 負極外部端子部材(外部端子部材)
31K,231K 負極端子貫通孔(端子貫通孔)
31KT テーパ孔部
31MA,231MA 負極第1面(第1面)
31MB,231MB 負極第2面(第2面)
32,232 負極内部端子部材(内部端子部材)
32BA ケース結合部
32G,232G 負極かしめ部(かしめ部)
32GA,232GA 負極外側かしめ部(外側かしめ部)
32GB,232GB 負極内側かしめ部(内側かしめ部)
32GAN,232GAN 負極中間部(中間部)
32GAP,232GAP 負極拡径押圧部(拡径押圧部)
41 絶縁部材
42 ガスケット(絶縁部材)
122 未加工正極内部端子部材(未加工内部端子部材)
122G 未変形正極かしめ部(未変形かしめ部)
132 未加工負極内部端子部材(未加工内部端子部材)
132G 未変形負極かしめ部(未変形かしめ部)
DC (軸線の)周方向
DR (端子貫通孔の)径方向外側
TF テーパ面
XA (正極端子貫通孔の)軸線
XB (負極端子貫通孔の)軸線

Claims (8)

  1. 自身を貫通するケース貫通孔が穿孔されてなる電池ケースと、
    第1面および上記第1面の裏面をなす第2面を有し、これらの間を貫通する端子貫通孔が穿孔されてなり、上記第2面を上記電池ケースに向けて上記電池ケースの外部に配置されてなる外部端子部材と、
    金属からなり、上記電池ケースの内部に配置され、上記外部端子部材に電気的に接続してなる内部端子部材と、を備える
    電池であって、
    上記内部端子部材は、
    上記電池ケースの上記ケース貫通孔よりも径大のケース結合部、および、
    上記ケース結合部から延びるかしめ部であって、
    上記電池ケースの上記ケース貫通孔および上記外部端子部材の上記端子貫通孔を貫通し、上記外部端子部材の少なくとも上記第1面上で塑性変形させられることにより、上記外部端子部材を上記電池ケースに向けて押圧して、上記電池ケースを挟んで、上記外部端子部材と上記ケース結合部とを機械的に連結させると共に、上記外部端子部材に電気的に接続してなる
    かしめ部を有し、
    上記かしめ部のうち、
    上記外部端子部材の上記第1面より外側に位置する外側かしめ部は、
    上記端子貫通孔の軸線の径方向外側に向けて拡がって、上記外部端子部材の上記第1面を押圧してなる1または複数の拡径押圧部と、
    上記軸線の周方向に見て、上記拡径押圧部の間に位置し、上記拡径押圧部よりも径方向寸法が小さい中間部と、を含む
    電池。
  2. 請求項1に記載の電池であって、
    前記電池ケースの前記ケース貫通孔内、上記電池ケースと前記外部端子部材の前記第2面との間、および、上記電池ケースと前記内部端子部材の前記ケース結合部との間に、
    絶縁性樹脂からなり、上記電池ケースと、上記外部端子部材および上記内部端子部材との間を電気的に絶縁する絶縁部材を備える
    電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電池であって、
    前記外部端子部材の前記端子貫通孔は、
    少なくとも前記第1面側に、この第1面側に向けて拡径するテーパ面を含むテーパ孔部を含み、
    前記かしめ部は、
    上記テーパ孔部内で塑性変形させられ、上記テーパ面に密着して、このテーパ面を介して、上記外部端子部材を前記電池ケースに向けて押圧する内側かしめ部を有する
    電池。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電池であって、
    前記外部端子部材として、
    正電位とされる正極外部端子部材、および、
    負電位とされる負極外部端子部材を含み、
    前記内部端子部材として、
    正電位とされ、上記正極外部端子部材と電気的に接続する正極内部端子部材、および、
    負電位とされ、上記負極外部端子部材と電気的に接続する負極内部端子部材を含み、
    上記正極内部端子部材のうちの、前記外側かしめ部である正極外側かしめ部と、
    上記負極内部端子部材のうちの、上記外側かしめ部である負極外側かしめ部とを、
    互いに異なる形状としてなる
    電池。
  5. 請求項4に記載の電池であって、
    前記正極外側かしめ部は、
    前記拡径押圧部である4つの正極拡径押圧部を有し、
    上記4つの正極拡径押圧部は、
    周方向に均等に配置されてなる
    電池。
  6. 請求項4または請求項5に記載の電池であって、
    前記負極外側かしめ部は、
    前記拡径押圧部である2つの負極拡径押圧部を有し、
    上記2つの負極拡径押圧部は、
    周方向において互いに逆方向に配置されてなる
    電池。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに1項に記載の電池であって、
    前記かしめ部の前記外側かしめ部の前記拡径押圧部と前記外部端子部材とを通電可能に接合してなる
    電池。
  8. 自身を貫通するケース貫通孔が穿孔されてなる電池ケースと、
    第1面および上記第1面の裏面をなす第2面を有し、これらの間を貫通する端子貫通孔が穿孔されてなり、上記第2面を上記電池ケースに向けて上記電池ケースの外部に配置されてなる外部端子部材と、
    金属からなり、上記電池ケースの内部に配置され、上記外部端子部材に電気的に接続してなる内部端子部材と、を備える
    電池の製造方法であって、
    上記電池ケースの上記ケース貫通孔よりも径大のケース結合部、および、上記ケース結合部から延びる未変形かしめ部、を有する未加工内部端子部材の、上記未変形かしめ部を、上記電池ケースの上記ケース貫通孔、および、上記外部端子部材の上記端子貫通孔に挿通する挿通工程と、
    上記未変形かしめ部の少なくとも先端側を、上記外部端子部材の少なくとも上記第1面上で塑性変形させて、かしめ部を形成し、上記かしめ部により、上記外部端子部材を上記電池ケースに向けて押圧して、上記電池ケースを挟んで、上記外部端子部材と上記ケース結合部とを機械的に連結させると共に、上記外部端子部材に電気的に接続するかしめ工程であって、
    上記未変形かしめ部の周方向の一部を押圧し、上記端子貫通孔の軸線の径方向外側に向けて拡げて、
    上記かしめ部のうち、上記外部端子部材の上記第1面より外側に位置する外側かしめ部に、
    記軸線の径方向外側に向けて拡がって、上記外部端子部材の上記第1面を押圧してなる1または複数の拡径押圧部と、
    上記軸線の周方向に見て、上記拡径押圧部の間に位置し、この拡径押圧部よりも径方向寸法が小さい中間部と、を形成する
    かしめ工程と、を備える
    電池の製造方法。
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