JP4861469B2 - 情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム - Google Patents

情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体に記録されている音情報や映像情報の再生を行う情報再生装置及び方法、並びにこのような情報再生装置に用いられるコンピュータプログラムに関する。
近年、CDやDVD等の、デジタル信号によるデータの記録及び再生が可能な記録媒体が普及している。それに伴って、デジタル信号に起因した特有の再生処理を行う情報再生装置も開発が進められている。例えば、CDやDVDには、一連の映像シーンや各楽曲(即ち、コンテンツデータ)が、相互に関連付けられて記録されている。例えば映画であれば、所定の再生時間を有する各映像シーンが、PGC(Program Group Chain)やプレイリストによって指定される一連の再生シーケンスに従って再生されるように複数のデータ群として記録されている。例えば、音楽であれば、所定の再生時間を有する各楽曲が、トラック番号により区別された複数のデータ群として記録されている。このため、情報再生装置は、各映像シーンや各楽曲の先頭アドレスをサーチして再生する頭出し再生や、各映像シーンや各楽曲の再生順序を任意に変えるランダム再生等を行うことができる。
このような情報再生装置としては、例えば一般的に普及しているCDプレーヤやDVDプレーヤ等の他に、ターンテーブルの如き操作子を備えたDJ(Disc Jockey)により用いられる専用の機器(DJプレーヤ)が一例として挙げられる。
このようなDJプレーヤの中には、ループ開始位置及びループ終了位置がユーザにより指定されることで、ループ開始位置とループ終了位置との間のデータを繰り返し再生する(つまり、ループ再生する)技術が採用されているものもある(特許文献1参照)。他方で、このようなループ再生においては、初めに指定されたループ開始位置とループ終了位置との中間点に新しいループ終了位置を設定することで、ループ再生期間を徐々に短縮していく技術が知られている。
特開平7−65506号公報
しかしながら、初めに指定されたループ開始位置とループ終了位置との中間点に新しいループ終了位置を設定することでループ再生期間を徐々に短縮させる技術では、ループ再生期間が変動してしまう。このため、ループ再生期間を短縮させるタイミングによっては、ループ再生期間を短縮させる前のリズムと、ループ再生期間を短縮させた後のリズムとの間にずれが生じてしまいかねない。また、ループ再生を終了して通常再生を開始するタイミングによっては、ループ再生を終了する前のリズムと、ループ再生を終了して通常再生開始した後のリズムとの間にずれが生じてしまいかねない。これは、良好な音を求めるDJの世界においては好ましくはない。
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、より好適な態様で再生を行うことが可能な情報制御装置及び方法、並びにコンピュータをこのような情報制御装置として実行させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の情報制御装置は、コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定手段と、前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換手段と、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定手段と、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように制御する制御手段とを備える。
上記課題を解決するために本発明の情報制御方法は、コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定工程と、前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換工程と、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定工程と、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように制御する制御工程とを備える。
上記課題を解決するために本発明のコンピュータプログラムは、上述の本発明の情報制御装置に備えられたコンピュータを制御するコンピュータプログラムであって、該コンピュータを前記第1設定手段、前記変換手段、前記第2設定手段及び前記制御手段として機能させる。
本発明のこのような作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
本実施例に係る光ディスク再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。 本実施例に係る光ディスク再生装置の特に操作部の外観を概念的に示す平面図である。 本実施例に係る光ディスク再生装置の動作の流れを概念的に示すフローチャートである。 基本ループ再生の態様を概念的に示す説明図である。 基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターンの一の態様を概念的に示す説明図である。 基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。 基本ループ再生におけるループ再生パターン#1から、該ループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターンへと再生対象を切り替える際の動作を概念的に示す説明図である。 本実施例に係る光ディスク再生装置の特に操作部の他の外観を概念的に示す平面図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの一の態様を概念的に示す説明図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。 変形動作例により得られるループ再生パターンの他の態様を概念的に示す説明図である。
符号の説明
1 光ディスク再生装置
10 光ピックアップ
11 RFアンプ
15 コンテンツデータデコード部
16 復号化部
20 システムコントローラ
22 スクラッチエミュレータ処理部
40 操作部
41 ジョグダイヤル
42 エンコーダ
43 接触センサ
411 ループインポイント指定ボタン
412 ループアウトポイント指定ボタン
414 ダウンボタン
415 アップボタン
以下、発明を実施するための最良の形態として、本発明の情報制御装置及び方法、並びにコンピュータプログラムの夫々に係る実施形態について順に説明する。
(情報制御装置の実施形態)
本発明の情報制御装置に係る実施形態は、コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定手段と、前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換手段と、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定手段と、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように制御する制御手段とを備える。
本発明の情報再生装置に係る実施形態によれば、再生手段の動作により、例えばCDやDVD等の記録媒体に記録された、映像や音楽等を含むコンテンツデータが再生される。ここで、第1設定手段の動作により、再生開始時刻と再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データが設定される。その結果、制御手段の動作により、第再生単位データ再生を行うことができる。
本実施形態では特に、変換手段の動作により、第1再生単位データに含まれる複数の単位拍データの少なくとも1つが、分割される又は伸縮させられる。その結果、変換データが生成される。その後、第2設定手段の動作により、変換データが適宜組み合わせられることで、第1再生単位データとは異なる第2再生単位データが設定される。その結果、制御手段の動作により、第2再生単位データ再生を行うことができる。
ここで、第2再生単位データは、第1再生単位データと同一の再生期間を有している。また、第2再生単位データ中には、第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミング(例えば、第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングのn倍又は1/n(但し、nは自然数)のタイミング)で拍が現れる。このため、異なる態様の再生を行ったとしても(つまり、一の態様の再生から他の態様の再生へと再生対象を切り替えても)、再生期間が変動することはなく、且つ再生の態様を切り替える前のリズムと再生の態様を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合を好適に防止することができる。
加えて、第1再生単位データを設定する際には、再生開始時刻を指定すれば、再生終了時刻は、再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した時刻に自動的に設定される。このため、再生開始時刻及び再生終了時刻の夫々が拍の位置からずれてしまう不都合を好適に防止することができ、その結果、再生によって再生されるコンテンツデータのリズムが崩れてしまうという不都合を好適に防止することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る情報制御装置によれば、より好適な態様で再生を行うことができる。
本発明の情報制御装置に係る実施形態の一の態様は、前記第1再生単位データから前記第2再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第1再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第2再生単位データの再生が開始されるように制御する。
この態様によれば、第1再生単位データから第2再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、再生対象の切り替えを行う時点での第1再生単位データの再生時刻に関わらず第2再生単位データの先頭部分に再生位置が無条件にシフトすることはなくなる。つまり、第1再生単位データから第2再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、第1再生単位データの再生がそのまま続くようなタイミングで、第2再生単位データの再生が開始される。このため、第1再生単位データから第2再生単位データへと再生対象を切り替えても(つまり、異なる態様の2種類の再生を行ったとしても)、再生の態様を切り替える前のリズムと再生期間を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合を好適に防止することができる。
本発明の情報制御装置に係る実施形態の他の態様は、前記第2再生単位データから前記第1再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第2再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第1再生単位データの再生が開始されるように制御する。
この態様によれば、第2再生単位データから第1再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、再生対象の切り替えを行う時点での第2再生単位データの再生時刻に関わらず第1再生単位データの先頭部分に再生位置が無条件にシフトすることはなくなる。つまり、第2再生単位データから第1再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、第2再生単位データの再生がそのまま続くようなタイミングで、第1再生単位データの再生が開始される。このため、第2再生単位データから第1再生単位データへと再生対象を切り替えても(つまり、異なる態様の2種類の再生を行ったとしても)、再生の態様を切り替える前のリズムと再生期間を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合を好適に防止することができる。
本発明の情報制御装置に係る実施形態の他の態様は、前記第2設定手段は、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れ、且つ(iii)前記第2再生単位データとは異なる第3再生単位データを更に設定し、前記第2再生単位データから前記第3再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第2再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第3再生単位データの再生が開始されるように制御する。
この態様によれば、多種類の再生を行うことができる。加えて、第2再生単位データから第3再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、再生対象の切り替えを行う時点での第2再生単位データの再生時刻に関わらず第3再生単位データの先頭部分に再生位置が無条件にシフトすることはなくなる。つまり、第2再生単位データから第3再生単位データへと再生対象を切り替える場合には、第2再生単位データの再生がそのまま続くようなタイミングで、第3再生単位データの再生が開始される。このため、第2再生単位データから第3再生単位データへと再生対象を切り替えても(つまり、異なる態様の2種類の再生を行ったとしても)、再生の態様を切り替える前のリズムと再生期間を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合を好適に防止することができる。
本発明の情報制御装置に係る実施形態の他の態様は、前記変換手段は、前記複数の単位拍データの少なくとも1つの分割又は伸縮の態様を変更する。
この態様によれば、多様な態様での多種類の再生を行うことができる。尚、分割や伸縮の態様の変更については、後に図面を参照しながら詳述する。
本発明の情報制御装置に係る実施形態の他の態様は、前記コンテンツデータを再生する再生手段を更に備え、前記制御手段は、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように前記再生手段を制御する。
(情報制御方法の実施形態)
本発明の情報制御方法に係る実施形態は、コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定工程と、前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換工程と、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定工程と、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように制御する制御工程とを備える。
本発明の情報制御方法に係る実施形態によれば、上述した本発明の情報制御装置に係る実施形態が有する各種利益と同様の利益を享受することが可能となる。
尚、上述した本発明の情報制御装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明に係る情報制御方法の実施形態も各種態様を採ることが可能である。
(コンピュータプログラムの実施形態)
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態は、上述した本発明の情報制御装置に係る実施形態(但し、その各種態様を含む)に備えられたコンピュータを制御するコンピュータプログラムであって、該コンピュータを前記第1設定手段、前記変換手段、前記第2設定手段及び前記制御手段として機能させる。
本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、当該コンピュータプログラムを格納するROM、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンピュータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報制御装置に係る実施形態を比較的簡単に実現できる。
尚、上述した本発明の情報制御装置に係る実施形態における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以上説明したように、本発明の情報制御装置及び方法に係る実施形態によれば、再生手段、第1設定手段、変換手段、第2設定手段及び制御手段、又は第1設定工程、変換工程、第2設定工程及び制御工程を備える。本発明のコンピュータプログラムに係る実施形態によれば、コンピュータを本発明の情報制御装置に係る実施形態として機能させる。従って、より好適な態様で再生を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。尚、以下の実施例は、再生速度制御、テンポ制御及び巻き戻し再生等に代表される各種再生機能を有するCDプレーヤないしはDVDプレーヤ等の光ディスク再生装置に対して、本発明の情報再生装置を適用した場合の実施例である。また、以下に説明する本実施例に係る光ディスク再生装置は、クラブやディスコ等の舞踏場において、音楽データないしは映像データに対して様々な特殊効果(イフェクト)を付加しつつ連続的に再生する際に用いられるDJ機器として用いられる。尚、本実施例における「DJ」とは、単に音楽のみならず、映像等をも含めた広い意味でのコンテンツデータを、特殊な技法を用いて再生することを示す趣旨である。
(1)基本構成
初めに、図1及び図2を参照しながら、本実施例に係る光ディスク再生装置の基本構成について説明を進める。ここに、図1は、本実施例に係る光ディスク再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図であり、図2は、本実施例に係る光ディスク再生装置の特に操作部の外観を概念的に示す平面図である。
図1に示すように、光ディスク再生装置1は、光ピックアップ(PU:Pick Up)10と、RF(Radio Frequency)アンプ11と、スピンドルモータ12と、サーボ機構13と、ピックアップサーボ回路14と、コンテンツデータデコード部15と、復号化部16と、コントロールデータデコード部17と、スピンドルサーボ回路18と、外部出力端子19と、システムコントローラ20と、メモリ21と、ビデオメモリ22と、オーディオメモリ23と、バッファメモリ24と、操作部40と、表示部50とを備える。
光ピックアップ10は、光ディスク100からコンテンツデータ及びコントロールデータを読み取るためのもので、半導体レーザ装置、各種レンズ、アクチュエータ等から構成される。より詳細には、光ピックアップ10は、光ディスク100に対してレーザ光LBを、所定のパワーで照射する。また、光ディスク100からのレーザ光LBの反射光を受光するためのPD(Photo Detector)センサを備えており、受光された反射光を読取信号としてRFアンプ11へ出力する。
光ピックアップ10は、サーボ機構13の制御により駆動される図示しないアクチュエータ、スライダ等により、トラッキングエラー信号に応じて光ディスク100の半径方向等に移動できるように構成されている。加えて、サーボ機構13の制御により、フォーカスエラー信号に応じてレーザ光LBの焦点を変化させ、フォーカス制御可能に構成されている。
RFアンプ11は、光ピックアップ10から出力される読取信号に基づいてRF信号を生成し、生成されたRF信号を、コンテンツデータデコード部15及びコントロールデータデコード部17の夫々へ出力する。また、RFアンプ11は、光ピックアップ10から出力される読取信号に基づいて、光ピックアップ10が光ディスク100へレーザ光LBを照射する際のフォーカスを制御するためのフォーカスエラー信号及び光ピックアップ10が光ディスク100へレーザ光LBを照射する際のトラッキングを制御するためのトラッキングエラー信号等の誤差信号を生成する。生成された誤差信号は、ピックアップサーボ回路14へ出力される。
スピンドルモータ12は、スピンドルサーボ回路18によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転させるように構成されている。
サーボ機構13は、ピックアップサーボ回路14から出力されるトラッキングサーボ制御信号に基づいて、光ピックアップ10を光ディスク100の径方向に移動させる。また、ピックアップサーボ回路14から出力されるフォーカスサーボ制御信号に基づいて、光ピックアップ10に含まれる対物レンズを、レーザ光LBの光軸に沿って移動させる。
ピックアップサーボ回路14は、RFアンプ11より出力される誤差信号に基づいて、サーボ機構13を制御するためのフォーカスサーボ制御信号やトラッキングサーボ制御信号を生成する。生成されたフォーカスサーボ制御信号やトラッキングサーボ制御信号は、サーボ機構13へ出力される。言い換えれば、フォーカスエラーやトラッキングエラーの発生を抑制すべく、RFアンプ11より出力される誤差信号に基づいて、サーボ機構13をフィードバック制御する。
コンテンツデータデコード部15は、RFアンプ11より出力されるRF信号をデコードすることで、映像ストリームや音声ストリームを含むストリーム信号を生成する。生成されたストリーム信号は、復号化部16へ出力される。
復号化部16は、本発明における「再生手段」の一具体例を構成しており、ストリーム信号を復号化し、映像信号や音声信号を含む再生信号を生成する。生成された再生信号は、映像信号がビデオメモリ22へ、音声信号がオーディオメモリ23へ出力される。
ビデオメモリ22は、復号化部16より入力される映像信号を一時的に蓄積した後、所望のタイミングで外部出力端子19を介して、例えばディスプレイ等の外部出力機器へ出力する。ディスプレイ等の外部出力機器では、映像信号に応じた映像が表示される。
オーディオメモリ23は、復号化部16より入力される音声信号を一時的に蓄積した後、所望のタイミングで外部出力端子19を介して、例えばスピーカ等の外部出力機器へ出力する。スピーカ等の外部出力機器では、音声信号に応じた音声(或いは、音楽)が出力される。
バッファメモリ24は、復号化部16においてストリーム信号が復号化されることで生成される再生信号を一時的にバッファリングする。ビデオメモリ22やオーディオメモリ23へは、復号化部16から直接的に映像信号や音声信号が出力されてもよいし、バッファメモリ24に一旦蓄積した映像信号や音声信号が復号化部16を介して出力されてもよい。
尚、復号化部16より出力される再生信号に対して所定の変調処理を施した後に、変調処理が施された再生信号を外部出力機器へ出力するように構成してもよい。より具体的には、例えば再生信号に対して鋸波による変調を施してもよいし、例えば再生信号に対して矩形波による変調を施してもよいし、例えば再生信号に対してドップラー効果を生じさせる変調を施してもよいし、例えば再生信号に対してジェット機音を模した特殊な波形による変調を施してもよいし、例えば再生信号に対して拳銃の発射音を模した特殊な波形による変調を施してもよいし、或いはユーザ等が予め設定しておいた様々な特殊な波形による変調を施してもよい。これらの変調は、操作部40における図示しない操作キーをユーザが操作することで行われることが好ましい。
コントロールデータデコード部17は、RFアンプ11より出力されるRF信号をデコードすることで、コンテンツデータの再生を制御するためのコントロールデータを生成する。コントロールデータは、例えば光ディスク100のリードインエリアに記録されているTOCデータ等や、ストリーム信号に含まれて記録される同期データや、コンテンツデータが再生される際の時間経過情報が含まれるサブコードデータ等が一具体例として挙げられる。生成されたコントロールデータは、システムコントローラ20へ出力され、コンテンツデータの再生を制御するために用いられる。
スピンドルサーボ回路18は、システムコントローラ20から指示されたスピンドルモータ12の回転速度に対する同期データの誤差を検出し、その誤差の発生を抑制すべくスピンドルモータ12の回転をフィードバック制御する。
システムコントローラ20は、本発明における「第1設定手段」、「変換手段」、「第2設定手段」、「制御手段」及び「変換手段」の一具体例を構成しており、マイクロプロセッサ(MPU)を備え、予め設定されているシステムプログラム(ないしは、ファームウェア等)を実行することにより、光ディスク再生装置1全体の動作を集中制御する。尚、システムコントローラ20の詳細な動作については、後に詳述する(図3等参照)。
メモリ21は、光ディスク再生装置1の動作に必要な各種データ等を一時的に格納するRAM領域や、或いはシステムコントローラ20の動作を規定するシステムプログラム等を格納するROM領域等を備えている。
また、システムコントローラ20には、操作部40と、表示部50とが接続されている。操作部40に設けられている各種操作キーからの指示データは、システムコントローラ20に出力され、システムコントローラ20は、指示データに応じてコンテンツデータの再生を制御する。また、システムコントローラ20は、表示部50における表示動作を制御する。
操作部40は、ジョグダイヤル41と、パルスカウンタ42と、テンポスライダ43と、A/Dコンバータ44と、表示部50とを備えている。
ジョグダイヤル41は、両方向に回転自在な円盤形状の操作キーである。ユーザ等がジョグダイヤル41の回転方向と回転速度を適宜に変化させて操作すると、その回転方向に応じてフォワード再生とリバース再生を設定することができ、更に、その回転速度に応じて、スピーカやヘッドフォンで再生される楽曲等の音調等を変化させることができるようになっている。
尚、上記のフォワード再生とは、LP等のアナログレコードを順方向に回転させて楽曲等を再生させた場合と同様に、光ディスク100のコンテンツデータを、記録されている順に再生することを言う。したがって、ジョグダイヤル41が時計回り方向に回転操作されるのに応じて、楽曲等を通常の音として再生するようになっている。また、本実施例では、ジョグダイヤル41が停止されているときにも、フォワード再生が行われるようになっている。
一方、上記のリバース再生とは、アナログレコードを逆方向に回転させて音楽等を再生させた場合と同様に、光ディスク100のコンテンツデータを、記録されている順とは逆の順番で再生することを言う。つまり、アナログレコードでは音楽等が連続記録(アナログ記録)されているため、アナログレコードを逆方向に回転させると、楽曲等を逆の方向から再生することになって、本来の音楽等とは違った擬音が再生されることになるが、ジョグダイヤル41が反時計回り方向に回転操作されると、光ディスク100にデジタル記録されている個々のコンテンツデータを逆の順番で再生することにより、あたかもアナログレコードを逆方向に回転させて再生させた場合と同様の擬音を生じさせるようになっている。
このようにアナログレコードをリバース再生するのと同様の機能を備えたことで、例えばユーザ等がジョグダイヤル41を時計回り方向と反時計回り方向へ敏速に往復回転を繰り返すと、所謂スクラッチ音と呼ばれる擬音(「キュキュ」、「ガシャガシャ」等の擬音)を生じさせることができる。そして、所謂ディスクジョッキーと呼ばれる演奏者が、上記のスクラッチ音等を生じさせるべくジョグダイヤル41を操作すると、CDやDVDを用いてラップ音楽等を生成するための編集を行うことが可能となっている。
パルスカウンタ42は、ジョグダイヤル41の回転操作に伴って発生するパルスのパルス幅(ないしは、パルス数等)をカウントすることで、ジョグダイヤル41の回転速度(ないしは、角速度)を検出する。加えて、ジョグダイヤル41の回転操作に伴って発生するパルスに基づいて、ジョグダイヤル41の回転方向を検出する。検出されたジョグダイヤル41の回転方向及び回転速度は、システムコントローラ20に出力される。これにより、システムコントローラ20は、ユーザ等が操作したジョグダイヤル41の操作量を認識し、その操作量に応じたイフェクト処理等を行わせる。
テンポスライダ43は、例えば上下方向にスライド可能なスライダボタンを備えている。ユーザ等がスライダボタンを上下方向に移動させることで、コンテンツデータの再生速度を適宜変更することができる。例えば、スライダボタンを上方向に移動させることで、コンテンツデータの再生速度を相対的に遅くしたり、或いはスライダボタンを下方向に移動させることで、コンテンツデータの再生速度を相対的に速くしたりすることができる。スライダボタンの移動量は、移動量に応じたアナログ値として検出され、A/Dコンバータ44に出力される。
A/Dコンバータ44は、アナログ値として検出されるテンポスライダ43が備えるスライダボタンの移動量をデジタル値に変換した後、システムコントローラ20に出力する。これにより、システムコントローラ20は、スライダボタンの移動量に応じて、コンテンツデータの再生速度を相対的に速くないしは相対的に遅くすることができる。
表示部50は、コンテンツデータの再生に伴う各種情報を表示する。表示部50は、例えば液晶ディスプレイや蛍光管等の表示パネルを備えており、システムコントローラ20の制御を受けて各種情報を表示する。
図2に示すように、操作部40の外観には、ジョグダイヤル41と、操作ボタン402と、テンポスライダ43と、ループインポイント指定ボタン411と、ループエンドポイント指定ボタン412と、ループ再生開始/停止ボタン413と、ダウンボタン414と、アップボタン415と、表示部50とを備えられている。
操作ボタン402は、ユーザにより押下可能なボタンであって、操作ボタン402をユーザが押下することで、光ディスク再生装置1の動作を変更可能に構成されている。具体的には、ユーザは、操作ボタン402を押下することで、コンテンツデータの再生や早送りや巻き戻しや一時停止や所定のキューポイントからの再生開始等を指示することができる。
ループインポイント指定ボタン411は、後述のループ再生を行うためのループインポイント(言い換えれば、再生開始時刻或いは再生開始位置)を指定可能に構成されている。コンテンツデータの再生中に、ユーザがループインポイント指定ボタン411を押下すれば、該押下したときの再生時刻がループインポイントに指定される。
ループアウトポイント指定ボタン412は、後述のループ再生を行うためのループアウトポイント(言い換えれば、再生終了時刻或いは再生終了位置)を指定可能に構成されている。コンテンツデータの再生中に、ユーザがループアウトポイント指定ボタン412を押下すれば、該押下したときの再生時刻がループアウトポイントに指定される。
但し、本実施例においては、システムコントローラ20の動作により、ループインポイント指定ボタン411により指定されたループインポイントから、所定数の拍に相当する時間が経過した時刻をループアウトポイントとして自動的に指定されるように構成してもよい。この場合、ループアウトポイント指定ボタン412は必ずしも備え付けられていなくともよい。
ループ再生開始/停止ボタン413は、ループインポイント及びループアウトポイントにて特定されるコンテンツデータ部分のループ再生の開始及び停止を指示可能に構成されている。ループ再生が行われていないときにループ再生開始/停止ボタン413が押下されれば、ループ再生が開始される。他方、ループ再生が行われているときにループ再生開始/停止ボタン413が押下されれば、ループ再生が停止され、コンテンツデータの通常の再生が行われる。
尚、ループ再生は、ループインポイント及びループアウトポイントの指定と同時に自動的に開始されるように構成してもよい。この場合、ループ再生開始/停止ボタン413によるループ再生の開始の指示はなくともよく、ループ再生開始/停止ボタン413は必ずしも備え付けられていなくともよい。
ダウンボタン414と、アップボタン415とは、システムコントローラ20と共に本発明における「変更手段」の一具体例を構成しており、ループ再生を行っている際に、ループ再生の態様の変更を指示可能に構成されている。ダウンボタン414と、アップボタン415とを用いたループ再生の態様の変更については、後に詳述する。
表示部50には、楽曲を含むコンテンツデータの再生に応じた各種情報が表示されている。例えば、表示部50の上段には、現在再生しているコンテンツデータのトラック番号や、現在再生しているコンテンツデータの経過時間(即ち、現在の再生時間)や、現在光ディスク再生装置1にローディングされている光ディスク100に記録されているコンテンツデータの総トラック数等が表示される。図2に示す表示の例では、現在トラック番号3番のコンテンツデータが再生されており、再生開始から1分15秒が経過し、更には光ディスク再生装置1にローディングされている光ディスク100に記録されているコンテンツデータの総トラック数は“16”であることを認識できる。
また、表示部50の下段には、再生時間軸に沿ったコンテンツデータのビート密度等がウェーブ表示されている。或いは、現在再生されているコンテンツデータの周波数帯域毎の信号強度等がウェーブ表示されていてもよい。
もちろん、図2に示した表示部50における表示内容は一具体例であって、その他の各種情報等が表示されてもよいことは言うまでもない。
(2)動作例
続いて、図3を参照して、本実施例に係る光ディスク再生装置1がループ再生を行う際の動作例について説明を進める。ここに、図3は、本実施例に係る光ディスク再生装置1がループ再生を行う際の動作例の流れを概念的に示すフローチャートである。
図3に示すように、ループインポイント指定ボタン411を用いて、ループインポイントが指定される(ステップS101)。同様に、ループアウトポイント指定ボタン412を用いて、ループアウトポイントが指定される(ステップS102)。但し、上述したように、ステップS102における動作は、システムコントローラ20の動作により、ループインポイント指定ボタン411により指定されたループインポイントから、所定数の拍に相当する時間が経過した時刻をループアウトポイントとして自動的に指定されるように構成してもよい。その後、システムコントローラ20の制御の下に、ステップS101において指定されたループインポイント及びステップS102において指定されるループアウトポイントの夫々により特定されるコンテンツデータ部分のループ再生(基本ループ再生)が行われる(ステップS103)。具体的には、ループインポイント及びループアウトポイントの夫々により特定されるコンテンツデータ部分が繰り返し再生される。尚、ループ再生は、ループインポイント及びループアウトポイントの指定により自動的に開始されてもよいし、或いはループ再生開始/停止ボタン413が押下された後に開始されてもよい。
ここで、図4を参照して、図3のステップS101からステップS103における動作による基本ループ再生の態様について説明する。ここに、図4は、基本ループ再生の態様を概念的に示す説明図である。尚、以下の説明では、システムコントローラ20の動作により、ループインポイント指定ボタン411により指定されたループインポイントから、所定数の拍に相当する時間が経過した時刻をループアウトポイントとして自動的に指定される構成を採用した場合の例について説明を進める。
図4に示すように、ループインポイント指定ボタン411が押下された場合には、該押下された時刻がループインポイントとして指定される。そして、該ループインポイントから4拍に相当する時間が経過した時刻がループアウトポイントとして自動的に指定される。従って、4拍のデータ部分が、ループ再生パターン#1として特定されると共に、該ループ再生パターン#1のループ再生が行われる。
尚、図4に示すループ再生パターン#1が、本発明における「第1のループ再生単位データ」の一具体例を構成しており、図4に示すループ再生パターン#1に含まれる4拍のデータ部分の夫々が、本発明における「単位拍データ」の一具体例を構成している。以降、図4に示すループ再生パターン#1に含まれる4拍のデータ部分の夫々を、「単位拍データ」と称して説明を進める。
再び図3において、その後、システムコントローラ20の制御の下に、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更するか否かが判定される(ステップS104)。この判定は、ダウンボタン414やアップボタン415が押下された回数に応じて行われてもよい。例えば、変数iの初期値を“1”とし、ダウンボタン414が一度押下される都度変数iが1だけデクリメントされ、アップボタン415が一度押下される都度変数iが1だけインクリメントされるとすると、変数iが“1”である場合に基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更しないと判定し、変数iが“1”でない場合に基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更すると判定されてもよい。
ステップS104における判定の結果、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更しないと判定された場合には(ステップS104:No)、ステップS103へ戻り、ループ再生パターン#1のループ再生を継続する。
他方、ステップS104における判定の結果、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更すると判定された場合には(ステップS104:Yes)、続いて、システムコントローラ20の制御の下に、ダウンボタン414やアップボタン415が押下された回数に応じて、ループ再生パターン#1に含まれる4つの単位拍データの分割数を決定すると共に、4つの単位拍データの夫々が分割される(ステップS105)。ここでは、上述した変数iの数だけ、4つの単位拍データの夫々が分割されるように構成してもよい。例えば、アップボタン415が1回押下されたときには、変数iは“2”となっているため、4つの単位拍データの夫々が2つのデータ部分に分割されるように構成してもよい。
その後、システムコントローラ20の制御の下に、分割されたデータ部分の一部を組み合わせてループ再生パターンを生成すると共に、該生成されたループ再生パターンがループ再生される(ステップS106)。
続いて、ループ再生を終了するか否かが判定される(ステップS107)。ループ再生を終了しないと判定された場合には(ステップS107:No)、ステップS104へ戻り、以降の動作を継続する。他方、ループ再生を終了すると判定された場合には(ステップS107:Yes)、ループ再生を終了する。
ここで、図5及び図6を参照して、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1の変更の態様について説明する。ここに、図5及び図6は夫々、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターンの態様を概念的に示す説明図である。
図5に示すように、変数iが“2”である場合には、ループ再生パターン#1に含まれる4つの単位拍データの夫々は、2つのデータ部分に分割される。そして、4つの単位拍データの夫々の2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を用いて、図5の下部に示すループ再生パターン#2が生成される。具体的には、1拍目の単位拍データの2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#2の1拍目が構成される。同様に、2拍目の単位拍データの2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#2の2拍目が構成される。同様に、3拍目の単位拍データの2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#2の3拍目が構成される。同様に、4拍目の単位拍データの2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#2の4拍目が構成される。
同様に、図6に示すように、変数iが“3”である場合には、ループ再生パターン#1に含まれる4つの単位拍データの夫々は、3つのデータ部分に分割される。そして、4つの単位拍データの夫々の3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を用いて、図6の下部に示すループ再生パターン#3が生成される。具体的には、1拍目の単位拍データの3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#3の1拍目が構成される。同様に、2拍目の単位拍データの3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#3の2拍目が構成される。同様に、3拍目の単位拍データの3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#3の3拍目が構成される。同様に、4拍目の単位拍データの3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#3の4拍目が構成される。
図5に示すループ再生パターン#2及び図6に示すループ再生パターン#3から分かるように、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1の再生期間と、ループ再生パターン#2及びループ再生パターン#3の夫々の再生期間とは、同一となっている。また、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1中における拍のタイミングと、ループ再生パターン#2及びループ再生パターン#3の夫々中における拍のタイミングとは、夫々が同期する関係となっている。
ここで、ループ再生パターン#1からループ再生パターン#2へと再生対象を切り替える際には、システムコントローラ20の制御の下に、再生対象が切り替えられる時点でのループ再生パターン#1の再生時刻と同一の再生時刻でのループ再生パターン#2の再生が開始される。具体的には、図7に示すように、ループ再生パターン#1中の2拍目の単位拍データの時刻Tでループ再生パターン#1からループ再生パターン#2へと再生対象を切り替える場合には、時刻Tでのループ再生パターン#2の再生が開始される。
このように、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1の再生期間とループ再生パターン#2及びループ再生パターン#3の夫々の再生期間とが同一となっているため、異なる態様のループ再生を行ったとしても(つまり、ループ再生パターン#1からループ再生パターン#2へと再生対象を切り替えても)、再生期間が変動することはない。このため、ループ再生の態様を切り替える前のリズムとループ再生の態様を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合を好適に防止することができる。
加えて、ループ再生パターン#1を生成する際には、ループインポイントを指定すれば、ループアウトポイントは、ループインポイントから4拍に相当する時間が経過した時刻に自動的に設定される。このため、ループインポイント及びループアウトポイントの夫々が拍の位置からずれてしまう不都合を好適に防止することができ、その結果、ループ再生によって再生されるコンテンツデータのリズムが崩れてしまうという不都合を好適に防止することができる。
更に、ループ再生パターン#1からループ再生パターン#2へと再生対象を切り替える場合であっても、切り替え前のループ再生パターン#1の再生時刻と、切り替え後のループ再生パターン#2の再生時刻とが連続する。このため、ループ再生の態様を切り替える前のリズムとループ再生の態様を切り替えた後のリズムとの間にずれが生ずる不都合をより好適に防止することができる。
尚、図3のステップS105における動作は、ステップS101からステップS102の動作と共に予め行われていることが好ましい。そして、単位拍データを分割することで得られるデータ部分を組み合わせることで生成されるループ再生パターン#2等は、予めバッファメモリ24等に格納されていることが好ましい。これにより、ダウンボタン415及びアップボタン415の押下とほぼ同時に、ループ再生の態様を変更する(切り替える)ことができる。
また、上述の動作例では、ダウンボタン414及びアップボタン415を備える構成について説明した。しかしながら、図8に示すように、ループ再生パターン#2等を夫々直接指定可能な複数のループ再生パターン指定ボタン416を備えるように構成してもよい。例えば、図8に示す例では、ループ再生パターン#1、ループ再生パターン#2、ループ再生パターン#3、ループ再生パターン#4、及びループ再生パターン#5を夫々直接指定可能な5つのループ再生パターン指定ボタン416を備えている。このように構成しても、上述した各種効果を好適に享受することができることは言うまでもない。
また、上述の動作例では、光ディスク100に記録されたコンテンツデータの一部をループ再生する場合に、該ループ再生されるコンテンツデータ中の単位拍データを分割する動作について説明している。しかしながら、ループ再生を行っていない場合であっても、コンテンツデータの全体に含まれる各単位拍データをn個のデータ部分に分割すると共に、分割されたn個のデータ部分の少なくとも1つをn個組み合わせるように構成してもよい。つまり、ループ再生されるコンテンツデータを対象とすることに加えて又は代えて、コンテンツデータの全体を対象に上述した各種動作を行うように構成してもよい。
(3)変形動作例
続いて、図9から図14を参照して、本実施例に係る光ディスク再生装置1の変形動作例について説明を進める。ここでは、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターンを生成する際の変形動作例について説明する。ここに、図9から図14は夫々、変形動作例により得られるループ再生パターンの態様を概念的に示す説明図である。
図9に示すように、単位拍データ毎に、分割数を変更するように構成してもよい。例えば、1拍目の単位拍データは3つのデータ部分に分割されると共に、該3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#4の1拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、2拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#4の2拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、3拍目の単位拍データは4つのデータ部分に分割されると共に、該4つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を4つ組み合わせることで、ループ再生パターン#4の3拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、4拍目の単位拍データは3つのデータ部分に分割されると共に、該3つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を3つ組み合わせることで、ループ再生パターン#4の4拍目が構成されるように構成してもよい。
図10に示すように、各単位拍データを複数個のデータ部分に分割すると共に、該複数個のデータ部分のうちの最後尾部分のデータ部分を組み合わせることでループ再生パターン#5を生成するように構成してもよい。つまり、該複数個のデータ部分のうちの先頭部分のデータ部分に代えて、最後尾部分のデータ部分を組み合わせることでループ再生パターン#5を生成するように構成してもよい。
図11に示すように、各単位拍データから各拍の長さの1/n(図11では、1/2)に相当する長さのデータ部分を抽出すると共に、該抽出したデータ部分をn個(図11では、2個)組み合わせることでループ再生パターン#6を生成するように構成してもよい。つまり、各単位拍データをn個のデータ部分に分割することに加えて又は代えて、各単位拍データの任意の部分から各拍の長さの1/n(図11では、1/2)に相当する長さのデータ部分を抽出するように構成してもよい。
図12に示すように、基本ループ再生におけるループ再生パターン#1中のn拍目の単位拍データを用いて、ループ再生パターン#1を変更することで得られるループ再生パターン中のn拍目以外のデータを生成するように構成してもよい。例えば、1拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を4つ組み合わせることで、ループ再生パターン#7の1拍目及び2拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、3拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を4つ組み合わせることで、ループ再生パターン#4の3拍目及び4拍目が構成されるように構成してもよい。
図13に示すように、各単位拍データを複数個のデータ部分に分割すると共に、該複数個のデータ部分のうちの1つのデータ部分を伸張することで、ループ再生パターン#8を生成するように構成してもよい。例えば、1拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を拍の長さに伸張することで、ループ再生パターン#8の1拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、2拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を拍の長さに伸張することで、ループ再生パターン#8の2拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、3拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を拍の長さに伸張することで、ループ再生パターン#8の3拍目が構成されるように構成してもよい。4拍目の単位拍データは2つのデータ部分に分割されると共に、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を拍の長さに伸張することで、ループ再生パターン#8の4拍目が構成されるように構成してもよい。
図14に示すように、各単位拍データを短縮すると共に、該短縮された単位拍データ部分を複数個組み合わせることで、ループ再生パターン#9を生成するように構成してもよい。例えば、1拍目の単位拍データを2つのデータ部分に分割し、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を1/2に圧縮し、且つ該圧縮されたデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#9の1拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、2拍目の単位拍データを2つのデータ部分に分割し、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を1/2に圧縮し、且つ該圧縮されたデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#9の2拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、3拍目の単位拍データを2つのデータ部分に分割し、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を1/2に圧縮し、且つ該圧縮されたデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#9の3拍目が構成されるように構成してもよい。同様に、4拍目の単位拍データを2つのデータ部分に分割し、該2つのデータ部分のうち先頭部分のデータ部分を1/2に圧縮し、且つ該圧縮されたデータ部分を2つ組み合わせることで、ループ再生パターン#9の4拍目が構成されるように構成してもよい。
つまり、分割したデータ部分をそのまま用いることに加えて又は代えて、分割したデータ部分を伸張又は短縮する或いは単位拍データを伸張又は短縮することで、ループ再生パターンを生成するように構成してもよい。
尚、上述の実施例では、光ディスク100に記録されたコンテンツデータを再生する光ディスク再生装置1について説明を進めた。しかしながら、光ディスク100以外の各種記録媒体(例えば、ハードディスクや、メモリカード等)に記録されたコンテンツデータを再生する再生装置についても、光ディスク再生装置1と同様の構成を採用することで、光ディスク再生装置1が享受する効果と同様の効果を享受することができることは言うまでもない。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
産業上の利用性
本発明は、記録媒体に記録されている音情報や映像情報の再生を行う情報再生装置及び方法に利用可能であって、特にDJ機器やVJ機器等に利用可能である。

Claims (8)

  1. コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定手段と、
    前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換手段と、
    前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定手段と、
    前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報制御装置。
  2. 前記第1再生単位データから前記第2再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第1再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第2再生単位データの再生が開始されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報制御装置。
  3. 前記第2再生単位データから前記第1再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第2再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第1再生単位データの再生が開始されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報制御装置。
  4. 前記第2設定手段は、前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れ、且つ(iii)前記第2再生単位データとは異なる第3再生単位データを更に設定し、
    前記第2再生単位データから前記第3再生単位データへと再生の対象を切り替える場合には、前記制御手段は、再生対象が切り替えられる時点での前記第2再生単位データの再生時刻と同一の再生時刻での前記第3再生単位データの再生が開始されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の情報制御装置。
  5. 前記変換手段は、前記複数の単位拍データの少なくとも1つの分割又は伸縮の態様を変更することを特徴とする請求項1に記載の情報制御装置。
  6. 前記コンテンツデータを再生する再生手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データを再生するように前記再生手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報制御装置。
  7. コンテンツデータのうち、所定の再生開始時刻と該再生開始時刻から複数拍に相当する時間が経過した再生終了時刻との間のデータ部分である第1再生単位データを設定する第1設定工程と、
    前記第1再生単位データに含まれ且つ夫々が1拍に相当する複数の単位拍データの少なくとも1つを分割する又は伸縮させることで、変換データを生成する変換工程と、
    前記変換データを組み合わせることで、(i)前記第1再生単位データと同一の再生期間を有すると共に、(ii)前記第1再生単位データ中に現れる拍のタイミングと同期するタイミングで拍が現れる第2再生単位データを設定する第2設定工程と、
    前記第1再生単位データ及び前記第2再生単位データをループ再生するように制御する制御工程と
    を備えることを特徴とする情報制御方法。
  8. 請求項1に記載された情報制御装置に備えられたコンピュータを制御するコンピュータプログラムであって、
    該コンピュータを前記第1設定手段、前記変換手段、前記第2設定手段及び前記制御手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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