WO2006104108A1

WO2006104108A1 - 情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム

Info

Publication number: WO2006104108A1
Application number: PCT/JP2006/306180
Authority: WO
Inventors: Yoshinori Kataoka; Yoshihisa Furukawa
Original assignee: Pioneer Corporation
Priority date: 2005-03-28
Filing date: 2006-03-27
Publication date: 2006-10-05

Abstract

　情報再生装置（１）は、コンテンツデータを読み取る読取手段（１０）と、使用者の操作によって可動に構成された操作手段（４１）と、使用者による操作手段の操作内容を検出信号として検出する検出手段（４２）と、検出信号に所定の演算信号に応じた演算処理を施す演算手段（２２）と、演算処理が施された検出信号に基づくエフェクト処理をコンテンツデータに施しながら再生する再生手段（１５）とを備える。

Description

明細書

情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラム

技術分野

[0001] 本発明は、記録媒体に記録されている音情報や映像情報の再生を行う情報再生装置及び方法、並びにこのような情報再生装置に用いられるコンピュータプログラムに関する。

背景技術

[0002] 近年、 CDや DVD等の、デジタル信号によるデータの記録及び再生が可能な記録媒体が普及している。それに伴って、デジタル信号に起因した特有の再生処理を行う情報再生装置も開発が進められている。例えば、 CDや DVDには、一連の映像シ一ンゃ各楽曲（即ち、コンテンツデータ）力相互に関連付けられて記録されている。例えば映画であれば、所定の再生時間を有する各映像シーンが、 PGC (Program Gr oup Chain)やプレイリストによって指定される一連の再生シーケンスに従って再生されるように複数のデータ群として記録されている。例えば、音楽であれば、所定の再生時間を有する各楽曲が、トラック番号により区別された複数のデータ群として記録されている。このため、情報再生装置は、各映像シーンや各楽曲の先頭アドレスをサーチして再生する頭出し再生や、各映像シーンや各楽曲の再生順序を任意に変えるランダム再生等を行うことができる。

[0003] また、例えば DJ機器等のようにジョグダイヤルを備える情報再生装置では、リバース再生やスクラッチ等の特殊な再生を行うこともできる。リバース再生では、通常行われるフォワード再生に相対する再生方法であって、時間経過に従って順方向に再生すべきコンテンツデータが逆方向に再生される。これは、ジョグダイヤルを逆回転させる

(反時計回りの方向に回転させる）ことで実現される。また、スクラッチでは、ジョグダイャルを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に往復操作することで、コンテンツデータのフォワード再生とリバース再生とが交互に行われ、その結果、本来の音声とは違った擬音 (スクラッチ音)が出力される (特許文献 1参照)。

[0004] 特許文献 1：特開 2001— 316552号公報発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、いわゆるスクラッチ等は熟練の技能が必要となり、容易に習得できるものではない。また、ジョグダイヤルをユーザ自身の手で操作するマニュアル操作によりスクラッチ等を行っているため、熟練の技能を有する者であっても、数 Hz程度の往復操作しかできないという限界が存在している。し力しながら、視聴者の嗜好等によっては、更に高度な再生技術が望まれる場合もあり、既存の機器が必ずしも満足の V、くものではな、と、う問題点が存在して、る。

[0006] 本発明が解決しょうとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、より高度な再生技術を比較的容易に実現可能な情報再生装置及び方法、並びにコンピュータをこのような情報再生装置として実行させるコンピュータプログラムを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0007] (情報再生装置）

本発明の情報再生装置は上記課題を解決するために、コンテンツデータを読み取る読取手段と、使用者の操作によって可動に構成された操作手段と、前記使用者による前記操作手段の操作内容を検出信号として検出する検出手段と、前記検出信号に所定の演算信号に応じた演算処理を施す演算手段と、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフェクト処理を前記読み取られたコンテンツデータに施しながら、該コンテンツデータを再生する再生手段とを備える。

[0008] 本発明の情報再生装置によれば、読取手段の動作により、例えば CDや DVD等の記録媒体に記録された、映像や音楽等を含むコンテンツデータが読み取られる。このとき、例えばコンテンツデータに対して特殊な再生処理を行うために、使用者は操作手段を操作することができる。操作手段の操作内容は、検出手段の動作により検出信号として検出される。その後、演算手段の動作により、後に具体的な例を詳述する所定の演算信号に応じた演算処理が検出信号に施される。そして、再生手段の動作により、演算信号に応じた演算処理が施された検出信号に基づくエフェクト処理がコンテンツデータに施され、エフェクト処理が施されたコンテンツデータが再生される。より具体的には、演算信号に応じた演算処理が施された検出信号に応じた再生速度や再生の態様にてコンテンツデータが再生される。

[0009] このように、本発明によれば、単に使用者による操作手段の操作内容 (即ち、検出信号）に基づくコンテンツデータへのエフェクト処理にカ卩えて又は代えて、演算信号に応じた演算処理が行われた検出信号に基づくコンテンツデータへのエフェクト処理を実現することができる。従って、演算手段による演算処理により、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。言い換えれば、演算手段による演算処理により、より多様な態様のエフェクト処理を施しつつコンテンツデータを再生することができる。また、使用者による操作手段の操作 (即ち、いわゆるマニュアル操作)で行つていたコンテンツデータの再生の態様を、比較的容易に実現することができる。即ち、コンテンツデータの再生（特に、エフェクト処理を施しながらのコンテンツデータの再生）に係る使用者の操作の負担を軽減することができる。

[0010] 更には、演算信号の内容等によっては、使用者による操作手段の操作では実現が困難な或いは実現不可能な態様で、コンテンツデータを再生することができる。特に、演算処理を行う際の演算信号を、より特殊な再生を可能とする、より高度な再生を可能とする、或いはより複雑な再生を可能とする信号とすることで、これまでにない態様でコンテンツデータを再生することができる。これにより、演算信号に応じた演算処理が検出信号に対して施されない情報再生装置と比較して、より特殊な態様で、より高度な技術を必要とする態様で、或いはより複雑な態様を含むより多様なでコンテンッデータを再生することができる。即ち、より高度な再生技術を比較的容易に実現することがでさる。

[0011] また、使用者が操作手段を操作していなくとも (より具体的には、操作手段が駆動していなくとも）、駆動していないことを示す検出信号に対して演算信号に応じた演算処理を施すこともできる。これにより、使用者の操作性を向上させることができると共に、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0012] 本発明の情報再生装置の一の態様は、前記演算手段は、前記演算処理として、前記演算信号を前記検出信号に付加処理する。

[0013] この態様によれば、演算手段は、検出信号に演算信号を付加処理 (例えば、加算処理)する。その後、再生手段は、演算信号が付加処理された検出信号に基づいて、コンテンツデータにエフェクト処理を施す。このため、演算手段は比較的容易に検出信号に演算処理を施すことができると共に、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0014] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記操作手段は、前記使用者の操作に伴つて回転する。

[0015] この態様によれば、例えば DJ (Disc Jockey)機器等に付随する JOGダイヤルを上述の操作手段として用いることができる。このため、本発明に係る情報再生装置の操作性を向上させることができる。より具体的には、使用者は、ジョグダイヤルを用いて、より多様な態様の或いはより高度な技術を必要とするスクラッチ等を行うことができる。

[0016] 尚、本発明における「DJ」とは、単に音楽のみならず、映像をも含めた広い意味でのコンテンツデータを、特殊な技法を用いて再生する主体を示す趣旨である。

[0017] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記再生手段は、前記エフェクト処理として、前記演算処理が施された前記検出信号に基づいて前記コンテンツデータの再生速度を規定しながら、該コンテンツデータを再生する。

[0018] この態様によれば、演算処理が施された検出信号に基づいて、コンテンツデータの再生速度をより多様な態様で変化させることができる。従って、上述したように、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。また、コンテンツデータの再生速度のより多様な態様での変更を、比較的容易に実現することができる。

[0019] 上述の如く演算処理が施された検出信号に基づいて再生速度を規定する情報再生装置の態様では、前記操作手段は前記使用者の操作に伴って回転し、前記検出信号は前記操作手段の回転に係る角速度を示す信号であって、前記検出信号を Θ aとし、前記演算信号を Θ bとすると、前記コンテンツデータの再生速度は、 0 a+ 0 b に比例するように規定される。

[0020] このように構成すれば、 0 a+ 0 bの値に応じて、コンテンツデータの再生速度をより多様な態様で変化させることができる。従って、上述したように、より多様な態様でコンテンッデータを再生することができる。

[0021] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号は、固定周波数又は可変周波数の信号成分を含んでおり、前記演算信号の周波数を変更する周波数変更手段を更に備える。

[0022] この態様によれば、演算信号の周波数を任意に変更することができるため、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。また、より多様な態様のコンテンッデータの再生を、比較的容易に実現することができる。

[0023] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号の振幅を変更する振幅変更手段を更に備える

この態様によれば、演算信号の振幅を任意に変更することができるため、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。また、より多様な態様のコンテンッデータの再生を、比較的容易に実現することができる。

[0024] 上述の如く振幅変更手段を備える情報再生装置の態様では、前記操作手段が前記使用者により操作されておらず且つ前記使用者の操作に起因した慣性により動いている場合、前記振幅変更手段は、前記操作手段の速度の変化に応じて前記演算信号の振幅を変更する。

[0025] この態様によれば、例えばジョグダイヤルを備えた DJ機器におけるスピン動作を実現することができる。即ち、使用者が操作手段に勢いをつけて操作すれば、操作手段は慣性によってある程度は動き続ける。この慣性によって操作手段が動く速度に応じて演算信号の振幅を変更することができる。これにより、操作手段の動きに応じて、コンテンツデータに施されるエフェクトをより滑らかに変化させることができる。

[0026] 上述の如く振幅変更手段を備える情報再生装置の態様では、前記振幅変更手段は、前記操作手段が停止する際に前記振幅が 0になるように前記振幅を変更する。

[0027] この態様によれば、操作手段が停止すれば (例えば、使用者により操作手段が操作されていなければ)、演算信号の振幅が 0となるため、検出信号に対する演算処理は実質的に施されない。従って、操作手段の動きに応じて、コンテンツデータに施されるエフェクトを滑らかに収束させることができる。また、使用者は、上述した演算処理を施すことを停止させるための独立した操作をしなくとも、通常の態様でコンテンツデータの再生が開始される。これにより、使用者の操作性の向上を図ることができる。

[0028] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施すか否かを設定する設定手段を更に備え、前記演算手段は、前記判定手段により前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施すと設定された場合に、前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施す。

[0029] この態様によれば、設定手段の設定結果に応じて、検出信号に演算処理を施すか否かが決定される。設定手段は、例えば所定の操作ボタンによる使用者の指示に基づいて、演算信号に演算処理を施す力否かを設定してもよい。このため、例えば使用者が望む場合にのみ選択的に、検出信号に演算処理を施すことができる。従って、通常の態様でのコンテンツデータの再生と、より多様な態様でのコンテンツデータの再生とを好適に組合せることができる。その結果、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0030] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算手段は、前記使用者により前記操作手段が操作されている場合に、前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施す。

[0031] この態様によれば、操作手段が操作されている場合に、検出信号に対する演算処理が施される。他方、操作手段が操作されていなければ、検出信号に対する演算処理は実質的に施されない。即ち、使用者が操作手段を操作している力否かに応じて、検出信号に対する演算処理が施されるか否かが決定される。従って、使用者は、上述した演算処理を施すことを開始するための或いは停止させるための独立した操作を行う必要がなぐその結果、使用者の操作性の向上を図ることができる。

[0032] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記使用者による前記操作手段を用いた操作内容を、前記演算信号として記憶する記憶手段を更に備える。

[0033] この態様によれば、実際に操作手段を用いた使用者の操作内容を演算信号として記憶し、該記憶された演算信号に応じた演算処理を検出信号に施すことができる。従って、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。また、使用者は、自分の技術をベースとした態様でコンテンツデータを比較的容易に再生することができる。

[0034] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号は、三角波信号、のこぎり波信号、方形波信号及び正弦波信号の少なくとも一つを含んでいる。 [0035] この態様によれば、このような演算信号を用いて、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0036] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、前記演算信号の振動の方向を変更する振動方向変更手段を更に備える。

[0037] この態様によれば、演算信号の振動の方向を任意に変更することができるため、より多様な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0038] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、前記エフェクト処理を施しながら前記コンテンツデータが再生されて！ヽる場合に、前記演算信号に基づヽて振動する前記コンテンツデータの再生位置の基準位置を表示する表示手段を更に備える。

[0039] この態様によれば、使用者は、上述したエフェクト処理を施しながら再生されるコンテンッデータの再生位置を好適に認識することができる。即ち、使用者は、上述したエフェクト処理により、より多様な態様で再生されるコンテンツデータの再生位置を好適に認識することができる。特に、使用者は、時にエフェクト処理の結果、高速にスクラッチしながら再生されるコンテンツデータの再生位置の基準位置 (例えば、振動の中心位置や開始位置等)を認識することができる。これにより、使用者の操作性の向上を好適に図ることが可能となる。

[0040] 上述の如く表示手段を備える情報再生装置の態様では、前記表示手段は、前記コンテンッデータの再生位置を更に表示する。

[0041] このように構成すれば、使用者は、上述したエフェクト処理を施しながら再生されるコンテンツデータの再生位置を好適に認識することができる。これにより、使用者の操作性の向上を好適に図ることが可能となる。

[0042] 本発明の情報再生装置の他の態様は、前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、前記再生手段は、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフェクト処理を施した前記コンテンツデータの再生が終了した後、前記演算信号に基づいて振動する前記コンテンツデータの再生位置の基準位置力前記コンテンツデータの再生を開始する。 [0043] この態様によれば、演算処理を施した検出信号に基づくコンテンツデータの再生が終了すれば、振動しながら再生されるコンテンツデータの振動の基準位置から、コンテンッデータの再生を開始することができる。このため、演算処理に影響を受けることなぐ通常の態様でコンテンツデータを再生することができる。加えて、使用者は、ェフエタト処理を施したコンテンツデータの再生を終了した後に再生が開始されるコンテンッデータの内容を好適に把握することができる。これにより、使用者の操作性を向上させることができる。

[0044] (情報再生方法）

本発明の情報再生方法は上記課題を解決するために、使用者の操作によって可動に構成された操作手段を備える情報再生装置における情報再生方法であって、コンテンッデータを読み取る読取工程と、前記使用者による前記操作手段の操作内容を検出信号として検出する検出工程と、前記検出信号に所定の演算信号に応じた演算処理を施す演算工程と、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフタト処理を前記読み取られたコンテンツデータに施しながら、該コンテンツデータを再生する再生工程とを備える。

[0045] 本発明の情報再生方法によれば、上述した本発明の情報再生装置が有する各種利益と同様の利益を享受することが可能となる。

[0046] 尚、上述した本発明の情報再生装置における各種態様に対応して、本発明に係る情報再生方法も各種態様を採ることが可能である。

[0047] (コンピュータプログラム）

本発明のコンピュータプログラムは上記課題を解決するために、上述した本発明の情報再生装置 (但し、その各種態様を含む）に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを前記情報再生装置のうち少なくとも一部として機能させる。

[0048] 本発明のコンピュータプログラムによれば、当該コンピュータプログラムを格納する ROM, CD-ROM, DVD-ROM,ハードディスク等の記録媒体から、当該コンビユータプログラムをコンピュータに読み込んで実行させれば、或いは、当該コンビユータプログラムを、通信手段を介してコンピュータにダウンロードさせた後に実行させれば、上述した本発明の情報再生装置を比較的簡単に実現できる。

[0049] 尚、上述した本発明の情報再生装置における各種態様に対応して、本発明のコンピュータプログラムも各種態様を採ることが可能である。

[0050] コンピュータ読取可能な媒体内のコンピュータプログラム製品は上記課題を解決するために、上述した本発明の情報再生装置 (但し、その各種態様を含む）に備えられたコンピュータにより実行可會なプログラム命令を明白に具現ィ匕し、該コンピュータを前記情報再生装置のうち少なくとも一部として機能させる。

[0051] 本発明のコンピュータプログラム製品によれば、当該コンピュータプログラム製品を格納する ROM、 CD-ROM, DVD-ROM,ハードディスク等の記録媒体から、当該コンピュータプログラム製品をコンピュータに読み込めば、或いは、例えば伝送波である当該コンピュータプログラム製品を、通信手段を介してコンピュータにダウン口ードすれば、上述した本発明の情報再生装置を比較的容易に実施可能となる。更に具体的には、当該コンピュータプログラム製品は、上述した本発明の情報再生装置として機能させるコンピュータ読取可能なコード (或いはコンピュータ読取可能な命令）力構成されてよい。

[0052] 本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。

[0053] 以上説明したように、本発明の情報再生装置及び方法によれば、読取手段、操作手段、検出手段、演算手段及び再生手段、又は読取工程、検出工程、演算工程及び再生工程を備える。従って、より高度な再生技術を比較的容易に実現することができる。

図面の簡単な説明

[0054] [図 1]本実施例に係る光ディスク再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。

[図 2]本実施例に係る光ディスク再生装置の特に信号処理部の構成を概念的に示すブロック図である。

[図 3]本実施例に係る光ディスク再生装置の動作の流れ (特に、スクラッチエフェクト処理に係る動作の流れ)を概念的に示すフローチャートである。

[図 4]エフェクト角速度の具体的な変化の一の態様を示す波形図である。 [図 5]エフェクト角速度の具体的な変化の他の態様を示す波形図である。

[図 6]エフェクト角速度の具体的な変化の他の態様を示す波形図である。

[図 7]エフェクト角速度の具体的な変化の他の態様を示す波形図である。

[図 8]ジョグダイヤル角速度とエフェクト角速度との夫々の、再生時間軸上における実際の変化の態様、及びそれらの和の再生時間軸上における変化の態様を概念的に示す波形図である。

[図 9]エフェクト角速度の変化の態様を規定するパラメータの変更の態様を概念的に示す波形図である。

[図 10]慣性によるジョグダイヤルの動きに応じて、エフェクト角速度の振幅を変化させる態様を概念的に示す波形図である。

[図 11]エフェクト角速度の変化の方向（振動の方向）を適宜切り替える態様を概念的に示す波形図である。

[図 12]表示部の具体的構成及び表示の態様を概念的に示す平面図である。

[図 13]表示部の具体的構成及び表示の態様を概念的に示す平面図である。

[図 14]変形例に係る光ディスク再生装置の基本構成を概念的に示すブロック図である。

符号の説明

1 光ディスク再生装置

10 光ピックアップ

11 RFアンプ

15 信号処理部

20 システムコントローラ

22 スクラッチエフェクト処理部

40 入力部

41 ジョグダイヤル

42 エンコーダ

43 接触センサ

44 エフェクト操作ボタン 45 スクラッチエフェクトモードインボタン

46 ユーザパターン記憶指示部

50 表示部

発明を実施するための最良の形態

[0056] 以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。尚、以下の実施例は、再生速度制御、テンポ制御及び巻き戻し再生等に代表される各種再生機能を有する CDプレーヤないしは DVDプレーヤ等の光ディスク再生装置に対して、本発明の情報再生装置を適用した場合の実施例である。また、以下に説明する本実施例に係る光ディスク再生装置は、クラブやディスコ等の舞踏場において、光ディスクを次々に取り替えつつ、音楽データないしは映像データに対して様々な特殊効果 (エフェクト）を付加しつつ連続的に再生する際に用いられる DJ機器 (VJ (Video Jockey)機器を含む）として用いられる。

[0057] (1)基本構成

初めに、図 1及び図 2を参照しながら、本実施例に係る光ディスク再生装置 1の基本構成について説明を進める。ここに、図 1は、本実施例に係る光ディスク再生装置 1 の基本構成を概念的に示すブロック図であり、図 2は、本実施例に係る光ディスク再生装置 1の特に信号処理部 15の構成を概念的に示すブロック図である。

[0058] 図 1に示すように、本実施例に係る光ディスク再生装置 1は、光ピックアップ (PU : Pi ck Up) 10と、 RF (Radio Frequency)アンプ 11と、スピンドルモータ 12と、サーボ機構 13と、ピックアップサーボ回路 14と、信号処理部 15と、バッファメモリ 16と、キューポイントメモリ 17と、スピンドルサーボ回路 18と、編集部 19と、システムコントローラ 20と、外部出力端子 30と、入力部 40と、ジョグダイヤル 41と、エンコーダ 42と、接触センサ 43と、エフェクト操作ボタン 44と、表示部 50とを備える。

[0059] 光ピックアップ 10は、本発明の「読取手段」の一具体例を構成しており、光ディスク 100力ら、映画や音楽等を含むコンテンツデータ及び該コンテンツデータの再生を制御するためのコントロールデータを読み取るためのもので、半導体レーザ装置、各種レンズ、ァクチユエ一タ等カも構成される。より詳細には、光ピックアップ 10は、光ディスク 100に対してレーザ光 LBを、所定のパワーで照射する。また、光ディスク 10 0からのレーザ光 LBの反射光を受光するための PD (Photo Detector)センサを備えており、受光された反射光を読取信号 Sdtとして RFアンプ 11へ出力する。

[0060] 光ピックアップ 10は、サーボ機構 13の制御により駆動される図示しないァクチユエータ、スライダ等により、トラッキングエラー信号 TEに応じて光ディスク 100の半径方向等に移動できるように構成されている。カロえて、サーボ機構 13の制御により、フォ一カスエラー信号 FEに応じてレーザ光 LBの焦点を変化させ、フォーカス制御可能に構成されている。

[0061] RFアンプ 11は、光ピックアップ 10から出力される読取信号 Sdtに基づいて RF信号 DRFを生成し、生成された RF信号 DRFを、信号処理部 15へ出力する。また、 RFァンプ 11は、光ピックアップ 10から出力される読取信号 Sdtに基づいて、光ピックアツプ 10が光ディスク 100へレーザ光 LBを照射する際のフォーカスを制御するためのフオーカスエラー信号 FE及び光ピックアップ 10が光ディスク 100へレーザ光 LBを照射する際のトラッキングを制御するためのトラッキングエラー信号 TE等の誤差信号を生成する。生成された誤差信号 (FE及び TE)は、ピックアップサーボ回路 14へ出力される。

[0062] スピンドルモータ 12は、スピンドルサーボ回路 18によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク 100を回転させるように構成されて、る。

[0063] サーボ機構 13は、ピックアップサーボ回路 14から出力されるトラッキングサーボ制御信号に基づいて、光ピックアップ 10を光ディスク 100の径方向に移動させる。また、ピックアップサーボ回路 14から出力されるフォーカスサーボ制御信号に基づいて、光ピックアップ 10に含まれる対物レンズを、レーザ光 LBの光軸に沿って移動させる。

[0064] ピックアップサーボ回路 14は、 RFアンプ 11より出力される誤差信号 (FE及び TE) に基づいて、サーボ機構 13を制御するためのフォーカスサーボ制御信号やトラツキングサーボ制御信号を生成する。生成されたフォーカスサーボ制御信号やトラツキンダサーボ制御信号は、サーボ機構 13へ出力される。言い換えれば、フォーカスエラ一やトラッキングエラーの発生を抑制すベぐ RFアンプ 11より出力される誤差信号（ FE及び TE)に基づいて、サーボ機構 13をフィードバック制御する。

[0065] 信号処理部 15は、本発明における「再生手段」の一具体例を構成しており、演算機能を有するデジタルシグナルプロセッサ（Digital Signal Processor： DSP)で形成されており、 CDや DVDの規格に準拠して RF信号 DRFをデコードすることにより復調データを生成する。更に復調データに含まれて、るコンテンッ再生用のコンテンッデータとシームレス再生用のコントロールデータ CNTとを分離抽出する。コントロールデータ CNTは、例えば光ディスク 100のリードインエリアに記録されている TOCデータ等や、ストリーム信号に含まれて記録される同期データや、コンテンツデータが再生される際の時間経過情報が含まれるサブコードデータ等が一具体例として挙げられる。生成されたコントロールデータ CNTは、システムコントローラ 20へ出力され、コンテンッデータの再生を制御するために（特に、コンテンツデータをシームレス再生が可能なコンテンツデータ Ddにデコードするために）用いられる。

[0066] ここで、図 2を参照して、信号処理部 15のより具体的な構成について説明する。

[0067] 図 2に示すように、信号処理部 15は、一時記憶部 15aと、上述したデコード処理を行うデコード部 15bと、アドレス制御部 15cと、読出 Z書込制御部 15dと、データ伸張部 15eとを備えている。また。信号処理部 15には、ノッファメモリ 16とキューポイントメモリ 17とが接続されている。

[0068] 一時記憶部 15aは、 RFアンプ 11から出力される RF信号 DRFを一時的に格納すると共に、デコード部 15bが RF信号 DRFをデコードしてシームレス再生用のコンテンツデータ Ddを生成する際の作業領域として設けられてヽる。

[0069] ノッファメモリ 16は、所定の記憶容量を有するリングメモリで形成されており、ァドレス制御部 15c及び読出 Z書込制御部 15dの制御に従って、デコード部 15bでデコ一ドされたコンテンツデータ Ddを記憶すると共に、ー且記憶したコンテンツデータ Ddをコンテンツデータ Dmbとして出力する。主に、フォワード再生とリバース再生及び往復再生時に再生されるべきコンテンッデータ Ddを記憶し、更にコンテンッデータ Dm bとして出力する。

[0070] キューポイントメモリ 17は、所定の記憶容量を有する半導体メモリで形成されており、アドレス制御部 15c及び読出 Z書込制御部 15dの制御に従って、デコード部 15b でデコードされたコンテンツデータ Ddを記憶すると共に、ー且記憶したコンテンツデータ Ddをコンテンツデータ Dcueとして出力する。 [0071] ただし、キューポイントメモリ 17は、ノッファメモリ 16とは異なり、ユーザ等が予め頭出しのためのキューポイントを設定すると、そのキューポイントを挟んで相前後する位置関係にある所定量のコンテンツデータ Ddを記憶し、その後、ユーザ等が頭出し指定をすると、記憶しておいたコンテンツデータ Ddをキューポイントに関連するコンテンッデータ Dcueとして出力するように構成されて！、る。

[0072] デコード部 15bは、上述したコンテンツデータ Ddを生成すると、システムコントローラ 20からの指令に従って、該コンテンツデータ Ddをバッファメモリ 16又はキューポィントメモリ 17に供給して記憶させる。つまり、フォワード再生とリバース再生及び往復再生の際には、光ピックアップ 10が光ディスク 100から情報読取りを行うことによって得られるコンテンツデータ Ddをバッファメモリ 16に記憶させる。また、ユーザ等からキユーポイントの設定がなされると、光ピックアップ 10がキューポイントの位置を挟んで相前後する位置関係にある情報を光ディスク 100から読取ることによって得られるコンテンッデータ Ddをキューポイントメモリ 17に記憶させる。

[0073] アドレス制御部 15cは、システムコントローラ 20からの指令に従って、ノッファメモリ 16のアドレスを指定するアドレスデータ Baと、キューポイントメモリ 17のアドレスを指定するアドレスデータ Caを発生する。

[0074] 読出 Z書込制御部 15dは、システムコントローラ 20からの指令に従って、バッファメモリ 16とキューポイントメモリ 17に対してリードライト制御信号 Brw及び Crwを供給することにより、ノッファメモリ 16に対するデータ書き込みとデータ読み出しの制御と、キユーポイントメモリ 17に対するデータ書き込みとデータ読み出しの制御を行う。

[0075] すなわち、アドレス制御部 15cがバッファメモリ 16のアドレスを指定して読出 Z書込制御部 15dが書き込み制御を行うと、そのアドレスにコンテンツデータ Ddが記憶され、一方、アドレス制御部 15cがバッファメモリ 16のアドレスを指定して読出 Z書込制御部 15dが読み出し制御を行うと、そのアドレスに記憶されていたコンテンツデータ Dd をコンテンツデータ _Dmbとして出力させるように構成されて、る。

[0076] また、アドレス制御部 15cがキューポイントメモリ 17のアドレスを指定して読出 Z書込制御部 15dが書き込み制御を行うと、そのアドレスにコンテンツデータ Ddが記憶され、一方、アドレス制御部 15cがキューポイントメモリ 17のアドレスを指定して読出/ 書込制御部 15dが読み出し制御を行うと、そのアドレスに記憶されていたコンテンツデータ Ddをキューポイントに関連するコンテンツデータ Dcueとして出力させるように構成されている。

[0077] 更に、アドレス制御部 15cと読出 Z書込制御部 15dにおけるバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対するコンテンツデータ読み出し時のアクセスタイミングが、ジョグダイヤル 41の回転速度に応じて変化するようになっており、このアクセスタイミングの変化によって既述した処理速度が変化するようになって!/、る。

[0078] すなわち、入力部 11を介してユーザ等力フォワード再生の指示がなされた際、ジョグダイヤル 41が停止してヽると、信号処理部 15は正規の再生速度に対応したァクセスタイミングでバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17からコンテンツデータ D mb又は Dcueを読み出してコンテンツ再生の処理を行う。したがって、正規の処理速度の下で通常のコンテンッ再生が行われる。

[0079] 一方、ジョグダイヤル 41が時計回り方向又は反時計回り方向に回転操作されると、夫々の回転速度に対応したアクセスタイミングでバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17からオーディオデータ Dmb又は Dcueを読み出してコンテンツ再生の処理を行う。したがって、ジョグダイヤル 41が時計回り方向又は反時計回り方向に回転操作されると、アクセスタイミングの変化に応じて再生速度が変化し、例えば音楽等を再生中にジョグダイヤル 41が操作されると、正規の再生音とは異なった再生速度の音を再生するようになっている。

[0080] そして、本実施例では特に、ジョグダイヤル 41の操作量に応じた操作信号に対して、後述するスクラッチエフェクト処理部 22の動作により所定の信号処理を更に付カロ的に施すことで、バッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対するコンテンツデータ読出し時のアクセスタイミングが更に複雑に変化するように構成されて、る。これにより、コンテンツ再生時の処理速度 (再生速度)を、より複雑に変化させることができる。係る処理については、後に詳述する（図 3以降参照)。

[0081] 尚、上記の再生速度とは、ノッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に記憶されて、るコンテンツデータを読出して、そのコンテンッデータに基づ、てコンテンッ再生を行う際、ノッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17をメモリアクセスして読出しアドレスを順次に切り替えるときのその読出しアドレスの切替え速度に相当する。

[0082] 従って、ジョグダイヤル 41が操作されると、バッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対する読出しアドレスの切り替え速度が変化し、その切り替え速度の変化に応じてバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17から読み出されるコンテンツデータに基づ、てコンテンツ再生を行うと、例えば本来の音楽などとは異なったテンポの映像や効果音がディスプレイやスピーカ等で再生されるようになって!/、る。

[0083] 尚、上記のフォワード再生とは、 LP等のアナログレコードを順方向に回転させて音楽等を再生させた場合と同様に、光ディスク 100のコンテンツデータを、記録されている順に再生することを言う。したがって、ジョグダイヤル 41が時計回り方向に回転操作されるのに応じて、音楽等を通常の音として再生するようになっている。また、ジョグダイヤル 41が停止されて、るときにも、フォワード再生が行われるようになって、る。

[0084] 一方、上記のリバース再生とは、アナログレコードを逆方向に回転させて音楽等を再生させた場合と同様に、光ディスク 100のコンテンツデータを、記録されている順とは逆の順番で再生することを言う。つまり、アナログレコードでは音楽等が連続記録（アナログ記録)されているため、アナログレコードを逆方向に回転させると、音楽等を逆の方向から再生することになつて、本来の音楽等とは違った擬音が再生されることになるが、ジョグダイヤル 41が反時計回り方向に回転操作されると、光ディスク 100にデジタル記録されている個々のコンテンツデータを逆の順番で再生することにより、あた力もアナログレコードを逆方向に回転させて再生させた場合と同様の擬音を生じさせるようになつている。

[0085] このようにアナログレコードをリバース再生するのと同様の機能を備えたことで、例えばユーザ等がジョグダイヤル 41を時計回り方向と反時計回り方向へ敏速に往復回転を繰り返すと、所謂スクラッチ音と呼ばれる擬音（「キユキュ」、「ガシャガシャ」等の擬音)を生じさせることができる。そして、所謂ディスクジョッキーと呼ばれる演奏者が、上記のスクラッチ音等を生じさせるべくジョグダイヤル 41を操作すると、 CDや DVDを用いてラップ音楽等を生成するための編集を行うことが可能となっている。

[0086] 尚、アドレス制御部 15cと読出 Z書込制御部 15dは、ノッファメモリ 16とキューボイントメモリ 17を夫々別々に制御することで、デコード部 15bからのコンテンツデータ D dの同時書き込みと、コンテンツデータ Dmb及び Dcueの同時読み出しとを禁止している。

[0087] また、所定の記憶容量を備えたバッファメモリ 16とキューポイントメモリ 17との夫々にコンテンツデータ Ddを記憶させるための所謂書込み処理と、バッファメモリ 16とキユーポイントメモリ 17からコンテンツデータ Dmb及び Dcueを読み出す所謂読出し処理とを独立に行っているため、光ピックアップ 10における光ディスク 100からの情報読取りの処理と、信号処理部 15内でのオーディオ再生のための処理とが互に影響を及ぼさな、ようになって!/、る。

[0088] データ伸張部 15eは、データ圧縮技術によってデータ圧縮されているコンテンツデータ Dmb又は Dcueがバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17から読み出されると、それらのコンテンツデータ Dmb又は Dcueをデータ伸張し、データ伸張後のコンテンッデータ Dexを、図 1に示す編集部 19へ供給する。また、コンテンツデータ Dmb 又は Dcueがデータ圧縮されていない場合には、データ伸張の処理を行わず、コンテンッデータ Dmb又は Dcueをそのままコンテンツデータ Dexとして編集部 19へ供給する。

[0089] 再び図 1において、スピンドルサーボ回路 18は、システムコントローラ 20から指示されたスピンドルモータ 12の回転速度に対する同期データの誤差を検出し、その誤差の発生を抑制すべくスピンドルモータ 12の回転をフィードバック制御する。

[0090] 編集部 19は、信号処理部 15から供給されるコンテンツデータ Dexを不図示の DZ A変換器でデジタルアナログ変換することによってアナログコンテンツ信号を生成し、更に電力増幅して外部出力端子 30へ出力する。出力されたアナログコンテンツ信号は、外部出力端子 30を介して、例えばディスプレイやスピーカ等の外部出力機器へ出力され、光ディスク 100に記録されているコンテンツデータに応じた映像や音声として再生される。

[0091] 尚、上記の DZA変換器は、いわゆるサンプリング定理に基づいて決められた固定のサンプリング周波数に同期してコンテンツデータ Dexをアナログコンテンツ信号に変換する。したがって、後述するようにジョグダイヤル 41が操作され且つ更には所定のスクラッチエフェクト処理が施されて、バッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17 に対する読出しアドレスの切り替え速度が変化し、それによつて単位時間当たりに D ZA変^^に供給されるコンテンツデータ Dexの数が変化することになると、 D/A 変からは例えば本来の音楽などとは異なったテンポの効果音を再生することが可能なアナ口コンテンツ信号が出力される。

[0092] 尚、編集部 19は、アナログコンテンツ信号に対して所定の変調処理を施した後に、変調処理が施されたアナログコンテンツ信号を外部出力機器へ出力するように構成してもよい。より具体的には、例えばアナログコンテンツ信号に対して鋸波による変調を施してもょ、し、例えばアナログコンテンツ信号に対して矩形波による変調を施してもよ、し、例えばアナログコンテンツ信号に対してドップラー効果を生じさせる変調を施してもょ、し、例えばアナログコンテンツ信号に対してジェット機音を模した特殊な波形による変調を施してもよいし、例えば再生信号に対して拳銃の発射音を模した特殊な波形による変調を施してもょ、し、或、はユーザ等が予め設定してぉ、た様々な特殊な波形による変調を施してもよい。これらの変調は、入力部 40における図示しな、操作キーをユーザが操作することで行われることが好ま、。

[0093] システムコントローラ 20は、演算及び制御機能を有するマイクロプロセッサ（MPU) を備え、予め設定されているシステムプログラムを実行することにより、光ディスク再生装置 1全体の動作を集中制御する。

[0094] また、上記マイクロプロセッサ（MPU)に内蔵されている半導体メモリ部によってキュ一ポイントアドレス記憶部 21が形成されており、ユーザ等が所望のキューポイントを予め設定すると、そのキューポイントに相当する光ディスク 100のアドレスをキューポイントアドレスデータとして記憶するようになって!/、る。

[0095] また、システムコントローラ 20は、スクラッチエフェクト処理部 22を備えて、る。スクラツチエフェクト処理部 22は、本発明の「演算手段」の一具体例を構成しており、ェンコーダ 42や接触センサ 43によって検出されるジョグダイヤル 41の操作量を示す操作量信号に対して、エフェクト操作ボタン 44からの指示に基づき、所定の信号処理 (本実施例では、これを適宜"スクラッチエフェクト処理"と称する）を施す。係る信号処理により、上述したようにバッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対する読出しァドレスの切り替え速度が更に複雑に変化し、それによつて単位時間当たりに DZA変翻に供給されるオーディオデータ Dexの数がより複雑に変化することになる。係る処理については、後に詳述する。

[0096] 入力部 40は、複数の操作ボタンを備えて形成されており、既述したキューポイントを設定するためのキューポイント登録ボタン、設定しておいたキューポイントを頭出し位置として指定するためのキューポイント指定ボタンの他、様々な効果音を付加する際に操作される編集キー、再生操作の内容を指示するための再生ボタンや一時停止ボタンや再生停止ボタン等の再生操作に必要な各種の操作ボタンが設けられている。

[0097] 本実施例では特に、入力部 40は、エフェクト操作ボタン 44を備えて、る。エフェクト操作ボタン 44は、ジョグダイヤル 41の操作量信号に対して、どのような信号処理を施すかをユーザが指定するために用いられる。エフェクト操作ボタン 44からの指示は、指示データスクラッチエフェクト処理部 22へ出力され、スクラッチエフェクト処理部 22 は、エフェクト操作ボタン 44から出力される指示データに基づき、ジョグダイヤル 41の操作量信号に対して所定の信号処理を施す。

[0098] ジョグダイヤル 41は、本発明における「操作手段」の一具体例を構成しており、両方向に回転自在な円盤形状の操作キーである。ユーザ等がジョグダイヤル 41の回転方向と回転速度を適宜に変化させて操作すると、その回転方向に応じて上述したフォワード再生とリバース再生を設定することができ、更に、その回転速度に応じて、スピー力やヘッドフォンで再生される再生音の音調を変化させることができるようになつている。

[0099] エンコーダ 42は、本発明における「検出手段」の一具体例を構成しており、ジョグダィャル 41の回転方向及び回転速度 (角速度）を検出する。より具体的には、ェンコ一ダ 42は、ロータリエンコーダ回路を備えており、ジョグダイヤル 41の回転方向及び回転速度を光学的に検出する。検出されたジョグダイヤル 41の回転方向及び回転速度は、システムコントローラ 20に出力される。これにより、システムコントローラ 20は、ユーザ等が操作したジョグダイヤル 41の操作量を認識し、その操作量に応じたエフェクト処理を行わせる。また、スクラッチエフェクト処理部 22は、ユーザ等が操作したジョグダイヤル 41の操作量を認識し、その操作量に応じた操作信号に対して所定の信号処理を施す。

[0100] 接触センサ 43は、ユーザがジョグダイヤル 41を操作しているか否力（特に、ユーザがジョグダイヤル 41に触れて!/、るか否力）を検出するためのセンサである。

[0101] 表示部 50は、本発明における「表示手段」の一具体例を構成しており、コンテンツデータの再生に伴う各種情報を表示する。表示部 50は、例えば液晶ディスプレイや蛍光管等の表示パネルを備えており、システムコントローラ 20の制御を受けて各種情報を表示する。例えば、表示部 50には、コンテンツデータの再生に応じた各種情報が表示されていてもよい。より具体的には、例えば、現在再生しているコンテンツデータのトラック番号や、現在再生しているコンテンツデータの経過時間や、現在光デイスク再生装置 1にローデイングされて、る光ディスク 100に記録されて、るコンテンッデ一タの総トラック数等が表示されて、てもよ、。再生時間軸に沿ったコンテンツデータのビート密度が表示されて、てもよ、し、現在再生されて、るコンテンツデータの周波数帯域毎の強度が表示されて、てもよ、。

[0102] (2)動作原理

続いて、図 3から図 8を参照して、本実施例に係る光ディスク再生装置 1の動作原理について説明する。ここでは、図 3を用いて光ディスク再生装置 1の動作原理の全体の流れを説明し、適宜他の図面を参照しながらより詳細な説明を加えていく。ここに、図 3は、本実施例に係る光ディスク再生装置 1の動作の流れを概念的に示すフローチャートである。尚、以下の説明では、説明の簡略化のために、光ディスク再生装置 1がスクラッチエフェクト処理を行っている時の動作に的を絞って説明を進める。

[0103] 図 3に示すように、初めに接触センサ 43において ON信号が検出されている力否かが判定される（ステップ S101)。即ち、ユーザがジョグダイヤル 41に触れているか否か或、はユーザがジョグダイヤル 41を操作して!/、るか否かが判定される。ユーザがジョグダイヤル 41に触れて!/、る又はユーザがジョグダイヤル 41を操作して!/、れば、接触センサ 43において ON信号が検出される。

[0104] この判定の結果、接触センサ 43において ON信号が検出されていないと判定された場合 (ステップ S101 :No)、スクラッチエフェクト処理は行われることなぐ再びステップ S 101に戻り、接触センサ 43にお!/、て ON信号が検出されて!、るか否かの判定が継続される。

[0105] 他方、接触センサ 43において ON信号が検出されていると判定された場合 (ステツプ S101 : Yes)、エンコーダ 42の動作により、ジョグダイヤル 41の操作量を示す操作信号の一具体例であるジョグダイヤル角速度 Θ が検出される (ステップ S102)。

JOG

[0106] このステップ S101及び S102の動作に続いて或いは並行して、エフェクト操作ボタン 44を介したユーザの指示力光ディスク再生装置 1に入力される (ステップ S201) 。そして、入力されたユーザの指示に基づき、ジョグダイヤル角速度 Θ に対して付

JOG

加すべきエフェクト角速度 Θ 力スクラッチエフェクト処理部 22の動作により算出され

EF

る (ステップ S202)。より具体的には、入力されたユーザの指示に基づき、ジョグダイャル角速度 0 に対して付加すべきエフェクト角速度 0 の、再生時間軸上におけ

JOG EF

る変化の態様を示すエフェクト波形が決定される。尚、予め数種類の波形パターンがデフォールトのエフェクト波形として光ディスク再生装置 1に記憶されて、ることが好ましい。

[0107] ここで、図 4から図 7を参照して、エフェクト波形の具体的な態様について説明する。

ここに、図 4から図 7は夫々、エフェクト波形の具体的の態様を示す波形図である。

[0108] 図 4に示すように、三角波の態様で変化するエフェクト波形を用いるように構成してもよい。より具体的には、一周期 Tの間に振幅 (即ち、エフェクト角速度 Θ の大きさ）

EF

力 SOから + Aへと単調増加し、続いて + Aから Aへと単調減少し、続いて Aから 0 へと単調増加するような波形が繰り返し現れるエフェクト波形を用いるように構成してちょい。

[0109] 図 5に示すように、のこぎり波の態様で変化するエフェクト波形を用いるように構成してもよい。より具体的には、一周期 Tの間に振幅が +Aから Aへ単調減少するような波形が繰り返し現れるエフェクト波形を用いるように構成してもよ、。

[0110] 図 6に示すように、方形波の態様で変化するエフェクト波形を用いるように構成してもよい。より具体的には、周期 0から TZ2の間の振幅が +Aであり、周期 TZ2から T の間の振幅が Aであるような波形が繰り返し現れるエフェクト波形を用いるように構成してちょい。

[0111] 図 7に示すように、正弦波の態様で変化するエフェクト波形を用いるように構成してもよい。より具体的には、正弦波が繰り返し現れるエフェクト波形を用いるように構成してもよい。

[0112] もちろん、図 4から図 7を用いて説明したエフェクト波形の態様は例示に過ぎず、これら以外の態様で変化するような任意のエフェクト波形を用いるように構成してもよヽことは言うまでもない。

[0113] 再び図 3において、スクラッチエフェクト処理部 22の動作により、ステップ S102において検出されたジョグダイヤル角速度 Θ とステップ S202において算出されたエフ

JOG

ヱタト角速度 0 との和 0 + Θ に基づき、コンテンツデータの再生速度が演算に

EF JOG EF

より算出される (ステップ S103)。より具体的には、 0 + Θ の値に基づいて、バッ

JOG EF

ファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対するコンテンツデータ読出し時のァクセスタイミングが算出される。例えば、 Θ + Θ の値が相対的に大きくなれば、コンテ

JOG EF

ンッデータの再生速度は相対的に大きくなり、他方 0 + Θ の値が相対的に小さ

JOG EF

くなれば、コンテンツデータの再生速度は相対的に小さくなる。更に具体的には、ュ一ザがジョグダイヤル 41を操作して!/ヽな、時のコンテンツデータの再生速度を Vとし

0

、コンテンツデータの再生をレコードプレーヤ等のアナログプレーヤ上で行ったと仮想した場合のアナログプレーヤの回転速度を Θ とすれば、ユーザがジョグダイヤル rot

41を操作している時のコンテンツデータの再生速度 =v X ( 0 + θ ) / θ とな

0 JOG EF rot るように再生速度が算出される。

[0114] その後、ステップ S103において算出された再生速度が実現されるように、バッファメモリ 16又はキューポイントメモリ 17に対するコンテンツデータ読出し時のアクセスタイミングが制御されながらコンテンツデータの再生処理が行われる (ステップ S104)。より具体的には、例えば、 0 + Θ の値が相対的に大きな正の値を示していれば

JOG EF

、相対的に速い再生速度でコンテンツデータがフォワード再生される。 0 + Θ の

JOG EF

値が相対的に小さな正の値を示して、れば、相対的に遅、再生速度でコンテンツデータがフォワード再生される。 0 + Θ の値が負の値を示していれば、コンテンツ

JOG EF

データがリバース再生される。 Θ + Θ の値が正の値と負の値とを交互に繰り返し

JOG EF

てれば、コンテンツデータがスクラッチ再生される。

[0115] その後、コンテンツデータの再生を終了する力否かが判定される（ステップ S105)。この判定の結果、コンテンツデータの再生を終了しな、と判定された場合 (ステップ S 105 :No)、再びステップ S101へ戻り、上述した動作を継続する。他方、コンテンツデータの再生を終了すると判定された場合 (ステップ S105 : Yes)、コンテンツデータの再生を終了する。

[0116] ここで、ジョグダイヤル角速度 0 とエフェクト角速度 0 との和 0 + Θ に基づ

JOG EF JOG EF

いて算出される再生速度について、図 8を参照してより詳細に説明する。ここに、図 8 は、ジョグダイヤル角速度 Θ とエフェクト角速度 Θ との夫々の再生時間軸上にお

JOG EF

ける実際の変化の態様、及びそれらの和 Θ + Θ の再生時間軸上における変化

JOG EF

の態様を概念的に示す波形図である。

[0117] ユーザがジョグダイヤル 41を操作することで、図 8 (a)に示すようなジョグダイヤル角速度 Θ (より具体的には、ジョグダイヤル角速度 Θ の変化の態様）が検出された

JOG JOG

とする。尚、図 8 (a)に示すジョグダイヤル角速度 Θ は、スクラッチ再生を行う際に

JOG

一般的に良く見られる。即ち、時計回り及び反時計回りの夫々の方向へのジョグダイャル 41の操作を繰り返し行うことにより一般的に見られるジョグダイヤル角速度 0

JOG

の変化の態様である。

[0118] このとき、エフェクト操作ボタン 44を用いたユーザの操作により、ジョグダイヤル角速度 Θ に対して、図 8 (b)に示すような三角波の態様で変化するエフェクト角速度 Θ

JOG E

を付加すべき旨を示す指示が、スクラッチエフェクト処理部 22になされたとする。

F

[0119] このとき、スクラッチエフェクト処理部 22では、図 8 (c)に示すような、ジョグダイヤル角速度 0 とエフェクト角速度 0 と和 0 + Θ が算出される。尚、図 8 (c)には、

JOG EF JOG EF

参考までに、ジョグダイヤル角速度 Θ も点線にて示されて、る。

JOG

[0120] そして、このジョグダイヤル角速度 0 とエフェクト角速度 0 と和 0 + Θ に基

JOG EF JOG EF

づいて、例えば上述した数式に従って再生速度が決定される。図 8 (a)と図 8 (c)とを比較すれば分かるとおり、和 0 + Θ は、ジョグダイヤル角速度 0 と比較して、

JOG EF JOG

相対的に複雑な態様で変化する。従って、和 0 + Θ に基づいて決定されるコン

JOG EF

テンッデータの再生速度も複雑な態様で変化する。その結果、ユーザによるジョグダィャル 41のマニュアル操作のみでは実現できないような態様で再生速度が変化する [0121] 言い換えれば、ユーザによるジョグダイヤル 41の操作量に応じた操作信号として、図 8 (c)に示すような複雑な態様で変化するジョグダイヤル角速度 Θ が検出された

JOG

ことと同一視することができる状態が実現される。その結果、ユーザによるジョグダイャル 41の操作のみでは実現できないような態様で再生速度が変化する。即ち、ユーザ自身の技術では入力できな、ような複雑な、高度な或、は正確な態様で変化するジョグダイヤル角速度 Θ 力ユーザ自身により入力されたものとして扱うことができ

JOG

る。

[0122] 以上説明したように、本実施例に係る光ディスク再生装置 1によれば、単にユーザによるジョグダイヤル 41の操作内容 (即ち、ジョグダイヤル角速度 Θ )に基づ!/ヽて

JOG

コンテンツデータの再生速度を算出するのではなぐエフェクト角速度 Θ が付加さ

EF

れたジョグダイヤル角速度 Θ に基づ!、て行われる。従って、スクラッチエフェクト処

JOG

理を施す (即ち、エフェクト角速度 Θ を付加する）ことによって、ユーザによるジョグ

EF

ダイヤル 41の操作では実現できなヽようなエフェクト処理を、コンテンツデータに施すことができる。例えば、比較的高周期で振動するように変化するエフェクト角速度 Θ をジョグダイヤル角速度 Θ に付加すれば、十数 Hzな、しは数十 Hzの周波数で

EF JOG

スクラッチ再生を行うことができる。もちろん、付加すべきエフェクト角速度 Θ を変更

EF

すれば、また異なる態様での再生を実現することができる。このように、本実施例に係る光ディスク再生装置 1では、単にユーザによるジョグダイヤル 41の操作内容をそのまま用いてコンテンツデータの再生速度を算出する光ディスク再生装置と比較して、より特殊な態様で、より高度な技術を必要とする態様で、より複雑な態様で、或いはより高速で正確な態様でコンテンツデータを再生することができる。即ち、より高度な再生技術を比較的容易に実現することができる。

[0123] 例えば、スクラッチ技術を有していない（即ち、スクラッチを行うことができない）ユーザがジョグダイヤル 41を操作した場合であっても、スクラッチエフェクト処理を施すことで、比較的容易にスクラッチ音に類似した効果音を作成することができる。他方、スクラッチ技術を有するユーザがジョグダイヤル 41を操作した場合であっても、マ-ユアル操作によるスクラッチ操作に対して、エフェクト角速度 Θ に起因したスクラッチ効

EF

果をカ卩えることができるため、ユーザによるジョグダイヤル 41のマニュアル操作ではできないような特殊な態様でのコンテンツデータの再生が可能となる。

[0124] また、上述した特殊な態様でのコンテンツデータの再生を行う際に、ユーザはジョグダイヤル 41を複雑な態様で動かす必要はない。従って、特殊な態様でのコンテンツデータの再生を行うためのユーザの操作に係る負担を軽減することができ、その結果、比較的容易に特殊な態様でのコンテンツデータの再生を行うことができる。もちろん、マニュアル操作では実現できな、ような特殊な態様でのコンテンツデータの再生に限らず、マニュアル操作で実現できる態様でのコンテンツデータの再生であっても、スクラッチエフェクト処理を施すことで、ユーザの操作に係る負担を軽減することができるという大きな利点を有している。このため、特に初心者であっても、熟練者であるかのような態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0125] また、ユーザがジョグダイヤル 41を回転操作していなくとも、単にジョグダイヤル 41 に触れていれば (より具体的には、接触センサ 43が ON信号を出力していれば）、上述したスクラッチエフェクト処理を施すことができる。従って、ユーザは単にジョグダイャル 41に触れることで、例えばスクラッチ再生等を行うことができる。これは、ユーザの操作性の向上と言う観点からは非常に優れた利点である。

[0126] 尚、プレーヤのオーディオ出力等にフィルタリング処理を施すェフエクタは、現在再生しているコンテンツデータの先の（即ち、未来の）コンテンツデータをリアルタイムに得ることはできない。このため、コンテンツデータの再生速度をプレーヤの再生速度よりも早くすることはできない。従って、再生速度を早くする操作を含むスクラッチに類似したエフェクト効果をリアルタイムに施すことはできない。しかるに、本実施例に係る光ディスク再生装置 1によれば、信号処理部 15やバッファメモリ 16等の動作により、現在再生しているコンテンツデータの先の（即ち、未来の）コンテンツデータをリアルタイムに得ることができる。その結果コンテンツデータ再生速度をプレーヤの再生速度よりも早くすることができる。従って、再生速度を早くする操作を含むスクラッチ異類似したエフェクト効果をリアルタイムに施すことができる。この点からも、本実施例に係る光ディスク再生装置 1は、既存の機器よりも優れた効果を有していると言えよう。

[0127] 尚、図 4から図 7において例示したエフェクト波形を規定するパラメータ (より具体的には、例えばエフェクト波形の振幅や周波数や周期等)を適宜変更するように構成してもよい。係るパラメータの変更の態様について図 9を参照して説明する。ここに、図 9は、エフェクト波形の態様を規定するパラメータの変更の態様を概念的に示す波形図である。

[0128] 図 9 (a)に示すように、基準となるエフェクト波形は、一周期 Tの間に振幅が 0から + Aへと単調増加し、続いて + Aから— Aへと単調減少し、続いて— Aから 0へと単調増加するような波形が繰り返し現れる。

[0129] このような基準となるエフェクト波形に対して、図 9 (b)に示すように、エフェクト波形の周波数を n倍にする（即ち、周期を lZn倍にする）ように変更してもよい。エフェクト波形の周波数は、スクラッチ再生を例にあげれば、単位時間当たりのジョグダイヤル 41の往復操作の回数に相当する。従って、エフェクト波形の周波数を変更することで、ユーザ自身によるジョグダイヤル 41の操作に係る負担を軽減しつつ、ユーザは、例えばスクラッチ再生等を比較的容易に行うことができる。カロえて、エフェクト波形の周波数を変更することで、ユーザ自身によるジョグダイヤル 41の操作では実現困難な或いは不可能な態様でコンテンツデータを再生することができる。特に、エフェクト波形の周波数が高くなればなるほど、ユーザ自身によるジョグダイヤル 41の操作では実現困難な或いは不可能なスクラッチと同等の態様でコンテンツデータを再生することがでさる。

[0130] また、このような基準となるエフェクト波形に対して、図 9 (c)に示すように、エフェクト波形の振幅を m倍にするように変更してもよい。エフェクト波形の振幅は、スクラッチ再生を例に挙げれば、一回の往復操作におけるジョグダイヤル 41の動作角度に相当する。従って、エフェクト波形の振幅を変更することで、ユーザ自身によるジョグダイャル 41の操作に係る負担を軽減しつつ、ユーザは、より多様な態様でのコンテンツデータの再生を比較的容易に行うことができる。カロえて、エフェクト波形の振幅を変更することで、ユーザ自身によるジョグダイヤル 41の操作では実現困難な或いは不可能な態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0131] 尚、エフェクト波形の周波数や振幅等の変更動作は、入力部 40に備え付けられて V、る操作ボタンを用いたユーザの指示に基づ、て行われることが好ま、。エフェクト波形の周波数や振幅等を変更すべき旨を示す指示が、入力部 40に備え付けられている操作ボタンを介してシステムコントローラ 20に入力されれば、スクラッチエフェクト処理部 22は、図 9 (b)や図 9 (c)に示したような周波数や振幅が変更されたエフェクト波形により規定されるエフヱタト角速度 0 をジョグダイヤル角速度 0 へ付加する

EF JOG

。このとき、操作ボタンを用いたユーザの操作によりリアルタイムにエフェクト波形の振幅や周波数が変更されることが好ましい。つまり、操作ボタンを用いたユーザの操作によりリアルタイムにエフェクト角速度 Θ が変化し、その結果リアルタイムに再生速

EF

度等が変化することが好ましい。これにより、ユーザは、エフェクト波形の振幅や周波数等の変更の結果を再生速度の変化として直感的に認識しながら或いは予想しながら、エフェクト波形の振幅や周波数等を好適な量だけ変更することができる。尚、スクラッチエフェクト処理部 22単体がないしは入力部 40とスクラッチエフェクト処理部 2 2との組み合わせが、本発明の「振幅変更手段」な、しは「周波数変更手段」の一具体例を構成している。

[0132] また、ユーザがジョグダイヤル 41に勢、をつけてから手を離せば、ジョグダイヤル 4 1はユーザにより操作されていなくとも、慣性により一定時間は動き続ける。この慣性による動きに応じてエフェクト波形の振幅を変更するように構成してもよ、。係る構成について、図 10を参照して説明する。ここに、図 10は、慣性によるジョグダイヤル 41 の動きに応じて、エフェクト波形の振幅を変化させる態様を概念的に示す波形図である。尚、ユーザがジョグダイヤル 41に勢いをつけてから手を離すことにより、ジョグダイャル 41が慣性により動くこと、並びにその慣性によるジョグダイヤル 41の動きに応じた処理をコンテンッデータに施すことを適宜"スピン"と称する。

[0133] 図 10の上段に示すように、スピンが開始したとき（即ち、ユーザがジョグダイヤル 41 に勢、をつけてから手を離したとき)から、ジョグダイヤル角速度 Θ は徐々に減少

JOG

していき、一定時間経過後に" 0"となる。即ち、一定時間経過後に、ジョグダイヤル 4 1は停止する。

[0134] このスピン開始からジョグダイヤル 41の停止までの間のジョグダイヤル角速度 Θ

JOG

の大きさに応じて、エフェクト波形の振幅を変更する。より具体的には、図 10の中段に示すように、ジョグダイヤル 41が停止すると同時にエフェクト角速度 Θ 力 0"とな

EF

るように、エフェクト波形の振幅を変更することが好ましい。このとき、スピン中のエフェタト波形の振幅が、スピン中のジョグダイヤル角速度 Θ に比例するように変更する

JOG

ことが好ましい。より具体的には、図 10の下段に示すような態様でエフェクト角速度 0 (即ち、エフェクト波形の振幅）を変更することが好ましい。このような変更の振幅動

EF

作は、ジョグダイヤル角速度 Θ に基づくスクラッチエフェクト処理部 22の動作により

JOG

行なわれる。これにより、スピン中にエフェクト角速度 Θ を滑らかに変更することがで

EF

き、その結果、スピンの前後において、滑らかで違和感のないコンテンツデータの再生を実現することができる。

[0135] 尚、必ずしもジョグダイヤル 41が停止すると同時にエフェクト角速度 0 も" 0"とな

EF

るように、エフェクト波形の振幅を変更しなくともよいことは言うまでもない。要は、スピン中のジョグダイヤル角速度 Θ に応じてエフェクト波形の振幅を変更すれば、相応

JOG

の効果を得ることができる。また、振幅のみならず、エフェクト波形の周波数 (周期)も同様の態様で変更するように構成してもよ、。

[0136] また、エフェクト角速度 0 の変化の方向（振動の方向）を適宜切り替えるように構

EF

成してもよい。係る構成について図 11を参照して説明する。ここに、図 11は、エフヱタト角速度 Θ の変化の方向を適宜切り替える態様を概念的に示す波形図である。

EF

[0137] 図 11 (a)に示すように、基準となるエフェクト角速度 Θ は、一周期 Tの間に振幅が

EF

0から + Aへと単調増加し、続いて + Aから Aへと単調減少し、続いて Aから 0へと単調増加するような波形が繰り返し現れるように変化する。このようなエフェクト角速度 Θ に基づけば、ユーザがジョグダイヤル 41に触れた場合、例えば振動の基準点

EF

力もフォワード方向に向力つて振動が開始される。

[0138] このような基準となるエフェクト角速度 Θ に対して、図 11 (b)に示すように、その変

EF

化の方向（即ち、振動の方向）を逆転させるように構成してもよい。即ち、振動の方向が逆転したエフェクト角速度 Θ は、一周期 Tの間に振幅が 0から— Aへと単調減少

EF

し、続いて— Aから + Aへと単調増加し、続いて + A力 0へと単調減少するような波形が繰り返し現れるように変化する。このようなエフェクト角速度 Θ に基づけば、ュ

EF

一ザがジョグダイヤル 41に触れた場合、例えば振動の基準点からリバース方向に向力つて振動が開始される。

[0139] 或いは、ユーザがジョグダイヤル 41を操作している最中に動的に振動の方向を切り替えるように構成してもよい。即ち、図 11 (c)に示すように、当初は振動の基準点からフォワード方向に向力つて振動が開始され、その後振動の基準点からリバース方向に向力つて振動が開始される態様でコンテンツデータを再生してもよい。

[0140] このようにエフェクト角速度 0 の振動の方向を適宜変更することで、ユーザの所望

EF

の態様でコンテンツデータを再生することができる。

[0141] 尚、振動の方向の変更動作は、入力部 40に備え付けられている操作ボタンを用いたユーザの指示に基づいて行われることが好ましい。振動の方向を変更すべき旨を示す指示力入力部 40に備え付けられている操作ボタンを介してシステムコントローラ 20に入力されれば、スクラッチエフェクト処理部 22は、振動の方向が変更されたェフエタト角速度 0 をジョグダイヤル角速度 0 へ付加する。尚、スクラッチエフェクト

EF JOG

処理部 22単体がないしは入力部 40とスクラッチエフェクト処理部 22との組み合わせ力本発明の「振動方向変更手段」の一具体例を構成している。

[0142] また、本実施例では、ユーザがコンテンツデータの再生位置等を視覚的に認識するための表示パターンの表示するように構成してもよ、。係る表示パターンの表示について、図 12及び図 13の夫々を参照して説明する。ここに、図 12及び図 13は夫々、表示部 50の具体的構成及び表示の態様を概念的に示す平面図である。

[0143] 図 12に示すように、ジョグダイヤル 41の中央部分付近に、表示部 50の一部を構成する第 1再生状況表示部 51と第 2再生状況表示部 52とが設けられている。

[0144] 第 1再生状況表示部 51及び第 2再生状況表示部 52の夫々は、幅の狭い略扇状の発光素子が略円形状の仮想軌跡上に配列することで構成されている。第 1再生状況表示部 51及び第 2再生状況表示部 52の夫々は、アナログレコードの回転速度に対応させて発光素子を点灯することで、コンテンツデータの再生位置をユーザに対して表示する。即ち、発光パターン 51p及び 52pの夫々力アナログレコードの回転速度に対応しながら、略円形状の仮想軌跡上を移動することで、ユーザはアナログプレーャのようにコンテンツデータの再生位置を概念的に認識することができる。

[0145] 本実施例では特に、スクラッチエフェクト処理が施されている場合には、第 1再生状況表示部 51は、コンテンツデータの再生位置そのものを、アナログレコードの回転速度及びユーザによるジョグダイヤル 41の操作状況に応じて、発光パターン 51pにより表示する。

[0146] 他方、第 2再生状況表示部 52は、スクラッチエフェクト処理を施すことによってフォワード方向及びリバース方向の夫々に向かって交互に再生されるコンテンツデータの振動の基準位置 (即ち、振動の原点位置であって、より具体的には振動のピーク部分に相当する位置であってもよ、し、或、は振動の中心位置であってもよ、）を、アナログレコードの回転速度及びユーザによるジョグダイヤル 41の操作状況に応じて、発光パターン 52pにより表示する。言い換えれば、第 2再生状況表示部 52の発光パターン 52pは、ユーザのジョグダイヤル 41の操作のみによって（即ち、スクラッチエフェクト処理を除外することによって）指定されるコンテンツデータの再生位置を示している。

[0147] 従って、仮にスクラッチエフェクト処理を施すことによってスクラッチ再生がなされているとすると、図 13に示すように、第 1再生状況表示部 51の発光パターン 51pは、第 2再生状況表示部 52の発光パターン 52pの位置を中心、始点ないしは終点として時計回り及び反時計回りの夫々の方向に振動するように表示される。特に、ユーザによつてジョグダイヤル 41の操作がされて!/ヽなヽ（即ち、ジョグダイヤル角速度 Θ 力 '0

JOG

"である）場合には、第 1再生状況表示部 51の発光パターン 51pは、固定して表示される第 2再生状況表示部 52の発光パターン 52pの位置を中心、始点ないしは終点として、エフェクト角速度 Θ に応じて時計回り及び反時計回りの夫々の方向に振動す

EF

るように表示される。言い換えれば、第 1再生状況表示部 51の発光パターン 51pは、スクラッチエフェクト処理が施されたコンテンツデータの再生位置を示し、第 2再生状況表示部 52の発光パターン 52pは、スクラッチエフェクト処理が施されな、と仮想した場合のコンテンツデータの再生位置を示して、る。

[0148] これにより、ユーザは、エフェクト角速度 Θ の付加に起因して高速に振動しながら

EF

再生されるコンテンツデータの振動の基準位置を好適に且つ視覚的に認識することができ、その結果、コンテンツデータをより好適に再生することができる。

[0149] また、スクラッチエフェクト処理を終了させた後に、第 2再生状況表示部 52の発光パターン 52pが示す振動の原点力コンテンツデータの通常再生を開始するように構成してもよい。これにより、例えばスクラッチエフェクト処理の ONZOFFを頻繁に切り替えるような場合であっても、スクラッチエフェクト処理を終了させた後に同 Cf立置からコンテンツデータの再生を開始することができる。

[0150] 尚、上述した光ディスク再生装置 1は、接触センサ 43において ON信号が検出されている力否かに応じて、上述したエフェクト角速度 Θ を用いたスクラッチエフェクト処

EF

理を施すか否かが判定されている。し力しながら、接触センサ 43において ON信号が検出されている力否かを判定することにカ卩えて又は代えて、エンコーダ 42の出力を監視することで、上述したエフェクト角速度 Θ を用いたスクラッチエフェクト処理を施

EF

すか否かを判定するように構成してもよい。例えば、エンコーダ 42が所定の形状の或いは所定数のパルスを出力すれば、ユーザがジョグダイヤル 41に触れてヽると判定し、上述したエフェクト角速度 Θ を用いたスクラッチエフェクト処理を行うか否かを判

EF

定するように構成してもよい。これは、ユーザの操作がなくともジョグダイヤル 41が、レコードプレーヤ等のアナログプレーヤの如く自動的に回転する光ディスク再生装置において特に有効となる。

[0151] また、上述の実施例では、エフェクト角速度 0 をジョグダイヤル角速度 0 に付

EF JOG

加する態様について説明を進めた力スクラッチエフェクト処理を実現するにはこの態様に限定されなヽ。要は、ジョグダイヤル角速度 Θ に対して、何らかの信号等に

JOG

基づ、て何らかの演算処理を施すことができれば、上述した利益を相応に享受することができることは言うまでもな!/、。

[0152] (3)変形例

続いて、図 14を参照して、変形例に係る光ディスク再生装置について説明する。ここに、図 14は、変形例に係る光ディスク再生装置 2の基本構成を概念的に示すプロック図である。

[0153] 図 14に示すように、変形例に係る光ディスク再生装置 2は、上述した光ディスク再生装置 1と同様に、光ピックアップ 10と、 RFアンプ 11と、スピンドルモータ 12と、サーボ機構 13と、ピックアップサーボ回路 14と、信号処理部 15と、ノッファメモリ 16と、キユーポイントメモリ 17と、スピンドルサーボ回路 18と、編集部 19と、システムコントローラ 20aと、外咅出力端子 30と、人力咅40aと、ジョグダイヤノレ 41と、ェン =3—ダ 42と、接触センサ 43と、エフェクト操作ボタン 44と、表示部 50とを備える。 [0154] 変形例に係る光ディスク再生装置 2では特に、入力部 40aにスクラッチエフェクトモードインボタン 45が更に備えられている。

[0155] スクラッチエフェクトモードインボタン 45は、ジョグダイヤル 41を用いたユーザの操作に対してスクラッチエフェクト処理を施す力否かを指定する操作ボタンである。ユーザが当該スクラッチエフェクトモードインボタンを ONにすれば、ジョグダイヤル 41を用いたユーザの操作に対してスクラッチエフェクト処理が施される。他方、ユーザが当該スクラッチエフェクトモードインボタンを OFFにすれば、ジョグダイヤル 41を用いたュ一ザの操作に対してスクラッチエフェクト処理は施されず、通常のフォワード再生ゃリバース再生やスクラッチ再生等が行われる。

[0156] このように、変形例に係る光ディスク再生装置 2によれば、ユーザの指示に基づいてスクラッチエフェクト処理を施す力否かを決定することができる。従って、スクラッチエフェクト処理を施すことでより高度な再生技術を比較的容易に実現することができる共に、ユーザが望む場合にはスクラッチエフェクト処理を施すことなく通常のフォヮード再生やリバース再生やスクラッチ再生等を行うことができる。従って、コンテンツデータの再生の態様をより多様なものとすることができる。

[0157] また、ボタン一つでスクラッチエフェクト処理を施す力否かを切り替えることができるため、ユーザの操作性の向上を図ることができる。尚、スクラッチエフェクト処理を施すか否かの切り替えは、上述したエフェクト角速度 Θ の振幅を" 0"にすることでも実

EF

現できる。し力しながら、ユーザの操作性の向上という観点からは、ボタン一つでスクラッチエフェクト処理を施す力否かを切り替えることができる（特に、 ONZOFFと、うデジタルで切り替えることができる)スクラッチエフェクトモードインボタン 45を備えることが好ましい。

[0158] また、変形例に係る光ディスク再生装置 2では特に、システムコントローラ 20aにュ一ザパターン記憶部 23が更に備えられており、入力部 40にユーザパターン記憶ボタン 46が備えられている。

[0159] ユーザパターン記憶ボタン 46は、ユーザによるジョグダイヤル 41の操作信号をエフェクト波形として記憶させる力否かを指定する操作ボタンである。該ユーザパターン記憶ボタン 46を ONにしてから OFFにするまでの間になされたジョグダイヤル 41の操作信号は、上述したエフェクト波形の一つとして、システムコントローラ 20のマイクロプロセッサに内蔵されている半導体メモリ部によって形成されるユーザパターン記憶部 23に記憶される。

[0160] 記憶されたエフェクト波形は、図 4から図 8を用いて詳述したエフェクト波形と同様に、エフェクト操作ボタン 44による指示によって指定することができる。エフェクト操作ボタン 44により指定されたエフェクト波形は、ユーザパターン記憶部 23より読み出され、エフェクト角速度 Θ の算出において用いられる。その結果、ユーザによるジョグダ

EF

ィャル 41の操作信号と同様の波形を有するエフェクト角速度 Θ がジョグダイヤル角

EF

速度 Θ に付加される。

JOG

[0161] これにより、個々のユーザの技術を取り入れた任意のエフェクト波形を用いて上述したスクラッチエフェクト処理を施すことができる。例えば、熟練の技術を有するユーザによるジョグダイヤル 41の操作信号をエフェクト波形として記憶しておけば、初心者であっても熟練の技術を有するユーザと同様の態様でコンテンツデータを再生することができる。或いは、自分自身のジョグダイヤル 41の操作信号をエフェクト波形として記憶しておけば、自分自身の再生技術をベースとしたコンテンツデータの再生を比較的容易に行うことができる。或いは、自分自身の再生技術をベースとして、より高度な態様でのコンテンツデータの再生を行うこともできる。従って、より多様な態様で且つ比較的容易にコンテンツデータを再生することができる。

[0162] 上述の実施例では、情報再生装置の一例として、光ディスク 100を再生対象とする光ディスク再生装置について説明したが、本発明は、光ディスク及びその再生装置に限られるものではなぐ他の高密度記録或いは高転送レート対応の各種情報記録媒体並びにそのプレーヤにも適用可能である。

[0163] 本発明は、上述した実施例に限られるものではなぐ請求の範囲及び明細書全体力読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラムもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。

産業上の利用可能性

[0164] 本発明に係る情報再生装置及び方法、並びにコンピュータプログラムは、例えば、 CDや DVD等の記録媒体に記録されている音情報や映像情報の再生を行う情報再生装置に利用可能である。また、例えば民生用或いは業務用の各種コンピュータ機器に搭載される又は各種コンピュータ機器に接続可能な情報再生装置等にも利用可能である。

Claims

請求の範囲

[1] コンテンツデータを読み取る読取手段と、

使用者の操作によって可動に構成された操作手段と、

前記使用者による前記操作手段の操作内容を検出信号として検出する検出手段と前記検出信号に所定の演算信号に応じた演算処理を施す演算手段と、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフクト処理を前記読み取られたコンテンツデータに施しながら、該コンテンツデータを再生する再生手段とを備えることを特徴とする情報再生装置。

[2] 前記演算手段は、前記演算処理として、前記演算信号を前記検出信号に付加処理することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[3] 前記操作手段は、前記使用者の操作に伴って回転することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[4] 前記再生手段は、前記エフェクト処理として、前記演算処理が施された前記検出信号に基づ、て前記コンテンツデータの再生速度を規定しながら、該コンテンツデータを再生することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[5] 前記操作手段は前記使用者の操作に伴って回転し、

前記検出信号は前記操作手段の回転に係る角速度を示す信号であって、前記検出信号を Θ aとし、前記演算信号を Θ bとすると、前記コンテンツデータの再生速度は、 0 a+ 0 bに比例するように規定されることを特徴とする請求の範囲第 4項に記載の情報再生装置。

[6] 前記演算信号は、固定周波数又は可変周波数の信号成分を含んでおり、

前記演算信号の周波数を変更する周波数変更手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[7] 前記演算信号の振幅を変更する振幅変更手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[8] 前記操作手段が前記使用者により操作されておらず且つ前記使用者の操作に起因した慣性により動いている場合、前記振幅変更手段は、前記操作手段の速度の変化に応じて前記演算信号の振幅を変更することを特徴とする請求の範囲第 7項に記載の情報再生装置。

[9] 前記振幅変更手段は、前記操作手段が停止する際に前記振幅が 0になるように前記振幅を変更することを特徴とする請求の範囲第 7項に記載の情報再生装置。

[10] 前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施す力否かを設定する設定手段を更に備え、

前記演算手段は、前記設定手段により前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施すと設定された場合に、前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施すことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[11] 前記演算手段は、前記使用者により前記操作手段が操作されている場合に、前記検出信号に前記演算信号に応じた演算処理を施すことを特徴とする請求の範囲第 1 項に記載の情報再生装置。

[12] 前記使用者による前記操作手段を用いた操作内容を、前記演算信号として記憶する記憶手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置

[13] 前記演算信号は、三角波信号、のこぎり波信号、方形波信号及び正弦波信号の少なくとも一つを含んでいることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置

[14] 前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、

前記演算信号の振動の方向を変更する振動方向変更手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[15] 前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、

前記エフェクト処理を施しながら前記コンテンツデータが再生されて、る場合に、前記演算信号に基づいて振動する前記コンテンツデータの再生位置の基準位置を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[16] 前記表示手段は、前記コンテンツデータの再生位置を更に表示することを特徴とする請求の範囲第 15項に記載の情報再生装置。

[17] 前記演算信号は固定周期又は可変周期で振動する信号であって、前記再生手段は、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフ外処理を施した前記コンテンツデータの再生が終了した後、前記演算信号に基づいて振動する前記コンテンツデータの再生位置の基準位置力前記コンテンツデータの再生を開始することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置。

[18] 使用者の操作によって可動に構成された操作手段を備える情報再生装置における情報再生方法であって、

コンテンツデータを読み取る読取工程と、

前記使用者による前記操作手段の操作内容を検出信号として検出する検出工程と前記検出信号に所定の演算信号に応じた演算処理を施す演算工程と、前記演算処理が施された前記検出信号に基づくエフクト処理を前記読み取られたコンテンツデータに施しながら、該コンテンツデータを再生する再生工程とを備えることを特徴とする情報再生方法。

[19] 請求の範囲第 1項に記載の情報再生装置に備えられたコンピュータを制御する再生制御用のコンピュータプログラムであって、該コンピュータを前記情報再生装置のうち少なくとも一部として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。