JP4850301B2 - フライス用刃先交換式回転工具に用いるインサート - Google Patents

フライス用刃先交換式回転工具に用いるインサート Download PDF

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Description

本発明は、主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を実現して、高能率な平面削り加工ができる高送り加工用に好適なフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに関するものである。
各種の金型を成形加工により製造するときに、切削工具の工具本体に、平面視で菱形、略平行四辺形等の多角形状、あるいは丸駒型(丸形形状)等をなした板状のインサート(インサートチップ)のいずれかを装着して、被削材となる金型の素材に高送り加工を行うことが行われている。
このように、インサートを装着したフライス用刃先交換式回転工具を用いて、被削材に高送り加工を行うと、インサートの切刃に欠損等の不具合が発生しやすくなる。このため、高送り加工を行ってもインサートの切刃に欠損等の不具合の発生を防ぐために、インサートの形状等を改良した種々の技術が提案されている。例えば、下記の特許文献に記載の発明が提案されている。
特許文献1(特開2000−5921号公報)に記載の発明においては、コーナ部や溝切削におけるビビリ振動をおさえ、チップの欠損トラブルが起こりにくい安定した高能率加工を実現する刃先交換式回転工具の提供を目的として、インサートは主切刃と外周刃を有し、主切刃の切込み角が3度以上、35度以下であり、かつ、主切刃は円弧又は円弧状をなし、外周刃は工具中心軸に対してバックテーパがつくように直線もしくは円弧、円弧状とした刃先交換式回転工具が提案されている。
特許文献2(特開2002−46002号公報)に記載の発明においては、表面に黒皮等の硬質層が形成された被削材を切削するために好適なインサートが提案されている。そして、このインサートは、主切刃のホーニング面のホーニング幅とホーニング角を、主切刃の両端部から中央部に向かうに従いともに漸次大きくすることが記載されている。また、ホーニング幅が、主切刃の両端部では0.05〜0.5mmの範囲とし、主切刃の中央部では0.1〜1.0mmの範囲にし、さらに、ホーニング角が、主切刃の両端部では5〜45°、主切刃の中央部では10〜60°の範囲にすることが提案されている。
特許文献3(特開2002−192407号公報)に記載の発明においては、切り込み量がインサートのノ−ズの円弧状切れ刃の範囲とされるような仕上げ切削に使用される切削工具において、仕上げ面粗度の低下を招かず工具の長寿命化を図ることを目的とした切削工具が提案されている。この切削工具に用いられるインサートにおいては、ノーズの円弧状切れ刃に沿って面取り部が設けられ、すくい面側からみた円弧状切れ刃における面取り幅を、円弧状切れ刃と、ノーズを挟む2つの直線状切れ刃との各接続点近傍から、円弧状切れ刃の円弧の略中間点に向かって次第に広くなるようにすることが記載されている。これにより、面取り幅の小さい円弧状切れ刃部分を前逃げ境界側に位置させ、面取り幅の大きい円弧状切れ刃部分を横逃げ境界側に位置させて切削を行うことができるので、仕上げ面粗度の低下を招かず工具の長寿命化を図るものである。
特許文献4(特開特開2008−837号公報)に記載の発明においては、切削性能の悪化の恐れのないインサートが提案されている。このインサートは、略多角形平板状をなし、対向する多角形面の辺稜部に切刃を形成したンサートであって、各多角形面の中央部に設けられた少なくとも1つのボス面と、このボス面と切刃との間に設けられたブレーカ溝と、切刃に沿ってこの切刃から内方に向かって延びるランド面とを備えている。そして、多角形面の少なくとも1つのコーナ部では、コーナ切刃におけるランド面の幅L1よりもコーナ切刃からそれぞれ延びる一対の直線切刃におけるランド面の幅L2が大きく設定され、かつ、コーナ切刃におけるコーナ先端とボス面との距離L3よりも直線切刃とボス面との距離L4が小さく設定されることが記載されている。これにより、切削抵抗や仕上げ面の表面粗さへの影響が大きいコーナ切刃の切れ味を損なうことなく、比較的負荷の高い直線切刃の刃先強度を高めようとするものである。
特許文献5(特開2008−207273号公報)に記載の発明においては、インサートのコーナ部近傍の切刃で切削時の温度差により発生する損傷を防止することができる切削工具が提案されている。このインサートは多角形板状であって、すくい面と逃げ面との交差稜を切刃とし、すくい面のコーナ部にR切刃を設け、すくい面と切刃に続く外周部に一様な幅を有するランドを設け、少なくともコーナ部のランドに続くすくい面の中央側にブレーカ溝を設けている。さらに、R切刃に続く辺部切刃に切欠きを設けるとともに、切欠きのコーナ部の外挿頂点p1からの距離を切刃の一辺の長さL1に対して0.2L1以下にすることが記載されている。
特許文献6(特開平4−93110号公報)に記載の発明においては、丸駒インサート(丸駒チップ)を装着した正面フライスにおいて、丸駒インサートの刃先構成および取付け構成などを改善して耐熱鋼などに好適する正面フライスが提案されている。この丸駒インサートは、略円板状をなしその周側面に逃げ角が付与され、この周側面は6つの直線稜による傾斜平面および直線稜よりも大きな円弧稜による傾斜円弧面から構成されている。また、丸駒インサートがカッタ本体の取付け溝内にあるロケータによって位置決めされるとともに、このロケータは、丸駒インサートに対して、切削に関与する直線稜がカッタ本体の軸方向に対し直交する方向に位置決めすることが開示されている。
特許文献7(特開平9−225724号公報)に記載の発明においては、チッピングや欠損が起こりにくく、高硬度材の切削加工においても切刃の寿命を延ばすことができるフライス用の丸駒インサート(丸駒チップ)が提案されている。この丸駒インサートは、全周に逃げ角を有するインサート本体の外周縁に複数の切刃すくい面を設け、これら切刃すくい面を側面視で上面に向かって突出する円弧状に形成することが開示されている。このように、切刃すくい面を側面視で上面に向かって突出する円弧状に形成することにより、切刃すくい面が切削材に当接する時、最も山の高い部分が最初に切削材に当り、徐々に山の低い部分に当たるため、接触時間が長くなって衝撃力を低減させることができるので、チッピング、欠損が起こりにくく、高硬度材の切削加工においても切刃の寿命を延長することができることが記載されている。
特開2000−5921号公報 特開2002−46002号公報 特開2002−192407号公報 特開2008−837号公報 特開2008−207273号公報 特開平4−93110号公報 特開平9−225724号公報
上記した特許文献1から5に記載の発明においては、平面視で三角形状、あるいは略四角形状をなすインサート、またはこれらのインサートを装着した切削工具が提案されているが、いずれの発明も、インサートに形成した主切刃の耐欠損性を維持しながら、かつ、切削抵抗の低減を実現し、さらに、高能率な加工ができる高送り加工に好適な構成にすることについては記載されていない。
すなわち、特許文献1に記載の刃先交換式回転工具は、コーナ部や溝切削におけるビビリ振動をおさえ、インサートの欠損トラブルが起こりにくくするために、インサートは主切刃と外周刃を有し、主切刃の切込み角が3度以上、35度以下とし、かつ、主切刃は円弧又は円弧状をなすようにし、外周刃は工具中心軸に対してバックテーパがつくよう直線もしくは円弧、円弧状としたものである。従って、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策、例えば、インサートの切刃部に形成するネガホーニングやランドの幅を配慮することについては開示されていない。
特許文献2に記載のインサートは、主切刃のホーニング面のホーニング幅とホーニング角を、主切刃の両端部から中央部に向かうに従いともに漸次大きくすることにより、硬質層が形成されている被削材を切削加工するときに、切刃の両端部よりも中央部側の部分において耐欠損性を向上させようとするものである。従って、特許文献2に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
特許文献3に記載の切削工具は、仕上げ面粗度の低下を招かず工具の長寿命化を図るために、インサートのノーズの円弧状切れ刃に沿って面取り部を設け、すくい面側からみたこの円弧状切れ刃における面取り(ネガホーニング等)の幅を、円弧状切れ刃と、ノーズを挟む2つの直線状切れ刃との各接続点近傍から、円弧状切れ刃の円弧の略中間点に向かって次第に広くなるように形成したものである。これにより、面取り幅の小さい円弧状切れ刃部分を前逃げ境界側に位置させ、面取り幅の大きい円弧状切れ刃部分を横逃げ境界側に位置させて切削を行うことができるので、仕上げ面粗度の低下を招かず工具の長寿命化を図ることが記載されているが、特許文献3に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
特許文献4に記載のインサートは、各多角形面の中央部に設けられた少なくとも1つのボス面と、このボス面と切刃との間に設けられたブレーカ溝と、切刃に沿ってこの切刃から内方に向かって延びるランド面とを備えている。そして、多角形面の少なくとも1つのコーナ部では、コーナ切刃におけるランド面の幅L1よりもコーナ切刃からそれぞれ延びる一対の直線切刃におけるランド面の幅L2を大きく設定することにより、直線切刃がチッピングや欠損することを防止しようとするものである。従って、特許文献4に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
特許文献5に記載のインサートは、すくい面のコーナ部にR切刃を設け、すくい面と切刃に続く外周部に一様な幅を有するランドを設け、さらに、R切刃に続く辺部切刃に切欠きを設けることにより、切削時の温度差により発生する切刃の欠損等の損傷を防止するものであるが、特許文献5に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
特許文献6に記載されている丸駒インサートは、略円板状をなしその周側面に逃げ角が付与され、この周側面は6つの直線稜による傾斜平面および直線稜よりも大きな円弧稜による傾斜円弧面から構成することにより、耐熱鋼等の切削加工において切刃の損傷を改善しようとするものであって、特許文献6に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
特許文献7に記載されている丸駒インサートは、全周に逃げ角を有するインサート本体の外周縁に複数の切刃すくい面を設け、これら切刃すくい面を側面視で上面に向かって突出する円弧状に形成することにより、切刃のチッピングや欠損が起こりにくくしたものである。しかし、特許文献7に記載の発明においても、切削時の切削抵抗の低減を実現するための対策については開示されていない。
そこで、本発明の目的は、主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を実現して、高能率な平面削り加工ができる高送り加工用に好適なフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートを提供することにある。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートは、フライス用刃先交換式回転切削工具に着脱可能に装着され、平面視で多角形平板状をなし、その多角形の中央部に前記回転切削工具に装着されるための取付け孔を有し、その上面がすくい面とされ、前記すくい面に交差する側面が逃げ面とされ、前記すくい面と逃げ面とが交差する稜線部に切刃を有するインサートであって、
前記切刃は、前記多角形平板状のインサートの角部に形成されたコーナー刃と、前記コーナー刃を挟むように形成された主切刃と外周刃とから構成され
前記主切刃のすくい面には、前記主切刃のネガホーニングと、前記ネガホーニングの内側にランドおよびブレーカ溝を有し、
前記主切刃は前記主切刃から前記コーナー刃との間の境界となる繋ぎ部へかけて前記取付け孔に関して外側へ凸の形状に形成され、この前記繋ぎ部へかけての前記凸の形状の、前記繋ぎ部と反対側の端部に前記凸の形状の起点となる点を持ち、
この起点となる点は、前記外周刃の稜線が下方から上方へかけて鉛直軸に接近する向きに傾斜した状態で、前記取付け孔において前記回転切削工具に装着されたときに、被削材側へ最下に位置する最下点を与え、
前記ネガホーニングの幅は、前記起点となる点から、前記主切刃と前記コーナー刃を繋ぐ繋ぎ部に向かって、漸次増加するように形成されていることを特徴としている。
さらに、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記ランドの幅は、前記最下点から前記繋ぎ部に向かって漸次増加するように形成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記最下点における前記ネガホーニングの幅をH1、前記ランドの幅をF1とし、前記繋ぎ部における前記ネガホーニングの幅をH2、前記ランドの幅をF2としたとき、
0.03mm≦H1≦0.10mm、 0.15≦H1/H2≦0.50、
0.03mm≦F1≦0.10mm、 0.15≦F1/F2≦0.50、
とされていることを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記インサートの上面であって前記主切刃の近傍には、前記主切刃の接線に対して略直交する方向に縦長に形成された複数の溝を有し、前記溝どうしの間はすくい面とされていることを特徴としている。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記繋ぎ部における前記溝どうしの間の前記すくい面の幅をRW、前記溝の横幅をUWとし、同じく前記溝の縦方向長さをUHとし、前記主切刃の稜線部から前記溝端までの長さをULとしたとき、
0.20mm≦RW≦0.50mm、 1.20≦RW/UW≦2.50、
UH≦0.60mm、 0.25mm≦UL≦0.80mm、
とされていることを特徴としている。
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記インサートは平面視で略4角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、2組の前記切刃を有する2コーナー型のインサートであることを特徴としている。
さらに、請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記インサートは平面視で略3角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、3組の前記切刃を有する3コーナー型のインサートであることを特徴としている。
さらに、請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートに係り、前記インサートは平面視で略4角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、4組の前記切刃を有する4コーナー型のインサートであることを特徴としている。
本発明のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートは、このインサートをフライス用刃先交換式回転切削工具に装着したときに、回転工具本体(フライス用刃先交換式回転切削工具)の回転軸方向に対する最下点が生じるように装着される。そして、このインサートの最下点から回転工具本体の外周側に向かうに従って、このインサートに設けたホーニングの幅、またはホーニングの幅とランドの幅とを漸次増加させるような構成としているので、インサートの主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低減を図ることを可能としたインサートを提供することができる。
本発明のインサートを、フライス用刃先交換式回転切削工具に装着する手順を説明するための図である。 図1において、本発明のインサートを装着したときの状態を示すフライス用刃先交換式回転切削工具の正面図である。 (a)は図2に示すインサートについて、その構成を説明するための部分拡大を示す平面図、(b)は図2に示すインサートについて他の実施形態の構成を説明するための部分拡大を示す平面図である。 図2に示すインサートについて、その構成を説明するための斜視図である。 図4に示すインサートについて、A−A線の断面を示す断面図である。 図4に示すインサートについて、B−B線の断面を示す断面図である。 図4に示すインサートについて、主切刃の部分を説明するための拡大図である。 図4に示すインサートについて、C−C線の断面を示す断面図である。 本発明のインサートについて、他の実施形態を示す平面図である。 本発明のインサートについて、さらに他の実施形態を示す平面図である。 本発明のインサートを装着したフライス用刃先交換式回転切削工具を用いて、強断続切削試験を実施してその耐欠損性評価を行うために使用した被削材の形状を説明するための斜視図である。
以下、本発明のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサートの実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート(以下、「本発明のインサート」と記載する場合がある)について、その一実施形態を示すインサート2を、フライス用刃先交換式回転切削工具の回転工具本体1に装着するときの様子を説明するための図である。図2は、図1において、インサート2を回転工具本体1に装着したときの一例を示す図である。また、図3から図8は図1(図2)に示すインサート2の構成を説明するための図、図9は、本発明のインサートについて、他の実施形態の構成を示す図、図10は同じく本発明のインサートについて、さらに他の実施形態の構成を示す図である。
図1および図2に示すように、本発明に係るインサート2は中央部に設けた取付け孔3を介して、クランプねじ4により回転工具本体1に装着される。図2に示すように、回転工具本体1に装着されるインサート2は、略R形状をなすコーナー刃5を挟むように主切刃6と外周刃7が形成され、さらに取付け孔3に対して対称となる位置に他のコーナー刃5と主切刃6と外周刃7とが形成され、平面視で略4角形状をなす、いわゆる2コーナー型のインサートである。
そして、インサート2を回転工具本体1に装着したときに、主切刃6は回転工具本体1の最も下側の位置となる最下点8を有し、インサート2に形成されている外周刃7は工具回転軸に対して外側に位置するように装着・固定する。なお、この最下点8はインサート2を回転工具本体1に装着したときに生じる主切刃6上の箇所になる。また、取付け孔3に対して、外周刃7と対称なインサート2の面は、インサート2を回転工具本体1に装着したときの拘束面になる。さらに、インサート2は、工具回転軸方向に対して所定の角度γほど傾けた状態で装着され、角度γのバックテーパがついた状態になっている。図2に示すインサート2を装着したフライス用刃先交換式回転切削工具は、切削時の切込深さap値を主切刃6の範囲内で設定するために、たとえ垂直の立壁を加工したとしても外周刃7は切削には関与せず、切刃としての役割はしないため切削抵抗が発生しない。
図3(a)は、図1(図2)に示すインサート2を拡大した図である。図3(a)に示すように、回転工具本体1に装着されたインサート2は、その主切刃6は前記した最下点8と、主切刃6とコーナー刃5との繋ぎ部9とを有する。そして、最下点8と繋ぎ部9とを結んだ線分Lが工具回転軸に垂直な直線となす角度(度)をθとしたとき、5≦θ≦30であることが好ましい。さらに、主切刃6は最下点8と繋ぎ部9とを結んだ線分Lに対して工具回転軸と垂直な方向に凸形状、言い換えると、インサート2を上方から見た平面視において主切刃6は外側方向に緩やかに突出した凸形状をなしている。この主切刃6の凸形状は、曲線状、円弧状、もしくはこれらの組み合わせ、あるいは直線の組み合わせにより形成されていてもよい。本発明に用いるインサート2のサイズは、内接円(平面視で略4角形状をなす辺に内接する円)の直径が6mm〜16mm、最下点8、交点10、および繋ぎ部9の3点を結んだ円弧の半径Rは6mm〜20mmとするのが好ましい。
ここで、交点10とは、図3(a)に示すように、最下点8と繋ぎ部9とを結んだ線分の垂直2等分線と主切刃6との交点をいう。交点10は、前記したように主切刃6は凸形状をなしているので、最下点8と繋ぎ部9とを結んだ線分Lに対して、図3(a)に示すように平面視で回転工具本体1の工具回転軸と垂直な方向に、インサート2の外側に位置している。
図4は図3(a)に示すインサート2の斜視図を示す。インサート2は上面方向からの平面視で略四角形状をなし、回転工具本体1の着座面と接する底面11、この底面11と対向するすくい面12、底面11とすくい面12との間に形成された逃げ面13を備えている。そして、すくい面12と逃げ面13とがなす稜線部には切刃が形成され、インサート2の中央部に設けた取付け孔3に対して対称な位置にも同様に切刃が形成されている。
図5は図4に示すインサート2について、主切刃6における最下点8付近のA−A線の断面図である。図5に示すように、インサート2には幅がH1のネガホーニング15、幅がF1のランド16が形成されている。また、図6は図4に示す主切刃6とコーナー刃5との繋ぎ部9付近のB−B線の断面図であり、幅がH2のネガホーニング15、幅がF2のランド16が形成されていることを示している。なお、図5および図6に示すランド16の断面形状(表面部の形状)は平面状のランド(フラットランド)を示しているが、例えば断面形状が円弧等の凸形状としてもよい。
図5および図6に示すネガホーニング15の幅H1およびH2とは、インサート2の底面11に対して平行な面への投影長さを示し、ランド16の幅F1およびF2とは、インサート2の底面11に対して平行な面への投影長さを示す。また、図5および図6に示すαは、ネガホーニング15の角度αを示し、βはブレーカ溝17のすくい角βを示す。なお、ネガホーニング15の角度αとは、インサート2の底面11と平行な面がネガホーニング15の傾斜面となす角度を示す。また、ブレーカ溝17のすくい角βとは、インサート2の底面11と平行な面がブレーカ溝17の傾斜面となす角度を示す。
図3(a)、図4、図5および図6に示すように、インサート2は、主切刃6のすくい面12側に、ネガホーニング15、ランド16を設けて切刃強度の強化を図っている。そして、主切刃6の耐欠損性を向上させるために、特にコーナー刃5近傍の外周側における主切刃6の耐欠損性の向上を図っている。しかし、ネガホーニング15は、その幅が広いと耐欠損性は向上する反面、切削抵抗が増大して切削に使用する工作機械、例えば、マシニングセンターなどの工作機械への負荷が大きくなり、高能率な高送り加工ができなくなる。
また、フライス用刃先交換式回転切削工具の工具突き出し量(または工具突き出し長さ)が200mmを超えるような長い場合、または、工具径に対して4倍以上の工具突き出し量を有する工具には、切削加工中にビビリ振動が大きくなり切刃の欠損が発生し易い状態となり、被削材の加工面粗さの劣化も生じる。一方、ネガホーニング15は、その幅が小さいと切削抵抗は小さくなるが切刃強度の強化が不十分となり切刃が欠損し易くなる。従って、ネガホーニング15の幅の設定は、被削材の剛性が弱く、切削中にビビリ振動などが発生し易くなる工具突き出し量が200mmを超えるような長い場合、又は、工具径に対して4倍以上の工具突き出し量を有する工具には、ネガホーニング15の幅を小さく設定し、強断続切削になって切刃の欠損が発生し易いときには逆に大きく設定する。また、ネガホーニング15の角度α(度)は、5≦α≦30に設定することが好ましく、α値は最下点8から繋ぎ部9の間で変化させても良い。
なお、上記した工具突き出し量とは、マシニングセンターなどの工作機械にフライス用刃先交換式回転切削工具を取り付けたときに、このフライス用刃先交換式回転切削工具のマシニングセンターへの取付け面からフライス用刃先交換式回転切削工具の最下端までの長さを示す。また、上記した高送り加工とは、S50C材(機械構造用炭素鋼)の切削加工を行う場合、1刃当りの送り量を約0.6〜3.5mmとする高能率加工といわれている。
ネガホーニング15と同様に、ランド16の幅が広いと耐欠損性は向上する反面、切削抵抗が増大して切削に使用する工作機械への負荷が大きくなり、高能率な高送り加工ができなくなる。一方、ランド16の幅が小さいと切削抵抗は小さくなるが切刃強度の強化が不十分となり切刃が欠損し易くなる。従って、ランド16の幅の設定は、被削材の剛性が弱く、切削中にビビリ振動などが発生し易くなる場合、又は、工具径に対して4倍以上の工具突き出し量を有するフライス用刃先交換式回転切削工具には、ランド16の幅を小さく設定し、強断続切削になって切刃の欠損が発生し易いときには逆に大きく設定することが好ましい。さらに、すくい面にブレーカ溝17を設けることで、切削抵抗の低減化が可能となる。ブレーカ溝17のすくい角β(度)は、β≦20、より好ましくは10≦β≦20にすることが好ましい。
図7は、インサート2を装着したフライス用刃先交換式回転切削工具において、切削加工時の主切刃6の部分における切屑の厚みを説明するための模式図である。回転工具本体1に装着されたインサート2は、前記したように、平面視で外側方向に突出した凸形状をなす円弧状の主切刃6を有している。この円弧状の主切刃6によって被削材を切削加工したときの切屑の厚みは、主切刃6の長さ方向の全てにわたって一定の厚みではない。例えば、主切刃6の半径Rが15mmの場合、高送り加工の切削条件として、切込深さap値が1.5mm、1刃の送り量fz値が1.5mmで加工したときに、繋ぎ部9付近の切屑厚みT2は約0.6mm、最下点8付近での切屑厚みT1は約0.06mmとなる。すなわち、T1値はT2値の約1/10まで薄くなる。これにより、本発明に係るインサート2を装着したフライス用刃先交換式回転切削工具においては、切屑厚みが相対的に厚くなるコーナー刃5近傍の箇所と、切屑厚みが相対的に最も薄くなる最下点8付近とで、それぞれ切刃の部位により適切なネガホーニング15の幅を設けることにより、切削抵抗を低減し、同時に耐欠損性を改善したフライス用刃先交換式回転切削工具を実現することができる。
上記したように、切削抵抗を低減させるためには、切削厚みが最も薄くなる最下点8または最下点8付近のネガホーニング15の幅となるH1値を小さくすることが重要である。このとき、H1値を小さくしても、切削厚みは薄いことから、切刃の耐欠損性が大幅に損なわれることはない。他方、切削厚みが最大となるコーナー刃5近傍の外周側の箇所(繋ぎ部9または繋ぎ部9付近)では、ネガホーニング15の幅となるH2値を大きくすることによって耐欠損性を向上させなければならない。このため、本発明に係るインサート2においては、主切刃6におけるコーナー刃5近傍の外周側における耐欠損性を優先して改善している。
上記したネガホーニング15の幅を示すH1値およびH2値と同様な効果が、ランド16の幅F1値およびF2値についても言えることから、切刃の部位により適切なランド16の幅を設けることが好ましい。本発明の実施形態となるインサート2において、ネガホーニング15の幅が、回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加させることにより、主切刃6の耐欠損性と低抵抗化(切削抵抗の低減)の両立を可能としている。また、ランド16の幅についても、回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加させることが好ましい。さらに、好ましくは、ネガホーニング15の幅、およびランド16の幅が主切刃6の最下点8におけるH1値、およびF1値を最小とし、主切刃6とコーナー刃5との繋ぎ部9におけるH2値、F2値を最大として、回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加させるようにする。
なお、上記した「漸次増加させる」とは、最下点8から繋ぎ部9に向かって連続的に増加させる場合と、連続的に増加させるのではなく部分的に増加させないで一定幅とした部分を含んでいる場合のいずれかを示すものである。
これに対して、従来の高送り加工用のフライス用刃先交換式回転切削工具においては、インサートのネガホーニングの幅は略0.20mmの一定幅、ランドの幅も一定幅が施されている。このため、このような従来のインサートを装着したフライス用刃先交換式回転切削工具では、回転工具の最下点付近はネガホーニングの中で切削が行われていることになり、切れ味が悪く、大きな切削抵抗が生じることになる。
この理由を説明すると次のようになる。上記したように、最下点8付近の切屑厚みT1は約0.06mmにあるので対して、ネガホーニング15の幅が従来と同様に略0.20mmであると、(切屑厚み<ネガホーニングの幅)の関係になる。この状態では、切屑厚みはネガホーニングの幅より薄いため、切屑はネガホーニングの幅の中でカールして詰まり、切屑の排出性が低下し、その結果として被削材に対する切れ味が悪くなって大きな切削抵抗が生じることになる。これに対して、(切屑厚み>ネガホーニングの幅)の関係がなりたつようにしておくと、切れ味が良く、切削抵抗は小さくなる。
本発明に係るインサート2においては、まず、主切刃6の最下点8または最下点8付近のネガホーニング15の幅H1値(mm)は、0.03≦H1≦0.10、であることが好ましい。その理由は、切削加工時のfz値(1刃の送り量)や切込深さap等の切削条件に基づいて回転工具本体1の最下点8付近の切屑厚みを見積もり(割り出し)、その割り出し値を基にしてH1値を設定するときに、H1値が0.03mm未満では耐欠損性が著しく低下してしまうからである。これは、刃先強度が不足するために、切屑厚みの影響よりも、切削加工時にインサート2の最下点8が被削材と接触するときの衝撃で切刃に欠損が発生するためである。一方、H1値が0.10mmを超えた大きな値にすると切削抵抗が増大し、高送り加工等を実施することができなくなるという不都合が発生するからである。
上記した最下点8または最下点8付近のことを、以下の説明において「最下点8」と記載する場合がある。従って、「最下点8」と記載した場合は最下点8または最下点8付近を示す。
次に、繋ぎ部9または繋ぎ部9付近(以下、繋ぎ部9または繋ぎ部9付近のことを「繋ぎ部9」と記載する場合がある。従って、「繋ぎ部9」記載した場合は繋ぎ部9または繋ぎ部9付近を示す)のネガホーニング15の幅H2は、上記H1値を設定した後、H1値とH2値との比、すなわち、H1/H2値が0.15〜0.50となるように設定することが好ましい。こうすることにより、主切刃6の耐欠損性と切削抵抗のバランスが最も良く、また、耐欠損性を損なうことなく、従来のインサートと比較して10%以上の切削抵抗の低減が可能となる。この理由は、主切刃6の最下点8または最下点8付近における(切屑厚み<ネガホーニングの幅)となる領域範囲は少なくなり、一方、主切刃6の外周側に沿って切屑厚みは厚くなっていくので、主切刃6の外周側に向かうにつれて(切屑厚み>ネガホーニングの幅)となる領域範囲へと移行する。従って、H1値を、回転工具本体1の最下点8付近の切屑厚みT1よりも約30%広い幅としても、ネガホーニング幅の中で切削している範囲が少ないため、10%以上の切削抵抗の低減が可能である。ただし、H2値は、切刃の耐欠損性と切削抵抗増大に配慮して、0.10〜0.50mmの範囲内で設定することが好ましい。
また、インサート2において、主切刃6の最下点8におけるランド16の幅となるF1値(mm)は、0.03≦F1≦0.10とすることが好ましい。その理由は、F1値が0.03mm未満では切刃強度の強化に有効ではなくなり耐欠損性が低下するからである。刃先強度が不足すると、切削時にインサート2の最下点8が被削材と接触するときの衝撃で切刃に欠損が発生する。一方、F1値が0.10mmを超えて大きいと切削抵抗が増大する不都合が生じるからである。
また、インサート2において、繋ぎ部9のランド16の幅となるF2値(mm)は、F1値を設定の後、F1/F2値が、0.15〜0.50となるように設定することが好ましい。こうすることで、主切刃6のすくい面12における摩耗の進行を遅延させるという有利な効果を得られる。F2値が広いほど、すくい面12の特にコーナー刃5近傍の外周側における摩耗を遅延させる効果があり、耐欠損性が向上する。ただし、F2値は、切刃の耐欠損性や切削抵抗の増大に配慮して、0.10〜0.50mmの範囲内で設定することが好ましい。F2値が過度に広い場合には、切屑の排出性が損なわれて切削抵抗が増大してしまう。これは、切屑をブレーカ溝17へと誘導する流れが阻害される不都合が生じるためである。
上記したインサート2を装着したフライス用刃先交換式回転切削工具は、高送り加工時に生成される切屑は主切刃6に対して略直交する方向に排出される。そこで、図3(a)に示すように、インサート2のすくい面12の、少なくともコーナー刃5近傍の外周側から最下点8または最下点8付近までに、略円弧状(前記した外側方向に突出した凸形状)をなす主切刃6の接線に対して、略直交する方向に縦長に形成された複数の溝18を設けることが好ましい。
溝18の断面形状は、U字形状、V字形状等をなす凹形状をなしておればよい。以下の説明においては、溝18のことを「U字溝18」と記載する。また、U字溝18どうしの間にはすくい面19を有するようにする。このように、複数のU字溝18とすくい面19を配置することにより、インサート2を装着したフライス用刃先交換式回転切削工具を用いて切削加工を行ったときの切屑(図示省略)が、このすくい面19に沿って通過するときに、すくい面19と切屑との接触面積が少なくなるのでその摩擦力が減少し、また摩擦によるすくい面19の温度上昇も抑制される。このことによって、切削抵抗の低抵抗化が図られ、摩耗の進行も遅延させることが可能となり好ましい効果を発揮することができる。特に、主切刃6におけるコーナー刃5近傍の外周側では、ネガホーニング15の幅H2、ランド16の幅F2を共に幅広く設定して切削抵抗は高くなる傾向にあることから、このすくい面19の部位に複数のU字状溝18を設けることは好ましい。
隣り合うU字状溝18、18の間に設けたすくい面19の部分の断面形状は、平面状あるいは緩やかな凸形状とし、この平面状あるいは緩やかな凸形状としたすくい面19が切屑と接触する面になる。切削加工時に主切刃6にかかる負荷は、回転工具本体1の外周側となる繋ぎ部9付近になるほど大きくなることから、本発明に係るインサート2においては、上記したように、H2値をH1値よりも大きくなるように設定して切刃強度を改善した。
切刃強度の改善では、切削抵抗の低減化対策は施されなかったが、上記したU字溝18をインサート2に配置により切削抵抗の低減化対策を施すことができる。なお、図3(a)および図4においては、繋ぎ部9付近から最下点8付近まで複数のU字溝18とすくい面19とを交互に形成した例を示している。このように、インサート2の外周側のすくい面に複数のU字溝18を設けることにより、前記したように、切削抵抗の低減化を図ることができるようになる。この切削抵抗の低減化は、切屑とすくい面19との接触面積を少なくすることができるために可能になる。特に、工具突き出し量が200mmを超えるような長いフライス用刃先交換式回転切削工具に、上記した複数のU字状溝18を設けたインサート2を回転工具本体1に装着して高送り加工を行う場合に、切削抵抗の好ましい低抵抗化を図ることができるようになる。
図8は、図4に示すインサート2におけるすくい面のC−C線の断面図を示す。図8に示すように、複数のU字溝18はその溝の深さをd、同じくU字溝18の横幅をUW、隣り合うU字溝18のピッチをUP、すくい面19の横幅をRWとして示している。
本発明の実施形態に係るインサート2において、繋ぎ部9または繋ぎ部9付近では、上記RWと、RWとUWとの関係は、0.20≦RW≦0.50、1.20≦RW/UW≦2.50、であることが好ましい。このように、繋ぎ部9または繋ぎ部9付近のインサート2のすくい面19におけるRW値、RW値とUW値の比を上記の範囲に特定することにより、インサート2のすくい面19の摩耗の進行に悪影響を及ぼさない範囲で切削抵抗の低抵抗化を図ることができる。RW値が0.20未満、あるいはRW/UW値が1.20未満では、切屑との接触面積が減少して切削抵抗の低減化をもたらすが、その反面、すくい面19の摩耗の進行が顕著となり、切刃の耐欠損性を劣化させることになる。一方、RW値が0.50を超えて長く、あるいはRW/UW値が2.5を超えて大きいときには、すくい面19の摩耗の進行が抑制され、切刃の耐欠損性を維持することができるが、切屑との接触面積の低減化が不十分なため切削抵抗を低減することができなくなる。
図6に示す繋ぎ部9または繋ぎ部9付近のU字溝18の縦方向の長さUH値(mm)は、UH≧0.60mmであることが好ましい。この理由は、UH値が0.60mm未満ではU字溝18の長さが短すぎて切屑との接触面積の低減が十分でないため、切削抵抗の低減に有効に寄与しないからである。ここで、UH値の上限値は前記したすくい面19の傾斜角度β等の形態によって決定される。UH値の上限値は6mm以下であることが好ましい。この理由は、角度βが大きいと切屑はカールしてすくい面と接触せず切削抵抗の低減に寄与しなくなる。一方、角度βが小さいと切屑がすくい面を擦る領域が長くなり、切削抵抗の低減にはUH値を長くする方が有効となる。角度βは、前記したようにβ≦20°と小さくなるようにしているので、UH値の上限値は6mm程度あれば十分であるからである。
なお、上記したU字溝18のUH値とは、U字溝18の長手方向の長さ(底面11に対して平行な面への投影長さ)を示す。
また、図6に示すように、主切刃6の稜線部から、U字溝18における主切刃の稜線部側の端部までの長さをUL(底面11に対して平行な面への投影長さを示す)としたとき、繋ぎ部9または繋ぎ部9付近のUL値(mm)は、0.25≦UL≦0.80であることが好ましい。UL値をこの範囲に設定すると、切屑がすくい面19と接触する領域を配慮し、U字溝18がすくい面19の摩耗の進行に悪影響を及ぼさない範囲で切削抵抗の低減ができるからである。UL値が0.25mm未満では、U字溝18の設定位置が切刃に近すぎるため、すくい面19の摩耗の進行が早くなり、耐欠損性を劣化させてしまう。一方、UL値が0.80mmを超えて長いときには、切削抵抗の低減のために有効とはならないからである。
図8に示すようにU字溝18のピッチ(mm)を「UP」としたとき、UP値を回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加するように変化させることによって、切削時の低抵抗化と耐欠損性とのバランスが好適となる。しかも、UP値が回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加するように形成すれば、工具(インサート)外周側のU字溝数を最下点8と比較して少なくすることになり、工具外周側のすくい面19の摩耗の進行を遅延させることにも有効であり、切削抵抗の低減化と切刃の耐欠損性のバランスがとれるのである。
逆に、繋ぎ部9のUP値を比較的幅狭く設定する(UP値を回転工具最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次増加させないようにする)と、U字溝18の存在密度が大きくなってすくい面19の面積が減少する。この場合は、切屑との接触面積がより小さくなり切削抵抗の低減化が図れるものの、すくい面19の摩耗が進行してしまい、切刃の耐欠損性を損なうことになってしまう。一方、すくい面19における回転工具本体1の最下点8のUP値を小さく設定することは、U字溝18の存在密度を大きくして、さらに切削抵抗の低減化に有効となる。回転工具本体1の最下点8では、切屑の厚さも薄く、すくい面19の摩耗の進行が遅いため、UP値を小さく設定することの方が有効である。
なお、上記した「漸次増加」とは、UP値を回転工具本体1の最下点8から繋ぎ部9に向かって連続的に増加させる場合と、連続的に増加させるのではなくて部分的に増加させない一定値とした部分を含んでいる場合のいずれかを示すものである。
図8に示すdは、U字溝18の深さ(すくい面19からの深さ)を表している。U字溝18の深さd値は、1mmより深くなるとインサート2の強度が不足し、特に、高送り加工においては切刃に大きな負荷がかかり破損し易くなる。このため、d値は1mm以下に設定するのが好ましい。また、刃先強度を維持するため、d値は最下点8から繋ぎ部9に向かって漸次減少させることが好ましい。
なお、上記したインサート2について、上記したU字溝18を必ずしも設ける必要はない。図3(b)は、すくい面19aにU字溝18を設けていないインサート2aの実施形態を示している。U字溝18を設けていないインサート2aを装着したフライス用刃先交換式回転切削工具においても、主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を実現することが可能になる。
続いて、発明のインサートをフライス用刃先交換式回転切削工具に装着して、主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を実現することができる他のインサートの実施形態を、図9、図10に基づいて説明する。
図9は、平板状で、平面視で略3角形状をなしたインサートの実施例であって、3箇所に主切刃6とコーナー刃5と外周刃7を設けた、いわゆる3コーナー型のインサート2bを示している。図9に示すインサート2bには、前記した2コーナー型のインサート2と同様に、ネガホーニング15、ランド16、ブレーカ溝17(図示せず)、複数のU字溝18とすくい面19、等を設けている。そして、インサート2bを回転工具本体1aに装着したときには、前記したインサート2と同様に、フライス用刃先交換式回転切削工具の最下点8が主切刃6の位置に存在するようになされている。なお、図9に示す3コーナー型のインサート2bは、1つのコーナー部の切刃が摩耗して切れ味が悪くなると、このインサート2bを回転工具本体1aに装着し直して他の2コーナーの切刃を、順次、順番に切削加工に使用できるというメリットが生じる。また、図9に示すインサート2bの実施形態では、複数のU字溝18を設けた例を示しているが、図3(b)に示すインサート2aと同様に、U字溝18を設けていないインサート2bとしてもよい。
図10は、板状であって平面視で略4角形状をなしたインサートの実施例であって、4箇所に主切刃6とコーナー刃5と外周刃7を設けた、いわゆる4コーナー型のインサート2bを示している。図10に示すインサート2cには、前記したインサート2と同様に、ネガホーニング15、ランド16、ブレーカ溝17、複数のU字溝18、すくい面19、等を設けている。そして、インサート2cを回転工具本体1bに装着したときには、前記したインサート2と同様に、フライス用刃先交換式回転切削工具の最下点8が主切刃6の位置に存在するようになされている。なお、4コーナー型のインサート2cは、1つのコーナー部の切刃が摩耗して切れ味が悪くなると、このインサート2cを回転工具本体1bに装着し直して他の3コーナーの切刃を、順次順番に切削加工に使用できるというメリットが生じる。また、図10に示すインサート2cの実施形態では、複数のU字溝18を設けた例を示しているが、図3(b)に示すインサート2aと同様に、U字溝18を設けていないインサート2cとしてもよい。
(切削試験例1)
続いて、本発明のインサートについて、その切削抵抗の低減と耐欠損性の効果を確認するための切削試験(以下、「切削試験例1」と記載する)を行った結果について説明する。
上記した本発明のインサートについて、切削試験例1を実施するために、フライス用刃先交換式回転切削工具に装着して切削抵抗の低減と耐欠損性の効果を確認するためのインサート(図3に示すインサート)を作製した。作製したインサートは、表1に示すように試料番号1a〜29aの29種を作製した。なお、表1に示すように、作製した29種のインサートは、上記した本発明に係るインサートとして作製した試料を試料番号1a〜23aとし、比較例として作製したインサートを試料番号24a〜28aとし、従来例として作製したインサートを試料番号29aとして、表1の備考欄に示している。
なお、試料番号1a〜23aは、上記した本発明に係るインサートの構成、すなわち、ネガホーニング、ランドに関する構成等を備えたものである。ただし、試料番号1a〜6aは、U字溝18を設けていないインサートを作製した。また、比較例となる試料番号24a〜28aは、上記した本発明に係るインサードにおいてその特徴となる、ネガホーニング、ランド等に関する構成と、U字溝を設けていないインサートを作製した。また、従来例となる試料番号29aは、ネガホーニングを設けたがランドは設けなく、さらに、U字溝を設けていないインサートを作製した。なお、以下の説明において試料番号1a〜23aを、本発明例と記載する場合がある。
この29種のインサートのうち、試料番号1aのインサートは、粉末冶金の技術を用いてWC基からなる超硬合金製のインサートを作製した。この試料番号1aのインサートのサイズは、内接円の直径を14mm、厚さを5.56mm、主切刃の半径Rを15mmとした。
また、この試料番号1aのインサートは金型を用いたプレス機で作製し、ネガホーニングの付与もこの金型成形により形成した。なお、ランドは、その表面形状が平坦なフラットランドとした。さらに、試料番号2a〜23a、比較例となる試料番号24a〜28aのインサート、および従来例となる試料番号29aのインサートについては、成形用金型の形状設定の変更によってネガホーニングの幅、ランドの幅やすくい面に設けるU字溝の形状を変化させ、それ以外は試料番号1aと同様な方法で作製し、また、サイズも試料番号1aと同様にした。なお、試料番号4a〜6aの前記した主切刃6の凸形状は、直線と曲線との組み合わせから構成された形状とし、他の試料番号は円弧状の凸形状とした。
作製したインサートへのU字溝の付与は、プレス金型の形状設定時に行った。また、試料番号1aから23aと比較例25aから28aのH2値は、全て0.20mmの同じ値に設定した。さらに、試料番号4aから23a、および比較例となる試料番号25aから28aのF2値は、全て0.20mmの同じ値に設定した。
また、作製したいずれのインサートも、ネガホーニングの角度α(度)は20度、ブレーカ溝のすくい角β(度)は12度、U字溝を設けた場合にはその深さd値は1mm以下とした。また、従来例のインサートとなる試料番号29aは、主切刃全体にわたってネガホーニングの幅が0.20mmで一定幅のものを作製した。
切削試験は、各試料番号のインサートを工具径63mmの回転工具本体に1個装着した1枚刃のフライス用刃先交換式回転切削工具として、工作機械を利用した切削加工により切削抵抗値を測定した。なお、切削抵抗の評価は、被削材として平坦な加工面を有するS50C材(機械構造用炭素鋼)を使用して10分間の切削加工を行い、その切削抵抗値が従来例となる試料番号29aと比較して10%以上低下したものを、切削抵抗の低減に「効果あり」と判断した。
切削試験で測定した切削抵抗値は、測定数値が比較的安定している部分での取得データを平均化し3分力(主分力、背分力、送り分力)の合力を算出した値とした。切削抵抗値を測定した測定装置は、日本キスラー社製の測定装置を使用した。
次に、被削材として、図11に示すように、径が6mmの孔61が多数形成されたS50C材からなる被削材60を使用した強断続切削によるによる高送りの平面切削加工を60分間行って、耐欠損性の評価を行った。この耐欠損性の評価試験では、試料番号1aから29aのそれぞれ5個のインサートについて、1回の耐欠損性の評価試験ごとに回転工具本体に1個のインサートを装着した1枚刃で60分間の切削を実施し、これら5個のインサートの全てについて順次、耐欠損性の評価試験を行った。そして、耐欠損性の評価は、この60分間の強断続切削による高送りの平面切削加工において切刃の欠損発生の有無に基づいて評価した。
上記した切削抵抗の低減と耐欠損性の効果を確認するために行った切削試験例1の結果を、表1に示している。表1の評価結果の耐欠損性欄においては、上記した60分間の強断続切削によるによる高送りの平面切削加工による切削で、試料番号1aから29aのそれぞれ5個のインサートのうち、5個の全てが欠損すること無く加工ができたものは○印、同じく5個中1個でも欠損が発生したものは×印で示している。また、表1には、試料番号1aから29aのインサートについて、前記したH1値、H1/H2値、F1値、F1/F2値、すくい面のU字溝の条件についても示している。なお、表1に示すすくい面のU字溝の欄において、RW、RW/UW、UH、ULの値は、U字溝18を設けた試料番号のインサートについて、その繋ぎ部9または繋ぎ部9付近の値を記載している。
なお、上記した切削試験例1において、切削加工の各種条件は次のように設定した。
(切削試験例1の切削加工条件)
加工方法 : 平面切削加工、乾式切削加工
切削速度Vc : 120m/分
回転数n : 606min−1
1刃当たりの送り量fz :1.5mm/刃
軸方向切込み量ap :1.5mm
径方向切込み量ae :40mm
工具突き出し量 :250mm
Figure 0004850301



























表1に示す評価結果において、切削抵抗測定の試験では、従来例のインサートを示す試料番号29aのインサートを用いてfz値が1.5mm/刃の高送り加工を行った場合、ネガホーニングの幅を0.2mmに一定にしたこの従来例のインサートで10分間の切削を行った時点での切削抵抗値は3777Nであった。
この従来例のインサートである試料番号29aの切削抵抗値(3777N)を基準にして、10%以上の切削抵抗の低減化の有効性について、試料番号1aから28aを評価した。この結果は、表1の評価結果の切削抵抗(N)欄、および切削抵抗低減率(%)欄に示しているように、試料番号1aから26aは、目標である10%以上の切削抵抗の低減化を達成した。また、本発明例である試料番号1aから23aは、工具突き出し量(長さ)が250mmと長い条件であるにも拘わらず、ビビリ振動の発生もなく加工を行うことができた。このように本発明例は、従来例と比較して切削抵抗が10%以上低減できたことにより工作機械への負担が軽減され、切削送り量をさらに上げて加工することが可能であると判断された。特に、H1値は、前記したように、回転工具本体の最下点8付近の切屑厚み以下にすることが好ましいと判断される。
表1に示す試料番号1aから23aの中で比較すると、試料番号1aから6aは、U字溝を設けなかったものの、表1に示すように13.2%以上の切削抵抗の低減を達成できた。試料番号7aから23aはすくい面に複数のU字溝18を設けたため、16.6%以上の切削抵抗の低減を達成できた。これより、本願の第1の発明において、U字溝18を設けることは、切削抵抗の低減にとってより有効であることが判明した。
本発明例である試料番号7a、10aから12aの4種について、RW値と切削抵抗の低減率とを比較したところ、試料番号10aのRW値は表1に示すように0.15mmのため、切削抵抗低減率は20.6%と最も良好であったが、すくい面の観察においてはこれら4種の中で摩耗進行が最も進んでいた。試料番号12aはRW値が0.60mmのためすくい面の摩耗進行は少なかったが、切削抵抗低減率は17.9%に留まった。試料番号7aと11aは、RW値がそれぞれ0.20mmと0.50mmのため、すくい面の摩耗進行が抑えられつつ高い切削抵抗低減率19.1%と18.6%が得られ、切削抵抗の低減率とすくい面の摩耗進行の抑制のバランスが良好であった。
本発明例である試料番号7a、13aから15aの4種について、RW/UW値と切削抵抗の低減率とを比較したところ、試料番号13aはRW/UW値が0.80のため切削抵抗低減率は20.3%となったが、すくい面の摩耗進行が観察された。試料番号15aはRW/UW値が3.00のため摩耗進行は少なかったが、切削抵抗低減率は16.6%に留まった。試料番号7a、14aはRW/UW値がそれぞれ1.20と2.50のため、すくい面の摩耗進行が抑えられつつ高い切削抵抗低減率19.1と18.3が得られ、切削抵抗低減率とすくい面の摩耗進行の抑制のバランスが良好であった。
本発明例である試料番号7a、16aから18aの4種について、U字溝18の縦方向長さUH値と切削抵抗の低減率とを比較したところ、試料番号16aはUH値が0.30mmのため切削抵抗低減率は18.3%に留まったが、試料番号7a、17a、18aはUH値が0.60mm以上であったため切削抵抗低減率は19.1%以上となり、切削抵抗低減率が優れていた。
本発明例である試料番号7a、19aから21aの4種について、図6に示す主切刃6の稜線部からU字溝18における主切刃の稜線部側の端部までの長さUL値と切削抵抗の低減率とを比較したところ、4種とも、同一の切削抵抗の低減率を示したが、試料番号19aから試料番号7a、20a、21aへとUL値の小さい順に、より大きなすくい面の摩耗進行が観察された。
本発明例である試料番号7a、22a、23aの3種について、H1値、H1/H2値を同じ条件として、F1値、F1/F2値を変化させたときの切削抵抗を比較したところ、ランド16の幅が広くなるに従って切削抵抗は増大した。特に、試料番号7a、23aとの差は45Nであった。
本発明例である試料番号8a、22aを用いて、F1値、F1/F2値を同じ条件として、H1値、H1/H2値を変化させたときの切削抵抗を比較すると、両者の差は30Nであった。従って、切削抵抗の低減化には、ネガホーニング15の幅の影響の方が大きいと考えられる。
一方、比較例である試料番号27a、28aは、夫々H1/H2値が0.60、0.75、F1/F2値が0.60、0.75と大きく、回転工具本体の最下点8または最下点8付近ではネガホーニングの幅の中で切削加工している範囲が長いため、目標とした切削抵抗10%の低減は達成できなかった。さらに、試料番号27a、28aは、切削中にビビリ振動が発生した。特に、工具突き出し量が250mmと長い条件の場合にはビビリ振動の発生が顕著となり、主切刃に欠損を誘発した。このため、工作機械の主軸を傷めてしまうため、切削試験に使用した主軸出力が15KWのBT50主軸の工作機械では、高能率な高送り加工ができなかった。
続いて、主切刃の耐欠損性の評価結果について説明する。主切刃の耐欠損性の評価は、前記したように60分間の強断続切削によるによる平面切削加工を行なったときに、それぞれの切刃に欠損発生の有無を目視により確認することにより行った。この耐欠損性の評価試験の結果を表1に併記している。
表1に示すように、試料番号1aから23aと、27a、28aは、60分間の耐欠損性に関する切削加工の試験で5個中全てが欠損すること無く加工をすることが可能であったため、表1に示す評価結果の耐欠損性欄に○印を示している。しかし、試料番号24aは、インサート5個中の5個全てが60分間加工できずに折損が発生した。このとき、折損が発生するまでの各インサートの切削時間は、37分、40分、50分、43分、49分であった。同様に、試料番号25aは5個中4個が、また比較例26aは5個中2個が60分間加工できずに欠損が発生した。この主切刃の耐欠損性の評価結果について、5個中1個でも欠損が発生したものは、表1の評価結果を示す耐欠損性欄に×印を示している。
また、耐欠損性の評価試験後に切刃の観察を行ったところ、上記した欠損が発生した場所は、回転工具本体に装着したインサートの主切刃における最下点8付近であった。このことから、欠損が発生する原因は、主切刃の最下点8または最下点8付近におけるネガホーニングの幅、ランドの幅が共に小さいことにより、刃先強度が不足しているためであると判断される。また、このことにより、耐欠損性を維持するためには、H1値、F1値は0.03mm以上にすることが好ましいことが判明した。特に、主切刃の最下点8または最下点8付近の切屑厚みは約0.06mmとなることから、H1値は切屑厚みの約半分以上あれば耐欠損性が確保できる。
以上の試験結果により、切削抵抗と耐欠損性との2項目の総合評価(表1の最右端の「総合評価」欄を参照)において、本発明例である試料番号1aから23aのインサートは良好な結果を示し、耐欠損性を損なうことなく切削抵抗の低減化が可能であることが判明した。従って、試料番号1aから23aのものは、いずれも従来例である試料番号29aに比べて高性能な高送り加工用に適したインサートであることが明らかになった。
以上に説明したように、本発明に係るインサートは、フライス用刃先交換式回転切削工具に着脱可能で、平面視で多角形平板状をなし、このインサートの主切刃のすくい面にはネガホーニング、ランドを設け、コーナー部にはR形状のコーナー刃を形成している。さらに、フライス用刃先交換式回転切削工具にこのインサートを装着したときに、このフライス用刃先交換式回転切削工具の回転軸方向に対する最下点がインサートの主切刃上に有するようにするとともに、ネガホーニング、またはネガホーニングとランドの幅を、この最下点から回転工具本体の回転軸方向に対する外周側方向に向かって、漸次増加するように形成している。これにより、フライス用刃先交換式回転切削工具に装着して主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を実現したインサートである。
本発明のインサートは、主切刃の耐欠損性を維持しながら切削抵抗の低抵抗化を可能とし、特に、工具突き出し量が200mm以上、あるいは前記した(L/D1)値が4以上となるようなフライス用刃先交換式回転切削工具に装着して高能率な高送り加工に有効に用いることができる。
1、1a、1b:回転工具本体
2、2a:インサート(2コーナー型)
2b:インサート(3コーナー型)
2c:インサート(4コーナー型)
5:コーナー刃
6:主切刃
7:外周刃
8:最下点
9:繋ぎ部
10:交点
11:底面
12:すくい面
13:逃げ面
15:ネガホーニング
16:ランド
17:ブレーカ溝
18:溝(U字溝)
19:すくい面

Claims (8)

  1. フライス用刃先交換式回転切削工具に着脱可能に装着され、平面視で多角形平板状をなし、その多角形の中央部に前記回転切削工具に装着されるための取付け孔を有し、その上面がすくい面とされ、前記すくい面に交差する側面が逃げ面とされ、前記すくい面と逃げ面とが交差する稜線部に切刃を有するインサートであって、
    前記切刃は、前記多角形平板状のインサートの角部に形成されたコーナー刃と、前記コーナー刃を挟むように形成された主切刃と外周刃とから構成され
    前記主切刃のすくい面には、前記主切刃のネガホーニングと、前記ネガホーニングの内側にランドおよびブレーカ溝を有し、
    前記主切刃は前記主切刃から前記コーナー刃との間の境界となる繋ぎ部へかけて前記取付け孔に関して外側へ凸の形状に形成され、この前記繋ぎ部へかけての前記凸の形状の、前記繋ぎ部と反対側の端部に前記凸の形状の起点となる点を持ち、
    この起点となる点は、前記外周刃の稜線が下方から上方へかけて鉛直軸に接近する向きに傾斜した状態で、前記取付け孔において前記回転切削工具に装着されたときに、被削材側へ最下に位置する最下点を与え、
    前記ネガホーニングの幅は、前記起点となる点から、前記主切刃と前記コーナー刃を繋ぐ繋ぎ部に向かって、漸次増加するように形成されていることを特徴とするフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  2. 前記ランドの幅は、前記最下点から前記繋ぎ部に向かって漸次増加するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  3. 前記最下点における前記ネガホーニングの幅をH1、前記ランドの幅をF1とし、前記繋ぎ部における前記ネガホーニングの幅をH2、前記ランドの幅をF2としたときに、
    0.03mm≦H1≦0.10mm、 0.15≦H1/H2≦0.50、
    0.03mm≦F1≦0.10mm、 0.15≦F1/F2≦0.50、
    とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  4. 前記インサートの上面であって前記主切刃の近傍には、前記凸形状をなす主切刃の接線に対して略直交する方向に縦長に形成された複数の溝を有し、前記溝どうしの間はすくい面となされていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  5. 前記繋ぎ部における前記溝どうしの間の前記すくい面の幅をRW、前記溝の横幅をUWとし、同じく前記溝の縦方向長さをUHとし、前記主切刃の稜線部から前記溝端までの長さをULとしたときに、
    0.20mm≦RW≦0.50mm、 1.2≦RW/UW≦2.5、
    UH≦0.60mm、 0.25mm≦UL≦0.80mm、
    とされていることを特徴とする請求項4に記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  6. 前記インサートは平面視で略4角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、2組の前記切刃を有する2コーナー型のインサートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  7. 前記インサートは平面視で略3角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、3組の前記切刃を有する3コーナー型のインサートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
  8. 前記インサートは平面視で略4角形状をなし、前記コーナー刃と主切刃と外周刃とから構成される切刃を、前記インサートに形成された取付け孔に対して対称となる位置に、4組の前記切刃を有する4コーナー型のインサートであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のフライス用刃先交換式回転切削工具に用いるインサート。
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