JP4848723B2 - 非水電解液二次電池用電極板、及び非水電解液二次電池 - Google Patents
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Description
一般的な非水電解液二次電池の構成を単純化すると、正極板、負極板、セパレータ及び電解液からなり、該正極板及び負極板としては、金属箔等の集電体の上に、電極活物質層として塗工膜を形成したものが用いられている。
電極活物質層は通常、活物質、結着剤、必要に応じて導電材、及びその他の材料を溶媒中で混練及び分散してスラリー状の電極活物質層材料に調製し、該電極活物質層材料を集電体上に塗布及び乾燥して形成される。
従来広く開発されてきた一般に携帯電話、パソコン等に用いられる小型の非水電解液二次電池は、通常10μm付近の平均一次粒径を有する活物質を使用し、電池をより小さく軽くすることを追求すると共に、電池の重量エネルギー密度および体積エネルギー密度を重視する。そのため、このような電池の電極活物質層における活物質の配合比率は概して大きく、導電材や結着剤の配合比率は小さい。また、電極活物質層のプレス密度(プレスした後の電極活物質層の密度)は高く、このような電極活物質層の空隙は比較的少ない。
これに対して、上記の高出力特性を要する非水電解液二次電池は、電池のコンパクトさよりも高出力特性を重視する。また、高出力特性を要する非水電解液二次電池は、小型の非水電解液二次電池と比べて、著しく大きな電流で放電するため、小型の非水電解液二次電池と同様の電極活物質層を用いても、優れた出力特性を得ることは難しかった。
また、電極活物質層は一般にプレスにより高密度化されるが、その際、球状導電材粒子及び小粒径の活物質粒子の間隔が空隙を詰めるように狭くなること(パッキング)によって電極活物質層中の空隙量及び細孔径が小さくなり、充分な電解液の浸透経路が確保できず、急速充放電時には、電極活物質層におけるイオンの供給能力が乏しくなり、作動時間の経過につれて急激に電池電圧が低下し、電池容量が落ち込むという問題があった。
特許文献1には、導電材としてカーボンブラックと黒鉛化カーボンファイバーを用いた非水電解質電池が開示されている。前記カーボンブラックと前記カーボンファイバーとの混合物の割合が、正極活物質層全体の0.5重量%〜20重量%の範囲であることが特徴であった。しかしながら、カーボンブラックとカーボンファイバーの配合割合は、実施例においてカーボンファイバーの割合の方が多い。
このように繊維状導電材を添加することは、電極活物質層の体積抵抗率の低減には効果的であるが、電極活物質層材料中に均一に分散することが難しく、また、その形状から小粒径の活物質粒子の表面を効果的に網羅することができないため、高出力特性を要する非水電解液二次電池においては、単純に球状導電材の一部を繊維状導電材に置き換えるだけでは、出力特性の改善にはつながり難かった。
また、特許文献3には、導電助剤が、炭素材料であり、繊維状炭素材料と粒状炭素を含み構成されているリチウム二次電池が開示されているが、炭素繊維と混合する粒状炭素として、粒状炭素中の鱗片状黒鉛に代表される結晶性炭素を使用する。
本発明の第2の目的は、上述したような非水電解液二次電池用電極板を備えた、大電流の放電など急速な充放電時においても高出力特性に優れた非水電解液二次電池を提供することにある。
すなわち、本発明に係る非水電解液二次電池用電極板は、集電体の少なくとも一面に、電極活物質層を備える非水電解液二次電池用電極板であって、該電極活物質層は、平均一次粒径が0.1〜5μmである活物質、カーボンブラック及び繊維状導電材を、該活物質100重量部に対して、カーボンブラックを7〜25重量部、繊維状導電材を0.5〜6.5重量部の割合で含有し、前記電極活物質層の細孔径が1μm以下の領域についての空隙率が12〜35容量%であることを特徴とする。
また、本発明によれば、小粒径の活物質に対して多量のカーボンブラックを含有するため、小粒径の活物質粒子の表面に効率的に導電材を配置することができ、小粒径の活物質の性能を効果的に引き出すことができる。また、同時に繊維状導電材が含まれているため、該繊維状導電材がカーボンブラック粒子間を橋渡しすることにより、カーボンブラックを単独で使用した場合に比べてより効果的な電子のパスを形成することができる。該電子のパスによって集電体から活物質への電子の流れが確保され、活物質の反応を促進することができる。特に、非水電解液二次電池用電極板が正極板である場合、当該正極板は一般的に半導体のような比較的導電性の小さい材料を用いる場合が多いため、活物質の小粒径化、および効果的な電子のパスの形成によって得られる効果は高い。
従って、本発明によれば、活物質を効率的に反応させることができ、大電流の放電など急速な充放電時においても優れた高出力特性を発揮することができる非水電解液二次電池用電極板を得ることができる。
また、本発明によれば、電極活物質層で活物質を効率的に反応させることができ、大電流の放電など急速な充放電時においても優れた高出力特性を発揮することができる非水電解液二次電池を得ることができる。
一方、負極活物質としては、従来から非水電解液二次電池の負極活物質として用いられている材料を用いることができ、例えば、天然グラファイト、人造グラファイト、アモルファス炭素、カーボンブラック、または、これらの成分に異種元素を添加したもののような炭素質材料が好んで用いられる。また、金属リチウム及びその合金、スズ、シリコン、及びそれらの合金等、リチウムイオンを吸蔵放出可能な材料が一般的に使用可能である。
これらの活物質は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。尚、電池反応は、集電体を通して授受される電子と電解液を通して授受されるイオンの存在下、活物質の化学反応によって起きるため、電解液が活物質を含む電極活物質層にしみ込めるような空隙(活物質及び後述する結着剤及び導電材等が存在しない空間)が、電極活物質層を形成した時にできるようにすることも考慮して、活物質の粒径、形状等を選択する。
本発明においては、球状導電材であるカーボンブラックを多量添加することにより、活物質を小粒径化して活物質の粒子数や比表面積が増大しても、各活物質粒子の表面を満遍なく導電材で網羅することができ、効果的な導電パスを形成して小粒径の活物質の性能をより引き出すことができる。
これらの複合した効果によって、大電流の放電など急速な充放電時における電極活物質層の高出力特性が改善される。
繊維状導電材とは、繊維径が1〜1000nm、繊維長が1〜50μmであるピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブなどの炭素材料であり、特に気相成長炭素繊維が好ましい。繊維状導電材のアスペクト比は、10以上であることが好ましい。極端に繊維長の長い繊維状導電材はスラリーへの分散が難しい、塗工が難しい等の問題がある。また、本発明の目的からすると、活物質の粒径よりも繊維長が短い繊維状導電材は、電極活物質層の空隙率の向上に貢献することができず、効果的なしみ込み(浸透性)の改善を行なえない恐れがある。これらの繊維状導電材は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記繊維状導電材の配合割合が小さすぎると、電極活物質層における電解液の浸透性が改善される効果が充分に発揮されない。一方、繊維状導電材の配合割合が大きすぎると、プレス密度(プレス後の電極活物質層の密度)を上げることが難しい。プレス密度が低い場合には、電極活物質層内での活物質と導電材の接触が不十分になり、集電体と活物質の間の効果的な導電パスが形成されにくい。また、繊維状導電材の配合割合が大きすぎると、電極活物質層材料の分散性が著しく低下し、その結果、電極活物質層材料の塗工が困難になると同時に、小粒径の活物質に導電材を効果的に配置することが難しくなる。
一方、結着剤の配合割合が小さすぎると、電極活物質層の充分な結着強度及び密着性が確保されない。その場合、導電材粒子同士及び導電材と活物質粒子及び/又は集電体間の強固な接触が保たれず、導電パスが分断しやすいため、電極活物質層の抵抗の増加につながる。また、充放電の繰り返しによる電極活物質層の脱落若しくは剥離による抵抗の増加、又は電極製造工程での脱落若しくは剥離による歩留の低下などの原因になる。
一般に、高出力特性を要する非水電解液二次電池の電極活物質層の剥離強度は、約10〜100N/mであることが好ましい。ここで、剥離強度はJIS−K6854に記載の90度剥離試験方法に準じて測定する。この場合の剥離強度は、電極活物質層中の粒子同士及び粒子と集電体との凝集力(結着力)の目安になる。
電極活物質層材料は、適宜選択した活物質、導電材及び結着剤など他の配合成分を適切な溶剤中にいれ、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、ロールミルまたはプラネタリーミキサー等の分散機により混合分散して、スラリー状に調製できる。
正極板の集電体としては通常、アルミニウム箔が好ましく用いられる。一方、負極板の集電体としては、電解銅箔や圧延銅箔等の銅箔が好ましく用いられる。集電体の厚さは通常、5〜50μm程度とする。
また、乾燥後、必要に応じて熱処理や電子線処理などを加え、材料の変質による導電性向上、強度向上、耐電解液性の向上などを行なってもよい。この操作により、熱処理によって導電性を発現するタイプの材料を使用することができる。
プレス加工は、例えば、金属ロール、弾性ロール、加熱ロールまたはシートプレス機等を用いて行う。本発明においてプレス温度は、活物質層の塗工膜を乾燥させる温度よりも低い温度とする限り、室温で行ってもよいし又は加温して行ってもよいが、通常は室温(室温の目安としては15〜35℃である。)で行う。
ロールプレスは、ロングシート状の電極板を連続的にプレス加工できる。ロールプレスを行う場合には定位プレス、定圧プレスのいずれを行ってもよい。プレスのライン速度は通常、5〜50m/min.とする。ロールプレスの圧力を線圧で管理する場合、加圧ロールの直径に応じて調節するが、通常は線圧を0.5kgf/cm〜1tf/cmとする。
また、シートプレスを行う場合には通常、4903〜73550N/cm2(500〜7500kgf/cm2)、好ましくは29420〜49033N/cm2(3000〜5000kgf/cm2)の範囲に圧力を調節する。プレス圧力が小さすぎると電極活物質層内での活物質と導電材の接触が不十分になったり、集電体と活物質の間の効果的な導電パスの形成を向上させられない場合がある。一方、プレス圧力が大きすぎると電極活物質層内の空隙を潰してしまったり、集電体を含めて電極板自体が破損してしまう場合がある。電極活物質層は、一回のプレスで所定の厚さにしてもよく、均質性を向上させる目的で数回に分けてプレスしてもよい。
1)電極活物質層の細孔径が1μm以下の領域についての空隙率を、12〜35容量%とすることができる。電極活物質層において充分な電解液の浸透性(イオンの取り込み量)を確保するために、12容量%以上であることが好ましい。一方、充分な電極活物質層の強度を確保するために、35容量%以下であることが好ましい。ここで、細孔径とは、電解液が通過する電極活物質層中の活物質、導電材等の電極活物質層材料の粒子が存在しない空間(空隙)の大きさをいい、水銀ポロシメータ等を用いて測定することができる。また、空隙率とは、(空隙率)=(電極活物質層中の空間が占める体積)/(該電極活物質層の見掛けの体積)から算出され、これも水銀ポロシメータ等を用いて測定することができる。通常、広範囲(ワイドレンジ)で電極活物質層のサンプルを測定すると、該サンプルの表面や断面の凹凸を測定器が感知し、10μm以上の細孔が多数存在するように見え、例えば本発明の実施例に記載のサンプルにおける空隙率は約40〜50%と測定される。しかし、そのようなサンプルの表面や断面の凹凸は、実際の電極活物質層内の細孔ではない。したがって、実際の電極活物質層内の細孔ではないものを除いて測定誤差を減らすために、活物質の粒径よりも大きな細孔径を本発明の空隙率の測定対象から排除し、細孔径が1μm以下の領域についての空隙率とした。
測定開始と同時に電極板が超音波の透過経路を遮り、その後数秒以内に超音波透過強度は増加を始め、通常は1分以内に飽和する。これは、溶媒の浸透が進むにしたがい、電極板における電極活物質層の空隙中にある超音波を通しにくい空気が、超音波を通しやすい溶媒に置換されていくためであり、図1に示すように、測定結果を横軸に時間、縦軸に超音波透過強度(db)としてプロットした時の、グラフの立ち上がりから飽和するまでが電解液の浸透性の度合いを表す。ここで、超音波透過強度の増加速度が速いほど(超音波透過強度増加率が高いほど)、電極活物質層への電解液の浸透速度が速く、すなわち、急速充放電時のイオンの移動が阻害されず、効率的に活物質を反応させ、大電流の放電などにおいても優れた高出力特性を発揮する電極板であるといえる。尚、図1は、60秒後の透過強度を0になるようシフトさせて表示している。
尚、浸透速度(傾き)が大きくても、電極活物質層の表面から集電体との界面付近まで電解液が移動する時間がかかるような場合には、結果的に急速充放電時のイオンの移動が追いつかない。このような場合の例としては、集電体の片面あたりの電極活物質層の厚さが著しく厚い電極板などが挙げられる。従って、片面あたりの電極活物質層の厚さは100μm以下とすることが好ましく、更に好ましくは70μm以下である。もちろん、電極活物質層の厚さが薄くても、効果的なイオン移動パスが形成されていなければtの値は大きくなる。
7)急速放電時において、放電容量を維持することができる。すなわち、高出力特性を有することが分かる。
通常、正極板及び負極板を、ポリエチレン製多孔質フィルムのようなセパレータを介して渦巻状に捲回又は積層し、外装容器に挿入する。外装容器には一般に金属缶やラミネートフィルムによるパッケージなどが用いられる。挿入後、正極板及び負極板に取り付けられた(あるいは集電体の一部を用いて形成された)電流取り出し端子をそれぞれ、外装容器に設けた正極端子及び負極端子に接続する。外装容器がラミネートパッケージの場合は、電流取り出し端子をそのまま容器の外に取り出しても良い。その後、外装容器に非水電解液を充填し、密封することによって、本発明に係る電極板を備えた非水電解液二次電池が完成する。
正極用活物質として平均一次粒径が1μmのLiCoO2粉末を80重量部、導電材としてアセチレンブラックを10重量部、黒鉛化炭素繊維(平均繊維長8μm)を2重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を8重量部を、溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で分散して電極活物質層材料を調製した。
厚さ15μmのアルミ箔上に、電極活物質層材料を塗布、乾燥し、約120g/m2の塗工量(活物質重量は約96g/m2)の電極活物質層を形成し、正極板を得た。
得られた正極板を約2.1g/cm3の密度にロールプレス機でプレスした後、直径15mmの円盤状に打ち抜き、真空乾燥した後、以下の方法でコインセルにて急速放電特性を評価した。実施例1の正極板は、20C放電における放電容量比が98%、また、30C放電における放電容量比が74%であり、良好な充放電特性を示した。
作成した電極板を作用極、金属リチウムを対極及び参照極、多孔性ポリエチレンシートをセパレータとして用い、電解液として1M−LiPF6/エチレンカーボネート(EC)+ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)を使用し、三極式のコインセルを作成する。
また、正極板の電極活物質層重量中の活物質量および活物質の理論容量(mAh/g)(コバルト酸リチウムの場合130mAh/gとする)から放電レート1Cを算出した。尚、1時間で満充電から完全放電する電流値を1C(mA)という。
次に、上記セルを25℃の環境下にて、1C(mA)の定電流で充電し、所定の電極電位(コバルト酸リチウムの場合4.2V)に到達した後、その電位にて定電位充電に切替え、流れる充電電流が1C(mA)の5%以下になった時点で充電完了とした。その後、10分間休止し、満充電状態から1C(mA)の電流値で30分放電した。この状態を50%放電状態とする。
50%放電状態から1C(mA)の電流値で電極電位が3Vに達するまで放電し、1Cにおける50%放電状態からの放電容量(mAh/g)を求めた。
同様に、上記において放電レート1Cであるところを20C及び30Cに替えて、20C及び30Cにおける50%放電状態からの放電容量を求め、20C放電/1C放電、及び30C放電/1C放電の放電容量比を求める。
正極用活物質を70重量部、アセチレンブラックを17重量部、結着剤を12重量部とし、塗工量を約139g/m2とした以外は、実施例1と同様にして、正極板を得た。該正極板の急速放電特性を評価したところ、実施例2の正極板は、20C放電における放電容量比が90%、また、30C放電における放電容量比が63%であり、比較的良好な充放電特性を示した。
アセチレンブラックを8重量部、結着剤を10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、正極板を得た。該正極板の急速放電特性を評価したところ、実施例3の正極板は、20C放電における放電容量比が92%、また、30C放電における放電容量比が67%であり、比較的良好な充放電特性を示した。
黒鉛化炭素繊維を加えず、結着剤を10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、正極板を得た。該正極板の急速放電特性を評価したところ、20C放電における放電容量比が81%、また、30C放電における放電容量比が58%であり、放電容量は低下した。
アセチレンブラックを5重量部、黒鉛化炭素繊維を5重量部、結着剤を10重量部とした以外は、実施例1と同様にして、正極板を得た。該正極板の急速放電特性を評価したところ、20C放電における放電容量比が62%、また、30C放電における放電容量比が36%であり、放電容量は低下した。
Claims (11)
- 集電体の少なくとも一面に、電極活物質層を備える非水電解液二次電池用電極板であって、該電極活物質層は、平均一次粒径が0.1〜5μmである活物質、カーボンブラック及び繊維状導電材を、該活物質100重量部に対して、カーボンブラックを7〜25重量部、繊維状導電材を0.5〜6.5重量部の割合で含有し、前記電極活物質層の細孔径が1μm以下の領域についての空隙率が12〜35容量%であることを特徴とする非水電解液二次電池用電極板。
- 前記カーボンブラックと前記繊維状導電材の配合重量比が10:0.5〜10:5であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 前記電極活物質層は、さらに結着剤を活物質100重量部に対して6.5〜25重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 前記電極活物質層の細孔径が1μm以下の領域における細孔の体積メディアン径が100nm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 測定溶媒中に電極板を浸漬し、浸漬直後からの超音波透過強度の経時変化を測定した時に、測定開始から1分間の間で、超音波透過強度の立ち上がりから飽和するまでの間の超音波透過強度増加率の最大値が1db/sec以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 測定溶媒中に電極板を浸漬し、浸漬直後からの超音波透過強度の経時変化を測定した時に、超音波透過強度が大きく上昇を始める時点の超音波透過強度をIs(db)、測定開始60秒後の超音波透過強度をIe(db)、測定開始t秒後の超音波透過強度をIt(db)としたとき、超音波透過強度の上昇分(It−Is)が最終的な上昇分(Ie−Is)の98%に達する時点のtの値が10(秒)以下である、請求項1乃至5のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 正極板であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 前記電極活物質層の密度(プレス密度)が、1.8〜3g/cm3であることを特徴とする請求項7に記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 前記電極活物質層の体積抵抗率が4Ω・cm以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載の非水電解液二次電池用電極板。
- 少なくとも正極板、負極板、及び電解液を含む非水電解液二次電池であって、該正極板及び該負極板の少なくとも一方が、請求項1乃至9のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板であることを特徴とする非水電解液二次電池。
- 前記正極板が、請求項7乃至9のいずれかに記載の非水電解液二次電池用電極板であることを特徴とする請求項10に記載の非水電解液二次電池。
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