JP4846643B2 - 新規乳酸菌 - Google Patents

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Description

本発明は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス(Lactobacillus delbrueckii subspecies lactis)に属する新規乳酸菌、該乳酸菌を含有する虫歯予防用組成物、該乳酸菌を含有する発酵食品、該乳酸菌を用いる発酵食品の製造方法、及び、該乳酸菌を含有する菌末に関する。
ラクトバチルス(Lactobacillus)属菌等の乳酸菌は、腸内細菌のバランスを回復する整腸作用や、免疫増強作用、発ガン抑制作用等を有することが知られており、生活者の健康志向の高まりと共に、乳酸菌の食品への利用が盛んになってきている。乳酸菌の整腸作用は、主に、摂取した乳酸菌が腸内で増殖する結果、人体に有害な細菌の繁殖が抑制され、腸内フローラ(細菌嚢)が改善されるためと考えられている。口腔内も、腸内と同様に、多種多様な細菌によりフローラが形成されているため、乳酸菌が、口腔内環境の改善作用、特に虫歯や歯周病の予防・治療効果を有する可能性が検討されている。
乳酸菌を用いて、虫歯や歯周病の予防や治療をする種々の方法等が開示されている。例えば、(1)乳酸菌ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)を有効成分とする口腔内フローラを正常化するために用いる生菌製剤または乳酸菌含有食品が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。該乳酸菌含有食品は、歯周病菌、虫歯菌を原因菌とする歯周病および/又は虫歯の発症または再発・再燃を防止することができるとともに、口腔内フローラを正常化することにより、口臭の発生防止さらに唾液のpHを生理的に正常に保つことができるものである。
また、虫歯の予防等に有効な乳酸菌として、例えば、(2)ラクトバチルス属に属する、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)の増殖を抑制するための細菌、特にラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
その他、歯周病の予防等に有効な食品として、例えば、(3)ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii subspecies bulgaricus)OLL1255株及びストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)OLS3294株を含有する口腔内疾患予防用及び/又は治療用の発酵乳が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。特定の乳酸菌を組み合わせることにより、歯周病関連菌の増殖等が抑制されるため、口臭抑制と歯肉の腫れを抑制する効果のある発酵乳を製造できる。
これらの乳酸菌を用いた食品等は、食品等として摂取した乳酸菌が、口腔内において、虫歯や歯周病の原因菌に作用することにより、虫歯や歯周病を予防し、治療するものである。一方で、乳酸菌は、酸に弱いという性質を有するため、ある程度増殖すると、自ら産生した乳酸により死滅してしまう。このため、虫歯等に有効な乳酸菌を含有する食品等による虫歯等の予防効果を得るためには、該食品を継続的に摂取することが重要である。したがって、該食品が、風味が良好で嗜好性に優れていることや、工業上、製造することが容易であることが好ましい。
国際公開第2003/082027号パンフレット 特開2003−299480号公報 特開2006−262893号公報
しかしながら、上記(1)の乳酸菌含有食品では、ラクトバチルス・サリバリウスは、口内唾液に存在する細菌であり、酸性条件下に弱いため、ラクトバチルス・サリバリウスをスターターとして発酵乳を製造しようとした場合、カードを形成することができないという問題がある。このため、ラクトバチルス・サリバリウスの生菌を含有する発酵乳を製造する場合には、予め単独で培養したラクトバチルス・サリバリウスを、遠心分離法や膜分離法等により所定の濃度まで濃縮した後、カードを形成するスターターの乳酸菌と共に、発酵前の調合乳へ添加し、混合培養する製造工程が必要となる。該製造工程は、煩雑でかつ工程管理が困難であり、経済上も好ましくない。さらに、該製造方法により得られた発酵乳は、風味生成の点で不十分であるという問題もある。
また、上記(2)の方法では、ラクトバチルス・ロイテリをスターターに用いたヨーグルトの製造方法が開示されているが、ラクトバチルス・ロイテリはヘテロ発酵をする乳酸菌であるため、乳中での発酵性が弱く、風味生成も不十分であるという問題がある。さらに、ラクトバチルス・ロイテリをスターターに用いた場合には、発酵時間が12時間以上と極端に長くなるため、工業上の製造特性に劣るという問題がある。一方、上記(3)の方法では、安価かつ風味の良好な口腔内疾患予防を目的としたヨーグルトが製造できるものの、虫歯菌の増殖については、一切記載がない。
本発明は、虫歯の予防や治療に有効であり、かつ、風味の良好な発酵乳の製造に用いることのできる乳酸菌を提供することを目的とする。
また、本発明は、該乳酸菌を含有する、主に発酵食品等の虫歯予防用組成物、該乳酸菌を用いる発酵食品の製造方法、及び、該乳酸菌を含有する菌末を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地における発酵性に優れた乳酸菌の菌株について、虫歯の主な原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有する乳酸菌を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)である菌株を提供するものである。
また、本発明は、クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を有効成分とする虫歯予防用組成物(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する虫歯予防用組成物を除く)を提供するものである。
また、本発明は、クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を含有する発酵食品(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する発酵食品を除く)を提供するものである。
また、本発明は、クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を用いることを特徴とする、発酵食品の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、前記製造方法により製造された発酵食品を提供するものである。
また、本発明は、クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を含有する菌末を提供するものである。
また、本発明は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248株、及び、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株からなる群より選ばれる一菌株からなる、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、前記ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制剤を含有する虫歯予防または治療剤(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する虫歯予防または治療剤を除く)を提供するものである。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス、及び、本発明の発酵食品の製造方法により、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖を顕著に抑制することができ、虫歯の予防や治療に有効な発酵食品を製造することができる。また、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、発酵乳等の発酵食品の製造の際のスターターとして用いることができるという、優れた製造特性を有しているため、該発酵食品は、工業上、容易に製造することができる。さらに、該発酵食品は、風味が良好で嗜好性に優れているため、消費者に継続的に摂取されることが期待できる。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地に、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して、37℃で培養した場合に、培地が凝固する発酵性と、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有するものである。該還元脱脂粉乳培地を凝固させることができるほど強い発酵性を有する乳酸菌であれば、発酵乳製造のためのスターターとして使用することが可能であり、特別な製造工程を必要とせず、発酵食品を工業上、容易に製造することができるためである。
本発明の乳酸菌が有する発酵性を、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して培養した場合の発酵性としたのは、単に培地が凝固するだけではなく、風味生成及び組織形成が良好な発酵食品の製造に用いることができる乳酸菌を得るためである。従来より、ヨーグルト等の発酵食品の製造には、スターターとして、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバチルス・ヘルベティクス、ラクトバチルス・カゼイ等の乳酸菌が用いられている。スターターは、単一菌種であってもよく、二菌種以上であってもよいが、単一菌種では、酸生成、風味生成、組織形成で、不十分であるという問題が生ずる。このため、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地に、ヨーグルト用乳酸菌として汎用されているストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して培養した場合に、培地が凝固し、良好な風味生成及び組織形成がなされる発酵性を有する乳酸菌を、本発明の乳酸菌とした。
なお、該ストレプトコッカス・サーモフィルスは、通常、発酵乳等の発酵食品を製造するために用いられているストレプトコッカス・サーモフィルスであれば、特に限定されるものではない。該ストレプトコッカス・サーモフィルスとして、例えば、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P−17216株やストレプトコッカス・サーモフィルスATCC19258株等がある。
また、虫歯は、口腔内細菌が、糖を分解して発生させた酸により、歯のエナメル質中の無機質が脱灰するために生じる。より詳細には、まず、主にストレプトコッカス・ミュータンスが、グルコシルトランスフェラーゼを用いて、口腔内の糖から菌体結合性の不溶性グルカンを生成して、菌体を歯面に付着させる。この付着したストレプトコッカス・ミュータンスを足場に、さらに多種多様な口腔細菌が凝集し、プラークを形成する。プラーク中では、口腔内細菌が発生した酸等の代謝物が非常に高濃度に存在するため、歯の脱灰が進行し、虫歯となる。したがって、虫歯の主な原因菌であるストレプトコッカス・ミュータンスの、口腔内での増殖を抑制することができる乳酸菌は、虫歯の発生を有意に低減させることができるため、虫歯の予防や治療に有効であることが期待できる。なお、該ストレプトコッカス・ミュータンスは、通常、口腔内で虫歯の原因菌となり得るものであれば、特に限定されるものではない。該ストレプトコッカス・ミュータンスとして、例えば、ストレプトコッカス・ミュータンスJCM5705T株やストレプトコッカス・ミュータンスJCM5175株等がある。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、例えば以下の方法により得ることができる。まず、各種の試料から菌株を分離し、この中から10%(w/w)還元脱脂粉乳培地で、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用した場合の発酵性が優れたもの、すなわち、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地で、37℃でストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して培養した時に、培地を凝固させることができる発酵性を有するものを選択する。次いで、選択された菌から、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有する菌株を選択することにより得ることができる。
以下、さらに詳細に説明する。
1.菌株の取得
本発明者らは、前記の性質を有する菌株を自然界から取得すべく、自然界から採集したサンプルを嫌気性希釈液(1980年叢文社発行、光岡知足著「腸内菌の世界」322ページ。以下、参考文献1と記載する。)で希釈し、Briggs liver broth(前記参考文献1、319ページ)の平板に塗布し、37℃で嫌気培養した。そして得られたコロニーの中でグラム陽性桿菌である菌を釣菌した。該釣菌した菌を、BL寒天培地平板に画線塗布し、前記と同様の方法で嫌気培養を反復し、純粋単離された菌株を得た。これらの菌株を、後記の試験例1に記載の方法を用いて、まず、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地中で、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用した場合の発酵試験を行い、優れた発酵性を有する菌株を20株得た。続いて、後記の試験例4に記載の方法を用いて、それぞれの菌株のストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を調べた結果、最も強い増殖抑制性を有していた菌株を1株取得した。該菌株は、TL6株と名付けられた。
2.TL6株の同定
TL6株の菌学的性質を、表1に示す。表1の結果から、明らかであるように、TL6株は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス菌種と共通の菌学的性質を有していた。なお、菌学的性質を測定するための試験は、バージェイズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology、Peter H. A. Sneath編、第2巻、Williams and Wilkins Company、1986年)にほぼ従って行った。
Figure 0004846643
次に、TL6株の遺伝学的性質を調べるため、TL6株の16S rDNAの可変領域の塩基配列を常法により同定した。NCBI(National Center for Biotechnology Information、国立バイオテクノロジー情報センター)の国際塩基配列データベース(GenBank)上で、BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)による該塩基配列についての相同性検索を行ったところ、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスの基準株であるラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスBCRC11051株と、98.52%の相同性があった。
以上の菌学的性質及び遺伝学的性質の結果から、TL6株は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス菌種であることが確認された。
そこで、出願人は、TL6株を、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに新規菌株として寄託した(寄託日:平成19年1月17日)。受託番号は、FERM BP−10758である。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地に、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して、37℃で培養した場合に、培地が凝固する発酵性と、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有するラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスであれば、特に限定されるものではないが、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248株、及び、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株からなる郡より選ばれる一菌株であることが好ましく、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株であることが特に好ましい。後記試験例に示すように、ストレプトコッカス・ミュータンスに対する増殖抑制能が顕著に高いためである。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、自然界から分離した乳酸菌の中から、発酵性、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有するものを選び出し得られたものである。したがって、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、口腔内に用いられる虫歯予防用組成物や食品として、安全に利用することが可能である。
該虫歯予防用組成物の形態は、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスのストレプトコッカス・ミュータンスに対する増殖抑制作用を発揮することが可能な形態であれば、特に限定されるものではなく、食品、オーラルケア用品、及び飼料、並びにこれらに対する添加物であってもよい。摂取が簡便であること、及び、他の乳酸菌と同様に整腸作用等も期待できることから、食品や食品添加物の形態であることが好ましい。該食品は、通常乳酸菌を用いるものであれば、いずれの種類の食品であってもよい。該食品として、例えば、ヨーグルト等の発酵食品、チョコレートやキャンディー、チューインガム等の菓子類等がある。本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスの生菌を大量に摂取することができるため、発酵食品であることが特に好ましい。その他、該オーラルケア用品として、例えば、口腔洗浄剤やトローチ錠等がある。
その他、該虫歯予防用組成物の形態を、食品等への添加物の形態とする場合には、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを、生菌等の菌末として用いることもできる。該菌末は、常法により調製することができる。例えば、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを培養後、遠心分離することにより集菌した後、さらに凍結乾燥することにより、得ることができる。
虫歯予防用組成物として用いる場合において、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスの、虫歯予防用組成物中の含有量や1日あたりの摂取量等は、虫歯予防効果が期待できる量であれば、特に限定されるものではない。例えば、1日あたり、1×10〜1×1011CFU程度のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを摂取することが好ましい。
また、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを含有する発酵食品は、本発明の発酵食品の製造方法により、簡便かつ効率よく製造することができる。該方法は、具体的には、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを、単に発酵用ベースに添加して培養することにより行うことができる。予め前培養したラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを、スターターとして発酵用ベースに添加してもよい。
本発明において、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスを含有する発酵食品の製造に用いられる発酵用ベースは、発酵食品の製造に通常用いられるベースであれば、特に限定されるものではないが、乳を主成分とする乳性発酵用ベースであることが好ましい。該乳を主成分とする乳性発酵用ベースとして、例えば、牛乳、脱脂乳、生クリーム、バター、全粉乳、脱脂粉乳等に、必要に応じて蔗糖等の甘味料、ペクチン、果実、フルーツジュース、寒天、ゼラチン、油脂、香料、着色料、安定剤、還元剤等を配合し、常法に従って殺菌、均質化、冷却等することにより調製することができる。
本発明の発酵食品は、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスのストレプトコッカス・ミュータンスに対する増殖抑制効果を阻害しない範囲において、他の乳酸菌を含有してもよい。該他の乳酸菌は、通常発酵乳等の発酵食品の製造に用いられるものであれば、特に限定されないが、ストレプトコッカス・サーモフィルスであることが好ましい。本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスとストレプトコッカス・サーモフィルスを、乳性発酵用ベース中で混合培養することにより、風味が良好で嗜好性に優れた発酵食品を製造することができるためである。その他、ラクトコッカス・ラクティス(Lactococcus lactis)を含有した発酵食品であってもよい。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスの発酵用ベースへの接種比率は、特に限定されるものではないが、該発酵用ベースに対して0.01〜10(w/w)%が好ましく、0.1〜5(w/w)%が特に好ましい。また、ストレプトコッカス・サーモフィルス等の他の乳酸菌を併用して培養する場合には、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスと、ストレプトコッカス・サーモフィルス等の、スターターとしての発酵用ベースへの接種比率は、特に限定されるものではないが、1:100〜10:1が好ましく、1:10〜1:1が特に好ましい。
本発明において、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスや、ストレプトコッカス・サーモフィルス等の前培養に用いられる培地は、通常乳酸菌の培養に用いられる培地であれば、特に限定されるものではないが、乳性培地であることが好ましい。取り扱いが簡便であるため、還元脱脂粉乳培地が特に好ましい。該還元脱脂粉乳培地の濃度は、3%(w/w)以上が好ましく、8%(w/w)以上が特に好ましい。さらに、酵母エキス等の生育促進物質を添加することが好ましい。例えば、0.1〜1%(w/w)の酵母エキスを含有した培地を用いることができる。また、前培養に用いられる培地は、殺菌処理をしたものを用いることが好ましい。該殺菌処理は、通常用いられる方法で行うことができ、例えば、80〜122℃で5〜40分間、好ましくは85〜95℃で5〜35分間の加熱処理により行うことができる。
本発明の発酵食品の製造方法における、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスの培養の温度は、30℃〜40℃が好ましく、36℃〜38℃が特に好ましい。本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスが充分に生育可能な温度範囲であるためである。また、培養時間は、製造する発酵食品の種類によって適宜決定されるが、4〜18時間が好ましい。
培養後得られた発酵乳等の発酵食品は、そのまま食品としてもよく、例えば、均質化して液状に加工してもよい。その他、例えば、果汁、果実等を適宜添加してもよい。また、容器への充填等は、特に限定されるものではなく、通常用いられる方法で行うことができる。
次に試験例及び実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の試験例及び実施例に限定されるものではない。
(試験例1) 発酵乳の調整
発酵乳の製造に汎用されているストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P−17216株とラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスJCM1002T株、特許文献2に記載のストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有するラクトバチルス・ロイテリATCC53608株とラクトバチルス・ロイテリJCM1112T株、並びに、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株、及びラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248T株を用いて、発酵乳を製造した。酸生成、風味生成、及び組織形成が十分となるように、単一菌株ではなく、表2に記載の組合せの2菌株、すなわち、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P−17216株と各ラクトバチルス属菌を、それぞれスターターとして、乳性発酵用ベースに添加して培養することにより、発酵乳を製造した。ここで、発酵乳1は、発酵乳の製造に汎用されている乳酸菌の組合せである。
まず、上述した乳酸菌をそれぞれ、0.5%(w/w)酵母エキス含有10%(w/w)還元脱脂粉乳培地に接種し、37℃、16時間培養したものをバルクスターターとした。また、10%(w/w)脱脂粉乳からなる原料ミックスを、乳性発酵用ベースとして用いた。
該原料ミックスに、先に調製したバルクスターターをラクトバチルス属の各菌株については0.5%(w/w)ずつ、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P−17216株については1.5%(w/w)ずつ接種し、37℃でpH4.8になるまで培養を行い、発酵乳を得た。得られた発酵乳は、10℃で24時間保管し、再度pHを測定した。表2にpH4.8に到達するまでに要した時間と、調整された発酵乳を10℃で24時間保存した後のpHをそれぞれ示した。ただし、ラクトバチルス・ロイテリを用いた発酵乳5と6は、12時間培養した時点でpH4.8に到達しなかったため、培養12時間後のpHを示した。
Figure 0004846643
ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス及びラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスを用いた発酵乳1〜4は、使用した菌株により若干発酵時間に差が認められたが、すべて発酵乳として良好な組織を得ることができた。特許文献2に記載のラクトバチルス・ロイテリの2菌株は、発酵性が弱く、発酵乳5と6は、発酵が不十分であり、12時間経過後も充分なカードが得られなかった。すなわち、表2の結果から、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスは、乳性発酵用ベースに、ストレプトコッカス・サーモフィルスと併用して、37℃で培養した場合に、良好な発酵乳を得るために十分な発酵性を有していることが明らかである。
(試験例2) 発酵乳の風味評価
試験例1で作成した発酵乳を用いて官能検査による風味評価を行った。5名のパネリストにより、各発酵乳に関するおいしさを5段階で評価した。大きい値ほどおいしい発酵乳であることを示す。表3は評価結果を示したものである。発酵が不十分であった発酵乳5と6は、風味評価も低かったが、発酵乳1〜4は、良好な風味を有していた。特に、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株及びラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株を用いて製造された発酵乳2と4は、汎用されている発酵乳1よりも、風味が優れていることが明らかとなった。なお、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株に代えて、ストレプトコッカス・サーモフィルスATCC19258株等の他のストレプトコッカス・サーモフィルスを用いた場合であっても、同様に風味の良好な発酵乳が得られた。
すなわち、表3の結果から、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスとストレプトコッカス・サーモフィルスを用いることにより、風味が良好で嗜好性に優れている発酵食品を製造できることが明らかである。
Figure 0004846643
(試験例3) ストレプトコッカス・ミュータンスの阻止円の形成
200g/Lのスクロースと0.2U/mLのバシトラシンを加えたMitis Salivarius寒天培地(Difco社製)に、ストレプトコッカス・ミュータンスJCM5705T株を塗布した選択培地を用いて、試験例1で用いた乳酸菌のストレプトコッカス・ミュータンスの阻止円の形成能を測定した。
まず、3%(w/v)のショ糖を加えたGAMブイヨン液体培地(ニッスイ社製)に、試験例1で使用した乳酸菌を、それぞれ単独で接種した後、37℃で24時間培養した。その後、得られた培養液から、それぞれ30μLを分取して、濾紙に染み込ませた。該濾紙を該選択培地に載せ、37℃で48時間培養した後、阻止円の形成を観察した。観察した結果を表4に示す。
Figure 0004846643
ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスに属する全ての菌株は、特許文献2に記載のラクトバチルス・ロイテリの2菌株と同様に、濾紙周辺にストレプトコッカス・ミュータンスの阻止円が形成された。中でもTL6株の培養液は、ラクトバチルス・ロイテリよりも非常に大きな阻止円を形成した。一方、発酵乳の製造に適しているストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P−17216株とラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクスJCM1002T株は阻止円を形成しなかった。すなわち、表4の結果から、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスが、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有することが明らかである。
(試験例4) ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性の検証
ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株、ラクトバチルス・ロイテリATCC53608株、及び、ラクトバチルス・ロイテリJCM1112T株のストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を比較検証した。
まず、ストレプトコッカス・ミュータンスJCM5705T株とストレプトコッカス・ミュータンスJCM5175株を、それぞれBHI(Brain heart Infusion)培地に接種し、37℃で16時間培養し、各菌株の菌溶液を調製した。また、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株、ラクトバチルス・ロイテリATCC53608株を、それぞれ0.5%(w/w)酵母エキス含有10%(w/w)還元脱脂粉乳培地に接種し、37℃で16時間培養し、各菌株の菌溶液を調製した。
次に、3%(w/v)のショ糖を加えたGAMブイヨン液体培地(ニッスイ社製)を5mLずつ分注したガラス試験管に、表4記載の各菌株の菌溶液を、0.1%(w/w)濃度となるように添加し、37℃で培養した。16時間後、ストレプトコッカス・ミュータンスの菌数を寒天平板法により測定した。ストレプトコッカス・ミュータンスの菌数は、具体的には、各ガラス試験管中の培養液の一部を、試験例3記載の選択培地に塗布した後、37℃で72時間培養し、コロニー数を計数して、菌数を算出した。
Figure 0004846643
表5は、ストレプトコッカス・ミュータンスの菌数測定の結果を示したものである。なお、各菌数は、独立した3回の測定の平均値を示している。表5より明らかであるように、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株は、ストレプトコッカス・ミュータンスの生育を非常に強く抑制した。一方、ラクトバチルス・ロイテリATCC53608株は、若干のストレプトコッカス・ミュータンスの生育抑制は観察されたものの、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株に比較して非常に弱く、ほぼ静菌効果に止まった。すなわち、表5の結果から、本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスが、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有する公知の菌株よりも、非常に強いストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制性を有していることが明らかである。
0.1%(w/w)酵母エキス含有10%(w/w)還元脱脂粉乳培地1000gを、115℃で20分間殺菌し、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株のシードカルチャーを30g接種し、37℃16時間培養して、バルクスターターを調製した。一方、0.1%(w/w)酵母エキス含有10%(w/w)還元脱脂粉乳培地1000gを、90℃で30分間殺菌し、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株を30g接種し、37℃5時間培養して、バルクスターターを調製した。
これとは別に、脱脂粉乳、クリーム及び乳タンパク質等の原料を混合溶解し、乳脂肪3.0%(w/w)、無脂乳固形分12.0%(w/w)からなる乳性発酵用ベース50kgを、70℃に加温して、15MPaの圧力で均質化した後、90℃で10分間殺菌して、40℃に冷却した。該殺菌した乳性発酵用ベースに、前記の通り前培養を行ったラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株のバルクスターター150gと、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株のバルクスターター450gを接種し、37℃で4時間培養して発酵乳を得た。該発酵乳を直ちに攪拌冷却し、100mL容の紙カップ容器に充填し、密封し、ヨーグルトを得た。得られたヨーグルトはpH4.95であり、6.5×10CFU/mLのラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株を含有していた。
ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株に代えてラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248株を、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株に代えてストレプトコッカス・サーモフィルスATCC19258株を、それぞれ用いて、37℃で4時間ではなく、37℃で6時間培養した以外は、全て実施例1と同様にして、ヨーグルトを得た。得られたヨーグルトはpH4.85であり、4.5×10CFU/mLのラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248株を含有していた。
ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株に代えてラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、ヨーグルトを得た。得られたヨーグルトはpH4.92であり、5.2×10CFU/mLのラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株を含有していた。
実施例1と同様にして、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株とストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株の、それぞれのバルクスターターを調製した。一方、10%(w/w)還元脱脂粉乳培地1000gを、90℃で30分間殺菌し、ラクトコッカス・ラクティスFERM BP−10746株を30g接種し、25℃16時間培養して、バルクスターターを調製した。
これとは別に、脱脂粉乳、クリーム及び乳タンパク質等の原料を混合溶解し、乳脂肪3.0%(w/w)、無脂乳固形分12.0%(w/w)からなる乳性発酵用ベース50kgを、70℃に加温して、15MPaの圧力で均質化した後、90℃で10分間殺菌して、40℃に冷却した。該殺菌した乳性発酵用ベースに、前記の通り前培養を行ったラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株のバルクスターター150gと、ストレプトコッカス・サーモフィルスFERM P-17216株のバルクスターター450gと、ラクトコッカス・ラクティスFERM BP−10746株のバルクスターター450gを接種し、37℃で4時間培養して発酵乳を得た。該発酵乳を直ちに攪拌冷却し、100mL容の紙カップ容器に充填し、密封し、ヨーグルトを得た。得られたヨーグルトはpH4.80であり、4.5×10CFU/mLのラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株を含有していた。
本発明のラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティス、及び、本発明の発酵食品の製造方法により、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖を顕著に抑制することができ、かつ、風味の良好な発酵食品等を簡便に製造することができるため、虫歯の予防や治療のオーラルケア分野や発酵食品等の製造分野で利用が可能である。

Claims (8)

  1. クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)である菌株。
  2. クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を有効成分とする虫歯予防用組成物(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する虫歯予防用組成物を除く)。
  3. クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を含有する発酵食品(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する発酵食品を除く)。
  4. クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を用いることを特徴とする、発酵食品の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法により製造された発酵食品。
  6. クトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)を含有する菌末。
  7. ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスTL6株(FERM BP−10758)、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1248株、及び、ラクトバチルス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ラクティスJCM1010株からなる群より選ばれる一菌株からなる、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制剤
  8. 請求項7に記載の、ストレプトコッカス・ミュータンスの増殖抑制剤を含有する、虫歯予防または治療剤(但し、抗菌体結合型グルコシルトランスフェラーゼ抗体を含有する虫歯予防または治療剤を除く)。
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