JP4806633B2 - ガラクトマンナンハイドロコロイド - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、米国連邦法規第35条119節によって、2003年6月20日出願の先願の欧州特許出願公開第03013933号の優先権を主張する。
(発明の技術分野)
本発明は、種子の胚乳から得られる実質的に純粋なハイドロコロイド(以下「ハイドロコロイド」)、前記ハイドロコロイドを得る方法および前記ハイドロコロイドを含む組成物に関する。より詳しくは、本発明は、ガラクトマンナンハイドロコロイドを得る方法であって、前記ハイドロコロイドが無色、無臭、無味であり、実質的にアントラキノン類を含まず、粘度、ゲル強さおよび破壊強さ特性の増加などの機能パラメータの改善を示す方法に関する。本発明は、さらに、アニオン性、カチオン性、非イオン性および/または両性置換基で誘導体化された、本発明のプロセスによって得られるハイドロコロイドに関する。本発明のハイドロコロイドおよびハイドロコロイド誘導体は、該誘導体を含有する食品および飼料、パーソナルケア、ヘルスケア、医薬品、家庭用、公共用および産業用組成物中の化学活性成分および生理活性成分の流動性、効力、析出、感覚、美観および投与性を改善するゲル化剤および結合剤増粘剤、安定剤、乳化剤、展着補助剤、析出補助剤および担体として、使用することができる。
(発明の背景)
ハイドロコロイドは、マメ(Leguminosae)科およびファブラセアエ(Fabraceae)科の草、低木および木の種子の胚乳から抽出することができる多糖類から誘導される。タマリンドの木、Tamarindus indica L.の種子(タマリンドガム)、グリークヘイ、Trigonella foenum−graecum L.の種子(フェヌグリークガム)、ワイルドセナの草、Cassia toraおよびシックルポッドの草、Cassia obtusifoliaの種子(カッシアガム)、イナゴマメの木、Ceratonia siliqua L.の種子(ローカストビーンガム)、タール類の灌木、Caesalpinia spinosa L.の種子(タラガム)およびグアーの草、Cyamopsis tetragonoloba L.の種子(グアーガム)は、胚乳物質の普通の原料である。これらの種子から得られる多糖類は、水系システムで増粘剤およびゲル化剤として作用することが知られている。フェヌグリークガム、カッシアガム、ローカストビーンガム、タラガムおよびグアーガムから得られる多糖類は、ポリガラクトマンナンとして知られている。ポリガラクトマンナンは、1−→4−結合β−D−マンノピラノシル単位で構成され、主鎖のマンノピラノース残基の6位炭素〜1−→6−結合α−D−ガラクトシル側鎖基が、繰り返し分岐している。マメ科およびファブラセアエ科のさまざまな種のガラクトマンナン重合体は、ポリマンノピラノース主鎖から分岐するガラクトシル側鎖単位の発生頻度が互いに異なる。フェヌグリークガムに含まれるポリガラクトマンナン中のD−マンノシル単位対D−ガラクトシル単位の平均比は約1:1、グアーガムでは約2:1、タラガムでは約3:1、ローカストビーンガムでは約4:1、カッシアガムでは約5:1である。例として、カッシアガムから得られるポリガラクトマンナンの概略を下の構造式
Figure 0004806633
に示す。式中nは、ガラクトマンナン重合体中の反復単位の数を表す。一つの実施形態では、nは約10から約50の整数を表す。別の実施形態では、nは約15から約35、さらに別の実施形態では約20から約30の整数を表す。本発明のさらに別の実施形態では、本発明のポリガラクトマンナンは、少なくとも100,000の数平均分子量を有する。別の実施形態では、数平均分子量は約150,000から約500,000、さらに別の実施形態では約200,000から約300,000の範囲(ポリスチレン標準を用いてGPC法によって測定される分子量)である。本発明のさらに別の実施形態では、数平均分子量は500,000〜1,000,000を超える範囲であってよい。
一般に、カッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーの種子から取り出される胚乳粉は、3〜12%の水、最大2%の脂肪、最大7%の生の蛋白質、最大4%の生の繊維、最大2%の灰分および少なくとも75%の残留多糖類を含む。改善された性質を有する高純度のガラクトマンナンを調製して、例えば人間および動物が消費するための食品での使用、ならびにパーソナルケア、医薬品、家庭用および産業用組成物での使用などで使用範囲を広げることは、常に望ましいことであった。例えば、従来のプロセスでは、熟した種子を加熱した後、圧壊または磨砕などの機械的応力を加えることによって、Cassia toraまたはCassia obtusifoliaの種子からカッシア粉を取り出していた。胚および胚乳外皮は、この処理で粉砕された。篩分によって実生および外皮の破片から無傷の種子胚乳を単離した後、米国特許第2,891,050号明細書に記載されているような粉砕プロセスに付していた。この方法で単離されるカッシア胚乳粉には所望のゲル化特性が具わるが、ある種の果実芳香および若干苦い味がまだ残っていた。その上、この粉は、黄色から淡褐色に着色していたため、高い透明性が必要な製品の製造でのその使用は、限定されていた。
独国特許出願公開第3,335,593号明細書には、カッシアガラクトマンナン類およびカラギーナン、寒天および/またはキサンタンの混合物によるゲル化剤および増粘剤が開示されている。
独国特許出願公開第3,347,469号明細書には、Cassia toraの胚乳中にある多糖類の置換アルキルエーテル類、および捺染用印刷ペースト中の増粘剤としてのそれらの使用が記載されている。
独国特許出願公開第3,114,783号明細書には、味を改善したキャロブさや、キャロブ穀粒またはグアー粉の製造法が開示されている。開示されているプロセスでは、乾いた(可能な場合には焙煎され磨砕される)基材を、超臨界二酸化炭素で高圧抽出する。しかし、このプロセスをカッシア粉に適用しても不十分な結果に終わる。
選択的な粉砕およびその他の機械的な精製プロセスによって、実質的に無色、無臭、無味で、ゲル化特性を維持しながらもほとんどアントラキノン類を含まないカッシア粉などのガラクトマンナン粉を首尾よく製造することも、従来は可能でなかった。このため、従来の方法によって製造されるカッシア粉は、高純度で、洗練された感覚の食品製品の添加物としては不適当である。
米国特許第4,840,811号明細書には、Cassia toraの胚乳からカッシア胚乳粉を製造するプロセスが開示されている。得られる製品は、無色、無臭、無味である。開示されている方法では、アントラキノン類の誘導体などの不純物を低減するために、少なくとも一度胚乳を溶媒抽出する。抽出溶媒は、水およびアルカノールおよび/またはアセトンの混合物を含む。乾燥後、胚乳を所望の程度の細かさに変える。
ゲル化剤は、味、匂いおよび色の性質について食品に影響を及ぼさずに、ゼラチン状のコンシステンシーを食品に提供する必要があるという事実とは関わりのないことであるが、従来技術プロセスによって得られる製品ハイドロコロイドは、特定の植物化学物質、特にアントラキノン類の誘導体を依然として含んでいることが見いだされた。この種類の化合物は、潜在的に人間の健康に有害であると特定されている(S.O.Muellerら、“Food and Chemical Toxicology”,37巻(1999)481〜491頁)。
望ましくない健康上の影響が疑われる代表的なアントラキノン誘導体は、次式
Figure 0004806633
で表されるフィスシオン(physcion)、クリソファノール(chrysophanol)、アロエ−エモジン(aloe−emodin)およびレイン(rhein)などの1,8−ヒドロキシアントラキノン類である。
上記で考察したように、アントラキノン類が匂い、味および色に悪影響を及ぼすので、米国特許第4,840,811号は、カッシアガム中のアントラキノンのレベルを低減する方法を目的としている。‘811号特許の開示は、ガム中のアントラキノン類の存在に固有の毒性の問題を認識していない。しかし、食物、飼料、医薬品およびパーソナルケアを目的として安全に用いることができるカッシアハイドロコロイドを提供するためには、ハイドロコロイドそのものが潜在的に有害なアントラキノン類を実質的に含まないことが必須である。
米国特許第5,801,116号明細書には、グアースプリットを水で処理してスプリットを水和させた後、実験室用磨砕機で水和スプリットを磨砕するプロセスが開示されている。スプリットは、粉砕された後でベッドドライヤーで乾燥される。
V.P.Kapoorら(Carbohydrate Research、306巻(1998)231〜241頁)には、さまざまなミキサー、フルイおよび磨砕機を用いる乾式および湿式製粉プロセスによって、カッシア・スペクタビリス(Cassia spectabilis)の種子から胚乳を分離する方法が開示されている。乾式/湿式製粉プロセスによって単離される粗製ガムは、次に、このガムを水中に分散させ、エタノールで製品を沈殿させることによって精製される。
米国特許第2,891,050号明細書には、得られた胚乳を練って含水率30〜60%にする工程およびローラーの間にこの加水胚乳を通してつぶす工程を包含するグアー、タラおよびローカストビーンなどのマメ科の種子からの粘稠な物質の製造のためのプロセスが開示されている。つぶした胚乳を、次の工程で乾燥して磨砕する。このプロセスは、当分野では「フレーク化/磨砕」プロセスとして知られている。このプロセスによって調製されるガラクトマンナンは、紙、サラダドレッシング、アイスクリーム、パン製品およびその他の食品の製造において添加物として用いられる。
独国特許出願公開第10047278号明細書には、カッシア種子を簡単な製粉プロセスに付して胚乳を外皮から分けた後、胚乳を磨砕して所望の粒子サイズにすることによって、カッシア種子の胚乳粉を得ることができることが開示されている。さらに、Cassia obtusifolia/トーラの磨砕胚乳と、カラギーナン、キサンタン、寒天またはポリアクリル酸エステルなどの他のハイドロコロイドとをブレンドすることによって、ゲル化特性および増粘特性が改善されることが開示されている。
(例示的な実施形態の説明)
本発明による実施形態の例を説明する。本明細書で説明するそのような実施形態の例のさまざまな変更形、修正形または変化形は、当業者には、開示されたと同じように明らかである。本発明の教示に依存し、該変更形、修正形または変化形を通してこれらの教示が当分野を進歩させるすべての変更形、修正形または変化形は、本発明の範囲および技術思想に属するとみなされるものと理解される。
一つの様相では、本発明の実施形態は、種子の胚乳からハイドロコロイドを得るプロセスに関する。本発明による実施形態のいくつかの例は、それぞれ従来法最高水準のハイドロコロイドと比較して、改善された性質を示すカッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーのガラクトマンナンハイドロコロイドを得るプロセスに関する。
本発明の他の様相は、本発明のプロセスによって得られるハイドロコロイドをカチオン性、両性および/または非イオン性基で誘導体化することに関する。本発明の実施形態のさらに別の例は、潜在的に有害なアントラキノン類を実質的に含まないカッシアハイドロコロイドなどの高純度ガラクトマンナンハイドロコロイドを提供するプロセスに関する。他の実施形態は、種々の組成の一つ以上の多糖類の存在下で、本発明のハイドロコロイドを加工する方法に関する。さらに別の本発明の実施形態は、食品および飼料、パーソナルケア、ヘルスケア、医薬品、家庭用、公共用および産業用組成物中の化学活性成分および生理活性成分の流動性、効力、析出、感覚、美観および投与性を改善するゲル化剤および結合剤増粘剤、安定剤、乳化剤、展着補助剤および析出補助剤ならびに担体としての本発明のプロセスによって調製されるハイドロコロイドの使用に関する。
一つの実施形態の例では、本発明は、
(i)タマリンド、フェヌグリーク、カッシア、イナゴマメ、タラまたはグアーから選択される少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させて膨潤スプリット組成物を製造する工程であって、必要に応じて、次に、膨潤スプリット組成物を水/有機溶剤混合物中に分散させる工程が実行されるものとする工程、および
(ii)(i)で得られる前記組成物を湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程
を含むハイドロコロイドを製造する方法に関する。
本発明の別の実施形態の例では、本方法は、さらに、
(iii)水と有機溶媒との混合物に工程(ii)で得られる前記ミンチ化膨潤スプリット組成物を加える工程、および
(iv)前記ミンチ化スプリット組成物から前記水/有機溶媒混合物を分離してガラクトマンナンハイドロコロイドを得る工程
を含む。
一般に、工程(i)で、膨潤スプリットは、水または水/有機溶媒混合物中に分散(懸濁)した粒子の形である。本発明の一つの代わりの実施形態では、膨潤工程(i)は、下記で、工程(i)に示した任意の分散工程について説明する水/有機溶媒混合物中で実行してもよい。
本発明の一つの実施形態では、工程(i)でスプリットを膨潤させるために用いられる水は、多糖類主鎖上の少なくとも一つのヒドロキシル基と反応することができる誘導体化薬剤を含む。別の実施形態では、ヒドロキシル基は、スプリットのポリガラクトマンナン主鎖のマンノシルおよび/またはガラクトシル残基のC−6炭素原子に位置する。誘導体化薬剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性または両性置換基、およびそれらの組み合わせを主鎖に付加させることができる。
上記で参照した任意の実施形態では、工程(i)の前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、少なくとも約30重量パーセントである。
上記で説明した本方法の代わりの実施形態では、例えばカッシアおよびグアーのスプリットなど少なくとも二つの異なる種の胚乳スプリットが胚乳原料として利用される。本発明のさらに別の実施形態では、本発明の方法によって、少なくとも一つ種のガラクトマンナンスプリットと、少なくとも一つの他の種の多糖類原料とが一緒に加工される。
本発明の別の様相は、ハイドロコロイド、特にポリガラクトマンナンハイドロコロイド中の不純物の量を減らす方法に関する。不純物は、例えば、ハイドロコロイド原料物質の種子胚乳中に天然に存在する繊維およびさまざまな化合物を含む。上記で考察したように、アントラキノン誘導体、特にヒドロキシル置換アントラキノン誘導体(フィスシオン、クリソファノール、アロエ−エモジンおよびレイン)は、ポリガラクトマンナンハイドロコロイド中の望ましくない成分である。従って、これらの成分をハイドロコロイド製品から除くことが望ましい。本発明の別の実施形態は、
(i)ポリガラクトマンナンの少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させる工程、
(ii)前記膨潤スプリットを湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
(iii)水と有機溶媒との混合物中に前記ミンチ化膨潤スプリットを導入する工程、
(iv)前記スプリットから前記水/有機溶媒混合物を分離して精製ガラクトマンナンハイドロコロイドを得る工程
を含むガラクトマンナンハイドロコロイドから不純物を除く方法を目的とする。
上記の工程(iii)で、ミンチ化膨潤スプリット組成物中の不純物は、水/有機溶媒相の水に抽出される。
代わりの実施形態では、工程(ii)および(iii)を同時に実行し、
(i)ポリガラクトマンナンの少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させる工程、
(ii)水と有機溶媒との混合物中に前記膨潤スプリットを入れ、前記膨潤スプリットを湿式ミンチ化する工程、および
(iii)前記スプリットから前記水/有機溶媒混合物を分離して精製ポリガラクトマンナンハイドロコロイドを得る工程
という代わりの方法にしてもよい。
本発明の諸プロセスによれば、粘度、破壊強さ(外部ゲル強さとも呼ばれる)、ゲル強さ(多くの場合内部ゲル強さとも呼ばれる)および純度などの物理的性質が改善されるだけでなく、透明度(透明性)、濁度、匂い、味および色などの美的特性も改善されたハイドロコロイド組成物が得られる。
本発明の1つの実施形態では、Tamarindus Indica、Torigonella foenum−graecum、Cassia tora、Cassia obtusifolia、Ceratonia siliqua、Caesalpinia spinos、Cyamopsis tetragonolobaおよびそれらの混合物の種子を本プロセス用の胚乳物質の原料として利用することができる。
本明細書全体を通じて、用いられる用語「スプリット」は、それ以上の処理をまったく加えていない粗製(生または未加工)のタマリンド、フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーの胚乳粉を意味する。当分野では既知であるが、多くの場合、用語「スプリット」は、用語「胚乳」と同じ意味で用いられる。タマリード、フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーのスプリットは市販されている。一般に、カッシアは、Cassia tora、Cassia obtusifoliaまたはこの二つの組み合わせから選択される。本来、Cassia toraとCassia obtusifoliaとは、同じ耕地に共存し、普通は一緒に収穫される。
本明細書全体を通じて、用いられる用語「ガラクトマンナン」は、用語「ポリガラクトマンナン」と同じ意味で用いられる。
本明細書全体を通じて、用いられる用語「修飾される」、「官能化」、「誘導体化」、「分子的置換」および「分子置換」は同じ意味で用いられ、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性含有部分およびそれらの組み合わせから選択される置換基を、多糖類主鎖上に含まれる一つ以上のヒドロキシル基に付加することを意味する。本発明の一つの実施形態では、ヒドロキシル基は、ポリガラクトマンナンのガラクトシルおよび/またはマンノシル反復単位のC−6炭素原子上に位置する。
胚乳を膨潤させるために用いられる水は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性供給源、クエン酸、酢酸およびアスコルビン酸などの酸性供給源、緩衝剤および緩衝システム、プロテアーゼ、ニュートラーゼ、アルカラーゼ、ペプシンなどの酵素、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムなどのアルカリ金属塩、または塩化カルシウムなどのアルカリ土類金属塩、あるいは前記添加物の組み合わせからなる群より選択される添加物を含むことができる。
さらに、以上とはべつに、膨潤工程で用いられる水の中に、ガラクトマンナンを誘導体化する試薬を単独または上記で述べた添加物と組み合わせて含有させてもよい。これらの部分を含む官能基化試薬は、ポリガラクトマンナンを構成するガラクトースおよびマンノース残基の一つ以上のヒドロキシル基に結合するヒドロキシル基と反応する。カッシアから誘導されるガラクトマンナンを利用する誘導反応の例の概略は、下式
Figure 0004806633
で示される。
本発明のいくつかの実施形態では、Rは、独立に、水素、非イオン性基、アニオン性基、カチオン性基および両性基を表す。別の実施形態では、Rは、カチオン性基である。他の実施形態では、Rは、独立に、式:
−AR
から選択される。式中、Aは、1個から6個の炭素原子を含むアルキレンスペーサー基、Rは、非イオン性置換基、アニオン性置換基、カチオン性置換基および両性置換基を表す。別の実施形態では、アルキレン基は、2個、3個、4個または5個の炭素原子を含む。アルキレンスペーサーは、必要に応じて、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン(臭素、塩素、フッ素およびヨウ素)およびそれらの組み合わせから選択される基で単置換または多置換される。非イオン性R置換基の例は、−OHである。ARで定義される非イオン性基の例は、式:
−アルキレン−OH
で表すことができる。式中、アルキレンスペーサーは、上記で定義される。代表的な非イオン性基は、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシブチルを含むが、それらに限定されず、アルキレンスペーサーは、上記で定義したものと同じである。Rの非イオン性置換基の別の例は、
−アルキレン−O−アルキル
のアルキルエーテル基である。式中、アルキレンスペーサーは、上記で定義したものと同じであり、アルキル基は、直鎖または分岐鎖であってよく、1個から6個の炭素原子を含む。別の実施形態では、アルキル基は、1個から4個の炭素原子を含む。これらのエーテル類は、既知の方法でそれぞれのハロゲン化アルキルまたはジアゾ化合物から合成することができる。
アニオン性R置換基の例は、−COOH、−SOH、−OP(O)(OH)(OH)、および−P(O)(OH)(OH)である。−ARで定義されるアニオン性基の例は、式:
−アルキレン−COOH
−アルキレン−SO
−アルキレン−OP(O)(OH)(OH)
−アルキレン−P(O)(OH)(OH)
で表すことができる。式中、アルキレンスペーサーは、既に定義したものと同じである。代表的なアニオン性基は、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピルおよび類似物を含むが、それらに限定されない。
のカチオン性置換基の例は、ラジカル−N(Rで表される第一、第二および第三アミン、ラジカル−N(R 、−S(R 、−P(R で表される第四アンモニウム、スルホニウムおよびホスホニウム誘導体を含み、式中、Rは、独立に、水素、直鎖状および分岐鎖状のC〜Cアルキル、フェニルおよびベンジルを表し、Rは、独立に、C〜C24アルキル、好ましくはC〜C12アルキル、C〜Cアルキル、ベンジルおよびフェニルを表し、Xは、オニウムカチオン上の電荷を釣り合わせる任意の適当なアニオンである。一つの好ましい実施形態では、Xは、臭素、塩素、フッ素およびヨウ素から選択されるハロゲン化物アニオンである。RおよびRで定義されるアルキル、ベンジルおよびフェニル置換基は、必要に応じて、C〜Cアルキル、ヒドロキシル、ハロゲン(臭素、塩素、フッ素およびヨウ素)、およびそれらの組み合わせから選択される基で単置換または多置換であってよい。−ARで定義されるカチオン性基の例は、式:
−アルキレン−N(R
−アルキレン−N(R
−アルキレン−S(R
−アルキレン−P(R
で表される。式中、アルキレン、R、RおよびXは、既に定義したものと同じである。−ARの代表的なカチオン性基は、式:
−CHR−CH(OH)−CH−N
を含むが、それらに限定されない第四アンモニウム基である。式中、Rは、水素および塩素から選択され、R、RおよびRは、独立に、水素、直鎖状および分岐鎖状のC〜C20アルキル基から選択され、Xは、ハロゲン化物を表す。本発明の一つの実施形態では、RおよびRの少なくとも一つは水素またはメチルである。別の実施形態では、RおよびRの両方は水素であり、さらに別の実施形態では、RおよびRはメチルである。本発明のさらに別の様相では、Rは、C10〜C20アルキル基から選択される。代表的なアルキル基は、デシル、ドデシル、ブタデシル、ココアルキル、ドデシルおよびオクタデシルである。代表的なハロゲン基は、塩化物および臭化物である。代表的なカチオン性化試薬は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライドである。
両性置換基は、正および負電荷の両方を含む任意のラジカルまたは残基から選ぶことができる。代表的な両性置換基は、ベタイン、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチドおよびポリペプチド残基を含む。
同様に、多糖類またはポリガラクトマンナン主鎖上のヒドロキシル基は、このヒドロキシル基をエチレンオキシド(EO)および/またはプロピレンオキシド(PO)と反応させてそれぞれヒドロキシエチルおよび/またはヒドロキシプロピルエーテル置換基を形成させることによって、非イオン性誘導体化することができる。
例えばC−6ヒドロキシル基でのポリガラクトマンナンの誘導体化は、当業者に公知の方法によって実現することができる。一般的に言って、C−6ヒドロキシル基は、ヒドロキシル基と反応する任意の官能化試薬と反応させることができる。例えば、本発明の非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性置換基でC−6ヒドロキシル基を官能化するために、ポリガラクトマンナンのC−6ヒドロキシル基(単数または複数)を、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性置換基とC−6ヒドロキシル基と反応する官能基部分とを含む官能化試薬とそれぞれ反応させる。適当な溶媒中、適当な温度で官能化反応を実行する。ポリガラクトマンナンに加える官能化試薬の化学量論量を調節することによって、ポリガラクトマンナンC−6ヒドロキシル原子(単数または複数)の官能基置換の量(置換度)を制御することができる。例えば、参照によって開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第4,753,659号明細書には、ガラクトマンナン(例えばカッシア)の官能化方法が開示されている。同じく参照によって開示内容が本明細書に組み込まれる米国特許第5,733,854号明細書にも、ポリガラクトマンナン類を誘導体化する別の方法が示されている。
一般に、ガラクトマンナン類の修飾は、ガラクトマンナン類を、Z−A−Rから選択されるポリエーテル、アルコール、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、ホスホン酸、第一、第二または第三アンモニウム化合物、スルホニウムまたはホスホニウム化合物または両性化合物とそれぞれ反応させることによって実現することができ、式中、AおよびRは、既に定義したものと同じであり、Zは、エポキシまたはエポキシアルキル、ハロヒドリン基、ハロゲン(例えばクロロ、ブロモ、ヨード)、C〜C−アルキル、C〜Cアリールスルホニルオキシ、C〜C−アルキル、C〜C−アリール硫酸エステルおよびC〜C−アルコキシから選択される脱離基を表す。本発明の一つの実施形態では、Zは、ベンゼンスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニル、p−トルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシまたはt−ブトキシであってよい。
ある反応例では、エポキシ基またはハロヒドリン基を含む補助反応性第四アンモニウム化合物で、カッシアガムのポリガラクトマンナンを官能化してもよい。一つのそのような実施形態では、カッシアポリガラクトマンナンをアルカリ性水性媒質中約52℃の温度で、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(75%水溶液)と反応させ、所望の2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロピルカッシアガラクトマンナンクロライド生成物を得ることができる。この反応の概略を下に示す。
Figure 0004806633
ポリガラクトマンナン類の化学修飾によって、非イオン性、アニオン性、カチオン性および両性部分ならびにそれらの組み合わせが主鎖に組み込まれる。この化学修飾によって、さまざまな物理的性質が変化する。例えば、誘導体化されたカッシアガムは、低温の水に溶けるようになるかまたは低温の水への溶解度が大きくなる。これによって、低温の水中で水和し、低温の水中でチキソトロピックなコロイド分散液を形成することによって、粘度を高めることができる。カチオン性置換基で誘導体化したポリガラクトマンナンハイドロコロイドの代表的な例は、本発明の方法によるカッシアガラクトマンナンと2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドとの反応から生成するカッシアヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドである。本発明の原材料は、従来技術の方法によって得られる誘導体化ガラクトマンナン類とは異なり、低温の水に溶ける。置換度に依って、機能特性を微調整することができる。従って、1.0以下などの置換度を有するカチオン性カッシアは、容易に低温の水に溶けるうえに、高い透明性を有する。
本発明の一つの実施形態では、置換度は、約0.05と約3.0との間の範囲であってよい。別の実施形態では、置換度は、約0.1と約1.5との間、さらに別の実施形態では約0.3と約1.0との間の範囲であってよい。用語「置換度」は、多糖類主鎖の残基、例えばガラクトマンナン重合体のマンノシルおよびガラクトシル残基に結合した官能置換基の平均数と定義される。主鎖中の各残基は、誘導体化できる可能性のある3個のヒドロキシル基を含むので、利用できる最大置換度は3である。
本発明のある実施形態では、水(必要に応じて、上記で述べた添加物および/または誘導化試薬を含む)対粉(スプリット)の重量比は、少なくとも約1.5対1、別の実施形態では少なくとも約2対1である。水対粉の重量比は、一つの実施形態では約5対1、別の実施形態では約4対1より大きくない必要がある(この説明で用いられる重量比は、水対乾燥粉の重量比を指す)。
膨潤工程における水相のpH値は、約5と最高約13との間、別の様相では約6と最高8との間の範囲である。
膨潤工程には、本発明の一つの様相では約5分と120分との間、別の様相では約10分と80分との間の時間を要する。本発明のさらに別の様相では、膨潤工程は約20分と60分との間の範囲である。スプリットを膨潤させるために用いられる水の温度は、約15℃と100℃との間、好ましく最高約50℃、最も好ましくは約20℃と40℃との間の範囲である。膨潤工程では全体を撹拌してもよく、スプリットを膨潤させるために用いられる水は、工程の始めに全部加えるか、または撹拌しながら機器で計量注入してもよい。理想的には、水は、それ以上膨潤しなくなるまで加えられる。
本発明の一つの実施形態によれば、工程(i)で得られる膨潤胚乳は、乾燥せずそのまま湿式ミンチ化工程(ii)に付す。本発明の代わりの実施形態では、膨潤胚乳は、水/有機溶媒混合物中に分散して分散液を形成する。前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、少なくとも約30、35、40、45、50、55、60重量パーセントである。別の実施形態では、水/有機溶剤混合物中の溶媒の量は、水/有機溶媒混合物に基づいて、70から95重量パーセントの範囲、別の実施形態では80重量パーセントであってよい。
膨潤胚乳(スプリット)対水/有機溶媒混合物の重量比は、一つの様相では約1:3から約1:10の間、本発明の別の様相では約1:5と約1:8との間である。
任意の分散工程(iii)で用いられる水/有機溶媒混合物の有機溶媒は、水と混合することが可能で、健康および安全面で有害でない溶媒の群から選択される。アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノールおよびそれらの混合物が溶媒として使用できる。食品、飼料、医薬品目的などのパーソナルケアおよびヘルスケア用途に理想的な有機溶媒は、イソ−プロパノールまたはエタノールである。水:イソ−プロパノールの適切な比は、本発明の一つの様相では約15:85と約85:15との間、別の様相では約25:75と約50:50との間である(すべての比は、重量対重量基準である)。さらに別の様相では、水対イソプロパノールの比は、約30:70(重量/重量)であってよい。
本明細書全体を通じて、用いられる用語「膨潤スプリット」は、膨潤したスプリットそれ自体、または本発明の代わりの実施形態として上記で説明した水/有機溶媒混合物中に分散した膨潤スプリットを包含するものとする。
膨潤胚乳、あるいは水/有機溶媒混合物中の膨潤胚乳の分散液を湿式ミンチ化するために、ガム状または粘稠物質をミンチ化するのに適する任意のミンチ化装置を用いることができる。ミンチ化装置の例は、ミンターまたはマスチケーター、および切断ミルである。従来のミートミンターを使用して膨潤スプリットをミンチ化または湿式ミンチ化してよい。これらの装置は、食肉加工産業で公知である。本発明の一つの実施形態では、ユピター(Jupiter)885型ミートミンチ化装置(Jupiter Kuechenmaschinenfabrik GmbH+Co)を利用して膨潤スプリットをミンチ化する。これらの装置は発生するせん断力が低いため、これらの機械は、加工される製品にあまり影響を及ぼさない。全般に、ミンチ化によって加工される製品の温度はあまり上がらず、通常は、約5℃以下しか上がらない。この点で、肉ミンチ化装置は、加工される製品に高い圧力とせん断力とを及ぼし、加工される製品の温度を著しく上昇させる通常の押出機とは異なる。従って、本発明では、「ミンチ化」は、上記で説明したミンチ化条件下で、その最も単純な形ではミートミンチ化装置を代表とすることができるミンチ化装置中で実行される動作を指す。もちろん、上記で説明したミンチ化条件を提供する任意の大きさおよび能力の類似の種類の装置も同様に適する。
本明細書全体を通じて、用語「ミンチ化」を使用し、「磨砕」も「粉砕」も使用しない。用語「磨砕」は、胚乳粉に及ぼされる強力な引き裂き作用を意味すると定義される。従って、本発明の定義および辞書、例えばThe American Heritage Dictionary(1985、Houghton Mifflin Company)にある一般に受け入れられている定義によって、「ミンチ化」は、非常に小さな小片に切断する、または叩き切る動作を意味すると定義される。これは、従来技術プロセスによって使用される「磨砕」または「粉砕」とは明らかに異なる。磨砕は、摩擦、特に二つの固い表面の間で擦ることによって、圧壊、粉砕または粉末化する動作を意味する。さらに、「ミンチ化」は、例えば穀物を粉または粗挽き粉に磨砕する行為を示す「製粉」とも区別する必要がある。従って、膨潤スプリットに対する製粉工程および磨砕工程を包含する方法は、本発明の範囲から、明確に除外される。
ミンチ化装置を使用する場合、膨潤スプリットまたは膨潤スプリット分散体は、複数の穿孔を有するディスク(切断ディスク)の中を通過させられる。一つの実施形態では、この穿孔の直径は約5mm以下、種々の実施形態では約4mm以下、約3.5mm以下、約3mm以下、約2.5mm以下および約2mm以下である。最初のミンチ化工程で、約2mm未満の穿孔の直径を用いると、効率が低くなることが実証されている。これは、最初の膨潤したかたまりの粘度が高いためである。しかし、任意の第二、第三、第四またはさらに別のミンチ化工程では、小さな直径ほど有利なことがある。穿孔ディスクは、スプリット物質が穿孔ディスクを通るときに切断する回転式切断刃を備えてよい。ミンチ化工程は、多段ミンチ化プロセスであってよく、各ミンチ化工程の間には中間の膨潤工程を加えてもよく、加えなくてもよい。
一つの実施形態では、本発明は、少なくとも二つの連続する湿式ミンチ化工程を包含し、後段のミンチ化工程ほど穿孔の直径が小さくなる方法に関する。例えば、ディスクの穿孔の直径は、ミンチ化工程ごとに約1mmまたは0.5mmずつ小さくなる。一つの実施形態では、最初の方のミンチ化工程で使用される穿孔の直径は、ミンチ化工程ごとに5、4および3mmの順序で小さくなる。最後の方のミンチ化工程の穿孔の直径も、同じく2.5、2、1.5、1および0.5mmの順序で小さくなる。代わりの実施形態では、同じ直径の穿孔ディスク寸法を用いてミンチ化工程を何段か実行した後、小さな直径の穿孔ディスクを用いるミンチ化工程に移行してもよい。代わりの実施形態では、第一、第二または任意の逐次ミンチ化工程の前に、上記で説明した膨潤スプリットの分散体を形成させてもよい。分散オプションを使用する場合、理想的には、最初のミンチ化工程の前に分散液を製造する。
本プロセスの工程(iii)は、抽出工程と呼んでもよい。撹拌しながら、水/有機溶媒混合物にミンチ化膨潤スプリットを加える。工程(iii)の水/有機溶媒混合物中で利用される有機溶媒の量(湿式ミンチ化直後の工程で初めて使用される場合)は、水/有機溶媒混合物の全重量に基づいて、約30から約60重量パーセントの範囲であってよい。さまざまな実施形態で、水/有機溶媒混合物中に存在する溶媒の量は、水/有機溶媒混合物の全重量に基づいて、少なくとも約30、35、40、45、50、55または60重量パーセントである。
本発明の一つの実施形態では、工程(iii)〜(iv)を少なくとも二回繰り返す。すなわち、水/有機溶媒混合物から分離(例えばろ過して)した半精製ハイドロコロイドを、撹拌下の水/有機溶媒混合物の中にもう一度導入(懸濁)する。一つの実施形態では、水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、逐次の工程ごとに増加する。例えば、第二の抽出工程では、水/有機溶媒混合物中に存在する有機溶媒の量は、約10から30重量パーセント増加する。従って、本発明の実施形態の例では、最初の浸漬/洗浄工程(抽出工程(iii))の水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は約50重量%、次の抽出工程の有機溶媒の量は約70重量%、さらにその次の抽出工程の溶媒の量は、約80、85または90重量%に増加させることさえある。本発明のある実施形態では、工程(iii)および(iv)を三回繰り返す。
複数の逐次抽出工程が使用される場合、最後の抽出工程の水/溶剤混合物中の有機溶媒は、水/溶媒混合物の重量に基づいて、約80から約95重量%の範囲であってよい。
代わりの実施形態では、多くても約1重量%の少量の還元剤を抽出液に加えることがある。還元剤の例は、亜二チオン酸塩、亜硫酸塩、アスコルビン酸、システインおよびシステイン誘導体および類似物である。
さらに別の実施形態では、少量の可溶性アルカリ性物質を抽出液体に加えてもよい。アルカリ性物質の例は、炭酸アルカリ類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよびアンモニアを含む。
これらの添加物、すなわち還元剤および/またはアルカリ性物質によって、スプリット物質からの望ましくない物質のより良好な分離が可能になる。従って、所望のハイドロコロイドを、非常に純粋な形で得ることができる。
膨潤スプリットから好ましくない成分を抽出するのに十分な時間、通常約1分から約60分の間、膨潤スプリットを水/有機溶媒中に保つ。
抽出は、バッチ式で実行しても、連続式で実行してもよい。
一つの実施形態では、向流抽出を使用してもよい。抽出装置の例は、パーコレーター、バンド抽出装置、回転抽出装置および類似の装置から選ぶことができる。
例えば加圧または減圧オプションを有する通常の重力フィルタ装置など、液体から固体を分離するのに適する任意の従来方法を用いて、分離工程(iv)を実行してよい。代わりの実施形態では、遠心分離によって、水/有機溶媒混合物を除去してもよい。
一般に、本発明の方法の工程(ii)または(iv)のどちらかで得られるハイドロコロイドから水/有機溶媒混合物を除いた後、ハイドロコロイドの固体含量は、一つの実施形態では約20と70%との間、別の実施形態では約40から60%である。一般に、製品の最終用途に依って、ハイドロコロイド中の固体のレベルを調節することができる。下記で説明するように、分離工程の後で、ハイドロコロイドを乾燥してもよい。
本発明方法の任意の実施形態では、工程(i)の前に、洗浄工程を設けてもよい。通常、洗浄工程は、胚乳粉を水ですすぐことによって実行される。洗浄工程は、容器中で実行してもよく、あるいは保持スクリーン上で粉をすすぐことによって実行してもよい。
代わりの実施形態では、工程(ii)および/または工程(iv)の後に、乾燥工程を設けてもよい。湿ったハイドロコロイドを乾燥する工程は、任意の先端技術水準の乾燥装置中で実行してもよい。乾燥装置の例は、熱流体乾燥装置、パイプ乾燥装置および真空乾燥装置を含む。操作性および包装の便のために、湿式ミンチ化工程および乾燥工程に続いて、得られる製品の性質に悪影響を及ぼさずに、ガラクトマンナンを磨砕して微粉を生成させることができる。この任意の実施形態では、最大粒子サイズは、一つの様相では約500μm未満、別の様相では約250μm未満とすることができる。本明細書全体を通じて参照される用語「乾燥ガラクトマンナンハイドロコロイド」または「乾燥ガラクトマンナン」は、含水量が一つの実施形態では約15重量%未満、別の実施形態では約12重量%未満であることを意味する。一般に、当分野では、「乾燥」の定義は、それぞれのガラクトマンナンハイドロコロイドに依って異なる。
本発明による方法は、連続式またはバッチ式プロセスとして実行してよい。
一つの実施形態では、本発明の方法によって得られるポリガラクトマンナンは、カッシアガムおよびグアーガムである。代わりの実施形態では、本発明の方法によって加工されるカッシアおよびグアーは、既に考察したカチオン性置換基によってカチオン性修飾することができる。本発明の方法によって調製されるカッシアおよびグアーなどのポリガラクトマンナン類を、2,3−エポキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライドで修飾する。通常、そのようなカチオン性修飾ポリガラクトマンナンの平均置換度は、一つの実施形態では約0.1から2、別の実施形態では約0.5から約1.5の範囲である。さらに別の実施形態では、置換度は約0.6から約1の範囲である。
本発明の特定の実施形態は、ミンチ化スプリット物質を水/溶剤混合物で多段抽出することによって得られる高度に精製されたポリガラクトマンナン類である半精製カッシアガムおよびグアーガムに関する。これらには、種子およびスプリット原料物質とは明らかに異なり、根本的にセンノシド、アントラキノン誘導体および繊維物質などの望ましくない低分子量分子が含まれない。カッシアでは、スプリット原料物質は明るい黄色であるが、半精製カッシアガムは、オフホワイトからわずかにベージュ色である。半精製グアーおよびカッシア製品のコロイド溶液は無色である。これらの製品は、粘度および熱安定特性の点で、従来法で製粉したグアーガムおよびカッシアガムより優れている。そのうえ、半精製カッシアは、アニオン性重合体との相乗効果を示した。
カチオン性カッシアは、白からオフホワイトの粉末である。この製品は、低温の水中でコロイド溶液を形成する。置換度約1の一般的な製品は、1%粘度約400ミリパスカル(mPas)、曇価10未満を示す。
本発明のさらにまた別の様相は、
(i)フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーからなる群の少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させて膨潤スプリットを形成させる工程であって、必要に応じて、次に、水/有機溶媒混合物中に前記膨潤スプリットを分散させる工程が実行されるものとする工程、
(ii)(i)で得られる前記製品を湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
(iii)撹拌しながら水と有機溶媒との混合物中に前記ミンチ化膨潤スプリットを導入する工程、および
(iv)前記ミンチ化スプリット組成物から前記水/有機溶媒混合物を分離してガラクトマンナンハイドロコロイドを得る工程
を含むガラクトマンナンハイドロコロイドを精製する方法に関する。
本発明のこの様相によれば、脂肪、蛋白質、灰分、繊維およびアントラキノン類などの望ましくないガラクトマンナンの汚染物質を効果的に除去することができる。
別の様相では、本方法は、粒子中のアントラキノン類、特にフィスシオン、アロエ−エモジン、レアンおよびクリソファノールなどの1,8−ヒドロキシアントラキノン類のレベルを低下させる。本発明のこの様相は、上記でガラクトマンナンハイドロコロイドの調製について説明した方法(工程(i)〜(iv)および任意の工程)によって実行される。さらに別の実施形態では、本発明は、カッシア胚乳粉、例えばCassia toraおよびCassia obtusifoliaからのカッシアハイドロコロイド中の前記アントラキノン類のレベルを低下させる方法を目的とする。
従って、本発明の特定の実施形態は、カッシアの精製のための方法を目的とし、前記方法は、
(i)少なくとも一つのカッシアのスプリットを水で膨潤させる工程、
(ii)前記膨潤スプリットを湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
(iii)撹拌しながら水と有機溶媒との混合物中に前記ミンチ化膨潤スプリットを導入する工程、および
(iv)前記膨潤スプリット組成物から前記水/有機溶媒混合物を分離してカッシアハイドロコロイドを得る工程
を含む。
米国特許第4,840,811号明細書に開示されている方法によれば、粉末胚乳(カッシア粉)を水と有機溶媒との混合物で抽出する。粒子は、主に、表面だけが精製される。米国特許‘811号によれば、大量の水を使えば洗浄効果は高くなるが、粉がゆっくり膨潤するため、ろ過時に大きな問題が生じる。さらに、粒子のコアへの水分の浸入にのせいで粒子のコアに望ましくない化合物が蓄積する。‘811号特許の方法によると、水の量を増やしても胚乳から抽出して取り除く必要がある化合物は溶けないようである。
水中で胚乳を(予備)膨潤させる工程を必須工程として含む本発明の方法によって、従来技術プロセスの欠陥は克服された。明らかに、例えば上記で参照したアントラキノン類などの望ましくない化合物を溶解するために、粗製胚乳粉粒子中の水の量を調節しなければならない。胚乳スプリットは、水中でのみ膨潤し、アルカノール類またはケトン類(アセトン)などの有機溶媒中では膨潤しない。膨潤スプリットに有機溶媒を加えると、スプリット粒子の大きさは小さくなる。分離を容易にするために、粒子が再び縮むと有利である。適切な比率の有機溶媒を加えると、ハイドロコロイド粒子は収縮し始める。膨潤粒子に対して有機溶媒の添加量を増やすと、例えば脂肪、蛋白質、繊維、灰分および植物化学物質などのガラクトマンナンハイドロコロイド中の望ましくない化合物は、水と一緒にハイドロコロイドから抽出される。有機溶媒対水の比を高めると、ガラクトマンナンハイドロコロイドからの水および好ましくない化合物の除去が容易になる。本発明の方法によって得られるガラクトマンナンハイドロコロイドは、脱色され、無臭および無味である。しかし、最も重要なことに、得られるカッシアハイドロコロイドに、アントラキノン類などの望ましくない化合物は実質的に存在しない。本発明の場合、「実質的に存在しない」とは、カッシアハイドロコロイド中のフィスシオン、クリソファノール、エモジン、アロエ−エモジンおよびレアンなどのアントラキノン類の合計量が、カッシアハイドロコロイド乾燥固体に基づいて、一つの様相では約10ppm以下、別の様相では2ppm未満、さらに別の様相では1ppm未満、さらにまた別の様相では0.7ppm未満であり、この順序の後の方ほど好ましいことを意味する。ハイドロコロイド中のアントラキノン類の存在および量は、HPLCまたはGC/MSなどの従来の分析手法によって測定することができる。詳しくは、参照によって本明細書に開示内容が組み込まれるS.O.MuellerらのFood and Chemical Toxicology,37(1999),481から491頁を参照すること。
しかし、最も重要なことに、本発明による方法では、高純度であることに加えて、従来の方法で調製したガラクトマンナンと比較して、粘度、ゲル強さおよび破壊強さなどのゲル化性、および熱安定性の点で改善された性質を有するガラクトマンナンハイドロコロイドが得られる。
ハイドロコロイドの上記の性質、特にカッシアの場合にアントラキノンなどの植物化学物質のレベルが著しく低下し、または実質的に存在しないことから、本発明のハイドロコロイドは、例えば食品、飼料、化粧品および医薬品組成物の分野の水系システム用のゲル化剤および増粘剤として特に適するものとなる。一般的な水系システムは、例えば、オイルの中の水または水の中のオイルエマルジョンなどのエマルジョン、あるいは水性分散液である。ゲル化剤および増粘剤は、所望のコンシステンシーまたは粘度を実現するために、例えば製造および加工段階の間に、水または水性加工流体、あるいは固体または液体の食品、飼料または医薬品に加えられる物質であると理解される。特に、食品の分野では、胚乳からそれぞれ得られる本発明のハイドロコロイドは、他のハイドロコロイドとのゼラチン化相互作用、効率が高いことおよび必要な濃度が特に低いことを特徴とする。
本発明のさらに別の様相は、目的に合わせて調整した機能プロフィル、すなわち予め定められる粘度、ゲル強さおよび破壊強さなどの予測可能な機能特性、またはこれらの特性の任意の組み合わせを有するガラクトマンナンハイドロコロイドを提供する。本発明のこの様相は、二つ以上の異なる種のスプリットを共加工することによって実現される。「共加工」とは、少なくとも二つの異なる種の膨潤スプリットを一緒にして、共ミンチ化、すなわち上記で説明したプロセスによって捏和および均一化することを意味する。この実施形態の方法の第一の工程では、これらの異なるスプリットを一緒にまたは別々に膨潤させてよい。これらのスプリットを一緒に膨潤させるかまたは別々に膨潤させるかは、個々のスプリットの膨潤速度に依存する。個々のスプリットの膨潤速度が同じ程度なら、一緒に膨潤させるのが有利である。二つの異なるスプリットの膨潤速度が異なれば、スプリットを別々に膨潤させればよい。例えば、カッシアとグアーとを共加工することによって、一般にカッシアとグアーとの個々のハイドロコロイドに伴う性質の中間の性質を有する最終的なハイドロコロイドを設計することが可能である。同様に、共加工したカッシア/グアーの改善した性質によって、ローカストビーンおよび/またはタラハイドロコロイドの性質に類似の性質にすることが可能である。タラおよびローカストビーンガムの市場価格はカッシアおよびグアーと比べてはるかに高いので、これは有利である。詳しくは、この様相は、二つの異なる種の胚乳、すなわちフェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーから選択される二つの異なる種の胚乳の混合物の存在下で、個々のハイドロコロイドを製造する上記で説明した方法を実行することによって提供される。一般に、胚乳の(乾燥)重量比は、最終ハイドロコロイドブレンドの所望の性質によって、約95:5から約5:95の間、好ましくは約80:20と約20:80との間になるように選ぶことができる。共加工ガラクトマンナンは、同じ量的組成を有する個々のガラクトマンナンの混合物と比較して、著しく高い粘度(低温および高温)を有する(図1を参照すること)。これによって、ガラクトマンナンローカストビーンガム(「LBG」)およびタラガムを、本発明によって共加工したカッシア/グアーシステムで置き換えることができるという効果が得られる。
本発明のハイドロコロイドは、効率的に水を増粘、すなわち、少量加えるだけで水の粘度を著しく増加させる。一般に、このようにして形成される増粘水系組成物は、本発明のガラクトマンナンハイドロコロイド(単品種または複数品種)および水を含む組成物に基づいて、一つの様相では約0.1%から約10重量%、別の様相では約0.2%から約7重量%、さらに別の様相では約0.2%から約5重量%を含む。
本発明のガラクトマンナンは、さまざまな天然および合成原料から導かれる多糖類と共ミンチ化して増粘およびゲル化効率を著しく改善することができる。この場合、本発明のガラクトマンナンは、ゲル化剤または促進剤として作用する。一つ以上の本発明のガラクトマンナンと、アラビアゴム、ガハティゴムおよびトラガカントゴムならびにペクチンなどの樹木および低木滲出物、アルギン酸およびカラギーナンなどの海草抽出物、寒天などの藻類集出物、キサンタン、ジェランおよびウェランなどの微生物多糖類、エチルヘキシルエチルセルロース(EHEC)、ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)などのセルロースエーテル類、コーンスターチ、タピオカデンプン、米デンプン、小麦デンプン、ジャガイモデンプンおよびモロコシデンプンなどのデンプン類から得られる一つ以上の多糖類との共加工によって、改善された性質を有する組成物が得られる。
一般に、本組成物は、ガラクトマンナンハイドロコロイド(単品種または複数品種)と、上記で参照した多糖類とを、一つの様相では約10対90重量パーセントと約90対10との間、別の様相では約20から80の間、さらに別の様相では約80から20の重量比で含む。個々のガラクトマンナンハイドロコロイドについて言うと、カッシアハイドロコロイド対上記多糖類の比は、一つの様相では約80対20と約50対50との間、別の様相では約70対30と約55対45との間で、ローカストビーンガムハイドロコロイドと上記多糖類との比は、一つの様相では約10対90と約40対60との間、別の様相では約15対85と約30対70との間で、最適なゲルを実現することができる。グアーハイドロコロイド対上記多糖類の比は、上記で一般に特定したものと同じである。
本発明の一つの実施形態では、カッシアハイドロコロイド、ローカストビーンガムハイドロコロイドおよびタラハイドロコロイドから選択されるハイドロコロイドを、セルロースおよびその誘導体、カラギーナンまたはキサンタンと上記で指定した比で組み合わせて含む組成物。上記で説明したように、ガラクトマンナンハイドロコロイドを誘導体化してもよい。
本組成物は、水に加えると、ゲルを形成することができる。一般に、形成される水性ゲルは、ハイドロコロイド、多糖類および水の総重量に基づいて、本発明のガラクトマンナンおよび上記の多糖類を含む組成物を、一つの様相では約0.1重量%から約10重量%、別の様相では約0.2重量%から約7重量%、約0.2重量%から約5重量%を含む。
上記で特定した工程(i)および(ii)、ならびに必要に応じて、工程(iii)および(iv)を含むガラクトマンナンハイドロコロイドを製造する方法によって、フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーからなる群の少なくとも一つのスプリットと、上記で参照したものから選択される少なくとも一つの多糖類とを共加工して、ゲル強さ、破壊強さおよび熱安定性、水離れおよびゲル硬化温度の点で特定の有利な性質を有するゲルを得ることができる。スプリットをゲル化性の多糖類と一緒に共加工するとき、一般に、スプリット対多糖類の重量比は、本発明の一つの様相では約95:5と約5:95との間、さらに別の様相では約80:20と約20:80との間である。
本発明のゲルには、食品、飼料、医薬品および化粧品の分野で、著しい商業的価値がある。本発明の方法によって得られるガラクトマンナンハイドロコロイドは、徐放薬剤およびカプセルを製造する製剤分野などの医薬品分野で特に有用である。これらのハイドロコロイドは、さらに、軟膏、エマルジョン、クリーム状の化粧品および歯みがき用増粘剤としてなど、ホームケアおよびパーソナルケア(「PC」)製品に用いることができる。本発明のハイドロコロイドのさらに別の利用分野は、これらのハイドロコロイド/ゲルが芳香物質を閉じ込めるマトリックスを形成するエアフレッシュナー組成物である。
従って、本発明は、本発明のガラクトマンナンハイドロコロイドを含有する食品、飼料、医薬品、化粧品、布製品、産業用、家庭用およびパーソナルケア組成物に関する。
一般に、本発明のハイドロコロイドまたはハイドロコロイド混合ガムは、参照によって本明細書に組み込まれるFDA Food Categories,Code of Federal Regulations 21 C.F.R.§170.3で指定されるさまざまな食品用途で、単一ハイドロコロイドまたは他のハイドロコロイドとの組み合わせのどちらかとして、安定剤、品質改良剤、可溶性繊維原料、乳化剤、担体、香料および薬物用活性成分徐放剤として、および保水剤として用いることができる。
半精製カッシアガムは、アニオン性ハイドロコロイドとの相乗効果を利用すると、関連するガラクトマンナンであるローカストビーンガム、タラガムおよびグアーガムよりもゲル化性能の点で優れていることが見いだされた。本発明のカッシアガムとグアーガムとの混合ガムは、約2:1ガラクトマンナンから約5:1ガラクトマンナンの範囲すべてにわたって、ローカストビーンガムまたはタラガムの任意の使用の代替物とすることができる。
ドイツ食肉技術協会(the German Institute of Meat Technology)で、カッシアガムとカラギーナンまたは他のハイドロコロイドとのブレンドまたは混合ガムが、新しい食品用途の例として食肉加工品およびソーセージ中で試験された。これらの試作品は、リン酸塩を置き換える可能性を有することが見いだされた。これとは別に、味および食感の低下なしで、肉含量を約20重量%減らすことができた。これは、リン酸塩の摂取による骨粗鬆症のリスクおよび低カロリー製品の製造を考慮すると、特別な価値がある。
さらに別の例は、アイスクリーム用途における本発明の半精製カッシアガムの初期試験である。本発明のカッシアガムは、LBGより優れていることが見いだされた。LBGの代わりに使うと、得られるアイスクリームはより大きな体積を提供し、食感および味が改善される。
本発明のいくつかの実施形態は、パーソナルケア、ヘルスケア、家庭用、公共用および産業用製品用途および類似物中の多機能重合体成分としてのポリガラクトマンナンハイドロコロイドの使用に関する。これらのポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、化学的および生理的に活性な成分および化粧品物質の効力、析出および投与を改良する乳化剤、展着助剤および担体として、およびポリガラクトマンナンを含有する調合物の感覚的および美的性質を改善するベヒクルとして使用することができる。本明細書で用いられる用語「パーソナルケア製品」は、人間および動物の皮膚、毛髪、頭皮および爪に塗布される化粧品、トイレタリー、薬用化粧品、美容補助剤、個人衛生およびクレンジング製品を含むが、それらに限定されない。本明細書で用いられる用語「ヘルスケア製品」は、医薬品、薬用化粧品、オーラルケア製品(口、歯)、アイケア製品、耳ケア製品、OTC製品およびパッチ、絆創膏、包帯および類似物などの器材を含むが、それらに限定されない。この用語は、健康関連状態または医学的状態を改善するために人間および動物の体の外側に適用され、または体内に入れられる医療装置も包含する。用語「体」は、全身(顔、胴体、四肢、手足)のケラチン質(毛髪、爪)および非ケラチン質皮膚区域、体の開口部および眼の組織を含む。用語「皮膚」は、頭皮および粘膜を含む。本明細書で用いられる用語「家庭用ケア製品」は、台所および浴室の衛生状態を維持する殺生物クリーニング製品を含む表面保護および/またはクリーニングのために家庭で使用される製品、布製品クリーニング用ランドリー製品および類似物を含むが、それらに限定されない。本明細書で用いられる用語「公共用および産業用製品」は、病院および保健施設および類似機関を含む産業および公共環境における衛生状態を保護および/または清掃または維持するために使用される製品を含むが、それらに限定されない。
所定の組成物または用途において、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、増粘剤およびコンディショナー、フィルム形成剤および担体または析出補助剤、および類似の組み合わせなど二つ以上の機能を果たしてもよいが、これは必然ではない。使用することができるポリガラクトマンナンハイドロコロイドの量は、ポリガラクトマンナンハイドロコロイドが調合物中に含まれる目的に依存し、製剤技術の当業者なら決定することができる。従って、物理化学的な性質および機能特性が実現される限り、組成物の総重量を基準とするポリガラクトマンナンハイドロコロイドの有効量は、一般に、約0.01%から約25%の範囲であってよいが、その範囲に限定されない。
ポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含有する組成物は、ジャー、チューブ、スプレー、ワイプ、ロールオン、スティックおよび類似物などの容器に充填して分注分取することができるが、そのような容器に限定されない。その製品を用いる目的が達成される限り、これらの誘導体を組み込むことができる製品の形についての制限はない。例えば、ポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含有するパーソナルケアおよびヘルスケア製品は、ゲル、スプレー(液体または泡)、エマルジョン(クリーム、ローション、ペースト)、液体(リンス、シャンプー)、バー、軟膏、坐薬および類似物と、形状の制限なしで皮膚、毛髪、頭皮および爪に、あるいは塗装面またはランドリー布製品に塗布することができる。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、ヘアケア製品(シャンプー、「ツーインワン」コンディショニングシャンプーなどの複合シャンプー)、ポストシャンプーリンス、セッティングおよびスタイルメンテナンス剤(ゲルおよびスプレーなどのセッティング助剤、ポマード、コンディショナー、パーマ、リラクサー、ヘアスムージング製品および類似物などのグルーミング助剤を含む)、クリーム、ローションおよびクレンジング製品などのスキンケア製品(フェイシャル、ボディ、手、頭皮および足)、にきび防止製品、老化防止製品(角質ケア、角質溶解薬、脂肪除去剤、しわ防止薬および類似物)、スキンプロテクタント(サンスクリーン、日焼け止め、保護クリーム、オイル、シリコーンおよび類似物などのサンケア製品)、スキンカラー製品(ホワイトナー、ライトナー、サンレス日焼け促進剤および類似物)、毛髪着色剤(ヘアダイ、ヘアカラーリンス、ハイライト化粧品、ブリーチおよび類似物)、含量添加皮膚着色剤(フェースおよびボディメイクアップ、ファウンデーションクリーム、マスカラ、ルージュ、リップ製品および類似物)、入浴およびシャワー製品(ボディクレンザー、ボディウォッシュ、シャワーゲル、液状石鹸、石鹸バー、固形合成洗剤、コンディショニング液バスオイル、バブルバス、バスパウダーおよび類似物)、ネイルケア製品(マニキュア、マニキュアリムーバ、強化剤、延展剤、硬化剤、角質除去剤、柔軟剤および類似物)を含むが、それらに限定されないパーソナルケア(化粧品、トイレタリー、薬用化粧品)および局所ヘルスケア製品の調製に適する。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含有するトイレタリー、ヘルスエイドおよびビューティーエイドは、毛髪体毛除去製品(シェービングクリームおよびローション、脱毛薬、アフターシェービングスキンコンディショナーおよび類似物)、デオドラントおよび発汗抑制剤、マウスウォッシュなどのオーラルケア製品(口、歯、歯肉)、歯みがきペースト、歯みがき粉、歯ポリッシュ、歯ホワイトナー、ブレスフレッシュナー、義歯接着剤および類似物などの歯みがき剤、フェイシャルおよびボディヘアブリーチおよび類似物を含むことができるが、それらに限定されない。その他のヘルスエイドおよびビューティーエイドは、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドおよび誘導体化ポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含むことができ、ジヒドロキシアセトン(DHA)、チロシン、チロシンエステルおよび類似物などの人工日焼け加速剤を含むサンレス日焼け用途、コウジ酸、ハイドロキノン、アルブチン、果実、野菜または植物抽出物(レモン皮抽出物、カモミール、緑茶、カジノキ抽出物および類似物)、アスコルビル酸誘導体パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウムおよび類似物)などの活性成分を含む皮膚脱色、ホワイトニングおよびライトニング調合物、角質コーンおよび硬質リムーバー、フットソーク、フットパウダー(抗真菌水虫パウダー、軟膏、スプレーおよび類似物などの薬物含有品、発汗抑制パウダー、または薬物非含有モイスチャー吸収パウダー)、液体フットスプレー(冷却、デオドラントスプレーおよび類似物などの薬物非含有品)、足およびつま先の爪用コンディショナー(ローション、クリーム、ネイルソフナーおよび類似物)などのフットケア製品を含むが、それらに限定されない。
局所ヘルスエイドおよびビューティーエイドは、昆虫駆除剤、かゆみ止め、アンチセプティック、消毒薬、日焼け止め、サンスクリーン、スキンタイトニングおよびトーニング乳液およびローション、いぼ取り組成物および類似物などのスキン保護スプレー、クリーム、ローション、ゲル、スティック、パウダー製品を含むがそれらに限定されない展着エイドおよびフィルム形成剤として、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含有することができる。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、微粒子用懸濁剤として特に有用なので、角質剥脱剤を含有するシャワーゲル、マスクおよび皮膚クレンザーなど、微粒子、マイクロ研磨剤および研磨材を含有する皮膚用製品に適する。一般的な微粒子は、アーモンド、アプリコット(種子、穀粒パウダー、シェル)、アボカド、ココナッツ、コーンコブ、オリーブ、桃、バラの実種子、クルミシェルおよび類似物、ケイ酸アルミニウム、ジョジョバ(ワックス、種子パウダー)、牡蠣シェルパウダー、オオマツヨイグサ種子、製粉したアズキおよび類似物、ポリエチレン(粒状、球状)、ポリエチレン(および)ヒドロキシセルロース粒子、微結晶セルロース、ポリスチレン、ポリスチレン(および)タルク粒子、軽石粉、ヘチマ粉、海草粉、米、オートブラン、シリカ(水和、コロイドおよび類似物)、卵殻粉、青芥子種子粉、塩化ナトリウム、死海塩および類似物などの塩、およびそれらの混合物などのシェル、種子および石の細粒を含むが、それらに限定されない。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、コンディショナー、モイスチャライザー、酸化防止剤、角質保護剤、角質溶解剤、ビタミンおよび類似物を含み、加齢、乾燥、光損傷、にきびなどによって引き起こされる皮膚症状を局所改善するために使用されるさまざまな皮膚用、薬用化粧品組成物中の増粘剤および膜形成剤として有用である。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、アクティブ皮膚トリートメントローションおよびクリームのための増粘剤として使用することができ、そのような活性成分として、アルファ−ヒドロキシ酸(AHA)、ベータ−ヒドロキシ酸(BHA)、アルファアミノ酸、アルファ−ケト酸(AKA)およびそれらの混合物などの酸性老化防止剤、脂肪除去剤およびにきび防止剤を含む。そのような薬用化粧品の中で、AHAは、乳酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などの果物酸、リンゴ抽出物、アプリコット抽出物および類似物などのAHAを含有する天然化合物の抽出物、蜂蜜抽出物、2−ヒドロキシオクタン酸、グリセリン酸(ジヒドロキシプロピオン酸)、タルトロン酸(ヒドロキシプロパン二酸)、グルコン酸、マンデル酸、ベンジル酸、アゼライン酸、酢酸、アルファ−リポ酸、サリチル酸、グリコール酸アルギニン、乳酸アンモニウム、乳酸ナトリウム、アルファ−ヒドロキシ酪酸、アルファ−ヒドロキシイソ酪酸、アルファ−ヒドロキシイソカプロン酸、アルファヒドロキシイソ酸、アトロラクチン酸などのAHAの塩および誘導体、および類似物を含むことができるが、それらに限定されない。BHAは、3−ヒドロキシプロパン酸、ベータ−ヒドロキシ酪酸、ベータ−フェニル乳酸、ベータ−フェニルピルビン酸および類似物を含むことができるが、それらに限定されない。アルファ−アミノ酸は、アスパラギン酸、グルタミン酸およびそれらの混合物など、ときには果物酸と組み合わせて使用されるアルファ−アミノジカルボン酸を含むが、それらに限定されない。AKAは、ピルビン酸を含む。いくつかの老化防止組成物では、酸性活性試薬は、レチノイン酸、トリクロロ酢酸などのハロカルボン酸、アスコルビン酸(ビタミンC)などの酸性酸化防止剤、鉱酸、フィチン酸、リゾホスファチジン酸および類似物であってよい。例えば、いくつかのにきび防止剤はサリチル酸、5−オクタノイルサリチル酸などのサリチル酸の誘導体、レチノイン酸およびその誘導体を含むことができる。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含むことができるその他のヘルスケア用品は、局所および非局所医薬品および装置などの医療製品である。医薬品の調合物中で、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、増粘剤および/または潤滑油として、バインダ、コーティング、徐放剤、クリーム、ポマード、ゲル、ペースト、軟膏、錠剤、ゲルカプセル、下剤液(浣腸液、催吐薬、結腸賦活剤および類似物)、坐薬、抗真菌性フォーム、眼科製品(点眼液、人工涙液、緑内障ドラッグデリバリー点滴液、コンタクトレンズクリーナーおよび類似物などの眼科製品)、耳用製品(耳垢軟化剤、耳垢除去剤、耳炎ドラッグデリバリー点滴液および類似物)、鼻用製品(点滴薬、軟膏、スプレーおよび類似物)、傷ケア(液包帯、創傷被覆材、抗生物質クリーム、軟膏および類似物)などの製品中に用いることができるが、それらに限定されない。
家庭用、公共および産業用途(I&I)において、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを流動調節剤、布製品コンディショニング剤として用いて、特に「表面固着」によって効率を高め、または消毒薬および殺生物製剤の有効性を改善し、従来の布製品柔軟剤と組み合わせて相乗作用的に布製品柔軟化効力を改善することができる。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含むことができる一般的な家庭用およびI&I製品は、洗剤、布製品柔軟剤(液またはシート)、アイロン掛けスプレー、ドライクリーニングエイド、しわ取りスプレー、スポットリムーバーおよび類似物などのランドリーおよび布製品ケア製品、便器用ゲル、浴槽およびシャワークリーナー、硬水水垢除去剤、床およびタイルクレンザー、壁クレンザー、床およびクロム部位ポリッシュ、アルカリ除去可能なビニル床クリーナー、大理石およびセラミッククリーナー、エアフレッシュナーゲル、食器用液体クレンザーおよび類似物などの台所、洗面所、ユーティリティ、およびこれらの場所で使用され、または設置されている設備用の塗装面クリーナー、便器およびビデクリーナーなどの消毒クリーナー、消毒ハンドソープ、部屋脱臭剤および類似物を含むが、それらに限定されない。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、織布または不織布布製品および天然または合成繊維の布製品加工、仕上げ、捺染および染色助剤、洗濯保護コーティング、不織布および類似物の飽和による合成皮革の製造)、水処理(廃水、冷却水、飲料水の浄化および類似処理)、化学物質流出物制圧剤(酸流出物吸収材および類似物)、皮革および生皮(加工助剤、仕上げ、エンボス加工および類似物)、紙および製紙(顔料入りコーティング、静電防止コーティングおよび類似物などの表面コーティング、パルプバインダー、表面サイジング、乾燥および湿潤強さ向上剤、不織布、湿式積層フェルトおよび類似物などの合成繊維の製造)、捺染(インク、ウィッキング防止インクジェットプリンタインク、アクリル布製品に印刷するためのカチオン性染料を含むインク調合物用増粘剤および類似物)、ペンキ(顔料および研磨添加物、エポキシラテックスエマルジョン用架橋剤、粘土、顔料および類似物用の微粒子懸濁補助剤)、産業プラント排水処理(製紙工場排水中のフェノール類用凝集剤および類似物)、金属加工(酸エッチングクリーナー、低pH金属被覆、冷間圧延鋼加工の酸洗剤および類似物)、木材防腐、建物および道路用の産業建設製品(セメント可塑剤、低pHアスファルト乳剤安定剤、セメント用酸エッチング剤、コンクリート、モルタル、パテ用コンシステンシー調節剤および類似物)などの産業用製品用途で、レオロジー調節剤、分散剤、安定剤、促進剤および類似物として用いることができるが、それらに限定されない。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、除錆剤、酸トラッククリーナー、スケール除去剤および類似物用の増粘剤として、さまざまな前述の産業用途、掘削泥水および油井破砕流体中で使用される粘土、顔料(二酸化チタン、炭酸カルシウムおよびその他の鉱物)、研磨剤および類似物などの微粒子を含む製品の分散安定剤としても有用である。
一般に、前述の製品は、当分野で既知のさまざまな従来の添加物および補助剤を含み、それらのいくつかは二つ以上の機能を果たすことができる。使用される量は、製品の目的および性格によって変化し、製剤技術分野の当業者であれば、文献から容易に決定することができる。
クレンジングまたは鎮痛のために皮膚および粘膜に塗布されるパーソナルケア用および局所、皮膚ヘルスケア用製剤組成物は、同じまたは類似の生理的に許容できる成分の多くとコンパウンド化され、薬物または薬学上容認される化合物の存在および製品を製造することができる制御条件によって、選択される成分の純度グレードが主に異なる同じまたは類似の製品の形に製剤化されることが知られている。同様に、家庭用およびI&I用製品に使用される成分の多くは、これまでに言及したものと同じか、または類似しており、使用される量および物質の等級が主に異なる。成分の選択および許容量も、国、地域、地方および国際レベルで、政府の規制の対象となることも知られている。従って、本明細書におけるパーソナルケアおよびヘルスケア用品のためのさまざまな有用成分の考察は、家庭用、I&I用製品および産業用途に適用することができる。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含有する調合組成物中の成分の選択および量は、当業者には公知のように、製品およびその機能によって異なる。一般に、パーソナルケアおよび局所ヘルスケア用品用の調合成分は、ここであらためて明記しないが既に言及した成分に加えて、溶媒、界面活性剤(クレンジング剤、乳化剤、起泡力増進剤、ヒドロトロープ、可溶化剤および懸濁剤として)、非界面活性懸濁剤、乳化剤、スキンコンディショニング剤(緩和薬、モイスチャライザーおよび類似物)、ヘアコンディショニング剤、毛髪固定剤、フィルム形成剤、スキンプロテクタント、バインダ、キレート化剤、抗菌剤、抗真菌薬、フケ防止剤、研磨剤、接着剤、吸収剤、着色剤、デオドラント剤、発汗抑制剤、湿潤剤、不透明化剤および真珠光沢剤、酸化防止剤、防腐剤、噴霧剤、展着剤、サンスクリーン剤、サンレス皮膚日焼け促進剤、紫外線吸収剤、pH調節剤、植物薬品、毛髪着色剤、酸化剤、還元剤、スキン漂白剤、顔料、生理活性剤、抗炎症剤、局所麻酔薬、芳香剤および芳香剤可溶化剤および類似物を含むことができるが、それらに限定されない。例えば、オーラルケア製品は、界面活性剤、研磨剤、湿潤剤および芳香剤に加えて、う歯予防薬、歯石防止剤および/または歯垢防止剤を含むことができる。物質および物質の通常の機能および製品カテゴリーの広範なリストは、CFTAディクショナリー(CFTA Dictionary)中に全般的に、第2巻、第4節および第5節に詳細に示されている。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、水で膨潤する性質によって、多くの場合に、水性システム用のゲル化剤として用いられる。例えば、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、連続的に揮発性のエアトリートメント剤をゲルから放出するように設計されるエアトリートメントゲル用のゲル化剤として用いることができる。揮発性エアトリートメント成分は、消毒薬、殺菌剤、殺虫剤、抗真菌剤、デオドラント、害虫駆除剤、芳香物質およびそれらの混合物などのエアフレッシュニング成分を含むことができる。芳香物質は、バラのオイル、ライムのオイル、レモンのオイル、スペアミントのオイル、ウィンターグリーンのオイル、セダーオイル、カナダモミのオイルおよび類似物を含む。これらのオイルは、芳香剤をブレンドする技術の当業者に知られている芳香族エステル、アルデヒド、ケトン、およびその他の化合物などの芳香剤と組み合わせて用いることができる。ゲル化剤のレベルは、重量パーセントを組成物の総重量基準として、一つの実施形態では約0.5から約25重量%、別の実施形態では約0.75から約15重量%、さらに別の実施形態では約1から約5重量%の範囲である。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを用いて、創傷包帯および医療器具用ハイドロコロイドゲルを作製することもできる。怪我、手術などから生ずる損傷などの創傷の治癒は、用いられる包帯に大いに依存する。多くの場合、従来の包帯では最適の結果は得られない。特別な圧力緩和または低減手段も講じる必要がある。多くの場合、湿式包帯は、脱水組織の再水和、血管新生の増加(新しい血管の増殖)、細菌生育の抑制、物理的防護、および酸素の放出を刺激し、蛋白質分解酵素がより効率的に機能することを可能にする適正なpHの維持を提供して、有益でもある。
ハイドロコロイドゲルを形成する注入可能な水系の天然または合成水溶性または水膨潤性ゲルは、創傷包帯に用いることができる。これらのゲルは、最初は十分流動性で創傷上に注入したり塗り広げたりすることができるが、塗布後、湿った固体弾性保護ゲルを形成して、重合体ハイドロコロイド水和状態にとどまることができる。
体内にインプラント移植して体液の流れを促進し、代用血管としてまたは他の目的のために機能するに適する医療器材が開発されている。一般に、これらの装置は、ステント、カテーテル、またはカニューレ、プラグ、コンストリクター、組織または生物的カプセル化材および類似物を含む。インプラントとして用いられるこれらの器材の多くは、ポリウレタン、ポリアクリレートおよびシリコーン重合体および類似物などの耐久性、非分解性プラスチック材料から製造される。いくつかの例では、これらの器材は、しばらくの間は体内(in vivo)で安定であるが、最終的に小分子に生分解して体外に容易に排出される生分解性ポリマーから作られる。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドから作られる架橋ハイドロゲルは、そのような医療器材への使用が考えられる。これらのハイドロゲルは、優れた生体適合性を提供し、血栓症、インクラステーションおよび炎症を誘発する傾向を低下させることが示された。これらの用途では、ハイドロコロイド重合体ゲルは、創傷治癒またはインプラント用途に用いることができる。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、水と混ぜると、架橋剤の有無にかかわらず、固体の温度不可逆弾性ゲル、すなわち柔軟なゲルを形成して非流動システムの形成を支援する。通常のゲルは、3〜15重量%の本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含む。これより多量の重合体および架橋剤を用いれば、もっと固いゲルまたはより良い物理的および機械的性質(モジュラス、降伏応力、強さ)を示すゲルが提供される。創傷上にゲルを注入または展開するために必要な初期流動性を整えるため、あるいはインプラントの場合、内視鏡を通して体内にゲルを挿入するために、十分な水が存在しなければならない。ゲルを固化させ、架橋密度(すなわちゲルの最終的な機械的および物理的性質)を制御するために、次にイオンおよび非イオン性架橋剤が用いられる。ほとんどの用途の場合、架橋剤は0から8重量%、より好ましくは0.1から5重量%存在する。ガラクトース、マンノース、マンノースおよびガラクトースの一方または両方を含有するオリゴ糖、ホウ砂、有機チタン酸塩、ホウ酸、ジエポキシド、ポリカルボン酸、グルタルアルデヒド、ジヒドロキシアルミニウム、炭酸ナトリウム、クエン酸、およびカルシウム、マグネシウムおよびアルミニウムの任意のカチオン性の可溶性原料を含む任意の適当な非毒性の架橋剤を用いることができる。インプラントの場合、イオン架橋部はインプラント器具の移植後体内で容易に選択的に取り除くことができ、その結果、器材は体内で膨潤および柔軟化して、患者の快適さを改善する。器材は、崩壊せずに元の形状を保持する。
望むなら、以下の物質、すなわち、薬物および消毒薬、ビタミン、血液凝固剤、抗生物質、酸素の供給源などの創傷治癒促進剤の任意のものを組成物中に含有することができる。
多くの場合、皮膚用および/または毛髪用組成物中のコンディショナーとして、カチオン性重合体が用いられる。シャンプーおよびコンディショナー中で、適合性を改善するために、四級化重合体が用いられる。正荷電の窒素は、負荷電の毛髪繊維と結合してフィルムを形成する。これらは、あまり多く使用しなくても、毛髪の触感を柔らかく滑らかにする。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、毛髪にクレンジング、ウェットほぐし、ドライほぐしおよび扱いやすさを付与するだけでなく、比較的非刺激性でもあるコンディショニング洗剤調合物中のカチオン性重合体コンディショナーパッケージの一部として用いることができる。従って、本組成物は、敏感な皮膚および眼を有する幼児および成人の使用に適する。本発明の一つの実施形態では、カチオン性カッシアおよびカチオン性グアー誘導体は、これらの用途において非常に有効である。
スキンケア調合物では、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、ウルトラマイルドスキンクレンジング組成物またはモイスチャライジング組成物中の重合体皮膚触感助剤および皮膚宥和助剤として用いることができる。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、所望の泡立ち性質を維持しつつ、皮膚コンディショニング、皮膚宥和およびモイスチャライジングを提供する。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、複数回の使用後、皮層刺激は少ないが皮膚を過剰脱脂または過剰乾燥しないようにして、望ましい絹のような柔らかく滑らかな使用感も示す。詳しくは、カチオン性カッシア誘導体などの正に荷電したカチオン性ポリガラクトマンナン類は、負に荷電した皮膚上の部位と結合して、使用後のソフトな皮膚感触を提供することができる。それによって、粘着性および脂っこさが低下し、滑らかさが改善されて、皮膚に対する触感が向上する。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、エマルジョン中のレオロジー調節剤またはエマルジョン安定剤として使用することができる。本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、エマルジョン安定性の優れた発泡エマルジョン組成物を提供する。皮膚科学的に適合性のある組成物中で、クレンジングの様相とスキンケアの様相とを互いに組み合わせる必要が増大しつつある。詳しくは、非イオン性界面活性剤としてのアルキルオリゴグリコシドの使用は、その良好な発泡および清浄特性、生分解性および好ましい皮膚科学的適合性によって有利である。しかし、そのようなアルキルオリゴグリコシド含有エマルジョンには、化粧品の優雅さが欠ける。これらのゲルは、皮膚に容易に吸収されない。これらは、クリーミーな微細な泡を形成する代わりに、粗い巨大な泡を形成するだけである。カチオン性カッシアおよびグアー誘導体などの本発明のカチオン性ガラクトマンナンハイドロコロイドを含有する調合物なら、豊かでクリーミーな微細な泡が形成され、皮膚に容易に吸収され、高い清浄化および再脂肪特性を発揮する。
良好なコンディショニングおよび泡立ち性質を示すクレンジング組成物は、非常に望ましい。これは、アニオン性界面活性剤(他の界面活性剤と比較して非常に優れたクレンジング性と高い泡立ち性を示す)と、カチオン性重合体(コンディショニングを提供し、皮膚または毛髪に治療剤を運ぶ)との間の固有の不適合性のため、実現するのが難しい。リンス中に、洗剤は毛髪、頭皮および皮膚からオイル、グリース、ほこりおよび粒子状物質を除去するよう設計されているので、クレンジング組成物中のそうした界面活性剤の存在によって、治療用の薬剤の析出が妨害される。パーソナルケア用途では、界面活性剤、水溶性試剤(たとえばシリコーン)とともに、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを用いて治療薬剤、コンディショナー、モイスチャライザーなどの改善された投与システムを提供することができる。治療剤の例は、もつれほぐし/ウェットコーム剤、湿潤剤、にきび防止剤、毛髪減防止剤、育毛阻害剤、ハーブ抽出物などを含むが、それらに限定されない。
製品で洗浄される表面にある程度の残留する性質または特性を付与するために、さまざまな非水溶性微粒子、オイルエマルジョンの固体物質または液体粒子が、洗剤製品に組み込まれた。例えば、シャンプー組成物は、毛髪および頭皮への析出および保持によって機能する微粒子フケ防止剤を含む。そのような製品で洗浄される表面への望ましい残留性を付与するために、さまざまな非水溶性微粒子(オイルエマルジョンの固体または液体粒子)が洗剤組成物に組み込まれた。例えば、リンスした後、そのような剤が毛髪および頭皮に析出して保持されなければ、微粒子フケ防止剤を含むシャンプー組成物は機能することができない。布製品、毛髪および皮膚表面に残留抗菌活性を付与するために、さまざまな洗濯用洗剤およびパーソナルケアボディウォッシュ中に微粒子抗菌剤も用いられた。サンスクリーン剤、布製品柔軟剤、布製品光沢剤、布製品ホワイトナー等などのさまざまなその他の非水溶性または微溶性分散粒子も洗剤組成物中に使用された。これらの薬剤の活性は、洗浄される布製品(皮膚、毛髪、布製品など)への粒子析出および保持に依存する。本来、効果的な洗剤組成物は、洗浄される布製品表面への粒子状物質の保持を最小限にする傾向がある。従って、布製品の洗浄およびリンス後、実際には、洗剤組成物中に存在する活性剤の比較的小さな比率しか保持されない。活性薬剤の活性は表面に析出して保持される粒子の量に依存するので、活性剤の析出および保持を促進する手段は非常に望ましい。
スタイリングシャンプーでは、非水溶性スタイリング重合体の析出を促進する析出補助剤としての本発明のカチオン性カッシア誘導体の使用によって、毛髪のスタイリング性能(コンディショニング、カール保持、優れた毛髪触感)が改善される。本発明のカチオン性カッシア誘導体は、(メタ)アクリレート共重合体およびシリコーングラフト(メタ)アクリレートの群から選択される非水溶性毛髪スタイリング重合体と組み合わせて析出助剤として用いることができる。例は、アクリル酸t−ブチル/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、アクリル酸t−ブチル/メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、アクリル酸t−ブチル/メタクリル酸2−エチルヘキシル/ポリジメチルシロキサンマクロマおよびt−ブチルメタクリレート/メタクリル酸2−エチルヘキシル/ポリジメチルシロキサンマクロマ共重合体およびそれらの混合物を含む。
既に考察したように、サンスクリーン、布製品柔軟剤、布製品光沢剤、布製品ホワイトナー、殺生物剤等などのさまざまな非水溶性または微溶性粒子状物質がクリーニング組成物中に使用される。これらの物質の活性は、洗浄されるシステムへの粒子析出および保持に依存する。本来、効果的な洗剤組成物は、洗浄される表面への粒子状物質の保持を最小限にする傾向がある。従って、表面の洗浄およびリンス後、実際には、そのような洗剤組成物中に存在する薬剤の比較的小さな比率しか保持されない。機能薬剤の活性は表面に析出して保持される粒子の量に依存するので、析出を促進する手段は非常に望ましい。カチオン性カッシアおよびグアー誘導体は、例えば、洗濯プロセス中に布製品表面上に布製品柔軟剤を析出させるか、あるいは消毒中に塗装面上に殺生物剤を析出させるために、それらの粒子状物質用の析出助剤として用いることができる。例えば、界面活性剤、ビルダー等などの通常の洗濯用洗剤成分と一緒にカチオン性カッシアおよびグアー誘導体を使用することによって、表面への布製品柔軟剤のより良好な析出および著しく高い貯蔵安定性に起因する柔軟化特性の改善が示される。析出助剤としてのカチオン性カッシアおよびグアー誘導体の場合、組成物全体の約0.05から約5重量%が用いられる。
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドおよびその修飾誘導体は、洗濯用洗剤組成物中の汚れ除去剤として用いることもできる。洗濯操作中に、ウォッシュ溶液中に浸漬される布製品の表面に、これらの重合体が吸収される。吸収された重合体は、親水性の層を形成し、この層は布製品がウォッシュ溶液から取り出されて乾いた後、布製品上に残ることによって洗濯布製品に汚れ剥離性を付与する。一般的な布製品柔軟剤と組み合わされたカチオン性カッシア誘導体のレベルは低く(5重量%から0.3)、繰り返し使用しても布製品の白さに悪影響を与えずに汚れ剥離性を提供することができる。
(洗剤、シャンプーおよびボディウォッシュ)
既に考察したように、本発明のハイドロコロイドおよび共加工ハイドロコロイド/多糖類組成物は、有用なパーソナルケア組成物である。パーソナルケア組成物の例は、シャンプーおよびボディウォッシュである。洗剤組成物の例は、皿洗い洗剤、洗濯用洗剤および産業用洗浄剤を含む。そのような調合物では、含まれる非イオン性およびカチオン性誘導体化ポリガラクトマンナン類の量は、本発明の一つの様相では、調合物の約0.1と約2.0重量パーセントとの間である。別の様相では、この量は約0.3と約1.5重量パーセントとの間、さらに別の様相では約0.5と約1.0重量パーセントとの間の範囲であってよい。
一般に、洗剤組成物中に用いられる調合物は、水性担体中の一つ以上の界面活性剤を含むことができる。そのような調合物を製造するために選択される界面活性剤は、職人的熟練の範囲内にあると考えられ、当分野で知られている非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性および、双性イオン界面活性剤から選ぶことができる。上記の界面活性剤の混合物を選ぶこともできる。選ぶことができる非イオン性界面活性剤の例は、脂肪酸アミド、アルコキシル化脂肪族アルコールアミン、脂肪酸エステル、グリセロールエステル、アルコキシル化脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、アルコキシル化ソルビタンエステル、アルキルフェノールアルコキシレート、芳香族アルコキシレートおよびアルコールアルコキシレートを含む。
シャンプー組成物は、本明細書で説明する本発明の必須要素および限定物ならびに本明細書で説明する追加または選択原料、成分または限定物の任意のものを含むか、前記のものからなるか、あるいは必須のものとして前記のものからなる。
特に明記しない限り、すべての百分率、部および比は、本発明のシャンプー組成物の全重量を基準とする。挙げられる成分に対するそのようなすべての重さは活性なレベルを基準とし、従って、特に明記しない限り、市販の物質に含まれることがある担体または副生物を含まない。
本発明によるシャンプー組成物は、化粧品として許容でき、毛髪への局所塗布に適する一つ以上のクレンジング界面活性剤および乳化界面活性剤を含むことができる。本発明のシャンプー組成物は、クレンジングの利点を提供するために少なくとも一つの追加の(乳化剤として用いられるものに加えて)界面活性剤を含むことが好ましい。単独でまたは組み合わせて用いることができる適当なクレンジング界面活性剤は、アニオン性、両性および双性イオン界面活性剤、カチオン性界面活性剤およびそれらの混合物から選択される。クレンジング界面活性剤は、乳化剤と同じ界面活性剤であってもよく、あるいは異なっていてもよい。好ましいクレンジング界面活性剤は、アニオン性、両性および双性イオン界面活性剤およびそれらの混合物から選択される。必須成分およびいくつかの選択成分を含む本発明のシャンプー組成物を、以下に詳しく説明する。
本発明のシャンプー組成物は、該組成物にクリーニング機能を付与するために、アニオン性洗浄界面活性剤成分を含む。アニオン性洗浄界面活性剤成分は、今度は、組成物のpHでアニオンである結合した基を有するアニオン性洗剤界面活性剤、双性イオンまたは両性洗浄界面活性剤あるいはそれらの組み合わせ、好ましくはアニオン性洗浄界面活性剤を含む。そのような界面活性剤は、本明細書で説明する必須成分と物理的および化学的に適合する必要があり、あるいは別の面では製品の安定性、美観または機能を不必要に損なわない必要がある。本明細書でシャンプー組成物に用いられる適当なアニオン性洗浄界面活性剤成分は、ヘアケアまたはその他のパーソナルケアクレンジング組成物用に知られているものを含む。シャンプー組成物中のアニオン性界面活性剤成分の濃度は、所望の洗浄および泡立ち機能を提供するために十分でなければならず、一般に、組成物の重量に基づいて、一つの様相では約5%から約50%、別の様相では約8%から約30%、さらに別の様相では約10%から約25%、さらにまた別の様相では約12%から約18%の範囲であってよい。
シャンプー組成物に適するアニオン性界面活性剤の例は、アルキルおよびアルキルエーテル硫酸塩である。これらの物質は、それぞれ式ROSOMおよびRO(CO)SOMを有し、式中、Rは約8個から約18個の炭素原子のアルキルまたはアルケニル、xは1〜10の値を有する整数、Mはアンモニウム、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ナトリウムおよびカリウムなどの一価金属、およびマグネシウムおよびカルシウム多価金属カチオン性などのカチオンである。カチオン性Mは、アニオン性洗浄界面活性剤成分が水溶性であるように選ぶ必要がある。界面活性剤の溶解度は、特定のアニオン性洗浄界面活性剤および選択されるカチオン性に依存する。一つの様相では、Rは、約8個から約18個の炭素原子、別の様相では約10個から約16個の炭素原子、さらに別の様相では約12個から約14個の炭素原子を有する。一般に、アルキルエーテル硫酸塩は、エチレンオキシドと、約8個から約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコール類は、合成品であってもよく、あるいは脂肪、例えばココナッツオイル、パームナッツオイル、獣脂から誘導してもよい。ココナッツオイルまたはパームナッツオイルから誘導されるラウリルアルコールおよび直鎖アルコールが好ましい。そのようなアルコールを約0と約10との間、好ましくは約2から約5、より好ましくは約3のモル比のエチレンオキシドと反応させ、その結果得られる、例えばアルコールのモルあたり平均3モルのエチレンオキシドを有する分子化学種の混合物を硫酸化および中和する。
本発明のシャンプー組成物中に用いることができるアルキルエーテル硫酸塩の特定の非限定的な例は、ココナッツアルキルトリエチレングリコールエーテル硫酸塩、獣脂アルキルトリエチレングリコールエーテル硫酸塩および獣脂アルキルヘキサオキシエチレン硫酸のナトリウム塩およびアンモニウム塩を含む。非常に好ましいアルキルエーテル硫酸塩は、個々の化合物の混合物を含むものであり、この混合物中の化合物は、約10個から約16個の炭素原子の平均アルキル鎖長および約1から約4モルのエチレンオキシドの平均エトキシル化度を有する。
他の適当なアニオン性洗剤界面活性剤は、式RSOMに合致する有機の硫酸反応生成物の水溶性塩類であり、ここで、Rは一つの様相では約8個から約24個、別の様相では約10個から約18個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖、飽和、脂肪族炭化水素ラジカルである。Mは、既に説明したものと同じカチオンである。そのような洗浄界面活性剤の非限定的な例は、イソ、ネオおよびn−pusを含む約8個から約24個の炭素原子、好ましくは約12個から約18個の炭素原子を有するメタン系列の炭化水素とスルホン化剤、例えばSO、HSOとの、漂白および加水分解を含む既知のスルホン化方法によって得られる有機物硫酸反応生成物の塩である。好ましいのは、スルホン化されたC10〜C18のn−パラフィン類のアルカリ金属およびアンモニウム塩である。
さらに別の適当なアニオン性洗浄界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物であり、この場合、脂肪酸は例えばココナッツオイルまたはパームナッツオイルから誘導され、また、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウムまたはカリウム塩であり、この場合、脂肪酸は、例えばココナッツオイルまたはパームナッツオイルから誘導される。米国特許第2,486,921号、米国特許第2,486,922号および米国特許第2,396,278号明細書には、その他の類似のアニオン性界面活性剤が記載されており、これらの記載は、参照によって本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物用に適するその他のアニオン性洗浄界面活性剤は、コハク酸塩であり、その例は、N−オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二アンモニウム、N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステルおよびスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルを含む。その他の適当なアニオン性洗浄界面活性剤は、約10個から約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホン酸エステルを含む。この場合、用語「オレフィンスルホン酸エステル」は、錯体未形成の三酸化硫黄を用いるアルファオレフィンのスルホン化と、それに続く、反応中に生成するすべてのスルホン類が加水分解して対応するヒドロキシアルカンスルホン酸エステルを生成するような条件での酸性反応混合物の中和によって製造することができる化合物を指す。三酸化硫黄は液体または気体であってよく、通常、不活性な希釈剤、例えば、液体の形で用いられるときは液体SO、塩素化炭化水素等で、あるいは気体の形で用いられるときは空気、窒素、気体SO等で希釈されるが、必ずしもそうでなくてもよい。オレフィンスルホン酸エステルを誘導するアルファ−オレフィンは、一つの様相では約10個から約24個の炭素原子、別の様相では約12個から約16個の炭素原子を有するモノオレフィンである。さらに別の様相では、これらのアルファ−オレフィンは直鎖オレフィンである。純正アルケンスルホン酸エステルおよびある比率のヒドロキシアルカンスルホン酸エステルに加えて、これらのオレフィンスルホン酸エステルは、反応条件、反応剤の比率、出発オレフィンの性質、オレフィン原料中の不純物および、スルホン化プロセス中の副反応に依存して、アルケンジスルホン酸エステルなどの少量の他の物質を含んでいてもよい。米国特許第3,332,880号明細書には、そのようなアルファオレフィンスルホン酸エステル混合物の非限定的な例が記載されており、この記載は参照によって本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物に適するアニオン性洗浄界面活性剤の別の種類は、ベータ−アルキルオキシアルカンスルホン酸エステルである。これらの界面活性剤は、式:
10−CH(OR11)−CH−SO
に合致し、ここで、R10は約6個から約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R11は約1個から約3個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは既に説明したと同じ水溶性カチオンである。一つの実施形態では、シャンプー組成物に用いられるアニオン性洗浄界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチイン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリン酸モノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリルスイートモノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、およびそれらの組み合わせを含む。
本明細書でシャンプー組成物に用いられる適当な両性または双性イオン洗浄界面活性剤は、ヘアケアまたはその他のパーソナルケアクレンジング組成物用に既知であり、シャンプー組成物のpHでアニオンである基を有するものを含む。そのような両性洗浄界面活性剤の濃度は、組成物の重量基準で、一つの様相では約0.5%から約20%、別の様相では約1%から約10%の範囲であってよい。米国特許第5,104,646号および米国特許第5,106,609号明細書には、適当な双性イオンまたは両性界面活性剤の非限定的な例が記載されており、それらの記載は参照によって本明細書に組み込まれる。シャンプー組成物用に適する両性洗浄界面活性剤は、当分野で公知であり、広義に脂肪族第二および第三アミンの誘導体と記述される界面活性剤を含み、ここで脂肪族ラジカルは直鎖または分岐鎖であってよく、脂肪族置換基の一つは約8個から約18個の炭素原子を含み、一つはカルボキシ、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩またはホスホン酸塩などのアニオン性水溶性基を含む。
シャンプー組成物用に適する双性イオン洗浄界面活性剤は、当分野で公知であり、広義に脂肪族第四アンモニウム、ホスホニウムおよびスルホニウム化合物の誘導体と記される界面活性剤を含み、ここで脂肪族ラジカルは直鎖または分岐鎖であってよく、脂肪族置換基の一つは約8個から約18個の炭素原子を含み、一つはカルボキシ、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩またはホスホン酸塩などのアニオン性基を含む。ベタインなどの双性イオンが好ましい。本発明のシャンプー組成物は、既に説明したアニオン性洗浄界面活性剤成分と組み合わせて用いられる別の界面活性剤をさらに含んでもよい。適当な任意の界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤およびそれらの組合せを含む。任意の別の界面活性剤も、シャンプー組成物の必須成分と化学的および物理的に適合するか、またはそうでなければ、製品の機能、美観または安定性を不必要に損なわなければ、当分野で毛髪またはパーソナルケア製品用に知られている任意のそのような界面活性剤を用いることができる。シャンプー組成物中の任意の別の成分の濃度は、望まれるクレンジングまたは泡立ち機能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中のその他の成分の存在、および当分野で公知のその他の要因によって変化することがある。M.C.Publishing Coが出版したMcCutcheonus Emulsifiers and Detergents,1989 Annualおよび米国特許第3,929,678号、米国特許第2,658,072号、米国特許第2,438,091号、米国特許第2,528,378号明細書には、シャンプー組成物中で用いるに適するその他のアニオン性、双性イオン、両性または任意の別の界面活性剤の非限定的な例が記載されており、これらの記載は参照によって本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物は、組成物に美的、物理的またはクレンジング特性を付与する助けとなる補助界面活性剤も含んでよい。好ましい例は、総重量に基づいて0%から約5重量の範囲で含むことができる非イオン性界面活性剤である。例えば、本発明のシャンプー組成物中に含むことができる代表的な非イオン性界面活性剤は、脂肪族(C〜C18)第一または第二直鎖または分岐鎖アルコールまたはフェノールとアルキレンオキシド、通常エチレンオキシドとの縮合生成物であって、一般に6個から30個のエチレンオキシド基を有するものを含む。その他の代表的な非イオン性物質は、モノ−またはジ−アルキルアルカノールアミド類を含む。例は、ココモノ−またはジ−エタノールアミドおよびココモノ−イソプロパノールアミドを含む。本発明のシャンプー組成物中に含むことができさらに別の非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。一般に、APGは、一つ以上のグリコシル基のブロックに結合された(必要に応じて橋かけ基を介して)アルキル基を含むものである。APGの例は、次式 R12(G)で定義され、ここでR12は飽和または不飽和であってよい分岐または直鎖アルキル基、Gはサッカライド基である。R12は、約Cから約C20の平均アルキル鎖長を表すことができる。一つの様相では、R12は約Cから約C12の平均アルキル鎖長を表す。別の様相では、R12の値は約9.5と約10.5との間にある。Gは、CまたはC単糖残基から選択され、好ましくはグルコシドである。Gによって定義される基の例は、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノースおよびそれらの誘導体を含む。重合度(n)は、約1から約10以上の値を有することができる。一つの様相では、nの値は約1.1から約2の範囲にある。別の様相では、nの値は約1.3から約1.5の範囲にある。本発明用に適するアルキルポリグリコシド類は市販されており、例えば、SeppicのOramix NS 10、HenkelのPlantaren 1200およびPlantaren 2000と特定される物質を含む。
一般に、本発明のシャンプー組成物中の界面活性剤(任意の補助界面活性剤および/または任意の乳化剤を含む)の総量は、一つの様相では0.1から50重量%、別の様相では5から30%、さらに別の様相では全シャンプー組成物の10%から25重量%である。
本発明のシャンプー組成物は、任意のシリコーン用懸濁剤と組み合わされたシリコーンヘアコンディショニング剤を含む。一つの様相では、シリコーンヘアコンディショニング剤は非揮発性であり、シャンプー組成物の約0.01から約10重量%の範囲の濃度でシャンプー組成物中に存在する。米国再発行特許第34,584号、米国特5,104,606号、米国特許第5,106,609号明細書には、適当なシリコーンヘアコンディショニング剤の非限定的な例およびシリコーン用の任意の懸濁剤が記載されており、それらの記載は参照によって本明細書に組み込まれる。任意のシリコーンヘアコンディショニング剤および任意のシリコーン用の任意の懸濁剤について、以下にさらに詳細に説明する。
任意のシリコーンヘアコンディショニング剤は、シャンプー組成物中に溶解せず、好ましくは不揮発性である。一般に、この剤は、シャンプー組成物中に混入され、分散した不溶性の粒子(液滴とも呼ばれる)の別個の不連続相を形成する。一般に、これらの液滴は、任意の懸濁剤で懸濁化される。任意のシリコーンヘアコンディショニング剤相は、シリコーン流体を含むことができ、シリコーン流体析出効率を向上させ、あるいは、特に高屈折率(例えば約1.46を超える)シリコーンコンディショニング剤(例えば高度フェニル化シリコーン)が用いられるとき、毛髪の光沢度を高めるために、シリコーン樹脂などの別の成分を含むこともできる。任意のシリコーンヘアコンディショニング剤相は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーンまたはそれらの組み合わせを含むことができる。一般に、揮発性シリコーンが存在するとしても、それは、シリコーンガムおよび樹脂などの不揮発性シリコーン物質成分の市販の形のための溶媒または担体としてたまたま揮発性シリコーンが使用されるからである。シャンプー組成物に用いられる任意のシリコーンヘアコンディショニング剤は、25℃で測ったとき、一つの様相では約20から約2,000,000センチストーク(1センチストークは1×10−6/秒に等しい)、別の様相では約1,000から約1,800,000センチストーク、さらに別の様相では約50,000から約1,500,000、さらにまた別の様相では約100,000から約1,500,000センチストークの粘度を有する。任意のシリコーン流体は、25℃で、一つの様相では1,000,000センチストーク未満、別の様相では約5と1,000,000センチストークとの間、さらに別の様相では約10と約100,000センチストークとの間の粘度を有する流動性のシリコーン物質であるシリコーンオイルを含む。適当なシリコーンオイルは、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサン共重合体およびそれらの組み合わせを含む。ヘアコンディショニング特性を有するその他の不溶性、不揮発性シリコーンオイルを用いてもよい。
任意のシリコーンオイルは、次式:
(R13−Si−O−[−Si(R13−O]−Si(R13
に合致するポリアルキルまたはポリアリールシロキサンを含む。ここで、R13は脂肪族、好ましくはアルキルまたはアルケニル、またはアリールであり、R13は置換または非置換であってよく、xは1から約8,000の整数である。適当な非置換R13基は、アルコキシ、アリールオキシ、アルカリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、およびエーテル置換、ヒドロキシル置換、ハロゲン置換脂肪族およびアリール基を含む。適当なR13基は、カチオン性アミンおよび第四アンモニウム基も含む。
シロキサン鎖上の置換脂肪族基またはアリール基は、得られるシリコーン類が室温で流体であり、疎水性であり、毛髪に塗布したとき刺激性も毒性もなく、他の面で有害でもなく、シャンプー組成物のその他の成分と適合し、通常の使用および貯蔵条件下で化学的に安定であり、本明細書のシャンプー組成物中に不溶性であり、毛髪上に析出してコンディショニングする能力がある限り、任意の構造を有することができる。各シリコーン単位のケイ素原子のR13基は、同じまたは異なる基を表すことができる。一つの実施形態では、二つのR13基は同じ置換基を表す。一つの様相では、アルキルおよびアルケニル置換基は、C〜Cアルキルおよびアルケニルである。別の様相ではC〜C、さらに別の様相ではC〜Cである。他のアルキル、アルケニルまたはアルキニル含有基(アルコキシ、アルカリールおよびアルカミノなどの)の脂肪族部分は、直鎖または分岐鎖であってよく、一つの様相では1個から5個の炭素原子、別の様相では1個から4個の炭素原子、さらに別の様相では1個から3個の炭素原子、さらにまた別の様相では1個から2個の炭素原子を有することができる。上記で考察したように、本明細書のR13置換基はアミノ官能基、例えばアミノ基を含むこともでき、アミノ基は第一、第二または第三アミン、あるいは第四アンモニウム基であってよい。これらは、モノ−、ジ−およびトリ−アルキルアミノおよびアルコキシアミノ基を含み、ここで脂肪族の部分の鎖長は、好ましくは既に説明したものと同じである。R13置換基は、ハロゲン(例えば塩化物、フッ化物および臭化物)、ハロゲン化脂肪族またはアリール基、およびヒドロキシ(例えばヒドロキシ置換脂肪族基)などのその他の基で置換されていてもよい。適当なハロゲン化R基は、例えば、−R14−C(F) などのトリ−ハロゲン化(好ましくはフルオロ)アルキル基を含むことができよう。式中R14はC〜Cアルキルである。そのようなポリシロキサンの例は、ポリメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシロキサンを含む。適するR13基は、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニルおよびフェニルメチルを含む。シリコーン類の例は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサンおよびポリメチルフェニルシロキサンである。ポリジメチルシロキサンが特に好ましい。その他の適当なR13基は、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびアリールオキシを含む。シリコーンの三つのR13末端修飾基は、同一または異なる基を表すこともできる。用いることができる不揮発性ポリアルキルシロキサン流体は、例えばポリジメチルシロキサンを含む。これらのシロキサン類は、例えば、the General Electric CompanyからViscasil RおよびSF96シリーズで、Dow CorningからDow Corning200シリーズで入手できる。
用いることができるポリアルキルアリールシロキサン流体は、例えばポリメチルフェニルシロキサンも含む。例えば、これらのシロキサン類は、例えば、the General Electric CompanyからSF 1075 methyl phenyl fluidとして、またはDow Corningから556 Cosmetic Grade Fluidとして入手できる。用いることができるポリエーテルシロキサン共重合体は、例えば、ポリプロピレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサン(例えばDow Corning DC−1248)を含むが、エチレンオキシド、またはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの混合物を用いることもできる。エチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド濃度は、水および水系組成物中の溶解を防ぐよう十分に低くなければならない。適するアルキルアミノ置換シリコーン類は、次の構造:
HO−[−Si(CH−]−O−[HO−Si(−(CH−NH−(CH−NH)−O]
に合致するものを含む。式中、xおよびyは整数である。この重合体は、「アモジメチコーン」としても知られている。適するカチオン性シリコーン流体は、式(III)(R3−a−Si−(SiG−(−OSiG(R2−b−O−SiG3−a(Rに合致するものを含む。式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、C〜Cアルキルおよび好ましくはメチルからなる群から選択され、aは0、または1から3の値を有する整数、好ましくは0、bは0または1、好ましくは1、和n+mは、1から2,000、おそらく50〜150の数であり、nは0〜1,999、好ましくは49〜149の数を示すことができ、mは1から2,000、多くの場合1〜10の整数を示すことができ、Rは式C2qLに合致する一価ラジカルであり、式中qは2から8の値を有する整数、Lは以下の基:
−N(R)CH−CH−N(R
−N(R
−N(R
−N(R)CH−CH−NR
から選択される。式中、Rは、水素、フェニル、ベンジル、飽和炭化水素ラジカル、好ましくは、1個から20個の炭素原子を含むアルキルラジカルからなる群から選択され、Aはハロゲン化物イオンである。
前の式に対応するカチオン性シリコーンの例は、「トリメチルシリルアモジメチコーン」として知られる式:
(CH−Si−[O−Si(CH)]−[O−(CH)Si((CH−NH−(CH−NH)]−O−Si(CH
の重合体である。
シャンプー組成物中に用いることができるその他のシリコーンカチオン性重合体は、式:
(R15Si−O−[(R15)(R16CH−CHOH−CH−N(R15)Si−O]−[Si(R15−O]−Si−O−Si(R15
によって表される。式中、R15は1個〜18個の炭素原子、好ましくはメチルなどのアルキルまたはアルケニルラジカルを有する一価の炭化水素ラジカルを示し、R16は炭化水素ラジカル、好ましくはC〜C18アルキレンラジカルまたはC〜C18、より好ましくはC〜Cのアルキレンオキシラジカルを示し、Qはハロゲン化物イオン、好ましくは塩化物であり、rは、一つの様相では2から20、別の様相では2から8の平均統計値を示し、sは、一つの様相では20から200、別の様相では20から5の平均統計値を示す。この種類の好ましい重合体は、「UCAR SILICONE ALE56」という名称でUnion Carbideから入手できる。
他の任意のシリコーンオイルは、溶解しないシリコーンガムである。これらのガムは、25℃で1,000,000センチストーク以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。米国特許第4,152,416号明細書、Noll and Walter,Chemistry and Technology of Silicones,New York:Academic Press 1968およびGeneral Electric Silicone Rubber Product Data Sheets SE30,SE33,SE34,SE54およびSE76には、シリコーンガムが記載されており、これらの記載は、参照によってすべて本明細書に組み込まれる。一般に、これらのシリコーンガム類は、約200,000を超える、通常約200,000と約1,000,000との間の質量分子量を有し、その具体例は、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)共重合体、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)共重合体およびそれらの混合物を含む。
不揮発性、不溶性シリコーン流体コンディショニング剤の別のカテゴリーは、一つの様相では少なくとも約1.46、別の様相では少なくとも約1.48、さらに別の様相では少なくとも約1.52、さらにまた別の様相では少なくとも約1.55の屈折率を有する高屈折率シリコーンである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般的には約1.70未満、典型的には約1.60未満である。ここで、ポリシロキサン「流体」は、オイルならびにガムを包含する。
高屈折率ポリシロキサン流体は、上記一般式で表されるものならびに環状ポリシロキサンを含み、式中シリコーン置換基Rは上記で定義されたと同じであり、反復単位nの数は一つの様相では約3から約7、別の様相では3から5である。
高屈折率ポリシロキサン流体は、屈折率を上記で説明した所望のレベルに増加させるために、十分な量のアリール含有R置換基を含む。さらに、上記で定義したように、Rおよびnは、この物質が不揮発性であるように選ばなければならない。
アリール含有置換基は、脂環および複素環5員および6員アリール環、および置換基含有縮合5員または6員環を含む。アリール環は、それ自体置換されていてもよく、あるいは置換されていなくてもよい。置換基は、脂肪族置換基を含み、アルコキシ置換基、アシル置換基、ケトン、ハロゲン(例えばClおよびBr)、アミン等を含んでもよい。アリール含有基の例は、フェニルなどの置換および非置換アレーン類、C〜Cアルキルまたはアルケニル置換基を有するフェニル、例えばアリルフェニル、メチルフェニルおよびエチルフェニル、スチレニルなどのビニルフェニル類などのフェニル誘導体およびフェニルアルキン(例えばフェニルC〜Cアルキン)を含む。複素環アリール基は、フラン、イミダゾール、ピロール、ピリジン等から誘導される置換基を含む縮合アリール環置換基は、例えばナフタレン、クマリンおよびプリンを含む。
一般に、高屈折率ポリシロキサン流体は、一つの様相では少なくとも約15%、別の様相では少なくとも約20%、さらに別の様相では少なくとも約25%、さらにまた別の様相では少なくとも約35%、別の様相では少なくとも約50%のアリール含有置換基の度合いを有する。必ずしも本発明を限定する意図はないが、一般的には、アリール置換の度合いは約90%未満、より一般的には約85%未満、好ましくは約55%から約80%である。
ポリシロキサン流体は、アリール置換の結果として、比較的高い表面張力も特徴とする。一般的には、本明細書のポリシロキサン流体は、少なくとも約24ダイン/cm、典型的には少なくとも約27ダイン/cmの表面張力を有する。本明細書の目的に適う表面張力は、1971年11月23日付けのDow Corning Corporate Test Method CTM 0461に準拠して、de Nouyリング表面張力計によって測定される。表面張力の変化は、上記試験方法またはASTM Method D 1311に準拠して測定することができる。
高屈折率ポリシロキサン流体の例は、フェニルまたはフェニル誘導体置換基(好ましくはフェニル)と、アルキル置換基、好ましくはC〜Cアルキル(最も好ましくはメチル)、ヒドロキシ、C〜Cアルキルアミノ(特に−R17NHR18NH、式中R17およびR18はそれぞれ独立に、C〜Cアルキル、アルケニルおよび/またはアルコキシとの組合せを有する。高屈折率ポリシロキサンは、Dow Corning Corporation (Midland,Mich.,U.S.A.)、Huls America(Piscataway,N.J.,U.S.A.)およびGeneral Electric Silicones(Waterford,N.Y.,U.S.A.)から入手できる。
高屈折率シリコーンを溶液中でシリコーン樹脂または界面活性剤などの展着剤とともに利用し、表面張力を十分に低下させて展着を促進することにより、該組成物で処理した毛髪の光沢度(乾燥後)を高めることが好ましい。一般に、高屈折率ポリシロキサン流体の表面張力を低下させるのに十分な展着剤の量は、一つの様相では少なくとも約5%、別の様相では少なくとも約10%、さらに別の様相では少なくとも約15%、さらにまた別の様相では少なくとも約20%、別の様相では少なくとも約25%である。ポリシロキサン流体/展着剤混合物の表面張力の低下によって、毛髪の光沢増加の改善を実現することができる。
好ましくは、展着剤は、表面張力を少なくとも約2ダイン/cm低下させる。
ポリシロキサン流体と展着剤との混合物の表面張力は、最終製品中に存在する比率で、30ダイン/cm以下である。一般に、表面張力は約15から約30の範囲にある。一般に、展着剤に対する高度アリール化ポリシロキサン流体の重量比は、一つの様相では約1000:1と約1:1との間、別の様相では約100:1と約2:1との間、さらに別の様相では約50:1と約2:1との間、さらにまた別の様相では約25:1から約2:1である。フッ素化界面活性剤が用いられるとき、これらの界面活性剤の有効さによって、特に高いポリシロキサン:展着剤比が効果的である。従って、1000:1より著しく高い比を用いることが考えられる。
米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許第949,433号明細書およびPetrarch Systems,Inc.のSilicon Compounds(1984)には、シャンプー組成物に用いられるシリコーン流体の例が開示されており、これらの開示は参照によってすべて本明細書に組み込まれる。
シリコーン樹脂は、シリコーンコンディショニング剤中に含むことができる。これらの樹脂は、高度架橋重合体シロキサンシステムである。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に、一官能または二官能シラン類、あるいはそれらの両方とともに、三官能および四官能シラン類を組み込むことによって導入される。当分野で、十分に理解されているように、シリコーン樹脂を得るために必要な架橋度は、該シリコーン樹脂中に組み込まれる特定のシラン単位によって変化する。一般に、乾固して剛直膜または硬膜(従って、十分なレベルの架橋度)となるのに十分なレベルの三官能および四官能シロキサンモノマー単位を有するシリコーン物質は、シリコーン樹脂とみなされる。ケイ素原子に対する酸素原子の比は、具体的なシリコーン物質中の架橋のレベルを示す。本明細書では、通常、ケイ素原子あたり少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン物質をシリコーン樹脂とする。好ましくは、酸素:ケイ素原子の比は、少なくとも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂の製造に用いられるシラン類は、モノメチル−、ジメチル−、トリメチル−、モノフェニル−、ジフェニル−、メチルフェニル−、モノビニル−、およびメチルビニル−クロロシラン類およびテトラクロロシランを含み、メチル置換シラン類が最も普通に利用される。General ElectricによってGE SS4230およびSS4267として好ましい樹脂が提供されている。通常、市販のシリコーン樹脂は、低粘度揮発性または不揮発性シリコーン流体中に溶解した形で供給される。本明細書で用いられるシリコーン樹脂は、当業者には直ちに自明であるように、そのような溶解形で供給され、本組成物中に組み込むことができる。
Encyclopedia of Polymer Science and Engineering,Volume 15,Second Edition,204〜308頁,John Wiley & Sons,Inc.,1989には、シリコーン流体、ガムおよび樹脂、ならびにシリコーンの製造を考察する諸節を含むシリコーン類の基本的な知識が記載されており、これらの内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
シリコーン物質、特にシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に公知の簡略命名システムによって簡便に特定することができる。このシステムでは、シリコーンは、シリコーンを構成するさまざまなシロキサンモノマー単位の在り方によって記述される。手短に説明すると、記号Mは単官能単位(CHSiOを指し、Dは二官能単位(CHSiOを指し、Tは三官能単位(CH)SiO1.5を指し、Qは四重または四官能位SiOを指す。プライム付きの単位記号、例えばM’、D’、T’およびQ’は、メチル以外の置換基を指し、出現するたびに具体的に定義しなければならない。一般的な代替置換基は、ビニル、フェニル類、アミン類、ヒドロキシル類等などの基を含む。MDTQシステムでシリコーン物質の記述を完結するには、シリコーン中のそれぞれの種類の単位の総数(またはそれらの平均値)を示す記号である下添字によるか、分子量と組み合わせて具体的に示す比によるかのどちらかでさまざまな単位のモル比が必要である。シリコーン樹脂でD、D’Mおよび/またはM’に対するT、Q、T’および/またはQ’の相対モル量が高いほど、架橋のレベルが高いことを示す。しかし、既に考察したように、全体的な架橋のレベルは、酸素対ケイ素比によって示すこともできる。
本明細書で用いられるシリコーン樹脂の例は、MQ、MT、MTQ、MDTおよびMDTD樹脂である。一つの実施形態では、シリコーン置換基はメチルである。一つの実施形態では、MQ樹脂は、約0.5:1.0から約1.5:1.0の範囲のM:Q比および約1000から約10,000の平均分子量を有する。
使用時、1.46未満の屈折率を有する不揮発性シリコーン流体対シリコーン樹脂成分の重量比は、一つの様相では約4:1から約400:1、別の様相では約9:1から約200:1、さらに別の様相では、特に、上記で説明したように、シリコーン流体成分がポリジメチルシロキサン流体、またはポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンガムとの混合物であるとき、約19:1から約100:1である。本明細書の組成物中でシリコーン樹脂がシリコーン流体、すなわちコンディショニング活性成分と同じ相の部分を形成する限り、組成物中のシリコーンコンディショニング剤のレベルを決定する際には、流体と樹脂との合計を考慮する必要がある。
一般に、組成物中では、本発明のヘアシャンプーに用いられる乳化シリコーン類は、一つの様相では30マイクロメートル未満、別の様相では20マイクロメートル未満、さらに別の様相では10マイクロメートル未満の平均シリコーン粒子サイズを有する。総体的に、シリコーン粒子サイズを小さくすると、コンディショニング性能が改善される傾向がある。本発明の一つの実施形態では、組成物中の乳化シリコーンの平均シリコーン粒子サイズは、2マイクロメートルより小さく、理想的には0.01〜1マイクロメートルの範囲である。0.15マイクロメートルより小さな平均シリコーン粒子サイズを有するシリコーンエマルジョンは、通常、マイクロエマルジョンと呼ばれる。粒子サイズは、Malvern Instrumentsの2600D粒子サイズ測定器を用いて、レーザー光散乱技法により測定することができる。本発明に用いられる適当なシリコーンエマルジョンは、予備乳化形で市販されている。適当な予備調製エマルジョンの例は、すべてDow Corningから入手できるエマルジョンDC2−1766、DC2−1784、およびマイクロエマルジョンDC2−1865およびDC2−1870を含む。これらは、すべてジメチコノールのエマルジョン/マイクロエマルジョンである。架橋シリコーンガムも、調合を容易にするために有利である予備乳化形で入手できる。例となる物質は、DC X2−1787としてDow Corningから入手可能であり、架橋ジメチコノールガムのエマルジョンである。例となる別の物質は、DC X2−1391としてDow Corningから入手可能であり、橋かけジメチコノールガムのマイクロエマルジョンである。アミノ官能シリコーンの予備調製エマルジョンも、Dow CorningおよびGeneral Electricなどのシリコーンオイル類の供給業者から入手できる。特に適するのは、アミノ官能シリコーンオイルの非イオン性および/またはカチオン性界面活性剤とのエマルジョンである。具体例は、カチオン性エマルジョンDC929、カチオン性エマルジョンDC939、カチオン性エマルジョンDC949、および非イオン性エマルジョンDC2−7224、DC2−8467、DC2−8177およびDC2−8154(すべてDow Corningから入手できる)を含む。上記の種類のシリコーンの任意のものの混合物を用いてもよい。特に好ましいのは、ヒドロキシ基官能シリコーン、アミノ官能シリコーンおよびそれらの混合物である。適当なアミノ官能シリコーン類の具体例は、アミノシリコーンオイルDC2−8220、DC2−8166、DC2−8466およびDC2−8950−114(すべてDow Corningから入手できる)、およびGE 1149−75(前General Electric Silicones)である。本発明で有用な第四シリコーンポリマーの例は、Goldschmidt,Germanyから入手できる物質K3474である。
本発明の組成物に組み込まれるシリコーンの総量は、所望のコンディショニングのレベルおよび用いられる物質に依存する。例となる量は、全組成物の約0.01から約10重量%であるが、この限定は絶対的なものではない。下限は、コンディショニングを実現できる最小限のレベルによって、上限は、毛髪および/または皮膚を容認しがたく油っぽくしない最大限のレベルによって定められる。
上記で説明したように、予備調製エマルジョンとしてシリコーンを組み込むとき、エマルジョンの正確な量は、もちろんエマルジョンの濃度に依存し、最終的な組成物中におけるシリコーンの所望量を含むように選ぶ必要がある。
本発明のシャンプー組成物は水系のシステムであり、一つの様相では組成物の重量の約20%から約94%、別の様相では約50%から約90%、さらに別の様相では約60%から約85%の水を含む。
シャンプー組成物は、さらに懸濁剤または増粘剤を含んでもよい。そのような物質に適する懸濁剤は、当分野では公知であり、結晶および重合体の懸濁剤または増粘剤を含む。
任意の懸濁剤は、アシル誘導体、長鎖アミンオキシドまたはそれらの組合せとして分類することができる結晶性の懸濁剤を含み、それらの濃度は、シャンプー組成物の重さで、一つの様相では約0.1%から約5.0%、別の様相では約0.5%から約3.0%である。米国特許第4,741,855号明細書には、これらの懸濁剤が記載されており、それらの記載は参照によって本明細書に組み込まれる。これらの懸濁剤の例は、好ましくは約16から約22個の炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルを含む。より好ましいのは、ステアリン酸エチレングリコール類、モノステアレートとジステアレートとの両方であるが、特に7%未満のモノステアレートしか含まないジステアレートである。他の適する懸濁剤は、好ましくは約16個から約22個の炭素原子有する脂肪酸のアルカノールアミドを含み、その例は、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミドおよびステアリン酸モノエタノールアミドステアリン酸エステルを含む。その他の長鎖アシル誘導体は、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えばステアリン酸ステアリル、パルミチン酸セチル等)、グリセリルエステル(例えば二ステアリン酸グリセリル)および長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば二ステアリン酸ステアルアミドジエタノールアミド、ステアリン酸ステアルアミドモノエタノールアミド)を含む。上記に挙げた好ましい物質の他に、長鎖アシル誘導体、長鎖カルボン酸のエチレングリコールエステル、長鎖アミンオキシドおよび長鎖カルボン酸のアルカノールアミドを、懸濁剤として用いることができる。例えば、C〜C22鎖を有する長鎖ヒドロカルビルを備える懸濁剤を用いることができると考えられる。懸濁剤として用いるに適するその他の長鎖アシル誘導体は、N,N−ジヒドロカルビルアミド安息香酸およびその可溶性の塩(例えばNa、K)、特にStepan Company(Northfield,Ill.,USA)から市販されているこの系統のN,N−ジ(水素化)C16、C18および獣脂アミド安息香酸化学種を含む。
シャンプー組成物に用いられる任意の重合体増粘剤の非限定的な例は、カルボキシビニル重合体、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルデンプンおよびデンプン誘導体、およびキサンタンガムを含む。米国特許第2,798,053号、米国特許第4,686,254号、米国特許第4,788,006号および米国特許第5,275,761号明細書には、懸濁剤または増粘剤が記載されており、それらの記載は参照によって本明細書に組み込まれる。
懸濁剤として用いられる適当な長鎖アミンオキシドの例は、アルキル(C16〜C22)ジメチルアミンオキシド、例えばステアリルジメチルアミンオキシドを含む。
その他の適当な懸濁剤は、シャンプー組成物の重さで、一つの様相では約0.3%から約3%、別の様相では約0.4%から約1.2%の範囲の濃度のキサンタンガムを含む。例えば、米国特許第4,788,006号明細書には、シリコーン含有シャンプー組成物中の懸濁剤としてのキサンタンガムの使用が記載されており、その記載は参照によって本明細書に組み込まれる。長鎖アシル誘導体とキサンタンガムとの組み合わせも、シャンプー組成物中の懸濁剤として用いることができる。米国特許第4,704,272号明細書には、そのような組み合わせが記載されており、その記載内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
その他の適当な懸濁剤は、カルボキシビニル重合体を含む。これらの重合体の中で好ましいのは、米国特許第2,798,053号明細書に記載され、その記載内容が参照によって本明細書に組み込まれる、ポリアリルスクロースで架橋したアクリル酸の共重合体である。これらの重合体の例は、Noveon Inc.から入手できるCarbopol(登録商標)934、940および956carbomerを含む。
その他の適当な懸濁剤は、パルミタミンまたはステアラミンを例とする少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪族アルキル部分を有する第一アミンと、ジパルミトイルアミンまたはジ(水素化獣脂)アミンを例とする少なくとも約12個の炭素原子をそれぞれ有する二つの脂肪族アルキル部分を有する第二アミンとを含む。さらに別の適当な懸濁剤は、ジ(水素化獣脂)フタル酸アミド、および橋かけ無水マレイン酸−メチルビニルエーテル共重合体を含む。
シャンプー組成物中には、セルロースエーテル類(例えばメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース)のような水溶性またはコロイドとして水溶性の重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプンおよびデンプン誘導体およびその他の増粘剤、粘度調整剤、ゲル化剤等などの組成物にゲル状の粘度を付与することができるものを含むその他の適当な懸濁剤を用いてもよい。これらの物質の混合物を、用いてもよい。
本発明のシャンプー組成物中のさらに別の成分は、環状ポリオール、糖誘導体およびそれらの混合物から選択されるポリオールの脂肪酸ポリエステルである。「ポリオール」は、少なくとも4つのヒドロキシル基を有する物質を意味する。一般に、脂肪酸ポリエステルを合成するために用いられるポリオールは、一つの様相では約4個〜12個、別の様相では約4個〜11個から、さらに別の様相では約4個から8個のヒドロキシル基を有する。「脂肪酸ポリエステル」は、エステル基の少なくとも二つが(互いに独立に)脂肪族(C〜C22アルキルまたはアルケニル)鎖に結合している物質を意味する。所定の物質について、「テトラ」、「ペンタ」などの接頭語は平均エステル化度を示す。これらの化合物は、モノエステルから完全エステル型エステルの範囲の物質の混合物として存在する。
環状ポリオールが、本発明で脂肪酸ポリエステルを調製するために用いられる好ましいポリオールである。例は、イノシトールとすべての形の糖類とを含む。糖類、詳しくは単糖類および二糖類が特に好ましい。
単糖類の例は、キシロース、アラビノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボースおよびグルコースを含む。
二糖類の例は、マルトース、ラクトース、セロビオースおよびスクロースを含む。スクロースが特に好ましい。適当な糖誘導体の例は、キシリトール、エリスリトール、マルチトールおよびソルビトール、ソルビタンなどの糖アルコール、および糖エーテル類を含む。
本発明の脂肪酸ポリエステルを合成するために用いられる脂肪酸は、8個から22個の炭素原子を有する。これらは、分岐または直鎖であってよく、飽和または不飽和であってよい。適当な脂肪酸の例は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストオレイン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘン酸およびエルカ酸を含む。エルカ酸が特に好ましい。本発明の毛髪トリートメント組成物に用いるに適する脂肪酸ポリエステル類を調製する酸部分として、所望の不飽和または飽和酸の相当量を含む原料オイル由来の混合脂肪酸部分を用いることができる。オイル由来の混合脂肪酸は、少なくとも30%、好ましくは少なくとも50%の所望の不飽和酸を含んでいた方がよい。例えば、純粋なC20〜C22不飽和酸の代わりに高エルシン酸菜種油脂肪酸を用いてよく、純粋なC20〜C22飽和酸の代わりに硬化、すなわち水素化高エルシン菜種油脂肪酸を用いてよい。好ましくは、C20以上の酸、またはそれらの誘導体、例えばメチルまたはその他の低級アルキルエステルは、例えば蒸留によって濃縮される。C〜C12の酸の原料としてパームナッツオイルまたはココナッツオイル由来の脂肪酸、C16〜C18の酸の原料としてコットンシードオイルおよび大豆オイル由来の脂肪酸を用いることができる。
適当な脂肪酸ポリエステル類の具体例は、ペンタラウリン酸スクロース、テトラオレイン酸スクロース、ペンタエルシン酸スクロース、テトラエルシン酸スクロース、テトラエルシン酸スクロース、ペンタオレイン酸スクロース、オクタオレイン酸スクロース、ペンタ獣脂酸スクロース、トリ菜種酸スクロース、テトラ菜種酸スクロース、ペンタ菜種酸スクロース、トリステアリン酸スクロースおよびペンタステアリン酸スクロースおよびそれらの混合物である。ペンタエルシン酸スクロースおよびテトラエルシン酸スクロースが特に好ましい。これらの物質は、リョートーシュガーエステルとして三菱化成フーズから市販されている。
脂肪酸ポリエステルのエステル基が、独立に、脂肪族(C〜C22アルキルまたはアルケニル)鎖または短いアルキル(C〜C)鎖に結合し、脂肪酸ポリエステル分子中のC〜Cの基に対するC〜C22基の数の比が一つの様相では5:3から3:5、別の様相では2:1〜1:2、さらに別の様相では約1:1の範囲であっても有利である。そのような物質を合成するために用いられるポリオールは、好ましくは糖類、最も好ましくはグルコースであり、ヒドロキシル基のうちの少なくとも5つはエステル化されている。これらの製品は、概してオイルであり、従って調合するのが容易である。具体例は、エステル基の数で約50%はアセチル基であり、エステル基の数で約50%はそれぞれオクタノイル、デカノイルまたはドデカノイル基であるブドウ糖ペンタエステルである。国際特許第98/16538号明細書には、この種類の物質の合成が記載されている。脂肪酸ポリエステルは、当業者には公知のさまざまな方法によって調製することができる。これらの方法は、酸塩化物による環状ポリオールまたは還元糖類のアシル化、さまざまな触媒を用いる環状ポリオールまたは還元糖類脂肪酸エステルのエステル交換反応、酸無水物による環状ポリオールまたは還元糖類のアシル化および脂肪酸による環状ポリオールまたは還元された糖類のアシル化を含む。米国特許第4,386,213号および豪州特許第14416/88号には、これらの物質の一般的な合成方法が開示されている。
一般に、本発明のヘアトリートメント組成物中の脂肪酸ポリエステルの総量は、一つの様相ではヘアトリートメント組成物の全重量の0.001〜10重量%、別の様相では0.01から5%、さらに別の様相では0.01%から3%である。
さらに、本発明のシャンプー組成物は、任意の成分が本明細書に記載される必須成分と物理的および化学的に適合し、あるいは他の方面で製品安定性、美観または機能を不必要に低下させなければ、ヘアケアまたはパーソナルケア製品用に知られている一つ以上のこれらのオプション成分を含んでもよい。そのようなオプション成分の濃度は、一般に、および独立にシャンプー組成物の約0.001%から約10重量%の範囲である。
シャンプー組成物に用いられるオプション成分の非限定的な例は、静電防止剤、フケ防止剤、コンディショニング剤(本明細書に記載される合成エステル以外の炭化水素オイル、脂肪酸エステルならびにシリコーン)、染料、有機溶媒または希釈剤、真珠光沢助剤、起泡力増進剤、追加の界面活性剤または補助活性剤(非イオン性、カチオン性)、殺シラミ剤、pH調節剤、香水、防腐剤、蛋白質、皮膚活性化剤、スタイリング重合体、サンスクリーン、ビタミンおよび粘度調節剤を含む。
本発明の組成物は、ヘアトリートメント調合物に通常用いられるその他の任意の成分を含んでもよい。これらのその他の成分は、粘度調整剤、防腐剤、着色剤、グリセリンおよびポリプロピレングリコールなどのポリオール、EDTAなどのキレート化剤、酢酸ビタミンEなどの酸化防止剤、フレグランス、抗菌物質およびサンスクリーンを含んでもよい。これらの成分のそれぞれは、その目的を実現するために効果的な量で加えられる。一般に、これらのオプション成分は、全組成物重量基準で、それぞれ最高約5%のレベルで含まれる。
本発明のシャンプー組成物は、ヘアケアに適する補助剤を含んでもよい。一般に、そのような成分は、全組成物重量に基づいて、それぞれ最高2%のレベルで含まれる。適当なヘアケア補助剤は、(i)アミノ酸および糖などの天然毛根栄養分である。適当なアミノ酸の例は、アルギニン、システイン、グルタミン、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、セリン、バリンおよび/またはそれらの前駆体および誘導体を含む。アミノ酸は単独、混合物またはペプチド、例えばジおよびトリペプチドの形で加えることができる。アミノ酸は、ケラチンまたはコラーゲン加水分解物などの蛋白質加水分解物の形で加えてもよい。適当な糖は、グルコース、デキストロースおよびフルクトースである。これらは、単独でまたは例えば果物抽出物の形で加えることができる。(ii)毛髪繊維補助剤。例は、繊維に湿気を付与し、キューティクルの形状を維持するためのセラミドである。セラミドは、天然原料からの抽出、または合成セラミドおよび擬セラミドとして入手できる。好ましいセラミドは、Questから入手できるCeramide IIである。Laboratoires Serobiologiquesから入手できるCeramides LSなどのセラミドの混合物も適している。キューティクル補修および損傷予防のための遊離脂肪酸。例は、18−メチルエイコサン酸およびこの系列のその他の同族体などの分枝脂肪酸、ステアリン酸、ミリスチン酸およびパルミチン酸などの直鎖脂肪酸およびオレイン酸、リノール酸、リノレン酸およびアラキドン酸などの不飽和脂肪酸である。好ましい脂肪酸はオレイン酸である。脂肪酸は、単独で、混合物として、または例えばラノリンの抽出物から導かれるブレンドの形で加えることができる。前述の活性成分の任意のものの混合物も用いることができる。
本発明のシャンプー組成物は、本発明のプロセスから誘導されるヘアコンディショニング剤または析出補助剤として、湿式ミンチ化または共ミンチ化カチオン性ガラクトマンナン重合体を含む。本シャンプー組成物の湿式ミンチ化または共ミンチ化カチオン性コンディショニング重合体の濃度は、所望のコンディショニングの利点を提供するのに十分である必要がある。一般に、そのような濃度は、シャンプー組成物の重量基準で、一つの様相では約0.025%から約3%、別の様相では約0.05%から約2%、また別の様相では約0.1%から約1%の範囲である。
本発明の湿式ミンチ化または共ミンチ化カチオン性コンディショニング重合体は、第4アンモニウムなどのカチオン性の窒素含有部分またはカチオン性のプロトン化アミノ部分を含む。カチオン性のプロトン化されたアミンは、シャンプー組成物の具体的な化学種および選択されるpHによって、第一、第二または第三アミン類(好ましくは第二または第三)である。カチオン性コンディショニング重合体がシャンプー組成物中の水、またはシャンプー組成物のコアセルベート相に溶ける限り、および対イオンがシャンプー組成物の成分と物理的および化学的に適合するか、または適合しなくても製品の機能、安定性または美観を不必要に損なわない限り、カチオン性重合体とともに任意のアニオン性対イオンを用いることができるそのような対イオンの非限定的な例は、ハロゲン化物(例えば塩素、フッ素、臭素、ヨウ素)、硫酸塩およびメチル硫酸塩を含む。
一般に、カチオン性重合体のカチオン性窒素含有部分は、モノマー単位全体、またはより一般的にはいくつかの上記の置換基として存在する。従って、シャンプー組成物に用いられるカチオン性重合体は、必要に応じて本明細書でスペーサー単量体と呼ばれる非カチオン性単量体と組み合わされる第4アンモニウムまたはカチオン性アミン置換モノマー単位の単独重合体、共重合体、三元重合体などを含む。Estrin,Crosley,and Haynes編のthe CTFA Cosmetic Ingredients Dictionary,3rd edition,the Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.,Washington,D.C.(1982)には、そのような重合体の非限定的な例が記載されており、その記載内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
一般に、カチオン性窒素含有基は、カチオン性重合体の全単量体単位の部分の置換基として存在する。従って、単独重合体でないとき、重合体はスペーサー非カチオン性単量体単位を含むことができる。CTFA Cosmetic Ingredients Dictionary,3rd Editionには、そのような重合体が記載されている。非カチオン性単量体に対するカチオン性単量体の比は、必要な範囲のカチオン性電荷密度を有する重合体が生成するように選択される。
本発明のシャンプー組成物は、毛髪または皮膚をクレンジングおよびコンディショニングするために通常の方法で用いられる。毛髪または皮膚をクレンジングおよびコンディショニングする有効量の組成物を毛髪または皮膚に塗布した後、すすぎ落とす。一般に、そのような有効量は、一つの様相では約1グラム(gm)から約50gm、別の様相では約1gmから約20gmの範囲である。一般に、毛髪への塗布は、毛髪のほとんどまたはすべてが組成物と接触するように毛髪に組成物を行き渡らせることを含む。
毛髪または皮膚をクレンジングおよびコンディショニングするこの方法は、a)毛髪または皮膚を水で濡らす工程、b)有効量のシャンプー組成物を毛髪または皮膚に塗布する工程、およびc)塗布された皮膚または毛髪の区域を水ですすぐ工程を包含する。所望のクレンジングおよびコンディショニング効果を実現するために、これらの工程を所望の回数繰り返すことができる。
(練り歯みがき)
本発明の湿式ミンチ化および共ミンチ化ハイドロコロイド組成物は、増粘および安定化練り歯みがきおよびゲルおよびペーストシャンプー、ハンドクリーナー、スキンフレッシュナー、スキンクリーナーおよび香水など、その他の化粧材料の調製に有用である。製品を安定化および/または増粘するために湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイドが使用される膏薬および軟膏、増粘液体石鹸および洗剤およびさまざまなその他の調製物など、関連する種類の組成物も改善することができる。以下では、不溶性の粒子物質を含有すること、および経口使用するため他の製品より厳格な基準が適用されることから、多くの場合、安定化させ増粘するのがより難しい練り歯みがきについて特に説明する。
通常、練り歯みがきなどの歯みがき剤組成物は、湿潤剤ベヒクル、研磨剤、ゲル化剤(バインダ)および界面活性剤または洗浄物質を含む。通常の歯みがき剤用ベヒクルは水、分子あたり3個から6個のヒドロキシル基および3個から6個の炭素原子の低級多価アルコールである。湿潤剤ベヒクルの例は、通常、水系媒質中のグリセロールおよびソルビトールまたはそれらの混合物である。多くの場合ゲル歯みがき剤と呼ばれる透明な歯みがき剤を製造するとき、用いるベヒクルの屈折率は研みがき剤の屈折率とほぼ同じであり、多くの場合に製品中の水分の比率を最小限に維持する。グリセロールおよびソルビトールの代わりに、他の液体ポリオールを利用してもよい。ポリオールの例は、ポリエチレングリコール、マンニトール(その他の糖アルコール)およびポリオキシエチレンアルコール類などを含む。
歯みがき剤の研磨剤は、通常、米国標準フルイ系列の140メッシュ(開口サイズが140マイクロメートル)のフルイを通過するように微粉化された粒子サイズの非水溶性粉末物質である。本発明の一つの様相では、粒子サイズの範囲は直径約1から約40マイクロメートル、別の様相では直径約2から約20マイクロメートルである。適切な無機非水溶性粉末物質の例は、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、結晶性シリカ、コロイダルシリカ、複合アルミノケイ酸塩、水酸化アルミニウム(アルミナ三水和物を含む)、リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、ベントナイト、タルク、ケイ酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウムおよびシリカキセロゲルであり、これらのすべては研磨活性を有するが、過度の研磨性はない。
本組成物中に使用することができる合成有機洗剤または界面活性剤は、歯みがき剤の成分を均一に乳化または他の方法で分散する助けとなり、製品にそのクリーニング作用を加える。場合によっては、これらは殺菌性であり、予防の助けとなる。用いられる有機界面活性物質はアニオン性、非イオン性、両性またはカチオンであってよいが、一般に、少なくとも主洗浄成分として、アニオン性または非イオン性物質またはそれらの混合物を使用することが好ましい。アニオン性物質およびカチオン性物質の中では、通常、ほとんどの組成物中でアニオン性物質が優れており、そのような優越性の一つの理由は、これらのアニオン性物質の優れたクリーニング能力に加えて、望ましい起泡性作用である。一般に、アニオン性洗剤は、長鎖疎水性脂肪族またはポリ低級アルコキシ基プラス親水性基を含む。通常、これらの洗剤は、塩、特にアルカリ金属の水溶性の塩の形である。有用であるアニオン性界面活性剤としては、高級脂肪酸モノグリセリド硫酸塩、高級アルキル硫酸塩、高級直鎖アルキルアリールスルホン酸塩、高級オレフィンスルホン酸塩、高級アルキルスルホ酢酸塩、低級脂肪族アミノカルボン酸化合物の高級脂肪族アシルアミド、高級アルキルポリ低級アルコキシ(3個〜100個のアルコキシ基)硫酸塩および高級脂肪酸石鹸を挙げることができる。通常、高級アルキル基は、高級オレフィンも同様であるが、10〜18または12〜16炭素原子であり、脂肪族基はアルキル、好ましくはノルマルアルキル、芳香族基はベンゼンである。そのような物質の例は、水素化ココナツオイル脂肪酸モノグリセリドモノサルフェートナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、直鎖トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシドナトリウムおよびココナッツ酸ナトリウムを含む。非イオン性洗剤の中には、低級アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドの鎖を含むものがあり、これらの中ではエチレンオキシド鎖が親水性部分を構成する。そのような物質は、PluronicTM、IgepalTM、UconTM、NeodolTMおよびTergitolTMなどの商標で市販されている。本発明の一つの様相では、Neodol 25−7洗剤およびNeodol 45−11洗剤が使用される。Schwartz,Perry and Berchによる文献Surface Active Agents,Vol.II(1958)には、その他の適切な洗剤が挙げられている。
4つの主な種類の歯みがき剤の成分、また未考察のゲル化剤に加えて、多くの歯みがき剤の中には、着香料、エナメル硬化剤、抗菌性化合物、収斂化合物、蛋白質沈殿剤および起沸性混合物を含むさまざまな他の物質が存在すると認識される。本発明の組成物の風味を調合物化するにあたって、任意の適切な着香料または甘味料物質を使用してもよい。適切な着香料成分の例は、香味オイル、例えばスペアミント、ペパーミント、ヒメコウジ、サッサフラス、クローブ、セージ、ユーカリノキ、マヨラナ、シナモン、レモンおよびオレンジのオイル、ならびにサリチル酸メチルを含む。適切な甘味剤は、米国特許第3、939、261号のスクロース、ラクトース、マルトース、ソルビトール、サイクラミン酸ナトリウム、サッカリンジペプチドナトリウムおよび米国特許第3、932、606号のオキサチアジン塩を含む。適切な香味および甘味剤は、合計で組成物の約0.01から5%以上を構成してよい。
当分野では、歯みがき剤成分としてホスホン基を含有する核形成防止剤が記載されている。これらの薬剤は、練り歯みがき組成物に所望の歯石防止または歯垢防止特性を提供すると考えられる。核形成防止剤は、以下の米国特許、すなわち、第4,348,381号、第4,224,309号、第4,224,308号、第4,215,105号、第4,183,915号、第4,177,258号、第4,144,324号、第4,143,128号、第4,137,303号、第4,123,512号、第4,100,270号、第4,098,880号、第4,042,679号、第4,064,164号、第4,108,962号、第4,108,961号、第4,034,086号、第3,988,443号、第3,960,888号、第3,941,772号、第3,925,456号、第3,959,458号、第4,025,616号、第3,937,807号および第3,934,002号明細書に開示されている。組成物中に使用する核形成防止薬剤の量は、組成物の重量に基づいて一つの様相では約0.01〜10重量%、別の様相では0.1〜5重量%、さらに別の様相では約1〜3重量%の範囲である。これらは、酸および非毒性の薬学上許容できる塩(例えばアンモニウムおよびアルカリ金属、特に2−ホスホノブタントリカルボン酸−1,2,4ナトリウム塩、ホスホノ酢酸、1個〜10個のアルキレン基を含むアルキレンジアミンシクロブタンホスホン酸、ポリアルキルビス−(ホスホノメチレン)アミン酸、米国特許第4,064,164号明細書に記載されている1,3−ジ−アミノ−アルカン−1,1−ジホスホン酸、3−アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸、複素環中に4個〜6個の炭素原子を含むアザシクロアルカン−2,2−ジホスホン酸、ヘテロN原子が水素または1個〜6個の炭素原子を含むアルキル基で置換されているピロリドン−5,5−ジホスホン酸、ヘテロ−N原子が水素または複素環中に1個〜3個の炭素原子および4個〜6個の炭素原子を含むアルキル基で置換されているアザシクロアルカン−2,2−ジホスホン酸、米国特許第3,925,456号明細書に記載されている2−ヒドロキシ−2−オキソ−3−アミノ−3−ホスホニル−5−オキソ−1−アザ−2−ホスファ−シクロアルカン類、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸で代表される米国特許第3,959,458号明細書の歯石防止剤を含む。アルキレンジアミンシクロブタンホスホン酸塩、特にエチレンジアミンシクロブタンホスホン酸ナトリウム塩が好ましい。
本歯みがき剤は、少なくとも約100ppm、一般に約100〜10000ppm、一般に約750〜2000ppmのフッ化物を提供する化合物を含んでもよい。フッ化物を提供する化合物は、フッ化ナトリウム、フッ化第一スズ、フッ化カリウム、フッ化第一スズカリウム、ヘキサフルオロスズ酸ナトリウム、フッ化塩素第一スズ、モノフルオロリン酸ナトリウムおよびそれらの混合物を含むフッ化アミンを含む。本発明によると、最も一般的には、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、またはモノフルオロリン酸ナトリウムとフッ化ナトリウムとの混合物を使用することができる。
好ましくは、本歯みがき剤は、一つの様相では約100〜10000ppm、別の様相では約750〜2000ppm、さらに別の様相では約1400〜2000ppm、さらにまた別の様相では1400〜1670ppmのフッ素を提供する量のフッ化ナトリウムまたはモノフルオロリン酸ナトリウムまたはモノフルオロリン酸ナトリウムとフッ化ナトリウムとの混合物を含んでもよい。好ましくは、フッ素の約30〜40%がフッ化ナトリウムによって提供されるモノフルオロリン酸ナトリウムとフッ化ナトリウムとの二成分フッ化物システムが用いられる。
市販のモノフルオロリン酸ナトリウムNaPOFは、純度の変動が著しい。不純物が所望の性質に悪影響を及ぼさない限り、任意の適切な純度レベルで用いてもよい。通常、好ましくは、モノフルオロリン酸ナトリウムは少なくとも80%純度である。より良好な結果を得るためには、少なくとも85%純度、最善の結果を得るためには少なくとも90%純度であり、残りの部分は、主にフッ化ナトリウムおよび水溶性リン酸ナトリウムなどの製造時の副生物である必要がある。別の表現をすれば、使用されるモノフルオロリン酸ナトリウムは、一つの様相では12%より高い、別の様相では12.7%より高いフッ化物全含有率を有する必要がある。さらに、1.5%以下、好ましくは1.2%以下のフッ化ナトリウム含有率でない必要がある。
本発明の歯みがき剤中には、さまざまなその他の材料を組み込むことができる。それらの例は、着色剤またはホワイトニング剤、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたは安息香酸ナトリウムなどの防腐剤、安定化剤、シリコーン、クロロフィル化合物および尿素、リン酸二アンモニウムなどのアンモニア化物質およびそれらの混合物である。これらの補助剤は、所望の性質および特性に実質的に悪影響を及ぼさない量で本組成物中に組み込まれ、適切に選択され、通常の量で用いられる。
いくつかの用途では、本発明の組成物中に抗菌物質を含むことが必要になる。重量で歯みがき剤組成物の約0.01%から約5%、好ましくは約0.05%から約1.0%の量を用いることができる一般的な抗菌物質は、N−4(クロロベンジル)−N−(2,4ジクロロベンジル)ビグアナイド、p−クロロフェニルビグアニド、4−クロロベンズヒドリルビグアニド、4−クロロベンズヒドリルグアニル尿素、N−3−ラウロキシプロピル−N−p−クロロベンジルビグアニド、1,6−ジ−p−クロロフェニルビグアニドヘキサン、1−(ラウリルジメチルアンモニウム)−8−(p−クロロベンジルジメチルアンモニウム)オクタンジクロライド、5,6−ジクロロ−2−グアニジノベンズイミダゾール、N−p−クロロフェニル−N−ラウリルビグアニド、5−アミノ−1,3−ビス(2−エチルヘキシル)−5−メチルヘキサヒドロピリミジン、およびそれらの非毒性の酸付加塩を含む。
歯みがき剤のpHは、使用するために実用でなければならない。5から9のpH範囲が特に望ましい。pHに言及するときは、歯みがき剤の直接のpHの測定値を意味する。望ましければ、安息香酸またはクエン酸などの物質を加えてpHを5.5から6.5に調節してもよい。
歯みがき剤の一般的なクリームまたはゲルのコンシステンシーは、時に非ゲル化増粘剤で補われるゲル化剤または結合剤によって付与される。本発明のプロセスによって、セルロース系材料、海草誘導体およびキサンタンなどのゲル化剤の多くの組み合わせをポリガラクトマンナン・スプリットと共ミンチ化して、練り歯みがき調合物を増粘する基準を満たす増粘剤を形成することができる。
キサンタンガムは、炭水化物に対するキサントモナス属のバクテリアの動作によって調製される発酵産物である。文献では、キサントモナス属の4つの種、すなわちX.campetris、X.phaseoli、X.malvocearumおよびX.carotaeが最も効率的なガム原料と報告されている。正確な化学構造は決定されていないが、通常、キサンタンガムは、数100万の分子量を有するヘテロ多糖であるとされている。D−グルコース、D−マンノースおよびD−グルクロン酸が2.8:3:2.0のモル比で含有されている。この分子は、4.7%のアセチルおよび約3%のピルビン酸エステルを含む。McNeely and Kang,Industrial Gums,R.L.Whisler編、CHXXI,2nd Edition,New York,1973には、提案された化学構造式が記載されている。この出版物中に、キサンタンガムを培養し、分離し、精製する手順も記載されている。Manufactuiring Chemist,May 1960,206〜208頁には、キサンタンガムのさらに別の記載がある(208頁に記載されている練り歯みがきを調合するためのガムの使用の可能性に関する記述を含む)。
カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルカルボキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、デンプン、グリコール酸デンプン、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、カロブビーンガムおよびCarbopol(登録商標)Carbomerなどの親水性コロイドヒドロキシビニル重合体も、練り歯みがき調合物を増粘するために、用いることができる。
本発明のプロセスでは、ラムダおよびカッパカラギーナンのナトリウム塩の混合物などの市販のカラギーナンが有用なだけでなく、ラムダ、カッパおよびイオタカラギーナンのカルシウム、カリウムおよびナトリウム塩などの他のカラギーナン塩も同様にさまざまな混合物で良好に利用することができる。カッパカラギーナンはゲルを発生するが、一方ラムダカラギーナンはゲル化しない(その代わり増粘する)ので、もっとも強固なゲルは、カッパまたはイオタカラギーナンあるいはそれらの混合物の高い比率を必要とする。カッパカラギーナンはカリウムイオンと最も効率的にゲル化し、イオタカラギーナンはカルシウムイオンと最も効率的にゲル化するので、練り歯みがき調合物中にカリウムイオンまたはカルシウムイオンが存在するとき、これらのカラギーナンのどちらかを用いることが望ましい。通常、練り歯みがきまたはその他の化粧用媒質は、中性またはアルカリ性のpHであり、酸性であったとしても中性に近い。一般に、カラギーナンがゲル化状態にあるとき、カッパまたはイオタ形であれば安定(ラムダ形は加水分解し、ゲル化しない)と考えられるが、酸性pH、特に強酸性pHはカラギーナン溶液を加水分解する傾向がある。通常、カラギーナンの分子量は、5,000から約500,000の範囲にあり、商業利用されるものの大部分は約500,000〜100,000の範囲にある。カラギーナンのゲル−ゾル転移点は、特定のカラギーナンまたはカラギーナン混合物およびそれが存在する媒体の組成に依存して変化する。従って、水中の1%のカッパカラギーナンの場合、カリウムイオン含有率を0から約1%に増加させることによって、ゲル化温度を約5℃から60℃の高さにまで上昇させることができる。同様に、イオタカラギーナンの場合、0〜1%へのカルシウムイオン含有量の増加によって、ゲル化温度を約44℃から72℃に上昇させることができる。通常、カッパカラギーナンのゲル化は70℃以上の温度に加熱した後、冷却することによって起こり、通常、約45℃と65℃との間の温度で強固なゲルが生成し、このゲルは、温度を設定温度より10℃から20℃高くすると再融解する。ラムダカラギーナンをカッパカラギーナンと混合すると、説明した歯みがき剤組成物中で、ゲル−ゾル点が45℃から49℃の範囲になることが見いだされた。この温度でゲル−ゾル転移が起こらなければ、そのような温度以上に熱することによって、製品の粘度の改善を実現することができる。カラギーナン混合物の例は、ViscarinTM GMCという商標で販売されているが、GelcarinTM HWG、SeaGelTM GH、Gelcarin DG、Gelcarin SI SeaKemTM 5、SeaspenTM PF、Seaspen IN、Gelcarin LMR、Gelcarin MMR、Gelcarin HMR、Gelcarin MAC、Gelcarin MIF、SeaKem C、SeaKem D、SeaKem 9およびSeaKem FL 2などの他の商品も利用できる。そのような製品は、FMC CorporationのMarine Colloids Divisionから入手でき、Marine Colloids,Inc.のMonograph No.1およびthe FMC CorporationのMarine Colloids Division,Springfield,N.J.07081によって出版されたTechnical Seminar Notesという題の技術文書に、そのような製品のもっと詳細な説明が記載されている。
通常、練り歯みがき調合物中に利用される湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイドの比は、全組成物重量基準で0.1から5%の範囲である。本発明の湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイドを他のゲル化剤またはレオロジー調節剤とともに利用するとき、湿式ミンチ化および共ミンチ化ハイドロコロイドは、練り歯みがき調合物中に存在するゲル化剤の総量の少なくとも20%を構成する。存在するゲル化剤の総量は、練り歯みがきの5重量%を超えない。通常、増粘剤として湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイドを利用するとき、練り歯みがきは約10から70または75%の微粒子研磨剤、0.2から3%の湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイド、0.2から20%の起泡剤、2から50%の多価アルコールおよび5から50%の水を含む。この他の補助剤は、存在するとしても、一つの様相では練り歯みがき組成物の20重量%、別の様相では10重量%、さらに別の様相では5重量%以下しか構成しない。いくつかの練り歯みがき調製物では、多価アルコールを完全に除くことが可能であり、その他の調合物では、含水量を最小限にしてよい。しかし、水または多価アルコールのどちらか、好ましくは両方の混合物をベヒクルとして存在させる。また、良好なマイクロ波加熱のために、水または他の極性および高誘電率物質など、なんらかの誘電材料を存在させる方がよい。本発明の目的にとって、水は非常に望ましい製品の成分である。
水性練り歯みがき組成物の場合、成分の比率は、40から60重量%の研磨剤、0.5から2重量%の湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイド(または増粘剤混合物)、0.2〜10重量%の起泡剤または洗剤、5から35重量%の多価アルコール、および8から30重量%の水である。ゲル型歯みがき剤組成物の場合、比率は、10から50%重量の研磨剤、0.5から2重量%の湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイド、5〜15重量%の起泡剤または洗剤、30から75重量%の多価アルコールおよび10から30重量%の水であってよい。両方の種類の練り歯みがき調合物の補助剤含有量は、組成物の0.5から2.5重量%の範囲であり、香味剤は組成物の0.5から5重量%の範囲であってよい。香味手段またはパージ補助剤として、クロロホルムが存在するとき、クロロホルムは製品のさらに1から5%重量を構成することができる。存在するその他のどの補助剤も、通常、総製品重量の5重量%を越えない。米国特許第3,711,604号および第3,840,657号明細書には、本発明の歯みがき剤の製造の方法が記載されている。普通、歯みがき剤は、低温プロセスによって、例えば約25℃で、あるいは高温プロセスによって、例えば約60℃で製造される。
(毛髪定着剤)
本発明の湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体は、エーロゾルおよび非エーロゾルヘアスプレー、スプリッツ、ゲル、スプレーゲル、ムース、スタイリングクリーム、ヘアリラクサーおよび類似物などの毛髪固定調合物の調合に適する添加物である。これらの重合体は水およびアルコール混合物中に溶けるので、これらの重合体は還元揮発性有機化合物(VOC)定着調合物の調合に適している。これらの共重合体を用いて、80%、55%、30%またはそれ以下のVOC、およびアルコール無添加調合物を調製することができる。
詳しくは、本発明のカチオン性重合体は、高湿度での長期ヘアスタイル保持、自然な感触、良好なコーミング性、低いはく離、少量使用で良好なヘアスタイル性およびスタイル直し性の組み合わせを提供するように設計されている。これらのカチオン性重合体は、良好なフィルム形成材であり、水とシャンプーとで洗浄できる。
湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体を組み込んだ調合物は、水溶液またはハイドロアルコール溶液、分散液または乳化液から供用することができる。本重合体は、湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体を溶媒中に分散させ、有機または無機塩基でpH3とpH12との間にpHを調節することによって、水、水−エタノールまたは水−溶媒混合物中に溶解することができる。pH範囲の例は、5.0から9.0である。このpH範囲内では、水同様に透明な湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体の溶液を調製することができる。
湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体を組み込んだヘアスタイリング組成物を調製する際には、粉末または液体の形の重合体を溶媒システムまたは溶媒/噴霧剤システムと一緒にする。好ましくは、湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体は、組成物の全重量の約0.01〜20重量%の間、より好ましくは0.5〜10重量%の間を構成する。好ましくは、溶媒システムは水および有機溶媒を含む。適切な有機溶媒は、エタノール、イソプロパノール、アセトン、ジオキシメタンまたはメチルエチルケトン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコールおよびブチレングリコールなどのアルコール、グリコールおよびケトンを含む。低VOC組成物の場合、溶媒システムは少なくとも20〜50重量パーセント、必要に応じて最高100%の水を含む。好ましくは、約25重量パーセント以下の有機溶媒が用いられる。
ヘアスタイリング組成物は、エーロゾルまたは非エーロゾルのスプレー、ムース、ゲルまたはヘアセットローションの形であってよい。本組成物は、本発明の一つの様相では最高60重量パーセント、または別の様相では最高35重量パーセントの液化ガスを含むことができる。一般的な噴霧剤は、エーテル、圧縮ガス、ハロゲン化炭化水素および炭化水素を含む。噴霧剤の例は、ジメチルエーテル、圧縮窒素、エアまたは二酸化炭素、プロパン、ブタンおよび1,1−ジフルオロエタンである。必要に応じて、溶媒は噴霧剤として機能しても良い。
本組成物は、さらに、フレグランス、防腐剤、染料およびその他の着色剤、可塑剤、乳化剤、コンディショナー、中和剤、光沢剤、滑沢剤、浸透剤、UV吸収剤および類似物など、その他の物質または調合物添加物を含んでよい。本発明によれば、ムースは、さらに、一つの様相では約0.25から6重量パーセント、その他の様相では0.25から3重量パーセントの乳化剤を含む。本乳化剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性または両性であってよい。
ヘア定着剤用の調合添加物は、既に説明したシリコーンなどのコンディショニング剤を含む、ヘア、スキンおよびネイル製品の調製に一般に用いられるものである。
本発明の組成物中に含むことができる別の特に適切なコンディショニング剤は、エーロゾルまたは非エーロゾルスタイリング補助剤組成物の塗布後に毛髪からゆっくり揮発するのに十分な揮発性を有する、約10個から約30個の炭素原子を含む炭化水素などの揮発性炭化水素である。揮発性の炭化水素は、基本的にシリコーンコンディショニング剤と同じ効果を提供する。揮発性の炭化水素化合物の例は、約12個から約24個の炭素原子を含み、約100℃から約300℃の範囲の沸点を有する脂肪族炭化水素である。本発明の組成物中で有用な揮発性炭化水素の例は、PERMETHYL 99AおよびPERMETHYL 101Aの商標で市販されているPermethyl Corporation,Frazer,PAから入手できる化合物である。揮発性の炭化水素化合物は、本発明の組成物において、単独で、別の揮発性炭化水素と組み合わせて、あるいは揮発性シリコーンと組み合わせて、有用である。本発明のエーロゾルまたは非エーロゾル水性スタイリング補助剤組成物中に組み込むことができるその他の適切な非水溶性コンディショニング剤の例は、以下、すなわちポリシロキサンポリエーテル共重合体、ポリシロキサンポリジメチルジメチルアンモニウムアセテート共重合体、アセチル化ラノリンアルコール類、ジメチルジアルキルアンモニウムクロライド、改質アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステロールエステルのステロールのラノリン誘導抽出物、ラノリンアルコール濃縮物、ラノリン脂肪酸のイソプロピルエステル、高硫黄アミノ酸濃縮物、ラノリン脂肪酸のイソプロピルエステル、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアラミドプロピルジメチルミリスチルアセテート、ポリオール脂肪酸、脂肪酸アミドアミン、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、セチル/ステアリルアルコール、四級化蛋白質、ケラチン蛋白質誘導体、イソステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミン、セトリモニウムブロミド、ミルトリモニウムブロミド、ステアラルコニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルピリジニウムクロライド、トリス(オリゴオキシエチル)アルキルアンモニウムホスフェート、アミノ官能シリコーン、ラピリウムクロライド、ラノリン酸のイソプロピルエステル、エトキシ化(30)カストルオイル、アセチル化ラノリンアルコール、ラノリンの脂肪族アルコール分画、ミネラルオイルとラノリンアルコールとの混合物、ラノリンの高分子量エステル、クアテミウム−75、ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、大豆ステロールのエチレンオキシド5モル付加物、大豆ステロールのエチレンオキシド10モル付加物、エトキシ化(20モル)メチルグルコシドのステアリン酸エステル、ポリ−ヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、ヒドロキシル化ラノリン、コカアミドプロピルジメチルアミンラクテート、コカアミドプロピルジメチルアミンプロピオネート、コカアミドプロピルモルフォリンラクテート、イソステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、イソステアラミドプロピルモルフォリンラクテート、オレアミドプロピルジメチルアミンラクテート、リノレアミドプロピルジメチルアミンラクテート、ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、モノステアリン酸エチレングリコールとプロピレングリコールとの混合物、ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、アセトアミドMEA、ラクタミドMEA、ステアルアミドMEA、ベヘンアルコニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェートとセテアリールアルコールとの混合物、セテアリールアルコール、イソステアラミドプロパルコニウムクロライド、リノールアミドプロパルコニウムクロライド、オレイルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、タローイミダゾリウムメトサルフェート、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリモニウムメトサルフェート、混合エトキシ化およびプロポキシ化長鎖アルコール、ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、ポロニトミンオキシド、オレアミンオキシド、ステアラミンオキシド、大豆エチルジモニウムエトサルフェート、ヒドロキシプロピルビスラウリル−ジモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルビスセチル−ジモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルビスステアリルジモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルビスベヘニルジモニウムクロライド、リシノールアミドプロピルエチルジモニウムエトサルフェート、オレアルコニウムクロライド、ステアラルコニウムクロライド、N−(3−イソステアラミドプロピル)−N,N−ジメチルアミノグリコレート、N−(3−イソステアラミドプロピル)−N,Nジメチルアミノグルコネート、動物ケラチン加水分物、動物ケラチン加水分解物エチル、ステアリルアンモニウムクロライド、ステアラミドエチルジエチルアミン、コカアミドプロピルジメチルアミン、ラウラミドプロピルジメチルアミン、オレアミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジメチルアミンラクテート、アボカドオイル、スイートアーモンドオイル、グレープシードオイル、ホホバオイル、アプリコットカーネルオイル、セサミオイル、ハイブリッドサフラワーオイル、コムギ胚種オイル、ココアミドアミンラクテート、リシノールアミドアミンラクテート、ステアラミドアミンラクテート、ステアラミドモルフォリンラクテート、イソステアラミドアミンラクテート、イソステアラミドモルフォリンラクテート、コムギ胚アミドジメチルアミンラクテート、ベヘンアミドプロピルベタイン、リシノールアミドプロピルベタイン、コムギ胚アミドプロピルジメチルアミンオキシド、イソステアラミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、オレアミドPEG−2スルホコハク酸二ナトリウム、オレアミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、リシノレイルMEAスルホコハク酸二ナトリウム、コムギ胚アミドMEAスルホコハク酸二ナトリウム、コムギ胚アミドPEG−2スルホコハク酸二ナトリウム、ステアラルコニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアラミドアミン、ステアラミドモルフォリン、イソステアラミドアミン、イソステアラミドモルフォリン、ポリエチレングリコール(400)モノおよびジステアレート、合成ケイ酸カルシウム、イソステアリンアルカノールアミド、動物蛋白質加水分解物のエチルエステル、セチルおよびステアリルアルコールとエトキシ化セチルまたはステアリルアルコールとのブレンド、アミドアミン、ポリアミドアミン、パルミチルアミドベタイン、プロポキシ化(1〜20モル)ラノリンアルコール類、イソステアルアミドDEA、およびコラーゲン蛋白質加水分解物を含む。これらの非水溶性コンディショニング剤の一つ以上が、本発明の組成物中に組成物の総重量の約0.5%から約10%含まれるとき、組成物は、組成物の総重量の約0.5%から約10%のコンディショニング剤用懸濁剤を含んでもよい。特定の懸濁剤が重要ではなく、非水溶性液体を水中に懸濁させることが知られている任意の物質から選ぶことができる。例えば、適切な懸濁剤は、ジステアリルフタルアミド酸、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオールおよび糖のエステル、ポリエチレングリコール、エトキシ化またはプロポキシ化アルキルフェノール、エトキシ化またはプロポキシ化脂肪族アルコールおよびエチレンオキシドと長鎖アミドとの縮合生成物である。これらの懸濁剤ならびに本明細書には引用しなかった多数の他の懸濁剤は、当分野では公知であり、MC Publishing Co.のMcCutcheon Divisionが出版したMcCutcheon’s Detergents and Emulsifiersの1989年鑑などの文献中に十分に記載されている。非水溶性コンディショニング剤の非常に安定な乳化を提供し、増粘および泡安定性を助けるためにコンディショニング剤を含むスタイリング補助剤組成物には、必要に応じて、非イオン性アルカノールアミドも約0.1重量%から約5重量%含まれる。アルギン酸ナトリウム、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム、メチルセルロース、ヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、およびポリアクリル酸誘導体などのさまざまな合成重合体の増粘剤などのその他の有用な懸濁および増粘剤を、アルカノールアミドの代わりに用いることができる。適切なアルカノールアミドは、ココアミドモノエタノールアミド(MEA)、ココアミドジエタノールアミド(DEA)、ダイズアミドDEA、ラウラミドDEA、オレアミドモノイソプロピルアミド(MIPA)、ステアルアミドMEA、ミリスタミドMEA、ラウラミドMEA、カプラミドDEA、リシノールアミドDEA、ミリスタミドDEA、ステアルアミドDEA、オレイルアミドDEA、獣脂アミドDEA、ラウラミドMIPA、獣脂アミドMEA、イソステアラミドDEA、イソステアラミドMEAおよびそれらの組み合わせなど、ヘアケア調合物分野で既知のものを含むが、それらに限定されない。
本発明のエーロゾル組成物中に一般に含まれる噴霧剤気体は、エアゾール容器用に通常用いられる任意の液化可能な気体であってよい。噴霧剤として用いられる適切な物質の例は、単独または混合して用いられるトリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、ジメチルエーテル、プロパン、n−ブタンおよびイソブタンである。引火性を低くしたエーロゾルを得るために、ジメチルエーテル、二酸化炭素および/または亜酸化窒素などの水溶性気体を用いてもよい。プロパン、ブタンおよびクロロフルオロカーボンなどの非水溶性液化炭化水素およびハロゲン化炭化水素の気体を用いて、その他の非混合性気体につきものの極端な圧力低下なしで、エアゾール容器の内容物を有利に放出することができる。この場合、液化ガスは水性調合物の上部にあり、容器の内部の圧力は常に飽和炭化水素蒸気の蒸気圧なので、エアゾール容器内部に残すべきヘッドスペースの心配がない。窒素、ヘリウムおよび全フッ素化オキセタンおよびオキセパンなどの他の不溶性圧縮気体は、組成物をエアゾール容器から放出するために有用である。上記説明の水性スタイリング補助剤組成物の他の放出手段は、ポンプ噴霧器、あらゆる形状の缶内バッグ装置、インサイチュ二酸化炭素(CO)発生装置システム、圧縮装置および類似物を含む。噴霧剤気体の量は、エーロゾル分野で公知の通常の要因によって支配される。ムースの場合、一般に、噴霧剤のレベルは、一つの様相では組成物全体の約3%から約30%、別の様相では約5%から約15%である。ジメチルエーテルなどの噴霧剤が蒸気圧抑制剤(例えばトリクロロエタンまたはジクロロメタン)を利用するなら、重量百分率計算の場合、抑制剤の量は噴霧剤の一部として含まれる。
本ヘアスタイリング組成物は、該組成物の美観をさらに受け入れやすくするために適するさまざまなその他の非必須のオプション成分を含んでもよい。そのような通常のオプション成分、例えば、アニオン性系(例えばアルキル硫酸ナトリウム)、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、ヨードプロペニルブチルカルバメート、安息香酸ナトリウム、グルタルアルデヒドおよびイミダゾリジニル尿素などの防腐剤、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライドおよびジ(部分水素化獣脂)ジメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン性乳化剤/コンディショナー、長鎖脂肪酸のジエタノールアミド、脂肪族アルコール(すなわちセテアリールアルコール)、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムおよびエチルアルコールなどの粘度調整剤、クエン酸、コハク酸、水酸化ナトリウムおよびトリエタノールアミンなどのpH調整剤、FD&CまたはD&C染料の任意のものなどの着色剤、過酸化水素、過ホウ酸塩および過硫酸塩などの毛髪酸化(漂白)剤、チオグリコレートなどの毛髪還元剤、香油、エチレンジアミン四酢酸などのキレート化剤、および、多くの他の薬剤の中でもとりわけグリセリンおよびプロピレングリコールなどの重合体可塑剤、など他の乳化剤は当業者には公知である。一般に、これらのオプション物質は、組成物全重量基準で、一つの様相では約0.01%から約19%、別の様相では約0.5%から約5%のレベルでそれぞれ用いられる。本発明の水性調合物は、一般に一つの様相では組成物全体の約0.1から2重量%、別の様相では約0.75〜1重量%の範囲の量の通常のヘアスプレー補助剤を含んでもよい。使用することができる添加物には、グリコール、フタル酸エステルおよびグリセリンなどの可塑剤、シリコーン、皮膚柔軟剤、さまざまなラノリン化合物などの滑沢剤および浸透剤、蛋白質加水分解生成物およびその他の蛋白質誘導体、エチレン付加物およびポリオキシエチレンコレステロール、染料、毛染めおよびその他の着色剤、および香料がある。
本毛髪用組成物に組み込むことができる別の添加物は、可溶性表面張力低下化合物である。それは、ヘアスタイリング組成物とヘアスタイリング組成物上の気体雰囲気との間の表面張力を低下させる任意の可溶性化合物である。「気体雰囲気」とは、噴霧剤または空気を意味する。可溶性表面張力低下化合物は、例えばヘアスタイリング組成物中の可塑剤または界面活性剤であってよい。可溶性表面張力低下化合物は、例えば、ジメチコーンコポリオール、パンテノール、フッ素化界面活性剤、グリセリンPOE、PPG28ブテト35、PEG75ラノリン、オクストキシノール−9、PEG−25水素化カストールオイル、ポリエチレングリコール25グリセリルトリオレエート、オレト−3ホスフェート、PPG−5−セテト−10ホスフェート、PEG−20メチルグルコースエーテルまたはグリセレト−7−トリアセテート、グリセレト−7−ベンゾエートまたはそれらの組み合わせを含む。好ましくは、可溶性表面張力化合物は、ジメチコーンコポリオール、パンテノール、グリセレト−7−ベンゾエートまたはそれらの組み合わせである。
一般に、可溶性表面張力低下化合物は、組成物の全重量に基づいて、一つの様相では0.01〜1重量パーセントの濃度、別の様相では0.01から0.25重量パーセントの濃度で、低ビーズ低VOCヘアスタイリング組成物中に存在する。
可塑剤化合物も有用な添加物である。第一の種類の可塑剤化合物は、可溶性ポリカルボン酸エステルである。ポリカルボン酸エステルは、3個〜12個の炭素原子の炭素主鎖と、それに結合した3つ以上のC〜Cアルキルカルボキシレート基を有する。適切なポリカルボン酸エステルは、例えば、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸トリエチル、フタル酸トリブチル、フタル酸トリペンチルまたはそれらの組み合わせを含む。好ましくは、ポリカルボン酸エステルはクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、フタル酸トリブチルまたはそれらの組み合わせから選択され、より好ましくはクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチルまたはそれらの組み合わせから選択される。可塑剤化合物は、ヘアスタイリング組成物に加えられ、ヘアスタイリング組成物の全重量に基づいて、一つの様相では0.01〜1.0重量パーセントの可塑剤化合物、別の様相では0.1から0.5重量パーセントの可塑剤化合物の全濃度を提供する。
必要に応じて、調合物は、全組成物に基づいて最高約5重量%の一つ以上の非活性補助剤を含んでもよい。そのような非活性添加物は、腐食防止剤、界面活性剤、フィルム硬化剤、ヘアカール剤、着色剤、光沢剤、金属イオン捕捉剤、防腐剤および類似物を含む。一般的な腐食防止剤は、メチルエチルアミンボラート、メチルイソプロピルアミンボラート、アンモニウム、ナトリウムおよび水酸化カリウムなどの無機水酸化物、ニトロメタン、ジメチルオキサゾリジン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノールおよびアミノメチルプロパノールを含む。
一般に、化粧品または毛髪用組成物を調製するためには、極性溶媒が用いられる。水、グリコールおよびアルコール類は、好ましくは用いられる。組成物中に使用される任意のアルコールは、2個から4個の炭素原子を有する脂肪族直鎖または分枝一価アルコールである。アルコールの例は、イソプロパノールエタノールである。組成物中のアルコールの濃度は、一つの様相では約40重量%より低いほうがよく、別の様相では驚くべきことに0重量%まで低くしてもよい。一般に、アルコールの量は、一つの様相では全組成物の0から約30重量%、別の様相では約5から約20重量%の範囲である。
湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体を組み込むヘアスタイリング組成物は、高湿度での長期ヘアスタイル保持、自然な感触、良好なヘアコーミング性、べとつきの低さ、少ないはく離、良好なスタイル性およびスタイル直し性、飛散が少ないことなどを含む該組成物の望ましい特性を示す。
本明細書では、毛髪上で迅速に乾き、毛髪に低いカール垂下および有効なカール保持特性を提供する微細なスプレーミストとしてユーザーが塗布することができる、非エーロゾル、低VOC、ポンプヘアスプレー組成物が提供される。本組成物は、本発明の湿式ミンチ化および共ミンチ化カチオン性重合体を毛髪定着重合体として、アルコール、水およびジメトキシメタン(DMM)の混合物を重合体用補助溶媒として含む。そのような調合物は、無水調合物としても、あるいは水性媒体中でヘアスプレーまたはムース製品としても調製することができる。これらの用途では、低分子量ブロック共重合体を用いることが好ましく、スプレーされる液滴のサイズは膜の速い乾燥を実現するために実際的であるほど小さい。米国特許第6,410,005号明細書に、適切なブロック共重合体が開示されている。本発明のブロック共重合体は、これらのブロック共重合体がそのような調合物中で用いられるその他の重合体より高い程度にカール垂下を抑制するので、従来の定着重合体より大幅に良好に機能する。すべて全組成物重量に基づいて、毛髪固定重合体は約1から約15重量%の固体レベル、アルコールは約50から約70重量%の量、水約10から約30重量%、DMMは約10から約30重量%存在する。
(塗装面クリーナー)
塗装面および類似物からグリース、無機沈着物、しみおよび類似物などの汚れを除去するために、酸性、中性およびアルカリ性クリーニング組成物が長年用いられてきた。そのようなクリーナーと除去される汚れとを十分長い時間物理的に接触させることができれば、酸性クリーニング組成物はまた、便器、バス、流しおよび蛇口からのライムスケール沈着物の除去にも有効である。一般に、水が硬水である場合、そのような沈着物がなにかにつけて析出する。カルシウムおよびマグネシウム塩析出物がこれらの表面に固着すると、極めて除去し難くなる。その上、多くの場合、そのようなクリーナーを使用する対象の表面は垂直であったり、傾斜していたり、あるいは不規則な形状であったりして、クリーナーを表面下地と接触させておくことが難しい。粘度の低い液体酸性クリーナーは、塗布しても対象表面から滴り落ち、ときには流れてしまう。その結果、液体酸性クリーニング組成物は、十分な時間接触することができず、所望の程度の石灰石析出物または他の汚れの除去を実現することができない。
液体流失問題に解決法を提供する努力の中で、増粘して流れさせないために、液体酸性クリーナーにレオロジー調節剤が加えられた。クリーナーの粘度を増加させることにより、表面に塗布しても、酸性クリーナーがより長い時間接触し、処理される汚れた表面がきれいになるように滴り落ちや流失を少なくすることが可能になる。得られる組成物の流動特性は、クリーナー組成物がビン、トリガーパックまたはその他の十分に便利な容器中に充填され、その後、容易な、中程度のおよび硬い表面に到達する一様な投与を可能にする注ぎ口、ノズルまたはスプレー装置によって汚れた表面に塗布されることを可能にするようなものでなければならない。流動特性は、表面を水ですすぐこと、またはクリーニング効果が実現された後スポンジまたは布で表面を拭うことを容易に可能にするようなものでもなければならない。
本発明の湿式ミンチ化または共ミンチ化ハイドロコロイドは、非常に多様な用途でレオロジー調節剤として有用である。本発明の共ミンチ化プロセスに適するガラクトマンナンおよび多糖類は、既に示した。これらは、水中に分散されると、水和して溶解し、粘稠な溶液またはゲルを形成する。
キサンタンガムは、非常に多様な用途のレオロジー調節剤、特に塗装面クリーナーとして公知である。キサンタンを含む共ミンチ化ガムは、塗装面クリーナー用の効率的なレオロジー調節剤である。水性組成物中の本発明のキサンタン系共ミンチ化ガムの流動特性、特にその高い程度の擬塑性せん断薄化特性によって、酸性洗浄剤中の用途に適するものにする。静止または低せん断状態では、本発明の酸性クリーナー含有キサンタン系共ミンチ化ガムは、非常に高い粘度を示し、従って効率的な表面接着強さ、流失に対する抵抗性、およびクリーナー中に組み込むことができる任意の研磨粒子の懸濁液を形成する。高せん断状態では、このクリーナーは低い粘度を示し、従って容器への充填および容器からの塗布が容易になり、クリーニング作用が行われた後で表面から取り除くことが容易になる。
一般に、クリーニング組成物中に用いられる共ミンチ化重合体の量は、全組成物の重量に基づいて、一つの様相では約0.1から約3.0重量%、別の様相では約0.25から約1.0重量%、さらに別の様相では約0.4から約0.8重量%の範囲である。
約1から約3のpHを有するジカルボン酸、アミンおよび水を含む酸性クリーナーおよび光沢剤濃縮液組成物は、使用後の被覆ポリカーボネートガラス代用品を含む表面の損傷をもたらすことなく、鉄道車両などの車両から曇り、退色、腐食および酸化生成物などのしつこい汚れを除去するために有用である。
有効な消毒薬は、組成物の成分としても利用することができる。これは、普通に便器を消毒するために有用であるばかりでなく、溶液の粘度によって汚れのそばに保持されるときにも、そのとき該消毒薬が、多くの場合そのようなしみと関連し、多くの場合そのようなしみを一緒に接着させまたは固着させ、そのようなしみを鉱酸の攻撃および研磨剤によるそぎ落としから保護する働きをするバクテリアを攻撃し破壊するために有効に作用する傾向があるので、特に有用である。
最も多くの場合に組成物中に用いらる鉱酸は、その入手のし易さ、コストの低さおよび効率の高さによって、塩酸である。例えば、シュウ酸、リン酸、硫酸および類似物などのその他の鉱酸も用いることができる。一般に、硬水および鉄のしみを効果的に溶かし去るには、少なくとも約2重量%の鉱酸が必要である。鉱酸は、非常に有効な短期消毒作用を提供するにも有用である。鉱酸は、家庭での使用には、約5%から約12重量%の範囲の量で存在させるが、産業用クリーナーではもっと多い量、例えば最高30重量%も有用である。一つの様相では、鉱酸濃度の範囲は、全組成物の重量に基づいて、約6%から約10重量%である。
本液体クリーニング組成物は、さらに、アニオン性、非イオン性および双性イオン型洗剤活性物質またはそれらの混合物であってよい一つ以上の洗剤活性物質を必須成分として含む。通常、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩またはそれの混合物などのアニオン性系合成洗剤を用いることができる。クリーナー組成物に顕著なクリーニング特性を付与するためには、全組成物の重量に基づいて、非イオン性活性剤が通常約0.05%から約5重量%の範囲に属する量で存在することが望ましく実際必要である。非イオン性のTriton(“Triton alkylphenoxy surfactants”,Rohm and Haas,Philadelphia,1966に記載されているアルキルフェノキシポリエトキシエタノール)およびBASF Wyandotte Corporationが上市している以下の式:
(HO(CHCHO)−(CH(CH)CHO)−(CHCHO)
に合致するPluronic系列などの従来の市販のポリ(オキシアルキレン)アルコールの任意のものが、適切な非イオン性界面活性剤である。式中a、bおよびcは整数である。非イオン性界面活性剤の量が、組成物の重量に基づいて、約0.05%から約5重量%の範囲に納まることは重要である。Triton X−100およびPluronic P75の両方がクリーナー中で使用可能であるが、単一成分の懸濁剤だけが必要なので、Pluronic P75の方が好ましい。一つの実施形態では、非イオン性活性剤の量は、組成物の約0.1%から約3重量%の範囲に納まることができる。非イオン性界面活性剤の濃度が所望の範囲内にあることが重要である。濃度が低すぎると、クリーニング力が不十分になる。濃度が高すぎると、クリーナーの粘度が悪影響を受ける。Pluronic P75などの非常に効果的な界面活性剤では、界面活性剤の量は、約0.1%から組成物全体の約0.5重量%の範囲である。Triton X−100などの若干効力が低い界面活性剤では、組成物の重量に基づいて、約2重量%の使用が望ましい。
クリーナー中には、組成物の重量に基づいて約2%から約40%の範囲で研磨剤を存在させ、懸濁させなければならない。別の実施形態では、一つの様相では組成物の全重量に基づいて約5%から約25重量%、別の様相では約5%から約15重量%の範囲の量の研磨剤を存在させる。任意の適当な酸性安定研磨剤を用いることができるが、入手が容易であることおよびコストが低いことにより、砂が好ましい。一般に、研磨剤は、約40から約400メッシュ(420μmから37μmのメッシュ開口サイズに対応する)の粒子サイズの範囲に存在する方がよい。別の実施形態では、メッシュサイズは、140から200メッシュ(105μmから74μm)である。粒子が100から400メッシュ(150μmから37μm)のサイズ範囲にあるとき、適切な練り特性を提供するのに十分大きく、容易に均一で安定な液体分散液を懸濁させることができる。部分的にまたは完全に砂の代わりに、例えばカオリン、軽石、ケイ藻土、トリポリ、ケイ酸質粘土、長石等などの他の研磨剤を使用してもよい。研磨剤の量は、組成物の約2重量%より低くすべきでなく、さもないと十分な研磨特性が得られないが、一方、濃度は、組成物の約40重量%より大きくすべきでなく、さもないと一様で安定な分散を得るのが困難になる。一般に、研磨剤は、約2から約7の範囲内のモース硬度値を有するとよい。これより柔らかな研磨剤は、部分的にしか有効でなく、これより硬い研磨剤は便器、流しおよび類似物の陶器表面を傷つける可能性がある。2から3のモース硬度を有する研磨剤の場合、粒子サイズは、約250マイクロメートル(60メッシュ)より大きい方がよく、約5.5より高いモース硬度(磁器をひっかくのに十分なほど硬い)を有する研磨剤では、粒子サイズは100マイクロメートル以下の方がよく、好ましくは約50マイクロメートル(270メッシュ)以下の方がよい。
有効な消毒薬は、好ましくは、組成物の重量で約0.05%から約8%の範囲の量で存在させるとよい。殺菌剤の例は、第四アンモニウム化合物であるが、その他の適合する殺菌剤を利用してもよい。好ましくは、殺菌剤は、第四アンモニウム化合物の場合、組成物の重量で約0.5%から約5%の範囲の量で存在させるとよい。多数の第四アンモニウム化合物の任意のものを用いてよい。一つの特に好ましい第四アンモニウム化合物は、Lonza,Incによって上市され、BARDAC−20の商標を有し、“BARQUAT and BARDAC Quaternary Ammonium Compounds”,L−40,Fair Lawn,1973に記載されている市販のオクチルデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライドおよびジデシルジメチルアンモニウムクロライドの混合物を含む。Rohm and Haas Companyは、有用な第四アンモニウム化合物をHyamine 3500の商標で販売し、Onyx Chemical Companyは別のそのような化合物をBTC 2125Mの商標で販売している。これらの化合物の両方が、ベンジルアルキルアンモニウムカチオン性型である。有用なフェノール系消毒剤は、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)およびその水溶性の塩を0.05%〜1%の濃度で含む。この化合物は、General Aniline & Film CorporationからPreventolの商標で入手でき、“Preventol GD and Preventol GDC”,Technical Bulletin 7543−065,General Aniline & Film Corporation,1966に記載されている。
この組成物中には、特定の懸濁剤を用いることができる。懸濁剤は、少なくとも約0.5%の親水性シリカを含まなければならない。好ましくは、親水性のシリカの量は、約1%から約5%の範囲に入る。親水性シリカは、水に溶解すると、水と水素結合を形成することができる比較的低いかさ密度微粒子の粉末状物質である。一般に、親水性シリカは、通常、一つの様相では少なくとも100m/グラム、別の様相では100m/グラムから500m/グラム、さらに別の様相では約150m/グラムから約250m/グラムの大きな表面積を有する。水蒸気の存在下でSiClを分解することによって製造される市販のヒュームドシリカ(Cabot Corporation,Boston,MassachusettsがCabosil M−5の商標で販売している製品など)は、特に有用な形の親水性シリカである。適当な性質の親水性シリカは、溶液からの注意深いシリカの沈殿によって作ることもできる。沈殿法の親水性シリカは、例えばPhiladelphia Quartz Companyから市販され、QUSOの商標で販売されている。米国特許第3,208,823号明細書には、この型の親水性シリカのさらに別の記載およびその調製法が記載されている。十分な量の親水性シリカが水溶液中に溶解すると、チキソトロピックなゲルが形成される。本発明のクリーナー中に用いられる親水性シリカの量は、チキソトロピックなゲルを形成させる量より常に少なく保たれる。これは、クリーナーに適切なフリーフロー特性を確実に備えさせ、一時的にゲルを壊すために揺り動かす必要をなくす上で有用である。
場合によっては、親水性シリカは、本発明の共ミンチ化ハイドロコロイドからなる少なくとも約0.01%の補助懸濁剤と組み合わせて用いなければならない。
既に述べたように、いくつかの非イオン性活性剤、例えばTriton X−100の場合には、補助懸濁剤が必要であるが、他の非イオン性活性剤、例えば、Pluronic P75の場合には補助懸濁剤は必要ないことが見いだされた。特定の非イオン性活性剤がどちらであるかは、単に補助懸濁剤を入れずに本発明のクリーナー溶液を調製し、クリーナー溶液がゲル化せずに研磨剤が懸濁状態にとどまるかどうかを調べることによって、非常に簡単に試験することができる。そうならなかったら、親水性シリカとともに補助懸濁剤を用いる。
ビンまたは類似物から容易に注ぐことができ、あるいは噴射させることができるが、それでもなめらかな界面および汚れに付着させるのに十分なほど粘性にすることができるように、十分な懸濁剤を用いて研磨剤を懸濁させ、クリーナーをフリーフロー性に保つ。
一般に、酸の中に少なくとも約25%以上存在する組成物の残りは水であるが、当分野で公知のように、さまざまな補助剤、香気および類似物を加えることができる。クリーナーに色を付与するために、染料を十分な量加えることができ、非常に有利である。本発明の特定のクリーナーでは、色は、単にクリーナーに美的好印象を与える以外の非常に明確な目的のために機能する。詳しくは、色によって、クリーナーが便器のどの部分に、例えば汚れに接して付着したかが示される。クリーナーの付着する性質によって、そのときクリーナーの使用者は、便器の中の汚れのそれぞれの部分に、効率的にこすり落とすことができるほど十分な(しかし多すぎない)クリーナーが付いているかどうかが分かる。
均一で安定な分散液を得るためには、クリーナーの成分の混合の順序が重要である。詳しくは、研磨剤を混合する前に懸濁剤を水中に分散させること、および十分に撹拌しながら研磨剤を加えて、安定な均一分散液とすることが必要である。こうしておかないと、研磨剤は溶液から沈降し、均一分散液は得られない。こうして得られる安定な均一分散液に、それからクリーナーの他の成分を混ぜる。
(食品用途)
本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドは、湿式ペットフードなどのペットフードを含む非常に広範な食品で、単独に、相互におよび/またはローカストビーンガム、カラギーナン、キサンタンまたはタラガムなどの他のガム、デンプンまたはゼラチンと組み合わせて用いることができる。食品として許容できる置換基が使用される場合には、製品を誘導体化することができる。本組成物は、一価、二価または三価のカチオン性の食品として許容できる塩、安息香酸ナトリウム、クエン酸またはソルビン酸などの防腐剤、またはクエン酸、酒石酸またはオルトリン酸などのイオン捕捉剤を使用することができる。本製品は、乾燥させ貯蔵することができ、冷水または温水システム中での水和によってゲルまたはゾルの形に変換すれば、こうして形成されるチキソトロピックな粘稠コロイド分散液をそのまま食品組成物中に用いることができる。生じる粘度は、低濃度ではせん断にある程度敏感であり、温度、濃度、pH、イオン強度ならびに加えられる撹拌に依存する。粘度は、低濃度では回転、せん断粘度計、毛管粘度計によって、高濃度では押し出し式レオメータによって測定することができる。一般に粘度は、Brookfield RVT Viscometer(Brookfield Engineering Laboratories,Stoughton,Mass.02072)によって、スピンドル3を用いて20rpmで測定する。
本発明によるポリガラクトマンナンハイドロコロイドを用いると考えられる食品製品は、加熱済み製品および要加熱ミックス、フラワーおよび食事に供する前に調理を要するミックスを含むすべての加熱不要および要加熱製品、麦芽飲料、ワイン、蒸留酒およびカクテルミックスを含むアルコール飲料、特殊ティーまたはスパイスティー、ソフトドリンク、代用コーヒー、フルーツおよびベジタブル風味ゼラチン飲料だけを含むノンアルコール飲料および飲料主成分、すぐ食べられるシリアル、インスタントのシリアルおよび普通のホットシリアルを含む朝食用シリアル、カードおよびホエーチーズ、クリーム、ナチュラル、グレーティング、プロセス、スプレッド、ディップおよび各種を含むチーズは、すべての形を含むチューインガム、レギュラー、デカフェおよびインスタント型を含むコーヒーおよびティー、プレーンなシーズニングソースおよびスプレッド、オリーブ、ピクルスおよびスパイスでもハーブでもないレリッシュを含む薬味およびレリッシュ、キャンディおよび風味フロスティング、マシュマロ、ベーキングチョコレート、およびブラウン、ランプ、ロック、メープル、粉末および粗製砂糖を含む菓子およびフロスティング、牛乳無使用ミルク、フローズンまたは液体クリーマー、コーヒーホワイトナー、トッピングおよびその他の牛乳無使用製品を含む乳製品類似物、液体、フローズンまたは乾燥卵およびそれらから作る卵料理、すなわちエッグロール、エッグフーヤング、エッグサラダおよびフローズンマルチコースエッグミールを含むが、生の卵ではない卵製品、マーガリン、サラダ用ドレッシング、バター、サラダオイル、ショートニングおよびクッキングオイルを含む脂肪およびオイル、すべて調理されたメインディッシュ、サラダ、前菜、冷凍コース料理、魚、貝およびその他の水生動物を含有するスプレッドを含むが、鮮魚ではない魚製品、新鮮な殻つきの卵だけから作った調理卵および卵料理を含む生鮮卵、鮮魚および冷凍の魚、貝およびその他の水生動物だけを含む鮮魚、生鮮果物、カンキツ類、メロン類およびベリー類ならびに家庭で調製した「エイド」およびそれから作ったパンチだけを含む生鮮果物および果物ジュース、生または家庭で冷凍した牛肉または子牛の肉、ポーク、ラムまたはマトンおよび家庭で調理した精肉を入れた料理、サラダ、前菜またはそれらから作られるサンドイッチスプレッドだけを含む精肉、生または家庭で冷凍した鳥肉および猟鳥および家庭で調理した家禽精肉を入れた料理、サラダ、前菜、またはそれらから作ったサンドイッチスプレッドだけを含む鶏の精肉、生鮮および家庭調理野菜だけを含む生鮮野菜、トマトおよびジャガイモ、アイスクリーム、アイスミルク、シャーベットおよびその他の冷凍乳製品デザートおよび特殊品を含む冷凍乳製品デザートおよびミックス、すべての冷凍果物およびウォーターアイスを含む果物およびウォーターアイス、風味づけゼラチンデザート、プリン、カスタード、パフェ、パイ詰め物およびゼラチン系のサラダを含むゼラチン、プリンおよび詰め物、穀物製品およびマカロニおよびヌードル製品、米料理および冷凍コース料理を含むパスタ(肉も野菜もない)、すべてのミートソースおよびグレービー、ならびにトマト、ミルク、バターおよび特殊ソースを含むグレービーおよびソース、すべてのハードタイプキャンディを含むハードキャンディおよび咳止めドロップ、すべての天然および人工スパイス、ブレンドおよび香味を含むハーブ、シード、スパイス、シーズニング、ブレンド、エキスおよび香味料、家庭調理ジャム、ゼリー、果物バター、プリザーブおよびスイートスプレッドだけを含む家庭調理のジャムおよびゼリー、製品として加工したジャム、ゼリー、果物バター、プリザーブおよびスイートスプレッドだけを含む市販のジャムおよびゼリー、すべての肉および肉入り料理、サラダ、前菜、冷凍コース肉料理、および商業的な加工法によって調理されまたは商業的に加工した肉を用いて家庭で調理するサンドイッチ材料を含む肉製品、全乳、ローファットおよびスキム流体ミルクだけを含む全乳およびスキムのミルク、風味付きミルクおよびミルク飲料、ドライミルク、トッピング、スナックディップ、スプレッド、体重管理用ミルク飲料、およびその他のミルク起源製品を含むミルク製品、全ナッツまたは殻つき樹木ナッツ、ピーナッツ、ココナッツならびにナッツおよびピーナッツスプレッドを含むナッツおよびナッツ製品、the National Academy of Sciences/National Research Councilの“reconstituted vegetable protein”カテゴリー、および植物蛋白質から作られる肉、鶏肉および魚の代用品、類似物および拡大製品を含む植物蛋白質製品、商業加工によって調理されるか、または商業加工鶏肉を用いて家庭で調理したすべての鶏肉および鶏肉入り料理、サラダ、前菜、冷凍コース鶏肉料理、およびサンドイッチ材料を含む鶏肉製品、すべての商業的に加工した果物、カンキツ類、ベリーおよび混合物を含む加工果物および果物ジュース、サラダ、ジュースおよびジュースパンチ、濃縮ジュース、希釈ジュース、「エイド」およびそれらから作られる代用飲料、すべての商業加工野菜、野菜料理、冷凍コース野菜料理および野菜ジュースおよびブレンドを含む加工野菜および野菜ジュース、チップ、プレッツェルおよびその他の新規なスナックを含むスナック食品、キャンディーバー、チョコレート、ファッジ、ミントおよびその他の噛み応えのあるまたはヌガーキャンディを含むソフトキャンディ、肉、魚、鶏肉、野菜およびコンビネーション家庭調理スープを含む家庭調理のスープ、商業的に調理した肉、魚、鶏肉、野菜およびコンビネーションスープおよびミックスを含むスープおよびスープミックス、グラニュー糖、液体糖およびタブレット砂糖代用品を含む砂糖代用品、チョコレート、ベリー、果物、コーンシロップ、メープルスイートソースおよびトッピングを含むスイートソース、トッピングおよびシロップの群から選択される。上記で言及したように、本発明によるガラクトマンナンハイドロコロイドは、ソーセージおよび、例えばハンバーガーパティを作る場合などに、味および食感に悪影響を与えることなく、肉および挽き肉に加えることができる。
従って、本発明は、本発明のポリガラクトマンナンハイドロコロイドを含む食品および飼料組成物も目的とする。食品/飼料組成物中のポリガラクトマンナンハイドロコロイドの量は、食品/飼料の種類に依る。
以下の実施例は、説明を目的とし、いかなる形でも本発明を限定するものではない。本明細書では、特許法を遵守し、本発明の新規な原理を利用するために必要な情報を当業者に提供することを目的として、非常に詳しく本発明を説明してきた。しかし、請求項にある本発明の真の技術思想および範囲から逸脱することなく、異なる設備および装置によって本発明を実施することができること、出発物質、設備の詳細および操作手順の両方の面で、さまざまな変更を実施することができることを理解するべきである。
(手順)
1.出発物質(特に断らない場合):
(a)カッシア 市販の生Cassia tora/Cassia obtusifoliaのスプリット(ガム)、脂肪含量約1.5%、蛋白質含量約7%、灰分含量1.3%、クリソファノール含量9.5ppm(HPLC)
(b)ローカストビーン 市販の生ローカストビーンスプリット(ガム)、脂肪含量約1.3%、蛋白質含量約7%、灰分含量1.2%
(c)タラ 市販の生タラスプリット(ガム)、脂肪含量約1.4%、蛋白質含量約8%、灰分含量1.2%
(d)グアー 市販の生グアースプリット(ガム)、脂肪含量約1.1%、蛋白質含量約10%、灰分含量1.5%
(e)カラギーナン 標準的半精製カラギーナン FMC GmbH,Frankfurt,GermanyのDanagel PF 8263
肉ミンチ製造装置:電動肉ミンチ製造装置、Jupiter,Germanyの市販品、型番885、320ワット。
2.測定方法:
本明細書中、下記で説明する測定法は例を示すためのものである。
2.1 1%粘度
396gの蒸留水に、4.00gの粉末ハイドロコロイド試料(粒子サイズ<250μm)の4gを室温で加え、約700rpmで撹拌した。ダマができる場合には、この試験を繰り返さなければならない。
2.2 低温粘度V20 20
ハイドロコロイドを室温(20℃)で30分間撹拌した後、20℃の温度に1時間保つ。Brookfield RVT Digital Viscometerを用いて、20rpmの速度で粘度を測定する。適切なRVT Brookfieldスピンドルは、粘度に依る。
2.3 高温粘度V90 20
ハイドロコロイドを室温で30分間撹拌した後、湯浴中で90℃に加熱する。60から70℃の間に冷却した後、水の減少分を補充し、この溶液をさらに1時間20℃の温度に保つ。Brookfield Digital Viscometerを用いて、20rpmの速度で粘度を測定する。適切なRVT Brookfieldスピンドルは、粘度に依る。
2.4 ゲル破壊強さ試験
2.4.1 標準法
5gのKClを室温で985gの蒸留水中に溶解する。この撹拌溶液に10gのハイドロコロイド(単品種または複数品種)を加え、さらに5分間撹拌を続ける。この撹拌混合物を、湯浴中で90℃に加熱する。70から75℃に冷却した後、水の減少分を補充する。この溶液を立方形のゼリーボックス(5.0×5.0×5.0cm)に充填し、PEフィルムで覆う。ゼリーボックスを、そのまま室温で少なくとも3時間静置する。その後、ボックスを少なくともさらに1時間20℃のインキュベータ中に保管する。
Stable Micro Systems製のTA XT2型テクスチャーアナライザーによって、ゲル試験を実行する。条件 底面1.00cmの円筒形スタンプ、速度 1mm/秒、距離 15mm。破壊強さはグラムで得られ、ゲルの変形はmmで得られ、勾配はg/mmで得られる。
2.4.2 レトルト処理
5gのKClを室温で985gの蒸留水中に溶解する。この撹拌溶液に、10gのハイドロコロイド(単品種または複数品種)を加え、さらに15分間撹拌を続ける。この撹拌混合物を、湯浴中で90℃に加熱する。70から75℃に冷却した後、水の減少分を補充する。この溶液を缶の中に充填し、封をして129℃で1時間レトルトする。70から75℃に冷却した後、缶を開けることができる。この溶液を立方形のゼリーボックス(5.0×5.0×5.0cm)に充填し、PEフィルムで覆う。ゼリーボックスをそのまま室温(20℃)で少なくとも3時間静置する。その後、ゼリーボックスを少なくともさらに1時間、20℃のインキュベータ中に保管する。試験法は2.1で説明したものと同じである。
2.5 ゲル強さ
2.5.1 原理
カッシアガムは、塩化カリの存在下リン酸塩緩衝液中でカラギーナンとゲルを形成する。破壊に対するこのゲルの抵抗力は、FIRAゼリーテスター上で30°回転する浸漬パドル(6.54cm=1インチ)によって測定される。
2.5.2 定義
ゲル強さは、FIRAゼリーテスター(H.A.Gaydon & Co Ltd,Clyde Works,Clyde Road,Wallington,Surrey SM6 8PZ,英国)上で30度変形を生じさせるために必要な水の重量グラム数として定義される。
緩衝溶液(pH=6.60)1,000mlメスフラスコの中に8gのリン酸二水素ナトリウム二水和物(NaHPOx2HO)、5gの無水リン酸水素二ナトリウム(NaHPO)および3gの無水塩化カリ(KCl)を加え、蒸留/脱イオン水を加えてこれらの塩を溶解し、フラスコを前記水で1,000mlに満たし、pHをチェックする(pH=6.60±0.05)。
2.5.3 ゼリー溶液の作製
磁気撹拌機を備え、磁気撹拌子を有する1,000mlビーカーの中に前記緩衝溶液(pH=6.60)497gを入れる。1.50gの試験試料(例えばDiagum CS)と1.50gの標準カラギーナンとを、低温の撹拌緩衝溶液中に徐々に加える。合計重量[ビーカー+磁気撹拌子+緩衝溶液+ゲル粉末]を測定する。続いて、撹拌溶液の温度を沸点(約95〜100℃)に上げ、前記温度を5分間維持する。ビーカーを加熱装置から取り外し、冷たいスターラ上に置いて室温で5分間撹拌した。次に、ビーカーを計量器の上に置き、前記合計重量になるまで冷たい蒸留水を満たして、蒸発による損失を補充する。次に、試験溶液を1分間撹拌し、まだ熱いうちに3つのゼリーボックスの中に注入する。ゼリーボックスをそのまま室温(またはとにかく30℃未満)で少なくとも4時間静置する。次に、ゼリーボックスをさらに1時間、20±0.1℃のインキュベータ中に置く。これで、ゲルは、ゲル強さ測定に付すことができる。
2.5.4 ゲル試験
FIRAゼリーテスター試料容器を天秤の上に置いて風袋重量でリセットした後、容器をFIRAゼリーテスターに取り付け、バランスを取る。ダンピングブレーキをSET ZEROに合せ、天秤をゼロにセットする。ゼリーボックスをFIRAゼリーテスターの上に置き、パドルの軸の下マークまでパドルがゼリーに貫入するまでプラットホームの位置を上げる。ダンピングブレーキをSET ZEROからTESTに解放する。水バルブのキーを押し下げてバケット内に水を流れ込ませ、スケールが30°変形点を通過したら、直ちにバケット内への水の流れを止める。バケットを試験機から取り外し、天秤の上に置く。水の重量を記録する。得られたこの測定結果は、グラムでの水の重量に等しいゲル強さである。
2.6 低温走査型電子顕微鏡
Oxford CT1500低温移動ステージを備えるLEO 435VP走査型電子顕微鏡を用いる低温走査型電子顕微鏡法(低温SEM)によって、さまざまな試料の形態を観察する。一般的な手順は、脱イオン水中の試料物質の1重量%の均一分散液をガラスバイアル中で調製することからなる。綿棒の何もついていない方の先端を用いて試料の一部を小びんから取り出し、低温SEM試料ホルダーにマウントされている試料キャリア上に置く。試料キャリアは、開口、閉鎖端および開放端を有する円筒である。開放端が上向きになるように、試料キャリアを試料ホルダーに取り付ける。安定な液滴が試料キャリア上に形成されるように、試料を試料キャリアの開放端に置く。液滴が試料キャリア開口内に流れ込んだら、続けてキャリア上に安定な液滴を形成することを試みる。次に、反転型試料キャリア(開放端が下向きとなる)を、試料液滴を保持する試料キャリアの上に置き、キャリア/液滴/キャリアアセンブリを組み立てる。約−195℃の液体窒素(LN)を1/2満たした8オンスのブロー成型発泡スチロールカップに低温SEMキャリア/液滴/キャリアホルダーアセンブリを2から5秒間漬けることによって、試料を予備冷凍する。次に、LNと凍結Nとの混合物を含む−195℃の浴にアセンブリ全体を移す。試料を有するホルダーアセンブリを、バスに素早く入れ、直ぐに取り出す。ホルダーアセンブリを、真空チャンバ内で真空下に置き、試料を完全に凍結させる。凍結させたら、真空チャンバを常圧に戻し、試料ホルダーアセンブリを低温SEM予備チャンバに移す。予備チャンバに入れたら、リモートプローブを用いて、キャリア/液滴/キャリアアセンブリを分解して、凍結した液滴を分裂(「フリーズフラクチャー」として知られる)させる。新たに分裂させた試料を有する低温SEM試料ホルダーを、真空下で−140℃から−120℃の範囲の温度に維持されている低温SEM予備チャンバに移す。低温SEM予備チャンバから試料を取り外して低温SEMの試料ステージ上に置き、15と20キロボルトとの間の範囲のSEMの加速電圧で観察する。寒剤循環系へのLNの添加によって、試料ステージ温度を所望の温度に維持する。試料ステージを−95℃にあたためて試料中の水を昇華除去し、試料をエッチングする。このエッチングプロセスの長さは、存在する試料の量および水がどの程度強く結合しているかに依る。本発明で説明する試料の場合、この時間は2〜10分間の範囲である。エッチングプロセスが完了したら、ステージヒーターを消し、ステージを再び−120℃以下に冷却する。メタル化のために、試料を再び低温予備チャンバ(依然真空下および約−130℃以下にある)に置く。Au/Pd金属で試料を2分間スパッタ被覆し、試料を電子ビームに対して伝導性にする。被覆したら、SEMによって試料を観察し、画像化する。試料の均一さおよび構造物のサイズによってさまざまな倍率で画像を撮影する。
2.7 透明度
Brinkman PC920比色計を用いて420nmの透過百分率で試料透明度を測定する。乾いた比色計試料キュベットを測定用試料で完全に満たす。キュベットを装置内に置き、最も低い読み値(透過百分率数を示す)を記録する。
2.8 濁度
濁度は、懸濁固体に起因する液体内の透明度の欠如によって表される。濁度計(HF Instrumentsから入手できるDRT 100B)を用いて、試料の濁度をネフェロメトリック濁度単位(NTU)で測定する。乾いた濁度計試料キュベットを測定用試料で完全に満たす。キュベットを装置の中に入れ、最も低い読み値を記録する。
2.9 テクスチャーアナライザーによるゲル物性
Stable Micro SystemsのテクスチャーアナライザーTA XT2i型によって、ゲル物性を測定する。底面積258mm(0.4インチ)の円筒形刻印を、設定深さ距離15mm、1mm/秒の速度でゲルに貫入させる。高さ45mmおよび直径50mmの円筒形状のゲル試料を試験した[ゲルはParkwayから入手できる56.7g(2オンス)ジャーの中で調製した]。図9で表される一般的な曲線が得られる。
破壊強さはグラム数で得られ、ゲルを壊さずに円筒形刻印の先端がゲルに貫入し始める最大の力を表し、ゲル剛性(g/秒またはg/mm)は、ゲルが壊れる前の曲線の勾配で測定し、内部ゲル強さの間接的な指標であるゲルに貫入する仕事量(g・秒またはg・mm)は最大の力における曲線の下の面積で測定する。
2.10 泡高さ
泡高さは、1gの調合物試料と85gの脱イオン水とを秤量して100mlビーカーの中に入れ、以下の方法によって測定される。この系を3分間混合してから、500mlメスシリンダーの中にゆっくり流し込む。脱イオン水を追加して、水位を100mlにする。次に、メスシリンダーに確実にフタをし、両腕を伸ばしてメスシリンダーを5回連続して180度回転させる。上部にある一つで大きな空間を占める泡は含めず、最初の混合物の体積100mlを差し引いて、泡の高さを測る。
3.一般手順
0.5mmのフルイの上で、それぞれ一部のカッシア、ローカストビーン、タラまたはグアースプリット(生胚乳フラワー)を、約1分間水ですすぐ。その後、スプリットを秤量してビーカーに移し、スプリット対水の比が2.5対1になるように水を加える。数分後には、水は完全にスプリットに吸収されてしまっている。続いて、湿ったスプリットを、3mm(最初)から、2mm、最終なミンチ化工程では1mmと、工程ごとに小さくなる穿孔を用いて、通常の肉ミンチ化装置の中を3回通らせる。このようにして加工した湿った生のかたまりを、Ultraturraxを用いて、50:50イソ−プロパノール/水混合液(50%イソプロパノール)中に導入する。数分間撹拌した後に、ろ過してアルコール/水混合液から固体を分離する。単離した固体を70重量%のイソプロパノールを含むイソ−プロパノール/水混合液の中に入れて、もう一度固体を洗浄する。再び固体をろ別して単離し、85重量%のイソプロパノールを含むイソ−プロパノール/水混合液で洗浄する。ろ過後、それぞれのハイドロコロイドを代表する固体を単離し、注意深く乾燥する。それぞれの工程のろ液は捨てる。通常、収率は90から95%の間であった。得られたハイドロコロイドの粘度、ゲル強さおよび破壊強さ、透明度および濁度を試験した。
誘導体化/変性ポリガラクトマンナンを作製するためには、膨潤工程の水性膨潤溶液中に前もって誘導体化薬剤を入れておく。好ましくは、誘導体化薬剤に依って、水/有機溶媒混合物を膨潤工程で用いる。さらに、誘導体化薬剤に依って、例えば水酸化カリウムの添加によって、膨潤媒質のpHをアルカリ性pHに調節するのが適切なことがある。加えるアルカリおよび誘導体化薬剤の量は、実現される置換度に依存する。従って、置換度を増加させるのであれば水酸化カリウムと誘導体化薬剤とを多く用い、逆であれば少なく用いる。同様に、反応を完了させるために、反応時間および温度を増加させると有利なことがある。反応が完了した後、pH次第では、例えば、適量の塩酸を加えることによって、中性または弱アルカリ性にpHを調節する必要があるかもしれない。それに続く後処理については、上記で説明した。
2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(グリシジルトリメチルアンモニウムクロライドとも呼ばれ、ドイツのDegussa AGからQuab(登録商標)151として入手できる)によるカッシアの誘導体化は、アルカリ性(KOH)水/イソプロパノール混合物中で実行される。反応温度は70℃まで上げることができ、反応時間は約3時間である。塩酸(10%)で約8.5のpHに中和し、ろ過して洗浄した後、乾燥して製粉すると有利であることが証明されている。置換度の例は、0.64および0.91である。
以下の実施例では、特に断らない限り、本発明によるカチオン性カッシアは、上記で説明した方法によって調製した2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドで誘導体化され、0.64の置換度を有するカッシアである。
多くの場合、カチオン性化またはカチオン性電荷密度は、置換度によって測定する。本明細書で使用される用語「置換度」は、ポリガラクトマンナンガム中の無水糖単位あたりの官能基の平均置換数である。グアーガム中では、重合体の基本単位は、グリコシド結合を有する二つのマンノース単位と、マンノース単位の一つのC6ヒドロキシル基に結合したガラクトース単位とからなる。カッシアガムでは、重合体の基本単位は、グリコシド結合を有する五つのマンノース単位と、マンノース単位の一つのC6ヒドロキシル基に結合したガラクトース単位とからなる。平均すると、アンヒドロ糖単位のそれぞれは、三つの利用できるヒドロキシル部位を含む。置換度3は、利用できるヒドロキシル部位がすべて官能基でエステル化されていることを意味する。置換度は、アンヒドロ糖単位あたりのカチオン性試薬のモルとして表され、以下の式:
Figure 0004806633
によって計算することができる。式中、
アンヒドロ糖単位の分子量 162.15g/モル
カチオン性置換基の分子量 151.62g/モル。
窒素含有量は、カチオン性置換基2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの元素分析によって測定した。
Figure 0004806633
(実施例1)
本発明の一般手順に従って、9.5ppmのクリソファノール初期含有量(HPLCによって測定)を有するカッシアスプリット(カッシアの胚乳粉)の一重量部を加工した。得られたハイドロコロイド中のクリソファノールのレベルは、HPLCによって1ppm未満と測定された。
米国特許第4,840,811号明細書に記載されている条件に従って同じカッシアスプリットから出発する比較実験では、アントラキノンレベルは、数回洗浄した後でも、50%しか低下しなかった。
(実施例2)
従来の製粉技術を用いて、カッシアのスプリットを250μm未満の粒子サイズの粉末に製粉した。得られる製品を、「DiagumTM CSカッシア標準品」と称する。
同じ未加工カッシアスプリットを、カッシアスプリット:水の比が1:3になるように、水で膨潤させた。続いて、市販の肉ミンチ化装置を用いて、膨潤した物質をミンチ化およびホモジナイズした。まだ水分を含む製品を乾燥して篩分し、粒子サイズ>250μmの粒子をさらにまた磨砕工程に付した。
上記のように調製したカッシアのゲル、2.50gのカッパ−カラギーナン(Danagel PF8263)および250gの塩化カリウムを乾燥状態で混合した後、192.5gの水に加えた。水浴中で、この懸濁液を撹拌しながら90℃で加熱した。得られた溶液を、缶の中に注ぎ入れた。約70℃に冷却した後、失われた水を補充した。この溶液を、上記で言及した立方形のゼリーボックスの中に注ぎ入れ、20℃で4時間静置した。
製品の熱安定性を測定することを目的として、食品缶詰めの製造条件をシミュレーションするためにオートクレーブ中でこの溶液を129℃に60分間保った(レトルト処理)。70℃に冷却した後、上記で説明したように続けた。結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0004806633
(実施例3)
以下の実験では、本発明の方法によって別々のハイドロコロイドのスプリットを一緒に湿式加工すると、ガラクトマンナンハイドロコロイド(ブレンド)は、混合したガラクトマンナンハイドロコロイドの混合物と比較して、優れた機能特性を有することが実証される。
a)上記で説明した方法によって、カッシアハイドロコロイドを調製した。さまざまな比の粉末カッシアハイドロコロイド、カッパ−カラギーナン(Danagel PF8263)およびKClを乾燥状態で混合し、前記ブレンドの性能を測定した。
b)カッシアスプリットとカラギーナンとのさまざまな比の混合物を、1:3の重量比で水によって膨潤させて混合した後、肉ミンチ化装置内で共ミンチ化した。このミンチ化工程を5回繰り返した。得られた製品を、上記で説明したようにさらに加工し、前記共加工したシステムの性能を測定した。すべての場合に、ゲルは、1%ハイドロコロイド(ガラクトマンナンハイドロコロイドおよびカラギーナン)、0.5%KClおよび98.5重量%水からなる。結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0004806633
*カッシアハイドロコロイド:カラギーナンの重量比
**1時間129℃でオートクレーブ処理
上の表から明らかなように、本発明によって調製すると、より高いゲルの破壊強さが得られる。
さらに、最大ゲル強さを実現するために、カッシア/カラギーナンブレンドを完全に水和させるのに必要な時間および温度は、少なくとも10分間、80℃であることを見いだした。本発明の方法によって作製される同じシステム(共加工システム)では、最大ゲル強さを実現するために、はるかに短い時間および低い温度しか必要でない。従って、水和温度を少なくとも10℃引き下げることができる。
(実施例4)
次の表は、カラギーナンゲルのゲル強さおよび破壊強さに対する本発明の選択されたハイドロコロイドの相乗効果を示す。
Figure 0004806633
*このゲルは、KCl0.5%、水98.5%およびカラギーナンまたはカラギーナン/ハイドロコロイド1%(重量基準)を含む
明らかに、カラギーナンの重量部を対応する本発明のガラクトマンナンハイドロコロイドの重量部で置き換えると、ゲル強さと破壊強さとの両方が著しく改善される。
(実施例5)
本発明のプロセスによって調製したカッシアおよびグアーハイドロコロイドの共ミンチ化ブレンドの温水・冷水粘度値を、別々にミンチ化したカッシアとグアーとの従来法ブレンドと比較する。
カッシアおよびグアースプリットを、別々に、完全に水和するまで三倍量の水(重量/重量)の中に浸けた。さまざまな重量百分率の水和したカッシアおよびグアースプリット(図1参照)を一緒にブレンドして、肉ミンチ化装置(Jupiter885型)で共ミンチ化した。3mm穿孔ディスクを通して3回、続いて2mm穿孔ディスクを利用して3回、同時ブレンドをミンチ化装置で加工した。比較のため、水和したカッシアスプリットおよびグアースプリットの試料を、同じ肉ミンチ化装置で別々にミンチ化した。従来法によって、別々にミンチ化したカッシアおよびグアースプリットを、共ミンチ化カッシア/グアーブレンドと同じ重量百分率で混合する。共ミンチ化カッシア/グアーブレンド(システム)と、個別ミンチ化カッシア/グアー従来法ブレンド(ブレンド)との、1重量%水性分散液の低温および高温粘度特性を評価して、プロットする。
共ミンチ化カッシア/グアーブレンドと、従来の混合法によって混合した個別ミンチ化カッシアおよびグアーとの低温および高温粘度の値を比較するプロットを図1に示す。プロットした曲線の方程式およびR値は、以下の通りである。
高温粘度システム y=74.036x+610.39x−4100.3x+3480 R=0.987
高温粘度ブレンド y=991.99x+1437.4x−5783.6x+3480 R=0.990
低温粘度システム y=−939.91x+3038.5x−4288.3x+2260 R=0.998
低温粘度ブレンド y=−5816.3x+12557x−8958.6x+2260 R=0.989
図1のプロットに示すように、共ミンチ化カッシア/グアーガム(システム)の低温および高温粘度は、個別ミンチ化カッシアおよびグアーのブレンド(ブレンド)よりも著しく高い。冷水溶解度の曲線を見ると、共ミンチ化カッシア/グアーシステムは、個別ミンチ化カッシアおよびグアー従来法ブレンドと比較してはるかに低い水和温度を有する。
従って、共ミンチ化カッシア/グアーシステムで、ローカストビーンガム(LBG)およびタラガムなどの高価なガラクトマンナンを置き換えることができる。例えば、LBGは、4:1のガラクトース対マンノース比を有するガラクトマンナンである。80%カッシアガム(ガラクトース対マンノース比5:1)および20%グアーガム(ガラクトース対マンノース比2:1)を含む共ミンチ化システムは、平均すると、上記ガラクトース対マンノース比を有するLBGと同じ炭水化物組成を示す。性能の差異は、ハイドロコロイドの天然の範囲内である。結果を次の表にまとめる。
Figure 0004806633
本発明による共ミンチ化システムは、食品グレードの純度に達するために必要なイソプロピルアルコールによる精製なしでも、冷水溶解度の点でより優れている。本処理方法は、システムの機能パラメータを著しく増加させる。本発明の方法によって、任意の天然ガラクトマンナンの機能パラメータを調節することが可能なばかりでなく、天然ガラクトマンナンの個々の性質を凌駕する諸性質のバランスを実現することも可能である。
(実施例6)
上記で言及した本発明による一般手順によって、カッシアハイドロコロイドを調製した。得られた製品を、米国特許第2,891,050号明細書の方法によって得たカッシアハイドロコロイドと比較した。同一条件下で測定したそれぞれのハイドロコロイドの性質を、次の表にまとめる。
Figure 0004806633
上記の結果は、ガラクトマンナンハイドロコロイドを製造する本発明の方法によって、Brookfield粘度、ゲル強さおよびレトルト安定性などの性能パラメータが顕著に増加することを示している。タラ、ローカストビーンおよびグアーガムについても、類似の結果が同様に得られる。
(実施例7)
(カッシア分散液)
本発明のミンチ化プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイド試料の形態および物理的性質を、米国特許第2,891,050号明細書に記載されているフレーク/磨砕プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイド試料と比較する。本発明の方法によって製造されるカッシアハイドロコロイドを利用するカッシアハイドロコロイド分散液と、米国特許第2,891,050号明細書に記載されている方法によって製造されるカッシアハイドロコロイドとを、脱イオン水中の2重量%分散液を調製する点を除いて、上記の低温SEMプロトコルに示した手順(手順2.6)によって調製し、顕微鏡写真を撮影する。図2、4および6に示すように、本発明のミンチ化プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの形態は、比較的球状であり、隣接する細胞間の壁は明瞭な形状を有する。これらとは著しく対照的に、図3、5および7に示すように、従来技術プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの細胞構造は長く伸び、隣接する細胞間の細胞壁のほとんどは損傷している。
20rpmでのBrookfield粘度および降伏値を記録する。降伏値は、0.5rpmで測定したBrookfield粘度を1rpmでのBrookfield粘度から差し引き、その結果を100で割ることによって見積もる。以下の結果を得た。
Figure 0004806633
従来技術プロセスが利用するフレーキングおよび磨砕工程によってもたらされる機械的圧縮および引き裂き力は、ハイドロコロイド構造の細胞組織を損傷し、物理的性質の低下を招くと考えられる。
(実施例8)
(エアフレッシュナー調合物)
湿式ミンチ化カッシアまたは標準カッシア、標準グアーおよびΚ−カラギーナン(MarcellのAquagel MM60)からなるハイドロコロイドブレンドを用いて、エアフレッシュナーゲルを製造した。二つの異なる界面活性剤トゥイーン80またはクロモフォーCO40を用いて、すべての調合物に2.5重量%のSpringtime Fresh Fragrance(American Fragrance Supplyから入手できる)を含ませ、エアフレッシュナーゲルを製造した。これらの調合物は、下表に示すように、2.6重量%のハイドロコロイドブレンドの完全ゲル化パッケージを含んでいた。
Figure 0004806633
これらのハイドロコロイドゲル化パッケージを、すべてのハイドロコロイドおよび塩が完全に水和するまで、75℃で約30分間水中に分散させる。この混合物を55℃に冷却してから、混合しながらフレグランス、界面活性剤および防腐剤を加える。熱いエアフレッシュナー溶液を小さな容器の中に入れて放冷し、室温で一夜静置する。Stable Micro Systemsのテクスチャーアナライザー(TA XT2i型)によって、ゲル物性を測定した。底面積258mm(0.4インチ)の円筒形刻印を、設定深さ距離15mm、1mm/秒の速度でゲルに貫入させる。
破壊強さはグラム数で得られ、ゲルを壊さずに円筒形刻印の先端がゲルに貫入し始める最大の力を表し、ゲル剛性(g/秒またはg/mm)は、ゲルが壊れる前の曲線の勾配で測定し、内部ゲル強さの間接的な指標(g・秒またはg・mm)は最大の力における曲線の下の面積で測定する。結果を次の表にまとめる。
Figure 0004806633
*無添加時のゲル強さを示す。
テクスチャーアナライザーの結果によると、湿式ミンチ化カッシアから調製されるゲルは、標準カッシアから製造されるゲルより高い破壊強さ、高い内部ゲル強さおよび比較的等しい剛性を示す。さらに、湿式ミンチ化カッシアから製造されるゲルの方が良好な色を示す。すなわち、標準カッシアから得られる不透明な褐色のゲルと比較すると、湿式ミンチ化カッシアでは白色の半透明なゲルが得られる。
(実施例9)
(キサンタンを基材とする共ミンチ化分散液)
湿式ミンチ化による共ミンチ化カッシアスプリット(Cassia tora)およびキサンタンガム(C.E.RoeperのCeroga)を含む水性ゲルを、従来法で加工したカッシアおよびキサンタンガムの物理的なブレンドによって調製されるゲルと比較した。カッシア/キサンタンガム組成物を50℃で水中に分散させ、水和させることによってゲルを調製した。各ゲル試料は、それぞれ50重量%をカッシアガム、50重量%をキサンタンガムとする組成で、2重量%のハイドロコロイドを含む。既に説明したと同じ条件で、テクスチャーアナライザーによってゲル物性を測定した。結果を次の表にまとめる。
Figure 0004806633
*ゲル強さを示す。
テクスチャーアナライザーの結果によると、共ミンチ化カッシアから調製されるゲルは、等量の物理的なブレンドから製造されるゲルより高い破壊強さ、高い内部ゲル強さおよび比較的等しい弾性を示す。
(実施例10)
(シリコーンシャンプー)
下に示す処方によって、シリコーンエマルジョンとカチオン性多糖類とを含むさまざまなツーインワンコンディショニングシャンプーを調製する。シャンプーは、既に示したように、混合しながら次の表に記載されている順序で成分を加えることによって調製される。20rpmで測定されるBrookfield粘度および泡高さの結果を下にまとめる。
Figure 0004806633
結果を見ると、すべてのシャンプーは類似の粘度および泡高さを示す。
漂白した頭髪を、1グラムのシャンプーで30秒間、一度洗浄した。約3分間毛髪上にシャンプーを残した後、温水で頭髪からシャンプーを約1分間すすぎ落とした。方向差異のための標準試験(ASTM E2164−01)に準拠し、パネルテストによって濡れ時コーミング性を評価した。結果を見ると、パネリストたちは、市販のカチオン性グアー含有シャンプーと比べて、湿式ミンチ化カチオン性カッシア含有シャンプーの濡れ時コーミング性に明らかな差をまったく見つけることができなかったが、これは一回洗浄後のコンディショニング特性が類似していることを示す。方向差異のための標準試験(ASTM E2164−01)に準拠し、パネルテストによって乾燥時コーミング性を評価した。結果を見ると、64%のパネリストが、市販のカチオン性グアーを含有するシャンプー(Jaguar excel)と比べて、カチオン性カッシアを含有するシャンプーの方が、乾いた毛髪を櫛ですくのに必要な力(ドライコーミング)が小さいと感じた。
(シリコーン析出)
既に説明した方法によって、漂白した頭髪を、上記のシャンプー(実施例12の系列)で5回洗浄した。ICP−AA(イオン化結合プラズマ原子吸光法)によって、毛髪のシリコーンおよび塩素含量を測定した。結果を表にして下に示す。
Figure 0004806633
結果を見ると、本発明の湿式ミンチ化カチオン性カッシア含有シャンプーは、毛髪上で測定したシリコーンの量が示すように、市販のカチオン性グアーより毛髪上にシリコーンを析出させるのに有効(優れたシリコーン析出助剤)である。毛髪上で測定した塩素の量には、まったく有意差が見られず、カチオン性重合体の析出は同程度であることを示した。
(実施例11)
(浴室およびタイルクリーナーゲル)
以下の処方によって、洗面盤、浴槽またはタイルを清掃するように設計されたシュウ酸を基材とするゲルを調合した。
Figure 0004806633
このガムを、水中に30分間分散する(必要なら少し加熱して完全に水和させる)。混合しながら、その他の成分を上の表に記した順序で加える。次に、本発明の湿式ミンチ化プロセスによって、キサンタンガムをさまざまなガムと共ミンチ化し、同じ濃度(0.8重量%)で、調合物中に導入する。20rpmでのBrookfield粘度および降伏値の結果を下にまとめる。
Figure 0004806633
この結果を見ると、共ミンチ化ガム組成物に依存するが、いくつかのものは、シュウ酸を基材とする調合物を増粘する上で純粋なキサンタンより有効であった。
(実施例12)
(浴室およびタイルクリーナーゲル)
以下の処方によって、洗面盤、浴槽またはタイルを清掃するように設計された炭酸カルシウム基材とするゲルを調合した。
Figure 0004806633
このガムを、水中に30分間分散する(必要なら少し加熱して完全に水和させる)。混合しながら、その他の成分を上の表に記した順序で加える。次に、本発明のミンチ化プロセスによって、キサンタンガムをさまざまなガムと共ミンチ化し、同じ濃度(0.4重量%)で、調合物中に導入する。20rpmでのBrookfield粘度および降伏値の結果を下にまとめる。
Figure 0004806633
この結果を見ると、共ミンチ化ガムは、炭酸カルシウムを基材とする調合物を増粘する上で純粋なキサンタンより有効であった。
(実施例13)
(コンディショニングトリートメント)
以下の処方によって、カチオン性ガムを用いるリーブ・イン(洗い流さない)型のコンディショニングトリートメントを調合した。混合しながら、表に挙げた順序ですべての成分を加えた。
Figure 0004806633
漂白した頭髪を、1gのリーブ・インコンディショニングトリートメントで処理した。コンディショニングと密接に関係する特性は、コーミングの容易さである。方向差異のための標準試験(ASTM E2164−01)に準拠し、パネルテストによって湿潤時コーミングを評価した。結果を見ると、75%のパネリストたちが、カチオン性カッシア含有調合物の場合には、濡れた毛髪をくしですくのに必要な力(ウェットコーミング)が、市販のカチオン性グアーを含有するシャンプーと比べて小さいと感じた。
(実施例14)
(クリアシャンプー)
さまざまなカチオン性重合体(本発明のプロセスによって調製される)およびアニオン性および両性界面活性剤、ラウレス硫酸ナトリウムおよびココアンフォ二酢酸二ナトリウムを用いて、クリアシャンプーを調合した。Rhodiaの市販カチオン性グアーJaguarTM Excelを比較例として用いた。これらのカチオン性ガムを、完全に水和するまで脱イオン水中に分散させる。混合しながら、まずココアンフォ二酢酸二ナトリウムをゆっくり加えた後、ラウレス−2硫酸ナトリウムを添加する。次に、混合しながら、下の調合表に記載されている順序で残りの成分を加える。20rpmにおけるBrookfield粘度、濁度および泡高さを記録した。
Figure 0004806633
Figure 0004806633
結果を見ると、本発明のカチオン性カッシア含有シャンプーは、市販のカチオン性グアーで調合したシャンプー(さまざまな界面活性剤との不適合性に起因する沈殿)と比較すると、安定な調合物を形成する。得られる調合済みシャンプーは、良好な透明度および良好な発泡性を有した。
(実施例15)
(クリアシャンプー調合物)
次の処方によって、さまざまな本発明のカチオン性重合体およびアニオン性および両性界面活性剤、ラウレス−2−硫酸ナトリウムおよびココアミドプロピルベタインを用いてクリアシャンプーを調合した。市販のカチオン性グアー(RhodiaのJaguar C13S)を比較例として用いた。これらのシャンプーは、既に説明した方法と類似の方法で調製される。20rpmにおけるBrookfield粘度、濁度および泡高さを記録した。
Figure 0004806633
20rpmにおけるBrookfield粘度、濁度、420nmにおける透明度および泡高さを、下の表に挙げる。
Figure 0004806633
結果を見ると、すべてのシャンプーは類似の粘度および泡高さを示す。本発明のプロセスによって得られるカチオン性重合体を用いて調合したシャンプーは、市販のカチオン性グアーJaguarTM C13Sを用いて調合したシャンプーよりはるかに高い透明度、低い濁度を示す。
(実施例16)
(シャンプー)
上記に示したと同じように、本発明のさまざまなカチオン性重合体を用いて、クリアシャンプーを調合した。透明度および濁度の値を測定して記録する。
Figure 0004806633
結果を見ると、本発明のプロセスによって得られるカチオン性重合体を用いて調合したシャンプーは、市販のカチオン性グアー(JaguarTM C13S)を用いて調合したシャンプーよりはるかに高い透明度、低い濁度を示す。
(実施例17)
(フィルム形成特性)
制御された環境の部屋の中での脱イオン水中の1重量%湿式ミンチ化カチオン性ガム分散液の蒸発によって、フィルムを調製する。ASTM D1708に準拠して、フィルム標本を調製した。ASTM D882に準拠して、Staple Micro SystemsのTA XT PLUS測定装置を用いて0.8mm/秒で引張り性質を測定した。引張り性質を下にまとめる。
Figure 0004806633
これらの結果が例を示すように、本発明のプロセスによって得られるカチオン性カッシアおよびグアー試料は、カチオン性電荷含量に依存する性質を有する優れたフィルム形成剤である。本発明のプロセスによって誘導されるカチオン性生成物のカチオン性電荷密度が増加する(窒素含量が増加する)と、伸び率は増加し、引張り強さは低下する。4%窒素を有するカチオン性重合体(381および390)の場合にはエラストマー型引張り曲線が観測され、4%より低い窒素含量を有する重合体の場合にはプラスチック型引張り曲線が観測される。市販のカチオン性グアーJaguarTM Excelの場合には、非常にもろいフィルムが得られる。
(実施例18)
(毛髪定着剤)
毛髪定着剤樹脂も、調合物のカールの容易さ、毛髪の感触、カール保持性、速乾性およびべたつきの低さ、補助調合添加物との適合性等のような多数の主観的および客観的性質を備える必要がある。本発明のカチオン性カッシア試料(試料BおよびE)の毛髪定着剤候補としての性質を評価した。
毛髪触感:定着剤樹脂で被覆した後、毛髪が得る触感は、極めて重要である。従来の重合体は、毛髪をぼさぼさ、乾き過ぎ、ねばねば、べたべたにしてしまう傾向がある。試験したカチオン性カッシア試料は、良好な触感特性を示す。これらの試料は、毛髪をソフト、ナチュラルにする。
粘着性:ほとんどの従来の定着剤重合体は、湿気を吸収し、ひいてはべとつかせる傾向がある。試験したカチオン性カッシア試料は、低い粘着性を示す。
剥がれ落ち:定着剤重合体は、毛髪上で乾燥すると、くし入れ後に高レベルの薄片形成を示し、毛髪にフケのような外観を与える。試験したカチオン性カッシア試料は、いわゆる無薄片化性を示す。
毛髪定着剤重合体がやはり有しなければならない重要な機能特性は、比較的高い湿度の場所でヘアスタイルを保持する能力、すなわちカール保持性である。本発明のカチオン性カッシア試料のカール保持能力を測定した。
カール保持性プロトコル:脱イオン水中の1重量%濃度で、いくつかのカチオン性カッシア分散液を調製した。清浄な2グラム、15.24cm(6インチ)の毛髪見本に、0.85gの分散液を塗布してすり込んだ。この毛髪見本をサロンローラー上でロールして乾燥させ、一夜コンディショニングした。27℃、相対湿度90%の湿潤室内に、この毛髪見本を設置した。時間の関数として、
(L−L(t)/L−L(0))×100=カール保持比(%)
と計算されるカール保持性を記録した。式中、L=完全に伸ばした毛髪の長さ、L(0)=高い湿度に暴露される前の毛髪の長さ、L(t)=暴露後の時間(t)における毛髪の長さ。
カール保持比の結果を、下の表に示す。
Figure 0004806633
結果が示すように、湿式ミンチ化カチオン性ガラクトマンナンハイドロコロイド、特に本発明の湿式ミンチ化カチオン性カッシア重合体は、湿潤な環境で優れたカール保持能力を発揮する。
(実施例19)
(酵素含有ポリガラクトマンナンハイドロコロイド)
0.75gのパパインの150gの純水中の溶液に、上記で説明した一般的な手順によって調製した50gの乾いたカッシアハイドロコロイドを加えた。得られたゲルのゲル強さは1557gと測定され、粘度は490mPasであった。
50gの乾いたカッシアハイドロコロイドの150gの脱塩水中の対応するゲルを用いると、ゲルのゲル強さ1222gおよび粘度252mPasが得られた。
明らかに、本発明のハイドロコロイドの中に酵素が存在しても、最終的なゲルの性質には悪影響を及ぼさない。反対に、酵素の存在によって、ゲル強さおよび粘度の両方が改善される。
(実施例20)
(ボディウォッシュ)
次の調合によって、さまざまな組成物および電荷密度を有するカチオン性多糖類を含むボディウォッシュを調製した。既にコンディショニングシャンプーの場合に説明した方法に類似の方法で、すべての成分を混合した。結果を次の表にまとめる。
Figure 0004806633
結果を見ると、すべてのボディウォッシュは、同じような粘度、降伏値および泡高さを示す。本発明によって調製されるカチオン性誘導体化カッシアを利用するボディウォッシュ組成物は、45℃で市販のカチオン性グアーより良好な安定性を示す。
図1は、本発明のプロセスによって調製される共ミンチ化カッシア/グアーハイドロコロイドと、個別ミンチ化カッシアおよびグアーの従来ブレンドとの高温および低温の粘度値を比較するプロットである。 図2は、本発明のプロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温走査型電子顕微鏡像(低温SEM)である。低温SEM顕微鏡写真にはスケールバーが示してある。 図3は、通常の従来技術プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温SEM顕微鏡写真である。顕微鏡写真にはスケールバーを示してある。 図4は、本発明のプロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温走査型電子顕微鏡像(低温SEM)である。低温SEM顕微鏡写真にはスケールバーが示してある。 図5は、通常の従来技術プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温SEM顕微鏡写真である。顕微鏡写真にはスケールバーを示してある。 図6は、本発明のプロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温走査型電子顕微鏡像(低温SEM)である。低温SEM顕微鏡写真にはスケールバーが示してある。 図7は、通常の従来技術プロセスによって調製されるカッシアハイドロコロイドの2パーセント(重量/重量)水性分散液の低温SEM顕微鏡写真である。顕微鏡写真にはスケールバーを示してある。 記載なし。

Claims (99)

  1. ガラクトマンナンハイドロコロイドを作製するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    (i)タマリード、フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーから選択される少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させて膨潤スプリットを形成する工程、
    (ii)(i)で得られた生成物を湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
    (iii)該工程(ii)のミンチ化膨潤スプリットを水/有機溶媒混合物に加える工程、および
    (iv)該ガラクトマンナンハイドロコロイドから該水/有機溶媒混合物を分離する工程
    を包含し、
    ここで、工程(ii)で、該膨潤スプリットは、多数の穿孔を有する穿孔ディスク中を通過させられる、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、工程(i)が前記膨潤スプリットを水/有機溶媒混合物中に分散させる工程をさらに包含する、方法。
  3. 水対スプリットの重量比が、少なくとも1.5対1である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記カッシアが、Cassia tora、Cassia obtusifoliaまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記スプリットを膨潤させるために用いられる前記水が、アルカリ性供給源、酸性供給源、緩衝剤、酵素、誘導体化薬剤およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つの添加物を含み、該誘導体化薬剤は、式−ARの置換基を付加させることができ、該式−ARの置換基は、次式:
    −CHR−CH(OH)−CH−N
    で表され、式中、Rは、水素および塩素から選択され、R、RおよびRは、独立に、C〜C20アルキル基から選択され、Xは、ハロゲンで表される、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記スプリットを膨潤させるための前記水は、前記スプリットのガラクトマンナンのガラクトース単位およびマンノース単位のヒドロキシル基と反応することができる誘導体化薬剤を含み、該誘導体化薬剤は、式−ARの置換基を付加させることができ、該式−ARの置換基は、次式:
    −CHR−CH(OH)−CH−N
    で表され、式中、Rは、水素および塩素から選択され、R、RおよびRは、独立に、C〜C20アルキル基から選択され、Xは、ハロゲンで表される、
    請求項1または2に記載の方法。
  7. は、水素および塩素から選択され、RおよびRは、水素またはメチルで表され、Rは、C10〜C20アルキル基から選択され、Xは、塩化物または臭化物である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記誘導体化薬剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
  9. 工程(i)の前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、少なくとも30重量パーセントである、請求項1または2に記載の方法。
  10. 前記有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノールまたはそれらの任意の混合物からなる群より選択される、請求項1または2に記載の方法。
  11. 工程(i)で、膨潤スプリット対水/有機溶媒混合物の重量比は、1:3〜1:10の間である、請求項1または2に記載の方法。
  12. 請求項1または2に記載の方法であって、該方法は、少なくとも二つの連続する湿式ミンチ化工程を包含し、前記穿孔の直径は、後段のミンチ化工程ほど小さくなる、方法。
  13. 前記ミンチ化工程(ii)は、肉ミンチ化装置で実行される、請求項1または2に記載の方法。
  14. 工程(ii)で、前記膨潤スプリットは、5mm以下の直径を有する複数の穿孔を有する穿孔ディスクの中を通過させられる、請求項1または2に記載の方法。
  15. 少なくとも二つのミンチ化工程(ii)を含み、前記穿孔の直径は、後段のミンチ化工程ほど小さくなる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記肉ミンチ化装置は、回転する切断刃を備える切断デバイスを含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記穿孔の直径は、後段のミンチ化工程ごとに1mmずつ小さくなる、請求項15に記載の方法。
  18. 第一のミンチ化工程の前記穿孔の直径は、5mm、4mmまたは3mmである、請求項15に記載の方法。
  19. 工程(iii)で、前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、前記水/有機溶媒混合物に基づいて、少なくとも30重量パーセントである、請求項1または2に記載の方法。
  20. 工程(iii)〜(iv)は、少なくとも一回繰り返される、請求項1または2に記載の方法。
  21. 工程(iii)〜(iv)は、二回繰り返される、請求項20に記載の方法。
  22. 工程(iii)で、前記水/有機溶媒混合物中の前記有機溶媒の量は、逐次の工程ごとに多くなる、請求項20に記載の方法。
  23. 工程(iii)の最終繰り返しで、前記水/有機溶媒混合物中の前記有機溶媒の量は、95重量パーセントまでである、請求項22に記載の方法。
  24. 工程(iii)で、前記有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノールまたはそれらの任意の混合物の群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  25. 前記水/有機溶媒混合物を分離する前記工程(iv)は、ろ過、遠心分離またはそれらの組み合わせからなる群より選択される方法によって実行される、請求項1または2に記載の方法。
  26. 工程(i)の前に洗浄工程が実行される、請求項1または2に記載の方法。
  27. 前記洗浄工程は、水を使用して実行される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記洗浄工程は、容器中またはスクリーン上で実行される、請求項26に記載の方法。
  29. 工程(ii)の後に乾燥工程が実行される、請求項1または2に記載の方法。
  30. 前記乾燥工程の後に磨砕工程が実行される、請求項29に記載の方法。
  31. 工程(iv)の後に乾燥工程(v)が実行される、請求項1または2に記載の方法。
  32. 前記乾燥工程(v)の後に磨砕工程(vi)が実行される、請求項31に記載の方法。
  33. 二つの異なるスプリットが共加工される、請求項1または2に記載の方法。
  34. カッシアのスプリットとグアーのスプリットとが共加工される、請求項33に記載の方法。
  35. 前記カッシアのスプリット:前記グアーのスプリットの乾燥重量比は、95:5と5:95との間である、請求項34に記載の方法。
  36. 工程(i)において、タマリード、フェヌグリーク、カッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーからなる群の前記少なくとも一つのスプリットは、低木、草および木の滲出物、海草抽出物、藻類抽出物、微生物多糖類、セルロースエーテルおよび植物デンプン、およびそれらの混合物から選択される多糖類の存在下で膨潤させられる、請求項1または2に記載の方法。
  37. 前記低木、草および木の滲出液は、アラビアゴム、ガハティガム、トラガカントゴム、ペクチンおよびそれらの混合物から選択され;前記海草抽出物は、アルギン酸塩、カラギーナンおよびそれらの混合物から選択され;前記藻類抽出物は、寒天であり;前記微生物多糖類は、キサンタン、ジェラン、ウェランおよびそれらの混合物から選択され;前記セルロースエーテルは、エチルヘキシルエチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースならびにそれらの混合物から選択され;前記植物デンプンは、コーンスターチ、タピオカデンプン、米デンプン、小麦デンプン、ジャガイモデンプン、モロコシデンプンおよびそれらの混合物から選択される、請求項36に記載の方法。
  38. ガラクトマンナンハイドロコロイドを作製するための方法であって、該方法は、以下の工程:
    (i)カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーからなる群の少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させて膨潤スプリットを形成させる工程、
    該膨潤スプリットを水/有機溶媒混合物中に分散させる工程、
    (ii)(i)で得られた生成物を湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
    (iii)該工程(ii)のミンチ化膨潤スプリットを水/有機溶媒混合物に加える工程、および
    (iv)該ガラクトマンナンハイドロコロイドから該水/有機溶媒混合物を分離する工程
    を包含し、
    ここで、工程(ii)で、該膨潤スプリットは、多数の穿孔を有する穿孔ディスク中を通過させられる、方法。
  39. 前記スプリットを膨潤させるための前記水は、前記スプリットの前記ガラクトマンナンのガラクトース単位およびマンノース単位のヒドロキシル基と反応することができる誘導体化薬剤を含み、該誘導体化薬剤は、式−ARの置換基を付加させることができ、該式−ARの置換基は、次式:
    −CHR−CH(OH)−CH−N
    で表され、式中、Rは、水素および塩素から選択され、R、RおよびRは、独立に、C〜C20アルキル基から選択され、Xは、ハロゲンで表される、請求項38に記載の方法。
  40. は、水素および塩素から選択され、RおよびRは、水素またはメチルで表され、Rは、C10〜C20アルキル基から選択され、Xは、塩化物または臭化物である、請求項39に記載の方法。
  41. 前記誘導体化薬剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される、請求項39に記載の方法。
  42. 工程(i)で、前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、少なくとも30重量パーセントである、請求項38に記載の方法。
  43. 前記有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノールまたはそれらの任意の混合物からなる群より選択される、請求項38に記載の方法。
  44. 工程(i)で、膨潤スプリット対水/有機溶媒混合物の重量比は、1:3〜1:10の間である、請求項38に記載の方法。
  45. 前記スプリットは、カッシアであり、前記誘導体化薬剤は、カチオン性置換基を付加することによって、該スプリットのガラクトマンナンのガラクトース単位およびマンノース単位中のヒドロキシル基と反応することができる、請求項39に記載の方法。
  46. 前記誘導体化薬剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される、請求項45に記載の方法。
  47. 前記誘導体化薬剤は、前記ポリガラクトマンナンハイドロコロイドで、0.05〜3.0の置換度を生じる量で用いられる、請求項6または46に記載の方法。
  48. 前記誘導体化薬剤は、前記ポリガラクトマンナンハイドロコロイドで、0.1〜1.5の置換度を生じる量で用いられる、請求項6または46に記載の方法。
  49. 請求項1〜48のいずれか1項に記載の方法によって得られた、ガラクトマンナンハイドロコロイド。
  50. 前記カッシアは、Cassia tora、Cassia obtusifoliaまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項49に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  51. アルカリ性供給源、酸性供給源、緩衝剤、酵素およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つの添加物をさらに含む、請求項49に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  52. 前記ポリガラクトマンナンのガラクトース単位およびマンノース単位の前記ヒドロキシル基のところで誘導体化されている、請求項49に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  53. 式−AR のカチオン性置換基付加させることができる誘導体化薬剤で前記ヒドロキシル基を誘導体化することによって得られた請求項52に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドであって該式−ARの置換基は、次式:
    −CHR−CH(OH)−CH−N
    で表され、式中、Rは、水素および塩素から選択され、R、RおよびRは、独立に、C〜C20アルキル基から選択され、Xは、ハロゲンで表される、ガラクトマンナンハイドロコロイド。
  54. は、水素および塩素から選択され、RおよびRは、水素またはメチルで表され、Rは、C10〜C20アルキル基から選択され、Xは、塩化物または臭化物である、請求項53に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  55. 前記誘導体化薬剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される、請求項53に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  56. 3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドからなる群より選択される誘導体化薬剤との反応によって得ることができる、請求項50に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  57. 前記誘導体化薬剤は、ポリガラクトマンナンハイドロコロイドで、0.05〜3.0の置換度を生じる量で用いられる、請求項53に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  58. 前記誘導体化薬剤は、ポリガラクトマンナンハイドロコロイドで、0.1〜1.0の置換度を生じる量で用いられる、請求項53に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  59. 二つの異なるスプリットを含む、請求項49に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  60. カッシアのスプリットおよびグアーのスプリットを含む、請求項59に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  61. 前記カッシアのスプリット:前記グアーのスプリットの乾燥重量比は、95:5と5:95との間である、請求項60に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  62. 前記カッシア、ローカストビーン、タラおよびグアーからなる群の少なくとも一つのスプリットと、海草原料、海草抽出物およびキサンタン、セルロースおよびその誘導体、ならびにそれらの組み合わせから選択される多糖類とを含む、請求項49に記載のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  63. 前記海草抽出物は、カラギーナン、アルギン酸塩、寒天およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項62のガラクトマンナンハイドロコロイド。
  64. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドを含む粘性水性組成物。
  65. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドと、セルロースおよびその誘導体、カラギーナン、キサンタン、アルギン酸塩ならびに寒天から選択される少なくとも一つの多糖類とを含む、組成物。
  66. 請求項65に記載の組成物を含む、粘性水性組成物。
  67. 水系用のゲル化剤または増粘剤としての、請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドの使用。
  68. 懸濁剤、フィルム形成剤、滑沢剤、レオロジー調節剤、布製品コンディショニング剤、分散剤、安定剤または促進剤としての請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドの使用。
  69. 請求項1〜4および9〜38のいずれか1項に記載の方法によって得られたガラクトマンナンハイドロコロイドを含む、食品または飼料組成物。
  70. 加熱調理済み商品および加熱調理用ミックス;飲料;朝食用シリアル;チーズ;チューインガム;コーヒーおよび紅茶;調味料および薬味;菓子類およびフロスティング;乳製品類似物;卵製品;油脂;魚製品;生鮮卵;鮮魚;生鮮果物および果物ジュース;精肉;鶏精肉;生鮮野菜;冷凍乳製品デザートおよびミックス;フルーツアイスおよび氷菓子;ゼラチン、プリンおよび充填物;穀物製品およびパスタ;グレービーおよびソース;ハードキャンディおよび咳止めドロップ;ハーブ;種子;スパイス;シーズニング;配合物;エキスおよび香味料;ジャムおよびゼリー;肉製品;ホールおよびスキムのミルク;ミルク製品;ナッツおよびナッツ製品;植物蛋白質製品;鶏肉製品;加工果物および果物ジュース;加工野菜および野菜ジュース;スナック食品;ソフトキャンディ;スープおよびスープミックス;代用砂糖;およびスイートソース;トッピングおよびシロップからなる群より選択される請求項69に記載の食品または飼料組成物。
  71. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドを含む、パーソナルケア製品。
  72. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドを含む、ヘルスケア製品または局所用ヘルスケア製品。
  73. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドを含む、家庭用ケア製品。
  74. 請求項49〜63のいずれか1項に記載のガラクトマンナンハイドロコロイドを含む、機関産業用製品。
  75. ガラクトマンナンハイドロコロイドを精製する方法であって、該方法は、以下の工程:
    (i)カッシア、ローカストビーン、タラまたはグアーからなる群の少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させて膨潤スプリットを形成する工程、
    (ii)(i)で得られる製品を湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
    (iii)水と有機溶媒との混合物中に該ミンチ化膨潤スプリットを導入する工程、
    (iv)該ガラクトマンナンハイドロコロイドから該水/有機溶媒混合物を分離する工程
    を包含し、
    ここで、工程(ii)で、該膨潤スプリットは、多数の穿孔を有する穿孔ディスク中を通過させられる、方法。
  76. 請求項75に記載の方法であって、工程(i)が前記膨潤スプリットを水/有機溶媒混合物中に分散させる工程を包含する、方法。
  77. カッシアハイドロコロイド中のアントラキノン誘導体の量を減らすための、請求項75または76に記載の方法であって、該方法は、以下の工程:
    (i)カッシアの少なくとも一つのスプリットを水で膨潤させる工程、
    (ii)該膨潤スプリットを湿式ミンチ化する少なくとも一つの工程、
    (iii)撹拌しながら、水と有機溶媒との混合物中に該ミンチ化膨潤スプリットを導入する工程、
    (iv)該カッシアハイドロコロイドから該水/有機溶媒混合物を分離する工程
    を包含する、方法。
  78. 前記アントラキノン誘導体は、フィスシオン、クリソファノール、アロエ−エモジンおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項77に記載の方法。
  79. 前記水対スプリットの重量比は、少なくとも1.5対1である、請求項75または76に記載の方法。
  80. 前記カッシアは、Cassia tora、Cassia obtusifoliaおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項77に記載の方法。
  81. 請求項75または76に記載の方法であって、該方法は、少なくとも二つの連続する湿式ミンチ化工程を包含し、前記穿孔の直径は後段のミンチ化工程ほど小さくなる、方法。
  82. 前記ミンチ化工程(ii)は、肉ミンチ化装置中で実行される、請求項75または76に記載の方法。
  83. 前記膨潤スプリットは、5mm以下の直径を有する複数の穿孔を有する穿孔ディスクの中を通過させられる、請求項75または76に記載の方法。
  84. 請求項81に記載の方法であって、該方法は、少なくとも二つのミンチ化工程(ii)を包含し、前記穿孔の直径は、後段のミンチ化工程ほど小さくなる、方法。
  85. 前記肉ミンチ化装置は、回転する切断刃を備える切断デバイスを含む、請求項82に記載の方法。
  86. 前記穿孔の直径は、後段のミンチ化工程ごとに1mmずつ小さくなる、請求項84に記載の方法。
  87. 第一のミンチ化工程の前記穿孔の直径は、5mm、4mmまたは3mmである、請求項84に記載の方法。
  88. 工程(iii)における前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、該水/有機溶媒混合物に基づいて、少なくとも30重量パーセントである、請求項75または76に記載の方法。
  89. 工程(iii)〜(iv)は、少なくとも一回繰り返される、請求項75または76に記載の方法。
  90. 前記工程(iii)〜(iv)は、二回繰り返される、請求項75または76に記載の方法。
  91. 工程(iii)で、前記水/有機溶媒混合物中の有機溶媒の量は、逐次の工程ごとに多くなる、請求項88に記載の方法。
  92. 工程(iii)の最終繰り返しで、前記水/有機溶媒混合物中の前記有機溶媒の量は、95重量パーセントまでである、請求項91に記載の方法。
  93. 前記有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノールまたはそれらの任意の混合物の群から選択される、請求項75または76に記載の方法。
  94. 前記水/有機溶媒混合物を分離する工程(iv)は、ろ過、遠心分離またはそれらの組み合わせからなる群より選択される方法で実行される、請求項75または76に記載の方法。
  95. 工程(i)の前に洗浄工程が実行される、請求項75または76に記載の方法。
  96. 前記洗浄工程は、水で実行される、請求項95に記載の方法。
  97. 前記洗浄工程は、容器中またはスクリーン上で実行される、請求項96に記載の方法。
  98. 請求項75または76に記載の方法であって、続いて、前記分離したガラクトマンナンハイドロコロイドを乾燥する工程が実行される、方法。
  99. 請求項75または76に記載の方法であって、続いて、前記分離したガラクトマンナンハイドロコロイドを乾燥する工程と、その後のミンチ化工程とを実施する、方法。
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