JP4800532B2 - アシル化1,3−ジカルボニル化合物の製法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明の分野
本発明は、対応のエノール・エステルの転移(rearrangemant)によるアシル化1,3−ジカルボニル化合物の製法に関する。本発明は、上記アシル化1,3−ジカルボニル化合物の対応の互変異性体化合物の製法にも関する。
【0002】
本発明の背景
アシル化1,3−ジカルボニル化合物をもたらす特定のエノール・エステルの転移は、特許及びジャーナル文献中に報告されており、その中では、特定のタイプの触媒が、上記転移反応を容易にすると開示している。開示されている触媒のいくつかは、2モルの塩化アルミニウム、4−ジメチルアミノピリジン、アミノピリジン誘導体、N−アルキルイミダゾール誘導体、溶融酢酸ナトリウム、Lewis酸、及びシアン化物源である。米国特許第4,695,653号、及びその中で引用され、そして討議されている文献を参照のこと。
【0003】
本発明の要約
驚ろくべことに、今般、アジ化触媒/試薬が、エノール・エステルから、その対応のアシル化1,3−ジカルボニル化合物への、及び/又は上記アシル化1,3−ジカルボニル化合物の対応の互変異性体形態への転移を容易にするために使用されることができるということが発見された(アシル化“1,3−ジカルボニル化合物”又は他の記述後、例えば、“シクロヘキサジオン誘導体”等へのさらなる言及は、適宜、別段の定めなき限りその互変異性体形態を含むように読まれるべきである)。本明細書中に開示する方法により製造されるアシル化1,3−ジカルボニル化合物は、農薬(agro chemicals)(例えば、農薬(pesticides)、除草剤(herbicides)等)としてそれ自体有用であり、又は有用な農薬の製造における中間体として使用されることもできる。本発明において使用されるアジ化物触媒/試薬系は、従来使用されてきたものを超える利点をもつ。触媒、例えば、ジメチルアミノピリジンは回収されなければならない。シアン化物触媒及び試薬は、シアン化水素を生成し、これは処理工程の流れを汚染する。本発明のアジ化物触媒及び試薬は、酸性化の間、それらが、窒素に分解するヒドロゾイン酸(hydrozoic acid)を形成するという利点をもつ。本発明は、従来、アシル化1,3−ジカルボニル化合物の製造に関連していた特定の費用のかかる触媒/試薬回収及び廃物処理システムの必要性を克服する。
【0004】
本発明の詳細な説明
本発明の1の態様は、アシル化環状1,3−ジカルボニル化合物又はその互変異性体の製法であって、その対応のエノール・エステルの転移のステップを含み、ここでその転移が、アジ化アルカリ金属の存在下で行われる、前記製法である。このアシル化された1,3−ジカルボニル化合物は、アシル基によりそのシクロヘキサン環上の2位において置換されている1,3−シクロヘキサンジオンである。上記方法のための出発材料であるエノール・エステル化合物は、1,3−シクロヘキサンジオンのO−アシル・エノール・エステルである。
【0005】
本発明の他の局面は、前記転移が、以下の:
(a)触媒量のアジ化アルカリ金属、及び上記エノール・エステルに関して、モル過剰の塩基;又は
(b)上記エノール・エステルに関して、化学量論量のアジ化アルカリ金属、及び触媒量の相転移触媒のいずれかの存在下で行われる製法である。
【0006】
本発明の他の態様は、以下の式(I):
【0007】
【化3】
Figure 0004800532
【0008】
{式中、
Rは、基C1 −C10アルキル、C3 −C6 シクロアルキル又はフェニルであり、ここで上記フェニル核は、非置換又はハロゲン、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C1 −C4 ハロアルキル、ニトロ又はシアノから成る群から選ばれる1〜3の基により置換されており;
Aは、−OR2 、−SR2 又は−NR34基であり;
2 、R3 、及びR4 は、互いに独立して、水素、C1 −C6 アルキル、C1 −C6 ハロアルキル、C2 −C10アルコキシアルキル、C2 −C10アルキルチオアルキル;C3 −C6 アルケニルであって非置換又はハロゲン、C1 −C4 アルコキシ又はC1 −C4 アルキルチオにより置換されたもの;C3 −C6 アルキニル;フェニル、C6 −C20アルキルアリール又はC6 −C20アラルキルであり、ここで上記フェニル核は、非置換又はハロゲン、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C1 −C4 ハロアルキル、ニトロ又はシアノから成る群から選ばれる1〜3の基により置換されており;又は
3 とR4 は、それが付着するところの窒素原子と一緒になって、その環内にさらなる酸素又は硫黄原子を含みうる5−又は6−員複素環式環系を形成する。}
により表される化合物及びその互変異性体の製法であって、その対応のエノール・エステルの転移のステップを含み、ここで、その転移がアジ化アルカリ金属の存在下で行われる、前記製法である。
【0009】
上記定義中、アルキル基は、直鎖と分枝鎖の両者、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、そしてより炭素数の多い基の全ての立体異性体を含む。アルケニルとアルキニルも、直鎖と分枝鎖、例えば、ビニル、アリル、メタリル、ブテニル、メチルブテニル及びジメチルブテニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、メチルブチニル、及びジメチルブチニル、そしてより炭素数の多い基の立体異性体の全てを含む。
【0010】
“シクロアルキル”とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを包含する基を意味する。
【0011】
“アリール”とは、非複素芳香環系又は複素芳香環系のいずれかを意味する。“アルキルアリール”とは、1以上のアルキル基により置換されたアリール基を意味する。“アラルキル”とは、1以上のアリール基により置換されたアルキル基を意味する。
【0012】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0013】
その環内に追加の酸素又は硫黄原子を含むことができる5−又は6−員複素環式環系−NR34は、芳香族環系及び非芳香族環系を含み、そして例えば、ピロール、ピロリジン、ピリジン、ピペリジン、モリフォリン又はチオモルフォリンを含む。上記環は、例えば、ハロゲン、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C1 −C4 ハロアルキル、ニトロ又はシアノから成る群から選ばれる1〜3の基により置換されることもできる。
【0014】
式(I)のシクロヘキサンジオンは、良い除草特性と植物成長調節特性をもつ。
【0015】
互変異性は、水素原子の転移が、互変異性体といわれる2以上の構造をもたらすところの異性化の1タイプである。式(I)のシクロヘキサンジオン誘導体は、異なる互変形態で得られることもできる。例えば、メチル4−プロパノイル−3,5−シクロヘキサンジオン−1−カルボキシレートは、メチル−4−(プロピル−1−ヒドロキシメチリデン)−3,5−シクロヘキサンジオン−1−カルボキシレートの互変異性体形態、並びに他の互変異性体形態で得られうる(例えば、以下の互変異性スキームを参照のこと)。
【0016】
【化4】
Figure 0004800532
【0017】
本式(I)のシクロヘキサンジオンの製法において使用するアジ化アルカリ金属は、例えば、アジ化リチウム・アジ化ナトリウム、アジ化カリウム、及びアジ化セシウムを含む。アジ化アルカリ金属は、触媒だけとして又はさらに塩基試薬として働くことができる。アジ化アルカリ金属が触媒として働くとき、追加の塩基試薬を使用する必要がある。アジ化アルカリ金属は、それがさらに上記方法のための塩基試薬として働くために十分な量で使用されることもできる。いずれの場合においても、相転移触媒は、アジ化アルカリ金属触媒/塩基の反応性を高めるために使用されることができる。特定の条件下、上記転移反応を容易にする実際の触媒又は試薬アジ化物種が異なるカウンター・カチオンとのアジ化物であるように、カチオン交換が生じることができると予測される。
【0018】
本明細書中に開示する本発明の範囲は、最終製造を製造するために使用される成分の錯体(複合体)形成、平衡、反応又は酸塩基化学に関するいずれかの特定の化学的理論に限定されると解釈されるべきではない。
【0019】
本発明の方法において使用されることができる好適な相転移触媒は、非極性溶媒中のカチオンを可溶化する錯体形成剤(例えば、クラウン・エーテル、例えば、18−クラウン−6)を含む。相転移触媒は、上記転移の反応速度を高め又は他の方法でその反応を完結までもっていくために必要なエネルギー入力又は試薬量を低下させるために使用されうる。相転移触媒が使用されるかどうかは、与えられた状況、及び所望のプロセス・デザイン・パラメーター(例えば、溶媒系、温度、反応時間等)のための費用/利益分析に依存するであろう。
【0020】
本発明において使用されるアジ化アルカリ金属触媒の好ましい量は、上記エノール・エステルに対して約5〜20モル%の範囲にある。しかしながら、特に、そのアジ化物が試薬塩基として働いている場合、より多量のアジ化アルカリ金属が使用されうる。
【0021】
本発明の転移方法は、溶媒系の存在下で行われることができる。適当なエノール・エステルから式(I)のシクロヘキサンジオンへの転移のために好適な溶媒は、例えば、トルエン、DMF、アセトン、アセトニトリル又は他の類似の溶媒系である。この溶媒系は、相転移触媒が使用されるかどうかに依存して、他の慣用の溶媒を含むように拡張されることができる。
【0022】
上記方法において使用されることができる好適な塩基は、有機塩基である。好ましい有機塩基は、アルキルアミン、例えば、トリアルキルアミン又は他の機能的に等価な塩基を含む。適当な条件下、例えば、塩基試薬又は他の類似の塩基試薬としてアンモニア又は水酸化アンモニウムを使用することが望ましい。トリアルキルアミンは、アルキル基当り、好ましくは、1〜6、好ましくは1〜4の炭素原子を有するトリ(低級アルキル)アミンである。特に好ましいアミンは、トリエチルアミンである。再び、アジ化アルカリ金属又は他の塩が好適な塩基試薬としても使用されることができるということに注目することが重要である。
【0023】
上記塩基は、約1〜4モル/エノール・エステル1モル、好ましくは1〜2モル/エノール・エステル1モルの量で使用される。
【0024】
上記方法において使用される温度は、上記転移が圧力条件下で行われない場合、使用される溶媒系によりある程度に限定されるであろう。一般に、上記転移のための好適な温度条件は、約20℃〜約75℃である。反応時間は、使用される触媒及びプロセス・デザイン・パラメーターに依存して、短く(すなわち、分のオーダー)又は長い(日のオーダー)であることができる。室温で行われるバッチ・プロセスのための反応時間は、典型的には、1〜24時間の範囲にわたる。不所望の副反応及び試薬又は触媒の分解の効果を回避するために、より短い反応時間及びより低い反応温度が好ましいものであることができる。
【0025】
生成物収率は、エノール・エステルのケン化を回避するために上記方法において実質的に無水の条件を使用することにより改良されうる。好ましくは、上記エノール・エステルの転移は、水の不存在下で行われる。
【0026】
“実質的に無水の条件”とは、適当な試薬及びリアクター・デザインを得るための費用及び利益を考慮しながら、上記方法の効率における不所望の低下を伴わずに、上記エノール・エステルから式(I)の対応のシクロヘキサンジオンへの転移反応を行うために十分な条件として定義される。
【0027】
本発明において使用されうる環状エノール・エステル出発材料は、米国特許第4,693,745号、及び同4,695,673号中に開示されたものを含む。これらを全体として本明細書に援用する。上記エノール・エステル出発材料は、知られた手順により製造されることができ又は他の方法で、慣用の化学知識を用いて、そして適当な商業的に入手可能な最終的な出発材料(例えば、アセト酢酸メチル;Yoshimoto et al. CHEMTECH (1989) 19 (7), p.431-4)を用いて製造されうる(米国特許第4,693,745号、及び同第4,695,673号参照)。上記アジ化アルカリ金属触媒/試薬、塩基試薬、及び相転移触媒は、商業的に入手可能であり、知られた手順により製造されることができ、又は他の方法で、慣用の化学知識を用いて製造されることができる。例えば、アジ化ナトリウムは、商業的に入手可能なアジ化物触媒/試薬である。同様に、18−クラウン−6は、商業的に入手可能な相転移触媒である。
【0028】
本発明において使用する好ましいエノール・エステル出発材料は、以下の式(II):
【0029】
【化5】
Figure 0004800532
【0030】
{式中、変数は式(I)に関して先に定義したものと同じである。}を有する。式(II)の化合物の塩、立体異性体、及び互変異性体も、好適な出発材料である。式(II)の化合物の塩は、式(II)の化合物を、適当な塩基で処理することにより得られうる。上記塩を得るために好適な塩基は、好ましくは、水酸化アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属、水酸化鉄、銅、ニッケル、及び亜鉛、そしてまたアンモニア又は第4C1 −C4 アルキルアンモニウム又はC1 −C4 ヒドロキシアルキルアンモニウム塩基である。
【0031】
以下の実施例は、本発明の特徴いくつかをさらに説明するが、その範囲を限定することを意図していない。本明細書及びクレームの全体にわたり、別段の定めなき限り、温度を摂氏で与える。
【0032】
実施例1
エチル2−シクロプロパノイル−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレート
【0033】
【化6】
Figure 0004800532
【0034】
(シクロプロパノイル・クロリドによるエチル1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレートのO−アシル化から得られうる)適当なO−アシル・エノール・エステル(25g,0.1モル)、トリエチルアミン(13.4g,0.13モル)、ジメチルホルムアミド(2g,0.02モル)、及びトルエン(3.5g,0.04モル)、及びアジ化ナトリウム(0.65g,0.01モル)を、200ml丸底フラスコに入れる。このフラスコに水冷コンデンサーを付け、そして撹拌する。このフラスコを油浴内で3時間で55℃に加熱する。転移した生成物を、TEA塩として抽出し、その後、トルエンの存在下、塩化水素酸で酸性にする。生成物/トルエン相を分離し、そして溶媒を蒸発により除去して、粗油としてエチル2−シクロプロパノイル−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレートを得る(17.6g粘性油、粗収率70%)。
【0035】
実施例2
エチル2−アセト−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレートの製造
【0036】
【化7】
Figure 0004800532
【0037】
丸底フラスコに、(塩化アセチルによるエチル・シクロヘキサン−1,3−ジオン−5−カルボキシレートのアシル化から得られうる)適当なO−アシル・エノール・エステル(15g,0.066モル)を入れる。このフラスコに撹拌装置を付け、そしてそれにアジ化ナトリウム(0.52g,0.008モル)、DMF(1.6g)、トルエン(2.8g)、及びTEA(10.7g,0.105モル)を添加する。このフラスコを油浴内で45℃まで加熱する。その間発熱がその反応温度を60℃まで上昇させる。混合物を30℃に冷却し、そして外部加熱を適用せずに1時間維持する。この反応混合物を、100mlの水に添加し、そして水相を分離させ、そして20mlトルエンとともに混合する。この溶液を次に、HClでpH<2まで酸性化させる。トルエン相を分離し、そして水性酸を、ジクロロメタンで再抽出する。溶媒を、ロータリー・エバポレーターによる蒸発により併合した有機抽出物から除去して、エチル2−アセト−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレート生成物(9.6gの粘性油、粗収率64%)。
【0038】
実施例3
エルチ2−(3,5−ジニトロベンゾイル)−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレートの製造
【0039】
【化8】
Figure 0004800532
【0040】
丸底フラスコに、(3,5−ジニトロベンゾイルクロリドによるエチル・シクロヘキサン−1,3−ジオン−5−カルボキシレートのアシル化から得られうる)適当なO−アシル・エノール・エステル(15g,0.0396モル)を入れる。このフラスコに撹拌装置を付け、そしてそれに、アジ化ナトリウム(0.26g,0.004モル)、DMF(1g)、トルエン(5g)、及びTEA(4.2g,0.041モル)を添加する。このフラスコを油浴内で45℃に加熱する。出発材料の消失をGCによりモニターした。一旦、反応が完結したら、水(48.6ml)とトルエン(7g)を上記反応混合物に添加し、その後、<10℃に冷却する。分離後、有機相を、8mlの水で1回抽出した。併合した水性抽出物を、トルエンで2回再抽出し(2×5.4g)、それにより第1の水/有機溶液を実施例2におけるものと同様にしてまず酸性にする。生成物含有有機相を併合し、そして重炭酸ナトリウムで洗浄する。有機溶媒を、ロータリー・エバポレーターによる蒸発により除去して、エチル2−(3,5−ジニトロベンゾイル)−1,3−シクロヘキサンジオン−5−カルボキシレート生成物を得る(9.6gの粘性油、粗収率64%)。
【0041】
上記実施例中に記載の合成変換を、無水又は実質的に無水条件下で行った。上記実施例中の粗生成物収率は、出発エノール・エステルが与えることができるであろう理論量に比較しての単離された材料の量をいう。DMF=ジメチル・ホルムアミド。18−クラウン−6=1,4,7,11,13,16−ヘキサオキサシクロロクタデカン。TEA=トリエチルアミン。
【0042】
要約すると、本発明は、環状1,3−ジカルボニル化合物のための製法をかなり単純化することがわかる。これは、対応のエノール・エステルの転移のためのプロセスにおけるアジ化物触媒/試薬系の使用により達成される。このアジ化物触媒/試薬の使用は、そのプロセスから生じる廃流の調整及び処理を単純化する。本発明は、シアン化物型の触媒/試薬の使用に伴うコスト及び毒性問題を回避する。先のクレームにより定められる本発明の範囲から逸脱せずに、割合、手順、及び材料において変化が成されうる。

Claims (7)

  1. 2位にアシル基及び5位にエステル基をもつ1,3−ジオキソシクロヘキサン又はその塩若しくは互変異性体の製法であって、3位にカルボニルオキシ基を、及び5位にエステル基をもつ1−オキソ−2−シクロヘキセンである対応のエノール・エステルを転位させるステップを含み、ここで、その転位が、触媒量のアジ化アルカリ金属、及び上記エノール・エステルに関して、モル過剰の塩基の存在下で行われる、前記製法。
  2. 前記エノール・エステル又はその塩若しくは互変異性体が、以下の式:
    Figure 0004800532
    {式中、
    Rは、基C1 −C10アルキル、C3 −C6 シクロアルキル又はフェニルであり、ここで上記フェニル核は、非置換であるか又はハロゲン、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C1 −C4 ハロアルキル、ニトロ又はシアノから成る群から選ばれる1〜3の基により置換されており;
    Aは、−OR 2 であり;
    2 は、C 1 −C6 アルキル、C1 −C6 ハロアルキル、C2 −C10アルコキシアルキル、C2 −C10アルキルチオアルキル;C3 −C6 アルケニルであって非置換であるか又はハロゲン、C1 −C4 アルコキシ又はC1 −C4 アルキルチオにより置換されたもの;C3 −C6 アルキニル;フェニル、C6 −C20アルキルアリール又はC6 −C20アラルキルであり、ここで上記フェニル核は、非置換であるか又はハロゲン、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C1 −C4 ハロアルキル、ニトロ又はシアノから成る群から選ばれる1〜3の基により置換されている。}を有する、請求項1に記載の製法。
  3. 製造され前記1,3−ジオキソシクロヘキサン又はその塩若しくは互変異性体が、以下の式:
    Figure 0004800532
    {式中、AとRは、請求項2で定義したものと同じである。}を有する、請求項2に記載の製法。
  4. 前記アジ化アルカリ金属が、アジ化ナトリウムである、請求項1に記載の製法。
  5. 前記塩基が、トリエチルアミンである、請求項に記載の製法。
  6. 前記製法が、溶媒の存在下で行われる、請求項1に記載の製法。
  7. 前記溶媒が、トルエンである、請求項に記載の製法。
JP2001515276A 1999-08-10 2000-08-08 アシル化1,3−ジカルボニル化合物の製法 Expired - Fee Related JP4800532B2 (ja)

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