JP4792619B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平10−310044号公報には、加圧装置としてのマスタシリンダと、マスタシリンダと前輪,後輪のブレーキシリンダとの間にそれぞれ設けられた複数の制御弁装置と、制御弁装置のうちのマスタシリンダと後輪のブレーキシリンダとの間に設けられたものを制御することによって、後輪のブレーキシリンダの液圧をマスタシリンダの液圧に対して減圧する個別液圧制御装置とを含むブレーキ装置が記載されている。このブレーキ装置においては、個別液圧制御装置の制御により後輪のブレーキシリンダの液圧が前輪のブレーキシリンダの液圧に対して抑制される前後制動力配分制御が行われることになる。その結果、車両の路面から得られる制動力を最大限に利用することができる。
しかし、後輪のブレーキシリンダの液圧が抑制される場合には、この後輪のブレーキシリンダの液圧の抑制の前後において、運転者によるブレーキ操作部材の操作ストローク,操作力等のブレーキ操作量と車両減速度との関係が変わるため、運転者が違和感を感じることがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
そこで、本発明の課題は、少なくとも1つのブレーキシリンダの液圧が加圧装置の液圧に対して抑制制御される場合における運転者の違和感を軽減し得るようにすることにある。
上記課題は、ブレーキ装置を下記各態様の構成のものとすることによって解決される。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならないものではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
(1)(a)加圧ピストンに加えられた入力に応じた液圧を発生させるマスタシリンダと、(b)前輪側の液圧系統と後輪側の液圧系統とにそれぞれ設けられ、そのマスタシリンダの液圧を増圧して出力する増圧装置であって、(b-1)動力式液圧源と、(b-2)その動力式液圧源と前記マスタシリンダとの間に設けられ、前記動力式液圧源と前記マスタシリンダとの差圧を、コイルへの供給電流の大きさに応じて、連続的に制御可能な電磁液圧制御弁とを有するものとを備えた加圧装置と、
前記前輪側の増圧装置と前輪のブレーキシリンダとの間に設けられた制御弁を含み、その前輪のブレーキシリンダの液圧を制御する前輪側の制御弁装置および前記後輪側の増圧装置と後輪のブレーキシリンダとの間に設けられた制御弁を含み、その後輪のブレーキシリンダの液圧を制御する後輪側の制御弁装置と、
それら前輪側および後輪側の制御弁装置をそれぞれ制御する制御装置であって、(c)前
記前輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪側の増圧装置の液圧と同じ大きさに制御し、前記後輪のブレーキシリンダの液圧を前記後輪側の増圧装置の液圧と同じ大きさに制御する連通制御部と、(d)前記前輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪側の増圧装置の液圧
と同じ大きさに制御し、前記後輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪のブレーキシリンダの液圧に対して抑制する前後制動力配分制御部とを備えた個別液圧制御装置と、
前記前輪側および後輪側の増圧装置の各々の前記電磁液圧制御弁のコイルへの供給電流を連続的に制御して、それら増圧装置の液圧を、前記マスタシリンダの液圧より前記差圧分大きく、かつ、互いに同じ大きさに制御する制御装置であって、(e)前記連通制御部によって前記制御弁装置が制御される状態において、前記前輪側および後輪側の増圧装置の液圧を、運転者によってブレーキ操作部材に加えられるブレーキ操作力で決まる目標減速度が実現される大きさに制御する第1制御部と、(f)前記前後制動力配分制御部による前記制御弁装置の制御の開始と同時に、前記前輪側および後輪側の増圧装置の液圧の前記ブレーキ操作力に対する増加勾配を、前記第1制御部による制御における場合より大きくして、前記ブレーキ操作力と車両の減速度との関係を、前記第1制御部による制御における場合と同じにする第2制御部とを含む加圧装置制御装置と
を含むブレーキ装置(請求項1)。
本項に記載のブレーキ装置においては、個別液圧制御装置による抑制制御の開始に伴って加圧装置の液圧が増大させられる。加圧装置の液圧が、個別液圧制御装置による抑制制御が行われない場合の液圧より増大させられるのであり、それによって、抑制制御の前後における運転者によるブレーキ操作量と車両減速度との関係の変化を抑制することができ
、運転者の違和感を軽減することができる。
前後制動力配分制御においては、後輪のブレーキシリンダの液圧が加圧装置の液圧に対して抑制され、前輪のブレーキシリンダには加圧装置の液圧が抑制されないで伝達される。その結果、後輪のブレーキシリンダの液圧が前輪のブレーキシリンダの液圧に対して抑制されることになる。本項に記載のブレーキ装置においては、後輪のブレーキシリンダの液圧抑制開始に伴って加圧装置の液圧が増大させられ、前輪のブレーキシリンダの液圧が増大させられる。
その他、個別液圧制御装置による制御としては、アンチロック制御,前後制動力配分制御,左右制動力配分制御,制動中のビークルスタビリティ制御等が該当し、いずれの制御が行われる場合においても本発明を適用することができるが、これらの制御が行われることに起因する運転者の違和感が問題になる制御において適用されるのが望ましい。例えば、前後制動力配分制御,左右制動力配分制御,制動中のビークルスタビリティ制御等の開始に伴って加圧装置の液圧が増大させられれば、これらの制御に起因する運転者の違和感を軽減することができ、有効である。
(2)前記加圧装置制御装置が、前記車両の積載状態に基づいて前記前輪側および後輪側の加圧装置の液圧を制御する積載状態対応制御部を含む(1)項に記載のブレーキ装置(請求項2)。
本項に記載のブレーキ装置においては、加圧装置の液圧が積載状態に基づいて制御される。そのため、積載状態が異なることに起因する運転者によるブレーキ操作量と減速度との関係の差を小さくし、運転者の違和感を軽減することができる。
(3)前記積載状態対応制御部が、前輪のブレーキシリンダの液圧と後輪のブレーキシリンダの液圧とがほぼ同じで、かつ、予め定められた高さである状態における、前輪のスリップ状態と後輪のスリップ状態とに基づいて車両の積載状態を検出する積載状態検出部を含む(2)項に記載のブレーキ装置(請求項3)。
(4)前記個別液圧制御装置と加圧装置制御装置との少なくとも一方が、前記積載状態検出部によって検出された積載状態に基づいて、前記制御弁装置と前記前輪側および後輪側の加圧装置との少なくとも一方を制御する(3)項に記載のブレーキ装置。
本項に記載のブレーキ装置においては、個別液圧制御装置による制御弁装置の制御や加圧装置制御装置による加圧装置の制御が積載状態検出部によって検出された積載状態に基づいて制御される。
積載状態検出部は、車両の積載状態を段階的に検出するものであっても、連続的に検出するものであってもよい。段階的に検出する装置としては、例えば、車両の積載状態が定積載状態であるか軽積載状態であるかを検出する装置や、積載状態を3段階以上で検出する装置等が該当する。また、連続的に検出する装置としては、車両の積載重量を連続的に検出する装置等が該当する。車両の積載重量は、例えば、各車輪に加わる荷重に基づいて検出することができる。
(5)前記個別液圧制御装置が、前記積載状態検出部によって検出された車両の積載状態に基づいて決まる時期から、前記後輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪側および後輪側の加圧装置の液圧に対して抑制する前後制動力配分制御を開始する(3)項または(4)項に記載のブレーキ装置。
理想制動力配分線は、車両の積載状態が定積載状態にある場合と軽積載状態にある場合とで異なる。そして、定積載状態にある場合と軽積載状態にある場合とのぞれぞれにおいて前輪制動力と後輪制動力との比率を理想制動力配分線で表される値に近づけるために、いわゆる折れ点が積載状態検出部によって検出された積載状態に基づいて決定され、折れ点に達した時期から後輪のブレーキシリンダ液圧が前輪のブレーキシリンダ液圧に対して抑制されるようにすることが望ましい。
前後制動力配分制御は、マスタシリンダ圧が折れ点に対応する液圧に達した時期から開始されるようにしたり、車両減速度が折れ点に対応する減速度に達した時期から開始されるようにしたりすることができる。
(6)前記加圧装置制御装置が、前記積載状態検出部によって検出された積載状態に基づいて決まる時期から前記前輪側および後輪側の加圧装置の制御を開始する(3)項ないし(5)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
定積載状態にあるとされた場合には軽積載状態にあるとされた場合より、加圧装置の制御が、ブレーキ液圧がより小さい状態から開始されるようにすれば、運転者の感じる違和感を多くの場合において軽減することができる。
加圧装置の制御開始時期は、積載状態に応じて段階的に決定されるようにしても、連続的に決定されるようにしてもよい。
(7)前記加圧装置制御装置が、前記前輪側および後輪側の加圧装置の液圧を、前記積載状態検出部によって検出された積載状態に基づいて決まる高さに制御する(3)項ないし(6)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
定積載状態にあるとされた場合には軽積載状態にあるとされた場合より、加圧装置の液圧を高くして、ブレーキシリンダの液圧を高くすれば、定積載状態にある場合と軽積載状態にある場合とで、運転者の違和感を軽減することができる。
例えば、加圧装置の目標液圧がブレーキ操作状態に基づいて決定される場合において、積載状態が考慮されて決定されるようにすることができる。ブレーキ操作状態が同じである場合において、定積載状態にある場合には軽積載状態にある場合より目標液圧が高い値に決定されるようにするのである。
(8)前記前輪側および後輪側の加圧装置が、作動液を加圧するポンプと、そのポンプから吐出される作動液の液圧を供給電流に応じた高さに制御可能なリニア液圧制御弁とを含み、
前記加圧装置制御装置が、前記リニア液圧制御弁への供給電流を、前記積載状態検出部によって検出された車両の積載状態に基づいて制御する供給電流制御部を含む(3)項ない
し(7)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
リニア液圧制御弁への供給電流を積載状態に基づいて制御すれば、加圧装置の液圧を積載状態に基づいた高さに制御することができる。
(9)前記車両積載状態検出部が、前記個別液圧制御装置による制御が行われていない状態における前輪のスリップ状態と後輪のスリップ状態とに基づいて車両の積載状態を検出する(3)項ないし(8)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
個別液圧制御装置による制御が行われていない場合における前輪のスリップ状態と後輪のスリップ状態とに基づけば、積載状態を検出することができる。例えば、図10に示すように、前後制動力配分制御が行われる以前においては、定積載状態にある場合は軽積載状態にある場合より、各車輪のスリップ率が小さくなる。また、定積載状態においては軽積載状態における場合より各車輪に加わる荷重が大きくなるのであるが、重心の位置が後輪側に移動するのが普通であるため、後輪に加わる荷重の増加量が前輪に加わる荷重の増加量より大きくなる。その結果、後輪のスリップ率の前輪のスリップ率に対する比率(SR /SF )が軽積載状態における場合より定積載状態における場合の方が小さくなる。これらの事実を利用すれば、個別液圧制御装置による制御が行われていない状態における前輪のスリップ状態と後輪のスリップ状態とに基づいて車両の積載状態を検出することができる。
(10)前記積載状態検出部が、前記前輪のスリップ率と後輪のスリップ率との比率に基づいて車両の積載状態を検出する(3)項ないし(9)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。(11)前記加圧装置制御装置が、前記積載状態検出部によって定積載状態にあると検出された場合は軽積載状態にあると検出された場合より、前記ブレーキシリンダの液圧が低い状態から前記前輪側および後輪側の加圧装置の制御を開始する(3)項ないし(10)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
(12)前記加圧装置制御装置が、前記積載状態検出部によって定積載状態であると検出された場合は軽積載状態であると検出された場合より、前記ブレーキシリンダの液圧を高くする(3)項ないし(11)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
(13)作動液を加圧するとともに、その液圧を制御可能な加圧装置と、
その加圧装置と複数のブレーキシリンダの少なくとも1つとの間にそれぞれ設けられ、自身に対応するブレーキシリンダの液圧を制御する複数の制御弁装置と、
これら複数の制御弁装置の少なくとも1つを制御することによって、その制御弁装置に対応するブレーキシリンダの液圧を、前記加圧装置の液圧に対して抑制する個別液圧制御
装置と、
その個別液圧制御装置による制御の開始に伴って前記加圧装置の液圧を増大させる加圧装置制御装置と
を含むことを特徴とするブレーキ装置。
(14)前記加圧装置が、(a) 加圧ピストンに加えられた入力に応じた液圧を発生させるマスタシリンダと、(b) パワーピストンに加えられる入力を、動力式液圧源の液圧を利用して倍力して前記加圧ピストンに出力する液圧ブースタと、(c) その液圧ブースタと前記動力式液圧源との間に設けられた電磁液圧制御弁とを含み、
前記加圧装置制御装置が、前記電磁液圧制御弁を制御することによって、前記加圧装置の液圧を制御する(13) 項に記載のブレーキ装置。
電磁液圧制御弁が制御されれば、液圧ブースタの液圧が制御される。パワーピストンに加えられる入力(例えば、運転者によるブレーキ操作力に対応する大きさである場合が多い)の倍力率が制御され、ブレーキ操作力が同じ場合のマスタシリンダの加圧室の液圧、すなわち、加圧装置の液圧が制御される。
なお、加圧装置は、電磁液圧制御弁を含まないものとすることができる。例えば、動力式液圧源が、作動液を加圧するポンプとそのポンプを駆動するポンプモータとを含む場合には、ポンプモータの制御によって、ポンプから吐出される作動液の液圧を制御することができ、液圧ブースタの液圧を制御することができるのである。
(15)前記加圧装置が、(a) 動力により作動液を加圧して出力する動力式液圧源と、(b) その動力式液圧源の液圧を制御可能な電磁液圧制御弁とを含み、
前記加圧装置制御装置が、前記電磁液圧制御弁装置を制御することによって、前記加圧装置の液圧を制御する(13) 項に記載のブレーキ装置。
加圧装置は、マスタシリンダを含まないものであってもよい。この場合においては、電磁液圧制御弁の制御により、加圧装置の液圧をブレーキ操作力に対応する高さに制御することができる。加圧装置はアキュムレータを含むものであってもよい。
(16)作動液を加圧するとともに、その液圧を制御可能な加圧装置と、
その加圧装置と複数のブレーキシリンダの少なくとも1つとの間にそれぞれ設けられ、自身に対応するブレーキシリンダの液圧を制御する複数の制御弁装置と、
これら複数の制御弁装置の少なくとも1つを制御することによって、その制御弁装置に対応するブレーキシリンダの液圧を、前記加圧装置の液圧に対して抑制する個別液圧制御装置と、
その個別液圧制御装置による制御の開始前と開始後とで、異なる態様で、前記加圧装置の液圧を制御する加圧装置制御装置と
を含むことを特徴とするブレーキ装置。
例えば、加圧装置の出力液圧を、ブレーキ操作部材の操作力を一定の倍力率で倍力した高さに制御する場合において、その倍力率を開始前と開始後とで異なる値とする制御が該当する。この場合には、倍力率を開始後には開始前より大きくすれば、加圧装置の液圧が増大させられることになり、個別液圧制御装置による制御に起因する運転者の違和感を軽減することができる。
本項に記載のブレーキ装置には、(1)項ないし(15)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるブレーキ装置を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、10はブレーキ操作部材としてのブレーキペダルであり、ブレーキペダル10はバキュームブースタ(以下、単にブースタと略称する)12を介してマスタシリンダ14に連結されている。マスタシリンダ14はタンデム型であり、ハウジングに2つの加圧ピストンが互いに直列かつ摺動可能に嵌合され、それにより、各加圧ピストンの前方において2つの加圧室が互いに独立して形成されている。マスタシリンダ14は、ブレーキペダル10の踏力であるブレーキ操作力に応じて、2つの加圧室の各々に等しい高さの液圧を機械的に発生させる。本実施形態におけるブレーキ装置は2系統式のものなのである。
【0005】
ブースタ12は、よく知られたものであるため、詳細な説明は省略するが、エンジンのサージタンク(燃焼室の吸気側)に接続された負圧室とブレーキペダル10の操作に伴って負圧室と大気とに選択的に連通させられる変圧室とを有し、これらの差圧によって操作力を助勢してマスタシリンダ14に出力するものである。
【0006】
マスタシリンダ14の一方の加圧室には、左右前輪52のブレーキ54を作動させるブレーキシリンダ56が接続され、他方の加圧室には、左右後輪57のブレーキ58を作動させるブレーキシリンダ60が接続されている。
前輪側の液圧系統において、マスタシリンダ14と、前記左右前輪52のブレーキシリンダ56とは、主液通路64によって接続されている。主液通路64は、マスタシリンダ14から延び出た後に二股状に分岐させられており、1本の基幹通路66と2本の分岐通路68とが互いに接続されて構成されている。基幹通路66の途中には圧力制御弁70が設けられ、各分岐通路68の先端には上述のブレーキシリンダ56がそれぞれ接続されている。主液通路64のうち圧力制御弁70とブレーキシリンダ56との間の部分にはポンプ通路72が接続され、そのポンプ通路72の途中にポンプ74が設けられている。ポンプ74は、ポンプモータ76によって駆動される。
【0007】
図2において、圧力制御弁70は、マスタシリンダ14とブレーキシリンダ56との間の連通状態を制御するものであり、これらの間の差圧を電磁的に制御する形式のものである。圧力制御弁70は、図示しないハウジングと、弁子80およびそれが着座すべき弁座82と、それら弁子80および弁座82の相対移動を制御する磁気力を発生させるコイル84とを含む。
コイル84が励磁されない非作用状態(OFF状態)においては、スプリング86の弾性力によって弁子80が弁座82から離間させられている。それにより、主液通路64においてマスタシリンダ側とブレーキシリンダ側との間の双方向の作動液の流れが許容される。ブレーキ操作が行われれば、ブレーキシリンダ56の液圧がマスタシリンダ14の液圧の増加に伴って変化させられ、これら液圧は同じ大きさとなる。コイル84が励磁されない限り、マスタシリンダ液圧すなわちブレーキシリンダ液圧が高くなっても、弁子80が弁座82に着座することはない。圧力制御弁70は常開弁なのである。
【0008】
これに対し、コイル84が励磁される作用状態(ON状態)では、コイル84の磁気力によりアーマチュア88が吸引され、そのアーマチュア88と一体的に移動する弁子80が弁座82に着座させられる。このとき、弁子80には、コイル84の磁気力に基づく吸引力F1 と、ブレーキシリンダ液圧とマスタシリンダ液圧との差に基づく差圧作用力F2 とスプリング86の弾性力F3 との和とが互いに逆向きに作用する。
ブレーキシリンダ液圧とマスタシリンダ液圧との差に基づく差圧作用力F2 に対して吸引力F1 が大きく、式
F2 ≦F1 −F3
が成立する領域では、弁子80が弁座82に着座し、ブレーキシリンダ56からの作動液の流出が阻止される。ポンプ74から高圧の作動液が供給されることにより、ブレーキシリンダ56の液圧が増加させられ、マスタシリンダ14の液圧より高くすることができる。
【0009】
ブレーキシリンダ液圧の増加に伴って差圧作用力F2 が大きくなり、式
F2 >F1 −F3
が成立すると、弁子80が弁座82から離間させられる。ブレーキシリンダ56の作動液がマスタシリンダ14に戻され、減圧させられる。
これら式において弾性力F3 を無視すれば、ブレーキシリンダ液圧が、マスタシリンダ液圧に対してコイル吸引力F1 に基づく差圧分高い液圧に制御されることになる。
また、弁子80の弁座82に対する相対位置も、上述の差圧作用力,吸引力,弾性力によって決まるため、吸引力の制御により、これらの間の距離、すなわち、開度を制御することができる。
なお、コイル84の磁気力である吸引力F1 の大きさは、コイル84の励磁電流Iの大きさに応じてリニアに変化するように設計されている。
【0010】
この圧力制御弁70には図1に示すように、バイパス通路92が設けられており、そのバイパス通路92の途中にバイパス弁94が逆止弁として設けられている。万が一、ブレーキペダル10の踏み込み時に圧力制御弁70内の可動部材に生ずる流体力により圧力制御弁70が閉じてしまったり、圧力制御弁70が機械的に閉じたままになってしまった場合でも、マスタシリンダ14からブレーキシリンダ56へ向かう作動液の流れが確保される。
【0011】
各分岐通路68のポンプ通路72との接続点よりブレーキシリンダ側の部分には、常開の電磁開閉弁である保持弁100が設けられている。保持弁100は、コイル101(図3参照)が励磁されて閉状態となり、その状態で、ブレーキシリンダ56とマスタシリンダ14およびポンプ74とが遮断され、それにより、ブレーキシリンダ液圧が保持される。各保持弁100にはバイパス通路102が接続され、各バイパス通路102には作動液戻り用のバイパス弁104が逆止弁として設けられている。
各分岐通路68のうち保持弁100とブレーキシリンダ56との間の部分からはリザーバ通路106が延びてリザーバ108に至っている。各リザーバ通路106の途中には常閉の電磁開閉弁である減圧弁110が設けられている。減圧弁110は、コイル112が励磁されて開状態となり、その状態では、ブレーキシリンダ56からリザーバ108へ向かう作動液の流れを許容し、それより、ブレーキシリンダ液圧が減圧される。
【0012】
リザーバ108は、ハウジングにリザーバピストンが実質的に気密かつ摺動可能に嵌合されて構成されるとともに、その嵌合によりリザーバピストンの前方に形成されたリザーバ室において作動液を付勢手段としてのスプリングによって圧力下に収容するものである。リザーバ室は前記ポンプ通路72により前記主液通路64に接続されている。
ポンプ通路72には、前述のポンプ74の他に、逆止弁である吸入弁124,吐出弁126,ダンパ128等が設けられている。ダンパ室128等により、ポンプ74の脈動が軽減される。
【0013】
ポンプ通路72の吸入弁124とリザーバ108との間の部分は、補給通路130により、主液通路64のうちマスタシリンダ14と圧力制御弁70との間の部分に接続されている。補給通路130の途中には、流入制御弁132が設けられている。流入制御弁132は、常閉の電磁開閉弁であり、コイル133が励磁されることによって閉状態(供給阻止状態)から開状態(供給状態)に切り換えられる。
ポンプ通路72のうち補給通路130との接続点とリザーバ108との間の部分には逆止弁134が設けられている。この逆止弁134は、流入制御弁132が開状態にある場合に、マスタシリンダ14の作動液がリザーバ108に流入することを阻止するために設けられたものであり、マスタシリンダ14からの作動液が高圧のままでポンプ74に吸入されることになる。なお、前記リザーバ通路106は、ポンプ通路72の、逆止弁134とリザーバ108との間に接続されている。
【0014】
このように、ポンプ74の吸入側には、マスタシリンダ14が補給通路130を介して接続される。マスタシリンダ14の作動液が補給通路130を経て供給され、ポンプ74によって加圧されてブレーキシリンダ56に供給される。ブレーキシリンダ56の液圧をマスタシリンダ14の液圧より高い液圧に制御する場合に、マスタシリンダ14の作動液がポンプ74に供給されるようにすれば、リザーバの作動液が供給される場合に比較して、ブレーキシリンダ56の液圧を同じ高さに制御する場合にポンプ74における消費エネルギを少なくすることができる。
なお、後輪側の液圧系統については、前輪側の液圧系統の構成と同じであるため、説明を省略する。
【0015】
本実施形態においては、ブースタ12,マスタシリンダ14,圧力制御弁70,ポンプ74,ポンプモータ76,補給通路130,流入制御弁132等によって加圧装置150が構成される。加圧装置150はマスタシリンダ14の出力液圧を増圧する増圧装置を含むものであり、圧力制御弁70,ポンプ74,ポンプモータ76,補給通路130,流入制御弁132等によって増圧装置が構成される。流入制御弁132は、増圧装置の作動時に開状態にされる。左右前輪52のブレーキシリンダ56のそれぞれに対応して設けられた保持弁100,減圧弁110等によって前輪側の制御弁装置152が構成され、左右後輪57のブレーキシリンダ60のそれぞれに対応して設けられた保持弁100,減圧弁110等によって後輪側の制御弁装置154が構成される。
【0016】
以上、このブレーキ装置のハードウェア構成を説明したが、次に、ソフトウェア構成を図3に基づいて説明する。
このブレーキ装置は、コンピュータを主体とする液圧制御装置180を備えている。液圧制御装置180は、CPU182,ROM184,RAM186,入力部188,出力部190等を含むコンピュータを主体として構成されており、そのROM184には、図4のフローチャートで表される制動力配分制御ルーチン,図5のフローチャートで表される積載状態判定ルーチン等が記憶されており、これら各々のルーチンがCPU182によりRAM186を使用しつつ実行される。
【0017】
液圧制御装置180の入力部188には、ブレーキスイッチ200,マスタシリンダ液圧センサ202,車輪速センサ204,前輪ブレーキ液圧センサ206,後輪ブレーキ液圧センサ208,出力液圧センサ210,前後Gセンサ212等が接続されている。マスタシリンダ液圧センサ202は、マスタシリンダ14の加圧室の液圧を検出するものであるが、マスタシリンダ圧はブレーキ操作力に応じた高さになるため、本実施形態においては、マスタシリンダ圧に基づいてブレーキ操作力が検出される。出力液圧センサ210は、加圧装置150の出力液圧を検出するものであり、マスタシリンダ圧とアシスト圧とを加えた液圧が検出される。車輪速センサ204は、各輪毎に設けられ、各輪の車輪速信号を出力する。各輪の車輪速度に基づいてスリップ状態等が求められる。
【0018】
一方、液圧制御装置180の出力部190には、図示しない駆動回路を介してポンプモータ76が接続されている。液圧制御装置180から駆動回路への制御信号に応じてポンプモータ76が制御される。
出力部190には、駆動回路を介して圧力制御弁70のソレノイド84,保持弁100,減圧弁110,流入制御弁132のソレノイド101,112,133に接続されている。圧力制御弁70のソレノイイド84には指令値に応じた電流が供給され、保持弁100,減圧弁110,流入制御弁132のソレノイド101,112,133への供給電流はON,OFF制御される。
【0019】
本ブレーキ装置における作動について説明する。
ブレーキペダル10が操作されると、それに伴ってマスタシリンダ14に液圧が発生させられ、そのマスタシリンダ14の作動液の液圧により、ブレーキ54,58が作動させられる。
ブレーキ作動中において予め定められた条件が満たされた場合には、圧力制御弁70の制御によりブレーキアシスト制御が行われる。ブレーキ液圧がマスタシリンダ14の液圧より、圧力制御弁70への供給電流に応じた差圧だけ高くされる。本実施形態においては、加圧装置150の目標液圧PA * が、ブレーキ操作力、すなわち、マスタシリンダ圧に応じた減速度が得られる大きさに決定され、実際の加圧装置150の出力液圧が目標液圧PA * に近づくように、圧力制御弁70のソレノイド84に供給される電流量が決定される。ソレノイド84への供給電流量の増加に伴ってアシスト圧が大きくなり、マスタシリンダ圧が同じ場合における加圧装置150の液圧が高くなる。なお、本実施形態においては、ブレーキアシスト制御において、前輪側と後輪側とで、圧力制御弁70への供給電流は同じにされる。
【0020】
本実施形態においては、ブレーキアシスト制御が積載状態に基づいて行われる。
ブレーキアシスト制御の開始時期が積載状態に基づいて決定される。定積載状態にあるとされた場合には、軽積載状態にあるとされた場合よりブレーキ操作力がより小さい状態(マスタシリンダ圧がより小さい状態)から開始される。本実施形態においては、定積載状態にあるとされた場合には、マスタ圧PM がアシスト制御開始圧PMth (以下、単に、開始圧PMth と略称する)に達した状態から開始され、軽積載状態にあるとされた場合には、ブースタ12が助勢限界に達した場合と前後制動力配分制御が開始される場合とのうちの早い方から開始される。以下、軽積載状態にある場合には、ブースタ12が助勢限界に達する以前に前後制動力配分制御が開始されることを前提として説明する。
また、加圧装置150の目標液圧PA * が積載状態に基づいて決定される。定積載状態にあるとされた場合の方が軽積載状態にあるとされた場合よりブレーキ操作力が同じである場合のアシスト圧が大きくなるように決定される。
【0021】
さらに、前後制動力配分制御が行われる。後輪57のブレーキ液圧が前輪52のブレーキ液圧に対して抑制されるのであり、それによって、前輪52と後輪57とが同時にロック状態になるようにすることができ、車両が路面から受ける制動力を最大にすることができる。
本実施形態においては、後輪側の保持弁100,減圧弁110の開閉制御により、後輪57のブレーキ液圧が加圧装置150の出力液圧に対して抑制されるのに対して、前輪側の保持弁100は開状態に保たれるため、前輪52のブレーキ液圧は加圧装置150の出力液圧とほぼ同じ高さとされる。その結果、後輪57のブレーキ液圧が前輪のブレーキ液圧に対して抑制されることになる。後輪57のブレーキ液圧は、後輪57の車輪速度が前輪52の車輪速度に基づいて決まる目標車輪速度に近づくように制御される。
【0022】
前後制動力配分制御は、実際の車両減速度が制御開始Gに達した場合に開始されるのであるが、制御開始G(いわゆる折れ点)は、図11に示すように、定積載状態にある場合にも軽積載状態にある場合にも実制動力配分線と理想制動力配分線との交点に対応する減速度に決定される。実際の後輪制動力の比率が理想制動力配分線で表される後輪制動力の比率より大きくならないようにするためである。定積載状態にあるとされた場合には制御開始GH とされ、軽積載状態にあるとされた場合には制御開始GH より小さい制御開始GL とされる。
【0023】
本実施形態においては、上述のブレーキアシスト制御と前後制動力配分制御とが並行して行われる。
軽積載状態であるとされた場合には、ブレーキアシスト制御(圧力制御弁70への供給電流の制御)が、前後制動力配分制御の開始に伴って開始される。また、運転者のブレーキ操作量と減速度との関係が前後制動力配分制御の前後において一定となるように行われる。ブレーキアシスト制御においては、加圧装置150の実際の出力液圧が、図7に示す目標液圧PA * に近づくように圧力制御弁70への供給電流が制御される。
【0024】
図7に示すように、目標液圧PA * は、式
A * =α(PM −PMS)+PMS
に従って求められる。ここで、αは、ブレーキ操作力の変化に対する目標液圧PA * の変化勾配であり、PMSは、前後制動力配分制御が開始された時点、すなわち、前後Gが制御開始GL に達した時点のマスタ圧である。また、この場合のアシスト圧ΔPA * は、式
ΔPA * =PA * −PM
で表され、このアシスト圧が得られるように、圧力制御弁70への供給電流Iが決定される。
【0025】
定積載状態にあるとされた場合には、ブレーキアシスト制御は、マスタシリンダ圧が開始圧PMth に達した場合に開始される。
加圧装置150の目標液圧PA * は、本実施形態においては、図8に示すように決定される。目標液圧PA * は、前後制動力配分制御が開始される前と後とで異なる式に従って求められるのであり、前後制動力配分制御開始後においては、開始前に比較してアシスト圧が大きくなるように決定される。ここでは、ブレーキ操作力の変化勾配に対する目標液圧PA * の変化勾配が、前後制動力配分制御の開始後には開始前より大きくされる(変化勾配γ>変化勾配β)。
前後制動力配分制御が開始される以前においては、目標液圧PA * は、式
A * =β(PM −PMth )+PMth
に従って求められる。ここで、開始圧PMth はアシスト制御が開始された時点のマスタ圧であり、本実施形態においては、積載状態が判定される場合の積載状態判定圧PMths(以下、単に、判定圧PMthsと称する)と同じ値である。また、この場合のアシスト圧ΔPA * は、上述の場合と同様に、式
ΔPA * =PA * −PM
に従って求められ、このアシスト圧が得られるように、圧力制御弁70への供給電流Iが決定される。
前後制動力配分制御が開始された後においては、目標液圧PA * は、式
A * =γ(PM −PMS′)+PAS′
に従って求められる。ここで、PMS′は前後制動力配分制御が開始された時点のマスタ圧であり、PAS′はその前後制動力配分制御が開始された時点の加圧装置150の出力液圧であり、式
PAS′=β(PM −PMth )+PMth
に従って求めることができる。この場合には、マスタ圧PM は液圧PMS′である。また、アシスト圧は、上述の場合と同様に、式
ΔPA * =PA * −PM
に従って求められる。
【0026】
本実施形態においては、車両の積載状態が定積載状態にあるか軽積載状態にあるかが判定される。定積載状態と軽積載状態との各々において、各車輪のスリップ率はマスタ圧の変化に伴って図10に示すように変化することが知られている。このことを利用して、定積載状態にあるか軽積載状態にあるかが判定されるのであり、図6に示す条件が満たされた場合には定積載状態にあるとされる。また、図10に示すように、図6に示す条件が満たされるか否かに基づいて定積載状態であるか軽積載状態であるかを判定するためには、マスタ圧がある程度大きい場合において判定することが望ましいのであり、本実施形態においては、前述のように、マスタ圧が判定圧PMthsである場合におけるスリップ状態に基づいて判定が行われる。
【0027】
図10に示すように、マスタ圧PM が判定圧PMthsである場合、すなわち、前輪52のブレーキシリンダ56の液圧と後輪57のブレーキシリンダ60の液圧がともに判定圧PMthsである場合における前輪52,後輪57のそれぞれのスリップ率SF , SR は、定積載状態における方が軽積載状態における場合より小さい。そのため、後輪57のスリップ率SR が正の判定しきい値α1 より小さい場合,前輪52のスリップ率SF が正の判定しきい値α2 より小さい場合であって、かつ、後輪57のスリップ率SR の前輪52のスリップ率SF に対する比率(SR /SF )が正の判定しきい値α3 より小さい場合には、定積載状態であるとすることができる。また、後輪の基準車輪速度に対する前輪の基準車輪速度に対する比率基準値(VWRO /VWFO )と前輪の車輪速度に対する後輪の車輪速度の比率(VWF/VWR)との積が判定しきい値α4 より小さい場合にも、定積載状態であると判定することができる。定積載状態にある場合には軽積載状態にある場合より、各車輪に加わる荷重が大きくなるが、車両の重心が後輪側に移動するのが普通である。その結果、後輪に加わる荷重の増加量が前輪に加わる荷重の増加量より大きくなり、定積載状態にある場合における前輪のスリップ率に対する後輪のスリップ率の比率(SR /SF )は、軽積載状態における上記比率より小さくなる。
基準車輪速度は、スリップが生じていない場合の車輪速度であり、比率基準値を考慮することによって、スリップに伴うタイヤの変形状態を考慮し、タイヤの変形に伴う車輪速度の変化を小さくすることができる。スリップが生じている場合における車輪速度の比率を精度よく検出することが可能となるのである。
【0028】
図5の積載状態判定プログラムを表すフローチャートにおいて、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする)において、ブレーキペダル10が操作中であるか否かが判定される。非操作中である場合には、S2において、積載状態フラグがリセットされる。本実施形態においては、定積載状態である場合にはセットされ、軽積載状態である場合にはリセット状態に保たれる。
ブレーキ操作中である場合には、S3において、マスタ圧がほぼ判定圧PMthsであるか否かが判定される。ほぼ判定圧PMthsである場合には、判定がYEとなり、S4において、図6の各々の式の演算が行われ、S5において、定積載条件を満たすか否かが判定される。定積載条件が満たされた場合には、S6において定積載状態であるとされて、フラグがセットされる。定積載条件が満たされない場合には、S7において軽積載状態であるとされて、フラグはリセット状態に保たれる。
なお、開始圧PMth と判定圧PMthsとを同じ値に設定することが不可欠ではなく、判定圧PMthsは、積載状態を検出することができ、かつ、開始圧PMth 以下の値であればよい。
【0029】
また、ブレーキアシスト制御と前後制動力配分制御とが並行して行われる。
図4の前後制動力配分制御プログラムを表すフローチャートにおいて、S21において、定積載状態であるか否かが判定される。フラグがセット状態にある場合には定積載状態であるとされて、S22以降が実行されるが、フラグがリセット状態にある場合には軽積載状態であるとされて、S30以降が実行される。フラグがリセット状態にある場合は、積載状態の判定が行われていない場合もあるが、マスタ圧が開始圧PMth より小さく、減速度Gが軽積載時制御開始GL より小さい場合においては、S30における判定は必ずNOとなり、加圧装置150の制御や保持弁100,減圧弁110の制御が軽積載状態であると誤って行われることはない。
【0030】
定積載状態にある場合には、S22において、マスタ圧が開始圧PMth 以上であるか否かが判定される。開始圧PMth 以下である場合には、加圧装置150も制御弁装置150,152も制御されることはない。ブレーキアシスト制御も前後制動力配分制御も行われないのである。
開始圧PMth 以上である場合には、S23において、前後Gが定積載時制御開始GH に達したか否かが判定される。定積載時制御開始GH に達する以前においては、S24〜26において、ブレーキアシスト制御のみが行われる。定積載状態にある場合においては、ブレーキアシスト制御の開始圧は圧力PMth なのである。流入制御弁132が開状態に切り換えられ、マスタシリンダ14の作動液がポンプ74によって汲み上げられ、加圧されてブレーキシリンダ56,60に供給されるのであるが、ブレーキシリンダ56,60の液圧が圧力制御弁70の制御によって制御される。この場合には、前輪側においても後輪側においても保持弁100は開状態に保たれる。前輪52のブレーキシリンダ56,後輪57のブレーキシリンダ60は、加圧装置150の出力液圧とほぼ同じ高さに制御される。
加圧装置150の目標液圧PA * は、前述のように、図8の実線で示すように決定され、それに応じて、圧力制御弁70のソレノイド84への供給電流が決定される。
【0031】
前後Gが定積載時制御開始GH に達すると、S23における判定がYESとなり、S27〜29において、アシスト制御と前後制動力配分制御との両方が行われる。前後制動力配分制御の開始に伴ってブレーキアシスト制御によるアシスト圧が増大させられるのであり、加圧装置150の目標液圧PA * が図8の二点鎖線で表されるように決定される。また、後輪側においては、後輪57の車輪速度が前輪52の車輪速度に基づいて決定された目標車輪速度になるように、保持弁100,減圧弁110が開閉制御される。
例えば、目標車輪速度と実際の車輪速度との偏差,偏差の変化状態等に基づいて、ROM184に記憶された図示しないテーブルに従って、増圧モード,減圧モード,保持モードのいずれかに決定されるとともに、デューティ制御比が決定され、それに従って、後輪側の保持弁100,減圧弁110が制御される。後輪57のブレーキシリンダ60の液圧は、前輪52のブレーキシリンダ56の液圧に対して抑制され、後輪57の車輪速度が目標車輪速度に近づけられる。
【0032】
それに対して軽積載状態であるとされた場合には、S30において、前後Gが軽積載時制御開始GL に達したか否かが判定される。軽積載時制御開始GL に達する以前においては、アシスト制御が行われることはない。
軽積載時制御開始GL に達すると、S30における判定がYESとなり、前後制動力配分制御の開始に伴ってアシスト制御が開始される。S31において、図7に示すように、加圧装置150の目標液圧PA * が決定され、S32において、それに応じて圧力制御弁70への供給電流が決定される。また、S33において流入制御弁132を開状態に切り換える指令が出力され、S34において、後輪側の保持弁100,減圧弁110の開閉制御が行われる。
【0033】
以上のように制御が行われた場合の、ブレーキ操作力の変化に伴う車両減速度の変化状態を図9に示す。図9に示すように、定積載状態にある場合には、ブレーキ操作力がそれほど大きくない状態からアシスト制御が開始される。そのため、定積載状態である場合と軽積載状態である場合とにおける運転者のブレーキ操作量と減速度との関係の差を小さくすることができる。また、前後制動力配分制御が開始された後は、前後制動力配分制御が開始される以前より、加圧装置150の出力液圧が増大させられる。前後制動力配分制御の前後における上述のブレーキ操作量と減速度との関係の変化を小さくすることができ、運転者の違和感を軽減することができる。
また、図に示すように、前後制動力配分制御が行われる前後における運転者によるブレーキ操作力と減速度との関係、すなわち、効きが一定(ブレーキ操作力の変化に伴って減速度がリニアに変化する関係)になるように制御することができる。さらに、ブレーキ操作力と減速度との関係が、積載状態によって大きく変わらないようにすることもできる。ブレーキアシスト制御と前後制動力配分制御とが積載状態に基づいて行われるため、積載状態が異なることに起因するブレーキ操作力と減速度との関係の差を小さくすることができるのである。
【0034】
以上のように、本実施形態においては、液圧制御装置180の図4のフローチャートで表される前後制動力配分プログラムのS22〜28,30〜32を記憶する部分,実行する部分等によって加圧装置制御装置が構成され、S23,29,34を記憶する部分,実行する部分等によって個別液圧制御装置が構成される。また、液圧制御装置180の図5のフローチャートで表される積載状態検出プログラムを記憶する部分,実行する部分等により積載状態検出装置が構成される。積載状態検出プログラムが実行されることによって、積載状態検出方法が実施され、検出された積載状態に基づいて前後制動力配分制御プログラムが実行されることによって、液圧制御方法が実施されることになる。
【0035】
なお、上記実施形態においては、ブレーキアシスト制御において、加圧装置150が、前後制動力配分制御に起因する後輪57のブレーキ液圧の減圧を考慮した上で、運転者の要求する要求制動力と積載状態とに基づいて制御され、前後制動力配分制御において、後輪57の車輪速度が前輪52の車輪速度に基づいて決まる目標車輪速度に近づくように、後輪側の保持弁100,減圧弁110の開閉制御が行われるようにされていたが、ブレーキアシスト制御や前後制動力配分制御の態様は、上記実施形態におけるそれに限らない。例えば、後輪57のブレーキシリンダ60の液圧と、前輪52のブレーキシリンダ56の液圧とがそれぞれ目標液圧に近くように、加圧装置150,後輪側の保持弁100,減圧弁110の開閉制御が行われるようにすることもできる。その時点の前後Gと図11の理想制動力配分線とから、前輪52のブレーキシリンダ56の液圧PF に対する後輪57のブレーキシリンダ60の液圧PR の比率(PR /PF )の目標値Kを決定する。例えば、軽積載状態にある場合において、減速度Gnである場合の比率の目標値Kは、値(PRn/PFn)となる。また、運転者のブレーキ操作力に基づいて決まる目標減速度が実現されるように、加圧装置150の目標液圧(前輪52のブレーキシリンダ58の目標液圧に同じ)が決定される。そして、これら加圧装置150の目標液圧と比率の目標値Kとに基づけば、後輪57のブレーキシリンダ60の目標液圧を決定することができる。例えば、式
K=PR /PF
PR +PF =P(Fs)
が満たされるように決定されるようにするのである。ここで、P(Fs)が運転者のブレーキ操作力に基づいて決まる目標減速度を実現し得るために必要な制動力に対応する液圧である。
【0036】
また、圧力制御弁70への供給電流は、前後Gセンサ210によって検出された実際の減速度が目標減速度に近づくように制御することもできる。前後制動力配分制御において後輪側の保持弁100,減圧弁110の開閉制御により後輪57の車輪速度が目標車輪速度に近づくように制御されるとともに、ブレーキアシスト制御において、圧力制御弁70への供給電流が、実際の減速度が目標減速度に近づくように制御されるようにするのである。この場合において、目標液圧によるフィードフォワード制御と、実際の減速度と目標減速度との偏差に基づくフィードバック制御とを組み合わせた制御が行われるようにすることが可能である。
【0037】
さらに、前後制動力配分制御がブレーキ操作開始時から行われるようにすることができる。前輪52のブレーキシリンダ56の液圧と後輪57のブレーキシリンダ60の液圧との比率が、理想制動力配分線で表される比率に近づくように、後輪側の保持弁100,減圧源110が開閉制御されるようにするのである。この場合には、ブレーキアシスト制御もブレーキ操作開始時から開始されるようにしてもよい。
また、前後制動力配分制御の開始に伴ってブレーキアシスト制御が開始されるのではなく、ブレーキアシスト制御が前後制動力配分制御が開始されるより少し前に開始されるようにすることもできる。このようにすれば、前後制動力配分制御の開始時の運転者によるブレーキ操作量と減速度との関係の過渡的な変化を抑制することもできる。例えば、車両の実際の前後Gが制御開始Gl に設定値以上近づいた時点から、ブレーキアシスト制御が開始されるようにするのである。
さらに、定積載状態にある場合においても、前後制動力配分制御が開始される前から、加圧装置150の目標液圧が、図8の2点鎖線で表される大きさに決定されるようにすることができる。
【0038】
また、軽積載状態において、ブレーキアシスト制御と前後制動力配分制御とが同時に開始されるようにすることは不可欠ではない。アシスト制御がアシスト制御開始条件が満たされた場合に、すなわち、前後制動力配分制御とは関係なく開始されるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、前後制動力配分制御とブレーキアシスト制御とが並行して行われる場合について説明したが、左右制動力配分制御、制動中のビークルスタビリティ制御等とブレーキアシスト制御とが並行して行われるようにすることができる。これら制御においても、前後左右の車輪各々の液圧が、それぞれ別個に制御されるが、その制御の開始前後によって、効きの変化が抑制されるように、ブレーキアシスト制御が行われるようにするのである。
【0039】
また、上記実施形態においては、軽積載状態である場合には、ブースタ12の助勢限界前に前後制動力配分制御が行われる場合について説明したが、ブースタ12が助勢限界に達した後に、前後制動力配分制御が開始される場合についても同様である。この場合には、定積載状態における場合と同様に、加圧装置150の目標液圧が、前後制動力配分制御が開始された後においては開始される以前より増大させられるのであり、助勢限界前後、前後制動力配分制御の前後における、ブレーキ操作力と減速度との関係の差が小さくなる高さに制御されるのであり、それによって、運転者の違和感を軽減することができる。
【0040】
さらに、積載状態の検出方法については、上記実施形態におけるそれに限らない。図6の示す定積載条件に限定されず、他の条件とすることもできる。例えば、タイヤの変形を考慮する必要は必ずしもない。また、積載状態を3段階以上あるいは連続的に検出することもできる。連続的に検出された場合には、アシスト制御の開始圧,加圧装置150の目標液圧を決定する際の変化勾配,前後制動力配分制御の開始圧等を積載状態に基づいて連続的に決定することもできる。
【0041】
さらに、ブレーキ回路については上記実施形態におけるそれに限らない。例えば、前後配管ではなく、X配管とすることもできる。この場合には、マスタシリンダ14の一方の加圧室に左前輪のブレーキシリンダと右後輪のブレーキシリンダとが接続され、他方の加圧室に右前輪のブレーキシリンダと左後輪のブレーキシリンダとが接続されることになる。
また、保持弁100,減圧弁110を供給電流のON/OFFにより開閉させられる開閉弁ではなく、供給電流に応じた液圧差を生じさせる液圧制御弁とすることもできる。
【0042】
さらに、加圧装置150の構造も上記実施形態におけるそれに限らない。増圧装置を含むものではなく、液圧制御ブースタを含むものとすることができる。この一例を図12に示す。このブレーキ装置においては、加圧装置300が、マスタシリンダ302,ブースタ12,ポンプ装置304とを含むものであり、マスタシリンダ302の加圧ピストン306の後方の後方加圧室308の液圧がポンプ装置304の制御により制御されるのであり、ポンプ装置304および後方加圧室308等によって電磁制御式液圧ブースタ310が構成される。
ポンプ装置304は、リザーバ312の作動液を加圧して、後方液圧室308に供給する装置であり、ポンプ314,ポンプモータ315,圧力制御弁316等を含む。ポンプ装置304の出力液圧、後方加圧室308に供給される作動液の液圧は、圧力制御弁316への供給電流の制御により制御される。
マスタシリンダ302の加圧ピストン306には、ブースタ12の出力と後方加圧室308の液圧に応じた駆動力との両方が加えられ、これらの和の力に応じた液圧が前方加圧室318に発生させられる。前方加圧室318の液圧が加圧装置300の液圧なのである。
【0043】
本実施形態においては、圧力制御弁316の制御により加圧装置300の出力液圧が制御される。圧力制御弁316への供給電流の増加に伴って後方加圧室308の液圧が増加させられ、ブレーキ操作力が同じ場合における加圧装置300の出力液圧を増加させることができる。
前後制動力配分制御においては、後輪側の保持弁100,減圧弁110の制御により、後輪57のブレーキシリンダ60の液圧が加圧装置300の出力液圧に対して抑制され、前輪52のブレーキシリンダ56の液圧に対して抑制される。
ブレーキアシスト制御と前後制動力配分制御とが並行して行われれば、前後制動力配分制御の前後における運転者の違和感を軽減することができる。
【0044】
その他、〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるブレーキ装置を示す回路図である。
【図2】上記ブレーキ装置に含まれる圧力制御弁を示す概念図である。
【図3】上記ブレーキ装置の液圧制御装置周辺を表す図である。
【図4】上記液圧制御装置のROMに格納された前後制動力配分制御プログラムを表すフローチャートである。
【図5】上記液圧制御装置のROMに格納された積載状態検出プログラムを表すフローチャートである。
【図6】上記積載状態検出プログラムを表すフローチャートのS4における実行の内容を示す図である。
【図7】上記液圧制御装置において、軽積載状態における加圧装置の目標液圧とブレーキ操作力との関係の一例を概念的に示す図である。
【図8】上記液圧制御装置において、定積載状態における加圧装置の目標液圧とブレーキ操作力との関係の一例を概念的に示す図である。
【図9】上記ブレーキ装置における車両の減速度のブレーキ操作力の変化に伴う変化状態を示す図である。
【図10】上記ブレーキ装置におけるスリップ率のブレーキ操作力(マスタ圧)の変化に伴う変化状態を示す図である。
【図11】理想制動力配分制御線を示す図である。
【図12】本発明の別の一実施形態におけるブレーキ装置を示す図である。
【符号の説明】
14 マスタシリンダ
70 圧力制御弁
74 ポンプ
76 ポンプモータ
132 流入制御弁
150 加圧装置
152,154 個別液圧制御装置
200 マスタ圧センサ
204 車輪速センサ
210 出力液圧センサ
212 前後Gセンサ
300 加圧装置
302 マスタシリンダ
304 ポンプ装置

Claims (3)

  1. (a)加圧ピストンに加えられた入力に応じた液圧を発生させるマスタシリンダと、(b)前輪側の液圧系統と後輪側の液圧系統とにそれぞれ設けられ、そのマスタシリンダの液圧を増圧して出力する増圧装置であって、(b-1)動力式液圧源と、(b-2)その動力式液圧源と前記マスタシリンダとの間に設けられ、前記動力式液圧源と前記マスタシリンダとの差圧を、コイルへの供給電流の大きさに応じて、連続的に制御可能な電磁液圧制御弁とを有するものとを備えた加圧装置と、
    前記前輪側の増圧装置と前輪のブレーキシリンダとの間に設けられた制御弁を含み、その前輪のブレーキシリンダの液圧を制御する前輪側の制御弁装置および前記後輪側の増圧装置と後輪のブレーキシリンダとの間に設けられた制御弁を含み、その後輪のブレーキシリンダの液圧を制御する後輪側の制御弁装置と、
    それら前輪側および後輪側の制御弁装置をそれぞれ制御する制御装置であって、(c)前
    記前輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪側の増圧装置の液圧と同じ大きさに制御し、前記後輪のブレーキシリンダの液圧を前記後輪側の増圧装置の液圧と同じ大きさに制御する連通制御部と、(d)前記前輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪側の増圧装置の液圧
    と同じ大きさに制御し、前記後輪のブレーキシリンダの液圧を前記前輪のブレーキシリンダの液圧に対して抑制する前後制動力配分制御部とを備えた個別液圧制御装置と、
    前記前輪側および後輪側の増圧装置の各々の前記電磁液圧制御弁のコイルへの供給電流を連続的に制御して、それら増圧装置の液圧を、前記マスタシリンダの液圧より前記差圧分大きく、かつ、互いに同じ大きさに制御する制御装置であって、(e)前記連通制御部によって前記制御弁装置が制御される状態において、前記前輪側および後輪側の増圧装置の液圧を、運転者によってブレーキ操作部材に加えられるブレーキ操作力で決まる目標減速度が実現される大きさに制御する第1制御部と、(f)前記前後制動力配分制御部による前記制御弁装置の制御の開始と同時に、前記前輪側および後輪側の増圧装置の液圧の前記ブレーキ操作力に対する増加勾配を、前記第1制御部による制御における場合より大きくして、前記ブレーキ操作力と車両の減速度との関係を、前記第1制御部による制御における場合と同じにする第2制御部とを含む加圧装置制御装置と
    を含むブレーキ装置。
  2. 前記加圧装置制御装置が、前記車両の積載状態に基づいて前記前輪側および後輪側の加圧装置の液圧を制御する積載状態対応制御部を含む請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記積載状態対応制御部が、前輪のブレーキシリンダの液圧と後輪のブレーキシリンダ
    の液圧とがほぼ同じで、かつ、予め定められた高さである状態における、前輪のスリップ状態と後輪のスリップ状態とに基づいて車両の積載状態を検出する積載状態検出部を含む請求項2に記載のブレーキ装置。
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