JP2001055128A - ダンプトラックのブレーキ装置 - Google Patents

ダンプトラックのブレーキ装置

Info

Publication number
JP2001055128A
JP2001055128A JP20567899A JP20567899A JP2001055128A JP 2001055128 A JP2001055128 A JP 2001055128A JP 20567899 A JP20567899 A JP 20567899A JP 20567899 A JP20567899 A JP 20567899A JP 2001055128 A JP2001055128 A JP 2001055128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
braking force
retarder
braking
dump truck
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20567899A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Abe
誠一 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP20567899A priority Critical patent/JP2001055128A/ja
Publication of JP2001055128A publication Critical patent/JP2001055128A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 必要なブレーキング力が確実に得られ、しか
もブレーキング時に車輪のロックが起きることが少ない
ダンプトラックのブレーキ装置を提供する。 【解決手段】 前後輪3,4をそれぞれブレーキングす
る前後ブレーキ1,2を備えたダンプトラックのブレー
キ装置において、前後ブレーキ1,2の前後ブレーキン
グ力をそれぞれ制御するブレーキコントローラ13を備
え、前後ブレーキ1,2の操作角度θ1,θ2及び操作
角速度ω1,ω2のそれぞれに基づいて、前ブレーキン
グ力VFの上昇勾配Cを、総ブレーキング力VTの上昇
勾配Eの1/2よりも大きくし、かつ後ブレーキング力
VRの上昇勾配Bを、総ブレーキング力VTの上昇勾配
Eの1/2よりも小さくしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンプトラックの
ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前後輪にそれぞれ前後ブレーキを有する
ダンプトラック等の車両において、減速または停止時に
ブレーキング力を加えると、車両は慣性によって前のめ
りになる。その結果、前輪のタイヤの接地力は上がり、
後輪のタイヤの接地力は下がる。この状態で、前輪と後
輪とに同程度のブレーキング力を加えると、接地力の小
さい後輪はブレーキング力を路面に伝達できず、後輪が
ロックすることがある。そして、ブレーキングをさらに
継続すると、前のめりの力が徐々に減り、後輪の接地荷
重が回復する。その結果、後輪のロックが解消し、車両
に伝わる後輪のブレーキング力が増加するが、この後輪
のブレーキング力の増加の反作用により、車両が再度前
のめりになり、後輪のロックが再発する。このような浮
き上がりと沈み込みを繰り返すことにより、車両にピッ
チングが発生し、運転者の視界が揺れたりステアリング
やブレーキ等から手足が離れたりして、車両の運転性が
低下する。さらに、このような後ブレーキング力の変化
が後輪を支持する後サスペンションと共振し、ピッチン
グがさらに大きくなることもある。
【0003】このような不安定状態を避けるため、運転
手はブレーキング時に、最初はブレーキペダルを踏む力
を弱くし、徐々に強くするようにして、後輪がロックす
るのを防止している。また、ブレーキング時に前ブレー
キのブレーキ圧(前ブレーキ圧)に対して後ブレーキの
ブレーキ圧(後ブレーキ圧)を減圧する技術が知られて
おり、例えば実開昭62−49476号公報に記載され
ている。これにより、後輪の負荷が軽くなったときに後
ブレーキのブレーキング力を弱めて、後輪のロックを防
止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
開昭62−49476号公報に開示された従来技術に
は、次に述べるような問題点がある。
【0005】即ち、従来技術のように前ブレーキ圧に対
して後ブレーキ圧を減圧すると、前ブレーキのブレーキ
ング力(前ブレーキング力)が変化せず、後ブレーキの
ブレーキング力(後ブレーキング力)が減少する。その
ため、前ブレーキング力と後ブレーキング力との和であ
る総ブレーキング力が減少し、ブレーキを操作した際に
運転者が必要とするブレーキング力が得られない。従っ
て、車両を意図した通りに減速させられず、車両がスピ
ードオーバーになったり、停止予定位置を行き過ぎてし
まったりするという問題がある。
【0006】また、従来技術には後ブレーキ圧を前ブレ
ーキ圧に比較して減圧するという記載しかなく、どのよ
うに後ブレーキ圧を減圧すれば、後輪のロックを防止で
きるかという記載がない。そのため、減圧が不足してい
れば、やはり後輪がロックし、減圧が過剰だとブレーキ
ング力が不足して車両を意図した通りに減速させられな
いという問題がある。
【0007】また、ブレーキをかけ始めた直後から後ブ
レーキ圧を小さくすると、前輪にいきなり大きなブレー
キング力がかかり、前輪がロックすることがある。これ
により、車両がスリップしたり振動したりして、走行が
不安定になるという問題がある。
【0008】また、ダンプトラックにおいては、下り坂
等では長時間にわたってリターダブレーキを略一定の強
さでかけ続け、車両の速度上昇を抑えている。ところ
が、従来技術は自動車を対象にしているため、足でブレ
ーキペダルを踏むサービスブレーキのみについて記載さ
れ、ダンプトラック等に搭載されているリターダブレー
キに関する記載がない。リターダブレーキは、一般的に
は手でリターダレバーを回転させて操作を行なうため、
リターダブレーキをかける際にはハンドルから片手を離
さなければならない。そのため、ハンドルを操作しなが
らブレーキング力の強さを微調整しようとすると、運転
が不安定となる。従って、所定の角度までリターダレバ
ーを操作した後は手を離し、一定のブレーキング力で車
両を減速するという使い方をするのが一般的である。即
ち、リターダブレーキをかける際には、サービスブレー
キのように踏み込みの力を微調整して後輪のロックを防
止するのが困難であり、上述したピッチングやスリップ
等の現象が特に起きやすいという問題がある。
【0009】さらに、ダンプトラックでは車重が非常に
重いのに加え、舗装されていない路面を走行することも
多い。そのため、後輪のロックがわずかでも起きるとス
リップが起きやすく、一度スリップが起きると、車両の
姿勢を立て直すのが困難である。さらに、坂道を走行す
ることが多いため、ブレーキング力が不足すると、車両
のオーバースピードが起こりやすい。また、スリップが
起きたときに、路面が荒れ、さらに後続の車両がスリッ
プを起こしやすくなるという問題がある。
【0010】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、必要なブレーキング力が確実に得られ、
しかもブレーキング時に車輪のロックが起きることが少
ないダンプトラックのブレーキ装置を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、前後輪をそれぞれブ
レーキングする前後ブレーキを備えたダンプトラックの
ブレーキ装置において、前後ブレーキを操作するブレー
キ操作手段の操作角度を検出する角度検出器と、ブレー
キ操作手段の操作角速度を検出する角速度検出器と、前
後輪の前後ブレーキング力をそれぞれ制御するブレーキ
コントローラとを備え、ブレーキコントローラは、操作
角度及び操作角速度のそれぞれに基づいて、総ブレーキ
ング力及びその上昇勾配を決定し、前ブレーキの前ブレ
ーキング力の上昇勾配を、総ブレーキング力の上昇勾配
の1/2よりも大きくし、かつ後ブレーキの後ブレーキ
ング力の上昇勾配を、総ブレーキング力の上昇勾配の1
/2よりも小さくしている。
【0012】第1発明によれば、ブレーキの操作角度及
び操作角速度に基づいて、総ブレーキング力及びその上
昇勾配をそれぞれ定めている。そして、この総ブレーキ
ング力を減少させることなく、前ブレーキング力の上昇
勾配を総ブレーキング力の上昇勾配の1/2より大き
く、後ブレーキング力の上昇勾配を総ブレーキング力の
上昇勾配の1/2より小さくなるようにしている。即
ち、後ブレーキング力の上昇勾配を緩やかにし、かつ、
前ブレーキング力の上昇勾配を急にしているので、ブレ
ーキをかけた際に後ブレーキング力の増加度が前ブレー
キング力の増加度に比較して小さくなる。従って、ブレ
ーキをかけた際に車両が前のめりになり、後輪の接地荷
重が小さくなっても、接地荷重が小さな後輪に対して小
さな後ブレーキング力をかけることになるので、後輪が
ロックすることが少ない。これにより、スリップやピッ
チングを防止することが可能となり、車両の走行が安定
する。しかもこのとき、前のめりにより接地荷重が増加
している前輪にかける前ブレーキング力の上昇勾配を大
きくしているので、前ブレーキング力及び後ブレーキン
グ力の和である、総ブレーキング力を減少させずに後輪
のロックを防止することができる。従って、運転者が意
図した通りに確実な総ブレーキング力が得られ、車両が
スピードオーバーになったり、停止予定位置を行き過ぎ
てしまったりするということがない。
【0013】また、第2発明は、第1発明記載のダンプ
トラックのブレーキ装置において、ブレーキコントロー
ラは、総ブレーキング力が所定値に達するまでは、前後
のブレーキング力を同一としている。
【0014】第2発明によれば、総ブレーキング力が所
定値に達するまでは、前後のブレーキング力を同一にし
ている。これにより、ブレーキのかけ始めには前後輪と
もに等しいブレーキング力をかけることになるので、前
輪だけに大きなブレーキング力がかかって前輪がロック
するようなことがない。従って、車両がスリップしたり
振動したりして、走行が不安定になるということが少な
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
に関わる実施形態を詳細に説明する。
【0016】図1は、本実施形態に関わるダンプトラッ
クのブレーキ装置の構成図を示している。同図において
ダンプトラックの前後輪3,4は、図示しない前後サス
ペンションによって、それぞれ車体と連結されている。
ブレーキ装置は、前輪3及び後輪4をそれぞれブレーキ
ングする前ブレーキ1及び後ブレーキ2と、これらの前
後ブレーキ1,2の前後油圧シリンダ(図示せず)にブ
レーキ油を供給する油圧源7と、リターダブレーキを操
作するリターダレバー8と、サービスブレーキを操作す
るブレーキペダル9と、リターダレバー8の操作角度θ
1及び操作角速度ω1に基づいて前後リターダブレーキ
圧を制御する前後リターダ比例制御弁10,11と、ブ
レーキペダル9の操作角度θ2及び操作角速度ω2に基
づいて前後サービスブレーキ圧をそれぞれ制御する前後
サービスバルブ19,20と、ブレーキ装置をコントロ
ールするブレーキコントローラ13とを備えている。
【0017】油圧源7と前後ブレーキ1,2との間は、
それぞれ前後ブレーキ配管14,15によって接続され
ている。前後ブレーキ配管14,15はいずれも二叉に
分かれ、それぞれ前後リターダ比例操作弁10,11及
び前後サービスバルブ19,20を経てシャトルバルブ
16で合流し、前後ブレーキ1,2の前後油圧シリンダ
に達している。
【0018】リターダレバー8には、操作角度θ1を検
出する角度検出器17及び操作角速度ω1を検出する角
速度検出器18が接続され、これらの検出器17,18
はブレーキコントローラ13に電気的に接続されてい
る。そして、ブレーキコントローラ13は、角度検出器
17及び角速度検出器18の検出信号に基づいて、運転
者がリターダレバー8を操作した操作角度θ1及び操作
角速度ω1に応じた前後リターダ電流iF,iRを、そ
れぞれ電気的に接続された前後リターダ比例制御弁1
0,11に出力する。前後リターダ比例制御弁10,1
1は、前後リターダ電流iF,iRに略比例した前後リ
ターダブレーキ圧のブレーキ油を出力する。
【0019】また、サービスブレーキを操作するブレー
キペダル9は、前後サービスバルブ19,20と機械的
に連結されている。前後サービスバルブ19,20は、
ブレーキペダル9の操作角度θ2及び操作角速度ω2に
応じた前後サービスブレーキ圧のブレーキ油を、それぞ
れ出力する。このとき、前後サービスバルブ19,20
から供給される前後サービスブレーキ圧は、互いに等し
くなっている。
【0020】前後リターダ比例制御弁10,11から出
力したブレーキ油と、前後サービスバルブ19,20か
ら出力したブレーキ油とは、それぞれ前後ブレーキ配管
14,15を通ってシャトルバルブ16,16で合流す
る。そして、シャトルバルブ16,16によって、前後
リターダブレーキ圧と前後サービスブレーキ圧とのう
ち、大きな方のブレーキ圧のブレーキ油が前後ブレーキ
1,2に印加される。尚、以下の説明では簡単のため
に、運転者がブレーキペダル9を操作せず、リターダレ
バー8のみを操作する場合について説明する。即ち、前
後ブレーキ圧は、前後リターダブレーキ圧と一致するも
のとする。
【0021】このとき、前後ブレーキ配管14,15に
は、それぞれ油圧検出器21,21が設けられて前後リ
ターダブレーキ圧をモニタリングしており、その検出出
力がブレーキコントローラ13に入力している。従っ
て、ブレーキコントローラ13は、この油圧検出器2
1,21の出力に基づき、前後リターダ電流iF,iR
をフィードバック制御することにより、前後ブレーキに
かかる前後ブレーキ圧を制御することが可能である。そ
して、前後ブレーキ1,2にかけられるブレーキング力
VF,VRは、この前後ブレーキ圧にそれぞれ比例す
る。
【0022】図2に、本実施形態における前後ブレーキ
ング力VF,VRの変化のグラフを示す。同図におい
て、横軸が時刻tであり、縦軸がブレーキング力Vであ
る。運転者が時刻t0において、リターダレバー8を角
速度ω1で角度θ1まで操作したものとする。このと
き、ブレーキコントローラ13は、前後ブレーキング力
VF,VRが運転者のブレーキ操作の角速度ω1に比例
する上昇勾配(単位時間当たりのブレーキ圧上昇量)A
で上昇するように、前リターダ比例制御弁10及び後リ
ターダ比例制御弁11にそれぞれ等しい前後リターダ電
流iF,iRを出力する。これにより、前後ブレーキン
グ力VF,VRは、いずれも所定のブレーキング力V1
まで上昇する(時刻t1)。このときの、前後ブレーキ
ング力VF,VRの和を、総ブレーキング力VTとして
同図に示す。即ち、総ブレーキング力VTの上昇勾配E
は、それぞれ前後ブレーキング力VF,VRの2倍とな
る。
【0023】そして、前後ブレーキング力VF,VRが
所定のブレーキング力V1となると、ブレーキコントロ
ーラ13は後ブレーキング力VRが所定の上昇勾配Bで
上昇するように、後リターダ比例制御弁11に後リター
ダ電流iRを流す。これにより、後ブレーキング力VR
は、リターダレバー8の操作角度θ1に基づいて定めら
れるブレーキング力V2まで上昇する(時刻t3)。こ
のときの上昇勾配Bは、時刻t0〜t1における上昇勾
配Aよりもゆるやかなものとなる。これにより、後輪4
にかけられる後ブレーキング力VRが小さくなり、後ブ
レーキング力VRが弱まって、後輪4のロックを防止で
きる。即ち、ピッチングやスリップが起こりにくくな
る。
【0024】同時に、ブレーキコントローラ13は、後
ブレーキング力VRが弱まったことによって前後輪3,
4に加えられる前後ブレーキング力VF,VRの和が減
少するのを防ぐため、前ブレーキ圧が後ブレーキ圧の所
定倍の上昇勾配Cで上昇するよう、前リターダ電流iF
を上昇させる。そして、前ブレーキング力VFが上昇勾
配Cで上昇して、前ブレーキ1の最大許容圧力VMに達
すると(時刻t2)、ブレーキコントローラ13は、前
ブレーキング力VFが時刻t3において後ブレーキング
力VRと略一致してブレーキング力V2となるような下
降勾配Dで、前リターダ電流iFを徐々に減少させる。
【0025】図3に、本実施形態に関わるブレーキ装置
を用いたときの前後サスペンションの圧力変化、図4
に、前後に均一なブレーキ圧をかける従来のブレーキ装
置を用いたときの前後サスペンションの圧力変化のグラ
フを示す。これらの図において、横軸が時刻t、縦軸が
サスペンションのサス圧Sであり、サス圧SR、サス圧
SFがそれぞれ後輪、前輪のサスペンションのサス圧を
示している。図3と図4とを比較するとわかるように、
本実施形態によるブレーキ装置を用いることで、リター
ダレバー8を操作した時のサス圧SR,SFの変動が減
少している。従って、後輪4が浮き上がるようなことが
少ないので後輪4のロックが減少し、ダンプトラックの
ピッチングが減少して車両の安定性が向上していること
がわかる。
【0026】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、後ブレーキング力VRの上昇勾配Bをブレーキ操作
の角速度ω1に基づいて定められる上昇勾配A(総ブレ
ーキング力VTの上昇勾配Eの1/2)よりも小さくし
ているので、ブレーキ操作時に後輪4がロックすること
が少なくなる。これにより、車両のスリップ及びピッチ
ングを防いで運転性を向上させられるとともに、路面が
ロックした後輪4によって削られて荒れるのを防ぐこと
ができる。また、同時に前ブレーキング力VFの上昇勾
配Cを上記上昇勾配Aよりも大きくしているので、車両
に対する前後ブレーキング力の和である総ブレーキング
力を減少させずに上記の効果を得られる。従って、車両
がスピードオーバーになったり、停止予定位置を行き過
ぎてしまったりすることが少ない。さらに、ブレーキ開
始時から前後ブレーキング力VF,VRが所定圧力V1
に達するまでは、前後ブレーキング力VF,VRをとも
に同一の上昇勾配Aで上昇させている。これにより、ブ
レーキ開始時には前輪3に強いブレーキング力がかかっ
て前輪3がロックするのを防止することができる。従っ
て、ブレーキング能力が向上するとともに、車両の振動
防止にも繋がる。
【0027】尚、以上の説明においては、ブレーキとし
て油圧ブレーキを例にとったが、本発明は油圧ブレーキ
ばかりでなく、電磁ブレーキやディスクブレーキに対し
ても応用可能である。即ち、前後のブレーキにおけるブ
レーキング力VF,VRを、総ブレーキング力VTに対
して、図2のグラフに示すように変化させればよい。
【0028】また、後ブレーキング力VRの上昇勾配B
を一律に定め、前ブレーキング力VFの上昇勾配Cをそ
の所定倍としたが、例えば前サス圧SF及び後サス圧S
Rを図示しないモニタ手段によってモニタリングし、前
記上昇勾配B,Cを前後サス圧によって変えるようにし
てもよい。さらに、積荷のあるときとないときで変化さ
せるようにしてもよい。
【0029】図5に、ダンプトラックのブレーキ装置の
構成図の、他の例を示す。同図においてブレーキ装置
は、前ブレーキ1及び後ブレーキ2と、油圧源7と、リ
ターダレバー8と、ブレーキペダル9と、前後リターダ
比例制御弁10,11と、ブレーキペダル9の操作角度
に基づいて前後サービスブレーキ圧を制御する前後サー
ビス比例制御弁22,23と、ブレーキコントローラ1
3とを備えている。
【0030】リターダレバー8及びブレーキペダル9に
は、それぞれの操作角度θ1,θ2を検出する角度検出
器17,17及び操作角速度ω1,ω2を検出する角速
度検出器18,18が接続され、これらの検出器17,
18はブレーキコントローラ13に電気的に接続されて
いる。そして、ブレーキコントローラ13は、角度検出
器17,17及び角速度検出器18,18の検出信号に
基づいて、運転者のブレーキ操作に応じた前後リターダ
電流iF,iR及び前後サービス電流JF,JRを、そ
れぞれ電気的に接続された前後リターダ比例制御弁1
0,11及び前後サービス比例制御弁22,23に出力
する。そして、前後リターダ比例制御弁10,11及び
前後サービス比例制御弁22,23は、それぞれ前後リ
ターダ電流iF,iR及び前後サービス電流JF,JR
に略比例したブレーキ圧のブレーキ油を出力する。
【0031】前後リターダ比例制御弁10,11から出
力したブレーキ油と、前後サービス比例制御弁22,2
3から出力したブレーキ油とは、それぞれ前後ブレーキ
配管14,15を通ってシャトルバルブ16,16で合
流する。そして、シャトルバルブ16,16によって、
前後リターダブレーキ圧と前後サービスブレーキ圧との
うち、大きな方のブレーキ圧のブレーキ油が前後ブレー
キ1,2に印加される。即ち、図5に示した構成では、
サービスブレーキもリターダブレーキと同様に、前後ブ
レーキ圧、即ち前後ブレーキング力VF,VRを変化さ
せることが可能である。
【0032】そして、このような構成において、サービ
スブレーキ又はリターダブレーキのいずれか、或いは双
方のブレーキをかけたときに、前後ブレーキング力V
F,VRの上昇勾配を図2に示すように変化させる。こ
れにより、リターダレバー8又はブレーキペダル9のい
ずれを操作した場合にも、後輪4のロックを防止し、ピ
ッチングやスリップをなくしてダンプトラックの運転性
を向上させることが可能となる。
【0033】また、図1とは逆に、サービスブレーキを
操作した場合のみに、本発明を応用して前後ブレーキン
グ力VF,VRを変化させることも可能である。
【0034】尚、上記実施形態では、操作角度θ1及び
角速度ω1をそれぞれ検出するために角度検出器17及
び角速度検出器18を備えるように例示したが、このよ
うな形態に限られるものではない。例えば、角速度検出
器18を備える代わりに、角度検出器17で検出した操
作角度θ1をブレーキコントローラ13で微分して、角
速度ω1を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関わるダンプトラックのブ
レーキの構成図。
【図2】前後ブレーキ圧の変化を示す説明図。
【図3】前後サスペンションの圧力変化を示す説明図。
【図4】従来のブレーキ装置を用いたときの前後サスペ
ンションの圧力変化を示す説明図。
【図5】ブレーキ装置の構成図の他の例。
【符号の説明】
1:前ブレーキ、2:後ブレーキ、3:前輪、4:後
輪、7:油圧源、8:リターダレバー、9:ブレーキペ
ダル、10:前リターダ制御弁、11:後リターダ制御
弁、13:ブレーキコントローラ、14:前ブレーキ配
管、15:後ブレーキ配管、16:シャトルバルブ、1
7:角度検出器、18:角速度検出器、19:前サービ
スバルブ、20:後サービスバルブ、21:油圧検出
器、22:前サービス比例制御弁、23:後サービス比
例制御弁。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪(3,4)をそれぞれブレーキングす
    る前後ブレーキ(1,2)を備えたダンプトラックのブレー
    キ装置において、 前後ブレーキ(1,2)を操作するブレーキ操作手段(8,9)の
    操作角度(θ1,θ2)を検出する角度検出器(17,17)と、 ブレーキ操作手段(8,9)の操作角速度(ω1,ω2)を検出す
    る角速度検出器(18,18)と、 前後ブレーキ(1,2)の前後ブレーキング力をそれぞれ制
    御するブレーキコントローラ(13)とを備え、 ブレーキコントローラ(13)は、操作角度(θ1,θ2)及び
    操作角速度(ω1,ω2)のそれぞれに基づいて、総ブレー
    キング力(VT)及びその上昇勾配(E)を決定し、 前ブレーキ(1)の前ブレーキング力(VF)の上昇勾配(C)
    を、総ブレーキング力(VT)の上昇勾配(E)の1/2より
    も大きくし、かつ後ブレーキ(2)の後ブレーキング力(V
    R)の上昇勾配(B)を、総ブレーキング力(VT)の上昇勾配
    (E)の1/2よりも小さくしたことを特徴とするダンプ
    トラックのブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のダンプトラックのブレー
    キ装置において、 ブレーキコントローラ(13)は、総ブレーキング力(VT)が
    所定値(V1)に達するまでは前後のブレーキング力(VF,V
    R)を同一としたことを特徴とするダンプトラックのブレ
    ーキ装置。
JP20567899A 1999-06-08 1999-07-21 ダンプトラックのブレーキ装置 Pending JP2001055128A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20567899A JP2001055128A (ja) 1999-06-08 1999-07-21 ダンプトラックのブレーキ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-160441 1999-06-08
JP16044199 1999-06-08
JP20567899A JP2001055128A (ja) 1999-06-08 1999-07-21 ダンプトラックのブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001055128A true JP2001055128A (ja) 2001-02-27

Family

ID=26486957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20567899A Pending JP2001055128A (ja) 1999-06-08 1999-07-21 ダンプトラックのブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001055128A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002002466A (ja) * 2000-06-15 2002-01-09 Toyota Motor Corp ブレーキ装置,積載状態検出方法および液圧制御方法
JP5010042B1 (ja) * 2011-06-10 2012-08-29 株式会社小松製作所 ダンプトラック

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002002466A (ja) * 2000-06-15 2002-01-09 Toyota Motor Corp ブレーキ装置,積載状態検出方法および液圧制御方法
JP5010042B1 (ja) * 2011-06-10 2012-08-29 株式会社小松製作所 ダンプトラック
WO2012169219A1 (ja) * 2011-06-10 2012-12-13 株式会社小松製作所 ダンプトラック
US8550570B2 (en) 2011-06-10 2013-10-08 Komatsu Ltd. Dump truck

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0970876B1 (en) Wheel slip angle detecting system for a vehicle
KR100614990B1 (ko) 차량의 롤 오버 억제 제어 장치
US6428120B1 (en) Method and device for controlling a vehicle
US20080283325A1 (en) Apparatus for controlling load for vehicle driving wheel
US7677095B1 (en) Method for providing enhanced stability of a vehicle with a deflated tire
JP5104961B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP4176177B2 (ja) 車両の制動制御装置
JP3715105B2 (ja) 車両の制動制御装置
US5400251A (en) Retarding control apparatus
JPH11334566A (ja) 車両用の装置
JP2652806B2 (ja) アンチスキツド制御装置
JP4576643B2 (ja) 制動力配分制御装置
JP2001055128A (ja) ダンプトラックのブレーキ装置
KR101307851B1 (ko) 전자식 제동력 분배 시스템 및 그 제어 방법
JP2859654B2 (ja) アンチスキッド制御装置
KR100774122B1 (ko) 차량의 안정성 제어방법
JP3608667B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP2008517223A (ja) 電子的に制御可能なディファレンシャルロック機構のロックレベルを制御するための方法及び装置
JPH01226403A (ja) 車輌のスリップ防止装置
JP2001001877A (ja) ダンプトラックのブレーキ装置
KR100808007B1 (ko) 차량의 제동 제어 장치 및 제어 방법
JP2960986B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH07101327A (ja) 車両のアンチスキッド制御装置
JPS62149546A (ja) 車両用アンチスキツド装置
JPH065928Y2 (ja) アンチスキッド制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070919

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080225