JP4781518B2 - 反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置 - Google Patents

反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置に関して、特に画素電極をなす反射膜と透過膜が画素を調節する薄膜トランジスタのソースと安定にコンタクトされることができる反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置の製作方法は工程マスクの枚数にしたがってトランジスタの構造により多様な変形が可能である。例えば、薄膜トランジスタの構造の場合、トップゲート方式の液晶表示装置においてはボトムゲート方式と違ってソース/ドレインを形成する半導体層活性領域をまず形成し、ゲート絶縁膜とゲートパターンを形成した後、保護膜とコンタクトホールを形成するようになる。
【0003】
一方、LCDは、反射形LCDと透過形LCDに区分されている。反射形LCDは、画素電極を金属のような反射膜に形成し、外光を反射して画像を表示する。透過形LCDは、パネルの後に独立的な光源のバックライトを設け、この光源からの光がパネルを通過したり、あるいは通過しないように液晶の配列を調節して画像と色相が具現可能である。したがって、透過形は画素電極として透過膜、すなわち透明導電膜を使用するようになる。
【0004】
ノートブックコンピュータのように大画面高品位の画像を要求するところで電力の消耗を減少させながら外光を用いて最大限高品位の画像が具現可能な反射形も多く提示されている。また、反射形と透過形の二つの長所を利用して回り光度の変化にも関わらず、使用環境に合わせて適切な反射透過複合形LCDが既にLCD製作会社のシャープ社を通じて紹介されたところがある。
【0005】
このシャープ社の反射透過複合形LCDは既存のTFT側基板の電極形成過程で透過膜画素電極をソース電極と連結されるように形成する。そして、保護膜を積層し、保護膜にコンタクトホールを形成する。その上に金属層を積層しパターニングすればコンタクトホールを通じてソース電極と金属層からなった反射膜画素電極が連結される。このとき、反射膜画素電極は一部画素領域で除去される。したがって、この除去領域、すなわち投光窓には透過膜画素電極のみが存在して透過領域を、反射膜が存在する領域は反射領域を定義するようになる。
【0006】
ところが、このような反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置の製造方法で、透過膜画素電極と反射膜画素電極の材質にしたがって問題が発生する。すなわち、透過膜画素電極として一番多く使用されるインジウム金属酸化物系列のITOが反射膜画素電極として一番多く使用するアルミニウム含有金属と接するようになると、界面に絶縁性の酸化膜が形成されやすい。したがって、反射膜画素電極が透過膜画素電極を通じてソース電極と連結されると、絶縁性酸化膜により電圧が正しくかからないようになる。
【0007】
これを防止するためにソース電極と反射膜のコンタクト接続部には問題性のある二つの物質が接しないように媒介金属を利用し、あるいはソース電極の異なる部分で反射膜画素電極と透明膜画素電極がソース電極とそれぞれ連結されるようにする。しかし、この場合の画素電極は広く形成されることに比べて、ソース電極は比較的限定された領域に形成されるので、透過領域と反射領域の形成及び配置が工程と関連して段階を増加し、または単位工程を難しくする問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置において画素電極としてインジウム金属酸化物系列の透過膜と反射膜のアルミニウム含有金属層を使用する場合の問題点を解決するためのもので、二つの物質層が部分的に重なるように構成される場合にも装置動作に問題がなく、画素電極のパターン形成過程や洗浄過程で工程に煩わしさがない反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶装置を提供することにある。
【0009】
また本発明の目的は、二つの物質層界面の絶縁性物質が生成されて画素電極の一部に電位が正常的に印加されない現象を防ぐことができる反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置を提供することにある。
【0010】
また他の本発明の目的は、薄膜トランジスタ液晶表示装置を形成するときに通常の反射形または透過形の初期工程を維持でき、工程の付加やレイアウトの変化を減少することができる反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明は、インジウム酸化物系列からなる透明電極層とアルミニウム含有反射電極層が共に画素電極の透明領域と反射領域を形成する反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置において、薄膜トランジスタのソースと前記画素電極を連結するコンタクトで前記画素電極を構成する前記反射電極層と前記透明電極層がそれぞれ保護膜に形成されるコンタクト窓を通じて露出した前記ソースと電気的に接続されるように構成される。
【0012】
例えば、本発明を従来のボトムゲート形薄膜トランジスタ液晶表示装置に適用すると、その構成は、基板と、前記基板上に少なくとも一つが形成されて画素を調節する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタ上に形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域にコンタクトホールを有する保護膜と、前記コンタクトホールを有する保護膜上に形成され、前記コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結されるITO層画素電極と、前記保護膜上の前記ITO層画素電極上に形成されるとともに、前記コンタクトホールの一部において前記ソースが露出するように前記ITO層画素電極が除去されたホールを通じて、露出された前記ソースと直接に接触して連結され、アルミニウム含有金属からなる反射層画素電極と、
前記ITO層画素電極と前記反射層画素電極との間の分離絶縁膜と、を備えており、画素領域は前記ITO層画素電極のみ存在する透過領域と前記反射層画素電極が存在する反射領域とからなることを特徴とする。
また、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置は、
基板と、
前記基板上に少なくとも一つが形成されて画素を調節する薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタ上に形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域に、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールを含む少なくとも2つのコンタクトホールを有する保護膜と、
前記コンタクトホールを有する保護膜上に形成され、前記第1コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結されるITO層画素電極と、
前記保護膜上の前記ITO層画素電極上に形成されるとともに、前記第2コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結される反射層画素電極と、
前記ITO層画素電極と前記反射層画素電極との間の分離絶縁膜と、
を備えており、
前記第2コンタクトホールで前記ITO層画素電極及び前記分離絶縁膜はホールを有し、前記ソースと前記反射層画素電極のコンタクトがなされるように構成され、画素領域は前記ITO層画素電極のみ存在する透過領域と前記反射層画素電極が存在する反射領域とからなることを特徴とする。
ここで、前記透過領域は前記反射領域の窓に形成される形態からなる。
ここで、前記保護膜は、感光性透明絶縁膜で、前記保護膜の表面は少なくとも一部領域でエンボシング処理されてマイクロレンズを形成する。
【0013】
薄膜トランジスタ構造は、ゲート位置や層構成にしたがって多様な形態に形成されるが、これら異なる多様な薄膜トランジスタ構造は当該技術分野の通常の知識を有する技術者には公知のものなので、その具体的な説明は省略する。
【0014】
本発明で、インジウム金属酸化物系列の透過膜はITO(Indium Tin Oxide)が挙げられる。また、反射膜画素電極はアルミニウム及びアルミニウムを含んだ金属層からなる。
【0015】
通常、アルミニウム含有反射膜と透過膜の積層厚さは通常コンタクトホールを通じて露出したソース領域の幅に比べて相対的に小さい。したがって、画素電極を構成するこれら膜のうち先に積層される膜に対してパターニングするとき、通常の絶縁膜にコンタクトホールを形成するように、このコンタクトホール領域の一部でまず積層される膜を除去して小さいホールを形成する。そして、その上に残りの膜を積層して必要なパターンに形成する。すると、追加的な露光及びエッチング工程なしに画素電極をなす各層をパターニングしながら、本発明のソースと画素電極接続構造が形成される。
【0016】
そして、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置において画素電極をなす反射膜と透過膜の積層順序は反射効率を考慮するとき、透過膜を下にまず形成し、反射膜を上方に形成するのが望ましいが、順序は後先になることもある。画素領域内で反射領域と透過領域は反射膜画素電極と透過膜画素電極が形成される順序が替わっても同一に形成されうる。
【0017】
本発明では、ITO透明電極層とアルミニウム含有反射電極層の直接的な接触による、洗浄時やパターニングエッチング時の化学的作用による腐食を防ぐために、二つの電極層間に透明度がよく緻密なシリコン窒化膜やシリコン酸化膜を分離絶縁膜で薄く形成する方法を採ることもできる。
【0018】
上述した目的を達成するための本発明によると、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置は、基板と、前記基板上に少なくとも一つが形成されて画素を調節する薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタのソースと電気的に接続され窓領域を有するとともに非酸化性金属層が積層される複層からなるITO電極層を有する窓周り領域を有するITO層包含画素電極と、前記ITO層包含画素電極及び前記薄膜トランジスタの上に形成され、前記ソースのコンタクトホール領域と前記窓領域及び窓回り領域の少なくとも一部で形成されたホールを有する保護膜と、前記保護膜の上に形成された前記窓領域の前記ホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと電気的に接続され、前記窓領に形成された前記非酸化性金属層を通じて前記ITO層包含画素電極と電気接続される反射層画素電極とを備えてなることを特徴とする。
【0019】
このとき、保護膜は感光性透明絶縁膜からなることが望ましい。すなわち、保護膜にホールを形成するパターニングが別途のエッチング工程なしにフォトリソグラフィ工程のみで遂行される。また、保護膜の少なくとも一部表面で部分エッチングでエンボシング処理(凸凹模様を形成すること)されて集光レンズの役割をするマイクロレンズの形成が容易である。
【0020】
なお、保護膜は厚さが液晶層基準で波長の1/4経路に該当するように形成されると、反射領域と透過領域ですべて液晶層厚さが同じ場合、位相差が同時に整合されないのでコントラストの損傷が発生する現象を防止することができるので望ましい。
【0021】
本発明で、非酸化性金属としてはクロムやタングステン−モリブデンが使用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
(実施例 1)
図1〜図7は、本発明による一例で画素部に薄膜トランジスタ及び画素電極を形成する各段階を示す工程側断面図である。
【0023】
図1〜図3を参照すれば、本実施例の薄膜トランジスタは従来の5枚工程のような順序で基板10の上にゲート電極11、ゲート絶縁膜13、活性層15を形成するアモルファスシリコン膜及びオームミックコンタクト層14、ソース電極16及びドレイン電極が形成される。図3に示すように、ソース電極16はアクティブ領域を外れてドレイン電極に比べて広く形成されている。
【0024】
図4を参照すれば、ソース電極16の上に絶縁層保護膜17が形成される。そして、ソース電極の一部領域を露出するコンタクトホールが形成される。
図5を参照すれば、まず画素電極領域全体にITO膜で透過膜画素電極18が形成される。このとき、透過膜画素電極18の形成は通常の積層及びパターニングからなる。パターニング過程で、コンタクトホールの一部領域に再びホールが形成されてソース電極16が部分的に露出される。
【0025】
図6及び図7を参照すれば、透過膜画素電極18が形成される基板の上にシリコン窒化膜からなる分離絶縁膜19が形成される。分離絶縁膜19でも、図5のITO膜のように、ソース電極16が露出された部分にホールを形成する。したがって、アルミニウムネオジムからなる反射膜が積層されると、図6の透過膜画素電極18と分離絶縁膜19に形成されているホールを通じてソース電極16と反射膜が電気的に接続される。そして、反射膜はパターニングを通じて反射膜画素電極20を形成するようになる。このとき、透過領域を形成するために反射膜が除去されて透明層のみを重ねてなる投光窓領域が形成される。したがって、図7に示すように本発明の第1実施例に係るTFT基板が形成される。反射膜画素電極をエッチングマスクとして分離絶縁膜19をさらにエッチングすれば、透過膜画素電極18が露出して透過効率を高めることができる。
【0026】
(実施例 2)
図8及び図9は本発明による第2の工程の例を示すものである。
図8を参照すれば、基板に薄膜トランジスタ構造と保護膜が形成される。そして、まず反射膜画素電極20が形成される。反射膜画素電極20は保護膜に形成されたコンタクトホールを通じてソース電極16と接続される。反射膜画素電極20が形成されるとき、パターニング過程でコンタクトホール領域の一部にホールを形成して透過膜18が積層されるとき、自然にソース電極16と透過膜18が直接に接続されるようにした。そして、IZO透過膜画素電極18を図9に示すように積層、パターニングして全体画素電極が完成される。
【0027】
IZO材質はITO材質の電極に比べてアルミニウム含有層と接触した界面での副作用が少ないので、別途の分離絶縁膜を形成することなく形成することができる。そして、図8で反射膜のパターニングで投光窓の形成されることが分かる。順序を反対にしてIZO透過膜画素電極をまず形成し、アルミニウム含有反射膜を積層パターニングして投光窓を形成する場合は、二つの膜のエッチャントに対する選択比が大きくないので投光窓領域のIZO膜が共に除去される可能性があって望ましくない。
【0028】
(実施例 3)
図10及び図11を通じて形成される例は、図1〜図9に示す工程からなる例に対する変形により提示される。ここでは、図5及び図6に示すITO透過膜画素電極18とシリコン窒化膜材質の分離絶縁膜19の形成工程が連続積層と一つの露光マスクを利用するパターニング作業により遂行される。図11の反射膜画素電極20の形成は上記図7に示した例のようになされる。投光窓を形成する段階で、投光窓領域のシリコン窒化膜も継続してエッチングにより除去することで、光の透過率を向上させることができる。
【0029】
(実施例 4)
図12は本発明の第4の例を示す側断面図である。ソース電極16がアクティブ領域の活性層15の外に拡張形成され、ソース電極16の上に保護膜17に2つのコンタクトホールを形成する。そして、画素電極を形成する過程で、まずITO透過膜画素電極18を積層、パターニングを通じて形成する。パターニング過程で一つのコンタクトホール領域で透過膜を除去する。次に、シリコン窒化膜などの分離絶縁膜19を積層パターニングしてITO透明電極18を覆うようにする。このとき、透過膜が除去されたコンタクトホール領域で分離絶縁膜19も除去される。そして、その上に反射膜が積層される。したがって、コンタクトホールのうちの一つではソース電極16と透過膜画素電極18が接続され、他の一つのコンタクトホール領域では透過膜と分離絶縁膜にホールが形成されるので、分離絶縁膜の上に反射膜20が積層されるときに反射膜とソース電極16が接続される。反射膜パターニングを通じて投光窓を有する反射膜画素電極20が完成される。
【0030】
図13は、図12のような本発明の実施例に対する平面図である。ソース電極の上に2つのコンタクトが並べて形成され、それぞれ透過膜画素電極、反射膜画素電極と接続されている。また、反射領域の内部で投光窓が広く2つ形成されて透過膜画素電極が露出されている。
【0031】
以下、実施例1〜実施例4に関連した図1〜図12の断面図を参照して図13をより詳細に説明する。
ガラスなどの透明基板上にクロムなどの金属層にゲート電極を含むゲート配線110を形成し、且つゲート配線110に電気的に連結され、あるいは別途に形成されたキャパシタ配線111を形成する。そして、ゲート配線110とキャパシタ配線111上にシリコン窒化膜などのゲート絶縁膜を形成する。そして、少なくともゲート電極上にアモルファスシリコンに形成される活性層150パターンとn+にドーピングされたアモルファスシリコン材質のオームミックコンタクト層パターンが形成されている。また、このオームミックコンタクト層と電気的に接続されるソース電極162とドレイン電極161、キャパシタ配線111上に形成される金属層パターン163、及びゲート配線110、キャパシタ配線111と交差するデータ配線160がクロム、チタニウム、モリブデンなどの金属層の積層とパターニングを通じて得られる。金属層パターン163はキャパシタ配線111と共に容易に静電容量を確保する手段となる。
【0032】
そして、ソース/ドレイン電極上に保護膜が形成される。保護膜にはパターニングを通じてコンタクトホールが形成される。コンタクトホールはソース電極上に少なくとも一つ、本例では二つすなわち171、172が形成され、金属層パターン163の上に一つの173が形成される。また、ゲート配線の終端のパッドやデータ配線の終端のパッドにもコンタクトホール174、175が形成される。保護膜は有機絶縁膜に形成する。保護膜の上面には凸凹を形成してマイクロレンズの役割をするが、このとき、マイクロレンズは集光の機能を奏する。保護膜を感光性有機絶縁膜とすれば、工程でエッチング段階を一つ短縮可能なので便利になる。
【0033】
保護膜の上にITO、IZOのような透明導電膜が積層され、保護膜に形成されるコンタクトホール171を通じてソース電極162と接続される。そして、透明導電膜パターニングを通じて透過膜画素電極180が形成される。透過膜画素電極180は透過領域のみカバーすればよいので、反射膜画素電極200より少なく形成されるのが望ましい。また、透過膜画素電極180は金属層パターン163の上に形成されるコンタクトホール173を通じて金属層パターン163と連結されてキャパシタ電極を形成し、ゲート配線やデータ配線のパッドにも透明導電膜を置いて補助パッドとして使用可能である。
【0034】
透過膜画素電極180の上には分離絶縁膜19をシリコン窒化膜または有機絶縁膜により形成する。ソース電極162上の他のコンタクトホール172を通じてソース電極が露出するように保護膜17、透過膜画素電極180、分離絶縁膜19は他のコンタクトホール172の領域で除去されている。そして、他のコンタクトホール172を通じてソース電極162と連結される反射膜画素電極200が形成される。反射膜画素電極はアルミニウム含有合金、銀合金などに形成される。反射膜画素電極200を形成するパターニング過程で透過領域の反射膜導電層は除去されたが、外郭線は画素領域全体を含むように形成される。反射領域を広げるために反射膜画素電極200をデータ配線やゲート配線と重ねるように形成することができる。
【0035】
一方、本説明においては保護膜17の上面にマイクロレンズを形成するが、マイクロレンズは保護膜の代わりに分離絶縁膜の表面に形成されることもできる。特に、分離絶縁膜が感光性有機絶縁膜からなる場合、マイクロレンズの形成が容易である。また、透過膜画素電極180の代わりに反射膜画素電極を金属層パターンとコンタクトに連結してキャパシタ電極の役割を果たすようにする。そして、本説明ではソース電極にコンタクトホールが171、172の二つである場合を主にして説明したが、(実施例1)〜(実施例3)に関連してコンタクトホールが一つの場合も考えられる。
【0036】
(実施例 5)
図14は本発明の第5の実施例を示す断面図である。ボトムゲート形トランジスタ構造でソース電極16が広く形成されており、有機絶縁膜からなる保護膜17が厚く積層されている。その上に画素電極が形成されており、画素電極は保護膜17に形成されるコンタクトホールを通じてソース電極16と電気的に接続されている。画素電極は複層からなって、最下側が透過膜画素電極18であり、最上側がアルミニウムからなる反射膜画素電極20である。2種類の画素電極間にはシリコン窒化膜のような分離絶縁膜19の層が形成されてアルミニウムとITO透明電極層が接する場合に生じるアルミニウム酸化膜による問題点をより確実に防ぐ。反射膜画素電極20と透過膜画素電極18とは保護膜17のコンタクトホールを通じてそれぞれソース電極16と接している。反射膜画素電極をなす層が除去される透過領域部分では保護膜17がコンタクトホールの形成時に共に除去されて窓が形成されている。すなわち、画素電極で透明電極層のみがある透過領域は保護膜17が除去されるだけ液晶層の厚さが厚くなって位相が整合されて透過領域を通過する光の光量が増加するように構成されている。図15は前述の説明を要約して示す。
【0037】
図15では、反射領域と透過領域における画像の表示について示している。
反射領域のTFTがオフの領域では、外部から入射した光は、反射膜電極によって反射され、元の経路から戻り、明るく表示される。反射領域のTFTがオンの領域では、外部から入射した光は、反射膜電極によって反射されるが、偏光板を再び通過することができず、暗く表示される。
【0038】
一方、透過領域のTFTがオフの領域では、バックライトからの光が偏光板・1/4λ位相差板・透過画素電極・液晶・1/4λ位相差板・偏光板を通過して、明るく表示される。透過領域のTFTがオンの領域では、バックライトからの光が偏光板・1/4λ位相差板・透過画素電極・液晶・1/4λ位相差板を通過するが、偏光板を通過できず、暗く表示される。
【0039】
(実施例 6)
図16及び図17は本発明のまた他の一側面に関するものである。
図16は、本発明の一実施例で薄膜トランジスタ基板の画素部及びパッド部の平面図を示すものである。反射膜画素電極と透過膜画素電極パターンは相互に後先になることができる。反射電極と透明電極の境界部で二つの電極層は直接あるいは中間金属を介した状態で間接的に接触されて電気的に連結されている。
【0040】
図17は、図16に示す実施例の平面をA-A´に沿って切断した薄膜トランジスタ基板画素部の断面を示すものである。このような構造を形成する方法の一例を説明すれば、まず、ガラス基板10に透過膜51とクロム層61からなる複層膜を積層しパターニングしてゲート電極、ゲート配線、ゲートパッド、及び透過膜包含画素電極を形成する。透過膜51はITO、IZOなどをスパッタリングで形成し、クロム層61もスパッタリングで形成すればよい。透過膜包含画素電極はゲートパターンと電気的に分離される。ゲート絶縁膜13をCVD積層しパターニングしてシリコン窒化膜あるいはシリコン酸化膜を使用してゲート電極及びゲート配線をキャッピングする。
【0041】
アモルファスシリコン活性層15と不純物がドーピングされたアモルファスシリコンオームコンタクト層14をCVD(Chemical Vapor Deposition)方法で積層し、パターニングを通じて活性領域を残す。活性領域は薄膜トランジスタのソース/ドレイン領域及びチャンネル領域となる。アルミニウムなどの金属膜をスパッタリングに積層しパターニングしてドレイン電極及びソース電極16とデータライン及びパッドを形成する。そして、ドレイン電極及びソース電極16をエッチングマスクでオームミックコンタクト層14をエッチングして除去する。
【0042】
以上のように、ガラス基板10に薄膜トランジスタ及び透過膜包含画素電極が形成された状態で有機絶縁膜の保護膜17を積層し、ソース電極16及び透過膜包含画素電極の少なくとも一部が露出するようにホールを形成する。保護膜17は感光性膜を使用してフォトリソグラフィ工程のみでパターニングが可能にし、有機膜の厚さは該当厚さの液晶層のΔnd値が1/4波長となるようにする。このとき、透過膜含み画素電極は大部分露出される。次に、アルミニウムなどの金属で反射膜を形成しパターニングして反射膜画素電極20を形成する。
【0043】
反射膜画素電極20は保護膜のホールを通じてソース電極16及び透過膜包含画素電極の一部領域と接触されて電気的に連結され、透過膜包含画素電極の大部分領域は反射膜画素電極20のパターニング過程を通じて反射膜が除去されて露出される。この状態で、透過膜包含画素電極51の上部のクロム層61は反射膜画素電極20をエッチングマスクでエッチングして除去する。透過膜包含画素電極と反射膜画素電極20が接触された部分のクロム層61は反射膜画素電極20のマスクにより保護されて残留して透過膜15をなすインジウム酸化物系列の透明電極とアルミニウムの直接接触を防ぐことができる。ソース電極と透過膜包含画素電極は反射膜画素電極を通じて間接的に連結される。
【0044】
以上の例で透過膜包含画素電極はゲート電極などのように形成されず、ソース/ドレイン電極と同一の層に形成されうる。この場合、ゲート電極などはアルミニウムに形成し、ソース/ドレイン電極層を透過膜とクロムを積層して形成し、反射膜はクロムやアルミニウムを使用するのが望ましい。また、ソース電極と透過膜包含画素電極が連結されるようにパターニングすることもできる。
【0045】
有機絶縁膜を使用する場合でも絶縁膜の上面を平らに形成せず、予め設計された曲面凸凹を形成して集光レンズの役割をするようにすることも可能である。基板内面の配向膜の配向角、チルト角などの異なる要因は考慮されない場合に通常の透過領域の液晶層の厚さが反射領域の液晶層厚さより2倍になるようにすればよく、2倍にならない場合にも透過領域で少なくとも更に厚く形成されると、それだけ効果がある。そして、配向膜の処理が両領域で異なるように調節される場合には液晶層の厚さの差は異なるようになる。
【0046】
(実施例 7)
図18は本発明の第7の実施例の画素部を示す断面図である。透過領域で保護膜17の一部を除いた大部分が除去されている。画素電極の構造を調べると、保護膜17により分離されることなくソース電極16と連結される透過膜画素電極18がある。透過膜画素電極18の上に保護膜17が形成される。そして、ソース電極16の上側の一部領域のコンタクト領域の保護膜17の全厚さと透過領域の上側の保護膜17の大部分の厚さが除去された状態でアルミニウムなどで反射膜導電層が全体的に積層される。次に、透過領域では反射膜導電層が除去されて透過膜画素電極18と一部厚さの保護膜17のみが残ってバックライトの光を大部分通過させるようになる。ソース電極16の上側に積層された反射膜画素電極20はソース電極16とコンタクトを形成する。この例において、透過領域で透過膜画素電極18と反射膜画素電極20が保護膜17の一部により分離されている。
【0047】
(実施例 8)
図19は、図18のような例の短所を補完する本発明の他の例である。図18ではソース電極16の上と透過領域の絶縁膜を除去するとき、ソース電極16の上には全部を除去し、透過領域の上には一部を残さなければならないという難しさがあった。
【0048】
したがって、ここではソース電極16を形成し、保護膜17を形成する前にソース電極16と連結して透過膜画素電極18をまず形成する。このとき、透過膜画素電極18の上部に絶縁膜39を形成して投光窓を形成するとき、透過領域で保護膜17が全部除去されるときにも透過膜画素電極18のすぐ上に形成された絶縁膜39は除去されない。したがって、絶縁膜39はアルミニウムからなる反射画素電極20を形成する過程でアルミニウム層と透過膜画素電極18のITO膜が相互に接しないようにする。
【0049】
(実施例 9)
図20を参照すれば、本実施例では透過膜画素電極18のすぐ上に絶縁膜39の代わりに透過膜画素電極18と反射膜画素電極20とをなすアルミニウム層間にバッファの役割をする金属層28を使用する。透過膜画素電極18をソース電極16と連結して形成する過程を変形してソース/ドレイン電極を形成する過程で、同一の層に透過膜画素電極を形成することもできる。このとき、透過膜導電層のみを利用してソース/ドレイン電極を画素電極の透明電極層と一体に形成する場合、通常、これらと共に形成されるデータラインで導電率が低くなるという問題が生じる。したがって、この場合には透過膜導電層の上にクロムのような伝導用金属層を更に形成する複層のソース/ドレイン電極を形成するのが望ましい。勿論、本発明の特徴的な構造を形成するためには保護膜17を形成するとき、透過領域の保護膜17はパターニングを通じて除去し、アルミニウム含有金属層を積層してから透過領域で投光窓を形成するためにアルミニウム含有金属層を除去するときに連続して透過膜画素電極18の上のクロムのような伝導用金属層も除去する。
【0050】
保護膜17としては比較的厚い有機絶縁膜を使用する。このような有機絶縁膜としてはエッチング工程を備えないようにフォトリソグラフィ工程のみでパターニング作業がなされる感光性ポリアミドなどの感光性透明有機絶縁膜を多く使用することが望ましい。
【0051】
そして、反射透過複合形薄膜トランジスタの液晶表示装置で画素電極をなす反射電極層と透過電極層の積層順序は反射効率及び2つの電極層のエッチング率による製造工程上の便宜を考慮して透明電極層を下にまず形成し、反射電極層を上側に形成するのが望ましい。特に、本発明の場合、透過領域で液晶層の厚さが厚くなることが一般的なので、反射膜層と絶縁膜層の厚さを利用できるように反射電極を上側に形成するのが望ましい。
【0052】
以上の実施例ではアモルファスシリコン形薄膜トランジスタ液晶表示装置に対して説明しているが、ポリシリコン形薄膜トランジスタ液晶表示装置に対しても同一の原理で本発明は適用されることができる。
【0053】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置で画素電極をなすアルミニウム含有反射金属層とインジウム金属酸化物系列の透明電極層界面で酸化膜が形成されて接触抵抗が高くなり、これにより反射金属層に液晶配列のための電位が正確に印加されない問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その1)。
【図2】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その2)。
【図3】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その3)。
【図4】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その4)。
【図5】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その5)。
【図6】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その6)。
【図7】第1実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その7)。
【図8】第2実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その1)。
【図9】第2実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その2)。
【図10】第3実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その1)。
【図11】第3実施例による薄膜トランジスタ基板を形成する工程を示す画素部工程側断面図(その2)。
【図12】第4実施例による薄膜トランジスタ基板画素部を示す画素部側断面図。
【図13】図12に示す本発明の第4実施例に対する平面図。
【図14】本発明の第5実施例を示す断面図。
【図15】本発明の第5実施例においての光の位相変化を概念的に示す断面図。
【図16】本発明の第6実施例で下層基板の画素部及びパッド部平面を示す図。
【図17】図15による第6実施例の平面をA-A’に沿って切断した下層基板の画素部断面図。
【図18】本発明の第7実施例の画素部を示す断面図。
【図19】本発明の第8実施例の画素部を示す断面図。
【図20】本発明の第9の実施例を示す図。
【符号の説明】
10 ガラス基板
11 ゲート電極
13 ゲート絶縁体
14 オーミックコンタクト層
15 活性層
16 ソース電極
18 透過膜画素電極
19 分離絶縁体
20 反射膜電極
51 透過膜
61 クロム層

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板上に少なくとも一つが形成されて画素を調節する薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタ上に形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域にコンタクトホールを有する保護膜と、
    前記コンタクトホールを有する保護膜上に形成され、前記コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結されるITO層画素電極と、
    前記保護膜上の前記ITO層画素電極上に形成されるとともに、前記コンタクトホールの一部において前記ソースが露出するように前記ITO層画素電極が除去されたホールを通じて、露出された前記ソースと直接に接触して連結され、アルミニウム含有金属からなる反射層画素電極と、
    前記ITO層画素電極と前記反射層画素電極との間の分離絶縁膜と、
    を備えており、
    画素領域は前記ITO層画素電極のみ存在する透過領域と前記反射層画素電極が存在する反射領域とからなることを特徴とする反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置。
  2. 基板と、
    前記基板上に少なくとも一つが形成されて画素を調節する薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタ上に形成され、前記薄膜トランジスタのソース領域に、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールを含む少なくとも2つのコンタクトホールを有する保護膜と、
    前記コンタクトホールを有する保護膜上に形成され、前記第1コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結されるITO層画素電極と、
    前記保護膜上の前記ITO層画素電極上に形成されるとともに、前記第2コンタクトホールを通じて前記薄膜トランジスタのソースと直接に接触して連結される反射層画素電極と、
    前記ITO層画素電極と前記反射層画素電極との間の分離絶縁膜と、
    を備えており、
    前記第2コンタクトホールで前記ITO層画素電極及び前記分離絶縁膜ホールを有し、前記ソースと前記反射層画素電極のコンタクトがなされるように構成され、画素領域は前記ITO層画素電極のみ存在する透過領域と前記反射層画素電極が存在する反射領域とからなることを特徴とする、反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置。
  3. 前記透過領域は前記反射領域の窓に形成される形態からなる、請求項1記載の反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置。
  4. 前記保護膜は、感光性透明絶縁膜で、前記保護膜の表面は少なくとも一部領域でエンボシング処理されてマイクロレンズを形成する、請求項1記載の反射透過複合形薄膜トランジスタ液晶表示装置。
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