JP4779049B2 - 光コネクタ清掃工具 - Google Patents
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Description
本願は、2007年2月28日に日本に出願された特願2007−49028号、2007年3月23日に日本に出願された特願2007−77954号、2007年7月23日に日本に出願された特願2007−191087号、2007年12月7日に日本に出願された特願2007−317696号、2007年12月7日に日本に出願された特願2007−317697号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
コネクタ用位置決めハウジングに光コネクタを挿入して突き合わせ接続する際、光コネクタの接合端面にゴミや埃、油分などの汚れが付着していると、着脱時の損傷や、伝送損失の増大などの原因になるため、突き合わせ接続に先立って、接合端面を清掃する必要がある。
特許文献1に記載されたクリーナーは、ケースと、このケースから突出したピンとを備えている。このピンは、モータ、バッテリーなどからなる回転手段によって回転するようになっている。
このクリーナーでは、ピンの先端部を光コネクタの接合端面に接触させ、回転手段を駆動させることによって、ピンを回転させつつ清掃体を送り移動させ、接合端面を清掃することができる。
また、ピンを回転させる回転手段がかさばるため、全体のサイズが大きくなってしまうことから、小型化が要望されていた。
また、光コネクタ清掃工具では、清掃体によって光コネクタの接合端面を確実に清浄化することが要望されている。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、その目的は次のとおりである。
(1)操作が容易であり、しかも小型化が可能な光コネクタ清掃工具の提供。
(2)光コネクタの接合端面を確実に清浄化することが可能な光コネクタ清掃工具の提供。
本発明の光コネクタ清掃工具は、前記送り機構が、前記巻取リールを回転駆動するギアと、前記ケース体側の長さ方向に形成された、前記ギアが嵌合するギア受け部とを備え、前記ギアが、前記ケース体の挿入方向の移動によって前記ギア受け部と嵌合して回転することにより前記巻取リールを回転駆動して前記清掃体を巻き取ることが好ましい。
前記押圧面には、前記送り機構からの清掃体を前記押圧面に導くガイド口部が形成されていることが好ましい。
前記ガイド口部は一対形成され、そのうち一方が前記送り機構からの清掃体を前記押圧面に導くものであり、他方が前記押圧面を経た清掃体を前記送り機構に導くものであることが好ましい。
本発明の光コネクタ清掃工具は、前記挿入部が、前記ヘッド部材が挿通する挿入筒体を備え、この挿入筒体が、前記コネクタ収容穴に位置決めされた状態で挿入できることが好ましい。
前記挿入筒体は、筒体基部と、これに着脱可能な筒体先端部とを備えていることが好ましい。
前記筒体先端部は、前記筒体基部の先端の挿通孔に着脱自在に嵌合可能な嵌合筒部と、前記嵌合筒部から先端方向に延びて前記コネクタ収容穴に挿入される先端筒部とを有することが好ましい。
前記ヘッド部材の押圧面には、前記清掃体の幅方向のずれを防ぐガイド溝が形成されていることが好ましい。
また、工具本体に対する挿入部の相対的な移動によってヘッド部材を軸回りに回転させるようになっているので、モータを用いてヘッド部材を回転させるタイプのものに比べ、ヘッド部材を回転させる機構の構成が簡略となる。
従って、工具本体のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
また、清掃体の送り移動によって、接合端面に付着しているゴミや埃、油分などの汚れが確実に拭き取られる。
また、挿入部をコネクタ収容穴に挿入し、その挿入方向に工具本体を移動させるだけで、接合端面を清掃できる。挿入部のコネクタ収容穴への挿入と、ヘッド部材の回転とを一連の動作で行うことができるため、操作が容易である。
また、ヘッド部材を回転させる機構の構成が簡略となるため、工具本体のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
図1〜図5は、本発明の光コネクタ清掃工具(以下、単に「清掃工具」ともいう)の一実施形態を示す図である。
図1は、この実施形態の清掃工具1の正面図である。図2A〜図2Cは、それぞれ清掃工具1の側面図、前面図、正面図である。図3は、清掃工具1の挿入部20の要部を示す斜視図である。図4は、挿入部20の先端部の拡大図である。図5は、清掃体2を外した状態の挿入部20の先端部の拡大図である。
図6は、清掃工具1が適用される光コネクタプラグ60(光コネクタ。以下、単に光プラグともいう)と、光コネクタアダプタ70(コネクタ用位置決めハウジング。以下、単に光アダプタともいう)を示す図である。
フェルール61の接合端面61aの中央部には、光ファイバ穴61b(微細孔)が開口している。光ファイバ穴61bには、光ファイバ63が挿通しており、光ファイバ63の先端は接合端面61aに露出している。
光ファイバ63は、例えば光ファイバ心線の先端部の被覆樹脂を除去した光ファイバ裸線であり、光ファイバ63は、これにより他の光コネクタと突き合わせ接続可能に成端されている。
フェルールとしては、周知の単心光フェルール、例えばSC型フェルール、SCフェルールなどが使用できる。
なお、フェルール61は、先端に向かって細くなる形状であっても良いが、図6では、例示的に、円筒状のフェルール61を示した。
光プラグ60は、光アダプタ70のコネクタ挿入口71から挿入されると、挿入方向からずれた方向への変位を規制されつつ、コネクタ収容穴72に収容される。
光アダプタ70は、両端から2つの光プラグ60が挿入されると、フェルール61同士が突き合わされ、光ファイバ63同士が光接続されるように構成されている。
図6に示す符号73は、光アダプタで一般的に用いられている位置決め用の割りスリーブを示す。
なお、以下の説明において、図1における左方を前方といい、右方を後方ということがある。
図1〜図5に示すように、挿入部20は、挿入筒体21と、挿入筒体21内に挿通するヘッド部材23とを備えている。
挿入筒体21は、円筒状の基筒部21aと、基筒部21aの先端から前方に延びる円筒状の先端筒部21bとを有する。
先端筒部21bは、基筒部21aより細く形成され、コネクタ収容穴72に挿入したときに位置決めされるように形成するのが好ましい。
ヘッド部材23の先端面は、清掃体2を接合端面61aに押し当てる押圧面24である。図示例では、押圧面24はほぼ平坦とされ、略円形とされている。
押圧面24には、清掃体2の送り移動をガイドするガイド溝25を形成するのが好ましい。ガイド溝25は、清掃体2の位置決め機構として機能し、清掃体2の脱落や位置ずれを防ぐことができる。
ガイド溝25は、清掃体2が接合端面61aに当接可能となるように、清掃体2の直径より浅く形成される。
図5、図6に示すように、ヘッド部材23の側面には、清掃体2の送り移動をガイドするガイド溝26A、26Bを形成するのが好ましい。
ヘッド部材23の先端部は、先端筒部21bから突出している。
清掃体2は、特に限定されるものではなく、公知の適当な清浄布(不織布や織布)を糸状に加工したものを採用することができる。例えば、ポリエステルやナイロンなどの極細の繊維で構成されたものが例示できる。
清掃体2としては、例えば直径0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.3mmのものが好適である。なお、清掃体2としては、細巾のテープ状のものを用いることもできる。
送り機構3は、清掃体2を送り移動させるもので、清掃体2を巻装した供給リール30と、使用後の清掃体2を巻き取って回収する巻取リール31とを有する。
ケース体11には、供給リール30が回転可能に装着される供給リール支持軸32と、巻取リール31が回転可能に装着される巻取リール支持軸33とが設けられている。
回転機構34は、例えば、挿入部20の移動によりギヤ(図示略)が回転し、このギヤによりヘッド部材23が軸回りに回転駆動する構成が可能である。
回転機構34の構成は、挿入部20の移動に連動してヘッド部材23を回転させる機構であれば、特に限定されない。
なお、本発明では、手動により操作可能な操作ダイヤルを設け、この操作ダイヤルの操作によって巻取リール31を回転させる構成も可能である。
図1における符号36は、ケース体11内面に形成されて清掃体2をガイドする円筒状のガイド部である。
図6〜図8に示すように、清掃工具1の挿入部20の先端筒部21bを光アダプタ70のコネクタ挿入口71から挿入すると、先端筒部21bは、外面が光アダプタ70の内壁70aにより位置決めされながらコネクタ収容穴72に進入する。
これによって、押圧面24上の清掃体2は、光プラグ60の接合端面61aの適切な位置(ここでは、光ファイバ穴61bとその周辺)に当接する。
この挿入部20の移動に連動して、回転機構34によりヘッド部材23が軸回りに回転する。このため、清掃体2は接合端面61aに当接した状態のままヘッド部材23の軸回りに回転し、接合端面61aが拭き取り清掃される。
清掃後には、清掃工具1を挿入したときと反対の方向(離脱方向)に引くことにより、挿入部20をコネクタ収容穴72から引き抜くことができる。
また、回転機構34が、工具本体1に対する挿入部20の相対的な移動によってヘッド部材23を軸回りに回転させるようになっているので、モータを用いてヘッド部材を回転させるタイプのものに比べ、回転機構34の構成が簡略となる。
従って、工具本体10のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
図10は、この実施形態の清掃工具1Aの斜視図である。図11A、図11Bは、それぞれ清掃工具1Aの正面図および側面図である。図12は、清掃工具1Aの分解斜視図である。図13A〜図13Cは、回転機構5の支持体51を示すもので、それぞれ正面図、側面図、背面図である。図14は、支持体51の斜視図である。図15は、回転機構5の回転シャフト52を示す斜視図である。図16は、回転シャフト52の要部を拡大した斜視図である。図17は、ヘッド部材23の斜視図である。図18A、図18Bは、ヘッド部材23の前面図および正面図である。図19は、回転シャフト52およびその先端に取り付けられたヘッド部材23を示す一部断面図である。図20は、送り機構3を示す正面図である。図21は、送り機構3の側面図である。図22は、送り機構3の支持部35を示す正面図である。図23は、供給リール30および巻取リール31に用いられるボビン37を示す斜視図である。図24A、図24Bは、巻取リール31に用いられるギア38を示すもので、図24Aは一方側から見た斜視図、図24Bは他方側から見た斜視図である。図25A、図25Bは、挿入筒体21の筒体先端部29を示すもので、それぞれ断面図、正面図である。図26A〜図26Dは、挿入筒体21の筒体基部22を示すもので、それぞれ断面図、正面図、前面図、下面図である。図26Aは、図26BにおけるA−A断面矢視図である。
工具本体10は、ケース体11と、その内部に設けられた送り機構3と、ヘッド部材23を回転させる回転機構5とを備えている。
位置決め開口部12は、前後方向に沿うスリット状に形成され、前端および後端には、それぞれ位置決め凸部57が嵌合する第1および第2嵌合凹部13、14が形成されている。
図10〜図12に示す状態では、位置決め凸部57が、位置決め開口部12の後端に形成された第2嵌合凹部14に嵌合することによって、送り機構3および回転機構5が位置決めされている。
支持体51は、前後方向に沿う長板状の基板53と、基板53の内面53aに突出して形成された挿入凸部54と、基板53の両側縁部から内面53a側に延出して形成された側板55と、一方の側板55に形成された鋸歯状のギア受け部56と、基板53の外面53bに形成された位置決め凸部57と、基板53の後端縁部から内面53a側に延出して形成された後端板58と、後端板58の前面58aに前方に突出して形成された保持凸部59とを備えている。
挿入凸部54は、略円筒状に形成されている。挿入凸部54の突出高さおよび外径は、回転筒部82のカム溝85に嵌合可能となるように設定されている。
回転シャフト52内には、清掃体2が挿通する挿通孔83が形成されている。挿通孔83は断面略円形とされ、ガイド筒部81の前端から回転筒部82の後端にわたって形成されている。
図16に示すように、ガイド筒部81は略円筒状に形成され、前端部にはヘッド部材23の基部27が嵌合可能となっている。ガイド筒部81の前端部の内面には、肉厚に形成された回転止部84が形成されている。
カム溝85は、前後方向にわたって、少なくとも一部が回転筒部82の軸方向に対し傾斜して形成されている。このため、回転シャフト52が前後方向に移動すると、回転筒部82がカム溝85に沿って移動することによって、回転シャフト52は軸回りに回転する。
先端部28の先端面は、清掃体2を接合端面61aに押し当てる押圧面24である。押圧面24には、清掃体2の送り移動をガイドするガイド溝25を形成するのが好ましい。
先端部28および基部27の側面には、清掃体2の送り移動をガイドするガイド溝26A、26Bを形成するのが好ましい。先端部28の先端部は、先端筒部21bから突出している。
挿入部91には、ガイド筒部81に形成された回転止部84に即した形状の切欠部93が形成されており、切欠部93が回転止部84に係止することで、ヘッド部材23がガイド筒部81に対して回転しないようになっている。
図19に示すように、清掃体2は、供給リール30から、挿入筒体21内を通ってヘッド部材23の押圧面24を経由し、巻取リール31に巻き取られるようになっている。
図19における符号94は、ガイド筒部81の前端とフランジ部92との間に設けられた付勢手段(例えばコイルスプリング)である。付勢手段94は、ヘッド部材23を接合端面61aに押し当てたときにヘッド部材23を前方に付勢するように構成することができる。
支持部35は、前後方向に沿う長板状の基板41と、基板41の内面41aに設けられて供給リール30が回転可能に装着される供給リール支持軸32と、巻取リール31が回転可能に装着される巻取リール支持軸33と、基板41の長さ方向中間部から内面41a側に延出して形成された仕切板42と、基板41の後端部から内面41a側に延出して形成された後端板43と、基板41の一方の側縁部から内面41a側に延出して形成された側板44とを備えている。
供給リール支持軸32は、仕切板42より後方に形成されている。巻取リール支持軸33は、供給リール支持軸32より後方に形成されている。
側板44の内面には、後方に延出する2つの延出板45、45が形成され、延出板45の先端には、それぞれリール30、31に向けて突出する係止爪45a、45aが形成されている。延出板45は弾性的に曲げ変形可能であり、延出板45の曲げ変形によって、係止爪45aはリール30、31に対し接近および離間する方向に移動する。
基板41の前端には、後述する挿入筒体21の筒体基部22の嵌合突起97aが嵌合する切欠41bが形成されている。
保持筒部39は円筒状に形成され、後端板43の後面から後方に延出して形成されている。
付勢手段40の前端は後端板43に当接し、後端は支持体51の保持凸部59に嵌合した状態で後端板部58に当接している(図29および図30を参照)。
係止歯部50は、周方向に沿って配列された複数の歯部50aを備え、延出板45の係止爪45aが歯部50aに係合することにより、ボビン37の逆方向回転が阻止される。
第2端板49には、周方向に沿って配列された複数の係止凸部49aが形成されている。
ボビン37は、胴部47に支持軸32、33を挿通させることによって支持部35に装着される。
歯車部88は、周方向に沿って配列された複数の歯部88aを有し、これら歯部88aは、支持体51のギア受け部56に嵌合可能である。
ギア38は、巻取リール31として用いられるボビン37の第2端板49に重ねて設置される。基板87の係止突起87aは第2端板49の係止凸部49aに係止するため、ギア38の回転に従ってボビン37も回転するようになる。
図25A、図25Bに示すように、筒体先端部29は、円筒状の基筒部21aと、基筒部21aの先端から前方に延びる円筒状の先端筒部21bとを有し、筒体基部22に対し着脱可能とすることができる。
先端筒部21bは、基筒部21aより細く形成され、コネクタ収容穴72に挿入したときに位置決めされるように形成するのが好ましい。
基筒部21aの後端には、筒体基部22に形成された嵌合凹部22aに嵌合する嵌合凸部21cが形成されているため、筒体先端部29の回転が阻止される。
筒体基部22内には、回転シャフト52が挿通する挿通孔98が形成されている。
挿通筒部96は、略円筒状に形成され、回転シャフト52のガイド筒部81が挿通するようになっている。
保持枠部97は、断面矩形の筒状に形成され、その内部に回転シャフト52の回転筒部82を収容できる。
保持枠部97を構成する4つの側板99のうちひとつである側板99aには、送り機構3の支持部35の切欠41bに嵌合する嵌合突起97aが形成されている。
側板99aに対向する側板99bには、前後方向に沿って、回転機構5の支持体51の挿入凸部54が挿入されるスリット100が形成されている(図20を参照)。
保持枠部97は、送り機構3の仕切板42の前面に当接可能な位置に設けることができる。
図10〜図12に示す状態では、回転機構5の支持体51の位置決め凸部57が、ケース体11の位置決め開口部12の後端に形成された第2嵌合凹部14に嵌合しているため、送り機構3および回転機構5は、ケース体11内の比較的後方に位置決めされている。この位置を後方位置という。
送り機構3および回転機構5を前方位置に配置することによって、挿入部20も前方に移動させて位置決めすることができる。
図31は、挿入部20が前方位置にある状態の清掃工具1Aを示すものである。
この状態では、工具本体10から延出する部分の挿入部20を長くできる。このため、清掃作業の際に、対象となる光アダプタ70に近接する他の光アダプタ70に悪影響が及ぶことを防ぐことができる。
図6〜図8および図27に示すように、挿入部20の先端筒部21bを光アダプタ70のコネクタ挿入口71から挿入すると、先端筒部21bは、外面が光アダプタ70の内壁70aにより位置決めされながらコネクタ収容穴72に進入する。
これによって、押圧面24上の清掃体2は、光プラグ60の接合端面61aの適切な位置(ここでは、光ファイバ穴61bとその周辺)に当接する。
この挿入部20の移動によって、回転シャフト52は支持体51に対し後方に移動する。
これによって、回転筒部82がカム溝85に沿って移動し、回転シャフト52は軸回りに回転する。
回転シャフト52の回転によって、ヘッド部材23が軸回りに回転するため、清掃体2は接合端面61aに当接した状態のままヘッド部材23の軸回りに回転し、接合端面61aが拭き取り清掃される。
送り機構3が支持体51に対し移動するため、ギア受け部56によって、ギア38の歯車部88に回転方向の力が与えられる。ギア38の回転によって、巻取リール31も回転するため、清掃体2が巻き取られる。
これに伴って、清掃体2が供給リール30から引き出され、ヘッド部材23の押圧面24を通って送り移動される。1回の工具本体10の移動による清掃体2の巻き取り長さは、一定量となる。
清掃体2の送り移動によって、接合端面61aに付着しているゴミや埃、油分などの汚れが確実に拭き取られる。
回転シャフト52は、支持体51に形成された挿入凸部54が挿入されるカム溝85が形成された回転筒部82を備えており、前後方向の移動により回転筒部82がカム溝85に沿って移動することによって軸回りに回転するようにされているので、簡単な機構でヘッド部材23を軸回りに回転させることができる。
回転機構5の構造が簡略であるため、工具本体10のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
送り機構3の構造が簡略であるため、工具本体10のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
従って、複数のタイプの光アダプタ70に適用可能である。
この場合には、スリーブ状のレセプタクルハウジング内に組み込まれたフェルールが本発明に係る光コネクタとして機能する。レセプタクルハウジングの内側空間であるコネクタ収容穴に、清掃工具の挿入部を挿入することで、フェルールの接合端面を清掃できる。
図32は、清掃工具101の斜視図である。図33は、清掃工具101の要部を拡大した斜視図である。図34A〜図34Dは、それぞれ清掃工具101の前面図、背面図、側面図、および正面図である。図35は、清掃工具101の分解斜視図である。図36A〜図36Cは、支持体151を示すもので、それぞれ正面図、側面図、背面図である。図37は、支持体151の斜視図である。図38は、回転機構105の回転シャフト152を示す斜視図である。図39は、回転シャフト152の要部を拡大した斜視図である。図40は、ヘッド部材123を一方側から見た斜視図である。図41は、ヘッド部材123を他方側から見た斜視図である。図42は、ヘッド部材123の正面図である。図43は、ヘッド部材123の平面図である。図44は、ヘッド部材123の平断面図である。図45は、ヘッド部材123の前面図である。図46は、ヘッド部材123の後面図である。図47は、回転シャフト152およびその先端に取り付けられたヘッド部材123を示す一部断面図である。図48は、送り機構103を示す分解斜視図である。図49は、挿入筒体121の筒体基部122を示す斜視図である。図50は、挿入筒体121の筒体先端部129を示す斜視図である。
ケース体111は、断面略矩形の筒状に形成され、4枚の側板部111aのうちひとつの側板部111aの後部には、後述する位置決め凸部157が挿入される位置決め開口部112が形成されている。
位置決め開口部112は、前後方向に沿うスリット状に形成されている。位置決め開口部112の前部には位置決め凸部157が嵌合する第1嵌合凹部113が形成され、位置決め開口部112の後端には、位置決め凸部157が嵌合する第2嵌合凹部114が形成されている。
図32および図34A〜図34Dに示す状態では、位置決め凸部157が第2嵌合凹部114に嵌合することによって、送り機構103および回転機構105が位置決めされている。
ケース体111の前端には、挿入部120が挿通する挿通口111cが形成されている。
図36Cおよび図37に示すように、ギア受け部156は、一方の側板部155の内面側、詳しくは側板基部167の内面側に、他方の側板155に向けて突出して形成された複数の受け歯部156aからなる。受け歯部156aは、支持体151の長さ方向(前後方向)に配列されている。
図36Bおよび図36Cに示すように、一方の側板155の下面側、詳しくは側板基部167の下面側には、下方に突出する当接凸部155aが形成されている。図示例では、当接凸部155aは突出方向に徐々に幅が狭くなる略三角形状に形成され、前面155bは基板153に対し傾斜した傾斜面となっている。
図36Bに示すように、弾性片165は、延出方向に向かって図中上方に傾斜して形成すると、基板153とケース体111との距離を十分に確保でき、しかも位置決め凸部157を嵌合凹部113、114に確実に係止させることができるため好ましい。
上述の位置決め凸部157は、弾性片165の後端部の上面(外面)から上方に突出して形成されている。
弾性片165の上面には、位置決め凸部157より前方に、係止凸部166が形成されている。
弾性片165は、弾性的な曲げ変形により後端部が上下動できるように構成することによって、位置決め凸部157を嵌合凹部113、114に対し係脱可能とすることができる。
回転シャフト152は、ガイド筒部181と、ガイド筒部181の後端に設けられた回転筒部182とを備えている。
回転シャフト152内には、清掃体102が挿通する挿通孔183が形成されている。挿通孔183はガイド筒部181の前端から回転筒部182の後端にわたって形成されている。
ガイド筒部181は略円筒状に形成され、前端部において、挿通孔183にヘッド部材123の挿入部191が挿入されるようになっている。ガイド筒部181の前端部の内面には、内面が平坦に形成された回転止部184が形成されている。
カム溝185は、前後方向にわたって、少なくとも一部が回転筒部182の軸方向に対し傾斜して形成されている。このため、後述するように、回転シャフト152が前後方向に移動すると、回転筒部182がカム溝185に沿って移動することによって、回転シャフト152は軸回りに回転する。図示例では、カム溝185は螺旋状に形成されている。
先端部128の先端面は、清掃体102を接合端面161aに押し当てる押圧面124である。
これらのうち一方のガイド口部125Aは、送り機構103からの清掃体102を押圧面124に導くものであって、図示例では断面略矩形に形成されている。他方のガイド口部125Bは、押圧面124を通過した清掃体102を送り機構103に導くものであって、図示例では断面略矩形に形成されている。
ガイド口部125A、125Bを形成することによって、清掃体2の脱落を確実に防止できる。
ガイド溝126A、126Bはガイド口部125A、125Bに即した位置に形成される。
挿入部191には、ガイド筒部181に形成された回転止部184に即した形状の平坦部193が形成されており、平坦部193が回転止部184に係止することで、ヘッド部材123がガイド筒部181に対して回転しないようになっている。
図示例では、清掃体102は、工具本体110内の供給リール130から回転シャフト152の挿通孔183内を通り、ヘッド部材123のガイド溝126A、ガイド口部125Aを通って押圧面124に至り、ガイド口部125B、ガイド溝126Bを経て巻取リール131に達している。
清掃体102としては、例えば直径0.1〜1mm、好ましくは0.2〜0.3mmのものが好適である。
糸状の清掃体102は、テープ状のものより幅が狭いため、先端部128の外径が小さい場合でも、設計上、ガイド口部125A、125Bを形成するのが容易である。
なお、清掃体102としては、細巾のテープ状のものを用いることもできる。
基板141の前端には、筒体基部122の挿通筒部196が嵌合する切欠141bが形成されている。
付勢手段140の前端は後端板143に当接し、後端は支持体151の保持凸部159に嵌合した状態で後端板部158に当接している。
押さえ部134は、リール130、131およびギア138の脱落を防ぐためのもので、前後方向に延出する長板状の本体部134aの前端および後端に、リール支持軸132、133に嵌合可能な嵌合部134b、134cが形成されている。
押さえ部134によって、リール130、131が清掃体102に引っ張られて傾いたり支持軸132、133から外れるのを防止できる。
供給リール支持軸132および巻取リール支持軸133は、仕切板142より後方に形成されている。
供給リール130および巻取リール131は、清掃体102が巻き付けられる胴部147と、胴部147の一端に設けられた第1端板148と、胴部147の他端に設けられた第2端板149とを備えている。
第1端板148の外面には、周方向に沿って配列された複数の係止凹部(図示略)が形成されており、延出板145の係止爪145aが前記係止凹部に係合することにより、リール130、131の逆方向回転が阻止される。第2端板149の外面には、周方向に沿って配列された複数の係止凸部149aが形成されている。
リール130、131は、胴部147に支持軸132、133を挿通させることによって支持部135に装着される。
歯車部188は、周方向に沿って配列された複数の歯部188aを有し、これら歯部188aは、支持体151のギア受け部156の受け歯部156aに噛み合うように形成されている。
ギア138は、巻取リール131の第2端板149に重ねて設置される。基板187の係止突起187aは第2端板149の係止凸部149aに係止するため、ギア138の回転に従って巻取リール131も回転する。
係止突起187aは、ギア138が巻き取り方向とは逆の方向に回転する場合には、係止凸部149aには係止しないように形成されている。
突出片146の先端部の後面側には、凸部146aを形成することができる。
挿入筒体121は、筒体基部122と、その先端に設けられた筒体先端部129とを備えている。
図49に示すように、筒体基部122は、挿通筒部196と、挿通筒部196の後端に設けられた保持枠部197とを備えている。
挿通筒部196は、略円筒状に形成され、回転シャフト152のガイド筒部181が挿通可能な挿通孔198が形成されている。
保持枠部197は、断面矩形の筒状に形成され、その内部に回転シャフト152の回転筒部182を収容できる。保持枠部197を構成する4つの側板199のうちひとつである側板199aには、前後方向に沿って、支持体151の挿入凸部154が挿入されるスリット200が形成されている。
保持枠部197は、送り機構103の仕切板142の前面に当接可能となるよう形成される。
嵌合筒部121cは筒体基部122の先端の挿通孔198に着脱自在に嵌合するように形成するのが好ましい。嵌合筒部121cを筒体基部122の挿通孔198に嵌合するように形成することによって、筒体先端部129の構造を簡略化し、金型作製に必要なコストを抑制することができる。
また、筒体先端部129を筒体基部122に着脱自在とすることによって、光アダプタ70の仕様に合わせて筒体先端部129を選択使用することができるため、複数のタイプの光アダプタ70に適用可能となる。
先端筒部121bには、回転シャフト152のガイド筒部181およびヘッド部材123が挿通する挿通孔121dが形成されている。
先端筒部121bは、コネクタ収容穴72に挿入したときに挿入方向からずれた方向の変位が規制されるように形成するのが好ましい。
挿入部120は、挿入筒体121がケース体111の挿通口111cに挿通して、ケース体111から前方に突出している。
図32および図34A〜図34Dに示す状態では、支持体151の位置決め凸部157が、ケース体111の位置決め開口部112の後端に形成された第2嵌合凹部114に嵌合しているため、送り機構103および回転機構105は、ケース体111内の比較的後方に位置決めされている。この位置を後方位置という。
送り機構103および回転機構105を前方位置に配置することによって、挿入部120も前方に配置される。
図62は、挿入部120が後方位置にある状態の清掃工具101を示し、図63は、挿入部120が前方位置にある状態の清掃工具101を示すものである。
挿入部120が前方位置にある状態では、工具本体110から延出する部分の挿入部120を長くできるため、対象となる光アダプタ70に近接する他の光アダプタ70に影響を与えないように清掃作業を行うのが容易となる。
ガイド本体173の蓋174側の一端には、光プラグ60が挿入されるコネクタ挿入口106(プラグ挿入口)が開口しており、ここに光プラグ60を挿入することにより、光プラグ60の接合端面61aを、清掃体102によって拭き取り清掃できる。
蓋174は、保持紐部177を介してケース体111に接続されているため、蓋174の紛失を防ぐことができる。
図51、図52および図56に示すように、挿入部120の挿入筒体121を光アダプタ70のコネクタ挿入口71から挿入すると、挿入筒体121は、外面が光アダプタ70の内壁70aにより位置決めされながらコネクタ収容穴72に進入する。
これによって、押圧面124上の清掃体102は、光プラグ60の接合端面61aの適切な位置(ここでは、光ファイバ穴61bとその周辺)に当接する。
図54および図55に示すように、工具本体110の移動によって、支持体151は回転シャフト152に対し前方移動する。これによって、回転筒部182はカム溝185に沿って周方向に移動し、回転シャフト152は軸回りに回転する。
図56に示すように、回転シャフト152の回転によって、ヘッド部材123が軸回りに回転するため、清掃体102は接合端面61aに当接した状態のままヘッド部材123の軸回りに回転し、接合端面61aが拭き取り清掃される。
これに伴って、清掃体102が供給リール130から引き出され、ヘッド部材123の押圧面124を通って送り移動される。1回の工具本体110の移動による清掃体102の巻き取り長さは、一定量となる。
清掃体102の送り移動によって、接合端面61aに付着しているゴミや埃、油分などの汚れが確実に拭き取られる。
挿入部120を光アダプタ70から引き抜く際には、挿入部120は、付勢手段140の弾性力によって工具本体110に対して相対的に前方(すなわち伸長方向)に移動し、図52等に示す通常位置に戻る。
図58Cに示すように、支持体151がさらに移動すると、突出片146は当接凸部155aから外れ、弾性的な復元力により凸部146aが側板突出部168の前端面168aに衝突する。この際、衝突音が発生するため、工具本体110が十分な距離移動したことが確認できる。
位置決め凸部157を押圧して弾性片165を下方に弾性変形させ、位置決め凸部157を第2嵌合凹部114から外すと、支持体151は後方移動可能となる。
図60Aおよび図60Bに示すように、取り外しのため支持体151を後方移動させる過程の中間位置において、係止凸部166が位置決め開口部112の後端部に達すると、この後端部に係止凸部166が係止する。
このように、支持体151の取り外しの過程で、係止凸部166が位置決め開口部112の後端部に係止するため、付勢手段140の付勢力により支持体151がケース体111から飛び出してしまうのを防ぐことができる。
回転シャフト152は、支持体151に形成された挿入凸部154が挿入されるカム溝185が形成された回転筒部182を備えており、前後方向の移動により回転筒部182がカム溝185に沿って移動することによって軸回りに回転するようにされているので、簡単な機構でヘッド部材123を軸回りに回転させることができる。
回転機構105の構造が簡略であるため、工具本体110のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
送り機構103の構造が簡略であるため、工具本体110のサイズを小さくでき、全体を小型化できる。
図64〜図70は、ヘッド部材の他の例を示すもので、ここに示すヘッド部材123Aは、ガイド筒部181の挿通孔183に挿通される挿入部191と、挿入部191の前端に形成されたフランジ部192と、フランジ部192の前面から前方に延出する略円筒状の先端部128とを備えている。先端部128の先端面は、清掃体102を接合端面61aに押し当てる押圧面124である。
ヘッド部材123Aは、図40〜図46に示すヘッド部材123に比べ、先端部128が細く形成されている。図示例では、先端部128の外径は挿入部191の幅より小さくされている。この外径は例えば1.25mmである。
図65に示すように、押圧面124には、清掃体102が挿通する開口部であるガイド口部125A、125Bが形成されている。
清掃体102は、供給リール130からガイド溝126A、ガイド口部125Aを通って押圧面124に至り、ガイド口部125B、ガイド溝126Bを経て巻取リール131に巻き取られる。
上述のように、本発明では糸状の清掃体102を使用できる。糸状の清掃体102はテープ状のものより幅が狭いため、設計上、先端部128の外径が小さく場合でも、ガイド口部125A、125Bを形成するのが容易である。
このため、清掃体102の脱落を確実に防止し、かつ先端部128を細く形成することが可能となる。
この場合には、スリーブ状のレセプタクルハウジング内に組み込まれたフェルールが本発明に係る光コネクタとして機能する。レセプタクルハウジングの内側空間であるコネクタ収容穴に、清掃工具の挿入部を挿入することで、フェルールの接合端面を清掃できる。
ケース体211は、断面略矩形の筒状に形成され、4枚の側板部211aのうちひとつの側板部211aの後部には、後述する位置決め凸部257が挿入される位置決め開口部212が形成されている。
位置決め開口部212は、前後方向に沿うスリット状に形成されている。位置決め開口部212の前部には位置決め凸部257が嵌合する第1嵌合凹部213が形成され、位置決め開口部212の後端には、位置決め凸部257が嵌合する第2嵌合凹部214が形成されている。
ケース体211の前端には、挿入部220が挿通する挿通口211cが形成されている。
挿入凸部254は、回転筒部282のカム溝285に嵌合可能となるように設定されている。
回転シャフト252は、ガイド筒部281と、ガイド筒部281の後端に設けられた回転筒部282とを備えている。
回転シャフト252内には、清掃体202が挿通する挿通孔283が形成されている。
ガイド筒部281は略円筒状に形成され、前端部において、挿通孔283にヘッド部材223の挿入部291が挿入されるようになっている。
カム溝285は、前後方向にわたって、少なくとも一部が回転筒部282の軸方向に対し傾斜して形成されている。このため、回転シャフト252が前後方向に移動すると、回転筒部282がカム溝285に沿って移動することによって、回転シャフト252は軸回りに回転する。図示例では、カム溝285は螺旋状に形成されている。
先端部228の先端面は、清掃体202を接合端面61aに押し当てる押圧面224である。
図81に示すように、先端部228には、清掃体202の送り移動をガイドするガイド溝226A、226Bを形成するのが好ましい。先端部228は、先端部が先端筒部221bから突出するように形成されている。
図示例では、清掃体202は、工具本体210内の供給リール230から回転シャフト252の挿通孔283内を通り、ヘッド部材223のガイド溝226Aを通って押圧面224に至り、ガイド溝226Bを経て巻取リール231に達している。
挿入筒体221は、筒体基部222と、その先端に設けられた筒体先端部229とを備えている。
筒体基部222は、回転シャフト252のガイド筒部281が挿通可能な挿通筒部296と、挿通筒部296の後端に設けられた保持枠部297とを備えている。
保持枠部297は、断面矩形の筒状に形成され、その内部に回転シャフト252の回転筒部282を収容できる。保持枠部297には、前後方向に沿って、支持体251の挿入凸部254が挿入されるスリット300が形成されている。
挿入部220は、挿入筒体221がケース体211の挿通口211cに挿通して、ケース体211から前方に突出している。
本体部241は、挿通孔243aを有する基板部243と、基板部243の周縁から後方に延出し挿入筒体221が挿入される外筒部244と、基板部243から後方に延出する工具側ガイド筒部245と、基板部243から前方に延出するコネクタ側ガイド筒部246とを備えている。
挿通孔243aは、光コネクタ60のフェルール61および/またはヘッド部材223が挿通するように形成されている。
コネクタ側ガイド筒部246は、フェルール61が挿入されて位置決めされるように形成されている。図示例では、コネクタ側ガイド筒部246は、内径がフェルール61の外径にほぼ等しい円筒状とされている。
図示例では、ガイド筒部245、246は、互いに同心となるよう形成されており、挿通孔243aとほぼ同じ内径を有し、挿通孔243aを介して互いに連通している。
ガイド筒部245、246の内径は、挿入される部材、すなわちヘッド部材223およびフェルール61の外径に合わせて設定することができる。このため、内径が互いに異なっていてもよい。
本体部241は、保持紐部247を介してケース体211に接続されている。
蓋筒部252は、閉止状態においてコネクタ側ガイド筒部246を囲んで形成されている。
蓋筒部252の内面には、切り欠き253が形成されている。
切り欠き253は、断面略矩形状とされ、蓋筒部252の軸方向全長にわたって形成されており、これによって蓋筒部252は薄肉化されている。
切り欠き253は、蓋筒部252において中心軸を介してヒンジ部251aの回転対称位置に相当する位置に形成することができる。
切り欠き253によって、蓋部242の外径を大きくせずに、蓋部242が開閉の際にコネクタ側ガイド筒部246に当たらないようにすることができる。このため、小型化の点で好適である。
図80および図81に示すように、光コネクタ60のフェルール61をコネクタ側ガイド筒部246内に挿入すると、フェルール61は、コネクタ側ガイド筒部246により案内されながら進入する。これによって、押圧面224上の清掃体202は、光コネクタ60の接合端面61aの適切な位置(ここでは、光ファイバ穴61bとその周辺)に当接する。
図82に示すように、工具本体210の移動によって、支持体251は回転シャフト252に対し前方移動する。これによって、回転筒部282はカム溝285に沿って周方向に移動し、回転シャフト252は軸回りに回転する。
回転シャフト252の回転によって、ヘッド部材223が軸回りに回転するため、清掃体202は接合端面61aに当接した状態のままヘッド部材223の軸回りに回転し、接合端面61aが拭き取り清掃される。
これに伴って、清掃体202が供給リール230から引き出され、ヘッド部材223の押圧面224を通って送り移動される。
清掃体202の送り移動によって、接合端面61aに付着しているゴミや埃、油分などの汚れが確実に拭き取られる。
挿入部220を光コネクタ60から引き抜く際には、挿入部220は、付勢手段240の弾性力によって工具本体210に対して相対的に前方(すなわち伸長方向)に移動する。
また、コネクタ側ガイド筒部246を形成することによって、フェルール61を高精度に位置決めし、清掃効果を高めることができる。
ここに示す回転シャフト152Aは、ガイド筒部181の先端に、付勢手段194を内側から支持する一対の支持片181aが先端方向に突出して形成されている点で、図38および図39に示す回転シャフト152と異なる。
ここに示すコネクタ清掃用アタッチメント240Aは、コネクタ側ガイド筒部246Aの先端部246aが基端部246bに比べ細径とされている点で、図73〜図79に示すコネクタ清掃用アタッチメント240と異なる。
Claims (11)
- 光コネクタの接合端面を、清掃体の送り移動により拭き取り清掃する光コネクタ清掃工具であって、
前記清掃体の供給及び巻き取りを行う送り機構が組み込まれ、かつ、前記清掃体をコネクタ用位置決めハウジングのコネクタ収容穴内の前記接合端面に押し当てる押圧面が形成されたヘッド部材を先端に装着した回転シャフトを軸回りに回転させる回転機構が組み込まれた工具本体と、
前記ヘッド部材及び前記回転シャフトのヘッド部材側部分を挿通させる筒状の挿入筒体を有し、その先端部がコネクタ用位置決めハウジングのコネクタ収容穴に挿入される挿入部とを備え、
前記工具本体は、前記送り機構及び回転機構を収容し、前記送り機構、回転機構および前記挿入部に対して挿入部挿入方向前後に移動可能なケース体を有し、
前記回転機構は、前記ケース体側に設けた挿入凸部と回転シャフト側に設けた螺旋状のカム溝とが係合するカム機構を有し、
前記送り機構は、前記清掃体を巻装した供給リールと、前記清掃体を巻き取る巻取リールとを備えるとともに前記ケース体の挿入方向の移動により前記巻取リールを回転駆動して前記清掃体を巻き取る構成であり、
前記ヘッド部材は、前記清掃体を前記接合端面に当接させた状態で、前記工具本体のケース体を前記挿入部に対し挿入方向に移動させることによって、前記回転機構のカム機構により前記当接状態を維持したまま軸回りに回転し、かつ、前記清掃体が、前記送り機構での供給及び巻き取りにより送り移動されることを特徴とする光コネクタ清掃工具。 - 前記送り機構は、前記巻取リールを回転駆動するギアと、前記ケース体側の長さ方向に形成された、前記ギアが嵌合するギア受け部とを備え、
前記ギアは、前記ケース体の挿入方向の移動によって前記ギア受け部と嵌合して回転することにより前記巻取リールを回転駆動して前記清掃体を巻き取ることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ清掃工具。 - 前記押圧面には、前記送り機構からの清掃体を前記押圧面に導くガイド口部が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記ガイド口部は一対形成され、そのうち一方が前記送り機構からの清掃体を前記押圧面に導くものであり、他方が前記押圧面を経た清掃体を前記送り機構に導くものであることを特徴とする請求項3に記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記ケース体内には、前記挿入凸部を有し、前記ケース体に対し位置決めされた支持体が設けられ、
前記送り機構には、弾性的に曲げ変形可能な突出片が前記支持体に向けて突出して形成され、
前記支持体には、前記突出片に当接可能な当接凸部が形成され、
前記ケース体の移動に伴う支持体の移動過程で、前記突出片が前記当接凸部に係止して曲げ変形し、次いで前記当接凸部から外れて弾性力により前記支持体に衝突して衝突音を発するように構成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の光コネクタ清掃工具。 - 前記挿入部は、前記ヘッド部材が挿通する挿入筒体を備え、この挿入筒体は、前記コネクタ収容穴に位置決めされた状態で挿入できることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記挿入筒体が、筒体基部と、これに着脱可能な筒体先端部とを備えていることを特徴とする請求項6に記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記筒体先端部が、前記筒体基部の先端の挿通孔に着脱自在に嵌合可能な嵌合筒部と、前記嵌合筒部から先端方向に延びて前記コネクタ収容穴に挿入される先端筒部とを有することを特徴とする請求項7に記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記ケース体に、このケース体内に設けられて前記挿入凸部を有する支持体に形成された位置決め凸部が係脱自在に嵌合する嵌合凹部を有する位置決め開口部が形成され、
前記支持体が、前記位置決め凸部を前記嵌合凹部から外すことによって、前記ケース体から取り外し方向に移動可能とされ、
前記支持体には、前記支持体の取り外し過程の中間位置で前記位置決め開口部に係止する係止凸部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の光コネクタ清掃工具。 - 前記清掃体は、糸状に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の光コネクタ清掃工具。
- 前記ヘッド部材の押圧面には、前記清掃体の幅方向のずれを防ぐガイド溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の光コネクタ清掃工具。
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