JP5111576B2 - 光コネクタ清掃工具 - Google Patents

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Description

本発明は、光コネクタの接合端面を、テープ状の布、あるいは紐などの一方向に連続する柔軟な連続材からなる清掃体によって清掃するための光コネクタ清掃工具に関するものである。
周知のように、光コネクタを突合せ接続する際にその接合端面に汚れや異物が付着していれば、着脱時の損傷や伝送損失の増大などの原因になるため、突き合わせ接続に先だって、接合端面を清掃しておく必要がある。
光コネクタの接合端面の清掃には、接合端面にテープ状の布、あるいは紐などの柔軟な清掃体を接触させて汚れ等を拭き取るようにした光コネクタ清掃工具が、従来から用いられている。
この種の光コネクタ清掃工具としては、その先端部分(ヘッド部)において、一方向に連続する柔軟な連続材からなる清掃体の一部を露出させ、その露出した清掃体を移動させつつ光コネクタの接合端面に接触させる(押し当てる)方式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような方式を採用した光コネクタ清掃工具では、テープ状の布、あるいは紐などの一方向に連続する柔軟な連続材からなる清掃体を、工具先端部分に向けて繰り出すための供給リールと、工具先端部分から清掃体を引き取って巻取る巻取リールとを備えた送り機構を有する構成とされている。
国際公開第2008/108278号
しかしながら上述のような従来の光コネクタ清掃工具においては、清掃体が、巻取リールの軸方向の一部に偏って巻取られることがあり、その場合、巻取リールにおける清掃体巻取り厚み(高さ)が、巻取リールの軸方向の一部のみにおいて極端に大きくなってしまい、スペースファクタ上の問題が生じて、工具のより一層の小型化が困難となり、また偏って巻取られて清掃体が断面山状をなすように積層された部分において、巻取り時に崩れ(巻き崩れ)が生じ、その結果円滑に清掃体を巻取れなくなって、工具先端部への清掃体の繰り出しも円滑に行われなくなってしまう事態が生じることもあった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、清掃体が巻取リールの軸方向の一部に偏って巻取られるような事態の発生を未然に防止し、これによりスペースファクタを良好にして、より一層の小型化を可能にするとともに、巻取り時の巻き崩れの発生を回避して、清掃体の繰り出しを常に円滑に行い得るようにした光コネクタ清掃工具を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、前述の課題を解決するべく、鋭意実験、検討を重ねた結果、テープ状の布、あるいは紐などの清掃体が巻取リールに巻取られる手前の位置に、中心軸線が巻取リールの回転軸線に対して傾斜する傾斜円柱体を配置しておき、この傾斜円柱体の外周面に、巻取り直前の清掃体を巻き掛けるとともに、その傾斜円柱体を、巻取リールの回転軸線と平行な軸線を中心として、その傾斜状態を保ったまま旋回揺動状に回転(傾斜回転)させることにより、巻取リールに巻取られる際の清掃体の位置を、巻取リールの軸線方向に移動(トラバース)させることができ、その結果、前述の課題を解決し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
したがって本発明の光コネクタ清掃工具は、
一方向に連続する柔軟な連続材からなる清掃体を移動させながら、その一部を光コネクタの接合端面に押し当てて、接合端面を拭き取り清掃するための光コネクタ清掃工具において、
工具本体と、前記工具本体から延出する延出部とを備え、
前記工具本体は、前記清掃体の供給および引取りを行う送り機構と、回転機構と、これらを収容する収容体とを有し、
前記延出部は、前記収容体から延出する延出筒体と、前記延出筒体の先端において前記清掃体を前記接合端面に押し当てるヘッド部材とを有し、
前記送り機構が、前記清掃体を前記ヘッド部材に供給する供給リールと、前記ヘッド部材を経た前記清掃体を巻取る巻取リールと、前記ヘッド部材を経た前記清掃体を、巻取リールに至る手前の位置において外周面の一部に巻き掛ける傾斜円柱体とを有し、
前記収容体は、前記延出部および前記送り機構に対し前記延出方向前方および後方に相対移動可能であって、前方移動によって前記巻取リールを巻取り方向に回転駆動させることにより前記清掃体を送り移動させる駆動体を備え、
前記回転機構が、前記収容体の相対移動によって、前記ヘッド部材を軸回りに回転させる回転シャフトを備え、
前記回転シャフトには、前記清掃体を前記供給リールからヘッド部材に導くとともに、前記ヘッド部材を経た清掃体を、前記傾斜円柱体を経て巻取リールに導く挿通孔が形成され、
前記傾斜円柱体は、その中心軸線が巻取リールの回転軸線に対して傾斜するように配置され、かつ巻取リールの回転軸線と平行な軸線を中心として、巻取リールの巻取り時の回転に連動して回転するように構成されており、
しかも前記傾斜円柱体は、その回転方向が、傾斜円柱体外周面上における清掃体の走行方向に対して順方向となるように位置付けられるとともに、巻取リールの巻取り時の回転方向に対し反対方向に回転するように構成されており、かつその傾斜円柱体と巻取リールとの位置関係は、前記清掃体が、傾斜円柱体を経て巻取リールに至る間において傾斜円柱体の回転軸線と巻取リールの回転軸線とを結ぶ直線を横切るように定められていることを特徴とするものである。
ここで、前記傾斜円柱体は、その回転方向が、傾斜円柱体外周面上における清掃体の走行方向に対して順方向となるように構成することが望ましい。
またこのように傾斜円柱体を順方向に回転させるための具体的構成としては、傾斜円柱体を、巻取リールの巻取り時の回転方向に対し反対方向に回転するように構成するとともに、その傾斜円柱体と巻取リールとの位置関係を、前記清掃体が、傾斜円柱体を経て巻取リールに至る間において傾斜円柱体の回転軸線と巻取リールの回転軸線とを結ぶ直線を横切るように定めることができる。
またその場合、前記送り機構は、巻取リールの巻取り時の回転を、傾斜円柱体が巻取リールの回転方向に対し反対方向に回転するように傾斜円柱体に伝達するように構成することができる。
さらに前記清掃体巻取り時における傾斜円柱体の回転角度は、巻取リールの回転角度よりも小さくなるように定めておくことが望ましい。
なお前記清掃体は、テープ状に作られていてもよいし、断面略円形の紐状に作られていてもよい。
本発明によれば、テープ状あるいは紐状などの柔軟な連続材からなる清掃体が巻取リールに巻取られる手前の位置において、その清掃体を、中心軸線が巻取リールの回転軸線に対して傾斜する傾斜円柱体の外周面に巻き掛けて、その傾斜円柱体を、巻取リールの回転軸線と平行な軸線を中心として回転(傾斜した状態を保ちながら旋回揺動状に傾斜回転)させることにより、巻取リールに巻取られる際の清掃体の位置を、巻取リールの軸線方向に移動(トラバース)させることができ、そのため、清掃体が巻取リールの軸線方向の一部に偏って巻取られてしまうことを未然に防止でき、その結果、清掃体の巻取リールの軸方向の偏在に起因してスペースファクタ上の問題が生じることを防止し、光コネクタ清掃工具の一層の小型化を図ることができ、同時に巻取リールの軸方向の一部への清掃体の偏在に起因する巻き崩れの発生を防止して、巻き崩れにより清掃体の巻取り(ひいては繰り出し)が円滑に行われなくなるような事態の発生を有効に防止することができる。
本発明の光コネクタ清掃工具の一実施形態の斜視図である。 光コネクタ清掃工具の正面図である。 光コネクタ清掃工具の正断面図である。 駆動体を示す平面図である。 延出筒体を示す斜視図である。 ヘッド部材を示す斜視図である。 回転シャフトを一方側から見た斜視図である。 回転シャフトおよびその先端に取り付けられたヘッド部材を示す一部断面状態の側面図である。 送り機構の参考例を示す平面図である。 送り機構の参考例を示す底面図である。 送り機構の参考例を示す正面図である 送り機構に用いられる傾斜円柱体の正面図である。 清掃体の巻取り時における送り機構の参考例の巻取リールおよび傾斜円柱体の状況を示す斜視図である。 光コネクタ清掃工具の使用方法を示す工程図である。 前図に続く工程図である。 前図に続く工程図である。 参考例の送り機構の動作を示す工程図であり、(a)は通常状態を示す断面図であり、(b)は収容体が前方移動した状態を示す断面図である。 回転シャフトの動作を示す工程図である。 前図に続く工程図である。 光コネクタ清掃工具の使用方法を示す工程図である。 清掃体の巻取り状態を、参考例の送り機構を用いた場合について段階的に示す工程図である。 巻取リールに清掃体を巻取る際の、清掃体に対する傾斜円柱体および巻取リールの位置関係の二つの例を示す略解的な平面図であり、(a)は参考例の送り機構を用いた場合を示し、(b)は本発明例の送り機構を用いた場合を示す。
以下、本発明の一実施形態である光コネクタ清掃工具(以下、単に「清掃工具」ともいう)1を、図面を参照して説明する。
図1〜図3に示すように、清掃工具1は、工具本体10と、工具本体10から延出する延出部20とを有する。なお以下の説明においては、図1に示す延出部20(延出筒体21)の先端方向を延出方向の前方といい、その反対方向を後方ということがある。
図1〜図3に示すように、工具本体10は、柔軟な一方向に連続する連続材からなる清掃体2の供給および引取り(巻取り)を行う送り機構3と、ヘッド部材23を回転させる回転機構5と、これらを収容する収容体11と、収容体11内にあって収容体11を付勢する付勢手段40とを備えている。ここで、収容体11は、略直方体のケース部12と、ケース部12内にあってケース部12に対し位置決めされた駆動体13とを有する。
ケース部12は、収容空間12e(図3、図7参照)を隔てて向かい合う基板部12a、12aと、基板部12a、12aの側縁に形成された側板部12b、12bと、基板部12aの前縁に設けられた前板部12cとを有する。この前板部12cには、延出筒体21が挿通する挿通口12d(図1参照)が形成されている。
図3および図4に示すように、駆動体13は、基板53(図18および図19参照)と、基板53の前端部から基板53の厚さ方向に突出して形成された挿入凸部54と、基板53の両側縁部から内面側に突出して形成された突出部55と、基板53の前端部に形成された押圧部57と、基板53の後端部から内面側に延出する後端板58とを備えている。
基板53の両側縁部の突出部55のうち一方には、鋸歯状(ラック状)のギヤ受け部56(駆動部)が形成されている。このギヤ受け部56は、送り機構3に対する駆動体13の前方移動によって巻取リール31を巻取り方向に回転駆動させる駆動部であって、他方の突出部55に向けて突出して形成された複数の受け歯部56aからなる。受け歯部56aは、前後方向に配列されている。
なお、本形態例では、鋸歯状のギヤ受け部56が採用されているが、巻取リール31を駆動させるための構成はこれに限らず、巻取リール31に回転方向の力を加えることができるものであれば、例えば巻取リール31の外周縁に当接して摩擦により巻取リール31に回転方向の力を加えるものなど、他の構成を採用してもよい。
挿入凸部54は、略円筒状とされ、基板53の内面から基板53の厚さ方向に突出して形成され、その突出高さおよび外径は、回転筒部82のカム溝85に嵌合可能となるように設定されている(図18および図19参照)。
図4に示すように、押圧部57は、付勢手段40を押圧する押圧板57aと、その周縁に形成された筒状の保持筒部57bとを有する。ここで押圧板57aは、基板53の内面から基板53の厚さ方向に突出して、前後方向に対して直交するように形成されている。また保持筒部57bは、付勢手段40の位置ずれを規制するものであり、付勢手段40の後端部を収容するように作られている。
図1および図2に示すように、駆動体13の基板53の外面には、基板部12aの係止穴12fに係止する係止突起53aが形成されている。ここで駆動体13は、係止突起53aが係止穴12fに係止することによってケース部12に対し位置決めされ、ケース部12とともに移動するようになる。
図7に示すように、回転機構5は、軸回りに回転可能な回転シャフト52を備えている。この回転シャフト52は、回転筒部82と、回転筒部82の前端から前方に延出するガイド筒部81とを備えている。ここで回転筒部82内には、清掃体2が挿通する挿通孔83が、回転筒部82の後端に開口して形成されている。この挿通孔83は、回転筒部82の軸方向に沿って形成されている。図示の例では、挿通孔83は断面略矩形とされている。
ガイド筒部81には、全長にわたって挿通孔87が形成されている。この挿通孔87は、清掃体2を、供給リール30からヘッド部材23に導くとともに、ヘッド部材23からの戻りの清掃体2を、後述する傾斜円柱体120を経由して巻取リール31に導くものであって、回転筒部82の挿通孔83に連通している。
ガイド筒部81は略円筒状に形成され、前端部において挿通孔87にヘッド部材23の挿入部91が挿入される(図8参照)。ガイド筒部81の前端部の内面は、平坦に形成された回転止部84とされている。
回転筒部82は略円筒状に形成され、その外面には、駆動体13の挿入凸部54が挿入されるカム溝85が形成されている。このカム溝85は、少なくとも一部が回転筒部82の軸方向に対し傾斜して形成されている。そのため、後述するように、カム溝85に挿入された挿入凸部54が前後方向に移動すれば、回転筒部82がカム溝85に沿って移動することによって、回転シャフト52は軸回りに回転することになる。図示の例では、カム溝85は螺旋状に形成されている。
図6および図8に示すように、ヘッド部材23は、ガイド筒部81の挿通孔87に挿入可能な挿入部91と、挿入部91の前端に形成されたフランジ部92と、フランジ部92の前面から前方に延出する先端延出部28とを備えている。この先端延出部28の先端面は、清掃体2を接合端面61a(図20参照)に押し当てる押当て面24となる。
フランジ部92には、清掃体2が通過する通過口92A、92Bが形成されている。
先端延出部28には、基端部から先端方向に向かって、清掃体2を導くガイドスリット26が形成されている。さらに先端延出部28には、ガイドスリット26の前端部から先端延出部28の外面にかけてガイド口部25が形成されている。
ここでガイド口部25は、送り機構3(供給リール30)からの清掃体2を押当て面24に導く(または押当て面24を通過した清掃体2を送り機構3(傾斜円柱体120および巻取リール31)に導く)ためのものである。このように先端延出部28にガイド口部25を形成しておくことによって、清掃体2が押当て面24から外れることを防ぐことができる。
挿入部91は板状に形成されており、一方面側の平坦部93Aと他方面側の平坦部93Bとが回転止部84に沿って配置されるため、ヘッド部材23がガイド筒部81に対して回転しないように規制される。またこの挿入部91には、係合爪93aを有する弾性片93bが形成されている。係合爪93aは、ガイド筒部81に形成された係合開口部81a(係合凹部)(図7参照)の前縁に係止することにより、ヘッド部材23の前方移動を規制することができる。
図8における符号94は、ガイド筒部81の前端とフランジ部92との間に設けられた付勢手段(例えばコイルスプリングなどのバネ部材)を示す。この付勢手段94は、ヘッド部材23を接合端面61aに押し当てたときにヘッド部材23を前方に付勢するためのものである。
図3、図7に示すように、ヘッド部材23には、供給リール30から引き出された清掃体2が巻き回されている。
ここで清掃体2は、連続的に繰り出し可能な程度に軟質で一方向に連続する連続材であれば、特に限定されるものではなく、公知の適当な清浄布(不織布や織布)をテープ状や、断面略円形の紐状に加工したものを採用することができる。具体的には、例えばポリエステルやナイロンなどの極細の繊維で構成されたテープあるいは紐を使用することができる。なおテープ状の清掃体2を用いる場合、その幅は1.0〜2.5mm程度が好適であり、厚さは0.1〜0.2mm程度が好適である。このようなテープ状の清掃体2を用いれば、清掃対象に対する接触面積が大きくなるため、清掃能力を高めることができる。
清掃体2は、供給リール30から回転シャフト52の挿通孔83および挿通孔87を経て、ヘッド部材23に至る。このヘッド部材23において、清掃体2は、挿入部91の平坦部93A、フランジ部92の通過口92Aを経て先端延出部28の押当て面24に至り、ガイド口部25、ガイドスリット26、通過口92B、平坦部93Bを通り、挿通孔87および挿通孔83を通り、さらに傾斜円柱体120を経て巻取リール31に達するように巻き回される。
なお逆に清掃体2を、供給リール30から挿通孔83および挿通孔87を経てヘッド部材23に達し、平坦部93B、通過口92B、ガイドスリット26、ガイド口部25を経て押当て面24に至り、通過口92A、平坦部93A、挿通孔87および挿通孔83を通り、さらに傾斜円柱体120を経て巻取リール31に達するように巻き回すこともできる。
さらに送り機構3について説明する。ここで、図3中に示されている送り機構3の構成は、図9〜図11にも示しているが、これらの図で示している送り機構は、次に改めて説明するように、巻取リール31(引取り手段)と傾斜円柱体120との間に中間回転伝達体としての中間ギヤ122を介在させた例、すなわち参考例として示すものである。本発明の場合、後に図22(b)を参照して説明するように、本来は巻取リール31(引取り手段)と傾斜円柱体120との間に中間回転伝達体としての中間ギヤ122を介在させない構成とするが、ここでは、中間ギヤ122を介在させた参考例に沿って説明を進めるものとする。
図3に示すように、参考例の送り機構3(その詳細を図9〜図11に示す)は、清掃体2を巻装した供給リール30(供給手段)と、使用後の清掃体2を巻取って回収する巻取リール31(引取り手段)と、使用後の清掃体2が、巻取リール31に巻取られる手前の位置で巻き掛けられる傾斜円柱体120と、巻取リール31の回転を、その回転方向と同方向に傾斜円柱体120が回動するように傾斜円柱体120に伝達するための中間回転伝達体としての中間ギヤ122と、これらを回転自在に支持する支持枠35と、巻取リール31の一端側に装着された第1のギヤ38と、巻取リール31の他端側に固定された第2のギヤ130と、押さえ部34とを備えている。
図3および図9に示すように、参考例の送り機構において、支持枠35は、基板41と、供給リール30を回転自在に支持する供給リール支持軸32と、巻取リール31を回転自在に支持する巻取リール支持軸33と、傾斜円柱体120を回転自在に支持する傾斜円柱体支持軸124と、中間回転伝達体としての中間ギヤ122を回転自在に支持する中間ギヤ支持軸126と、基板41の両側縁部に形成された側板44A、44Bと、両側板44A、44B間に設けられた仕切板43と、基板41の前端部に形成された前端板46を備えている。ここで仕切板43は、両側板44A、44B間の空間を、筒体基部収容部36と付勢手段収容部37とに区画するためのものである。
筒体基部収容部36は、延出部20の筒体基部15を収容するように作られている。そして一方の側板44Aの後端近傍には、筒体基部15の後方移動を規制する規制板42Aが形成され、仕切板43の後端部にも、筒体基部15の後方移動を規制する規制板42Bが形成されている。また前端板46には、延出筒体21が挿通する凹部46aが形成されている。
このような構成により、筒体基部収容部36は、筒体基部15の後方移動を規制板42A、42Bにより規制するとともに、前端板46によって前方移動を規制することになる。
付勢手段収容部37は、他方の側板44Bと仕切板43との間の空間であって、付勢手段40を収容する。一方前端板46の後面には、付勢手段収容部37内の付勢手段40の前端部に挿入されて付勢手段40を位置決めする保持突起39が後方に突出して形成されている(図3参照)。
ここで、支持軸32、124、33の位置は、供給リール30、傾斜円柱体120、および巻取リール31の設置位置(前後方向位置)が、筒体基部収容部36および付勢手段収容部37より後方寄りとなるように定められている。
図示の参考例の送り機構では、供給リール支持軸32、巻取リール支持軸33の位置は、供給リール30の中心軸線30aと巻取リール31の中心軸線31aの位置関係が、前後方向となるように定められている。さらに傾斜円柱体支持軸124の位置は、供給リール30と巻取リール31の中心軸30a、31aを結ぶ直線に対し若干偏倚した位置であって、しかも、清掃体2の巻取り時において、巻取リール31に巻取られるべき清掃体2が、傾斜円柱体120と巻取リール31との間で、傾斜円柱体120の回転軸線ORと巻取リール31の中心軸線31aとを結ぶ直線Lを横切らないように定められている(図22(a)参照)。また中間ギヤ支持軸126の位置は、巻取リール支持軸33および傾斜円柱体支持軸124の両者に近接するように定められている。
基板41には、リール30、31の径方向に対し垂直に延出する延出板45A、45Bが形成され、延出板45A、45Bの先端には、それぞれリール30、31に向けて突出する係止爪45Aa、45Baが形成されている。各延出板45A、45Bは弾性的に曲げ変形可能であり、各係止爪45Aa、45Aaはリール30、31に対し接近および離間する方向に移動可能である。なお押さえ部34は、リール30、31、傾斜円柱体120、および第1のギヤ38の脱落を防ぐためのものである。
図10、図11に示すように、供給リール30は、繰り出すべき清掃体2が巻き付けられる胴部47Aと、胴部47Aの一端に設けられた第1フランジ板48Aと、胴部47Aの他端に設けられた第2フランジ板49Aとを備えている。また巻取リール31も、同様に清掃体2が巻き付けられる胴部47Bと、胴部47Bの一端に設けられた第1フランジ板48Bと、胴部47Bの他端に設けられた第2フランジ板49Bとを備えている。そして各第1フランジ板48A、48Bの外面には、周方向に沿って配列された複数の係止凹部(図示略)が形成されており、延出板45A、45Bの係止爪45Aa、45Baが前記係止凹部に係合することにより、リール30、31の逆方向回転が阻止されるようになっている。また第2フランジ板49A、49Bの外面には、周方向に沿って配列された複数の係止凸部(図示略)が形成されている。なおリール30、31は、胴部47A、47Bに支持軸32、33(図9参照)を挿通させることによって支持枠35に装着されている。
さらに巻取リール31の第2フランジ板49Bの外面側には、前述の第1のギヤ38が配設され、同じく巻取リール31の第1フランジ板48Bの外面側には、第2のギヤ130が固定されている(図11参照)。
第1のギヤ38は、図3に示すように、円板状の基板89と、基板89の一方の面に形成された歯車部88とを有する。基板89の他方の面には、巻取リール31の係止凸部(図示略)に係止する係止突起(図示略)が形成されている。そして歯車部88は、駆動体13のギヤ受け部56の受け歯部56aに噛み合う歯部88aを有する。ここで、第1のギヤ38は、巻取リール31の第2フランジ板49Bに重ねて配置され、基板89の係止突起(図示略)が第2フランジ板49Bの係止凸部(図示略)に係止されるため、第1のギヤ38の回転に従って巻取リール31も回転する。一方、第1のギヤ38が巻取り方向とは逆の方向に回転する場合には、係止突起87aは、係止凸部(図示略)には係止されない。
傾斜円柱体120は、図11、図12、図13に示しているように、清掃体2が巻き掛けられるべき円柱状の胴部120Aの両端に、円盤状のフランジ部120B、120Cを設けたものである。ここで傾斜円柱体120は、両端のフランジ部120B,120Cの中心を結ぶ直線が回転中心軸線ORとされ、円柱状をなす胴部120Aは、その中心軸線(胴部120Aの外周面に対する軸線)OTが、回転中心軸線ORに対し所定角度θだけ傾斜するように作られている。そして傾斜回転円柱体120は、その回転中心軸線ORが、巻取リール31の中心軸線(回転軸線)31aと平行となるように配置されている。したがって傾斜円柱体120の胴部120Aは、その中心軸線OTが、巻取リール31の回転軸線31aに対して傾斜していることになる。そのため、傾斜円柱体120が回転する際には、その一端側及び他端側が、巻取リール31の回転軸線31aと平行な軸線ORを基準として旋回する態様の傾斜回転(揺動運動)を行うことになる。
なお上記のところでは、傾斜円柱体120、およびその胴部120Aについて、「円柱」あるいは「円柱状」と称しているが、ここで言う円柱とは、中実円柱に限らず、中空円柱(中空な円筒体)をも含むものとする。
さらに参考例の送り機構では、傾斜円柱体120の一端側のフランジ部120Bには、被動ギヤ128が同心状に設けられており、この被動ギヤ128は、前記中間回転伝達体としての中間ギヤ122と噛み合っている。この中間ギヤ122は、巻取リール31の第1フランジ板48の外面側の第2のギヤ130にも噛み合い、巻取リール31の巻取り時の回転を、その回転方向と同方向に傾斜円柱体120を回転させるべく、傾斜円柱体120に伝達する役割を果たす。
ここで、参考例の送り機構では、前述のように巻取リール31に巻取られるべき清掃体2が、傾斜円柱体120と巻取リール31との間で、傾斜円柱体120の回転軸線ORと巻取リール31の中心軸線31aとを結ぶ直線Lを横切らないように定めておき、しかも傾斜円柱体120を巻取リール31の回転方向と同方向に回転させることによって、前記傾斜円柱体120を、その回転方向が、傾斜円柱体胴部外周面上における清掃体2の走行方向に対して順方向となるように回転させることができる。
またここで、第2のギヤ130、中間ギヤ122、被動ギヤ128は、それらの間のギヤ比を適切に設定しておくことによって、傾斜円柱体120の回転角度を巻取リール31の回転角度に対して適切に設定する役割も果たす。すなわち、傾斜円柱体120の回転角度は、巻取リール31の回転角度よりも小さいこと、具体的には、巻取リール31の回転角度の1/2以下とすることが望ましく、図示の例では、巻取リール31の回転角度の1/4に設定されている。
図3に示すように、付勢手段40は、前方に相対移動した状態の収容体11を、支持枠35に反力をとって後方に付勢するものであって、コイルスプリングなどのバネ部材が好適に用いられる。その場合、前端板46に反力をとって駆動体13の押圧部57を後方に付勢することができる。
図5および図8に示すように、延出部20は、筒体基部15と、筒体基部15の先端側に設けられた延出筒体21と、延出筒体21に挿通するヘッド部材23とを備えている。そして筒体基部15は、回転シャフト52の回転筒部82を収容できる保持枠部97と、保持枠部97の前端から前方に延出する円筒状の接続筒部96とを備えている。ここで保持枠部97は、断面矩形の筒状に形成され、保持枠部97を構成する4つの側板99のうちひとつである側板99aには、前後方向に沿って、駆動体13の挿入凸部54が挿入されるスリット100が形成されている。
図5に示すように、延出筒体21は、円筒状の太径部21bと、その前端から前方に延出する細径部21cとからなる。この細径部21cの先端には、ヘッド部材23の先端延出部28が出没自在に挿通する挿通口部21dが形成されている。一方接続筒部96の外面には、延出筒体21の太径部21bに形成された係止開口部21aに嵌合する嵌合爪96aが形成されている。
次に、清掃工具1の使用方法、及び使用時の各部の動作の一例について説明する。
図17(a)に示す通常状態(非使用時)においては、収容体11は、延出部20および送り機構3に対して相対的に比較的後方に位置している。
図14、図15および図20に示すように、収容体11を手指などにより把持して、延出部20の延出筒体21を光アダプタ70のコネクタ挿入口71から挿入すれば、延出筒体21は、光アダプタ70の内壁70aにより位置決めされながらコネクタ収容穴72に進入する。そして押当て面24上の清掃体2は、図20に示すように、光プラグ60の接合端面61aの適切な位置(ここでは、光ファイバ穴61bとその周辺)に当接する。
図16および図17(b)に示すように、収容体11にさらに前方への力を加えれば、延出筒体21の先端が光アダプタ70の壁部70b等(図20参照)から反力を受けて前方移動が規制される一方、収容体11は延出部20に対して相対的に前方に移動する。このとき、延出部20の筒体基部15は、図9に示す規制板42A、42Bによって後方移動が規制された状態で筒体基部収容部36に収容されているため、送り機構3の前後方向位置は大きく変化しない。このため、付勢手段40は駆動体13により圧縮され、支持枠35からの反力により駆動体13を後方に付勢する状態となる。
図17(b)、図18および図19に示すように、収容体11の駆動体13が回転筒部82に対して相対的に前方移動すれば、挿入凸部54も回転筒部82のカム溝85に挿入された状態で前方移動する。このため、回転シャフト52は軸回りに回転する。このような回転シャフト52の回転によって、図20に示すように、ヘッド部材23が軸回りに回転するため、清掃体2は接合端面61aに当接した状態のままヘッド部材23の軸回りに回転し、接合端面61aが拭き取り清掃される。
またここで図17(b)に示すように、駆動体13が送り機構3に対し相対的に移動すれば、ギヤ受け部56によって、第1のギヤ38に回転方向の力が与えられる。この第1のギヤ38の回転に伴って巻取リール31も回転するため、清掃体2は、傾斜円柱体120を経て、巻取リール31の胴部47に巻取られる。
これに伴って清掃体2が供給リール30から引き出され、ヘッド部材23の押当て面24を通って送り移動される。このような清掃体2の送り移動によって、接合端面61aに付着しているゴミや埃、油分などの汚れが確実に拭き取られる。
以上のようにして清掃が終了した後、延出部20を光アダプタ70から引き抜く際には、収容体11を後方移動させればよい。このとき、収容体11に対する延出筒体21および送り機構3の前後方向位置は、付勢手段40の弾性力によって、通常状態(図17(a)に示す状態)に戻ることになる。
ここで、清掃体2が巻取リ−ル31に巻取られる際の状況(但し、参考例の送り機構を適用した場合の状況)について、図13、図21(A)〜図21(D)、および図22(a)を参照して詳細に説明する。
図13、図21(A)〜図21(D)に示すように、戻りの清掃体2は、回転筒部82の挿通孔83から巻取リール31に至る手前の位置で、傾斜円柱体120の胴部120Aの外周面に巻き掛けられている。この傾斜円柱体120には、巻取リール31の一端側の第2のギヤ130、中間ギヤ122、及び傾斜円柱体120の一端側の被動ギヤ128を介して、巻取リール31の回転が伝達される。この際、第2のギヤ130と被動ギヤ128との間に中間ギヤ122が介在することから、傾斜円柱体120は、巻取り時の巻取リール31の回転に伴って、その巻取リール31の回転方向と同方向に回転することになる。但し、その傾斜円柱体120の円柱状の胴部120Aは、巻取リール31の軸線に対して角度θだけ傾斜しており、そのため胴部120Aは、その軸線方向の一端側および他端側が、回転軸線ORを中心として旋回揺動するごとく、傾斜回転することになる。
上述のように巻取リール31の回転に伴って傾斜円柱体120が傾斜回転する際の巻取り状況について段階的に示しているのが図21(A)〜図21(D)である。なおここでは、巻取リール31が1回転する間に、傾斜円柱体120が1/4回転するものとし(したがって傾斜円柱体120の回転角度を巻取リール31の回転角度の1/4とし)、巻取リール31が1回転(360°回転)する間における傾斜円柱体120の回転角度90°ごとの状況を、図21(A)〜図21(D)に段階的に示している。また図21(A)〜図21(D)は、傾斜円柱体120および巻取リール31の回転軸線OR、31aに対して垂直な方向から見た模式図であり、そのうち図21(A)は、傾斜円柱体120が図面の手前側に傾いている状況を、また図21(C)は、傾斜円柱体120が図面の後方に傾いている状況を示している。なお、図21(A)〜図21(D)は、あくまで巻取り状況を説明のために分かりやすく模式的に示すものであり、傾斜円柱体120および巻取リール31の位置関係、角度関係を正確に示すものではないことに留意されたい。
清掃体2の巻取り時において、傾斜円柱体120の胴部外周面に巻き掛けられた清掃体2には、巻取リール31の回転によりその巻取リール31の側から引張り張力(テンション)が加えられるため、清掃体2は傾斜円柱体120の胴部120Aの外周面の表面上において最短距離で走行しようとする。一方傾斜円柱体120はその胴部外周面全体が回転軸線OR(巻取リール31の回転軸線31aと平行)に対し傾斜しているため、清掃体2が巻き掛けられた面は、傾斜円柱体120の回転に伴って、相対的に回転軸線OR(巻取リール31の回転軸線31aと平行)に対する傾斜角度が変化し、更にはその傾斜方向も反転することになる。すなわち図示の例では、傾斜円柱体120が180°回転するごとに、清掃体巻き掛け位置の面の傾斜方向が反転することになる。そのため傾斜円柱体120の胴部外周面に巻き掛けられた清掃体2は、図21(A)〜図21(D)に示しているように、傾斜円柱体120における傾斜した胴部120Aの外周面上を、その回転軸線ORに沿った方向に移動することになる。すなわち図示の例では、清掃体2は、傾斜円柱体120が180°回転するごとに、その軸方向の一方側、他方側に交番的に移動することになる。その結果、清掃体2が傾斜円柱体120の胴部外周面から離れて巻取リール31に巻取られる際にも、その巻取り位置が、巻取リール31の軸線31aに沿った方向に交番的に移動することになる。
このようにして、巻取リール31の回転に連動して傾斜円柱体120を回転(傾斜したままの状態で揺動回転)させることによって、巻取リール31における清掃体2の巻取り位置を軸線方向に移動させ、巻取リール31の軸線方向の一部に清掃体2が偏って巻取られてしまうことを有効に防止できる。
ここで、巻取リール31と傾斜円柱体120との回転角度比(回転数比)は、基本的には特に限定されないが、巻取リール31が1回転する間(すなわち清掃体2が巻取リール31に1周分巻取られる間)の傾斜円柱体120の回転角度が極端に大きくなれば、清掃体2が1周分巻取られる間にその巻取り位置が激しく変動することになり、その結果、清掃体2が整列状に巻取られなくなって巻き乱れが生じたり、巻取り位置が円滑に移動しなくなって巻取り位置を分散させる作用が十分に果たされなくなってしまうおそれがある。
本発明者らの実験によれば、傾斜円柱体120の回転角度(回転数)は、巻取リール31の回転角度(回転数)に対し1/2以下が望ましく、より好適には、本実施形態に示すように、1/4程度とすることが望ましい。
また、回転中心軸線に対する傾斜円柱体120の胴部の傾斜角度θも、基本的には特に限定されないが、その傾斜角度θが大きいほど、巻取り位置を移動させる距離が大きくなり、巻取り位置の分散効果が大きくなる。但し、傾斜円柱体120の傾斜角度θが大きくなるほど、その傾斜円柱体120が占めるスペースも大きくなって、清掃工具の小型化という本来の目的に沿わなくなるおそれがあり、そこで傾斜角度θは、通常は、3°〜60°程度の範囲内とすることが望ましい。
またここで、清掃体2が傾斜円柱体120の胴部120Aの外周面に巻き掛けられる長さ(角度範囲)、すなわち清掃体2が傾斜円柱体胴部外周面に最初に接する位置P1から清掃体2が傾斜円柱体胴部外周面から離れる位置P2までの角度範囲P(図22(a)参照)は特に限定されないが、その角度範囲Pが小さすぎれば、傾斜円柱体胴部外周面上での清掃体2の移動距離が小さくなって、巻取リール31における巻取り位置の移動も少なくなり、一方その角度範囲Pが大きすぎれば、清掃体2と傾斜円柱体胴部外周面との間の摩擦抵抗により、傾斜円柱体胴部外周面上で清掃体2が移動しにくくなり、結果的に十分に移動させることが困難となるおそれがある。したがって上記の角度範囲Pは、両者の兼ね合いにより適切に設定することが望ましく、本発明者らの実験によれば、5°〜180°の範囲内が望ましいことが判明している。
さらに前述の参考例の送り機構を適用した例では、図22の(a)に模式的に示しているように、傾斜円柱体120が巻取リール31の回転方向と同方向に回転するように構成するとともに、清掃体2の巻取り時において、巻取リール31に巻取られるべき清掃体2が、傾斜円柱体120と巻取リール31との間で、傾斜円柱体120の回転軸線ORと巻取リール31の中心軸線31aとを結ぶ直線Lを横切らないように定めており、このように定めることによって、巻取り時における傾斜円柱体120の胴部外周面上の清掃体2の走行方向(向き)が、傾斜円柱体120の回転方向に対し順方向となるため、清掃体2と傾斜円柱体120の胴部外周面との間の摩擦抵抗が少なくなって、円滑に巻取りを行うことができる。
但し、巻取り時における傾斜円柱体120の胴部外周面上の清掃体2の走行方向(向き)を、傾斜円柱体120の回転方向に対し順方向とするための送り機構の具体的構成は、図22(a)に示す参考例の構成には限られない。すなわち本発明の実施形態の送り機構では、図22(a)に示した参考例の送り機構の構成とは逆に、図22(b)に示すごとく、傾斜円柱体120が巻取リール31の回転方向に対して反対方向に回転するように構成するとともに、清掃体1の巻取り時において、巻取リール31に巻取られるべき清掃体1が、傾斜円柱体120と巻取リール31との間で、傾斜円柱体120の回転軸線と巻取リール31の中心軸線31aとを結ぶ直線Lを横切るように定めている。この場合も、巻取り時における傾斜円柱体120の胴部外周面上の清掃体2の走行方向(向き)が、傾斜円柱体120の回転方向に対し順方向となるため、清掃体2と傾斜円柱体120の胴部外周面との間の摩擦抵抗が少なくなって、円滑に巻取りを行うことが可能となる。
ここで、図22の(b)の場合には、巻取リール31の一端の第2のギヤ130を、傾斜円柱体120の一端の被動ギヤ128に直接噛み合わせることができ、したがって前者の場合のような中間回転伝達体としての中間ギヤ122を省くことができる。但しその場合も、第2のギヤ130と被動ギヤ128のギヤ比を適切に設定して、巻取リール31に対する傾斜円柱体120の回転角度比を適切に定める必要があることはもちろんである。
なおテープ状の清掃体2は、転動しやすい断面略円形の紐状の清掃体に比べ、巻取リール31に巻取られた状態で軸方向の移動が起こりにくいことから、巻取リール31に軸方向に偏って巻取られたときに、その偏りが修正されにくく、そのため従来の清掃工具では、清掃体2の巻取リール31軸方向の偏在を原因として工具1内部のスペースの無駄が生じ、工具1の小型化を図る上で問題であった。
これに対し、上記構造によれば、清掃体2の胴部47への巻取り位置を変化させることができるため、特にテープ状の清掃体を用いる場合に、前記問題の解決を有効に図ることができる。
一方、紐状の清掃体2は、極端に偏って巻取られて、局部的に巻取り厚みが大きくなった場合、巻き崩れが生じやすくなって、巻き崩れにより円滑に巻取れなくなるおそれがあるが、上記構造によれば、そのような問題をも解決できるところから、紐状の清掃体を用いる場合にも有効である。
なお本発明の清掃工具は、種々のタイプの光ファイバコネクタに適用することができ、例えば、LC形光コネクタ(ルーセント社商標)、JIS C 5973に制定されるSC形光コネクタ(SC:Single fiber Coupling optical fiber connector)、JIS C 5983に制定されるMU形光コネクタ(MU:MiniatureーUnit coupling optical fiber connector)、SC2形光コネクタ等の単心光コネクタに適用することができる。ここで、SC2形光コネクタとは、SC形光コネクタから、ハウジングの外側に装着されるつまみを省略したものである。
また図示の例では、光アダプタ70および光プラグ60を対象としたが、本発明の清掃工具の対象はこれに限定されず、光コネクタレセプタクル(詳細には、レセプタクルハウジング)を、コネクタ用位置決めハウジングとして機能させた構成も採用可能である。この場合には、スリーブ状のレセプタクルハウジング内に組み込まれたフェルールが本発明に係る光コネクタとして機能する。すなわち、レセプタクルハウジングの内側空間であるコネクタ収容穴に清掃工具の挿入部を挿入することで、フェルールの接合端面を清掃できる。
1・・・光コネクタ清掃工具、2・・・清掃体、3・・・送り機構、5・・・回転機構、10・・・工具本体、11・・・収容体、13・・・駆動体、20・・・延出部、21・・・延出筒体、23・・・ヘッド部材、30・・・供給リール、31・・・巻取リール、35・・・支持枠、40・・・付勢手段、52・・・回転シャフト、56・・・ギア受け部(駆動部)、61・・・フェルール、61a・・・接合端面、81・・・ガイド筒部、82・・・回転筒部、85・・・カム溝、87・・・挿通孔、120・・・傾斜円柱体、122・・・中間回転伝達体(中間ギヤ)

Claims (5)

  1. 一方向に連続する柔軟な連続材からなる清掃体を移動させながら、その一部を光コネクタの接合端面に押し当てて、接合端面を拭き取り清掃するための光コネクタ清掃工具において、
    工具本体と、前記工具本体から延出する延出部とを備え、
    前記工具本体は、前記清掃体の供給および引取りを行う送り機構と、回転機構と、これらを収容する収容体とを有し、
    前記延出部は、前記収容体から延出する延出筒体と、前記延出筒体の先端において前記清掃体を前記接合端面に押し当てるヘッド部材とを有し、
    前記送り機構が、前記清掃体を前記ヘッド部材に供給する供給リールと、前記ヘッド部材を経た前記清掃体を巻取る巻取リールと、前記ヘッド部材を経た前記清掃体を、巻取リールに至る手前の位置において外周面の一部に巻き掛ける傾斜円柱体とを有し、
    前記収容体は、前記延出部および前記送り機構に対し前記延出方向前方および後方に相対移動可能であって、前方移動によって前記巻取リールを巻取り方向に回転駆動させることにより前記清掃体を送り移動させる駆動体を備え、
    前記回転機構が、前記収容体の相対移動によって、前記ヘッド部材を軸回りに回転させる回転シャフトを備え、
    前記回転シャフトには、前記清掃体を前記供給リールからヘッド部材に導くとともに、前記ヘッド部材を経た清掃体を、前記傾斜円柱体を経て巻取リールに導く挿通孔が形成され、
    前記傾斜円柱体は、その中心軸線が巻取リールの回転軸線に対して傾斜するように配置され、かつ巻取リールの回転軸線と平行な軸線を中心として、巻取リールの巻取り時の回転に連動して回転するように構成されており、
    しかも前記傾斜円柱体は、その回転方向が、傾斜円柱体外周面上における清掃体の走行方向に対して順方向となるように位置付けられるとともに、巻取リールの巻取り時の回転方向に対し反対方向に回転するように構成されており、かつその傾斜円柱体と巻取リールとの位置関係は、前記清掃体が、傾斜円柱体を経て巻取リールに至る間において傾斜円柱体の回転軸線と巻取リールの回転軸線とを結ぶ直線を横切るように定められていることを特徴とする、光コネクタ清掃工具。
  2. 前記送り機構が、巻取リールの巻取り時の回転を、傾斜円柱体が巻取リールの回転方向に対し反対方向に回転するように傾斜円柱体に伝達するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光コネクタ清掃工具。
  3. 前記清掃体巻取り時における傾斜円柱体の回転角度が、巻取リールの回転角度よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする、請求項1、請求項2のうちのいずれか1項に記載の光コネクタ清掃工具。
  4. 前記清掃体が、テープ状に作られていることを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の光コネクタ清掃工具。
  5. 前記清掃体が、断面略円形の紐状に作られていることを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の光コネクタ清掃工具。
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