JP4777891B2 - シクロオレフィン製造用触媒及び製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造するための触媒及び、その触媒を製造するための方法並びにシクロオレフィンの製造方法に関するものである。詳しくは、ジルコニアを担体とし、触媒の一次粒子の平均粒子径が3〜50nm、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmで構成されるシクロオレフィン製造用触媒及び、その触媒の製造方法並びに、その触媒を用いて単環芳香族炭化水素を水の存在下、液相にて部分水素化することを特徴とするシクロオレフィンの製造方法に関する。
従来、単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造するための触媒としては、主にルテニウム触媒が用いられる。また、そのルテニウム触媒は、水及び金属塩の存在下で用いる方法が一般的である。公知の触媒を用いた製造方法としては、ルテニウム金属微粒子をそのまま使用して反応を行う方法が特許文献1〜3に、ルテニウム金属の微粒子の他に少なくとも1種の金属酸化物を添加して反応を行う方法が特許文献4〜6に、シリカ、アルミナ、シリカ・ジルコニア等の担体にルテニウムを担持させた触媒を用いる方法が特許文献7〜10に、メソポーラスシリカ材料にルテニウムを担持させた触媒を用いる方法が特許文献11にそれぞれ提案されている。
しかしながら、従来の方法は何らかの問題点を抱えている。触媒としてルテニウム金属の微粒子をそのまま使用して反応を行う場合やルテニウム金属微粒子の他に少なくとも1種の金属酸化物を添加して反応を行う場合には、反応系で触媒粒子の凝集が起こるので触媒活性が低下し、シクロオレフィンの生産性が低下する。
一方、シリカ、アルミナ、シリカ・ジルコニア等の担体にルテニウムを担持した触媒は、ルテニウム当たりの初期の触媒活性は高いがシクロオレフィンの選択性が著しく低くなるという問題があると同時に、水及び金属塩の存在下での反応条件(水熱・酸性条件)で担体が溶解するという問題が生じる。担体の溶解は、担持する水素化活性成分の担体からの剥離を生じ、著しい活性低下や選択性の低下につながる。また、溶出した担体が反応系を汚染するという問題が起こる。そのため触媒性能の安定化並びに反応系を安定に保つことができる技術が求められている。
特開昭61−50930号公報 特開昭62−45541号公報 特開昭62−45544号公報 特開昭62−201830号公報 特開昭63−17834号公報 特開昭63−63627号公報 特開昭57−130926号公報 特開昭61−40226号公報 特開平4−74141号公報 特開平7−285892号公報 特開2002−154990号公報
本発明は、上記の事情に鑑み、シクロオレフィン製造における水熱・酸性の反応条件下でも溶解しないジルコニアを担体として用いることを一つの特徴とする。溶解しない担体を用いることにより、反応系が液相であっても担体が固体として存在し、反応系を汚染せず、分離回収を行う上においても取扱性に優れるという効果が得られる。
ただし、本発明者の技術検討によると、水熱・酸性の反応条件下で溶解しない担体を用いた場合においても、用いた担体の物性により、触媒化した際や反応条件下で触媒物性に変化が生じ、担体上の触媒成分の剥離や凝集が生じて活性や選択性の低下を引き起こすことがわかった。しかも、反応温度や圧力が高いと、その触媒性能の低下影響は大きくなる。また、触媒や担体粒子の大きさが、触媒の反応性能のほか、分散性や取扱性に影響することがわかった。
触媒粒子が小さいと反応系内での触媒分散性は向上するが、触媒粒子が細かいがために分離回収性が悪くなる。一方、触媒粒子が大きいと分離回収性は向上するが、破砕強度の低下や反応性能の低下が生じるなど、触媒粒子の大きさがもつ影響は大きい。通常担持型触媒の粒子の大きさは、担体に担持する担持成分が担体重量に対して少量のため、用いた担体の大きさとほほ等しくなるが、本発明のシクロオレフィン製造用触媒は、触媒調製過程や使用反応条件が水熱・酸性条件となるため、担体の持つ特性により、物性変化を起す場合がある。そのため、触媒粒子を規定することが必要である。また、担体としては、単に使用条件下において溶解しないということのみならず、触媒性能を向上させ、しかもその担体上の触媒成分を安定に保ち得る物性を備え、且つ取扱性に優れていることが求められる。
本発明は、触媒粒子の大きさ等の構成条件を規定するものであり、また、規定された担体を用いることにより、触媒性能として、高活性・高選択性を有すると共に触媒ライフを向上させ、さらには取扱性を向上させたシクロオレフィン製造用触媒を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造するに際して、以下に示す触媒が、活性、選択性、ライフ安定性、取扱性の面で高性能を示すことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)単環芳香族炭化水素の部分水素化によりシクロオレフィンを製造するための触媒において、ジルコニアゾルを200℃以下の温度で液相処理にて一次粒子径をコントロールし、さらに800℃以下で焼成することにより二次粒子径をコントロールして合成されたジルコニアを担体とし、ルテニウムが担持された触媒であり、該触媒の一次粒子の平均粒子径が3〜50nmの範囲、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmの範囲の粒子で構成されるシクロオレフィン製造用触媒。
(2)前記触媒が、2.5〜15nmの範囲に平均細孔直径を有し、且つ、前記の2.5〜15nmの平均細孔直径の範囲における細孔容積が、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対して50容積%以上である上記(1)記載の触媒。
(3)前記触媒のルテニウムの平均結晶子径が、2〜15nmである上記(2)記載の触媒。
(4)前記触媒が、亜鉛若しくは亜鉛化合物を含有している上記(2)又は(3)記載の触媒。
(5)前記触媒が、20〜300m2/gの比表面積を持つ上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の触媒。
(6)前記触媒が、一次粒子の粒子間で形成された間隙細孔型のジルコニア多孔質体を担体とする上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の触媒。
(7)前記触媒が、酸化ハフニウムを含有するジルコニアを担体とする上記(6)記載の触媒。
(8)単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造するための触媒の製造方法において、ジルコニアゾルを原料に用い、200℃以下の温度で液相処理にて一次粒子径をコントロールし、さらに800℃以下で焼成することにより二次粒子径をコントロールする方法により一次粒子の平均粒子径が3〜50nmの範囲、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmの範囲にある粒子で構成されるジルコニア多孔質体を合成し、得られたジルコニア多孔質体を担体としてルテニウムを担持するシクロオレフィン製造用触媒の製造方法。
(9)単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造する方法において、上記(1)〜(7)のいずれか一項の記載の触媒を用いて、水の存在下、液相にて部分水素化することを含むシクロオレフィンの製造方法。
(10)前記液相に亜鉛化合物若しくは亜鉛イオン、又はその両方を存在させる上記(9)記載の製造方法。
本発明における触媒は、ジルコニアを担体として水素化活性成分を担持した担持型触媒であり、その触媒の粒子径を規定することを特徴としている。この触媒は、従来の触媒に対して水熱・酸性条件においても担体の溶解はなく、反応させるシクロオレフィンの触媒中での拡散に良い影響を与え、さらに担持した水素化活性成分が担体上での剥離や凝集することを抑制できるなど優れた性能を示す。また、固体触媒の分離回収において取扱性を向上させる効果がある。本発明の担持型触媒を用いることにより、従来公知の触媒に比べて、高活性・高選択性で且つ長期にわたり安定にシクロオレフィンを製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の触媒は、ジルコニアを担体とし、平均粒子径が3〜50nmの一次粒子から形成される平均粒子径が0.1〜30μmの二次粒子であり、より好ましくは、平均粒子径が4〜20nmの一次粒子から形成される二次粒子の平均粒子径0.2〜10μmの触媒の粒子である。
ジルコニアを担体とする理由は、多くのセラミックス材料について、反応場となる水熱・酸性条件下での耐久性を調べた結果、ジルコニア材料が最も高い耐久性を有することがわかったからである。
尚、本発明でいう触媒の一次粒子の平均粒子径とは、触媒を構成する担体及び触媒を含めた単粒子の平均的な大きさを指す。また、二次粒子の平均粒子径とは、一次粒子が凝集した塊の大きさを指し、一般にいう凝集体の大きさの平均値を指す。つまり、本発明の触媒は、微粒な触媒成分とジルコニアの単粒子を一次粒子として、その一次粒子から構成される二次粒子を形成した触媒である。
触媒を構成する粒子の大きさは、触媒性能の反応性ならび安定性を向上させる上で重要な設計要素であり、さらに触媒の取扱性に大きな作用を及ぼす。触媒の一次粒子径、二次粒子径から規定される触媒構造は、その構造上の特性から触媒の細孔が制御できる。その細孔作用により、反応基質の物質移動性に良い影響を与えるなど、目的生成物の反応選択性を向上させる効果がある。また、本発明の一次粒子径及び二次粒子径が規定された触媒は、触媒活性成分の分散性が高く、担体上に触媒活性成分を強固に固定保持し、触媒活性成分を有効に働かせるとともに、触媒活性成分のシンタリングを抑制するなど活性及び触媒ライフ性能の向上に大きく寄与している。
触媒の一次粒子の平均粒子径が、3nmより小さいと水熱・酸性条件下で触媒の凝集が生じやすい。また、担体として用いるジルコニア粒子の凝集化も進行しやすく、触媒の比表面積の低下や触媒活性成分の担体単粒子内への包含や移動凝集などが生じ、触媒性能の安定性が保てない。また、触媒の一次粒子径が50nmより大きいと担体に担持された触媒活性成分や選択性を向上させる助触媒成分の移動が生じやすく、それらが移動凝集して触媒活性の低下や選択性の低下を招く。
一方、触媒の二次粒子の平均粒子径に関しては、0.1μより小さくなると適切な細孔容積や細孔構造が保てなくなり、二次粒子表面に担持した水素化活性成分が露出し、触媒活性の低下や選択性の低下を及ぼす。また、触媒を分離回収することが困難になるなど取扱性も悪くなる。また、触媒の二次平均粒子径が、30μを超えて大きくなるとシクロオレフィンを製造する上で、反応基質の細孔内拡散に悪影響が生じ、反応性が低下する。また、使用条件下で粉砕しやすくなるなど触媒形状安定性や取扱性にも問題が生じる。
すなわち、本発明の触媒は、触媒を構成する一次粒子、二次粒子の粒径が、反応させる基質の触媒中での動きを制御し良い効果を示すほか、触媒中の触媒活性成分を担体上に固定する作用に効果を及ぼす。つまり、一次粒子が凝集して二次粒子を形成した際に生じる幾何学的な作用が、高選択性化及び高活性化を実現し、さらに担持される触媒活性成分の剥離や移動、凝集を抑制し、安定性の向上に寄与したものと考えられる。また、触媒粒子径が該範囲の物性であることにより、使用条件下で二次粒子が壊れ難く、触媒沈降速度も速く反応層から分離回収がしやすいなどの効果も生じる。
尚、本発明では、触媒の一次粒子径を平均粒子径で規定しているが、これは触媒の一次粒子が均一な大きさの粒子であることを規定するものではなく、粒度分布を制限するものではない。つまり、一次粒子の粒度分布が広くても良いし、粒度分布が単一でなくてもかまわない。例えば、30nm以上の一次粒子径の粒子と4nm以下の一次粒子径の粒子が二極混在化していてもよい。
本発明の触媒の細孔構造は、2.5〜15nmの範囲に平均細孔直径を有し、且つその平均細孔直径範囲における細孔容積が、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対して50容積%以上の触媒であることが好ましい。より好ましい触媒は、3〜10nmの範囲に平均細孔直径を有し、且つその平均細孔直径範囲における細孔容積が、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対して50容積%以上の触媒である。
担持型触媒における細孔特性は、担持させた水素化活性成分の粒子成長の制御に効果があるほか、反応における原料物質及び生成物の細孔内の物質移動に影響する。2.5nm以下の平均細孔直径の場合、反応基質の物質移動が効率的に行われず選択性や活性が低くなる傾向があるほか、水素化活性成分が担体に安定に担持分散されてない状況であることが多く、触媒寿命も短くなるため、好ましくない。また、平均細孔直径が15nmを超えて大きくなる場合には、分散担持された触媒活性成分が高温・水熱条件などによりシンタリングし、活性が低下するなど好ましくない。尚、細孔分布は、分布領域の狭い単一細孔分布を有することが好ましい。
本発明は、ジルコニア担体に水素化触媒活性成分として、水素化触媒能を持つとされる従来公知の金属若しくは金属化合物、あるいはその両方を担持することができる。水素化触媒活性成分の中でも特に好ましいのはルテニウムである。
本発明でいうルテニウムとは、ルテニウム金属、ルテニウム化合物等を包含し、使用条件下において、金属若しくは電荷を帯びた状態、あるいはその両特性をもった状態になるものも包含する。担持したルテニウムの大きさは、担体細孔内部における安定性向上の面からルテニウムの平均結晶子径として2〜15nmであることが好ましい。2nm未満の平均結晶子径では、担体細孔内の移動が生じやすく、水素化活性成分の凝集化が進行し触媒性能を安定に保てない。また、15nmを超えると、分散性が低く触媒活性成分当たりの活性も低い。つまり、触媒一次粒子径と細孔径並びに活性成分の大きさが同じnmオーダーで存在していることが、触媒性能の安定性、活性に寄与するものと考えられる。
尚、担体に担持するルテニウムの量は、ルテニウム金属に換算して担体重量の2〜30重量%の範囲にあることが好ましい。より好ましくは4〜22重量%の範囲にあることで、最も好ましくは8〜18重量%である。2重量%未満では、触媒活性成分当たりの活性は高い値を示すが、触媒当たりの活性が低下し、担体を含めた全触媒の使用量を増加しなくてはならない。また実際に使用する触媒活性成分の量を低減できる一方で、原料や反応器材質由来の被毒物質の影響を触媒が受けやすくなるなど好ましくない。一方、水素化活性成分が30重量%を超えると、均一担持を行うのは実際上困難である。
本発明は、担体に担持する成分としてルテニウム単独、若しくはルテニウム以外に他の金属成分を共担持して用いることができる。担体に担持するルテニウムの原料としては、ルテニウムのハロゲン化物、硝酸塩、水酸化物、ルテニウムカルボニル、ルテニウムアミン錯体等の錯体を用いることができる。
一方、ルテニウムと共担持する成分としては、亜鉛、ニッケル、鉄、銅、コバルト、マンガン、アルカリ土類元素、ランタン、セリウム、サマリウム、テルビウムなどの希土類元素等が用いることができ、その原料としては、共担持成分の各種化合物を用いることができる。例えば、各金属のハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩、各金属を含む錯体化合物などが用いられる。これらルテニウムの共担持成分は、触媒の反応活性や選択性能に効果を及ぼすほか、触媒ライフの安定性に効果を及ぼす。中でも亜鉛が最も好ましい共担持成分であり、その含有量は、ルテニウム原子1モルに対して亜鉛原子が5倍モル以下であることが好ましく、特に好ましくは0.01〜3倍モルの範囲内である。
本発明の触媒の比表面積は、20〜300m/gの範囲にあることが好ましく、より好ましくは比表面積30〜150m/gの範囲にあることで、最も好ましくは50〜120m/gの範囲にあることである。水素化活性成分を分散性高く維持するためには、比表面積も好ましい範囲があり、該範囲において、触媒の反応安定性が維持される。
本発明は、触媒の担体として、一次粒子の平均粒子径及び二次粒子の平均粒子径を規定した間隙細孔型のジルコニア多孔質体を用いることを特徴とする。本発明でいう担体の一次粒子の平均粒子径とは、担体を構成するジルコニア単粒子の平均的な大きさを指す。また、二次粒子の平均粒子径とは、一次粒子が凝集した一つの塊の大きさを指し、一般にいう担体粒子の大きさ(凝集体の大きさ)の平均値を指す。間隙細孔型のジルコニア多孔質体とは、ジルコニアの一次粒子(単粒子)が凝集して二次粒子を構築する際に生じる一次粒子同士の間隙として形成された多くの細孔を持ったジルコニアのことである。
つまり、本発明の担体は、一次粒子が凝集して形成した二次粒子から構成される間隙細孔型の多孔質体である。触媒性能における担体の役割は、触媒成分を単に分散させるだけではなく、担体上に触媒成分を固定保持し、触媒活性点を有効に働かせるとともに、シンタリングを抑制するなど活性及び触媒ライフ性能の向上に大きく寄与する。また、担体の細孔作用により、反応基質の物質移動性に影響を与えるなど、目的生成物の反応選択性に与える効果も大きい。
固体触媒を調製する上では、担体を構成する粒子の大きさは、触媒性能の反応性ならび安定性を向上させる上で重要な設計要素であり、さらに触媒の取扱性に大きな作用を及ぼす。
また、担体を構成するジルコニアの一次粒子及び二次粒子の大きさを規定することにより、担持した水素化活性成分が、担体上から剥離することや担体上で凝集することを抑制できるなど優れた性能を示す。つまり、担体を構成する粒子の大きさが、担持する成分の担体上への固定の強さに反映されたものとみられる。一次粒子が凝集して二次粒子を形成した際に生じる幾何学的な作用が、安定性の向上に寄与するものと考えられる。
尚、本発明の物性を規定したジルコニア多孔質を担体として用いることにより、担体の物性に近似する触媒物性が得られ、触媒として好ましい物性が維持できる。その理由は、本発明のジルコニア多孔質体は、耐薬品性が高く、熱の影響も受けにくいことから、触媒活性成分を担持する処理によって、担体の持つ物性が大きく変化することが起き難いからである。ジルコニア多孔質体に担持する触媒活性成分の粒径は微小であり、且つ担持させる成分の量を3〜30重量%の範囲に調整することにより、触媒活性成分を担持した担体の物性が、より顕著に触媒の物性値に影響する。従って、担体として用いたジルコニア多孔質体の一次粒子及び二次粒子が、触媒化した後も大きな変化を生じず存在し、触媒の粒子径などの物性は、担体として用いたジルコニア多孔質体とほぼ同様の値となる。
本発明に用いられる担体は、一次粒子の平均粒子径が3〜50nm、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmである粒子で構成されるジルコニア多孔質体である。より好ましくは、平均粒子径が4〜20nmの一次粒子から形成される二次粒子の平均粒子径が0.2〜10μmである粒子から構成されるジルコニア多孔質体である。
一次粒子の平均粒子径が小さいと水熱・酸性条件下でジルコニア粒子の凝集化が進行しやすく、担体の比表面積の低下や触媒成分の担体単粒子内への包含や移動凝集などが生じ、触媒性能の安定性が保てない。また、粒子径が大きすぎても細孔内部に担持された水素化活性成分や選択性を向上させる助触媒成分の移動が生じやすく、凝集して触媒活性の低下や選択性の低下を招く。つまり、担体物性の安定性と担体に担持する成分の安定性に一次粒子径が影響している。
尚、本発明では、担体の一次粒子径を平均粒子径で規定しているが、これは担体一次粒子が均一粒子であることを規定するものではなく、一次粒子の粒度分布を制限するものではない。つまり一次粒子の粒度分布が広くても良いし、粒度分布が単一でなくてもかまわない。例えば、50nmサイズ以上の粒子と3nm以下の一次粒子径の粒子が二極混在化していても良い。
一方、二次粒子の平均粒子径に関しては、上記範囲より小さくなると適切な細孔容積や細孔構造が保てなくなり、二次粒子表面に担持した水素化活性成分が露出し、触媒活性の低下や選択性の低下に影響する。また、触媒を分離回収することが困難になるなど取扱性も悪くなる。また、二次平均粒子径が、上記範囲を超えて大きくなるとシクロオレフィンを製造する上で、反応基質の細孔内拡散に悪影響が生じ、反応性が低下する。また、使用条件下で粉砕しやすくなるなど触媒形状安定性や取扱性にも問題が生じる。
本発明のジルコニア多孔質体は、一次粒子の凝集から形成される二次粒子の間隙細孔型の多孔質体である。その多孔質体の細孔特性としては、2.5〜15nmの範囲に平均細孔直径を有し、且つその細孔直径範囲における細孔容積が、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対して50容積%以上のジルコニア多孔質体であることが好ましい。
担持型触媒における細孔特性は、担持させた触媒活性成分の粒子成長の制御に効果があるほか、反応における原料物質及び生成物の細孔内の物質移動に影響する。平均細孔直径が2nm未満でも触媒成分の担持は可能であるが、原料及び生成物の細孔内移動が制限され、反応活性の低下や選択性の低下を生じるなどの点で好ましくない。また、平均細孔直径が上記範囲を超えて大きくなる場合には、分散担持された触媒成分が高温・水熱条件などによりシンタリングし、活性が低下するなどの点で好ましくない。また、細孔分布は、分布領域の狭い単一細孔分布を有することが好ましい。
本発明のジルコニア多孔質体の細孔容積は、触媒担持量を好ましい範囲に維持するために、担体lg当たりの細孔容積が0.1cm/g以上あることが好ましい。細孔容積は、触媒成分の担持量を好ましい範囲に維持するためには重要であり、より好ましくは、0.15〜0.6cm/gの範囲内にあることである。0.1cm/g未満では細孔内に担持する水素化活性成分を極少量しか担持できなくなり、逆に細孔容積が大きすぎると細孔や二次粒子の物理的な破壊が起きやすくなる。
本発明のジルコニア多孔質体の比表面積は、20〜300m/gの範囲にあることが好ましい。より好ましくは比表面積30〜150m/gの範囲にあることで、最も好ましいのは50〜120m/gの範囲にあることである。比表面積が、20m/g未満では、水素化活性成分を高分散担持するのが困難であり、水素化活性成分当たりの活性が低くなる。一方、比表面積が300m/gを超えるとジルコニア多孔質体は、長期反応条件下での物性安定性は低く、水素化活性成分のルテニウムと助触媒亜鉛の相乗効果を安定的に保つことが困難である。
担体の比表面積は、粒子形状が単純で表面粗度が小さく、しかも分散されている場合は、粒子径と比表面積との相関が得られるが、実際には一次粒子には、空孔や亀裂部分があり、粒子同士の凝集や縮合も生じるため、厳密には一致しない。そのため、担持する触媒活性成分の分散度を左右する担体の比表面積も重要な触媒設計指標となる。
また、ジルコニア多孔質体は、熱安定性を有していることが好ましく、その安定性の指標としては、250℃の焼成処理において重量減少ロスが処理前に対して10%以下であることが好ましい。尚、本発明のジルコニア多孔質体は、酸化ハフニウムを含有していることが好ましく、その含有量は特に好ましくは、0.2〜5重量%である。
本発明の触媒の担体として用いるジルコニア多孔質体は、一般にセラミック材料や触媒担体用途として市販されているものと同様に結晶性を有することが好ましい。結晶性を有することの効果は、結晶学的構造上、安定になり、細孔の体積収縮を起し難くなり、そのため、担持した触媒活性成分が細孔内に安定に保持されることである。その結果として、反応条件下においての触媒劣化が起こりにくくなる。
ジルコニアの結晶構造としては、単斜晶系のほか、正方晶系、立方晶系、等々が存在するが、中でも単斜晶系を有していることが、より好ましい。ただし、結晶化は担体の比表面積の低下や機械的強度の低下を促進する面もあり、結晶化度が高すぎてもよくない。つまり、適度な結晶化度をもっていることが好ましい。電子顕微鏡(TEM)による50万倍程度の観測でジルコニアの結晶配列の確認がとれるものととれないものとが混在し、尚且つX線回折でジルコニア結晶のピークが観測されることが好ましい。
本発明のジルコニア多孔質体の合成は、沈殿法、加水分解法、水熱法等の従来公知の方法を適用できる。例えば、水溶性ジルコニウム塩の水溶液を加熱して加水分解するか、あるいはアンモニア等のアルカリ剤によって中和し、ジルコニアゾルを得た後に熱処理を加えることにより合成できる。また、市販のジルコニアゾルを原料に用い、酸やアルカリ剤によりゲル化させ、粉体の前駆体を得ることや加熱処理により粉体を得ることができる。
本発明において用いることができる水溶性ジルコニウム塩の例としては、塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、シュウ酸ジルコニウム、ヘキサフルオロジルコニウム(IV)酸カリウム、ヘキサフルオロジルコニウム(IV)酸ナトリウム、二塩化酸化ジルコニウム(IV)、ビス(硝酸)酸化ジルコニウム(IV)、硝酸ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニウム(IV)などである。
尚、ジルコニア粒子の大きさ、形状は、合成時の溶液濃度、PH、温度など生成条件によって制御することが可能である。大まかには、200℃以下の温度で数時間から数百時間の液相処理にて一次粒子径をコントロールし、さらに800℃以下の温度にて液相若しくは気相にて二次粒子径をコントロールする方法を取ることができる。ただし、一次粒子を酸性条件下で凝集して二次粒子を合成すると触媒性能に悪影響を及ぼすことがあり、中性条件若しくはアルカリ条件下で二次粒子を合成することや凝集前に水洗処理を十分に実施することが好ましい。
また、担体として用いるジルコニアは、高純度であることが好ましく、担体粒子の凝集物内に有機物や鉱酸を包含すると触媒性能の低下につながる。尚、テンプレートを用いる従来の方法(例えば、特開平5254827号公報及びStudies in Surface Science and Catalysis誌、2002年143号10351044ページに記載の方法)は、ゼオライト型若しくはワームホール型の細孔を担体中に構築する方法であるが、構築される細孔の性状やテンプレートの除去に問題があるほか、本触媒に必要とする担体設計が困難であり、本発明の一次粒子の凝集から形成される間隙細孔型の多孔質体と細孔設計上異なる技術であり、好適とはいえない。より具体的には、テンプレートを用いる調製法で得られたジルコニアにはテンプレート由来の細孔構造に加えて一次粒子の凝集による間隙細孔を発現させることは可能であると考えられるか、本発明者らの技術検討によるとテンプレートを用いる調製法で得られたジルコニアを担体とする触媒は、水熱・酸性条件下における長期の安定性が必ずしも十分ではなく、シクロオレフィン選択率や触媒活性と言った触媒性能の経時的低下が見られることが分かった。
触媒活性成分を担体上に担持させる方法としては、一般に担持触媒の調製法で用いられる方法を用いることができる。ただし、担体上に触媒成分を高分散化することが高活性を得る上で重要なため、担体細孔内や表面に触媒成分をしみ込ませたり、吸着させたりして担体壁に固定化する方法を用いることが好ましい。
例えば、ルテニウム化合物を適当な溶媒中に溶解した溶液を用いて、蒸発乾固法、液相吸着法、浸漬法、細孔容量含浸法(Pore−filling法)、スプレー法などの方法が好適に用いられる。ただし、共沈法や混錬法は、担体の細孔容積、表面積及び担持量に制限を加えなくとも担持が可能であるが、触媒成分の高分散化や触媒性能の高性能化が難しい。尚、亜鉛とルテニウムを共担持する場合は、別々に担持してもよいし、同時に担持してもよい。担体に担持されたルテニウムと亜鉛が近傍に居ることが好ましい。
このようにして担体に分散担持されたルテニウム含有の触媒活性成分は、気相あるいは液相で還元処理して用いられる。還元剤としては、水素、ヒドラジン、ホルマリン、水素化ホウ素ナトリウム、蟻酸等、従来公知の還元剤が使用できる。好ましくは水素又はヒドラジンが用いられる。また、還元処理は触媒を反応系に仕込む前に予め行っても良いし、反応系に仕込んだ後に行ってもよく、また、反応中に行ってもよい。尚、還元処理の温度は、通常、50〜450℃、好ましくは、80〜250℃の条件である。
本発明の固体触媒が単環芳香族炭化水素の部分水素化触媒として従来の触媒よりも高活性、高選択率で長期間触媒性能が維持されるのは、水熱・酸性の反応条件下でも担体が安定であること、担体の細孔内に水素化活性成分が均一に高分散担持されていること、細孔内の触媒活性成分が担体に強く吸着しているので水熱条件でも触媒のシンタリングによる触媒劣化を起し難いこと、担体lg当たりの触媒担持量を高くすることができるので従来の低担持率の触媒よりも被毒作用を受けにくいこと、等が寄与しているものと考えられる。
本発明の触媒の使用形態としては、スラリー懸濁方式、又は触媒を成型触媒として用いる固定層流通方式など、通常固体触媒を用いる方式が適用できる。また、本発明においては、水を反応系に存在させることが必要であり、水の存在量は、反応形式によっても異なるが、単環芳香族炭化水素に対して通常、0.01〜100重量倍の水が用いられる。ただし、反応条件下において、原料及び生成物を主成分とする有機物と水を含む液相が2液相を形成することが好ましい。実用的には、水が芳香族炭化水素に対して0.5〜20重量倍が望ましい。
さらに、本発明においては、触媒成分以外に金属化合物を反応系に存在させる方法が用いられる。その金属化合物としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの周期律第1族元素、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムなどの第2族元素、ランタン、セリウム、サマリウム、テルビウムなどの希土類元素及びマンガン、鉄、ニッケル、コバルト、亜鉛、銅などの金属化合物が例示される。また、金属化合物の種類としては、炭酸塩、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物が使用できる。
これらの化合物を反応系内に存在させる量は、各成分特性や反応形式によって適宜選択することができ、金属化合物は単独で用いてもよく、2種以上を同時に用いてもよい。特に亜鉛の塩類の存在は、触媒性能を大きく向上させる効果があり、その有効な金属化合物としては、硫酸亜鉛、水酸化亜鉛、酸化亜鉛が好ましく、中でも硫酸亜鉛が最も好ましい。硫酸亜鉛水溶液を用いる場合は、水溶液中に硫酸亜鉛として0.1〜30重量%の濃度範囲にあることが好ましい。また、反応系に亜鉛化合物として、難水溶性亜鉛化合物である塩基性亜鉛塩を共存させてもよい。
難水溶性亜鉛化合物とは、各種の酸の共役塩基残基と別の陰性成分とみなされる水酸基又は酸素原子を併含する亜鉛塩や反応系で溶解しにくい亜鉛化合物を指す。例えば、硫酸亜鉛と水酸化亜鉛の複塩等がある。これらの難水溶性亜鉛化合物は、反応系で必ずしも全てが溶解している必要はない。かかる難水溶性亜鉛化合物を使用する場合に用いる量は、担体も含めた触媒量に対して3重量倍以下を使用する。尚、反応系に存在させる金属化合物は、反応系内において、全てイオンとして存在してもよいし、化合物として存在してもよいし、その両方が混ざり合った状態でもよい。
本発明においては、共存する水相を中性若しくは酸性条件下に保ち反応させることが好ましい。水相がアルカリ性になると特に反応速度が著しく低下するので好ましくない。好ましくは、水相のPHは0.5ないし7未満、さらに好ましくは2〜6.5である。
本発明のシクロオレフィンの製造方法で用いる原料となる単環芳香族炭化水素とは、ベンゼン、トルエン、キシレン類、低級アルキルベンゼン類をいう。部分水素化反応の条件は、使用する触媒や添加物の種類、量によって適宜選択されるが、通常水素圧は0.1〜20MPa、好ましくは1〜10MPaの範囲であり、反応温度は50〜250℃、好ましくは100〜200℃の範囲である。また、反応時間は、目的とするシクロオレフィンの選択率や収率の実質的な目標を定め、適宜選択すればよく、特に制限はないが、通常数秒から数時間である。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。また、各種物性の評価方法は下記に示す通りである。
(担体粒子径の測定)
担体の粒子径の測定は、日立HD2000電子顕微鏡による観察並びに日機装マイクロトラックUPAにて測定した。尚、一次粒子の平均粒子経の測定は、顕微鏡で観測される投影像をもとに、定方向で粒子の投影面積を2分する線分の長さ(マーチン径)を求めた。具体的には50万倍以上の投影像より、大・中・小の各同数20点以上を測定し、計60点以上の計測結果にもとづく個数平均径を一次粒子の平均粒子径とした。
(ルテニウムの平均結晶子径の測定)
ルテニウムの平均結晶子径は、マックサイエンスMPX18X線回折装置により測定した。具体的には、X線回折装置の測定で得られたルテニウム金属の回折角(2θ)44°の回折ピークの半値幅を計測し、シェラーの式により求めた。
(その他の測定)
細孔径、比表面積、細孔容積は、ユアサ・アイオニクス/オートソーブ3MP装置を用い、吸着ガスとして窒素を選定して測定した。尚、表面積はBET法による脱着データを用い、また、細孔径並びに細孔分布はBJH法による脱着データを用い、細孔容積はP/P0,Maxでの吸着量を採用した。触媒金属組成は、理学蛍光X線分析によって測定した。反応場における溶出成分の測定は、理学JY138ICP発光分析装置により測定した。
(触媒の反応性能評価)
反応評価は、オートクレーブを用いたバッチ方式を採用し、経時的に抜き出した反応液をFID検知器付きのガスクロマトグラフ(島津製作所製GC14B)にて分析することにより実施した。なお、以下に記載するベンゼンの転化率及びシクロヘキセンの選択率は、実験の濃度分析値をもとに、次に示す計算式(1)、(2)により算出したものである。
Figure 0004777891

Figure 0004777891
また、ルテニウム当たりの活性とは、触媒中に含まれるRu金属(g)当たりのベンゼン転化速度(g/Hr)を示したものであり、転化率50%を基準にして次に示す計算式(3)にて算出したものである。
Figure 0004777891
(1)ジルコニア多孔質体の合成
酸化ハフニウムを含むジルコニアゾル(硝酸安定剤入りのジルコニア10wt%含有液・ニューテックス株式会社製)500gを40℃条件下で攪拌しながら、25%アンモニア水を徐々に添加した。この液を80℃で1Hr加熱攪拌した後、エバポレーターを用いて90℃で減圧乾燥することにより固形化した。さらに固形化した粉体の塊を粉砕し、0.5N水酸化ナトリウムを使用し、60℃1Hrのアルカリ水溶液中で混合攪拌処理を行った後、水洗浄、ろ過を繰り返した。その後、真空乾燥器を用いて110℃で乾燥した後、250℃にて焼成を実施し、47gの白色粉体を得た。この粉体の比表面積及び細孔分布を窒素吸脱着法により測定した結果、比表面積が229m/gの酸化ハフニウムを1.5wt%含有するジルコニアであり、細孔容積が0.31cm/g、平均細孔直径は3.5nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は85.1容積%であった。また、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次粒子の平均粒子径が4.7nm、二次粒子の平均粒子径が2.3μmの物性を持つ粉体であることがわかった。
(2)触媒の調製
硝酸亜鉛8.9gを溶かした水溶液中に上記で得た酸化ハフニウム含有のジルコニア多孔質体を20g加え、エバポレーターを使用し、80℃減圧乾燥を実施した。さらに350℃にて2Hr焼成し、亜鉛成分の担持をおこなった後、ジルコニア多孔質体同様にアルカリ処理、水洗、乾燥処理を順次行った。この粉体を塩化ルテニウム水溶液(ルテニウム9.99重量%含有液)22.24gに蒸留水を加えた水溶液中に加え、前記の亜鉛担持と同様にルテニウム成分の担持操作を行った後、水素気流下200℃で還元処理を行った。固体重量として17gの触媒を得た。この触媒をX線回折装置にて分析したところ、ルテニウムの平均結晶子径は2.5nmであった。蛍光X線分析装置にてルテニウムと亜鉛の含有量を測定した結果を表1に記載する。尚、ジルコニア多孔質体の物性測定と同様に上記以外の触媒物性を求めた。その結果、一次粒子は5.5nm、二次粒子は2.3μmであった。さらに、平均細孔直径は3.5nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は86.7容積%であった。また、比表面積が201m/gの触媒であることがわかった。
(3)ベンゼンの部分水素化
上記の固体触媒2gと10重量%の硫酸亜鉛水溶液280mlを1リットルのオートクレーブに入れ、攪拌しながら水素で置換し、150℃に昇温した後、さらに水素を圧入して、全圧5MPaにした。そのままの状態で22時間保持し触媒スラリーの反応前処理を行った。次いで一旦オートクレーブの圧力を3MPaまで下げた後、ベンゼン140mlを水素と共に圧入して、全圧5MPaで高速攪拌しながら反応させた。反応選択性並びに活性は、反応液を経時的に抜き出し、ガスクロマトグラフイーにより液相の組成を分析した結果から求めた。ベンゼンの転化率が50%時のシクロヘキセンの選択率とルテニウム当たりの活性を表1に示す。尚、反応後の触媒をオートクレーブから取り出し、X線回折を測定した結果、ルテニウムの平均結晶子径は2.7nmであり、反応前とほぼ変りがなかった。
実施例1の(1)と同様な方法で酸化ハフニウム含有ジルコニア多孔質体を合成した。ただし、前記ジルコニアゾルを、1Lのオートクレーブに仕込み120℃にて10Hrに合成時間を延長したほか、さらに400℃に焼成条件を変更し、45gの白色粉末を得た。この粉体の比表面積及び細孔径を窒素吸脱着法により測定した結果、比表面積が109m/g、細孔容積が0.34cm/gであり、平均細孔直径は5.9nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する細孔直径2.5〜15nmの範囲の細孔容積は66.4容積%であった。また、この粉体の粒子構成をみるため、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次粒子の平均粒子径は10.1nm、二次粒子の平均粒子径は4.1μmの物性を持つ粉体であることがわかった。次に、この酸化ハフニウム含有ジルコニア多孔質体を用い、実施例1の(2)と同様な触媒調製法を用いて触媒を調製した。この触媒の一次粒子は9.5nm、二次粒子は3.9μmであった。さらに、平均細孔直径は6.2nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は61.7容積%であった。また、比表面積が111m/gの触媒であることがわかった。さらに、この触媒を用いて実施例1の(3)と同様な方法にて触媒の前処理を行った後、反応評価をおこなった。触媒調製後のルテニウム含有量及び亜鉛含有量と反応成績を表1に示す。尚、反応前後のルテニウムの平均結晶子径は、2.6nmであり、変化は観測されなかった。
実施例2で調製した固体触媒4gと10重量%の硫酸亜鉛水溶液280mlを1リットルのオートクレーブに入れ、攪拌しながら水素で置換し、170℃に昇温後、さらに水素を圧入して、全圧5MPaにした。そのままの状態で140時間保持し、触媒スラリーの反応前処理を行った。次いで、オートクレーブの温度を150℃、圧力を3MPaまで下げた後、ベンゼン140mlを水素と共に圧入して、全圧5MPaで高速攪拌しながら反応させた。この反応液を経時的に抜き出し、ガスクロマトグラフイーにより油相の組成を分析した。ベンゼンの転化率が50%時のシクロヘキセンの選択率と、ルテニウム当たりの活性を求めた。表1に反応成績を示す。尚、反応後の触媒を取り出し、X線回折を測定した結果、ルテニウムの平均結晶子径は2.8nmであり、反応前とほぼ変りがなかった。
参考例
比較例1
(1)ジルコニア多孔質体の合成
蒸留水150ml、エタノール150ml、セチルトリメチルアンモニウムブロミド32.7gの溶液を攪拌しながら、これに、70%ジルコニウムテトラプロポキシド140.1g(アルドリッチ社製)、エタノール150ml、アセチルアセトン6mlの混合溶液をゆっくり滴下し、室温で十分混合攪拌後、静置した。これをオートクレーブに移し、120℃で攪拌処理を行い、その後、ろ過、水洗、乾燥を行った後、エタノール洗浄し、再度乾燥処理を行い、28.8gの白色粉体を得た。この粉体を窒素吸脱着法による比表面積及び細孔分布を測定した結果、比表面積が501m/g、細孔容積が0.93cm/gであり、平均細孔直径は6.7nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する細孔直径2.5〜15nmの範囲の細孔容積は38.1容積%であった。また、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次粒子の平均粒子径が2.2nmであり、二次粒子の平均粒子径が2.5μmの物性を持つ粉体であることがわかった。
(2)触媒の調製・ベンゼンの部分水素化
上記ジルコニア多孔質体を用い、実施例1の(2)と同様な触媒調製法を用いて触媒を調製した。この触媒の一次粒子は4.3nm、二次粒子は7.9μmであった。さらに、平均細孔直径は26.9nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は32.2容積%であった。また、比表面積が205m/gとなり、触媒化前のジルコニア多孔質体の物性とあきらかに変化していることがわかった。この触媒を用いて実施例3と同様な方法にて触媒スラリーの前処理を実施し、さらに反応評価をおこなった。その結果、反応前のルテニウムの平均結晶子径は2.5nmであったのに対し、反応後のルテニウムの平均結晶子径は5.5nmであり、明らかにルテニウムの平均結晶子径の増加が認められた。触媒調製後のルテニウム含有量及び亜鉛含有量と反応成績を表1に示す。
比較例2
高純度化学研究所のジルコニアを担体として用いたほか、実施例1の(2)と同様な方法で触媒調製を行い、実施例3と同様な方法にて反応評価をおこなった。反応結果を表1に示す。尚、用いたジルコニアの物性及び触媒分析も上記同様に測定した。その結果、ジルコニアの比表面積は13m/g、細孔容積は0.19cm/g、平均細孔直径は56.5nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する細孔直径2.5〜15nm範囲の細孔容積は3.4容積%であった。また、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次平均粒子径が82.3nm、二次平均粒子径が9.5μmの粉体であることがわかった。また、触媒化後の物性を測定した結果、この触媒の一次粒子は59.5nm、二次粒子は6.6μmであった。さらに、平均細孔直径は49.9nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は5.8容積%であった。また、比表面積が19m/gとなった。X線回折装置により触媒化した後のルテニウムの平均結晶子径を測定すると4.6nmであり、さらに反応後の触媒を回収し、ルテニウムの平均結晶子径を測定した結果は6.5nmであった。つまり、反応場でルテニウムはシンタリングを起こしていることがわかった。
比較例3
高純度化学研究所の水酸化ジルコニウムを担体として用いたほか、実施例1の(2)と同様に触媒調製を行い、さらに実施例3と同様な方法を用いて触媒の反応評価を行った。反応結果を表1に示す。尚、上記同様に水酸化ジルコニウムの比表面積及び細孔分布測定を行ったほか、触媒化した後のルテニウム及び亜鉛の含有量測定を実施した。その結果、比表面積は313m/g、細孔容積は0.36cm/g、平均細孔直径は4.8nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する2.5〜15nmの範囲の細孔容積は48.6容積%であった。また、触媒分析結果より、触媒化した後のルテニウムの平均結晶子径を測定すると2.8nmであり、さらに反応後の触媒を回収し、X線回折装置によりルテニウムの平均結晶子径を測定した結果は2.9nmとほぼ変わらなかった。
比較例4
(1)ジルコニア表面修飾シリカ多孔質体の合成
1リットルのビーカーに、蒸留水200g、エタノール160g及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド20gを入れ、攪拌溶解させた液にオルト珪酸テトラエチル85gを徐々に加え十分攪拌した後、室温にて静置した。これを濾過、水洗、乾燥処理した後、550℃で焼成したことにより22.1gの白色粉末を得た。尚、この白色粉末の物性測定を行った結果、比表面積830m/gで細孔容積は1.78cm/gであった。次で、オキシ塩化ジルコニウム8水和物18gを溶解させた水溶液中に前述の白色粉体20gを浸漬させ、エバポレーターにより減圧乾燥し、600℃にて焼成処理を行い、ジルコニア表面修飾シリカ多孔質体を合成した。このジルコニアを吸着させた粉体の比表面積及び細孔分布を測定した結果、比表面積が510m/g、細孔容積が0.51cm/g、平均細孔直径が3.7nmであった。尚、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する2.5〜15nm範囲の細孔容積は49.1容積%であった。尚、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次粒子の平均粒子径が2.1nmであり、二次粒子の平均粒子径が8.4μmの物性を持つ粉体であることがわかった。
(2)触媒の調製・ベンゼンの部分水素化
上記ジルコニア修飾シリカ多孔質体を用い、実施例1の(2)と同様な触媒調製法を用いて触媒を調製し、この触媒を用いて実施例3と同様な方法にて反応評価をおこなった。尚、反応前の触媒物性は、一次粒子は4.3nm、二次粒子は8.9μmであった。さらに、平均細孔直径は4.8nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は64.2容積%であった。また、比表面積が251m/gであり、ルテニウムの平均結晶子径は2nm以下でX線回折像から計測できなかった。尚、反応後のルテニウムの平均結晶子径は3.3nmであり、ルテニウムの結晶成長が観測された。触媒調製後のルテニウム含有量及び亜鉛含有量と反応成績を表1に示す。
Figure 0004777891
実施例1の(2)で合成した酸化ハフニウム含有のジルコニア材料5gを10重量%の硫酸亜鉛水溶液100gを200mlのポリビーカーに入れ、60℃にて3時間の攪拌処理を行った。その後、処理液を0.2μのメンブレンフイルターで濾過し、濾液をサンプリングし、濾液に含まれるジルコニウム溶出量を求めた。その結果、水溶液中に含まれるジルコニウムの量は、分析法の検出限界である2ppm以下であった。比較のために、比較例4の(1)で合成したジルコニア表面修飾シリカ材料5gを同様の方法で処理し、濾液に含まれるケイ素の溶出量を求めた。その結果、水溶液中に含まれるケイ素の量は330PPMであった。
酢酸ランタン水和物14.8gを蒸留水に溶かした水溶液中に実施例2で用いた酸化ハフニウム含有のジルコニア多孔質体20g加え、80℃で減圧乾燥、次いで400℃5Hrの焼成処理し、酸化物換算でランタンを25重量%担持した。次いで、これを塩化ルテニウム塩酸水溶液(ルテニウム9.99重量%含有液)22.24gに蒸留水を加えた水溶液中に加え、ルテニウム成分の吸着担持を行った後、室温下で水洗を実施し、その後、60℃1Hrのアルカリ処理、室温下での水洗、ろ過、110℃での減圧乾燥処理を順次おこなった。尚、乾燥後は、触媒の還元操作は実施しなかった。この還元処理を除いた触媒の一次粒子は8.3nm、二次粒子は3.3μmであった。さらに、平均細孔直径は5.1nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は60.5容積%であった。また、比表面積が119m/gであった。この触媒を用いて実施例1の(3)と同様な方法を用いて触媒前処理を行い、同様な条件にて反応評価を実施した。触媒の反応結果及びルテニウム含有量を表2に示す。尚、反応後の触媒を取り出し、X線回折を測定した結果、ルテニウムの平均結晶子径は2.7nmであった。また、回収した触媒の一次粒子は、8.5nm、二次粒子は3.3μmであった。
比較例5
10Lステンレス製容器にジルコニアゾル(アルカリ安定剤入りのジルコニア10wt%含有液、ニューテックス株式会社製)を5kg入れ、次に5wt%酢酸ランタン水溶液を攪拌下で加えた。この液を室温にて十分攪拌を行った後、スプレードライヤー装置を用いて噴霧乾燥、焼成処理を行い、酸化物換算でランタンを20重量%担持した白色粉体410gを得た。この粉体の比表面積は64m/g、細孔容積が0.32cm/g、平均細孔直径が22.7nmであった。細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対する2.5〜15nm範囲の細孔容積は18.6容積%であった。尚、電子顕微鏡による観測及び粒度分布測定を行ったところ、一次粒子の平均粒子径の平均粒子径が17.8nmであり、この粉体の二次平均粒子径を測定したところ53μmであった。この粉体を用い、実施例5と同様にルテニウムの吸着担持を行った。触媒の一次粒子は4.3nm、二次粒子は53μmであった。さらに、平均細孔直径は31.5nmであり、全細孔容積に対する細孔径2.5〜15nmの細孔容積は20.1容積%であった。また、比表面積が64m/gであった。この触媒を実施例1の(3)と同様な方法を用いて触媒前処理を行い、様な条件にて反応評価を実施した。結果を表2に示す。
実施例5で調製した固体触媒4gと10重量%の硫酸亜鉛水溶液280mlを1リットルのハステロイ製のオートクレーブに入れ、攪拌しながら水素で置換し、さらに170℃に昇温後、さらに水素を圧入して、全圧5MPaにした。そのままの状態で140時間保持し、触媒スラリーの反応前処理を行った。次いで、オートクレーブの温度を150℃、圧力を3MPaまで下げた後、ベンゼン140mlを水素と共に圧入して、全圧5MPaで高速攪拌しながら反応させた。この反応液を経時的に抜き出し、ガスクロマトグラフイーにより油相の組成を分析した。ベンゼンの転化率が50%時のシクロヘキセンの選択率と、ルテニウム当たりの活性を求めた。表2に反応成績を示す。尚、反応後の触媒を取り出し、X線回折を測定した結果、ルテニウムの平均結晶子径は2.9nmであった。
Figure 0004777891
本発明は、高活性・高選択性を有する触媒ライフ・取扱性の向上した、シクロオレフィンの製造用触媒として有用である。

Claims (10)

  1. 単環芳香族炭化水素の部分水素化によりシクロオレフィンを製造するための触媒において、ジルコニアゾルを200℃以下の温度で液相処理にて一次粒子径をコントロールし、さらに800℃以下で焼成することにより二次粒子径をコントロールして合成されたジルコニアを担体とし、ルテニウムが担持された触媒であり、該触媒の一次粒子の平均粒子径が3〜50nmの範囲、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmの範囲の粒子で構成されるシクロオレフィン製造用触媒。
  2. 前記触媒が、2.5〜15nmの範囲に平均細孔直径を有し、且つ、前記の2.5〜15nmの平均細孔直径の範囲における細孔容積が、細孔直径2〜150nmの全細孔容積に対して50容積%以上である請求項1記載の触媒。
  3. 前記触媒のルテニウムの平均結晶子径が、2〜15nmである請求項2記載の触媒。
  4. 前記触媒が、亜鉛若しくは亜鉛化合物を含有している請求項2又は請求項3記載の触媒。
  5. 前記触媒が、20〜300m2/gの比表面積を持つ請求項1〜4のいずれか一項に記載の触媒。
  6. 前記触媒が、一次粒子の粒子間で形成された間隙細孔型のジルコニア多孔質体を担体とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の触媒。
  7. 前記触媒が、酸化ハフニウムを含有するジルコニアを担体とする請求項6記載の触媒。
  8. 単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造するための触媒の製造方法において、ジルコニアゾルを原料に用い、200℃以下の温度で液相処理にて一次粒子径をコントロールし、さらに800℃以下で焼成することにより二次粒子径をコントロールする方法により一次粒子の平均粒子径が3〜50nmの範囲、二次粒子の平均粒子径が0.1〜30μmの範囲にある粒子で構成されるジルコニア多孔質体を合成し、得られたジルコニア多孔質体を担体としてルテニウムを担持するシクロオレフィン製造用触媒の製造方法。
  9. 単環芳香族炭化水素の部分水素化により、シクロオレフィンを製造する方法において、請求項1〜7のいずれか一項の記載の触媒を用いて、水の存在下、液相にて部分水素化することを含むシクロオレフィンの製造方法。
  10. 前記液相に亜鉛化合物若しくは亜鉛イオン、又はその両方を存在させる請求項9記載の製造方法。
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