JP4766907B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、アクネ症状の予防・改善効果に優れるとともに、肌荒れ防止・改善効果、保湿効果に優れた皮膚外用剤に関する。更に詳細には、ニガリ及び月桃エキスを必須成分とし、さらにウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上を併用してなる、皮膚外用剤に関する。
アクネは、顔面や背部などの脂腺が多く存在する部分にできる毛包脂腺系の炎症性疾患である。一般に、アクネ発症要因としては、内分泌因子、細菌性因子、及び角化障害因子等があげられる。内分泌因子とは、男性ホルモンの影響で脂腺の機能が活発になり、皮脂分泌が増加してアクネができやすい状態になることである。細菌性因子とは、皮脂を栄養にして増殖したアクネ菌が産生するリパーゼにより、皮脂中のトリグリセライドが加水分解され、生成された遊離脂肪酸が毛包壁を刺激して角化亢進を引き起こすこと、またはアクネ菌がヒアルロニダーゼやプロテアーゼにより炎症を起こすことをいう。さらに角化障害因子とは、毛漏斗部表皮組織の角化亢進により角質細胞が剥離しにくくなるために、毛包が閉塞状態となり、角質細胞や皮脂等の混合物である内部貯留物がスムースに排出されなくなる状態のことをいう。
アクネ治療の外用剤としては、上記の各要因に対応して、皮脂抑制・吸収成分、角質軟化・剥離成分、抗菌・殺菌成分、抗炎症成分等を有効成分として配合したローション、乳剤、クリーム、軟膏などが多く用いられている。例えば、サリチル酸等の殺菌剤を配合したもの、エリスロマイシン、テトラサイクリン、グリンダマイシン、硫黄、カンフル、サルファ剤等の抗生物質、抗菌剤、角質剥離剤などが使用されている。しかしながら、一般的な抗生物質、抗菌剤等は、多く使用すると皮膚の有用な微生物までも殺してしまったり、度重なる塗布によりアクネ周辺の皮膚にダメージを与えることが懸念され、これらを防止するために使用量を抑えると十分なアクネ改善効果が得られない。
また、角層剥離剤や皮脂抑制・吸収成分は皮膚の乾燥・かさつきを生じさせる場合があり、美容的に好ましいものではない。これらの皮膚ダメージを抑制するために保湿剤を添加すると、べたつきが生じるなど使用感が悪化するという問題があった。
また、皮膚外用剤分野におけるゲットウエキスの利用については、ゲットウの一種であるタイリンゲットウの生葉を搾汁して粉砕乾燥した細片を有効成分とする入浴剤(特許文献1)、ゲットウの葉又は茎からの抽出液もしくは圧搾液を配合して成る、アクネ及び肌荒れの改善に有効な薬用化粧料(特許文献2)、ゲットウエキス(主に精油)を有効成分として含有する育毛剤又は発毛剤(特許文献3)等が開示され、最近では、ゲットウ葉エキスの線維芽細胞増殖促進作用,コラーゲン産生促進作用,コラゲナーゼ阻害作用が報告されるなど(非特許文献1)、ゲットウエキスの様々な効果が注目されている。
ニガリを皮膚外用剤などに配合する試みは古くからなされており、最近では、ニガリを有効成分として含有する養毛剤(特許文献4)、マグネシウムイオンとカルシウムイオンを特定の比率で含有する化粧料の皮膚の保護能,バリヤ機能回復効果(特許文献5)といった特定の効果に関する発明や、尿素,グリセリン,ミョウバンと併用した皮膚用保湿,保護剤(特許文献6)、魚皮エラスチンと併用した保湿及び皮膚保護効果に優れた皮膚外用剤(特許文献7)、フィトンチッド,キトサンと併用した皮膚状態改善作用を有する組成物(特許文献8)等が開示されている。
特開平11−349471号公報 特開2000−191493号公報 特開2000−355525号公報 特開平11−1414号公報 特開2002−47119号公報 特開2000−109421号公報 特開2001−39826号公報 特開2001−131018号公報 フレグランスジャーナル,5,86−91(2001)
本発明においては、アクネ症状の予防・改善効果に優れるとともに、肌荒れ防止・改善効果、保湿効果に優れた皮膚外用剤を提供することを目的とした。
上記の課題を解決するべく種々検討した結果、ニガリ及び月桃エキスを必須成分とし、さらにウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上を併用して皮膚外用剤に配合することにより、アクネ症状の予防・改善効果に優れるとともに、肌荒れ防止・改善効果、保湿効果に優れた皮膚外用剤が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明により、アクネ症状の予防・改善効果に優れるとともに、肌荒れ防止・改善効果、保湿効果に優れた皮膚外用剤を得ることができた。
また本発明に用いるニガリは、海水から食塩を製造するにあたり食塩を晶出させた後の液若しくはその乾燥物である。ニガリの組成は、製塩法(イオン交換膜法、天日法、塩田法若しくは蒸発法)の相違、食塩晶出時の温度、食塩晶出時の食塩濃度及び圧力その他の条件によって変わってくる。表1に製塩法が相違するニガリの組成の一例を示す(非特許文献1「無機工業概論」(株)培風館、1995発行、p38〜39)。なお、表1の数値の単位はg/100gである。また、イオン交換膜法によるニガリについてみれば、イオン交換膜の特性等によっても変わってくる。
Figure 0004766907
本発明において用いるニガリは、海水から食塩を製造するにあたり食塩を晶出させた後の液若しくはその乾燥物、若しくは人為的にミネラル分を混合したものを用いる。ニガリの組成は、産地、製塩法(イオン交換膜法、天日法、塩田法若しくは蒸発法)の相違、食塩晶出時の温度、食塩晶出時の食塩濃度及び圧力その他の条件によって変わってくるが、奄美群島周辺海域、若しくは南大東島周辺海域で採取した海水を原料として調製したニガリは、海水中に含まれる有機リン酸化合物等の汚染物質の混入が無く、高い角質層改善効果が得られる。
本発明におけるニガリの配合量は、皮膚外用剤全量に対し、0.001〜5重量%、好ましくは0.005〜1重量%である。
ゲットウ(Alpinia speciosa (Wendl.) K. Schum.)は、別名サンニンとも呼ばれるショウガ(Zingiberaceae)科ハナミョウガ(Alpinia)属の植物で、葉から得られる精油成分には抗酸化作用,防腐作用,消臭作用,防虫作用があることが知られ、沖縄などで古くから利用されている植物であり、また、ゲットウの精油成分の分析,精油の利用方法についても数多くの報告がなされている。
本発明においては、ゲットウの葉,茎,花,根の各部位や全草より得られるエキスを、各々、適宜選択して用いることができるが、アクネ菌に対する抗菌効果の点から、葉からのエキスを用いることが好ましい。
本発明におけるゲットウエキスの配合量は、皮膚外用剤全量に対し、0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜1重量%である。
本発明において用いるウコン(Curcuma longa Koen.)は、ショウガ科(Zingiberaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、ウコンの根茎を乾燥させたものは「ウコン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。
本発明において用いるニンジン(Daucus carota L.)はセリ科(Umbelliferae)に属する越年性草本で、数多くの栽培種が知られている。本発明においては、その保湿及び肌荒れ改善効果の点から、奄美諸島や沖縄諸島で栽培されているシマニンジンを用いることが好ましい。ニンジンは、葉,茎,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根部を用いることが好ましい。また、ニンジンエキスとしては、根部を生のまま粉砕後圧搾したものを用いることが好ましい。
本発明において用いるヨモギ(Artemisia princeps Pamp.)は、キク科(Compositae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実,根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。また、ヨモギの葉を乾燥させたものは「ヨモギ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。
本発明においては、ウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上を用いる。これらのエキスの配合量は、それぞれを単品で配合する場合と比較して、より少量の配合で、効果を発揮することができる。具体的には、エキスの配合量は、合計で皮膚外用剤全量に対して0.01〜3重量%、好ましくは0.05〜1重量%である。
続いて本発明において用いる植物エキスは、上記各植物をそのまま又は粉砕後、搾取したものか、そのまま又は粉砕後、溶媒で抽出したものである。
植物エキスを抽出する場合、上記各植物は生のまま抽出に供してもよいが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、4時間〜14日間程度とするのが適切である。
抽出溶媒としては、水の他、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級アルコール、1,3-ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類などの極性有機溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等を用いてもよい。
上記植物の上記エキスは、そのままでも本発明に係る皮膚外用剤に含有させることができるが、濃縮,乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、或いはそれらの皮膚生理機能向上作用を損なわない範囲で脱色,脱臭,脱塩等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィーによる分画処理を行った後に用いてもよい。また保存のため、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
本発明においては、上記したニガリ、ゲットウエキス、及びウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上と併用して、抗炎症剤、角質軟化剤、抗菌剤から選択される1種または2種以上の薬剤を併用して用いることができる。これらの薬剤をニガリ、ゲットウエキス等と併用することにより、薬剤の配合量を減量することが可能となる。
抗炎症剤としては、コルチゾン,ヒドロコルチゾン,プレドニゾロン,メチルプレドニゾロン,デキサメタゾン,ベタメタゾン,トリアムシノロン,トリアムシノロンアセトニド,フルオシノロンアセトニド,フルオシノニド,ベクロメタゾン及びこれらのリン酸塩,プロピオン酸塩,酢酸塩,コハク酸塩等のステロイド性抗炎症剤、サリチル酸及びアスピリン,サリチルアミド,エテンザミド,サリチル酸メチル等のサリチル酸誘導体、インドメタシン,スリンダク等のインドール酢酸誘導体、フェニルブタゾン,オキシフェンブタゾン等のピラゾリジンジオン誘導体、メフェナム酸,フルフェナム酸等のアントラニル酸誘導体、イブプロフェン,ケトプロフェン,ナプロキセン等のプロピオン酸誘導体、ジクロフェナック,フェンブフェン等のフェニル酢酸誘導体、ピロキシカム等のベンゾチアジン誘導体といった非ステロイド性抗炎症剤、グリチルリチン酸及びグリチルリチン酸ジカリウム,グリチルリチン酸モノアンモニウム等の塩並びに誘導体、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル,ステアリン酸グリチルレチニル,3-サクシニルオキシグリチルレチン酸二ナトリウム等の塩並びに誘導体、グアイアズレン,グアイアズレンスルホン酸エチル,グアイアズレンスルホン酸ナトリウム,カマズレン等のアズレン誘導体、アラントイン、アロイン、アロエエモジン、シコニン及びイソブチルシコニン,アセチルシコニン,イソバレリルシコニン等の誘導体、ギンセノシドRa1,ギンセノシドRa2,ギンセノシドRb1等のギンセノシド,及び20-グルコギンセノシドRf等のギンセノシド誘導体、ペオニフロリン、ペオノール及びペオノシド,ペオノリド等のペオノール誘導体などが挙げられる。
また本発明においては抗炎症剤として、シコン(Lithospermi Radix),オタネニンジン(Ginseng Radix),クジン(Sophorae Radix),カンゾウ(Glycyrrhizae Radix)等、抗炎症剤として用いられる生薬からのエキスを用いることもできる。
これらの抗炎症剤の含有量は、充分なアクネ予防・改善効果を示すために、皮膚外用剤全量に対し0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%配合する。
角質軟化剤としては、グリコール酸、グリコール酸塩、クエン酸、クエン酸塩、乳酸、乳酸塩、尿素、イオウ、サリチル酸、サリチル酸塩などが挙げられる。これらのうち、皮膚に対する低刺激性や使用前例などの点から、乳酸、乳酸塩、尿素、サリチル酸を用いることが好ましく、これらのうち一種もしくは二種以上配合することができる。これらの角質軟化剤の配合量はその有効性の点から、皮膚外用剤全量に対し、グリコール酸、グリコール酸塩、クエン酸、クエン酸塩、乳酸、乳酸塩の場合には0.01〜1重量%、尿素の場合には0.5〜10重量%、イオウ、サリチル酸、サリチル酸塩の場合には0.01〜1重量%程度の配合量とすることが好ましい。
抗菌剤としては、アクネ菌の生育を抑えるという機能を有し、かつ皮膚外用剤の配合成分として安全性等の面で適切であれば特に限定されるものではない。具体的には、抗菌を目的として用いられている成分、例えば、オウバク抽出液、ヒノキチオール、トリクロサン、トリクロロカルバニリド、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジングルコンサン塩、ハロカルバン、クロロフェネシン、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化リゾチーム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、安息香酸、感光素201号、チモール、ヘキサクロロフェン、ベルベリン、チオキソロンおよびそれらの誘導体を挙げることができる。
これらの抗菌剤は、単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて本発明の皮膚外用剤に配合することができる。化粧料中における抗菌剤の含有量は、充分なアクネ予防・改善効果を示すために、皮膚外用剤全量に対し0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%配合する。
本発明に係る皮膚外用剤は、ローション剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏剤,粉末剤,顆粒剤等、種々の剤型で提供することができる。また、化粧水,乳液,クリーム,美容液,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイクアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液状,油性,固形状等の各剤型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等のメイクアップ化粧料、クレンジングクリーム,クレンジングローション,クレンジングフォーム,洗顔石鹸,ボディシャンプー等の皮膚洗浄料等としても提供することができる。
なお本発明に係る皮膚外用剤には、上記必須成分の他に、油性成分,界面活性剤,保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,抗酸化剤,香料,防菌防黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料や、皮膚細胞賦活剤,美白剤等の生理活性成分をも含有させることができる。
更に、実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。まず、各実施例で使用したニガリ及び各植物エキスの製造例を示す。
[製造例1] 奄美群島ニガリ
奄美群島周辺海域で採取した海水を、ポリアミド系複合逆浸透膜を用いてかん水を調製した。得られたかん水を、110℃で加熱しニガリと塩に分離することにより、トカラニガリを得た。
[製造例2] 南大東島ニガリ
南大東島周辺海域で採取した海水を、ポリアミド系複合逆浸透膜を用いてかん水を調製した。得られたかん水を、113℃で加熱しニガリと塩に分離することにより、南大東島ニガリを得た。
[調製例3〜5]
表2に示した植物各200gを乾燥,粉砕し、50容量%エタノール水溶液各2リットル中にて室温7日間撹拌抽出した後、ろ過してろ液を回収し、ロータリーエバポレーターにて減圧濃縮し、更に凍結乾燥させ各植物エキスを得た。
Figure 0004766907
[製造例6] ニンジンエキス
採取したシマニンジンの根部を水洗し、そのままプロセッサーで粉砕後ろ過する。ろ液を等容量のグリセリンに分散させ、ニンジンエキスを得た。
続いて、上記調製例を配合した実施例を示す。
Figure 0004766907
Figure 0004766907
[実施例1〜5,比較例1〜4]
表3又は表4に示す組成で、全成分を均一に混合して化粧料を得た。得られた化粧料を用いてアクネケア効果、肌荒れ改善効果、保湿効果の評価を行った。
(評価方法)
15歳〜40歳までのアクネ及び肌荒れ,乾燥に悩む混合肌の女性20名を一群として、実施例若しくは比較例をブラインドにて使用させた。使用方法は、洗顔料を用いて顔面をよく洗浄した後、全顔に各々の化粧料を1日朝夕2回、4週間塗布させた。使用前後の肌を写真撮影して比較することにより、アクネケア効果及び肌荒れ改善効果を、使用前後の肌の乾燥状態を聞き取り調査することにより保湿効果を、それぞれ評価した。
(評価基準)アクネケア効果
アクネ症状の改善状況について、「改善」,「やや改善」,「変化無し」,「悪化」の4段階にて評価し、各評価を得たパネラー数にて表5に示した。
(評価基準)肌荒れ改善効果
肌荒れ症状の改善状況について、「改善」,「やや改善」,「変化無し」,「悪化」の4段階にて評価し、各評価を得たパネラー数にて表6に示した。
(評価基準)保湿効果
肌の乾燥状態について使用前を基準に、「改善」,「やや改善」,「変化無し」,「悪化」の4段階にて評価し、各評価を得たパネラー数にて表7に示した。

Figure 0004766907
Figure 0004766907
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表5〜表7に示した通り、本願発明の実施例1〜5使用群においては、各症状が悪化したパネラーはなく、アクネ症状,肌荒れ症状の改善及び乾燥肌解消傾向が認められた。これに対し、ゲットウエキスと、ニガリ,ウコンエキス,ヨモギエキス,ニンジンエキスから選択される1種を実施例の倍量配合した比較例においては、それぞれの症状に改善傾向は認められたものの、対応する実施例より改善したパネラーの数は少ない結果となった。
[実施例6] 洗顔フォーム
(1)ミリスチン酸 23.86(重量%)
(2)パルミチン酸 3.28
(3)ステアリン酸 8.33
(4)濃グリセリン 16.00
(5)親油型モノステアリン酸グリセリン 3.00
(6)水酸化カリウム 7.59
(7)精製水 18.00
(8)1,3-ブチレングリコール 3.00
(9)カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.03
(10)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液 3.00
(11)精製水 12.96
(12)製造例1 0.30
(13)製造例3 0.30
(14)製造例4 0.10
(15)製造例5 0.10
(16)製造例6 0.10
(17)香料 0.05
製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(6),(7)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して中和した後混合し、75℃に加温した(8)〜(11)を加え、冷却して50℃にて(12)〜(17)を添加,混合しながら更に冷却する。
[実施例7] クレンジングマッサージジェル
(1)精製水 11.24(重量%)
(2)濃グリセリン 14.40
(3)ショ糖脂肪酸エステル 5.00
(4)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 2.00
(5)1,3-ブチレングリコール 3.00
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.50
(7)スクワラン 32.05
(8)トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル 18.55
(9)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 9.28
(10)ステアリン酸 1.00
(11)精製ホホバ油 1.00
(12)水素添加大豆リン脂質 1.00
(13)製造例2 0.30
(14)製造例3 0.30
(15)製造例4 0.10
(16)製造例5 0.10
(17)製造例6 0.10
(18)香料 0.08
製法:(7)〜(12)の油相成分を混合,加熱溶解して70℃とする。一方(1)〜(6)の水相成分を混合,加熱溶解して70℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して50℃にて(13)〜(18)を添加,混合しながら更に冷却する。
[実施例8] パック
(1)精製水 68.07(重量%)
(2)濃グリセリン 5.00
(3)ポリエチレングリコール(平均分子量1540) 3.00
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.02
(5)ポリビニルアルコール 12.90
(6)無水ケイ酸 0.06
(7)エタノール 10.00
(8)製造例1 0.30
(9)製造例3 0.30
(10)製造例4 0.10
(11)製造例5 0.10
(12)製造例6 0.10
(13)香料 0.05
製法:(1)に(2)から(13)の成分を順次混合,溶解する。
[実施例9]化粧水
(1)精製水 83.19(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油 0.05
(3)1,3−ブチレングリコール 7.00
(4)サリチル酸 0.05
(5)エタノール 4.50
(6)ジグリセリン 2.50
(7)クエン酸ナトリウム 0.23
(8)クエン酸 0.03
(9)ハチミツ 0.20
(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.20
(11)アラントイン 0.10
(12)製造例2 1.00
(13)製造例3 0.50
(14)製造例4 0.10
(15)製造例5 0.10
(16)製造例6 0.10
(17)マルチトール 0.10
(18)香料 0.05
製法:(1)に(2)〜(18)の成分を順次混合、溶解する。
[実施例10] 美容液
(1)精製水 68.36(重量%)
(2)ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油 0.05
(3)ポリエチレングリコール 1.40
(4)ルチン配糖体 0.05
(5)マルチトール 0.20
(6)エタノール 7.00
(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.10
(8)1,3−ブチレングリコール 7.00
(9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.10
(10)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 10.00
(11)キサンタンガム(2重量%水溶液) 5.00
(12)製造例1 0.50
(13)製造例3 0.05
(14)製造例4 0.05
(15)製造例5 0.01
(16)製造例6 0.01
(17)香料 0.02
(18)水酸化ナトリウム(10重量%水溶液) 0.10
製法:(1)に(2)〜(17)の成分を順次添加して溶解した後、(18)で中和する。

Claims (4)

  1. ウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上と、ニガリと、月桃エキスを含有する皮膚外用剤。
  2. ウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上と、ニガリと、月桃エキスを含有するアクネ用皮膚外用剤。
  3. ウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上と、ニガリと、月桃エキスを含有する肌荒れ防止・改善用皮膚外用剤。
  4. ウコンエキス,ニンジンエキス,ヨモギエキスから選択される1種又は2種以上と、ニガリと、月桃エキスを含有する保湿用皮膚外用剤。
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